JP4296749B2 - CLEAR INK COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING INKJET RECORDED MATERIAL USING THE SAME - Google Patents
CLEAR INK COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING INKJET RECORDED MATERIAL USING THE SAME Download PDFInfo
- Publication number
- JP4296749B2 JP4296749B2 JP2002097672A JP2002097672A JP4296749B2 JP 4296749 B2 JP4296749 B2 JP 4296749B2 JP 2002097672 A JP2002097672 A JP 2002097672A JP 2002097672 A JP2002097672 A JP 2002097672A JP 4296749 B2 JP4296749 B2 JP 4296749B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink composition
- clear ink
- less
- group
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 CC(C)(C)N(*)* Chemical compound CC(C)(C)N(*)* 0.000 description 1
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリアインク組成物、インクカートリッジ、及びインクジェット記録物の製造方法に関し、特に、記録画像の発色性、光沢性に優れた記録物を提供でき、貯蔵性に優れたクリアインク組成物等に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、これを紙等の記録媒体に付着させて記録を行う印刷方法である。この方法は、比較的安価な装置を用いながら、解像度が高く鮮明な画像を高速に印刷することができるという特徴を有する。
【0003】
従来より、このインクジェット記録方法による記録に用いるためのインク組成物が種々提案されている。
【0004】
近年は、より高品位な記録画像への要求が高まってきており、このため、記録画像の発色性及び光沢性を一層向上させる種々の工夫がなされている。
【0005】
また、インク組成物の貯蔵性を向上させる種々の工夫もなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、記録画像の発色性及び光沢性に十分優れ、かつ貯蔵性に十分優れたインク組成物は提供されていない。
【0007】
例えば、水性顔料インクにポリエチレンイミンを含有させる旨が、特開平6−329964号、特開平10−36726号、特開平10−60352号等において提案されているが、この方法では、記録画像の発色性、光沢性、並びにインク組成物の貯蔵性が不十分であるという問題がある。
【0008】
このように、着色剤を含んだインク組成物中に添加物を入れてインク組成物の組成を工夫する手法では、記録媒体へのインク組成物の打ち込み量や、各インク組成物に含まれる着色剤の種類・量等によって、記録画像の発色性や光沢度が変化してしまい、優れた発色性や均一な光沢性が得られないという問題もある。
【0009】
また、このようなインク組成物の組成を工夫する手法では、インク組成物を打ち込まない非印字部分の光沢性を向上させることができないという問題もある。
【0010】
さらに、発色性や光沢性の向上とともに、インク組成物の貯蔵性の向上も高品質な画像形成のために重要である。
【0011】
従って、本発明の目的は、記録画像の発色性及び光沢性に優れた記録物を提供し得るとともに、貯蔵性に優れたクリアインク組成物、インクカートリジ、及びインクジェット記録物の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討した結果、水と、カチオン性樹脂と、特定のポリマー微粒子とを含み、かつ、着色剤を含まないクリアインク組成物を用いることにより、記録画像の高duty部分における光沢性が著しく向上し、優れた記録物が得られることを知見した。
【0013】
すなわち、本発明のクリアインク組成物は、水と、カチオン性樹脂と、スルホン酸基含有重合体からなるポリマー微粒子とを含み、かつ、着色剤を含まないものであって、前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成し、平均粒子径が70nm以下であることを特徴とする。
【0014】
前記スルホン酸基含有重合体は、ジエン系スルホン酸基含有重合体及び/又は非ジエン系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0015】
前記非ジエン系スルホン酸基含有重合体は、アクリル系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0016】
前記ポリマー微粒子は、酸価が100以上であるアクリル系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0017】
前記ポリマー微粒子は、重量平均分子量(Mw)が8000以上、2万以下であり、ガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)が5℃以上、50℃以下であることが好ましい。
【0018】
前記ポリマー微粒子の最低造膜温度(MFT)は、20℃以下であることが好ましい。
【0019】
前記ポリマー微粒子の含有量はクリアインク組成物中好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下である。なお、ここでいうポリマー微粒子の重量は、固形分換算量である。
【0020】
前記カチオン性樹脂は、アミノ基含有樹脂であってもよい。
【0021】
あるいは、前記カチオン性樹脂は、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルアクリレートであってもよい。
【0022】
前記カチオン性樹脂は、ジメチルアミノエチル−メタクリレート(DM)、メタクリロイロキシエチル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMC)、メタクリロイロキシエチル−ベンジルジメチル−アンモニウムクロライド(DMBC)、ジメチルアミノエチル−アクリレート(DA)、アクリロイロキシエチル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMQ)、アクリロイロキシエチル−ベンジルジメチル−アンモニウムクロライド(DABC)、ジメチルアミノプロピル−アクリルアミド(DMAPAA)、アクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウム−クロライド(DMAPAAQ)等のアクリル系水溶性モノマーの少なくとも一つからなる単一モノマー重合体又は複数種のモノマーの共重合体であってもよい。
【0023】
前記ポリエチレンイミンは、下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位を少なくとも一種含む高分子であることが好ましい。
【0024】
【化2】
(式(1)中、Rは水素、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいピリジル基、置換されていてもよいアルキルアミノ基、又は置換されていてもよいヒドラジノ基である。)
前記ポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)は10万以下であることが好ましい。
【0025】
前記ポリエチレンイミンの含有量は、クリアインク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、30.0重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下であり、さらに好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下である。
【0026】
上記クリアインク組成物は、表面張力が15dyn/cm以上、45dyn/cm以下であることが好ましい。
【0027】
上記クリアインク組成物は、インクジェット記録に用いられる。
【0028】
本発明のインクカートリッジは、上記クリアインク組成物を収容したものである。
【0029】
また、本発明のインクジェット記録物の製造方法は、上記クリアインク組成物と、着色剤を含むインク組成物とを、それぞれ記録媒体に付着させて記録を行うことを特徴とする。
【0030】
このような記録物の製造方法を用いることにより、記録画像の発色性及び光沢性に優れた記録物を得ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のクリアインク組成物の好ましい実施形態について説明する。
【0032】
本発明のクリアインク組成物は、水と、カチオン性樹脂と、スルホン酸基含有重合体からなるポリマー微粒子とを含み、かつ、着色剤を含まないものであって、前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成し、平均粒子径が70nm以下である。
【0033】
上記クリアインク組成物中においては、ポリマー微粒子がコロイド分散して、透明ないしは半透明性のエマルジョンとなって分散する。このクリアインク組成物と、着色剤を含むインク組成物とをそれぞれ記録媒体に付着させて記録することにより、記録画像の高duty部分における光沢性が著しく向上し、優れた記録物が得られることが分かった。
【0034】
前記前記スルホン酸基含有重合体は、ジエン系スルホン酸基含有重合体及び/又は非ジエン系スルホン酸基含有重合体であることが好ましい。
【0035】
前記スルホン酸基含有重合体は、以下のモノマーを単独又は共重合して得た重合体又は共重合体をスルホン化処理して得たもの(特開平11−217525号公報を参照)、または、スルホン化されたモノマーを単独又は共重合して得た重合体であり、ジエン系モノマーを必須成分とするジエン系スルホン酸基含有重合体とジエンモノマーを必須成分としない非ジエン系スルホン酸基含有重合体とがある。
【0036】
前記ジエン系スルホン酸基含有重合体を得るために使用されるモノマーとしては、ジエン系モノマーと、ジエン系モノマーと併用できる他のモノマーとがある。
【0037】
ジエン系モノマーとしては、炭素数が4〜10のジエン系化合物で、例えば、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,2−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、イソプレン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,2−ヘプタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタジエン、2,5−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、3,5−ヘプタジエン、シクロヘプタジエン等を挙げることができる。これらのジエン系モノマーは1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0038】
