JP4282446B2 - 爆薬点火装置、およびその製造方法 - Google Patents

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この発明は、低抵抗層に過電流を流してそのくびれ部分を融解し、その際に発生する高圧ガスによりくびれ部分上の絶縁膜を切断してフライヤを発生し、そのフライヤを加速して二次爆薬に衝突することによりその二次爆薬を起爆する爆薬点火装置に関する。例えばエアバックを膨らませる自動車用安全装置や、軍事用として使用する起爆機構の電気式爆薬点火装置に関する。および、その爆薬点火装置の製造方法に関する。
従来、自動車搭載の安全装置や軍事兵器などに使用する起爆機構の爆薬点火装置としては、一次爆薬(起爆薬)を利用した感度の高い爆薬点火装置が主流であるが、他に一次爆薬は使用せずに二次爆薬(さく薬)のみを利用することで感度を低くし、取り扱い上の安全性を高めた爆薬点火装置がある。
前者の爆薬点火装置は、熱やスパークにより一次爆薬を爆ごうする。これに対し、後者の爆薬点火装置は、抵抗体である低抵抗層に過電流を流すことにより、それを加熱し、溶融し、最後に蒸発し、その際に発生する高圧ガスのエネルギによって低抵抗層の表面に形成されている薄膜を一部切断してフライヤを形成し、そのフライヤを飛翔して二次爆薬の方向へ加速し、二次爆薬に衝突してその運動エネルギにより二次爆薬を爆ごうするものである。
この後者の爆薬点火装置では、より少ない電気エネルギで低抵抗層を気化して所望の領域に高圧ガスを発生すべく、低抵抗層を蝶ネクタイ形状としてその一部にくびれ部分を形成していた。また、エネルギの分散を防いで良好な起爆特性を得るべく、飛翔するフライヤは、高圧ガスのエネルギで大きく変形することなく、平坦面を保持した状態で爆薬に面当たりする必要があった。
さらに、この種の爆薬点火装置にあっては、低抵抗層のくびれ部分にバレルを形成して高圧ガスのエネルギによって薄膜を切断するときの補助を行うようにしていた。バレルとしては、
1)金属やセラミックスや樹脂からなる板に貫通孔を設け、その貫通孔のエッジを鋭く加工してそのエッジで薄膜を切断するようにしたもの、
2)低抵抗層を支持する基板に窪みを形成し、その窪みのエッジ部分に対応する薄膜の厚さが、他の部分の厚さに比べて薄くなることを利用して薄膜を切断するようにしたもの
などがある。
特開2003-28599号公報 特開2003-185395号公報 特許文献1および2では、貫通孔を形成した板をバレルとして用いている。
ところが、1)では、バレルを必要とし、部品点数が多くなるとともに、バレル組付け時に低抵抗層に対して高精度な位置合わせを必要として製造工程を複雑化していた。他方、2)では、フライヤが窪みに沿って凹形状のまま飛翔されることが多く、フライヤを爆薬に面で衝突することができなくなって起爆に必要なエネルギを確保することが難しい場合があった。
そこで、この発明の目的は、爆薬点火装置およびその製造方法において、バレルを不要とし、部品点数を削減するとともに、バレル組付け時に低抵抗層に対する高精度な位置合わせを不要として製造工程を簡素化する一方、フライヤを二次爆薬に確実に面当たりし得るようにすることにある。
かかる目的を達成すべく、この発明の第1態様では、低抵抗層に過電流を流してそのくびれ部分を融解し、その際に発生する高圧ガスにより前記くびれ部分上の絶縁膜を切断してフライヤを発生し、そのフライヤを加速して二次爆薬に衝突することによりその二次爆薬を起爆する爆薬点火装置において、前記絶縁膜の、前記フライヤを発生すべく切断する部位に、前記高圧ガスにより圧力が上昇して耐え切れなくなり切断する薄肉部を形成する、ことを特徴とする。
そして、低抵抗層に過電流を流してそのくびれ部分を融解し、その際に発生する高圧ガスによりくびれ部分上の絶縁膜を薄肉部で切断してフライヤを発生し、そのフライヤを飛翔して加速し、二次爆薬に衝突することによりその二次爆薬を起爆する。
