JP4292370B2 - 医療用具およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用イメージファイバ、医療用カテーテル、医療用チューブ、バッグなどに用いられるポリイミド薄膜層を具備した医療用具およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリイミド樹脂は、高耐熱、高強度であり、生体適合性に優れているという特性から、医療用具の構成部材への応用展開が様々な方面で行われている。
しかしながら、医療用具へポリイミド樹脂を適応するのは以下のような制約があり、薄膜に加工するには使いにくい材料であった。
まず、ポリイミド樹脂は、一般に溶剤に溶けないものが多く加工性に劣る。また、溶剤可溶性ポリイミドは、その構造や分子量に制約があるため得られる被覆層の強度に問題がある場合がある。さらに、ポリイミド前駆体は溶剤可溶だが、ポリイミド樹脂とするには高温で焼成する工程が必要であり、基材に係る焼成に耐えうる耐熱性が必要となるため適用に制約がある。一方、蒸着重合によるポリイミド形成は汚染の心配はないが、真空工程を要し加工に手間がかかる他加工物の形状に制約がある。
【0003】
他方、ポリイミド樹脂は、電子材料用途において絶縁材料として広く認知され、薄膜で、パターニングが可能な感光性を有するポリイミドも多数提案されている。
これら感光性ポリイミドは、ポジ型とネガ型が提案されているが、いずれの場合も光酸発生剤、光ラジカル発生剤、光カチオン発生剤などの感光剤、各種増感剤などの低分子化合物が用いられている。
医療用途に用いる際には、これらが光で変性した生成物、未反応の残留物の溶出による毒性が懸念され、医療用に試された例はこれまでなかった。
【0004】
ところが、最近、感光剤として微量のフラーレンを用いた新たな方式のネガ型感光性ポリイミドが提案されている(特許文献1)。このネガ型感光性ポリイミドは、光を受けたフラーレンが酸素を励起し、励起酸素がフラン環の重縮合を引き起こし架橋するという全く新しいメカニズムからなるもので、次のことが低毒性に寄与すると考えられる。すなわち、感光剤の役目を担うフラーレンは化学的に変化せず、硬化樹脂中に留まる。また、励起酸素は寿命も短いことからフラン環の重縮合に消費されないものは失活する。したがって、この感光性ポリイミド樹脂が光硬化した樹脂からは、有毒成分が溶出する可能性はきわめて低く、医療用具への使用が期待される。
【0005】
【特許文献1】
特許第2878654号公報(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、医療用具に用いられるポリイミド薄膜を高精度に、容易に製造する方法およびそのポリイミド薄膜を具備した医療用具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記3成分を必須成分として含有するポリイミド樹脂組成物(以下「第1組成物」ともいう)を用いて形成された被覆層を有することを特徴とする医療用具に関する。
(a)ポリイミド樹脂
(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体
(c)上記(a)を除くフラン環含有化合物
また、本発明は、下記2成分を必須成分として含有するポリイミド樹脂組成物(以下「第2組成物」ともいう)を用いた被覆層を有することを特徴とする医療用具に関する。
(a−1)フラン環含有ポリイミド樹脂
(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体
本発明において用いられる上記第1組成物および第2組成物は、何れも光照射により硬化する性質(光硬化性)を有し、単独で使用することもできるし併用することもできる。
次に、本発明は、上記これらのポリイミド樹脂組成物を基材に塗布し、しかる後、光照射して、厚さ1〜1,000μmの被覆層を形成することを特徴とする医療用具の製造方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、従来の熱焼成タイプ、蒸着重合タイプのポリイミドに代わって、光硬化性を有するポリイミド樹脂組成物(以下、「光硬化性ポリイミド樹脂組成物」という)を用いることを特徴とし、ポリイミド薄膜を高精度に容易に形成することができる。
本発明は、光硬化性ポリイミド樹脂組成物を基材に塗布−乾燥した後に光照射することで硬化したポリイミド膜をコートすることができるため、低温、短時間で成膜できるというメリットがある。
さらに、本発明では、光硬化性のレジストである特徴を活用すれば、光照射を任意のマスクパターンを介して行うことで所望のパターニングされたポリイミド膜を基材上に形成することができ、設定する形状によって生体適合性を一段と改善することも容易に可能となる。
【0009】
このように、本発明で用いられる光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、
(a)ポリイミド樹脂
(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体
(c)上記(a)を除くフラン環含有化合物
もしくは
(a−1)フラン環含有ポリイミド樹脂
(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体
の成分で構成される。
【0010】
なお、本発明に用いられる光硬化性ポリイミド樹脂組成物には、分子内にシロキサン結合を有する化合物を含有することが光硬化特性を増す上で好ましく、上記(a),(b),(c)または(a−1)と(b)成分の少なくとも1つが、分子内にシロキサン結合を有する化合物を含有することも好ましい。また、分子内にシロキサン結合を有する化合物は、溶媒を除く組成物中に1〜30重量%含まれることも好ましい。
【0011】
光架橋点となるフラン環含有化合物は、分子内に少なくとも2個のフラン環ユニットを有している化合物であり、フラン環は主成分であるポリイミド樹脂側鎖に導入されたものであっても〔(a−1)成分〕、独立したもの〔(c)成分〕であってもよい。
フラン環含有化合物は、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体に対して、フラン環の含有の割合が1〜100,000倍モル量、好ましくは50〜20,000倍モル量の範囲で用いるのが望ましい。
