JP4294080B1 - 硬化材の配合決定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セメント(早強セメント)と、塩化カルシウムと、細粒分調整材と、水とを含み、セメントと、塩化カルシウムと、細粒分調整材と、水とを高剪断ミキサにより混練し、塩化カルシウムはセメントに対して4重量%〜12重量%が配合され、セメントに対する水の割合(地上W/C)は70重量%〜90重量%であり、細粒分調整材は硬化材練り上がり量1m3当り120kg以下が添加されている。
【選択図】図1
Description
しかし、従来の硬化材は、原位置土壌と混合した後、硬化して強度を発現するまで、長時間を要する。そのため、従来の硬化材が硬化するまでに、施工箇所における地山の応力が、概略水平方向へ延在する地中固結体(未硬化の改良体)を押し潰そうと作用して、当該地中固結体(未硬化改良体)が変形してしまう。その結果、緩み等の変位が地山に生じてしまう。
しかし、極めて短時間で硬化する硬化材、いわゆる瞬結タイプの硬化材を用いた場合には、当該硬化材を瞬結させるための反応剤(水ガラス)をセメント系硬化材に噴射した際に、水ガラスはセメントと瞬時に反応してゲル化するため、改良体はゲル化した固塊と未固結部分が混在する不均一な固化状態となり、地山の応力に抵抗できる改良体全体の早期強度として評価することが出来ない、という問題を有している。
しかし、係る技術(特許文献1)は、地中固結体の変形を防止し、且つ、機器中の硬化材流路における硬化材の固結を防止することを目的とするものではない。
ここで、「地中W/C」は、本発明に係る硬化材を地山の土壌(G)と混合した際におけるセメント(例えば早強セメント)に対する水分の割合を百分率で示した数値を意味する文言として、本明細書では用いられている。
これに対して、地上側におけるセメント(例えば早強セメント)に対する水分の割合を百分率で示した値、すなわち、地上側で混合された硬化材におけるセメント(例えば早強セメント)に対する水分の割合を百分率で示した値は、本明細書では「地上W/C」と表記している。
例えば、間隙率40%の地下水位以下砂地盤において、材令90分(硬化材噴射後90分)における地中固結体の一軸圧縮強度(早期強度発現性)が0.4kgf/cm2程度で、ブリーディング率が1%未満である事が要求される場合には、上述した地中W/Cの基準値は106%となる。
地中W/Cの基準値については、土壌や設計条件、或いは要求される早期強度、ブリーディング率を変化させた実験を行い、及び/又は、各種施工実績を分析して、地中W/Cの基準値のデータを蓄積し、データベースを構築する事が好ましい。
また、本発明によれば、セメントに対する水の割合(地上W/C)が70重量%〜90重量%となっており、前記割合(地中W/C)も基準値以下となるので、十分なセメント量が地中に混合され、造成される改良体(地中固結体)の強度が不足してしまう恐れは無い。
これに基づき、上述する構成を具備する本発明の硬化材の配合決定方法によれば、硬化材の配合と施工するべき地盤(G)の含水率や間隙率を考慮して地中W/Cを計算して、地中W/Cが適正な範囲内にあるか否かを判断する事により、当該配合に係る硬化材が施工に必要な早期強度を発現するか否かと、ブリーディングを起こさないか否かを判断する事が出来る。
換言すれば、本発明の配合決定方法によれば、地中W/Cを基準値以下に決定している。
同様に、前記地中W/Cに大きな影響を及ぼすパラメータである硬化材噴射流量を調節し(S4、S20)、前記地中W/Cを基準値以下の適正な範囲内に収めることにより、硬化材噴射流量を適正な範囲に収めることができる。
例えば、硬化材の粘度を計測することにより、硬化材の粘度が高過ぎて、硬化材流路(6)を介して搬送する事が困難になってしまうことが、未然に防止される。
