JP4299776B2 - 照明装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、携帯電話・デジタルカメラ・腕時計・カーオーディオ・カーナビゲーション・パチンコ台・スロット台・自動販売機・車両室内外・犬の首輪・キッチン・交通標識・洗面台・シャワー・浴槽の湯温表示機・OA機器・家庭用電気製品・光学機器・各種建材・階段・手すり・電車のホーム・屋外看板等のイルミネーションや照明、液晶表示部のバックライト等の照明用として好適な照明装置に係り、特に、閉じた曲線を一様な発光量にて発光させることができる照明装置に関するものである。
従来より、コア及びクラッドからなり、長さ方向の少なくとも一端から入射された光を周方向(側面)から出射させる光伝送体と、光源とを組み合わせた、線状の照明装置が種々提案されている。
この種の照明装置に用いられる光伝送体としては、例えば、透明なコア材と、このコア材よりも屈折率の小さなクラッド材とからなり、コア材中に散乱性粒子が分散された構成のものがある。ここで、コア材としては、メチルメタクリレート(MMA)等の(メタ)アクリル系ポリマー、クラッド材としては、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系ポリマーが、好ましい材料として挙げられている(例えば、特許文献1参照。)。
又、別の光伝送体としては、樹脂製コア材と、このコア材よりも低屈折率の樹脂製クラッド材とからなり、コア材中に微粒子が混合された構成のものがある。ここで、コア材としては、シリコーンゴム、クラッド材としては、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系樹脂が、好ましい材料として挙げられている(例えば、特許文献2参照。)。
又、別の光伝送体としては、チューブ状クラッド材とチューブ状クラッド材内に収容されチューブ状クラッド材よりも屈折率の高い非晶質コア材から構成されたものが、当該出願人から出願されている。ここで、コア材としては、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物からなる重合体が、好ましい材料として挙げられている(例えば、特許文献3参照。)。
又、上記のような光伝送体と光源とを組み合わせた照明装置に関する技術としては、例えば、特許文献4〜特許文献6などが挙げられる。
特開2000−131529号公報 特開2000−321444号公報 国際公開第03/021309号パンフレット 特開2004−146225号公報 特開2004−219921号公報 特開2002−367403号公報
しかしながら、このような線状の光伝送体によって、例えば、円形状、楕円形状、四角形状などの閉じた曲線で発光させようとした場合、従来の照明装置では種々の問題があり、閉じた曲線全体を一様に発光させることができなかった。例えば、図9のように、光源3と光伝送体2を配置した場合、光源2の位置は、光源のケースやコネクタにより発光しないため、曲線が途切れた状態となってしまい、閉じた曲線で全体を一様に発光させることはできない。又、図10のように、光源3と光伝送体2を配置した場合、光源3の近傍で光伝送体2を小さい曲率半径で曲げなければならない。側面出射型光伝送体は、小さい曲率半径で曲げるとその部分での発光量が増加するため、このような場合、閉じた曲線全体を一様に発光させることができず、一部分のみ発光量が増加した状態になってしまう。又、光伝送体2が比較的柔軟性に劣るものであったり、大径になったりした場合は、小さい曲率半径で曲げることが困難であるため、光伝送体2を閉じた曲線の形状に配置させることができなくなってしまう。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、線状の光伝送体によって、例えば、円形状、楕円形状、四角形状などの閉じた曲線で発光させる際、閉じた曲線全体を一様に発光させることができる照明装置を提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明の請求項1による照明装置は、弾性を有した線状の側面出射型光伝送体と、該光伝送体の少なくとも一端に配置された光源と、上記光伝送体を固定する固定手段が形成された基材と、遮光手段と、からなる照明装置において、上記光伝送体は、閉じた曲線を形成するように一部と他の一部とが交差しないように接触させて配置されているとともに、上記閉じた曲線における曲線を閉ざす接触部において、上記光伝送体は、閉じた曲線の中心側の側面と、閉じた曲線の外周側の側面とが接触するように配置されており、上記基板の固定手段は、少なくとも上記接触部において、上記光伝送体を並行して配置できる幅を有しており、少なくとも上記接触部において、目的とする発光形状以外の部分が上記遮光手段により遮光されていることを特徴とするものである。
又、請求項2による照明装置は、請求項1記載の照明装置において、上記光伝送体の曲げ弾性率が2000MPa以下であることを特徴とするものである。
