JP4283010B2 - 導電性炭素質繊維織布及びこれを用いた固体高分子型燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は炭素質繊維から成る導電性炭素質繊維織布に関するものである。本発明に係る炭素質繊維織布は、電気伝導性、ガス透過性、保水性及び排水性に優れており、固体高分子型燃料電池のガス拡散層材料として用いるのに好適である。本発明に係る導電性炭素質繊維織布をガス拡散層材料とする固体高分子型燃料電池は、高出力密度とすることができるので、自動車用電源やコージェネレーション発電システム用電源として好適に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
近年、燃料電池の開発に多大の努力がなされている。現在、開発が進められている燃料電池は、用いる電解質の種類により、アルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型などに分類されている。これらのなかでも、低温で運転でき、扱い易く、かつ出力密度の高い固体高分子型燃料電池が、電気自動車用電源及び家庭用電源として注目されている。更に、固体高分子型燃料電池は、発電の際に発生する熱を暖房、給湯などに利用することで総合的に熱効率を向上させる、コージェネレーションシステムへの展開が検討されている。
【0003】
固体高分子型燃料電池の単セルの主要構成部材は、膜電極体と溝付きセパレーターである。膜電極体の基本構造は、高分子固体電解質膜(イオン交換膜)の両面に、触媒層、ガス拡散層及び集電体を順次接合したものである。触媒層は主として触媒とカーボンブラックとの混合物から成っている。またガス拡散層に集電体の機能を兼ねさせることもある。この膜電極体の両面に溝付きセパレーターを接合することにより、固体高分子型燃料電池の単セルが形成される。
【0004】
固体高分子型燃料電池は、溝付きセパレーターの溝を経てアノード側触媒層に燃料(水素ガス)、カソード側触媒層に酸化剤(酸素含有ガス)をそれぞれ供給して電池反応を生起させ、このとき膜電極体を介して発生する電子の流れを電気エネルギーとして外部に取出す仕組みになっている。この仕組みを効率よく作動させるには、膜電極体に燃料と酸化剤とを円滑かつ均等に供給することが必要である。また、膜電極体の中央の固体電解質膜がプロトン伝導性を発現し得るように適度の水分を保持していること(保水性)、及び電池反応に伴い生成する水を円滑に排出できること(水排出性)も重要である。しかし、保水性と水排出性とは相反するものであり、両者を同時に満足させることは一般的には困難である。
【0005】
膜電極体の製造法としては、固体電解質膜と触媒層との接合体を先ず作成し、これにガス拡散層兼集電体を接合する方法、又はガス拡散層兼集電体と触媒層との接合体を先ず作成し、これに固体電解質膜を接合する方法が主に用いられている。
ガス拡散層(これは集電体を兼ねることもある)の材料としては、カーボンペーパーが主に用いられている。カーボンペーパーの製法はいくつも知られているが(特開昭50−25808号公報、特開昭61−236664号公報、特開昭61−236665号公報、特開平1−27969号公報参照)、いずれも炭素短繊維その他の炭素質材料をバインダーで接合した構造を有している。従ってこのものは面内方向の導電性は良いが、厚さ方向の導電性は面内方向の導電性よりも低い。また、機械的には、剛性が大きい反面、比較的脆く、弾性に乏しい。従って、固体高分子型燃料電池の製作に際し、接触点の電気抵抗を小さくするため、カーボンペーパーに圧力を加えると、容易に破壊されて逆に導電性の低下を招き易い。更に厚み方向の通気性は良好であるが、面方向の通気性はあまり良くないので、ガス拡散層に用いた場合には、溝付きセパレーターの溝を経て供給されたガスの横方向へのガス拡散が阻害され、結果として電池性能の低下を招いている。
【0006】
カーボンペーパーに代るものとして、炭素質繊維を製織してなる炭素質繊維織布を用いることも検討されている。炭素質繊維織布は機械的脆さが無く、通気性が大きく、かつ炭素質繊維の構成や製織方法により、厚み方向にも弾性を持たせ得るなど、カーボンペーパーには無い幾多の利点を有している。
