JP4287074B2 - 制御システムおよび制御システムの構築方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の制御装置が階層構造をなし、上位の制御装置が下位に位置する少なくとも一つの制御装置を制御する構造の制御システムおよび制御システムの構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
工場に設置されている産業用ロボットや様々な自動機械などを制御するために、非常に多くの情報がこれら設備機器の制御装置の間で送受信されている。
【0003】
たとえば作業ステージの末端にあるロボットを制御するロボットコントローラ、複数のロボットからなる一つの作業ステージで行われる工程を制御するPLC(プログラマブルロジックコントローラ)、さらにこのPLCが複数集まってできるラインを制御するラインコントローラ、そして、複数のラインを制御するためのホストコンピュータなどの間で、末端にあるロボットの状態を示す情報、各作業ステージ上での作業の流れ具合を示す情報などが、順次上位の制御装置(コントローラ)に伝達され、逆に、ホストコンピュータ内の生産計画に基づいて、順次作業指令が制御装置へ伝達されてゆく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような様々な制御装置間における情報のやり取りには、それぞれの制御装置ごとに異なることから、制御対象装置が異なるごとに専用の制御装置を設計する必要がある。たとえば、末端設備であるロボット、モータ、アクチュエータ、センサなどを制御するためには、それぞれの設備にあった制御装置を設計して、そのプログラムを開発し、さらに一つの作業ステージを制御するためには、前記の末端の制御装置ごとに異なる信号を受けつけ、またこれら末端の制御装置にそれぞれの制御装置ごとに異なる信号によって指示を出力する必要がある。
【0005】
このため、設備の追加や変更があると、そのたびに新たに制御装置の設計や開発が必要で、ライン変更にともない多くの時間がかかるといった問題があった。
【0006】
そこで本発明の目的は、様々な種類の異なる装置を共通の構成によって制御することができるようにする制御システムを提供することであり、また、このような制御システムの構築方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の構成により達成される。
【0008】
(1)それぞれ制御対象装置の異なる複数の制御装置からなる制御システムであって、上位からの指示が入力される指示入力機能、自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、自己が制御する制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、一つの指示に対してその指示が達成されたことを上位の制御装置に送信する完了出力機能、および上位から入力された指示を解釈し必要な処理を行って自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力し、制御対象装置の現在の状態を監視して指示した状態に達したか否かを判断して、達していれば完了出力を上位の制御装置に出力する制御処理機能の5つの機能を持つ基本制御モデルを、前記複数の制御装置の全てにそれぞれ当てはめて前記複数の制御装置のそれぞれが同じ機能を持つようにして、前記基本制御モデルが階層構造となるように各制御装置を接続したことを特徴とする。
【0009】
(2)前記各制御装置は、前記基本制御モデルの指示入力機能となる、上位の制御装置から前記制御対象装置を動作させる指示が入力される指示入力手段と、前記基本制御モデルの動作指令出力機能となる、前記制御対象装置に対する指令を出力する動作指令出力手段と、前記基本制御モデルの状態監視機能となる、前記制御対象装置の現在の状態を受け取る状態監視手段と、前記基本制御モデルの完了出力機能となる、上位の制御装置に対して、完了または未完了の信号を出力する出力手段と、前記基本制御モデルの制御処理機能となる、前記状態監視手段が受けた前記制御対象装置の現在の状態から前記制御対象装置が前記指示入力手段から入力された指示の状態に達したか否かを判断して、達していない場合には前記出力手段から未完了を出力するとともに前記制御対象装置に対して入力された前記指示となるように前記動作指令出力手段から動作指令を出力し、入力された指示の状態に達している場合には前記完了出力手段から完了を出力する処理を行う制御処理手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
(3)前記制御処理手段は、前記制御対象装置が複数ある場合に、前記状態監視手段が受けた完了、未完了の信号を記憶するために、前記制御対象装置の数分の状態記憶領域を持つ記憶手段を有し、前記状態記憶領域のすべての状態が完了となった場合に、上位の制御装置に完了を出力することを特徴とする。
【0011】
(4)それぞれ制御対象装置の異なる複数の制御装置からなる制御システムの構築方法であって、上位からの指示が入力される指示入力機能、自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、自己が制御する制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、一つの指示に対してその指示が達成されたことを上位の制御装置に送信する完了出力機能、および上位から入力された指示を解釈し必要な処理を行って自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力し、制御対象装置の現在の状態を監視して指示した状態に達したか否かを判断して、達していれば完了出力を上位の制御装置に出力する制御処理機能の5つの機能を持つ基本制御モデルを用意し、前記基本制御モデルに各制御装置が待つ機能を当てはめて各制御装置の全てがそれぞれ同じ機能を持つように制御モデルを構築し、前記制御モデルをそれぞれ接続することで前記各制御装置が接続された制御システムを構築することを特徴とする。
【0012】
(5)前記各制御装置ごとの制御モデルの構築は、末端の制御装置の作業を抽出して、抽出した作業に基づいて末端の制御装置から、順次、上位の制御装置に対して前記基本制御モデルに当てはめて行くことを特徴とする。
【0013】
(6)前記基本制御モデルは、前記各制御装置で事項されるプログラムを作成するための基本制御プログラムとして提供されており、当該基本制御プログラムは、少なくとも上位、下位に対する信号入出力先アドレス、制御対象装置を動作させるために必要なプログラムの格納アドレスを有しており、前記各制御装置ごとの制御モデルの構築は、前記基本制御プログラムの前記信号入出力先アドレスの変更、および前記プログラムの格納アドレスの変更により各制御装置ごとの制御プログラムを作成することにより行うことを特徴とする。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、請求項ごとに以下の効果を奏する。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、それぞれ制御対象装置の異なる複数の制御装置からなる制御システムであって、上位からの指示が入力される指示入力機能、自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、自己が制御する制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、一つの指示に対してその指示が達成されたことを上位の制御装置に送信する完了出力機能、および上位から入力された指示を解釈し必要な処理を行って自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力し、制御対象装置の現在の状態を監視して指示した状態に達したか否かを判断して、達していれば完了出力を上位の制御装置に出力する制御処理機能の5つの機能を持つ基本制御モデルを、前記複数の制御装置のそれぞれに当てはめて、前記基本制御モデルが階層構造となるように各制御装置を接続したので、従来、制御対象装置が異なることにより違っていた制御装置の各機能を簡単な構造に集約することが可能となり、従来、制御対象装置が異なることによって個別に必要となっていた制御装置の設計やプログラムとして汎用のものを使用ことができるようになる。
また、請求項2記載の発明によれば、異なる制御対象装置を制御する制御装置を、上位から指示を受ける指示入力手段と、制御対象装置に対する指令を出力する動作指令出力手段と、制御対象装置の現在の状態を受け取る状態監視手段と、上位の制御装置に対して完了または未完了の信号を出力する出力手段と、状態監視手段が受けた前記制御対象装置の現在の状態から前記制御対象装置が前記指示入力手段から入力された指示の状態に達したか否かを判断して、達していない場合には前記出力手段から未完了を出力するとともに前記制御対象装置に対して入力された前記指示となるように前記動作指令出力手段から動作指令を出力し、入力された指示の状態に達している場合には前記完了出力手段から完了を出力する処理を行う制御処理手段とから構成したので、従来、制御対象装置が異なることにより違っていた制御装置の各機能を簡単な構造に集約することが可能となり、従来、制御対象装置が異なることによって個別に必要となっていた制御装置の設計やプログラムとして汎用のものを使用ことができるようになる。
【0017】
