JP4279907B2 - ニューラルネットワーク処理装置を用いてeasマーカを検出する方法及び装置 - Google Patents

ニューラルネットワーク処理装置を用いてeasマーカを検出する方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は電子物品監視(EAS)に関し、特に、ニューラルネットワーク処理を用いる電子物品監視マーカの検出に関する。
【0002】
【従来の技術】
小売り会社から商品が盗まれることを防止又は阻止するために電子物品監視システムが設けられていることは周知である。典型的なシステムにおいては、店の出口に配置された電磁界と相互作用するように設計されたマーカが商品に固定されている。マーカが磁界つまり「呼び掛け領域」に持ち込まれると、そのマーカの存在が検出されて警報が出力される。一方、チェックアウトカウンターで商品への適切な支払いがあると、商品からマーカが取り除かれるか、又はマーカがその商品に取り付けられたままであるときにはマーカの特性を変えるような不活性化(不能動化)手順が実行されてそのマーカが呼び掛けゾーンにおいてもはや検出されないようにする。
【0003】
広く使用されている1つの種類のEASシステムにおいては、呼び掛けゾーンに与えられた電磁界は選択周波数で交番し、検出すべきマーカはその磁界を通過するときにその選択周波数の調和乱れ(調和摂動)を作る磁性材料を含む。検出機器が呼び掛けゾーンに設けられてそのマーカによって作られた特有の調和周波数を認識するように同調され、その様な周波数が存在するときには検出装置がアラームを作動させる。従来の例によると、マーカは比較的滑らかなヒステリシスループを表す第1の種類の高透磁性の磁性材料を含む。その第1の種類の材料の1つの例は「パーマロイ」として知られている。その種類の材料の欠点は、その種類の材料によって生成される調和信号が、呼び掛け領域内に持ち込まれることがあるようなコイン、キー、ベルト金具、金属の商品又はその他の非マーカ品によって引き起こされる調和乱れから常に容易に識別できるとは限らない点にある。
【0004】
米国特許第4,660,025号(ハンフリー(Humphrey)に付与され、共願となる)はEASマーカに使用するための第2の種類の材料を提案する。その第2の種類の材料は実質的な不連続性を持つヒステリシスループを持ち、第1の種類の材料と比べて改良点を示し、それは、呼び掛け信号の所定の強度に対し、第2の種類の材料は第1の種類の材料よりも実質的に高調波の検出可能な振幅を発生する。それらの高調波は非マーカ材料によって生成されることはないので、検出機器は非マーカ材料に応答して間違った警報を発生することなくその第2の種類の材料を検出するように同調される。第2の種類の材料と協働するマーカは本願の出願人によって登録商標「AISLEKEEPER 」で販売されるEASシステムに広く用いられている。
【0005】
米国特許第4,980,670号((ハンフリー(Humphrey)及びヤマサキ(Yamasaki)に付与され、共願となる)はEASマーカに用いる第3の種類の磁性材料を提案する。その第3の種類の材料はその材料内の磁区の壁面の位置を固定するように処理されており、それにより、その材料は多少第2の種類の材料の特性に似ていて磁束内に階段状の変化を持つようなヒステリシスループ特性を示す。第3の種類の材料は、第2の種類の材料によって発生された信号のような高調波に富む信号を発生し、その結果、第2の種類の材料の利点を共有する一方、不活性化において便宜を追加するような一定の利点をさらに提供する。
【0006】
上で引用した´025及び´670特許の開示内容は参照としてここに組み込む。
【0007】
電子物品監視で出会う1つの困難性は呼び掛け信号の増幅レベルが呼び掛け領域内で逐次変化する点にある。また、マーカが取り付けられた商品が呼び掛け領域を通過して運ばれる通路は実際には制御できないので、マーカが、呼び掛け領域内において呼び掛け磁界が最大振幅となる位置に置かれるということは全く不確定なことである。さらに、その領域内である位置から他の位置へと磁界強度が変化することは非常に多く起こり得、最大磁界強度の位置に存在するマーカによって発生された調和信号は、その最大磁界強度の位置を回避する経路に沿って呼び掛け領域を横切るマーカによって発生される調和信号よりもかなり大くなり得る。従って、対象となるマーカのすべてを確実に検出するために、マーカによって生成された高調波の比較的低い振幅を検出するように検出機器を配置する必要がある。しかし、´025特許の図10に示されているように、第1の種類の磁性材料は、十分な振幅の磁界にさらされると、所定の検出可能なレベルで高調波を発生することがあり、その結果、第2および第3の種類の材料の信号特性に似ることになる。もちろん、第2および第3の種類の材料に関連するマーカ(以後「第2及び第3種類のマーカ」と称する)を検出するように設計されたEASシステムを用いる小売り会社は、第1種類の材料を含むマーカ(以後「第1種類のマーカ」と称する)をその会社で販売された商品に故意に取り付けることはない。しかし、電子物品監視の分野において、マーカが製造業者又は販売者によって商品に結合されたり又は商品とともに包装されて小売店がマーカを商品に取り付ける必要がないという傾向が増えている。この慣習(「出所源タグ付け」)の結果、第2及び第3の種類のマーカを検出するように設計されているEASシステムを用いる小売り業者はそのものの在庫品内に第1種類のマーカがすでに組み込まれた商品を受け取る場合がある。その小売り業者がその組み込まれたマーカの存在に気が付かない場合、又は他の理由のために、そのマーカを不活性化又は取り除くことができない又は了承しない場合に、第1の種類のマーカが呼び掛け領域内のある位置に置かれると第2及び第3の種類の信号に似たものとなって誤った警報が引き起こされることがある。そのようなシナリオは、例えば、顧客が他の場所で購入し、第1の種類の組み込まれた能動マーカを持つ商品を店に持ち込んだときにも起こり得る。
【0008】
従って、ある種類のマーカがある状況下において他の種類のマーカに似るという傾向に妨げられることなく、異なる種類のマーカを互いに確実に識別できるEASシステムを提供することが望ましい。
【0009】
2又は3以上の種類のマーカの内の1つのみの存在を選択的に認識するようにセットすることができるEASシステムを提供することも望ましい。そのようなシステムが設置された場合にはその小売り会社はそのシステムに用いる予定のマーカの種類を選択することに関して融通性を持つであろう。
【0010】
より一般的に述べると、関心の有るマーカによって発生された信号と、ノイズ信号及びマーカでない金属性の物によって発生された信号を含む他の信号との間を高い精度で識別できるEASシステムを提供することが望ましい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本願発明の目的は改良された電子物品監視装置を提供する点にある。
【0012】
また、本願発明の目的は改良された性能を持ち、その装置に用いることが予定されたマーカと他のものとを識別する電子物品監視装置を提供する点にもある。
【0013】
さらに、本願発明の目的は2種類以上の監視マーカの存在を検出することができる電子物品監視装置を提供する点にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願発明の1つの面によると、電子物品監視を実行する方法が提供され、その方法は電子監視装置の呼び掛け領域内に存在するアナログ信号を受け取る工程と、その信号を処理して複数の入力パラメータ信号を形成する工程と、その複数の入力パラメータ信号をニューラルネットワーク処理装置内で処理して既定の種類の電子監視マーカが呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する工程とを含む。
【0015】
本願発明のその面による具体例によると、複数の入力パラメータ信号の各々に個々の複数の第1重み付け値を掛けて個別の複数の第1の積を形成し、複数の第1の積の各々からの対応する積を加算して複数の第1の和を形成し、さらに、個別の非線形関数を第1の和の各々に適用して複数の第1処理値を生成し、複数の第1の重み付け値、第1の積、第1の和及び第1処理値のすべては同一の数である。また、複数の第1処理値の各々に個別の複数の第2の重み付け値を掛けて個別の複数の第2の積を形成し、複数の第2の積の各々からの対応する積を加算して複数の第2の和を形成し、さらに、個別の非線形関数を第2の和の各々に適用して複数の第2の処理値を生成し、複数の第2重み付け値、第2の積、第2の和及び第2の処理値のすべてが同一の数である。さらに、複数の第2の処理値の各々を少なくとも1つの個々の第3の重み付け値に掛けて少なくとも個々の第3の積を形成し、さらに、少なくとも1つの出力の和からなる出力和の組を形成し、その組の各々の出力の和を個別の複数の第3の積を加算することによって形成し、個別の複数の第3の積の数が複数の第2処理値と同一の数であるとともに第2の処理値の各々から発生した第3の積を含み、さらに、個別の非線形関数を各出力和に与えて個別の出力地を生成する。本願発明の望ましい実施例においては、出力和の組が2つの出力和からなり、これにより、2つの出力値が生成される。その2つの出力値の一方は第1の信号特性を持つ第1の種類の電子物品監視マーカが呼び掛け領域内に存在するか否かを示し、他方の出力値は第1の特性とは異なる第2の信号特性を持つ第2の種類の電子物品監視マーカが呼び掛け領域内に存在するか否かを示す。上述のニューラルネットワーク処理アルゴリズムの望ましいトポロジーは、18の第1処理値及び9の第2処理値を形成することによって6の入力パラメータを処理し、これにより、第1の隠れた層内の18のノード、第2の隠れた層内の9のノード及び2つの出力ノードを持つ。