又、請求項3による照明装置は、請求項1又は請求項2記載の照明装置において、上記光伝送体は、クラッド材と、該クラッド材よりも屈折率の高い非晶質コア材とからなり、該非晶質コア材は、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物からなる重合体を少なくとも構成成分として有した非流動化物から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による照明装置は、請求項3記載の照明装置において、上記ヒドロキシ基反応性多官能化合物はイソシアネート基を持つ化合物から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による照明装置は、請求項3記載の照明装置において、上記ヒドロキシ基反応性多官能化合物はイソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項6による照明装置は、請求項3乃至5記載の照明装置において、上記非晶質コア材中に微粒子が分散されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、光伝送体が、閉じた曲線を形成するように一部と他の一部とが交差しないように接触させて配置されているため、閉じた曲線の形状に発光させる際、線が途切れることなく発光させることができる。併せて、光伝送体が交差することなく、同一平面に配置されることになるため、厚さを抑えることができ薄型の照明装置とすることができる。
又、光伝送体が、閉じた曲線の中心側の側面と、閉じた曲線の外周側の側面とが接触するように配置されていることから、光源の近傍で光伝送体を小さい曲げ半径で曲げる必要がない。そのため、一部分だけ発光量が増加してしまうことがなく、閉じた曲線全体を一様に発光させることができるとともに、比較的柔軟性に劣る光伝送体や大径の光伝送体であっても、閉じた曲線の形状に発光させることができる。
又、例えば、光伝送体の曲げ弾性率が2000MPa以下であれば、柔軟性に優れることになるため、多様な閉じた曲線、例えば、鋭角を有する多角形、複雑な図形などの形状に光伝送体を配置することができ、様々な形状に発光させることが可能な照明装置を得ることができる。
以下、図面を使用して本発明の実施の形態の一例を説明する。図1は、本実施の形態による照明装置の一部を透視した平面図、図2は、本実施の形態による照明装置を分解して示す平面図である。又、図1において、点線は透視した線を示す。
図2に示すように、基材4には、固定手段としての溝4aが略「の」の字形状に形成されており、この溝4aに光伝送体2が配置され固定される。この溝4aは、「の」の字の線が交わる部分、即ち、曲線を閉ざす部分について光伝送体2本分の幅が設けられており、この部分において、光伝送体2の閉じた曲線の中心側の側面2aと、閉じた曲線の外周側の側面2bとが接触することになる。
このようにして基板4に配置された光伝送体2の端面に光源3としてLEDを配置し、これらの上面に遮光手段としての表面材5aが配置される。表面材5aは、2枚の板からなり、図1及び図2に示すように、目的とする形状、即ち、本実施の形態では円形状のみが開口した形状となっている。このような表面材5aが光伝送体2の上面に配置されることにより、光伝送体2の点線にて示した部分は表面材5aによって覆われ遮光されることになる。
以上のようにして得られた照明装置1は、閉じた曲線、即ち、円形状に発光することになり、この円形状は、線が途切れて発光することはない。又、光源3の近傍で、光伝送体2が小さい曲率半径で配置されていないため、一部分の発光量が増加することなく、円形状全体を一様に発光させることができる。
本発明は、上記の実施の形態のみに限定されることはなく、例えば、以下に示すような形態も考えられる。
光伝送体2は、弾性を有した線状の側面出射型光伝送体であれば特に限定されないが、この中でも、曲げ弾性率が2000MPa以下のものであることが好ましい。光伝送体の曲げ弾性率が2000MPa以下であれば、柔軟性に優れることとなるため、多様な閉じた曲線、例えば、鋭角を有する多角形、複雑な図形などの形状に光伝送体を配置することができる。尚、曲げ弾性率はJIS K6911−1995に準拠した3点曲げ試験(クロスヘッドスピード2.0mm/min)で求められ、次式によって計算される。
E=(4L/3πd)×(F/Y)
E:曲げ弾性率(MPa)
L:支点間距離(mm)
d:試験片の外径(mm)
F/Y:荷重−たわみ曲線の直線部分の勾配(N/mm)
又、本発明における照明装置において使用される光伝送体は、クラッド材と、該クラッド材よりも屈折率の高い非晶質コア材とからなることが好ましい。このような光伝送体であれば、クラッド材とコア材の界面において光の全反射が起こりやすくなるとともに、コア材の透明度をより向上させることができるため、光伝送損失を低減させることが可能となる。
上記のような、柔軟で、且つ、光伝送損失を低減させることのできる光伝送体としては、一例として以下のようなものが挙げられる。