最初に、図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
第1実施形態は、概略水平方向へ延在する地中固結体を造成する噴射工法(いわゆる「水平ジェット」)に係るものであり、図1は噴射工法を実施するための機器及び使用態様を示し、図2は噴射工法において硬化材の配合を決定する手順を示している。
ボーリングマシン2は、水平方向の掘削孔を削孔して、造成管6及び排泥管7を水平方向に挿入する機能を有している。造成管6は排泥管7の内部に挿入されており、排泥管7の端部(図1では右端部)より地中側(図1では右側)に延在した部分であって、造成管6端部近傍には、図示しない1対の噴射ノズルが形成されている。
図示はされていないが、地上側には土圧バランスを制御するシステムが配置されており、土圧バランスを制御する当該システムは推進工事等に一般的に広く用いられている。
図1で示す噴射工法では、造成管6を回転しつつ、排泥管7と共にボーリングマシン2側(図1では左側)へ引き抜くことにより、硬化材の交差噴流Jkにより施工地盤を切削し、切削された地盤は噴射された硬化材と混合され、以って、円柱状の地中固結体を造成する。
交差噴流Jkの噴射の際に生じたスラリー(図1では矢印Sで示す)は、排泥管7の内壁面と造成管6の外壁面との間の環状空間を介して、土圧のバランスをとりながら、ボーリングマシン2側に排出される。
また、施工地盤Gの切削に交差噴流Jkを用いる理由については、図2のステップS5の説明で後述する。
交差噴流Jkを用いるため、図示の実施形態では、施工地盤Gが硬化材により切削されて、硬化材と混合される領域(造成される改良体)の径寸法が制御可能である。
係る変形を防止するため、図1、図2の第1実施形態では、地中に噴射される硬化材は、早強セメントと、水と、塩化カルシウムと、細粒分調整剤とを包含しており、次の様な配合を有し、早期強度の実現とブリーディングの抑制をしている。
早強セメントに対する水の割合(地上W/C)は、地上における混合時には、70重量%〜90重量%である。
一方、塩化カルシウムの量が多過ぎると、硬化時間が短くなってしまい、硬化材が機器(造成管6)内の流路を流れている間に硬化してしまう事がある。それに加えて、カルシウムが析出してしまうという問題も存在する。
これ等の事情を考慮して、上述した塩化カルシウム配合量(早強セメントに対して、4重量%〜12重量%)は決定される。
一方、地上で混合する際における早強セメントに対する水の割合(地上W/C)が小さ過ぎる(相対的に早強セメント量が多過ぎる)と、硬化材の粘性が上昇するため、硬化材を搬送する際における圧力損失が大きくなり、硬化材流路の内径寸法を大きくして、搬送距離を短くしなければならなくなる。
係る事情を考慮して、地上で混合する際における早強セメントに対する水の割合(地上W/C)は、上述した様に、早強セメントに対して水が70重量%〜90重量%と決定された。
石灰岩ダストの添加量範囲は、硬化材練り上がり量1m3当り120kg以下である。換言すれば、石灰岩ダスト添加量の下限値は、添加量0である。例えば、地山に細粒分が多い場合には、石灰岩ダストの添加量がゼロとなる場合がある。
一方、石灰岩ダスト添加量の上限値は、硬化材練り上がり量1m3当り120kgである。細粒分が殆ど存在しない地山においては、係る割合で石灰岩ダストを添加する場合が存在する。
そして、図示の実施形態で用いられる硬化材は、地中W/Cが、90%〜120%の範囲内となる様に設定されている。
係る基準値は、硬化材の配合や、要求される品質、施工するべき地盤の含水率等により異なり、実験や施工を繰り返して、データベースを作成するべきものである。
従って、係る地盤(間隙率40%の地下水位以下砂地盤)では、地中W/Cが106%未満でなければ、必要な強度(この場合は、材令90分における地中固結体の一軸圧縮強度が0.4kgf/cm2程度)と、要求されるブリーディング率(この場合は1%未満であること)を充足する事が出来ない。
