JP2008268292A - 光伝送体及びそれを使用した照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた生産性を持ちつつ光伝送体の輝度を向上させることが可能な技術を提供すること。
【解決手段】照明装置1は、光源3と、線状の側面出射型光伝送体2とから構成され、光伝送体2は、コア材2cと、その外周に配置されたクラッド材2bと、片方の端面に設けられた反射層2aとからなる。反射層2aは、反射材を端面に直接塗布することによって形成されており、この反射層2aにより、光伝送体2の端面は隙間なく覆われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、携帯電話・デジタルカメラ・腕時計・カーオーディオ・カーナビゲーション・パチンコ台・スロット台・自動販売機・車両室内外・犬の首輪・キッチン・交通標識・洗面台・シャワー・浴槽の湯温表示機・OA機器・家庭用電気製品・光学機器・各種建材・階段・手すり・電車のホーム・屋外看板等のイルミネーションや照明、液晶表示部のバックライト等の照明用として好適な照明装置に係り、特に、優れた生産性を持ちつつ光伝送体の輝度を向上させることが可能な光伝送体とそれを使用した照明装置に関するものである。
従来より、コア及びクラッドからなり、長さ方向の少なくとも一端から入射された光を周方向(側面)から出射させる光伝送体と、光源とを組み合わせた、線状の照明装置が種々提案されている。
この種の照明装置に用いられる光伝送体としては、例えば、透明なコア材と、このコア材よりも屈折率の小さなクラッド材とからなり、コア材中に散乱性粒子が分散された構成のものがある。ここで、コア材としては、メチルメタクリレート(MMA)等の(メタ)アクリル系ポリマー、クラッド材としては、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系ポリマーが、好ましい材料として挙げられている(例えば、特許文献1参照。)。
又、別の光伝送体としては、樹脂製コア材と、このコア材よりも低屈折率の樹脂製クラッド材とからなり、コア材中に微粒子が混合された構成のものがある。ここで、コア材としては、シリコーンゴム、クラッド材としては、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等のフッ素系樹脂が、好ましい材料として挙げられている(例えば、特許文献2参照。)。
又、別の光伝送体としては、チューブ状クラッド材とチューブ状クラッド材内に収容されチューブ状クラッド材よりも屈折率の高い非晶質コア材から構成されたものが、当該出願人から出願されている。ここで、コア材としては、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物からなる重合体が、好ましい材料として挙げられている(例えば、特許文献3参照。)。
又、上記のような光伝送体と光源とを組み合わせた照明装置に関する技術としては、例えば、特許文献4〜特許文献7などが挙げられる。
このような照明装置においては、光伝送体は、光源に近い部分で輝度が高く、光源から離れるにつれて輝度が低下していくことになる。光伝送体全体として輝度を向上させるため、特に、光源から最も離れた部分について、輝度を向上させることが求められていた。このような問題に対して、特許文献1,7において、コア材とクラッド材の間、あるいは、クラッド材の外表面に反射層を形成することが記載されている。反射層を構成する材料としては、白色顔料や散乱材を含む(メタ)アクリル系ポリマー、金属箔や金属シート、散乱性粒子を分散した塗膜が記載されている。
また、特許文献1,7においては、光伝送体の端面に反射体を設けることについても記載されている。特許文献1において、反射体としては、鏡面加工されたステンレス板が開示されており、透明アクリル系接着剤により、光伝送体の端面に接着されているとの記載がある。
特開2000−131529号公報:ブリヂストン 特開2000−321444号公報:日立電線 国際公開第03/021309号パンフレット:クラベ 特開2004−146225号公報:クラベ 特開2004−219921号公報:クラベ 特開2006−189498号公報:クラベ 特開2001−297603号公報:ブリヂストン
しかしながら、上記のようなコア材とクラッド材の間、あるいは、クラッド材の外表面に反射層を形成する態様の場合、この反射層が光伝送体全体にわたって透けて見えてしまうことになる。更には、光伝送体を配置する際に光伝送体が捩れてしまうと、本来発光すべき面に反射層が位置してしまうことになる。このような点は、装飾の美的見地から好ましくないことから、コア材とクラッド材の間、あるいは、クラッド材の外表面に反射層を形成する態様は、使用用途が限られてしまうとともに、光伝送体が捩れるような組付けには不向きである。