炭素質繊維織布は、カーボンペーパー等と比べて、一般にガス拡散性・透過性が高いために、ガス拡散層材料として、燃料ガスを円滑に供給したり発生した水分の排出性に優れるという特長を有する。しかしながら、排水性が非常に良好な反面、保水性が乏しいため電池特性が不良になるという問題点がある。また、炭素質繊維織布では繊維相互の接触点は固定されていないので、この部分における電気抵抗が安定せず、結果として織布全体の電気抵抗も不安定となり易いという問題もある。
【0007】
炭素質繊維織布のこのような問題点を解消する方法もいくつか提案されている。例えば特開昭58−165254号公報には、フッ素樹脂とカーボンブラックの混合物を炭素質繊維織布の空隙部に充填することが記載されている。また特開平10−261421号公報には、フッ素樹脂とカーボンブラックから成る層を炭素質繊維織布の表面に形成することが記載されている。
【0008】
しかしながら、これらの方法は、炭素質繊維織布にフッ素樹脂、カーボンブラック等を充填することによりガス拡散層の保水性、排水性、ガス透過性等を調節しようとするものであるため、電気抵抗が増大して電池特性が低下したり、炭素質繊維織布の利点であるガス透過性を低下させる欠点を伴っている。
【0009】
【特許文献1】
特開昭50−25808号公報
【特許文献2】
特開昭61−236664号公報
【特許文献3】
特開昭61−236665号公報
【特許文献4】
特開平1−27969号公報
【特許文献5】
特開昭58−165254号公報
【特許文献6】
特開平10−261421号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、固体高分子型燃料電池のガス拡散層材料に要求される、保水性、ガス拡散性及び水排出性がバランスよく満たされると共に、作動安定性の改良された、総合的に優れた導電性炭素質繊維織布を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討の結果、比較的細い炭素繊維の糸で構成され、目付量、織布の厚み、体積固有抵抗をコントロールすることで、上記目的を達成することを見出した。即ち、本発明に係る導電性炭素質繊維織布は、メートル番手で16〜120番手の糸繊度の炭素質繊維の糸で主として構成されている織布であって、炭素質繊維の含有量が60重量%以上、目付量が50〜150g/m2、織布厚さが0.05mm〜0.33mmであり、かつ面方向の体積固有抵抗が0.1Ωcm以下であることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る導電性炭素質繊維織布は、比較的細い糸を糸相互間の隙間が狭くなるように織った薄手の織布であり、燃料電池のガス拡散層に要求されるガス透過性、水排出性、保水性及び導電性等の諸特性を、高いレベルでバランスよく満足させるものである。
【0013】
織布を構成する糸は単糸、双糸、3本撚糸、フィラメント糸、更には原料糸の異なる炭素質繊維からなる複合糸等のいずれであってもよいが、糸の繊度(番手)はメートル番手で16〜120番手である。糸の繊度が16〜120番手の糸は、好ましくは、メートル番手2/32〜2/120Nmの双糸、及びメートル番手1/16〜1/60Nmの単糸よりなる群から選ばれる。炭素質繊維で細番手の糸を製造するのは技術的に困難であり、従って炭素質繊維織布としても太番手の糸を用いたものしか知られていない。しかし、太番手の糸でガス透過性や水排出性のよい薄い織布を構成しようとすると織目を粗くせざるを得ないが、このような織布では保水性を維持するのが困難であり、かつ織目が移動しやすく面方向の導電性を一定に維持するのが困難である。
【0014】
本発明者らは炭素質繊維でも16番手以上の細番手の糸を工業的に製造することが可能であることを知得し、16番手以上の細番手の糸で織布を構成することにより、燃料電池のガス拡散層に要求される諸特性を満足させることに成功したものである。織布を構成する炭素質繊維の糸は18番手以上、特に20番手以上であるのが好ましい。しかし、細番手の糸ほど製造が困難で高価となり、かつ糸の強度も弱くなる。
【0015】
そして120番手よりも細い糸では強度が弱すぎて均一な織布を作製するのが困難となる。
従って織布を構成する糸としては120番手以下のものを用いる。なかでも60番手以下の糸を用いるのが好ましい。なお、炭素質繊維の製造は、紡糸→耐炎化→炭化→(黒鉛化)という工程を経るが、耐炎化糸を炭化、更には黒鉛化する工程で、繊度は約10%程度減少する。本発明において織布を構成する糸の繊度は、最終的に得られた織布の糸についてのものであり、織布から糸を抜出して分析することにより測定できる。
【0016】