請求項3記載の発明によれば、制御対象装置が複数ある場合に、制御対象装置の数だけ状態記憶領域をもち、この状態記憶領域がすべて完了状態を示した場合にのみ上位の制御装置に完了を出力するようにしたので、一つの制御装置が複数の制御対象装置を制御する場合に、上位の制御装置が複数の制御対象装置を制御することが簡単にできるようになる。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、上位からの指示が入力される指示入力機能、自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、自己が制御する制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、一つの指示に対してその指示が達成されたことを上位の制御装置に送信する完了出力機能、および上位から入力された指示を解釈し必要な処理を行って自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力し、制御対象装置の現在の状態を監視して指示した状態に達したか否かを判断して、達していれば完了出力を上位の制御装置に出力する制御処理機能の5つの機能を持つ基本制御モデルを用意し、前記基本制御モデルに各制御装置が待つ機能を当てはめて各制御装置ごとの制御モデルを構築し、前記制御モデルをそれぞれ接続することで各制御装置が接続された制御システムを構築することとしたので、すべての作業工程における機器の制御や管理を、上位からの指示入力機能、制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、指示に対してその指示が達成されたことを上位に送信する完了出力機能、および制御処理を実行する制御処理機能にモデル化することで、簡潔な制御形態を作り出すことが可能となる。したがって、機能が異なる個々の制御装置ごとにプログラムを開発する必要がなくなるので、制御装置、ひいては制御システム全体の開発工期を大幅に短縮することができる。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、前記各制御装置ごとの制御モデルの構築は、末端の制御装置の作業を抽出して、抽出した作業に基づいて末端の制御装置から、順次、上位の制御装置に対して前記基本制御モデルに当てはめて行くこととしたので、基本制御モデルの各機能に、実際の具体的な機能を割り当てるだけで簡単に各制御モデルを構築することができる。
【0020】
請求項6記載の発明によれば、前記基本制御モデルは、前記各制御装置で事項されるプログラムを作成するための基本制御プログラムとして提供されており、当該基本制御プログラムは、少なくとも上位、下位に対する信号入出力先アドレス、制御対象装置を動作させるために必要なプログラムの格納アドレスを有しており、前記各制御装置ごとの制御モデルの構築は、前記基本制御プログラムの前記信号入出力先アドレスの変更、および前記プログラムの格納アドレスの変更により各制御装置ごとの制御プログラムを作成することにより行うこととしたので、基本プログラムからの変更点は、上位、下位に対する信号入出力先のアドレスや制御対象装置を動作させるために必要なプログラムの格納アドレスの変更などに非常に少ない変更ですむ。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下添付した図面を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
【0024】
《基本制御モデル》
図1は、本発明を適用して、階層構造をなす制御システムにおいて用いられている一つひとつの制御装置の機能をモデル化する際の基本となる制御モデル(基本制御モデル)を示す機能ブロック図である。
【0025】
基本制御モデル1は、あらゆる階層に位置する制御装置に必要な機能を5つの機能に集約したものであり、上位からの指示が入力される指示入力機能2、自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能3、自己が制御する制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能4、一つの指示に対してその指示が達成されたことを上位の基本制御モデルに送信する完了出力機能5、および上位から入力された指示を解釈し必要な処理を行って、自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力し、制御対象装置の現在の状態を監視して指示した状態に達したか否かを判断して、達していれば完了出力を上位の基本制御モデルに出力するなどの制御処理を実行するマネージャ(制御処理機能)6とからなる。
【0026】
図2、この基本制御モデル1がツリー上の階層構造をなして接続された制御システムを示す図面である。
【0027】
図において、上位に位置する基本制御モデル1に対して、その下位に同じ構成の基本制御モデル21〜2nが接続されている。
【0028】
上位の基本制御モデル1は、マネージャ6の処理により動作指令出力機能3から下位の基本制御モデル21〜2nへそれぞれ動作指示を出力する。動作指示は、基本制御モデル21〜2nの指示入力機能2に入力され、それぞれ入力された動作指示に従って動作し、動作完了によって基本制御モデル21〜2nの完了出力機能6から完了信号が基本制御モデル1の状態監視機能4に入力される。
【0029】
したがって、すべての基本制御モデルは、前述したように、指示入力、動作出力、状態監視、完了出力、およびマネージャ(制御処理)の5つの機能によって達成されることになる。
【0030】
《具体例》
以下このような基本制御モデルを用いた具体的な制御装置について説明する。ここでは、自動車車体の組み立てラインを例に説明する。
【0031】
一つの自動車車体の組み立てラインは、通常、階層構造の要であり、ライン全体を制御するためのライン制御装置、このライン制御装置からの指示によって、ラインを構成している各作業ステージにおける工程の運営を行うための工程運営制御装置、この工程運営制御装置によって、各作業ステージ上で実際に作業を行う様々な種類の設備機器や作業者などを管理するための設備管理制御装置、および各設備を個別に制御する設備制御装置よりなる。
【0032】
したがって、これら各制御装置をモデル化する場合、一つの組み立てラインにおいて必要な制御モデルは、(1)ライン制御装置をモデル化したライン管理モデル、(2)工程運営制御装置をモデル化した工程運営モデル、(3)設備管理制御装置をモデル化した設備管理モデル、(4)設備制御装置をモデル化した設備制御モデルである。
【0033】
このような各制御装置のモデル化を行うためには、まず、末端の作業をモデル化するために、どのような作業が行われているかを抽出する必要がある。
【0034】
図3および図4は、末端の作業ステージにおける作業を抽出した例を示す図面である。
【0035】
末端における作業は、大別すると2つに分かれる。第1に、ワークを所定の場所へ設置したり、溶接を行ったり、といったワークに対して直接行われる作業であり、第2に、ワークを作業ステージまで、あるいは、作業ステージ間を移動する搬送作業である。
【0036】
この第1の作業において行われる仕事は、図3Aに示するとおり、(1)他の工程とのインターロック(I/L)、(2)ワークの切り換え、(3)作業者に対する指示、(4)マッチング、(5)クランプ、(6)ロボットの起動、および(7)ロボットの移動である。これらの仕事が図示するタイムチャートのように行われる。そして、これらの仕事を行うために必要な装置としては、図3Bに示すように、インターロック処理装置、アクチュエータや3軸、1軸の数値制御工作装置(NC)、表示機やボタン、マッチング装置、およびロボットとなる。
【0037】
第2の作業において行われる仕事は、図4Aに示すとおり、(1)他の工程とのインターロック、(2)ロボットの起動、(3)ロボットの移動、(4)データ照合、(5)ハンドクランプ、(6)マッチング、および(7)データシフトである。これらの仕事が図示するタイムチャートのように行われる。そして、これらの仕事を行うために必要な装置としては、図4Bに示すように、インターロック処理装置、アクチュエータや3軸、1軸の数値制御工作装置(NC)、表示機やボタン、マッチング装置、およびロボットとなる。
【0038】
これらの末端での仕事の内容およびその仕事を行うために使用される装置構成から、必要な制御は、(1)アクチュエータ制御、(2)作業者への指示(制御)、(3)データ照合、(4)ワークマッチング、(5)ロボット制御、(6)3軸NCマシン制御、(7)1軸NCマシン制御、(8)他の工程や設備とのインターロック制御、および(9)データシフトの9個となる。
【0039】
これで末端において必要な制御機能が確定したので、これをもとに順次、最下層の制御モデルから最上層の制御モデルまで構築する。
【0040】
図5は、上述した末端の制御モデルから順次上層の制御モデルを構築していった場合の階層構造をなす制御システムの一例を示す図面である。
【0041】
この制御システムは、末端の設備を制御するために、設備の数だけ設備制御モデルが配置される。
【0042】
ここで、ひとつの作業ステージにおいて行われる仕事は、前述したような9個の装置を制御することになるが、末端での制御装置は、個々の設備ごとに必要である。たとえば、ひとつの作業ステージには、複数のアクチュエータやロボットなどが存在するため、これらの設備には1対1で対応する制御装置(コントローラ)が存在する。
【0043】