薄肉部は、低抵抗層を設ける基板にフライヤの輪郭に沿う凹溝を設けて形成したり、絶縁膜自体にフライヤの輪郭に沿う切り込みを設けて形成したりするとよく、くびれ部分に対応して形成するとよい。
絶縁膜の、フライヤとなる部分上には、薄膜を設けるとよい。そして、薄膜とともにフライヤを飛翔して二次爆薬に衝突する。
この発明の第2態様である爆薬点火装置の製造方法では、表面に凹溝を設ける基板上に、くびれ部分を有する低抵抗層を形成し、前記凹溝内にも前記低抵抗層を設けて枠溝部とする一方、前記低抵抗層の上に絶縁膜を設け、前記枠溝部内にも入れてその絶縁膜の、フライヤとなる部分を囲んで切り込みを形成し、そのフライヤを発生すべく切断する部位に、前記低抵抗層に過電流を流して融解する前記くびれ部分に対応して、前記くびれ部分を融解する際に発生する高圧ガスにより圧力が上昇して耐え切れなくなり切断する薄肉部を形成し、前記絶縁膜上に、前記フライヤを飛翔する貫通孔をあけたスペーサを載せ、前記切り込みで囲まれたフライヤとなる部分を前記貫通孔内に位置し、その貫通孔を塞いで前記スペーサ上に、前記フライヤが衝突する二次爆薬を載せる、ことを特徴とする。
この発明の第3態様である爆薬点火装置の製造方法では、基板上に、くびれ部分を有する低抵抗層を形成し、その低抵抗層上に絶縁膜を設け、その絶縁膜の、フライヤとなる部分を囲んで切り込みを形成し、そのフライヤを発生すべく切断する部位に、前記低抵抗層に過電流を流して融解する前記くびれ部分に対応して、前記くびれ部分を融解する際に発生する高圧ガスにより圧力が上昇して耐え切れなくなり切断する薄肉部を形成し、前記絶縁膜上に、前記フライヤを飛翔する貫通孔をあけたスペーサを載せ、前記切り込みで囲まれた前記フライヤとなる部分を前記貫通孔内に位置し、その貫通孔を塞いで前記スペーサ上に、前記フライヤが衝突する二次爆薬を載せる、ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、薄肉部に沿って低抵抗層のくびれ部分上の絶縁膜を一部切断してフライヤを発生し、そのフライヤを飛翔して加速し、二次爆薬に衝突することによりその二次爆薬を起爆するので、バレルがなくても絶縁膜を切断することができ、バレルを不要とし、部品点数を削減するとともに、バレル組付け時に低抵抗層に対する高精度な位置合わせを不要として製造工程を簡素化する一方、切断された絶縁膜が平坦であることから、フライヤを二次爆薬に確実に面当たりし得るようにすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、低抵抗層を設ける基板にフライヤの輪郭に沿う凹溝を設けて薄肉部を形成するので、簡単に薄肉部を形成してバレルを不要とし、基板面に沿って絶縁膜を平坦とすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、絶縁膜自体にフライヤの輪郭に沿う切り込みを設けて薄肉部を形成するので、簡単に薄肉部を形成してバレルを不要とし、均一な膜厚として絶縁膜を平坦とすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、くびれ部分に対応して薄肉部を形成するので、過電流によってくびれ部分で高圧ガスを発生して薄肉部で確実に切断してフライヤを発生することができる。
請求項5に記載の発明によれば、絶縁膜の、フライヤとなる部分上には、薄膜を設け、その薄膜とともにフライヤを飛翔して二次爆薬に衝突するので、熱エネルギや高圧ガスのエネルギによって大きく変形したり消失したりしてしまうことなく、フライヤを爆薬に確実に面当たりすることができる。
請求項6および7に記載の発明によれば、爆薬点火装置の製造方法において、バレルがなくても絶縁膜を切断することができ、バレルを不要とし、部品点数を削減するとともに、バレル組付け時に低抵抗層に対する高精度な位置合わせを不要として製造工程を簡素化する一方、切断された絶縁膜が平坦であることから、フライヤを二次爆薬に確実に面当たりし得るようにすることができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態につき説明する。
