JP4295477B2 - 二次電池のガス抜構造及びガス抜方法、並びに二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウム二次電池等の密閉型二次電池に好適に用いられる二次電池のガス抜構造及びガス抜方法、並びに二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、リチウム二次電池は正極と負極の間でリチウムイオンを互いに吸蔵し合うことで充放電を行うようになっている。そして、初充電時に電池内部にガスが発生して電池内圧が上昇する問題が知られている。
このような問題に対処するため、例えば特開平11−96987号公報、特開2000−353547号公報記載の技術が報告されている。これらの技術は、初充電時にガス抜きを行うことで電池内圧を低下させるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術の場合、以下の問題がある。図7は、充放電サイクル数と電池内圧との関係を示す図である。二次電池、特にリチウム二次電池では、充放電時の主として負極の膨張により電池内圧が上昇するので、充放電サイクル毎に内圧がだんだん高くなる。
【0004】
この図において、初充電時にガス抜きを行わない場合、充放電サイクル数の増加とともに電池内圧は上昇し、安全弁圧を超えた時点で安全弁が破壊され、電池寿命となる。一方、ガス抜きを行った場合、安全弁が破壊されるまでの充放電サイクル数は、ガス抜きを行わない場合より若干増えるが、その差はわずかである。そして、いずれの場合でも、電池自体の寿命(電極や電解液の劣化等)より短い期間で電池が使用不能となる問題が生じる。なお、安全弁の動作圧力は、電池の安全性等を考慮して設定されているので、動作圧力を調整することは好ましくない。
【0005】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、繰返し充放電による電池内圧上昇を抑え、電池寿命を増大させることができる二次電池のガス抜構造及びガス抜方法、並びに二次電池を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1記載の二次電池のガス抜構造は、電池内圧が安全弁圧を超えると動作する安全弁を備えたリチウム二次電池の繰返し充放電に伴うガスを放出するためのガス抜構造であって、前記リチウム二次電池の缶蓋部に、前記安全弁と開口部とが設けられ、前記リチウム二次電池の前記開口部に接続され、他端が前記ガスを外部に排出して前記リチウム二次電池の内圧を初期充電時の内圧P0より低い所定圧力P2に低下可能な排気系と、前記排気系、又は前記開口部に設けられ、前記安全弁の動作圧力より低い圧力で開閉動作される開閉弁と、前記開閉弁を開閉動作させる制御部とを備え、前記制御部は、前記開閉弁を前記リチウム二次電池の安全弁の動作圧力より低く、かつ前記繰返し充放電による前記リチウム二次電池の内圧より高い圧力で開くとともに、前記リチウム二次電池の初期充電時の内圧P0より低い前記所定圧力P2の圧力で閉じるように開閉動作させることを特徴とする。
このようにすると、内圧が安全弁圧を越えて安全弁が動作(破損)して電池寿命を来たすことがなくなり、電池自体の寿命に到達するまで使用することができる。また、開閉弁は、繰返し充放電で電池内圧が高くなるまでの間は動作しないので、開閉弁の開閉頻度も減り、弁が開く際の外気の逆流を少なくし、電解液の劣化等を有効に防止できる。
【0007】
また、前記開閉弁は、安全弁の動作圧力より低く、かつ繰返し充放電によるリチウム二次電池の内圧より高い圧力で開くとともに、リチウム二次電池の初期充電時の内圧P0より低い所定圧力P2の圧力で閉じるようにされているため、開閉弁の動作時に電池内圧を充分低くすることができる。そのため、次に電池内圧が開閉弁の開圧力に上昇するまで多数の充放電サイクルが繰り返され、結果として開閉弁の開閉頻度を減らすことができる。さらに、リチウム二次電池の開口部に接続され、前記ガスを外部に排出する排気系を備え、前記開閉弁は、リチウム二次電池の開口部、又は前記排気系に設けられている。このようにすると、ガスが排気系を介して外部に排出されるので、リチウム二次電池のガス抜きを個々に行う場合に比べて、ガス抜きの管理が容易になる。
【0008】
前記開閉弁が閉じる圧力は、大気圧より低いことが好ましい。
