JP4296677B2 - 電気器具の自在ヒンジ及び電気スタンド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気器具の自在ヒンジ及び電気スタンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図2に示す如く、例えば電気スタンドとして、灯具部12と本体部13とを連結するアーム部を可動アームとし、可動アーム11と灯具部12、可動アーム11と本体部13をそれぞれ自在ヒンジ機構を用いて連結し、その自在ヒンジ100の内部にコードを貫通させたものがある。上記の自在ヒンジ100は、互いの間にコードが配線される2つの被結合部材(可動アーム11と灯具部12、可動アーム11と本体部13)の間に介在してこれらの被結合部材相互の角度を任意に可動固定するものである。そして、図5に示すように、一方の被結合部材となる、例えば可動アーム11に配設される略円筒状の中央ヒンジ主体102と、他方の被結合部材となる、例えば灯具部12に配設されて該中央ヒンジ主体102の略円筒外面と摺動し且つその両端を挟み込む右ヒンジ主体106及び左ヒンジ主体107とを有しており、これらのヒンジ主体の中心が、締め付け手段109の締め付けねじ及び締め付けナットを用いて回動自在にねじ結合されている。
【0003】
この場合、中央ヒンジ主体102は、略円筒状で、その外側面に被結合部材相互間に配線されるコード(図示せず)を導入させるコード導入部が開口形成されている。また、中央ヒンジ主体102は、円筒の一端を開口させてあり、中央ヒンジ主体102と右ヒンジ主体106、左ヒンジ主体107との相互にばね付勢し回動させるねじりコイルばね104、上記コード導入部を覆うカバー体103が装着され、上記コードがこのねじりコイルばね104を巻回すようカバー体103との間に配設されている。そして、上記右ヒンジ主体106及び左ヒンジ主体107を一体に有するヒンジ本体105には、側面視略コ字状の締め付け金具108が装着され、右ヒンジ主体106、左ヒンジ主体107間にこの締め付け金具の押さえ片を介在させて、上記締め付けねじを用いて安定して可動固定させている。
【0004】
したがって、上記構成による電気器具の自在ヒンジは、図6(a)〜(d)に示すように、中央ヒンジ主体102とその両端を挟み込む右ヒンジ主体106及び左ヒンジ主体107をもったヒンジ本体105とを回動させて被結合部材相互の角度を任意に変化させ、締め付けねじを締め付けナットに締め付けて固定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術においては、コードC(図6参照)は上記のカバー体103に設けられた貫通孔103aに挿通されて、2つの被結合部材間に配線されている。また、そのカバー体103は、中央ヒンジ主体102に固定されて構成されている。そのため、図6(d)に示す如く、被結合部材相互の角度を大きく変化させたときに、コードCのコイルばねに沿って巻回された部分が巻き戻されてヒンジ本体105内部にて屈曲される(C1)。したがって、OA機器用とした電気スタンドにて、例えば不特定多数の使用者が各自に合った照明環境を設定するため、自在ヒンジを回動させる機会の多い使用条件では、コード屈曲が頻繁に行われるため、その屈曲部でのコード断線の発生が懸念された。
【0006】
ところで、上記構成のカバー体103においては、同図(a)に示す如く被結合部材相互の角度の所定の条件状態で、上記貫通孔103aからカバー体103内側に至るコード部分が一部露出する。したがって、その露出部分が不用意に傷つけられる恐れもあり、使用者が誤って感電することも想定された。
【0007】
本発明は、上記事由に鑑みてなしたもので、その目的とするところは、被結合部材相互の角度を頻繁に変化させても内部に配線されたコードの断線が無く、またその部分でコードの露出することの無い電気器具の自在ヒンジ及び電気スタンドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電気器具の自在ヒンジにあっては、互いの間にコードが配線される2つの被結合部材の間に介在してこれらの被結合部材相互の角度を任意に可動固定させるものであって、一方の被結合部材に配設される略円筒状の中央ヒンジ主体と、他方の被結合部材に配設されて該中央ヒンジ主体の略円筒外面と摺動し且つその両端を挟み込む右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体とを有して、これらのヒンジ主体の中心が回動自在にねじ結合されてなる電気器具の自在ヒンジにおいて、前記中央ヒンジ主体に前記コードを導入させるコード導入部を開口形成し、同コード導入部を覆うとともに該コードを導入ガイドさせるコードガイドを中央ヒンジ主体に回動自在に配設したことを特徴としている。