また、上記の反射体を端面に設ける態様は、板状の別部材を配置するものであるが、その場合、接着剤を介して間接的に配置することになることから、この接着剤により隙間が生じ、光が漏れることとなる。また、このような反射体は、光伝送体の端面の大きさに対して正確な寸法とする必要がある。光伝送体の端面より小さいと、端面から光が漏れるし、逆に端面より大きいと、光伝送体を実機に配置する際に邪魔となり、狭い位置への配置ができなくなるとともに、配置の際に引っ掛けて、反射層が剥がれてしまう可能性が高くなる。このような正確な寸法の反射体を作成することは、生産性に面から非常に問題となる。同時に位置合わせも重要になり、ずれが生じると、光の漏れや剥離の問題が生じることになる。正確な位置に合わせるためには、取り付けのための治具と煩わしい工程が必要であり、生産性の面から問題となる。
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、優れた生産性を持ちつつ光伝送体の輝度を向上させることが可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するべく、本発明の請求項1による光伝送体は、側面出射型光伝送体であって、端面の何れか一方に反射層が設けられているとともに、上記反射層は、上記光伝送体の端面を直接覆っていることを特徴とするものである。
又、請求項2記載の光伝送体は、側面出射型光伝送体であって、端面の何れか一方に反射層が設けられていることともに、上記反射層が、反射材の塗布によるものであることを特徴とするものである。
又、請求項3記載の光伝送体は、側面出射型光伝送体であって、端面の何れか一方に反射層が設けられていることともに、上記反射層が、反射材の塗布によるものであり、且つ、上記光伝送体の端面を直接覆っていることを特徴とするものである。
又、請求項4記載の光伝送体は、上記反射層が、再帰反射性材であることを特徴とするものである。
又、請求項5記載の光伝送体は、上記反射層が、白色であることを特徴とするものである。
又、請求項6記載の光伝送体は、上記光伝送体が、クラッド材と、該クラッド材よりも屈折率の高いコア材とからなることを特徴とするものである。
又、請求項7記載の光伝送体は、上記コア材中に微粒子が分散されていることを特徴とするものである。
又、請求項8記載の証明装置は、請求項1〜請求項7記載の光伝送体と、該光伝送体の少なくとも一端に配置された光源とからなる照明装置において、上記光伝送体における光源が配置されていない側の端面に、反射層が設けられていることを特徴とするものである。
上記の通り、光伝送体の端面を反射層により直接覆うという技術について先行技術は見つかっていない。これは、光伝送体は元々、端面から光を出射するものとして開発されてきたことから、このような主に光を出射していた箇所である端面をあえて覆ってしまうような発想は、生まれ難いためである。即ち、本発明は、本技術分野における逆転の発想に基づくものである。
本発明によれば、反射層が光伝送体の端面を直接覆っていることにより、反射層によって光伝送体の端面を隙間なく覆うことになる。また、反射層が反射剤の塗布によるものであることにより、反射層によって光伝送体の端面を隙間なく覆うことができる。そのため、端面で光が漏れることなく反射することから、端面から抜けてしまう光を効率的に利用し、光伝送体全体の輝度を向上させることができる。そしてこのような光伝送体が、特別な治具や煩わしい工程が必要なしに得ることができ、生産性の面でも非常に優れたものである。
本発明による実施の形態の一例として、図1に本発明による光伝送体とこの光伝送体を使用した照明装置を示す。線状の側面出射型光伝送体2は、コア材2cとその外周に配置されたクラッド材2bとからなり、光伝送体2における片方の端面には反射層2aが設けられている。反射層2aは、反射材を端面に直接塗布することによって形成されており、この反射層2aにより、光伝送体2の端面は隙間なく覆われた状態となっている。光伝送体2におけるもう片方の端面には光源3が配置され、この光源3から発光された光を光伝送体2より出射させる照明装置1となる。
反射層2aを設ける態様としては、上記のような反射材の塗布によるもののほか、例えば、反射材の蒸着、メッキなどを行っても良い。しかしながら、設備や工程が簡便で済む点や確実に端面を覆うことができる点などより、上記のように反射材の塗布によって反射層2aを設けることが好ましい。ここで、塗布としては、塗り付ける又は吹き付けるといった態様のみならず、例えば、ディップする、モールドするなどの態様も考えられる。別の角度から捉えると、反射材を別の材料(バインダー)中に分散させた状態で塗布する、反射材を溶剤等で希釈した状態で塗布する、反射材を溶融した状態で塗布する、反応前の反射材を塗布したのち反応硬化させる、といった態様も考えられる。