本発明の導電性炭素質織布は、16〜120番手の糸繊度の炭素質繊維の糸で主として構成されるが、ここで主としてとは、該織布が、16〜120番手の炭素繊維の糸が、後述の通り60重量%以上であることを意味する。尚、その性質を損なわない範囲で、16〜120番手以外の炭素繊維の糸を構成成分としてもよい。
【0017】
糸の撚り数は、JIS L 1095(一般紡績糸試験方法)により測定される。単糸であれば、糸長1m当り300〜800回/m、特に500〜700回/mであるのが好ましく、双糸であれば糸長1m当り上撚り数が300〜800回/m、特に400〜750回/m、下撚り数が500〜900回/m、特に600〜850回/mであるのが好ましい。単糸、双糸を問わず、撚り数が大きすぎると繊維の切断が生じたり、糸の太さが不均一となりやすい。従って織布も厚さが不均一となり易く、保水性、排水性の均一性が損われたり、導電性が低下する傾向がある。逆に撚り数が小さすぎる場合も織布の厚さが不均一となり易い。
【0018】
織布に用いる糸は、前述のようにフィラメント糸、紡績糸のいずれでもよいが、緻密かつ均一な織布組織が得られ、かつ糸の生産性が高い等の理由から紡績糸が好適である。
紡績糸(Spun yarn)を得る紡績方法については公知のいずれの手法も適用でき、例えば綿紡績、2インチ紡績、トウ紡績、そ毛紡績、紡毛紡績、直紡績等の紡績方法が挙げられる。
【0019】
紡績糸は双糸、単糸のいずれであってもよいが、双糸の方が、一般的に、単糸より、糸の引張強度が大きくなるため、均一な厚さの織布を作製することができるので好ましい。
以下に、細番手の炭素繊維の糸の紡績方法の一例を以下に示す。
原料としては後述の通り、各種炭素質繊維の前駆体を用いることが出来るが、耐炎化処理したポリアクリロニトリル系繊維トウを用い、それを、1段で牽切してスライバを得た後、紡績することによって、紡績糸を得る。以下、更に詳細に説明する。
【0020】
[耐炎化処理したポリアクリロニトリル系繊維トウ]
ポリアクリロニトリル系繊維の原料としては、後述の通り、アクリロニトリル単位の含有比率により決められる各種原料があるが、いずれを原料とするものも用いることができ、常法によりこれらの原料を紡糸してポリアクリロニトリル系繊維トウを得ることができる。
【0021】
上記のポリアクリロニトリル系繊維トウを、後述の通り、耐炎化処理をする。
上記耐炎化処理したポリアクリロニトリル系繊維トウの耐炎性は、限界酸素指数(LOI値)で評価される。上記繊維トウのLOI値は、通常20以上、好ましくは35以上である。
LOI値が35未満の場合には、繊維に捲縮を付与しやすい、糸強度が高い等の理由から、比較的細番手の耐炎化紡績糸が得やすいという利点もあるが、このような低いLOI値の繊維トウから得られた糸を製織して得た織布を炭化・黒鉛化した場合、炭素化/黒鉛化後の単繊維の強度が極度に低下し、かつ脆化し、結果として得られた織布の強度も小さくなる傾向がある。
【0022】
一方、高いLOI値の繊維トウから得られた糸を製織して得た織布を炭化・黒鉛化した場合、炭素化/黒鉛化後の単繊維の強度が高くなるため、出来るだけ高くした方が良いが、LOI値が高くなり過ぎると、捲縮(クリンプ)の付与が困難になることから紡績性が低下し、耐炎化糸の紡績糸を得ることが困難となるので、通常65以下、好ましくは55以下とする。
【0023】
従って、ポリアクリロニトリル系繊維トウの耐炎性は、後述の通りとなるのが好ましい。
LOI値(限界酸素指数)は、繊維、織布等の燃焼性を示す指標であり、JIS K 7201に準拠した方法で測定することによって得られる。
[耐炎化繊維の紡績方法]
耐炎性紡績糸は、耐炎化した連続フィラメントトウである、ポリアクリロニトリル系繊維トウを、順次、▲1▼牽切(延伸切断)、▲2▼練条(ギル)、▲3▼粗紡(ボビナー)、▲4▼精紡、及び▲5▼双糸の場合は合糸・撚糸、の各製造工程を通すことによって製造される。
【0024】
そして、耐炎化繊維の連続フィラメントトウを1段で牽切(延伸切断)することが特に重要である。さらに、練条工程では、ギル等のニードルアクションを0〜2回までとし、アクリル繊維等の汎用繊維を紡績する場合と比べて各工程の繰返し回数を相当に少なくすることが重要である。
(牽切工程)
