JP4282587B2 - テクスチャ・マッピング装置 - Google Patents
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Description
Dana, et. al, "Reflectance and Texture of Real World Surfaces", ACM Transaction on Graphics,18(1):1-34,1999. Chen, et. al, "Light Field Mapping Efficient Representation and Hardware Rendering of Surface Light Fields", Proceedings SIGGRAPH 2002,pp.447-456.
モデル表面のある領域の形状情報及び該領域に対応するあるテクスチャに基づいて、該テクスチャをモデル表面の前記領域に投影した場合の複数の投影座標系ベクトルを算出するベクトル算出手段と、モデル表面の領域ごとに算出される投影座標系ベクトルに基づいて、モデル表面の統合した複数の領域を代表する代表投影座標系ベクトルを算出する代表ベクトル算出手段を具備するモデルデータ変換装置と、
前記代表投影座標系ベクトル及びある領域のモデル平面に対する法線から、該ある領域でのモデル表面に対する視点及び光源の方位を算出する方位算出手段と、前記視点及び光源の方位に基づいて、テクスチャを変化させて該ある領域に対応するモデル平面にマッピングするマッピング手段を具備するテクスチャ描画装置とを具備することを特徴とする。
モデル表面のある領域の形状情報及び該領域に対応するあるテクスチャに基づいて、該テクスチャをモデル表面の前記領域に投影した場合の複数の投影座標系ベクトルを算出するベクトル算出手段と、モデル表面の領域ごとに算出される投影座標系ベクトルに基づいて、モデル表面の統合した複数の領域を代表する代表投影座標系ベクトルを算出する代表ベクトル算出手段と、前記代表投影座標系ベクトル及び前記領域のモデル平面に対する法線から、ある領域でのモデル表面に対する視点及び光源の方位を算出する方位算出手段を具備するモデルデータ変換装置と、
前記視点及び光源の方位に基づいて、テクスチャを変化させて前記ある領域に対応するモデル平面にマッピングするマッピング手段を具備するテクスチャ描画装置とを具備することを特徴とする。
3次元物体の見え方、すなわち3次元物体の形状及びその表面の色や質感は、この3次元物体を眺める方向(視点方向)及び光を照射する方向(光源方向)に依存して変化する。3次元コンピュータ・グラフィックスの分野では、3次元物体の表面をポリゴンと称する多数の2次元平面単位に分割し、ポリゴンごとに描画を行って2次元画像を生成し、これを3次元物体の表示画像としている。
また、視点方向及び光源方向が変化する際の3次元物体の見え方は、表示ポリゴンの向き(3次元姿勢)やポリゴンの光学的特性(輝度等)を視点方向及び光源方向とともに変化させることで表現することができる。
さらに、ポリゴン内部のディテール(例えば模様や柄など)を表現したいという要求に対してはテクスチャ・マッピングと呼ばれる手法が用いられる。テクスチャ・マッピングとは、模様や柄が表現された画像(テクスチャ画像)をポリゴン表面に配置(マッピング)する画像処理技術である。
テクスチャ・マッピングにおいて、ポリゴンを構成する頂点単位にテクスチャ画像内の対応する画像内座標を定義してテクスチャ画像の向きを制御したり、テクスチャ画像に実写画像を用いる等の改良を行うことにより、高品質なレンダリングが可能となる。
本実施形態のテクスチャ・マッピング装置100は、図1に示すように、テクスチャ投影座標系算出部101、視点/光源方位算出部102、テクスチャ格納部103、描画部104を備えている。
テクスチャ投影座標系算出部101は、モデル形状データを入力して、モデルに対するテクスチャの投影座標系を算出する。
視点/光源方位算出部102は、テクスチャ投影座標系算出部101が算出したテクスチャの投影座標系のベクトルとモデル平面に対する法線を入力して、視点及び光源の相対方位を算出する。
テクスチャ格納部103は、テクスチャを記憶している。テクスチャ格納部103は、視点あるいは光源の方位ごとに対応するテクスチャを複数個格納している。
視点が無限遠、光源が平行光源であるとすると、図2に示すように、視点位置を(θe,φe)、光源位置を(θi,φi)と表現することができる。ここで、θe及びθiは経度方向、φe及びφiは緯度方向の角度を表している。この場合、テクスチャアドレスは以下のように6次元で定義することができる。すなわち、例えば、テクセルは、6つの変数により
T(θe, φe, θi, φi, u, v) (ただし、u,v はテクスチャ内アドレスを示す)
