JP4298725B2 - 面状発泡シートの成形方法および成形装置 - Google Patents

面状発泡シートの成形方法および成形装置 Download PDF

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本発明は、押出機に樹脂材料を供給して混練溶融すると共に、発泡剤として超臨界状態の不活性流体を注入して、溶解・分散させ、発泡に好適な温度まで冷却してダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成される先端リップ部から押し出すことにより急激に圧力を開放し、熱力学的な不安定状態を発生させて、前記先端リップ部で発泡させて筒状発泡シートを成形し、この筒状発泡シートの所要箇所を切断して面状発泡シートを得る、面状発泡シートの成形方法および成形装置に関するものである。
発泡シートの成形の歴史は長く、その成形にはTダイと丸ダイが多く適用されてきた。とりわけ、高倍率の発泡シートを得るためには丸ダイが多く用いられている。丸ダイ60は、図3の(イ)に示されているように、押出機から供給される溶融樹脂を濾過するブレーカプレートあるいはスクリーン61、ダイの外壁部を構成しているダイシリンダ62、ダイシリンダ62の内部に位置しダイの中心部を構成するインサイドマンドレル63、インサイドマンドレル63の下流端部に設けられているコアー64等から構成されている。そして、インサイドマンドレル63は、複数個例えば4個のスパイダー脚66、66、…によりダイシリンダ62に取り付けられ、ダイシリンダ62の外周部とインサイドマンドレル63の内周部との間に樹脂通路67が形成されている。また、下流側のダイシリンダ62とコアー64のリップ65との間にダイスリット68が構成されている。したがって、丸ダイ60を押出機の先端部に取り付け、そして発泡剤が溶解された溶融樹脂を供給すると、溶融樹脂は樹脂通路67を通ってダイスリット68から筒状の成形体として押し出される。このとき、高い圧力が急激に開放され発泡する。押し出される発泡体は適宜冷却され、熱可塑性樹脂発泡体シートとして巻き取られる。
上記のようにして発泡シートを得るとき発泡剤には、低分子量の有機発泡剤すなわち化学発泡剤、ブタン、ペンタン等の有機系物理発泡剤あるいは炭酸ガス、窒素ガスのような不活性ガスからなる無機系物理発泡剤が適用されている。化学発泡剤を使用すると、色々な利点が得られるが、発泡剤の分解残留物による発泡体の変色、臭気の発生、食品衛生上の問題等は避けられない。また、物理的発泡剤は樹脂に対して親和性があるため溶解性に優れ、高倍率の発泡体を得ることができるが、フロンガス、ペンタン、ブタン等の有機系物理発泡剤の多くは可燃性、毒性等の危険性を有しており、また大気を汚染する可能性もある。
これに対し、無機系物理発泡剤である炭酸ガス、窒素ガスのような不活性ガスは、圧力および温度において超臨界状態に保たれ、超臨界流体として溶融樹脂中に溶解され、そして発泡に供されている。超臨界状態の不活性ガスすなわち超臨界流体は、化学発泡剤あるいはブタン、ペンタン等の有機系物理発泡剤に比較すると、価格的にも安価で、環境を汚染することも少なくクリーンな発泡剤といえる。
しかしながら、いずれの発泡剤を使用しても、上記のような丸ダイを使用すると、製品の幅、厚さ、発泡倍率等の製品寸法は、ダイスリットの寸法の影響が大きく、またコルゲーション、スパイダーマーク等の表面品質に関してはダイ先端部に至るダイ内部の、ダイシリンダの内周面とマンドレルの外周面とにより構成される樹脂通路の形状の影響およびスパイダー脚の形状の影響を強く受けることが知られている。スパイダーマークの解消に関しては、図3の(イ)により説明されているように、ダイシリンダ62とインサイドマンドレル63との間には複数本のスパイダー脚66、66…が設けられているので、シート平面上にスパイダーマークがつく。さらに詳しく説明すると、樹脂通路67を流れる溶融樹脂はスパイダー脚66、66…により複数個の流れに分離され、この分離された溶融樹脂はスパイダー脚66、66、…を通り越して合流あるいは接合して一体となるが、合わされるときに融着面が筋状となり、図3の(ハ)に示されているようなフローマークすなわちスパイダーマークとして残る。このスパイダーマークをなるだけ目立たないようにするために、スパイダー脚の形状を変更する、スパイダー脚を10〜40数本に増やしてスパイダーマークを模様に近いものとする、等の試みがなされている。このような試みも、ダイ内の溶融樹脂の圧力が低い場合はある程度有効ではあるが、スパイダーマークは圧力が高く、通過流速が早いほど顕著に現れ、特に溶融樹脂が高圧で急激に圧力を開放して得られる微細なセルで、セル密度の高い発泡品には抑制できない。すなわち、超臨界状態の不活性流体は発泡剤として優れているが、圧力が高いのでスパイダーマークは付きやすい。また、超臨界状態の不活性流体を発泡剤とした高倍率発泡では、不活性ガスの原料に対する注入量が大きく、また発泡に好適な樹脂温度が一般の発泡成形に比較して30〜50℃も低いので、分離された溶融樹脂が接合して一体となるときの融着面が、他の発泡剤を使用したときよりも強いスパイダーマークとして残る。
