JP4278588B2 - 冷菓製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばソフトクリーム(ソフトアイスクリーム)等の冷菓を製造する冷菓製造装置に関するものである。
従来よりこの種冷菓製造装置は、コンプレッサ、凝縮器、キャピラリチューブ及び冷却シリンダとホッパー(ミックスタンク)に装備した冷却器からなる冷却装置を備え、この冷却装置によって冷菓製造時には冷却器に液化冷媒を減圧してから流して冷却シリンダ、ホッパーを冷却する。そして、冷却シリンダ内にはビータ(撹拌手段)が取り付けられ、冷却シリンダ内のミックスを冷却器により冷却しながら、ビータによって撹拌し、ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓を製造するものであった(例えば、特許文献1参照)。
この場合、ミックスはホッパー内に貯溜され、ホッパーからはミックス供給器によって冷却シリンダ内にミックスを流し込む方式が採られていた。このミックス供給器は上端が大気中に開放し、ホッパー内の下端部にてホッパー内に連通したパイプ状のものであり、ミックスの供給量はこのミックス供給器におけるヘッド差に依存していた。
即ち、ホッパーから冷却シリンダへのミックスの供給は重力に依存していたため、供給量が安定しない欠点があった。また、ミックスは予め原料袋内に収納されているものを開封し、ホッパー内に注入するものであったため、ホッパー内にて雑菌に汚染され、衛生上の問題が発生する欠点もあった。
特開平10−271957号公報
そこで、例えば可撓性の袋本体とその外側の外層体から成るミックス原料袋を準備し、ミックスを袋本体に収納し、この袋本体と外層体間の密閉空間に圧縮空気を供給することで袋本体を加圧し、袋本体からミックスを押し出し、ミックス原料チューブ(ミックス供給通路)を介して直接冷却シリンダに供給する方法が考えられる。係る方法によれば、ミックスを重力に依存すること無く、且つ、ホッパーに移し替えること無くミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給できる。
この場合、冷菓の抽出に伴って冷却シリンダ内の空気圧力が低下すると、その圧力差によってミックス原料袋の袋本体からミックス原料チューブにミックスが押し出され、冷却シリンダに供給されることになる。そして、所定の設定時間でミックスの供給を停止させるものであるが、冷菓の抽出が頻繁に行われると、ミックスの供給が間に合わなくなり、冷却シリンダ内におけるミックス不足が発生する問題が生じていた。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、冷菓の抽出が頻繁に行われても冷却シリンダ内においてミックス不足が生じることのない冷菓製造装置を提供するものである。
本発明の冷菓製造装置は、ミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、ミックスが収納された可撓性を有する袋本体、及び、この袋本体の外側に設けられて当該袋本体との間に密閉空間を形成可能とされた可撓性を有する外層体とから成るミックス原料袋を保冷する保冷庫と、空気圧縮装置と、ミックス原料袋の袋本体から冷却シリンダにミックスを供給するためのミックス供給通路と、空気圧縮装置にて生成された圧縮空気をミックス原料袋の外層体と袋本体との間に供給するための袋加圧通路と、圧縮空気を冷却シリンダ内に供給するための空気供給通路と、ミックス原料袋の外層体と袋本体との間の密閉空間内の空気圧力を検出するための袋圧力検出手段と、冷却シリンダ内の空気圧力を検出するためのシリンダ圧力検出手段と、空気圧縮装置を制御する制御手段とを備え、制御手段は、シリンダ圧力検出手段の出力に基づいて冷却シリンダからの冷菓抽出量を算出し、袋圧力検出手段の出力に基づいて袋本体から冷却シリンダへのミックス供給量を算出し、これら算出された冷菓抽出量とミックス供給量とに基づいて冷却シリンダへのミックスの供給を制御すると共に、冷却シリンダからの冷菓の抽出間隔に応じて、冷却シリンダに供給するミックスの量を調整することを特徴とする。
請求項2の発明の冷菓製造装置は、上記において制御手段は、冷却シリンダからの冷菓の抽出間隔が所定時間以内の場合、冷却シリンダに供給するミックスの量を増大させることを特徴とする。