【0009】
この構成にて、互いの間にコードが配線される2つの被結合部材のうちの一方の被結合部材に配設される、該コードを導入させるコード導入部の開口形成された略円筒状の中央ヒンジ主体と、その中央ヒンジ主体の略円筒外面と摺動し且つその両端を挟み込むように他方の被結合部材に配設される右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体とが、前記中央ヒンジ主体に、前記コード導入部を覆うとともに配線されたコードを導入ガイドさせるコードガイドを回動自在となるよう配設されてねじ結合され、前記被結合部材相互の角度を任意に変化させ固定される。
【0010】
そして、上記コードガイドを、前記中央ヒンジ主体の略円筒状の内側に配設することが好ましい。この場合、2つの被結合部材間に配線されるコードが、略円筒状の内側に配設されたコードガイドの内側にて屈曲される。
【0011】
また、上記コードガイドは、前記コードを導入ガイドさせるコード開口を前記コード導入部の回動方向の一端側に有するのが好ましい。この場合、中央ヒンジ主体のコード導入部を覆うコードガイドを、該コード導入部の回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うよう形成できる。
【0012】
また、上記コードガイドと、前記中央ヒンジ主体と右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体との相互にばね付勢し回動させるねじりコイルばねとをそれらの軸方向に積層し配設させるのが好ましい。この場合、コード導入部を覆って且つコードを導入ガイドさせるコードガイドと、ヒンジ主体相互をばね付勢させるねじりコイルばねとが積層されて回動される。
【0013】
また、上記中央ヒンジ主体に、前記ねじりコイルばねへの挿通部となる凸状の支持軸を設けるのが好ましい。この場合、コード導入部を覆いコードを導入ガイドさせるコードガイドが、中央ヒンジ主体に設けられてねじりコイルばねの挿通された凸状の支持軸にて、支持され回動される。
【0014】
また、上記コードを、前記コード開口よりコードガイドから離れる側に巻回して右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体側へ向け配設するのが好ましい。この場合、コードが、中央ヒンジ主体のコード導入部の一端側から他端側へ回動して略覆うコードガイドのコード開口より、その回動と反対方向の、コードガイドから離れる側に巻回されて、右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体側へ向け配設される。
【0015】
また、上記コード開口を切欠とするのが好ましい。この場合、中央ヒンジ主体のコード導入部を、その回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うよう形成されたコードガイドに、コードを切欠状に形成されたコード開口から装着できる。
【0016】
また、本発明の電気スタンドにあっては、上記いずれか一つに記載の電気器具の自在ヒンジを、その可動アームの一部としたことを特徴としている。
【0017】
この構成にて、電気スタンドの可動アームに配線されるコードが、中央ヒンジ主体のコード導入部を覆うとともに該コードを導入ガイドさせるコードガイドを回動自在となるよう可動アームに配設されて、可動アームと例えば灯具部等の相互の角度を任意に変化させ固定される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4は、本発明の請求項1乃至8全てに対応する一実施の形態を示し、図1は、本発明の一実施の形態の電気器具の自在ヒンジの概略構成を示す分解斜視図である。図2は、同電気器具の自在ヒンジを装着した、本発明の一実施の形態の電気スタンドを示す斜視図である。図3は、同電気器具の自在ヒンジの説明図である。図4は、同電気器具の自在ヒンジの動きを示す説明図である。