ジエン系モノマーと併用できる他のモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、O−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、ビニルナフタレンなどの芳香族モノマー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等のモノ或いはジカルボン酸またはジカルボン酸の無水物、(メタ)アクリロニトリルなどのビニルシアン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルメチルエチルケトン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸グリシジルなどの不飽和化合物が挙げられる。これらの他のモノマーは1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0039】
これらの他のモノマーを併用する場合には、ジエン系モノマーの使用量は、好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1重量%以上、更に好ましくは5重量%以上である。
【0040】
上記のジエン系モノマー又はジエン系モノマーと併用できる他のモノマーとを共重合して得られるジエン系共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体を含め如何なる共重合体であっても良い。
【0041】
好ましい重合体としては、例えば、イソプレン単独重合体、ブタジエン単独重合体、イソプレン−スチレンランダム共重合体、イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン三元ブロック共重合体、ブタジエン−スチレンランダム共重合体、ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン三元ブロック共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元ブロック共重合体等が挙げられる。より好ましい共重合体としては、例えば、イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン三元ブロック共重合体、ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン三元ブロック共重合体等が挙げられる。
【0042】
本発明で使用されるジエン系スルホン酸基含有重合体は、上記のジエン系重合体及び/又はその前駆モノマーに基づく残存二重結合の一部又は全部を水添して得られる重合体を、公知のスルホン化方法、例えば、日本化学会編集、新実験化学講座(14巻III.1773頁)又は特開平2−227403号公報等に記載された方法によってスルホン化されたものであってもよい。
【0043】
スルホン化剤としては、無水硫酸、硫酸、クロルスルホン酸、発煙硫酸、亜硫酸水素塩(Li塩,Na塩,K塩,Rb塩,Cs塩等)等が挙げられる。スルホン化剤の量は、上記重合体1モルに対して、好ましくは、無水硫酸換算で0.005〜1.5モル、より好ましくは、0.01〜1.0モルである。
【0044】
前記ジエン系スルホン酸基含有重合体は、次に、上記のようにしてスルホン化された生成物に水及び/又は塩基性化合物を作用させて得られた状態で使用されるのが好ましい。塩基性化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ金属の炭酸塩、アンモニア水、有機金属化合物、アミン類などが挙げられる。塩基性化合物は、1種または2種以上を併用して用いることができる。塩基性化合物の使用量は、使用したスルホン化剤1モルに対して、2モル以下、好ましくは、1.3モル以下である。
【0045】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体を得るために使用されるモノマーとしては、例えば、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、又はイソブチレンと三酸化イオウとを反応させて得られるメタクリルスルホン酸等のビニルモノマー、あるいはp−スチレンスルホン酸ナトリウム等のスチレン系単量体(例えば、東ソ(株)製、スピロマー)、あるいは一般式CH2=C(CH3)−COO(AO)nSO3Na(A:低級アルキレン基)で表わされるメタクリル酸エステル系単量体(例えば、三洋化成(株)製、エレミノール RS-30)のようなスルホニル基を有するモノマー、及び前記モノマーのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等が挙げられる。
【0046】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体は、上記スルホン酸基を有するモノマーにスルホン酸基を含有しないモノマーを共重合させることによっても得られる。
【0047】
共重合可能な他のモノマーとしては、スチレン、エチルビニルベンゼン、α−メチルスチレン、フルオロスチレン、ビニルピリン等の芳香族モノビニル化合物、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、β−メタクリロイルオキシエチルハイドロジエンフタレート、N,N’−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアクリル酸エステルモノマー、2−エチルヘキシルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、N,N’−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のメタクリル酸エステルモノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物、シリコン変性モノマー、マクロモノマー等を挙げることができる。更に、ブタジエン、イソプレンなどの共役二重結合化合物や酢酸ビニル等のビニルエステル化合物、4−メチル−1−ペンテン、その他のα−オレフィン化合物が挙げられる。共重合可能なモノマーのうちでは、スチレン、メチルメタクリレート、アクリロニトリルが好ましい。
【0048】
共重合可能なモノマーの使用量は、重合性モノマーの通常1〜93重量%、好ましくは、5〜80重量%である。
【0049】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体は、上記のスルホン酸基含有モノマー又は、スルホン酸基含有モノマーと共重合可能な他のモノマーとを、例えば、水あるいは有機溶媒などの重合用溶媒の中で、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤等を使用してラジカル重合する。
【0050】
上記の非ジエン系モノマーを共重合して得られる非ジエン系スルホン酸基含有重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体を含め如何なる共重合体であっても良い。
【0051】
非ジエン系スルホン酸基含有重合体としては、特に、アクリル系スルホン酸基含有重合体が好ましい。
【0052】
前記ポリマー微粒子の酸価は100以上であることが好ましい。
【0053】
前記ポリマー微粒子の重量平均分子量(Mw)が8000以上、2万以下であり、ガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)が5℃以上、50℃以下であることが好ましい。この場合、水中においてポリマー微粒子がエマルジョンを形成し易くなるとともに、より一層記録画像の高duty部分における光沢性向上を図ることができる。
【0054】
また、前記ポリマー微粒子の最低造膜温度(MFT)が20℃以下であると、さらに記録画像の高duty部分における光沢性向上の効果が顕著である。
【0055】
上記のポリマー微粒子の含有量(固形分換算量)は、光沢性向上及び記録画像の安定性向上の観点からは、クリアインク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下である。
【0056】
ポリマー微粒子は一種添加してもよく、あるいは、これらのうち二種以上を混合して添加してもよい。混合して添加する場合には、これらの合計含有量がインク組成物中このましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下(より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下)である。
【0057】
特に、前記ポリマー微粒子は、クリアインク組成物中においてエマルジョンを形成し、平均粒子径が70nm以下であり、かつ、ガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)が5℃以上、50℃以下であり、重量平均分子量(Mw)が8000以上、2万以下であり、最低造膜温度(MFT)が20℃以下であって、前記カチオン性樹脂としてポリエチレンイミンをインク組成物中0.1重量%以上、30.0重量%以下含有する場合に、記録画像の高duty部分における光沢性向上の効果が顕著である。
【0058】
前記カチオン性樹脂は、アミノ基含有樹脂であってもよい。
【0059】
あるいは、前記カチオン性樹脂は、ポリエチレンイミンであってもよい。
【0060】
ポリエチレンイミンとしては、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を少なくとも一種含む高分子が好適である。
【0061】
【化3】
(式(1)中、Rは水素、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいピリジル基、置換されていてもよいアルキルアミノ基、又は置換されていてもよいヒドラジノ基である。)
上記の構成とすることにより、記録画像の高duty部分における光沢性が一層向上する。
【0062】
前記ポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)は、発色性、光沢性、及びクリアインクの貯蔵性向上の観点からは、好ましくは10万以下であり、より好ましくは100〜10000であり、さらに好ましくは100〜5000である。
【0063】
上記のポリエチレンイミンは、エチレンイミンを二酸化炭素、塩酸、臭化水素酸、p−トルエンスルホン酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素等を触媒として開環重合させるか、あるいは、塩化エチレンとエチレンジアミン系化合物との重縮合反応等によって得られる。
【0064】
以下に、一般式(1)で表される繰り返し単位を少なくとも一種含む高分子の具体例を示す。
【0065】
【化4】
(式中、m,nはポリエチレンイミンの重量平均分子量(Mw)が10万以下となるような数値である。)
用いられるポリエチレンイミンは、側鎖又は末端の一部がアニオン変性やカチオン変性がなされたものであってもよい。
【0066】
前記ポリエチレンイミンの含有量は、発色性向上及び光沢性向上の観点からは、クリアインク組成物中、好ましくは0.1重量%以上、30.0重量%以下、より好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下である。
【0067】
ポリエチレンイミンは一種添加してもよく、あるいは、二種以上を混合して添加してもよい。混合して添加する場合には、これらの合計含有量が好ましくは0.1重量%以上、5.0重量%以下(より好ましくは0.1重量%以上、2.0重量%以下)である。
【0068】
