JP4298725B2 - 面状発泡シートの成形方法および成形装置 - Google Patents
面状発泡シートの成形方法および成形装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4298725B2 JP4298725B2 JP2006183238A JP2006183238A JP4298725B2 JP 4298725 B2 JP4298725 B2 JP 4298725B2 JP 2006183238 A JP2006183238 A JP 2006183238A JP 2006183238 A JP2006183238 A JP 2006183238A JP 4298725 B2 JP4298725 B2 JP 4298725B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- die
- mandrel
- die body
- lip
- spider
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Description
これに対し、無機系物理発泡剤である炭酸ガス、窒素ガスのような不活性ガスは、圧力および温度において超臨界状態に保たれ、超臨界流体として溶融樹脂中に溶解され、そして発泡に供されている。超臨界状態の不活性ガスすなわち超臨界流体は、化学発泡剤あるいはブタン、ペンタン等の有機系物理発泡剤に比較すると、価格的にも安価で、環境を汚染することも少なくクリーンな発泡剤といえる。
本発明は、上記したような問題点を解決した発泡シートの成形方法および成形装置を提供することを目的とし、具体的には比較的安価で環境汚染の問題もない不活性ガスの超臨界流体を発泡剤とし、これを発泡剤とする発泡成形方法の特徴である高圧の溶融樹脂を低温条件で発泡シートを成形しても、スパイダーマークは勿論のこと溶融樹脂の密度の濃淡による凹凸模様もない、表面形状に優れた面状発泡シートを安価に成形することができる、面状発泡シートの成形方法およびこの成形方法の実施に使用される成形装置を提供することを目的としている。
請求項2に記載の発明は、押出機に樹脂材料を供給して混練溶融し、丸ダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成されている先端リップ部から押し出すことにより筒状シートを成形し、この筒状シートの所要箇所を切断して面状シートを得る成形装置であって、前記丸ダイは、上流側から下流側に向かって前部ダイ本体、中部ダイ本体、後部ダイ本体およびダイ先端部からなるダイ本体と、このダイ本体の内壁部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられている上流側に位置するインサイドマンドレルと下流側に位置するコアーインサイドマンドレルとからなるダイマンドレルと、このダイマンドレルの下流側に設けられているコアー軸と、このコアー軸の外周部に所定の間隔をおいて配置されているダイ先端部とからなり、前記先端リップ部の間隔を調整する調整ボルトは前記中部ダイ本体に形成されている透孔および前記スパイダー脚中の透孔を通って前記インサイドマンドレルの円筒部に螺合し、その先端部が前記コアーインサイドマンドレルの軸部にストッパ部材を介して取り付けられ、前記ダイマンドレルは1本のスパイダー脚により前記中部ダイ本体と一体になっていると共に、前記先端リップ部から押し出され、アウトサイドマンドレルで表面が冷却されながら移動する筒状シートを切断して面状シートを得るカッタは、前記スパイダー脚に対応した位置に設けられている。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の成形装置において、前記インサイドマンドレルの上流側と前記コアーインサイドマンドレルの下流側は共に円錐形に形成され、前記ダイマンドレルの軸方向の全長は前記ダイマンドレルの最大径の2〜3倍で、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により中部ダイ本体により支持されている。請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の成形装置において、前記スパイダー脚の断面形状は、その上下流端部が30°〜90°の角度がついた略舟形を呈し、その幅は前記ダイマンドレルの最大径の1/10〜1/3で、長さは前記ダイマンドレルの全長の1/5〜1/3であるように構成されている。
ところで、超臨界状態の不活性流体の原料に対する溶解時の圧力が高く、また発泡に好適な樹脂温度が一般の発泡成形に比較して30〜50℃も低いので、スパイダー脚により分離された溶融樹脂が接合して一体となるときの融着面は残る。
しかしながら、本発明によると、ダイ本体と、このダイ本体の内部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられているダイマンドレルとからなり、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により前記ダイ本体に支持されて一体となっているので、溶着面すなわちスパイダーマークは一箇所だけである。そして、本発明によると、丸ダイから押し出される筒状発泡シートをスパイダーマーク部分で切断するので、スパイダーマークのない微細なセルの、セル密度の高い面状発泡シートを得ることができるという、本発明に特有の効果が得られる。
また、本発明によると、インナーリップとアウターリップとから構成されている先端リップ部の間隔を、中部ダイ本体の外部からスパイダー脚を貫通してダイマンドレルに達している調整ボルトにより行うので、溶融樹脂の通過抵抗の差あるいは通過速度の差によりスパイダー脚側との間に圧力差が生じ、ダイマンドレルが傾いても、これを調整することができ、均一な厚さの筒状発泡シートを得ることができる。
さらに、ダイマンドレルが上流側に位置するインサイドマンドレルと、このインサイドマンドレルの下流側に位置するコアーインサイドマンドレルとからなり、前記インサイドマンドレルの上流側と前記コアーインサイドマンドレルの下流側は共に円錐形に形成され、前記ダイマンドレルの軸方向の全長は前記ダイマンドレルの最大径の2〜3倍で、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚によりダイ本体により支持されている発明によると、上記のような効果に加えて、軸方向が必要以上に長くならずに、溶融樹脂の乱流、渦状流れ等が整流に整えられて先端リップ部に至り、その結果溶融樹脂の密度の濃淡による凹凸模様もない、表面形状に優れた面状発泡シートが得られる。