【0019】
この実施の形態の電気器具の自在ヒンジは、互いの間にコード10が配線される2つの被結合部材の間に介在してこれらの被結合部材相互の角度を任意に可動固定させるものであって、一方の被結合部材11に配設される略円筒状の中央ヒンジ主体2と、他方の被結合部材12に配設されて該中央ヒンジ主体2の略円筒外面と摺動し且つその両端を挟み込む右ヒンジ主体6及び左ヒンジ主体7とを有して、これらのヒンジ主体2,6,7の中心が回動自在にねじ結合されてなる電気器具の自在ヒンジ1において、前記中央ヒンジ主体2に前記コード10を導入させるコード導入部23を開口形成し、同コード導入部23を覆うとともに該コード10を導入ガイドさせるコードガイド3を中央ヒンジ主体2に回動自在に配設してなる。また、該実施の形態の電気器具の自在ヒンジ1においては、コードガイド3を、前記中央ヒンジ主体2の略円筒状の内側に配設してもいる。
【0020】
また、この電気器具の自在ヒンジ1を装着した、本発明の一実施の形態の電気スタンドAにおいては、上記記載の電気器具の自在ヒンジ1を、その可動アーム11の一部としている。
【0021】
詳しくは、この実施の形態の電気器具の自在ヒンジ1は、例えば、図2に示すような電気スタンドAの可動アーム11の一部として使用し、その電気スタンドAを構成している灯具部12を、点灯装置等の内装されている本体部13から、任意の位置に移動させて使用するのに最適に利用できる。なお、この自在ヒンジ1は、上記のような電気スタンド以外に、例えば、大口径のレンズ体の周囲に丸形蛍光灯を装着し、該レンズ体にて作業対象物を拡大させ組立作業等を行うことのできる照明付拡大装置や、その先端に電気接続器を備えたもので、所望の位置に移動させ電源を接続させることのできる、移動自在型の電源接続装置等の電気器具に利用することも好ましい。
【0022】
この自在ヒンジ1は、一方の被結合部材に相当する上記の可動アーム11の先端部に装着される中央ヒンジ主体2と、他方の被結合部材に相当する上記の灯具部12に配設される右ヒンジ主体6及び左ヒンジ主体7を備えたヒンジ本体5とを有している。そして、中央ヒンジ主体2にはコードガイド3と、中央ヒンジ主体2と上記ヒンジ本体5との相互にばね付勢し回動させるねじりコイルばね4とが設けられ、また、ヒンジ本体5には締め付け金具8が装着されて、これら中央ヒンジ主体2、ヒンジ本体5の右ヒンジ主体6及び左ヒンジ主体7の中心が、締め付け手段9となる、締め付けねじ91及び締め付けナット93を用いて回動自在にねじ結合され形成されている。
【0023】
中央ヒンジ主体2は、一端面開口の略円筒状の回動部21と、この回動部21の円筒側面の一方に突設されて例えば円筒体である可動アーム11を内挿させ装着するアーム装着部22とを有して合成樹脂材料にて形成されている。回動部21は、該アーム装着部22を介して可動アーム11に連通する連通開口27が設けられ、この連通開口27の略対向位置には、円筒外面の一部を所定角度だけ切り欠いて形成されたコード導入部23が設けられている。この回動部21の他端内面には、締め付けねじ91のねじ部92の挿通される軸穴26が穿設され、この軸穴26と同心状に、後述するねじりコイルばね4への挿通部となる、段差部24aをもった凸状の支持軸24と、その内側が該ねじりコイルばね4の収納部となって後述するコードガイド3を積層させる環状の支持突起25とが形成されている。
【0024】
コードガイド3は、中央ヒンジ主体2のコード導入部23を覆うもので、合成樹脂材料にて形成され、この場合、中央ヒンジ主体2の内側に配設されている。このコードガイド3は、中央ヒンジ主体2に対して回動自在となるよう上記支持軸24に挿通させる回動軸穴31をその中心とした、後述するコード10を導入ガイドさせる半円弧状のガイド片32が、該回動軸穴31の面から突設されている。このガイド片32の半円弧状の一端には、コード開口33がこの場合切欠として形成されている。このコードガイド3は、回動軸穴31を支持軸24に挿通させてコード開口33からコード10が装着され、上記の支持軸24に設けられた段差部24a及び支持突起25に支持されて、コード開口33がコード導入部23の回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うよう中央ヒンジ主体2の内部を回動する。
