JP4291251B2 - 物体検出方法及び物体検出装置並びに物体検出プログラム - Google Patents

物体検出方法及び物体検出装置並びに物体検出プログラム Download PDF

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本発明は、撮像装置を用いて物体検出を行う物体検出方法及び物体検出装置並びに物体検出プログラムに関し、特に、木々や波などの揺れが観測される環境下において、撮像範囲内への物体を検出すべき対象物体として、撮像装置から入力する映像信号の中から自動的に検出する物体検出方法及び物体検出装置並びに物体検出プログラムに関する。
カメラ等の撮像装置を画像入力手段として用いた侵入物体監視装置は、従来の監視員による有人監視ではなく、監視視野内の侵入物体を検出したり、物体の種類を確認したりして、自動的に所定の報知や警報処置が得られるようにしたものである。このようなシステムを実現するためには、先ず、カメラ等の画像入力手段より得られた入力画像と基準背景画像(即ち、検出すべき物体の写っていない画像)や該入力画像と異なる時刻に得られた入力画像とを比較し、画素毎に差分を求め、その差分の大きい領域を物体として抽出する方法がある。この方法は、差分法と呼ばれ従来から広く用いられている。特に、入力画像と基準背景画像との差分を用いる方法は背景差分法、異なる時刻に得られた入力画像間での差分を用いる方法はフレーム間差分法と呼ばれる。
まず、背景差分法の処理を、図5を用いて説明する。図5は、背景差分法における物体検出の処理原理を説明するための図で、101は入力画像、105は基準背景画像、501は背景差分法による差分画像、502は差分画像501の二値化画像、112は減算器、115は二値化器である。
図5において、減算器112は、2フレームの画像(この図では入力画像101と基準背景画像105)の画素毎の輝度値の差分を計算して差分画像501を出力し、二値化器115は差分画像501の画素毎の輝度値が所定のしきい値Th未満の輝度値を“0”、しきい値Th以上の画素の輝度値を“255”(1画素の輝度値を8ビットで計算)として、二値化画像502を得る。
これによって、入力画像101に写った人型の物体503は、減算器112によって差分が生じた領域504として計算され、二値化器115によって輝度値“255”のかたまりの画像505として検出される。背景差分法を応用した例としては、例えば、特開平9−288732号公報がある。
次にフレーム間差分法の処理を、図6を用いて説明する。図6は、フレーム間差分法における物体検出の処理原理を説明するための図で、101は第1の入力画像、102は第1の入力画像101と同一の視野範囲を第1の入力画像101と異なる時刻に撮像して得られた第2の入力画像、601はフレーム間差分法による差分画像、602は差分画像601の二値化画像、112は減算器、115は二値化器である。
図6において、減算器112は前記図5の場合と同様に2フレームの画像(この図では第1の入力画像101と第2の入力画像102)の画素毎の輝度値の差分を計算し差分画像601を出力し、二値化器115は前記図5の場合と同様に差分画像601の画素毎の輝度値が所定のしきい値Th未満の輝度値を“0”、しきい値Th以上の画素の輝度値を“255”(1画素の輝度値を8ビットで計算)として、二値化画像602を得る。
これによって、第1の入力画像101及び第2の入力画像102に写った人型の物体603及び604は、減算器112によって差分が生じた領域605として計算され、二値化器115によって輝度値“255”のかたまりの画像606として検出される。フレーム間差分を応用した例としては、例えば、特許登録番号第2633694号公報がある。
しかし、背景差分法では、対象物体の入力画像上での見かけの移動速度が小さい場合でも対象物体を検出できるという特徴があるものの、木の葉や波などの揺れのような動く物体がある場合には、動く物体を誤って検出してしまうという課題がある。また、フレーム間差分法では、木の葉や波などの揺れのような動く物体がある場合に、差分処理を行う2フレームの画像を取得する時間間隔を適切に設定する(2フレームの画像間で木の葉や波の揺れの変化が小さくなるように設定する)ことで動く物体を誤って検出すること(誤検出)が低減できるという特徴があるものの、検出すべき対象物体の入力画像上での見かけの移動速度が小さい場合には対象物体として検出されないという課題がある。
