以下、図を参照しながらこの発明による装置、方法の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、この発明による装置、方法を静止画像と動画との撮影が可能なデジタルカメラである撮像装置に適用した場合を例にして説明する。
[撮像装置の構成と基本動作について]
図1は、この実施の形態の撮像装置を説明するためのブロック図である。この実施の形態の撮像装置は、図1に示すように、大きく分けると、カメラ部1と、カメラDSP(Digital Signal Processor)2と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)3と、媒体インターフェース(以下、媒体I/Fという。)4と、制御部5と、操作部6と、LCD(Liquid Crystal Display)コントローラ7と、LCD8と、外部インターフェース(以下、外部I/Fという。)9を備えるとともに、記録媒体10が着脱可能とされている。
記録媒体10は、半導体メモリーを用いたいわゆるメモリーカード、記録可能なDVD(Digital Versatile Disk)や記録可能なCD(Compact Disc)等の光記録媒体、磁気ディスクなどの種々のものを用いるようにすることが考えられるが、この実施の形態においては、記録媒体10として例えばメモリーカードを用いるものとして説明する。
そして、カメラ部1は、図1に示すように、光学ブロック11、CCD(Charge Coupled Device)12、前処理回路13、光学ブロック用ドライバ14、CCD用ドライバ15、タイミング生成回路16とを備えたものである。ここで、光学ブロック11は、レンズ、フォーカス機構、シャッター機構、絞り(アイリス)機構などを備えたものである。
また、制御部5は、CPU(Central Processing Unit)51、RAM(Random Access Memory)52、フラッシュROM(Read Only Memory)53、時計回路54が、システムバス55を通じて接続されて構成されたマイクロコンピュータであり、この実施の形態の撮像装置の各部を制御することができるものである。
ここで、RAM52は、処理の途中結果を一時記憶するなど主に作業領域として用いられるものである。また、フラッシュROM53は、CPU51において実行する種々のプログラムや、処理に必要になるデータなどが記憶されたものである。また、時計回路54は、現在年月日、現在曜日、現在時刻を提供することができるとともに、カレンダー機能をも備えたものであり、撮影日時などを提供するなどのことができるものである。
そして、画像の撮影時においては、光学ブロック用ドライバ14は、制御部5からの制御に応じて、光学ブロック11を動作させるようにする駆動信号を形成し、これを光学ブロック11に供給して、光学ブロック11を動作させるようにする。光学ブロック11は、ドライバ14からの駆動信号に応じて、フォーカス機構、シャッター機構、絞り機構が制御され、被写体の画像を取り込んで、これをCCD12に対して提供する。
CCD12は、光学ブロック11からの画像を光電変換して出力するものであり、CCDドライバ15からの駆動信号に応じて動作し、光学ブロック11からの被写体の画像を取り込むとともに、制御部5によって制御されるタイミング生成回路16からのタイミング信号に基づいて、取り込んだ被写体の画像(画像情報)を電気信号として前処理回路13に供給する。
なお、上述のように、タイミング生成回路16は、制御部5からの制御に応じて、所定のタイミングを提供するタイミング信号を形成するものである。また、CCDドライバ15は、タイミング生成回路16からのタイミング信号に基づいて、CCD12に供給する駆動信号を形成するものである。
前処理回路13は、これに供給された電気信号の画像情報に対して、CDS(Correlated Double Sampling)処理を行って、S/N比を良好に保つようにするとともに、AGC(Automatic Gain Control)処理を行って、利得を制御し、そして、A/D(Analog/Digital)変換を行って、デジタル信号とされた画像データを形成する。
前処理回路13からのデジタル信号とされた画像データは、DSP2に供給される。DSP2は、これに供給された画像データに対して、AF(Auto Focus)、AE(Auto Exposure)、AWB(Auto White Balance)などのカメラ信号処理を施す。このようにして種々の調整がされた画像データは、所定の圧縮方式でデータ圧縮され、システムバス55、媒体I/F4を通じて、この実施の形態の撮像装置に装填された記録媒体10に供給され、後述もするように記録媒体10にファイルとして記録される。
また、記録媒体10に記録された画像データは、タッチパネルやコントロールキーなどからなる操作部6を通じて受け付けたユーザーからの操作入力に応じて、目的とする画像データが媒体I/F4を通じて記録媒体10から読み出され、これがDSP2に供給される。
DSP2は、記録媒体10から読み出され、媒体I/F4を通じて供給されたデータ圧縮されている画像データについて、そのデータ圧縮の解凍処理(伸張処理)を行い、解凍後の画像データをシステムバス55を通じて、LCDコントローラ7に供給する。LCDコントローラ7は、これに供給された画像データからLCD8に供給する画像信号を形成し、これをLCD8に供給する。これにより、記録媒体10に記録されている画像データに応じた画像が、LCD8の表示画面に表示される。
なお、画像の表示の形態は、ROMに記録された表示処理プログラムに従う。つまり、この表示処理プログラムは後述するファイルシステムがどのような仕組みで記録されているのか、どのように画像を再生するのかというプログラムである。
また、この実施の形態の撮像装置には、外部I/F9が設けられている。この外部I/F9を通じて、例えば外部のパーソナルコンピュータと接続して、パーソナルコンピュータから画像データの供給を受けて、これを自機に装填された記録媒体に記録したり、また、自機に装填された記録媒体に記録されている画像データを外部のパーソナルコンピュータ等に供給したりすることもできるものである。
また、外部I/F9に通信モジュールを接続することにより、例えば、インターネットなどのネットワークに接続して、ネットワークを通じて種々の画像データやその他の情報を取得し、自機に装填された記録媒体に記録したり、あるいは、自機に装填された記録媒体に記録されているデータを、ネットワークを通じて目的とする相手先に送信したりすることもできるものである。
また、外部のパーソナルコンピュータやネットワークを通じて取得し、記録媒体に記録した画像データなどの情報についても、上述したように、この実施の形態の撮像装置において読み出して再生し、LCD8に表示してユーザーが利用することももちろんできるようにされている。
なお、外部I/F9は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)などの有線用インターフェースとして設けることも可能であるし、光や電波による無線インターフェースとして設けることも可能である。すなわち、外部I/F9は、有線、無線のいずれのインターフェースであってもよい。
このように、この実施の形態の撮像装置は、被写体の画像を撮影して、当該撮像装置に装填された記録媒体に記録することができるとともに、記録媒体に記録された画像データを読み出して、これを再生し、利用することができるものである。また、外部のパーソナルコンピュータやネットワークを通じて、画像データの提供を受けて、これを自機に装填された記録媒体に記録したり、また、読み出して再生したりすることもできるものである。
そして、この実施の形態の撮像装置においては、当該撮像装置において撮影することにより得て記録媒体に記録した画像データと、外部から提供を受けて記録媒体に記録した画像データとの両方を一元的に管理し、目的とする画像の画像データを簡単かつ迅速に検索できるように分類処理して、その分類結果をユーザーに提供できるようにしている。
すなわち、この実施の形態の撮像装置においては、当該撮像装置において撮影して記録媒体に記録した画像の画像データと、外部から提供を受けて記録媒体に記録した画像の画像データとのそれぞれを、明確に区別できるようにして記録媒体に記録しておく。
そして、当該撮像装置において撮影して記録媒体に記録した画像の画像データと外部から提供を受けて記録媒体に記録した画像の画像データとの両方について、それらを混在させて一元的に管理できるように分類するが、当該撮像装置において撮影した画像の画像データと、外部から提供を受けた画像の画像データとでは、分類に用いるキー情報を異ならせるようにしている。
具体的には、当該撮像装置において撮影することにより取り込み、ファイルとして記録媒体に記録した画像データについては、当該ファイルの作成日に関する情報を分類キー情報として用い、また、外部から提供を受けて取り込み、ファイルとして記録媒体に記録した画像データについては、その画像データを当該撮像装置において取得した取得日に関する情報を分類キーとして用いて分類を行う。
