JP4288655B2 - Handlebar vibration damping device and handlebar using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、例えば自動二輪車のハンドルバーに適用されて、該ハンドルバーの振動を相殺的に抑え得る、構造が簡単で且つコンパクトな制振装置と、その関連技術に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、例えば自動二輪車や自転車の操舵装置を構成するハンドルや、重機等の特殊自動車における操作レバーや操縦桿、或いは刈払機用の操作バーなどにおいては、一般に、鋼管等の剛性管体で形成されて操作対象から突設されると共に、その突出先端部分に把持用のグリップを設けた構造のハンドルバーが採用されている。
【0003】
ところで、このようなハンドルバーにおいては、一般に構造が簡単な片持構造が採用されていると共に、操作力の軽減や操作性の向上等を目的として、把持用のグリップの位置が、操作対象に固定された基端部から突出した自由端の近くに設定されている。そのために、特に内燃機関等の大きな加振力を生ずる振動発生源を備えた装置等においては、グリップが設けられたハンドルバーの先端部分の振動が大きくなり易く、かかる振動が操作感や操作性に悪影響をおよぼす場合がある。例えば、自動二輪車のハンドルバーでは、振動が大きくなるとハンドルバーに装着されたバックミラーの視認性が著しく低下する場合があり、走行安全性にも悪影響を及ぼしかねない。
【0004】
そこで、このような問題に鑑み、例えば特許文献1,2,3に示されているように、ハンドルバーの先端にゴム弾性体を介してダンパマスを固着せしめてダイナミックダンパを構成した制振構造が提案されている。
【0005】
ところが、かくの如き従来の制振構造では、充分な制振効果を得ようとするとダンパマスの大型化が避けられず、ハンドルバーの先端から外方に大きく突出して外部に露出した状態で配設せざるを得ない。そのために、ダイナミックダンパの損傷が発生し易いという問題や、外観デザインが悪くなってしまうという問題の他、ハンドルバーが長尺となって操作に悪影響が生ずるおそれもあった。
【0006】
しかも、ダイナミックダンパは、基本的にチューニングされた固有振動数域だけで有効な制振効果を発揮し得るものであることから、ハンドルバーにおける複数の乃至は広い周波数域で振動が問題となっている場合には対応しきれず、有効な制振効果を得ることが極めて難しいという問題もあった。
【0007】
【特許文献1】
実公平6−314号公報
【特許文献2】
特許第2767698号公報
【特許文献3】
特開平7−187044号公報
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、外部空間に露出することなく装着され得て、広い周波数域の振動に対して有効な制振効果を発揮し得る、新規な構造のハンドルバー用制振装置を提供すること、およびそのような制振装置を備えた新規な構造のハンドルバーを提供することにある。
【0009】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
(ハンドルバーに関する本発明)
ハンドルバー用制振装置に関する本発明は、管体形状をもって突設されて、突出先端部分に把持用のグリップが設けられたハンドルバーにおいて、前記ハンドルバーの突出先端の開口部に支持冠体を固着すると共に、該支持冠体から該ハンドルバーの中空内部に突出する支持ロッドを、その基端部だけで該支持冠体に固定支持せしめてその突出先端側を自由端として設ける一方、環状乃至は筒状の独立マス部材を該支持ロッドに対して隙間を隔てて非接着で外挿して該ハンドルバーの中空内部に位置せしめ、該独立マス部材を該ハンドルバーに当接しないストローク範囲で該支持ロッドに対して軸直角方向に独立変位可能として、該独立マス部材の独立的な変位によって該独立マス部材が該支持ロッドの外周面に対して弾性的に当接せしめられるようにしたことを、特徴とする。
【0011】
このような本発明に従う構造とされたハンドルバーにおいては、ハンドルバーの振動が支持冠体から支持ロッドに及ぼされることにより、ハンドルバーと略同軸上に配設された支持ロッドが軸直角方向に加振されて、支持ロッドに外挿された独立マス部材に対して加振力が及ぼされる結果、独立マス部材が支持ロッドに対して飛び跳ね変位せしめられて、独立マス部材が支持ロッドに対して軸直角方向で繰り返し打ち当たることとなる。そして、独立マス部材の支持ロッドへの打ち当たり(当接)に基づく衝撃力が、支持ロッドから支持冠体を介してハンドルバーに及ぼされることにより、ハンドルバーにおける振動と独立マス部材の当接に基づく衝撃力との位相差に基づいて、ハンドルバーにおける振動に対して相殺的な制振効果が発揮されるのである。
【0012】
特に本発明に従う構造とされたハンドルバーにおいては、独立マス部材が当接せしめられる支持ロッドが、ハンドルバーの先端開口に固着された支持冠体によって支持されており、独立マス部材の支持ロッドへの打ち当たりに伴う衝撃力が、支持冠体を介してハンドルバーの先端部に及ぼされるようになっていることから、片持構造のハンドルバーにおいて振動モードの腹となり易い先端部に対して、かかる独立マス部材の打ち当たりに伴う衝撃力が有効に及ぼされ得て、上述の如きハンドルバーに対する相殺的な制振効果が一層効率的に発揮され得るのである。
【0013】
また、独立マス部材は、ハンドルバーに当接することなく、支持ロッドに当接することで相殺的な制振効果を発揮し得るようになっており、支持ロッドと独立マス部材の部品寸法精度を考慮することによって独立マス部材の支持ロッドへの当接条件を管理することが可能であることから、一般に寸法精度の低いハンドルバーによる悪影響を受けて制振効果が不安定となるようなこともなく、目的とする制振効果が、より有効に且つ安定して発揮され得るのである。
【0014】
しかも、独立マス部材のハンドルバーへの当接が防止されていることから、何等かの原因で衝撃的に過大な加振力が及ぼされた場合等においても、直接に把持されるグリップの部分へ独立マス部材が打ち当たることに起因する手指への大きな衝撃力の作用も、効果的に軽減乃至は回避され得る。
【0015】
加えて、本発明に従う構造とされたハンドルバーにおいては、ハンドルバーの中空内部を独立マス部材の配設領域として利用したことにより、スペースの効率利用が図られて制振装置を含むハンドルバーの全体サイズがコンパクトに抑えられ得るのであり、ハンドルバーの外観意匠が大きく損なわれるようなこともない。
【0016】