【0016】
本願発明の他の面によると、連続するデジタルサンプルが受け取ったアナログ信号から形成され、また、6の入力パラメータが高速フーリエ変換(FFT)を連続するデジタルサンプルに適用し、複数の周波数帯域内の合成係数(resulting coefficient) 値を組み合わせ、さらに、すべての帯域値をその帯域値の選択された1つによって分割することによって合成周波数帯域値を正規化することによって形成される。望ましくは、ニューラルネットワーク処理装置は集積回路のデジタル信号処理(DSP)装置から組み立てられ、それは多重階層パーセプトロン(multi-layer perceptron)として知られているような種類のニューラルネットワーク処理アルゴリズムを実行するようにプログラムされている。都合良く、同一のDSPがFFT処理及び後続の計算も実行するように用いられており、それはDSP装置に提供されたデジタル信号から入力パラメータ値を生成する。
【0017】
本願発明の他の面によると、呼び掛け領域に呼び掛け信号を発生するとともに放射する手段と、呼び掛け領域内に存在するアナログ信号を受けとるアンテナと、そのアンテナによって受けとられたアナログ信号をフィルタするアナログフィルタ回路と、フィルタ済みアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換器と、そのデジタル信号を受けとり、複数の入力パラメータ値を計算し、さらに、その入力パラメータ値に関してニューラルネットワーク処理アルゴリズムを実行して所定の種類の電子物品監視マーカが呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する集積回路のデジタル信号処理装置とを備える電子物品監視装置を提供する。
【0018】
本願発明のさらに他の面によると、DSP装置は、受け取ったデジタル信号にノイズ除去処理を実行して次にノイズ除去されたデジタル信号に高速フーリエ変換を実行するようにプログラムされ、周波数帯域内の少なくともいくつかの合成係数値を組み合わせて周波数帯域値を生成し、さらに、その周波数帯域値を正規化して入力パラメータ値を生成する。
【0019】
さらに、本願発明の他の面によると、電子物品監視装置の呼び掛け領域内に存在する信号を受けとる工程と、その受けとった信号を処理して第1の信号特性を持つ第1種類の電子物品監視マーカが呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する工程と、また、受けとった信号を処理して第1の特性とは異なる第2の信号特性を持つ第2の種類の電子物品監視マーカが呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する工程とを含む電子物品監視を実行する方法を提供する。
【0020】
本願発明の後者の面に関する具体例によると、両方の処理工程は、受けとった信号からの複数の入力パラメータ信号を形成するとともにその複数の入力信号にニューラルネットワーク処理アルゴリズムを適用することによって実質的に同時に実行され、そのアルゴリズムは2つの出力信号が生成されるようなもので、そのれらの各々が2つの種類のマーカの各々の1つが存在するか否かを示す。本願発明のこの面によると、第1種類のマーカは実質的に線形のヒステリシスループを表す磁性素子を含むが、第2の種類のマーカは大きな非線形性を持つヒステリシスループを表す磁性素子を含む。
【0021】
さらに、本願発明の他の面によると、第1の種類の物品監視マーカと第2の種類の物品監視マーカとの間を識別する方法であって、その第1種類のマーカはある信号特性を表すが、その信号特性は、その第1の種類のマーカが物品監視呼び掛け領域を通過して運ばれるときに、その信号特性が実質的に第2の種類のマーカの信号特性とは異なる第1の状態と、第1の種類のマーカの信号特性が第2の種類のマーカの信号特性と似ている第2の状態との間で変化する識別方法を提供する。本願発明のこの面による方法は、所定の期間にわたる個々の時間に物品監視呼び掛け領域内に存在する信号を受けとる工程と、その所定の期間内に受けとった信号に対応する連続するサンプルを形成する工程と、第1のグループのサンプルの各々のサンプルを分析して第1のグループの各々のサンプルが第1の種類のマーカの信号特性を示すか否かを検出するが、その第1のグループのサンプルが少なくともいくつかの連続するサンプルからなる分析工程と、第2のグループのサンプルの各々のサンプルを分析して第2のグループの各々のサンプルが第2の種類のマーカの信号特性を示すか否かを検出するが、その第2のグループのサンプルが少なくともいくつかの連続するサンプルからなる分析工程と、少なくとも第2のグループのサンプルの第1の既定のサンプル数が第2の種類のマーカの信号特性を示すときに検出される場合であるが、少なくとも第1のグループのサンプルの第2の既定のサンプル数が第1の種類のマーカの信号特性を示すときに検出されない場合にアラームを作動させる工程とを含む。
【0022】
本願発明の後者の面による別の具体例によると、第1及び第2のグループのサンプルの各々は連続するサンプルからなり、第2の既定のサンプル数は1サンプルであり、第1の既定のサンプル数は2サンプルであり、警報は、第1の種類のマーカの信号特性が第2の種類のマーカの信号特性の前に検出されない場合に作動される。
【0023】
本願発明に従って提供された方法及び装置はニューラルネットワークを利用して同一の検出機器を用いることによって2つの異なる種類のEASマーカを検出する。ニューラルネットワーク処理を用いると、既定の入力パラメータの数を1、2又は2より多くの出力信号にマッピングすることができ、それらの各々は個々の種類のマーカの存在又は不存在を検出するために用いられる。本願発明の教示によると、EASシステムの検出部において受けとられた信号内に存在する多量の情報は比較的少ない数の意味のある入力パラメータを形成するように処理され、それによって、ニューラルネットワーク処理を検出信号に適用できるようになる。その結果、ニューラルネットワーク処理がこれまで電子物品監視の分野に適用できるというように認識されていなかったとしても、本願発明の開示は検出信号を処理するとともにニューラルネットワーク分析を実行できるように少ない数のパラメータに純化できる方法を示す。また、多重階層パーセプトロン処理によると、対象のマーカによって発生された信号をノイズ信号及び呼び掛け領域内に存在することがある他の信号から識別するための弾力的かつ正確な境界付けを提供することができる。
【0024】
本願発明の上記の及び他の目的、特徴及び利点は以下の望ましい実施例及びその実際の例の詳細な説明及び図面からさらに理解できるであろう。尚、図面中において同様な参照番号は同様な要素及び部品を示す。
【0025】
【実施例】
図1は本願発明に係る電子物品監視(EAS)装置10を概略ブロック図状態で示す。
【0026】
EAS装置10は信号発生回路12を備えており、信号発生回路12は送信アンテナ14を駆動して呼び掛け磁界信号16を呼び掛け領域17に放射する。EASマーカ18が呼び掛け領域17内に存在していて、呼び掛け磁界信号16に応答してマーカ信号20を放射する。マーカ信号20は受信アンテナ21及び22で受信されるが、同時に呼び掛け磁界信号16及び呼び掛け領域17内に時々存在する様々なノイズ信号も受信される。アンテナ22で受信された信号は左チャネル受信機回路24Lに提供され、そこから受信された信号は左チャネル信号コンディショニング回路26Lに伝送される。アナログフィルタ及び/又は他のアナログ信号コンディショニングの後に、調整された信号が回路26Lから左チャネルアナログ・デジタルA/D変換器28Lに提供され、それは調整された信号をデジタル信号に変換する。その結果のデジタル信号は左チャネル入力信号としてデジタル信号処理装置(DSP)30に提供される。
【0027】
受信アンテナ21は望ましくは送信アンテナ14とともに同一のハウジング内に収容される。アンテナ21を経由して受けとられた信号は右チャネル受信回路24Rに供給され、その後、それから右チャネル信号コンディショニング信号26Rに伝送され、さらに右チャネルA/D変換器28Rに伝送される。A/D変換器28Rから出力されたデジタル信号は右チャネル入力信号としてDSP30に提供される。
【0028】
本願発明の望ましい実施例によると、各素子12、14、18、21、22、24L及び24Rは前記の「AISLEKEEPER 」装置に用いられる種類のものとすることができる。例えば、マーカ18は上記の第2の種類であってもよく、又は別な例としては、第1若しくは第3の種類であってもよい。
【0029】
アンテナ21及び22並びに受信回路24R及び24Lを経由して受信された信号は、それぞれ、回路26R及び26Lでアナログフィルタのような信号調整装置にかけられる。例えば、前記の「AISLEKEEPER 」装置においては、呼び掛け磁界信号16は約73Hzの周波数で発生される。素子14、21、22、24L及び24Rが「AISLEKEEPER 」装置における場合と同様に設けられるとすると、回路26L及び26Rに提供されたフィルタ機能は、約800Hzの下限周波数と約8,000Hzの上限周波数とを持つバンドパスフィルタを備えて60Hz、73Hzのノイズ及びそれらの周波数の低調波を減衰させる一方高周波ノイズも減衰させることができる。
【0030】
A/D変換器28L及び28Rは左及び右チャネルの条件付けられた信号をそれぞれデジタル入力信号31L及び31Rに変換し、それはDSP30の入力として提供される。
【0031】
DSP回路30は例えばテキサスインスツルメンツ社から入手可能なモデルTMS−320C31フローティングポイントデジタル信号プロセッサのような従来のDSP集積回路によって実現可能である。
【0032】