また、スパイダー脚の断面形状が、その上下流端部が30°〜90°の角度がついた略舟形を呈し、その幅はダイマンドレルの最大径の1/10〜1/3で、長さはダイマンドレルの全長の1/5〜1/3であるように構成されている発明によると、スパイダー脚が妄りに大きくならずに、溶融樹脂のスパイダー脚を分離通過するときの通過抵抗は小さく、通過後に渦などの乱流は発生しない。したがって、分離通過した溶融樹脂が接合して一体となるときの融着面につくスパイダーマークは小さくなる。
(1)押出機には、株式会社日本製鋼所製の、下流側が深溝のフルフライトスクリュになっているP90ー36AWの単軸押出機を使用した。
(2)発泡剤には、超臨界流体製造装置により、加圧、加熱して製造した超臨界状態の二酸化炭素流体を用いた。
(3)丸ダイには、本発明の実施の形態に示されている形状で、スパイダー脚の数が1、3、および40本でテストした。
(4)原料には、実施例1〜3はポリプロピレン(PP)系発泡グレード樹脂のペレットを使用し、実施例4〜5にはポリスチレン(PS)系発泡グレード樹脂のペレットを使用した。
(5)丸ダイからの押出量、ダイ内の圧力および温度は表1に示すように変えてテストした。
(6)丸ダイの下流部には、図2の(イ)に示されているように、アルミニウム製のアウトサイドマンドレルと、エア冷却リングと、カッタと、引き取り機と、巻き取り機とを設置した。
3 中部ダイ本体 4 後部ダイ本体
17 ダイ先端部 20 ダイマンドレル
22 インサイドダイマンドレル 24 スパイダー脚
30 コアーインサイドマンドレル 37 インナーリップ
38 アウタリップ 40 調整ボルト 50 アウトサイドマンドレル
T 筒状発泡シート S 面状発泡シート
Claims (4)
- 押出機に樹脂材料を供給して混練溶融すると共に、発泡剤として超臨界状態の不活性流体を注入して、溶解・分散させ、発泡に好適な温度まで冷却して丸ダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成される先端リップ部から押し出すことにより急激に圧力を開放し、熱力学的な不安定状態を発生させて、前記先端リップ部で発泡させて筒状発泡シートを成形し、この筒状発泡シートの所要箇所を切断して面状発泡シートを得る成形方法において、
前記丸ダイには、上流側から下流側に向かって前部ダイ本体、中部ダイ本体、後部ダイ本体およびダイ先端部からなるダイ本体と、このダイ本体の内部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられているダイマンドレルとからなり、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により前記ダイ本体と一体となっている丸ダイを使用し、前記先端リップ部の間隔は前記中部ダイ本体の外部から前記スパイダー脚を貫通して前記ダイマンドレルに達している調整ボルトにより行い、
前記丸ダイから押し出される筒状発泡シートは、前記スパイダー脚により分流し、そして合流するときに付くスパイダーマーク部分で切断して、面状発泡シートを得る、面状発泡シートの成形方法。 - 押出機に樹脂材料を供給して混練溶融し、丸ダイ先端部のインナーリップとアウターリップとから構成されている先端リップ部から押し出すことにより筒状シートを成形し、この筒状シートの所要箇所を切断して面状シートを得る成形装置であって、
前記丸ダイは、上流側から下流側に向かって前部ダイ本体、中部ダイ本体、後部ダイ本体およびダイ先端部からなるダイ本体と、このダイ本体の内壁部に所定の樹脂通路が確保されるように設けられている上流側に位置するインサイドマンドレルと下流側に位置するコアーインサイドマンドレルとからなるダイマンドレルと、このダイマンドレルの下流側に設けられているコアー軸と、このコアー軸の外周部に所定の間隔をおいて配置されているダイ先端部とからなり、
前記先端リップ部の間隔を調整する調整ボルトは前記中部ダイ本体に形成されている透孔および前記スパイダー脚中の透孔を通って前記インサイドマンドレルの円筒部に螺合し、その先端部が前記コアーインサイドマンドレルの軸部にストッパ部材を介して取り付けられ、前記ダイマンドレルは1本のスパイダー脚により前記中部ダイ本体と一体になっていると共に、前記先端リップ部から押し出され、アウトサイドマンドレルで表面が冷却されながら移動する筒状シートを切断して面状シートを得るカッタは、前記スパイダー脚に対応した位置に設けられていることを特徴とする面状シートの成形装置。 - 請求項2に記載の成形装置において、前記インサイドマンドレルの上流側と前記コアーインサイドマンドレルの下流側は共に円錐形に形成され、前記ダイマンドレルの軸方向の全長は前記ダイマンドレルの最大径の2〜3倍で、前記ダイマンドレルが1本のスパイダー脚により中部ダイ本体により支持されている面状シートの成形装置。
- 請求項2または3に記載の成形装置において、前記スパイダー脚の断面形状は、その上下流端部が30°〜90°の角度がついた略舟形を呈し、その幅は前記ダイマンドレルの最大径の1/10〜1/3で、長さは前記ダイマンドレルの全長の1/5〜1/3である面状シートの成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006183238A JP4298725B2 (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 面状発泡シートの成形方法および成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006183238A JP4298725B2 (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 面状発泡シートの成形方法および成形装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008012687A JP2008012687A (ja) | 2008-01-24 |
JP4298725B2 true JP4298725B2 (ja) | 2009-07-22 |