と表現される。実際には、特定の視点、光源で取得した複数のテクスチャ画像を集積しておくことで、テクスチャの切り替えとテクスチャ内アドレスの組合せによってテクスチャを表現することができる。このようなテクスチャのマッピングを高次元テクスチャ・マッピングと呼ぶ。
まず、テクスチャ投影座標系算出部101が、モデル形状データを入力して、このモデル形状データから描画プリミティブへの分割を行う(ステップS301)。すなわち、この分割動作は描画処理の単位に分割することであり、基本は3頂点で構成されるポリゴン単位で分割処理を行うことになる。ここで、ポリゴンは3頂点で囲われる面情報であり、テクスチャ・マッピング装置100はポリゴン内部を描画処理することになる。
具体的には、緯度方向の相対方位φは法線ベクトルNと方位ベクトルDから以下のように求めることができる。すなわち、緯度方向の相対方位φは、
φ = arccos(D・N/(|D|×|N|))
である。ここで、D・NはベクトルDとベクトルNの内積を示す。一方、経度方向の相対方位θの算出方法は後に図5を参照して説明する。
描画部104が、全プリミティブの描画が終了した段階で、描画した各テクスチャをモデルの対応する箇所にマッピングする(ステップS306)。
描画プリミティブを構成する3頂点の3次元座標及びテクスチャ座標を、
頂点P0:3次元座標(x0, y0, z0),テクスチャ座標(u0, v0)
頂点P1:3次元座標(x1, y1, z1),テクスチャ座標(u1, v1)
頂点P2:3次元座標(x2, y2, z2),テクスチャ座標(u2, v2)
と定義する。このように定義すると、この描画プリミティブを構成する、3次元座標で表現される3頂点からなる平面上へ、テクスチャを定義する2次元座標系のu軸、v軸をそれぞれ投影した場合の投影座標系のベクトルU=(ux, uy, uz)及びベクトルV=(vx, vy, vz)は、以下の関係式により算出することができる。すなわち、
P2 − P0 = (u1 − u0) × U + (v1 − v0) × V、
P1 − P0 = (u2 − u0) × U + (v2 − v0) × V、
ここで、P0=(x0, y0, z0)、P1=(x1, y1, z1)、P2=(x2, y2, z2)であるので、この2つの関係式をux, uy, uz及びvx, vy, vzについて解いて投影座標系のベクトルU及びベクトルVを求めることができる。すなわち、
ux = idet × (v20 × x10 − v10 × x20)、
uy = idet ×(v20 × y10 − v10 × y20)、
uz = idet ×(v20 × z10 − v10 × z20)、
vx = idet × (−u20 × x10 + u10 × x20)、
vy = idet ×(−u20 × y10 + u10 × y20)、
vz = idet ×(−u20 × z10 + u10 × z20)、
ただし、
v10 = v1 − v0、
v20 = v2 − v0、
x10 = x1 − x0、
x20 = x2 − x0、
y10 = y1 − y0、
y20 = y2 − y0、
z10 = z1 − z0、
z20 = z2 − z0、
det = u10×v20 − u20×v10、
idet = 1/det
である。また、法線は、3つの頂点の座標からこれらの頂点が形成する平面上の2つの独立なベクトルの外積を計算することにより容易に求めることができる。
まず、視点あるいは光源の方位ベクトルをモデル平面に投影したベクトルBを求める。視点あるいは光源の方位ベクトルをD=(dx, dy, dz)、モデル平面の法線ベクトルをN=(nx, ny, nz)、方位ベクトルDをモデル平面に投影したベクトルB=(bx, by, bz)は以下の関係式から求めることができる。すなわち、
B = D − (D・N)×N
であり、この関係式を成分表示すれば、
bx = dx − αnx
by = dy − αny
bz = dz − αnz
である。ただし、α=dx × nx + dy×ny + dz × nz、法線ベクトルNは単位ベクトルとする。
まず、ベクトルUとベクトルVのなす角度λと、ベクトルUとベクトルBのなす角度θをそれぞれ以下の方程式により求める。すなわち、
λ=arccos(U・V/(|U|×|V|))
θ=arccos(U・B/(|U|×|B|))
から求めることができる。もし、投影座標系に歪みがなければUとVは直交、つまりλはπ/2(90度)になるが、投影座標系に歪みがあるとλはπ/2以外の値を取る。ところが、テクスチャを取得する際には直交した座標系での相対的な方位で視点及び光源の方位を特定しているため、投影座標系に歪みがある場合は補正が必要となってくる。したがって、投影したUV座標系に合わせて視点及び光源の相対方位角度を適切に補正すればよい。すなわち、補正後の相対方位θ’は以下の関係式、