ここで、ファイルの作成日に関する情報は、そのファイルが生成された日に関する情報であり、この実施の形態においては、そのファイルに画像データとして記録された画像の撮影日に関する情報と等価なものである。そして、ファイルの作成日に関する情報、すなわち、撮影日に関する情報は、撮影年月日、撮影時刻、撮影曜日などの撮影日に関する種々の情報を含む概念であるが、この実施の形態においては、ファイルの作成日に関する情報として、撮影日時(撮影年月日および撮影時刻)を用いるようにしている。
また、この実施の形態において、画像データの取得日に関する情報は、撮影処理は伴わず、外部機器やネットワークを通じて提供されて、ファイルとして記録媒体に記録された画像データについてのこの撮像装置においての取得日に関する情報であり、取得年月日、取得時刻、取得曜日などの取得日に関する種々の情報を含む概念であるが、この実施の形態においては、取得日時(取得年月日および取得時刻)を用いるようにしている。
したがって、この実施の形態の撮像装置で撮影することにより記録媒体に記録されたされたものではなく、外部から提供を受けて記録媒体に記録された画像データについては、その画像データの実際の撮像日に関する情報の他、この実施の形態の撮像装置においての当該画像データの取得日に関する情報によっても管理することができるようにされる。
このように、外部機器やネットワークを通じて提供を受けた画像データについて、その撮影日に関する情報ではなく、その画像データのこの撮像装置においての取得日に関する情報を分類キーとするのは、次の理由による。
すなわち、外部から提供を受けた画像データについては、その画像データによる画像の実際の撮影日をこの実施の形態の撮像装置のユーザーが関知していることは少なく、外部から提供を受けた画像データについてもその実際の撮影日を分類キーとして用いて分類処理を行った場合に、ユーザーの全く関知しない日時に分類されてしまうためである。このため、外部から提供を受けた画像データについては、その画像データによる画像の実際の撮影日時ではなく、その外部から提供を受けた画像データのこの撮像装置における取得日時を分類キーとして用いるようにしているのである。
したがって、当該撮像装置において撮影して得た画像データについては当該撮像装置においての撮影日時を用い、外部から提供を受けた画像データについては当該撮像装置においての取得日時を用いて分類処理を行うが、いずれの場合も、当該撮像装置において、最初にその画像データを取り込んで記録媒体に記録するようにした日時を示すものであり、当該撮像装置のユーザー自身が認識し、関知している情報である。
このように、当該撮像装置における画像データを最初に取り込んだ日時を分類キー情報とすることにより、外部から提供を受けた画像データが意図しない日に分類され、目的とする画像の画像データを探し出すのに時間がかかってしまうなどの不都合を防止するようにしている。
[画像データの管理情報の管理方式について]
そして、記録媒体に記録された画像データのそれぞれについて、自機において撮影したものか否かを示す情報や撮影日時や取得日時を示す情報などの画像データについての管理情報の管理は、撮像装置で用いるファイルシステムにもよるが、大きく分けると以下の2つの管理方式がある。
1つは、ファイルとして記録媒体に記録された画像データのそれぞれに対してその画像データについての管理情報を付加し、各画像データのファイル(画像データファイル)において、画像データと管理情報とを一体に管理する方式である。もう1つは、記録媒体に複数のファイルとして記録されている複数の画像データの管理情報を、画像データのファイル(画像データファイル)とは分離して一括管理する方式である。
以下においては、この実施の形態の撮像装置において行われる分類処理、分類結果の表示処理の具体的な説明をする前に、記録媒体に記録した画像データの管理情報についての2つの管理方式のそれぞれについて説明する。
[画像データと管理情報との一体管理方式について]
まず、ファイルとして記録媒体に記録される画像データのそれぞれに対してその画像データの管理情報を付加し、各画像データファイルにおいて、画像データと管理情報とを一体に管理する方式について説明する。図2は、画像データとその管理情報とを一体に管理する方式を説明するための図である。
ここでは、図2に示すように、記録媒体10には、画像データファイルとして、静止画ファイルA、静止画ファイルB、動画ファイルCが記録されているものとする。静止画ファイルA、静止画ファイルBのそれぞれには、静止画像データの他、少なくとも、オリジナル記録ファイルフラグaと、撮影日時情報bと、修正日時情報cと、サムネイルデータdとが定義されている。同様に、動画ファイルCには、動画像データの他、オリジナル記録ファイルフラグaと、撮影日時情報bと、修正日時情報cと、サムネイルデータdとが定義されている。
ここで、オリジナル記録ファイルフラグaは、当該画像データファイルがこの撮像装置により撮影されて記録媒体に記録されたものか否かを示すものである。この実施の形態においては、オリジナル記録ファイルフラグaが、「1」の場合には、この撮像装置により撮影することにより得た画像データのファイルであることを示し、「0」の場合には、この撮像装置により撮影されたのではない、すなわち、外部から提供を受けた画像データのファイルであることを示すものとする。
また、撮影日時情報は、この撮像装置により撮影されることにより取り込まれ、記録媒体に記録された画像データの撮影日時を示すものである。また、修正日時情報は、その画像データの修正処理が行われた日時を示すものである。しかし、後述もするが、この実施の形態においては、外部から提供された画像データの場合には、修正日時情報cは、その画像データをこの撮像装置が取得した日時である取得日時を示すものとして用いるようにしている。
また、サムネイルデータdは、撮影することにより得た画像データ、あるいは、外部機器やネットワークを通じて得た外部からの画像データ等のいわば主となる画像データにより形成される画像の縮小画像を形成するための画像データであり、1種類に限らず複数の縮小画像を持つこともできるようにしている。
そして、上述もしたように、オリジナル記録ファイルフラグa、撮影日時情報b、修正日時情報c、サムネイルデータd等は、各ファイル内に定義するようにされている。したがって、記録媒体に記録されている画像データの中から、目的とする画像データを検索するなどのために、撮影日時によって画像データを分類しようとする場合には、通常、各画像データファイルのそれぞれの管理情報の撮影日時情報に基づいて分類処理が行なわれることになる。
なお、ファイルのどの部分に撮影日時情報などの必要な情報が記録されているかは、前述したように、この撮像装置の例えばフラッシュROM53に記録されているプログラムに従い、撮影日時情報などの目的とする情報が参照するようにされて、分類処理が行われる。
[管理情報の一括管理方式について]
次に、画像データの管理情報についてのもう1つの管理方式である、記録媒体に複数のファイルとして記録されている複数の画像データのそれぞれの管理情報を、画像データファイルとは分離して一括管理する方式について説明する。図3は、この一括管理方式の概要について説明するための図である。
図3に示すように、この例の場合においても、記録媒体10には、AV(Audio/Visual)管理情報101、静止画ファイルA、静止画ファイルB、動画像ファイルCが記録されているものとする。この一括管理方式の場合には、図3において、AV管理情報101が示すように、各画像データの管理情報は、画像データファイルA、B、Cとは別ファイルにおいて管理され、AV管理情報と画像データファイルとは予め決められるポインタによって結びつけられるようにしている。
図4は、AV管理情報の一例を説明するための図である。この例の場合には、AV管理情報は、タイトルファイル101aと、サムネイルファイル101bと、プロパティファイル101cとを含んでいる。これらの各ファイルには、ファイルとして記録されている画像データに対する種々の情報がエントリ情報(登録情報)として保持するようにされている。
タイトルファイル101aに登録されているタイトルエントリ0、1、2、…のそれぞれは、ファイルとして記憶されている画像データのそれぞれについてのコメント、メモ、注記などといった例えばユーザーにより入力するようにされたテキストデータを保持する。
また、サムネイルファイル101bに登録されているサムネイルエントリ0、1、2、…のそれぞれは、ファイルとして記憶されている画像データにより形成される画像の縮小画像データであり、1種類に限らず複数の縮小画像を持つようにすることも可能なものである。
また、プロパティファイル101cに登録されているプロパティエントリ0、1、2、…のそれぞれは、ファイルとして記憶されている画像データのそれぞれについての種々の管理情報を保持するものである。そして、各プロパティエントリのそれぞれには、図4において、プロパティエントリn部分に示したように、少なくとも、ファイルポインタPt、オリジナル記録ファイルフラグaa、撮影日時情報bb、修正日時情報ccが含まれるようにされる。