上記カチオン樹脂は、以下に示すような、ポリビニルアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミジン、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルアクリレートであってもよい。
【0069】
【化5】
本発明のクリアインク組成物においては、溶媒として水を用いる。水としては、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水の何れも好ましく用いることができる。また、これらの水を、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理したものを用いると、カビやバクテリアの発生が抑制されるため、さらに好ましい。
【0070】
上記クリアインク組成物は、さらに、アセチレングリコール系化合物、アセチレンアルコール系化合物、又はポリシロキサン系化合物のいずれかを界面活性剤として含有してもよい。
【0071】
これにより、記録画像の発色性及び高duty部分における光沢性を劣化させることなく、クリアインク組成物の吐出安定性を高めることができる。吐出安定性が高まるのは、これら界面活性剤がクリアインク組成物の表面張力を低下させ、クリアインク組成物が記録媒体へ浸透するのを促進するためであると考えられる。
【0072】
界面活性剤の含有量は、クリアインク組成物中好ましくは0.1重量%以上、3.0重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以上、1.0重量%以下である。
【0073】
クリアインク組成物の表面張力は、吐出安定性向上の観点から、好ましくは15dyn/cm以上、45dyn/cm以下であり、より好ましくは25dyn/cm以上、35dyn/cm以下である。
【0074】
アセチレングリコール系化合物としては、オルフィンE1010、STG、Y(何れも商品名、日信化学社製)、サーフィノール82、104、440、465、485(何れも商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等の市販品を用いることができる。
【0075】
アセチレンアルコール系化合物としては、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オール、サーフィノール61(商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)等を用いることができる。
【0076】
ポリシロキサン系化合物としては、下記の一般式(2)で表わされる化合物等を用いることができる。
【0077】
【化6】
(式(2)中、R1〜R9は、独立してC1−6アルキル基を表し、j、k及びxは独立して1以上の整数を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、POはプロピレンオキシ基を表し、m及びnは0以上の整数を表すが、m+nは1以上の整数を表し、EO及びPOは[ ]内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであってもよい。)
上記クリアインク組成物は、さらに、グリコールエーテル系化合物又はアルキルジオール系化合物を含んでいてもよい。これら化合物を溶剤として用いることにより、発色性及び光沢性を低下させることなく、記録画像の画像品質を高めることができる。これら化合物の含有量(複数種を混合する場合にはその総量)は、画像品質の向上の観点から、クリアインク組成物中好ましくは1.0重量%以上、30重量%以下であり、より好ましくは1.0重量%以上、10重量%以下である。
【0078】
グリコールエーテル系化合物としては、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。特に、トリエチレングリコールモノブチルエーテルが好適である。
【0079】
アルキルジオール系化合物としては、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。特に、1,2−ヘキサンジオールが好適である。
【0080】
上記クリアインク組成物は、さらに、多価アルコール系化合物を含有していてもよい。多価アルコール系化合物としては、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、テトラエチレングリコール等の水溶性の有機溶剤が挙げられる。特に、グリセリンが好適である。
【0081】
多価アルコール系化合物の含有量(複数種を混合する場合にはその総量)は、クリアインク組成物中好ましくは5.0重量%以上、40重量%以下、より好ましくは10重量%以上、30重量%以下である。
本発明のクリアインク組成物は、必要に応じてインクジェット記録用の水性インク組成物に一般的に用いられている溶媒をさらに含むことができる。そのような溶媒としては、2−ピロリドン、トリエタノールアミン、糖等が挙げられる。糖の具体例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)および多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、ソルビット、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、等が挙げられる。ここで多糖類とは広義の糖を意味し、アルギン酸、α−シクロデキストリン、セルロース等自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式HOCH2(CHOH)nCH2OH(ここで、n=2〜5の整数を表す)で表わされる)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ糖等が挙げられる。特に糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビット等が挙げられる。また市販品としては、HS−300、500(登録商標林原商事)等を入手することができる。
また、本発明のクリアインク組成物は、助剤をさらに含むことができる。そのような助剤としては、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、耐擦性向上剤等が挙げられる。
本発明のインクカートリッジは、上述のクリアインク組成物を収容したものである。インクカートリッジは、クリアインク組成物のみを単独で収容して構成してもよく、あるいは、クリアインク組成物とカラーインク組成物(着色剤を含むもの)との双方を収容して構成してもよい。
さらに、本発明のインクジェット記録方法について、説明する。本発明のインクジェット記録方法では、上述のクリアインク組成物と、カラーインク組成物とを、それぞれ記録媒体に付着させて記録を行うものである。上記クリアインク組成物を用いることにより、高duty部分の光沢性を向上させることができる。
上記記録方法においては、記録媒体上におけるクリアインク組成物の各dutyが、カラーインク組成物の各dutyより小さいことが好ましい。少量のクリアインク組成物を印字することにより、より発色性を高めることができる。
上記記録方法においては、クリアインク組成物とインク組成物とを同一処理時に吐出させてもよい。ここで、「同一処理時」とは、1回の記録(1パス)内で、クリアインク組成物及びインク組成物の両者により、一の特定画像を形成するように処理するときをいう。したがって、両者を全く同時に吐出する場合の他、1パス内において、インク組成物を先に吐出した後、クリアインク組成物を吐出する場合、及び1パス内において、クリアインク組成物を先に吐出した後、インク組成物を後で吐出する場合も「同一処理時」に含まれる。
【0082】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって何等限定されるものではない。
【0083】
(エマルジョンCの調整)
▲1▼ガラス製反応容器にジオキサン100gを入れ、これに無水硫酸11.8gを内温を25℃に保ちながら添加し、2時間攪拌して、無水硫酸−ジオキサン錯体を得た。
【0084】
▲2▼次に、スチレン/イソプレン/スチレン3元ブロック共重合体(10/80/10重量比、Mw=100000)100gのTHF溶液(濃度=15%)中に上記▲1▼で得られた錯体全量を、内温を25℃に保ちながら添加し、さらに2時間攪拌を続けた。
【0085】
▲3▼水1200g、水酸化ナトリウム7.1g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1gをフラスコに入れ、内温を40℃に保った。この中に、▲2▼の溶液全量を40℃に内温を保ちつつ1時間で滴下した。滴下後、40℃で2時間攪拌した後、減圧蒸留により、水を残しつつ溶剤を除去し、濃度15%のスルホン化ポリマーエマルジョンCを得た。固形分中のスルホン酸含量は1.2mmo1/gであった。
【0086】
得られたエマルジョンC中のポリマー微粒子について、ガラス転移温度Tg(JIS K6900に従い測定)、平均粒子径、重量平均分子量(Mw)、最低造膜温度(MFT)、濁度を測定しところ、Tg:25℃、平均粒子径:50nm以下、Mw:1万、MFT:15℃、濁度:30mg/L以下であった。なお、濁度は、濁度計(日本電色工業製WATER−ANALYZER2000)を用いて、セル幅10mmにて測定した。
【0087】
下記の各組成物からなるクリアインク▲1▼〜▲3▼及びカラーインク▲4▼〜▲6▼を調製した。
【0088】
上記クリアインク▲1▼〜▲3▼において用いたポリエチレンイミンは、以下の化学式(1−1)で示されるものであり、重量平均分子量(Mw)は800のものである。
【0089】
【化7】
上記のクリアインク組成物の表面張力を協和界面科学社製CBVP−Zにより測定したところ、▲1▼〜▲3▼いずれも25〜35dyn/cmであった。
【0090】
〔専用紙を用いた光沢度試験〕
上記の各クリアインク▲1▼〜▲3▼について、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン株式会社製;MC−2000)を用いて、インクジェット専用紙(セイコーエプソン株式会社製;PM写真用紙)に対して、720×720dpi、100%dutyにて印刷して記録物を得た。「duty」とは、下式で算出される値である。
【0091】
duty(%)=実印字ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
(式中、「実印字ドット数」は単位面積当たりの実印字ドット数であり、「縦解像度」及び「横解像度」はそれぞれ単位面積当たりの解像度である。100%dutyとは、画素に対する単色の最大インク重量を意味する。)
同様の条件で40%dutyにて印刷し、記録物を得た。クリアインクの吐出安定性は良好であった。
【0092】
得られたそれぞれの記録物の光沢度を次のようにして試験した。村上色材研究社製「GP−200」を用い、12V50W、入射光束絞り直径1mm、反射光絞り直径1.5mm、ND10フィルター、入射角度45度、煽り角度0度で、標準鏡面板を42.5として、光沢度の最高値を測定した。光沢度の最高値が高いほど、光沢付与性が高いことを示す。
【0093】
(評価基準)
A:最高光沢度が40以上
B:最高光沢度が30以上、40未満
C:最高光沢度が20以上、30未満
D:最高光沢度が10以上、20未満
E:最高光沢度が10未満
上記評価基準にて評価した結果を表1に示す。
【0094】
【表1】
表1に示すように、クリアインク▲1▼、▲2▼において光沢性は良好であった。
〔普通紙を用いた発色性試験〕
上記の各クリアインク▲1▼〜▲3▼のいずれかと、カラーインク▲4▼〜▲6▼とを組合せて、インクジェットプリンタ(セイコーエプソン株式会社製;MC−2000)を用いて、普通紙(Xerox4024)に対して、カラーインク▲4▼〜▲6▼を720×720dpi、70%dutyにて印字し、これとほぼ同時にクリアインク▲1▼〜▲3▼を10%dutyにて印字し、記録物を得た。記録画像はいずれも良好であった。カラーインク及びクリアインクの吐出安定性はいずれも良好であった。
