JP4304410B2 - 中継サーバ及び通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のネットワーク装置及び中継サーバがネットワークによって接続された通信システムと、そのような通信システムで用いて好適な中継サーバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、一般的なインターネットを用いたシステムの一例を示す説明図である。図中、1,2はローカルシステム、3はインターネット、11,12,21,22は端末、13,23はゲートウェイ、14,24はLANである。ローカルシステム1は、端末11、端末12、ゲートウェイ13などがLAN14により接続されて構成されている。ゲートウェイ13は、LAN14とともにインターネット3に接続されており、LAN14上の端末11,12など、各種のネットワーク機器からインターネットを利用することができる。またローカルシステム2も同様であり、端末21、端末22、ゲートウェイ23などがLAN24により接続されて構成されている。ゲートウェイ23は、LAN24とともにインターネット3に接続されており、LAN24上の端末21,22など、各種のネットワーク機器からインターネットを利用することができる。もちろん、それぞれのローカルシステム1,2において、他の様々な機器がLAN14,24により接続されていてよい。
【0003】
このようなシステムにおいて、通常はローカルシステム1,2に対してはグローバルIPアドレスは1ないし複数個が割り当てられるが、ローカルシステム1,2内のそれぞれのネットワーク機器にグローバルIPアドレスが割り当てられるわけではない。それぞれのローカルシステム1,2内の各ネットワーク機器にはプライベートなIPアドレスが割り振られており、ゲートウェイ13,23によってNATやIPマスカレードなどの機能を用いてプライベートなIPアドレスをグローバルなIPアドレスに変換している。このようなIPアドレスの変換機能を有するゲートウェイ13,23を用い、例えばローカルシステム1では端末11,12はゲートウェイ13を介してインターネット3を利用することになる。またローカルシステム2においても、端末21,22はゲートウェイ23を介してインターネット3を利用することになる。
【0004】
またゲートウェイ13,23あるいは別のネットワーク装置等においてはファイアウォールやプロキシサーバなどの機能を有し、これらの装置を介して各端末がインターネット3を利用するような構成も利用されており、システムの安全性を向上させている。
【0005】
ここで、例えばインターネット3からローカルシステム1内の端末11に対してアクセスしようとすると、ゲートウェイ13のグローバルIPアドレスを知ることはできるものの、端末11のプライベートなIPアドレスを知ることはできない。従って、通常の接続方法ではローカルシステム1の外部から端末11をアクセスすることはできない。またゲートウェイ13のファイアウォールの機能などによって、アクセスを受け付けるサイトが制限されている場合もある。もちろん、端末12についても同様であるし、ローカルシステム2内の端末21,22についても同様である。
【0006】
さらに、ローカルシステム1内の端末11や端末12、ローカルシステム2内の端末21や端末22は、通常はクライアント機能しか有しておらず、他のネットワーク機器からの情報を受け付けるサーバの機能を有していない。そのため、端末11,12,21,22から他のネットワーク機器にアクセスしない限り、他のネットワーク機器からこれらの端末に情報を送信することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、ローカルシステムの安全性を確保しながら、インターネットからローカルシステム内の端末への接続、あるいは異なるローカルシステム内の端末間の接続を実現した通信システム、および、そのような通信システムにおいて利用して好適な中継サーバを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、中継サーバにおいて、複数のネットワーク装置とそれぞれ1以上のTCP/IPコネクションを用いて通信可能な通信手段と、前記通信手段により通信可能な前記ネットワーク装置の接続情報を保持する接続情報保持手段を有し、前記通信手段は、前記ネットワーク装置とTCP/IPコネクションを確立後、前記接続情報に従って前記ネットワーク装置との通信を認証するとともに前記TCP/IPコネクションとネットワーク装置のID情報を対応付け、前記TCP/IPコネクションを維持し、前記ネットワーク装置からの接続要求情報に含まれるID情報に従って指定されたネットワーク装置との間で確立されているTCP/IPコネクションと前記ネットワーク装置との間で確立されているTCP/IPコネクションを用い、データ転送を中継することを特徴とするものである。このように、中継サーバは、TCP/IPコネクションが確立されているネットワーク装置間でのデータ転送を中継する。これによって、ネットワーク装置がローカルシステム内の端末であってもデータを転送することが可能になり、インターネットからローカルシステム内の端末へ、あるいは異なるローカルシステム内の端末間の通信を行うことができる。また、このような中継通信可能なネットワーク装置の接続情報を保持しておき、この接続情報に従ってネットワーク装置との通信を行うことによって、第3者からの接続を防止し、ローカルシステムの安全性を確保することができる。