このようにすると、二次電池内を排気した際、充放電時に発生し電極に付着していた気泡が減圧下で除去される。
【0009】
前記排気系内は、不活性ガス雰囲気になっていることが好ましい。
このようにすると、開閉弁が開く際の外気の逆流を少なくし、電解液の劣化等をさらに有効に防止できる。
【0010】
また、本発明の二次電池のガス抜構造において、前記排気系内を排気するポンプを備えたことが好ましい。
【0011】
本発明の二次電池のガス抜構造において、前記制御部は、前記リチウム二次電池の内部、又は前記排気系内の圧力に基づいて前記開閉弁を開閉動作させることが好ましい。
【0012】
本発明の二次電池のガス抜構造において、前記制御部は、前記リチウム二次電池の充放電サイクル数に基づいて前記開閉弁を開閉動作させることが好ましい。
【0013】
本発明の二次電池のガス抜方法は、電池内圧が安全弁圧を超えると動作する安全弁を備えたリチウム二次電池の繰返し充放電に伴うガスを放出するためのガス抜方法であって、前記リチウム二次電池の缶蓋部に、前記安全弁と開口部とが設けられ、前記リチウム二次電池の前記開口部に接続され、他端が前記ガスを外部に排出して前記リチウム二次電池の内圧を初期充電時の内圧P0より低い所定圧力P2に低下可能な排気系と、前記排気系、又は前記開口部に設けられ、前記安全弁の動作圧力より低い圧力で開閉動作される開閉弁と、前記開閉弁を開閉動作させる制御部とを備え、前記開閉弁を前記リチウム二次電池の安全弁の動作圧力より低く、かつ前記繰返し充放電による前記リチウム二次電池の内圧より高い圧力で開くとともに、前記リチウム二次電池の初期充電時の内圧P0より低い前記所定圧力P2の圧力で閉じるように開閉動作させて前記リチウム二次電池内のガスを外部に排出することを特徴とする。
【0014】
本発明の二次電池は、前記二次電池のガス抜構造を備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の二次電池のガス抜構造の実施形態及び二次電池について、各図を参照して説明する。なお、リチウム二次電池(以下、単に「二次電池」と称する。)を例として説明する。図1は、本発明の参考例に係る二次電池の斜視図である。図2は、本発明の参考例に係る二次電池の一部分を破断視した斜視図である。
【0016】
図1において、二次電池2の外形は、幅116mm×高さ179mm×奥行き66.5mmの略直方体形状をなしている。電池の筐体は、缶胴部の周縁に缶蓋部を接合(レーザ溶接や抵抗溶接等)することにより形成されている。缶蓋部には、後述する開閉弁10、安全弁15、正極端子13、負極端子14、が設けられている。開閉弁10と安全弁15は、封口板11上に設けられ、缶蓋部の開口部から電解液を注液した後、封口板11で封じるようになっている。開閉弁10は、例えば圧力0.29MPaを越えると開き、これ以下の圧力で閉じる公知のバネ式逆止弁(逆流防止弁)からなり、又、安全弁15は、例えば圧力0.49MPaを越えると破損して圧力を逃がすラプチャーディスクからなる。
【0017】
図2は、二次電池の一部分を破断視した斜視図であり、符号16は、例えばマンガン酸リチウム系材料とされる正極電極板(電極板)、17は例えば炭素系材料とされる負極電極板(電極板)、18はセパレータを示す。図に示された通り、正極電極板16、負極電極板17は略直立した状態で配置され、セパレータ18を介して、正極電極板16,セパレータ18,負極電極板17,セパレータ18,正極電極板16…の順に複数積層され、電極群19が形成されている。各正極電極板16は正極端子13に接続され、各負極電極板17は負極端子14に接続されている。
【0018】
さらに、電池缶の内部には、例えばエチレンカーボネート+ジメチルカーボネート等の有機材料とされる電解液が封入されている。電解液の液量は、任意に設定されるが、缶体の内容積に対して20〜50パーセント程度(液位は缶高さの90%程度)とされており、正極電極16、負極電極17、セパレータ18は、電解液に浸漬された状態となっている。
【0019】
図3は、安全弁15が設けられた面を示す平面図であり、図1の二次電池においては、缶蓋部を示す平面図である。開閉弁10及び安全弁15は、正極電極板16(電極板),負極電極板17(電極板)の積層方向から容器を視た際に上側となる缶蓋部2の対向する二つの角部に配設されている。また、正極端子13、負極端子14は、缶蓋部の中心部の左右にそれぞれ配設されている。