そこで、末端の設備制御モデルとしては、アクチュエータを制御するためのアクチュエータ制御モデル101および102、個々の作業者に指示を与えるため作業者制御モデル103、104、データ照合装置を制御するためのデータ照合制御モデル105、ワークマッチング装置を制御するためのワークマッチング制御モデル106、個々のロボットを制御するためのロボット制御モデル107、108、個々の3軸NCマシンを制御するための3軸NCマシン制御モデル109、110、個々の1軸NCマシンを制御するための1軸NC制御モデル111、112、各設備間のインターロック処理を行うためのインターロック制御モデル113、およびデータシフトを行うデータシフト制御モデル114が備えられる。
【0044】
なお、上記のデータ照合装置、ワークマッチング装置、インターロック装置、およびデータシフト装置は、通常、一つの作業ステージに一つであるが、他の設備や装置に関しては、図示する場合には2つずつ示した。しかし、当然にこれらの設備や装置はさらに複数の場合にあるし、逆に一つの場合もあり、そのような場合には、各設備や装置などの制御対象装置の数だけ設備制御モデルが存在することになる。
【0045】
そして、各設備制御モデルは、いずれも制御対象装置が異なることによる制御動作が異なるものの、すべて前述した基本制御モデル1(図1参照)の機能によって構成されている。
【0046】
これで末端の設備や装置を制御するための各設備制御モデルの構成ができあがるので、次に、これら各制御モデルの上層に各制御モデルを制御するための設備管理モデルを構築する。
【0047】
設備管理モデルは、前記末端の設備や装置を制御している各設備制御モデルを制御するものである。このため、上述したように制御対象装置となる設備や装置の種類数分必要となる。
【0048】
したがって、アクチュエータ制御モデル101、102を管理するための一つのアクチュエータ管理モデル201、作業者制御モデル103、104を管理するための作業者管理モデル202、データ照合制御モデル105を管理するためのデータ照合管理モデル203、ワークマッチング制御モデル106を管理するためのワークマッチング管理モデル204、ロボット制御モデル107、108を管理するためのロボット管理モデル205、3軸NC制御モデル109、110を管理するための3軸NC管理モデル206、1軸NC制御モデル111、112を管理するための1軸NC管理モデル207、インターロック制御モデル113を管理するためのインターロック管理モデル208、およびデータシフト制御モデル114を管理するためのデータシフト管理モデル209となる。
【0049】
これら各管理モデルも、上述した基本制御モデル1の機能によって構成されている。
【0050】
次に、これら各設備管理モデルの上層には、各設備管理モデルを総合的に制御して、ひとつの作業ステージとして指示された工程としての仕事を遂行するための工程運営モデル301、302が構築される。この工程運営モデル301、302も上述した基本制御モデル1の機能によって構成されている。
【0051】
そして、各工程運営モデル301、302は、一つのラインとして、ライン管理モデル401によって管理される。ライン管理モデル401も上述した基本制御モデル1の機能によって構成されている。
【0052】
このようにしてすべての制御装置がモデル化されたライン制御システムが完成する。
【0053】
図6は、階層構造のなかの具体的な各制御モデルが、前述した基本制御モデル1の各機能にどのように対応しているかを示す図表である。各制御モデルでは、この図表に従って、基本制御モデル1の各機能2〜6に、実際の具体的な機能を割り当てるだけで簡単に各制御モデルを構築することができる。
【0054】
以下、各制御モデルについて説明する。
【0055】
末端の設備の制御モデルでは、たとえばアクチュエータ制御モデルを図7に示す。ここでは、一つのアクチュエータ制御モデルが1台のアクチュエータを制御する場合について説明する。なお、一つアクチュエータ制御モデルが複数のアクチュエータを制御する場合もある。
【0056】
アクチュエータの制御においては、上位からの指示は、「出なさい/戻りなさい」であり、これがアクチュエータ制御ソフトに入力される。この「出なさい/戻りなさい」の指示を受けるのが、基本制御モデル1における指令入力機能2であり、アクチュエータ制御ソフト11は基本制御モデルにおけるマネージャ6である。
【0057】
入力された指示に対して、アクチュエータ制御ソフト11では、現在のアクチュエータの状態から、入力された指示が完了しているか否かを判断して、完了していなければ、指示どおりにアクチュエータが動作するように「出」または「戻り」の指令をアクチュエータに対して出力するとともに、上位の制御モデルに対して未完了を送信する。ここで「出」または「戻り」の指令を出力するのは、基本制御モデル1における動作指令機能3であり、現在のアクチュエータの状態は、基本制御モデル1における状態監視機能4への入力によって監視される。
【0058】
一方、入力された指示に対して、現在のアクチュエータの状態が指示どおりであれば、完了を上位の制御モデルへ送信する。
【0059】
ここで完了、未完了を送信するのは、基本制御モデル1における完了出力機能5であり、出力される信号は、完了を「1」、未完了を「0」としている。
【0060】
次に、このアクチュエータ制御モデルを複数制御するためのアクチュエータ管理モデルについて説明する。
【0061】
図8はアクチュエータ管理モデルの構成を示す図面である。
【0062】
アクチュエータ管理モデルは、複数のアクチュエータ制御モデルを管理することで、複数のアクチュエータを動作させる。このために必要な動作パラメータを指示入力として受け取る。動作パラメータは、1ステップの動作として複数のアクチュエータの動作を指示するもので、その動作に必要なプログラムの番号と作業の段階ごとに実際に実行するステップ番号である。
【0063】
動作パラメータが入力されたアクチュエータ管理モデルでは、アクチュエータ管理ソフト12が、各アクチュエータ制御モデルからの完了出力状態を監視し、動作パラメータによって指示された状態になっていないアクチュエータ制御モデルに対し、「出なさい/戻りなさい」の指令を出力する。動作指令は、基本制御モデル1における動作指令機能3によって行われ、現在のアクチュエータ制御モデルからの状態は、基本制御モデル1における状態監視機能4への入力によって監視される。
【0064】
ここで、状態監視は、アクチュエータ管理モデルにおいては、複数のアクチュエータ制御モデルを管理しているため、入力される完了信号はひとつではない。そこで、アクチュエータ管理モデルでは、下位の状態監視のために複数のアクチュエータ分のビット枠を有するレジスタ12aを用意し、このレジスタに、アクチュエータ制御モデルからの信号を格納する。ここで、完了を示す信号は前述のとおり、「1」であり、未完了は「0」であるので、レジスタ12aにもこのとおり格納する。
【0065】
アクチュエータ管理ソフト12は、このレジスタ内がすべて「1」になった場合に、指示された動作パラメータどおりの動作が完了したものとして上位の制御モデルに対して、完了を通知する。完了通知は、基本制御モデル1における完了出力機能5からの出力に相当する。一方、レジスタ12aのすべてのビットが1にならなければ、未完了を通知する。ここでも完了未完了は、「1」、「0」によって通知される。なお、レジスタ12aのビット枠は管理しているアクチュエータ制御モデルの数に等しいものとする。したがって、たとえば2つのアクチュエータ制御モデルの場合には、レジスタ12aのビット枠は、2であり、これが両方とも「1」になれば動作完了であり、いずれか一つでも「0」がある場合には未完了ということになる。
【0066】
このように、複数のアクチュエータ制御モデルからの完了、未完了をレジスタによって管理することで、あとから、制御対象装置となるアクチュエータ制御モデルが増えた場合でも使用するレジスタのビット枠を増やすだけで、容易に設備の増加に対応することができる。
【0067】
次に、他の例として、作業者制御モデルを説明する。
【0068】
図9は、作業者制御モデルの構成を示す図面である。
【0069】
作業者制御モデルも基本制御モデル1の各機能のとおり動作し、作業者に対する作業の有り/無しが指示として入力され、マネージャに相当する作業者制御ソフト13が指示された作業が完了しているか否かを判断して、完了していなければ、作業者に対し指示を指令するとともに上位の制御モデルへ未完了を通知し、一方、作業が完了している場合には完了を通知する。なお、作業者への指令は、たとえばランプ表示やディスプレイ表示などによって行われ、一方、作業完了は、作業者がパームボタンなどを押すことによって入力される。
【0070】
図10は、作業者制御モデルを複数管理している作業者管理モデルの構成を示す図面である。作業者管理モデルも、基本制御モデル1の各機能のとおり動作し、複数の作業者に対する作業が動作パラメータとして入力され、マネージャに相当する作業者管理ソフト14がすべての作業者制御モデルおいて指示された作業が完了しているか否かを判断して、完了していなければ、完了していない作業者制御モデルに対し指示を指令するとともに、上位の制御モデルへ未完了を通知し、一方、作業がすべて完了している場合には完了を通知する。なお、下位の状態監視は、アクチュエータ管理モデルと同様に、管理している作業者制御モデルの数のビット枠を有するレジスタ14aによって行われる。
【0071】
以上のように末端での制御モデルと管理モデルについて、アクチュエータの制御と、作業者への指示制御について説明したが、その他末端の制御モデルであるデータ照合制御モデル105、ワークマッチング制御モデル106、ロボット制御モデル107、108、3軸NCマシン制御モデル109、110、1軸NC制御モデル111、112、インターロック制御モデル113、およびデータシフト制御モデル114についても、上述したアクチュエータ制御モデルや作業者制御モデルと同様に機能する。また、データ照合管理モデル203、ワークマッチング管理モデル204、ロボット管理モデル205、3軸NC管理モデル206、1軸NC管理モデル207、インターロック管理モデル、データシフト管理モデル209についても、上述したアクチュエータ管理モデルや作業者管理モデルと同様に機能する。