【0095】
得られたそれぞれの記録物の光学濃度を測定した。光学濃度の測定は、グレタグ社製グレタグ・マクベスSPM50を用いて、D50光源、フィルターなし、視野角2°にて測定した。
【0096】
(評価基準)
A:着色されていない部分が目視により確認し難い
B:着色されていない部分が目視により容易に確認できる
上記評価基準にて評価した結果を表2に示す。
【0097】
【表2】
表2に示すように、クリアインク▲1▼〜▲3▼を用いた場合には、クリアインクなしの場合と比べて、普通紙での色抜けが防止され、記録画像の発色性が良好であった。
【0098】
【発明の効果】
本発明のクリアインク組成物、インクカートリッジ、及びインクジェット記録物の製造方法によれば、高duty部分の光沢性を著しく向上させることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a clear ink composition, an ink cartridge, and a method for producing an ink jet recorded matter, and in particular, can provide a recorded matter excellent in color development and glossiness of a recorded image, and a clear ink composition excellent in storability, etc. About.
[0002]
[Prior art]
The ink jet recording method is a printing method in which droplets of an ink composition are ejected and attached to a recording medium such as paper to perform recording. This method has a feature that a high-resolution and clear image can be printed at high speed while using a relatively inexpensive apparatus.
[0003]
Conventionally, various ink compositions for use in recording by this ink jet recording method have been proposed.
[0004]
In recent years, there has been an increasing demand for higher-quality recorded images. For this reason, various contrivances have been made to further improve the color development and glossiness of recorded images.
[0005]
Various ideas have also been made to improve the storability of the ink composition.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, there has not been provided an ink composition that is sufficiently excellent in the color development and glossiness of a recorded image and that is sufficiently excellent in storability.
[0007]
For example, it has been proposed in JP-A-6-329964, JP-A-10-36726, JP-A-10-60352, and the like that a water-based pigment ink contains polyethyleneimine. There is a problem that the ink composition, the glossiness, and the storage stability of the ink composition are insufficient.
[0008]
As described above, in the technique of devising the composition of the ink composition by adding an additive into the ink composition containing the colorant, the amount of the ink composition to be applied to the recording medium and the color contained in each ink composition Depending on the type and amount of the agent, the color developability and glossiness of the recorded image change, and there is a problem that excellent color developability and uniform glossiness cannot be obtained.
[0009]
Further, such a technique for devising the composition of the ink composition also has a problem that the glossiness of the non-printed portion where the ink composition is not applied cannot be improved.
[0010]
In addition to improving the color developability and glossiness, it is important to improve the storage stability of the ink composition for high quality image formation.
[0011]
Therefore, an object of the present invention is to provide a clear ink composition, an ink cartridge, and a method for producing an ink jet recorded product, which can provide a recorded matter having excellent color developability and glossiness of a recorded image, and excellent in storability. There is.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the inventor has used a clear ink composition that contains water, a cationic resin, and specific polymer fine particles, and does not contain a colorant. It has been found that the recording property is remarkably improved and an excellent recorded matter can be obtained.
[0013]
That is, the clear ink composition of the present invention contains water, a cationic resin, and polymer fine particles composed of a sulfonic acid group-containing polymer, and does not contain a colorant. An emulsion is formed in the clear ink composition, and the average particle size is 70 nm or less.
[0014]
The sulfonic acid group-containing polymer is preferably a diene sulfonic acid group-containing polymer and / or a non-diene sulfonic acid group-containing polymer.
[0015]
The non-diene sulfonic acid group-containing polymer is preferably an acrylic sulfonic acid group-containing polymer.
[0016]
The polymer fine particles are preferably an acrylic sulfonic acid group-containing polymer having an acid value of 100 or more.
[0017]
The polymer fine particles preferably have a weight average molecular weight (Mw) of 8000 or more and 20,000 or less, and a glass transition temperature (Tg; measured according to JIS K6900) of 5 ° C. or more and 50 ° C. or less.
[0018]
The minimum film-forming temperature (MFT) of the polymer fine particles is preferably 20 ° C. or less.
[0019]
The content of the polymer fine particles is preferably 0.1% by weight or more and 5.0% by weight or less, more preferably 0.1% by weight or more and 2.0% by weight or less in the clear ink composition. In addition, the weight of the polymer fine particle here is a solid content equivalent amount.
[0020]
The cationic resin may be an amino group-containing resin.
[0021]
Alternatively, the cationic resin may be polyethyleneimine, polyvinylamine, polyamide polyamine, polyamidine, polydimethylaminoethyl methacrylate, polydimethylaminoethyl acrylate.