本発明の冷菓製造装置では、ミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、この冷却シリンダへのミックスの供給を制御するための制御手段とを設け、この制御手段により、冷却シリンダからの冷菓の抽出間隔に応じて、冷却シリンダに供給するミックスの量を調整するので、例えば請求項2の如く冷却シリンダからの冷菓の抽出間隔が所定時間以内の場合、冷却シリンダに供給するミックスの量を増大させるようにすることにより、冷却シリンダから頻繁に冷菓が抽出されるときのミックス不足の発生を未然に回避して円滑な冷菓の製造を行うことができるようになる。
特に、ミックスが収納された可撓性を有する袋本体、及び、この袋本体の外側に設けられて当該袋本体との間に密閉空間を形成可能とされた可撓性を有する外層体とから成るミックス原料袋を保冷する保冷庫と、空気圧縮装置と、このミックス原料袋の袋本体から冷却シリンダにミックスを供給するためのミックス供給通路と、空気圧縮装置にて生成された圧縮空気をミックス原料袋の外層体と袋本体との間に供給するための袋加圧通路と、圧縮空気を冷却シリンダ内に供給するための空気供給通路と、ミックス原料袋の外層体と袋本体との間の密閉空間内の空気圧力を検出するための袋圧力検出手段と、冷却シリンダ内の空気圧力を検出するためのシリンダ圧力検出手段とを設け、制御手段により、空気圧縮装置を制御すると共に、シリンダ圧力検出手段の出力に基づいて冷却シリンダからの冷菓抽出量を算出し、袋圧力検出手段の出力に基づいて袋本体から冷却シリンダへのミックス供給量を算出し、これら算出された冷菓抽出量とミックス供給量とに基づいて冷却シリンダへのミックスの供給を制御するようにすれば、冷却シリンダへのミックスの供給を的確に制御することが可能となる。
また、ミックス原料袋ごと保冷庫内でミックスを保冷し、空気圧縮装置により、袋加圧通路を介して袋本体と外層体の間に構成された密閉空間に圧縮空気を供給することにより、袋本体内に収納されたミックスをミックス供給通路に押し出し、当該ミックス供給通路を介して直接冷却シリンダにミックスを供給して冷菓を製造することができるようになる。これにより、重力に依存したミックスの供給方式を廃して安定的なミックスの自動供給を実現できるようになると共に、ミックスをミックス原料袋から直接冷却シリンダに供給することで、従来の如くホッパーにおいて衛生上の問題が発生することも無くなる。また、空気供給通路を介して冷却シリンダ内に圧縮空気を供給するので、支障無く冷菓のオーバーランが得られる。
更に、ミックス原料袋自体に圧縮空気による袋本体からのミックスの押し出し機能を持たせることができるようになり、機器構成の簡素化と取扱及び管理の容易化を実現することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用した実施例の冷菓製造装置SMの一部縦断斜視図、図2は冷菓製造装置SMのミックス供給に関する構成図、図3は冷菓製造装置SMの電気回路のブロック図を示している。
実施例の冷菓製造装置SMは、ソフトクリームやシャーベット(シェーク)等の冷菓(実施例ではソフトクリームを製造するものとする)を製造販売するための装置であり、図1において本体1の上部には、ソフトクリームの原料ミックス(ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓原料となるミックス)を収納したミックス原料袋5(図1では図示しない。)を貯蔵保冷するための断熱性の保冷庫2が設けられている。この保冷庫2の庫内2Aは前面が開口しており、この前面開口は回動自在の断熱扉3にて開閉自在に閉塞され、ミックス原料袋5の交換時等には、この断熱扉3が開放される。尚、33はこの断熱扉3の開閉を検知するための保冷庫開閉スイッチである。
一方、保冷庫2の庫内2A天井部には図示しない保冷庫冷却器と送風機が配設されており、保冷庫2の背部には保冷庫コンプレッサ18Aや図示しない保冷庫用凝縮器が設置されて前記保冷庫冷却器と周知の冷媒回路を構成している。この保冷庫コンプレッサ18Aが運転されると保冷庫冷却器が冷却作用を発揮する。そして、この保冷庫冷却器により冷却された冷気が送風機により庫内2Aに循環されて保冷庫2内のミックス原料袋5や後述する周辺部品は所定の温度に保冷される。