また、間隙率40%の地下水位以下の緩い砂地盤において、材令90分(硬化材噴射後90分)における地中固結体の一軸圧縮強度(早期強度発現性)が0.3kgf/cm2程度で、ブリーディング率が1%未満である事が要求される場合には、上述した地中W/Cの基準値は108%であることが、出願人の実験で確認されている。
第1実施形態における硬化材の配合や噴射の仕様を決定する手順について、図2を参照して説明する。
地中固結体(改良体)20は、係る土圧が作用しても変形しない様に、早期強度を発現する必要がある。地中固結体(改良体)20の変形防止に必要な早期強度を求めるためには、(地中固結体20に)作用する土圧を算出しなければならないのである。
ステップS3では、数種類の仮配合を同時に決定して、優先順位をつけることが出来る。或いは、仮配合を1種類だけ決めることも可能である。
引上げ速度が遅ければ、改良体の軸方向の単位長さ当りに噴射される硬化材の量が増加してセメントの量も増加し、引上げ速度が速ければ、改良体の軸方向の単位長さ当りに噴射されるセメントの量が減少する。
しかし、引上げ速度が速ければ、地中固結体(改良体)の直径(造成径)は小さくなり、引上げ速度が遅ければ、造成径は大きくなるため、地中W/Cを引上げ速度で調整する場合、造成径を一定にすることが必要である。そのため、造成管6の引上げ速度により地中W/Cを調整するには、造成径が変化しない交差噴流(Jk:図1参照)を用いるのが重要なポイントとなる。
そして、交差噴流を用いる場合には、引上げ速度を遅くすれば地中W/Cは(それ以前に比較して)減少し、引上げ速度を速くすれば地中W/Cは(それ以前に比較して)増加する。
図1を参照して上述したように、造成管6から噴射されて施工地盤(土壌)を切削するのは、硬化材の交差噴流Jkである。そして、交差噴流Jkを用いて土壌を切削すれば、その切削範囲、換言すれば地中固結体20の半径方向寸法を制御する事ができる。そして、交差噴流Jkによる切削範囲を制御する事ができることから、(改良体の長手方向の単位長さ当りにおける)切削された土壌の体積が計算可能なのである。
ここで、ステップS1で原位置土壌Gの組成が分析されているので、(改良体の長手方向における)単位長さ当りの切削された原位置土壌Gの体積が計算できれば、当該切削された土壌に包含されている水分量(硬化材により切削された原位置土壌に包含されている水分量)も計算できる。
そして、土中に噴射される硬化材における水とセメントの量と、硬化材により切削された原位置土壌Gに包含されている水分量が求まれば、地中W/C(硬化材が原位置土壌Gと混合された際の単位体積当りの早強セメントに対する水の割合)を求めることができる。
さらに換言すれば、交差噴流により地盤を切削しない場合には、地山の変化や引上げ速度により、噴流の到達距離(切削距離)が変化するため、切削された原位置土壌Gの量を定量的に求めることは困難であり、当該原位置土壌G中の水分量を計算することも出来ない。
上述した様に、例えば、間隙率40%の地下水位以下砂地盤において、材令90分(硬化材噴射後90分)における地中固結体20の一軸圧縮強度(早期強度発現性)が0.4kgf/cm2程度で、ブリーディング率が1%未満である事が要求される場合には、地中W/Cの基準値は106%である(発明者の実験より、求められた数値)。
係る場合には、ステップS5で計算された地中W/Cが106%以下であるか否かを、ステップS6で判断する。
上述した様に、引上げ速度は地中W/Cに大きな影響を与えるパラメータであり、引上げ速度を変更すれば、地中W/Cも変更するからである。
ここで、ステップS10で引上げ速度を変更する場合は、ステップS4で引上げ速度を決定する場合も同様であるが、設計造成径に必要な引上げ速度以下の速度にしなければならない。引上げ速度が、「設計造成径に必要な引上げ速度」よりも早いと、土壌が円筒形状に均一に切削されず、切削された土壌と硬化材とが均一に混合されない恐れが存在するからである。