ファイルポインタPtは、当該プロパティエントリに対応する画像データファイルを特定するための情報である。また、オリジナル記録ファイルフラグaaは、図2に示したオリジナル記録ファイルフラグaと同様に、この撮像装置において撮影されて記録媒体に記録された画像データか否かを示すものである。この例においても、オリジナル記録ファイルフラグaaが、「1」の場合には、この撮像装置により撮影された画像データのファイルであることを示し、「0」の場合には、この撮像装置により撮影されたのではない画像データのファイルであることを示す。
また、撮影日時情報bbは、図2に示した撮影日時情報bと同様に、この撮像装置において撮影することにより取り込まれ、記録媒体に記録された画像データの撮影日時を示すものである。修正日時情報ccは、図2に示した修正日時情報cと同様に、その画像データの修正処理が行われた日時を示すものである。しかし、後述もするが、外部から提供された画像データの場合には、修正日時情報cは、その画像データをこの撮像装置が取得した日時である取得日時を示すものとして用いるようにされる。
そして、画像データファイル1つに対しては、AV管理情報として、タイトルエントリとサムネイルエントリとプロパティエントリとを設けることができるようにされる。各画像データファイルのそれぞれと、タイトルエントリ、サムネイルエントリとは、プロパティエントリを介して間接的に関連付けられている。
したがって、図4に示した例の場合には、静止画ファイルAに対しては、AV管理情報として、タイトルエントリn、サムネイルエントリn、プロパティエントリnが設けられ、静止画ファイルBに対しては、タイトルエントリ2、サムネイルエントリ2、プロパティエントリ2が設けられている。同様に、動画ファイルCに対しては、タイトルエントリn+1、サムネイルエントリn+1、プロパティエントリn+1が設けられている。
そして、画像データについての管理情報の一括管理方式を用いている場合であって、記録媒体に記録されている画像データの中から、目的とする画像データを検索するなどのために、撮影日時によって画像データを分類しようとする場合には、各画像データファイルに直接アクセスしなくても、AV管理情報の1つであるプロパティファイルの各プロパティエントリの情報を参照することにより、分類処理を行うことができるようにされる。
具体的には、撮影日時により記録媒体に記録されている画像情報をサーチする場合には、CPUにより、プロパティファイルの情報が参照され、画像の撮影日時がサーチされ分類するようにされる。この後、プロパティファイル上の撮影日時情報を含むプロパティエントリが指し示す画像データファイルの画像データによる画像、あるいは、サムネイルエントリのサムネイルデータによる縮小画像が、分類結果に応じてLCD8に表示するようにされる。
このように、記録媒体に記録した画像データについての管理情報を、画像データファイルとは別個に設けることにより、画像データファイルの検索、サーチの時間が格段に短縮される。このことは、記録媒体として、DVD等の光ディスク媒体を用いた場合を想定すると、容易に理解できる。
つまり、図2を用いて説明した各画像データファイルのそれぞれが画像データについての管理情報を有する場合には、画像の撮影日時をサーチする際、それぞれの画像データファイル毎に撮影日時をサーチしなければならない。このため、記録媒体が例えばDVD等の光ディスクの場合であって、複数の画像データファイルがDVD上に点在する場合には、目的とする画像データファイルにアクセスするために、光学ピックアップをDVD上の目的とするファイルの記録位置に位置付けるためのいわゆるシーク動作が必要となる。
このシーク動作は実際に光ピックアップの移動を伴うためにある程度の時間がかかるため、実際の分類処理にはシーク時間を含んだ時間がかかることになる。また、このことは、DVD等の光ディスクほど顕著ではないものの、半導体メモリーを記録媒体として用いた場合であっても、複数の画像ファイルをアドレス位置が飛び飛びとなるように記録したような場合には、アクセス処理におけるロスにつながる可能性がある。
しかし、図3、図4に示したように、AV管理情報を画像データファイルとは別のファイルで管理することにより、撮影日時情報などの管理情報が一元的に管理されるので、サーチに要する時間は図2を用いて説明した画像データと管理情報との一体管理方式の例に比べて短縮される。
このように、記録媒体に記録される画像データについての管理情報は、図2に示したように、画像データファイルにおいて、画像データとその管理情報とを一体に管理したり、あるいは、図3、図4に示したように、画像データファイルとは、別個に管理情報だけを一括して管理したりすることができるようにされる。
[外部からの画像データの取得とその管理について]
そして、上述もしたように、図1に示したこの実施の形態の撮像装置の場合には、外部I/F9を介して外部機器に接続し、他の機器で撮影された画像情報やWEB上で公開されている画像の画像データの提供を受けて、これを自機に装填された記録媒体10に記録することができるようにされている。
すなわち、この実施の形態の撮像装置に装填される記録媒体上には自機で撮影した画像の画像データと、他の機器から入手した画像の画像データとが混在する場合が生じる。この場合に、記録媒体に記録された画像データを撮影日時により分類する際、ユーザーは他の機器より入手した画像の撮影日時を知ることは上述もしたように通常困難であること、またその必要性も希薄であるので、他の機器より入手した画像データによる画像が予期せぬ日時に分類され、目的とする画像の検索に混乱を生じさせかねない。
これを解決するため、この実施の形態の撮像装置においては、図2、図4を用いて説明した記録媒体に記録した画像の管理情報の1つであるオリジナル記録ファイルフラグと、修正日時情報とを利用する。
すなわち、外部I/F9を通じて、外部機器やネットワークを通じて提供された画像データを取り込んで、記録媒体に記録する場合、制御部5は、外部から提供を受けた画像データのオリジナル記録ファイルフラグa、aaを「0」にする。もちろん、自機において撮影することにより取り込んだ画像データのオリジナル記録ファイルフラグa、aaは「1」にする。これにより、記録媒体にファイルとして記録した画像データのそれぞれについて、自機において撮影したものか、外部I/F9を通じて外部から提供を受けたものかを明確に区別できるようにする。
さらに、外部I/F9を通じて、外部機器やネットワークを通じて提供された画像データを取り込んで、記録媒体に記録する場合、制御部5は、外部から提供を受けた画像データの修正日時情報c、ccに、撮像装置がその画像データを取得した日時を記録するようにする。
すなわち、この実施の形態の撮像装置においては、カメラ部1を通じて撮影を行う場合には、操作部6を通じて当該撮像装置をカメラモードに切り換えられる。また、外部I/Fを通じて提供される画像データを記録媒体に記録する場合には、カメラモードではない、例えば、外部記録モードにされ、かつ、外部I/F9に外部機器等が接続される。
このため、撮像装置の制御部5は、カメラモード時において、撮影を行った場合には、取り込んだ画像データを記録する場合に、そのオリジナル記録ファイルフラグには、「1」をセットし、撮影日時情報に時計回路54から取得する現在日時を示す情報をセットするようにする。
また、撮像装置の制御部5は、外部記録モード時において、外部I/F9を通じて取り込んだ画像データを記録する場合に、そのオリジナル記録ファイルフラグには、「0」をセットし、修正日時情報に時計回路54から取得する現在日時を示す情報をセットするようにする。
このようにすることによって、この実施の形態の撮像装置で撮影することにより得た画像データと、外部I/Fを通じて得た画像データとのそれぞれを明確に分けることができるとともに、この撮像装置に取り込んだ日時を確実に把握することができるようにされる。
そして、従来の分類処理のように撮影日時に基づいて分類処理を行うようにする場合、この実施の形態の撮像装置においては、この撮像装置において撮影して得た画像データ(オリジナル記録ファイルフラグが「1」である画像データ)については、撮影日時情報b、bbに基づいて分類処理を行うが、外部I/F9を通じて外部から取得した画像データ(オリジナル記録ファイルフラグが「0」である画像データ)については、修正日時情報c、ccに基づいて分類処理を行う。
なお、この実施の形態の撮像装置は、図2を用いて説明した画像データとその管理情報とを一体として管理する方式と、図3、図4を用いて説明した画像データとその管理情報とを分離し、管理情報は管理情報だけで他の画像データの管理情報とともに一括管理する方式とのどちらをも用いることができるものである。しかし、迅速な分類処理を行うため、この実施の形態の撮像装置においては、図3、図4を用いて説明した管理情報を画像データとは分離して一括管理する方式を用いるものとする。