塗布される反射材としては、具体的には、反射性塗料を用いることが好ましい。塗料としては、アルキド樹脂塗料、アミノアルキド樹脂塗料、ビニル塗料、ニトロセルロース塗料、アクリル塗料、エポキシ樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、シリコーン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、ゴム系塗料等、種々のものが公知であるが、光伝送体2の材料に応じて適宜選択すればよい。また、金属微粉末、マイカ微粉末、無機材料微粒子、ガラスやアクリル樹脂等からなる透明ビーズ、その表面に金属を蒸着した金属蒸着ビーズ、その半球面を金属でコートした半面金属コートビーズといった微粒子と、バインダーとからなる塗料も好適に使用することができる。
また、反射材として再帰反射性材を使用すれば、反射層2aにおける反射効率に優れ、反射時の損失が少なくなるため好ましい。特に、光伝送体2の端面は、加工の形態によっては完全な平滑状態になっていないことも考えられる。このような場合にも、反射層2aに再帰反射性材を使用すれば、平滑状態でない部分での乱反射を抑えることができ、反射時の損失を少なくすることができる。再帰反射性材としては、種々のものが知られているが、再帰反射性粒子とバインダーとからなる塗料が好適に使用される。ここで、再帰反射性粒子としては、直径20〜300μmのガラスビーズとマイカ及び/又は着色アルミニウム粒子からなるものが知られている。
反射材の色は、白色が最も反射効率が高いため好ましいが、状況に応じて赤色、青色、黄色、緑色、銀色等、他の色に着色したものも使用できる。例えば、光伝送体2のコア材2cを構成する材料、或いは、コア材2cへの添加剤によっては、コア材2cが黄色っぽく着色してしまうこともありえるが、そのような場合には反射材の色を青色とすることで色の補正を行うことができ、全体を白色に近い色で発光させることができる。反射材への着色に際し、上記したバインダーを使用する場合は、バインダーに着色をしても良いし、バインダーに混入する材料に着色しても良い。
本発明で使用される光伝送体2は、線状の側面出射型光伝送体であれば特に限定されないが、この中でも、曲げ弾性率が2000MPa以下のものであることが好ましい。光伝送体2の曲げ弾性率が2000MPa以下であれば、柔軟性に優れることとなるため、例えば、鋭角を有する多角形、複雑な図形などの形状に光伝送体を配置することができる。尚、曲げ弾性率はJIS K6911−1995に準拠した3点曲げ試験(クロスヘッドスピード2.0mm/min)で求められ、次式によって計算される。
E=(4L/3πd)×(F/Y)
E:曲げ弾性率(MPa)
L:支点間距離(mm)
d:試験片の外径(mm)
F/Y:荷重−たわみ曲線の直線部分の勾配(N/mm)
本発明で使用される光伝送体2は、上記実施の形態で示したような、クラッド材2bと、該クラッド材2bよりも屈折率の高いコア材2cとからなることが好ましい。このような光伝送体2であれば、クラッド材2bとコア材2cの界面において光の全反射が起こりやすくなるとともに、コア材2cの透明度をより向上させることができるため、光伝送損失を低減させることが可能となる。
上記のような、柔軟で、且つ、光伝送損失を低減させることのできる光伝送体2としては、一例として以下のようなものが挙げられる。
クラッド材2bの構成材料としては、プラスチックやエラストマーなどのように可撓性があり、成形が容易なものであれば何でも良く特に限定されない。例えば、ポリエチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、シリコーン樹脂、天然ゴム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン(PFA)、ポリクロルトリフルオロエチレン(PCTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレンプロピレンゴム、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−フッ化ビニリデン共重合体(THV)、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体、ポリパーフルオロブテニルビニルエーテル、TFE−パーフルオロジメチルジオキソラン共重合体、フッ素化アルキルメタクリレート系共重合体、フッ素系熱可塑性エラストマーなどのフッ素系ポリマーが挙げられる。これらは、単独、又は、2種以上をブレンドして用いることができる。これらの中でも、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−パーフルオロメチルビニルエーテル共重合体、エチレン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体などが好ましく、特に、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体は、コア材2cとの密着性をより向上させることができるため、曲げ半径を小さくして光伝送体を曲げたときや光伝送体に繰返しの屈曲を加えたときに、部分的にコア材2cとクラッド材2bが剥離することを防止できることから更に好ましい。又、このようなクラッド材2bは断面が異型形状となっていても良い。