【0009】
また本発明は、複数のネットワーク装置及び中継サーバがネットワークによって接続された通信システムにおいて、前記ネットワーク装置は、それぞれが前記中継サーバに対してTCP/IPコネクションを確立しており、他のネットワーク装置との通信の際には前記中継サーバに対して該他のネットワーク装置との接続要求を行い、前記中継サーバは、前記ネットワーク装置との前記TCP/IPコネクションと該ネットワーク装置のID情報を対応付けておき、前記ネットワーク装置からの接続要求に含まれるID情報に従って、予め確立されている前記ネットワーク装置とのTCP/IPコネクションと前記他のネットワーク装置とのTCP/IPコネクションを用いて前記ネットワーク装置及び前記他のネットワーク装置との通信を中継することを特徴とするものである。例えばネットワーク装置がアドレス変換機能を有するゲートウェイ装置を介して接続されている端末など、外部ネットワークからの接続を制限されている装置である場合でも、これらの装置とTCP/IPコネクションを確立して通信可能に接続されている中継サーバによってデータが中継されるので、これらの装置間で通信を行うことが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の中継サーバを含む通信システムの実施の一形態を示す構成図である。図中、図3と同様の部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。4は中継サーバ、41は通信部、42は接続情報保持部である。中継サーバ4は、インターネット3に接続されており、グローバルIPアドレスを有している。このグローバルIPアドレスに対するネットワーク機器からのログイン要求を受け付け、そのネットワーク機器との接続を維持して通信路を確保しておく。このような接続を複数のネットワーク機器との間で維持しておく。そして、第1のネットワーク機器から第2のネットワーク機器へのデータ転送時には、第1のネットワーク機器と中継サーバ4との通信路を用いて中継サーバ4がデータを受信し、さらに中継サーバ4と第2のネットワーク機器との通信路を用いて中継サーバ4はデータを送信する。このようにして第1のネットワーク機器と第2のネットワーク機器との間の通信を中継することによって、第1のネットワーク機器と第2のネットワーク機器との間の通信を実現する。
【0011】
例えば中継サーバ4からローカルシステム1内のゲートウェイ13に対しては接続可能であるが、端末11や端末12については接続することができない。しかし、中継サーバ4のグローバルIPアドレスを使用すれば、端末11や端末12からゲートウェイ13を介して中継サーバ4に接続することは可能である。従って、端末11や端末12から中継サーバ4に対してログイン要求を行うことによって、中継サーバ4とログイン要求を行った端末11あるいは端末12との間の双方向の通信が可能になる。同様に、中継サーバ4からローカルシステム2内のゲートウェイ23に対しては接続可能であるが、端末21や端末22については接続することができない。しかし、中継サーバ4のグローバルIPアドレスを使用すれば、端末21や端末22からゲートウェイ23を介して中継サーバ4に接続することは可能である。従って、端末21や端末22から中継サーバ4に対してログイン要求を行うことによって、中継サーバ4とログイン要求を行った端末21あるいは端末22との間の双方向の通信が可能になる。なお、図3を用いて説明したように、端末11または端末12と、端末21または端末22との間の直接的な通信を行うことはできない。
【0012】
例えば、ローカルシステム1内の端末11とローカルシステム2内の端末21とが中継サーバ4にログイン要求を行って通信路が確立している場合、中継サーバ4は、端末11との間の双方向の通信、および、端末21との間の双方向の通信が可能である。中間サーバ4は、端末11から端末21への通信要求を受けると、端末11から送られてきたデータを受信し、受信したデータを端末21へ送信する。これによって、端末11から端末21へのデータ転送を行う。また逆に、端末21から送られてきたデータを受信し、受信したデータを端末11へ送信することもできる。このようにして、端末11と端末21との間の通信を実現する。
【0013】
中継サーバ4は、例えば通信部41および接続情報保持部42を含んで構成することができる。通信部41は、インターネット3を介して複数のネットワーク装置と通信可能である。そして通信部41は、通信可能に接続されているネットワーク装置から接続要求情報を受け取ると、その接続要求情報に従って、通信可能に接続されているネットワーク装置と接続を要求したネットワーク装置との間でのデータ転送を中継する。例えば端末11と端末21がそれぞれ通信部41により通信可能に接続されており、端末11から端末21との接続要求情報を受け取ると、端末11と通信部41との間でデータ転送を行うとともに、通信部41と端末21との間でデータ転送を行い、実質的に端末11と端末21との間での通信を実現する。もちろん、1台のネットワーク装置と複数の接続を確保することも可能であり、複数の接続を用いて複数台のネットワーク装置との通信を行うことが可能である。