【0072】
次に、一つの作業ステージ内の各管理モデルを制御する工程運営モデルの機能について説明する。
【0073】
図11は、工程運営モデルの構成を示す図面である。
【0074】
工程運営モデルも基本制御モデル1の各機能のとおり動作する。まず、作業を行うワークに関する情報がワーク種として入力される。マネージャに相当する作業制御ソフト15は、各管理モデルの状態監視情報により、各管理モデルに指令した動作パラメータどおりの作業が完了したか否かを判断して、完了していなければ、完了していない管理モデルに対し、入力されたワーク種に必要な作業を行わせるための動作パラメータを出力するとともに、上位の制御モデルへ未完了を通知する。一方、すべて完了している場合には上位の制御モデルへ完了を通知する。
【0075】
下位の状態監視は、制御対象となっている下位の管理モデルの数だけビット枠を有するレジスタ15aによって行われる。したがって、一つの作業ステージ内における設備や装置の増減により、管理モデルが増減した場合には、レジスタ15aの使用するビット枠を増減ずるだけで、簡単に対応することができる。
【0076】
なお、動作パラメータは、入力されたワーク種に対して必要な作業を実行されるための作業ステップごとに出力される。
【0077】
なお、作業ステージ管理モデルにおいて、作業制御ソフト15は、どのワークにどのような作業を行うかを管理するカテゴリ管理機能、ワークごとにどのプログラムを実行するかを管理するプログラム管理機能、およびワークごとに、どの段階の作業を指示するかを管理するステップ管理機能があるが、これらの具体的な処理手順については後述する。
【0078】
次に、最上位に位置するライン管理モデルについて説明する。
【0079】
図12は、ライン管理モデルの構成を示す図面である。
【0080】
ライン管理モデルも基本制御モデル1の各機能のとおり動作するが、ライン管理モデルは最上位に位置するために、これよりも上位には制御モデルが存在しない。そこで、上位からの入力としては、ラインを動作させるための運転指示が入力されことになり、この運転指示に入力によって、上位への出力として「ライン運転入り=1」が出力される。この動作は、ライン管理モデルより下位に位置する各制御モデルの動作とは異なる点である。
【0081】
ライン管理モデルのその他の動作は、ライン運転の指示が入力されることにより、マネージャに相当するライン管理ソフト16が、各工程運営モデルの状態を監視した情報により、各作業ステージにおいて指示どおりの作業が完了したか否かを判断して、完了していなければ、完了していない工程運営モデルに対し、作業を行うワーク種を出力する。一方、すべての作業ステージにおいて作業完了が入力されると、ライン管理ソフト16は、次に作業を行うワーク種を各工程運営モデルに対して出力する。
【0082】
なお、下位の状態監視は、制御対象装置となっている工程運営モデルの数だけビット枠を有するレジスタ16aによって行われ、ライン管理ソフト16は、このレジスタ16aが、すべてが1になった段階で、正常にラインが動作するものとして、下位の工程運営モデルに対して運転指令を出力する。したがって、一つのラインにおいて、作業ステージが増減した場合には、レジスタ16aの使用するビット枠を増減ずるだけで、簡単に対応することができる。
【0083】
このような各制御モデルは、各制御装置として提供されるコンピュータが、後述する処理手順に従って作成されたプログラムを実行することにより実現される。
【0084】
ここで、各制御装置となるコンピュータ、あるいはPLC(プログラマブルロジックコントローラ)は、たとえばライン管理モデルであれば、ホストコンピュータなどと称される場合もあり、あるいはワークステーションやパソコンなどと称されているコンピュータによって構築されている。また、工程運営モデル以下の各制御モデルについては、ワークステーションやパソコンなどと称されているコンピュータ、あるいはPLCなどである。
【0085】
これらの各コンピュータは、それぞれのハードウエア構成によって使用するプログラムの開発言語が異なる場合があるが、各プログラムは、後述する処理手順に沿って作成されるものである。また、作成されたプログラムは、様々な記憶媒体、たとえば、磁気記憶媒体、光磁気記憶媒体、光記憶媒体などであり、さらには、サーバコンピュータ内にプログラムを記憶しておき、通信回線により各制御装置となるコンピュータにて提供されてもよい。
【0086】
以下、各制御モデルにおいて上述した動作を実行するための処理手順を説明する。
【0087】
まず、図13は、最も基本となる基本制御モデル1の処理手順を示すフローチャートである。
【0088】
まず、上位からの指示入力を受け(S1)、下位の状態を監視し(S2)、指示と状態を比較して(S3)、指示と状態が異なる場合には、未完了を出力して(S4)、下位の制御指令を出力する(S5)。一方、指示と状態が同じ場合には、完了を出力して(S6)、処理を終了する。
【0089】
この基本手順を元にして作成した具体的な各制御モデルを動作させるための基本処理手順を図14に示す。なお、図において、(1)〜(5)はループ区間を示すものである(以下、各図において同様である)。
【0090】
まず、制御対象装置を動作させるために必要なプログラムを示すプログラム情報の先頭アドレスの入手(S11)、入手したプログラムにおける実行するステップ情報の先頭アドレスの入手(S12)、制御対象装置である機器情報の先頭アドレスの入手(S13)、当該機器のステータス情報の先頭アドレスの入手(S14)、当該機器の動作情報の先頭アドレスの入手(S15)が行われる。なお、制御対象装置を動作させるために必要なプログラムは、制御対象となる装置を制御している制御モデル内のメモリに常駐させておいてもよいし、あるいは他の制御モデル、たとえば上位の制御モデル内、または制御モデル外のサーバ機能を有するコンピュータ内に常駐させておき、そこから読み出すようにしてもよい。このような他の制御モデルやサーバ内に当該プログラムがある場合は、ステップS22におけるプログラム情報の先頭アドレスは、これら他の制御モデルやサーバ内のメモリ(ハードディスクなどの外部記憶装置を含む)の当該プログラムが記憶されている領域のアドレスとなる。
【0091】
続いて、下位機器のモジュール数分のループiを設定し(S21)、モジュールごとのパラメータとして機器の個数を入手する(S22)。このモジュールごとのパラメータとして機器の個数は、制御対象装置としての機器数が決まっているのであらかじめ入力しておいてもよい。
【0092】
続いて、i個目のモジュールが使用されているか否かをチェックし(S23)、使用されていれば、i個目のモジュールに対するプログラム番号およびステップ番号から動作情報(上位からの指示)を入手する(S24)。
【0093】
続いて、i個目のモジュールの中の機器数分のループjを設定し(S25)、入手した動作情報から、同じく入手したプログラム内のステップにおいて、j個目の機器が使用されているかをチェックして(S26)、j個目の機器に対応するレジスタ枠の値から現在の状態を認識し(S27)。
【0094】
そして、指示と認識した状態が同じかチェックし(S28)、同じであれば上位の制御モデルへ完了を出力する(S29)。このとき、完了出力は上位の制御モデル内のレジスタの枠として指定されているアドレスに書き込むことにより行われる。
【0095】
一方、同じでなければ(S30)、上位の制御モデルへ未完了を出力し(S31)、j個目の制御対象装置に対する指示を出力する(S32)。未完了の出力も上位の制御モデル内のレジスタの枠として指定されているアドレスに書き込むことにより行われる。
【0096】
ステップS26において、j個目の機器が使用されていない場合(S33)は、完了を出力する(S34)。そして、jをインクリメントし(S36)、ステップS26へ戻り、機器のループjがすべて終了するまで(S36)繰り返す。
【0097】
また、ステップS23において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S37)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S38)。
【0098】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S39)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S40)、制御対象装置情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S41)、制御対象装置のステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S42)、および制御対象装置の動作情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S43)を行って、モジュール数のループが終了(S44)するまで、ステップS21へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0099】
この汎用の基本処理手順を元に作成した各制御モデルの具体的な処理手順についてさらに説明する。
【0100】
図15は、アクチュエータ制御モデルの処理手順を示す図面である。
【0101】
この制御では、1台のアクチュエータ制御モデルにより複数のアクチュエータを制御している場合である。この場合、さらに複数のアクチュエータが一つのモジュールを構成し、一つのモジュール内に複数台のアクチュエータがある。
【0102】
まず、アクチュエータを動作させるためのプログラムを実行するために、このプログラムが格納されているメモリ内における当該プログラム格納領域の先頭アドレスの入手(S111)、この段階で実行するステップの先頭アドレスの入手(S112)、制御対象装置であるアクチュエータ機器情報の先頭アドレスの入手(S113)、制御対象装置のステータス情報の先頭アドレスの入手(S114)、制御対象装置の動作情報の先頭アドレスの入手(S115)が行われる。
【0103】
続いて、制御対象装置となっているモジュール数分のループiを設定し(S121)、モジュールごとのパラメータとしてアクチュエータ個数を入手する(S122)。
【0104】
続いて、i個目のモジュールが入手したプログラムのステップにおいて使用されるか否かをチェックし(S123)、使用される場合はi個目のモジュールに対するプログラム番号およびステップ番号から、このi個目のモジュールのアクチュエータを動作されるための情報(指示)を上位の制御モデル(ここではアクチュエータ管理モデル)から入手する(S124)。
【0105】
続いて、i個目のモジュール内のアクチュエータの数だけループjを設定し(S125)、入手した動作情報から、同じく入手したプログラム内のステップにおいて、j個目のアクチュエータが使用されているかをチェックして(S126)、使用されていればj個目のアクチュエータの状態をチェックし(S127)。このj個目のアクチュエータに対して指示があるか否かをチェックする(S128)。
【0106】
そして、j個目のアクチュエータに対する指示と認識した状態が同じかチェックし(S129)、同じであれば完了を出力する(S129)。一方、同じでなければ(S130)、未完了を出力するとともに(S131)、j個目のアクチュエータに対する指示を出力する(S132)。
【0107】
ステップS126において、j個目のアクチュエータが使用されていない場合(S133)は完了を出力する(S134)。そして、jをインクリメントし(S136)、ステップS126へ戻り、ループjがすべて終了するまで(S136)繰り返す。
【0108】
またステップS123において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S137)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S138)。
【0109】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S139)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S140)、アタ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S141)、アクチュエータのステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S142)、およびアクチュエータの動作情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S143)を行って、モジュール数のループが終了(S144)するまで、ステップS121へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0110】
次に、作業者制御モデルについて説明する。
【0111】
図16は、作業者制御モデルの処理手順を示す図面である。ここでも、一つの作業者制御モデルが複数の作業者を制御する場合について説明する。制御対象装置となる作業者は、複数の作業者の集合を一つのモジュールとし、このモジュールが複数個集まったものを制御対象装置とするものである。
【0112】
まず、作業者に行わせる作業を指示するためのプログラムを実行するために、このプログラムが格納されているメモリ内における当該プログラム格納領域の先頭アドレスの入手(S211)、この段階で実行するステップの先頭アドレスの入手(S212)、制御対象装置である作業者が使用する機器情報の先頭アドレスの入手(S213)、作業者のステータス情報の先頭アドレスの入手(S214)、制御対象装置の動作情報の先頭アドレスの入手(S215)が行われる。
【0113】
続いて、制御対象装置となっているモジュール数分のループiを設定し(S221)、モジュールごとのパラメータとして作業者の人数を入手する(S222)。
【0114】
続いて、i個目のモジュールが入手したプログラムのステップにおいて使用されるか否かをチェックし(S223)、使用される場合はi個目のモジュールに対するプログラム番号およびステップ番号から、このi個目のモジュールの作業者を動作されるための情報(指示)を上位の制御モデル(ここでは作業者管理モデル)から入手する(S224)。
【0115】
続いて、i個目のモジュール内の作業者の数だけループjを設定し(S225)、入手した動作情報から、同じく入手したプログラム内のステップにおいて、j個目の作業者が使用されているかをチェックして(S226)、使用されていればj個目の作業者の状態をチェックし(S227)。このj個目の作業者に対して指示があるか否かをチェックする(S228)。
【0116】
そして、j個目の作業者に対する指示と認識した状態が同じかチェックし(S229)、同じであれば完了を出力する(S229)。一方、同じでなければ(S230)、未完了を出力するとともに(S231)、j個目の作業者に対する指示を出力する(S232)。
【0117】
ステップS226において、j個目の作業者が使用されていない場合(S233)は完了を出力する(S234)。そして、jをインクリメントし(S236)、ステップS226へ戻り、ループjがすべて終了するまで(S236)繰り返す。
【0118】
またステップS223において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S237)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S238)。
【0119】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S239)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S240)、作業者が使用する機器情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S241)、作業者が使用する機器のステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S242)、および作業者が使用する機器の動作情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S243)を行って、モジュール数のループが終了(S244)するまで、ステップS221へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0120】
次に、データ照合制御モデルについて説明する。
【0121】
図17は、データ照合制御モデルの処理手順を示す図面である。ここでも、一つのデータ照合制御モデルが複数のデータ照合装置を制御する場合について説明するが、データ照合は、一つひとつ独立しているため、複数個集まるということはない。したがって、制御対象装置となるデータ照合装置は、1モジュールで一つのデータ照合である。
【0122】
まず、データ照合装置に行わせる作業を指示するためのプログラムを実行するために、このプログラムが格納されているメモリ内における当該プログラム格納領域の先頭アドレスの入手(S311)、この段階で実行するステップの先頭アドレスの入手(S312)、データ照合を行うワーク情報の先頭アドレスの入手(S313)、データ照合を行うステータス情報の先頭アドレスの入手(S314)、データ照合の動作情報の先頭アドレスの入手(S315)が行われる。
【0123】
続いて、モジュール数分のループiを設定し(S321)、モジュールごとのパラメータとしてデータ照合数を入手する(S322)。
【0124】
続いて、i個目のモジュールが入手したプログラムのステップにおいて使用されるか否かをチェックし(S323)、使用される場合はi個目のモジュールに対するプログラム番号およびステップ番号から、このi個目のモジュールのデータ照合を実行するための情報(指示)を上位の制御モデル(ここではデータ照合管理モデル)から入手する(S324)。
【0125】
ここで、一つのモジュールは1個のデータ照合に対応しているため、基本処理手順におけるループjの設定およびそのループはない。
【0126】
したがって、次に入手した動作情報から、同じく入手したプログラム内のステップにおいて、i個目のデータ照合があるかをチェックして(S326)、使用されていればi個目のデータを照合して、その状態をチェックし(S327)。指示と認識した状態が同じか否かチェックし(S328)、同じであれば完了を出力する(S329)。一方、同じでなければ(S330)、未完了を出力するとともに(S331)、i個目のデータ照合が以上である旨を出力してこれを修正するように指示を出力する(S332)。
【0127】
ステップS326において、i個目のデータ照合が使用されていない場合(S333)は完了を出力する(S334)。
【0128】
またステップS323において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S337)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S338)。