[記録媒体に記録された画像データの分類処理について]
次に、記録媒体にファイルとして記録されている画像データを撮影日時情報に基づいて分類する際の一連の処理の流れについて、図5のフローチャートを参照しながら説明する。図5に示す処理は、制御部5において実行される処理である。
この実施の形態の撮像装置に装填された記録媒体10に記録されている画像を撮影日時情報に基づいて分類する場合には、制御部5のCPU51は、まず、AV管理情報であるプロパティファイルの各プロパティエントリのオリジナル記録ファイルフラグaaを参照し、これが「0」であるか「1」であるかを判断する(ステップS1)。
CPU51は、ステップS1の判断処理において、オリジナル記録ファイルフラグが、「0」であると判断した画像データについては、その修正日時情報を参照し(ステップS2)、また、オリジナル記録ファイルフラグが、「1」であると判断した画像データについては、その撮影日時情報を参照し(ステップS3)、この参照した日時情報を分類キーとして用いて分類処理を行う(ステップS4)。
そして、CPU51は、分類結果をユーザーに対して分かりやすく提供するため、詳しくは後述もするが、分類結果をカレンダー情報などの日付画像情報とともにLCD8に表示することにより、ユーザーに対して提供するようにし(ステップS5)、この図5に示す処理を終了する。
これにより、記録媒体に記録された画像データを撮影日時情報で分類するようにする場合に、外部機器やネットワークを介して得た画像データが予期せぬ日付に分類されることがなくなり、記録媒体に記録した画像データをこの撮像装置に最初に取り込んだ日時(画像を入手するようにユーザーが意図(決意)した日時)である撮影日時または取得日時に基づいて、すなわち、ユーザーの関知する日時情報に基づいて、画像データを分類処理することができるようになる。
したがって、外部機器やネットワークを介して得た画像データが予期せぬ日付に分類されることがないので、目的とする画像を検索する場合などに混乱を生じさせるなどのこともないようにされる。また、カレンダー情報などの日付画像情報とともに分類結果を表示することにより、画像の分類結果を視覚的に容易に確認することができるようになる。
[分類結果のユーザーへの提供について]
次に、分類結果の表示例について説明する。図6は、2週間分の日付画像情報(カレンダー情報)上に分類結果を表示するようにした分類結果提供画像の一例を説明するための図である。
図6に示す例の場合には、LCD8の表示画面上に、2週間分の日付画像情報81を表示するとともに、日付画像情報81において、各日付欄にはその日付欄の日付に対応する日時情報を持った画像データが存在する場合には、これを示す代表画像(サムネイル画像、アイコン画像等)が表示される。図6に示した例の場合には、1日、6日、9日、12日の各日付欄には、その日付において取得された画像データがあることを示す代表画像G1、G2、G3、G4が表示されている。
そして、図6に示した例においては、代表画像G1、G2、G3のそれぞれは、この実施の形態の撮像装置により、表示されている日付欄に対応する日に撮影されることにより取り込まれた画像データが記録媒体に記録されていることを示すものであり、代表画像G4は、表示されている日付欄に対応する日に外部I/F9を通じて外部から取り込まれた画像データが記録媒体に記録されていることを示すものである。
なお、12日に取り込まれた画像データは、外部から取り込まれた画像データだけではなく、自機において撮影することにより得た画像データをも含む場合もあるが、1枚でも外部から取り込まれた画像データがある場合には、図6のG4に示した態様で外部から取り込まれた画像データが記録媒体に存在することを示すようにしている。
この場合、代表画像G4により代表される外部から提供された画像データが、実際には、3日に撮影された画像であるとすると、図6において、3日の日付欄に点線で示したように、代表画像G4Xが表示されるのが従来の手法である。しかし、この実施の形態の撮像装置においては、その画像データを取得した日時(入手した日時)に基づいて分類されるので、この例では1月12日に代表画像G4が表示されることになる。
なお、代表画像は、図6に示した例のように、日付画像情報の対応する日付欄に関連する画像情報が存在することを示すアイコンでもよいし、対応する画像のサムネイル画像でもよい。サムネイル画像の場合には、図4を用いて説明したサムネイルエントリのサムネイル画像が用いられる。また、管理情報の管理方式が、図2を用いて説明した方式である場合には、図2に示したサムネイルデータが用いられることになる。
また、同じ画像について、解像度の異なる複数のサムネイル画像データが存在する場合には、必要に応じた解像度のサムネイル画像が選択されて表示される。さらに、代表画像としてアイコンを表示する場合には、図6の例のように、その画像がこの実施の形態の撮像装置で撮影されたか、他の機器により入手されたかを区別するように色分けして表示してもよいし、単に日付画像情報の日付に関連した画像が記録媒体に記録されていることを示すアイコンのみを表示するようにしてもよい。
また、図6において、上矢印マーク8up、下矢印マーク8dwは、図1に示した操作部6の例えば十字キーや矢印キーにより日付画像情報81の表示日付(表示範囲)を変更する際、操作可能な方向を示すアイコンである。図6に示した表示状態で十字キーの下方向が指示されると、LCD8には例えば図6で示されている日付画像情報81が、例えば、次の2週間分にスクロールされる。つまり、現在は表示画面に表示されていない次の2週間分の分類結果が、表示画面に表示されるように、画面送り(画面表示送り)がされる。
また、図6において、カーソルCSは、目的とする日付欄を選択し指示するための指示子であり、目的とする日付欄に分類された画像の詳細を確認する場合などにおいて、その目的とする日付欄を指示する場合などに用いられる。
次に、カーソルCSにより指示された日付欄に分類された画像の詳細を確認する場合の画像の表示例を説明する。図7は、カーソルCSを通じて指示するようにされた日付欄に分類されている画像を確認する場合の画像の表示例を説明するための図である。
この図7に示す表示例の場合には、図6に示したように、カーソルCSを通じて指示された日付欄に分類されている複数の画像がLCD8の表示画面上に表示される。この図7に示す例の場合には、20XX年1月12日(金)にこの実施の形態の撮像装置により撮影された画像、及び外部I/F9を通じて外部機器から入手した画像が少なくとも4枚あることを示している。
この例ではLCD8の下側に、指示された日付に分類された画像のサムネイル画像GG1、GG2、GG3、GG4が表示されている。さらに、カーソルCSが位置付けられたサムネイル画像については、そのサムネイル画像より解像度の高い画像GG5としてLCD8の表示画面に表示するようにされる。
このような構成をとることにより、目的とする画像をLCD8の表示画面の下側部分に表示されるサムネイル画像を通じて選択し、その選択した画像をより高解像度の画像GG5として表示して、ユーザーが確認し、選択することができるようにされる。
また、図7に示した例の場合には、LCD8の下側部分に表示される各サムネイル画像の下に撮影時刻あるいは受信時刻が表示され、全体として撮影時刻の早い順に左から表示するようにされている。ここで、表示されるサムネイルは、図4に示したサムネイルエントリに保持されているものである。なお、画像データの管理情報が図2に示した方式で管理されている場合には、図2に示したサムネイルデータdが用いられることになる。
また、同じ画像について、解像度の異なる複数のサムネイル画像データを所有している場合には、必要に応じた解像度のサムネイル画像が選択されて表示される。このように、解像度の異なる複数のサムネイル画像を予め所有している場合には、解像度変換する時間が短縮できるので、LCD8の下側に並べて表示されるサムネイル画像を選択した場合であっても、LCD8の上側に表示するサムネイル画像GG5の表示を素早く行うことができる。
さらに、この実施の形態の撮像装置においては、分類結果をLCD8の表示画面に表示してユーザーに提供する場合に、表示制御を工夫することにより、ユーザーにとってより利便性のよい態様で分類結果を提供できるようにしている。
この実施の形態の撮像装置の場合には、図6に示したように、LCD8の表示画面には、2週間分の分類結果を表示することができるようにされる。この場合に、図8に示すように、例えば、13日(土)から29日(月)までの各日付に分類された画像データはなかった場合を考える。実際問題として、毎日画像を撮影したり、外部機器から画像データを取得したりするユーザーは少ないと考えられるので、このように、連続する複数の日に渡って、記録された画像データが分類されないようなケースが発生することが想定される。
そして、画像データが分類されていない期間についても、画像データが分類されている日を含む期間と同じように表示処理を行っていたのでは、ユーザーにとっては、無駄に日付画像情報だけが提供される場合が生じ、目的とする画像の検索に時間がかかるなどの不都合を生じかねない。