【0014】
接続情報保持部42は、通信部41により通信可能なネットワーク装置の接続情報を保持しており、通信部41がネットワーク装置と接続して通信を行う際の認証に利用する。接続情報は、例えばユーザIDおよびパスワードなどを含んでおり、ネットワーク装置から接続を受けた際にユーザIDおよびパスワードの情報を受け取って認証を行い、通信の可否を決定することができる。また接続情報には、通信時の各種設定情報なども含めておくことができる。さらに、通信可能に接続されているネットワーク装置から接続要求情報を受け取って他のネットワーク装置との間でのデータ転送の中継を行う場合には、当該中継の情報についても保持しておくことができる。
【0015】
図2は、本発明の中継サーバを含む通信システムの実施の一形態における通信手順の一例を示すシーケンス図である。図2に示す通信手順は、TCP/IPを利用して実行され、中継サーバ4との接続、接続の維持、端末への接続要求、端末へのデータ転送、端末との接続終了、中継サーバとの接続終了等を行うものである。ここでは一例として、図1におけるローカルシステム1内の端末11とローカルシステム2内の端末21との間で通信を行う場合について示している。予め、中継サーバ4に対して、端末11および端末21をユーザとして登録しておく。登録の情報としては、ユーザID、パスワードなどがある。これらの情報は、接続情報として接続情報保持部42に保持させておく。
【0016】
端末11は、例えば起動後あるいはオペレータによって指示されると、(1)において、ゲートウェイ13を介して中継サーバ4に接続し、ログインして中継サーバ4とのTCP/IPコネクション(接続1)を確立する。端末11はローカルシステム1内のネットワーク装置であるため、中継サーバ4から直接通信を行うことはできないが、クライアントである端末11からのログインにより中継サーバ4への接続は可能である。TCP/IPコネクションは双方向型のデータ通信が可能であるので、端末11から中継サーバ4へ、また中継サーバ4から端末11への通信を行うことができる。
【0017】
接続1が確立した後、(2)において端末11はユーザID、パスワードを中継サーバ4に送る。中継サーバ4は、受け取ったユーザIDおよびパスワードが接続情報保持部42に接続情報として保持されているかを調べ、端末11の認証を行う。この認証によって、不特定の第3者との接続を回避し、安全性を確保することができる。もし接続情報が登録されていなかったり、パスワードが違っているなど、認証に失敗した場合には、中継サーバ4は端末11に対して否定応答を行うか、あるいはそのまま接続1を切断する。認証が成功したら、(3)において、肯定応答を行い、以後、接続1が切断されるまで、接続1を維持するように制御する。
【0018】
中継サーバ4とのTCP/IPコネクションが確立し、認証が得られたら、その接続(接続1)を保持しておくために、(4)において定期的に中継サーバ4に対し接続保持のコマンドを送出し、(5)において中継サーバ4からの確認の応答を得る。これによって接続を保持しておくとともに、中継サーバが正常に稼働していることの確認を行う。
【0019】
同様に端末21は、(1’)において、ゲートウェイ23を介して中継サーバ4に接続し、ログインして中継サーバ4とのTCP/IPコネクション(接続2)を確立する。端末21もローカルシステム2内のネットワーク装置であるため、中継サーバ4から直接通信を行うことはできないが、クライアントである端末21からのログインにより中継サーバ4への接続は可能である。接続2によって、端末21から中継サーバ4へ、また中継サーバ4から端末21への通信を行うことができる。
【0020】
接続2が確立した後、(2’)において端末21はユーザID、パスワードを中継サーバ4に送る。中継サーバ4は、受け取ったユーザIDおよびパスワードが接続情報保持部42に接続情報として保持されているかを調べ、端末21の認証を行う。もし接続情報が登録されていなかったり、パスワードが違っているなど、認証に失敗した場合には、中継サーバ4は端末21に対して否定応答を行うか、あるいはそのまま接続2を切断する。認証が成功したら、(3’)において、肯定応答を行い、以後、接続2が切断されるまで、接続2を維持するように制御する。
【0021】
中継サーバ4とのTCP/IPコネクションが確立し、認証が得られたら、その接続(接続2)を保持しておくために、(4’)において定期的に中継サーバ4に対し接続保持のコマンドを送出し、(5’)において中継サーバ4からの確認の応答を得る。これによって接続を保持しておくとともに、中継サーバが正常に稼働していることの確認を行う。
【0022】
なお、端末11と中継サーバ4との接続と、端末21と中継サーバ4との接続は、両者の通信前であればいつ行ってもよい。また、両者の通信時まで中継サーバ4との接続が維持されいている必要がある。
