本発明は、インターネット等の所定のネットワーク上に設けられたデータベースにアップロードする日記を作成する携帯電話機に適用することができる。
[システム構成]
図1は、この本発明の実施の形態となる携帯電話機で日記の作成を可能とすると共に、該作成されアップロードされた日記の保存を可能とする日記作成機能を有する情報処理システムのブロック図である。
この情報処理システムは、ユーザが日常取り扱う情報を、様々な情報処理間でシームレスに取り扱い可能となっている(一つの情報を複数の情報処理間で共用可能となっている。)。このため、ネットワーク上のデータベースにユーザが保存したスケジュールや画像等を、携帯電話機で作成する日記に援用可能となっている。
具体的には、この情報処理システムは、複数のサーバ装置で構成されるサーバシステム1と、モバイル機器を用いた通信を可能とする通信システム2と、ユーザの家屋内に設けられた家庭内ネットワークシステム3とを、インターネット4等のネットワークを介して相互に接続することで構成されている。
[サーバシステム]
この情報処理システムの場合、「機器」,「情報」及び「コミュニケーション(通信)」を、ユーザが日常生活をおくるうえで接する対象として考え、上記サーバシステム1を、家庭内ネットワークシステム3の各機器を制御するコントロールサーバ装置5と、例えば各ユーザのアドレス帳やスケジュール帳等の情報管理を行うデコレーションサーバ装置6と、上記各システム1〜3の通信管理を行うコミュニケーションサーバ装置7とで構成している。このように、各対象毎に設けられた各サーバ装置5〜7を設けることで、サーバシステムに掛かる負荷を分散することができる。
なお、この例では、サーバシステム1を、物理的に分割された3つのサーバ装置5〜7で構成したが、これは、一つのサーバ装置を設け、この一つのサーバ装置で上記機器,情報,コミュニケーションをそれぞれ管理するようにしてもよい。
また、4つ以上のサーバ装置を設け、各サーバ装置で上記機器,情報,コミュニケーションをそれぞれ分担するようにしてもよい。この場合、サーバシステム1に掛かる負荷が、多くのサーバ装置に分散されるため、各サーバ装置に掛かる負荷を、より軽減することができる。
〔コントロールサーバ装置〕
コントロールサーバ装置5には、各ユーザが所有する例えばテレビジョン受像機,ビデオテープレコーダ装置,エアコンディショナ装置,パーソナルコンピュータ装置等の、ユーザの家庭に設置されている機器を示す情報と、各機器を遠隔操作するためのコマンド情報等が記憶されている。
このコントロールサーバ装置5は、例えばユーザから携帯電話機等のモバイル機器を用いて遠隔操作情報が送信されると、この送信された遠隔操作情報に基づいて指定された機器を遠隔操作制御する。
なお、この例では、コントロールサーバ装置5をサーバシステム1側に設け、各ユーザの機器を一括して遠隔操作制御するようにしているが、コントロールサーバ装置5を上記家庭内ネットワークシステム3側に設けるようにしてもよい。この場合、コントロールサーバ装置5は、そのユーザ専用のサーバ装置として動作することとなる。
〔デコレーションサーバ装置〕
デコレーションサーバ装置6は、各ユーザの個人所有データを記憶するデータベース8(DB)を有している。
具体的には、各ユーザは、個人的に所有するデータである、例えば「スクラップブック」,「スケジュール帳」,「日記帳」,「電話帳」及び「アドレス帳」等の個人所有データを、例えばパーソナルコンピュータ装置やモバイル機器(携帯電話機等)等のクライアント端末を介してアップロードするようになっている。デコレーションサーバ装置6は、このアップロードされたデータを、各ユーザ毎にデータベース8に記憶する。
上記スクラップブックには、例えばユーザにより入力されたメモ書きや文章等の「任意の文字列」、所定のサイトからダウンロードされた電子番組表の「番組データ(タイトル,チャンネル,放送日時,出演者等)」、JPEGフォーマット(Joint Photographic Expert Group),GIFフォーマット(Graphics Interchange Format)等の静止画像データ及びそのタイトルのデータや、MPEGフォーマット(Moving Picture Experts Group)等の動画像データ及びそのタイトルのデータ(以下、これら静止画像データ及び動画像データをまとめて「イメージデータ」という。)等の、ユーザが所望する様々なデータが書き込まれるようになっている。
上記スケジュール帳には、例えば待ち合わせや打ち合わせ等の各スケジュールのタイトル、各スケジュールの日時、及び各スケジュールの内容(詳細)等が書き込まれるようになっている。
上記日記帳には、その日、ユーザに起こった出来事等の文章や所望の画像(シール,アイコン,所望の静止画像等)が記録されるようになっている。後に説明するが、上記スケジュール帳のスケジュールデータは、この日記帳のデータとしてリンクさせることが可能となっており、スケジュール帳から所望の日付と所望の文章(スケジュールの内容)等を選択して「予約日記」に記録すると、「当日日記」を編集する際に、予め「予約日記」に記録しておいた所望の文章等が該当日日記に対して自動的に挿入されるようになっている。
上記電話帳及びアドレス帳には、各ユーザの知人,友人,会社等の電話番号及び電子メールアドレスがそれぞれ書き込まれるようになっている。
〔コミュニケーションサーバ装置〕
コミュニケーションサーバ装置7は、例えば天候情報,電車やバスの時刻表,星座占い,株価情報,位置情報等の「ニュース(=インターネット上の情報)」をインターネット上の所定のサイトから取得し、これらをデータベース18に記憶する。そして、これらの情報を、インターネット4を介して各ユーザのパーソナルコンピュータ装置に提供し、また、モバイルサーバ装置11を介して携帯電話機等のモバイル機器に提供する。
なお、上記コミュニケーションサーバ装置7上、或いは上記モバイルサーバ装置11上に、例えば電子掲示板(BBS:Bulletin Board System)等のフリースペースを設け、ここに、ユーザから公開が許可されたデータ(共有データ)や、所定のサイトから取得した上記ニュース等をアップロードするようにしてもよい。
所定のグループでフリースペースを利用したい場合には、グループ登録を行ってグループIDの発行を受け、そのグループに対して貸与されたサーバ装置7上の共有スペースをグループ内のユーザで使用することとなる。
[情報の表記形態]
上記個人所有データ及び各情報は、一例としてXMLフォーマット(XML:eXtensible Markup Language)に基づいて表記されるようになっている。このXMLフォーマットは、独自にタグを定義することができるため、単なる文書を「データ」として処理することを可能とすることができる。
例えば、このXMLフォーマットを用いると、「<日時>」等のように人間が理解しやすい構造で内容を表記することができ、また、「スキーマ(XML Schema等)」を用いることで<日時>のタグに記述された「数字」を、所定のアプリケーションの「日時を表わす数値データ」として用いることが可能となる。
このため、上記個人所有データ及び各情報は、
メモ書き <メモ/>
スケジュール <タイトル/> <日時/> <内容/>
番組データ <タイトル/> <日時/> <チャンネル/>
イメージ <タイトル/> バイナリーデータ(XML表記の場合には、MIME(Multipurpose Internet Mail Extensions)に変換される。)
等のように表記されている。
個人所有データの場合、各ユーザが、以下に説明する携帯電話機等のモバイル機器や自宅のパーソナルコンピュータ装置等を用いて、上記データベース8に対してアップロードするようになっている。そして、このアップロードされた個人所有データは、前述のようにXML表記されていることから、例えばスケジュール帳のスケジュールデータやスクラップブックのイメージデータを予約日記や当日日記のデータに援用する等のように、各情報処理間(異なるシステム間)においてシームレスに取り扱い可能となっている。
[通信システム]
この情報処理システムの場合、モバイル機器(携帯端末装置)の一例として携帯電話機9を用いている。このため、図1には、通信システム2として、携帯電話会社の簡略的なシステム構成が図示されている。
具体的には、この通信システム2は、携帯電話機9の無線通信を中継する基地局10と、上記サーバシステム1及び家庭内ネットワークシステム3に対する通信制御を行うモバイルサーバ装置11とを、通信ネットワーク12を介して相互に接続することで構成されている。