特開2004−195889
そこで、特許文献1により、スパイダーマークが付かない円環状ダイ60’が提案されている。この円環状ダイは、図3の(ロ)に示されているように、軸方向にテーパ状に絞られた孔が形成されているダイ本体70と、このダイ本体70の内壁面に相似した形状のマンドレル71とから構成されている。ダイ本体70の内周面とマンドレル71の外周面との間に樹脂通路72が、そしてマンドレル71の下流端のリップ73の外周部にダイリップ74が形成されている。このように構成されているマンドレル71の上流端部は、スクリーン75が保持されているブレーカプレート76に片持ち梁的に取り付けられている。したがって、図3の(イ)に示されているようになスパイダー脚はなく、スパイダーマークも付かないことになる。
特許文献1に示されている円環状ダイ60’によると、スパイダーマークが付かないという利点が得られ、またブレーカプレート75からダイリップ74に至る樹脂流路の長さを短くすることができ、圧力の低下を抑え発泡倍率を高めることはできる。これにより、表面外観に優れた高発泡倍率の熱可塑性樹脂発泡体を得ることはできる。しかしながら、問題点もある。例えば、マンドレル71は片持ち梁的にダイ本体70に取り付けられているので、軸方向の樹脂通路72は長くするには限界がある。また、マンドレル71の形状は単純な円錐形にならざるを得ない。したがって、ブレーカプレート76の複数個の孔を通過した溶融樹脂は、乱流のまま整流されることなくダイリップ74に到達する。さらに説明すると、ブレーカプレート76に多数設けられている小さな透孔を通過するときに渦状乱流が発生し、また押出機のスクリュの最下流端からスクリュフライトの谷底を旋回状軌跡を描きながら、その直後にブレーカプレート76に直面して供給されることによっても乱流が生じるが、これらの乱流は丸ダイの軸方向の長さが短く、またダイ本体70あるいはマンドレル71の形状が単純であるので整流されることなく、換言するとブレーカプレート76の透孔の周辺を通過するときの溶融樹脂の密度の濃淡が収まりきれないうちにダイリップ74に行き着く。そして、急激な圧力開放によりダイリップ74のくびれ部を越える直前で発泡が始まる。その結果、溶融樹脂の密度の濃淡がそのまま発泡セルの成長の度合い差となり、発泡シートの表面に凹凸差となって現れる恐れがある。すなわち、スパイダー脚がないので、筋状の線は現れ難いが、逆に斑模様、縞模様等の大きなザラザラした表面が顕著に現れる。
本発明は、上記したような問題点を解決した発泡シートの成形方法および成形装置を提供することを目的とし、具体的には比較的安価で環境汚染の問題もない不活性ガスの超臨界流体を発泡剤とし、これを発泡剤とする発泡成形方法の特徴である高圧の溶融樹脂を低温条件で発泡シートを成形しても、スパイダーマークは勿論のこと溶融樹脂の密度の濃淡による凹凸模様もない、表面形状に優れた面状発泡シートを安価に成形することができる、面状発泡シートの成形方法およびこの成形方法の実施に使用される成形装置を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、丸ダイが適用されるが、この丸ダイは概略的にはダイ本体と、このダイ本体内に配置されるダイマンドレルとから構成される。そして、ダイマンドレルは1本のスパイダー脚によりダイ本体に取り付けられ一体化されている。本発明によっても、スパイダー脚を有するので丸ダイから押し出される筒状発泡シートにはスパイダーマークは現れる。そこで、本発明は上記目的を達成するために、筒状発泡シートを面状発泡シートとする切断過程でスパイダーマーク部分を切断面とすることでスパダーマークを消去する。また、スパイダーマークの幅が広い場合、面状発泡シートの側部にはスパイダーマークが多少残存するが、通常実施されているシート側部を整える耳部として切断することにより、スパイダーマークのない面状発泡シートが得られる。また、本発明は、溶融樹脂の流れを十分に整えることのできる樹脂通路の距離あるいは樹脂通路の形状に構成するためにダイマンドレルが適用されるが、スパイダー脚は一本に限定される。さらには、スパイダー脚とダイ本体内壁が一体となっているので、溶融樹脂の密度の濃淡による凹凸模様が付かない距離あるいは形状にすることができる。