【0023】
端末11から端末21に接続したいという要求が発生すると、(6)において、端末11は中継サーバ4に対して接続したい端末21のユーザIDを指定して接続要求を行う。なお、接続先となる端末21のユーザIDは、予め取得しておくか、あるいは中継サーバ4からログイン中のユーザの一覧などによって確認して指定するなど、任意の方法で指定することができる。中継サーバ4は、指定されたユーザIDに対応する端末21がログイン状態でないならエラーを端末11に返す。また、端末21がログイン状態にあるならば、(7)において、端末21に対して接続要求がある旨の情報と接続を要求している端末11のユーザIDを含む接続要求通知を送信する。
【0024】
端末21は、接続要求通知の送信に用いられた接続が端末11との接続に使用されていることを記憶して、(8)において受け入れ可能の応答を返す。なお、接続を拒否する場合はエラーを返す。中継サーバ4は、(9)において、端末11に対して端末21からの応答を返す。端末21からの応答が受け入れ可能の応答の場合には、中継サーバ4は、接続1と接続2を、それぞれ端末11と端末12の通信に使用するものとして記憶する。また端末21からの応答を受け取った端末11では、受け入れ可能の応答を受け取った場合には、使用している接続(接続1)を端末21との通信に使用するものとして記憶する。
【0025】
このようにして端末11と端末21との間で通信を行うことを確認した後、(15)以降において実際にデータを送信することになる。なお、図2に示す例では、端末11と端末21との間の通信を行うことが決定された後に、その他のネットワーク機器からの接続要求を受けたり、他のネットワーク機器への接続要求を行うために、それぞれ、新しいTCP/IPコネクションを中継サーバ4に確立する。すなわち、端末11は(10)において中継サーバ4にログインして中継サーバ4とのTCP/IPコネクション(接続3)を確立し、(11)において端末11はユーザID、パスワードを中継サーバ4に送る。中継サーバ4は、受け取ったユーザIDおよびパスワードにより端末11の認証を行い、(12)において応答を返す。そしてこの接続3を維持するため、定期的に(13)において端末11から中継サーバ4へ接続保持コマンドを送信し、中継サーバ4は(14)において応答を端末11に返す。同様に端末21は(10’)において中継サーバ4にログインして中継サーバ4とのTCP/IPコネクション(接続4)を確立し、(11’)において端末21はユーザID、パスワードを中継サーバ4に送る。中継サーバ4は、受け取ったユーザIDおよびパスワードにより端末21の認証を行い、(12’)において応答を返す。そしてこの接続4を維持するため、定期的に(13’)において端末21から中継サーバ4へ接続保持コマンドを送信し、中継サーバ4は(14’)において応答を端末21に返す。なお、このような空きの接続を確保しておく必要がなければ、(10)〜(14)あるいは(10’)〜(14’)の手順は必要ない。また、既に複数の接続を確保している場合も、これらの手順を行わなくてもよい。
【0026】
上述の(6)〜(9)によって端末11と端末21との間で通信を行うことを確認したら、(15)において、端末11は中継サーバ4に対して接続1を用いて端末21へのデータを送信する。中継サーバ4は、端末11からのデータを受け取り、受け取ったデータを、(16)において接続2を用いて端末21へ送信する。端末21は、中継サーバ4から接続2を用いて送られてきた端末11からのデータを受け取り、(17)において、端末11に対する応答を中継サーバ4に対して送信する。中継サーバ4は、端末21から端末11に対する応答を受け取り、受け取った応答を、(18)において接続1を用いて端末11へ送信する。
【0027】
このようにして、端末11と中継サーバ4との間の接続1と、端末21と中継サーバ4との間の接続2とを用い、中継サーバ4によってデータを中継することによって、端末11と端末21との間の通信を行うことができる。なお、(15)〜(18)による端末11から端末21へのデータ転送は、複数回繰り返されてもよい。また、端末21から端末11へのデータ転送が行われてもよい。
【0028】
端末11と端末21との間のデータ転送が終了したら、端末11あるいは端末21から終了通知を行う。ここでは端末11から行うものとし、(19)において端末11は端末21に対する終了通知を、接続1を使用して中継サーバ4に対して送信する。中継サーバ4は、端末11から受け取った端末21への終了通知を、(20)において接続2を使用して端末21へ送信する。終了通知を送信した端末11は、(21)において、接続1が空きになったことを示す開放通知を中継サーバ4へ送信する。また終了通知を受け取った端末21も、(21’)において、接続2が空きになったことを示す開放通知を中継サーバ4へ送信する。これによって中継サーバ4は、接続1と接続2が端末11と端末21との間の通信用ではなくなり、空きになったことを記憶する。なお、この例では終了通知に対する応答を行っていないが、応答を返信するようにしてもよい。
【0029】