上記サーバシステム1の各サーバ装置5〜7に対しては、携帯電話機9の他、パーソナルコンピュータ装置やPDA装置等の他の機器からの情報もアップロード可能となっている。ただ、パーソナルコンピュータ装置等の情報処理能力の高い機器からアップロードされた情報は、情報量が大きい場合が多い。上記モバイルサーバ装置11は、情報量変換機能を有しており、情報量が大きい場合、携帯電話機9で処理可能な情報量に変換し、該携帯電話機9に送信する。
なお、この例では、モバイル機器として携帯電話機9を用いることとして説明を進めるが、例えばPHS電話機(PHS:Personal Handyphone System),通信機能を有するPDA装置(PDA:Personal Digital Assistants)、或いは通信機能を備えた携帯型(ノート型等)のパーソナルコンピュータ装置等の他のモバイル機器を用いるようにしてもよい。
[家庭内ネットワークシステム]
家庭内ネットワークシステム3は、例えばユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ(UPnP:Universal Plug and Play)、ジニー(Jini)、ハビ(HAVi)等のミドルウェアを用いて構築されており、例えばユーザ宅に設置されたパーソナルコンピュータ装置13(PC),エアコンディショナ装置14(AC),テレビジョン受像機15(TV)、及びビデオテープレコーダ装置16(VTR)等の遠隔操作の対象となる機器(被遠隔操作機器)を家庭内ネットワーク17に接続することで構成されている。
上記サーバシステム1のコントロールサーバ装置5は、携帯電話機9の遠隔操作に基づいて、インターネット4及び家庭内ネットワーク17を介して上記各被遠隔操作機器の動作を制御するようになっている。
[携帯電話機]
携帯電話機9は、例えばW−CDMA方式(Wideband-Code Division Multiple Access)に基づいて通信を行うようになっており、図2に示す構成を有している。
この図2において、上記通信システム2の基地局10から送信された無線周波信号は、当該携帯電話機9のアンテナ41で受信された後、アンテナ共用器42(DUP)を介して受信回路43(RX)に供給される。
受信回路43は、周波数シンセサイザ44(SYN)から供給された受信局部発振信号と、上記アンテナ41で受信された上記無線周波信号をミキシング処理し、該無線周波信号を中間周波信号に周波数変換してCDMA信号処理部46に供給する。
なお、周波数シンセサイザ44から出力される上記受信局部発振信号の周波数は、制御部52からの制御信号SYCによって制御される。
CDMA信号処理部46は、上記受信中間周波信号に直交復調処理を施すと共に、受信チャネルに割り当てられた拡散符号(PN符号)を用いて逆拡散処理を施すことで、該受信中間周波信号を、データレートに応じた所定のフォーマットの受信データに変換して符号処理部47に供給する。なお、CDMA信号処理部46は、上記受信データのデータレートを示す情報を、受信データレートとして制御部52に供給する。
符号処理部47は、上記CDMA信号処理部46から供給された受信データに対して、制御部52から通知される受信データレートに応じた伸長処理を施した後、ビタビ復号等を用いた復号処理と誤り訂正復号処理を行って、ベースバンドの受信データを再生する。
PCM符号処理部48は、制御部52から供給された通信の種別(音声通信、データ通信)に応じて異なる信号処理を行う。
具体的には、音声通信時には、符号処理部47から供給された受信データをPCM復号処理してアナログ受話信号を出力する。このアナログ受話信号は、受話増幅器49にて増幅された後スピーカ部50を介して発音される。
またデータ通信時には、符号処理部47から供給された受信データを制御部52に供給する。制御部52は、上記受信データをメモリ53に格納する。また必要に応じて、上記受信データを図示しない外部インタフェースを介してPDA装置(PDA:Personal Digital Assistance)やノート型パーソナル・コンピュータへ出力する。
次に、音声通信時における話者の送話音声は、マイクロホン部51で集音され、送話増幅器54で適正レベルまで増幅される。そして、PCM符号処理部48でPCM符号化処理が施された後、送信データとして符号処理部47に供給される。
また、PDA装置やノート型パーソナル・コンピュータから出力されたデータ、或いはデジタルカメラ装置から供給された画像データは、外部インタフェースを介して制御部52に供給され、制御部52からPCM符号処理部48を介して符号処理部47に供給される。
さらに、電子メール(携帯メール),スクラップブック,スケジュール帳、予約日記及び当日日記のデータ等も制御部52に供給され、この制御部52からPCM符号処理部48を介して符号処理部47に供給される。
符号処理部47は、音声通信時には、PCM符号処理部48から供給された送信データに基づいて、入力音声のエネルギー量を検出し、この検出結果に基づいてデータレートを決定する。そして、上記送信データを上記データレートに応じたフォーマットのバースト信号に圧縮し、さらに誤り訂正符号化処理を施したのちCDMA信号処理部46に供給する。
また、符号処理部47は、データ通信時においては、PCM符号処理部48から供給された上記送信データを、予め設定されたデータレートに応じたフォーマットのバースト信号に圧縮し、さらに誤り訂正符号化処理を施してCDMA信号処理部46に供給する。なお、音声通信時及びデータ通信時のいずれのデータレートも、送信データレートとして制御部52に通知される。
CDMA信号処理部46は、上記符号処理部47で圧縮されたバースト信号に対して、送信チャネルに割り当てられたPN符号を用いて拡散処理を施す。そしてこの拡散符号化された送信信号に対して直交変調処理を行い、この直交変調信号を送信回路45(TX)に供給する。
送信回路45は、上記直交変調信号を周波数シンセサイザ44から供給された送信局部発振信号とミキシング処理して無線周波信号に変換する。そして、送信回路45は、制御部52から通知された送信データレートに基づいて、上記無線周波信号の有効部分だけを高周波増幅し、送信無線周波信号として出力する。この送信回路45から出力された送信無線周波信号は、アンテナ共用器42を介してアンテナ41に供給され、このアンテナ41から上記通信システム2の基地局10へ向けてバースト送信される。
操作部55には、図1に示す回転操作を行うジョグダイヤル21(回転操作キー)、それぞれ押圧操作を行う右ソフトキー23R,左ソフトキー23Lの他、テンキー、発信キー、オフフックキー、オンフックキー等の各操作キーが設けられている。
また、後に説明するが、制御部9は、タイマ56からの計時情報に基づいて現在時刻を監視しており、現在時刻を表示部55に表示制御すると共に、予約日記に関する情報のうち、過去分となった予約日記の情報を、上記通信システム2を介して上記デコレーションサーバ装置6のデータベース8にアップロードするようになっている。
[システム動作]
この情報処理システムを利用する場合、最初に通信システム2のモバイルサーバ装置11に対して「ユーザ登録」を行うことでユーザ識別情報(ユーザID)及び所定のパスワードの発行を受け、当該情報処理システムの上記遠隔操作,電話帳,スクラップブック等の各アプリケーションプログラムをダウンロードして携帯電話機9側で実行する。
[ユーザ登録]
まず、ユーザが、携帯電話機9を操作してモバイルサーバ装置11にアクセスすると、モバイルサーバ装置11から携帯電話機9に対してユーザID及びパスワードの入力画面と共に、ユーザ登録を指定する画面の情報が送信される。
ユーザによりユーザ登録が指定されると、モバイルサーバ装置11は、ユーザ登録に必要となる所定事項の入力画面をユーザの携帯電話機9に送信する。
ユーザは、この入力画面に対して所定事項を入力し、モバイルサーバ装置11に返信する。モバイルサーバ装置11は、ユーザから返信された入力事項をチェックし、該入力事項に対して不備が無い場合に、そのユーザに対してユーザID及び所定のパスワードを発行する。これにより、ユーザ登録が終了する。
モバイルサーバ装置11は、このユーザID及びパスワードを、携帯端末番号及び上記上記入力事項と共にデータベース31(DB)に登録しておき、次回、そのユーザが当該システムへのログインを希望した場合に参照する。
なお、この例では、携帯電話機9等のモバイル機器に対応して、モバイルサーバ装置11が、ユーザID及びパスワードを発行して管理することとしたが、パーソナルコンピュータ装置等の他の端末装置を用いてユーザ登録が行われる場合には、例えばコミュニケーションサーバ装置7等でユーザID及びパスワードを発行して管理するようにしてもよい。
[初期設定]