かくして、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、押出機に樹脂材料を供給して混練溶融すると共に、発泡剤として超臨界状態の不活性流体を注入して、溶解・分散させ、発泡に好適な温度まで冷却して丸ダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成される先端リップ部から押し出すことにより急激に圧力を開放し、熱力学的な不安定状態を発生させて、前記先端リップ部で発泡させて筒状発泡シートを成形し、この筒状発泡シートの所要箇所を切断して面状発泡シートを得る成形方法において、前記丸ダイには、上流側から下流側に向かって前部ダイ本体、中部ダイ本体、後部ダイ本体およびダイ先端部からなるダイ本体と、このダイ本体の内部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられているダイマンドレルとからなり、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により前記ダイ本体と一体となっている丸ダイを使用し、前記先端リップ部の間隔は前記中部ダイ本体の外部から前記スパイダー脚を貫通して前記ダイマンドレルに達している調整ボルトにより行い、前記丸ダイから押し出される筒状発泡シートは、前記スパイダー脚により分流し、そして合流するときに付くスパイダーマーク部分で切断して、面状発泡シートを得るように構成される。
請求項2に記載の発明は、押出機に樹脂材料を供給して混練溶融し、丸ダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成されている先端リップ部から押し出すことにより筒状シートを成形し、この筒状シートの所要箇所を切断して面状シートを得る成形装置であって、前記丸ダイは、上流側から下流側に向かって前部ダイ本体、中部ダイ本体、後部ダイ本体およびダイ先端部からなるダイ本体と、このダイ本体の内壁部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられている上流側に位置するインサイドマンドレルと下流側に位置するコアーインサイドマンドレルとからなるダイマンドレルと、このダイマンドレルの下流側に設けられているコアー軸と、このコアー軸の外周部に所定の間隔をおいて配置されているダイ先端部とからなり、前記先端リップ部の間隔を調整する調整ボルトは前記中部ダイ本体に形成されている透孔および前記スパイダー脚中の透孔を通って前記インサイドマンドレルの円筒部に螺合し、その先端部が前記コアーインサイドマンドレルの軸部にストッパ部材を介して取り付けられ、前記ダイマンドレルは1本のスパイダー脚により前記中部ダイ本体と一体になっていると共に、前記先端リップ部から押し出され、アウトサイドマンドレルで表面が冷却されながら移動する筒状シートを切断して面状シートを得るカッタは、前記スパイダー脚に対応した位置に設けられている。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の成形装置において、前記インサイドマンドレルの上流側と前記コアーインサイドマンドレルの下流側は共に円錐形に形成され、前記ダイマンドレルの軸方向の全長は前記ダイマンドレルの最大径の2〜3倍で、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により中部ダイ本体により支持されている。請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の成形装置において、前記スパイダー脚の断面形状は、その上下流端部が30°〜90°の角度がついた略舟形を呈し、その幅は前記ダイマンドレルの最大径の1/10〜1/3で、長さは前記ダイマンドレルの全長の1/5〜1/3であるように構成されている。
以上のように、本発明によると、発泡剤として超臨界状態の不活性流体を使用するので、他の発泡剤に比較して価格的にも安価に、しかも環境を汚染することもなく、微細なセルの、セル密度の高い発泡シートを得ることができる。
ところで、超臨界状態の不活性流体の原料に対する溶解時の圧力が高く、また発泡に好適な樹脂温度が一般の発泡成形に比較して30〜50℃も低いので、スパイダー脚により分離された溶融樹脂が接合して一体となるときの融着面は残る。
しかしながら、本発明によると、ダイ本体と、このダイ本体の内部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられているダイマンドレルとからなり、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により前記ダイ本体に支持されて一体となっているので、溶着面すなわちスパイダーマークは一箇所だけである。そして、本発明によると、丸ダイから押し出される筒状発泡シートをスパイダーマーク部分で切断するので、スパイダーマークのない微細なセルの、セル密度の高い面状発泡シートを得ることができるという、本発明に特有の効果が得られる。
また、本発明によると、インナーリップとアウターリップとから構成されている先端リップ部の間隔を、中部ダイ本体の外部からスパイダー脚を貫通してダイマンドレルに達している調整ボルトにより行うので、溶融樹脂の通過抵抗の差あるいは通過速度の差によりスパイダー脚側との間に圧力差が生じ、ダイマンドレルが傾いても、これを調整することができ、均一な厚さの筒状発泡シートを得ることができる。