本発明の目的は、対象物体以外の動く物体の誤検出を低減して、撮像範囲内の対象物体を検出する物体検出方法及び物体検出装置並びに物体検出プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本例に係る物体検出方法では、撮像手段から得られる画像中の物体を検出する物体検出方法であって、撮像手段からの距離が遠い領域に対しては背景差分法に基づく差分処理を行い、撮像手段からの距離が近い領域に対してはフレーム間差分法に基づく差分処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本例に係る物体検出装置では、撮像手段から得られる画像中の物体を検出する物体検出装置であって、撮像手段からの距離が遠い領域に対しては背景差分法に基づく差分処理を行い、撮像手段からの距離が近い領域に対してはフレーム間差分法に基づく差分処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本例に係る物体検出プログラムでは、撮像手段から得られる画像中の物体を検出する物体検出プログラムであって、撮像手段からの距離が遠い領域に対しては背景差分法に基づく差分処理を、撮像手段からの距離が近い領域に対してはフレーム間差分法に基づく差分処理をコンピュータに行わせる。
フレーム間差分法と背景差分法の長所短所を整理すると以下のようになる。
フレーム間差分法の長所:差分処理を行う2フレームの画像を取得する時間間隔を適切に設定する(2フレームの画像間で木の葉や波の揺れの変化が小さくなるように設定する)ことで誤検出の割合を低減できる。
フレーム間差分法の短所:見かけの動きが小さい(時間間隔△tにおける画像上の移動量が小さい)物体は検出できない。
背景差分法の長所:見かけの動きが小さい物体も検出可能(停止物体も検出可能)。
背景差分法の短所:検出すべき対象物体以外の動く物体も検出してしまう。
本発明者等がフレーム間差分法と背景差分法を洋上侵入監視船の検出に適用した実験(フレーム時間間隔△t=100msec)の結果、以下のことが分かった。
フレーム間差分法を使えば海面に写る夕日の反射は抑制可能である(検出されたとしても誤検出領域の面積は小さい)。背景差分法では夕日の反射の誤検出は抑制できない(誤検出領域の面積が大きい)。夕日の反射の誤検出は、画像手前部分に多い(画像手前になるほど波が大きく見えるため)。フレーム間差分法では遠方の船舶は検出できない(見かけの移動量が小さいため)。
これらの結果から、画面手前(近くの物体)を検出する場合は、フレーム間差分法が有効であり、画面奥(遠方の物体)を検出する場合は、背景差分法が有効であると結論できる。
従って、本発明では、テレビジョンカメラの画面手前ではフレーム間差分法を適用し、画面奥では背景差分法を適用するようなハイプリッド化によって物体検出性能を向上させるようにしたことを1つの特徴としたものである。
本発明によれば、撮像範囲内の対象物体を、対象物体以外の動く物体の誤検出を低減して、検出する物体検出方法及び物体検出装置並びに物体検出プログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施例を図面に言及して説明する。全図面を通じて同様な部材には同様な参照符号を付す。
図4は、本発明を適用した侵入物体監視システムのハードウエア構成を示すブロック図である。最初に、図4に言及してこの侵入物体監視システムを説明する。
図4において、401はテレビジョンカメラ(以下TVカメラと呼ぶ)、402は画像入力I/F、403はCPU、404はプログラムメモリ、405は画像メモリ、406はワークメモリ、407は出力1/F、408は画像出力1/F、409は警告灯、410は監視モニタ、411はデータバスである。
TVカメラ401は画像入力I/F402に接続され、監視モニタ410は画像出力I/F408に接続され、警告灯409は出力I/F407に接続されている。また、画像入力I/F402、CPU403、プログラムメモリ404、画像メモリ405、ワークメモリ406、出力I/F407及び画像出力I/F408は、データバス411に接続されている。
図4において、TVカメラ401は監視対象区域を含めた撮像視野内を撮像する。TVカメラ401は、撮像した画像を映像信号に変換し、該映像信号を画像入力I/F402に入力する。画像入力I/F402は、入力した該映像信号を侵入物体監視システムで扱うフォーマット(例えば、幅320pix、高さ240pix、8bit/pix)の画像データに変換し、データバス411を介して画像メモリ405に送る。画像メモリ405は、画像入力I/F402から送られてきた画像デ―夕を蓄積する。
CPU403は、プログラムメモリ404に保存されている動作プログラムに従って、ワークメモリ406内で画像メモリ405に蓄積された画像の解析を行う。以上の解析結果、TVカメラ401の撮像視野内に侵入物体が侵入した等の情報を得る。CPU403は、データバス411から画像出力I/F408を介して監視モニタ410に、例えば、処理結果画像を表示し、出力I/F407を介して警告灯409を点灯する。
また、前記画像出力I/F408は、CPU403からの信号を前記監視モニタ410が使用できるフォーマット(例えば、NTSC映像信号)に変換して、監視モニタ410に送る。監視モニタ410は、例えば、侵入物体検出結果画像を表示する。
図2は本発明の侵入物体の検出の第1の処理フローを示す図である。この処理フローは、図4の侵入物体監視システムのハードウエア構成を用いて実行される。
この図2の第1の処理フローは、図4のTVカメラ401から入力した入力画像101と、画像メモリ405に保存されている所定のフレーム数(2フレーム以上)の前の入力画像との差分画像を、図6に表されるフレーム間差分法によって計算し、得られた所定フレーム数の差分画像に重み付けして加算し、得られた合成差分画像を所定のしきい値で二値化することによって、TVカメラ401の視野内に侵入した物体を検出する方法である。
まず、画像入力ステップ201では、TVカメラ401によって撮像される入力映像信号を、例えば、320×240画素(pix)の入力画像101として得る。次にフレームカウンタクリアステップ202では、フレーム間差分の対象となる画像番号を管理するための変数であるフレームカウンタの値を1に設定する。
次に、フレーム間差分処理ステップ203では、入力画像101(ここではa(x,y)と表記する。(x,y)は画像上の画素の位置を表す)と画像メモリ405に保存されている前の入力画像(ここではbi(x,y)と表記する。iはフレームカウンタの値を表す)との差分(ci(x,y)と表記する)を計算する。
このとき、対象となる画像メモリ405に保存されている入力画像は、前記フレーム番号によって決定され、例えば、フレームカウンタの値が1の場合は、一番最近(例えば、1フレーム前)に保存された入力画像(bi(x,y))を表す。画素毎の差分は、以下のようにして計算される。
次に、フレームカウンタ増加ステップ204では、フレームカウンタの値を1増加させる。
フレーム終了判定ステップ205では、フレームカウンタの値が所定の値N未満の場合にフレーム間差分ステップ203に分岐し、所定の値N(例えば、N=3)以上の場合には差分画像合成ステップ206へ分岐する。ここで、所定の値Nは、入力画像101とフレーム間差分を行う場合に使用する画像の数、即ち、画像メモリ401に保存する入力画像の数を表し、例えば、N=4とした場合、画像メモリ401に保存されている入力画像の数は4である。そして、この場合、差分画像も4フレーム(ci(x,y)、i=1〜4)得られる。
次に、差分画像合成ステップ206では、得られたNフレームの差分画像を所定の加重係数画像di(x,y)によって重み付けして加算し、合成差分画像e(x,y)を得る。合成差分画像e(x,y)は、以下のようにして計算される。
ただし、加重係数画像di(x,y)は、
となるように予め設定しておく。
この加重係数画像di(x,y)は、各差分画像ci(x,y)が合成差分画像e(x,y)に対してどの位寄与するかを表し、例えばdl(100,100)=255の場合は、座標(100.100)において第1の差分画像(cl(x,y))が合成差分画像e(x,y)に対して100%の寄与率を持っていることを表す(加重係数画像は、1画素8ビットの画像として表されており、加重係数画像の画素値が0の場合は寄与率が0%、画素値が255の場合は寄与率が100%であることを意味する)。
図14は、本発明の一実施例の差分画像、加重係数画像、及び合成差分画像を説明するための図である。図14は、差分画像のフレーム数が2、即ち、ci(x,y)、i=1,2の例である。説明を簡単にするため、差分画像、加重係数画像、及び合成差分画像それぞれの4点の画素位置(1)〜(4)について説明する。差分画像c1(x,y)の画素位置(1)〜(4)のそれぞれの差分の輝度値は乗算器113に出力され、差分画像c2(x,y)の画素位置(1)〜(4)のそれぞれの差分の輝度値は乗算器113′に出力される。また、加重係数画像d1(x,y)は差分画像と同一の画素位置(1)〜(4)の加重係数が輝度値と同じ次元の値で与えられ、例えば、画素位置(1)の加重係数d1(1)を255、また、画素位置(2)の加重係数d1(2)を127、画素位置(3)の加重係数d1(3)を127、画素位置(4)の加重係数d1(4)を0としている。同様に、加重係数画像d2(x,y)では、d2(1)を0、d2(2)とd2(3)を128、d2(4)を255とする。したがって、乗算器113と113′でそれぞれの画素毎に乗算し、乗算した出力が加算器114で加算されさらに255で除算することにより、合成差分画像e(x,y)が得られる。
更に、この加重係数画像の設定を、図7から図13を用いて説明する。図7と図8は、洋上監視に対して本発明を適用した場合の加重係数画像の設定例である。図7において701は監視対象の視野範囲を撮像して得られる入力画像を表し、図8は、所定の値NをN=4とした場合の例で、4つの加重係数画像di(x,y)、i=1〜4を重ねて表示したものである。
図8の例では、加重係数の値によって、海面の領域とそれ以外の領域(防波堤及び灯台の領域)804を分けており、海面領域は更に、TVカメラ401からの距離に応じて、3つの領域801〜803に分けている。
海面に発生する波の揺れは、TVカメラ401に近い程大きく観測される。このため、TVカメラ401に近い領域では波の揺れによる輝度値の変化を少なくするようにフレーム間差分を行わなければならない。従って、2フレームの画像入力時間を短くする必要がある。即ち、海面、画面手前の領域801に対しては差分画像c1(x,y)(2フレームの画像入力時間を短い間隔、例えば、100msec)を使い、TVカメラ401から離れた領域802(例えば、TVカメラ401から30m以上離れた領域)に対しては、差分画像c2(x,y)(2フレームの画像入力時間間隔を中くらい、例えば、500msec)を使い、TVカメラ401から更に離れた領域803、例えば、TVカメラ401から100m以上離れた領域)に対しては、差分画像c3(x,y)(2フレームの画像入力時間間隔を長く、例えば、3sec)を使うようにする。
ただし、波の揺れが存在しない領域804については、2フレームの画像入力時間間隔を長くできるので、差分画像c4(x,y)を使うようにする。
従って、加重係数画像d1(x,y)は、領域801の画素を255、それ以外の画素を0にする。
同様に、加重係数画像d2(x,y)は領域802の画素を255、それ以外の画素を0、加重係数画像d3(x,y)は領域803の画素を255、それ以外の画素を0、加重係数画像d4(x,y)は領域804の画素を255、それ以外の画素を0とする。
これを図示すると、図11のA〜Dのようになる。図11は、図7の場面において、加重係数画像di(x,y)の画素値を0、255の2つの値で設定した例である。図11Aの画像1101は加重係数画像d1(x,y)を表し、加重係数画像d1(x,y)は、領域1101a及び領域1101bを画素値255に設定し、それ以外の画素を0にする。図11Bの画像1102は加重係数画像d2(x,y)を表し、加重係数画像d2(x,y)は、領域1102a及び領域1102bを画素値255に設定し、それ以外の画素を0にする。図11Cの画像1103は加重係数画像d3(x,y)を表し、加重係数画像d3(x,y)は、領域1103aを画素値255に設定し、それ以外の画素を0にする。更に、図11Dの画像1104は加重係数画像d4(x,y)を表し、加重係数画像d4(x,y)は、領域1104aを画素値255に設定し、それ以外の画素を0にする。
もちろん各領域の境界に近い画素では、加重係数を255より小さい値に設定することも可能で、例えば、領域801と領域802の境界に当たる画素に対しては、d1(x,y)=127、d2(x,y)=128としても良い。これを図示すると、図12のようになる。
図12は、境界の幅を30pixとした例で、画像di(x,y)の画素値を0、127、255の3つの値で設定した例である。尚、画素値の最大値255は、2で割り切れないために、加重係数(寄与率)の配分で生じる余り分を加重係数画像のいずれかに割り振るようにする。加重係数画像の画素値127と128は、最大加重係数255に対して0.4%の差しかなく、同じ加重係数とみなせるので、ここでは127とした。
画像1201は加重係数画像d1(x,y)を表し、加重係数画像d1(x,y)は、領域1201a及び領域1201bを画素値255に設定し、領域1201c及び領域1201dを画素値127に設定し、それ以外の画素を0にする。画像1202は加重係数画像d2(x,y)を表し、加重係数画像d2(x,y)は、領域1202a(領域1201cと同じ)及び領域1202b(領域1201dと同じ)を画素値128に設定し、領域1202c及び領域1202dを画素値255に設定し、領域1202e及び領域1202fを画素値127に設定し、それ以外の画素を0にする。画像1203は加重係数画像d3(x,y)を表し、加重係数画像d3(x,y)は、領域1203a(領域1202eと同じ)及び領域1203b(領域1202fと同じ)を画素値128に設定し、領域1203cを画素値255に設定し、それ以外の画素を0にする。さらに、画像1204は加重係数画像d4(x,y)を表し、加重係数画像d4(x,y)は、領域1204aを画素値255に設定し、それ以外の画素を0にする。
尚、この設定例では、d4(x,y)については、図11Dのように0と255の2値で表す。これは、領域804が、他の領域801,802,803のように画像下部になる程(TVカメラとの距離が小さくなる程)波が大きく見えるという特性ではなく、単一のフレーム時間間隔(フレーム間差分)あるいは背景差分を適用すれば良いためである。
上記図11、図12の例では、加重係数画像の加重係数を2値、あるいは3値で設定したものであるが、それ以外の加重係数の設定方法でも良い。この加重係数の設定方法の一例を図13を用いて説明する。図13は、各加重係数画像の画素値を0〜255の256通りの値に割り当てる例であり、画像1301は図7と同じ場面を表しており、グラフ1302は寄与率配分を表している。寄与率配分を表すグラフ1302は、縦方向の位置が画像1301のy座標に対応し、横方向の幅が合成差分画像e(x,y)への寄与率(加重係数の値)を表す。グラフ1302は、3つの領域1302a、1302b、1302cに分けられており、それぞれ差分画像c1(x,y)、c2(x,y)、c3(x,y)の加重係数画像d1(x,y)、d2(x,y)、d3(x,y)に対応する。領域1302aと領域1302bは、点1302g(y座標220に対応)と点1302h(y座標80に対応)を結ぶ線によって分けられており、領域1302bと領域1302cは、点1302i(y座標120に対応)と点1302j(y座標20に対応)を結ぶ線によって分けられている。これらの点は、TVカメラ401からの距離に応じて経験的に設定され、例えば、点1302gはTVカメラ401から10m、点1302iは30m、点1302hは80m、点1302jは150mの距離に対応する画像上のy座標に対応させて設定する。この図のように領域を分割すると、領域1302a、領域1302b、領域1302cの幅(d1(x,y)、d2(x,y)、d3(x,y)の加重係数)は、
として算出することができる。ここで、例えば画像1301の位置1301a(y=100)における加重係数を算出すると、d1(x,y)=36(幅1302d)、d2(x,y)=168(幅1302e)、d3(x,y)=51(幅1302f)となる。ただし、波の揺れが存在しない領域804(背景差分法を適用できる領域)については、di(x,y)=0(<4)、d4(x,y)=255とする。なお、本実施例では、図13のグラフ1302のように、加重係数画像の寄与率を決める領域1302a、1302b、1302cを、基準となる点1302g、1302h、1302i、1302jを結ぶ直線を用いて分割しているが、これを曲線を用いて分割するようにしても良い。
図9、図10は、屋外監視に対して本発明を適用した場合の加重係数画像の設定例である。図9は入力画像901、図10はN=3とした例で加重係数画像dl(x,y)、i=1〜3を重ねて表示したものである。この例では、建物、地面及び空の領域と草木の領域を分けており、車木の領域はさらに草木の種類に応して2つに分けている。
図9の例では、画像上の見かけの動きの大きさは、画像上方の木の方が画像中央の草より大きいとしている。揺れが大きい領域では、木々の揺れの変化を少なくするようにフレーム間差分を行なう2フレームの画像入力時間間隔を短くする必要がある。すなわち、木の領域1002に対しては差分画像c1(x,y)を使い、草の領域1001に対しては差分画像c2(x,y)を使うようにする。ただし、木々の揺れが存在しない領域1003については、2フレームの画像入力時間間隔を長くできるので、差分画像c3(x,y)を使うようにする。
したがって、加重係数画像dl(x,y)は、領域1002の画素を255、それ以外の画素を0にする。同様に、加重係数画像d2(x,y)は領域1001の画素を255、それ以外の画素を0、d3(x,y)は領域1003の画素を255、それ以外の画素を0とする。もちろん、前述の図7、図8の場合と同様に、各領域の境界に近い領域では加重係数を255より小さい値に設定することが可能で、例えば、領域1001との境界に当たる画素に対しては、c1(x,y)=128、c2(x,y)=127としても良い。
さらには、図13で説明したように、加重係数画像を0〜255の256通りの値で割り当てるようにしても良い。図13では、カメラ401からの距離に応じて加重係数を割り当てるようにしているが、図9の例では、カメラ401に写る物体が画像上でどの程度動いて観測されるかに応じて加重係数を割り当てるようにする(大きく動いて観測される領域(例えば、1002)では、差分法に用いるフレーム間隔が短いd1(x,y)の寄与率が高くなるように、ほとんど動かないで観測される領域(例えば、1003)では、差分法に用いるフレーム間隔が長い、あるいは背基準景画像との差分であるd3(x,y)の寄与率が高くなるように設定する)。
尚、加重係数画像の設定は、侵入物体監視システムの設置時に1度だけ行えばよいため、後述する図2及び図3のフローチャートでは、加重係数画像の設定ステップを省略し含んでいない。
次に、図2の二値化処理ステップ207では、差分画像合成処理ステップ206によって得られた合成差分画像e(x,y)を、所定のしきい値Th(例えば、Th=20)を用いて、合成差分画像e(x,y)の画素毎の輝度値が所定のしきい値Th未満の輝度値を0、しきい値Th以上の画素の輝度値を255(1画素の輝度値を8ビットで計算)として二値化画像f(x,y)を得る。
次に、侵入物体判定ステップ208では、得られた二値化画像f(x,y)で輝度値255の画素のかたまりが存在するか否か(画素が所定数(例えば、100個)以上かたまって存在するか否か)を判定し、輝度値255の画素のかたまりが存在した場合、それを侵入物体とみなして分岐ステップ209において警報・モニタ表示ステップ210へ分岐し、輝度値255の画素の塊が存在しない場合、入力画像保存ステップ211へ分岐する。
警報・モニタ表示ステップ210では、出力I/F407を介して警告灯409を点灯させたり、画像出力I/F408を介して監視モニタ410に例えば監視処理結果を表示する。
次に、入力画像保存ステップ211では、入力画像111を1フレーム前の入力画像b1(x,y)として画像メモリ405に保存する。その際に、これまでに保存した入力画像b1(x,y)からbN−1(x,y)は、それぞれb2(x,y)からbN(x,y)へコピーされる。このようにすることで、画像メモリ405には、Nフレーム前までの入力画像を保存できる。
このようにすることで、撮像装置の視野内に存在する対象物体以外の動く物体が差分として差分画像に現れることを抑制し、正確な侵入物体検出が可能となる。
図3は、本発明の侵入物体の検出の第2の処理フローを示す図である。図3は、図2で示されるフローチヤートに、背景差分ステップ301と、基準背景画像更新ステップ302を追加したものである。
背景差分ステップ301では、入力画像101と基準背景画像105との画素毎の差分を計する(これをc(x,y)とする)。差分画像合成ステップ206では、図2で示される処理フローで説明したN番目のフレーム間差分画像の代わりに背景差分による差分画像c(x,y)を合成する。この際、前述の第1の処理フローの例では、図8の領域804に対して4フレーム前の差分画像c4(x,y)を適用したが、この第2の処理フローでは、背景差分による背景差分画像c(x,y)を適用させるようにする。
基準背景画像更新ステップ302では、例えば、入力画像と基準背景画像の画素を平均化し、新たな基準背景画像とする。これ以外のステップは図2のフローチャートで示される処理フローと同様であるため説明を省略する。
次に、この一連の処理の流れを図1を用いて説明する。図1では、フレーム間差分に3フレーム使用し、更に背景差分法も使用した例である。図1において、画像101は入力画像、画像102は別時刻に入力した入力画像(例えば、1フレーム前の入力画像)、画像103は更に別時刻に入力した入力画像(例えば、2フレーム前の入力画像)、画像104はまた更に別の時刻に入力した入力画像(例えば。3フレーム前の入力画像)、画像105は基準背景画像を表す。また、画像106は入力画像101と入力画像102との差分画像に対する加重係数画像、画像107は入力画像101と入力画像103との差分画像に対する加重係数画像、108は入力画像101と入力画像104との差分画像に対する加重係数画像、109は入力画像101と基準背景画像105との差分画像に対する加重係数画像を表す。
入力画像101と入力画像102は、差分器112−1によって各画素の差分が計算され、その結果得られる差分画像は乗算器113−1によって加重係数画像106との画素毎の積が計算されて、加算器114に入力される。入力画像101と入力画像103は、差分器112−2によって各画素の差分が計算され、その結果得られる分画像は乗算器113−2によって加重係数画像107との画素毎の積が計算されて、加算器114に入力される。入力画像101と入力画像104は、差分器112−3によって各画素の差分が計算され、その結果得られる差分画像は乗算器113−3によって加重係数画像108との画素毎の積が計算されて、加算器114に入力される。入力画像101と背景画像105は、差分器112−4によって各画素の差分が計算され、その結果得られる差分画像は乗算器113−4によって加重係数画像109との画素毎の積が計算されて、加算器114に入力される。
加算器114では、入力された4フレームの差分画像を画素毎に加算し、合成差分画像110を得る。得られた合成差分画像110は、二値化器115によって画素毎に所定のしきい値と比較され、しきい値以上の輝度値を255、しきい値未満の輝度値を0として二値化画像111を得る。このようにすることで、撮像装置の視野内に存在する対象物体以外の動く物体が差分として差分画像に現れることを抑制し、正確な侵入物体検出が可能となる。
したがって、本発明の実施例によれば、監視対象とする監視範囲内に存在する、木の葉や波などといった対象物体以外の動く物体に対しては、異なるフレーム時間間隔の入力画像から得られたフレーム間差分画像、入力画像と基準背景画像との背景差分画像を所定の重みを付けて合成することで、対象物体以外の動く物体が差分として差分画像に現れることを抑制することができ、侵入物体検出装置の適用範囲を大きく広げることができる。
本発明の侵入物体の検出処理の一実施例の動作を説明するための図。 本発明の第1の実施例による処理手順を示す図。 本発明の第2の実施例による処理手順を示す図。 本発明の侵入物体検出方法を適用した侵入物体監視システムの一実施例の構成を示すブロック図。 従来のフレーム間差分法における物体検出の処理原理を説明するための図。 従来のフレーム間差分法における物体検出の処理原理を説明するための図。 本発明を洋上監視に適用した場合の入力画像の一実施例を示す図。 本発明を洋上監視に適用した場合の加重係数画像の一実施例を示す図。 本発明を屋外監視に適用した場合の入力画像の一実施例を示す図。 本発明を屋外監視に適用した場合の加重係数画像の一実施例を示す図。 図8の加重係数画像の設定を更に詳細に説明するための図。 本発明の加重係数画像の加重係数を3値で設定する一実施例を示す図。 本発明の加重係数画像の画素値を多値で設定する一実施例を示す図。 本発明の差分画像、加重係数画像、及び合成差分画像を説明するための図。
符号の説明
101:入力画像、102:1フレーム前の入力画像、103:2フレーム前の入力画像、104:3フレーム前の入力画像、105:基準背景画像、106:1フレーム前の入力画像によるフレーム間差分画像に対応する加重係数画像、107:2フレーム前の入力画像によるフレーム間差分画像に対応する加重係数画像、108:3フレーム前の入力画像によるフレーム間差分画像に対応する加重係数画像、109:背景差分画像に対応する加重係数画像、110:合成差分画像、111:二値化画像、112−1,112−2,112−3,112−4:差分器、113−1,113−2,113−3,113−4:乗算器、114:加算器、115:二値化器。

Claims (3)

  1. 所定の視野で撮像されメモリに蓄積された画像のデータをCPUで処理し、該画像中の物体を検出する物体検出方法において
    該画像に背景差分処理をして得た背景差分画像と、該画像にフレーム間差分処理をして得たフレーム間差分画像とを、所定の重みで合成し、該合成して得た合成画像に基づいて物体を検出するものであり、
    前記所定の重みは、撮像手段からの距離に応じて異ならせて設定することを特徴とする物体検出方法。
  2. 画像中の物体を検出する物体検出装置において
    該画像に背景差分処理をして得た背景差分画像と、該画像にフレーム間差分処理をして得たフレーム間差分画像とを、所定の重みで合成し、該合成して得た合成画像に基づいて物体を検出するものであり、
    前記所定の重みは、撮像手段からの距離に応じて異ならせて設定することを特徴とする物体検出装置。
  3. 前記合成画像に基づく物体の検出は、合成画像を所定のしきい値で二値化することによって検出を行うものであり、
    前記所定の重みは、撮像手段からの距離が近い領域に対しては、該フレーム間差分画像のみから物体が検出され、撮像手段からの距離が遠い領域に対しては、該背景差分画像のみから物体が検出されるように、加重係数画像として該画像のピクセル毎に設定されることを特徴とする請求項1記載の物体検出方法。
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