次にこのようにユーザ登録が正常に終了すると、モバイルサーバ装置11は、このユーザ登録に続けて、ユーザが使用する背景及びエージェント等を選択する初期設定モードに移行する。この初期設定モードとなると、モバイルサーバ装置11は、「背景の選択画面」及び「エージェントの選択画面」を順次送信する。
各選択画面には、複数の選択肢が設けられており、ユーザは携帯電話機9を操作して、この複数の選択肢の中から所望の背景及び使用するエージェントを選択する。この選択がなされると、携帯電話機9からモバイルサーバ装置11に対して、上記ユーザが選択した背景及びエージェントを示す情報が送信される。
モバイルサーバ装置11は、このユーザの携帯電話機9から送信された背景等の各情報を、上記ユーザID及びパスワードに関連付けてデータベース31に登録する。これにより、初期設定が完了し、当該携帯電話機9側において、上記「スケジュール帳」,「予約日記」及び「当日日記」等の各アプリケーションプログラムの実行が可能となる。
[アプリケーションプログラムのダウンロード]
まず、ユーザが操作部55を操作することで所望のアプリケーションプログラムの実行を指定すると、制御部52は、モバイルサーバ装置11に対して、スケジュール帳のアプリケーションプログラムのダウンロード要求を行う。
モバイルサーバ装置11は、このダウンロード要求がなれると、その携帯電話機9に対してユーザID及びパスワードの入力画面を返信する。携帯電話機9の制御部52は、ユーザID及びパスワードの入力画面を表示部20に対して表示制御し、ユーザによりユーザID及びパスワードの入力が行われると、これらをモバイルサーバ装置11に送信する。
モバイルサーバ装置11は、携帯電話機9から送信されたユーザID及びパスワード等と、データベース31に登録されているユーザID及びパスワード等とを照合処理することでユーザ認証を行い、ユーザの特定を行うことができた際に、ユーザから指定されたアプリケーションプログラムを、このユーザの携帯電話機9に送信する。携帯電話機9の制御部52は、この送信されたアプリケーションプログラムをメモリ53に記憶制御する。
[初回起動時の制限]
ここで、このようにアプリケーションプログラムのダウンロードが完了すると、該アプリケーションプログラムの実行が可能となるのであるが、当該システムで用いられる各アプリケーションプログラムは、初回起動時のみ、ユーザが手動で起動することはできず、モバイルサーバ装置11から送信された起動用の携帯メールを携帯電話機側で受信して、はじめて起動するようになっている。
このため、モバイルサーバ装置11は、アプリケーションプログラムの送信が完了すると、ヘッダ情報にアプリケーションプログラムの起動を指示する情報(起動情報)を付加した携帯メールを形成すると共に、この携帯メールの添付ファイルとして、上記データベース31から読み出したそのユーザにより選択された背景のID、エージェントのID、及びアイテムのID等を添付し、これをそのユーザの携帯メールアドレスに送信する。
携帯電話機9の制御部52は、携帯メールを受信すると、ヘッダ情報を検索し、このヘッダ情報に上記起動情報が付加されていた場合、上記メモリ53に記憶されているアプリケーションを起動制御する。
制御部52は、この起動したアプリケーションプログラムに基づいて動作することで、上記アプリケーションプログラムの起動を指示する情報が付加されていた携帯メールの添付ファイルから、上記背景のID、エージェントのID、及びアイテムのIDを検索し、これをモバイルサーバ装置11に送信制御する。モバイルサーバ装置11は、この各IDを受信すると、該各IDに対応する背景画像、エージェントの画像、及び各アイテムの画像をユーザの携帯電話機9に返信する。
携帯電話機9の制御部52は、これら各画像を受信すると、上記アプリケーションプログラムに基づいて該各画像を表示部20に表示制御する。これにより、上記初期設定時にユーザが予め選択した背景、エージェント、及びアイテムの各画像が表示部20に表示制御されることとなる。
なお、制御部52は、アプリケーションプログラムの初回起動時にモバイルサーバ装置11から送信された背景のID、エージェントのID、及びアイテムのIDは、メモリ53に記憶しておき、次回、所定の起動操作がなされた際にアプリケーションを起動制御し、或いは携帯メールのヘッダ情報から上記起動情報を検出した際に自動的にアプリケーションを起動制御し、上記メモリ53に記憶されている各IDをモバイルサーバ装置11に送信する。そして、これによりモバイルサーバ装置11から返信される上記各IDに対応する各画像を取り込み、表示部20に表示制御する。
背景画像やエージェントの画像等の画像情報はデータ量が大きいため、該背景画像やエージェントの画像等をメモリ53に記憶すると、メモリ53の記憶容量を圧迫してしまうのであるが、この情報処理システムの場合、各画像に対応するIDを記憶し、実際の画像はモバイルサーバ装置11からダウンロードするようにしているため、メモリ53の記憶容量を圧迫する不都合を防止することができる。
[表示画面の具体例]
図3に、このようにして表示された表示画面の一例を示す。この図3は、背景画像として、切り株状のステージの背景画像が、ユーザにより選択された例を示している。また、この図3は、エージェントの画像として、妖精型のエージェントEGが選択され、アイテムとして、スケジュール帳のアイテム31、当日日記のアイテム32(当日日記の直接的な編集作業を指定するアイテム)、日記帳のアイテム33、シール箱のアイテム34(シール:日記帳に貼り付けるマーク等の画像)、及び各アプリケーション間のデータ転送を指定するアイテムであるトランスポータのアイテム35が表示されている例を示している。
制御部52は、ジョグダイヤル21の回転操作に対応して、各アイテムに対してカーソルCRを移動表示制御し、ジョグダイヤル21が押圧操作された際に、上記カーソルCRで選択されているアイテムのアプリケーションを起動制御する。すなわち、ユーザは、ジョグダイヤル21を回転操作して所望のアイテムにカーソルCRを移動操作し、ジョグダイヤル21を押圧操作して、所望のアプリケーションの起動を指定するようになっている。
[スケジュール帳]
このような表示画面において、スケジュール帳を閲覧或いは編集する場合、ユーザは、携帯電話機9のジョグダイヤル21を回転操作して上記表示画面上のカーソルCRをスケジュール帳のアイテム31に移動操作し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作を検出すると制御部52は、エージェントEGをスケジュール帳のアイテム31の表示位置近辺まで歩いていくアニメーション表示を行うと共に、スケジュール帳のアイテム31を高輝度で表示する。これにより、ユーザに対してスケジュール帳が選択されたことを認識させることができる。
また、制御部52は、このようなアニメーション表示と共に、スケジュール帳のアイテム31のアプリケーションプログラムを起動し、このアプリケーションプログラムに基づいて、モバイルサーバ装置11に対して、そのユーザのスケジュール帳のスケジュールデータのダウンロード要求を行う。
このダウンロード要求がなされると、モバイルサーバ装置11は、ユーザの携帯電話機9に対してユーザID及びパスワードの入力画面を送信する。そして、ユーザの携帯電話機9からユーザID及びパスワードが返信されると、ユーザ認証後に、デコレーションサーバ装置6と通信を行い、このデコレーションサーバ装置6のデータベース8に保存されている、そのユーザのスケジュールデータの取り込みを行う。そして、このスケジュールデータをユーザの携帯電話機9に送信する。携帯電話機9の制御部52は、上記起動したスケジュール帳のアイテム31のアプリケーションプログラムに基づいて、この受信したスケジュールデータをメモリ53に一旦記憶制御すると共に、初期画面として以下に説明するカレンダーを表示部20に表示制御する。
図4(a)に、このスケジュール帳の初期画面を示す。この図4(a)に示すように、制御部52は、スケジュール帳を表示する場合、初期画面として、このスケジュール帳の表示が指定された日が属する月のカレンダーを表示部20に表示する。この図4(a)は、「2003年5月」のカレンダーの例である。
制御部52は、このカレンダーを表示する場合、該当日よりも過去の日付は半輝度で表示し(半透明表示や表示色を変えて表示してもよい。)、該当日及び該当日以降の未来の日付は全輝度で表示する。例えば、このカレンダーにおいて、5月20日が当日であるとすると、制御部52は、5月1日〜5月19日までの日付を半輝度で表示し、5月20日〜5月31日までの日付を全輝度で表示する。