さらに、ダイマンドレルが上流側に位置するインサイドマンドレルと、このインサイドマンドレルの下流側に位置するコアーインサイドマンドレルとからなり、前記インサイドマンドレルの上流側と前記コアーインサイドマンドレルの下流側は共に円錐形に形成され、前記ダイマンドレルの軸方向の全長は前記ダイマンドレルの最大径の2〜3倍で、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚によりダイ本体により支持されている発明によると、上記のような効果に加えて、軸方向が必要以上に長くならずに、溶融樹脂の乱流、渦状流れ等が整流に整えられて先端リップ部に至り、その結果溶融樹脂の密度の濃淡による凹凸模様もない、表面形状に優れた面状発泡シートが得られる。
また、スパイダー脚の断面形状が、その上下流端部が30°〜90°の角度がついた略舟形を呈し、その幅はダイマンドレルの最大径の1/10〜1/3で、長さはダイマンドレルの全長の1/5〜1/3であるように構成されている発明によると、スパイダー脚が妄りに大きくならずに、溶融樹脂のスパイダー脚を分離通過するときの通過抵抗は小さく、通過後に渦などの乱流は発生しない。したがって、分離通過した溶融樹脂が接合して一体となるときの融着面につくスパイダーマークは小さくなる。
はじめに、本発明の面状発泡シートの成形装置の実施の形態を説明する。図1の(イ)は、本発明の実施の形態に係わる丸ダイの縦断面図、その(ロ)は調整装置部分の拡大断面図、図2の(イ)は図1の(イ)において矢印イーイ方向にみたスパイダー脚部分の拡大縦断面図、その(ロ)はスパイダー脚部分の横断面図であるが、これらの図に示されているように、本実施の形態に係わる丸ダイ1は、概略、ダイ本体と、このダイ本体の内側に所定の間隔をおいて設けられているダイマンドレル20と、最下流端に設けられているコアー軸35とから構成されている。そして、図示の実施の形態ではダイ本体は、軸方向に3分割された前部ダイ本体2と中部ダイ本体3と後部ダイ本体4と、そしてダイ先端部17から、またダイマンドレル20はインサイドマンドレル22とコアーインサイドマンドレル30とからそれぞれ構成され、インサイドマンドレル22は円筒部23と円錐部21とから構成されている。このように構成されているダイマンドレル20は、詳しくは後述するように、1本のスパイダー脚24を介して中部ダイ本体3と一体化されている。あるいは、一体に形成されている。
前、中および後部ダイ本体2、3、4は、図1の(イ)に示されているように軸方向に嵌め合い結合されて、全体として外周部は略円筒状を呈している。そして、上流側の前部ダイ本体2の端面が、図示されない押出機に接続されるようになっている。また、後部ダイ本体4の下流端にはアダプタ15がボルト16、16、…により取り付けられ、このアダプタ15にダイ先端部17の上流端がネジ結合されている。このように構成されている前部ダイ本体2の上流側にブレーカプレート5が設けられている。
前部ダイ本体2の内側には上流側から下流側に向かってテーパ状に絞られた第1の絞り孔7と、この第1の絞り孔7の最少径と同径の第1の小平行孔8と、この第1の小平行孔8から下流側に向かってテーパ状に拡径した第1の拡径孔9とが形成されている。中部ダイ本体3の内側には、前部ダイ本体2の第1の拡径孔9の最大径と同径の第2の平行孔10が形成されている。後部ダイ本体4の内側には、前記第2の平行孔10と同径の第3の平行孔12と、この第3の平行孔12から下流側に向かってテーパ状に絞られた第3の絞り孔13とが形成されている。これらの孔9、10、12、13の内周面と、詳しく後述するダイマンドレル20の外周面とにより、樹脂通路が構成される。
ダイ先端部17には、後部ダイ本体4の第3の絞り孔13の最少径と同径のアウターリップ平行孔18と、このアウターリップ平行孔18からテーパ状に縮径しそして平行となっているランド孔48と、このランド孔48からラッパ状に拡径し外部に開口しているテーパ孔すなわちアウターリップ38とで形成されている。
ダイマンドレル20は、図示の実施の形態によると、上流側に位置するインサイドマンドレル22と、その下流側に位置し、前記インサイドマンドレル22に埋込型の締付ボルト25、25、…により取り付けられているコアーインサイドマンドレル30とからなっている。そして、インサイドマンドレル22は、円筒部23と、この円筒部23の上流側にネジにより装着されている円錐部21とからなり、円筒部23が中部ダイ本体3とスパイダー脚24を介して一体となっている。
上記インサイドマンドレル22は、ほぼ前部および中部ダイ本体2、3内に位置し、その外周面と前部及び中部ダイ本体2、3の内周面とにより樹脂通路を構成するもので、前記前部ダイ本体2の第1の拡径孔9と略同じテーパ角の円錐部21と、その下流側の第1の平行孔10よりも所定径だけ小さい円筒部23とからなっている。円錐部21は、円筒部23の上流側の凹部に装着されている。