ミックス原料袋5は袋ケース31内に納出自在に収納保持され、その状態で保冷庫2の庫内2Aに収納されて装填される。尚、本実施例において冷菓製造装置SMは、後述する如き冷却シリンダ8を2つ備え、二種のミックス(原料)により冷菓を製造可能とされているが、冷却シリンダ8を一つ備えるものでもよい。従って、本実施例では、保冷庫2の庫内2Aにそれぞれのミックス原料袋5を収納した袋ケース31、31が二つ並置されるものとする。この袋ケース31はワイヤーにて網状に構成された上下二部品から構成されている。
一方、保冷庫2の後部内壁には袋ケース31の後部を保持し、それを前側に低く斜めにするための図示しない支持部が形成されていると共に、保冷庫2の前部内壁には、袋ケース31の前部を保持するための係止部材79が左右に渡って設けられている。また、保冷庫2の内壁からは図1に示す如く袋加圧通路を構成する袋加圧パイプ7の接続部7Aと、空気供給通路としてのエアー回路51の接続部51Aが設けられている。更に、保冷庫2の庫内2A底壁には後述する冷却シリンダ8のミックス入口9が開口して設けられている。尚、本実施例では、上述した如く二種のミックス原料により冷菓を製造可能とするものであるため、袋加圧パイプ7の接続部7A、エアー回路51の接続部51A及び冷却シリンダ8、ミックス入口9及び後述するY型混合器57はそれぞれ二つずつ設けられている。
ここで、実施例のミックス原料袋5は、例えば熱溶着された可撓性を有する樹脂製の袋本体21と、この袋本体21の一面に取り付けられ、袋本体21内と外部とを連通する硬質樹脂製の出口部材22と、この出口部材22に基端が取り付けられ、袋本体21内に連通したミックス供給通路を構成するミックス原料チューブ34と、袋本体21の他面に周囲を溶着され、当該袋本体21と同素材から成る可撓性の外層体23と、この外層体23と袋本体21の間の非接着部分に連通するように袋本体21の一面に取り付けられた硬質樹脂製の連通口部材24とから構成されている(図2)。
前記外層体23と袋本体21とは当該外層体23の周囲以外は非接着状態とされており、これにより、外層体23と袋本体21間には密閉空間A(図2に空気で示す)が構成可能とされている。そして、前記連通口部材24はこの外層体23と袋本体21との間(密閉空間A)と外部とを連通する。また、ミックス(図2にミックスで示す)はこの袋本体21内に収納されると共に、外層体23と袋本体21との間の密閉空間Aには圧縮空気が供給可能とされている。
上述した如くミックスを収納したミックス原料袋5を、袋ケース31内に収納した状態で保持し、保冷庫2の庫内2Aに収納する。この状態では、袋ケース31及びミックス原料袋5は前部がやや低く傾斜した状態で、その下方に十分なる空間を存して係止される。この状態で、前述の如く出口部材22に予め取り付けられたミックス原料チューブ34を後述する如く合流通路部材としてのY型混合器57に接続し、連通口部材24と接続部7Aとの間を袋加圧パイプ7にて連通接続する。また、接続部51AとY型混合器57との間をエアー回路51により連通接続する。
前記ミックス原料チューブ34は可撓性及び柔軟性を有した軟質合成樹脂チューブから構成されており、前述の如くその基端は予めミックス原料袋5の出口部材22に接続されている。そして、ミックス原料チューブ34の先端は熱溶着されて封止され、外部と接触しないようにミックス原料チューブ34内の通路は衛生的に保持されており、Y型混合器57に接続する際に切断されて開口されることになる。
一方、図1において8は、前記ミックス入口9から流入するミックスを回転するビータ(撹拌手段)10により撹拌して冷菓を製造する前述した冷却シリンダであり、その周囲にはシリンダ冷却器11が取り付けられている。ビータ10はビータモータ12、駆動伝達ベルト、減速機13及び回転軸を介して回転される。各冷却シリンダ8、8で製造された冷菓は、冷却シリンダ8、8の前面開口を開閉可能に閉塞するフリーザドア14に配設された取出レバー15、15を操作することにより、プランジャー16、16が上下動し、図示しない抽出路が開放されると共に、ビータ10が回転駆動されることにより、それぞれ取り出される。上記フリーザドア14や取出レバー15、15、プランジャー16、16により冷菓抽出部が構成されている。