[0022]
The cationic resin includes dimethylaminoethyl methacrylate (DM), methacryloyloxyethyl-trimethylammonium chloride (DMC), methacryloyloxyethyl-benzyldimethyl-ammonium chloride (DMBC), dimethylaminoethyl-acrylate (DA). Acrylics such as acryloyloxyethyl-trimethylammonium chloride (DMQ), acryloyloxyethyl-benzyldimethyl-ammonium chloride (DABC), dimethylaminopropyl-acrylamide (DMAPAA), acrylamidopropyl-trimethylammonium chloride (DMAPAAQ) It may be a single monomer polymer comprising at least one water-soluble monomer or a copolymer of plural types of monomers.
[0023]
The polyethyleneimine is preferably a polymer containing at least one repeating unit represented by the following general formula (1).
[0024]
[Chemical formula 2]
(In formula (1), R is hydrogen, an optionally substituted alkyl group, an optionally substituted aryl group, an optionally substituted pyridyl group, an optionally substituted alkylamino group, or a substituted group. It is a hydrazino group that may be used.)
The polyethyleneimine preferably has a weight average molecular weight (Mw) of 100,000 or less.
[0025]
The content of the polyethyleneimine in the clear ink composition is preferably 0.1 wt% or more and 30.0 wt% or less, more preferably 0.1 wt% or more and 5.0 wt% or less. More preferably, it is 0.1 wt% or more and 2.0 wt% or less.
[0026]
The clear ink composition preferably has a surface tension of 15 dyn / cm or more and 45 dyn / cm or less.
[0027]
The clear ink composition is used for ink jet recording.
[0028]
The ink cartridge of the present invention contains the clear ink composition.
[0029]
In addition, the method for producing an ink jet recorded product of the present invention is characterized in that the clear ink composition and the ink composition containing a colorant are attached to a recording medium for recording.
[0030]
By using such a method for producing a recorded matter, a recorded matter having excellent color developability and glossiness of a recorded image can be obtained.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the clear ink composition of the present invention will be described.
[0032]
The clear ink composition of the present invention contains water, a cationic resin, and polymer fine particles made of a sulfonic acid group-containing polymer, and does not contain a colorant. An emulsion is formed in the composition, and the average particle size is 70 nm or less.
[0033]
In the clear ink composition, polymer fine particles are colloidally dispersed to form a transparent or translucent emulsion. By recording the clear ink composition and the ink composition containing a colorant on the recording medium, the glossiness in the high duty portion of the recorded image is remarkably improved, and an excellent recorded matter can be obtained. I understood.
[0034]
The sulfonic acid group-containing polymer is preferably a diene sulfonic acid group-containing polymer and / or a non-diene sulfonic acid group-containing polymer.
[0035]
The sulfonic acid group-containing polymer is obtained by sulfonating a polymer or copolymer obtained by singly or copolymerizing the following monomers (see JP-A-11-217525), or A polymer obtained by singly or copolymerizing a sulfonated monomer and containing a diene sulfonic acid group containing a diene monomer as an essential component and a non-diene sulfonic acid group containing no diene monomer as an essential component There is a polymer.
[0036]
Examples of the monomer used to obtain the diene sulfonic acid group-containing polymer include a diene monomer and other monomers that can be used in combination with the diene monomer.
[0037]
Examples of the diene monomer include diene compounds having 4 to 10 carbon atoms such as 1,3-butadiene, 1,2-butadiene, 1,3-pentadiene, 1,2-pentadiene, 2,3-pentadiene, Isoprene, 1,2-hexadiene, 1,3-hexadiene, 1,4-hexadiene, 1,5-hexadiene, 2,3-hexadiene, 2,4-hexadiene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, 2-ethyl-1,3-butadiene, 1,2-heptadiene, 1,3-heptadiene, 1,4-heptadiene, 1,5-heptadiene, 1,6-heptadiene, 2,3-heptadiene, 2,5- Examples include heptadiene, 3,4-heptadiene, 3,5-heptadiene, cycloheptadiene and the like. These diene monomers can be used alone or in combination of two or more.
[0038]
Examples of other monomers that can be used in combination with the diene monomer include aromatic monomers such as styrene, α-methylstyrene, O-methylstyrene, p-methylstyrene, m-methylstyrene, and vinylnaphthalene, and methyl (meth) acrylate. Mono- or dicarboxylic acid or dicarboxylic acid anhydrides such as (meth) acrylic acid alkyl esters such as ethyl (meth) acrylate and butyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid, crotonic acid, maleic acid, itaconic acid And vinyl cyanide compounds such as (meth) acrylonitrile, unsaturated compounds such as vinyl chloride, vinylidene chloride, vinyl methyl ethyl ketone, vinyl acetate, (meth) acrylamide, and glycidyl (meth) acrylate. These other monomers can be used alone or in combination of two or more.
[0039]
When these other monomers are used in combination, the amount of diene monomer used is preferably 0.5% by weight or more, more preferably 1% by weight or more, and still more preferably 5% by weight or more.
[0040]
The diene copolymer obtained by copolymerizing the above diene monomer or other monomer that can be used in combination with the diene monomer may be any copolymer including a random copolymer and a block copolymer. .
[0041]
Preferred polymers include, for example, isoprene homopolymer, butadiene homopolymer, isoprene-styrene random copolymer, isoprene-styrene block copolymer, styrene-isoprene-styrene ternary block copolymer, butadiene-styrene random copolymer. Examples thereof include a copolymer, a butadiene-styrene block copolymer, a styrene-butadiene-styrene block copolymer, a styrene-butadiene-styrene ternary block copolymer, and an ethylene-propylene-diene ternary block copolymer. More preferable copolymers include, for example, isoprene-styrene block copolymer, styrene-isoprene-styrene ternary block copolymer, butadiene-styrene block copolymer, styrene-butadiene-styrene block copolymer, styrene- Examples thereof include a butadiene-styrene ternary block copolymer.
[0042]
The diene sulfonic acid group-containing polymer used in the present invention is a polymer obtained by hydrogenating a part or all of the residual double bond based on the diene polymer and / or its precursor monomer. It may be sulfonated by a known sulfonation method, for example, the method described in The Chemical Society of Japan, New Experimental Chemistry Course (Vol.14, III.1773) or JP-A-2-227403. .
[0043]
Examples of the sulfonating agent include sulfuric anhydride, sulfuric acid, chlorosulfonic acid, fuming sulfuric acid, hydrogen sulfite (Li salt, Na salt, K salt, Rb salt, Cs salt, etc.) and the like. The amount of the sulfonating agent is preferably 0.005 to 1.5 mol, more preferably 0.01 to 1.0 mol in terms of anhydrous sulfuric acid, with respect to 1 mol of the polymer.
[0044]
Next, the diene sulfonic acid group-containing polymer is preferably used in a state obtained by allowing water and / or a basic compound to act on the product sulfonated as described above. Examples of the basic compound include alkali metal hydroxides, alkali metal alkoxides, alkali metal carbonates, aqueous ammonia, organometallic compounds, amines, and the like. A basic compound can be used 1 type or in combination of 2 or more types. The usage-amount of a basic compound is 2 mol or less with respect to 1 mol of used sulfonating agents, Preferably, it is 1.3 mol or less.