これを解決するため、この実施の形態の撮像装置においては、画像データが分類された日のない15日から28日までの2週間の期間についてはスキップ領域として、この期間の日付画像情報や分類結果を示す画像は表示しないようにする。今、図8に示す領域R1を図6に示したようにLCD8の表示画面に表示しているとする。
この場合に、スクロールが指示された場合であって、次に表示すべき領域R2に含まれるどの日にも、画像が分類されていない場合には、領域R2に対応する2週間分の期間についてはスキップして、その期間のカレンダー情報および分類結果については表示しないようにする。このように、画像データを取り込む処理を行っておらず、画像が分類された日が全くない期間についてはスキップして表示しないようにし、そして、画像が分類された日が存在する領域が検出された場合に、その領域の分類結果を表示するようにする。
したがって、図8に示した例の場合には、領域R1についての分類結果を表示した後、スクロールが指示された場合には、領域R2についてはスキップし、次の領域R3についての分類結果を表示するようにする。
これにより、表示画面の大きさが限られたLCDの表示画面を有効に活用し、記録媒体に記録されている画像についての分類結果をユーザーに対して迅速に提供でき、記録媒体に記録された画像から所望の画像を見つけるための時間の短縮を実現することができる。
なお、この図8に示した例の場合、画像が分類されている30日(火)の日付欄の表示位置を、LCD8の表示画面上の一番左上に表示させるようにすることも可能である。しかし、より視覚的に日付関連画像のスクロール後の対応を分かりやすくするために、縦軸には同じ曜日が並ぶようにしている。
[スクロール速度の制御について]
しかし、LCD8の表示画面において、図8に示したように日付画像情報上の日付に、記録媒体に記録された画像が存在しない領域が存在するときはスクロールの際にスキップするようにしてもよいが、連続した日付画像情報が提供できなくなり、視覚的に日付画像情報を用いた利点が損なわれるおそれがある。
つまり、カレンダーのように身近な日付情報と対応させて分類結果を表示したにも関わらず、スキップすることにより迅速に分類結果を提供することは可能になるが、カレンダーらしくない画像(単なる日付画像)が表示されるだけとなってしまうことにもなりかねない。
そこで、画像が分類された日付を含まない領域についてもスキップせずに、その場合には、表示画像を視覚的に確認できる程度にスクロールの速度を速くすることによって、日付が途切れることなく、画像が分類されていない日をも含めて、カレンダーに対応する日付画像情報とともに、分類結果を表示するようにして、ユーザーに提供できるようにする。このようにすることにより、ユーザーに対して、カレンダー情報の意味をそこなうことなく、画像の分類結果を分かりやすい態様で提供し、違和感なく分類結果を認識できるようにすることが可能となる。
以下、スクロール速度の調整について説明する。ここでは、図6に示したように、2週間分の日付画像情報とともに分類結果を表示する場合を例にして、表示画像のスクロール処理について説明する。まず、画像の一般的なスクロール処理について、図9を用いて説明する。
一般に、画像のスクロールは、例えば、スクロールボタンスイッチ(以下、単にスクロールボタンという。)などの所定の操作ボタンを操作することにより行われる。図9A、Bは、スクロールボタンの操作に応じてオン/オフが切り換えられるスクロールボタンのオン/オフ信号を示している。スクロールボタンのオン/オフ信号は、スクロールボタンが押下操作されている期間においてON(オン)となり、押下操作されていない期間においてはOFF(オフ)となるものである。
この場合、図9Aに示すように、スクロールボタンを押下操作し、所定時間内(図9Aの例の場合には1秒以内。)に押下操作をやめると、1週分のスクロールが行われる。したがって、スクロールボタンの1秒以内の押下操作を繰り返すことにより、表示画像の1週分づつのスクロールが可能とされる。
そして、スクロールボタンを押し続けた場合には、図9Bに示すように、所定時間経過後(図9Bの例の場合には押下操作開始から1秒経過後。)、所定時間毎(図9Bの例の場合には、0.2秒毎)に、1週分づつのスクロール(画像の移動)が連続的に行われる。このように、スクロールボタンを押し続けた場合には、所定時間経過後において、スクロールのオートリピートが行われる。
しかし、図9を用いて説明した表示画像の一般的なスクロールの場合、画像を全く取り込まなかった日が連続する期間についても、画像が取り込まれた日がある期間と同じようにスクロールされるため、この場合には、上述したスキップ処理の場合とは逆に、目的とする画像の検索に時間がかかってしまうなどの不都合を生じる可能性がある。
そこで、以下に説明するように、表示範囲内の画像データファイル(記録ファイル)数に応じて、スクロール速度を制御することにより、目的とする画像データファイルを素早く探し出すことを可能にする。また、この制御を行うことにより、結婚式、旅行等の重要なイベントの行われた日付に分類される画像データファイル数が多くなる傾向を利用して、それらのイベントの画像データファイルを探し出すことがより容易になる。
[スクロール速度の制御の第1の例]
図10は、図5を用いて説明した分類処理の結果の一例を示す図である。この図10に示す例の場合、スクロールの単位となる各週毎の画像の記録枚数(画像データファイルの数)は、(b)の週が5枚、(c)の週が11枚、(d)の週が0枚、(e)の週が0枚、(f)の週が3枚、(g)の週が1枚である。
図10に示した分類結果に基づいて、図10において、四角で囲ったように、(a)、(b)の2週間分の期間を表示した状態から、(g)、(h)の2週間分の期間を表示する状態まで正方向にスクロールする場合と、(g)、(h)の2週間分の期間を表示した状態から、(a)、(b)の2週間分の期間を表示する状態まで逆方向にスクロールする場合であって、オートリピート機能により、自動的にスクロールする場合を考える。
この例においては、スクロールボタンの押下操作から次の表示範囲移動で表示範囲外となる画像データファイル数Nに基づいて、スクロールのリピート間隔Tを演算により求める。換言すれば、正方向にスクロールする場合、現在表示中の最初の1週間分の期間に分類された画像データファイルの数に応じてリピート間隔を設定するようにし、現在表示中の最初の1週間分の期間に分類された画像データファイルの数が多いほど、リピート間隔を長くして、その週の分類結果を表示している時間を長くとるようにする。
ここでは、スクロールボタンの押下操作から0.9秒後からオートリピート機能が動作するものとする。この場合、押下操作から0.9秒経過後のリピート間隔Tは、スクロールボタン押下から次の表示範囲移動で範囲外に出るファイル数をNとしたとき、リピート間隔Tを
T=F(N)=0.1×(1+N) …(式1)
とする。
したがって、(b)の週が、次の表示範囲移動で表示範囲外となる週であるとすると、(b)の週に分類された画像データファイルに数は、5枚であるので、(式1)に代入すると、T=0.1×(1+5)=0.6秒となる。(c)〜(f)について同様に計算すると、(c)の週の場合は、画像データファイル数Nが11枚であるので、T=1.2秒となり、(d)、(e)の週の場合が、画像データファイル数Nが0枚であるので、T=0.1秒となる。また、(f)の週の場合は、画像データファイル数Nが3枚であるので、T=0.4秒となり、(g)の週の場合は、画像データファイル数Nが1枚であるので、T=0.2秒となる。
したがって、(a)、(b)の2週間分の期間を表示した状態から、(g)、(h)の2週間分の期間を表示する状態まで正方向にスクロールする場合には、スクロールボタン押下操作してから0.9秒後からのリピート間隔Tは、0.6秒→1.2秒→0.1秒→0.1秒→0.4秒(→0.2秒)と変化することとなり、これをスクロールボタンのオン/オフ信号に対応付けてプロットすると、図11Aに示すようになる。
この図11Aに従えば、(a)、(b)の2週間分の期間を表示した状態にあるときに、スクロールボタンを押下操作すると、即座に(b)、(c)の表示に変わり、0.9秒経過後のさらに0.6秒経過した時点(押下操作から1.5秒後の時点)において、(c)、(d)の表示に変わる。
この後の1.2秒経過後の時点(押下操作から2.7秒後の時点)において、(d)、(e)の表示に変わり、(d)、(e)の週には、画像データは分類されていないので、0.1秒おきに、(e)、(f)の週を表示した後、(f)、(g)の週を表示し、この表示後の0.4秒後の時点(押下操作から3.3秒後の時点)において、(g)、(h)の表示に変わる。
また、(g)、(h)の2週間分の期間を表示した状態から、(a)、(b)の2週間分の期間を表示する状態まで逆方向にスクロールする場合には、上述した(a)、(b)の表示から(g)、(h)の表示への正方向のスクロールの場合とはリピート間隔Tが逆になる。すなわち、この場合、スクロールボタンを押下操作した時点から0.9秒経過後以降のリピート間隔は、0.2秒→0.4秒→0.1秒→0.1秒→1.2秒(→0.6秒)となり、これをスクロールボタンのオン/オフ信号に対応付けてプロットすると、図11Bに示すようになる。