牽切(延伸切断)工程で使用される連続フィラメントトウの牽切機は、フィラメントトウを多段で連続的に牽切できるように、牽切機の牽切域に、間隔の調節が可能なローラーが複数あり、各ローラーでフィラメントトウを把持してトウを牽切するが、実質的に1段のみで牽切することによって最終的に細番手の糸の取得を可能とする。具体的には、例えば、牽切域の第1段目のローラー間隔を100〜150mmに調節し、2段目のローラー間隔を1段目のローラー間隔より少なくとも10mm以上大きくして、実質的に1段のみの牽切を行う。部分的な段切れやノードラフト(ドラフト無し)の発生を防ぐために、フィラメントトウのフィード速度、張力を調節したり、静電気発生の抑制及びトウの集束性を高めるために、適当な油剤を牽切前及び牽切後のフィラメントトウ及びスライバに均一に付着させることは好ましい。
【0025】
また、次工程での紡績性を高めるために、牽切前及び/又は牽切後にクリンパー部で捲縮した方がよい。特に、牽切前に制電性を高めるための油剤を予め均一に付着させて電気抵抗を5〜9GΩに調節した連続フィラメントトウを1段で牽切した後、得られたスライバに捲縮を付与すると同時に集束性を高めるために、牽切域後のクリンパー部に収束性を高める作用のある油剤を追油することが好ましい。
【0026】
(練条工程)
牽切工程の次工程である練条(ギルドラフト)工程においては、ギルフォーラー(バーに針を植え、これを運動させて繊維に梳り作用を与えるもの)のニードルアクションによる単繊維切断に起因する短繊維の発生量を低減させること、及びスライバの集束性を維持するためのスライバの捲縮(クリンプ)をできるだけ残すために、ギルは使用しない(ギル0回)、または最大でも2回繰り返しまでとし、生産性等の理由も加味して実質的には1回が好ましい。
【0027】
(粗紡工程)
練条工程後の粗紡工程では、糸切れ、巻き付きの発生回数を低減させるために、ボビナーの繰り返し回数は1〜3回までとし、好ましくは2回とする。また、1回のボビナーでのダブリング本数はダブリング無しか2本、ドラフト倍率は、ボビナー1回当たり3倍程度とすることが好ましい。
【0028】
(精紡工程)
最終ボビナー工程後の粗糸を精紡機で精紡する際のドラフト倍率は、糸切れや、巻き付きの発生も少なく、安定した紡績糸が得られる点で、5〜20倍程度、好ましくは12〜18倍程度である。
尚、各工程におけるドラフト倍率は、使用する連続フィラメントトウのフィラメント数によって異なるため、所望するメートル番手の紡績糸が得られる限り、上記に限定されない。
【0029】
織布は、平織、斜文織、朱子織、その他任意の組織であって差し支えないが、平織が、縦糸、横糸の単位面積あたりの交差数が最も多いので、織布の体積固有抵抗が小さくなるため好ましい。
平織の場合の経緯密度(単位長さあたりの縦糸及び横糸の本数)は、一般的には1インチ当り30〜70本であるが、具体的には単糸、双糸の別や糸の太さに応じて適宜選択する。例えば、2/40Nmの紡績糸の双糸を縦糸、及び横糸に用いた場合の経緯密度は、織布の長さ10cm当たり、通常は縦糸、横糸とも100〜300本/10cmであり、好ましくは180〜250本である。また、縦糸と横糸の糸間の空隙が、走査型電子顕微鏡で観察した場合、その糸間の空間に該当する孔径が10μm〜150μmであることが、燃料電池のガス拡散層に用いたときの保水性・排水性を確保するために好ましい。
【0030】
好ましい織布の1例は、直径が7〜10μmの単繊維から成る40〜60番手糸の双糸を、1インチ当り縦糸、横糸とも30〜70本の密度で平織して得られるものである
本発明の炭素質繊維織布の厚さは、0.05mm以上である。厚さが、0.05mmより薄くなると、織布の引張強度が小さくなり過ぎる。織布の厚さは0.10mm以上、特に0.20mm以上であるのが好ましい。逆に厚さが0.33mmより大きくなると、ガス拡散性が低下し、かつこの織布を用いて形成した膜電極体は体積が大きくなり過ぎて、燃料電池の単位体積当りの出力が低下する。また、スタック時に、均一な締め付けが難しく、単セル毎の電気抵抗、ガス透過性などの特性が不均一となりやすく、電池性能を悪化させる原因となる。織布の好ましい厚さは0.30mm以下、特に0.28mm以下である。
【0031】
織布の目付量、すなわち単位面積当りの質量は、50g/m2以上である。これよりも目付量が小さいと剛性や引張強度が小さくなりすぎる。目付量は60g/m2以上、特に80g/m2以上であるのが好ましい。また目付量の上限は150g/m2 以下であり、120g/m2以下が好ましい。質量が150g/m2 よりも大きいと、目が詰まっていてガス拡散性が低下する。
【0032】