図1には、この発明による爆薬点火装置の一例の縦断面を示す。
図中符号10は、基板である。基板10は、各種の半導体基板や絶縁性基板などでつくるが、ここでは半導体基板である単結晶Si基板を使用している。そして、その上面中央には、ウエットエッチング、ドライエッチング、旋盤等を用いた機械加工などにより、後述するフライヤの輪郭に沿う凹溝11を四角く設ける。
次に、一般的な半導体素子形成技術を用いて基板10に不純物材料をドーピングし、基板10の内部に低抵抗層12を形成する。この低抵抗層12は、図2に示すように、中央両側に切欠き13を設けて、くびれ部分14を有する蝶ネクタイ形状とする。このとき、凹溝11内にも、低抵抗層12を形成して低抵抗層12に枠溝部15を設ける。枠溝部15は、図示例では矩形状であるが、矩形状に限らず、円形その他の形状であってもよく、基板10に適宜任意形状に形成することができる。
それから、その低抵抗層12を、くびれ部分14を除いて被うように電極16を形成する。電極16は、低抵抗層12と不図示の電源とを電気接続するものである。
次いで、電極取り出し用の孔17を設けて、低抵抗層12の中央部および電極16を被って絶縁膜18を設ける。絶縁膜18としては、各種の絶縁材料を使用することができ、任意の膜厚で形成することができるが、ここでは膜厚25μmのポリイミド膜を使用している。
ところで、このとき絶縁膜18の表面は、電極16がないところでその膜厚分段差ができて一段低くなっており、さらに低抵抗層12の枠溝部15位置では、その中に絶縁膜18が入り込んでほぼその枠溝部15の深さ分低くなって切り込み20を形成し、絶縁膜18の、後述するごとくフライヤを発生すべく切断する部位に切り込み20に沿って図示例では四角く薄肉部22を形成している。
その後、絶縁膜18上に、中央部に貫通孔23をあけたスペーサ24を載せ、切り込み20で囲まれた部分を貫通孔23内に位置する。それから、スペーサ24上に貫通孔23を塞いで、二次爆薬である爆薬ペレット25を載せる。
さて、上述した例では、基板10として半導体基板である単結晶Si基板を用い、半導体への不純物ドーピングにより基板10表面に低抵抗層12を形成した。しかし、絶縁性基板を用い、金属等の導電材料を使用して低抵抗層12を形成するようにしてもよい。
そして、この爆薬点火装置を使用するときは、不図示の電源から一対の電極16を介して低抵抗層12に1Jの電気エネルギを加え、低抵抗層12のくびれ部分14に過電流を流し、その部分を加熱して融解し、気化して高圧ガスを発生し、基板10と絶縁膜18間に蓄積する。やがて、基板10と絶縁膜18間の圧力が上昇して耐え切れなくなり、薄肉部22でくびれ部分14上の絶縁膜18を切断して薄肉部22で囲まれた絶縁膜18の、フライヤとなる部分26をフライヤとして貫通孔23を通して爆薬ペレット25に向けて飛翔する。その後も、高圧ガスのエネルギを受けてフライヤを加速して爆薬ペレット25に衝突し、そのエネルギを受けて爆薬ペレット25を爆ごうする。
このようにすると、薄肉部22に沿って低抵抗層12のくびれ部分14上の絶縁膜18を切断して絶縁膜18の一部でフライヤを発生し、そのフライヤを飛翔して加速し、二次爆薬である爆薬ペレット25に衝突することによりその爆薬ペレット25を起爆するので、バレルがなくても絶縁膜18を切断することができ、バレルを不要とし、部品点数を削減するとともに、バレル組付け時に低抵抗層12に対する高精度な位置合わせを不要として製造工程を簡素化することができる。また、切断された絶縁膜18が平坦であることから、フライヤを二次爆薬である爆薬ペレット25に確実に面当たりし得るようにすることができる。
なお、図1および図2に示す上述した例のように、低抵抗層12を設ける基板10にフライヤの輪郭に沿う凹溝11を設けて薄肉部22を形成すると、簡単に薄肉部22を形成してバレルを不要とし、基板10面に沿って絶縁膜18を平坦とすることができる。さらに、このときくびれ部分14に対応して薄肉部22を形成すると、過電流によってくびれ部分14で高圧ガスを発生して薄肉部22で確実に切断してフライヤを飛翔することができる。