また、制御部52は、スケジュールデータが登録されている日付に対して、その登録されているスケジュール件数に応じた所定の色、かつ、正四角形の画像を貼り付けて表示する。具体的には、このカレンダーの場合、5月20日の日付に対して3件のスケジュールが、5月25日,30日,31日の日付に対してそれぞれ1件のスケジュールが登録されている例を示している。5月20日には、3件のスケジュールが登録されているため、制御部52は、3枚の正四角形の画像を重ね合わせ、該各画像を対角線に沿って少しずらし、最上部に位置する画像上に日付を表示することで、5月20日に3件のスケジュールが登録されたことを表示する。また、制御部52は、2枚以上の上記正四角形の画像を表示する際、最上部に位置する画像から最下部に位置する画像にかけて徐々に高い透明度で表示する。これにより、最下部の画像から最上部の画像にかけて、徐々に色が濃くなるかたちで各画像が表示されることとなる。
なお、制御部52は、1件のスケジュールが登録されている場合は、上記正四角形の画像を1枚、その日付に貼り付けて表示し、2件のスケジュールが登録されている場合は、前述のように少しずらして重ね合わせた2枚の上記正四角形の画像を、その日付に貼り付けて表示し、3件以上のスケジュールが登録されている場合は、前述のように少しずらして重ね合わせた3枚の上記正四角形の画像を、その日付に貼り付けて表示する(=3件以上のスケジュールが登録されている場合でも、上記正四角形の画像は3枚で表示される。)。
次に、スケジュールの登録或いは編集を行う場合、ユーザは、ジョグダイヤル21を回転操作して上記カレンダー上のカーソルCRを、当日或いは未来の日付に移動操作し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作を検出すると制御部52は、上記カーソルの移動操作で選択された日付に対応するスケジュールの「タイトル」及び「詳細(内容)」のうち、「タイトル」を上記メモリ53から読み出して表示部20に表示制御する。
図4(b)に、このスケジュールの「タイトル」の表示画面の一例を示す。この図4(b)に示す表示画面は、2003年5月31日(土曜日:SAT)のスケジュールの「タイトル」の表示画面の一例を示しているのであるが、この日には、3件のスケジュールが登録されており、19:00〜21:00が「コンサートに行く」とのタイトルのスケジュールが登録され、21:00〜21:54が「4ch(チャンネル)連続ドラマ」とのタイトルのスケジュールが登録され、21:00〜21:54が「誕生日ディナー」とのタイトルのスケジュールが登録されている。
ユーザは、このスケジュールの「タイトル」の表示画面を見ることで、5月31日のスケジュールを確認する。そして、追記や削除等の編集を行う場合、ジョグダイヤル21を回転操作して上記表示画面上のカーソルCRを、編集を行うタイトル上に移動操作し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作を検出すると制御部52は、図4(c)に示すように、「編集」,「コピー」,「削除」等の編集メニューを表示部20に表示制御する。ユーザにより、ジョグダイヤル21が回転操作され、上記表示画面上のカーソルCRが「編集」の文字の表示位置に移動操作され、該ジョグダイヤル21が押圧操作されると、制御部52は、図4(b)の「タイトル」の表示画面で選択されたスケジュールに対応する「詳細(内容)」をメモリ53から読み出し、これを表示部20に表示制御する。
図4(d)は、このスケジュールの「詳細(内容)」の表示画面の一例である。この図4(d)からわかるように、「詳細(内容)」の表示画面としては、時刻の入力領域(19:00〜21:00)、タイトルの入力領域(コンサートに行く)、詳細の入力領域、アラームのオンオフ設定の入力領域(ON)、及びアラームを鳴らす時刻の入力領域(10分前)が表示される。ユーザは、ジョグダイヤル21を回転操作して上記表示画面上のカーソルCRを、編集を行う入力領域上に移動操作し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。
この押圧操作を検出すると制御部52は、カーソルCRにより選択された入力領域の入力画面を表示部20に表示し、ユーザにより入力された詳細のデータ(内容のデータ)を、そのスケジュールに対応させてメモリ53に記憶制御する。そして、ユーザによりスケジュール帳のアプリケーションプログラムの終了が指定された際に、このメモリに記憶したスケジュールデータをモバイルサーバ装置11に送信する。モバイルサーバ装置11は、このスケジュールデータをデコレーションサーバ装置6に送信する。これにより、デコレーションサーバ装置6のデータベース8のスケジュール帳に、ユーザにより編集された内容のスケジュールが登録されることとなる。
なお、制御部52は、上記スケジュールデータの送信が完了すると、メモリ53に記憶されていたスケジュールデータを削除する。これにより、スケジュールデータによりメモリ53の記憶領域が圧迫される不都合を防止することができ、メモリ53の記憶領域を他のタスクで有効に利用可能とすることができる。
[予約日記]
ここで、制御部52は、上記スケジュールの「詳細(内容)」の表示画面を表示制御した際、図4(d)に示すように、該表示画面の右下隅の領域に「予日」の文字を表示制御する。これは、図1に示す右ソフトキー23Rを押圧操作すると、将来的に記録する日記を予め作成する「予約日記」のアプリケーションが起動することを意味している。
ただ、予め作成するとはいえ、将来的に起こり得る事件を正確に予知して未来の日記を記載することは困難である。このため、この情報処理システムの場合、予約日記にスケジュール帳のスケジュールデータを援用することで、将来的に起こり得るであろう事件に略々対応する予約日記を作成するようになっている(=スケジュール帳と予約日記の各アプリケーション間で、スケジュールデータをシームレスに用いるようになっている。)。
すなわち、制御部52は、上記スケジュールの「詳細(内容)」の表示画面を表示制御した際、右ソフトキー23の押圧操作を検出すると、メモリ53に記憶されている予約日記のアプリケーションプログラムに基づいて、例えば図5(a)に示すような予約日記の編集画面を表示部20に表示制御する。
一例ではあるが、制御部52は、この予約日記の編集画面として、図5(a)に示すように夜景を背景とし、表示画面の上部に日記の予約を行う日付とカーソルCRを表示部20に表示制御する。この例の場合、図4(b)〜(d)を用いて説明したように、2003年5月31日(土曜日)のスケジュールの編集時に予約日記の指定がなされたため、上記予約日記の編集画面の日付としては、「2003/05/31(SAT)」と表示されることとなる。
なお、この図5(a)に示す例では、「誕生日ディナー」との文字と、コーヒーカップのシール(画像)が貼り付けられているが、これは、ユーザが当該編集の前に編集を行ったことを意味している。すなわち、制御部52は、予約日記の編集画面を表示する際に、予約日記の前の編集時に入力された文字や画像等が存在する場合、これを挿入した予約日記の編集画面を表示するようになっている。
この予約日記の編集画面が表示されると、ユーザは、スケジュールデータの貼り付け開始位置を設定すべく、図1に示すジョグダイヤル21の左右に位置するように設けられている右キー22R或いは左キー22Lを押圧操作して、図5(b)の矢印で示すようにカーソルCRを表示画面上の所望の位置に移動操作する。そして、カーソルCRを表示画面上の所望の位置に移動させた際に、ジョグダイヤル21を押圧操作する。制御部52は、このジョグダイヤル21の押圧操作を検出すると、カーソルCRの現在位置を、スケジュールデータの貼り付け開始位置としてメモリ53に記憶制御する。
次に、このようにスケジュールデータの貼り付け開始位置を決定すると、ユーザは、上記右キー22Rを押圧操作する。この右キー22Rの押圧操作を検出すると、制御部52は、メモリ53に記憶されている該当日のスケジュールデータのうち、該右キー22Rの押圧操作量(押圧操作回数)に対応するデータ量分のスケジュールデータを表示画面に貼り付けて表示する。
さらに詳細には、この例の場合、前述のようにスケジュールとして「タイトル」と「詳細(内容)」を記載可能となっているのであるが、制御部52は、「タイトル」のみ記載されている場合は、上記右キー22Rの押圧操作回数に応じてカーソルCRを延長して表示すると共に、該右キー22Rの押圧操作回数に応じて、この「タイトル」のスケジュールデータを表示画面に貼り付けて表示する。また、制御部52は、「タイトル」及び「詳細(内容)」が記載されている場合は、このうち「詳細(内容)」のスケジュールデータを優先し、上記右キー22Rの押圧操作回数に応じてカーソルCRを延長して表示すると共に、該右キー22Rの押圧操作回数に応じて、この「詳細(内容)」のスケジュールデータを表示画面に貼り付けて表示する。