ステップS5で計算された地中W/Cが基準値(例えば106%)以下であれば(ステップS6がYES)、ステップS5で計算された地中W/Cは妥当であり、引上げ速度も適切であると判断して、ステップS7に進む。
それに対して、次に述べるステップS7、S8は、例えば室内実験を行う必要がある。
ステップS6で妥当であると判断されたならば、ステップS3で決定された仮配合の硬化材を調合し、例えば粘度計を用いて、当該硬化材(仮配合の硬化材)の粘度測定を行う。
また、仮配合の硬化材とステップS1で採取された施工予定領域の土壌Gとを混合して、当該混合物(仮配合の硬化材とステップS1で採取された土壌Gとの混合物)における粘度、ブリーディング率、早期強度(例えば、材令90分における一軸圧縮強度)を測定する。
また、一軸圧縮強度は、例えば、日本工業規格における「土の一軸圧縮強度試験方法(A1216)」に従って行われる。
圧力損失は、図示されないプラントから造成管6までの配管及び造成管6(硬化材流路配管)の材質、内径、ステップS1で決定された施工長さ、配管長、ステップS3で仮決定された硬化材比重、ステップS4で決定された硬化材噴射流量、ステップS7で計測された粘度から計算する事ができる。
そして、ステップS3で決定された超高圧ポンプの吐出圧から、当該(計算された)圧力損失を減算し、減算の結果として求められた吐出圧が、硬化材の噴射、改良体の造成に必要な吐出圧以上となっている必要がある。
超高圧ポンプの吐出圧から圧力損失を減算して求められる吐出圧が、前記必要な吐出圧未満であれば、交差噴流Jkにより土壌を十分に切削する事が出来ないことになる。
粘度、ブリーディング率、早期強度の何れか1つでも目標をクリアしていなければ(ステップS8がNO)、ステップS3に戻る。
先行するループにおけるステップS3で一つの仮配合しか決定していなければ、ステップS3で新たな仮配合を決定して、ステップS4〜ステップS8を繰り返す。
その場合には、原位置土を切削し、硬化材と混合、撹拌した後、短時間(例えば90分)で所定の強度が得られるので、地上側に設置された図示しない土圧バランス制御システムが機能しなくなる状態(造成完了後や、土圧バランス制御システムまでの距離が長くなった状態等)で、土圧により地中改良体が変形することが防止される。
また、塩化カルシウムの配合量とセメントに対する水の割合により、硬化材の粘性が大き過ぎてしまうことはなく、また、硬化材が造成管6内の流路内で硬化してしまう事態が防止される。
図1、図2の第1実施形態では、地中W/Cが基準値よりも大きい場合には、引上げ速度を変更すること(ステップS10)により地中W/Cを調節したが、図3の第2実施形態では、引上げ速度ではなく、硬化材の噴射流量を変更して(ステップS20)、地中W/Cを調節している。
硬化材の水分率と土壌の水分率とは相違するので、硬化材の噴射流量を変更すれば、地中W/Cは変更される。そして、硬化材の噴射流量も、地中W/Cに対して影響が大きいパラメータである。
ステップS6において、地中W/Cが基準値よりも大きい場合(ステップS6がNO)には、硬化材噴射流量が適切ではないと判断して、ステップS20で硬化材噴射流量を変更する。
図1、図2の第1実施形態では引上げ速度(ステップS10)により地中W/Cを調節し、図3の第2実施形態では硬化材噴射流量(ステップS20)により地中W/Cを調節しているが、図4の第3実施形態では、硬化材の仮配合を変更することにより、地中W/Cを調節している。
これに対して、図4の第3実施形態では、仮配合を変更することにより地中W/Cを調節するので、引上げ速度や硬化材噴射流量等の仕様を決定(ステップS23)した後に、硬化材の仮配合を決定(ステップS24)している。