図2はDSP回路30内で実行される信号処理の概略を示す。説明予定の処理はDSP回路30の作動を制御するための記憶されたプログラムの制御の下で実行されるということが理解されるであろう。(プログラムが記憶されるプログラムメモリは別に示していない。)図2に示す処理の目的は、装置10に用いる予定の1種類又は複数の種類のアクティブマーカ(作動可能な状態のマーカ)18(例えば、上述の第2及び第3の種類のマーカ)が、呼び掛け領域17内に存在するか否かを検出する点にある。
【0033】
本願発明の望ましい実践例によると、DSP30は第1種類のマーカが呼び掛け領域17内に存在するか否かを検出するようにも作動し、また、DSP30は一方の第1種類のマーカと他方の第2及び第3種類のマーカとの間も識別する。呼び掛け領域17内の第2又は第3の種類のアクティブマーカの存在を検出すると、DSP30はアラーム発動信号32を指示装置33に送るように作動する。指示装置33は例えば他の適当な作動によって視覚的及び/又は音声的警報を発生することによってアラーム発動信号に応答する。
【0034】
次に図2を参照すると、DSP30は、最初に、ブロック100L及び100Rに示すように、入力信号31L及び31Rにデジタル信号調整を実行する。例えば、ブロック100L及び100Rでの処理には入力信号31L及び31R内の固定ノイズを検出する処理と、その検出したノイズの位相とは180度外れたノイズ除去信号を発生する処理とを含むことができる。そのノイズ除去信号は次にフィードバック経路及びデジタル・アナログ変換器(図示せず)を経由してフィードバックされてA/D変換器28L及び28Rの上流に位置する加算器(図示せず)の入力アナログ信号に加えられる。
【0035】
本願発明の望ましい実施例に従って実行された他のノイズ除去(ノイズリダクション)技術によると、呼び掛け磁界信号17の複数の周期に渡って受信されたデジタル入力信号のサンプルが記憶され、次に、各磁界信号の周期からの関連サンプルの平均がとられて平均化されたサンプルのブロックを発生する。この技術の具体的な例は図3を参照して説明する。
【0036】
その目的達成のために、呼び掛け磁界信号17の周波数が73.125Hzで、各A/D変換器28L及び28Rのサンプリング速度が18.72Hzで、これにより、呼び掛け磁界信号の各周期の間に各チャネルにおいて256のデジタルサンプルが生成されると仮定する。
【0037】
この実施例によると、呼び掛け磁界信号の32周期の間に生成されるサンプルが記憶され、そして各周期からの対応サンプルが平均化されて256の平均化されたサンプルを生成する。左側チャネルの最初の8,192の連続して受信された入力サンプルを考えると、時間T1からT5までの期間に生じる32の呼び掛け磁界周期の間に発生されたSIPLk (k =1,2,・・・,8192)が、以下の式に従って平均化されて256の左側チャネルの平均化された出力サンプルAOPLi (i =1,2,・・・,256)のブロックを形成する。
【0038】
【数1】
Figure 0004279907
【0039】
この式(1) から各サンプルは32入力サンプルの平均で、そのサンプルは呼び掛け磁界信号の32の連続周期内の対応位置を占めることが理解できるであろう。この平均化はノイズの抑制につながる。
【0040】
左側チャネルの平均化された次のブロックは、入力サンプルの更新されたブロックから発生されるが、そのブロックは最も古い2,048サンプル(8の呼び掛け磁界周期)を、時間T5とT7との間に起こる8サイクルの間に得られるサンプルで置き換えることによって形成され、この結果、平均化予定のサンプルの次のブロックは時間T3からT7までの期間を示す。
【0041】
同様に、右側のチャネルの平均サンプルは、左側チャネルと同様な方法でかつ同じタイミングで、式
【0042】
【数2】
Figure 0004279907
に従って発生される。
【0043】
処理は継続されて連続するウインドウつまり8,192のサンプルのブロックが各チャネルに発生する。各ブロックは同一チャネル内の直前及び直後のブロックと、1ブロックの4分の1の程度、つまり2,048サンプル程度重なる。
【0044】
図2内のブロック102L及び102Rで示すように、各チャネル内に生成された256の平均化されたサンプルブロックは高速フーリエ変換(FET)にかけられて係数値を発生する。次に、ブロック104L及び104Rにおいて、大きさの値が、ブロック102L及び102Rでの処理によって得られる実数及び虚数係数から計算される。
【0045】
次の段階では、ブロック106L及び106Rによって示すように、ブロック104L及び104Rで生成された値の量は、各チャネルにおいて以下の周波数帯域内の値、0−1kHz、1−2kHz、2−3kHz、3−4kHz、4−5kHz及び5−6kHz内の値を結合することによって実質的に削減される。残りの(つまり、高周波)大きさの値は無視される。その結果、ブロック106L及び106Rの処理の後に、その6つの周波数帯域の各々において結合された大きさを示す6つのパラメータのみが各チャネル内に存在する。次に、工程108L及び108Rにおいて、各チャネル内の6つのパラメータが、それらの各パラメータを1−2kHz周波数帯域のために得たパラメータの値によって分割することによって正規化される。その周波数帯域が選択されるは、その帯域のためのパラメータが最も高い値を持つからであり、それによって、すべての結果の正規化されたパラメータ値はゼロから1までの数値の範囲内に入る点を認識すべきである。
【0046】
左側及び右側の各チャネル内に生成された6つのパラメータのグループは図2のブロック110によって示されたニューラルネットワークアルゴリズムに従って交互に処理される。
【0047】
処理ブロック100L及び100Rにおいて、平均化されたサンプルのブロックが各チャネル内において呼び掛け磁界信号の1回8周期ごとの速度で生成され、それは望ましい実施例においては約73hzであることを思い出すであろう。その結果、平均化されたサンプルのブロックは各チャネル内において1秒ごとに9回発生される。このタイミングはブロック102L及び102R乃至108L及び108Rにおいて実行される連続処理を通じて維持され、その結果、6つのパラメータの第2の概略18グループの各々の間に、各々(つまり、ほぼ、1秒ごとのチャネルごとの9グループ)がブロック110によって示されたニューラルネットワークのために表される。そのニューラルネットワーク処理は左及び右チャネルからそれぞれパラメータの値のグループに関して交互に実行される。
【0048】
ブロック110によって示されているニューラルネットワーク処理を図4を参照しながら説明する。
【0049】
図4に示されているニューラルネットワーク処理アルゴリズムは「多重階層パーセプトロン」(multi-layer perceptron)として知られているような種類である。図4に示された処理はNの入力パラメータIP1、IP2、・・・、IPNに関して実行される。その点まで近似する図示された実施例においては、入力パラメータNの数は6であるが、それはブロック100L、100R乃至108L、108Rに関して前に説明した信号調整及びパラメータ減少作動の結果6入力パラメータの組がニューラルネットワーク処理のために形成されるからである。
【0050】
続いて図4に言及すると、入力パラメータに関して実行された処理は「ノード」(node)の3つの階層L1、L2及びL3で実施される。最初の2つの層、L1及びL2は、「隠れた」層と考えることができ、また最後の層、L3、は出力層であり、そこで出力値が生成される。
【0051】
最初の隠れた層L1はMのノード、つまり、N11、N12、・・・、N1Mからなる。次の隠れた層L2はPのノード、つまり、N21、N22、・・・、N2Pからなる。出力層L3は2つの出力ノードN31及びN32からなる。出力値OP1及びOP2はそれぞれノードN31及びN32に生成される。
【0052】
図4に示すパーセプトロンが、最初の隠れた層L1内の18ノードを用い(つまり、M=18)、さらに第1の隠れた層L2内の9ノードを用いて(つまりP=9)定義されると、満足できる処理結果が本願発明に係るEAS装置内で得られることがわかる。明らかに、出力値OP1及びOP2の各々がEASマーカの各種類の存在又は不存在を表すときに得られる。入力パラメータIP1−IPN及びノードN11−N1Mを相互接続する各線は各入力パラメータと重み付け係数W111、・・・、W1NMとの掛け合せを示す。
【0053】
詳しく述べると、最初の入力パラメータIP1は各Mの重み付け係数W111、W112、・・・、W11Mと掛け合わせられてMの個々の積を生成し、各積はノードN11乃至N1Mの対応するものへの入力として提供される。
【0054】
同様に、他の各入力パラメータは個々の複数のM重み付け係数と掛け合わされ、その結果の積が最初の隠れた層L1の対応するノードへの入力として提供される。層L1の各ノードにおいては、ノードの入力を示す積は加算され、それから、非線形関数がその結果の和に適用されてノードの出力となる値を提供する。
【0055】
本願発明の望ましい実施例によると、各ノードに適用されたその非線形関数はログS字状(log-sigmoid) 関数である。そのような関数を表すグラフは図5に示されており、そこでは、水平軸線が関数の入力値を表し、垂直の軸線が関数の対応出力値を表す。図5に示す関数は入力を−∞から+∞までの範囲で間隔[0,1]内に位置付けることが理解できる。図5はゼロの入力値が関数によって出力値の2分の1に位置付けられることを示すが、それにもかかわらず、パーセプトロンを用いて一般的に行われるように、各ノードがバイアス値θによっても特徴付けられ、それは関数の上昇部分を左側又は右側にシフトする点に注目すべきである。
【0056】