[0045]
Examples of the monomer used to obtain the non-diene sulfonic acid group-containing polymer include vinyl monomers such as allyl sulfonic acid, vinyl sulfonic acid, or methacryl sulfonic acid obtained by reacting isobutylene with sulfur trioxide. Or a styrene monomer such as sodium p-styrenesulfonate (for example, Spiromer, manufactured by Tosoh Corporation), or a general formula CH 2 ═C (CH 3 ) —COO (AO) n SO 3 Na (A : A lower alkylene group) a monomer having a sulfonyl group such as a methacrylic acid ester monomer (for example, Eleminol RS-30, manufactured by Sanyo Chemical Co., Ltd.), and sodium, potassium and lithium salts of the monomer Examples include salts.
[0046]
The non-diene sulfonic acid group-containing polymer can also be obtained by copolymerizing a monomer having no sulfonic acid group with the monomer having the sulfonic acid group.
[0047]
Examples of other copolymerizable monomers include aromatic monovinyl compounds such as styrene, ethylvinylbenzene, α-methylstyrene, fluorostyrene, and vinylpyrine, butyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, β-methacryloyloxyethyl hydrodiene phthalate, N Acrylate monomers such as N, N-dimethylaminoethyl acrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, methoxydiethylene glycol methacrylate, methoxypolyethylene glycol methacrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, N, N'-dimethylaminoethyl methacrylate, glycidyl methacrylate Methacrylic acid ester monomers such as acrylonitrile, methacrylonitrile, etc. Le compound include silicone-modified monomers, macromonomers. Furthermore, conjugated double bond compounds such as butadiene and isoprene, vinyl ester compounds such as vinyl acetate, 4-methyl-1-pentene, and other α-olefin compounds may be mentioned. Among the copolymerizable monomers, styrene, methyl methacrylate, and acrylonitrile are preferable.
[0048]
The amount of the copolymerizable monomer used is usually 1 to 93% by weight, preferably 5 to 80% by weight of the polymerizable monomer.
[0049]
The non-diene-based sulfonic acid group-containing polymer is obtained by combining the above sulfonic acid group-containing monomer or another monomer copolymerizable with the sulfonic acid group-containing monomer in a polymerization solvent such as water or an organic solvent. , Radical polymerization using a radical polymerization initiator, a chain transfer agent and the like.
[0050]
The non-diene sulfonic acid group-containing polymer obtained by copolymerizing the non-diene monomer may be any copolymer including a random copolymer and a block copolymer.
[0051]
As the non-diene sulfonic acid group-containing polymer, an acrylic sulfonic acid group-containing polymer is particularly preferable.
[0052]
The acid value of the polymer fine particles is preferably 100 or more.
[0053]
The polymer fine particles preferably have a weight average molecular weight (Mw) of 8000 or more and 20,000 or less, and a glass transition temperature (Tg; measured according to JIS K6900) of 5 ° C. or more and 50 ° C. or less. In this case, the polymer fine particles can easily form an emulsion in water, and the glossiness in the high duty portion of the recorded image can be further improved.
[0054]
Further, when the minimum film-forming temperature (MFT) of the polymer fine particles is 20 ° C. or less, the effect of improving the glossiness in a high-duty portion of a recorded image is further remarkable.
[0055]
The content of the polymer fine particles (in terms of solid content) is preferably 0.1% by weight or more and 5.0% by weight in the clear ink composition from the viewpoint of improving glossiness and improving the stability of recorded images. Or less, more preferably 0.1 wt% or more and 2.0 wt% or less.
[0056]
One kind of polymer fine particles may be added, or two or more kinds thereof may be mixed and added. When mixed and added, the total content thereof is preferably 0.1% by weight or more and 5.0% by weight or less (more preferably 0.1% by weight or more, 2.0% or less) in the ink composition. % By weight or less).
[0057]
In particular, the polymer fine particles form an emulsion in the clear ink composition, have an average particle size of 70 nm or less, and have a glass transition temperature (Tg; measured according to JIS K6900) of 5 ° C. or more and 50 ° C. or less. The weight average molecular weight (Mw) is 8000 or more and 20,000 or less, the minimum film-forming temperature (MFT) is 20 ° C. or less, and polyethyleneimine is 0.1% by weight or more in the ink composition as the cationic resin. When the content is 30.0% by weight or less, the effect of improving the glossiness in the high duty portion of the recorded image is remarkable.
[0058]
The cationic resin may be an amino group-containing resin.
[0059]
Alternatively, the cationic resin may be polyethyleneimine.
[0060]
As the polyethyleneimine, a polymer containing at least one repeating unit represented by the following general formula (1) is suitable.
[0061]
[Chemical 3]
(In formula (1), R is hydrogen, an optionally substituted alkyl group, an optionally substituted aryl group, an optionally substituted pyridyl group, an optionally substituted alkylamino group, or a substituted group. It is a hydrazino group that may be used.)
With the above configuration, the glossiness in the high duty portion of the recorded image is further improved.
[0062]
The weight-average molecular weight (Mw) of the polyethyleneimine is preferably 100,000 or less, more preferably 100 to 10,000, and still more preferably from the viewpoint of color development, glossiness, and clear ink storage stability improvement. 100-5000.
[0063]
The above polyethyleneimine is obtained by ring-opening polymerization of ethyleneimine using carbon dioxide, hydrochloric acid, hydrobromic acid, p-toluenesulfonic acid, aluminum chloride, boron trifluoride or the like as a catalyst, or ethylene chloride and an ethylenediamine compound. Obtained by a polycondensation reaction with
[0064]
Specific examples of the polymer containing at least one repeating unit represented by the general formula (1) are shown below.
[0065]
[Formula 4]
(In the formula, m and n are numerical values such that the weight average molecular weight (Mw) of polyethyleneimine is 100,000 or less.)
The polyethyleneimine used may be one in which a part of the side chain or terminal is anion-modified or cation-modified.
[0066]
The content of the polyethyleneimine is preferably 0.1% by weight or more and 30.0% by weight or less, more preferably 0.1% by weight in the clear ink composition from the viewpoint of improving color development and gloss. The content is 5.0% by weight or less, more preferably 0.1% by weight or more and 2.0% by weight or less.
[0067]
One kind of polyethyleneimine may be added, or two or more kinds may be mixed and added. When mixed and added, the total content of these is preferably 0.1% by weight or more and 5.0% by weight or less (more preferably 0.1% by weight or more and 2.0% by weight or less). .
[0068]
The cationic resin may be polyvinylamine, polyamide polyamine, polyamidine, polydimethylaminoethyl methacrylate, or polydimethylaminoethyl acrylate as shown below.
[0069]
[Chemical formula 5]
In the clear ink composition of the present invention, water is used as a solvent. As water, any of pure water such as ion exchange water, ultrafiltration water, reverse osmosis water, distilled water, or ultrapure water can be preferably used. In addition, it is more preferable to use those waters that have been sterilized by ultraviolet irradiation or addition of hydrogen peroxide because generation of molds and bacteria is suppressed.
[0070]
The clear ink composition may further contain any one of an acetylene glycol compound, an acetylene alcohol compound, and a polysiloxane compound as a surfactant.
[0071]
As a result, the discharge stability of the clear ink composition can be improved without deteriorating the color developability of the recorded image and the glossiness in the high duty portion. The reason why the ejection stability is increased is considered that these surfactants reduce the surface tension of the clear ink composition and promote the penetration of the clear ink composition into the recording medium.
[0072]
The content of the surfactant in the clear ink composition is preferably 0.1% by weight or more and 3.0% by weight or less, more preferably 0.1% by weight or more and 1.0% by weight or less.