θ < π かつθ < λ の場合、
θ’= (θ/λ) × π/2
θ < π かつθ > λ の場合、
θ’= π−((π−θ)/(π−λ)) × π/2
θ > π かつθ < π+λ の場合、
θ’= (θ−π)/λ × π/2 +π
θ > π かつθ > π+λ の場合、
θ’= 2π−((2π−θ)/(π−λ)) × π/2
により求めることができる。以上の処理により、描画プリミティブに対する視点及び光源の経度方向の相対方位を求めることができる。
図3のステップS304の代わりに、描画部104が描画プリミティブ単位にテクスチャのマッピングを行う(ステップS604)。この変形例の処理では、図3の処理フローのように描画用のテクスチャを確保しておくメモリが必要ないことと、テクスチャ座標を共有するようなモデルデータが発生した場合にも描画プリミティブ単位で処理が完了するため、透過処理を加えた多重描画処理に向く手法である。
本実施形態のテクスチャ・マッピング装置は、第1の実施形態のテクスチャ・マッピング装置を2つの装置、すなわち、図7に示すように、モデルデータ変換装置700とテクスチャ描画装置701に分離したものである。本実施形態において第1の実施形態で説明した装置部分と同様なものは同一の符号を付してその説明を省略する。
モデルデータ変換装置700は、テクスチャ投影座標系算出部101とモデルデータ変換部702を備え、テクスチャ描画装置701は、視点/光源方位算出部703、テクスチャ格納部103、描画部104を備えている。
モデルデータ変換部702は、共有する頂点のテクスチャ投影座標を統合し、頂点単位に新たなテクスチャ投影座標に変換し、投影ベクトル付のモデル形状データに変換する。モデルデータ変換部702はメモリを有し、各描画プリミティブを構成する頂点ごとに、頂点情報として投影座標系のベクトルU及びベクトルVと3頂点からなる平面に対する法線を記憶して、テクスチャ投影座標系算出部101が入力したモデル形状データの全ての頂点情報を記憶する。
視点/光源方位算出部703は、モデルデータ変換部702から投影ベクトル付のモデル形状データを入力して、頂点単位のテクスチャ投影座標系のベクトル及びモデル平面に対する法線に基づいて、視点、及び光源の相対方位を算出する。
ステップS803で、モデルデータ変換部702が、ある描画プリミティブで、テクスチャ投影座標系の計算より得られた、投影座標系のベクトルU及びベクトルVと3頂点からなる平面に対する法線を入力して、ベクトルUとベクトルVと法線を頂点情報として登録する。モデルデータ変換部702は、描画プリミティブを構成する頂点ごとにステップS302で求めたベクトルU及びベクトルVを随時登録する。頂点を識別するインデックス情報が存在する場合、同一の頂点情報ごとにリンク構造のデータを作成していけばよい。
視点/光源方位算出部703が代表化された投影ベクトル付きのモデル形状データを入力して、このモデル形状データから描画プリミティブへの分割を再度行う(ステップS806)。この分割は、ステップS301における分割と同様でもよいし、変更して新たに描画プリミティブを構成する頂点の組み合わせを変更しても構わない。
以降の処理ステップは図3に示した第1の実施形態と同様である。
描画プリミティブ間で共有する頂点が複数存在する場合、各描画プリミティブの投影座標系のベクトルU及びベクトルVを使用して、これらをいわば平均化することで頂点ごとに1つの代表投影ベクトルU及び代表投影ベクトルVを算出する。すなわち、図9に示したように描画プリミティブが配置されている場合、(UP0,VP0)を代表投影ベクトルの組とし、この代表投影ベクトルが付与される頂点の周りに配置している各描画プリミティブの投影座標系のベクトルの組をそれぞれ(U0,V0)、(U1,V1)、(U2,V2)、(U3,V3)とすると、
(UP0,VP0)=(U0,V0)+(U1,V1)+(U2,V2)+(U3,V3)
の計算式で代表投影ベクトルを算出する。
各代表投影ベクトルを面内で補間する方法として、例えば、導出テクスチャ座標と頂点におけるテクスチャ座標とでテクスチャ領域を3分割し、各エリアに占める面積単位に補間係数を変えるという方法がある。すなわち、(UP0,VP0)を導出テクスチャ座標における投影座標系のベクトルの組とし、このテクスチャ座標の周りにある頂点の代表投影ベクトルの組を(U1,V1)、(U2,V2)、(U3,V3)とし、テクスチャ座標の点とこの周りにある頂点を結んだ線で区画された面積を図10に示すように、α、β、γとした場合、
(UP0,VP0)=α/τ(U0,V0)+β/τ(U1,V1)+γ/τ(U2,V2)、
ただし、τ=α+β+γ、