各ノードN11乃至N1Mは個々のバイアス値とノードへの入力として提供される積を生成するために用いられる重み付け係数の値とによって完全に特徴付けられる。従って、第1の隠れた層L1のk番目のノードN1Kの出力uk は以下のように表すことができる。
【0057】
【数3】
Figure 0004279907
ここで、Fは上述のログS字状関数であり、θk はノードN1kに関連するバイアス値である。
【0058】
層L1のノードから出力されたノード出力値uk の各々が重み付け係数W2k1、W2k2、・・・、W2kPの対応するグループと掛け合わされ、その結果の積の各々が入力として第2の隠れた層L2の対応するノードN21−N2Pに適用される。前に述べたように、各ノードに入力として提供された積は加算され、ノードに対応するオフセット値を持つ非線形関数(ログS字状)はノード出力を生成するために提供される。言い換えると、層L2のk番目の出力値vk は、
【0059】
【数4】
Figure 0004279907
のように表される。ここで、θ´k はノードN2kに関連するバイアス値である。
【0060】
各N2kの出力値vk は重み付け係数W3K1及びW3K2と掛け合わされ、対応する積が出力層ノードN31及びN32への入力としてそれぞれ供給される。また、出力層L3内の各ノードへの入力として供給される積は加算され、ノードと関連するバイアスを持つ非線形関数(ログS字状)がその結果の和に適用されてノードに対応するネットワーク出力値を生成する。詳しく述べると、出力値OP1及びOP2が以下のように計算される。
【0061】
【数5】
Figure 0004279907
【0062】
【数6】
Figure 0004279907
ここで、θ″1 及びθ″2 はそれぞれノードN31及びN32と関連するバイアス値である。
【0063】
各出力値OP1及びOP2は0と1との間の範囲内で変化することができることが理解できるであろう。また、図4に図示する処理アルゴリズムの全体の効果はその範囲内の6つの入力パラメータをその範囲内の2つの出力パラメータに位置付ける点にある。
【0064】
ノードバイアス値及び重み付け係数はニューラルネットワーク処理アルゴリズムを造り上げるノードを画定するのに必要とされ、以下に説明するトレーニング手続きにおいて決定される。それらの値が決定された後、同一のものがDSP30又はDSP30に関連する別のメモリ(図示せず)内に記憶されて上記のニューラルネットワークを実行する。
【0065】
第1の出力値OP1は第1の種類のEASマーカが存在する可能性を示すときに判断され(つまり、処理されたばかりの6つの入力パラメータによって表される)、一方、第2の出力値OP2は第2又は第3の種類のマーカが存在する可能性を示す。第2及び第3の種類のマーカの個々の特徴はその2つの種類のマーカを単一の種類のものとして取り扱うことができるとともに上述した種類のEAS器具と交換して用いることができるほど似ていることがわかっている。しかし、第1の種類のマーカは、いくつかの場合において、第2の種類のマーカの特徴と誤認することがあるような特徴を持つので、追加の処理を実行する必要があり、その処理は、そうでなければ第1の種類のマーカを第2のものと取り違えることから発生する誤りの警報を防ぐために状態評価ブロック112(図2)によって表されている。状態評価ブロック112での処理のための入力は、ニューラルネットワークブロック110によって生成された出力OP1及びOP2であり、また、パラメータ減少化ブロック106L及び106Rで生成された未処理周波数帯域値である。
【0066】
最初にブロック112において、閾値的関数が各値OP1及びOP2に適用され、これにより、0.7又はそれより大きな値が得られると「1」、つまり、マーカ信号の各々の種類が存在することを示し、0.7より小さな値が得られると「0」を示す。
【0067】
実際には第1の種類のマーカによって引き起こされる「第2の種類」の信号によって発生される誤り警報を無視する技術は、第1の種類のマーカが第2の種類のマーカによって発生される信号よりも非常に高いエネルギーレベルを持つ信号を生成する傾向があるという事実に基づく。この目的達成のため、ブロック106L及び106Rから直接得られる出力が閾値と比較され、信号エネルギーがその閾値を越えるときには、値「1」を持つ出力OP2が第2の種類のマーカではなく第1の種類のマーカであることを示すと判断される。
【0068】
第1の種類のマーカによって引き起こされる誤り警報を回避するための他の技術を図6に示しており、それは状態評価ブロック112内で実行される追加の処理ルーチンを示すフローチャートである。図6のルーチンによると、最初に段階202において第1の種類のマーカの特性が検出されたか否かが決定される(つまり、OP1=1)。そうであるときには、第1の種類のマーカを検出した時間が記録され(段階204)、ルーチンが段階202に戻る。そうでないときには、段階202の後に段階206が続き、そこで、第2の種類のマーカの特徴が検出されたか否かが決定される(つまり、OP2=1)。そうでないときには、ルーチンは単に再び段階202に戻る。しかし、OP2=1のときには、ルーチンは段階208に進み、そこで、第1の種類のマーカが最近所定回数(M回)より多く検出されたか否かが決定される。そうであるときには、段階206における第2の種類の特性の検出は無視され、そして、第2の種類の特性は第1の種類マーカによって発生されたもので、それが呼び掛け領域内に運ばれて、第1の種類の特性を持つ多数の信号を発生した後にその呼び掛け領域内のある位置に持ち込まれ、そこで、そのマーカが第2の種類のマーカによって一般的に表される高調波の乱れを発生する程度に強く駆動されたと推測される。
【0069】
一方、段階208において最近第1の種類のマーカがM回より多くは記録されなかったと決定されたときには、ルーチンは段階210に進み、そこで、第2の種類のマーカが最近N回より多く検出されたか否かが決定される。そうでないときには、過渡的ノイズスパークが第2の種類のマーカの特性のふりをしているかもしれないという可能性が残り、その結果、ルーチンは第2の種類の特性の検出を記録し(段階212)、その後、段階202に戻る。
【0070】
しかし、段階210において、第2の種類の特性の最も新しい検出が、第2の種類の信号の内の少なくともNの以前の最近の記録に続くものであることが判明したときには、第2の種類のマーカは呼び掛け領域内に存在すると決定され、警報を作動させる(段階214)ような適当な工程が実行される。
【0071】
図6のルーチンの目的を達成するために、Nが1に等しくセットされると、警報を作動させるためには所定の短時間周期内で第2の種類の信号を2つだけ検出する必要がある(第1の種類の信号は存在しないと仮定する)。これは、装置が、第2の種類の信号に似ることがある偶然の信号スパイクに応答して誤った信号を発生することを防ぐのには十分である。段階210のための時間周期は呼び掛け磁界信号の1周期よりわずかに長くなるように設定することができ、これにより、2つの連続する呼び掛け信号周期内でOP2=1が検出されると警報が発生することになる。
【0072】
さらに、Mを1又は2のような合理的な小さな値に設定することができ、問題となる周期を呼び掛け領域を横切るのに通常必要とする時間間隔に対応させることができる。この場合には、第1の種類のマーカを表す信号が最近検出されたという事実により、その第1の種類のマーカによって発生された第2の種類の信号が第2の種類のマーカの存在を表すものとして誤解されることを防止することができる。
【0073】
ニューラルネットワークを「トレーニング」するための、つまり、ネットワークアルゴリズムのノードを画定するために必要とされる重み付け係数及びバイアス値を発生するための手続きを、図7を参照しながら説明するが、それはフローチャートの形式によってトレーニング手続きを示す。
【0074】
図7の手続きの第1の段階は段階250で、試験データの発生に関連する。段階250において、図1に示す装置10のようなEAS装置はセットアップされて作動状態に置かれ、そして、関心のある種類のマーカが呼び掛け領域17を通る既定の通路上を運ばれて、マーカ検出信号が、より正確には、マーカの特性を示すデータの組みが発生される。試験器具(図示せず)が既定の通路に沿って呼び掛け領域17を通過するマーカの動きを容易にするために設けられる。望ましくは、各通路は直線かつ水平で、さらに、アンテナ14及び22の面内と平行な平面内にある。かつ通路は望ましくは呼び掛け領域17内かつアンテナの面と直交する面内に画定されたグリッド内のそれぞれれの点を通過する。例えば、そのグリッドは、例えば10cmの水平及び垂直方向への規則的な間隔で互いに隔置された点から構成することができる。約1m高さを持ち、かつ約0.8mの距離で離されている典型的なアンテナに対しては、経路の配置を画定する適当なグリッドは、10行及び7列に配置された約70の点から構成することができる。各通路上を横切る距離は0.6m程度とすることができ、また、マーカは、そのマーカが呼び掛け領域を約2秒で横切る程度の速度でその領域を通過して運ばれる。
【0075】
各マーカは、呼び掛け領域を通って運ばれる間、呼び掛け信号16に応答して信号20(図1)を発生し、その信号20はアンテナ14及び22で受信され、そして、図1のブロック24L、24R乃至28L、28Rに関連して上述した信号処理に付されるとともに、図2にブロック100L、100R乃至108L、108Rに関連して説明した処理に付される。
【0076】
上述した処理タイミングであって、それによって約50msの間隔で6つの正規化されたパラメータ値の個々の組が発生するような処理タイミングを与えると、マーカが呼び掛け領域を通過して運ばれる各時間に、約35のそのようなパラメータ値の組が発生される。
【0077】