[0073]
The surface tension of the clear ink composition is preferably 15 dyn / cm or more and 45 dyn / cm or less, more preferably 25 dyn / cm or more and 35 dyn / cm or less from the viewpoint of improving ejection stability.
[0074]
As acetylene glycol compounds, Olphine E1010, STG, Y (all trade names, manufactured by Nissin Chemical), Surfinol 82, 104, 440, 465, 485 (all trade names, manufactured by Air Products and Chemicals Inc.) ) Etc. can be used.
[0075]
Examples of acetylene alcohol compounds include 3,5-dimethyl-1-hexyne-3ol, 2,4-dimethyl-5-hexyn-3-ol, Surfynol 61 (trade name, manufactured by Air Products and Chemicals Inc.), and the like. Can be used.
[0076]
As the polysiloxane compound, a compound represented by the following general formula (2) can be used.
[0077]
[Chemical 6]
(In formula (2), R 1 to R 9 independently represent a C 1-6 alkyl group, j, k, and x independently represent an integer of 1 or more, EO represents an ethyleneoxy group, PO represents a propyleneoxy group, m and n represent an integer of 0 or more, m + n represents an integer of 1 or more, and EO and PO are in any order within [], even if they are random May be.)
The clear ink composition may further contain a glycol ether compound or an alkyl diol compound. By using these compounds as solvents, it is possible to improve the image quality of recorded images without deteriorating color development and gloss. The content of these compounds (the total amount when a plurality of types are mixed) is preferably 1.0% by weight or more and 30% by weight or less, more preferably in the clear ink composition, from the viewpoint of improving the image quality. Is 1.0% by weight or more and 10% by weight or less.
[0078]
Examples of the glycol ether compounds include triethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, propylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, and the like. In particular, triethylene glycol monobutyl ether is suitable.
[0079]
Examples of the alkyldiol compounds include 1,2-hexanediol and 1,2-pentanediol. In particular, 1,2-hexanediol is preferred.
[0080]
The clear ink composition may further contain a polyhydric alcohol compound. Examples of polyhydric alcohol compounds include glycerin, ethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, pentamethylene glycol, trimethylene glycol, 2-butene-1,4-diol, and 2-ethyl-1,3-hexanediol. Water-soluble organic solvents such as 2-methyl-2,4-pentanediol, dipropylene glycol, and tetraethylene glycol. In particular, glycerin is suitable.
[0081]
The content of the polyhydric alcohol compound (the total amount when a plurality of types are mixed) is preferably 5.0% by weight or more and 40% by weight or less, more preferably 10% by weight or more, 30 in the clear ink composition. % By weight or less.
The clear ink composition of the present invention can further contain a solvent generally used in an aqueous ink composition for ink jet recording, if necessary. Examples of such a solvent include 2-pyrrolidone, triethanolamine, sugar and the like. Specific examples of sugars include monosaccharides, disaccharides, oligosaccharides (including trisaccharides and tetrasaccharides) and polysaccharides, preferably glucose, mannose, fructose, ribose, xylose, arabinose, galactose, aldonic acid, Examples include glucitol, sorbitol, maltose, cellobiose, lactose, sucrose, trehalose, maltotriose, and the like. Here, the polysaccharide means a saccharide in a broad sense, and is used to include a substance that exists widely in nature, such as alginic acid, α-cyclodextrin, and cellulose. Moreover, as derivatives of these saccharides, reducing sugars of the saccharides described above (for example, sugar alcohols (represented by the general formula HOCH 2 (CHOH) nCH 2 OH (where n represents an integer of 2 to 5)) , Oxidized sugars (eg, aldonic acid, uronic acid, etc.), amino acids, thio sugars, etc. Particularly preferred are sugar alcohols, and specific examples include maltitol, sorbit, etc. Commercially available products include HS- 300, 500 (registered trademark Hayashibara Shoji) etc. can be obtained.
Moreover, the clear ink composition of the present invention may further contain an auxiliary agent. Examples of such auxiliaries include pH adjusters, chelating agents, preservatives, rust inhibitors, antioxidants, ultraviolet absorbers, oxygen absorbers, and abrasion resistance improvers.
The ink cartridge of the present invention contains the above-described clear ink composition. The ink cartridge may contain only the clear ink composition or may contain both the clear ink composition and the color ink composition (including the colorant). Good.
Furthermore, the ink jet recording method of the present invention will be described. In the ink jet recording method of the present invention, the above clear ink composition and the color ink composition are each attached to a recording medium for recording. By using the clear ink composition, it is possible to improve the glossiness of the high duty portion.
In the above recording method, each duty of the clear ink composition on the recording medium is preferably smaller than each duty of the color ink composition. By printing a small amount of the clear ink composition, the color developability can be further improved.
In the recording method, the clear ink composition and the ink composition may be ejected during the same processing. Here, “during the same process” refers to a process of forming one specific image with both the clear ink composition and the ink composition within one recording (one pass). Therefore, in addition to the case where both are discharged at the same time, the clear ink composition is discharged first in one pass and the clear ink composition is discharged first in the first pass. Thereafter, the case where the ink composition is discharged later is also included in the “same processing”.
[0082]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further more concretely, this invention is not limited at all by these examples.
[0083]
(Emulsion C adjustment)
{Circle around (1)} 100 g of dioxane was placed in a glass reaction vessel, and 11.8 g of anhydrous sulfuric acid was added thereto while keeping the internal temperature at 25 ° C., followed by stirring for 2 hours to obtain an anhydrous sulfuric acid-dioxane complex.
[0084]
(2) Next, the styrene / isoprene / styrene ternary block copolymer (10/80/10 weight ratio, Mw = 100000) was obtained in the above (1) in 100 g of THF solution (concentration = 15%). The total amount of the complex was added while maintaining the internal temperature at 25 ° C., and stirring was further continued for 2 hours.
[0085]
(3) 1200 g of water, 7.1 g of sodium hydroxide and 1 g of sodium dodecylbenzenesulfonate were placed in a flask, and the internal temperature was kept at 40 ° C. Into this, the whole amount of the solution (2) was added dropwise over 1 hour while maintaining the internal temperature at 40 ° C. After dropping, the mixture was stirred at 40 ° C. for 2 hours, and then the solvent was removed by distillation under reduced pressure while leaving water to obtain a sulfonated polymer emulsion C having a concentration of 15%. The sulfonic acid content in the solid content was 1.2 mmol / g.
[0086]
The polymer fine particles in the obtained emulsion C were measured for glass transition temperature Tg (measured according to JIS K6900), average particle size, weight average molecular weight (Mw), minimum film-forming temperature (MFT), and turbidity. It was 25 ° C., average particle size: 50 nm or less, Mw: 10,000, MFT: 15 ° C., and turbidity: 30 mg / L or less. Turbidity was measured at a cell width of 10 mm using a turbidimeter (WATER-ANALYZER2000 manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.).
[0087]
Clear inks (1) to (3) and color inks (4) to (6) comprising the following compositions were prepared.
[0088]
The polyethyleneimine used in the clear inks (1) to (3) is represented by the following chemical formula (1-1), and the weight average molecular weight (Mw) is 800.
[0089]
[Chemical 7]
When the surface tension of the above clear ink composition was measured by CBVP-Z manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd., all of (1) to (3) were 25 to 35 dyn / cm.
[0090]
[Glossiness test using special paper]
For each of the above clear inks (1) to (3), using an ink jet printer (Seiko Epson Corporation; MC-2000), 720 on the ink jet dedicated paper (Seiko Epson Corporation; PM photographic paper). A printed matter was obtained by printing at × 720 dpi and 100% duty. “Duty” is a value calculated by the following equation.