また、本発明においては、ハンドルバーの中空内部における独立マス部材が位置せしめられた領域を外部空間から実質的に遮断して、異物の侵入が防止される閉塞領域とした態様が、好適に採用される。このような態様においては、外部空間に存在する異物の干渉等に起因する支持ロッドや独立マス部材等の制振装置の構造の直接的な損傷が防止されるだけでなく、塵や埃等の異物が支持ロッドと独立マス部材の当接面間に入り込んで独立マス部材の独立変位が阻害されることに起因する制振効果の低下も防止されて、目的とする制振効果を安定して享受することが可能となる。
【0017】
なお、かかる閉塞領域は、ハンドルバーの端部開口を支持冠体で閉塞せしめることによって、ハンドルバーを利用して有利に実現され得る。また、かかる閉塞領域は、外部空間から実質的に遮断されていれば良く、例えば、ハンドルバーに対して、独立マス部材の収容位置から離れた箇所に水抜用等の貫通孔を形成するようにしても良い。
【0018】
また、本発明においては、独立マス部材が支持ロッドに対して繰り返し弾性的に当接せしめられて飛び跳ね状態で加振変位せしめられる振動系の固有振動数を、ハンドルバーにおいて制振すべき共振周波数の最大値よりも高周波にチューニングした態様が、好適に採用される。このような態様においては、周波数の変化に伴う独立マス部材の変位とハンドルバーの振動の位相差の変化に起因して独立マス部材の飛び跳ね変位量が著しく低下してしまうことが回避されるのであり、それ故、ハンドルバーにおいて制振すべき振動が複数の乃至は広い周波数域に亘る場合でも、独立マス部材が効率的に飛び跳ね変位せしめられて、独立マス部材の支持ロッドへの当接に基づく制振効果が効率的に発揮され得ることとなる。
【0019】
なお、独立マス部材の飛び跳ね状態での加振変位の振動系の固有振動数は、マス系を構成する独立マス部材の質量や、バネ系を構成する支持ロッドのばね定数等を調節することによってチューニングすることが可能である。
【0020】
また、本発明は、特に自動二輪車の操舵装置を構成するハンドルバーに対して有利に適用されることとなり、それによって、ハンドルバーを把持するライダーへの負担が軽減されると共に、ハンドルバーに装着されたバックミラーの振動が抑えられて視認性が向上されることにより安全性の向上も図られ得る。
【0021】
(ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様1)
ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様1の特徴とするところは、(a)冠体形状をもって突設されて突出先端部分に把持用のグリップが設けられたハンドルバーに対して、その突出先端の開口部に固着される支持冠体と、(b)支持冠体から突出形成されて、前記ハンドルバーの中空内部に突出せしめられることにより、その基端部だけで該支持冠体に固定支持せしめてその突出先端側を自由端とした支持ロッドと、(c)該支持ロッドに対して隙間を隔てて非接着で外挿されて、前記ハンドルバーの中空内部に配設されることにより、該ハンドルバーに当接しないストローク範囲で該支持ロッドに対して軸直角方向に独立変位可能とされて、該支持ロッドに対して軸直角方向で当接せしめられる独立マス部材と、(d)該支持ロッドと該独立マス部材の軸直角方向での当接面を構成する当接弾性体とを、含んで構成したハンドルバー用制振装置にある。
【0022】
このような本態様に従う構造とされた制振装置においては、独立マス部材が外挿状態で組み付けられた支持ロッドをハンドルバーの先端開口から中空内部に差し入れて、支持冠体をハンドルバーの先端開口部に対して固着することによって、ハンドルバーに装着することが出来る。そして、ハンドルバーに装着することにより、前述の本発明に従うハンドルバーが構成され得て、前述の如き優れた制振効果が発揮され得るのである。
【0023】
(ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様2)
ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様2の特徴とするところは、前記態様1に係るハンドルバー用制振装置において、前記支持ロッドと前記独立マス部材における軸直角方向での当接面間の距離を、それら支持ロッドと独立マス部材を同軸的に位置せしめた状態下で0.05〜0.5mmとしたことを、特徴とする。
【0024】
このような本態様に従う構造とされた制振装置においては、独立マス部材が支持ロッドに打ち当たる際の必要以上の衝撃やそれに伴う打音の発生を抑えつつ、ハンドルバーに対して有効な制振効果を得ることが出来るのである。蓋し、上記当接面間の距離が0.05mmより小さくなると、独立マス部材の支持ロッドへの打ち当たりによる衝撃が充分に確保され難く、有効な制振効果を得ることが難しい場合がある一方、かかる当接面間の距離が0.5mmを超えると、独立マス部材の支持ロッドへの打ち当たりによる衝撃が大きくなり過ぎて、打音等が問題となるおそれがあるからである。
【0025】
(ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様3)
ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様3の特徴とするところは、前記態様1又は2に係るハンドルバー用制振装置において、前記支持冠体および前記支持ロッドと前記独立マス部材を、何れも、5×103 MPa以上の弾性率を有する剛性材によって形成すると共に、該支持ロッドと該独立マス部材の何れか一方における軸直角方向での当接面に前記当接弾性体を固定したことを、特徴とする。
【0026】
このような本態様においては、例えば弾性率が5×103 〜5×104 MPaとされた硬質の合成樹脂材料等を採用することにより、打音の低減や低周波数域での制振効果の向上等が有利に図られ得る。また、例えば弾性率が5×104 MPa以上の弾性率を有する金属等の剛性材を採用することにより、高周波数域での制振効果の向上等が図られ得ると共に、コンパクトなサイズでマス質量を容易に確保することが可能となる。なお、当接弾性体は、例えば、支持ロッドの外周面に対して、筒状の当接弾性体を外挿状態で固着せしめたり、独立マス部材の内周面に対して、筒状の当接弾性体を内挿状態で固着することによって有利に構成され得る。また、かかる当接弾性体は、支持ロッドや独立マス部材の軸方向全長に亘る必要はなく、例えば、支持ロッドや独立マス部材の軸方向両端部分だけに設けても良い。
【0027】
(ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様4)
ハンドルバー用制振装置に関する本発明の態様4の特徴とするところは、前記態様1乃至3の何れかに係るハンドルバー用制振装置において、前記支持ロッドに対する前記独立マス部材の軸方向での変位領域を弾性的に制限する軸方向ストッパを設けたことを、特徴とする。このような本態様においては、独立マス部材の支持ロッドに対する軸方向の相対変位量が緩衝的に制限されて、独立マス部材の支持ロッドに対する軸直角方向での当接状態が安定して発現されることから、目的とする制振効果を一層安定して得ることが可能となる。
【0028】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0029】
先ず、図1には、本発明の一実施形態としてのハンドルバー10を備えた自動二輪車の操舵装置の要部概略が示されている。かかる図において、12,12は一対のフロントフォークであって、これらフロントフォーク12,12の上部が上下ブラケット14,16によって連結固定されていると共に、フロントフォーク12,12の下端部には前輪(図示せず)が装着されている。また、図面上に明示されていないが、上下ブラケット14,16間にはステアリング軸が配設されており、このステアリング軸が、図示しないフレームの前端部分に固設されたヘッドパイプ18に対して、中心軸回りに回動可能に挿通されて組み付けられている。そして、上ブラケット14に対して固着されたハンドルバー10によって操作力を及ぼし、上下ブラケット14,16で連結された一対のフロントフォーク12,12をステアリング軸回りに回動操作することにより、前輪を操舵することが出来るようになっている。
【0030】
そこにおいて、ハンドルバー10は、全体として略一定の円形断面をもって延びる長手管体形状を有しており、例えば押出成形等で得られた鋼管を適当な長さで切断して曲げ加工を施すことによって形成されたものである。このハンドルバー10は、長手方向中央部分において、上ブラケット14に対して、一対の固定金具18,18を用いて固定されており、それによって、ハンドルバー10の左右両側部分が、何れも、上ブラケット14への固定部位から片持構造で大きく延び出している。
【0031】
このように上ブラケット14から片持構造で左右に突出せしめられたハンドルバー10の左右両側部分は、それぞれ、自由端である先端部分が略水平とされており、そこに円筒状のラバーグリップ22が外挿されて、手指で把持する把持部が構成されている。なお、図示を省略するが、二輪車走行方向に向かって右側のラバーグリップ22は、周知の如くアクセルグリップとされており、アクセルワイヤを介してスロットル操作を行うようになっている。また、ハンドルバー10における左右の突出部分には、それぞれ、ラバーグリップ22の内側に位置して、方向指示器やセルモータ,ヘッドライト等の操作スイッチやエンジンキルスイッチ等の各種操作装置24が取り付けられていると共に、フロントブレーキ操作やクラッチ操作を行うための操作レバー27が取り付けられており、更に、ステー28を介してバックミラー29が支持せしめられている。
【0032】
このような構造とされたハンドルバー10において、その左右の突出先端部分には、それぞれ、本発明に従う構造とされた制振装置32が装着されている。かかる制振装置32は、図2〜3に示されているように、ハンドルバー10に対して固定された支持ロッド34を有していると共に、この支持ロッド34に対して、独立マス部材としてのマス金具30が外挿状態で組み付けられている。
【0033】
より詳細には、支持ロッド34は、ハンドルバー10の内径よりも充分に小径の円形断面をもってストレートに延びる中実ロッド形状を有している。また、支持ロッド34の軸方向一方の端部には、支持冠体36が固着されている。この支持冠体36は、浅底の略有底円筒形状を有するキャップ構造とされており、底壁中央に嵌着孔38が形成されていると共に、該嵌着孔38の周縁部には支持冠体36の軸方向内方に向かって突出する円筒形の嵌着カラー40が一体形成されている。そして、支持ロッド34の軸方向一端部が、支持冠体36の開口側から嵌着カラー40に嵌め込まれて溶着されることにより、支持ロッド34に対して支持冠体36が固着されている。
【0034】
なお、支持ロッド34と支持冠体36は、何れも、振動入力によって及ぼされる外力に対して充分な強度と剛性を備えた材料によって形成されている。具体的には、例えば硬質の合成樹脂材で形成することも可能であるが、好ましくは、5×104 MPa以上の弾性率を有する鉄鋼やアルミニウム合金等によって形成される。
【0035】
また、支持ロッド34には、当接弾性体としての一対の当接ゴム42,42が外挿されて組み付けられている。この当接ゴム42は、円筒形状を有しており、軸方向一方の端部には、外周側にフランジ状に突出する大径の軸方向ストッパ部44が一体形成されている。そして、一対の当接ゴム42,42は、支持ロッド34の軸方向の両端部近くに配されて、軸方向ストッパ部44,44が何れも当接ゴム42,42の軸方向で支持ロッド34の端片側に位置せしめられた状態で、支持ロッド34に対して固定的に組み付けられている。なお、軸方向ストッパ部44,44は、支持ロッド34に接着されていても良いが、軸方向ストッパ部44,44自体の弾性に基づいて支持ロッド34に密着させて位置決めするようにしても良い。
【0036】
なお、支持ロッド34において、支持冠体36から突出せしめられた突出先端部には、抜止金具46が外嵌固定されている。この抜止金具46は、円環板形状を有しており、内周縁部に一体形成されたカラー筒部に支持ロッド34の突出先端部を圧入することによって支持ロッド34に固着されている。そして、支持ロッド34の突出先端側に配設された当接ゴム42が、軸方向外端面を抜止金具46に重ね合わされて、当接ゴム42の支持ロッド34からの抜け出しが強固に防止されるようになっている。
【0037】
一方、マス金具30は、一定の円環断面でストレートに延びる円筒形状を有しており、その内径寸法:d1は、支持ロッド34に外挿された当接ゴム42の外径寸法:d2よりも大きくされている。また、マス金具30の外径寸法:D1は、ハンドルバー10の内径寸法:D2よりも小さくされている。更に、マス金具30の外径寸法:D1とハンドルバー10の内径寸法:D2の差(D2−D1)の値は、マス金具30の内径寸法:d1と当接ゴム42の外径寸法:d2の差(d1−d2)の値よりも大きくされており、下式を満足する。
D2−D1 > d1−d2
【0038】
これにより、後述する如く支持ロッド34をハンドルバー10の中心軸上に位置せしめた状態下では、マス金具30が軸直角方向において、δ=d1−d2だけの往復ストローク範囲で、支持ロッド34とハンドルバー10の何れからも独立して自由に飛び跳ね変位可能とされている。しかも、マス金具30の軸直角方向の変位端は、当接ゴム42を介して支持ロッド34に当接することで規定されることにより、マス金具30のハンドルバー10への当接が回避されるようになっている。
【0039】
特に本実施形態では、マス金具30の支持ロッド34への打ち当たりによる後述する如き相殺的な制振効果が一層有利に発揮されるように、上記δの値が、0.10mm≦δ≦1.0mmの範囲内となるように設定されている。蓋し、δ<0.10mmとなると、後述するマス金具30の支持ロッド34への打ち当たりに際して充分に大きなエネルギーを得ることが難しくなって目的とする相殺的な制振効果を得難くなるからであり、一方、δ>1.0mmとなると、マス金具30の支持ロッド34への打ち当たりに伴う打音等が問題となるおそれがあるからである。
【0040】
なお、マス金具30は、安価で且つ成形が容易であって質量の大きい材料を選択することが望ましく、例えば鉄系金属等が有利に採用され得、厚肉の管状金具を適当な軸方向長さで切断したものを採用することも可能である。
【0041】
また、マス金具30と支持ロッド34の当接部位において弾性的な当接面を形成する当接ゴム42,42は、後述するマス金具30の支持ロッド34への打ち当たりに際しての打音の軽減と制振効果の向上のために、ASTM規格D2240のショアD硬さが、80以下であることが望ましく、より望ましくは同 ショアD硬さが20〜40の弾性材で形成される。
【0042】
そして、このような構造とされた制振装置32は、マス金具30が外挿された支持ロッド34をハンドルバー10の開口端部から中空内部48に差し入れて内挿し、支持冠体36の開口部50をハンドルバー10の開口端部に外嵌固定することによって、ハンドルバー10に対して装着されている。なお、支持冠体36は、必要に応じて、ハンドルバー10に溶着しても良い。
【0043】
このようにして装着された制振装置32においては、支持ロッド34が支持冠体36を介してハンドルバー10の先端開口部に対して連結固定されて、支持ロッド34がハンドルバー10の中空内部48において略同一中心軸上に延びる状態で固定的に位置せしめられている。また、支持ロッド34に外挿されたマス金具30もハンドルバー10の中空内部48に収容されて、支持ロッド34から吊り下げられた状態で配設されている。
【0044】
さらに、マス金具30には、支持ロッド34に外挿された一対の当接ゴム42,42が軸方向両側から差し入れられており、支持ゴム42,42を介して、マス金具30の軸方向両端部分がそれぞれ所定長さに亘って、支持ロッド34に当接せしめられている。なお、マス金具30の軸方向長さ:lは、一対の支持ゴム42,42における一対の軸方向ストッパ部44,44間の対向面間距離:Lよりも小さくされている。これにより、支持ロッド34上でのマス金具30の軸直角方向変位が許容されていると共に、支持ロッド34上でのマス金具30の軸方向変位量が、軸方向ストッパ部44,44への当接によって緩衝的に制限されるようになっている。
【0045】
従って、かかる制振装置32においては、自動二輪車のエンジンからの振動伝達等によってハンドルバー10が軸直角方向に加振されると、支持ロッド34がハンドルバー10と一体的に加振されることとなり、支持ロッド34に外挿されたマス金具30に振動エネルギが伝達されて、該マス金具30が軸直角方向に繰り返し飛び跳ね変位せしめられる。これにより、マス金具30が、当接ゴム42,42を介して支持ロッド34に対して軸直角方向で繰り返し打ち当てられることとなり、かかる打ち当たりに際して支持ロッド34からハンドルバー10に及ぼされる衝撃力によって、ハンドルバー10に惹起される振動に対して、位相差に基づく相殺的な制振効果が発揮され得るのである。
【0046】
特に本実施形態の制振装置32では、マス金具30の打ち当たりによる衝撃力が直接に及ぼされる支持ロッド34が、支持冠体36を介して、最も振幅が大きくなり易いハンドルバー10の先端部分に対して連結されていることから、ハンドルバー10において最も制振効果が要求される先端部分に対して、マス金具30の打ち当たりによる相殺的な制振力が効率的に及ぼされ得て、一層効果的な制振効果が発揮され得るのである。
【0047】
しかも、前述の如き本実施形態の制振装置32においては、マス金具30のハンドルバー10内面への当接が防止されていることから、手指で直接に把持されるラバーグリップ22の装着部分に対して、その内面にマス金具30が打ち当たることに起因する不快な衝撃も回避され得る。
【0048】
加えて、かかる制振装置32においては、マス金具30を含む各部材が、ハンドルバー10の中空内部48を利用して収容状態で配設されていることから、配設スペースが効率的に確保され得ると共に、ハンドルバー10を含む自動二輪車の意匠に及ぼされる悪影響が問題となるようなこともない。
【0049】
また、制振装置32が収容されるハンドルバー10の中空内部48は、支持冠体36をハンドルバー10の先端開口部に封止状態で嵌着することにより、外部空間に対して略遮断されることから、ハンドルバー10を巧く利用して制振装置32の収容ケースが構成され得て、制振装置32の耐久性や作動安定性の向上が有利に達成され得る。
【0050】
因みに、上述の如き本実施形態に従う構造とされた制振装置32について、実車に装着してハンドルバー10の振動状態を測定した結果を、図4において、実施例として示す。また、制振装置32を装着しないベース状態下でのハンドルバー10の同部位において振動状態を測定した結果を、比較例として、図4に併せ示す。この図4に示された結果からも明らかなように、本発明に従う構造とされた制振装置32によれば、従来のダイナミックダンパのように特定周波数域だけの制振効果ではなく、ハンドルバー10における1〜3次の振動モードに亘る広い周波数域で、有効な制振効果が発揮され得ることが認められる。特に、バックミラー29,29の視認性が、エンジン回転数の広い領域で、クリアに確保され得ることも、確認され得た。
【0051】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は係る実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0052】
例えば、前記実施形態では、ハンドルバー10の端部開口部に嵌着された支持冠体36がラバーグリップ22から外部に突出せしめられていたが、図5に示されているように、支持冠体36の外周面までラバーグリップ22で覆うようにしても良い。
【0053】
また、支持ロッド34の一方の端部をハンドルバー10の端部開口部に固定的に連結せしめる支持冠体は、例示の如き有底円筒形状のものに限定されることはなく、例えば、支持ロッド34が圧入される中央穴を備えた厚肉のディスク形状として、ハンドルバー10の端部開口部に圧入固定するようにしても良い。
【0054】
更にまた、支持ロッド34に当接ゴム42を装着する代わりに、マス金具30の内周面に当接ゴム層を被着形成しても良い。なお、支持ロッド34とマス金具30の当接部位に介在せしめられる当接ゴムは、例示の如き、当接荷重が圧縮方向に作用せしめられるものの他、当接荷重が剪断成分をもって作用せしめられるようにしても良い。
【0055】
また、支持ロッド34の軸方向において、相互に独立した複数個のマス金具30を外挿して組み付けることも可能である。
【0056】
さらに、本発明に従う構造とされた制振装置が装着される自動二輪車用ハンドルバー10は、例示の如き構造に限定されるものでなく、各種形状のハンドルバー10に対して装着可能であることは言うまでもなく、例えば、セパレートハンドルと称される、左右に独立した一対のハンドルバーからなる構造のものに対しても同様に適用可能である。なお、本発明は、自動二輪車用ハンドルに限定されることなく、管体形状をもって突設されて突出先端部分に把持用のグリップが設けられた各種のハンドルバーに対して、広く適用可能である。
【0057】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた制振装置や、それを用いたハンドルバーにおいては、ハンドルバーの中空内部を配設スペースとして効率的に利用して制振装置が装着され得ると共に、独立マス部材の支持ロッドへの当接に基づく相殺的な制振作用が、ハンドルバーにおいて最も振動が大きくなり易い先端部分に対して効率的に及ぼされ得て、広い周波数の振動に対して有効な制振効果が発揮され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動二輪車用ハンドルバーの全体を示す概略図である。
【図2】図1に示されたハンドルバーにおける制振装置の装着部位を拡大して示す縦断面説明図である。
【図3】図2におけるIII − III断面の端面図である。
【図4】図2に示された構造の制振装置を備えた自動二輪車用ハンドルバーにおける制振効果の測定結果を実施例として、制振装置を装着しない比較例の測定結果と併せて示すグラフである。
【図5】本発明の別の実施形態としての制振装置の要部を示す、図2に対応する縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 ハンドルバー
12 フロントフォーク
14 上ブラケット
16 下ブラケット
18 固定金具
22 ラバーグリップ
24 操作装置
28 ステー
29 バックミラー
30 マス金具
32 制振装置
34 支持ロッド
36 支持冠体
38 嵌着孔
40 嵌着カラー
42 当接ゴム
44 軸方向ストッパ部
46 抜止金具
48 中空内部[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a vibration damping device having a simple structure and a compact structure that can be applied to a handlebar of a motorcycle, for example, to counteract vibrations of the handlebar, and a related technology thereof.
[0002]
[Background]
Conventionally, for example, a handle constituting a steering device for a motorcycle or a bicycle, an operation lever or a control stick in a special vehicle such as a heavy machine, or an operation bar for a brush cutter is generally formed of a rigid pipe body such as a steel pipe. In addition, a handle bar having a structure that protrudes from the operation target and is provided with a grip for gripping at the protruding tip portion is employed.
[0003]
By the way, such handlebars generally adopt a cantilever structure with a simple structure, and the position of the grip for gripping is set as the operation target for the purpose of reducing the operating force and improving the operability. It is set near the free end protruding from the fixed base end. For this reason, particularly in an apparatus equipped with a vibration source that generates a large excitation force, such as an internal combustion engine, vibration at the tip of the handlebar provided with the grip tends to be large, and such vibration is likely to have a feeling of operation and operability. May be adversely affected. For example, in the handlebar of a motorcycle, when the vibration increases, the visibility of the rearview mirror mounted on the handlebar may be significantly reduced, which may adversely affect traveling safety.
[0004]
Therefore, in view of such a problem, for example, as shown in
[0005]
However, with such a conventional damping structure, it is unavoidable to increase the size of the damper mass in order to obtain a sufficient damping effect, and it is arranged in a state where it protrudes outward from the tip of the handlebar and is exposed to the outside. I have to. Therefore, in addition to the problem that the dynamic damper is easily damaged and the appearance design is deteriorated, there is a possibility that the handlebar becomes long and the operation is adversely affected.
[0006]
In addition, since the dynamic damper can exhibit an effective vibration damping effect only in the tuned natural frequency range, vibration is a problem in a plurality of or wide frequency ranges in the handlebar. In other words, it is difficult to respond to the problem and it is extremely difficult to obtain an effective vibration control effect.
[0007]
[Patent Document 1]
No. 6-314
[Patent Document 2]
Japanese Patent No. 2767698
[Patent Document 3]
JP-A-7-187044
[0008]
[Solution]
Here, the present invention has been made in the background as described above, and the problem to be solved is that it can be mounted without being exposed to the external space and is effective against vibrations in a wide frequency range. An object of the present invention is to provide a handlebar vibration damping device having a novel structure capable of exhibiting a satisfactory vibration damping effect, and to provide a handlebar having a novel structure equipped with such a vibration damping device.
[0009]
[Solution]
Hereinafter, the aspect of this invention made | formed in order to solve such a subject is described. In addition, the component employ | adopted in each aspect as described below is employable by arbitrary combinations as much as possible. In addition, aspects or technical features of the present invention are not limited to those described below, but are described in the entire specification and drawings, or can be understood by those skilled in the art from those descriptions. It should be understood that it is recognized on the basis of.
[0010]
(The present invention relating to a handlebar)
The present invention relating to a handlebar vibration damping device is a handlebar that protrudes in a tubular shape and is provided with a gripping grip at the protruding tip portion, and a support crown is provided at the opening at the protruding tip of the handlebar. A support rod that sticks and protrudes into the hollow interior of the handlebar from the support crown , Just at its base On the support crown Fix and support the projecting tip side as a free end. On the other hand, an annular or cylindrical independent mass member is externally attached to the support rod with a gap and is non-adhered so as to be positioned inside the hollow of the handle bar, and the independent mass member is brought into contact with the handle bar. The independent mass member can be elastically brought into contact with the outer peripheral surface of the support rod by the independent displacement of the independent mass member. This is a feature.
[0011]
In the handle bar having the structure according to the present invention as described above, the vibration of the handle bar is applied from the support crown to the support rod, so that the support rod disposed substantially coaxially with the handle bar is perpendicular to the axis. As a result of the vibration being applied to the independent mass member extrapolated to the support rod, the independent mass member jumps and displaces with respect to the support rod, so that the independent mass member moves relative to the support rod. It will hit repeatedly in the direction perpendicular to the axis. The impact force based on the contact (contact) of the independent mass member with the support rod is applied to the handlebar from the support rod via the support crown, so that the vibration in the handlebar and the contact of the independent mass member Based on the phase difference from the impact force based on this, a vibration damping effect that counteracts the vibration in the handlebar is exhibited.
[0012]
In particular, in the handle bar structured according to the present invention, the support rod with which the independent mass member is brought into contact is supported by the support crown fixed to the tip opening of the handle bar. Since the impact force associated with the hitting is applied to the tip of the handlebar via the support crown, the tip of the cantilevered handlebar is likely to become an antinode of vibration mode. The impact force accompanying the hitting of the independent mass member can be effectively exerted, and the counteracting damping effect on the handlebar as described above can be exhibited more efficiently.
[0013]
In addition, the independent mass member is able to exert an offset vibration suppression effect by contacting the support rod without contacting the handlebar, taking into account the component dimensional accuracy of the support rod and the independent mass member. Since it is possible to manage the contact condition of the independent mass member to the support rod, there is generally no adverse effect caused by the handlebar having low dimensional accuracy and the vibration damping effect does not become unstable. The intended damping effect can be exhibited more effectively and stably.
[0014]
Moreover, since the independent mass member is prevented from coming into contact with the handle bar, the grip portion that is directly gripped even when an excessively large excitation force is applied for some reason. The action of a large impact force on the finger due to the contact of the independent mass member can be effectively reduced or avoided.
[0015]
In addition, in the handlebar having the structure according to the present invention, the use of the hollow interior of the handlebar as the area for disposing the independent mass member enables efficient use of the space and the improvement of the handlebar including the vibration control device. The overall size can be kept compact, and the appearance design of the handlebar is not greatly impaired.
[0016]
Further, in the present invention, a mode in which the region where the independent mass member is positioned inside the hollow of the handlebar is substantially blocked from the external space to be a closed region in which foreign matter is prevented from entering is preferably employed. Is done. In such an aspect, not only is the direct damage to the structure of the vibration damping device such as the support rod and the independent mass member caused by the interference of foreign matter existing in the external space, but also the dust, dust, etc. A decrease in the damping effect caused by foreign matter entering between the contact surfaces of the support rod and the independent mass member and hindering the independent displacement of the independent mass member is also prevented, and the intended damping effect is stabilized. It can be enjoyed.
[0017]
Such a closed region can be advantageously realized by using the handlebar by closing the end opening of the handlebar with the support crown. Further, such a closed region only needs to be substantially blocked from the external space. For example, a through-hole for draining or the like is formed at a position away from the position where the independent mass member is accommodated with respect to the handle bar. May be.
[0018]
Further, in the present invention, the natural frequency of the vibration system in which the independent mass member is repeatedly elastically brought into contact with the support rod to be vibrated and displaced in the jumping state, the resonance frequency to be damped in the handlebar is determined. A mode tuned to a higher frequency than the maximum value of is preferably adopted. In such an aspect, it is avoided that the amount of jump displacement of the independent mass member due to the change in the phase difference between the displacement of the independent mass member and the vibration of the handlebar accompanying the change in frequency is significantly reduced. Therefore, even when the vibration to be damped in the handlebar extends over a plurality of or a wide frequency range, the independent mass member is efficiently jumped and displaced so that the independent mass member abuts on the support rod. The vibration control effect based on this can be exhibited efficiently.
[0019]
Note that the natural frequency of the vibration system of the excitation displacement in the jumping state of the independent mass member is adjusted by adjusting the mass of the independent mass member constituting the mass system, the spring constant of the support rod constituting the spring system, or the like. It is possible to tune.
[0020]
In addition, the present invention is advantageously applied particularly to a handlebar that constitutes a steering device for a motorcycle, thereby reducing the burden on the rider who holds the handlebar and attaching it to the handlebar. By improving the visibility by suppressing the vibration of the rearview mirror, safety can be improved.
[0021]
(
The aspect of the first aspect of the present invention relating to the handlebar vibration damping device is characterized in that (a) the protrusion is provided with respect to the handlebar provided with a gripping grip at the protruding tip portion, which protrudes with a crown shape. A support crown fixed to the opening at the tip; and (b) projecting from the support crown and projecting into the hollow interior of the handlebar. Thus, only the base end portion is fixed to and supported by the support crown, and the protruding front end side is a free end. A support rod; and (c) a non-adhesive extrapolation with a gap to the support rod and disposed in the hollow interior of the handlebar, so that the stroke is not in contact with the handlebar. An independent mass member capable of being independently displaced in a direction perpendicular to the axis with respect to the support rod, and being brought into contact with the support rod in the direction perpendicular to the axis; and (d) a direction perpendicular to the axis of the support rod and the independent mass member. The handlebar vibration damping device is configured to include a contact elastic body that forms a contact surface.
[0022]
In the vibration damping device having the structure according to this aspect, the support rod with the independent mass member assembled in the extrapolated state is inserted into the hollow interior from the front end opening of the handle bar, and the support crown is inserted into the front end of the handle bar. By attaching to the opening, it can be attached to the handlebar. And by attaching to a handlebar, the handlebar according to the above-mentioned this invention can be comprised, and the above-mentioned outstanding damping effect can be exhibited.
[0023]
(Aspect 2 of the present invention relating to a vibration damping device for a handlebar)
The aspect 2 of the present invention relating to the handlebar vibration damping device is characterized in that, in the handlebar vibration damping device according to the
[0024]
In the vibration damping device having the structure according to this aspect, effective damping is effectively performed on the handlebar while suppressing an unnecessary impact when the independent mass member strikes the support rod and the occurrence of the hitting sound. A vibration effect can be obtained. If the distance between the contact surfaces is smaller than 0.05 mm, it may be difficult to obtain an effective vibration damping effect because it is difficult to ensure sufficient impact due to the contact of the independent mass member against the support rod. On the other hand, if the distance between the contact surfaces exceeds 0.5 mm, the impact due to the contact of the independent mass member with the support rod becomes too large, and there is a possibility that the hitting sound or the like becomes a problem.
[0025]
(Aspect 3 of the present invention relating to a vibration damping device for a handlebar)
The aspect 3 of the present invention relating to the handlebar vibration damping device is characterized in that in the handlebar vibration damping device according to the
[0026]
In this embodiment, for example, the elastic modulus is 5 × 10. Three ~ 5x10 Four By adopting a hard synthetic resin material or the like of MPa, it is possible to advantageously achieve a reduction in sound hitting and an improvement in a vibration damping effect in a low frequency range. For example, the elastic modulus is 5 × 10 Four By adopting a rigid material such as a metal having an elastic modulus of MPa or more, it is possible to improve the vibration damping effect in a high frequency range and to easily secure mass mass with a compact size. Become. The abutting elastic body is, for example, a cylindrical abutting elastic body fixed to the outer peripheral surface of the support rod in an extrapolated state, or a cylindrical abutting member against the inner peripheral surface of the independent mass member. It can be advantageously constructed by fixing the contact elastic body in an inserted state. Further, such a contact elastic body does not need to cover the entire length in the axial direction of the support rod or the independent mass member, and may be provided only at both end portions in the axial direction of the support rod or the independent mass member, for example.
[0027]
(Aspect 4 of the present invention relating to a vibration damping device for a handlebar)
The aspect 4 of the present invention relating to the handlebar vibration damping device is characterized in that in the handlebar vibration damping device according to any one of the first to third aspects, the independent mass member in the axial direction with respect to the support rod. An axial stopper that elastically limits the displacement region is provided. In this aspect, the relative displacement amount of the independent mass member with respect to the support rod in the axial direction is limited in a buffering manner, and the contact state of the independent mass member with respect to the support rod in the direction perpendicular to the axis is stably expressed. Therefore, it becomes possible to obtain the desired vibration damping effect more stably.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, in order to clarify the present invention more specifically, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0029]
First, FIG. 1 shows an outline of a main part of a steering apparatus for a motorcycle provided with a
[0030]
In this case, the
[0031]
In this way, the left and right side portions of the
[0032]
In the
[0033]
More specifically, the
[0034]
Both the
[0035]
In addition, a pair of
[0036]
In the
[0037]
On the other hand, the mass metal fitting 30 has a cylindrical shape extending straight with a constant circular cross section, and its inner diameter dimension: d1 is larger than the outer diameter dimension of the abutting
D2-D1> d1-d2
[0038]
As a result, when the
[0039]
In particular, in the present embodiment, the value of δ is set to 0.10 mm ≦ δ ≦ 1 so that an offset damping effect as will be described later due to the striking of the mass fitting 30 against the
[0040]
For the
[0041]
Further, the contact rubbers 42 and 42 that form an elastic contact surface at the contact portion between the
[0042]
The
[0043]
In the
[0044]
Further, a pair of abutting
[0045]
Therefore, in the
[0046]
In particular, in the
[0047]
In addition, in the
[0048]
In addition, in the
[0049]
Further, the
[0050]
Incidentally, the result of measuring the vibration state of the
[0051]
As mentioned above, although one Embodiment of this invention was explained in full detail, this is an illustration to the last, Comprising: This invention is not interpreted limitedly by the specific description in the embodiment concerned.
[0052]
For example, in the above-described embodiment, the
[0053]
Further, the support crown for fixedly connecting one end of the
[0054]
Furthermore, instead of attaching the
[0055]
In addition, in the axial direction of the
[0056]
Furthermore, the
[0057]
In addition, although not enumerated one by one, the present invention can be carried out in a mode to which various changes, modifications, improvements and the like are added based on the knowledge of those skilled in the art. It goes without saying that all are included in the scope of the present invention without departing from the spirit of the present invention.
[0058]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, in the vibration damping device having the structure according to the present invention and the handlebar using the vibration damping device, the vibration damping device can be efficiently used as an arrangement space. In addition to being able to be mounted, the canceling damping action based on the contact of the independent mass member to the support rod can be effectively exerted on the tip portion where the vibration is most likely to occur in the handlebar, so that a wide frequency range can be obtained. An effective damping effect against vibration can be exhibited.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an entire handlebar for a motorcycle as an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional explanatory view showing, in an enlarged manner, a mounting portion of the vibration damping device in the handle bar shown in FIG.
3 is an end view of the III-III cross section in FIG. 2. FIG.
4 shows, as an example, a measurement result of a vibration suppression effect in a motorcycle handlebar having the vibration damping device having the structure shown in FIG. 2 and a measurement result of a comparative example in which the vibration damping device is not mounted. FIG. It is a graph.
FIG. 5 is a longitudinal cross-sectional explanatory view corresponding to FIG. 2, showing a main part of a vibration damping device as another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 Handlebar
12 Front fork
14 Upper bracket
16 Lower bracket
18 Fixing bracket
22 Rubber grip
24 Operating device
28 Stay
29 Rearview mirror
30 mass brackets
32 Vibration control device
34 Support rod
36 Supporting crown
38 Insertion hole
40 fitting color
42 Contact rubber
44 Axial stopper
46 retaining bracket
48 Hollow interior
Claims (8)
前記ハンドルバーの突出先端の開口部に支持冠体を固着すると共に、該支持冠体から該ハンドルバーの中空内部に突出する支持ロッドを、その基端部だけで該支持冠体に固定支持せしめてその突出先端側を自由端として設ける一方、環状乃至は筒状の独立マス部材を該支持ロッドに対して隙間を隔てて非接着で外挿して該ハンドルバーの中空内部に位置せしめ、該独立マス部材を該ハンドルバーに当接しないストローク範囲で該支持ロッドに対して軸直角方向に独立変位可能として、該独立マス部材の独立的な変位によって該独立マス部材が該支持ロッドの外周面に対して弾性的に当接せしめられるようにしたことを特徴とするハンドルバー。In a handlebar that is provided with a tubular shape and is provided with a grip for gripping at the protruding tip portion,
A support crown is fixed to the opening at the protruding tip of the handlebar, and a support rod protruding from the support crown into the hollow interior of the handlebar is fixedly supported on the support crown only at the base end. The projecting tip side is provided as a free end , and an annular or cylindrical independent mass member is extrapolated non-adheringly with a gap to the support rod and positioned in the hollow interior of the handle bar. The mass member can be independently displaced in the direction perpendicular to the support rod within a stroke range in which the mass bar does not come into contact with the handle bar. The independent mass member is moved to the outer peripheral surface of the support rod by the independent displacement of the independent mass member. A handlebar characterized by being elastically brought into contact with the handlebar.
該支持冠体から突出形成されて、前記ハンドルバーの中空内部に突出せしめられることにより、その基端部だけで該支持冠体に固定支持せしめてその突出先端側を自由端とした支持ロッドと、
該支持ロッドに対して隙間を隔てて非接着で外挿されて、前記ハンドルバーの中空内部に配設されることにより、該ハンドルバーに当接しないストローク範囲で該支持ロッドに対して軸直角方向に独立変位可能とされて、該支持ロッドに対して軸直角方向で当接せしめられる独立マス部材と、
該支持ロッドと該独立マス部材の軸直角方向での当接面を構成する当接弾性体とを、
含んで構成したことを特徴とするハンドルバー用制振装置。A support crown fixed to an opening of the protruding tip with respect to a handlebar that has a crown shape and is provided with a grip for gripping at the protruding tip.
A support rod that protrudes from the support crown and is protruded into the hollow interior of the handlebar , so that the support crown is fixedly supported by the support crown only at the base end, and the protruding tip side is a free end ; ,
Non-adhesive extrapolation with respect to the support rod, and disposed in the hollow interior of the handlebar, so that it is perpendicular to the support rod within a stroke range that does not contact the handlebar. An independent mass member capable of being independently displaced in a direction and being brought into contact with the support rod in a direction perpendicular to the axis;
A contact elastic body constituting a contact surface in a direction perpendicular to the axis of the support rod and the independent mass member;
A vibration damping device for a handlebar, comprising:
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