試験データを発生するために用いられる各マーカは約70回その領域を通過して運ばれるので、合計約2,000組のパラメータ値が各マーカごとに発生する。
【0078】
概念的な意味で、6つのパラメータの各データ組は6次元空間内の個々のベクトル又は点(ポイント)を表すと考えることができる。ネットワークのためのトレーニングの目的は異なる種類のデータ点を含む領域間の境界を画定する点にある。
【0079】
望ましくは、試験データを発生するために用いられるEAS装置10は、ブロック100L、100R乃至108L、108Rに示された処理を実行するとともに試験データを構成するパラメータ値の組のデータベースを発生しかつ維持するようにプログラムされたマイクロコンピュータを備える。試験装置は指示装置33を必要としないことは明らかである。
【0080】
試験データを発生するための望ましい技術によると、各々が約2,000組のパラメータ値からなる別々のデータベースは、第1種類の1つのマーカ(つまり、比較的線形のヒステリシスループ特性を持つもの)ごとに発生され、また、第2の種類の1つのマーカ(つまり、鮮明に不連続なヒステリシスループ特性を表すもの)ごとに発生され、さらに、第3の種類の3つのマーカ(つまり、ピン留めされた磁壁を持つもの)ごとに発生される。3つの後者のマーカに関しては、それらのサンプルとして、例えば約38mm、約50mm及び約75mmのように3つの区別できる長さを持つようなマーカとすることが望ましい。その手段によると、総計10,000組の6つのパラメータ値が得られて記憶される。上述の種類のマーカに関しては、第1及び第2の種類のマーカの間並びに第3の種類のマーカの3つの寸法の間には、各カテゴリー内の単一のマーカを代表的なものとして得ることができる程度の均一性が存在することがわかっている。当然であるが、そのような均一性が対象のマーカの間にない場合にはマーカの代表的なサンプリングを用いることが賢明である。
【0081】
試験データがすべてのマーカから発生した後、ルーチンの段階252(図7)を実行して、クラスタリング法又はアルゴリズムを全データベースに適用することによって試験データのより小さなデータベースを発生させる。例えば、学習ベクトル量子化(LVQ)として知られているニューラルネットワーク技術を、各マーカごとに発生する約2,000のデータ組に適用して、試験データを発生するために用いられる5つのマーカの各々ごとに概略100のまとめられたデータ組を得ることができる。クラスタリングアルゴリズムは適当にプログラムされたマイクロコンピュータ内で実行され、それは試験データベースを発生及び蓄積するために用いられるコンピュータと同一のものであることが望ましい。その結果、段階252の終りに、全試験データベースとその全試験データベースの寸法の約20分の1のまとめられた試験データベースとが発生されて蓄積される。
【0082】
図7の手続きの中の次の段階は段階254であり、そこでは、一組のデータベクトルが、3つの種類のどのマーカも不存在であることを示すデータベクトルの領域を画定するために発生される。どの種類のマーカの不存在にも対応する領域を画定し、ときには「タグなし」(no tag)ベクトルとして言及するベクトルの構造は概略図8に示されている。
【0083】
全データベース及びまとめられたデータベースも6次元空間内に画定されるベクトル又はポイントから構成され、その次元はデータベース内の各組の試験データを作る6つのパラメータによって提供される自由度の6次数に相当することを思い出すであろう。しかし、タグなしベクトルを構成するために用いられる方法を説明する目的のため、二次元の例を図8を参照して説明する。図8において、ほぼ円形状の領域300が、まとめられたデータベクトルのすべてを囲み(小さな開放円(白抜き円)によって表示されている)、そのデータベクトルは第1の種類のマーカを用いて発生されるデータから導き出されるものであると仮定する。同様に、ほぼ円形状の領域302がデータベクトル(小さなxによって記されている)のすべてを囲み、そのデータベクトルは第2及び第3の種類のマーカによって発生されたデータをまとめることによって導き出されたものであると仮定する。領域300及び302の重なりによって形成された領域304が存在することに気付くであろう。その重複領域は、第1の種類のマーカが特に強力な呼び掛け信号にさらされたときに第2及び第3の種類のマーカの信号特性をまねるように比較的高い調和を発生するという第1の種類のマーカの傾向の結果である。
【0084】
四角形306(段階254の具体例の6次元内の超立方体(hypercube) に対応する)はむしろ領域303及び302の両方を接近させて閉じ込めるように画定される。画定すべき「タグなし」ベクトルは、図8の小さな白抜き三角によって示されているように、四角形306の角及び中間点として得ることができる。段階254が望ましい実施例内で実際に実行される6次元空間において、対応する6−Dの超立方体の端部の角及び中間は総計128のポイントに達し、そのポイントはタグなしデータベクトルとして用いられることが認識できるであろう。従って、段階254は発生して蓄積される3つの種類のデータを、(1) マーカを呼び掛け領域を通過して搬送することによって発生される最初の試験データ、(2) その試験データから発生するまとめられたデータ及び(3) すべてのそのまとめられたデータポイントを限定する領域を画定するように構成されるタグなしデータポイントと結ぶ。超立方体の角及び中間点は画定することが比較的容易であるとともに比較的有効であるときに用いられたが、異なる形状の制限領域を用いることができることが理解できるとともに、ポイントを、図8に概略示されたパターンより大きいか又は小さな密度のパターンに従って制限領域の境界から選択できることも認識することができるであろう。
【0085】
図の手続きにおいて実行される次の段階は段階256であり、そこではトレーニングされるニューラルネットワークがネットワークに含まれる予定の層の数及び各層のノード数を画定することによって初期化される。ネットワークへの入力数は入力データの種類によって決定される。上述の通り、工程100L、100R乃至108L、108Rで実行される処理は各々6つの値の入力パラメータ値の組を生成する。望ましい数の出力は望ましい実施例によると2つで、その数は2種類のマーカの存在を検出することができる装置を提供するという希望に基づいて決定されたものである。ネットワーク内に3階層(2つの隠れた層及び1つの出力層)を提供することが望ましいと考えられていた。その理由は3層のネットワークはどのような任意の関数も実行できるということがわかっていたからである。従って、3層より多い層を用いることはおそらくは不必要に複雑なものとなるが、3層より少ない層を用いることは装置の性能をいくつか限定することになるであろう。各層に組み入れるノードの数を決定するにあたって、多数のノードによると装置が高い精度を持つ決定境界を発生するが、ノードの数を減少すると装置のトレーニング及び操作の間に必要な計算量が減少することを認識すべきである。現在の装置は6次元空間内に2つの接近した独立の決定領域を造り上げるようにすることが意図されたものであったので、過度の量の計算を必要とすることなく適当な程度の複雑性を決定領域境界に提供するために、総計18のノードが第1の隠れた層のために選択された。第2の層が第1の層のノードの半分のノードを持つ場合に、多層パーセプトロンがときには適当な程度の有効性及び正確性をもって作動することがわかっており、第2の層がその結果9ノードを持つように画定されていた。出力層内のノードの数は所望の出力数、この場合2に決定された。
【0086】
一旦ネットワークトポロジーが画定されると、図7のルーチンは段階258に継続し、そこでは、ネットワークモードが重み付け係数及びバイス値のためのランダムで小さな値を伴って画定され、それから、背後伝搬(backpropagation) ルールのような既知のトレーニングアルゴリズムが利用される。まとめられたデータ及びベクトル並びにタグなしベクトルのみを最初に用いる背後伝搬アルゴリズムが用いられる。第1の種類のマーカに関して発生するまとめられたベクトルに対して、出力OP1=1及びOP2=0が「正しい」出力として提供される。その後ニューラルネットワークはそれが存在状態において入力パラメータ値に適用され、その結果の出力が「正しい」値と比較されて誤差量を発生し、それは背後伝搬される。同様に、OP1=0及びOP2=1が「正しい」出力値として与えられ、タグなしベクトルに対しては「正しい」出力値はOP1=0及びOP2=0となる。その背後伝搬アルゴリズムは、所定の期間にわたって、まとめられたデータ及びタグなしベクトルデータに関して反復的に実行され、その後さらにトレーニングが完全なデータ組を用いて実行され、その完全なデータ組からはまとめられたデータが発生された。トレーニングがまとめられたデータを用いて開始されることが望ましいが、それは、それによってトレーニングに必要な全体の期間を短くするからである。
【0087】
一般的に、トレーニングは既定の反復数まで継続されるか又は誤差が既定の許容レベルより低い値に最小化されるまで継続される。上述のトポロジーを持つとともに上記のトレーニングデータを用いるニューラルネットワークにおいては、約2日のトレーニング期間がネットワークの十分な収束を作り出すことがわかっていた(つまり、重み付け係数及びバイアス値の収束)。これは、結果の重み付け係数及びバイアス値が、EAS装置の分野の各連続するインストレーションの際に用いることができる機会が与えられる場合には、合理的な時間となると考えられる。
【0088】
領域300及び302(図8)が2つの種類のマーカのためのデータポイントを個々に境界付け、それらはばらばらではないので、段階258の結果は領域300と302との間の境界308となり、それは実際には領域300及び302によって分担される領域304を分割する。分担された領域304によって表されるあいまいさによって引き起こされる誤差が上述した状態評価ブロック112(図2)によって処理される。
