JP4298639B2 - Asic - Google Patents

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Description

本発明は複数のフリップフロップを有するASICに関するものである。
従来、同期回路で構成され、独立した機能ブロックを複数搭載した半導体集積回路(IC)では、同一クロックにて接続される全てのフリップフロップ(以下、FFとも称す。)を調べ、クロックの入力端子からの遅延を計算しFF間のクロックスキューを調整し、各々のフリップフロップに供給されるクロックの入力端子からのクロック遅延を同等にするようクロックツリーを構成してその動作性能(IOのACスペック等)を向上させようとしていた。具体的には、クロックのスキューを±500PS以下の範囲に納めるような設計となっていた。
特開2000−238342号公報
しかしながら、上述の従来技術で問題になってくるのが、ASIC(IC)内部のFFの駆動に関わるバッファ、インバータ等のゲートによる同時スイッチングである。ASICは高集積化により、1チップに多ゲート化搭載可能となりその結果、多FFを搭載することで多くの論理機能を1チップに搭載可能となって来ている。
そして従来は、1万ゲートでも十分大きなICであった物が、近頃では、10万ゲート〜1000万ゲートのものが普通となり、さらにそれを超える物も、増えてきている。そのため、チップサイズが大きくなる結果、内部の電源配線の長さが長くなってきており、多数のFFの駆動のためのインバータ、バッファのスイッチング動作によるスイッチング電流(過渡的な貫通電流)等による瞬間の過渡電流が、内部配線を流れる事による配線からの電磁波の直接輻射、及びその結果生じる内部電源の電圧降下や、急激な電圧変化によって、その信号がIO出力端子に重畳され出力される事で生じる間接輻射による不要輻射が、無視できないレベルとなってきている。
同時に、そのようなASIC内部のFFの同時動作に関わるクロックバッファ等バッファ、インバータ等のゲートの同時スイッチングは、回路の動作マージンを低下させたり、システムの誤動作を生じさせる原因となる可能性が生じてしまう。
具体的に説明する。まず、図6(b)に示すようなFFのドライバ回路を構成する6−1〜6−2のインバータ回路の詳細回路を図7(a)で説明する。
CMOSのインバータ回路は、通常、図7(a)の7−1のPCH MOS FETと、7−2のNCH MOSFETから構成されており、詳細動作に関しては,「MOS LSI設計入門 (J.メーバー M.A.ジャック P.B.デニア著 菅野卓雄 桜井貴康 監訳)」、産業図書、P65〜69参照等紹介されているので省略するが、7−1のように、PCHMOS FETのソース側をVDDに接続し、ドレイン側を7−4の出力端子と7−2のNCHMOS FETのドレインに接続し、そのソースをVSSに接続し、7−1と7−2のFETのゲートを7−3の入力端子に接続し、前記VDD、VSS間に7−1,7−2のFET共にONとなりうる十分な電源を印加して7−3の入力端子とVSS間にVINを0VからVDDまで可変させると図7(b)に図示したVoの特性のように7−4の出力電圧が変化すると共に、この例では、最大電流がVDD/2のときになっているが(この値はPCHMOS及び、NCHMOSのデメンジョン設計で変わってくるが)、7−1,7−2のFETがON領域のとき電流が流れる。理想的な方形波が加われば、本来この過渡電流は0となるはずだが,実際のクロックの信号波形は、信号の立ち上がりtrが0ではありえず、この立ち上がりの遷移状態で、ASIC中の回路では次段のゲート容量の充放電電流に加えて、PCH,NCHFET共に流れる貫通電流による過渡電流が流れる。
実際のASICにおけるスイッチングの際には、PCH MOS,NCHMOS両者がオン時の過渡電流をいかに小さくするかが、消費電力、不要輻射を小さくする為の、重要な課題である。
次に、フリップフロップ(以下、FFと記す)に関して説明する。図6(b)の6−2のインバータの出力端子をφに、6−1のインバータの出力端子をφバーとして図6(a)の回路のφ、φバーに接続することで、図8(a)に示すシンボルの動作を可能とするDタイプフリップフロップ(以下、DFFと記す)が構成される。尚、FFの詳細は,「CMOSの応用設計技法」、産報出版、P72〜76参照、そこに具体的な動作等も記述されているため,詳細の説明は省略する。
このように構成されたFFに図8(b)の下図のようなクロックを6−4の入力端子に加えると、図8(b)の上段図の電流波形のような過渡電流は、クロックの遷移毎、かつ遷移後0〜0.5nsec程度の範囲で流れる。数千個以上のFFのクロック入力に同時にクロックが入力され、その立ち上がり、立下り毎に、最悪数百mA/電源PIN以上の非常に立ち上がりの急峻な過渡電流が流れる事になる。そのような、急峻な電流(電圧)変化が数mmの配線に流れる場合、分布定数的に扱わねばならなくなることは経験的に知られているが、それは逆にいうなら、このような条件下では、インピーダンスが固定定数から分布定数に変化し、L成分等による輻射による損失、即ち、言い換えるなら輻射ノイズが生じることに他ならない。そして、固定定数では、無視できたL成分が、電流変化の関数で変化して増大し、Lによる不要輻射と共に、Ldi/dtの効果による電源電圧変動を、内部電源に引き起こす事で、ASICの不安定要因をも作り出す。(Lは、電源配線上のインダクタンス成分)特に配線幅が細い場合、L成のインダクタンス値が増えるため,そのような現象が起こりやすくなる(「超高速MOSデバイス 著者 菅野卓雄監修 香山晋編」、培風著、p245 図6.17参照)。