Family
ID=39070206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006183238A Expired - Fee Related JP4298725B2 (ja) | 2006-07-03 | 2006-07-03 | 面状発泡シートの成形方法および成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4298725B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102814961B (zh) * | 2012-07-31 | 2015-11-18 | 昆山圣源机械有限公司 | 一种分层效果好的发泡管挤出模具 |
SG11202007198WA (en) | 2018-01-31 | 2020-08-28 | Deciphera Pharmaceuticals Llc | Combination therapy for the treatment of gastrointestinal stromal tumors |
CA3089630A1 (en) | 2018-01-31 | 2019-08-08 | Deciphera Pharmaceuticals, Llc | Combination therapy for the treatment of mastocytosis |
EP4013412A1 (en) | 2019-08-12 | 2022-06-22 | Deciphera Pharmaceuticals, LLC | Ripretinib for treating gastrointestinal stromal tumors |
-
2006
- 2006-07-03 JP JP2006183238A patent/JP4298725B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008012687A (ja) | 2008-01-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4563146B2 (ja) | 微孔性ポリマーの押出方法及び押出装置 | |
JP5636361B2 (ja) | 中空ペレットの押出成形のための方法および装置 | |
US20150087733A1 (en) | Method for the Manufacture of Foams of Low Density | |
JP4298725B2 (ja) | 面状発泡シートの成形方法および成形装置 | |
EP3194141B1 (en) | Extrusion method and underwater-pelletizer for producing hollow pellets | |
US3385917A (en) | Method and apparatus for extruding plastics | |
JPH09207200A (ja) | ポリエチレンよりなる厚肉パイプの製造法 | |
US3583033A (en) | Valving die for in-line extrusion of thermoplastic material | |
JP2008068517A (ja) | 樹脂ペレットの製造方法 | |
CN210552909U (zh) | 环形出片模具 | |
US20100117258A1 (en) | Apparatus and method | |
JP2006102959A (ja) | 押出ダイ、発泡押出成形装置および発泡押出成形方法 | |
SE519100C2 (sv) | Anordning och förfarande för tillverkning av extruderbara formstycken av förnätningsbara polymermaterial | |
JPH08323743A (ja) | ペレット用熱可塑性樹脂の押出用金型 | |
JP2005246849A (ja) | プラグ及びそのプラグを用いた熱可塑性樹脂発泡シートの製造方法 | |
SE429941B (sv) | Sett och anordning for tillverkning av en materialbana av skummad termoplast | |
EP4378653A1 (en) | Granulating device for producing pellets of a polymer core being coated with at least one layer of a polymeric and/or non-polymeric material, related methods and pellet | |
KR20040003776A (ko) | 압출성형용 다이 | |
JP3352432B2 (ja) | 熱可塑性エラストマーの発泡成形体を押出し成形機を用いて製造する製造方法、及びその押出し成形機 | |
JP2006315261A (ja) | 複合スクリュ混練押出機および押出発泡成形方法 | |
GB1590381A (en) | Extrusion apparatus and method | |
JP2002178393A (ja) | 熱可塑性樹脂発泡体の製造方法 | |
RU2306223C1 (ru) | Установка и способ для изготовления сетчатой трубы | |
JP2002234066A (ja) | 三層構造の樹脂管の製造方法 | |
JPH04189527A (ja) | 丸棒の押出し成形方法および装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090106 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090224 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090414 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090415 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |