JP4288628B2 - 同期電動機の位相検出方法およびドライブ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータによって駆動される同期電動機の位相検出方法およびドライブ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
同期電動機の駆動を制御する電動機制御装置においては、回転子の位置を磁極センサを用いて検出し、この検出信号に基づいて固定子のコイルへ通電する電流制御を行っている。
従来例の構成を図4に示す。図4において、11は同期電動機、12はエンコーダ、13は抵抗器、14は記録計である。
この従来例においては、図5に示すように、同期電動機11の一相の誘起電圧およびエンコーダ12の原点パルスをオシロスコープなどの記録計14で観測して、原点パルス検出時の誘起電圧から位相を求めていた。
しかしながら、図4に示す従来の位相検出方法では、同期電動機11の誘起電圧とエンコーダ12の原点パルスを測定するために、オシロスコープのような記録計14が必要となり、手間がかかり効率が悪く、また測定した波形の読み取り方によってばらつきが出るという問題があった。
【0003】
特開平6−197586号公報には、磁極を有する回転子と、コイルによって形成された電流励起磁極を有する固定子とによって構成された電動機を回転子の位置に応じてコイルに通電する電流を制御して回転子の駆動を制御する電動機制御装置において、電動機の回転位置を検出するエンコーダと、エンコーダの原点と電動機の磁気基準との偏差を記憶する記憶手段と、位置指令とエンコーダからの検出信号とを基にトルク指令を形成するサーボ手段と、エンコーダからの検出信号を前記記憶手段に記憶された偏差で補正し、その補正された位置信号と前記トルク指令とから電力変換用指令信号を形成する分配手段と、分配手段からの電力変換用指令信号に応じた交流を形成して電動機に供給する電力変換部を備えた電動機制御装置が開示されている。
この装置においては、電動機の回転子の磁気基準にエンコーダの原点パルス(1回転に1回出すパルス)がくるようにエンコーダを電動機に取り付け、回転子の磁気基準とエンコーダの原点パルスとの偏差を所定の計測具をもって計測するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、同期電動機の駆動装置自体にはエンコーダの原点パルスと電動機回転子の磁気基準との間の位置合わせをする機能がなかったため、駆動装置と別に、位置合わせをする計測手段と位置合わせの調整作業をしなければならなかった。このため、位置合わせの調整に手間がかかると共に、調整の仕方にばらつきが出るといった問題が生じていた。
そこで本発明は、エンコーダの原点パルスと回転子の磁気基準との間の位置合わせをせずに組み立てられた同期電動機において、同期電動機の駆動装置自体にエンコーダの原点パルスと電動機回転子の磁気基準との間の位相差(偏差)を自動的に計測し、検出できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、インバータにより駆動され、回転子の位置を検出するエンコーダの原点パルスと回転子の磁気基準との間の位置合わせをせずに組み立てられた同期電動機の位相検出方法及び同期電動機のドライブ装置において、前記回転子の位相を任意の角度に固定した状態で磁軸の基準方向に直流電流を流して回転子を引き込み、引き込まれた位置での前記エンコーダのカウンタ値を記録し、その後前記回転子を回転させ原点パルス検出時の前記エンコーダのカウンタ値を記録し、原点パルス検出時のカウンタ値と引き込まれた位置でのカウンタ値の差を位相に換算し、このカウンタ値の位相差分と引き込み時の位相の和を原点パルス検出時の位相として計算し、メモリに記憶し、前記原点パルス検出後前記同期電動機を停止させ、前記計算が終了したら位相検出処理を完了し、それ以降の通常運転時には前記原点パルスを検出する毎に前記原点パルス検出時の位相として用いるものである。この方法において、位相検出を複数回繰り返し、それぞれの値の差があらかじめ定められた範囲にないときにはエラーとする。エラーでないときには位相の検出値の平均値を原点パルス検出時の位相として用いる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に本発明を実施するインバータドライブ装置の構成を示す。図中1は同期電動機、2はエンコーダ、3は交流を直流に変換するコンバータ、4は平滑用コンデンサ、5はインバータ、6は制御演算器である。
制御演算器6における本発明の処理を図2のフローチャートに示す。
図2のフローチャートにおいて、原点パルスの位相計算処理を実行すると、まず位相をΘ0に固定し、d軸(磁軸の基準方向)に図3に示すパターンにしたがって電流を流す。この例ではΘ0=0度としている(ステップ100)。
図3において、引き込み電流Idまで時間T1で立ち上げ、電流を流した状態で安定するまでの時間としてT2間待ち引き込みを完了する(ステップ110)。引き込みが完了したらこのときの回転子位置としてエンコーダのカウンタ値N1を読み込む(ステップ120)。次に、モータを回転させ(ステップ130)、原点パルスを検出したら(ステップ140)、原点パルスを検出したときのエンコーダのカウンタ値N2を読み込む(ステップ150)。
【0007】
次に、Ndif=N2−N1を計算し(ステップ160)、引き込み位置から原点パルスまでのカウンタ値の偏差を電気角で表す位相差Θdif=K×Ndifを計算する(ステップ170)。ここでKはエンコーダのパルス数とモータの極数で決まるカウンタ値電気角で表す位相への換算係数である。
原点パルス検出時の位相としてΘ0+Θdifを計算し(ステップ180)、メモリに記憶する。
原点パルスを検出したらモータを停止させ、前記計算が終了したら位相検出処理を完了する。
以降の通常運転時には、原点パルスを検出するごとに原点パルス検出時の位相値で位相を更新する。
上記処理の信頼性を高める方法として、たとえば原点パルス検出時の位相値を2回求めて、その差がある範囲以上の場合にはエラーとすることで外乱等による誤検出を防止できる。また、ある範囲内にある場合にはその平均を取って用いることで原点パルス検出時の位相値を求める操作毎のばらつきを小さくできる。この回数を3回以上とした場合も同様である。
【0008】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、回転子の位相を任意の角度に固定した状態で磁軸の基準方向に直流電流を流して回転子を引き込み、引き込まれた位置でのエンコーダのカウンタ値を記録し、その後前記回転子を回転させ原点パルス検出時のエンコーダのカウンタ値を記録し、原点パルス検出時のカウンタ値と引き込まれた位置でのカウンタ値の差を位相に換算し、このカウンタ値の位相差分と引き込み時の位相の和を原点パルス検出時の位相として用いることにより、自動的に原点パルスの位置と磁極位置の関係を求めることができ、これにより、効率的にかつ再現性の高い調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例のドライブ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明実施例のフローチャートである。
【図3】 引き込み時の電流立ち上げ波形図である。
【図4】 従来例の構成を示すブロック図である。
【図5】 従来例の測定波形図である。
【符号の説明】
1 同期電動機、2 エンコーダ、3 抵抗器、4 波形記録計(オシロスコープ)、5 コンバータ、6 コンデンサ、7 インバータ、8 制御演算器
Claims (4)
- インバータにより駆動され、回転子の位置を検出するエンコーダの原点パルスと回転子の磁気基準との間の位置合わせをせずに組み立てられた同期電動機の位相検出方法において、
前記回転子の位相を任意の角度に固定した状態で磁軸の基準方向に直流電流を流して回転子を引き込み、引き込まれた位置での前記エンコーダのカウンタ値を記録し、その後前記回転子を回転させ原点パルス検出時の前記エンコーダのカウンタ値を記録し、原点パルス検出時のカウンタ値と引き込まれた位置でのカウンタ値の差を位相に換算し、このカウンタ値の位相差分と引き込み時の位相の和を原点パルス検出時の位相として計算し、メモリに記憶し、前記原点パルス検出後前記同期電動機を停止させ、前記計算が終了したら位相検出処理を完了し、それ以降の通常運転時には前記原点パルスを検出する毎に前記原点パルス検出時の位相として用いることを特徴とする同期電動機の位相検出方法。 - 位相検出を複数回繰り返し、それぞれの値の差があらかじめ定められた範囲にないときにはエラーとすることを特徴とする請求項1記載の同期電動機の位相検出方法。
- エラーでないときには位相の検出値の平均値を原点パルス検出時の位相として用いることを特徴とする請求項2記載の同期電動機の位相検出方法。
- インバータにより駆動され、回転子の位置を検出するエンコーダの原点パルスと回転子の磁気基準との間の位置合わせをせずに組み立てられた同期電動機のドライブ装置において、
前記回転子の位相を任意の角度に固定した状態で磁軸の基準方向に直流電流を流して回転子を引き込み、引き込まれた位置での前記エンコーダのカウンタ値を記録し、その後前記回転子を回転させ原点パルス検出時の前記エンコーダのカウンタ値を記録し、原点パルス検出時のカウンタ値と引き込まれた位置でのカウンタ値の差を位相に換算し、このカウンタ値の位相差分と引き込み時の位相の和を原点パルス検出時の位相として計算し、メモリに記憶し、前記原点パルス検出後前記同期電動機を停止させ、前記計算が終了したら位相検出処理を完了し、それ以降の通常運転時には前記原点パルスを検出する毎に前記原点パルス検出時の位相として用いることを特徴とする同期電動機のドライブ装置。
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JP04821798A JP4288628B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 同期電動機の位相検出方法およびドライブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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JPH11252972A JPH11252972A (ja) | 1999-09-17 |
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ID=12797256
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP04821798A Expired - Lifetime JP4288628B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 同期電動機の位相検出方法およびドライブ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP4288628B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014192467A1 (ja) | 2013-05-28 | 2014-12-04 | 富士電機株式会社 | 永久磁石型同期電動機の磁極位置検出装置 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP04821798A patent/JP4288628B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH11252972A (ja) | 1999-09-17 |
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