織布の面方向の体積固有抵抗は、低くければ低いほど好ましいが、0.1Ωcm以下であれば固体高分子型燃料電池のガス拡散層として十分に実用に耐える。好ましい体積固有抵抗は0.09Ωm以下である。この値が0.07Ωcm以下、特に0.06Ωcm以下であれば更に好ましい。本発明に係る織布の糸繊度、厚さ及び目付量であれば、面方向の体積固有抵抗の下限値は、通常は0.02Ωcm程度である。
【0033】
本発明に係る導電性炭素質繊維織布は、ガス拡散性に優れている。そのガス拡散性は、JIS-L1096の通気試験法(A法)によって測定される空気通気量として、通常は下限が、50cm3/cm2・sec以上であり、60cm3/cm2・sec以上であるのが好ましい。また上限は、通常、130cm3/cm2・sec以下であり、120cm3/cm2・sec以下であるのが好ましい。
【0034】
空気通気量が130cm3/cm2・secを超えるものは、ガス透過性は十分であるものの、保水性が低下しやすい。一方、50cmcm3/cm2・sec未満のものは、自動車用の固体高分子型燃料電池のような瞬時に大電流の発生を必要とする高出力用途で使用する場合、ガス透過量が不足し、電池性能が低下する傾向がある。もちろん家庭用の燃料電池のような低出力仕様のものの場合には、空気通気量が50cm3/cm2未満のものも十分に使用し得る。
【0035】
炭素質繊維の単繊維としては直径3μm程度のものも知られているが、本発明に係る織布を構成するには6μm以上、特に7μm以上のものを用いるのが好ましい。細径の単繊維からなる炭素質繊維は一般に高強度であるが高価であり、本発明では用いる炭素質繊維に特に大きな強度などは必要としないので、あえてこのような高価な炭素質繊維を用いる必要は無い。しかし、直径の太い単繊維からなる炭素質繊維で製織した織布は、厚さのむらが大きくなり易いので、通常は直径70μm以下のものを用いる。直径が50μm以下、特に30μm以下のものを用いるのが好ましい。
【0036】
織布中の金属不純物は、燃料電池の作動時に生成水の電気分解反応による電池特性の低下要因となるため、極力少なくするのが好ましい。例えば鉄は50μg/g以下、ニッケルは50μg/g以下、ナトリウムは100μg/g以下であるのが好ましい。織布中の金属不純物は、織布ないしはその原料の炭素質繊維、更にはその原料糸などを、塩酸、酢酸などの酸で洗浄することにより、その含有量を低減させることができる。
【0037】
本発明に係る導電性炭素質繊維織布を構成する炭素質繊維としては、ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、セルロース系、ポリノジック系、フェノール樹脂系、あるいは、これらの混合物、など、公知の任意の炭素質繊維を用いることができる。通常はピッチ系又はポリアクリロニトリル系の炭素質繊維を用いる。なかでもポリアクリロニトリル系の炭素質繊維を用いるのが好ましい。ポリアクリロニトリル系の炭素質繊維には、アクリロニトリル単位の含有比率により、アクリロニトリルほぼ100%のポリアクリロニトルを原料とするものをはじめ、アクリロニトリルが50%以上のアクリロニトリルを主体とするものを原料とするもの、更にはアクリロニトリルが20〜50%のアクリロニトリルを含むものを原料とするものなど各種のものがあるが、これらのいずれを原料とする炭素質繊維も用いることができる。
【0038】
炭素質繊維は、上記した炭素質繊維の前駆体である、ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、セルロース系、ポリノジック系、フェノール樹脂系、またはこれらの混合物、その他公知の任意の繊維を炭化することにより作製できる。
本発明に係る導電性炭素質繊維織布は、種々の方法で製造することができる。その1つの方法としては、前述の炭素質繊維で織布を製織することであるが、炭素質繊維を製織する代りに、炭素質繊維の前駆体繊維を製織し、次いで得られた織布を炭化、さらには所望により黒鉛化することによっても製造することができる。
【0039】
その好ましい方法の一つでは、ポリアクリロニトリル系炭素質繊維の直接の前駆体である、ポリアクリロニトリル系繊維を空気中で200〜300℃で耐炎化処理して得た耐炎化繊維を製織して耐炎化織布とし、これを窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で加熱して炭化処理し、所望ならば更に高温に加熱して黒鉛化処理することにより、本発明に係る導電性炭素質繊維織布を得ることができる。耐炎化処理に供するポリアクリロニトリル系繊維としては長繊維でも短繊維を紡糸したもののいずれでもよく、また糸も単糸及び双糸のいずれでもよい。また耐炎化処理に際して繊維に延伸を施して、繊維の靭性を向上させることもできる。