コアーインサイドマンドレル30は、後部ダイ本体4と共働して樹脂通路を構成するもので、後部ダイ本体4の第3の絞り孔13と略同じ角度の円錐部31と、その上流側の軸部32とからなっている。この軸部32が、組み立て時にインサイドマンドレル22の円筒部23に形成されている所定深さの凹部26に挿入される。凹部26は平行穴になっているが、軸部32の、図1の(イ)において右方の上流側の部分は僅かであるが縮径されている。したがって、コアーインサイドマンドレル30の軸部32を、インサイドマンドレル22の凹部26に装着すると、軸部32の根本では比較的密に嵌合されるが、先端部分では多少の遊びがあり、コアーインサイドマンドレル30は、図1の(イ)においてXで示す部分を中心として微少回動できる。コアーインサイドマンドレル30が回動するので、これと一体化されているコアー軸35も回動することになる。
コアー軸35は、軸部36と、この軸部36の終端から、図1の(イ)において左方の後端部にかけてテーパ状に拡径しているインナーリップ37とからなっている。このインナーリップ37とアウターリップ38とにより先端リップ部19が構成されている。上記コアー軸35の上流側は、コアーインサイドマンドレル30の下流側にネジ結合されている。
上記のように構成されているダイマンドレル20を構成しているインサイドマンドレル22の円筒部23が、中部ダイ本体3に、図2の(ロ)に示されているように、1本のスパイダー脚24により一体化されている。このスパイダー脚24の略中心部における断面形状は、図2の(イ)に示されているように、溶融樹脂の流れ方向に舟形を呈している。すなわち、上下流側共に流線形に形成されている。スパイダー脚24の部分を分かれて流れる溶融樹脂の状態が、図2の(ニ)に示されている。
スパイダー脚24部分は、通過する溶融樹脂の圧力を受けないため、反スパイダー脚側の部分より受圧面積が小さい。この受圧面積の差によりコアー軸35あるいはコアーインサイドマンドレル30がスパイダー脚24側に傾き、アウターリップ38に対するコアー軸35のインナーリップ37の同芯状態が狂うことも、通過抵抗が大きい場合生じる。そこで、本実施の形態ではアウターリップ38とコアー軸35のインナーリップ37との同芯を調整するために、調整ボルト40からなる調整装置が設けられている。調整ボルト40は、中部ダイ本体3の外部からスパイダー脚24を通ってコアーインサイドマンドレル30の上流側の軸部32に達している。すなわち、図1の(ロ)に拡大して示されているように、中部ダイ本体3およびスパイダー脚24には、同図において下方から上方に向かって、透孔41が形成され、そしてインサイドマンドレル20の円筒部23には、前記透孔41に整合した位置に雌ネジが形成されている。調整ボルト40の先端部に形成されている雄ネジ42は、これらの透孔41を通って円筒部23の雌ネジに螺合し、その先端部にはストッパ部材43がピン等で固定されている。また、コアーインサイドマンドレル30の上流側の軸部32の先端部には、調整ボルト40の雄ネジ42が通り抜ける大きさの溝33が形成されている。したがって、調整装置は次のようにして組み立てられている。すなわち、調整ボルト40を透孔41に挿通し、そして雄ネジ42を円筒部23の雌ネジに螺合させ、その先端部にストッパ部材43を例えばピンにより固定する。このように準備しておいて、コアーインサイドマンドレル30の軸部32を、円筒部23の凹部26に矢印A方向から挿入する。調整ボルト40の雄ネジ42は溝33を通ることができるので、図1の(ロ)に示されているように装着される。次いで、締付ボルト25、25、…により軸部32を円筒部23に締め付ける。
調整ボルト40を所定方向に回転駆動すると、調整ボルト40の雄ネジ42は円筒部23の雌ネジに螺合しているので、押し、引き方向に動作する。この調整ボルト40の動作によりコアーインサイドマンドレル30は、嵌合部Xを支点に図1の(イ)において下上方向に移動することになる。これにより、コアー軸35の同芯状態が微調整される。
本実施の形態によると、上記のように構成されているダイマンドレル20の長さ、すなわちインサイドマンドレル22とコアーインサイドマンドレル30の合計長さは十分に採られ、好ましくはダイマンドレル20の最大径の2〜3倍に採られている。そして、インサイドマンドレル22の上流側と、コアーインサイドマンドレル30の下流側は、前述したように円錐部21、31になっている。また、インサイドマンドレル22の円錐部21の外周面と前部ダイ本体2の内周面とで構成される第1の樹脂通路44は下流側に向かって広がっている。さらには、インサイドマンドレル22の円筒部23と中部ダイ本体3の内周面で構成される第2の樹脂通路45は平行になり、コアーインサイドマンドレル30の円錐部31の外周面と後部ダイ本体4とで構成される第3の樹脂通路46はテーパ状に絞られている。これらの構成により、ブレーカプレート5から供給される溶融樹脂の乱流、渦状流れは、ダイ先端部17に至る間に層流に整えられて押し出されることになる。このとき、ダイマンドレル20の長さが、該ダイマンドレル20の最大径の2倍よりも短いときは、乱流が収まらないケースがあり、3倍以上になると丸ダイ1全体が長くなりコスト高になる。