【0020】
この二次電池は、例えば定格270Whの単電池であり、複数の(4つの)単電池を直列に接続して、(定格約1KWhの)モジュールとする。そして、用途に応じて、モジュールを一または複数組み合わせて容量を適宜調節して用いる。また、設置場所のスペースに応じて、図1に示す如く正極端子13、負極端子14が設けられた面が上面となるように縦向きに設置される場合と、正極端子13、負極端子14が設けられた面が側面となるように横向きに設置される場合とがある。
【0021】
次に、本発明の参考例における開閉弁の動作について、図4を参照して説明する。上記参考例では、開閉弁10は安全弁圧(安全弁15の動作圧力)より低く、かつ繰返し充放電による二次電池の内圧(この内圧は、初期充電時の内圧P0を越える圧力であり、例えば0.2〜0.5MPa程度である)より高い圧力P1で開くようになっている。
【0022】
この図において、電池の内圧がP0より上昇してP1を越えると、開閉弁10が開閉して圧力を逃し、P1まで内圧が低下すると開閉弁10が閉じる(図の実施例1)。以後、内圧がP1を前後する毎に開閉弁10が開閉し、内圧はP1近傍に維持される。この結果、従来例のように、内圧が安全弁圧を越えて安全弁が動作(破損)して電池寿命を来たすことがなくなり、電池自体の寿命に到達するまで使用することができる。また、開閉弁は、繰返し充放電による二次電池の内圧より高い圧力で開き、繰返し充放電で充分に電池内圧が高くなるまでの期間は動作しないので、弁が開いた際の外気の電解液への混入が少なくなり、電解液等の劣化が低減される。
【0023】
次に、本発明の二次電池のガス抜構造の第1実施形態について、図5を参照して説明する。この図において、二次電池2A、・・・2Aは缶蓋部に安全弁15Aをそれぞれ備えるが、前記した開閉弁10は各二次電池2Aに設けられていない。そして、各二次電池2Aの缶蓋部の開口にはパイプ状の排気系20の分枝部が接続されている。排気系20の内部は各二次電池2Aの内部と連通する閉鎖空間となっていて、排気系の開口端部には電磁弁からなる開閉弁10Aが1個設けられている。つまり、この実施形態では、4個の二次電池2Aの内圧調整を1個の開閉弁で行うようになっている。開閉弁10Aの出側には真空ポンプ等からなる排気ポンプ22が取付けられ、開閉弁10Aが開いたときに上記閉鎖空間内のガスを外部に排気する。
【0024】
排気系20には圧力センサ24が取付けられ、排気系20内部の圧力を測定し、その結果を制御部26へ出力する。制御部26は例えばメモリ及びCPUからなり、圧力センサの出力値に基づいて、所定のタイミングで電磁弁10Aの開閉制御及び排気ポンプ22の動作制御を行う。なお、排気ポンプ22の排気側には水分吸着塔28が取付けられ、排気を行わないときに外部空気中の水分が上記閉鎖空間に混入(逆流)するのを防止している。
【0025】
次に、図4に戻って、開閉弁10Aの動作について説明する。まず、制御部26は、圧力センサ24からの信号により上記閉鎖空間の圧力(=電池内圧)がP1になったことを知ると、排気ポンプ22を動作させ、しばらく経過後に開閉弁10Aを開状態にさせて系内を排気させる。これにより、外部空気が逆流することなく、電池内圧を低下させることができる。次に、制御部26は、圧力センサ24からの信号により閉鎖空間の圧力がP2まで低下したことを知ると、開閉弁10Aを閉状態にさせ、しばらく経過後に排気ポンプ22を停止させる。これにより、外部空気が逆流することなく、系内の排気を終了させることができる。以後、閉鎖空間の圧力がP1に上昇すると、上記と同様の操作が行われる。
【0026】
以上のように、本実施形態(図4の実施例2)の場合、開閉弁の開圧力より閉圧力の方が低いので、開閉弁の動作時に電池内圧を充分低くすることができる。そのため、次に電池内圧が開閉弁の開圧力に上昇するまで多数の充放電サイクルが繰り返され、結果として開閉弁の動作回数を参考例(図4の実施例1)より減らすことができる。そして、これにより開閉弁が開く際の外気の逆流を少なくし、電解液の劣化等を有効に防止できる。
【0027】