この図11Bに従えば、(g)、(h)の2週間分の期間を表示した状態にあるときに、スクロールボタンを押下操作すると、即座に(f)、(g)の表示に変わり、0.9秒経過後のさらに0.2秒経過した時点(押下操作から1.1秒後の時点)において、(e)、(f)の表示に変わる。
この後の0.4秒経過後の時点(押下操作から1.5秒後の時点)において、(d)、(e)の表示に変わり、(d)、(e)の週には、画像データは分類されていないので、0.1秒おきに、(c)、(d)の週を表示した後、(b)、(c)の週を表示し、この表示後の1.2秒後の時点(押下操作から2.9秒後の時点)において、(a)、(b)の表示に変わる。
図11A、Bに示したように、分類された画像データファイルが少ない週においては、スクロールの速度は速く、分類された画像データファイルが多い週においては、スクロールの速度を遅くすることができる。これにより、カレンダー情報を有効に活用することができるとともに、目的とする画像データの迅速かつ確実な検索が可能となる。
[スクロール速度の制御の第2の例]
次に、表示単位である1週間分の期間に分類された画像データファイルの数(画像の枚数)が数十枚、あるいは、数百枚と多い場合について考える。図12は、図5を用いて説明した分類処理の結果の一例を示す図である。この図12に示す例の場合、スクロールの単位となる各週毎の画像の記録枚数(画像データファイルの数)は、(b)の週が5枚、(c)の週が150枚、(d)の週が0枚、(e)の週が0枚、(f)の週が20枚、(g)の週が10枚である。
このように、分類された画像データファイルの数が非常に多い週が存在する場合には、リピート間隔Tを求める数式として、上述の(式1)をそのまま用いると、(c)、(d)の2週間分の期間の表示から(d)、(e)の2週間分の期間の表示に移る際に15秒以上掛かってしまい、あまり実用的ではない。逆スクロールで(b)、(c)の2週間分の期間の表示から(a)、(b)の2週間分の期間の表示に移る際も同様である。
そこで、このスクロール速度の制御の第2の例においては、リピート間隔Tの計算式に、2を底とする対数関数を利用する。具体的には、上述したスクロール速度の制御の第1の例の場合と同様に、スクロールボタンの押下操作から0.9秒後からオートリピート機能が動作するものとする。そして、押下操作から0.9秒経過後のリピート間隔Tは、スクロールボタン押下から次の表示範囲移動で範囲外に出るファイル数をNとしたとき、リピート間隔Tを
T=F(N)=0.1×(1+log2(N+1)) …(式2)
とする。
このように対数関数を用いることにより、実用的なスクロールタイミングが得られる。ここで、(式2)における対数関数は小数点以下を切り捨てるものとする。したがって、(a)、(b)の2週間分の期間を表示した状態から、(g)、(h)の2週間分の期間を表示する状態まで正方向にスクロールする場合には、スクロールボタン押下操作してから0.9秒後からのリピート間隔Tは、0.3秒→0.8秒→0.1秒→0.1秒→0.5秒→(0.4秒)と変化することとなり、これをスクロールボタンのオン/オフ信号に対応付けてプロットすると、図13Aに示すようになる。
この図13Aに従えば、(a)、(b)の2週間分の期間を表示した状態にあるときに、スクロールボタンを押下操作すると、即座に(b)、(c)の表示に変わり、0.9秒経過後のさらに0.3秒経過した時点(押下操作から1.2秒後の時点)において、(c)、(d)の表示に変わる。
この後の0.8秒経過後の時点(押下操作から2.0秒後の時点)において、(d)、(e)の表示に変わり、(d)、(e)の週には、画像データは分類されていないので、0.1秒おきに、(e)、(f)の週を表示した後、(f)、(g)の週を表示し、この表示後の0.5秒後の時点(押下操作から2.7秒後の時点)において、(g)、(h)の表示に変わる。
また、(g)、(h)の2週間分の期間を表示した状態から、(a)、(b)の2週間分の期間を表示する状態まで逆方向にスクロールする場合には、上述した(a)、(b)の表示から(g)、(h)の表示への正方向のスクロールの場合とはリピート間隔Tが逆になる。すなわち、この場合、スクロールボタン押下操作した時点から0.9秒経過後以降のリピート間隔は、0.4秒→0.5秒→0.1秒→0.1秒→0.8秒(→0.3秒)となり、これをスクロールボタンのオン/オフ信号に対応付けてプロットすると、図13Bに示すようになる。
この図13Bに従えば、(g)、(h)の2週間分の期間を表示した状態にあるときに、スクロールボタンを押下操作すると、即座に(f)、(g)の表示に変わり、0.9秒経過後のさらに0.4秒経過した時点(押下操作から1.3秒後の時点)において、(e)、(f)の表示に変わる。
この後の0.5秒経過後の時点(押下操作から1.8秒後の時点)において、(d)、(e)の表示に変わり、(d)、(e)の週には、画像データは分類されていないので、0.1秒おきに、(c)、(d)の週を表示した後、(b)、(c)の週を表示し、この表示後の0.8秒後の時点(押下操作から2.8秒後の時点)において、(a)、(b)の表示に変わる。
図13A、Bに示したように、分類された画像データファイルが数十枚、数百枚と多い場合が発生しても、スクロールの速度を適度な速度とすることができるとともに、分類された画像データファイルが少ない週においては、スクロールの速度は速く、分類された画像データファイルが多い週においては、スクロールの速度を遅くすることができる。
すなわち、分類された画像データが数十枚、数百枚と多くなった場合であっても、適切なスクロール速度で、分類結果を示す画像のスクロールを行うことができるので、カレンダー情報を有効に活用することができるとともに、目的とする画像データの迅速かつ確実な検索が可能となる。
次に、上述した第1、第2のスクロール速度の制御の処理について、図14のフローチャートを参照しながら具体的に説明する。すなわち、スクロール速度の制御の例として、第1の例と、第2の例とを説明したが、これらは、リピート間隔Tを求める演算式が異なるのみで、その他の処理部分はほぼ同様に行われることになる。
スクロール速度の制御は、この実施の形態の撮像装置の制御部5によって行なわれる。分類結果がLCD8の表示画面に表示された後、制御部5のCPU51は、操作部6のスクロールボタンが押下操作されたか否かを監視する(ステップS101)。
ステップS101の判断処理において、スクロールボタンが押下操作されたと判断したときには、CPU51は、表示画像を指示された方向に1週間分スクロールさせる(ステップS102)。そして、この実施の形態の場合には、スクロールのオートリピート機能を有効にするまでのインターバル時間として、0.9秒間待つようにするために、タイマー(時計回路54)に0.9秒を設定し、0.9秒間の期間の計測を開始する(ステップS103)。
そして、スクロールボタンの押下操作が終了したか否かを判断し(ステップS104)、設定された0.9秒の間にスクロールボタンの押下操作が終了したと判断したときには、この図14に示す処理を終了する。ステップS104の判断処理において、スクロールボタンの押下操作が継続していると判断したときには、ステップS103において設定したタイマーが、0.9秒の期間を計測し終えたか否か(スクロールボタンの押下操作の開始から0.9秒経過したか否か)を判断する(ステップS105)。
ステップS105の判断処理において、スクロールボタンの押下操作の開始から0.9秒経過していないと判断したときには、CPU51は、ステップS104からの処理を繰り返す。ステップS105の判断処理において、スクロールボタンの押下操作の開始から0.9秒経過したと判断したときには、CPU51は、次の表示範囲の移動で表示範囲から出る画像データファイルの数をNとし、例えば、(式1)、(式2)に示したように、予め決められた計算式にしたがって、リピート間隔F(N)秒を算出し、この算出した期間を計測するようにタイマーに設定する(ステップS106)。
そして、CPU51は、再度、スクロールボタンの押下操作が終了したか否かを判断し(ステップS107)、スクロールボタンの押下操作が終了したと判断したときには、この図14に示す処理を終了する。ステップS107の判断処理において、スクロールボタンの押下操作が継続していると判断したときには、CPU51は、ステップS106において設定したタイマーが、演算により求めたリピート期間Tの期間を計測し終えたか否かを判断する(ステップS108)。
ステップS108の判断処理において、演算により求めたリピート期間Tの期間を計測し終えていないと判断したときには、CPU51は、ステップS107からの処理を繰り返すようにする。ステップS108の判断処理において、演算により求めたリピート期間Tの期間を計測し終えたと判断したときには、CPU51は、表示範囲を1週分、ユーザーにより指示された方向にスクロールし(ステップS109)、ステップS106からの処理を繰り返すようにする。