【0025】
ねじりコイルばね4は、中央ヒンジ主体2の上記支持突起25の内側に内装されて、該中央ヒンジ主体2と後述するヒンジ本体5との相互にばね付勢し回動させるもので、例えばステンレス材等のばね線材にて形成されている。このねじりコイルばね4は、図示していないその一端が中央ヒンジ主体2に固着され、ヒンジ本体5の一部に突出させた他端4aが当接するように内装される。
【0026】
ヒンジ本体5は、円状開口である右ヒンジ主体6及び左ヒンジ主体7をその両端とする、上記回動部21を収納する両端開口の円筒状の側面の一方に、灯具部12を連結し装着させる円筒状の連結部51が突設されて、合成樹脂材料にて形成されている。このヒンジ本体5の内部は、後述する側面視略コ字状の締め付け金具8が装着される空間となっている。したがってヒンジ本体5には、右ヒンジ主体6の開口から、その合成樹脂製の頭部から突設されている締め付けねじ91のねじ部92が挿通されて、締め付け金具8、中央ヒンジ主体2を介して、左ヒンジ主体7の開口に設けられる、その合成樹脂製の締め付け部にインサートされている締め付けナット93のナット94に螺合させ、これらのヒンジ主体の中心を回動自在にねじ結合することができる。
【0027】
締め付け金具8は、この場合、上記ヒンジ本体5の連結部51に内装される略円盤状の連結片81の両側から、上記ねじ部92の挿通される軸穴83がその中心に穿設された略円盤状の押さえ片82,82が対向するように設けられて、金属板にて形成されている。押さえ片82,82の設けられた位置と交差する対向位置には、この締め付け金具8を連結部51内部にて位置決めするための位置決め片84がそれぞれ設けられている。
【0028】
上記の電気器具の自在ヒンジを組み立てる場合、まず、中央ヒンジ主体2にねじりコイルばね4を内装させ、次いでコードガイド3を軸方向に積層し配設させた後、このコード開口33を中央ヒンジ主体2のコード導入部23に位置させて可動アーム11側から引き込んだコード10をコード開口33に挿通させ、コードガイド3のコード開口33より、それの回動と反対方向の、コードガイド3から離れる側に巻回した後、可動アーム11一端にアーム装着部22に内挿しねじ固定させる。このとき、コード開口33が切欠状であるので、コード10を切欠状に形成されたコード開口33から装着させて組立を行うことができて組立性が良く、また、コード10が、中央ヒンジ主体2のコード導入部23に設けられるコードガイド3から離れる側に巻回され、大きく屈曲することなくヒンジ本体5へ向け配設される。
【0029】
その後、ヒンジ本体5の内部に締め付け金具8を内装させ、その連結片81の中央、ヒンジ本体5の連結部51に設けられている小開口にコード10を挿通させて、締め付けねじ91のねじ部92を、右ヒンジ主体6、締め付け金具8の押さえ片82,82の軸穴83、左ヒンジ主体7に挿通させて締め付けナット93のナット94に螺合して回動自在にねじ結合する。
【0030】
このように、可動アーム11側の中央ヒンジ主体2と、その中央ヒンジ主体2の略円筒外面と摺動し且つ、その両端を挟み込むように灯具部12に配設される、右ヒンジ主体6及び左ヒンジ主体7をもったヒンジ本体5とが、中央ヒンジ主体2に、そのコード導入部23を覆うとともに配線されたコード10を導入ガイドさせるコードガイド3を回動自在となるよう配設されてねじ結合され、コードガイド3とねじりコイルばね4とが積層されてより小型に構成され組立てられた自在ヒンジ1は、可動アーム11、灯具部12相互の角度を、図4(a)〜(d)に示すよう任意に変化させ固定させることができるのである。
【0031】
このとき、同図(d)に示すように、可動アーム11、灯具部12相互間に配線されるコード10は、コードガイド3の内側にて巻き戻されること無く比較的小さい曲率をもって屈曲され、また、中央ヒンジ主体2のコード導入部23を覆うよう小さく形成されたコードガイド3にて、コード導入部23の回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うことができるものとなり、また、コードガイド3が、中央ヒンジ主体2にねじりコイルばね4を挿通させた凸状の支持軸24にて安定支持されて円滑に回動されるものとなる。