図3には、この発明による爆薬点火装置の他例の縦断面を示す。図4には、スペーサおよび爆薬ペレットを取り付ける前の状態を上から見て示す。
この図3に示す例では、低抵抗層12を設ける基板10として、絶縁性基板であるサファイア基板を使用している。そして、基板10にフライヤの輪郭に沿う凹溝を設けて薄肉部22を形成することなく、その基板10上に金属を堆積し、図4に示すように中央両側に切欠き13を設けてくびれ部分14を有する蝶ネクタイ形状にパターニングした低抵抗層12を形成する。この低抵抗層12としては、各種の金属、シリサイド等の各種の導電材料を使用することができ、任意の膜厚で形成するが、ここでは膜厚9μmのアルミニウムを使用している。この例では、低抵抗層12は、不図示の電源と電気接続する電極を兼ねている。
そして、低抵抗層12上に設ける絶縁膜18自体に、ウエットエッチング等によりフライヤの輪郭に沿う四角い矩形状の切り込み20を設けて薄肉部22を形成する。切り込み20は、図示例では矩形状であるが、矩形状に限らず、円形その他の形状であってもよく、絶縁膜18に適宜任意形状に形成することができる。薄肉部22は、くびれ部分14に対応して形成する。その他は、図1に示す爆薬点火装置と同様であり、図1の例の対応部分に使用した符号をそのまま使用して説明を省略する。
そして、この爆薬点火装置を使用するときは、同様に、不図示の電源から直接低抵抗層12に1Jの電気エネルギを加え、低抵抗層12のくびれ部分14に過電流を流し、その部分を加熱して融解し、気化して高圧ガスを発生し、基板10と絶縁膜18間に蓄積する。やがて、基板10と絶縁膜18間の圧力が上昇して耐え切れなくなり、薄肉部22で切断して、薄肉部22で囲まれた絶縁膜18の一部をフライヤとして貫通孔23を通して爆薬ペレット25に向けて飛翔する。その後も、高圧ガスのエネルギを受けて加速し、爆薬ペレット25に衝突し、そのエネルギを受けて爆薬ペレット25を爆ごうする。
このようにすると、絶縁膜18自体にフライヤの輪郭に沿う切り込み20を設けて薄肉部22を形成し、簡単に薄肉部22を形成してバレルを不要とし、均一な膜厚として絶縁膜18を平坦とすることができる。
図5には、この発明による爆薬点火装置のさらに他例の縦断面を示す。図6には、爆薬ペレット25を取り除いてその貫通孔23部分を上から見た部分平面を示す。この図5に示す例では、図1に示す爆薬点火装置の絶縁膜18の、フライヤとなる部分26上に薄膜30を設けたものである。
図7には、この発明による爆薬点火装置のまたさらに他例の縦断面を示す。この図7に示す例では、図3に示す爆薬点火装置の絶縁膜18の、フライヤとなる部分26上に薄膜30を設けたものである。薄膜30は、貫通孔23内に入り込ませて配置している。
図5および図7で用いる薄膜30としては、絶縁膜18よりも機械的強度に優れた材料を使用し、任意の膜厚で形成する。ここでは、無電解メッキ法により形成した膜厚10μmのニッケルを使用している。図5および図7に示す爆薬点火装置において、その他は、図1および図3に示す爆薬点火装置と同様であり、それらの例の対応部分に使用した符号をそのまま使用して説明を省略する。
そして、この爆薬点火装置を使用するときは、不図示の電源から低抵抗層12に1Jの電気エネルギを加え、低抵抗層12のくびれ部分14に過電流を流し、その部分を加熱して融解し、気化して高圧ガスを発生し、基板10と絶縁膜18間に蓄積する。やがて、基板10と絶縁膜18間の圧力が上昇して耐え切れなくなり、薄肉部22で切断して薄肉部22で囲まれた絶縁膜18の一部をフライヤとして薄膜30とともに貫通孔23を通して爆薬ペレット25に向けて飛翔する。その後も、高圧ガスのエネルギを受けて加速して爆薬ペレット25に衝突し、そのエネルギを受けて爆薬ペレット25を爆ごうする。