図4(b)〜(d)に示す例の場合、スケジュールとして「コンサートに行く」との「タイトル」のみが記載されている例である。このため、制御部52は、右キー22Rが1回押圧操作される毎に、図5(c),(d)に示すようにカーソルCRを延長して表示すると共に、このタイトルのスケジュールデータを1文字ずつ、「コ」,「ン」,「サ」,「ー」,「ト」・・・等のように表示画面に表示制御する。
なお、制御部52は、前述のように右キー22Rの押圧操作回数に応じてカーソルCRを延長して表示するのであるが、このカーソルCRの延長は、スケジュールデータのデータ量分のみ行うようになっている。すなわち、図4(b)〜(d)に示す例の場合、スケジュールデータして「コンサートに行く」との文章が登録されているため、この「コンサートに行く」との全部の文字を表示すると、以後、制御部52は、右キー22Rの押圧操作は受け付けないようになっている。この場合、制御部52は、左キー22Lの押圧操作は受け付け、該左キー22Lが1回押圧操作される毎に「く」,「行」,「に」「ト」・・・の順に表示した文字を消去する。
次に、ユーザは、表示画面に所望のデータ量分のスケジュールデータが表示された際に、ジョグダイヤル21を押圧操作する。このジョグダイヤル21の押圧操作を検出すると、制御部52は、図5(e)に示すように、表示したスケジュールデータの後尾にカーソルCRを表示し、ユーザが入力した予約日記を登録する際に行う決定操作待ちの状態となる。
(シールの貼り付け)
次に、当該予約日記においては、スケジュールに対応した画像等の所望の画像を貼り付け可能となっている。具体的には、制御部52は、図5(a)〜(e)に示すように予約日記の編集画面を表示した際、表示画面の右下の表示領域に「シール」の文字を表示する。これは、右ソフトキー23Rを押圧操作すると、所望の画像の選択及び貼り付けモードに移行することを意味している。
制御部52は、予約日記の編集画面を表示した際に右ソフトキー23Rの押圧操作を検出すると、メモリ53に上記シール箱(図3の符号34を参照)のシールとして記憶されている複数の画像を表示部20に表示制御する。図6(a)に、このシールの画像の一例を示す。
ユーザは、このシールの画像が表示されると、ジョグダイヤル21や右キー22R,左キー22Lを操作してカーソルCRを移動操作して所望のシールを選択し、ジョグダイヤル21を押圧操作する。制御部52は、この押圧操作を検出すると、図6(b)に示すように、ジョグダイヤル21が押圧操作された際にカーソルCRが位置していたシールの画像を予約日記の編集画面の略々中央に表示制御すると共に、該シールの画像の上下左右の位置に矢印の画像を表示する。
この矢印の画像は、ジョグダイヤル21を回転操作することで、シールの貼り付け位置を上下に調整することができ、右キー22R或いは左キー22Lを押圧操作することで、シールの貼り付け位置を左右に調整することができることを示している。このため、ユーザは、ジョグダイヤル21,右キー22R或いは左キー22Lを操作して、上記選択したシールの画像の貼り付け位置を調整し、該シールの画像が所望の位置となった際にジョグダイヤル21を押圧操作する。
制御部52は、ジョグダイヤル21,右キー22R或いは左キー22Lの操作に応じて、シールの画像を移動表示し、ジョグダイヤル21の押圧操作を検出すると、該ジョグダイヤル21が押圧操作されたタイミングでシールの画像が位置していた位置に、該シールの画像を貼り付けて表示する。これにより、所望の画像(シール)を予約日記の所望の位置に貼り付けることができる。例えば図6(c)は、「コンサート」との文字の隣に、音符のシールの画像が貼り付けられた例である。
(文字の上書き)
次に、先の編集時に入力された文字の表示位置に対して、後の編集で入力する文字の表示位置が重なった場合、先の編集時に入力された文字に対して、後の編集で入力する文字が上書きされるようになっている。
例えば、図7(a)に示すように先の編集時に「誕生日ディナー」との文字が入力されており、この「誕生日ディナー」との文字の2段上あたりに「コンサート」との文字を入力したのであるが、この「コンサート」との文字を消去して、代わりに「誕生日ディナー」との文字の1段上に「コンサートに行く」との文字を入力したい場合、ユーザは、先に入力した「コンサート」との文字を削除操作し、図7(b)に示すようにカーソルCRを「誕生日ディナー」との文字の1段上に移動操作して、前述のように右キー22Rを押圧操作する。
この押圧操作により、制御部52は、カーソルCRを延長表示すると共に、「コンサートに行く」とのスケジュールデータを1文字ずつ表示していくのであるが、この場合、図7(c)に示すように「く」の文字が、先に入力された「誕生日ディナー」との文字のうち「誕」の文字に重なることとなる。この場合、制御部52は、「誕」の文字に対して「く」の文字を上書きするかたちで表示すると共に、予約日記のデータとして「コンサートに行く生日ディナー」との文章が登録されたものと認識する。
(リンク情報の保持)
次に、このように予約日記に対してスケジュールデータやシールの貼り付けを行い、予約日記の作成が終了すると、ユーザは、ジョグダイヤル21を押圧操作する。このジョグダイヤル21の押圧操作を検出すると、制御部52は、予約日記に貼り付けられたスケジュールデータの「貼り付け開始位置」及び「貼り付け終了位置」と、貼り付けられたスケジュールデータを読み出すための該スケジュールデータに対する「リンク情報」と、貼り付けられたシールがある場合は、上記シール箱からこの貼り付けられたシールを読み出すための該シールに対する「リンク情報」とを、予約日記の日付に関連付けてメモリ53に保存する。
この予約日記作成の段階でスケジュールデータをメモリ53に保持してしまうと、スケジュール帳と予約日記とで、同じスケジュールデータを2重に保持する不都合を生ずるのであるが、この携帯電話機の場合、予約日記作成の段階でユーザにより貼り付けが予約されたスケジュールデータは、該スケジュールデータを上記スケジュール帳から読み出すためのリンク情報として保持するようになっている。このため、前述のように同じスケジュールデータを2重に保持することで、メモリ53の記憶領域が圧迫される不都合を防止することができる。
(過去分に相当する予約日記のデータのアップロード)
次に、予約日記の作成を行うと、このようにメモリ53に対して該作成された予約日記のデータ(上記リンク情報等)が保持されるのであるが、制御部52は、このメモリ53に保持している各予約日記のデータのうち、過去分に相当する予約日記のデータをメモリ53から読み出してモバイルサーバ装置11にアップロードするようになっている。
具体的には、制御部52は、上記スケジュールの「詳細(内容)」の表示画面の表示中に右ソフトキー23Rが押圧操作されると、タイマ56からの計時情報に基づいて現在の日付を検出し、メモリ53に記憶されている予約日記のデータのうち、過去分となった予約日記のデータを検出する。
すなわち、現在の日付が2003年5月20日であった場合、制御部52は、この2003年5月20日よりも前の日付を有する予約日記のデータをメモリ53から検出する。換言すれば、制御部52は、予約日記が登録された日付ではなく、予約日記で日記を書くように指定された日付が、2003年5月20日よりも前の日付を有する予約日記のデータをメモリ53から検出する(=過去の日付を指定している予約日記のデータを検出する。)。なお、この例の場合、2003年5月20日は当日に相当するため5月20日の日付を有する予約日記のデータは検出しない。
制御部52は、過去の日付を指定している予約日記のデータを検出すると、この過去分の予約日記のデータをモバイルサーバ装置11に送信する。モバイルサーバ装置11は、この過去分の予約日記のデータをデコレーションサーバ装置6に転送する。デコレーションサーバ装置6は、この過去分の予約日記のデータを、そのユーザの日記データとしてデータベース8に記憶する。このデータベース8に記憶された過去分の日記データは、後述するように、ユーザが、過去分の日記を書く際に、該当する日付の日記に挿入されユーザの携帯電話機9に送信される。
なお、モバイルサーバ装置11に対する上記過去分の予約日記のデータのアップロードは、「当日日記の作成が指定された際」や「携帯メールを送受信する際」、或いは「モバイルサーバ装置11から所望のアプリケーションプログラムをダウンロードする際」等、予約日記の作成が指定された際以外に行うようにしてもよい(上記スケジュールの「詳細(内容)」の表示画面の表示中に右ソフトキー23Rが押圧操作された際以外に行うようにしてもよい)。
(予約日記作成の流れ)