(a)成分、(a−1)成分は、主成分となるポリイミド樹脂で、溶剤に可溶な可溶性ポリイミドが好ましく、さらには光硬化性を増す観点から透明性に優れた可溶性ポリイミド樹脂が好ましい。
【0012】
(b)成分は、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンおよびそれらの誘導体よりなる群から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、フラーレンおよびフラーレン誘導体から選ばれる1種以上を含有することも好ましく、化学修飾されたフラーレンを含有することも好ましい。また、(b)成分がフラン環を有する炭素クラスターの誘導体を含有することも好ましい。さらに、フラーレンC60とフラーレンC70の合計が50〜90重量%であるフラーレンを含有することも好ましい。
(b)成分100重量部中のうち、フラーレンおよびフラーレン誘導体の合計は、50〜100重量部であることが好ましい。
以下、本発明に用いられる光硬化性ポリイミド樹脂組成物、ポリイミド樹脂硬化膜の形成方法について、詳述する。
【0013】
<光硬化性ポリイミド樹脂組成物>
本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、上記各成分からなる組成物であって、光照射により、その成分が架橋あるいは重縮合して、硬化する性質を有する。
このような本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、通常、溶剤を含有し塗布に適した粘度に調整した光硬化性ポリイミド樹脂組成物として用い、塗膜を形成し、溶剤を除去した後、光照射により硬化させることができる。
本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、その成分として、光増感作用を有する、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体を含有するため、光照射によって(b)成分が酸素を励起し、励起酸素が、(c)フラン環含有化合物または(a−1)成分のフラン環における重縮合を促進するため、その他の光重合開始剤を用いない場合であっても、可視光あるいは紫外光を含む広範な波長領域で優れた感度特性を示し、特にシロキサン結合を有する化合物を含有する場合には、架橋反応の媒体となる励起酸素の移動度を高め、より優れた感度特性を示す。
また、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体を含有することにより、形成されたパターンの耐久性が向上し、絶縁性、耐熱性に優れた硬化膜を形成することができる。また、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物から形成された硬化物は、耐熱性、絶縁性、耐薬品性に優れる。
【0014】
また、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、微細な形状の素材上にも塗膜を形成でき、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物から形成された硬化物が、耐熱性、絶縁性、耐薬品性に優れる特性により、各種素材への被膜形成用素材としても好適に用いることができる。被膜を形成する素材としては、ガラス、金属などの無機素材、プラスチックなどの有機素材のいずれでもよく、例えば医薬品容器の被覆材などの用途に用いることができる。
以下、構成成分である(a)ポリイミド樹脂、(a−1)フラン環含有ポリイミド樹脂、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体、(c)上記(a)を除くフラン環含有化合物の各々について説明する。
【0015】
(a)ポリイミド樹脂および(a−1)フラン環含有ポリイミド樹脂:
(a)成分および(a−1)成分は、主成分となるポリイミド樹脂で、溶剤に可溶な可溶性ポリイミドが好ましく、さらには光硬化性を増す観点から透明性に優れた可溶性ポリイミド樹脂が好ましく、生体適合性の観点から溶剤を除いた組成物(第1組成物あるいは第2組成物)100重量部中50重量部以上含まれることが好ましい。さらに好ましくは、60〜100重量部、特に好ましくは80〜100重量部である。50重量部未満では、生体適合性が不十分であったり、被覆層の膜強度が不足し耐久性に劣る。
【0016】
これら溶剤可溶性のポリイミド樹脂は、酸無水物とジアミンとから合成することができる。ポリイミド樹脂を製造する際の、酸無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、酸無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合であるのが望ましい。
溶剤可溶性のポリイミド樹脂は、酸無水物とジアミンを非プロトン系極性溶媒中、通常、−20℃〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度条件下で重縮合反応させてポリアミック酸とした後、ピリジン、無水酢酸にて化学イミド化することにより得ることができる。
【0017】
酸無水物としては、例えば、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、4,10−ジオキサトリシクロ[6.3.1.02,7]ドデカン−3,5,9,11−テトラオンなどの化合物を挙げることができ、透明性、溶解性に優れた可溶性ポリイミドが得られる。
【0018】
ジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどの芳香族ジアミンおよび1,1−メタキシリレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族ジアミン、下記式(1)で表されるジアミノオルガノシロキサンなどが挙げられる。
【0019】
【化1】
Figure 0004292370
【0020】
(式(1)中、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜12の炭化水素基を示し、uは1〜3の整数であり、vは1〜20の整数である。)
また、(a−1)ヘテロ環含有ポリイミド樹脂は、下記式(2),(3)
【0021】
【化2】
Figure 0004292370
【化3】
Figure 0004292370
【0022】
〔式(2)〜(3)中、s,pはそれぞれ正の整数を表す〕
のような反応式で側鎖にフラン環を導入することができる。
この場合は、ジアミンとして、フラン環を導入する部位(官能基)を有するジアミンを用いる必要があり、例えば、3,5−ジアミノ安息香酸、下記式(4),(5),(6)に示すジアミン化合物などが挙げられる。
【0023】
【化4】
Figure 0004292370
【化5】
Figure 0004292370
【化6】
Figure 0004292370
【0024】
これらジアミンは、上述のジアミンと併用して用いることができる。
この他、特開2001−302598号公報の特許請求の範囲に示された特定のフラン環含有ジアミンを上述の酸無水物と反応させて合成することもできる。
【0025】
(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体:
本発明で用いることのできる(b)炭素クラスターおよびその誘導体は、光増感作用を有する。ここで、光増感作用とは、光照射下で酸素分子にエネルギーを与え、一重項酸素(12)を発生する作用を意味する。
このような炭素クラスターおよびその誘導体としては、フラーレン、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、炭素数が60より少ない炭素クラスター、およびこれらの炭素クラスターを化学的に修飾した誘導体のうち、光増感作用を有するものをいずれも用いることができる。
上記フラーレンとしては、例えば、C36、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C96および一分子中の炭素数が96を超えかつ最大凝集塊径が30nm以下の高次フラーレンなどを挙げることができ、これらのうちC60、C70、C76、C82などが好ましく用いられる。
【0026】
これらフラーレンは、公知の方法によって合成することができる。
例えば、C36の製造方法はNew Daiamond. vol.16, no.2, 2000, p.30-31に開示されている。C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90およびC96にの製造方法としては、J. Phy. Chem., 94, 8634(1990)にアーク放電法による製造方法が、またZ. Phys. D, 40, 414(1997)にオーブン・レーザー法による製造方法がそれぞれ開示されている。また、一分子中の炭素数が96を超えかつ最大凝集塊径が30nm以下の高次フラーレンは上記アーク放電法の副成物として得ることができる。
これらフラーレンの市販品は、C60およびC70としてフロンティアカーボン(株)製、MATERIALS TECHNOLOGIES RESEARCH MTR LIMITED社製などが挙げられ、C76、C78、C84としてMATERIALS TECHNOLOGIES RESEARCH MTR LIMITED社製などが挙げられる。
上記フラーレン類は、炭素数の異なるフラーレンの混合物でも本発明の目的を達成することができる。その市販品としては、フロンティアカーボン(株)製またはMATERIALS TECHNOLOGIES RESEARCH MTR LIMITED社製のC60/C70の混合物が挙げられる。
【0027】
また、上記フラーレンとしては、その表面に炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基などの官能基を有するものであってもよい。上記アミノ基は式−NR1 2で表され、ここで、R1としてはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基または分子量30〜50,000のポリエーテル鎖であることができる。上記アミノ基において置換基R1がポリエーテル鎖であるときには、その末端は水酸基または炭素数1〜6のアルコキシル基であることができる。
【0028】
上記フラーレン誘導体は、例えばScience, 252,548(1991)およびJ.Am.Chem.Soc, 114,1103(1992)に開示されているエポキシ化反応、Angew.Chem.Int.Ed.Engl., 30,1309(1991)に開示されている1級または2級アミンの付加反応、J.Am.Chem.Soc, 114,7301(1992) に開示されているDiels-Alder反応、あるいはJ. Chem. Soc., Chem. Commun., 1791(1992)に開示されているポリ水酸化反応などにより合成することができる。
【0029】
本発明では、炭素クラスターの誘導体として、フラン環を有する炭素クラスターの誘導体を用いてもよい。フラン環を含有する炭素クラスターの誘導体としては、炭素クラスターにフラン環を有する基が結合した炭素クラスター誘導体が挙げられ、好ましくは、フラーレンにフラン環を有する基が結合した炭素クラスター誘導体が挙げられる。
フラン環を有する炭素クラスターの誘導体は、炭素クラスターとフラン環を有する化合物とのDiels-Alder反応によって得ることができる。具体的には、フラーレンなどの炭素クラスターと、フルフリルアルコール、塩化フロイル、カルボキシルフラン、フルフリルアミンなどのフラン環を有する化合物とを、両者が溶解する溶剤中で撹拌することで反応を進行させることができる。
この場合、炭素クラスターとフラン環のモル比が、炭素クラスター/フラン環<1を充たす量で炭素クラスターとフラン環を有する化合物とを用い、30〜100℃の温度条件で反応を行うのが好ましい。
【0030】
フラン環を有する炭素クラスターの誘導体は、単独で用いてもよく、その他の炭素クラスターおよび/または炭素クラスター誘導体と組み合わせて用いてもよい。本発明において、炭素クラスターの誘導体として、フラン環を有する炭素クラスターの誘導体を用いた場合には、その他の炭素クラスターおよび/または炭素クラスターの誘導体、および、分子内に複数のフラン環を有する化合物との相溶性、溶剤への溶解・分散性に優れるため好ましい。
フラン環を有する炭素クラスター誘導体が、フラン環を複数有し、光照射により架橋あるいは重縮合できる化合物である場合には、特に感度が良好で形成パターンの耐久性に優れる光硬化性ポリイミド樹脂組成物とすることができる。
【0031】
本発明では、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体が、フラーレンおよび/またはその誘導体を含有するのが好ましく、フラーレンC60および/またはフラーレンC70あるいはそれらの誘導体を含有するのがより好ましく、フラーレンC60および/またはフラーレンC70を含有するのがさらに好ましい。
また、本発明では、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体が、フラーレンC60とフラーレンC70の合計が50〜90重量%であるフラーレンを含有することも好ましく、フラーレンC60とフラーレンC70の合計が50〜90重量%である粗製フラーレンを用いることができる。このような粗製フラーレンを含有する(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体を用いる場合には、充分な光増感作用を示し、かつ、高純度な精製フラーレンなどを用いる場合と比較して低コストで、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物を得ることができる。
本発明で用いる(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体が、フラーレンC60および/またはフラーレンC70を含有する場合には、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体全量中における、フラーレンC60とフラーレンC70との合計量が50重量%以上であるのが好ましい。
【0032】
これらの(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体は、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物中にほぼ均一に存在するのが好ましく、可溶とする有機溶剤中に溶解して用いてもよいが、溶解せずに組成物中に分散して用いてもよい。
(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体を分散して用いる場合には、その分散方法としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミンなどのアミノ基含有ポリマーを有機酸で部分的に中和させた分散剤助剤および有機溶剤と、炭素クラスターおよび/またはその誘導体とを容器に入れ、超音波分散、ビーズミル分散など機械的に混合させることにより行うことができる。具体的には、炭素クラスターおよび/またはその誘導体に対して、Avicia製Solsperseシリーズ(Solsperse24000など)や味の素(株)製PBシリーズなどの分散助剤を1〜10重量%、有機溶剤を20〜80重量%の割合で混合し、超音波ホモジナイザーで10〜60分処理する方法や、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体、分散助剤および有機溶剤の混合液100重量部に、0.1〜1mmのチタニアビーズを100〜1,000重量部加え、ビーズミル分散機にて処理する方法などが挙げられる。
【0033】
以上の(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体の配合量は、溶媒を除いた第1組成物あるいは第2組成物100重量部中に、好ましくは0.01〜5重量部、さらに好ましくは0.05〜2重量部である。0.01重量部未満では、光硬化性に乏しくなり、硬化膜が得られず、一方、5重量部を超えると、炭素クラスターが溶剤に十分溶解せず塗膜形成時に析出する問題がある。
【0034】
(c)フラン環含有化合物:
本発明で用いる(c)フラン環含有化合物は、分子内に複数のフラン環を有する化合物であり、(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体に光を照射した際の光増感作用によりフラン環が反応部位となって、架橋あるいは重縮合することのできる化合物であって、フラン環を分子内に2個以上有する。
【0035】
本発明で用いる、(c)フラン環含有化合物は、低分子化合物であってもよく、また、高分子化合物であってもよく、これらを混合して用いてもよい。低分子化合物としては、分子量1,000以下の化合物が、高分子化合物としては平均分子量2,000以上の化合物が、それぞれ好ましく用いられる。
【0036】
(c)フラン環含有化合物として、分子量1,000以下の低分子化合物のみを用いる場合には、溶媒を除く光硬化性ポリイミド樹脂組成物100重量部中における(c)化合物の割合が50重量部以下であると、光硬化性ポリイミド樹脂組成物を塗膜形成に適した粘度とするのが容易であるため好ましい。さらに好ましくは10〜50重量部、特に好ましくは20〜40重量部である。50重量部を超えると、塗膜形成時に塗布ムラが生じたり、露光後の現像が不均一になり所望の形状が得にくくなる。
【0037】
また、(c)フラン環含有化合物として、平均分子量が2,000以上の高分子化合物を用いる場合、(c)化合物としては、アクリル系ポリマー、エポキシ系ポリマーなどのポリマーの側鎖に、フラン環を導入した化合物、あるいは、フラン環を含むモノマーを共重合させて得られたポリマーが挙げられる。このような(c)化合物は、ポリマーの主鎖末端にフラン環を有する化合物であることも好ましい。
本発明で用いる分子内に複数のフラン環を有する(c)フラン環含有化合物は、分子の長軸方向の少なくとも一つの末端に、フラン環を有していることが好ましい。
【0038】
(c)フラン環含有化合物の割合は、溶媒を除く光硬化性ポリイミド樹脂組成物100重量部中に、好ましくは10〜100重量部、さらに好ましくは20〜100重量部である。10重量部未満では、塗膜の光硬化が不十分のため、所望の形状をパターニングすることが困難となる。
【0039】
また、本発明で用いる分子内に複数のフラン環を有する化合物(c)は、分子内にシロキサン結合を有することも光硬化性を高めるために好ましい。分子内に複数のフラン環を有する(c)化合物が高分子化合物である場合、主鎖中にシロキサン結合が導入されていてもよく、側鎖にシロキサン結合を有する基を有していてもよい。
シロキサン結合を含有する、分子内に複数のフラン環を有する(c)化合物は、例えば、シロキサン結合を含有するポリマーの側鎖に、フラン環を導入して得るか、フラン環を有するポリマーにシロキサンマクロマーを反応させて得ることができる。シロキサン結合を含有するポリマーとしては、例えば、ポリイミドのSi変性物としてX-22-8917(信越化学社製)、コンポセランH901(荒川化学工業社製)、アクリル樹脂のSi変性物としてX-22-8084(信越化学社製)、ウレタン樹脂のSi変性物としてX-22-2760(信越化学社製)、コンポセランU301(荒川化学工業社製)
エポキシ樹脂のSi変性物としてコンポセランE102(荒川化学工業社製)などの市販樹脂が挙げられるほか、F−009−01(日本ユニカー社製)
などのシロキサンマクロマー、A-174(日本ユニカー社製) などのシロキサン含有モノマーをアクリル樹脂合成時に共重合させて製造することができる。
【0040】
以下、フラン環を有する化合物について、本発明で用いる分子内に複数のフラン環を有する(c)化合物を具体的に説明する。
分子内に複数のフラン環を有する低分子化合物としては、好ましくは分子量1,000以下、より好ましくは分子量200〜1,000の化合物が望ましく、例えば、フロイン、フリル、フルフリン、フルフリルスルフィドなどの化合物のほか、例えば、p−アミノベンジルアルコールと2−塩化フロイルから合成される、下記式(7)で表される化合物、
【0041】
【化7】
Figure 0004292370
【0042】
多官能エポキシ化合物に2−カルボキシルフランを付加反応させた、下記式(8)で表される化合物、および、テトラカルボン酸無水物に、フルフリルアミンを反応させた化合物などが挙げられる。
【0043】
【化8】
Figure 0004292370
【0044】
分子内に複数のフラン環を有する高分子化合物としては、平均分子量が1,000以上、好ましくは2,000以上、より好ましくは2,000〜100,000の化合物が望ましく、例えば、アクリル系ポリマー、エポキシ系ポリマーに、フラン環を導入した化合物、あるいは、フラン環を有するモノマーを共重合させて得られたポリマーなどが挙げられる。
具体的には、例えば、アクリル系ポリマーと塩化フロイルなどのフラン環を有する化合物とを反応させて得られる、下記式(9)で表されるような高分子化合物;エポキシ系ポリマーとカルボキシルフランなどのフラン環を有する化合物とを反応させて得られる、下記式(10)で表されるような高分子化合物などが挙げられる。
【0045】
【化9】
Figure 0004292370
【化10】
Figure 0004292370
【0046】
なお、式中tは1〜10の整数を表し、その他の記号はそれぞれ正の整数を表す。
ここで、例えば上記式(9)で表されるようなアクリル系ポリマーから誘導される高分子化合物を製造する際に用いることのできるアクリル系ポリマーは、フラン環を導入する部位となる官能基を有する(メタ)アクリルモノマーと、必要に応じて併用可能なモノマーとを(共)重合して得られる。
(メタ)アクリルモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、ヘキサヒドロフタル酸モノ2−メタクリロイルオキシエチル、コハク酸モノ2−メタクリロイルオキシエチルなどのカルボキシル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー類;メタクリロイルオキシベンジルアルコール、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モノマー類などのモノマー類が挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一種を用いることができる。
【0047】
上記(メタ)アクリルモノマーと併用可能なモノマーとしては、2−ベンジル−2−プロピルアクリレート、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モノマー類、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類など、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸プロピレングリコールポリブチレングリコール、(メタ)アクリル酸エチレングリコールポリプロピレングリコールなど側鎖にプロピレングリコール鎖、ブチレングリコール鎖、エチレングリコール鎖を含む(メタ)アクリル酸エステルなど、メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)などが挙げられ、これらから選ばれる少なくとも一種を用いることができる。
【0048】
アクリル系ポリマーは、上記モノマー類の共重合反応によって合成することができ、共重合反応はラジカル重合するが適当で、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法などによって行うことができる。中でも、溶液重合法が好ましく、その際に用いられる溶媒としては、モノマーと反応しないもので、生成するアクリル系ポリマーが溶解する溶媒であれば特に制限されないが、メタノール、エタノール、n−ヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
【0049】
また、例えば、上記式(10)で表されるようなエポキシ系ポリマーから誘導される高分子化合物を製造する際に用いることのできるエポキシ系ポリマーとしては、フラン環を導入する部位となるエポキシ基を複数有する高分子化合物をいずれも用いることができ、具体的には、例えば、上記例示のポリマーのほか、油化シェルエポキシ社製エピコート154、エピコート157S65、エピコート1032、三井化学社製VG3101などのノボラック系樹脂をベースとした固形エポキシ化合物、ダイセル化学社製エポリードGT401などの脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0050】
シロキサン結合を有する化合物:
本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、分子内にシロキサン結合を有する化合物を含有することが好ましい。分子内にシロキサン結合を有する化合物は、酸素の塗膜への溶解、励起酸素の塗膜中での拡散を高めるために有効であり、光硬化性ポリイミド樹脂組成物中あるいはそれから形成された塗膜中に均一に相溶あるいは分散しているのが望ましい。
分子内にシロキサン結合を有する化合物は、上述した(b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体、(c)フラン環を有する化合物、ポリイミド樹脂〔(a−1)成分または(a−1)成分〕のいずれかの成分に含有されることが望ましいが、(a)成分もしくは(a−1)成分、(b)成分、または(c)成分とは独立して含有されていてもよい。
分子内にシロキサン結合を有する化合物が、上記(a)成分もしくは(a−1)成分、(b)成分または(c)成分の少なくとも一つに含有される場合には、シロキサン結合が、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物中に均一に相溶あるいは分散しやすいため好ましい。
【0051】
溶剤:
本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、各組成成分の選定に応じて、適宜選択して有機溶剤を含有することができる。本発明で用いる溶剤は、光硬化性ポリイミド樹脂組成物の各組成成分を溶解するものが好ましいが、均一に分散するものであってもよい。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらから選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
これらのうち、塗膜の均一性、安全性から、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、シクロヘキサノン、3−エトキシプロピオン酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンが好ましく用いられる。
溶剤は、本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物が、所望の粘度あるいは濃度となる量で用いることができるが、該組成物の固形分濃度は、通常、5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%である。
【0052】
<光硬化性ポリイミド樹脂組成物の調製>
本発明に用いられる光硬化性ポリイミド樹脂組成物の調整は、ポリイミド樹脂および炭素クラスターなどの必須成分とその他添加剤を溶剤に投入して撹拌・溶解することにより実施することができる。その際、炭素クラスターおよび/またはその誘導体を、他の成分と一緒に溶剤に投入しても良いが、このような調製を行うと、炭素クラスターおよび/またはその誘導体が完全に溶解するのに時間を要したり溶解残が発生することがある。係る問題を避けるためには、炭素クラスターおよび/またはその誘導体の溶解度の高い溶剤に高濃度に溶解させたA溶液と、ポリイミド樹脂およびその他の成分を溶剤に溶解したB溶液を予め調製し、B溶液にA溶液を徐々に加えることで調製することが好ましい。
【0053】
<ポリイミド樹脂硬化膜の形成方法>
本発明のポリイミド樹脂薄膜は、上述の構成からなる光硬化性ポリイミド樹脂組成物を基材に塗布し、溶剤を除去した後に光を照射して樹脂を硬化させることによって得られ、照射する光を制御し、未露光部を洗浄することによってパターン化されたポリイミド樹脂を得ることもできる。
塗布する基材は、膜が塗布可能であれば特に制限されない。例えば基材として、ポリエステル、ポリカーボネート、芳香族アミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ガラス、シリコン、セラミクス、SUSなどのフィルムまたは基材が挙げられる。
塗布方法は基材がシート状の場合は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法などを挙げることができ、マンドレルのように棒状の場合はディップコート、スプレーコートなどの方法により行うことができる。
塗布後の乾燥は組成物中の溶剤がある程度除去され、塗膜が流動しない状態にできれば十分であり、通常は60〜130℃程度である。
一回の塗布で形成される膜厚としては1〜100μmである。
【0054】
パターンを有するフォトマスクのパターンや素材などには特に制限はない。また、硬化に必要な光の種類(波長、強度)や照射時間などは、光硬化性樹脂組成物の組成に応じて適宜決定できるが、例えば、200〜800nmの波長範囲の光を1秒間〜10分間照射することができる。なお、400〜800nmの波長範囲の可視光のみでも良好に硬化させることができる。
また、光の照射量は、通常、100〜3,000mJ、好ましくは500〜2,000mJである。
【0055】
本発明に用いる光硬化性ポリイミド樹脂組成物は、その光硬化メカニズムから、露光時に塗膜に対して酸素供給が行われる必要があり、フォトマスクを塗膜に密着させて露光する方式は好ましくない。
光照射された塗膜は、架橋反応の促進、残留溶剤除去のために100〜150℃で焼成した後に必要あれば現像処理を行い、さらに乾燥を150〜200℃の温度で行って塗膜中の溶剤、水を除去する。
これらの工程(塗布−乾燥−露光−焼成−現像−乾燥)を繰り返すことによって、1μmから1,000μmまで、好ましくは10〜100μmまでのポリイミド薄膜が精度よく形成でき、さらにマスクパターンを用いて露光を行うことによって、ポリイミド薄膜表面を所望の形状に加工することも可能である。生体と接する表面の形状は、細胞増殖性に大きく影響することが知られており、特開2001−149061号公報に提案されている形状もマスク露光−現像処理によって容易に可能である。
【0056】
また、特開昭60−247515号公報、米国特許第4,575,330号明細書(特開昭62−35966号公報)、特開昭62−101408号公報、特開平5−24119号公報などによって提案されている光学的立体造形法を本発明の光硬化性ポリイミド樹脂組成物に適応することも可能であり、複雑形状のポリイミド構造体を容易に具現化することができる。この光学的立体造形法の代表的な例を説明すると、容器内に収容された光硬化性ポリイミド樹脂組成物の液面に、紫外線レーザーなどの光を選択的に照射することにより、所定のパターンを有する硬化樹脂層を形成する。次いで、この硬化樹脂層の上に、一層分の光硬化性樹脂組成物を供給し、その液面に選択的に光を照射することにより、先行して形成された硬化樹脂層上にこれと連続するよう新しい硬化樹脂層を一体的に積層形成する。そして、光が照射されるパターンを変化させながらあるいは変化させずに上記の工程を所定回数繰り返すことにより、複数の硬化樹脂層が一体的に積層されてなる立体形状物が形成される。この光学的立体造形法は、目的とする立体形状物の形状が複雑なものであっても、容易にしかも短時間で得ることができるという利点がある。
【0057】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0058】
実施例1
3,3'−ジアミノ−4,4'−ジヒドロキシビフェニル:8.47g(0.0392モル)と4,10−ジオキサトリシクロ[6.3.1.02,7]ドデカン−3,5,9,11−テトラオン:8.78g(0.0392モル)をN−メチル−2−ピロリドン:50ml中、60℃で撹拌し、ポリアミック酸の溶液を得た。
次いで、その反応混合液にピリジン:15.5g、無水酢酸:16gを加えてさらに110℃で5時間反応させた後、多量のメタノールに投入して可溶性ポリイミド:15gを回収した。
一方、テトラヒドロフラン:50mlにフルフリルアルコール:5.00g(0.0510モル)を溶解し、0℃に保ちながら、三臭化リン:4.90g(0.0181モル)を滴下した。約2時間撹拌したのち水を加え、100mlのエーテルを用いて有機成分を2回抽出した。エーテル層を炭酸水素ナトリウムで洗い、モレキュラシーブ30gを加えて一晩乾燥し、ろ過することによりフルフリルブロミドのエーテル溶液を得た。得られた溶液についてFT−IR、1H−NMRおよび13C−NMRによる分析を行い、フルフリルブロミドであることを確認した。
次いで、上記の可溶性ポリイミド:15gにγ−ブチロラクトン150mlを加えて溶解し、フルフリルブロミド7.70gを含むエーテル溶液および炭酸カリウム:6.50gを添加し、80℃で約2時間撹拌した。
次に、メタノールを用いて再凝固沈殿処理を行い、沈殿物を真空乾燥することによって、フラン構造構造を有するポリアミック酸:16.5gを得た。1H−NMRにより分析したところ、ポリアミック酸中のジアミン構造単位の70モル%がフルフリル基により置換されていた。また、このポリイミドの分子量は約35,000であった。
得られたフルフリル基部分置換ポリイミド:10.0gとSi変性ポリイミド (信越化学社製:X-22-8917):5gをγ−ブチロラクトンに溶解した溶液:35mlに、高純度のフラーレンC60[99.98重量%、Term社製]の1%−1,1,2,2−テトラクロロエタン溶液:7.5gを滴下しながら混合し、混合溶液の組成がγ−ブチロラクトン/1,1,2,2−テトラクロロエタン(70/30、容量比)総液量が50mlとなるように、1,1,2,2−テトラクロロエタンを適宜添加して調製した。この溶液をポアサイズ0.1μmのフィルターでろ過し、光硬化性樹脂組成物溶液とした。
【0059】
この光硬化性樹脂組成物溶液に、画像伝送用に用いられる直径500μm、長さ3cmの石英系イメージファイバを浸漬し、1cm/minの速度で溶液から引き上げディップコートした。
コートしたファイバは90℃オーブンで10分乾燥した後、高圧水銀灯により、可視光(波長365nmの紫外線照射量として100mJ/cm2)を照射し、180℃の循環式オーブンで1時間乾燥硬化させ、ポリイミドが30μm、膜厚バラツキ幅0.7μmで被覆されたイメージファイバを作製した。
作製したポリイミド被覆ファイバ20本を生理食塩水1mlで50時間煮沸抽出し、その液の急性毒性(経口、マウス、LD50)は抽出前の生理食塩水と変わらず、毒性は認められなかった。
また、イメージファイバは300℃に1時間加熱保持しても重量減少は3%以下で十分な耐熱耐久性を有していた。
このように、樹脂溶液の塗布からポリイミド被覆が完了するまで2時間弱で行え、多数のサンプルを同時並行で作製することも可能であった。
【0060】
実施例2
実施例1において、イメージファイバの光硬化性樹脂組成物溶液からの引き上げ速度を5cm/minに変更した以外は同様の操作でポリイミド被覆を行ったところ、ポリイミドが10μm、膜厚バラツキ幅0.2μmで被覆されたイメージファイバが作製できた。
【0061】
実施例3
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン:3.2g(0.0078モル)と下記式(x)に示すジアミン(x):3.24g(0.0078モル)、4,10−ジオキサトリシクロ[6.3.1.02,7]ドデカン-3,5,9,11−テトラオン:3.56g(0.016モル)をN−メチル−2−ピロリドン:25ml中、60℃で撹拌し、ポリアミック酸の溶液を得た。
次いでその反応混合液にピリジン:6.3g、無水酢酸:6.5gを加えてさらに110℃で5時間反応させた後、多量のメタノールに投入して可溶性ポリイミド:8gを回収した。
1H−NMRにより分析したところ、ジアミン(x)に由来するフラン環が確認され、側鎖にフラン環を有するポリイミドであることが分かった。また、このポリイミドの分子量は約30,000であった。
得られたフルフリル基部分置換ポリイミド:10.0gとSi変性ポリイミド(信越化学社製:X-22-8917):5gをγ−ブチロラクトンに溶解した溶液35mlに、粗製フラーレン[フロンティアカーボン(株)製]の0.7%−ジクロロベンゼン溶液:7.5gを徐々に滴下しながら混合溶解し、混合後の組成がγ−ブチロラクトン/ジクロロベンゼン(70/30、容量比)総液量が50mlとなるように、ジクロロベンゼンを適宜添加して調製した。この溶液をポアサイズ0.1μmのフィルターでろ過し、光硬化性樹脂組成物溶液とした。
【0062】
【化11】
Figure 0004292370
【0063】
この光硬化性樹脂組成物溶液を用い、照射用光源としてアルゴンイオンレーザー(波長351nm、364nm)を具えた光造形装置「ソリッドクリエーターJSC−2000」(ソニー株式会社製)により、液面におけるレーザー光強度が40mW、走査速度が100cm/秒、形成する硬化樹脂層の厚みが0.2mmの条件で、直径1mmの円(線幅=50μm)を連続的に造形することにより、直径1mm厚さ50μm、長さ3cmのポリイミドチューブを得た。