【0089】
段階258の完了後、図7のルーチンは段階260進み、そこではいくつかの又はすべての試験データ及びタグなしベクトルが用いられてトレーニングされたネットワークの性能を評価する。その装置の性能が十分であることがわかった場合には(段階262)トレーニング手続きは終了する。そうでない場合には、ネットワークトポロジーを再び画定することができ(例えば、装置が十分には正確ではないときにはノード数を増加させることによって、又は装置が非常に遅いときにはノード数を減少させることによって)、段階258、260及び262が繰り返される。
【0090】
段階252、256及び258を実行するのを補助するためのソフトウエアツールが市販品から入手できることが理解できるであろう。例えば、ナティック、マサチューセッツ州のマスワークス社(MathWorks Inc.)によって公表されたMATLB(登録商標)「ニューラル・ネットワーク・ツール・ボックス」のLVQ部を、段階252で実行されるクラスタリングのために用いることができる。同じ「ツールボックス」もネットワークトポロジーの画定及び背後伝搬のトレーニング手続きの実行を容易にする機能を備える。商標「MATLAB」で販売されている他のソフトウエアの機能は段階254で必要とされるような超空間に適当なタグなしベクトルポイントを構築するのに有用である。上述の「ツールボックス」の機能は、重み付け係数及びバイアス値が上述のトレーニング手続きによって決定された後に図4に示すようにニューラルネットワークを実行するために用いることもできる。
【0091】
未処理入力信号を入力パラメータ値の比較的小さな組に変換するために(特別な例では6つの入力パラメータ値)図2に関連して説明した方法は、多量な生データのニューラルネットワーク処理を実行することが可能でない限り、本願発明の十分意義のある面である。しかし、上述したデータ減少方法の変形及びその代替例を用いることは本願発明の意図する範囲内にある。例えば、6より大きな又は小さな数の入力パラメータを用いることは予想されている。特に、多数の周波数帯域内でFFT係数倍率を組み合わせることによってパラメータ値の数を増加することができ、又はその代わりに周波数帯域の数を減少することによって小さな数のパラメータ値とすることもできる。また、FFTではない変換も用いることができることが分かるであろう。用いることができるであろう変換の1つの代替例としてはさざ波変換(wavelet transform) がある。
【0092】
さらにまた、本願発明によって予定されている他の代替例のデータ減少方法はA/D編喚起から生じるデジタルサンプル時間列を得ており、その際には図3に示す平均化技術を用いるか又は用いておらず、その後に、伝達サイクル(つまり呼び掛け磁界信号サイクル)ごとに、すべての、しかし例えば20のデジタルサンプルを無視して、残りの20のサンプルをマーカがその極性を変えるサイクルの部分に対応するように選択する。それらの20のサンプルはその後マーカの信号特性を示す一組の入力パラメータを作る。それは、ここで主として説明した望ましい実施例に用いられるものより大きな組であるが、ニューラルネットワーク処理はその数の入力値に適用可能であることは信じられることである。
【0093】
さらに、他の代替例のデータ減少技術として、マーカが磁気極性を変える周期に対応する受信信号部分を分析してマーカの極−ゼロ(Pole-zero) モデルを評価し、また、パラメータ値の結果の組(4極及び4ゼロ)を発生してマーカの特性を表す。
【0094】
数値の変形を上述のニューラルネットワーク処理技術において作ることができる点も予定している。例えば、装置が単一の種類のマーカの存在又は不存在を判定することのみを必要とする場合には、出力数及び相対応する出力数におけるノード数を1に減少することができ、また、例えば、装置を相互に異なる信号特性を表す3又は4以上の異なる種類のマーカとともに選択的に用いる場合には、それらの数を3又はそれより大きな値に増加することができる。
【0095】
図8に示すように、ここで特に説明した実施例は2種類のマーカを用いて作動するものでそれらは不明瞭となりやすいが、本願発明は2つ又は3以上のマーカを検出しそれらの信号特性に実質的にあいまいさがないようにするために提供されることも予定されている。その場合には、ブロック112によって表された状態評価処理の少なくともいくつかを不要にすることができる。
【0096】
勿論、ネットワークのトポロジーは与えられた入力値の数によって部分的に決定され、それによって、上述の6より小さな又は大きな数の入力となるパラメータ減少技術における変化がネットワークトポロジー内の変化を必然的に限定することになる。
【0097】
入力パラメータの数の変化を考慮しないとすると、ノードの数を増加してネットワークによって行われる決定の信頼性を増加し、又はノードの数を減少させてトレーニング及び処理時間を減少させることが可能である。
【0098】
さらに、ネットワークのノードをログS字状関数ではなくて非線形関数を用いて実行することも予定する。しかし、背後伝搬を用いた場合に、その用いられた非線形関数が区別できることが必要であり、それにより、勾配サーチ(gradient search) をトレーニングの間に実行することができる。
【0099】
また、多層パーセプトロンに加えて他の種類のニューラルネットワークアルゴリズムを用いることも予定する。用いる可能性のある1つの種類のネットワークは放射状基底(radial basis)関数ネットワークであり、その1つの例が、D.R. Hush 他、IEEE Signal Processing Magazine 、1993年1月の8−39頁の「Progress in supervised Neural Netoworks 」の23−26頁に説明されている。
【0100】
他の種類のアナログ及び/又はデジタル信号の条件付け技術を、ブロック26L及び26R(図1)及び100L及び100R(図2)に関連して言及した技術に加えて又はその代わりに用いることができる。
【0101】
さらに、本願発明はマーカを用いて作動するEAS装置に関連する範囲内で説明されており、そのマーカは呼び掛け磁界の調和摂動を発生するが、本願発明の技術を、磁気機械的マーカ又は磁歪マーカ(magnetomechanical marker)を用いて作動する装置を含む他の種類のEAS装置に適用することも予定する。
【0102】
ニューラルネットワークは図4に並列の形状で描かれているが、従来のDSP装置のアルゴリズムの組み込みは、連続する実行の指示を提供するプログラムの制御の下で実行される。例えば、第1の隠れた層L1内のノードを実行するために必要なすべての計算は適当なシーケンスで実行され、次に、第2の隠れた層L2のノードを実行するために必要な計算が適当なシーケンスで実行され、さらに、それから、出力層L3のノードのための計算が実行される。しかし、並行に作動する複数の処理ユニットを含む処理装置の手段によって図4のアルゴリズムを実行し、それにより、例えば、層L1のノードの少なくともいくつかのための個々の計算が同時に実行されることも予定される。
【0103】
図1及び図2に示された2つのチャンネルではなくて1つのチャンネルのみを用いることも予定する。
【0104】
端的に述べると、上述の装置の様々な変形及び上述の具体例の改変が本願発明の範囲を逸脱することなく導き出すことができることを理解すべきである。装置における特に望ましい方法は例示的なもので、限定のためのものではない。本願発明の真の意図及び範囲は特許請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】ニューラルネット処理を採用した本願発明に係る電子物品監視装置の概略ブロック図である。
【図2】図1の装置のデジタル信号処理構成要素内で実行される信号処理を概略ブロック図で示す。
【図3】デジタル信号処理構成要素内で実行されるノイズ低減処理を示すタイミングチャートである。
【図4】図2に示す信号処理のニューラルネット処理の部分を概略示す。
【図5】図4に示すニューラルネット処理の一部として適用される非線形関数のグラフである。
【図6】図2に示す信号処理の一部としてニューラルネット出力信号に関して実行される状態推定処理を示すフローチャートである。
【図7】図1の装置に関連するニューラルネット装置をトレーニングするために用いられる手続きを示すフローチャートである。
【図8】2種類の物品監視マーカの存在又は不存在を示す決定領域を概略示す。
【符号の説明】
30 デジタル信号処理装置
100L、100R 信号調整回路
104L、104R 倍率計算回路
110 ニューラルネットワーク
112 状態評価回路

Claims (53)

  1. 電子物品監視装置であって、
    呼び掛け信号を発生し、且つこの呼び掛け信号を呼び掛け領域内に放射する手段と、
    前記呼び掛け領域内に存在するアナログ信号を受信するアンテナ手段と、
    このアンテナ手段によって受信された信号を処理して複数の入力パラメータ信号を形成する第1の手段と、
    前記複数の入力パラメータ信号に関して、前記受信された信号の複数の特性の同時検出及び識別をなすニューラルネットワーク処理アルゴリズムを実行することにより、所定の信号特性を持つ所定の種類の電子物品監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを決定すると共に、その所定の種類の電子物品マーカの前記所定の信号特性を、該マーカとは異なる種類の更なる電子物品監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在する場合には、この更なる電子物品監視マーカに起因する他の信号特性から識別する第2の手段とを備える装置。