の関係式で(UP0,VP0)を補間することができる。
また、これらの頂点単位に存在するベクトル情報としては、従来、法線ベクトルなどが含まれるが、テクスチャの投影座標系を表すベクトル情報(Uベクトル、Vベクトル)を加えることで、バーテックスシェーダ等のグラフィックス処理を支援するハードウェアの枠組により、テクスチャ描画装置における処理の高速化も容易な上、より高品位な描画が可能となる。
本実施形態のテクスチャ・マッピング装置は、第1の実施形態のテクスチャ・マッピング装置を2つの装置、すなわち、図11に示すように、モデルデータ変換装置1100とテクスチャ描画装置1101に分離したものである。本実施形態において第1の実施形態及び第2の実施形態で説明した装置部分と同様なものは同一の符号を付してその説明を省略する。
モデルデータ変換装置1100は、テクスチャ投影座標系算出部101、モデルデータ変換部702、視点/光源方位算出部102を備え、テクスチャ描画装置1101は、テクスチャ格納部103、描画部104を備えている。
モデルデータ変換装置1100は、モデルの形状データを入力して、方位パラメータ付モデル形状データを出力する。テクスチャ描画装置1101は、方位パラメータ付モデル形状データを入力して、描画した各テクスチャをモデルの対応する箇所にマッピングする。
ステップS1206で、視点/光源方位算出部102は、描画プリミティブ及び、各描画プリミティブごとの法線、投影ベクトルU、投影ベクトルVを入力し、さらに視点位置及び光源位置を入力して、視点方位及び光源方位(方位パラメータ)の計算を行い、この描画プリミティブに対する視点及び光源の相対方位を求め、この相対方位を方位パラメータとして含んだ方位パラメータ付モデル形状データを出力する。モデル表面の3次元的な法線ベクトルは、例えば、テクスチャ投影座標系算出部101が各描画プリミティブを構成する頂点の関係からベクトルの外積により求める。予め、モデルデータのなかに各頂点における法線ベクトルが含まれている場合、それらを利用しても構わない。
この方位パラメータのデータ量は、第2の実施形態のモデルデータ変換装置700から出力される投影ベクトルのデータ量よりも少なくなるので、モデルデータ変換装置1100とテクスチャ描画装置1101がネットワーク等で接続されている場合は、本実施形態のテクスチャ・マッピング装置の方が伝送に好適である。
描画部104が代表化された方位パラメータ付きのモデル形状データを入力して、このモデル形状データから描画プリミティブへの分割を再度行う(ステップS806)。この分割は、ステップS301における分割と同様でもよいし、変更して新たに描画プリミティブを構成する頂点の組み合わせを変更しても構わない。
Claims (2)
- 視点方向及び光源方向に依存して、モデル表面にマッピングする複数のテクスチャを変化させるテクスチャ・マッピング装置において、
モデル表面のある領域の形状情報及び該領域に対応するあるテクスチャに基づいて、該テクスチャをモデル表面の前記領域に投影した場合の複数の投影座標系ベクトルを算出するベクトル算出手段と、モデル表面の領域ごとに算出される投影座標系ベクトルに基づいて、モデル表面の統合した複数の領域を代表する代表投影座標系ベクトルを算出する代表ベクトル算出手段を具備するモデルデータ変換装置と、
前記代表投影座標系ベクトル及びある領域のモデル平面に対する法線から、該ある領域でのモデル表面に対する視点及び光源の方位を算出する方位算出手段と、前記視点及び光源の方位に基づいて、テクスチャを変化させて該ある領域に対応するモデル平面にマッピングするマッピング手段を具備するテクスチャ描画装置とを具備することを特徴とするテクスチャ・マッピング装置。 - 視点方向及び光源方向に依存して、モデル表面にマッピングする複数のテクスチャを変化させるテクスチャ・マッピング装置において、
モデル表面のある領域の形状情報及び該領域に対応するあるテクスチャに基づいて、該テクスチャをモデル表面の前記領域に投影した場合の複数の投影座標系ベクトルを算出するベクトル算出手段と、モデル表面の領域ごとに算出される投影座標系ベクトルに基づいて、モデル表面の統合した複数の領域を代表する代表投影座標系ベクトルを算出する代表ベクトル算出手段と、前記代表投影座標系ベクトル及び前記領域のモデル平面に対する法線から、ある領域でのモデル表面に対する視点及び光源の方位を算出する方位算出手段を具備するモデルデータ変換装置と、
前記視点及び光源の方位に基づいて、テクスチャを変化させて前記ある領域に対応するモデル平面にマッピングするマッピング手段を具備するテクスチャ描画装置とを具備することを特徴とするテクスチャ・マッピング装置。
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