次に、本発明の二次電池のガス抜構造の第2実施形態について、図6を参照して説明する。この図において、二次電池2B、・・・2Bは、缶蓋部に開閉弁10B及び図示しない安全弁をそれぞれ設けて構成されている。各開閉弁10Bの出側には排気系20Bの分枝部が接続されている。排気系の開口端部にはガス溜29が接続され、排気系20Bの内部と連通する。ガス溜29の他端は水分吸着塔28Bを介して外部に開口し、ここから排気を行うようになっている。水分吸着塔28Bは、外部空気中の水分が上記閉鎖空間に混入(逆流)するのを防止している。
【0028】
ガス溜29には窒素導入装置27が接続され、排気系20B及びガス溜29の内部空間を不活性ガス雰囲気にするとともに、この内部空間を外部に比べて高い所定圧力にすることで、系内のガスを外部の排気するための圧力差を生じさせ、さらに外気が逆流するのを防止して電解液の劣化等を有効に防止する。
【0029】
一方、各二次電池2Bの正負電極には、充放電時の電流あるいは電圧をモニタする制御部26Bが接続され、充放電状態を監視することで、充放電サイクル数をカウントするようになっている。そして、制御部26Bは、カウント数に応じて電磁弁(開閉弁)10Bの開閉動作の制御を行う。
【0030】
次に、図4に戻って、開閉弁10Bの動作について説明する。まず、制御部26Bは、二次電池2Bの正負電極からの電流あるいは電圧モニタ信号により充放電サイクル数(積算数)が所定の値(例えば1000サイクル)になったことを知ると、開閉弁10Bを開状態にさせて電池内のガスをガス溜29に排出させる。なお、ガス溜29の初期圧P3をP1及びP2より低くしておくことで、電池内のガスは自然にガス溜29側に移行する。
【0031】
制御部26Bは、開閉弁10Bを所定の時間開いた後に閉じる。これにより、電池内圧はP2まで低下するとともに、ガス溜29の圧力はP3より高くなる。そして、ガス溜29内のガスは、圧力差により開口端部から外部に排気されるが、窒素導入装置27より圧力P3の窒素ガスを導入されるので、ガス溜29内もP3に保持される。一方、制御部26Bは、開閉弁10Bを閉じたときに充放電サイクル数(積算数)を0にし、以後、次に1000サイクルの充放電がされると、上記と同様の操作が行われる。
【0032】
以上のように、本実施形態(図4の実施例3)の場合も、第1実施形態と同様、開閉弁の開圧力より閉圧力の方が低いので、開閉弁の動作時に電池内圧を充分低くすることができる。そのため、次に電池内圧が開閉弁の開圧力に上昇するまで多数の充放電サイクルが繰り返され、結果として開閉弁の動作回数を参考例(図4の実施例1)より減らすことができる。そして、これにより開閉弁が開く際の外気の逆流を少なくし、電解液の劣化等を有効に防止できる。
【0033】
なお、上記第1、第2実施形態において、ガス抜き後の電池内圧P2を大気圧より低くするとよく、特に0.04MPa程度とすると好ましい。このようにすると、充放電時に発生し電極に付着していた気泡が除去されるという作用がある。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはない。例えば開閉弁としては、各種の公知の弁を用いることができる。例えば、逆止弁の場合、バネ式弁に替えて、ボール(球)式の弁を用いてもよい。又、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、リチウム二次電池の安全弁の動作圧力より低く、かつ繰返し充放電によるリチウム二次電池の内圧より高い圧力で開くとともに、リチウム二次電池の初期充電時の内圧P0より低い所定圧力P2の圧力で閉じるように開閉動作される開閉弁を設けたので、内圧が安全弁圧を越えて安全弁が動作(破損)して電池寿命を来たすことがなくなり、電池自体の寿命に到達するまで使用することができる。また、開閉弁は、繰返し充放電で電池内圧が高くなるまでの間は動作しないので、開閉弁の開閉頻度も減り、弁が開く際の外気の逆流を少なくし、電解液の劣化等を有効に防止できる。
【0036】
また、前記開閉弁は、リチウム二次電池の初期充電時の内圧P0より低い所定圧力P2の圧力で閉じるようにされているので、開閉弁の動作時に電池内圧を充分低くすることができる。そのため、次に電池内圧が開閉弁の開圧力に上昇するまで多数の充放電サイクルが繰り返され、結果として開閉弁の開閉頻度を減らすことができる。そして、これにより開閉弁が開く際の外気の逆流を少なくし、電解液の劣化等をより有効に防止できる。さらに、リチウム二次電池の開口部に接続された排気系を備え、ガスが排気系を介して外部に排出されるので、リチウム二次電池のガス抜きを個々に行う場合に比べて、ガス抜きの管理が容易になる。