このようにすることにより、上述もしたように、分類結果に応じて、適切なスクロール速度で、分類結果を表示する画像をスクロールさせ、目的とする画像を迅速に検索することができるようにされる。しかも、分類された画像が存在しない期間についても、スキップすることにより表示されなくなってしまうことはなく、短い時間であっても必ず表示するようにされるので、カレンダー情報を正確な態様で提供することができるようにされる。
[スクロール速度の制御の他の例]
なお、リピート期間Tを算出するための計算式F(N)は、上述した(式1)、(式2)の他、(式1)に上限値、下限値を設けたもの、(式2)で対数関数の底として2以外を用いたものなど、様々なものを用いることができる。またユーザーの操作や自動的な処理によって種々の計算式F(N)を選択し、最適なものに切り換えて用いるようにしてもよい。
また、(式2)の場合のパラメーターは画像枚数Nだけでなく、動画の場合は記録時間、ファイルの容量とすることも可能である。もちろん、パラメーターに応じて、(式2)の底の値を換えるようにしてもよい。また、対数関数ではなく、他の関数を用いるようにすることもできるし、スクロール速度の制御のために新たな関数を定義するようにしてもよい。
つまり、分類された画像データの数Nが多くなるにしたがって、スクロール速度を遅くするようにする種々の関数を用いるようにすることができる。しかし、分類された画像データの数Nが多くなるにしたがって、スクロール速度が必要以上に遅くなってしまうことも考えられるので、スクロール速度の下限を予め設定しておくことにより、必要以上にスクロール速度が遅くならないようにすることができる。
また、リピート間隔Tを求めるための関数は、線形となる値を取るものであっても、また、非線形となる値を取るものであってもよいことは言うまでもない。また、リピート間隔Tを0にした場合には、スクロール速度が無限大となり、上述したスキップの場合と同じ動作を得られることになる。
また、上述した実施の形態においては、分類結果の表示画像のスクロールは、一週単位で行うものとして説明したが、これに限るものではない。表示画像を例えば画素単位など極小さな単位で連続的にスクロールさせるようにすることによって、スムーズなスクロール処理を行い、そのスクロールの速度をパラメーターで変化させるようにすることももちろんできる。
また、上述した実施の形態においては、画像データファイルの数(画像枚数)などのパラメーターを決める範囲を「次の表示範囲移動で表示範囲外に出る画像の枚数」としたが、これに限るものではない。例えば、「次の表示範囲移動で表示範囲内に入る週に分類された画像の枚数」や「表示範囲全体の枚数」や「表示範囲外の近傍を含めて表示中心からの距離に応じて重み付け合計した枚数」等の予め決められる所定の範囲とするようにしてもよい。
また、重み付けを行う場合、重み付けを工夫することによって連続的スクロールを採用した場合の速度変化自体をスムーズにして見やすくすることも可能である。つまり、表示の中心となる水平線を基準とし、表示の中心が基準に近い週については、重み付けを重くし、基準から離れるにしたがって重み付けを軽くすることにより、枚数の多い週の表示の中心が基準から遠い場合には、スクロール速度を速くし、基準に近くなってきた場合には、スクロール速度を遅くするようにすることができる。
この重み付けによるスクロール速度の制御について、図15〜図17の図を参照しながら具体的に説明する。図15Aに示すように、0週(第1の週)から4週(第5の週)までの5週分の分類結果の画像情報があり、上述の実施の形態の場合と同様に、1画面中に2週分の分類結果の画像情報の表示を行うようにする場合について考える。
図15Aにおいて、0週から4週までの各週に分類された画像の枚数をN0、N1、N2,N3、N4とする。また、図15Aにおいて、太線で囲んだ部分が、表示画面Gに表示されている分類結果の画像情報であり、時刻T0においての表示部分である。
そして、図15Aに示した時点T0における表示状態から、図15Bに示すように、時点T1においての表示となるように、表示画面Gの表示内容をスクロールさせる場合においては、図15Bに示すように、表示画面Gの水平方向の中心線(表示画面Gを上下に分割する水平線)の位置を基準位置とし、各週の分類結果の表示画像の水平方向の中心となる位置(各週の表示画像の中心)までの距離d0、d1、d2、d3、d4を求める。なお、図15Bにおいては、各週の分類結果の表示画像の水平方向の中心を点線で示している。
そして、表示画面Gの中心線から各週の分類結果の表示画像の中心までの距離d0、d1、d2、d3、d4と、各週に分類された画像の枚数N0、N1、N2,N3、N4とに基づいて、スクロール速度を制御するようにする。具体的には、図16に示すように、基準位置からの距離dが大きくなるにしたがって減少する単調減少関数f(d)を定義しておき、この関数f(d)によって与えられる値を重み付けの係数wとする。なお、図16に示したf(d)は、連続する単調減少関数以外に、距離dの範囲に応じて一定の係数wをとるステップ関数でもよい。
そして、図17に示した(式3)により、現在、分類結果が表示されている週の近傍にある週に分類された画像の枚数と、図15Bに示した基準位置である表示画面Gの中心線から各週の分類結果の表示画像の水平方向の中心となる位置(各週の表示の中心)までの距離とに応じて得られる値Xを求める。この値Xは、いわば、重み付けされた画像量と言える。そして、図17の(式4)に示すように、図17の(式3)と上述した(式1)または(式2)により求めた値F(X)の逆数をスクロール速度Vとして用いるようにする。なお、図17の(式3)にも示したように、(式3)における記号シグマについてのパラメーターiは、この例の場合には、1〜4となっている。
このようにすることによって、現在、分類結果が表示されている週の近傍にある週に分類された画像の枚数と、表示画面Gの水平方向の中心から、処理の対象となる隣接する各週の表示画像の中心までの距離とに応じて、画像のスクロール速度を制御することができ、より円滑なスクロール処理が可能となる。
なお、ここでは、1画面中に2週間分の分類結果の表示画像を表示する場合を例にして説明したが、これに限るものではなく、より多くの情報を表示する場合であっても、この方式を用いることができるし、処理の対象とする範囲を5週分でなく、これより多くしたり、また少なくしたりすることもできる。
なお、上述の説明からも明らかなように、この実施の形態において説明した撮像装置の例の場合には、制御部5により分類手段、検出手段としての機能を実現するとともに、制御部5とLCDコントローラ7とにより表示制御手段としての機能を実現している。
また、操作部6と制御部5により指示手段の機能を実現し、さらに、カメラ部1とカメラDSP2とにより撮像手段を、また、外部I/F9および制御部5が外部からの画像データを受け付けて、これを記録媒体に記録するようにする受付手段を実現するようにしている。
[適用可能な電子機器について]
また、上述した実施の形態においては、この発明を静止画像と動画像の撮影が可能なデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。例えば、静止画像を撮影するためのデジタルスチルカメラや、動画像を撮影するためのデジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistants)などと呼ばれる携帯情報端末、あるいは、パーソナルコンピュータなどの各種の電子機器にこの発明を適用することができる。
つまり、上述した実施の形態のデジタルカメラのように、自機において独自に情報を取り込んで、それをデジタルデータとして記録媒体に記録する機能と、外部機器やネットワークを通じて、デジタルデータの提供を受けて、これを記録媒体に記録する機能とを備えた電子機器であれば、この発明を適用することができる。
したがって、取り込んで記録媒体に記録し、分類対象となるデジタルデータは、画像データに限るものではなく、テキストデータやプログラムデータ等、画像データ以外の種々のデジタルデータを取り扱う場合に、この発明を適用することができる。
そして、例えば、カメラ付き携帯電話端末の場合、搭載されたLCDや有機EL素子などの表示素子の表示画面は、比較的に小さいので、上述した実施の形態のように、カレンダー情報とともに、分類結果を表示することが困難な場合もある。そこで、カメラ付き携帯電話端末等の表示画面の小さな表示素子しか持たない電子機器の場合には、分類処理は、上述した実施の形態のデジタルカメラの場合と同様に行うが、分類結果の表示は、日付情報を基準に行うようにする。
すなわち、カメラ付き携帯電話端末においても、自機において撮影して記録媒体に記録した画像データ、あるいは、外部機器やネットワークを通じて取得した画像データについては、記録媒体にファイルとして記録し、これにオリジナル記録ファイルフラグ、撮影日時情報、取得日時情報としても用いる修正日時情報等の管理情報を付随させて管理するようにする。