このポリイミドパイプをクリーンオーブンにて150℃1時間焼成処理を行った。
実施例1と同様にチューブ20本を生理食塩水1mlで50時間煮沸抽出し、その液の急性毒性(経口、マウス、LD50)を調べたところ、毒性は認められなかった。
【0064】
実施例4
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン:6.4g(0.0156モル)と4,10−ジオキサトリシクロ[6.3.1.02,7]ドデカン−3,5,9,11-テトラオン:3.56g(0.016モル)をN−メチル−2−ピロリドン:25ml中、60℃で撹拌し、ポリアミック酸の溶液を得た。
次いで、その反応混合液にピリジン:6.3g、無水酢酸:6.5gを加えてさらに110℃で5時間反応させた後、多量のメタノールに投入して可溶性ポリイミド:8gを回収した。
得られた可溶性ポリイミド:10.0gと、p−アミノベンジルアルコールと2−塩化フロイルから合成した上記式(7)の化合物:2gをγ−ブチロラクトンに溶解した溶液35mlに、粗製フラーレン[フロンティアカーボン(株)製]の0.7%−ジクロロベンゼン溶液:7.5gを徐々に滴下しながら溶解し、混合後の組成がγ−ブチロラクトン/ジクロロベンゼン(70/30、容量比)総液量50mlとなるように、ジクロロベンゼンを適宜添加して調製した。
この溶液をポアサイズ0.1μmのフィルターでろ過し、光硬化性樹脂組成物溶液とした。
【0065】
この光硬化性樹脂組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコーターを用いて塗布して、塗膜を90℃で10分間乾燥して溶媒を除去し、厚さ5μmの塗膜に形成した。
次いで、露光用マスク(口径5μmのパターン)を介して、高圧水銀灯により光照射した。照射量は100mJ/cm2(i線(波長365nmの紫外線)での測定値)とした。露光処理された薄膜に対して、組成物に用いた溶剤を現像液としてディップ現像処理を50秒間行った。次いで、超純水による水洗処理を行った。
走査型電子顕微鏡により薄膜を観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定したところ、底面の幅が5μm±0.5μm、高さが5μm±1μmと、寸法精度が高いポリイミド硬化物パターンが得られた。
【0066】
比較例1
特開2001−293082号公報の実施例1に従い、N−シリル化ジアミン:1.73gを12.5mlのN,N−ジメチルアセアミド(DMAc)に溶解し、5℃で無水ピロメリット酸(PMDA):1.09gを加え、窒素気流下20℃で1時間、50℃で12時間攪拌し、ポリアミド酸を合成した。この重合溶液にアルキルアンモニウムイオンをインターカレーションしたモンモリロナイト:0.14gを加え十分に分散し、ポリアミド酸溶液を作成した。
このポリアミド酸溶液に直径500μm、長さ3cmの石英系イメージファイバを浸漬し、1cm/minの速度で溶液から引き上げ、ディップコートした。
引き上げたファイバは室温で1日、60℃で12時間、100℃で12時間、150℃で6時間、200℃で6時間減圧乾燥し、次いで窒素気流下300℃で2時間加熱して、ポリイミド被覆したイメージファイバを得た。
ポリイミド層の膜厚は、5μmの膜厚で、所望の30μmにするには6回同操作を繰り返す必要があった。
【0067】
比較例2
特開2002−95735号公報 実施例1に従い、直径500μm、長さ3cmの石英系イメージファイバの表面に、無水ピロメリット酸と4,4’−ジアミノジフェニルメタンとを真空蒸着させて0.1μmの蒸着被膜を形成した。
一方、ブロック化イソシアナート(第一工業製薬(株)製:エラストロンH−8)とポリエチレングリコール(分子量10万)とを1:10の重量割合で混合して10%水溶液を調製した。この10%水溶液を上記ファイバの蒸着被膜に塗布し、その後に、50℃の熱風循環乾燥機で2時間乾燥し、次いで、120℃で20分間熱処理した。
この方法で被覆されたポリイミド系樹脂の平均膜厚はわずか0.4μmであった。
【0068】
以上の実施例、比較例より、本発明においては、ポリイミドの膜厚を塗布条件などで自在に設定可能である。また、本発明では、蒸着法、ポリアミド酸法など従来知られていた方法よりも、工程数も少なく、遥かに効率的に膜形成できる。
さらに、本発明の方法によって形成されたポリイミド膜は、光硬化性材料であるにもかかわらず、毒性が検知されないため、生体への悪影響の懸念を払拭する画期的な方式、材料であることが分かる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、特定のポリイミド樹脂組成物により、所望の微細な形状、膜厚のポリイミド樹脂被膜を好適に形成することができ、形成されたポリイミド被膜は、力学物性、耐熱性、生体適合性に優れるため、医療用具への適応が可能となる。これまで医療用具に用いられるポリイミドは、蒸着重合法、ポリイミド前駆体の高温焼成によって形成する方法が主流であり、ポリイミド樹脂の形状、膜厚の制御はほぼ手作業に近く、工業的な量産性に著しく劣るものであった。
これに対し、本発明による光硬化方式は、これら加工上、量産上の問題を一気に解消する画期的な方式であり、医療用イメージファイバ、医療用カテーテル、医療用チューブ、バッグなどの医療器具の性能を飛躍的に高められる。

Claims (3)

  1. 下記3成分を必須成分として含有するポリイミド樹脂組成物を用いて形成された被覆層を有することを特徴とする医療用具。
    (a)ポリイミド樹脂
    (b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体
    (c)上記(a)を除くフラン環含有化合物
  2. 下記2成分を必須成分として含有するポリイミド樹脂組成物を用いて形成された被覆層を有することを特徴とする医療用具。
    (a−1)フラン環含有ポリイミド樹脂
    (b)炭素クラスターおよび/またはその誘導体
  3. 請求項1または2記載のポリイミド樹脂組成物を基材に塗布し、しかる後、光照射して、厚さ1〜1,000μmの被覆層を形成することを特徴とする医療用具の製造方法。
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