以下、このような予約日記作成にあたる一連の動作を、図8のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、制御部52が、スケジュール帳の表示指定操作を検出したタイミングでスタートとなる。
ステップS1では、制御部52が、デコレーションサーバ装置6からモバイルサーバ装置11を介してダウンロードしたスケジュール帳のアプリケーションプログラムに基づいて、図4(a)に示す該当月のカレンダーを表示部20に表示制御する。
ユーザは、スケジュールの入力や変更等の編集を行う場合、該編集を行う日付にカーソルCRを移動操作してジョグダイヤル21を押圧操作しスケジュールの編集を指定するのであるが(図4(a)〜(d)参照)、ステップS2では、制御部52が、このようなスケジュールの編集を指定する操作がなされたか否かを判別し、該スケジュールの編集を指定する操作を検出したタイミングで処理をステップS3に進める。
ステップS3では、制御部52が、図4(d)を用いて説明したように、ユーザの編集操作に応じてスケジュールデータの入力処理を行う。そして、ステップS4において、ユーザにより、この編集の終了を指定する操作がなされたか否かを判別し、該編集の終了を指定する操作を検出した場合は、この図8のフローチャートに示す処理を終了する。
一方、上記ステップS4において、上記編集の終了を指定する操作を検出しなかった場合、制御部52は、ステップS5において、右ソフトキー23Rの押圧操作の有無を判別することで、予約日記のアプリケーションプログラムの起動指示がなされたか否かを判別する。そして、予約日記のアプリケーションプログラムの起動指示がなされた際に、ステップS6において、図5(a)を用いて説明した予約日記の編集画面を表示部20に表示制御する。
次に、ステップS7では、制御部52が、上記予約日記の編集画面の表示制御と並行して、メモリ53に記憶されている予約日記のデータのうち、過去分に相当する予約日記のデータの有無を検出する。過去分に相当する予約日記のデータがメモリ53に記憶されていた場合、制御部52は、ステップS11においてモバイルサーバ装置11と通信を行い、該過去分に相当する予約日記のデータを該モバイルサーバ装置11にアップロードすると共に、ステップS12において、該アップロードした過去分の予約日記のデータをメモリ53から削除する。なお、上記アップロードされた過去分に相当する予約日記のデータは、前述のようにデコレーションサーバ装置6に転送され日記データとしてデータベース8に保存される。
次に、過去分に相当する予約日記のデータがメモリ53に記憶されていなかった場合、図5(a)〜(e)、図6(a)〜(c)及び図7(a)〜(c)を用いて説明したように、制御部52は、予約日記の編集画面上における、ユーザの入力操作で指定された位置に、指定された文字分のスケジュールデータ(或いはシール等の画像)を貼り付けて表示部20に表示制御する。そして、ステップS9において、このような予約日記の編集終了を指定する操作がなされたか否かを判別し、予約日記の編集終了を指定する操作を検出した際に、ステップS10において、予約日記に貼り付けられたスケジュールデータの「貼り付け開始位置」及び「貼り付け終了位置」と、貼り付けられたスケジュールデータを読み出すための該スケジュールデータに対する「リンク情報」と、貼り付けられたシールがある場合は、上記シール箱からこの貼り付けられたシールを読み出すための該シールに対する「リンク情報」、「貼り付け開始位置」及び「貼り付け終了位置」とを、予約日記の日付に関連付けてメモリ53に保存して、当該フローチャートに示す処理を終了する。
[当日日記]
次に、携帯電話機9において、当日に日記を書く際の動作を説明する。
まず、当日に日記を書く場合、ユーザは、図3に示すエージェントEGや各アイテム31〜35等が表示された表示画面の表示時に、ジョグダイヤル21を回転操作してカーソルCRで当日日記のアイテム32を選択し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作がなされると、制御部52は、エージェントEGを当日日記のアイテム32の表示位置近辺まで歩いていくアニメーション表示を行うと共に、当日日記のアイテム32を高輝度で表示する。これにより、ユーザに対して当日日記が選択されたことを認識させることができる。
また、制御部52は、このようなアニメーション表示と共に、当日日記のアイテム32のアプリケーションプログラムを起動し、このアプリケーションプログラムに基づいて、当日日記の編集画面を表示部20に表示制御する。
(予約日記の挿入)
ここで、制御部52は、この当日日記の編集画面を表示する際、タイマ56からの計時情報に基づいて現在の日付を検出し、この現在の日付に対応する予約日記のデータがメモリ53に記憶されているか否かを判別する。メモリ53に予約日記のデータが記憶されている場合、制御部52は、上記「リンク情報」に基づいてスケジュール帳にアクセスし、予約日記に貼り付けられたスケジュールデータを読み出す。そして、このスケジュールデータを、当日日記の編集画面上における、上記「貼り付け開始位置」及び「貼り付け終了位置」で示される位置に貼り付けて表示部20に表示する。
また、制御部52は、予約日記に貼り付けられたシールがある場合、上記「リンク情報」に基づいて上記シール箱にアクセスし、予約日記に貼り付けられたシールの画像を読み出す。そして、このシールの画像を、当日日記の編集画面上における、「貼り付け開始位置」及び「貼り付け終了位置」で示される位置に貼り付けて表示部20に表示する。
これにより、予約日記というかたちで、ユーザが予め記載しておいた内容を当日日記に対して自動的に挿入することができる。
図9に、このように表示された当日日記の編集画面の一例を示す。この図9(a)は、前述の2003年5月31日の予約日記の内容が挿入された当日日記の編集画面を示している。このため、予約日記の段階で入力された「コンサート」との文字と、「誕生日ディナー」との文字が当該当日日記の編集画面に挿入されている。
また、制御部52は、この編集画面の例えば右端に沿ってツールバーを表示する。このツールバーは、例えば所望の文字等を書き込む際に選択する鉛筆の画像のアイコン60、所望のシールを貼り付ける際に選択するシール箱の画像のアイコン61、カメラ装置で撮像された画像を貼り付ける際に選択するカメラ装置の画像のアイコン62、及び当日日記の背景となる画像(テイスト)を指定する際に選択するアイコン63等の複数の編集ツールのアイコンからなっている。
なお、前述の予約日記の説明では、図5(a)に示すように「誕生日ディナー」の文字の右隣にコーヒーカップの画像のシールが貼り付けられており、このシールは、この当日日記の編集画面にも表示されるのであるが、図9(a)の編集画面上では、上記ツールバーで隠れているものと理解されたい。
(書き込み)
次に、ユーザは、このような当日日記に書き込みを行う場合、上記編集画面が表示された際にジョグダイヤル21を回転操作してカーソルCRを鉛筆の画像のアイコン60の表示位置に移動操作し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作を検出すると、制御部52は、書き込みが指定されたものと認識し、上記ツールバーを消去すると共に表示画面上にカーソルを表示制御する。
ユーザは、ジョグダイヤル21等を操作してこのカーソルを、文字を書き始める位置に移動操作し、操作部55を操作して所望の文字等の入力を行う。制御部52は、この入力された文字等を、上記カーソルの位置から表示制御する。
図9(b)に、このようにして所望の文字等が入力された編集画面を示す。この例の場合、予定日記として予め記載しておいた「コンサート」との文章の後に「行った。」との文章を付加し、予定日記として予め記載しておいた「誕生日ディナー」との文章の前に「夜は」との文章を付加すると共に、該「誕生日ディナー」との文章の後に「だった。」との文章を付加した例を示している。すなわち、予定日記として予め記載しておいた「コンサート」及び「誕生日ディナー」との文章を、「コンサートに行った。夜は誕生日ディナーだった。」との文章に編集した例である。
なお、この図9(b)において、編集画面の右上の表示領域に太陽の画像のシールが貼り付けられているが、これは、モバイルサーバ装置11側から指定された、その日の天候を示すシールが貼り付けられたものである。