このようにして開放された接続1および接続2は、(4)、(5)または(4’)、(5’)で示したように接続保持コマンドとその応答を定期的に行って、端末11と中継サーバ4との間、および、端末21と中継サーバ4との間の接続を保つ。
【0030】
なお、この時点では端末11と中継サーバ4との間では接続1と接続3が確保されている。同様に、端末21と中継サーバ4との間では接続2と接続4が確保されている。そのままでもよいし、接続1および接続2の解放時にこれらの接続については切断してもよい。もちろん、接続1および接続2を存続させ、接続3および接続4を切断してもよい。
【0031】
端末11が電源を切断する場合や、中継サーバ4への接続をやめる場合には、(22)において、端末11は中継サーバ4に対してログアウトを通知する。このとき、複数の接続が確保されている場合には、いずれの接続を用いて行ってもよい。そして、端末11はすべての接続を切断して終了する。この例では(23)において接続1を、(24)において接続3を切断して終了する。中継サーバ4は、端末11からのログアウトの通知を受け、端末11のログアウトを認識して端末11とのすべての接続(接続1,3)を切断する。なお、端末21においても同様である。
【0032】
上述のような手順を実行することによって、それぞれあるいは一方がローカルシステム内のネットワーク機器である場合でも、通信を行うことが可能になる。なお、上述のような中継サーバ4との接続、接続の維持、端末への接続要求、端末へのデータ送信、端末との接続終了、中継サーバとの接続終了を行うための手順は、上位で動作するアプリケーションプロトコルがやりとりするコマンドやデータに対しては透過性を保ち何の影響も与えないように構成することが可能であり、既存のアプリケーションプロトコルをそのまま用いて通信を行うことが可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ローカルシステム内のネットワーク機器から中継サーバへ予め接続して通信路を確保しておいて、この通信路を用いてデータの中継を行うので、インターネットからローカルシステム内のネットワーク機器へのデータ転送、あるいは異なるローカルシステム内のネットワーク機器間のデータ転送を実現することができるという効果がある。また、接続時に認証を行うことによって、ローカルシステムの安全性も確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中継サーバを含む通信システムの実施の一形態を示す構成図である。
【図2】本発明の中継サーバを含む通信システムの実施の一形態における通信手順の一例を示すシーケンス図である。
【図3】一般的なインターネットを用いたシステムの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2…ローカルシステム、3…インターネット、4…中継サーバ、11,12,21,22…端末、13,23…ゲートウェイ、14,24…LAN、41…通信部、42…接続情報保持部。
Claims (4)
- 複数のネットワーク装置とそれぞれ1以上のTCP/IPコネクションを用いて通信可能な通信手段と、前記通信手段により通信可能な前記ネットワーク装置の接続情報を保持する接続情報保持手段を有し、前記通信手段は、前記ネットワーク装置とTCP/IPコネクションを確立後、前記接続情報に従って前記ネットワーク装置との通信を認証するとともに前記TCP/IPコネクションとネットワーク装置のID情報を対応付け、前記TCP/IPコネクションを維持し、前記ネットワーク装置からの接続要求情報に含まれるID情報に従って指定されたネットワーク装置との間で確立されているTCP/IPコネクションと前記ネットワーク装置との間で確立されているTCP/IPコネクションを用い、データ転送を中継することを特徴とする中継サーバ。
- 複数のネットワーク装置及び中継サーバがネットワークによって接続された通信システムにおいて、前記ネットワーク装置は、それぞれが前記中継サーバに対してTCP/IPコネクションを確立しており、他のネットワーク装置との通信の際には前記中継サーバに対して該他のネットワーク装置との接続要求を行い、前記中継サーバは、前記ネットワーク装置との前記TCP/IPコネクションと該ネットワーク装置のID情報を対応付けておき、前記ネットワーク装置からの接続要求に含まれるID情報に従って、予め確立されている前記ネットワーク装置とのTCP/IPコネクションと前記他のネットワーク装置とのTCP/IPコネクションを用いて前記ネットワーク装置及び前記他のネットワーク装置との通信を中継することを特徴とする通信システム。
- 前記ネットワーク装置は、外部ネットワークからの接続を制限されている装置であることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
- 前記ネットワーク装置は、アドレス変換機能を有するゲートウェイ装置を介して中継サーバとTCP/IPコネクションを確立していることを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
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