【0040】
耐炎化繊維織布の炭化処理は、不活性ガス中で400℃以上、特に600℃以上で、1400℃以下、好ましくは1300℃以下に加熱すればよい。織布の導電性の点からは700℃以上、特に800℃に加熱するのが好ましく、900℃以上に加熱するのが更に好ましい。黒鉛化を所望の場合には更に1400〜3000℃、好ましくは1500〜2500℃に加熱すればよい。尚、織布厚さを均一にするために、炭化・黒鉛化処理の前にプレスすることが好ましい。
【0041】
耐炎化処理(不融化処理)はピッチやポリアクリロニトリルの分子構造中に酸素が導入される化学反応であり、通常は200〜300℃、高くても400℃未満の温度で、炭素質繊維の前駆体を酸素と数十分間接触させることにより行われる。そして、一般に分子構造中への酸素の導入量が多いほど後続する炭化に際しての融着防止効果が大きいとされている。その指標としては、一般にLOI値と称する繊維を燃焼させるのに必要な酸素流量が用いられているが、通常の炭素質繊維の製造の場合のように融着を起させないためには、LOI値が35〜40となるように耐炎化処理すべきものとされている。これに対して、本発明に係る炭素質繊維織布の製造には、このLOI値が20以上、55以下となるように耐炎化処理するのが好ましい。
【0042】
即ち、織布を構成する炭素質繊維を融着させない場合には、LOI値が35〜55となるように耐炎化処理すればよく、逆に繊維を融着させて剛性を有する織布とすることにより、燃料電池の特性を改善したい場合などには、LOI値が35以下、特に33以下となるように耐炎化処理すればよい。なお、LOI値が小さすぎると後続する炭化処理に際して融着が激しくなりすぎて、得られる炭素質繊維織布が脆くなるので、LOI値が20以上、特に25以上となるように耐炎化処理を行うのが好ましい。LOI値は、耐炎化処理時の酸素との接触温度や接触時間を変化させることにより調節できる。
【0043】
本発明に係る導電性炭素質繊維織布は、耐炎化繊維を製織する代りに、その更に前駆体であるポリアクリロニトリル系繊維そのものを製織して織布とし、これに耐炎化処理及び炭化処理、さらには所望により黒鉛化処理を施すことによっても製造することができる。この場合には、織布を空気、オゾン、酸化窒素などの酸化性ガスや、硫酸、硝酸などに接触させて、前述のLOI値を有する耐炎化織布とすればよい。
【0044】
上記により得られた導電性炭素質繊維織布は、そのままでも燃料電池のガス拡散層の材料として用いることができるが、これを更に加工してガス拡散層の材料として用いることもできる。例えば電池を構成する膜電極体に適度の水分を保持させたり、電池に供給される燃料や酸化剤に含まれる不純物を吸着除去して電池特性の低下を防止するために、上記で得られた導電性炭素質繊維織布に、800〜1200℃程度の水蒸気や二酸化炭素、又は300〜500℃程度の空気を接触させ、炭素質の一部をガス化して炭素質繊維に微細な孔を生成させ、多孔性の炭素質繊維からなる織布とすることができる。なお、この多孔化処理を行った場合に限らず、上記の各種の方法により得られた導電性炭素繊維織布は、最後にプレスして均一でかつ所定の厚さを有する織布に仕上げるのが好ましい。織布はプレスにより厚さを制御することもできる。
【0045】
また、上記で得られた導電性炭素質織布は炭素質繊維100重量%よりなるものであるが、更に、これに、粉末活性体、導電性カーボンブラック、各種ピッチの炭化物などの導電性物質を含有させることもできる。例えば、ピッチを有機溶媒に溶解させてピッチ溶液とし、これに粉末活性炭や導電性カーボンブラックを懸濁させたものを上記で得られた織布に塗布し、次いで不活性ガス中で加熱してピッチを炭化させたものが挙げられる。その場合でも、織布に占める炭素質繊維は60重量%以上であり、好ましくは、80重量%以上である。
【0046】