具体的には、モバイルサーバ装置11は、図1に示すコミュニケーションサーバ装置7と通信を行うことにより、各日の天気情報の取り込みを行っている。モバイルサーバ装置11は、この天気情報に基づいて、各日の天気に対応する天気IDを形成し、携帯電話機9側から当日日記の作成が指定されると、該当日の天気を示す天気IDを携帯電話機9に送信する。携帯電話機9の制御部52は、この天気IDを受信すると、当日日記のアプリケーションプログラムに基づいて、該天気IDで指定されるシールを、当日日記の編集画面の日付の表示位置に近接した位置に貼り付けて表示する。図9(b)は、当日が「晴れ」であった例であり、この場合、上記モバイルサーバ装置11からの天気IDに基づいて太陽の画像のシールが貼り付けられることとなる。
(カメラ画像の貼り付け)
次に、ユーザは、このような当日日記に対して所望のカメラ画像の貼り付けを行う場合、右ソフトキー23Rを押圧操作して上記ツールバーを表示操作し、カーソルCRを移動操作して、図9(c)に示すカメラ装置の画像のアイコン62を選択しジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作を検出すると制御部52は、当該携帯電話機9に設けられているカメラ装置を撮像可能な状態に制御する。ユーザは、このカメラ装置を用いて、当日日記に貼り付ける所望の被写体を撮像することとなる。
次に、上記カメラ装置で所望の被写体が撮像されると、制御部52は、この撮像されたカメラ画像をメモリ53に記憶制御すると共に、該撮像されたカメラ画像に対して間引き処理を施し、所定の小サイズのカメラ画像を形成する。そして、図9(d)に示すように、この小サイズのカメラ画像71を、当日日記の編集画面上の所定の領域に貼り付けて表示する。この図9(d)は、カメラ画像の貼り付け領域が、日付の表示領域の左下近辺の領域に固定されている場合の例である。なお、このカメラ画像の貼り付け領域は、ユーザがジョグダイヤル21等を操作して指定可能としてもよい。
ここで、前述のように、カメラ画像の貼り付け領域は、日付の表示領域の左下近辺の領域に固定されているのであるが、この例の場合、「コンサートに行った。」との文章の貼り付け位置が、上記固定されているカメラ画像の貼り付け領域と重なることとなる。
この場合、制御部52は、図9(d)に示すように上記固定されている領域にカメラ画像を優先して貼り付け、このカメラ画像に重なることとなった文字は、カメラ画像の貼り付け領域の隣の領域に、多段的に表示し直す。これにより、カメラ画像の貼り付け前は、1段で表示されていた「コンサートに行った。」との文章が、カメラ画像の貼り付け後は、1段目に「コンサートに」との文章が表示され、2段目に「行った。」との文章が表示される等のように、計2段に分割されて表示されることとなる。
(テイストの選択)
次に、この携帯電話機9の場合、当日日記の文章等の背景となる画像(テイスト)を選択可能となっている。ユーザは、このテイストの選択を行う場合、上記ツールバーを表示操作し、カーソルCRを移動操作してアイコン63を選択しジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作を検出すると制御部52は、当該当日日記のアプリケーションプログラムの一部としてメモリ53に記憶されているテイストの選択画面を表示部20に表示制御する。
図10に、このテイストの一例を示す。各テイストは、カテゴリ毎に分割されてメモリ53に記憶されている。具体的には、図10(a)に示す木の枝のテイスト、図10(b)に示す蝶とトンボのテイスト、及び図10(c)に示す水草に乗ったカエルのテイストは、それぞれ「場面」のカテゴリに分類されてメモリ53に記憶されている。同様に図10(d)に示す太陽のテイスト、図10(e)に示す雨と傘のテイスト、及び図10(f)に示す雪だるまのテイストは、それぞれ「天気」のカテゴリに分類されてメモリ53に記憶されている。同様に、図10(g)に示すひらめいたときに顔のテイスト、図10(h)に示す泣き顔のテイスト、及び図10(i)に示す笑顔のテイストは、それぞれ「感情」のカテゴリに分類されてメモリ53に記憶されている。
このような各テイストは、図9(f)に示すように表示画面に合わせて四角の枠内に表示され、かつ、複数のテイストを上記四角の対角線に沿って少しずつずらしたかたちで表示される。制御部52は、各テイストと共に、該各テイストの枠を囲むかたちでカーソルCRを表示する。また、制御部52は、カーソルCRで選択されているテイストを、最上位に表示する。これにより、各テイストを重ねて表示した場合でも、選択中のテイスト全体を表示することができる。
ユーザは、ジョグダイヤル21を回転操作することで、カーソルCRを移動操作して所望のテイストを選択し、ジョグダイヤル21を押圧操作する。制御部52は、この押圧操作がなされると、図9(g)に示すように当日日記の背景を、上記選択されたテイストの画像とする。この図9(g)は、図10の「天気」のカテゴリのテイストのうち、「太陽のテイスト」が表示されている例である。このテイストは、入力された文字等の視認の邪魔にならないように、例えば半輝度等の低い輝度で表示され、或いはパステルカラー等の薄い色で表示される。
(当日日記のアップロード)
次に、当日日記の作成が終了すると、ユーザは、左ソフトキー23Lを押圧操作する。当日日記の作成時において、この左ソフトキー23Lの押圧操作は、当日日記の作成終了を意味している。このため、制御部52は、この左ソフトキー23Lの押圧操作がなされると、作成された当日日記のデータをモバイルサーバ装置11にアップロードする。
モバイルサーバ装置11は、当日日記のデータがアップロードされると、これをデコレーションサーバ装置6に転送する。デコレーションサーバ装置6は、この転送された当日日記のデータを、データベース8内における、そのユーザの記憶領域に保存する。これにより、ユーザが記載した日記がWeb上で保存されることとなる。
(当日日記作成の流れ)
以下、このような当日日記作成にあたる一連の動作を、図11のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、制御部52が、当日日記の作成指定操作を検出したタイミングでスタートとなる。
ステップS21では、制御部52が、メモリ53内に、当日日記の作成日に該当する予約日記のデータが記憶されているか否かを判別し、予約日記のデータが記憶されていない場合はステップS27において当日画面の編集画面を表示部20に表示制御する。
予約日記のデータがメモリ53に記憶されている場合、制御部52は、ステップS22において、予約日記のデータに基づいて、スケジュール帳のスケジュールデータを貼り付けた当日日記の編集画面を表示部20に表示制御する。
次に、制御部52は、ステップS23においてユーザの編集操作の有無を検出し、ステップS24において、この入力操作に応じた文字やシール等を当日日記に貼り付ける編集処理を行う。そして、ステップS25で、当該当日日記の編集終了の指定を検出した際に、ステップS26で当日日記のデータをモバイルサーバ装置11にアップロードして、当該図11のフローチャートに示す処理を終了する。
[日記帳の閲覧]
次に、今まで作成した日記の閲覧を行う場合、ユーザは、図3に示す表示画面が表示されている状態で、携帯電話機9のジョグダイヤル21を回転操作し、カーソルCRを日記帳のアイテム33に移動操作し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作を検出すると制御部52は、エージェントEGを日記帳33の表示位置近辺まで歩いていくアニメーション表示を行うと共に、日記帳33のアイテム31を高輝度で表示する。これにより、ユーザに対して日記帳が選択されたことを認識させることができる。
また、制御部52は、このようなアニメーション表示と共に、日記帳のアイテム33のアプリケーションプログラムを起動し、このアプリケーションプログラムに基づいて、モバイルサーバ装置11に対して、そのユーザの日記帳のデータのダウンロード要求を行う。
このダウンロード要求がなされると、モバイルサーバ装置11は、ユーザの携帯電話機9に対してユーザID及びパスワードの入力画面を送信する。そして、ユーザの携帯電話機9からユーザID及びパスワードが返信されると、ユーザ認証後に、デコレーションサーバ装置6と通信を行い、このデコレーションサーバ装置6のデータベース8に保存されている、そのユーザの日記帳のデータの取り込みを行う。そして、この日記帳のデータをユーザの携帯電話機9に送信する。携帯電話機9の制御部52は、上記起動した日記帳のアプリケーションプログラムに基づいて、この受信した日記帳のデータをメモリ53に一旦記憶制御すると共に、初期画面として以下に説明する日記カレンダーを表示部20に表示制御する。
図12(a)に、この表示された日記カレンダーの一例を示す。この図12(a)に示すように、制御部52は、日記を表示する前に、ユーザにより所望の日付を選択させるべく、日記帳の表示が指定された日が属する月の日記カレンダーを表示部20に表示する。この図12(a)は、「2003年5月」の日記カレンダーの例である。