【0129】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S339)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S340)、データ照合を行うワーク情報のアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S341)、データ照合のステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S342)、およびデータ照合の動作情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S343)を行って、モジュール数のループが終了(S344)するまで、ステップS321へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0130】
以上基本処理手順を元にして作成された末端の制御モデルである、アクチュエータ制御モデル、作業者制御モデル、およびデータ照合制御モデルの処理手順を説明したが、その他の末端の制御モデルである、ワークマッチング制御モデル106、ロボット制御モデル107、108、3軸NCマシン制御モデル109、110、1軸NC制御モデル111、112、インターロック制御モデル113、およびデータシフト制御モデル114についても、同様に基本処理手順から具体的な処理手順が作成されることになる。
【0131】
図18〜22に、ロボット制御モデル107、108、3軸NCマシン制御モデル109、110、1軸NC制御モデル111、112、インターロック制御モデル113、およびデータシフト制御モデル114についての処理手順を示すが、これらの処理手順については、制御対象装置となる機器や装置が、それぞれロボット、3軸NCマシン、1軸NCマシン、インターロック装置、データシフト装置などとなるだけであり、前記した各具体的な制御モデルの処理手順の説明と同様であるのでそれらの説明は省略する。なお、ワークマッチング装置はデータ照合制御モデルと同じでよいので、図示省略した。また、各処理手順において、空白の行については、前記したデータ照合制御モデルの場合と同様に、その制御モデルにおいて、基本処理手順の処理ステップから実行する必要のないステップである。
【0132】
次に、末端の設備制御モデルを管理している設備管理モデルの処理手順について説明する。
【0133】
図23は、アクチュエータ管理モデルの処理手順を示す図面である。一つのアクチュエータ管理モデルは、複数のアクチュエータ制御モデルを管理している。そして、一つのアクチュエータ制御モデルを1モジュールとする。
【0134】
まず、複数のアクチュエータに行わせる作業を指示するためのプログラムを実行するために、このプログラムが格納されているメモリ内における当該プログラム格納領域の先頭アドレスの入手(S1111)、この段階で実行するステップの先頭アドレスの入手(S1112)、アクチュエータ制御モデルのステータス情報の先頭アドレスの入手(S1114)が行われる。ここでアクチュエータ管理モデルは、直接末端の設備や装置を制御するものではないためこれらに関する情報、すなわち、基本処理手順にある制御対象装置である機器情報の先頭アドレスの入手、および制御対象装置の動作情報の先頭アドレスの入手は不要である。
【0135】
続いて、制御対象装置となっているモジュール数分のループiを設定する(S1121)。このとき設定するループ数iは、管理しているアクチュエータ制御モデルの数である。
【0136】
続いて、i個目のモジュールが入手したプログラムのステップにおいて使用されるか否かをチェックし(S1123)、使用される場合はi個目のモジュールに対するプログラム番号およびステップ番号を上位の制御モデル(ここでは工程運営モデル)から入手する(S1124)。
【0137】
ここで、一つのモジュールは1個のアクチュエータ制御モデルに対応するため基本処理手順におけるループjの設定およびそのループはない。
【0138】
続いて、すべてのアクチュエータ制御モデルの状態をチェックし(S1127)、続けて、すべてのアクチュエータに対し入手したプログラム番号のステップ番号における指示を出力する(S1127a)。
【0139】
そして、すべてのアクチュエータ制御モデルから、アクチュエータの動作が完了したか否かをチェックし(S1128)、動作が完了していれば完了を出力する(S1129)。一方、すべてのアクチュエータの動作が完了していなければ(S1130)、未完了を出力する(S1131)。
【0140】
またステップS1123において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S1137)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S1138)。
【0141】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S1139)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S1140)、およびアクチュエータ制御モデルのステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S1142)を行って、モジュール数のループが終了(S1144)するまで、ステップS1121へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0142】
このようにアクチュエータ管理モデルについても、図14に示した基本処理手順を元にして、具体的な処理手順を簡単に作成することができる。
【0143】
以上基本処理手順を元にして作成されたアクチュエータ管理モデルの処理手順を説明したが、その他の設備管理モデルである、作業者管理モデル202、データ照合管理モデル203、ロボット管理モデル205、3軸NC管理モデル206、1軸NC管理モデル207、インターロック管理モデル208、データシフト管理モデル209についても、図24〜図30に示すとおり、上述したアクチュエータ管理モデルと同じように、基本処理手順から具体的な処理手順が作成されることになる。
【0144】
したがって、図24〜図30の処理手順については、制御対象装置となる制御モデルが異なるのみであり、上述したアクチュエータ管理モデルと同様であるので、それらの説明は省略する。なお、ワークマッチング管理モデル204の処理手順は、データ照合管理モデル203と照合を行う対象がデータかワークかの違いでだけであるので、データ照合管理モデルのみを示し、ワークマッチング管理モデルについては図示省略した。また、各図において、空白の行については、その制御モデルにおいて、基本処理手順の処理ステップから実行する必要のないステップである。
【0145】
次に、工程運営モデルの処理手順について説明する。
【0146】
工程運営モデルを機能させる作業制御ソフト15は、3つの機能からなり、工程ごとに現在どの段階の作業を行うかを指示するステップ管理機能、ワークごとにどのプログラムを実行するかを管理するプログラム管理機能、どのワークにどのような作業を行うかを管理するカテゴリ管理機能がある。
【0147】
このため、これらの管理機能についてもそれぞれモデル化を行っている。これらの管理機能ごとにモデル化した処理手順を説明する。
【0148】
ステップ管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【0149】
ステップ管理機能は、工程運営モデル内において最上位に位置し、工程運営モデルより下位の設備管理モデルに対して作業指示を行うともに、後述するプログラム管理モデルおよびカテゴリ管理モデルにより現在行われている作業の流れを管理している。
【0150】
図31は、ステップ管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【0151】
まず、作業ステージ内の下位の管理モデルに行わせる作業を指示するためのプログラムを実行するために、プログラム管理モデルから受けたプログラムが格納されているメモリ内における当該プログラム格納領域の先頭アドレスの入手(S2111)、この段階で実行するステップの先頭アドレスの入手(S2112)、このステップのステータス情報の先頭アドレスの入手(S2114)、およびプログラムのステータス情報の先頭アドレスの入手(S2115)が行われる。
【0152】
続いて、制御対象装置となっているモジュール数分のループiを設定する(S2121)。このとき設定するループ数iは、管理している下位の管理モデルの数で、ここでは、設備管理モデルの数である。
【0153】
続いて、i個目のモジュールが使用されるか否かをチェックし(S2123)、使用される場合はi個目のモジュールである設備管理モデルからステップ完了を受ける(S2124)。ここで設備管理モデルから受けるステップ完了とは、各設備管理モデルでの作業完了の信号である。
【0154】
続いて、i個目のモジュール(下位の設備管理モデル)に対してプログラム更新の指示を出力し(S2127a)、プログラム更新完了可否かを判断して(S2128)、プログラム更新が完了していれば、ステップNoを「1」にして(S2129)、プログラム管理モデルに対してステップ完了を出力する(S2129a)。一方、プログラム更新が完了していなければ(S2130)、未完了を出力する(S2131)。
【0155】