クラッド材の構成材料としては、プラスチックやエラストマーなどのように可撓性があり、成形が容易なものであれば何でも良く特に限定されない。例えば、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、シリコーン樹脂、天然ゴム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン(PFA)、ポリクロルトリフルオロエチレン(PCTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレンプロピレンゴム、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−フッ化ビニリデン共重合体(THV)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体、ポリパーフルオロブテニルビニルエーテル、TFE−パーフルオロジメチルジオキソラン共重合体、フッ素化アルキルメタクリレート系共重合体、フッ素系熱可塑性エラストマーなどのフッ素系ポリマーが挙げられる。これらは、単独、又は、2種以上をブレンドして用いることができる。これらの中でも、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体、エチレン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体などが好ましく、特に、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体は、コア材との密着性をより向上させることができるため、曲げ半径を小さくして光伝送体を曲げたときや光伝送体に繰返しの屈曲を加えたときに、部分的にコア材とクラッド材が剥離することを防止できることから更に好ましい。
コア材の構成材料としては、上記のクラッド材よりも屈折率の高い材料を使用するのが好ましい。コア材としては、(メタ)アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物からなる重合体などが考えられる。これらのうち柔軟性と高温高湿下での経時特性を考えると、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物の重合体を構成成分の一つとして使用するのが好ましい。ポリマーポリオールとしては、例えば、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリオキシアルキレンポリオール、ウレタン変性ポリエーテルポリオール、シリコーン変性ポリエーテルポリオール等の変性ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエーテルエステルコポリマーポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオールなどの重合系ポリエステルポリオール、アジペート系ポリエステルポリオールなどの縮合系ポリエステルポリオール、又は、これらの共重合体又は混合物などが挙げられる。これらの中でも、ポリオキシプロピレンポリオールは、高温高湿度の条件や温水中でも優れた出射特性を示すことから好ましい。又、重合系ポリエステルポリオール又は縮合系ポリエステルポリオール、特にラクトン系ポリエステルポリオールは、耐候性に優れ、更に高温で長期間晒される条件でも優れた出射特性を示すことから好ましい。ラクトン系ポリエステルポリオールの中でもカプロラクトンポリエステルポリオールは更に好ましい。又このようなクラッド材は断面が異型形状となっていても良い。
上記ヒドロキシ基反応性多官能化合物としては、N−カルボニルラクタム基を持つ化合物、ハロゲン化物、イソシアネート基を持つ化合物、イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物などが挙げられる。イソシアネート基を持つ化合物としては、例えば、脂肪族系ポリイソシアネート、脂環族系ポリイソシアネート、芳香族系ポリイソシアネートなどが挙げられる。イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物としては、例えば、イソシアネートをラクタム等公知の方法でブロックしたブロックイソシアネート、イソシアネート基を公知の方法で多量化したイソシアヌレートを持つ化合物などが挙げられる。これらは、単独、又は、2種以上をブレンドして用いることができる。これらの中でも、イソシアネート基を持つ化合物、又は、イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物は、高温高湿の条件下や温水中でも優れた側面出射特性を示すことから好ましい。イソシアネート基を持つ化合物の中でも脂環族ポリイソシアネートは更に好ましい。イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物の中でもイソシアヌレート結合を有するものは更に好ましい。
又、入射した光を散乱させる方法としては、種々のものが知られているが、例えば、上記コア材に微粒子を分散させる方法であれば、光伝送体の製造が容易であるため好ましい。