[0091]
duty (%) = actual number of printed dots / (vertical resolution x horizontal resolution) x 100
(In the formula, “Number of actual printing dots” is the number of actual printing dots per unit area, and “Vertical resolution” and “Horizontal resolution” are resolutions per unit area. 100% duty is a single color for a pixel. Means the maximum ink weight.)
Printing was performed at 40% duty under the same conditions to obtain recorded matter. The discharge stability of the clear ink was good.
[0092]
The glossiness of each obtained recorded matter was tested as follows. “GP-200” manufactured by Murakami Color Materials Research Co., Ltd. is used. 12V50W, incident beam stop diameter 1 mm, reflected light stop diameter 1.5 mm, ND10 filter, incident angle 45 degrees, turn angle 0 degree, standard mirror plate 42. 5, the maximum glossiness was measured. A higher glossiness value indicates higher gloss imparting properties.
[0093]
(Evaluation criteria)
A: Maximum glossiness of 40 or more B: Maximum glossiness of 30 or more and less than 40 C: Maximum glossiness of 20 or more and less than 30 D: Maximum glossiness of 10 or more and less than 20 E: Maximum glossiness of less than 10 Table 1 shows the results of evaluation based on the evaluation criteria.
[0094]
[Table 1]
As shown in Table 1, the glossiness of the clear inks (1) and (2) was good.
[Color development test using plain paper]
Any one of the above clear inks (1) to (3) is combined with color inks (4) to (6), and an inkjet printer (Seiko Epson Corporation; MC-2000) is used to make plain paper ( For Xerox 4024), color inks (4) to (6) are printed at 720 × 720 dpi, 70% duty, and clear inks (1) to (3) are printed at 10% duty almost simultaneously. A record was obtained. All recorded images were good. Both the discharge stability of the color ink and the clear ink were good.
[0095]
The optical density of each obtained recorded matter was measured. The optical density was measured using a Gretag Macbeth SPM50 manufactured by Gretag Co., with a D50 light source, no filter, and a viewing angle of 2 °.
[0096]
(Evaluation criteria)
A: It is difficult to visually confirm an uncolored portion. B: Table 2 shows the results of evaluation based on the above evaluation criteria in which an uncolored portion can be easily confirmed visually.
[0097]
[Table 2]
As shown in Table 2, when clear inks (1) to (3) are used, color loss on plain paper is prevented and the color development of recorded images is better than when no clear ink is used. there were.
[0098]
【The invention's effect】
According to the method for producing a clear ink composition, an ink cartridge, and an ink jet recorded product of the present invention, the glossiness of a high duty portion can be remarkably improved.
Claims (7)
前記スルホン酸基含有重合体が、ジエン系スルホン酸基含有重合体であり、
前記ポリマー微粒子は、酸価が100以上であり、重量平均分子量(Mw)が8000以上、2万以下であり、ガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)が5℃以上、50℃以下であり、かつ、最低造膜温度(MFT)が20℃以下であるクリアインク組成物であって、
前記ポリエチレンイミンの含有量がクリアインク組成物中0.1重量%以上、30.0重量%以下であるクリアインク組成物。A clear ink composition comprising water, polyethyleneimine , and polymer fine particles composed of a sulfonic acid group-containing polymer and no colorant, wherein the polymer fine particles form an emulsion in the clear ink composition and an average particle diameter of Ri der less 70 nm,
The sulfonic acid group-containing polymer is a diene sulfonic acid group-containing polymer,
The polymer fine particles have an acid value of 100 or more, a weight average molecular weight (Mw) of 8000 or more and 20,000 or less, and a glass transition temperature (Tg; measured according to JIS K6900) of 5 ° C. or more and 50 ° C. or less. And a clear ink composition having a minimum film-forming temperature (MFT) of 20 ° C. or less,
The clear ink composition whose content of the said polyethyleneimine is 0.1 to 30.0 weight% in a clear ink composition.
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002097672A JP4296749B2 (en) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | CLEAR INK COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING INKJET RECORDED MATERIAL USING THE SAME |
US10/386,396 US7015259B2 (en) | 2002-03-13 | 2003-03-11 | Clear ink composition, ink set, and method for producing inkjet record |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002097672A JP4296749B2 (en) | 2002-03-29 | 2002-03-29 | CLEAR INK COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING INKJET RECORDED MATERIAL USING THE SAME |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003292833A JP2003292833A (en) | 2003-10-15 |
JP4296749B2 true JP4296749B2 (en) | 2009-07-15 |
Family
ID=29240067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002097672A Expired - Fee Related JP4296749B2 (en) | 2002-03-13 | 2002-03-29 | CLEAR INK COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING INKJET RECORDED MATERIAL USING THE SAME |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4296749B2 (en) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4513267B2 (en) * | 2003-02-28 | 2010-07-28 | セイコーエプソン株式会社 | Clear ink composition and recording method using the same |
JP5483855B2 (en) * | 2008-10-15 | 2014-05-07 | キヤノン株式会社 | Liquid composition, ink set, and inkjet recording method |
-
2002
- 2002-03-29 JP JP2002097672A patent/JP4296749B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003292833A (en) | 2003-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3978666B2 (en) | Clear ink composition, ink set, and ink jet recording method using the same | |
JP4239152B2 (en) | Liquid composition | |
US7015259B2 (en) | Clear ink composition, ink set, and method for producing inkjet record | |
US6500248B1 (en) | Ink composition for ink-jet recording and method of ink-jet recording | |
US6234601B1 (en) | Ink jet recording method and apparatus for forming an image on either plain paper or a specialty recording medium | |
EP1006161A1 (en) | Ink composition providing image excellent in light stability | |
JP4911353B2 (en) | Clear ink composition, ink set, and ink jet recording method using the same | |
US7772298B2 (en) | Clear ink composition, ink set, and ink jet recording method using the same | |
JP4096158B2 (en) | CLEAR INK COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING INKJET RECORDED MATERIAL USING THE SAME | |
JP2005052984A (en) | Method for inkjet recording and recorded article | |
JP4096157B2 (en) | Ink set and ink jet recording method using the same | |
JP2004261974A (en) | Liquid composition | |
JP2004306557A (en) | Ink jet recording method and clear ink composition used for the same | |
JP2004261976A (en) | Liquid composition | |
JP4296749B2 (en) | CLEAR INK COMPOSITION AND METHOD FOR PRODUCING INKJET RECORDED MATERIAL USING THE SAME | |
US7964655B2 (en) | Liquid composition | |
JP4296750B2 (en) | Ink set and method for producing ink jet recorded matter using the same | |
JP2004306556A (en) | Ink jet recording method and clear ink composition used for the same | |
JP2003292835A (en) | Ink set and method for producing inkjet recorded matter using the same | |
JP4096156B2 (en) | Clear ink composition and ink jet recording method using the same | |
JP2003260347A (en) | Dispersant, method for manufacturing the same, dispersion prepared by using the dispersant, and water- based ink prepared by using the dispersion | |
JP4240375B2 (en) | Liquid composition | |
JP4332846B2 (en) | Liquid composition | |
JP2003292832A (en) | Clear ink composition and method for producing inkjet recorded matter using the same | |
JP2005111807A (en) | Liquid composition |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050311 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070420 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070618 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090324 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090406 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130424 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130424 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140424 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |