JP4290361B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びその処理方法を記憶した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びその処理方法を記憶した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フルカラー等のカラー画像データ及び/又はテキストデータから構成される画像を、原画像より少ない色数を用いて印刷,表示するために、原画像の色を特定の限定された印刷色に変換するプリンタ又はデイスプレイ用の画像処理装置及び画像処理方法に関する。特に、本発明は、印刷可能な色が特定の印刷色に限定されたカラープリンタ(本明細書においては、このようなプリンタを「色限定プリンタ」と称する)に、適用可能性の高い画像処理装置及び方法に関する。尚、本明細書においては、減色及び色割付の元となる原画像を「元データ」と称する。
【0002】
【従来の技術】
最近のグラフィック処理では、カラー画像をR、G、Bのそれぞれを256階調で表すことにより、カラー画像全体として1600万色以上の色表現が可能となっている。これに対応して、このようなフルカラー画像を印刷するフルカラープリンタも、一般的に使用されるようになっている。
【0003】
また、迅速性及び経済性の観点から、従来モノクロ印刷が中心であった業務用のプリンタにおいても、カラープリンタが使用され始めている。しかし、フルカラープリンタは多彩な色表現ができるという利点がある一方で、印刷に時間がかかるという課題、及びランニングコストが大きいという課題も有している。特に業務用プリンタでは、高速印刷性能が要求される場合が多い。例えば、顧客と1対1の関係で印刷処理動作を実行し、その場で印刷内容を顧客に提示するような印刷の高速性が要求される特定業務用のプリンタでは、カラー印刷による表現の多様性と高速印刷の要求、ランニングコスト等とのバランスをとることが重要である。このような観点から、上述のような特定業務用プリンタでは、印刷可能な色を特定の2色に限定した2色プリンタが使用され始めている。このような特定業務用プリンタとしては、流通業におけるPOSプリンタ、銀行のATMプリンタ、受付整理番号又は駐車整理券発行装置用プリンタ、コンビニ等のKIOSK端末等のプリンタ等がある。これらの特定業務用プリンタでは、テキストデータの印刷を伴なう。テキストデータの印刷にはほとんどの場合黒色インクが使用されることから、色限定プリンタにより印刷可能な色としては、黒色と他の1色(赤、緑、青から選択される1色)という組み合わせの2色のカラープリンタが一般的である。しかし、黒色以外の2色を印刷可能な2色プリンタとすることも、黒色の他にさらに2色を印刷可能した3色を印刷可能な3色プリンタとすることも可能である。
【0004】
このような色限定プリンタを用いて、フルカラー画像を印刷するには、色限定プリンタにより印刷可能な色に合わせて元画像のデータ(元データ)を減色する必要がある。また、色限定プリンタによる印刷の場合だけでなく、特定の色のインクが無くなった場合に、残った色だけで印刷を希望する場合等にもこのような画像データの減色処理が必要になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
フルカラーのような多数の色の画像を減色する方法としては、「単純減色」、「ディザ」、「誤差拡散」等の方法がある。しかし、「ディザ法」、「誤差拡散法」ではその減色法に起因して減色の過程で細かいノイズ状の斑が発生することがある。このような斑のある画像を少ない色で印刷すると、この斑が強調されて現れる場合がある。また、POS端末装置等によりレシート上に印刷されるロゴマークは、ロゴの形状が明確に認識できるように印刷されることが特に重要であるから、限定色で印刷する場合であっても、そのマークの輪郭又は形状は明確に表現できることが望まれる。最近ではロゴマークも複雑な色及び明度差(画像処理の場面では輝度の差として表される)を巧みに表現したものもある。一方、「単純減色法」による減色は、RGBのカラー強度をその中間値を閾値として2値化するものであるので、色の差が強調されて輝度の差が正確に反映されない。したがって、複雑な色及び微妙な明度(輝度)差により表現されたロゴを「単純減色法」により減色すると、輝度差が正確に表現されないため、実際のロゴマークとは大きく異なるマークとして印刷される場合がある。
【0006】
また、告知情報、商品広告、クーポン等の印刷目的に適合するようなロゴ等の画像を限定された色だけで印刷する場合には、最適な印刷画像を作成する観点から、できるだけ多様な画像処理ができることが望ましい。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、複数の色からなる元画像を所定の限定色により印刷する場合に、所定の限定色に減色する画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0008】
さらに本発明は、元画像が輝度差を利用して所定の形状を表現している場合において、元画像を所定の限定色で正確かつ鮮明に印刷するための印刷データを作成するプリンタ用の画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0009】
さらに本発明は、元画像を輝度に基づいて減色する画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の色を有する画像データ等からなる元データの各画素を構成するカラーデータを画素単位の輝度データに変換することにより、元データ全体をカラーデータから輝度データに変換して、画素毎の輝度データが示す輝度レベルに応じて、その画素にプリンタで印刷可能な色を割り付けることにより、元データ画像の輝度レベルを基準にした印刷データの作成を可能にした。これにより、元画像を限定された色で印刷する場合に、元画像の色彩を正確に再現するものではないが、”それらしく”かつ鮮明に印刷するための印刷データを作成することができる。また、元画像を少ない色により印刷する場合に、ディザ等の減色処理に加えて輝度を基準にした多様な画像処理ができる画像処理装置及び方法を提供することが可能となる。
【0011】
本発明の一態様にかかる画像処理装置は、複数の色を有する画像データ及び/又はテキストデータからなる元データを取得する元データ取得制御部と、取得した前記元データの各画素を構成する各色のカラー強度データを所定の割合で重み付け処理することにより、画素単位の輝度データに変換するデータ変換処理部と、変換された前記輝度データの各画素の輝度レベルに応じて、各画素に印刷色を割り付け可能な色割付処理部と、を備える画像処理装置であって、前記データ変換処理部は、前記輝度データを、更に少ない階調の輝度データに変換する階調化処理部を備え、前記階調化処理部は、前記輝度データの輝度毎の画素数を算出した後、当該輝度の分布曲線を平滑化処理し、該平滑化処理した前記分布曲線において、画素数の減少が連続した後に画素数の増加が連続する部分の減少から増加へ変化する極小点を極小部として検出する分布算出手段と、前記検出された極小部に対応する輝度に基づいて閾値を設定するに際し、前記極小部が所定数以下または所定数に満たない場合には、隣接する前記極小部間の幅が広い輝度レベルから順に2分割して新たな閾値として設定する閾値設定手段と、前記設定された閾値に従って、前記輝度データを、前記更に少ない階調の輝度データに変換する輝度データ変換処理手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
これにより、画像の輝度を元にして印刷色を各画素に割り付けることが可能となるので、減色処理工程により発生する細かい斑を防ぎ、少ない色で印刷する場合に鮮明な画像を作成することができる。
より具体的に言えば、データ変換処理部が、輝度データを更に少ない階調の輝度データに変換する階調化処理部を備え、例えば256階調の輝度を更に8階調に変換するので、これにより色の割付け処理を単純化することができるだけでなく、階調化処理部が、輝度データの輝度毎の画素数を算出した後、当該輝度の分布曲線を平滑化処理し、該平滑化した分布曲線において、画素数の減少が連続した後に画素数の増加が連続する部分の減少から増加へ変化する極小点を極小部として検出する分布算出手段と、検出された極小部に対応する輝度に基づいて閾値を設定する閾値設定手段と、設定された閾値に従って輝度データを更に少ない階調の輝度データに変換する輝度データ変換処理手段とを含むので、元画像の輝度を正確に反映した印刷画像を作成することが可能となる。特に、平滑化処理により、輝度分布の小さな変動を除去し、輝度の大きな変化を分布曲線に反映させることができるので、より適切な閾値の判定が可能となるだけでなく、平滑化処理した分布曲線において、画素数の減少が連続した後に画素数の増加が連続する部分の減少から増加へ変化する極小点を極小部として検出するので、これにより小さな谷を構成する極小点を閾値から除外し、より正確に輝度差を、印刷画像に反映させることが可能となる。
【0013】
また、データ変換処理部が、各画素を構成する各色のカラー強度データを所定の割合で重み付け処理することにより輝度データに変換するので、色強度と輝度のずれを補正し、各画素単位で正確な輝度の算出が可能となる。
【0014】
本発明の他の態様にかかる画像処理装置は、データ変換処理部が、各画素を構成するR、G、Bの各色のカラー強度データをそれぞれ各色の種類によって異なるカラー強度と輝度の関係に基づく割合(例えば、3:6:1の割合)により重み付け処理することにより、カラー強度データを輝度データに変換することを特徴とする。RGBの各色の輝度特性に対応した輝度補正を行うものである。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
本発明の他の態様にかかる画像処理装置は、前記閾値設定手段が、分布曲線の前記極小部が所定数以上または所定数を超える場合には、当該極小部は閾値の設定の基礎としないことを特徴とする。
【0020】
本発明の他の態様にかかる画像処理装置は、階調化処理部が、データ変換処理部による画素単位の輝度データを8階調の輝度データに変換することを特徴とする。8階調前後に階調化することにより、輝度の大きな変化はほぼ正確に表現できるとともに、2値化又は3値化による色割付けも比較的容易に行うことが可能となる。また、視覚による閾値の指定も容易になる。
【0021】
本発明の他の態様にかかる画像処理装置は、階調化処理部が、印刷色の色数Nに応じて輝度レベルをN階調に変換し、色割付処理部が、N階調の輝度レベルに基づいて、各輝度レベルに属する画素に、各印刷色をそれぞれ割り付けることを特徴とする。このように、印刷色の色数Nと輝度レベルの階調数Nを揃えることにより、輝度レベルと印刷色を1対1に対応させ、色割付けを容易に行うことができる。
【0022】
本発明の他の態様にかかる画像処理装置は、色割付処理部が、各画素の輝度レベルに基づいて、各画素への印刷色の割付けの指定又は変更を可能にする割付色指定部を含むことを特徴とする。これにより、各画素への印刷色の割付指定を、操作者が任意に行うことが可能となる。操作者が視覚による確認に基づいて最終的な色割付け判断をした結果、割付の変更を希望することもあり、このような場合に外部からの割付設定入力が可能となり、このような場合に有用である。なお、ここでいう印刷色とは、例えば、プリンタ側で準備されるインク、又は感熱染料、若しくは印刷媒体で構成される印刷材の色で定められる。例えば、プリンタが、無彩色(黒)、有彩色(赤)のインクを用いて白い用紙に印刷を行う場合は、印刷色は、印刷材自体で表現される黒、赤、白となる。また更に、前記印刷材の色の組み合わせで得られる中間調色によって印刷色を構成しても良い。例えば、1画素を複数のドットで構成し、印刷材の色を各ドットに割付けて、面積階調により擬似的に表現される中間調色、重ね打ち等により1画素を構成するドットの大きさを変えることにより表現される中間調色も、印刷色に含めることが可能である。このような中間調色を印刷色として用いることにより,より細かい表現が可能となる。
【0023】
本発明の他の態様にかかる画像処理装置は、POS端末に接続されるPOSプリンタに登録するためのロゴデータを作成する画像処理装置であることを特徴とする。本発明は、特に、POSプリンタで印刷するロゴデータを作成する画像処理装置として有用である。
【0024】
本発明の第1の態様にかかる画像処理方法は、
(a) 複数の色を有する画像データ及び/又はテキストデータからなる元データを取得するデータ取得工程と、
(b) 取得した前記元データを構成する各画素のカラー強度データを所定の割合で重み付け処理し、画素毎に輝度データに変換することにより、前記元データ全体をカラーデータから輝度データに変換するデータ変換処理工程と、
(c) 前記各画素の輝度レベルに応じて、各画素に印刷色を割り付ける色割付処理工程とを備え、複数の色を有する画像を少ない色に変換するための画像処理方法であって、
前記データ変換処理工程(b)は、前記輝度データを、更に少ない階調の輝度データに変換する階調化処理工程を備え、
前記階調化処理工程は、前記輝度データの輝度毎の画素数を算出した後、当該輝度の分布曲線を平滑化し、該平滑化した前記分布曲線において、画素数の減少が連続した後に画素数の増加が連続する部分の減少から増加へ変化する極小点を極小部として検出する分布算出工程と、前記検出された極小部に対応する輝度に基づいて閾値を設定するに際し、前記極小部が所定数以下または所定数に満たない場合には、隣接する前記極小部間の幅が広い輝度レベルから順に2分割して新たな閾値として設定する閾値設定工程と、前記設定された閾値に従って、前記輝度データを、前記更に少ない階調の輝度データに変換する輝度データ変換処理工程とを含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の他の態様にかかる画像処理方法は、データ変換処理工程(b)が、各画素を構成するR、G、Bの各色のカラー強度データをそれぞれ各色の種類によって異なるカラー強度と輝度の関係に基づく割合(例えば、3:6:1の割合)により重み付け処理することにより、カラー強度データを輝度データに変換する工程を備えることを特徴とする。
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
本発明の他の態様にかかる画像処理方法は、階調化処理工程が、分布曲線の極小部が所定数以上または所定数を超える場合には、当該極小部は閾値の設定の基礎としないことを特徴とする。
【0031】
【0032】
本発明の他の態様にかかる画像処理方法は、階調化処理工程が、元データを8階調の輝度データに変換する工程を備えることを特徴とする。
【0033】
本発明の他の態様にかかる画像処理方法は、階調化処理工程が、印刷色の色数Nに応じて輝度レベルをN階調に変換し、色割付処理工程(c)が、N階調の輝度レベルに基づいて、各輝度レベルに属する画素に各印刷色をそれぞれ割り付ける工程を備えることを特徴とする。
【0034】
本発明の他の態様にかかる画像処理方法は、色割付処理工程(c)が、各画素の輝度レベルに基づいて、各画素への印刷色の割付けの指定又は変更を可能にする割付色入力工程を備えることを特徴とする。なお、印刷色は、前記プリンタ側で準備されるインク、又は感熱染料、若しくは印刷媒体で構成される印刷材の色で定められてもよいし、印刷材の色の組み合わせで得られる中間調色を含めてもよい。
【0035】
本発明の第15の態様にかかる画像処理方法は、POSプリンタに登録するためのロゴデータを作成する画像処理方法であることを特徴とする。
【0036】
また、本発明の他の態様では、本発明の各機能を、中央制御装置(CPU)、ROM、RAM、表示装置、入出力装置、インターフェース及び、ROM、RAMに記録された制御プログラムとデータセットにより達成することを特徴とする。また、これらの制御プログラム及びデータセット自体及びこれらの制御プログラム及びデータセットを記録した記録媒体も本発明の実施態様に含まれる。
【0037】
【発明の実施形態】
以下に本発明の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本願発明の範囲に含まれる。
(本発明の主要業務用途とニーズ:カラー画像の色限定印刷用途の拡大)
本発明は、特定業務用の色限定プリンタの画像処理に特に有用である。以下の説明においては、このような特定業務用の色限定プリンタとして、POSシステムのプリンタ(以下、POSプリンタと称する)を用いて説明する。POSシステムは、顧客により購入された商品を販売情報としてPOSサーバに登録するとともに、各顧客の購入品目及びその精算金額をPOSプリンタによりレシート用紙上に印刷して、レシートとして発行する。発行されたレシートはその場で顧客に手渡される。レシート上には精算情報の他、店舗等のロゴ、商品広告、告知情報等が印刷される。POSシステムでは、クーポン券、サービス券等をPOSプリンタにより印刷し発行可能である。レシート上に印刷されるこのようなロゴマーク、広告、告知情報、クーポン券、サービス券は、企業イメージ又は宣伝効果等にも影響を与えるので、良質なデザインと識別力が求められる。
【0038】
一方、印刷を行うには、通常、ホスト装置からプリンタに印刷データを送信しなければならない。そのため、顧客対面印刷における即時印刷性(高速性)の要求と、カラー画像印刷による印刷の多様化の要求との双方に答えるためには、通信の高速性と経済性を考慮しなければならない。ロゴ印刷では、印刷時における通信負荷を減らし高速印刷を可能にする観点から、所定の印刷データをロゴデータとして予めプリンタの内部に登録しておき、印刷命令により登録画像をロゴとして印刷するという方法を採用している。また、前述したように印刷色を限定することにより、表現の多様性、高速印刷の要求、及び経済性とをバランスさせることができる。したがって、カラーロゴデータは、色限定プリンタの能力に応じて減色処理等の画像処理がされた後、プリンタ内部に登録される。
【0039】
以上から明らかなように、ロゴデータは、本発明にかかる画像処理装置又は印刷画処理方法により作成される印刷データの典型例である。尚、一般的にロゴデータというときには、POSプリンタで印刷する店舗のロゴとして登録されているデータを意味することが多いが、本発明では、店舗等のロゴに限らず、商品広告画像データ、告知情報画像データ、クーポン券イメージデータ、割引券イメージデータ等であって、プリンタに登録して印刷するデータの全てを含むものとして使用している。
【0040】
また、上述の通り、色限定プリンタの典型例はPOSプリンタであるが、POSプリンタに限らず他の業務用プリンタにも使用可能である。例えば、銀行等の自動取引装置(ATM)、受付番号発行機及び駐車整理券発行機等のプリンタ等においても同様にロゴ、告知、広告等の印刷等が可能であり、かつ印刷の即時性が要求されることからPOSプリンタと同様に、色限定プリンタがより重要な位置を占めることになるものと考えられる。本発明はこれらの色限定プリンタで印刷するための減色画像を作成するのに有用である。また、本発明は、このような色限定プリンタに限らず、フルカラープリンタにおいて印刷色を特定の色に意識的に限定して印刷することにより所定の色又はイメージを強調したい場合等にも適用可能である。
【0041】
しかし、最も典型的な利用分野は、POSプリンタ又は、ATM等に使用する業務用プリンタである。したがって、以下の説明では、具体的な印刷場面を説明する場合には、色限定プリンタ、特に、POSプリンタによる印刷を想定して説明する。
(プリンタによる画像印刷の概要)
プリンタでは、印刷データ及び印刷コマンドを受信することにより行われる。POSプリンタでも同様に、原則として印刷の度に印刷データを受信して印刷する。しかし、画像データはデータ量が多いために送信に多くの時間がかかり、印刷速度が遅くなってしまう。そのため、前述のように、POSプリンタでは、頻繁に印刷する画像データはロゴデータとしてプリンタ内部の不揮発性メモリに記憶(登録)しておき、ロゴデータの印刷命令を受信したときに読み出して印刷する。
【0042】
このようにして印刷される最終的な画像データの形態は、プリンタが表現可能な原色(印刷色)毎のデータであり、一般的なフルカラープリンタでは、三原色であるRGB(赤緑青)の強度を用いて表現されるカラーデータがCMYK(シアン、マゼンダ、イエロー、黒)データに変換されて印刷され、例えば、RK(赤黒)のみに印刷色が限定された色限定プリンタでは、RGBカラーデータをRKに減色処理して印刷される。元になる画像データは一般的に、RGBカラーデータが多く扱われるため、本発明では、RGBカラーでの画像処理のみを説明するが、元データがCMYKカラーデータであっても、一般に知られているRGBカラーデータ−CMYKカラーデータ間の変換技術を用いて、一旦RGBカラーデータの元データを得てから、データ色限定プリンタの印刷色毎のデータに変換することは可能である。
【0043】
次にPOSプリンタおいて、画像データとしてのロゴが印刷される手順を、典型的な例により、簡単に説明する(図は使用しない)。ロゴ印刷命令を受信すると、受信した印刷命令により指定されたロゴデータが読み出されて、印刷バッファにカラー画像データ(ビットマップ)として実際の印刷の態様で展開される。この段階で、画像を構成する画像データのビットマップは印刷色毎に展開される。各色のビットマップの各ドットは、2値データ(ビット)として記憶される。印刷バッファに各色毎に展開された2値データからなるビットマップの各ドットデータ(ビット)は、印刷制御部の制御の下、所定の順序で印刷機構に送信される。印刷機構は、印刷色毎の印刷ヘッドを有しており、各印刷ヘッドは対応する印刷色のビットマップに基づき、それぞれの色の印刷を行う。このようにして、所定の限定色からなるロゴが印刷される。
【0044】
本発明は、このようにして印刷するロゴデータを登録するための印刷データを作成するものであるので、印刷動作についてはこれ以上説明しない。
(画像処理装置の実施形態)
図1に本発明の1実施形態にかかる画像処理装置10の機能ブロック図を示す。図1の画像処理装置10は、元データ取得制御部11、設定入力制御部12、色割付処理部13、表示制御部14、データ変換処理部15、データ記憶部20及び印刷データ出力制御部24とから構成されている。データ変換処理部15はさらに、リード/ライト制御部16、輝度算出部17及び階調化処理部18とから構成され、データ記憶部20は元データ記憶部21、輝度データ記憶部22及び印刷データ記憶部23とから構成されている。
【0045】
元データ取得制御部11は、ファイル読取制御装置、スキャナ読取装置等から構成されており、外部に接続されたディスク、CD―ROM、メモリーカード等から、印刷データを作成する元となるフルカラー画像等の各種画像データを取得することができる。取得した元データはデータ記憶部20の元データ記憶部21に、画素毎のカラーデータ(RGBカラーデータ又はCMYKカラーデータ)として記憶される。元データ記憶部21に記憶された元データは、データ変換処理部15のリード/ライト制御部16により画素毎に読み出されて、輝度算出部17に送信される。輝度算出部17では、後述するように1つの画素を構成するRGB各色のカラー強度データに基づいて1つの輝度データを算出し(カラーデータから輝度データへの変換)、記憶する。記憶した画素毎の輝度データは、階調化処理部18によりさらに少ない階調の輝度データに変換される。階調化処理部18についてもさらに後述する。階調化処理部18により階調化処理された輝度データは、データ記憶部20の輝度データ記憶部22に記憶される。
【0046】
カラーデータから変換され輝度データ記憶部22に記憶された輝度データは、色割付処理部13により読み出されて、その画素が属する輝度レベルに応じて特定の色が各画素に割付けられる。色割付処理部13についても後述する。色割付処理部13により色割付けが行われた画像データは、印刷データとして印刷データ記憶部23に記憶される。印刷データ記憶部23に記憶された印刷データは、印刷データ出力制御部24により、例えばロゴデータとしてファイル出力され、プリンタに印刷データとして出力され、又はRGBカラーデータからCMYKデータに変換する変換処理部等の他の処理部(図示せず)に出力することが可能である。
【0047】
設定入力制御部12は、例えば階調化処理部18において輝度データを低階調化処理するための閾値を入力し、又は色割付処理部13により色の割付けをする際に割付け色を指定する等、所定の条件を設定するためのデータ(以下「設定入力データ」と称する)の入力を可能にし、入力された設定入力データを階調化処理部18又は色割付処理部13に送信するよう制御する。表示制御部14は、元データ取得制御部11により取得した元データ及び、画像処理後に印刷データ記憶部23に記憶された印刷データの表示装置への表示を制御する。画像処理の際には、これらの表示装置に表示された元データ及び印刷データを確認しながら、印刷データを作成するための種々のパラメータの設定を変更調整する。
【0048】
(カラーデータの輝度データへの変換)
次に、輝度データの算出について説明する。輝度データは、RGBカラーデータに基づいて輝度算出部17により算出する。カラー画像データは、一般的に1つの画素(ピクセル)を三原色R、G、Bの3個からなるそれぞれの色についてカラー強度0〜255の256階調のデータで表すことが可能であり、画素全体として、理論的には、256 X 256 X 256 =16,777,216の約1600万色(フルカラー)を表現可能である。即ち24bitのカラー深度で表現される。輝度は、カラー強度とそのまま比例するものではなく、R:G:Bの各色の種類によってカラー強度と輝度の関係が異なる。RGBカラーデータを輝度に変換するには、以下の計算式により各画素の輝度Ycを算出する。
【0049】
Yc=0.299R + 0.587G + 0.114B [1]
今、元データ取得制御部11によりフルカラーの画像データを読み込み、これを元データとして画像処理するものとすると、すなわち、RGBのカラー強度がそれぞれ0〜255のときに、256階調(0〜255)の輝度データ(グレースケール)に変換する場合は、
Yc256=INT((0.299R/256+0.587G/256+0.114B/256)x256) [2]
になり、輝度Ycを8階調(0〜7)にする場合には、
Yc8=INT((0.299R/256+0.587G/256+0.114B/256)x8) [3]
である。
【0050】
図2に、典型的な色である白(W)、黄色(Y)、シアン(C)、緑(G)、マジェンタ(M)、赤(R)、青(B)、黒(K)について、カラー強度と及びその色が持つ輝度の関係を示す。縦方向に示す各色(W、Y、C、G、M、R、B、K)のそれぞれについて、横方向にRGBカラー強度と、輝度(Yc256=0〜255の256階調、Yc8=0〜7の8階調)とを示している。
【0051】
元データがCMYKカラ-データの場合にも、RGBカラーデータに変換した後に、輝度データへ変換することも可能であり、また、例えば、式[2][3]にR=255−C、B=255−Y、G=255−Mを代入することにより、CMYKカラーデータから直接輝度データを得ることもできる。
【0052】
(輝度の低階調化処理)
図3を用いて、階調化処理部18による輝度データの階調数を下げるための変換処理について説明する。図3は、階調化処理部18の1実施形態を示す機能ブロック図である。今、輝度算出部17によりRGBカラーデータを256階調の輝度データに変換したとする。この段階で、元データの画像は、256階調の輝度データで表現されているので、色割付けを行うにはさらに階調を落とすことが望ましい。そのため、階調化処理部18により、256階調の輝度で表現されている輝度データを、さらに低い階調(例えば8階調)の輝度データに変換処理する。
【0053】
輝度算出部17において、前述の式[3]により最初から8階調の輝度に変換するような場合には、必ずしも低階調化のための処理は必要とされない。しかし、輝度算出部17により最初から8階調等の少ない階調の輝度に変換すると、一定の割合で画一的に8階調化されるため、元画像の輝度分布に応じた微妙な階調化が困難となる。これに対し、高階調化処理を行った後に低階調化する場合、元画像の輝度分布に応じて階調化が可能となる。例えば、元画像を細かい階調(256階調等)の輝度データに変換すると、細かい単位の輝度分布を把握することが可能となる。そのため、輝度分布の状況に応じた閾値に基づき、低階調化することが可能となる。このような低階調化が行われると、輝度分布の状況を印刷データの色割り付けに繁栄させることが可能となる。
【0054】
図3に示す階調化処理部18は、輝度レベル毎の画素数を順次チェックすることにより、前後の輝度レベルと比較して画素数が減少している輝度レベルを検出し、その輝度レベルを色割付けの閾値とする実施形態を示している。これを達成するため、画像全体から、各輝度レベル(0〜255)にある画素数を集計して輝度分布を算出し、その分布曲線の極小値から輝度レベルを低階調化するための閾値を確定する。
【0055】
このような処理をすることなく、輝度算出部17で変換した輝度データの輝度レベルを均等に分割して閾値を定め、この閾値を用いて低階調化することも可能であるが、等分割して得た閾値では、元データの画像特有の輝度変化を閾値に反映することができないため、元画像とまったく異なった模様の印刷画像となる恐れもある。したがって、輝度分布を解析して画像特有の閾値を確定することが望ましい。図3の階調化処理部18について説明する。
【0056】
(輝度毎の画素数の分布検出)
図3に示す階調化処理部18は、画素数算出部31、輝度分布記憶部32、平滑化処理部33、極小点検出部34、閾値設定部35及び輝度データ変換処理部36により構成される。本例では、輝度分布記憶部32、平滑化処理部33、極小点検出部34によって、輝度データの輝度毎の画素数を算出し、輝度分布曲線から極小部を検出する分布算出手段が構成されている。
【0057】
画素数算出部31は、輝度算出部17により変換された画像全体の輝度データを読み出して、同じ輝度レベルにある画素の数を累算して、各輝度レベル毎の画素数を算出する。算出された輝度分布は、輝度分布記憶部32に記憶される。
【0058】
(分布曲線の平滑化処理)
図4は、輝度分布記憶部32に記憶された輝度分布を分布曲線として示すグラフであり、平滑化処理の説明をわかりやすくするために、輝度の階調0〜255の一部を切り取って強調して示したものである。輝度分布記憶部32に記憶されている輝度データの分布は、輝度分布曲線37として示されている。輝度分布曲線37は、0〜255の256個に微小分割されたデジタル値化された各輝度の画素数を表す点の軌跡で表される曲線である。このような輝度分布曲線37は、元となるカラーデータを細かい階調で輝度変換すると、分布曲線中に細かな極小点51を多く含むことがある。このような細かな極小点は、低階調化のための閾値としては不適当であるので、これは除去することが望ましい。
【0059】
これらの細かな極小点を除去するため、平滑化処理部33により、輝度分布曲線37を平滑化処理する。平滑化処理部33では、例えば、輝度分布曲線37の各点(輝度レベル)毎に前後m個(例えば3個)の画素数の平均値を算出し、その平均値を当該点(輝度レベル)の新たな画素数とすることにより輝度分布曲線37を平滑化する。これにより、図4の平滑化された分布曲線38に示すように、平滑化前の輝度分布曲線の細かな極小点51は、平滑化後の平滑分布曲線38では極小点として現れず、閾値探索が容易になる。
【0060】
(極小点の検出)
平滑化処理された後の輝度データの分布から、極小点検出部34により極小点の検出が行われる。極小点は、例えば、画素数の減少が連続してk個(例えば5個)続いた後に、画素数の増加が連続してj個(例えば5個)続く点として検出することができる。このように画素数の減少及び増加が連続していることを条件とすることにより、例えば図4に示すような、閾値の確定には不適当な平滑分布曲線の細かな極小点52を除外することができる。尚、このような極小点の検出処理においても、当業者が利用可能な種々の技術を用いることが可能である。
【0061】
(閾値の設定)
極小点が検出されると、検出された極小点から閾値が設定される(極小点の輝度をそのまま閾値としても良いし、極小点の輝度に対して所定の補正処理を行って閾値としても良い)。低階調化処理における階調化の数は予め設定されているか、設定入力制御部12(図1)から指定される。極小点の数が希望する階調の数より少ない場合には、予め指定されたアルゴリズムにより所定の数に階調化される。例えば、隣接する極小点間の幅が広い輝度レベルから順に2分割して新たな閾値として割当て、輝度レベルの数を増やす等の処理が可能である。また、以上のような輝度分布等を用いた画像解析処理を行わずに、設定入力制御部12による外部からの設定入力により低階調化のための閾値を設定するように構成することも可能である。人の視覚により分布曲線を全体観察することにより、より総合的な観点から最も適切な閾値の設定が可能な場合もあるからである。
【0062】
図6は、階調化処理部18により確定した7個の閾値1〜7に基づき、輝度データを8階調化する例を示すグラフである。図6では、画素数の分布曲線の谷(極小値)に閾値1〜7が設定されている。図6に示すように、分布曲線の左右両端部に鋭い谷を有する場合でも、このような分布曲線の両端部分の谷は、極小値を検出しても無視するよう構成することも可能である。この場合には、無視する範囲として、両端部からの一定の幅を予め設定しておく必要がある。
【0063】
なお、輝度分布曲線から検出された極小点の数が、希望する階調の数に比べて大きく、後述する色割付処理が複雑になるおそれがある場合には、検出された極小点をそのまま閾値とすることは好ましくない。このような場合には、前述したように、分布曲線の平滑化処理、若しくは細かな極小点を除外する処理を行い、極小点の数を減少させることが好ましい。また、更に極小点の数を減少させるために、分布曲線の平滑化の度合いを高めたり、極小点の検出処理において除外する細かな極小点を増やすようにしてもよい。即ち前述した例において、より多くの前後m個の輝度レベルの画素数の平均値をとるようにしたり、極小点検出の条件である、画素数が連続して増減するk、jの数を大きくすればよい。
【0064】
(低階調化のための変換処理)
輝度データ変換処理部36は、輝度算出部17から画素毎の輝度データを読み出して、設定された閾値に基づいて、例えば8階調のような少ない階調数の輝度データに変換する。変換された輝度データは、データ記憶部20の輝度データ記憶部22に記憶される。
【0065】
(色割付処理)
低階調化された輝度データは、次に、色割付処理部13(図1)により印刷色の割付けが行われる。図5に、色割付処理部13の一実施形態の機能ブロック図を示す。図5の色割付処理部13は、表現可能色記憶部41、色指定入力制御部42、印刷色数カウンタ43、色割付閾値算定部44及び色割付制御部45とから構成される。
【0066】
表現可能色記憶部41は、プリンタにより表現可能な印刷色が記憶されている。なお、ここでいう印刷色とは、例えば、プリンタ側で準備されるインク、又は感熱染料、若しくは印刷媒体で構成される印刷材の色で定められる。例えば、プリンタが、無彩色(黒)、有彩色(赤)のインクを収容したインクカートリッジを備え、白い用紙に印刷をインクジェットプリンタである場合は、印刷色は、印刷材自体で表現される黒、赤、白となる。また、複数色の感熱染料がコートされた感熱紙の印刷を行うサーマルプリンタの場合、印刷色は、感熱染料により発色する色と感熱紙自身の色となる。その他に、プリンタ側に備えられるインクリボン、トナーによって表現される色も印刷色となる。
【0067】
色指定入力制御部42は、表現可能色記憶部41に記憶された印刷色または設定入力制御部12により指定された色により、画像を印刷する色を確定する。尚、表現可能色記憶部41に、後述するような面積階調により印刷材の色を組み合わせて表現可能な中間調色(ハーフトーン)を記憶しておき、このような中間調色を含めて、印刷色を各画素に色割付できるように構成することも可能である。
【0068】
印刷で使用する印刷色が確定すると、印刷色数カウンタ43により印刷色の数:N(例えばインク色+用紙の色)が確定される。印刷色数(N)が確定すると、色割付閾値算定部44により、輝度データ記憶部22に記憶されている低階調化(8階調)された輝度データをN値化するための閾値を算出する。
【0069】
一般的な色限定プリンタは2色印刷可能なプリンタ(2色プリンタ)であるため、Nは3である。3値化のためには、閾値が2個算出される。3値化のための処理にも当業者が可能な種々の技術や手法を使用可能である。例えば、まず全体を2値化する仮の基準閾値を算出し、算出した仮の基準閾値を元にして3値化のための2個の閾値(第1の閾値及び第2の閾値)を算出する等の方法が可能である。2値化及び3値化のための閾値を算定する手法については後述する。また、設定入力制御部12により外部から閾値を設定するようにすることも可能である。
【0070】
閾値が設定されると、色割付制御部45により閾値にしたがって各画素に印刷色のいずれかが割付けられる。
【0071】
輝度レベルに応じて色割付けをどのようにするかについても、種々のアルゴリズムを採用可能である。例えば、元データをN階調の輝度データに変換した後、同一の印刷色を、同一の輝度レベルにある画素に割当てていくことが可能である。N値化した輝度レベルの各レベルにある画素にそれぞれどの色を割り付けるかを、設定入力制御部12の制御に基づき外部から指定可能に設定することも可能である。この割り付け処理は、印刷色を確定する最終段階であるので、実際の印刷が最適になるように、外部から閾値を指定して色を割り付ける手段と自動的に色割付を行う手段とを任意に選択できるようにしておくことが望ましい。
【0072】
尚、以上説明したような、輝度分布曲線からいくつかの極小点を検出して閾値を確定するような処理をせず、図7の(a)及び(b)に示すように256階調の輝度レベルを均等に2分割又は3分割することにより、2階調化又は3階調化することも可能である。しかし、図7からわかるように、このように均等に分割した場合には、画像特有の輝度分布が反映されない場合もあり、最終的な印刷がどのような画像になるか予測ができないこともある。中間的な処理として、例えば8階調化のような低階調化処理までは、輝度データの輝度分布等を考慮し、8階調の輝度データから、更に色割り付けのための3階調化する処理においては8階調の輝度レベルを均等に3等分して、3階調の輝度レベルに変換して、各輝度レベルにある画素に各々色割付けを行うことも可能である。この場合には、前処理の低階調化処理の段階で、輝度分布が考慮されているため、元データの画像がより反映された印刷データを得ることが可能となる。
(画像処理方法の実施形態)
次に、本発明のカラー画像データの色を限定して印刷するための画像処理方法について、図8〜図13を用いて説明する。
【0073】
図8は、本発明の一実施形態にかかる画像処理方法に係る印刷データの作成手順を示すフローチャートである。まず、元データ取得制御部11(図1)等により印刷データの元となるフルカラー又は多色画像を取得して、取得したフルカラー画像等のRGBカラーデータを、輝度データに変換する(S100)。変換された輝度データは、色割付け処理を容易にするために、さらに低階調化される(S200)。低階調化された輝度データは、最後に印刷色数(N)に合わせてN値化(N階調化)されて、印刷色(N個)のいずれかが、各輝度レベルにある画素に色割付けされる(S300)。
【0074】
(輝度データへの変換工程)
図9を用いてカラーデータの輝度データへの変換処理(S100)を更に詳細に説明する。図9は、本発明の画像処理方法の一実施形態にかかるフルカラーデータ又は多色カラーデータを輝度データに変換する工程を示すフローチャートである。
【0075】
元データが取得されると、先ず元データから第1番目の画素のRGBカラーデータを読み出す(S101)。読み出したRGBカラーデータを輝度データに前述の式[2]に沿った処理を行うことにより、輝度データへされる。図9の処理では、そのため、まず画素を構成するRGBの各カラー強度データのそれぞれに対して式[1]等に基づき所定の重み付けを行い(S102)、重み付けされた各色のデータの和をとり、その値を3で割ることにより平均値を算出し(S103)、これを画素単位の輝度データとして記憶する(S104)。この処理により、元データのRGBカラーデータの深度が24bit(RGB各色の強度が256段階)で表現されていたとすると、256階調の輝度データへと変換される。第1番目の画素についての処理が終了すると、第2番目の画素について同様の処理が繰り返される(S105;No)。全ての画素について工程S101〜S104の処理が終了すると(S105;Yes)、輝度データへの変換処理工程(S100)を終了し、工程(S200)を実行する。
【0076】
(輝度データの低階調化処理工程)
図10を用いて、輝度データの低階調化処理工程を詳細に説明する。図10は本発明の画像処理方法の一実施形態にかかる輝度データの低階調化処理工程(S200)として、8階調化する場合の工程を示すフローチャートである。
【0077】
まず、閾値自動設定が選択されているかどうかが確認される(S201)。閾値自動設定が選択されていない場合(S201;No)、外部から閾値が設定入力されるのを待つ(S209;No)。閾値が外部から設定入力されると(S209;Yes)、設定入力された閾値により各画素の輝度データを8階調化するための変換処理を実行する(S210)。
【0078】
閾値自動設定が選択されている場合には(S201;Yes)、次に閾値検索処理をするかどうか(S202)が確認される。閾値検索処理を行わない場合(S202;No)には、256階調の輝度レベルをほぼ均等に8分割する点の輝度を閾値として設定する(S207)し、設定した閾値により256階調の輝度データを8階調の輝度データに変換処理する(S208)。
【0079】
閾値検索処理を行う場合(S202;Yes)には、輝度レベル毎に、画像を構成する画素の数を算出し、画像を構成する画素の輝度分布を算出する(S203)。その際に、輝度分布曲線を平滑化するための処理を行っても良い。次に輝度分布曲線から所定の条件を満足する極小点を検出する。(S204)。極小点の検出には、例えば、減少から増加に転ずる点を探索する他、当業者により可能な方法を採用可能である。尚、この際に、所定の大きさ及び深さを有しない谷、または所定数以上の画素数を有する谷は、極小点として採用しないようにすることも可能である。極小点の検出工程(S204)についてはさらに後述する。
【0080】
分布曲線の極小点の検出が終了すると、極小点に対応する輝度に基づいて閾値が確定される(S205)。極小点の輝度をそのまま閾値としても良いし、当該輝度に基づいて何らかの処理を施して閾値を確定してもよい。閾値が確定すると、その閾値に基づいて輝度データ(256階調)をさらに低い階調(8階調)の輝度データに変換する(S206)。
【0081】
(極小点の検出工程)
図11を用いて、分布曲線の極小点を検出する工程(S204)をさらに詳しく説明する。図11は本発明の画像処理方法の一実施形態にかかる極小点の検出工程(S204)を示すフローチャートである。
【0082】
輝度レベル毎の画素数が算出され、輝度分布が得られると、輝度分布を表す分布曲線の平滑化処理が行われる(S241)。ここに、輝度分布曲線は、必ずしも現実の曲線として記憶され、又は処理される必要はない。画像の各画素に対応する輝度データを、輝度レベル毎の画素数として集計し、輝度レベル毎に記憶していれば良い。分布曲線の平滑化処理は、隣接する複数の輝度レベルについて画素数の平均値を算出し、その平均値を当該輝度レベルの画素数とみなすことにより、行われる。
【0083】
分布曲線の平滑化処理(S241)が終了すると、平滑化された分布曲線から極小点を検出する。極小点を検出するために、まず、分布曲線の一端から一方向に輝度レベル毎の画素数を順次比較し、複数の輝度レベルについて画素数の減少が連続した後に画素数が増加する「変化点」を検出する(S242)。変化点を検出したら、変化点に後続する複数の輝度レベルについて連続して画素数が増加するどうかを確認する(S243)。画素数が増加する輝度レベルが所定数連続して存在しない場合には(S243;No)、その変化点は無視して、さらに後続する変化点を検出する(S242)。所定数の輝度レベルで連続して画素数が増加する場合には(S243;Yes)、その変化点を条件に合致した極小値とみなして、変化点の輝度レベルを記憶する(S244)
次に、平滑化された分布曲線全体についての極小点探索処理が終了したかどうかを確認し(S245)、終了していない場合には(S245;No)、さらに後続する変化点を探索する(S242〜S245)。分布曲線の全てについての極小点の探索が終了すると(S245;Yes)、極小点の検出工程(S204)を終了して低階調化処理のフロー(S200)に戻り、前述の通り、図10に示す閾値の設定工程(S205)、及び輝度データの低階調化の変換処理工程(S206)等を実行する。
【0084】
(色割付け工程)
次に図12を用いて色割付処理工程を説明する。図12は本発明の画像処理方法の色割付処理工程(S300)の一実施形態を示すフローチャートである。
【0085】
8階調化等の低階調化処理が終了すると、次に、低階調化した輝度データの各輝度レベルに応じて印刷色の割付処理を行う。色割付け処理工程(S300)では、まず、外部からの色割付け設定入力があるかどうかが確認され(S301)、設定入力があると(S301;Yes)、各画素の輝度データに基づいて、指定された輝度レベルにある画素に、指定された色を割り付ける(S305)。設定入力がない場合には(S301;No)、印刷色数(N:非印刷も含む)が確定される。印刷色数は、通常はプリンタが印刷可能な色数の最大値であるが、印刷可能数以下の数にすることも可能である。印刷色数が印刷可能色数以下の場合には、指定入力により印刷色数が確定される。印刷可能色数は、所定の記憶部に予め記憶されているか、画像処理時に入力される。印刷可能色数は、使用可能なインクの色だけでは定まらず、非印字時の用紙の色を含む面積階調による階調色も印刷色として指定可能である。
【0086】
印刷色数Nが確定すると、印刷可能色数Nの数に合わせて輝度データがN値化(N階調化)される(S303)。そのためN―1個の閾値算出し、その閾値を使用して輝度データがN値化される。N値化処理工程の例として、3値化の処理工程について後述する。輝度データがN値化されると、各輝度データの輝度レベルに応じて各画素への色の割り付けが行われる(S304)。色割付が終了すると、メインフロー(図1)に戻る。
【0087】
図13を用いて、N値化工程(S300)をさらに詳細に説明する。図13は本発明の画像処理方法の一部である輝度データのN値化処理工程の一実施形態として、3値化処理工程を示すフローチャートである。3値化には2個の閾値を求める必要がある。本実施例においては、3値化処理のために、まず、対象とする輝度データを2値化する仮の基準閾値を求める(S331)。2値化の方法としては、当業者が使用可能な種々の方式を用いることができ、例えば、大津方式等により2値化のため仮の基準閾値として算出する(S332)。仮の基準閾値を確定したら、次に仮の基準閾値を基に第1の閾値を求める。この場合にも、種々のアルゴリズム又は手法を用いることが可能であるが、本例では、仮の基準閾値の2/3を第1の閾値(閾値1)とする(S332)。第2の閾値(閾値2)も、仮の基準閾値を基にした所定の計算式により求めることができ、本例では、7から仮の基準閾値を引いたものを7倍し、更に仮の基準閾値を足して閾値2を得ている(S334)。このようにして求めた各閾値1,2を用いて、輝度データが3値化される(S335)。
【0088】
以上の説明では、輝度レベルを低階調化(8階調化)するための閾値を、輝度分布曲線の極小値を検出することにより求める例を説明した。しかし、低階調化のために閾値を求める方法はこれに限らず、種々の手法を採用可能である。例えば、前述した輝度分布曲線上の極大値を求め、隣接する極大値の中間値に対応する輝度を閾値とすることも可能である。
(画像処理の具体例)
(RGBグラディエーションキューブを使用した色変換処理例)
図14は、RGBのグラディエーションキューブを対象として、各種の階調化処理を行った例を示す図である。図14(a)は、レッド(R)をX軸に、グリーン(G)をY軸に、ブルー(B)をZ軸にとり、原点(0,0,0)を0として各軸方向に沿ってそれぞれ色が徐々に強くなり255を最大値とするようなグラディエーションキューブを示している。RGB系では各色R、G、Bが最小値のときに黒(K)、最大値のときに白(W)となるため、この図(a)では最小値の黒(K)を座標(0,0,0)で表し、最大値の白(W)を座標(255,255,255)で表している。
【0089】
図14(b)〜(e)は、(a)のキューブを平面に展開した画像を対象(元データ)として、印刷色に黒、赤、白を用いて、ディザ処理(b)、誤差拡散処理(c)、単純減色処理(d)及び本発明による画像処理(e)を施して得られた画像でものである。元の画像は、カラー画像であるが、特許出願用図面は白黒での描写が要求されるため、図14では特許出願図面用にモノクロームで表している。
【0090】
このように出願用図面では、白黒のみで表現されるため、実際のカラー表示とは印象が異なる部分も多いが、印刷色が少ない2色の色限定プリンタによる印刷は、画像が比較的モノクロームに近いものとなり、小さな斑点が模様として現れやすいという点では特許出願用図面と共通の特徴がある。
【0091】
図14(b)は、図14(a)のキューブを展開して、ディザ処理で黒、赤、白を用いて減色したものである。この図からわかるように、ディザ処理による減色では、細かい粒子状の点が発生するため、これに少ない色を割り付けると全体にノイズが発生したようになることがある。図14(c)は、同様の対象について黒、赤、白を用いて誤差拡散処理をしたものである。この場合には、さらに細かい粒子が散点模様となって現れる。図14(d)は、元データ(図14(a)の展開図)を単純減色により8色まで減色した後、8色を黒、赤、白、及びこの3色を用いた面積階調によって得られる中間調色に変換したものであるが、この場合は、全く異なった模様として現れる。図14(e)は、本発明にかかる画像処理によるもので、元データを8階調の輝度データに変換した後、各輝度レベルにある画素に、黒、赤、白、及びこの3色を用いた面積階調によって得られる中間調色を色割付して表現したものである。閾値により境界が明瞭になり8本の模様として現れるが、キューブの各頂角から段階的に変化したパターンを得ることができ、図14(d)に比べ、減色しても元データの印象をより深く残すことができる。
【0092】
(平面のグラディエーションの画像処理)
図15は、カラーグラディエーション画像を、画像処理した結果を示す図である。図15も図14と同様に、カラー画像を特許出願用図面用にモノクロームで表したものである。図15は、左上から下方向に黒色の強度が少しずつ増加しており、左上から右方向に向かって赤色の強度が少しずつ増加するグラディエーション画像(a)を元データとし、ディザ処理した画像(b)、誤差拡散処理した画像(c)、及び本発明により処理した画像(d)、(e)、(f)である。いずれの画像も、黒と赤の2色で、白の用紙に印刷したものである。
【0093】
ディザ処理及び誤差拡散処理のいずれによる画像も、その出現態様に差はあるものの斑点模様が散在した画像(b)、(c)となっている。これに対し、画像(d)は、本発明による画像処理により、輝度の変化と色の明るさの変化を合わせて表示したものである。画像(d)は、境界が明瞭になってはいるが、グラディエーションを素直に反映したノイズの無いクリアな画像となっている。画像(e)は、本発明の画像処理により、外部からの色割付指定することにより中間の輝度レベルの位置に、意図的に輝度の低い色を挿入して模様を作成したものである。画像(f)も、本発明の画像処理により、外部からの色割付指定により意図的に模様を作成したものである。これらからわかるように、輝度のグラディエーションがクリアに表現された画像となっている。
【0094】
(画像処理操作画面例)
図16は、本発明の一実施例にかかる画像処理装置の画像処理操作画面の一例である。図16も図14,図15と同様に、カラー画像を特許出願用図面用にモノクロームで表している。
【0095】
画面中央上段には元データの画像61が表示され、その右側には画像処理後の印刷画像62が表示されている。元データの画像61を取得するために、右上の参照ボタン63により、画像の記憶されているソースファイルを選択することが可能である。この指定に基づいて、元データ取得制御部11(図1)により指定ファイルから元データが取得される。取得された元データは、表示制御部14(図1)の制御に基づき図16に示す元画像61として表示される。
【0096】
操作画面60の左上にはプリンタ情報入力ボックス64が設けられている。入力ボックス64により、印刷に使用されるプリンタの機種、用紙幅、使用する印刷色、解像度等の指定が可能である。また、左下には印刷データの作成、印刷データのファイル管理等を行うための基本動作操作ボックス65が設けられている。基本動作操作ボックス65には、印刷データを作成し又は編集するための基本操作ボタン、及び作成中または完成した印刷データファイルを出力し、印刷データをプリンタに登録する等の印刷データファイルを取り扱うための操作ボタンが設けられており、印刷データファイルの作成から登録管理までの基本操作を行う。
【0097】
操作画面60の中央下部には、画像処理操作ボックス(プロパティ)70が設けられている。プロパティ70には、基本機能として減色処理機能、レベル補正機能、色割付設定機能及びその他の機能が設けられている。操作画面60のプロパティ70では、減色処理機能として、減色処理指定キー71により、粗〜密に3段階の指定が可能な例が示されている。例えば、“租”の指定をすると本願発明の減色処理となり、中間を指定するとディザ処理、密を指定すると、誤差拡散処理等を指定することができるような構成が可能である。レベル補正ボックス72では、RGBのそれぞれについて4段階の明るさのレベル補正が可能となっている。また、色割付ボックス73では、本発明の画像処理において、自動または手動の指定が可能となっており、手動入力モードにすると、3つの色(第1色(黒)、第2色(緑)及び第3色(白))のいずれかを、8階調に低階調化処理された画像の輝度レベル1から輝度レベル8までの各レベルに属する画素に、選択的に割付けることができる。
【0098】
図16の操作画面60では、手動入力モードが選択されており、第1色が、輝度レベル1と3にある画素に指定され、第2色が、輝度レベル2にある画素に指定されている。これにより、元データ画像61ではほとんど区別できない桜の花びら67内の輝度差を異なる色で表示することができるので、印刷画像62の花びら68に示すように、花びら内の花弁を模様としてくっきり表示することが可能となる。
【0099】
図17は、印刷色に黒、赤,白を用い、本発明による画像処理を行った場合と、ディザ処理または誤差拡散処理を行った場合の差を説明するための画像である。図17も図14と同様に、カラー画像を特許出願用図面用にモノクロームで表したものであり、実際のカラー画像とは、若干印象が異なるものになっているが、画像処理後の画像の違いは認識可能である。図17の図表(a)は、(b)に示す画像の番号と画像処理の関係を示す図であり、(b)は各種処理画像の例である。(b)に示す画像は、いずれも同じカラー画像を元にして画像処理したものであり、背景がやや濃めの鮮やかな青であり、桜は薄いピンクと、濃いピンク等で階調表現されている。擬人化された動物等のキャラクタにはやや薄めの色が複数使用されている。
【0100】
(b)に示す画像について説明する。最上段の画像A及びA1は、いずれもディザ処理をしたものであり、画像Aは、元のカラー画像をディザ処理により8色まで減色したものであり、画像A1は、画像Aの各画素の色成分(RGBの値)を基準にして、例えば、(R、G、B)=(1、0、0)の画素については、赤色を割付ける等、各画素をさらに赤色、黒色及び白色(非印刷)で色割付して印刷したものである。印刷画像A1には、背景に格子状の模様が現れている。
【0101】
画像Bは、元のカラー画像を誤差拡散処理により8色に減色したものであり、画像B1は、画像AからA1への処理と同様に、画像Bの各画素の色成分(RGBの値)を基準にして、各画素をさらに赤色、黒色及び白色(非印刷)で色割付して印刷したものである。印刷画像B1にも背景に斑点模様が現れている。
【0102】
画像Cは、本発明に係る画像処理によるもので、元のカラー画像をモノクロのハーフトーン(8階調の輝度)で表したものであり、画像C1は、画像Cを、各画素が示す輝度レベルに基づいて、さらに赤色、黒色及び白色(非印刷)で色割付して印刷したものである。本発明にかかる画像処理では、背景に斑は現れず、きれいな赤(図面上は赤色の輝度で表されるため薄い黒色となっている)で印刷される。画像C2は、画像Cを赤色、黒色及び白色(非印刷)で印刷したものであるが、赤色を桜の花びらに相当する輝度を示す画素に色割付けし、白色を背景の青に相当する部分の輝度を示す画素に指定する等の操作をして、印刷画像が鮮明になるように加工したものである。このように本発明によると、元になる画像の輝度に応じて、2色又は3色の鮮明な印刷画像を作成することが可能となる。
(面積階調による色表現)
次に、面積階調による中間調色を用いた表現について説明する。2色のインク(非印字を白とすると3色)を使用して、2×2の4ドットからなる面積マトリクス(1ドットが1単位面積を持つ4単位面積からなるマトリクス)を1ピクセルとして、各ドットに印刷材の各色(3色)の一つを自由割り付けることができるとすると、4ドットで15種類の面積階調による表現が可能となる。すなわち、1ピクセルで15種類の色(印刷色)を表現することができる(各色が占める面積の比率の違いにより、1ピクセル単位で15種類の微妙な色合いを表現することが可能。この場合、1ピクセル中の各色の配置は無視している)。
【0103】
この15種の印刷色の表現方法、及び15種の印刷色をどのようにして8階調のグレースケールを構成する各画素に割当てるかについて、図18を用いて説明する。図18(a)は、1ドットを2色(非印字を含めると3色)の印刷が可能なプリンタにおいて、1ピクセルを4ドットで現わすときに表現できる15種の色と、図18(b)に示す色割付ボックス73のスライダ81との関係を示す図である。図18(b)は、15色の印刷色を8階調の輝度レベルで示される各画素に割り付けるための割付ボックス80を示す図である。図18(a)において●は黒色、○は赤色、空白は白のドットを示し、括弧で示される(x、y、z)は各マトリクスにおける(白、黒、赤)のドットの数を示している。すなわち1ピクセルを構成するドット(4個)中の各色のドット(面積)の割合で単位ピクセル毎の色合いが表現されることとなる。
【0104】
図18の領域a(0→1)では、白と黒のみの組み合わせからなるマトリクスであって白が4個のマトリクスから黒が4個のマトリクスまでの変化の範囲(方向)を示している。領域b(1→2)では、黒と赤のみの組み合わせからなるマトリクスであって、黒が4個から赤が4個になるまでの変化の範囲(方向)を示している。領域c(2→0)では、赤と白のみの組み合わせからなるマトリクスであって、赤が4個から白が4個までの変化の範囲(方向)を示している。領域d(0→12)では、白と赤と黒の組み合わせであって、白が4個から黒が4個までの範囲(方向)を示している。
【0105】
スライダの位置による色の割付指定は、スライダ81と、この領域a、領域b、領域cの関係により理解することができる。すなわち、スライダ81を0→1に移動させると白から徐々に黒くなり、さらに1→2に移動させると黒から徐々に赤くなり、さらに2→0に移動させると赤から徐々に白くなり、0→12にスライドさせると白から赤黒白が混じった色になり徐々に黒くなる。
【0106】
図18(b)の色割付ボックス80により、8階調の輝度レベルに、15種類の印刷色を割り付けるには、輝度毎1〜8毎に設けられたスライダ81を用いる。色割付ボックスでは、図18(b)では、印刷可能な色が2色の場合を示しており、この例では第1色が黒色に、第2色が赤色に指定されている。この色割付ボックス80では輝度1〜8までの8階調のそれぞれについて、スライダ81を0→1→2→0→12の順にスライドさせて、印刷色の15色のいずれかを選択している。図18(b)では、このような特殊なスライダ81を使用して、8階調の各輝度レベルに15色の色割り付けを自由に指定可能な構成としたが、輝度レベルを15階調に低階調化し、各輝度レベルに15種類の色のいずれかを割当てるようにすることも可能である。
【0107】
このように、各輝度レベルに対して、プリンタにより表現できる色を任意に割り付けることができるようにすることによって、一定の固定的割付では重要な輝度の境目が同一の色に割り付けられてしまい画像が非常に見にくくなるような場合でも、簡単に色割付を変更できるため、表現力のある印刷画像を得ることが可能となる。
【0108】
また2色プリンタのように使用可能な色が限定されている場合でも、面積階調やショット階調(インクジェットプリンタにおいて、同一画素に着滴するインク滴の数を制御して階調画像を得る方法)によって割り付けられる色数を増やして、ユーザが任意に印字色を割り付けられるようにすることにより、さらに印刷の表現力を増すことができる。
(その他の実施例)
以上の説明した例では、主に、元データとなるフルカラー画像(24bitカラー)を、高階調化処理(256階調輝度データ)を行った後に低階調化(8階調輝度データ)し、各画素の輝度レベル(8レベル)に応じて、各画素に印刷色を割付けることにより、印刷データを作成する方法について説明したが、以下のように変更してもよい。
【0109】
まず、元データとなるフルカラー画像を単純減色処理に行う。例えば、元データが24bitカラー画像である場合、8色カラー画像に単純減色する。得られた減色画像を[1]式に基づき階調化処理し、低階調(8階調)の輝度データを得る。その後は、同様に各画素の輝度レベル(8レベル)に応じて、各画素に印刷色を割付ける。即ち、色割付け処理を行うための低階調の輝度データを得るために、元データに階調化処理を行った後に階調数を減らす代わりに、元データを減色処理した後に階調化処理するようにしてもよい。
又、以上の説明した例では、POSプリンタ等に登録するロゴデータを作成するためのロゴツールを想定した説明をしてきた。しかし、本発明によるカラー画像を階調化処理することにより得た各画素の輝度レベルに応じて、各画素の色割り付けを行うという基本的な技術思想は、ロゴツールに限らず適用可能である。例えば、少ない色(例えば2色)の印刷しかできないプリンタでカラービットマップを印刷させる場合に、例えば、パソコンのウインドウズ(商標、以下省略)等のOS上で稼動するプリンタドライバ、OLE for Retail POS(以下OPOSと呼ぶ)等が提供するデバイス制御システムに適用することが可能である。すなわち、このような場合には、従来は他のビットマップ変換ツールでフルカラー画像を2色画像に変換してから印刷する必要があった。この発明を適用することにより、このようなファイル変換をすることなく印刷が可能となる。また、本発明による画像処理後の画像は、プリンタのみならず、デイスプレイ装置であっても良い。
【0110】
本発明の装置又は方法をパソコン等で可動させる一例として、OPOSへの適用例を図19及び図20を用いて説明する。図19は、OPOSの基本構成を示す図である。デバイス94はプリンタであってもカスタマーディスプレイであっても良いが、ここではプリンタを用いて説明する。
【0111】
OPOSは、標準化された仕様に基づいてウインドウズ上で稼動するPOSアプリケーションプログラムに対して、プリンタ等の周辺機器についての機種依存性のないインターフェースを提供するものである。POSアプリケーションプログラム90によりプリンタ94から印刷出力するには、まず、データがアプリケーション90からプリンタのコントロールオブジェクト(CO)91に渡される。次に、データはCO91から、プリンタの機種に対応したサービスオブジェクト(SO)92に渡され、オペレーティングシステムOS(win)93を介してプリンタ94に渡される。プリンタ94が2色又は3色のプリンタであるとすると、多色の画像等は減色して印刷する必要がある。
【0112】
OPOSが提供するデバイス制御システムでは、主として、サービスオブジェクト92が各デバイス94に対応する固有の処理を行うので、サービスオブジェクト92に本発明の輝度変換及び輝度レベルの低階調化処理を行う機能、色割り付け機能を組み込んでおき、プリンタ94により印刷可能な印刷データに変更してからOS93を経由してプリンタ94に送信するようにすることが可能である。
【0113】
すなわち、POSアプリケーションプログラム70から、フルカラーの印刷データが、OPOSが提供するデバイス制御システムに渡された場合には、サービスオブジェクト92内で、フルカラーの印刷データを、画素毎に輝度データを算出し、その輝度レベルに応じて、各画素を指定された色に割付けることによって、POSプリンタ用の2色又は3色等の印刷データに変換してから、OS(Win)93を介してプリンタ94に送信する。このように、フルカラーデータを2色等の印刷データに変換する処理をSO92に設定しておくことが可能である。このような画像変換処理を、サービスオブジェクト92で行うことにより、個々のアプリケーションプログラムにおいて、フルカラーデータをプリンタ94で印刷可能な2色又は3色の印刷データに変換する処理を行う必要がなく、アプリケーションの開発を容易にすることが可能となる。
【0114】
図20に、パソコン等に表示される画像データの設定画面例を示す。サービスオブジェクト92内にこのようなフルカラーからの減色処理等の画像調整サービスルーチンを設けておき、図20のような設定画面82を表示することが可能である。表示領域部83には、設定画面82の機能ボタンの選択に応じた表示が行われる。設定画面82のカラービットマップ84を選択すると、表示領域83に、例えば、図20に示すようなカラー選択部85及び減色法選択部86が表示される。カラー選択部の各選択ボックスの右側マーク部分により、印刷色の選択が可能である。図20では、2色プリンタを想定して、2色の選択のみが可能な構成となっているが、3色の選択を可能に構成することも可能である。
【0115】
減色法選択部86の選択ボックス87では、ディザその他の各種減色を選択可能である。選択ボックス87により輝度減色が指定されて、OKボタン88がクリックされると、表示領域部83に、例えば、図16のプロパティボックス70のような表示がされ、前述したような輝度データに応じた各種指定が可能となる。この際、図16と同様に、元画像61と減色処理及び色割当て後の画像62等も表示するように構成可能である。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、複数の色を有する画像データ等からなる元データを構成するカラーデータをそれぞれ輝度データに変換し、プリンタで印刷可能な色を、各画素の輝度レベルに応じて、各画素に割り付けることにより、元データ画像の輝度レベルを基準にした印刷データの作成を可能にした。これにより、少ない限定された色で印刷する場合であっても、印刷画像に斑が発生せず、元画像を正確かつ鮮明に印刷することのできる印刷データを作成することができるようになった。また、元画像を少ない色により印刷する場合に、ディザ等の減色処理に加えて、輝度を基準にした多様な色指定その他の画像処理ができるため、多様な画像処理が可能な画像処理装置及び方法を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施形態にかかる画像処理装置の機能ブロック図。
【図2】 白(W)、黄色(Y)、シアン(C)、緑(G)、マジェンタ(M)、赤(R)、青(B)、黒(K)について、カラー強度と及び輝度の関係を示す表図。
【図3】 本発明の1実施形態にかかる階調化処理部の機能ブロック図。
【図4】 輝度分布記憶部32に記憶された輝度分布曲線とこれを平滑化したグラフ。
【図5】 本発明の1実施形態にかかる色割付処理部の機能ブロック図。
【図6】 階調化処理部により確定した7個の閾値1〜7に基づき、輝度データを8階調化する例を示すグラフ。
【図7】 256階調を均等に2分割又は3分割することにより、2値化又は3値化する場合の閾値の設定例を示すグラフ。
【図8】 本発明の位置実施形態にかかる画像処理方法のフローチャートを示す図。
【図9】 本発明の画像処理方法の一実施形態にかかるフルカラーデータ又は多色カラーデータを輝度データに変換する工程を示すフローチャート。
【図10】 本発明の画像処理方法の一実施形態にかかる輝度データの低階調化処理工程を示すフローチャート。
【図11】 本発明の画像処理方法の一実施形態にかかる極小点の検出工程を示すフローチャートである。
【図12】本発明の画像処理方法にかかる色割付処理工程の一実施形態を示すフローチャート。
【図13】 本発明の画像処理方法の一部である輝度データのN値化処理工程の一実施形態として、3値化処理工程を示すフローチャート。
【図14】 RGBのグラディエーションキューブを対象として、各種の階調化処理を行った例を示す図である。(a)RGBのグラディエーションキューブであり、(b)〜(e)は(a)のキューブを平面に展開した後に、ディザ、誤差拡散、単純減色、本発明による画像処理を施したモノクロ表示例。