微粒子としては、まず、無機材料として、石英ガラス、多成分ガラスなどのガラス微粒子、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウムなどの金属酸化物粒子、硫酸バリウムなどの硫酸塩粒子、炭酸カルシウムなどの炭酸塩粒子などが挙げられる。次に、有機材料として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子、ポリスチレン粒子、ポリカーボネート粒子などやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン(PFA)、ポリクロルトリフルオロエチレン(PCTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレンプロピレンゴム、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリパーフルオロブテニルビニルエーテル、TFE−パーフルオロジメチルジオキソラン共重合体、フッ素化アルキルメタクリレート系共重合体、フッ素系熱可塑性エラストマーなどのフッ素系ポリマーの粒子などが挙げられる。これらは、使用するコア材の構成材料や非流動化処理条件、光伝送体の長さ、側面出射光量、使用条件、又は、微粒子の真比重、形状、粒径、濃度、屈折率などを考慮して適宜に選択すれば良い。
微粒子の粒径としては、50μm以下のものが、非流動化処理時に微粒子が均一な分散状態を保持することができ、ムラのない側面出射特性が得られることから好ましい。但し、粒径は上記の数値に限定されることはなく、例えば、使用するコア材の構成材料や非流動化処理条件、光伝送体の長さ、側面出射光量、使用条件、又は、微粒子の真比重、形状、濃度、屈折率などを考慮して適宜に選択すれば良い。要は、非流動化処理時に、微粒子が均一な分散状態を保持することができるような条件を吟味して選択すれば良い。
上記クラッド材及び/又は上記コア材は、耐候性添加剤を含んでいるものであれば、光伝送体の耐候特性を向上させることができるため好ましい。具体的な態様としては、コア材中に耐候性添加剤を添加する、クラッド材中に耐候性添加剤を添加する、クラッド材内表面に耐候性添加剤を塗布する、クラッド材外表面に耐候性添加剤を塗布する、といったものなどが考えられる。耐候性添加剤としては、例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、セミカルバゾン系光安定剤、さらにはこれらの併用、酸化防止剤、熱安定剤との併用などが挙げられる。これらの中でも、セミカルバゾン系光安定剤は、耐紫外線性に優れた特性を示すことから好ましい。セミカルバゾン系光安定剤としては、(1、6−ヘキサメチレンビス(N、Nジメチルセミカルバジド))、(1、1、1’、1’−テトラメチル−4、4’(メチレンジ−P−フェニレン)、(ビュレットリ−トリ(ヘキサメチレン−N、N−ジメチルセミカルバシド)などが挙げられる。又、これらの耐候性添加剤の中でも、非芳香族化合物のものであれば、クラッド材若しくはコア材の着色を防止することができるため好ましい。
上記クラッド材の外周には、必要に応じて光透過性樹脂被覆を形成しても良い。光透過性樹脂被覆としては、例えば、当該出願人による出願である特開2004−347997号などを参照することができる。
本発明における光伝送体は、上記の構成材料を使用して、例えば、以下に示すような方法によって製造する。まず、チューブ状に成形したクラッド材の内部に流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物と、微粒子の混合物を少なくとも充填する。ここで「少なくとも」とは、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物の重合体と必要に応じて微粒子を構成成分として有しているものであれば良く、その他の第三成分を含む場合も当然のことながら想定されるものである。次いでポリマーポリオールとヒドロキシ基多官能化合物を、微粒子の分散状態を保持したまま、例えば、加熱などにより反応させ非流動化処理を施す。ここで、流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物と、微粒子の混合物を、クラッド材の内部に充填する前に、ポリマーポリオールとヒドロキシ基多官能化合物に加熱などの前処理を行い、粘度を高めておくことも考えられる。こうすることにより、微粒子の分散状態をより均一なものとすることが可能である。
流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物(と微粒子)の混合物をクラッド材の内部に充填する方法としては、例えば、真空ポンプやチューブポンプを使用する方法や、加圧充填する方法が挙げられる。又、別の方法として、例えば、クラッド材を押出成形法によりチューブ状に成形する際に、同時に流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基多官能性化合物と、微粒子の混合物を充填する方法も考えられる。こうすることにより、長尺の光伝送体を連続して製造することが可能である。
本発明における光源3としては、従来公知の発光素子、例えば、LED(発光ダイオード)やLD(レーザダイオード)などが使用可能である。又、光源の発光色や設置個数については、特に限定されることはなく、例えば、発光色が赤、青、緑、黄、橙、白等のLEDから適宜選択したり、複数個のLEDを組み合わせたりすることにより、様々な発色を得ることや、光量を増大させることができる。