  2. 請求項1の電子物品監視装置において、
    前記複数の入力パラメータ信号はデジタル信号であり、且つ第2の手段がデジタル処理装置からなると共に、
    前記デジタル処理装置は、
    a)前記複数の入力パラメータの各々を個々の複数の第1の重み付け値に掛け合わせて個々の複数の第1の積を形成し、
    b)複数の第1の積の各々からの関連する積を加算して複数の第1の和を形成し、
    c)個々の非線形関数を第1の和の各々に適用して複数の第1の処理値を生成し、前記複数の第1の重み付け値、第1積、第1和及び第1処理値のすべてが同一の数であるようにプログラムされている装置。
  3. 請求項2の電子物品監視装置において、第1の手段が、前記受信信号から連続するデジタルサンプルを形成して、この連続するデジタルサンプルを更に処理して前記複数の入力パラメータ信号を形成する手段を含む装置。
  4. 請求項3の電子物品監視装置において、前記第1の手段は、前記連続するデジタルサンプルに関して高速フーリエ変換を実行して複数の係数値を生成して、この複数の係数値を更に処理して前記複数の入力パラメータ信号を形成する手段を更に含む装置。
  5. 請求項3の電子物品監視装置において、前記第1の手段は、周波数帯域内の前記係数値の少なくともいくつかを組み合わせて複数の周波数帯域値を生成して、この複数の周波数帯域値を更に処理して前記複数の入力パラメータ信号を形成する手段を更に含む装置。
  6. 請求項5の電子物品監視装置において、前記第1の手段は、前記複数の周波数帯域値の各々を、前記周波数帯域値のうちの選択された一つで除することにより、前記複数の入力パラメータ信号を生成する手段を更に含む装置。
  7. 請求項6の電子物品監視装置において、前記複数の入力パラメータは6つの入力パラメータからなる装置。
  8. 請求項6の電子物品監視装置において、前記第1の手段は、集積回路デジタル処理装置を含み、この集積回路デジタル処理装置は、前記高速フーリエ変換を実行し、前記少なくともいくつかの係数値を結合して前記複数の周波数帯域値を生成し、前記複数の入力パラメータを発生する前記機能を実行するようにプログラムされており、この集積回路デジタル処理装置が前記第2の手段を構成する装置。
  9. 請求項2の電子物品監視装置において、前記デジタル処理装置は、
    前記複数の第1の処理値の各々を個々の複数の第2の重み付け値に掛け合わせて個々の複数の第2の積を形成し、
    複数の第2の積の各々からの関連する積を加算して複数の第2の和を形成し、
    個々の非線形関数を第2和の各々に適用して複数の第2の処理値を生成し、
    前記複数の第2の重み付け値、第2積、第2和及び第2処理値のすべてが同一の数であるように更にプログラムされている装置。
  10. 請求項9の電子物品監視装置において、前記デジタル処理装置は、
    前記複数の第2の処理値の各々を少なくとも1つの個々の第3の重み付け値に掛け合わせて少なくとも1つの個々の第3の積を形成し、
    少なくとも1つの出力和からなる出力和の組を形成し、この出力和の組の各出力和を、個々の複数の第3の積を加算することによって形成し、前記個々の複数の第3の積は、複数の第2の処理値と同一の数であって、且つ各第2の処理値から発生された第3の積を含み、
    個々の非線形関数を各出力和に適用して個々の出力値を生成するように更にプログラムされている装置。
  11. 請求項10の電子物品監視装置において、前記出力和の組は2つの出力和からなり、2つの出力値が生成される装置。
  12. 請求項11の電子物品監視装置において、前記2つの出力値のうちの一方が、第1の信号特性を持つ第1の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを示し、前記2つの出力値のうちの他方が、前記第1の特性とは異なる第2の信号特性を持つ第2の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを示す装置。
  13. 請求項10の電子物品監視装置において、前記複数の入力パラメータは6つの入力パラメータからなり、前記複数の第1処理値は18の第1処理値からなり、且つ前記複数の第2処理値は9の第2処理値からなる装置。
  14. 電子物品監視を実行する方法であって、
    電子物品監視装置の呼び掛け領域内に存在するアナログ信号を受信する工程と、
    前記受信した信号を処理して、この受信信号から複数の入力パラメータ信号を形成する第1の処理工程と、
    ニューラルネットワーク処理装置内で前記複数の入力パラメータ信号を処理して、所定の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを決定すると共に、その所定の種類の電子監視マーカの信号特性を、該マーカとは異なる種類の更なる電子物品監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在する場合には、この更なる電子物品監視マーカに起因する他の信号特性から識別する第2の処理工程とを含む方法。
  15. 請求項14の方法において、前記第2の処理工程は、
    前記複数の入力パラメータ信号の各々を個々の複数の第1の重み付け値に掛け合わせて個別の複数の第1の積を形成する工程と、
    複数の第1の積の各々からの関連する積を加算して複数の第1の和を形成する工程と、
    個々の非線形関数を第1和の各々に適用して複数の第1の処理値を生成する工程であって、前記複数の第1の重み付け値、第1積、第1和及び第1処理値のすべてが同一の数である工程とを含む方法。
  16. 請求項15の方法において、前記第2の処理工程は、
    前記複数の第1の処理値の各々を個々の複数の第2の重み付け値に掛け合わせて個々の複数の第2の積を形成する工程と、
    複数の第2の積の各々からの関連する積を加算して複数の第2の和を形成する工程と、
    個々の非線形関数を第2和の各々に適用して複数の第2の処理値を生成する工程であって、前記複数の第2の重み付け値、第2積、第2和及び第2処理値のすべてが同一の数である工程とを含む方法。
  17. 請求項16の方法において、前記第2の処理工程は、
    前記複数の第2の処理値の各々を少なくとも1つの個々の第3の重み付け値に掛け合わせて少なくとも1つの個々の第3の積を形成する工程と、
    少なくとも1つの出力和からなる出力和の組を形成する工程であって、前記出力和の組の各出力和を、個々の複数の第3の積を加算することによって形成し、前記個々の複数の第3の積が複数の第2の処理値と同一の数であって、且つ各第2の処理値から発生された第3の積を含む工程と、
    個々の非線形 関数を各出力和に適用して個々の出力値を生成する工程とを含む方法。
  18. 請求項17の方法において、前記出力和の組は2つの出力和からなり、2つの出力値が生成される方法。
  19. 請求項18の方法において、前記2つの出力値のうちの一方が、第1の信号特性を持つ第1の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを示し、前記2つの出力値のうちの他方が、第1の信号特性とは異なる第2の信号特性を持つ第2の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを示す方法。
  20. 請求項18の方法において、前記複数の入力パラメータは6つの入力パラメータからなり、前記複数の第1処理値は18の第1処理値からなり、さらに前記複数の第2処理値は9の第2処理値からなる方法。
  21. 請求項14の方法において、第1の処理工程は前記受信信号から連続するデジタルサンプルを形成して、この連続するデジタルサンプルを更に処理して前記複数の入力パラメータ信号を形成する工程を含む方法。
  22. 請求項21の方法において、第1の処理工程は、前記連続するデジタルサンプルに関して高速フーリエ変換を実行して複数の係数値を生成して、この複数の係数値を更に処理して前記複数の入力パラメータ信号を形成する工程を更に含む方法。
  23. 請求項22の方法において、前記第1の処理工程は、周波数帯域内の前記係数値の少なくともいくつかを組み合わせて複数の周波数帯域値を生成して、この複数の周波数帯域値を更に処理して前記複数の入力パラメータ信号を形成する工程を含む方法。
  24. 請求項23の方法において、前記第1の処理工程は、前記複数の周波数帯域値の各々を前記周波数帯域値の選択された1つにより除して前記複数の入力パラメータ信号を生成する工程を更に含む方法。
  25. 請求項24の方法において、前記複数の入力パラメータは6つの入力パラメータからなる方法。
  26. 請求項14の方法において、前記ニューラルネットワーク処理装置はニューラルネットワーク処理アルゴリズムを実行するようにプログラムされた集積回路ディジット信号処理装置からなる方法。
  27. 請求項26の方法において、前記ニューラルネットワーク処理アルゴリズムは多層パーセプトロンを構成する方法。
  28. 電子物品監視装置であって、
    呼び掛け領域内に呼び掛け信号を発生しかつ放射する手段と、
    前記呼び掛け領域内に存在するアナログ信号を受信するアンテナ手段と、
    このアンテナ手段によって受信されたアナログ信号をフィルタリングするアナログフィルタ手段と、
    前記フィルタリングされたアナログ信号をデジタル信号に変換する変換手段と、