制御部52は、この日記カレンダーを表示する場合、該当日よりも過去の日付は全輝度で表示し、該当日及び該当日以降の未来の日付は半輝度で表示する(半透明表示や表示色を変えて表示してもよい。)。例えば、この日記カレンダーにおいて、5月20日が当日であるとすると、制御部52は、5月1日〜5月19日までの日付を全輝度で表示し、5月20日〜5月31日までの日付を半輝度で表示する。
また、制御部52は、日記が記載されている日付に対して、その日記の記載内容に応じた所定の色、かつ、正四角形の画像を貼り付けて表示する。具体的には、この日記カレンダーの場合、日記の記載のなされている日付が、5月6日,5月8日,5月12日,5月15日,5月19日である例を示している。
例えば、5月8日,5月12日,5月15日の日記が、写真かシールのみが貼り付けられた日記となっており、或いは文章のみが記載された日記となっている場合、制御部52は、この5月8日,5月12日,5月15日の日付の上に、上記正四角形の画像を1枚表示することで、5月8日,5月12日,5月15日の日記が、写真かシールのみが貼り付けられた日記か、或いは文章のみが記載された日記となっていることを表示する。
これに対して、5月6日及び5月12日の日記が、写真かシールが貼り付けられたうえで、文章が記載された日記となっている場合、制御部52は、2枚の正四角形の画像を重ね合わせ、該各画像を対角線に沿って少しずらし、最上部に位置する画像上に日付を表示することで、5月6日及び5月12日の日記が、写真かシールが貼り付けられたうえで、文章が記載された日記となっていることを表示する。
また、制御部52は、2枚の上記正四角形の画像を表示する際、上部に位置する画像から下部に位置する画像にかけて徐々に高い透明度で表示する。これにより、下部の画像から上部の画像にかけて、徐々に色が濃くなるかたちで各正四角形の画像が表示されることとなる。
次に、ユーザはジョグダイヤル21を回転操作することでカーソルCRを所望の日付の表示位置に移動操作し、該ジョグダイヤル21を押圧操作する。この押圧操作がなされると、制御部52は、上記日記帳のアプリケーションプログラムに基づいて、モバイルサーバ装置11に対して、ユーザにより指定された日付の日記のデータのダウンロード要求を行う。
モバイルサーバ装置11は、このダウンロード要求をデコレーションサーバ装置6に転送する。デコレーションサーバ装置6は、このダウンロード要求に応じて、ユーザにより指定された日付の日記データをデータベース8から読み出し、これをモバイルサーバ装置11に送信する。モバイルサーバ装置11は、この日記データをユーザの携帯電話機9に転送する。ユーザの携帯電話機9の制御部52は、この日記データを受信すると、図12(b)に示すように表示部20に表示制御する。これにより、過去に記載した所望の日付の日記を閲覧することができる。
次に、制御部52は、この表示した日記にカメラ画像が貼り付けられていた場合、該カメラ画像の枠を取り囲むかたちでカーソルCRを表示する。これは、カメラ画像の拡大表示が可能であることを意味しており、ユーザは、カメラ画像を拡大して見る場合、カメラ画像にカーソルCRが位置している状態でジョグダイヤル21を押圧操作する。
前述のように、日記に貼り付けられたカメラ画像は間引き処理され縮小化されるのであるが、この縮小化された際に、日記に貼り付けられたカメラ画像に対して、メモリ53に記憶された元となるカメラ画像を読み出すためのリンク情報が付加されるようになっている。制御部52は、上記ジョグダイヤル21の押圧操作を検出すると、上記リンク情報に基づいてメモリ53から元となるカメラ画像を読み出し、これを表示部20に表示制御する。これにより、日記に貼り付けられたカメラ画像を大きく表示することができる。
[日記帳の編集]
次に、過去の日付の日記の編集を行う場合の動作を図13のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、ユーザが、図3に示す日記帳33のアイテム31を選択操作することでスタートとなる。
ステップS31では、前述の「日記帳の閲覧」時と同様に、制御部52が、モバイルサーバ装置11からダウンロードした日記カレンダーを表示部20に表示制御し、ステップS32で、ユーザによる所望の日付の指定操作の待ち状態となる。
ユーザは、この編集を行う場合、ジョグダイヤル21を回転操作して所望の日付にカーソルCRを移動操作した状態で右ソフトキー23Rを押圧操作する。この場合、右ソフトキー23Rの押圧操作は、カーソルCRで選択された日付の日記データの編集指示を意味している。このため、制御部52は、右ソフトキー23Rが押圧操作されると、モバイルサーバ装置11から、該指定された日付の日記データを取り込み、ステップS34において、この日記データの取り込み完了を検出した際に、ステップS35において、該取り込んだ日記データを表示部20に表示制御する。
これにより、ダウンロードした日付の日記データに対して、所望の文字を挿入し、或いは所望のカメラ画像やシールの画像を貼り付ける編集が可能となる。この編集処理は、図11のフローチャートのステップS23〜ステップS26の動作と同様である。詳しくは、図11のフローチャートの説明を参照されたい。
ここで、ユーザは、このように日記帳の所望の日付の日記を編集することができるのであるが、過去に日記がつけられていない日付が指定された場合、デコレーションサーバ装置6は、データベース8に前述の予定日記のデータが存在するか否かを判別する。そして、予定日記のデータが存在する場合、これを編集画面に挿入し、モバイルサーバ装置11を介してユーザの携帯電話機9に送信する。これにより、ユーザは、予定日記のデータが挿入された状態から日記の編集を行うことができる。
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態においては、予約日記作成の段階でユーザにより挿入することが予約されたスケジュールデータを、当日日記作成の段階で、該当日日記に挿入することができる。このため、ユーザが希望するスケジュールデータが挿入された当日日記を自動的に作成することができる。
また、予約日記作成の段階でスケジュールデータ自体を保持すると、スケジュール帳と予約日記とで、同じスケジュールデータを2重に保持する不都合を生ずるのであるが、この実施の形態の場合、予約日記作成の段階でユーザにより挿入することが予約されたスケジュールデータは、該スケジュールを上記スケジュール帳から読み出すためのリンク情報として保持するようになっている。このため、上記同じスケジュールデータを2重に保持することで、メモリ53の記憶領域が圧迫される不都合を防止することができる。
また、この実施の形態の場合、携帯電話機で実現することができるため、外出先や出張先等で、所望のスケジュールを選択して予約日記を作成しておくだけで、この予約日記の内容を当日日記に反映させることができる。このため、出張先や外出先からでも簡単に日記を作成可能とすることができる。
また、この実施の形態の場合、制御部52が、過去分となった予約日記データをインターネット上のデコレーションサーバ装置6のデータベース8にアップロードし、このアップロードした上記過去分の予約日記データを上記メモリ53から消去する。これにより、過去分の予約日記データを上記インターネット上のデータベース8に保存し直すかたちでメモリ53から消去することができる。従って、過去分の予約日記データの増加により、メモリ53の記憶領域が圧迫される不都合を防止することができる。
最後に、上述の発明を実施するための最良の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の形態に限定されることはなく、上述の実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
1 サーバシステム、2 通信システム、3 家庭内ネットワークシステム、4 インターネット、5 コントロールサーバ装置、6 デコレーションサーバ装置、7 コミュニケーションサーバ装置、8 デコレーションサーバ装置のデータベース、9 携帯電話機、10 基地局、11 モバイルサーバ装置、12 通信ネットワーク、20 携帯電話機の表示部、21 携帯電話機のジョグダイアル、22R 携帯電話機の右キー、22L 携帯電話機の左キー、23L 携帯電話機の左ソフトキー、23R 携帯電話機の右ソフトキー、31 スケジュール帳のアイテム、32 当日日記のアイテム、33 日記帳のアイテム、34 シール箱のアイテム、35 トランスポータのアイテム、52 携帯電話機の制御部、53 携帯電話機のメモリ、56 携帯電話機のタイマ