コア材2cの構成材料としては、上記のクラッド材2bよりも屈折率の高い材料を使用するのが好ましい。又、非晶質のものであれば、透明度が高いコア材2cとなるため好ましい。コア材2cとしては、(メタ)アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物からなる重合体などが考えられる。これらのうち柔軟性と高温高湿下での経時特性を考えると、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物の重合体を構成成分の一つとして使用するのが好ましい。ポリマーポリオールとしては、例えば、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリオキシアルキレンポリオール、ウレタン変性ポリエーテルポリオール、シリコーン変性ポリエーテルポリオール等の変性ポリオキシアルキレンポリオール、ポリエーテルエステルコポリマーポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオールなどの重合系ポリエステルポリオール、アジペート系ポリエステルポリオールなどの縮合系ポリエステルポリオール、又は、これらの共重合体又は混合物などが挙げられる。これらの中でも、ポリオキシプロピレンポリオールは、高温高湿度の条件や温水中でも優れた出射特性を示すことから好ましい。又、重合系ポリエステルポリオール又は縮合系ポリエステルポリオール、特にラクトン系ポリエステルポリオールは、耐候性に優れ、更に高温で長期間晒される条件でも優れた出射特性を示すことから好ましい。ラクトン系ポリエステルポリオールの中でもカプロラクトンポリエステルポリオールは更に好ましい。
上記ヒドロキシ基反応性多官能化合物としては、N−カルボニルラクタム基を持つ化合物、ハロゲン化物、イソシアネート基を持つ化合物、イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物などが挙げられる。イソシアネート基を持つ化合物としては、例えば、脂肪族系ポリイソシアネート、脂環族系ポリイソシアネート、芳香族系ポリイソシアネートなどが挙げられる。イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物としては、例えば、イソシアネートをラクタム等公知の方法でブロックしたブロックイソシアネート、イソシアネート基を公知の方法で多量化したイソシアヌレートを持つ化合物などが挙げられる。これらは、単独、又は、2種以上をブレンドして用いることができる。これらの中でも、イソシアネート基を持つ化合物、又は、イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物は、高温高湿の条件下や温水中でも優れた側面出射特性を示すことから好ましい。イソシアネート基を持つ化合物の中でも脂環族ポリイソシアネートは更に好ましい。イソシアネート基から誘導される官能基を持つ化合物の中でもイソシアヌレート結合を有するものは更に好ましい。
又、入射した光を散乱させ、光伝送体2を側面出射型とする方法としては、種々のものが知られているが、例えば、上記コア材2cに微粒子を分散させる方法であれば、光伝送体2の製造が容易であるため好ましい。
微粒子としては、まず、無機材料として、石英ガラス、多成分ガラスなどのガラス微粒子、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウムなどの金属酸化物粒子、硫酸バリウムなどの硫酸塩粒子、炭酸カルシウムなどの炭酸塩粒子などが挙げられる。次に、有機材料として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子、ポリスチレン粒子、ポリカーボネート粒子などやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン(PFA)、ポリクロルトリフルオロエチレン(PCTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、四フッ化エチレンプロピレンゴム、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン−フッ化ビニリデン共重合体、ポリパーフルオロブテニルビニルエーテル、TFE−パーフルオロジメチルジオキソラン共重合体、フッ素化アルキルメタクリレート系共重合体、フッ素系熱可塑性エラストマーなどのフッ素系ポリマーの粒子などが挙げられる。これらは、使用するコア材2cの構成材料や非流動化処理条件、光伝送体2の長さ、側面出射光量、使用条件、又は、微粒子の真比重、形状、粒径、濃度、屈折率などを考慮して適宜に選択すれば良い。
微粒子の粒径としては、50μm以下のものが、非流動化処理時に微粒子が均一な分散状態を保持することができ、ムラのない側面出射特性が得られることから好ましい。但し、粒径は上記の数値に限定されることはなく、例えば、使用するコア材2cの構成材料や非流動化処理条件、光伝送体2の長さ、側面出射光量、使用条件、又は、微粒子の真比重、形状、濃度、屈折率などを考慮して適宜に選択すれば良い。要は、非流動化処理時に、微粒子が均一な分散状態を保持することができるような条件を吟味して選択すれば良い。
上記クラッド材2b及び/又は上記コア材2cは、耐候性添加剤を含んでいるものであれば、光伝送体2の耐候特性を向上させることができるため好ましい。具体的な態様としては、コア材2c中に耐候性添加剤を添加する、クラッド材2b中に耐候性添加剤を添加する、クラッド材2b内表面に耐候性添加剤を塗布する、クラッド材2b外表面に耐候性添加剤を塗布する、といったものなどが考えられる。耐候性添加剤としては、例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、セミカルバゾン系光安定剤、さらにはこれらの併用、酸化防止剤、熱安定剤との併用などが挙げられる。これらの中でも、セミカルバゾン系光安定剤は、耐紫外線性に優れた特性を示すことから好ましい。セミカルバゾン系光安定剤としては、(1、6−ヘキサメチレンビス(N、Nジメチルセミカルバジド))、(1、1、1’、1’−テトラメチル−4、4’(メチレンジ−P−フェニレン)、(ビュレットリ−トリ(ヘキサメチレン−N、N−ジメチルセミカルバシド)などが挙げられる。又、これらの耐候性添加剤の中でも、非芳香族化合物のものであれば、クラッド材2b若しくはコア材2cの着色を防止することができるため好ましい。
上記クラッド材2bの外周には、必要に応じて光透過性樹脂被覆を形成しても良い。光透過性樹脂被覆としては、例えば、当該出願人による出願である特開2004−347997号などを参照することができる。
本発明における光伝送体2は、上記の構成材料を使用して、例えば、以下に示すような方法によって製造する。まず、チューブ状に成形したクラッド材2bの内部に流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物と、微粒子の混合物を少なくとも充填する。ここで「少なくとも」とは、ポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物の重合体と必要に応じて微粒子を構成成分として有しているものであれば良く、その他の第三成分を含む場合も当然のことながら想定されるものである。次いでポリマーポリオールとヒドロキシ基多官能化合物を、微粒子の分散状態を保持したまま、例えば、加熱などにより反応させ非流動化処理を施す。ここで、流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物と、微粒子の混合物を、クラッド材2bの内部に充填する前に、ポリマーポリオールとヒドロキシ基多官能化合物に加熱などの前処理を行い、粘度を高めておくことも考えられる。こうすることにより、微粒子の分散状態をより均一なものとすることが可能である。
流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基反応性多官能化合物(と微粒子)の混合物をクラッド材2bの内部に充填する方法としては、例えば、真空ポンプやチューブポンプを使用する方法や、加圧充填する方法が挙げられる。又、別の方法として、例えば、クラッド材2bを押出成形法によりチューブ状に成形する際に、同時に流動状態のポリマーポリオールとヒドロキシ基多官能性化合物と、微粒子の混合物を充填する方法も考えられる。こうすることにより、長尺の光伝送体を連続して製造することが可能である。
本発明における光源3としては、従来公知の発光素子、例えば、LED(発光ダイオード)やLD(レーザダイオード)などが使用可能である。又、光源3の発光色や設置個数については、特に限定されることはなく、例えば、発光色が赤、青、緑、黄、橙、白等のLEDから適宜選択したり、複数個のLEDを組み合わせたりすることにより、様々な発色を得ることや、光量を増大させることができる。
上記した実施の形態に基づき、図1のような実施例1〜3、比較例1〜3を以下のようにして作成した。
(実施例1)
クラッド材2bと、クラッド材2bよりも屈折率の高いコア材2cとからなり、コア材2c中に微粒子を分散させた光伝送体2を直径6mmφで作成し、両端を切断して長さ500mmとした。この光伝送体2の片方の端面に、白色の再帰反射性材の塗料を塗布することにより反射層2aを設けた。この光伝送体2における反射層2aを設けない側の端面に、光源3としての白色LEDを図1に示すように接続し、照明装置1を得た。
(実施例2)
白色の反射性塗料を塗布することにより反射層2aを設けた他は、実施例1と同様にして照明装置1を得た。
(実施例3)
銀色の反射性塗料を塗布することにより反射層2aを設けた他は、実施例1と同様にして照明装置1を得た。
(比較例1)
反射層2aを設けない他は、実施例1と同様にして照明装置1を得た。
(比較例2)
反射層2aの代わりに、黒色塗料を塗布した他は、実施例1と同様にして照明装置1を得た。
(比較例3)
反射層2aの代わりに、鏡面加工したステンレス板からなる反射板を透明アクリル系接着剤により接着した他は、実施例1と同様にして照明装置1を得た。
ここで、本実施例による照明装置の特性を評価するために、以下に示す輝度測定試験を実施した。照明装置1の光伝送体2を直線状態に配設し、光源3を原点として、そこから所定の位置での側面出射光量を照度計で測定した。結果は図2に示した。
図2によれば、反射層2aを設けなかった比較例1、反射層2aの代わりに黒色塗料を塗布した比較例2は、光源3からの距離が離れるに従って輝度が低下しているのに対し、反射層2aを設けた実施例1〜3は、何れも光源3から最も距離が離れた反射層2aの近傍での輝度が向上しており、光伝送体2全体としての輝度が向上していることが確認できた。特に反射層2aの色が白色の実施例1,2は、反射層2aの色が銀色の実施例3よりも輝度の向上が大きく、更に、反射層2aに再帰反射性材を用いた実施例1は、通常の白色反射性塗料を使用した実施例よりも輝度の向上が大きいことが確認できた。
また、反射層2aの代わりに鏡面加工したステンレス板からなる反射板を使用した比較例3についても、輝度の向上は見られたが、銀色反射性塗料を使用した実施例3とほぼ同等であるという結果となった。反射原理から考えると、銀色反射性塗料は乱反射であり、鏡面加工したステンレス板は鏡面反射のため、鏡面加工したステンレス板の方が反射効率は高く、輝度の向上も高くなると考えられた。しかし、上記の通り、本試験においては、銀色反射性塗料を塗布したものと同等という結果となっている。これは、比較例3においては、光伝送体の端面が隙間なく覆われた状態となっていたわけでなく、鏡面加工したステンレス板からなる反射板と光伝送体との間に、接着剤による隙間ができていたためと考察される。
次いで、上記した実施の形態に基づき、図3のような実施例4、比較例4を以下のようにして作成した。
(実施例4)
アクリル樹脂製で透明な直径6mmφの丸棒である光伝送体2について、両端を切断して長さ300mmとした。この光伝送体2の片方の端面に、白色の再帰反射性材の塗料を塗布することにより反射層2aを設けた。この光伝送体2における反射層2aを設けない側の端面に、光源3としての白色LEDを図3に示すように接続し、照明装置1を得た。
(比較例4)
反射層2aを設けない他は、実施例4と同様にして照明装置1を得た。
ここで、実施例4、比較例4についても、実施例1〜3、比較例1〜3と同様に、輝度測定試験を実施した。結果は図4に示した。
図4によれば、反射層2aを設けなかった比較例4は、光源3からの距離が離れるに従って輝度が低下した。光源と反対側の端面近傍については、若干の輝度の向上が見られているが、これは端面処理が粗かったために乱反射を起こしたためと考えられる。これに対し、反射層2aを設けた実施例4は、光源3から最も距離が離れた反射層2aの近傍での輝度が、光源3近傍の輝度と同等まで向上している。更に反射層2aを設けた端面で効果的に光の反射が起きているため、この端面のみならず、何れの位置でも輝度が向上しており、光伝送体2全体としての輝度が向上していることが確認できた。
次いで、上記した実施の形態に基づき、図5のような実施例5、比較例5を以下のようにして作成した。
(実施例5)
厚さ1mmの塩化ビニル樹脂製の透明なシートである光伝送体2について、60×40mmに切断した。この光伝送体2の1辺(60mm側)の端面に、白色の再帰反射性材の塗料を塗布することにより反射層2aを設けた。この光伝送体2における反射層2aを設けた反対の辺の端面に、光源3としての白色LEDを図5に示すように接続し、照明装置1を得た。
(比較例5)
反射層2aを設けない他は、実施例5と同様にして照明装置1を得た。
ここで、実施例5、比較例5についても、実施例1〜3、比較例1〜3と同様に、輝度測定試験を実施した。結果は図6に示した。