またステップS2123において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S2137)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S2138)。
【0156】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2139)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2140)、ワーク情報の先頭アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2141)、およびワーク情報のステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2142)を行って、モジュール数のループが終了(S2144)するまで、ステップS2121へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0157】
これにより、下位の設備管理モデルに対する作業指示(ステップNoの指示)と、そのステップにおける作業管理によるプログラムの更新が行われる。
【0158】
図32は、プログラム管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【0159】
プログラム管理モデルは、工程運営モデル内において、その上位にステップ管理モデル、下位にカテゴリ管理モデルが接続されており、カテゴリ管理モデルからの指示によるワーク情報に基づいて、そのワークに対する作業のためのプログラムを、ステップ管理モデルからの指示により作業ステップごとに更新するものである。
【0160】
まず、後述するカテゴリ管理モデルからのワーク情報を元に、そのワークに行わせる作業に必要なプログラムが格納されているメモリ内における当該プログラム格納領域の先頭アドレスの入手(S2211)、この段階で実行するステップの先頭アドレスの入手(S2212)、そのカテゴリのステータス情報の先頭アドレスの入手(S2214)、および当該プログラムのステータス情報の先頭アドレスの入手(S2215)が行われる。
【0161】
続いて、制御対象装置となっているモジュール数分のループiを設定する(S2221)。このとき設定するループ数iは、管理している下位の設備管理モデルの数である。
【0162】
続いて、i個目のモジュールが使用されるか否かをチェックし(S2223)、使用される場合はi個目のモジュールが実行すべきプログラムの更新をステップ管理モデルから受ける(S2224)。
【0163】
続いて、カテゴリ管理モデルにカテゴリの更新指示を出力し(S2227a)、続けて、カテゴリを更新完了か否かをチェックして(S2228)、更新が完了したならプログラム番号を決定して(S2229)、更新完了をステップ管理モデルへ出力する(S2229a)。一方、プログラムの更新が完了していない場合は(S2230)、未完了を出力する(S2231)。
【0164】
また、ステップS2223において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S2237)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S2238)。
【0165】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2239)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2240)、カテゴリ情報のステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2242)、およびカテゴリ情報のステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2243)を行って、モジュール数のループが終了(S2244)するまで、ステップS2221へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0166】
図33は、カテゴリ管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【0167】
カテゴリ管理モデルは、工程運営モデル内において、その上位にプログラム意管理モデルが接続されており、作業員からの指示や図示しないホストコンピュータなどからの指示により、作業を行うワーク情報を更新するものである。
【0168】
まず、指示されたワーク種に対して作業を行うために必要なプログラムが格納されているメモリ内における当該プログラム格納領域の先頭アドレスの入手(S2311)、この段階で実行するステップの先頭アドレスの入手(S2312)、作業を行うワークの情報が格納されているメモリの先頭アドレスの入手(S2313)、およびカテゴリのステータス情報の先頭アドレスの入手(S2314)が行われる。
【0169】
続いて、制御対象装置となっているモジュール数分のループiを設定する(S2321)。このとき設定するループ数iは、管理している下位の設備管理モデルの数である。
【0170】
続いて、i個目のモジュールが使用されるか否かをチェックし(S2323)、使用される場合は、プログラム管理モデルからカテゴリ更新の指示を受ける(S2324)。
【0171】
続いて、作業を実行するワーク情報をチェックし(S2327a)、続けて、ワーク情報が有るか否かを判断し(S2328)、データが有れば、そのワークのカテゴリ番号を決定して(S2329)、完了(カテゴリの更新)をプログラム管理モデルへ出力する(S2329a)。一方、ワーク情報のデータがない場合は(S2330)、未完了を出力する(S2331)。
【0172】
またステップS2323において、i個目のモジュールが使用されていない場合(S2337)は、i個目のモジュールに対する作業はなしとなる(S2338)。
【0173】
そして、プログラム情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2339)、ステップ情報アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2340)、ワーク情報の先頭アドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2341)、およびワーク情報のステータスアドレスのインクリメント(1モジュール分)(S2342)を行って、モジュール数のループが終了(S2344)するまで、ステップS2321へ戻り繰り返し処理を実行する。
【0174】
このように各作業ステージを制御するために必要な工程運営モデル内のステップ管理モデル、プログラム管理モデル、およびカテゴリ管理モデルについても、図14に示した基本処理手順を元にして具体的な処理手順を簡単に作成することができる。
【0175】
次に、最上位に位置するライン管理モデルの処理手順について説明する。
【0176】
図34は、ライン管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【0177】
ライン管理モデルは、各作業ステージから上がってくる正常に稼働しているか否か情報を作業ステージごとにチェックし、その状態を外部に表示するだけであるので、各作業ステージをモジュールとして識別する必要はない。
【0178】
このため、まず、各工程運営モデルからステータス情報の先頭アドレスの入手(S3114)が行われる。
【0179】
続いて、作業者からの指示を受ける(S3124)。この作業者からの指示は、ライン管理モデルに対する上位からの指示となる。
【0180】
続いて、各工程運営モデルからの情報を入手し(S3127)、続けて、全作業工程が正常か否かをチェックして(S3128)、工程状態が正常であれば、運転準備完了を決定して(S3129)、ラインを運転状態にして外部に表示する(S3129a)。一方、全作業工程が正常でなければ(S3130)、運転準備完了を落とし(S3131)、ラインの運転を停止して外部に表示する(S3129b)。
【0181】
ループ処理がないためライン管理モデルの処理はこれで終了となる。
【0182】
このように、ライン管理モデルについても、図14に示した基本処理手順を元にして具体的な処理手順を簡単に作成することができる。
【0183】
以上説明したように、本実施の形態によれば、すべての作業工程における機器の制御や管理を、上位からの指示入力機能、制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、指示に対してその指示が達成されたことを上位に送信する完了出力機能、および制御処理を実行するマネージャ(制御処理機能)にモデル化することで、簡潔な制御形態を作り出すことが可能となる。したがって、機能が異なる個々の制御装置ごとにプログラムを開発する必要がなくなるので、制御装置、ひいては制御システム全体の開発工期を大幅に短縮することができる。
【0184】
また、制御装置としての各機能がモデル化したことによりシンプルになるので、設計ミスを低減することもできる。
【0185】
また、これら各機能を実行するためのプログラムもこのモデルに合わせて基本的なプログラムを用意し、これを制御対象装置にあわせて変更するのみで、すべての制御プログラムや管理プログラムに対応することができる。しかも、実際の基本プログラムからの変更点は、上位、下位に対する信号入出力先のアドレスや制御対象装置を動作させるために必要なプログラムの格納アドレスの変更などに非常に少ない変更ですむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一つひとつの制御装置の機能をモデル化する際の基本となる制御モデル(基本制御モデル)を示す機能ブロック図である。