【0032】
したがって、以上説明した電気器具の自在ヒンジ1及び電気スタンドAによると、互いの間にコード10が配線される2つの被結合部材のうちの一方の被結合部材に配設される、該コード10を導入させるコード導入部23の開口形成された略円筒状の中央ヒンジ主体2と、その中央ヒンジ主体2の略円筒外面と摺動し且つその両端を挟み込むように他方の被結合部材に配設される右ヒンジ主体6及び左ヒンジ主体7とが、前記中央ヒンジ主体2に、前記コード導入部23を覆うとともに配線されたコード10を導入ガイドさせるコードガイド3を回動自在となるよう配設されてねじ結合され、前記被結合部材相互の角度を任意に変化させ固定されるので、被結合部材相互の角度を頻繁に変化させても内部に配線されたコード10の断線を防止でき、またその部分でコード10の露出することが無い。
【0033】
そして、2つの被結合部材間に配線されるコード10が、略円筒状の内側に配設されたコードガイドの内側にて屈曲されるので、より小さい曲率にて小さく屈曲でき、以て、コードガイド3の内側にて巻き戻されることが無い。また、中央ヒンジ主体2のコード導入部23を覆うコードガイド3を、該コード導入部23の回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うよう形成できるので、コードガイド3をより小さく形成できる。
【0034】
また、コード導入部23を覆って且つコード10を導入ガイドさせるコードガイド3と、ヒンジ主体2相互をばね付勢させるねじりコイルばね4とが積層されて回動されるので、より小型に自在ヒンジ1を形成することができ、しかも、コード導入部23を覆いコード10を導入ガイドさせるコードガイド3が、中央ヒンジ主体2に設けられてねじりコイルばね4の挿通された凸状の支持軸24にて、支持され回動されるので、コードガイド3に引っかかり等が無くて円滑に回動できる。
【0035】
また、コード10が、中央ヒンジ主体2のコード導入部23の一端側から他端側へ回動して略覆うコードガイド3のコード開口33より、その回動と反対方向の、コードガイド3から離れる側に巻回されて、右ヒンジ主体6及び左ヒンジ主体7側へ向け配設されるので、大きくコード10を屈曲させて安定状態に収容させることができ、しかも、中央ヒンジ主体2のコード導入部23を、その回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うよう形成されたコードガイド3に、コード10を切欠状に形成されたコード開口33から装着できるので、組立性に優れる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、上述の実施態様の如く実施されて、請求項1記載の電気器具の自在ヒンジ及び、請求項8記載の電気スタンドにあっては、被結合部材相互の角度を頻繁に変化させても内部に配線されたコードの断線を防止でき、またその部分でコードの露出することが無い。
【0037】
また、請求項2記載の気器具の自在ヒンジにあっては、2つの被結合部材間に配線されるコードが、略円筒状の内側に配設されたコードガイドの内側にて屈曲されるので、より小さい曲率にて小さく屈曲でき、以て、コードガイドの内側にて巻き戻されることが無い。
【0038】
また、請求項3記載の気器具の自在ヒンジにあっては、中央ヒンジ主体のコード導入部を覆うコードガイドを、該コード導入部の回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うよう形成できるので、コードガイドをより小さく形成できる。
【0039】
また、請求項4記載の気器具の自在ヒンジにあっては、コード導入部を覆いコードを導入ガイドさせるコードガイドが、中央ヒンジ主体に設けられてねじりコイルばねの挿通された凸状の支持軸にて、支持され回動されるので、より小型に自在ヒンジを形成することができる。
【0040】