図6によれば、反射層2aを設けなかった比較例5に比べて、反射層2aを設けた実施例4は、何れの位置でも輝度が向上しており、光伝送体2全体としての輝度が向上していることが確認できた。上記した実施例1〜4については、反射層2aの近傍で特に輝度の向上が見られたのに対し、この実施例5は、光伝送体2全体が底上げされたように輝度が向上している。これは、実施例1〜4は、線
状の形状であり、光の入射方向に垂直な断面の面積が小さいのに対し、実施例5は、面状の形状であり、光の入射方向に垂直な断面の面積が比較的大きくなるため、反射層2aで反射した光がすぐに抜けてしまわず、光源近くまで戻るためであると考えられる。
参考として、参考例1,2を以下のようにして作成した。併せて、上記実施例1〜3、比較例1〜3と同様に、輝度測定試験を実施した。結果は図9に示した。
(参考例1)
比較例1による照明装置を使用し、図7に示すように、光伝送体2部分を金属製の収納溝4に配置した。
(参考例2)
比較例1による照明装置を使用し、図8に示すように、光伝送体2の側面半分に再帰反射性材の塗料を塗布して反射層2aを設けた後、光伝送体2部分を金属製の収納溝4に配置した。
図9によれば、再帰反射性材を側面に塗布した参考例2は、光源3近傍が強烈に光り、光源3からの距離が離れると極端に輝度が落ちるという結果になった。これは、再帰反射性材による反射は、通常の反射のように入射と出射の方向が対称になるものではなく、入射と同じ方向に出射するものであることから、側面の反射層2aに入射した光が光源側に戻ってしまうためである。このような発光の仕方であると、長尺に光らせるために光伝送体2を使用している意味がなくなってしまうことから、実使用に適合させることは困難である。また、この結果より、反射層2aを光伝送体2の端面に設けることと、光伝送体の側面に設けることでは、全く異なる技術的思考が必要であることが認められる。
以上詳述したように本発明によれば、優れた生産性を持ちつつ光伝送体の輝度を向上させることが可能となる。そのため、この光伝送体及びそれを使用した照明装置は、例えば、携帯電話・デジタルカメラ・腕時計・カーオーディオ・カーナビゲーション・パチンコ台・スロット台・自動販売機・車両室内外・犬の首輪・キッチン・交通標識・洗面台・シャワー・浴槽の湯温表示機・OA機器・家庭用電気製品・光学機器・各種建材・階段・手すり・電車のホーム・屋外看板等のイルミネーションや照明、液晶表示部のバックライト等の照明用として好適に使用することができる。
本発明による実施の形態を示す図で、照明装置の断面図である。 実施例1〜3、比較例1〜3による照明装置の輝度測定試験結果を示す図である。 本発明による他の実施例を示す図で、照明装置の断面図である。 実施例4、比較例4による照明装置の輝度測定試験結果を示す図である。 本発明による他の実施例を示す図で、照明装置の斜視図である。 実施例5、比較例5による照明装置の輝度測定試験結果を示す図である。 参考例を示す図で、(a)は照明装置の斜視図、(b)は(a)におけるA−A´断面図である。 参考例を示す図で、(a)は照明装置の斜視図、(b)は(a)におけるB−B´断面図である。 参考例1,2による照明装置の輝度測定試験結果を示す図である。
符号の説明
1 照明装置
2 光伝送体
2a 反射層
2b クラッド材
2c コア材
3 光源

Claims (8)

  1. 側面出射型光伝送体であって、端面の何れか一方に反射層が設けられているとともに、上記反射層は、上記光伝送体の端面を直接覆っていることを特徴とする光伝送体。
  2. 側面出射型光伝送体であって、端面の何れか一方に反射層が設けられているとともに、上記反射層が、反射材の塗布によるものであることを特徴とする光伝送体。
  3. 側面出射型光伝送体であって、端面の何れか一方に反射層が設けられているとともに、上記反射層が、反射材の塗布によるものであり、且つ、上記光伝送体の端面を直接覆っていることを特徴とする光伝送体。
  4. 上記反射層が、再帰反射性材であることを特徴とする請求項1〜請求項3記載の光伝送体。
  5. 上記反射層が、白色であることを特徴とする請求項1〜請求項4記載の光伝送体。
  6. 上記光伝送体が、クラッド材と、該クラッド材よりも屈折率の高いコア材とからなることを特徴とする請求項1〜請求項5記載の光伝送体。
  7. 上記コア材中に微粒子が分散されていることを特徴とする請求項6記載の光伝送体。
  8. 請求項1〜請求項7記載の光伝送体と、該光伝送体の少なくとも一端に配置された光源とからなる照明装置において、
    上記光伝送体における光源が配置されていない側の端面に、反射層が設けられていることを特徴とする照明装置。
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