又、上記実施の形態では、光伝送体2の片端のみに光源3を配置した照明装置1を示したが、光伝送体2の両端に光源3を接続することも考えられる。こうすることにより、より高輝度且つ一様に発光させることが可能となる。但し、夫々の端で異なる発光色の光源を用いると、光伝送体2の接触部において色の違いが出てしまうため好ましくない。又、光伝送体2の光源を配置した端と別の端には、光を反射するミラー等を配置しても良い。
上記実施の形態においては、固定手段を溝4aとしたが、これに限定されることはない。例えば、図3に示すように、基板上に複数の凸部4bを設け、これを固定手段とすることも考えられる。要は、閉じた曲線における曲線を閉ざす部分において、光伝送体を並行して配置できる幅を確保し、且つ、光伝送体2を固定して配置できる形態であれば良い。
上記実施の形態においては、遮光手段としての表面材5aを基材4の全面に配置したが、例えば、図4に示すように、基材4の一部分のみに配置することも考えられる。又、図5及び図6に示すように、溝4aの閉じた曲線における曲線を閉ざす部分において、溝4aの側壁をえぐって基板4内部に光伝送体2が並行して配置できる幅を確保し、このえぐった部分を覆う突出部5bを遮光手段とすることも考えられる。要は、目的とする発光形状以外の部分が遮光されている形態であれば良い。
又、上記実施の形態においては、閉じた曲線の一例として円形状を挙げたが、例えば、楕円形状、四角形などの多角形状、星型形状などの各種図形形状や、文字の輪郭など様々な閉じた曲線で発光させることができる。具体的な例として、図7に四角形状で発光させることができる照明装置、図8にカタカナの「ク」の輪郭の形状で発光させることができる照明装置を示す。
又、光伝送体2の曲線を閉ざす接触部を目立たなくするように、この接触部の上面に、乳白色の散乱板等を配置することも考えられる。
以上詳述したように本発明によれば、閉じた曲線を一様な発光量にて発光させることができる。そのため、この照明装置は、例えば、携帯電話・デジタルカメラ・腕時計・カーオーディオ・カーナビゲーション・パチンコ台・スロット台・自動販売機・車両室内外・犬の首輪・キッチン・交通標識・洗面台・シャワー・浴槽の湯温表示機・OA機器・家庭用電気製品・光学機器・各種建材・階段・手すり・電車のホーム・屋外看板等のイルミネーションや照明、液晶表示部のバックライト等の照明用として好適に使用することができる。
本発明による実施の形態の一例を示す図で、照明装置の一部を透視した平面図である。 本発明による実施の形態の一例を示す図で、照明装置を分解して示す平面図である。 本発明による実施の形態の他の例を示す図で、照明装置を分解して示す平面図である。 本発明による実施の形態の他の例を示す図で、照明装置の一部を透視した平面図である。 本発明による実施の形態の他の例を示す図で、照明装置の一部を透視した平面図である。 本発明による実施の形態の他の例を示す図で、図5におけるA−A´断面図である。 本発明による実施の形態の他の例を示す図で、照明装置の一部を透視した平面図である。 本発明による実施の形態の他の例を示す図で、照明装置の一部を透視した平面図である。 従来技術による照明装置を示す平面図である。 従来技術による照明装置を示す平面図である。
符号の説明
1 照明装置
2 光伝送体
3 光源
4 基板
4a 溝
4b 凸部
5a 表面材
5b 突出部

Claims (5)

  1. 弾性を有した線状の側面出射型光伝送体と、該光伝送体の少なくとも一端に配置された光源と、上記光伝送体を所定形状に固定する固定手段が形成された基材と、遮光手段と、からなる照明装置において、
    上記光伝送体は、その一部と他の一部とが交差しないように接触して閉じた曲線を形成するとともに、該閉じた曲線を形成するに当たり、上記閉じた曲線において中心側となる部分の光伝送体の側面と、上記閉じた曲線において外周側となる部分の光伝送体の側面とが接触するようにして、上記光伝送体が配置されており
    上記基板の固定手段は、少なくとも上記接触部において、上記光伝送体を並行して配置できる幅を有しており、
    少なくとも上記接触部において、目的とする発光形状以外の部分が上記遮光手段により遮光されていることを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1記載の照明装置において、上記光伝送体が同一平面に配置されていることを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1記載の照明装置において、上記光伝送体及び上記光源がともに同一平面に配置されていることを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1〜請求項3記載の照明装置において、上記光伝送体は、クラッド材と、該クラッド材よりも屈折率の高い非晶質コア材とからなり、該非晶質コア材は、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物からなる重合体を少なくとも構成成分として有した非流動化物から構成されていることを特徴とする照明装置。
  5. 請求項4記載の照明装置において、上記非晶質コア材中に微粒子が分散されていることを特徴とする照明装置。
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