図5および図7に示すように、絶縁膜18の、フライヤとなる部分26上には、薄膜30を設け、その薄膜30とともにフライヤを飛翔して二次爆薬に衝突すると、薄膜30でフライヤを補強して熱エネルギや高圧ガスのエネルギによって大きく変形したり消失したりしてしまうことなく、フライヤを爆薬に確実に面当たりすることができる。
この発明による爆薬点火装置の一例の縦断面図である。 その基板に低抵抗層を設けた状態の平面図である。 この発明による爆薬点火装置の他例の縦断面図である。 スペーサおよび爆薬ペレットを取り付ける前の状態を上から見た平面図である。 この発明による爆薬点火装置のさらに他例の縦断面図である。 爆薬ペレットを取り除いてその貫通孔部分を上から見た部分平面図である。 この発明による爆薬点火装置のまたさらに他例の縦断面図である。
符号の説明
10 基板
11 基板の凹溝
12 低抵抗層
14 くびれ部分
15 枠溝部
18 絶縁膜
20 切り込み
22 薄肉部
23 貫通孔
24 スペーサ
25 爆薬ペレット(二次爆薬)
26 フライヤとなる部分
30 薄膜

Claims (7)

  1. 低抵抗層に過電流を流してそのくびれ部分を融解し、その際に発生する高圧ガスにより前記くびれ部分上の絶縁膜を切断してフライヤを発生し、そのフライヤを加速して二次爆薬に衝突することによりその二次爆薬を起爆する爆薬点火装置において、
    前記絶縁膜の、前記フライヤを発生すべく切断する部位に、前記高圧ガスにより圧力が上昇して耐え切れなくなり切断する薄肉部を形成することを特徴とする、爆薬点火装置。
  2. 前記低抵抗層を設ける基板に前記フライヤの輪郭に沿う凹溝を設けて前記薄肉部を形成することを特徴とする、請求項1に記載の爆薬点火装置。
  3. 前記絶縁膜自体に前記フライヤの輪郭に沿う切り込みを設けて前記薄肉部を形成することを特徴とする、請求項1に記載の爆薬点火装置。
  4. 前記くびれ部分に対応して前記薄肉部を形成することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1に記載の爆薬点火装置。
  5. 前記絶縁膜の、前記フライヤとなる部分上に薄膜を設けることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1に記載の爆薬点火装置。
  6. 表面に凹溝を設ける基板上に、くびれ部分を有する低抵抗層を形成し、前記凹溝内にも前記低抵抗層を設けて枠溝部とする一方、
    前記低抵抗層の上に絶縁膜を設け、前記枠溝部内にも入れてその絶縁膜の、フライヤとなる部分を囲んで切り込みを形成し、そのフライヤを発生すべく切断する部位に、前記低抵抗層に過電流を流して融解する前記くびれ部分に対応して、前記くびれ部分を融解する際に発生する高圧ガスにより圧力が上昇して耐え切れなくなり切断する薄肉部を形成し、
    前記絶縁膜上に、前記フライヤを飛翔する貫通孔をあけたスペーサを載せ、前記切り込みで囲まれたフライヤとなる部分を前記貫通孔内に位置し、
    その貫通孔を塞いで前記スペーサ上に、前記フライヤが衝突する二次爆薬を載せる
    ことを特徴とする、爆薬点火装置の製造方法。
  7. 基板上に、くびれ部分を有する低抵抗層を形成し、
    その低抵抗層上に絶縁膜を設け、その絶縁膜の、フライヤとなる部分を囲んで切り込みを形成し、そのフライヤを発生すべく切断する部位に、前記低抵抗層に過電流を流して融解する前記くびれ部分に対応して、前記くびれ部分を融解する際に発生する高圧ガスにより圧力が上昇して耐え切れなくなり切断する薄肉部を形成し、
    前記絶縁膜上に、前記フライヤを飛翔する貫通孔をあけたスペーサを載せ、前記切り込みで囲まれた前記フライヤとなる部分を前記貫通孔内に位置し、
    その貫通孔を塞いで前記スペーサ上に、前記フライヤが衝突する二次爆薬を載せる
    ことを特徴とする、爆薬点火装置の製造方法。
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