又,ASIC上の配線長は、5mmから10mm以上のサイズまで大きくなってきており、QFPのリードフレーム(256PINQFPのサイズは、28mm2ある)を含めた電源の配線長は、VDD,VSS毎に最悪10〜20mmにも達するとみなせる。すなわち、このような条件がASIC内部で生じると、FFの同時スイッチングのスキューのタイミングが±200PSの範囲のレベルでは,特に非常に強い不要輻射が生じることが実際観測されており,±500PSの範囲でも危険性をもつ(部分的に非線形な電流変化が生じるような分布がある場合)。
そのような条件を説明した文献を示す。(「Design wave magazine 2002年11月号」、P143参照)そのようなASICを用いた場合、そのシステム機器でASIC原因による不要輻射レベルを外部の対策で落とす事が非常に困難となる原因となる。
なお、この原因は、6−1,6―2のインバータによるバッファだけでなく、FF本体を構成する4個のNOR(これは、set、reset端子がLで固定されているとき、等価的にインバータとなるため,FFのデータが反転する場合に、前述の過渡電流が流れる可能性がある。)によっても生じる可能性がある。そのため、そのような不要輻射を抑える技術が必要となってきている。一例としては、SSCGを用いて、スペクトルを逐次変動させる事で,見かけ上不要輻射を少なく見せる技術はあるが,そのような手段では,ノイズ源を本質的になくすことは出来ないし、コスト的にもノイズ対策で余計な費用がかかることになる。具体的には、図5に示す回路の総電流の図に示してあるが,SSCGの場合には、その最上階の電流波形のように、クロックの周期の増減に応じてピーク電流の周期が増減する事で,その電流ピークは全く変わらないため,本質的には、不要輻射の絶対値は変わらず、本質的な対策になっていない。
このような強度の不要輻射を発生しないものの、電源電圧を変動させる点では似ている、ASICのIOの同時スイッチングに関しては,従来からもいろいろ対策されてきており、現在では、メーカーの設計ルールを満足するような、追加電源PINを付加させれば問題は生じなくなっているが、本特許における課題は、通常のルールで作っても生じてしまう可能性が大きい問題がある。
実際、IOスイッチングの対策として,ASIC内部の機能ブロック毎のタイミングを、クロックバッファの数を変えて対策し、コストダウンに供するというアイデアもあるが、(「MOS LSI設計入門(J.メーバー M.A.ジャック P.B.デニア著 菅野卓雄 桜井貴康 監訳)」、産業図書、P65〜69参照)ここでは、機能ブロック毎のタイミングを、クロックバッファの段数を変えて、IOバッファのスイッチングのタイミングを変えるというアイデアが散見されるが、メガマクロの機能ブロックでは、現在ではブロックレベルが数千〜数万個のFFを持つものも数多く見られ,それらの同時スイッチングだけで、上記、本特許で言及している問題が容易に生じてしまう。また、クロックバッファの段数の変更だけでは、クロック周波数が10MHZ以上のクロックを用いる現状のASICにおいて、ASIC内部の微細タイミング調整は実際は、ほぼ不可能である。
本発明によれば、上記課題を解決するため、1チップで構成されるASICにおいて、複数のフリップフロップが、1ブロックあたり所定数以下のフリップフロップを有する複数のブロックに分割され、前記複数のブロックは、同一の電源が供給され、かつ、同一クロックで駆動され、前記ASICのクロック入力端子からのクロックの伝播遅延が前記複数のブロック毎に互いに異なるように、前記クロック入力端子と前記複数のブロックのそれぞれの間に互いに異なる遅延時間のバッファが設けられ、前記複数のブロックの電源供給部に、MOSFETによって構成されるMOS容量が並列に接続され、前記MOS容量は前記ASICの制御に用いられない空きゲートであることを特徴とするASICを提供するものである。
以上説明したように、本発明によれば、ブロック毎にクロックの遅延時間を調整することで、ブロックに流れる過渡電流の集中を防ぐことができ、各ブロックの電源供給部にMOSFETによって構成されるMOS容量を並列に接続することで、各ブロックに流れる過渡電流のピークを制限して、電流の立ち上がりを遅くすることができ、不要輻射を抑えることができ、MOS容量はASICの制御に用いられていない空きゲートであるので、新たにMOSFETを追加する必要がない
(第一の実施例)
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
先ず、本発明が適用される前提について説明する。同期回路の場合、1本のクロック信号により全てのF/Fが動作するようになっているため、クロック信号に対する負荷がかなり大きい。信号の立上り,立下りの波形なまりも大きくなりがちである。そのため、クロック信号には多数の駆動能力の異なるバッファを挿入しながら駆動能力を調整する必要がある。即ち、1本のクロックが、駆動能力を調整することにより、枝分かれしていくことになる。これがクロックツリーである。
従来のやり方は、クロックの入力端子からのFFの入力端子までの遅延量を、できる限り同じにして、クロックスキューの調整範囲を±500PS内に納めるように設計していた。
本実施例では、そのようなチューニングの考え方をかえ、基本的には,一つの機能ブロックであっても、ある一定数以下のFFがブロックに入るようにブロック構成を分離し、クロック入力端子から各ブロックのクロック入力端子までの遅延(グローバルバッファでの)を分散させかつ、ブロック中のタイミングはブロック毎で取れるように、タイミングを調整するようにする。同時にブロック間の動作が同時に重ならない様に、デレーの値は正しく計算して、VDD,GNDの電源間の過渡電流のピークが互いに重ならぬ様に、すこしづつタイミングを遅延して調整する。