本発明に係る導電性炭素質繊維織布は、燃料電池のガス拡散層として好適に用いることができる。例えば、ポリテトラフルオロエチレンの分散液と触媒及びカーボンブラックとを混合して得たペーストを高分子固体電解質膜に塗布して高分子固体電解質膜と触媒層との接合体を形成し、これに本発明に係る導電性炭素質繊維織布をガス拡散層として接合することにより膜電極体を形成することができる。高分子固体電解質膜と触媒層との接合体の形成は、離型シート上にポリテトラフロオロエチレンの分散液と触媒及びカーボンブラックとのペーストを塗布して触媒層を形成し、これと高分子固体電解質膜とをホットプレスで接合することにより形成することもできる。また逆に本発明に係る導電性炭素質繊維織布に触媒ペーストを塗布してガス拡散層と触媒層との接合体を形成し、これと高分子固体電解質膜とをホットプレスで接合することにより膜電極体を形成することもできる。いずれの方法による場合でも、本発明に係る導電性炭素質繊維織布は適度の剛性を有しているので、取扱いが容易である。
【0047】
本発明に係る炭素質繊維織布を用いた固体高分子型燃料電池は、自動車用電源やコージェネレーション発電システム用電源として好適に用いられるものである。
【0048】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例1
ポリアクリロニトリル繊維を空気酸化することにより耐炎化処理した、LOI値50の耐炎化繊維を紡績してスライバを作製した。次にこのスライバを精紡して、メートル番手で26番手の双糸(2/51Nm)を得た。即ち、以下の工程により、2/51番手の双糸を得た。
(繊維原料)
実質的に無捲縮で、かつLOI値50に耐炎化処理したポリアクリロニトリル系連続フィラメントトウ(フィラメント数6000本、元素組成:炭素61%、水素:3%、窒素:21%、酸素:15%)に、制電作用のある油剤を付着させてフィラメントの電気抵抗を6GΩに調節した。
(牽切工程)
スライバは、1段のみの牽切により得た。なお、牽切後のクリンパー部に、集束作用のある油剤を追油しながら通過させた後のスライバをケンス取りした。
(練条工程)
上記牽切後のスライバを1本(ダブリング無し)を、ドラフト倍率約10倍で1回ドラフティングした。ドラフト後のドラフト斑及びスライバ切れは発生しなかった。
(粗紡・精紡工程)
練条後のスライバ1本(ダブリング無し)を粗紡して、粗糸を得た後、2/51Nmとなるように精紡機で精紡し、メートル番手51番手の双糸(2/51Nm)を得た。得られた紡績糸の上撚り数は450回/m、下撚り数は730回/m、毛羽数を市販の光学式毛羽カウンター(SHIKIBO F−INDEX TESTER)にて測定したところ、3mm以上の毛羽長の毛羽個数が糸10m長あたり300個であった。
【0049】
この双糸を縦糸及び横糸に用い、縦糸が1インチあたり51本、横糸が1インチあたり45本の経緯密度で平織することによる耐炎化繊維織布を得た。次に、この耐炎化織布を窒素雰囲気中で950℃で炭素化処理した後、さらに、真空下で2300℃で黒鉛化処理をして、本発明の導電性炭素質繊維織布を得た。得られた導電性炭素質繊維織布の経緯密度は、縦糸が1インチあたり60本(236本/10cm相当)、横糸が1インチあたり54本(213本/10cm相当)であった。このものの物性を表1に示す。
【0050】
実施例2
実施例1と同様にして得られたポリアクリロニトリルの耐炎化繊維を紡績してメートル番手20番手の双糸(2/40Nm)とし、これを縦糸と横糸に用い、縦糸が1インチあたり40本、横糸が1インチあたり38本の平織の耐炎化繊維織布とした以外は、実施例1と同様な方法にて導電性炭素質繊維織布を得た。得られた導電性炭素質繊維織布の経緯密度は、縦糸が1インチあたり46本、横糸が1インチあたり45であった。このものの物性を表1に示す。
【0051】
実施例3
実施例1と同様にして得られたポリアクロニトリルの耐炎化繊維を紡績した得たメートル番手17番手の双糸(2/34Nm)を縦糸に、メートル番手17番手の単糸(1/17Nm)を横糸に用い、縦糸が1インチあたり38本、横糸が1インチあたり37本の平織の耐炎化繊維織布とした以外は、実施例1と同様な方法にて導電性炭素質繊維織布を得た。得られた導電性炭素質繊維織布の経緯密度は、縦糸が1インチあたり45本、横糸が1インチあたり43本であった。このものの物性を表1に示す。
【0052】
比較例1
市販の炭素質繊維織布であるテキストロン社製炭素繊維織布(ポリアクリロニトリルの耐炎化繊維紡績糸で、メートル番手15番手の双糸(2/30Nm)を縦糸に、メートル番手14番手の双糸(2/28Nm)を横糸に用い、縦糸が1インチあたり35本、横糸が1インチあたり35本の耐炎化繊維布を炭化処理してなる炭素質繊維織布であって、経緯密度が、縦糸が1インチあたり45本、横糸が1インチあたり40本である。)の物性を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