また、請求項5記載の気器具の自在ヒンジにあっては、コード導入部を覆いコードを導入ガイドさせるコードガイドが、中央ヒンジ主体に設けられてねじりコイルばねの挿通された凸状の支持軸にて、支持され回動されるので、コードガイドに引っかかり等が無くて円滑に回動できる。
【0041】
また、請求項6記載の気器具の自在ヒンジにあっては、コードが、中央ヒンジ主体のコード導入部の一端側から他端側へ回動して略覆うコードガイドのコード開口より、その回動と反対方向の、コードガイドから離れる側に巻回されて、右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体側へ向け配設されるので、大きくコードを屈曲させて安定状態に収容させることができる。
【0042】
また、請求項7記載の気器具の自在ヒンジにあっては、中央ヒンジ主体のコード導入部を、その回動方向の一端側から他端側へ回動して略覆うよう形成されたコードガイドに、コードを切欠状に形成されたコード開口から装着できるので、組立性に優れる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電気器具の自在ヒンジの概略構成を示す分解斜視図である。
【図2】同電気器具の自在ヒンジを装着した、本発明の一実施の形態の電気スタンドを示す斜視図である。
【図3】同電気器具の自在ヒンジの説明図である。
【図4】同電気器具の自在ヒンジの動きを示す説明図である。
【図5】本発明の従来例である電気器具の自在ヒンジの概略構成を示す分解斜視図である。
【図6】同電気器具の自在ヒンジの動きを示す説明図である。
【符号の説明】
1 自在ヒンジ
2 中央ヒンジ主体
23 コード導入部
3 コードガイド
6 右ヒンジ主体
7 左ヒンジ主体
10 コード
11 可動アーム(一方の被結合部材)
12 灯具部(他方の被結合部材)

Claims (8)

  1. 互いの間にコードが配線される2つの被結合部材の間に介在してこれらの被結合部材相互の角度を任意に可動固定させるものであって、
    一方の被結合部材に配設される略円筒状の中央ヒンジ主体と、他方の被結合部材に配設されて該中央ヒンジ主体の略円筒外面と摺動し且つその両端を挟み込む右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体とを有して、これらのヒンジ主体の中心が回動自在にねじ結合されてなる電気器具の自在ヒンジにおいて、
    前記中央ヒンジ主体に前記コードを導入させるコード導入部を開口形成し、同コード導入部を覆うとともに該コードを導入ガイドさせるコードガイドを中央ヒンジ主体に回動自在に配設したことを特徴とする電気器具の自在ヒンジ。
  2. 前記コードガイドを、前記中央ヒンジ主体の略円筒状の内側に配設したことを特徴とする請求項1記載の電気器具の自在ヒンジ。
  3. 前記コードガイドは、前記コードを導入ガイドさせるコード開口を前記コード導入部の回動方向の一端側に有することを特徴とする請求項2記載の電気器具の自在ヒンジ。
  4. 前記コードガイドと、前記中央ヒンジ主体と右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体との相互にばね付勢し回動させるねじりコイルばねとをそれらの軸方向に積層し配設させたことを特徴とする請求項2又は3記載の電気器具の自在ヒンジ。
  5. 前記中央ヒンジ主体に、前記ねじりコイルばねへの挿通部となる凸状の支持軸を設けたことを特徴とする請求項4記載の電気器具の自在ヒンジ。
  6. 前記コードを、前記コード開口よりコードガイドから離れる側に巻回して右ヒンジ主体及び左ヒンジ主体側へ向け配設したことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一つの請求項に記載の電気器具の自在ヒンジ。
  7. 前記コード開口を切欠としたことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一つの請求項に記載の電気器具の自在ヒンジ。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一つの請求項に記載の電気器具の自在ヒンジを、その可動アームの一部としたことを特徴とする電気スタンド。
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