【図15】 左上から下方向に黒色の強度が少しずつ増加しており、左上から右方向に向かって赤色の強度が少しずつ増加するグラディエーション画像(a)を、ディザ処理した画像(b)、誤差拡散処理した画像(c)、及び本発明により処理した画像(d)、(e)、(f)である。いずれの画像も、黒と赤の2色で印刷したもの。
【図16】 本発明の画像処理装置の画像処理操作画面60の一例を示す図。
【図17】 本発明による画像処理を行った場合と、ディザ処理または誤差拡散処理を行った場合の差を説明するための画像。
【図18】 (a)は、1ドットを2色(非印字を含めると3色)の印刷が可能なプリンタにおいて、1ピクセルを4ドットで現わすときに表現できる15種の色と図12の色割付スライダ81の関係を示す図。(b)は、8階調の輝度レベルに15種類の印刷色を割り付ける色割付ボックスの一例を示す図。
【図19】 OPOSの基本構成を示す図。
【図20】 パソコン等に表示される画像データの設定画面例。
【符号の説明】
10 画像処理装置
11 元データ取得制御部
13 色割付処理部
15 データ変換処理部
18 階調化処理部
20 データ記憶部
37 輝度分布曲線
38 平滑分布曲線
51 細かな極小点
52 平滑分布曲線の細かな極小点
60 画像処理操作画面
61 元データの画像
62 印刷画像
63 参照ボタン
64 プリント情報入力ボックス
65 基本動作操作ボックス
70 画像処理操作ボックス(プロパティ)
72 レベル補正ボックス
73 色割付ボックス
74 輝度レベル
80 15色色割付ボックス
82 設定画面
83 表示領域部
85 カラー選択部
86 減色法選択部
87 減色法選択ボックス

Claims (21)

  1. 複数の色を有する画像データ及び/又はテキストデータからなる元データを取得する元データ取得制御部と、
    取得した前記元データの各画素を構成する各色のカラー強度データを所定の割合で重み付け処理することにより、画素単位の輝度データに変換するデータ変換処理部と、
    変換された前記輝度データの各画素の輝度レベルに応じて、各画素に印刷色を割り付け可能な色割付処理部と、を備える画像処理装置であって、
    前記データ変換処理部は、前記輝度データを、更に少ない階調の輝度データに変換する階調化処理部を備え、
    前記階調化処理部は、前記輝度データの輝度毎の画素数を算出した後、当該輝度の分布曲線を平滑化処理し、該平滑化処理した前記分布曲線において、画素数の減少が連続した後に画素数の増加が連続する部分の減少から増加へ変化する極小点を極小部として検出する分布算出手段と、前記検出された極小部に対応する輝度に基づいて閾値を設定するに際し、前記極小部が所定数以下または所定数に満たない場合には、隣接する前記極小部間の幅が広い輝度レベルから順に2分割して新たな閾値として設定する閾値設定手段と、前記設定された閾値に従って、前記輝度データを、前記更に少ない階調の輝度データに変換する輝度データ変換処理手段とを含むことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記データ変換処理部は、各画素を構成するR、G、B各色のカラー強度データをそれぞれ前記各色の種類によって異なるカラー強度と輝度の関係に基づく割合により重み付け処理することにより、前記カラー強度データを前記輝度データに変換することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記閾値設定手段は、前記分布曲線の前記極小部が所定数以上または所定数を超える場合には、当該極小部は前記閾値の設定の基礎としないことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  4. 前記階調化処理部は、前記データ変換処理部によって得られた前記輝度データを8階調の輝度データに変換することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記階調化処理部は、印刷色の色数Nに応じて輝度レベルをN階調に変換し、前記色割付処理部は、前記N階調の輝度レベルに基づいて、各輝度レベルに属する画素に、各印刷色をそれぞれ割り付けることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記色割付処理部は、各画素の輝度レベルに基づいて、各画素への前記印刷色の割付けの指定又は変更を可能にする割付色指定手段を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記印刷色は、前記プリンタ側で準備されるインク、又は感熱染料、若しくは印刷媒体で構成される印刷材の色で定められることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記印刷色は、前記印刷材の色の組み合わせで得られる中間調色を含むことを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
  9. POS端末に接続されるPOSプリンタに登録するためのロゴデータを作成することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. (a) 複数の色を有する画像データ及び/又はテキストデータからなる元データを取得するデータ取得工程と、
    (b) 取得した前記元データを構成する各画素のカラー強度データを所定の割合で重み付け処理し、画素毎に輝度データに変換することにより、前記元データ全体をカラーデータから輝度データに変換するデータ変換処理工程と、
    (c) 前記各画素の輝度レベルに応じて、各画素に印刷色を割り付ける色割付処理工程とを備え、複数の色を有する画像を少ない色に変換するための画像処理方法であって、
    前記データ変換処理工程(b)は、前記輝度データを、更に少ない階調の輝度データに変換する階調化処理工程を備え、
    前記階調化処理工程は、前記輝度データの輝度毎の画素数を算出した後、当該輝度の分布曲線を平滑化し、該平滑化した前記分布曲線において、画素数の減少が連続した後に画素数の増加が連続する部分の減少から増加へ変化する極小点を極小部として検出する分布算出工程と、前記検出された極小部に対応する輝度に基づいて閾値を設定するに際し、前記極小部が所定数以下または所定数に満たない場合には、隣接する前記極小部間の幅が広い輝度レベルから順に2分割して新たな閾値として設定する閾値設定工程と、前記設定された閾値に従って、前記輝度データを、前記更に少ない階調の輝度データに変換する輝度データ変換処理工程とを含むことを特徴とする画像処理方法。
  11. 前記データ変換処理工程(b)は、各画素を構成するR、G、Bの各色のカラー強度データをそれぞれ前記各色の種類によって異なるカラー強度と輝度の関係に基づく割合により重み付け処理することにより、前記カラー強度データを前記輝度データに変換する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
  12. 前記閾値設定工程は、前記分布曲線の前記極小部が所定数以上または所定数を超える場合には、当該極小部は前記閾値の設定の基礎としないことを特徴とする請求項10または11のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  13. 前記階調化処理工程は、前記データ変換処理工程によって得られた輝度データを8階調の輝度データに変換する工程を備えることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  14. 前記階調化処理工程は、印刷色の色数Nに応じて輝度レベルをN階調に変換し、前記色割付処理工程(c)は、前記N階調の輝度レベルに基づいて、各輝度レベルに属する画素に、各印刷色をそれぞれ割り付ける工程を備えることを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  15. 前記色割付処理工程(c)は、各画素の輝度レベルに基づいて、各画素への前記印刷色の割付けの指定又は変更を可能にする割付色入力工程を備えることを特徴とする請求項10から14のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  16. 前記印刷色は、前記プリンタ側で準備されるインク、又は感熱染料、若しくは印刷媒体で構成される印刷材の色で定められることを特徴とする請求項10から15のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  17. 前記印刷色は、前記印刷材の色の組み合わせで得られる中間調色を含むことを特徴とする請求項16に記載の画像処理方法。
  18. POSプリンタに登録するためのロゴデータを作成することを特徴とする請求項10から17のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  19. 請求項10から18のいずれか1項に記載の画像処理方法の各工程をコンピュータに実行させるための実行命令セット及びデータセットを備えることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
  20. 請求項19に記載のコンピュータ・プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体。
  21. 前記情報記録媒体は、前記コンピュータ・プログラムを、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、または磁気記録テープに記録したことを特徴とする請求項20に記載のコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体。
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