    前記デジタル信号を受信し、この受信されたデジタル信号からの複数の入力パラメータ値を計算し、前記複数の入力パラメータ値に関してニューラルネットワーク処理アルゴリズムを実行して、所定の種類の電子物品監視マーカが呼び掛け領域内に存在するか否かを決定すると共に、その所定の種類の電子物品監視マーカの信号特性を、該マーカとは異なる種類の更なる電子物品監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在する場合には、この更なる電子物品監視マーカに起因する他の信号特性から識別する集積回路デジタル信号処理装置とを備える装置。
  29. 請求項28の電子物品監視装置において、前記ニューラルネットワーク処理アルゴリズムは多層パーセプトロンを構成する装置。
  30. 請求項29の電子物品監視装置において、前記多層パーセプトロンはノードの2つの隠れた層及び少なくとも1つの出力ノードの出力層からなる装置。
  31. 請求項30の電子物品監視装置において、
    前記複数の入力パラメータは6つの入力パラメータからなり、
    前記2つ隠れた層のうちの一方は18のノードからなり、
    前記2つの隠れた層のうちの他方は9のノードからなり、
    前記出力層は2つの出力ノードからなる装置。
  32. 請求項31の電子物品監視装置において、
    個々の出力値が前記2つの出力ノードの各々において生成され、
    前記2つの出力値のうちの一方が、第1の信号特性を持つ第1の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを示し、
    前記2つの出力値のうちの他方が、前記第1の信号特性とは異なる第2の信号特性を持つ第2の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを示す装置。
  33. 請求項30の電子物品監視装置において、個々のログS字状関数が前記ノードの各々において実行される装置。
  34. 請求項28の電子物品監視装置において、
    前記集積回路デジタル信号処理装置は、受信したデジタル信号にノイズリダクション処理を実行してノイズが低減されたデジタル信号を形成し、
    このノイズが低減されたデジタル信号に対して高速フーリエ変換を実行して複数の係数値を生成し、周波数帯域内で複数の係数値の内の少なくともいくつかを組み合わせて複数の周波数帯域値を生成し、
    複数の周波数帯域値を正規化して前記複数の入力パラメータ値を生成するようにプログラムされている装置。
  35. 電子物品監視装置であって、
    呼び掛け領域内の呼び掛け信号を発生し且つ放射する手段と、
    前記呼び掛け領域内に存在する信号を受信するアンテナ手段と、
    前記受信信号を処理して第1の信号特性を持つ第1の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する第1手段と、
    前記受信信号を処理して 前記第1の信号特性とは異なる第2の信号特性を持つ第2の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する第2手段とを備える装置。
  36. 請求項35の電子物品監視装置において、前記第1及び第2の手段は適宜にプログラムされたデジタル処理装置によって少なくとも部分的に構成される装置。
  37. 請求項36の電子物品監視装置において、前記デジタル処理装置は、前記受信信号から複数の入力パラメータ信号を形成するとともにニューラルネットワーク処理 アルゴリズムを前記複数の入力パラメータ信号に適用するようにプログラムされており、前記アルゴリズムは2つの出力信号を生成するのに適しており、前記出力信号の各々は前記2つの種類のマーカの個々の1つが存在するか否かを示す装置。
  38. 請求項37の電子物品監視装置において、前記第1の種類の電子監視マーカは実質的に線形のヒステリシスループ特性を表す磁気素子を備え、前記第2の種類の電子監視マーカは大きな非線形性を含むヒステリシスループ特性を表す磁気素子を含む装置。
  39. 電子物品監視を実行する方法であって、
    電子物品監視装置の呼び掛け領域内に存在する信号を受信する工程と、
    前記受信した信号を処理して第1の信号特性を持つ第1の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する第1の処理工程と、
    この第1の処理工程と同時に、前記受信した信号を処理して第1の信号特性とは異なる第2の信号特性を持つ第2の種類の電子監視マーカが前記呼び掛け領域内に存在するか否かを決定する第2の処理工程とを含む方法。
  40. 請求項39の方法において、第1及び第2の処理工程は、前記受信した信号から複数の入力パラメータを形成し、且つニューラルネットワーク処理アルゴリズムを前記複数の入力パラメータ信号に適用することによって実行され、前記アルゴリズムは2つの出力信号を生成するように適合され、前記出力信号の各々は前記2つの種類のマーカのうちの個々の1つが存在するか否かを示す装置。
  41. 請求項39の方法において、前記第1の種類の電子監視マーカは実質的に線形のヒステリシスループ特性を示す磁気素子を含み、前記第2の種類の電子監視マーカは大きな非線形性を含むヒステリシスループ特性を表す磁気素子を含む装置。
  42. 第1の種類の物品監視マーカと第2の種類の物品監視マーカとを識別する方法であり、その第1の種類の物品監視マーカは、この第1の種類のマーカが物品監視呼び掛け領域を通過して運ばれるときに、この第1の種類のマーカが示す信号特性が、第2の種類のマーカの信号特性とは実質的に異なる第1の状態と、第1の種類のマーカの前記信号特性が第2の種類のマーカの信号特性に類似する第2の状態との間で変化し、前記方法は、
    所定の時間に亘る個々の時間で前記物品監視呼び掛け領域に存在する信号を受信する工程と、
    前記所定の時間の間に受け取った前記信号に対応するサンプル列を形成する工程と、
    第1のグループのサンプルの各サンプルを分析して第1グループの各サンプルが第1の種類のマーカの前記信号特性を示すか否かを決定し、
    第1グループのサンプルが少なくとも幾つかの前記サンプル列からなる工程と、
    第2グループのサンプルの各サンプルを分析して第2グループの各サンプルが第2の種類のマーカの前記信号特性を示すか否かを決定し、
    第2のグループのサンプルが前記サンプル列の少なくとも幾つかからなる工程と、
    第2のグループのサンプルのうちの少なくとも第1の所定数のサンプルが、第2の種類のマーカの前記信号特性を示すことが検出される場合には警報を作動させるが、第1のグループのサンプルのうちの少なくとも第2の所定数のサンプルが、第1の種類のマーカの前記信号特性を示すときは警報を作動させない工程とを含む方法。
  43. 請求項42の方法において、第1及び第2グループのサンプルの各々が前記サンプル列からなる方法。
  44. 請求項42の方法において、サンプルの第2の所定数が1サンプルである方法。
  45. 請求項42の方法において、サンプルの第1の所定の数が2サンプルである方法。
  46. 請求項42の方法において、前記警報は、第1の種類のマーカの前記信号特性が、第2の種類のマーカの前記信号特性の前に検出されない場合に作動する方法。
  47. 請求項42の方法において、第1の種類の物品監視マーカは実質的に線形のヒステリシスループ特性を表す磁気素子を備え、第2の種類の物品監視マーカは大きな非線形性を含むヒステリシスループ特性を表す磁気素子を含む方法。
  48. 第1の種類の物品監視マーカと第2の種類の物品監視マーカとを識別する識別装置であり、その第1の種類の物品監視マーカは、この第1の種類のマーカが物品監視呼び掛け領域を通過して運ばれるときに、この第1の種類のマーカが示す信号特性が、第2の種類のマーカの信号特性とは実質的に異なる第1の状態と、第1の種類のマーカの前記信号特性が第2の種類のマーカの信号特性に類似する第2の状態との間で変化し、前記識別装置は、
    前記呼び掛け領域内に呼び掛け信号を発生しかつ放射する手段と、
    所定の時間に亘る個々の時間で前記物品監視呼び掛け領域に存在する信号を受信するアンテナ手段と、
    前記所定の時間の間に受け取った前記信号に対応するサンプル列を形成する手段と、
    第1のグループのサンプルの各サンプルを分析して第1グループの各サンプルが第1の種類のマーカの前記信号特性を示すか否かを検出し、
    第1グループのサンプルが少なくとも複数の前記サンプル列からなる第1手段と、
    第2グループのサンプルの各サンプルを分析して第2グループの各サンプルが第2の種類のマーカの前記信号特性を示すか否かを検出し、第2のグループのサンプルが少なくとも複数の前記サンプル列からなる手段と、
    前記第2のグループのサンプルのうちの少なくとも第1の所定数のサンプルが、前記第 2の種類のマーカの前記信号特性を示すときには警報を作動させるが、第1のグループのサンプルのうちの少なくとも第2の所定数のサンプルが、第1の種類のマーカの前記信号特性を示すときは警報を作動させない手段とを備える装置。
  49. 請求項48の装置において、前記第1及び第2グループのサンプルの各々は前記サンプル列からなる装置。
  50. 請求項48の装置において、第2の所定数のサンプルは1サンプルである装置。
  51. 請求項48の装置において、第1の所定数のサンプルは2サンプルである装置。
  52. 請求項48の装置において、前記警報は、第1の種類のマーカの前記信号特性が、第2の種類のマーカの前記信号特性の前に検出されない場合に作動する装置。
  53. 請求項48の装置において、第1の種類の物品監視マーカは実質的に線形のヒステリシスループ特性を表す磁気素子を備え、第2の種類の物品監視マーカは大きな非線形性を含むヒステリシスループ特性を表す磁気素子を含む装置。
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