【図2】 基本制御モデルがツリー上の階層構造をなして接続された制御システムを示す図面である。
【図3】 末端の作業ステージにおける作業を抽出した例を示す図面である。ものである。
【図4】 末端の作業ステージにおける作業を抽出した例を示す図面である。ものである。
【図5】 具体的な制御装置をモデル化した制御モデルを使用して構築していった場合の階層構造モデルの一例を示す図面である。
【図6】 具体的な各制御モデルが、前述した基本制御モデル1の各機能にどのように対応しているかを示す図表である。
【図7】 アクチュエータ制御モデルの構成を示す図面である。
【図8】 アクチュエータ管理モデルの構成を示す図面である。
【図9】 作業者制御モデルの構成を示す図面である。
【図10】 作業者管理モデルの構成を示す図面である。
【図11】 工程運営モデルの構成を示す図面である。
【図12】 ライン管理モデルの構成を示す図面である。
【図13】 最も基本となる基本制御モデルの処理手順を示すフローチャートである。
【図14】 具体的な各制御モデルを動作させるための基本処理手順を示す図面である。
【図15】 アクチュエータ制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図16】 作業者制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図17】 データ照合制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図18】 ロボット制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図19】 3軸NCマシン制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図20】 1軸NC制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図21】 インターロック制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図22】 データシフト制御モデルの処理手順を示す図面である。
【図23】 アクチュエータ管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図24】 作業者管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図25】 データ照合管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図26】 ロボット管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図27】 3軸NC管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図28】 1軸NC管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図29】 インターロック管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図30】 データシフト管理モデルの処理手順を示す図面である。
【図31】 ステップ管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【図32】 プログラム管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【図33】 カテゴリ管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【図34】 ライン管理モデルのための処理手順を示す図面である。
【符号の説明】
1、21〜2n 基本制御モデル
2 指示入力機能
3 動作指令出力機能
4 状態監視機能
5 完了出力機能
6 マネージャ(制御処理機能)
11 アクチュエータ制御ソフト
12 アクチュエータ管理ソフト
12a、14a、15a レジスタ
13 作業者制御ソフト
14 作業者管理ソフト
15 作業制御ソフト
101、102 アクチュエータ制御モデル
103、104 作業者制御モデル
105 データ照合制御モデル
106 ワークマッチング制御モデル
107、108 ロボット制御モデル
109、110 3軸NCマシン制御モデル
111、112 1軸NC制御モデル
113 インターロック制御モデル
114 データシフト制御モデル
201 アクチュエータ管理モデル
202 作業者管理モデル
203 データ照合管理モデル
204 ワークマッチング管理モデル
205 ロボット管理モデル
206 3軸NC管理モデル
207 1軸NC管理モデル
208 インターロック管理モデル
209 データシフト管理モデル
301、302 工程運営モデル
401 ライン管理モデル
Claims (6)
- それぞれ制御対象装置の異なる複数の制御装置からなる制御システムであって、
上位からの指示が入力される指示入力機能、
自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、
自己が制御する制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、
一つの指示に対してその指示が達成されたことを上位の制御装置に送信する完了出力機能、
および上位から入力された指示を解釈し必要な処理を行って自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力し、制御対象装置の現在の状態を監視して指示した状態に達したか否かを判断して、達していれば完了出力を上位の制御装置に出力する制御処理機能、
の5つの機能を持つ基本制御モデルを、前記複数の制御装置の全てにそれぞれ当てはめて前記複数の制御装置のそれぞれが同じ機能を持つようにして、前記基本制御モデルが階層構造となるように各制御装置を接続したことを特徴とする制御システム。 - 前記各制御装置は、
前記基本制御モデルの指示入力機能となる、上位の制御装置から前記制御対象装置を動作させる指示が入力される指示入力手段と、
前記基本制御モデルの動作指令出力機能となる、前記制御対象装置に対する指令を出力する動作指令出力手段と、
前記基本制御モデルの状態監視機能となる、前記制御対象装置の現在の状態を受け取る状態監視手段と、
前記基本制御モデルの完了出力機能となる、上位の制御装置に対して、完了または未完了の信号を出力する出力手段と、
前記基本制御モデルの制御処理機能となる、前記状態監視手段が受けた前記制御対象装置の現在の状態から前記制御対象装置が前記指示入力手段から入力された指示の状態に達したか否かを判断して、達していない場合には前記出力手段から未完了を出力するとともに前記制御対象装置に対して入力された前記指示となるように前記動作指令出力手段から動作指令を出力し、入力された指示の状態に達している場合には前記完了出力手段から完了を出力する処理を行う制御処理手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の制御システム。 - 前記制御処理手段は、前記制御対象装置が複数ある場合に、前記状態監視手段が受けた完了、未完了の信号を記憶するために、前記制御対象装置の数分の状態記憶領域を持つ記憶手段を有し、
前記状態記憶領域のすべての状態が完了となった場合に、上位の制御装置に完了を出力することを特徴とする請求項2記載の制御システム。 - それぞれ制御対象装置の異なる複数の制御装置からなる制御システムの構築方法であって、
上位からの指示が入力される指示入力機能、
自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力する動作指令出力機能、
自己が制御する制御対象装置の現在の状態を監視する状態監視機能、
一つの指示に対してその指示が達成されたことを上位の制御装置に送信する完了出力機能、
および上位から入力された指示を解釈し必要な処理を行って自己が制御する制御対象装置に対して指示を出力し、制御対象装置の現在の状態を監視して指示した状態に達したか否かを判断して、達していれば完了出力を上位の制御装置に出力する制御処理機能の5つの機能を持つ基本制御モデルを用意し、前記基本制御モデルに各制御装置が待つ機能を当てはめて各制御装置の全てがそれぞれ同じ機能を持つように制御モデルを構築し、
前記制御モデルをそれぞれ接続することで前記各制御装置が接続された制御システムを構築することを特徴とする制御システムの構築方法。 - 前記各制御装置ごとの制御モデルの構築は、
末端の制御装置の作業を抽出して、抽出した作業に基づいて末端の制御装置から、順次、上位の制御装置に対して前記基本制御モデルに当てはめて行くことを特徴とする請求項4記載の制御システムの構築方法。 - 前記基本制御モデルは、前記各制御装置で事項されるプログラムを作成するための基本制御プログラムとして提供されており、
当該基本制御プログラムは、少なくとも上位、下位に対する信号入出力先アドレス、制御対象装置を動作させるために必要なプログラムの格納アドレスを有しており、
前記各制御装置ごとの制御モデルの構築は、前記基本制御プログラムの前記信号入出力先アドレスの変更、および前記プログラムの格納アドレスの変更により各制御装置ごとの制御プログラムを作成することにより行うことを特徴とする請求項4記載の制御システムの構築方法。
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