具体的な回路を図1に示し、説明する。1〜6はグローバルバッファ(ドライブ能力の大きなクロックバッファ)で、図2のように、ASICの中で、クロック入力端子から遠方の回路のドライブや,個別ブロック毎のドライブ用バッファとして配置されている。2−3のクロック入力端子が2−17の入力PADを通して、1のグローバルバッファ(クロックバッファでも可)の入力端子に接続され、1のグローバルバッファの出力端子が2〜6のグローバルバッファの入力端子に接続され、2〜6のグローバルバッファの出力端子はそれぞれ20〜24のブロック中の7〜19、19−2のクロックバッファの入力端子に接続されている。(2のグローバルバッファの出力端子は20中の7,8のクロックバッファの入力端子に接続され、3のグローバルバッファの出力端子は、21のブロック中の9,10のクロックバッファ入力端子に接続され、4のグローバルバッファの出力端子は22のブロック中の11,12,13のクロックバッファの入力端子に接続され、5のグローバルバッファの出力端子は23のブロック中の14,15,16,17のクロックバッファの入力端子に接続され、6のグローバルバッファの出力端子は24のブロック中の19、19−2のクロックバッファの入力端子に接続されている。そして、それぞれのバッファは、それぞれの出力の負荷の大きさを考慮しかつ、2−3の入力端子CLKからのクロック信号のLからH,HからLへのクロック信号の遷移のタイミング遅延が各ブロック毎に互いに異なるようにデメンジョンを調整してある。)具体的な遅延は、図10に示す様なタイミングで、2〜6のグローバルバッファの出力信号が出力される。
(IOパッドに関しては,第2の実施例で説明するので、この実施例では、省略する。)。
20〜23は4つのブロックで1つの機能を構成するブロックで、FFの規模を考慮して分割して設計されたもので、20と21は、70の信号線で接続され、21と22は73の信号線で接続され、22と23は74の信号線で接続され、20と23は71,72の信号線で接続されている。20〜23の回路は、インタフェースの一部のDFFがかかれているが、実際には図示していない最大数千個(プロセスによっては、数万個)のDFFやゲート回路で各ブロックは構成されており、ブロック毎に当該クロックの動作を満足するタイミングが保証されるように設計されている。インタフェース用のDFFとして、20のブロックでは、25〜30のDFFが表記されており、21のブロックでは、31〜33のDFFが、22のブロックでは34,35のDFFが、23のブロックでは36〜40のDFFが、24のブロックでは41,42のDFFが説明のための例として表記されている。各ブロック間では、70の信号線は27のDFFのQ出力端子と32のDFFのD入力端子を接続し、71の信号線は、28のDFFのQ出力端子と38のDFFのD入力端子を接続し、72の信号線は、30のDFFのQ出力端子と37のDFFのD入力端子を接続している。73の信号線は、33のDFFのQ出力端子と34のDFFのD入力端子を接続している。74の信号線は、35のDFFのQ出力端子と36のDFFのD入力端子を接続している。また、20のブロック は2−1、2−2の入力端子がそれぞれ、2−20,2−19のIOパッドを介して直接入力され、2−11のIOパッドを通して2−7の出力端子に直接外部に信号SIG4OUTが出力される。
同様に、23のブロックからは、2−12,2−13のIOパッドを通してそれぞれ、2−7,2−8の出力端子に信号SIG1OUT,SIG2OUTが出力される。21のブロックには2−4の入力端子が2−16のIOパッドを通してSIG3INの信号が直接入力されている。
24のブロックには、2−5の入力端子が2−15のIOパッドを通してSIG4INの信号が直接入力されており、同時に、2−14のIOパッドを通して2−9の出力端子に直接外部に信号SIG3OUTが出力される。24のブロックは他のブロックと関係の無い独立した機能ブロックとなっている。各ブロックには、本実施例ではMAX3000個程度のFFで構成されているが,図では,説明に必要な最小限のFFしか表示していない。
次にクロック系統の接続及び機能、動作について説明する。ブロック内のクロックの接続については、23のブロック内を例にとって説明する。14,15,16,17のクロックバッファは、それぞれ違うドライブ能力を持つバッファで、FFの位置と役割に応じてタイミング調整を微調するために、使い分けられている。(通常、バッファは、2個のインバータの組み合わせで作られるため,前段のインバータのデメンジョン(ドライブ能力)と、後段のインバータのデメンジョン(ドライブ能力)の組み合わせをかえることで、必要なドライブ能力と、遅延時間を有するバッファを作る事が出来る。必要なら複数このバッファを組み合わせる事も可能である(「超高速MOSデバイス 著者 菅野卓雄監修香山晋編」、培風著、P236〜P257参照)。
14のクロックバッファは、36のFFが、他の22のブロックの35のFFからの信号を受けるFFのクロックとして使用され,36のクロック端子に例としてつながっているが、当然その他、それと同等のタイミングを作る必要のある図示されていない他のFFのクロック端子にも接続されている。
同様に15のクロックバッファは、37,38のFFが、他の20のブロック中の28,30のFFからの信号を受けるFFのクロックとして使用され,37,38のクロック端子に例としてつながっているが、当然その他、それと同等のタイミングを作る必要のある図示されていない他のFFのクロック端子にも接続されている。
同様に16のクロックバッファは、39のFFのクロック端子に接続され、同様に17のクロックバッファは、40のFFのクロック端子に接続され、それぞれ外部端子に接続される外部回路と同期がとりやすくタイミング調整されている。他のブロックにあるクロックバッファもそれぞれのブロックのレイアウトの位置、制御対象のFFの数でドライブ能力を調整して構成されている。同様に、7,8クロックバッファで20のブロック中のFFのタイミングのチューニング行い、9,10のクロックバッファで21のブロック中のFFのタイミングのチューニング行い、11,12,13クロックバッファで22のブロック中のFFのタイミングのチューニング行い、19、19−2のクロックバッファで24のブロックのタイミングのチューニングを行っている。
これらのタイミングのチューニング例を一例として、図9にタイミングチャートを示す。実際、20,21,22、23、24のブロックは小さく分割されているので、内部のFFのクロックスキュータイミングは±300psのばらつきに抑える設計が可能である。そして、20,21,22,23、24はそれぞれ、図9(a)のように互いに500PSのCLKのクロック入力端子からのデレーを持つように1、2,3,4,5、6のデメンジョン(ドライブ能力)をチューニングする事で,電源ON,OFFの過渡電流を連続にかつ、di/dtの傾斜を小さくする設計が可能となる。図9(b)にそのようにブロックのタイミング調整をした場合の、総電流の様子を示すグラフを示す。又、従来のようにすべてのFFを±300PSのスキューの範囲のタイミングで調整した場合の電流のグラフを図9(c)に示す。
今簡単のために、20,21,22、23、24のブロック中のFFの数が同数とすると、それぞれのブロックで流れるピーク電流がP(mA)とすると、9−3の場合のピーク電流は、5×P(mA)となり、従来例に対して、5つのブロックに分割した場合、同じスキューの範囲でのチューニングでもdi/dtの値は、1/5程度となる。ただし、このように複数のブロックに分割した場合、24のように他のブロックとのインタフェースを持たない独立した機能ブロックは、ブロック間のタイミングのチューニングを考える必要は無く、IOとクロックとのACスペック規定に従って、クロックのチューニングをすれば良い。
具体的には,2−3のCLKに対する2−5のSIG4INの入力信号のセットアップホールド規定、及び、2−9のSIG3OUTに対する出力遅延規定を調整すればよい。そしてこのブロックは、他のブロックの配置場所を考慮した遅延条件を宛てて、そのブロック自体は,±300PS(600PSの範囲)のスキュー範囲でクロックの到達時間がばらつくように19,19−2クロックバッファのデメンジョンを調節する。必要であれば、さらに異なったドライブ能力、遅延時間を持ったクロックバッファをブロック内に追加して調整する必要がある。(これは,他のブロックも同じである。)それに対して,20〜23で構成される機能ブロックの場合には、ブロック間のデータインタフェースのタイミングの調整も、ASICの外部とのIOのタイミング以外に必要となる。そのような部分は、タイミング調整が容易(クロックに対するセットアップホールド保証)となるように、28,38のFF間、30−37のFF間、27−32のFF間、33,34のFF間、35−36のFF間のように間にゲート回路をおかず、直接FFでデータを受けるようにする事で,タイミング調整を簡単にできるようにする事ができる。
そして、例えば23のブロック自体は、20,22とのブロック間のACスペックを満足しつつ、かつ、2−7,2−8の出力端子に対する出力遅延(CLKに対する)等のACスペックを満足しつつ、そのブロック内で±300Psのスキューに収まるように、14〜17のクロックバッファのデレー値とドライブ能力値を最適計算して決めて配置する。そのことは、他のブロックも同様の扱いでデレーのチューニングをすればよい。
20のブロックは、21,23のブロック間のタイミングを考慮しつつ、2−1の入力端子のAC規定、即ち当該入力端子の入力信号のCLKに入力されるクロックに対するセットアップ、ホールドを守るように、かつ、2−6の出力端子に対する出力遅延(CLKに対する)等のACスペックを満足しつつそのブロック内で±300Psのスキューに収まるように、7〜8のクロックバッファのデレー値とドライブ能力値を最適計算して決めて配置する。
同様に、21のブロックも同様である。即ち、20,22とのブロック間のACスペックを満足しつつ、かつ、2−4の入力端子のAC規定、即ち当該入力端子の入力信号のCLKに入力されるクロックに対するセットアップ、ホールドを守るように、又、2−6の出力端子に対する出力遅延(CLKに対する)等のACスペックを満足しつつ、そのブロック内で±300Psのスキューに収まるように、7〜8のクロックバッファのデレー値とドライブ能力値を最適計算して決めて配置する。
同様に、22のブロックも同様である。即ち、21,23とのブロック間のACスペックを満足しつつ、そのブロック内で±300Psのスキューに収まるように、11〜13のクロックバッファのデレー値とドライブ能力値を最適計算して決めて配置する。
これらの計算は、当然図2のレイアウトのブロック図のレイアウトイメージを用い、回線距離、配線容量、配線インピーダンス、バッファの駆動能力、負荷の大きさ等を考慮してレイアウトしたときのタイミングがメットするようにチューニングされる。このように構成することにより、電源配線上の電流の遅延時間が事実上無いとしてかつ、理想的電圧源が印加されていると考えると、回路を流れる電流が、従来手法であれば図9(c)に対して,今回の物であれば、図9(b)の様に電流ピークを小さくし、かつ立ち上がりdi/dtを小さくすることができる。また、電流が連続的に流れるように考えているので、電流の立ち上がり、立下りが急峻になる部分は、最初と、最後の部分しか生じなくなる。