*1)8g/cm2の荷重をかけて厚さを測定した。
*2)一辺40cmの正方形に切り出した試料の重量を測定して算出した。
*3)定電流4探法測定装置(ダイアインスツルメンツ社ロレスタAP)にて測定した。
*4)JISL1096の空気透過量測定法(フラジール法)に準拠して測定した。
【0055】
50cm3/cm2・sec以上であれば、固体高分子型燃料電池のガス拡散層として使用可能である。
比較例1の織布は、ガス拡散性が非常に良好であるが、保水性が劣ることとなり、厚さが厚いので厚みムラにより電池特性が劣ることとなる。
実施例1〜3の織布は、ガス拡散性が良好であり、保水性も良くなること、及び厚さが薄いので、厚みムラが少なくなることにより、電池特性が良好となる。
【0056】
【発明の効果】
本発明に係る導電性炭素質織布は、電気伝導性、ガス透過性、保水性、水排出性に優れているため、固体高分子型燃料電池のガス拡散層材料として用いるのに好適である。これを用いた燃料電池は自動車用電源やコージェネレーション発電システム用電源として好適に用いられる。
Claims (13)
- メートル番手で16〜120番手の糸繊度の炭素質繊維の糸で主として構成されている織布であって、炭素質繊維の含有量が60重量%以上、目付量が50〜150g/m2、織布厚さが0.05mm〜0.33mmであり、かつ、面方向の体積固有抵抗が0.1Ωcm以下であり、
前記炭素質繊維の糸は、JIS L 1095により測定される糸の撚り数が糸長1m当り500〜800回/mであり且つメートル番手1/16〜1/60Nmの単糸と、JIS L 1095により測定される糸の撚り数が糸長1m当り上撚り数が400〜800回/m、下撚り数が500〜900回/mであり且つメートル番手2/32〜2/120Nmの双糸と、からなる群から選ばれる
ことを特徴とする導電性炭素質繊維織布。 - メートル番手で16〜60番手の糸繊度の糸で主として構成されていることを特徴とする請求項1記載の導電性炭素質繊維織布。
- 目付量が、60〜150g/m2であることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性炭素質繊維織布。
- ガス拡散性が、JIS−L−1096A法(フラジール法)の通気性を示す空気量で、50cm3/cm2・sec以上、130cm3/cm2・sec以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の導電性炭素質繊維織布。
- 織布の組織が平織であって、かつ、その縦糸及び横糸の経緯密度が1インチ長あたり30〜70本であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の導電性炭素質繊維織布。
- 炭素質繊維が、単繊維の直径が6〜50μmのものであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の導電性炭素質繊維織布。
- 織布を構成する糸が、紡績糸であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の導電性炭素質繊維織布。
- 織布を構成する縦糸及び/又は横糸が、双糸であることを特徴とする請求項7記載の導電性炭素繊維織布。
- 炭素質繊維が、モノマーとしてアクリロニトリルを含む重合体を紡糸して得たアクリル系繊維の炭化物であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の導電性炭素質繊維織布。
- 炭素質繊維の前駆体を製織したのち炭化する工程を経て製造されたものであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の導電性炭素質繊維織布。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の導電性炭素質繊維織布をガス拡散層材料として用いた固体高分子型燃料電池。
- 請求項11に記載の固体高分子型燃料電池を組み込んだ自動車。
- 請求項11に記載の固体高分子型燃料電池を組み込んだコージェネレーション発電システム。
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