この場合の管理方式は、図2を用いて説明した、サムネイルデータを含め、同一ファイル内において一体的に管理する方式と、図3、図4を用いて説明した、管理情報を画像データファイルとは別個のファイルにおいて管理する方式のいずれをも用いることも可能である。ここでは、図3、図4を用いて説明した、管理情報を画像データファイルとは別個のファイルにおいて管理する方式を用いている場合を想定して説明する。
図18は、カメラ付き携帯電話端末にこの発明を適用した場合であって、当該カメラ付き携帯電話端末の表示素子の表示画面Gに表示される分類結果の表示態様を説明するための図である。図18Aは、分類結果を表示する最初の画面表示であり、分類された画像データが存在する日付、すなわち、カメラ機能を用いて画像を撮影したり、外部機器やネットワークを通じて画像を取得したりして、当該カメラ付き携帯電話端末の記録媒体に画像データを記録した日付の一覧表示がされた場合を示している。
図18Aにおいて、表示画面Gの上端部、下端部に表示された矢印は、カメラ付き携帯電話端末の十字キーや矢印キーにより表示日付(表示範囲)を変更する際に、操作可能な方向を示すアイコンである。つまり、図18Aに示した状態は、その前後にまだデータが存在していることを示している。
そして、カメラ付き携帯電話端末の十字キーや矢印キーを操作することにより、目的とする日付表示にカーソルCS1を位置付け、決定キーを操作することにより、目的とする日付を選択すると、当該カメラ付き携帯電話端末の表示画面Gには、図18Bに示すように、選択された日に撮影されて、あるいは、ネットワーク等を通じて外部から取得されて、当該カメラ付き携帯電話端末の記録媒体に記録されている画像データファイルのタイトル名の一覧表示がされる。
ここで、表示されるタイトル名は、タイトルエントリとして、記録されているテキストデータに基づく表示を行う。また、同日に、撮影されて記録された画像データファイルと、ネットワークなどを通じて外部から取得された画像データファイルとの両方が混在する場合もあるが、これらは、分類時に用いるようにしたオリジナル記録ファイルフラグにより明確に区別することができる。そこで、この例においては、ネットワーク等を通じて外部から取得された記録媒体に記録された画像データファイルには、図18Bに示すように、マークMKを付し、区別することができるようにしている。
そして、日付の選択を行った場合と同様に、カメラ付き携帯電話端末の十字キーや矢印キーを操作することにより、目的とする画像データファイルのファイル名にカーソルCS2を位置付け、決定キーを操作することにより、目的とする画像データファイルを選択すると、当該カメラ付き携帯電話端末の表示画面Gには、図18Cに示すように、選択された画像データファイルの画像データにより形成される画像が、表示画面Gの大きさに応じた大きさおよび解像度で表示され、目的とする画像を確認することができる。
このように、カメラ付き携帯電話端末において、自機において撮影することにより得た画像データについては撮影日を分類キーとして用い、また、ネットワーク等を通じて外部から取得した画像データについては、当該カメラ付き携帯電話端末における取得日を分類キーとして用いて分類する。
したがって、いずれの場合にも、当該カメラ付き携帯電話端末のユーザーが関知する、当該カメラ付き携帯電話端末において、画像データを取得して最初に記録媒体に記録した日付を用いて分類することができるので、外部から提供を受けた画像データが予期しない日付に分類され、目的とする画像の検索に時間がかかってしまうなどという不都合を生じさせないことができる。
また、表示素子の表示画面の大きさが小さいために、カレンダー情報とともに分類結果を表示することが困難な場合であっても、分類キーとして用いた(分類処理の基準として用いた)日付情報を基準として分類結果を表示して提供するようにすることができるので、目的とする画像の検索に時間がかかるなどの不都合を防止することが可能である。
このように、分類結果をユーザーに通知するための表示態様は、カレンダー情報とともにする場合に限るものではなく、少なくとも、何らかの日付画像情報とともに分類結果を表示するようにする種々の表示態様を用いることが可能である。
したがって、
撮影することにより得た画像データについては撮影日を用い、外部から提供された画像データについては受信日を用いて分類処理を行い、
分類された画像データの撮影日または受信日を示す情報を分類結果として表示素子に表示する情報処理装置を構成することができる。
また、分類結果として表示された撮影日または受信日を示す情報の中から、目的とする情報を指示するようにする指示手段を有し、
当該指示手段により指示された情報により特定される日に分類された画像データに関連する画像関連情報を、撮影日または受信日のどちらに基づいて分類された画像データについてのものであるかを区別して表示するようにする情報処理装置を構成することができる。
また、目的とする画像データに関連する画像関連情報を指示する第2の指示手段を有し、
当該第2の指示手段により指示された画像関連情報に対応する画像データによる画像を表示素子の表示領域に応じた解像度で表示するようにする情報処理装置を構成することもできる。
なお、カメラ付き携帯電話端末の構成は、図1に示したデジタルカメラの構成に加え、送受信アンテナ、アンテナ共用器、受信した信号を復調し、デコードする受信回路、受信回路に接続される受話器(スピーカ)、送話器(マイクロホン)、送話器からの音声信号をエンコードするとともに、変調して送信信号を形成する送信回路を備えたものとなる。
もちろん、画像データやテキストデータを受信回路を含む受信系を通じて受信し、これを記録媒体に記録したり、操作部を通じて入力されたテキストデータや記録媒体に記録されている画像データを送信回路を含む送信系を通じて目的とする相手先に送信したりすることもできるようにされる。
つまり、携帯電話端末の場合には、自機の受信系を通じて、外部から画像データ等の種々のデータの提供を受け、これを自機の記録媒体に記録して利用することができるようにされ、このようにして取り込んだデータと、自機において作成したデータとを同じ基準を用いて分類することができる。
なお、上述した実施の形態においては、外部から取得した画像データについては、必ず自機においての取得日時に基づいて分類を行うものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、自分が出席した結婚式の写真を電子メールで貰ったり、自分が参加した旅行の写真の画像データを友人から貰ったりする場合がある。
このような場合には、ユーザーの用いるデジタルカメラなどの電子機器における取得日よりも、実際の撮影日を用いたほうが検索しやすい場合がある。そこで、外部から取得した画像データについては、分類処理に、取得日時を用いるか、撮影日を用いるかの切り換えをできるようにしておくことにより、外部から提供を受けた画像データについても撮影日時、つまり実際の作成日時に基づいて分類処理を行うようにすることができる。
また、上述した実施の形態においては、修正日時情報を取得日時情報として用いるものとして説明したが、これに限るものではない。修正日時情報とは別個に取得日時情報をも持つようにしてももちろんよい。このようにすることにより、自機において撮影することにより得た画像データと、外部から提供を受けた画像データとの両方について、取得日時情報を用いて分類処理を行うようにすることも可能である。
また、上述した実施の形態においては、画像が多く分類された週がある部分では、スクロールの速度を遅くするように制御する場合を説明したが、これに限るものではない。例えば、目的とする日付の存在する週まで、迅速にスクロールさせるようにしたい場合もある。このような場合には、画像が多く分類されている週がある部分ではより速くスクロールをさせるように制御することも可能である。このように、幾つかのスクロールモードを持つようにし、これをユーザーが目的とするスクロールモードに切り換えるようにしてもよい。
なお、上述もしたように、この発明は、画像データだけでなく、種々のデジタルデータを処理する場合に適用可能であり、画像データ以外のデータを処理する場合には、撮影日時は、そのデータを最初に作成した作成日時が用いられることになる。
また、上述の実施の形態においては、分類結果を日付単位に表示するようにしたが、これに限るものではなく、週単位、月単位、あるいは、2日単位、3日単位などの所定の期間単位にその分類結果を表示して提供するなどしてももちろんよい。
また、画像データ等の分類処理の対象となるデータについての管理情報の管理方式も、上述した例に限るものではなく、各管理情報毎に、別々のファイルで管理するようにするなど、種々の方式、態様を用いるようにすることが可能である。
1…カメラ部、2…カメラDSP、3…SDRAM、4…媒体I/F、5…制御部、51…CPU、52…RAM、53…フラッシュROM、54…時計回路、55…システムバス、6…操作部、7…LCDコントローラ、8…LCD,9…外部I/F、10…記録媒体