【0037】
請求項2記載の本発明によれば、前記開閉弁が閉じる圧力は、大気圧より低いので、リチウム二次電池内を排気した際、充放電時に発生し電極に付着していた気泡が減圧下で除去される。
請求項3記載の本発明によれば、排気系内は、不活性ガス雰囲気になっているので、開閉弁が開く際の外気の逆流を少なくし、電解液の劣化等をさらに有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例に係る二次電池のガス抜構造および二次電池の斜視図である。
【図2】 本発明の参考例に係る二次電池の一部分を破断視した斜視図である。
【図3】 安全弁が設けられた面を示す平面図である。
【図4】 本発明における開閉弁の動作を示す図である。
【図5】 本発明の第1実施形態を示す図である。
【図6】 本発明の第2実施形態を示す図である。
【図7】 従来のガス抜構造による充放電サイクル数と電池内圧との関係を示す図である。
【符号の説明】
2、2A、2B 二次電池
10、10A、10B 開閉弁
15、15A 安全弁
20、20B 排気系
22 ポンプ
26、26B 制御部
P1 所定圧力
P2 所定圧力より低い圧力
Claims (8)
- 電池内圧が安全弁圧を超えると動作する安全弁を備えたリチウム二次電池の繰返し充放電に伴うガスを放出するためのガス抜構造であって、
前記リチウム二次電池の缶蓋部に、前記安全弁と開口部とが設けられ、
前記リチウム二次電池の前記開口部に接続され、他端が前記ガスを外部に排出して前記リチウム二次電池の内圧を初期充電時の内圧P0より低い所定圧力P2に低下可能な排気系と、前記排気系、又は前記開口部に設けられ、前記安全弁の動作圧力より低い圧力で開閉動作される開閉弁と、前記開閉弁を開閉動作させる制御部とを備え、
前記制御部は、前記開閉弁を前記リチウム二次電池の安全弁の動作圧力より低く、かつ前記繰返し充放電による前記リチウム二次電池の内圧より高い圧力で開くとともに、前記リチウム二次電池の初期充電時の内圧P0より低い前記所定圧力P2の圧力で閉じるように開閉動作させることを特徴とする二次電池のガス抜構造。 - 前記開閉弁が閉じる圧力は、大気圧より低いことを特徴とする請求項1に記載の二次電池のガス抜構造。
- 前記排気系内は、不活性ガス雰囲気になっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池のガス抜構造。
- 前記排気系内を排気するポンプを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池のガス抜構造。
- 前記制御部は、前記リチウム二次電池の内部、又は前記排気系内の圧力に基づいて前記開閉弁を開閉動作させることを特徴とする請求項1、2又は4のいずれかに記載の二次電池のガス抜構造。
- 前記制御部は、前記リチウム二次電池の充放電サイクル数に基づいて前記開閉弁を開閉動作させることを特徴とする請求項1、2又は3のいずれかに記載の二次電池のガス抜構造。
- 電池内圧が安全弁圧を超えると動作する安全弁を備えたリチウム二次電池の繰返し充放電に伴うガスを放出するためのガス抜方法であって、
前記リチウム二次電池の缶蓋部に、前記安全弁と開口部とが設けられ、
前記リチウム二次電池の前記開口部に接続され、他端が前記ガスを外部に排出して前記リチウム二次電池の内圧を初期充電時の内圧P0より低い所定圧力P2に低下可能な排気系と、前記排気系、又は前記開口部に設けられ、前記安全弁の動作圧力より低い圧力で開閉動作される開閉弁と、前記開閉弁を開閉動作させる制御部とを備え、
前記開閉弁を前記リチウム二次電池の安全弁の動作圧力より低く、かつ前記繰返し充放電による前記リチウム二次電池の内圧より高い圧力で開くとともに、前記リチウム二次電池の初期充電時の内圧P0より低い前記所定圧力P2の圧力で閉じるように開閉動作させて前記リチウム二次電池内のガスを外部に排出することを特徴とする二次電池のガス抜方法。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の二次電池のガス抜構造を備えたことを特徴とする二次電池。
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