(第二の実施例)
図3(a)に、1電源の場合のGND,VCCの電源の配線を示す。この図では、各辺にVDD,VSSが2組ずつ構成されており、また、LSIのチップ上には、そのIOパッドに供給するための、ICの外周を取り巻くように構成されているVDDリング3−5、VSSリング3−4が構成されている。(図2においては、2−11〜2−20までのIOパッドも同等の扱いをされている)具体的には,4−1の入力パッド、4−3の出力パッドはそれぞれ、そのVDDの電源端子、VSS電源端子は、3−5,3−4のリングに接続されている。(図2においては、2−11〜2−20までのIOパッドも同等の扱いをされている)配線は、レーヤ−を変えて配線することで互いに重なることなく分離して配線することが出来、内部の必要なところで,コンタクトをとることで、電源を供給する事ができる(配線の自由度のため)。
4−1は、同一電源で駆動される3−7のバッファに接続され、4−3は、同一電源で駆動される3−8のバッファで駆動される。このような構造のASICは、現在では、0.35umのルール等(0.3u〜0.65.uルール)で使用されており、多PINのIOを使いたいとき、かつ、比較的ゲート規模が小さいとき等に電源端子を節約できるので,使われることが多い。ただし、それに対して,図3(b)のような2電源方式のASICが考えられている。
次にこれについて、説明する。3−3を電源分離領域として、内部を内部電源領域、その外部を外部電源領域として、別電源で制御できるように、ウエルを分離して構成して、その間の耐圧を十分とれる構造にしてあるASICであり、内部電源には、各辺から、一対づつのVDDINα、VSSINαが入力から供給されている。
又,外部のIOパッド等のインタフェース用の電源は、それとは別の電源、VDD,VSSがやはり各辺から一対づつ供給されている。(詳細構造は、公知のため省略する)この場合、当然、VDD,VSS,VDDINα、VSSINαの信号線の配線層は互いに独立なレーヤで構成され、互いに絶縁膜でさえぎられ、ショートしない構造となっている。ただし、VSSとVSSINαは、Si基板上で、接続されているため,外部で接続しても問題は生じない。この場合、VSS,VDDは、IOパッドの電源として通常使われ,具体的には,3−5のVDDリングを通じて4−4の入力パッド、4−5の出力パッドのVDD電源として供給され、3−4のVSSリングを通じて4−4の入力パッド、4−5の出力パッドのVSS電源として供給されている。
それに対して,VDDINα、VSSINαは、内部ロジックにたいして供給されている電源であり、3−3の電源分離領域の内側のふちを沿うように、VSSINα、VDDINαのリングが構成されている。(IOパッドとは、外部信号と、ASIC内部のインタフェースとして入れられる一種のバッファで、シュミットトリガ等の波形整形機能や、ノイズリダクション機能等を有した入力パッドや、外部の付加に応じたドライブ能力を持つ出力パッド等があり,外部の静電気防御回路等と一緒になって構成された回路の総称である)VSSは、特に、リーク電流が、外部電源領域と内部電源領域で生じないように、ガードリングとしても機能する。これらの、電源は内部ロジックの電源として、使われ,例えば,IOパッドとのインタフェースに位置する4−4の入力信号をレベル変換する3−1のレベルシフタ、又内部の信号を44−5のPADを通じてSIGαOUTに出力するたもの信号を内部信号から外部信号へレベル変換するレベル変換回路3−2への電源も供給している。このように構成された2電源方式のASICは、内部とIOPAD部の2電源を分けなければ、IOのインタフェース電圧3.5V以上のものに対応できない、0.25um以下のASICに通常適用されるが、ノイズ対策用としても、IOと、内部電源を分離する事で、使われる事もある。このような場合には、内部電源と、IOPADの電源が異なるので,内部回路で、同時スイッチングノイズが生じても、その、ノイズの載った電源で、PADの電源が揺らされる事が無く、動作が可能である。又、電源毎に独立に、ノイズ対策即ち、VDD,VSS間へのCの追加等で、LSIの外部からノイズ対策が可能である。
しかし、この場合には、2電源にすることにより、余計なIOパッドが必要となり、ASICのコストアップにつながってしまうし、内部でノイズが発生しているとき、直接輻射で外部にノイズが出力される危険性も避けられない。
そのため,今回のような実施例1で述べた不要輻射対策をすれば、図3(a),図3(b)のどちらの物に対しても不要輻射効果があるが、図3(a)の1電源のものは、実施例1の対策が無ければ、実際には、内部のスイッチングノイズが、IOPADにのり、内部クロックに同期した高調波がIO信号に重畳されて出力され、ノイズを取るのが,非常に困難となるため,効果が期待できる数少ない手法となっている。
いま説明した事を、図4(a)、図4(b)に等価回路に示してある。次にこのことに関して、定量的に説明する。今、QFP構造の256PINのASICについて説明する。このようなパッケージの外周は、25mm×25mmぐらいあり、内部におくchipのパッドサイズも通常、5mm2程度、またはそれ以上ある。このような構造のVDDから4−1,4−2,4−3の入力PAD,内部ロジック、出力PADにいたる引きまわれる配線長は、5mmから15mmぐらいあり、等価回路的に考えても、少なくともASIC上の配線だけでも5mm以上ある。
また、同時に、VSSから4−1,4−2,4−3の入力PAD,内部ロジック、出力PADにいたる内部に引き回される配線長も同等あると考えられる。このような条件で、ASICのクロックスキューの調整を、±300PS程度に絞ると、部分的には立ち上がりが150PS程度又はそれ以下〜250PS程度の条件が出来てしまう可能性があり、事実そのレベルのスキューで不要輻射がでる事が確認されている。レイアウト条件においては,design wave magazine 200211月号P143に紹介されているように、
td=L√εr/Co(L:配線長、Co光速、εr:比誘電率、td 電圧の立ち上がり時間)
の条件より立ち上がりtdが厳しくなると、回路を分布定数的に扱う必要がでてくることが知られている。
このことは,このぐらいの急峻な信号の立ち上がりが生じると、回路定数が変わってしまい,分布定数で扱う必要のある領域となってしまい,それによって、回路から不要輻射が当然増加してしまうことが分かっている。例えば、tr=0.2nsの立ち上がりでは、εr=3.9のASICのSiO2上では、Lが6mm以上あると、分布定数で扱わねばならぬ領域に入ることがわかるが、このことは,このレベルのスキューの範囲では、チップサイズが10mm2程度が普通のASICにおいては,容易に不要輻射が生じてしまう可能性があることが、推察されるし、実際起こっている。この場合、その不要輻射の信号が、VDD、VSSラインに乗り、それが、4−3の出力PADの電源をふらし、結果としてその変位が4−3の出力PADが出力する出力信号にクロックによる遷移実施時の不要輻射信号が、重畳されたり、直接空間への輻射として外部に出力されてしまう原因となる。このため,このような4−2の内部ロジックを、第一の実施例のように、レイアウト時にタイミング管理して、スキューを十分大きく広げることにより、(td>L√εr/Coとなるような条件で)不要輻射を小さくしたり、防ぐが可能となる。なお、このような不要輻射が良く起こるのは,高速動作用ASICであるが、通常のASICでも、通常のゲートの充放電による過渡電流と、貫通電流の和でこのような輻射が生じる可能性があり、そのような場合でもこの対策は非常に有効である。又、周波数的にも、10MHZ〜500MHZの範囲で動作するASICに特に有効である。これ以上の周波数の場合は、十分なスキューを取る余裕がなくなるため,このような手法以外で不要輻射対策をとる必要がある。10MHZ以下の周波数でもスキューをきつくするようにチューニングする現代のツールを用いた場合、有効となる。
(第三の実施例)
11に第3の実施例を示す。11−1〜11−5がPCH MOS FETによって形成されるMOS容量で、11−6〜11−10がNCH MOS FETによって形成されるMOS容量で、11−1と11−6,11−2と11−7、11−3と11−8、11−4と11−9、11−5と11−10がペアーとなり、それぞれ、20,21,22,23,24のブロックに供給されるVDD,GND間に接続されている。これらのペアーは、それぞれ、図2の、2−34,2−33,2−32,2−31,2−30の領域のゲートを形成するためのMOSFETを容量にして、用いている。個別のMOSFETは、PCH MOSは、ゲートとソースがVDDに接続され、ドレインがVSSに接続される構造になり、NCHMOSは、ゲートとソースがVSSに接続され、ドレインがVDDに接続される構造となっている。
このように構成することで、ブロック毎に分けて電源に容量を付加することが出来、各ブロックに流れる過渡電流のピークを制限し、電流の立ち上がりを遅くする事が可能となる。
(第四の実施例)
図12に実際このような、ノイズの生じるASICに流れる実際の電流波形を示す。この電流は、複数ある電源端子、例えば一本のGND端子をOPENとして、外部のGNDと、そのopenにされたASICのパッケージのオープンにされたGNDPIN間の電圧を測る事によって、実際測定できる。このように、実際外部に不要輻射が生じるのは、電流波形が急峻になる電流の立ち上がり側、即ちtr(10%〜90%)側(又は、それを基準として生じるリンギングや、電圧のステップ変化)であり、この値が、500Ps以下の場合、本特許で説明したようなモードの不要輻射が生じやすくなる。このため,このtrが、500Ps以上になるように、(mos容量の場合図11のようにASICを構成し、また拡散容量は、この図のMOS容量を拡散容量に置き換えればよい)このように、ASIC内部に、そのASICの論理ゲートを構成するためのMOSTRを用いて構成した。MOS容量等(その他の拡散容量でも可)を各ブロック毎に、または、分散して、VDD、GNDの電源間に付加することで,この不要輻射を削減、または消滅させる事が可能となる。このように、実際の電流の立下り時間には、trの数倍かかる場合もあるので、ブロック間のタイミング調整による最大スキューは、前記クロックに加えるクロックの最大周期の±2/10程度又はそれ以下に抑えることが好ましく、それ以上になると、ASICの機能の実現が逆に困難になる。
次に、このことに関して,図14の等価回路を用いて説明する。(固定定数としての)14−1は、外部電源で、電圧VIN、内部に内部抵抗0の理想的電源(定電圧電源)である。
14−2から14−4は、それぞれ直列に接続され、リードフレーム、ボンデイングワイヤー、電源端子(ASIC上の電源PAD)からASIC内の14−13で示されるブロックまでの配線の、それぞれの構成要素のL成分(インダクタンス)で、標準的には(Cuのリードフレーム+金線+Al配線)それぞれ20nH程度の値(固定定数として測定すると)を持つ。なお、14−2は、L1、14−3は、L2、14−8は、L3のインダクタンスを持つものとする。14−6,14−7,14−8は、それぞれ直列に接続され、リードフレーム、ボンデイングワイヤー、電源端子(ASIC上の電源PAD)からASIC内の14−13で示されるブロックまでの電源端子までの配線の、それぞれ抵抗成分で、標準的には,数mΩ〜数百mΩ程度の値を持つ。14−2と、14−6は、互いに並列接続されており合わせた形でリードフレームの等価インピーダンスをあらわし,14−3と、14−7は、互いに並列接続されており合わせた形でASICを接続するボンデイングワイヤー(金線)の等価インピーダンスを表し、14−4と、14−8は、互いに並列接続されており、合わせた形で、電源端子(ASIC上の電源PAD)からASIC内の14−13で示されるブロックまでの電源端子までの配線の等価インピーダンスをあらわす。同時に、14−5と14−9は、14−13のブロックが接続されているPADと同じ電源端子(ASIC上の電源PAD)から、ASIC内の14−12で示される別ブロックまでの配線のインピダンスのL(インダクタンス)成分と、抵抗成分で、互いに並列接続され、その両者あわせたものがその等価インピーダンスである。
本来、これと同等の構造のインピーダンスが、GND側のパスにも存在するが、今は,簡単のために、VDD側だけ示している。
次に、14−12,14−13のブロックの等価回路(数千個のFFのON,OFFの遷移条件の電流変化時のモデル)について、図14(b)で説明する。これらのブロックは、クロックがH−>L、L−>Hに切り替わった瞬間に、14−16が(VDD側の電源端子)、他方がGNDに接続されている。14−15の低ON抵抗の一方の端子にスイッチして切り替わり、その次の瞬間、他方がGNDに接続されている、14−14の急激にON抵抗が増大する可変抵抗に切り替わるモデルとして、表現されている。そして、14−12、14−13の各ブロックの直近の電源ライン間(VDD側、及びVSS側)には、それぞれ、14−10、14−11のコンデンサが挿入されている。
このように構成された回路を動作させた場合の動作に関して説明する。クロックが反転する直前では、14−10、14−11のコンデンサーには、VINの電圧と同じ電圧となるような電荷がたまっている。また、14−12と14−13では、反転のタイミングが3〜500nsずれている物とする。(14−12のほうが後にスイッチングする。今簡単のために14−13が反転したときには、14−12,14−10の影響は無視できると考える)。クロックが反転すると、14−16が、14−15のオン抵抗側にスイッチされ、14−10、14−11のチャージされた電荷が放電される。容量の電圧が、(VIN×R4)/(R1+R2+R3+R4)の電圧まで放電されて下がるまでは,Cがない場合流れるイニシャル電流(VIN)/(R1+R2+R3+R4)より、小さなイニシャル電流(VIN−Vc)/(R1+R2+R3)の電流がリードフレーム、ボンデイングワイヤー、ASIC内部配線を流れる。
具体的に計算すると,前記条件下では、Cがあるときの方が,必ず、Vc/(R1+R2+R3+R4)の電流分だけ、少なくて済む。次の瞬間、14−13は、14−16が14−14の抵抗が急激に増加する可変抵抗側に切り替わり、数百PSたつと、ほぼ∞の抵抗と見なせる状態となる。この状態になると、L1,L2,L3に流れていた電流と同じ電流をそれらのLが流そうとするため,L中のエネルギーの逆起電力がVINに加算されて14−13の電源間に加わる事になる。この場合も、14−11のCがある場合,Cの端子間の電位を連続に変化させようと、Cの再充電が始まるため,急激な14−13のブロックの電源間の電位変化は避けられる。(逆にいえば,このような急激な電位変化がノイズの一つの原因となる可能性も大きい)14−11のCの電位がVINにほぼ充電された時点で、14−12のブロックのクロックが反転するように設計してあると、14−11で上記で説明した事と同じことが,14−12側のブロックでも独立に起こるようになり、L1,L2で、14−12と14−13のブロックのクロックの反転時の大電流が同時に重畳して流れることを避ける事ができ、L1,L2での過剰なエネルギー蓄積に伴う過剰な電位変化を避ける事が可能となる。
このように、容量をブロック毎にその直近に電源間に挿入する事で,特に図12の電流波形の立ち上がりtrが、500NS以上になるようにCを付加することで,内部の配線等でのL成分を分布定数的に扱わない条件とする事で,Lに蓄えられ、輻射されるノイズを削減できると共に、そのエネルギーで内部の電位の急変も抑える事ができる作用が生じる。結果として、図12でマイナスに流れるLに蓄えられるエネルギーによって生じるマイナスの電流も抑える事が出来、ASICの制御が安定化される作用が生じる。また、分割したブロック毎のピーク電流が重ならない様に、クロックの反転のタイミングをブロック間でずらす事により、前記、L成分(L1,L2)に一度に蓄えられるエネルギーを抑える事が出来、急激な電圧変化を抑える作用が生じる。なお、ここで、trの定義として、不要輻射対策していない場合、Lによるリンギングが生じやすくなるので、trは、最初の電流のピークを基準にする物とする。なお、ここでは、C、R,Lを固定定数としたが,trが500ns以下のレベルでは,分布定数として扱う必要のあることは,勿論である。
(第五の実施例)
図13に第5の実施例の複写機のブロック図を示す。複写機13−1は、通常、スキャナー、プリンターより構成され、外部の人間のキー操作で、圧板上の被複写情報が、転写媒体上にコピーされるようにスキャナー、プリンタに備えられたモータが紙等の媒体を搬送しながら、媒体の位置を検出するセンサーで位置情報を検出して、媒体の位置を正確に把握して情報をコピーするように動作するが、この一般的な動作に関しては公知なので省略する。
このような複写機で,例えば、ASIC13−4のモータ制御用ASICは、本特許の構成で作られた不要輻射対策の技術を用いていて、13−3の基板上に実装され、モータドライバの実装された13−2とは別基板で13−1の離れた実装領域の確保できる場所に格納されている。13−2の基板上にはモータドライバが具備されており、その基板は例えばモータの実装される排紙部近くに置かれている。そのドライバーの相信号入力端子が16−6の信号線を通じて,13−10のバッファを介して13−4のASICのクロック出力端子に接続されている。13−7は、ドライバの制御信号(レベルでの信号)を渡す信号線とする。
具体的には,13−6は、13−2の第2の基板上のバッファ13−10の入力端子に接続され、その出力端子が13−9のモータドライバの(電源の接続は、図示していない部分でGND間、VDD間で接続されている)又,13−4の制御出力端子が、13−5のバッファーの入力端子に接続され、その出力端子が図示されていない13−1の本体の操作部のモニター表示回路の制御信号入力端子に接続されている。同時に、13−1の本体の操作部のプリント動作スタート信号が、13−8を介して13−4に接続されている構造を、例として説明する。次に動作に関して説明する。今13−1の本体の操作部のプリント動作スタート信号情報を、第一の基板に構成された13−4のASICが、13−8の信号線を通じて検出して、それに対応した制御情報を13−6、13−7を用いて13−9のモータドライバに送出する。同時に、13−4は、13−5のバッファを通じて、モータのスタート信号が送出された事を、図示していない本体の制御回路に返すように動作する。このような構成は、通常、IO部と内部電源分離構造を持つ、2電源方式のASICであれば問題なく構成可能であるが、単一電源構造で、大規模ASIC(10万ゲート以上)の場合、第一,第二、第三等の実施例のような工夫が無ければ,放射ノイズが大きくなり、ノイズ対策が困難となり、通常、基板をまたいでの信号のやり取りの場合,同一基板上に13−5の様なバッファーや、トランジスタ等の信号変換回路を設けてノイズ成分をカットオフしたりして、ノイズ対策を行っている。
それに対して、本クレームのようにクロックスキューを分散させたり、ASIC内部に、ゲートを構成するMOS FET等で容量を付加することで,このノイズ成分を低減させることが出来、13−6,13−7のように、同一基板上にバッファーや、トランジスタ等の信号変換回路なしで、不要輻射を増大させず、基板を跨ぐ配線接続が可能となる。なお、上記のように、IOと内部電源を別構成にしているASICにおいても、内部の回路で電源部にノイズが乗り、内部ゲートのスレッシュホールド電圧が変動する事で、ASICで生成するクロック生成回路のクロックの出力クロックに微妙なジッタが出るような場合、例えばそれが、CCDの駆動回路等だとすると、クロックにジッタが乗ることで、画像にノイズ成分が乗ってしまう問題がある。このような場合も、クロックのスキューを分散化することや、内部のブロック毎に電源間に容量を付加することは,非常に効果が生じる。
第一の実施例を説明する図 第一の実施例のレイアウトブロック図 (a)は1電源系ASICの電源構成とインターフェースのブロック図、(b)は2電源系ASICの電源構成とインターフェースのブロック図 (a)はASICのIOと、内部回路の電源分離を説明する詳細図、(b)はASICのIOと、内部回路の電源分離を説明する詳細図 電流波形の時間的変化を示す図 (a)はDFFの詳細説明図、(b)はFFのドライバ回路図 (a)、(b)はインバータの詳細説明図 (a)、(b)はDFFの貫通電流として流れる電流を説明する図 (a)、(b)、(c)はブロック毎に流れる電流と、全体電流を示す図 ブロック間のタイミングのずれを説明するタイムチャート ASIC内部にMOS容量を付加した図 リードフレーム端子で観測される実電流波形の図 第5の実施例を示す図 (a)、(b)はASICの電源系の等価回路を示す図
符号の説明
1−6 グローバルバッファ
25−42 DFF
7−19 クロックバッファ
2−11〜2−21 IOパッド
VDD VDDINα +電源(端子)
VSS、VSSINα −電源(端子)
14−2,14−6 リードフレームの等価回路
14−3,14−7 ボンデイング ワイヤーの等価回路
14−4,14−8 14−13ブロックへの配線部の等価回路
14−5,14−9 14−12ブロックへの配線部の等価回路
6−1,6−2 インバータ
7−1,7−2 MOSFET

Claims (1)

  1. 1チップで構成されるASICにおいて、
    複数のフリップフロップが、1ブロックあたり所定数以下のフリップフロップを有する複数のブロックに分割され、
    前記複数のブロックは、同一の電源が供給され、かつ、同一クロックで駆動され、前記ASICのクロック入力端子からのクロックの伝播遅延が前記複数のブロック毎に互いに異なるように、前記クロック入力端子と前記複数のブロックのそれぞれの間に互いに異なる遅延時間のバッファが設けられ、
    前記複数のブロックの電源供給部に、MOSFETによって構成されるMOS容量が並列に接続され
    前記MOS容量は前記ASICの制御に用いられない空きゲートであることを特徴とするASIC。
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