スパイダー脚24は、より安定してダイマンドレル20を支えるために、その形状は図2の(イ)に拡大して示されているように、断面形状は略舟形を呈し、その長さAはダイマンドレル20の長さ、すなわちインサイドマンドレル22とコアーインサイドマンドレル30の合計長さの1/5〜1/3倍で、幅Bはダイマンドレル20の1/10〜1/3であり、上下流端部27、28の平面形状はテーパ状で、その角度θは30°〜90°の流線形で円筒部23と継がっている。すなわち、溶融樹脂の溜まりが無く乱流にならない形状に形成されている。スパイダー脚24の長さがダイマンドレル20の長さの1/5よりも短く、角度が90°よりも大きい場合は、分流した溶融樹脂が合わされる境界面の部分流動が乱流になったり、融着せず境界面が筋状になって先端リップ部19に至ることがあり、極端な場合スパイダー脚24の下流の合わせ部の境界面においてダイ内発泡が始まり、先端リップ部19で発泡して気泡が大きく成長し表層に及び、破泡して周辺に広がる。その後、アウトサイドマンドレル50の下方のカッタ52でこの部分は耳部として通常切り離されるので、前記のような状態になると、耳切幅が大きくなり歩留まりが悪くなることがある。これに対し、長さが1/3よりも大きく、30°よりも小さい場合は、丸ダイ1の全長が長くなりコスト高になる。また、スパイダー脚24の幅Bも重要で、ダイマンドレル20の最大径の1/10よりも小さいと、前述の圧力差による傾きを断面積が狭いため支えきれず、1/3よりも大きいとスパイダー脚24の幅が大きくなり、その結果耳切り部が大きく、歩留まりが悪くなる。
上記のように構成されている丸ダイ1は、押出機の先端部に取り付けられるが、押出機自体は従来周知であるので、超臨界流体製造装置と共に図には示されていない。押出機は、軸方向に所定長さのシリンダバレルを備えている。そして、このシリンダバレル内に1本あるいは2本のスクリュが回転駆動可能に設けられている。スクリュは、上流側から下流側に向かって、機能的にフィードゾーン、溶融ゾーン、混練ゾーン、超臨界流体注入ゾーン、移送・冷却ゾーン等に分かれ、シリンダバレルの上流側のフィードゾーンに対応した位置に所定量宛の樹脂材料を供給するためのホッパが設けられ、超臨界流体注入ゾーンに超臨界状態の不活性流体を供給するための注入口が明けられ、そして最下流端部の押出口に上記した丸ダイ1が取り付けられるようになっている。超臨界状態の不活性流体すなわち超臨界流体を製造する装置は、ガスボンベから供給される窒素ガス、二酸化炭素ガス等の不活性ガスを超臨界状態の圧力および温度となるように加圧する加圧装置および加熱するヒータからなり、この超臨界流体製造装置で得られる超臨界流体は、注入口を介して所定流量がシリンダ内の溶融樹脂に供給される。
図2の(イ)に前記した丸ダイ1から押し出される筒状発泡シートを冷却して面状発泡シートに加工し、そして製品として引き取る装置、あるいは巻取装置が示されている。さらに詳しく説明すると、丸ダイ1のダイ先端部17の下流端には、軸方向に所定長さLのアウトサイドマンドレル50が接続され、このアウトサイドマンドレル50の下流端部寄りに、例えばエアモータで駆動される鋸刃からなるカッター52が、そしてこのカッターの下流側に一対のロールからなる引き取り機53が設けられている。このカッター52は、前述したスパイダー脚24の位置に対応した位置に設けられている。したがって、筒状発泡シートTはスパイダーマーク部分で切断されることになる。また、アウトサイドマンドレル50の外周部には、エア冷却リング51が設けられ、内部には冷却水が循環する冷却管が設けられ、筒状発泡シートTを両面から徐冷するようになっている。
次に、上記丸ダイ1と巻取装置を使用した面状発泡シートの成形例について説明する。押出機のスクリュを回転駆動すると共に、ホッパから所定量宛の樹脂材料を供給する。供給された樹脂材料は、フィードゾーン、溶融ゾーン、混練ゾーン、超臨界流体注入ゾーン、移送・冷却ゾーンへと送られる過程でシリンダバレルの外周部から加えられる熱と、スクリュを回転駆動するときに生じる摩擦熱、剪断熱等により混練・溶融される。超臨界流体製造装置により得られる超臨界状態の所定量宛の不活性流体を超臨界流体注入ゾーンに注入する。注入された超臨界流体は溶融樹脂中へ溶解、分散される。超臨界流体が溶解、分散された溶融樹脂は、発泡に適した温度に冷却されて、丸ダイ1に押し出される。
スクリュの回転駆動を続けることにより、溶融樹脂中に超臨界流体が溶解、分散され適温に冷却された溶融樹脂は、ダイから押し出されブレーカプレート5により溶融樹脂中の不純物、添加剤、核剤等の未溶融残滓が除去され、そして前部ダイ本体2の第1の絞り孔7、第1の小平行孔8、前部ダイ本体2の拡径孔9の内周面とインサイドマンドレル20の円錐部21の外周面とで構成されている第1の樹脂通路44、中部ダイ本体3の第1の平行孔10の内周面とインサイドマンドレル20の円筒部23の外周面とで構成されている第2の樹脂通路45、後部ダイ本体4の第3の絞り孔13の内周面とコアーインサイドマンドレル30の円錐部31の外周面とで構成されている第3の樹脂通路46、ダイリップ平行孔18の内周面とコアー軸35の軸部36の外周面とで構成される第4の樹脂通路47およびランド部48’とコアー軸35の軸部36の外周面とで構成される、絞られた第5の樹脂通路48を通ってアウタリップ38とインナーリップ37とで構成される先端リップ部19に至る。ランド部48’の狭まった第5の樹脂通路48により溶融樹脂の押出圧力が高められ、先端リップ部19に至ると、先端リップ部19はラッパ状に広がっているので、急激に圧力が開放され、溶融樹脂中に溶解されている超臨界状態の不活性ガスは熱力学的に不安定となり、溶融樹脂中に溶解された超臨界状態流体は、先端リップ部19の根元から気泡核は発泡セルへと成長し、先端リップ部19の先端では筒状発泡体となる。そして、アウトサイドマンドレル50に導かれる。
超臨界状態の不活性ガスが溶解され、押出機から押し出される溶融樹脂は、上記のように丸ダイ1中を流れるが、このときテーパ状に絞られた第1の絞り孔7およびテーパ状に広がった第1の樹脂通路44を流れる。そして、第2の樹脂通路45を通って次第に絞られた第3の樹脂通路46を流れる間に渦状流れは平準化される。これにより、樹脂の流動は安定した層流に整えられ、絞られた第5の樹脂通路48に導かれ、そして先端リップ部19で急激に圧力が解放されることにより、表面品質の高い筒状発泡シートが得られる。このようにして筒状発泡シートを成形するとき、シートの肉厚を検査し、調整ボルト40によりアウタリップ38に対するインナーリップ37をコアー軸35の軸芯を調整することにより芯を合わせる。
第2の樹脂通路45中を流れる溶融樹脂はスパイダー脚24により流れが分離され、この分離された溶融樹脂はスパイダー脚24を通り越して合流あるいは接合して一体となる。このような流れの状態が、図2の(ロ)に示されている。本実施の形態によっても、合わされるときに融着面が筋状となり、1本のスパイダーマークは付く。
丸ダイ1から押し出される筒状発泡シートTは、図2の(ハ)に示されているように、アウトサイドマンドレル50の方へ導かれる。このとき、筒状発泡シートTの外表面はエア冷却リング51から吹き出される冷却風により、また内表面はアウトサイドマンドレル50内を流れる冷却水により冷却される。そして、スパイダーマークが付いた部分がカッタ52により切断されて面状発泡シートSとなる。この面状発泡シートSは引き取り機53で引き取られる。
以上のように、発泡剤に超臨界流体を使用した実施の形態について説明されているが、化学発泡剤あるいは有機系物理発泡剤も適用できる。また、発泡剤を含まないソリッド樹脂でも薄い筋状模様が解消される効果が得られる。
実施例および比較例:
(1)押出機には、株式会社日本製鋼所製の、下流側が深溝のフルフライトスクリュになっているP90ー36AWの単軸押出機を使用した。
(2)発泡剤には、超臨界流体製造装置により、加圧、加熱して製造した超臨界状態の二酸化炭素流体を用いた。
(3)丸ダイには、本発明の実施の形態に示されている形状で、スパイダー脚の数が1、3、および40本でテストした。
(4)原料には、実施例1〜3はポリプロピレン(PP)系発泡グレード樹脂のペレットを使用し、実施例4〜5にはポリスチレン(PS)系発泡グレード樹脂のペレットを使用した。
(5)丸ダイからの押出量、ダイ内の圧力および温度は表1に示すように変えてテストした。
(6)丸ダイの下流部には、図2の(イ)に示されているように、アルミニウム製のアウトサイドマンドレルと、エア冷却リングと、カッタと、引き取り機と、巻き取り機とを設置した。
上記単軸押出機のスクリュを回転駆動すると共に、ペレット状の原料を投入して浅溝のフルフライトスクリュで溶融混練した後に、上記超臨界状態の二酸化炭素流体4wt%をインジェクションキッドの多数の細孔からシャワー状にして溶融樹脂に注入した。その後、下流側の深溝のフルフライトスクリュにより剪断発熱を抑え、押出シリンダの外部に設けられているアルミニウム製ヒータの冷却水路に冷却水を流しながら溶融樹脂温度を降下させ、丸ダイへと圧送し発泡に適した、表1に示されているダイ内温度および圧力にて押出し筒状発泡シートを得た。
丸ダイから押し出された筒状発泡シートを、ダイ径とアウトサイドマンドレル径とでさらに広げ発泡倍率に合わせた径比に近い円筒状シートに引き伸ばしながら、筒状発泡シートの外周面はエア冷却リングから吹き付けるエアにより、また内周面はアウトサイドマンドレルに流す冷却水により冷却し、そして筒状の発泡シートのスパイダーマーク部分をカッタで切断し面状の発泡シートにして巻き取った。得られた面状発泡シートの表面品質評価を目視により行った。その結果を表1に示す。 表1
Figure 0004298725
上記表1から、1本のスパイダー脚で筒状発泡シートを成形し、そして面状発泡シートに加工するときスパイダー脚に対応した位置で切断すると、僅かにスパイダーマークは残るが、耳部として切り落とす量は僅かで、歩留まりよく、微細なセルの、セル密度の高い面状発泡シートが得られることが分かる。
本発明の丸ダイの実施の形態を示す図、その(イ)はその縦断面図、その(ロ)は調整装置部分の拡大断面図である。 本発明の詳細な実施の形態を示す図で、その(イ)は図1の(イ)において矢印イーイ方向にみたスパイダー脚部分の拡大縦断面図、その(ロ)はスパイダー脚部分の横断面図、その(ハ)アウトサイドマンドレル部分の実施の形態を模式的に示す側面図、その(ニ)は溶融樹脂のスパイダー脚部分を流れる状態を示す図である。 従来例を示す図で、その(イ)、(ロ)は、それぞれ異なる丸ダイの従来例を示す断面図、その(ハ)は4本のスパイダー脚により成形されて成形品の断面図である。
符号の説明
1 丸ダイ 2 前部ダイ本体
3 中部ダイ本体 4 後部ダイ本体
17 ダイ先端部 20 ダイマンドレル
22 インサイドダイマンドレル 24 スパイダー脚
30 コアーインサイドマンドレル 37 インナーリップ
38 アウタリップ 40 調整ボルト 50 アウトサイドマンドレル
T 筒状発泡シート S 面状発泡シート

Claims (4)

  1. 押出機に樹脂材料を供給して混練溶融すると共に、発泡剤として超臨界状態の不活性流体を注入して、溶解・分散させ、発泡に好適な温度まで冷却して丸ダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成される先端リップ部から押し出すことにより急激に圧力を開放し、熱力学的な不安定状態を発生させて、前記先端リップ部で発泡させて筒状発泡シートを成形し、この筒状発泡シートの所要箇所を切断して面状発泡シートを得る成形方法において、
    前記丸ダイには、上流側から下流側に向かって前部ダイ本体、中部ダイ本体、後部ダイ本体およびダイ先端部からなるダイ本体と、このダイ本体の内部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられているダイマンドレルとからなり、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により前記ダイ本体と一体となっている丸ダイを使用し、前記先端リップ部の間隔は前記中部ダイ本体の外部から前記スパイダー脚を貫通して前記ダイマンドレルに達している調整ボルトにより行い、
    前記丸ダイから押し出される筒状発泡シートは、前記スパイダー脚により分流し、そして合流するときに付くスパイダーマーク部分で切断して、面状発泡シートを得る、面状発泡シートの成形方法。
  2. 押出機に樹脂材料を供給して混練溶融し、丸ダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成されている先端リップ部から押し出すことにより筒状シートを成形し、この筒状シートの所要箇所を切断して面状シートを得る成形装置であって、
    前記丸ダイは、上流側から下流側に向かって前部ダイ本体、中部ダイ本体、後部ダイ本体およびダイ先端部からなるダイ本体と、このダイ本体の内壁部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられている上流側に位置するインサイドマンドレルと下流側に位置するコアーインサイドマンドレルとからなるダイマンドレルと、このダイマンドレルの下流側に設けられているコアー軸と、このコアー軸の外周部に所定の間隔をおいて配置されているダイ先端部とからなり、
    前記先端リップ部の間隔を調整する調整ボルトは前記中部ダイ本体に形成されている透孔および前記スパイダー脚中の透孔を通って前記インサイドマンドレルの円筒部に螺合し、その先端部が前記コアーインサイドマンドレルの軸部にストッパ部材を介して取り付けられ、前記ダイマンドレルは1本のスパイダー脚により前記中部ダイ本体と一体になっていると共に、前記先端リップ部から押し出され、アウトサイドマンドレルで表面が冷却されながら移動する筒状シートを切断して面状シートを得るカッタは、前記スパイダー脚に対応した位置に設けられていることを特徴とする面状シートの成形装置。
  3. 請求項2に記載の成形装置において、前記インサイドマンドレルの上流側と前記コアーインサイドマンドレルの下流側は共に円錐形に形成され、前記ダイマンドレルの軸方向の全長は前記ダイマンドレルの最大径の2〜3倍で、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により中部ダイ本体により支持されている面状シートの成形装置。
  4. 請求項2または3に記載の成形装置において、前記スパイダー脚の断面形状は、その上下流端部が30°〜90°の角度がついた略舟形を呈し、その幅は前記ダイマンドレルの最大径の1/10〜1/3で、長さは前記ダイマンドレルの全長の1/5〜1/3である面状シートの成形装置。
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