ここで、仮配合を変更する(ステップS30)に際して、ステップS23で、同時に複数の仮配合を決定しているのであれば、優先順位が1つ低い仮配合を選択する。先行するループにおけるステップS23で一つの仮配合しか決定していなければ、ステップS30で新たな仮配合を決定して、ステップS5、ステップS6を繰り返す。
しかしながら、例えば、地山が安定している(例えば、施工地盤が単一地層である)場合等、単一のノズルから噴射された噴流であっても、その到達距離は一定であり、造成された地中固結体の径方向寸法が大きく変動しない場合も存在する。その様な場合であれば、単一のノズルから噴出された噴流を用いたとしても、地中固結体20の半径方向寸法を一定寸法に制御することができて、改良体の長手方向における単位長さ当りの切削された原位置土壌Gの体積を正確に計算することができる。そして、切削された土壌に包含されている水分量、すなわち単一のノズルから噴射された噴流により切削された原位置土壌に包含されている水分量をも正確に計算することができる。
ここで、「地中固結体の径方向寸法が大きく変動」するか否かについては、施工条件や材料等の各種パラメータを考慮して、しきい値その他をケース・バイ・ケースで決定する。
図1〜図4の各実施形態が一対の(二つの)ノズルから噴射される交差噴流Jkで施工地盤を切削しているのに対して、図5の第4実施形態では、単一のノズルから噴射される硬化材噴流Jsにより、施工地盤を切削している。上述したように、例えば施工地盤が単一地層であり、いわゆる「地山が安定している」場合等の様に、造成された地中固結体の径方向寸法が大きく変動しないのであれば、交差噴流ではなく、単一のノズルから噴射される硬化材噴流Jsであっても、当該噴流Jsの到達距離は一定となるため、改良体20の半径方向寸法も一定値となる。
図5の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図4の実施形態と同様である。
図6は、垂直方向に延在する地中固結体を造成する噴射工法(いわゆる「垂直ジェット」)を実施するための機器及び使用態様を示している。
図6において、施工地盤Gの地上側Eには、ボーリングマシン101が設置されている。ボーリングマシン101は、ボーリングロッド102を用いてボーリング孔103を削効するための機器であり、図6の例では施工用マシン104を備えている。
また、地上側Eには、噴射工法施工時に発生したスライムの処理機構105が設けられている。
図6において、ボーリングロッドの地上側端部(図6では上端部)に設けられているのはスイベルジョイント108であり、スイベルジョイント108には図示しない硬化材供給系統が連通している。
交差噴流Jcの噴射の際に生じたスライムは、スライム処理機構105に送られて、公知の態様で処理される。
例えば、図1、図5では水平方向へ延在する地中固結体(改良体)を造成する噴射工法の施工を示しているが、図6で示す様に垂直方向へ延在する地中固結体を造成する噴射工法及びそれに用いられる硬化材についても、本発明の硬化材及び配合決定方法を適用する事が可能である。
2・・・ボーリングマシン
6・・・造成管
7・・・排泥管
G・・・施工領域の土壌
K・・・硬化材
W・・・垂直壁
Claims (3)
- 地盤(G)中に掘削孔を削孔してその削孔に造成管(6)および排泥管(7)を挿入し、造成管(6)に設けた噴射ノズルから硬化材を噴射し、造成管(6)を回転させながら排泥管(7)と共に引き上げ、地中に地中固結体を造成する際に、その硬化材の配合を決定するための硬化材配合決定方法において、セメントと塩化カルシウムと細粒分調整材と水とを含み、塩化カルシウムはセメントに対して4重量%〜12重量%が配合され、セメントに対する水の割合は70重量%〜90重量%であり、そして細粒分調整材は硬化材練り上がり量1m3当りに対して120kg以下が添加されている硬化材を準備し、施工領域の土質を分析し(S1)し、硬化材を地中に噴射するための条件を決定(S2)し、次いで噴射する硬化材の配合を仮決定(S3)し、硬化材を噴射する噴射ノズルを有する造成管(6)の引上げ速度を決定(S4)し、土質の分析により求められた土壌中の水分量と仮決定された硬化材の配合と決定された引上げ速度とに基いて、仮決定された硬化材を施工領域の土壌(G)と混合した際におけるセメントに対する水分の割合を算出(S5)し、その算出された前記水分の割合を基準値と比較し、前記水分の割合が基準値以下であれば引上げ速度が妥当であると判断し、基準値より大きければ引上げ速度が妥当ではないと判断(S6)し、前記水分の割合が基準値よりも大きな場合に引上げ速度を変更し、以って前記水分の割合を基準値以下にする(S10)ことを特徴とする硬化材の配合決定方法。
- 地盤(G)中に掘削孔を削孔してその削孔に造成管(6)および排泥管(7)を挿入し、造成管(6)に設けた噴射ノズルから硬化材を噴射し、造成管(6)を回転させながら排泥管(7)と共に引き上げ、地中に地中固結体を造成する際に、その硬化材の配合を決定するための硬化材配合決定方法において、セメントと塩化カルシウムと細粒分調整材と水とを含み、塩化カルシウムはセメントに対して4重量%〜12重量%が配合され、セメントに対する水の割合は70重量%〜90重量%であり、そして細粒分調整材は硬化材練り上がり量1m3当りに対して120kg以下が添加されている硬化材を準備し、施工領域の土質を分析し(S1)し、硬化材を地中に噴射するための条件を決定(S2)し、次いで噴射する硬化材の配合を仮決定(S3)し、造成管(6)の噴射ノズルから硬化材を噴射する硬化材の噴射流量を決定(S4)し、土質の分析により求められた土壌中の水分量と仮決定された硬化材の配合と決定された硬化材の噴射流量とに基いて、仮決定された硬化材を施工領域の土壌(G)と混合した際におけるセメントに対する水分の割合を算出(S5)し、その算出された前記水分の割合を基準値と比較し、前記水分の割合が基準値以下であれば硬化材の噴射流量が妥当であると判断し、基準値より大きければ硬化材の噴射流量が妥当ではないと判断(S6)し、前記水分の割合が基準値よりも大きな場合に硬化材の噴射流量を変更し、以って前記水分の割合を基準値以下にする(S10)ことを特徴とする硬化材の配合決定方法。
- 地盤(G)中に掘削孔を削孔してその削孔に造成管(6)および排泥管(7)を挿入し、造成管(6)に設けた噴射ノズルから硬化材を噴射し、造成管(6)を回転させながら排泥管(7)と共に引き上げ、地中に地中固結体を造成する際に、その硬化材の配合を決定するための硬化材配合決定方法において、セメントと塩化カルシウムと細粒分調整材と水とを含み、塩化カルシウムはセメントに対して4重量%〜12重量%が配合され、セメントに対する水の割合は70重量%〜90重量%であり、そして細粒分調整材は硬化材練り上がり量1m3当りに対して120kg以下が添加されている硬化材を準備し、施工領域の土質を分析し(S1)し、硬化材を地中に噴射するための条件である造成管(6)の引き上げ速度や硬化材の噴射流量を決定(S23)し、次いで噴射する硬化材の配合を仮決定(S24)し、土質の分析により求められた土壌中の水分量と仮決定された硬化材の配合と決定された前記条件とに基いて、仮決定された硬化材を施工領域の土壌(G)と混合した際におけるセメントに対する水分の割合を算出(S5)し、その算出された前記水分の割合を基準値と比較し、前記水分の割合が基準値以下であれば前記硬化材の配合の仮決定が妥当であると判断し、基準値より大きければ前記硬化材の配合の仮決定が妥当ではないと判断(S6)し、前記硬化材の配合の仮決定を変更し、以って前記水分の割合を基準値以下にする(S30)ことを特徴とする硬化材の配合決定方法。
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