前記フリーザドア14は透明ガラス、若しくは、透明硬質樹脂にて構成されて透視部を構成する。このフリーザドア14を通して冷却シリンダ8、8内は前方から透視可能とされている。このフリーザドア14の本体1側の面には永久磁石36が埋め込まれており、この永久磁石36に対応する位置の本体1前面にはリードスイッチ37が取り付けられている。そして、フリーザドア14が本体1に取り付けられ、冷却シリンダ8、8の前面開口を閉塞したときに、このリードスイッチ37は永久磁石36によって接点が閉じられ、フリーザドア14が取り外されて冷却シリンダ8、8の前面開口が開放されたときは、リードスイッチ37の接点が開放されるよう構成されている。
また、冷菓抽出部を構成する取出レバー15、15の後方に対応する位置の本体1前面には近接スイッチ38(図3に示す)が取り付けられている。この近接スイッチ38は赤外線や音波を用いて取出レバー15、15が手前に倒されたことを検出する。
更に、図1に示す如く保冷庫2の内壁には洗浄用ホース接続口39が設けられている。この洗浄用ホース接続口39には冷却シリンダ8内の洗浄の際に洗浄用水を冷却シリンダ8内に吐出するための洗浄用ホース(図示せず)が接続されるものであり、側面に引き出された洗浄用水配管41に連通している。この洗浄用水配管41は図示しない水道管に接続され、更に、洗浄用水配管41の途中には開閉栓42が介設されて、本体1の前面に配設されている。この開閉栓42は常には洗浄用水配管41を閉じており、冷却シリンダ8を洗浄する際にはこれを回して洗浄用水配管41を開くものである。
上記本体1の下部には冷却装置Rを構成するコンプレッサ18や凝縮器20、四方弁19等が収納設置されている。尚、この四方弁19は前記シリンダ冷却器11に高温冷媒を流して解凍・殺菌(加熱殺菌)などを行わせるためのものである。
次に、図2において27は空気圧縮装置を構成するエアーポンプであり、このエアーポンプ27の吐出パイプ28にはエアーポンプ27側が逆方向とされた逆止弁46が接続されている。そして、この吐出パイプ28の逆止弁46の下流側には排気パイプ49が接続され、この排気パイプ49には排気手段を構成する排気電磁弁48(エアーポンプの保護とエアー回路の排気用)が接続される。
吐出パイプ28には更に三方弁52の入口が接続され、この三方弁52の一方の出口に空気供給通路としてのエアー回路51の一端が接続される。このエアー回路51には逆止弁56が取り付けられている。この逆止弁56は斜め下方に窄まる弾性薄肉片から成るダックビルにて構成されており、上流側(三方弁52側)からの圧力で流路を開放し、下流側(Y型混合器57側)からの圧力で流路を閉じるものである。そして、三方弁52の他方の出口には袋加圧パイプ7が接続される。三方弁52は、非通電状態で入口(エアーポンプ27側)と冷却シリンダ側となる一方の出口(エアー回路51側)を連通しており、通電されて入口と袋側となる他方の出口(袋加圧パイプ7側)を連通するように切り換える。
また、逆止弁56の三方弁52側の位置のエアー回路51にはシリンダ圧力検出手段としてのシリンダ圧力センサ47が設けられると共に、袋加圧パイプ7には袋圧力検出手段としての袋圧力センサ53が設けられている。シリンダ圧力センサ47はエアー回路51を介して冷却シリンダ8内の空気圧力Pcを検出し、袋圧力センサ53は袋加圧パイプ7を介してミックス原料袋5の袋本体21と外層体23間の密閉空間A内の空気圧力Pdを検出する。
そして、前記エアー回路51の他端はY型混合器57の上端に構成された第2の入口57Bに着脱可能に接続される。更に、このY型混合器57下端の出口57Cは冷却シリンダ8のミックス入口9に着脱可能に接続され、冷却シリンダ8内に連通される。尚、出口57C内側におけるY型混合器57内には逆止弁54が取り付けられている。この逆止弁54は下方に窄まる弾性薄肉片から成る前述したダックビルにて構成されており、上流側(エアー回路51側)からの圧力で流路を開放し、下流側(冷却シリンダ8側)からの圧力で流路を閉じるものである。また、これらミックス原料袋5、ミックス原料チューブ34、エアー回路51、袋加圧パイプ7及びY型混合器57は保冷庫2の庫内2Aに位置し、保冷されることになる。
ここで、ミックス原料チューブ34の先端は、前述の如く切断した後、切口をY型混合器57の第1の入口57A内に挿入し、接続具(図示せず)により着脱可能に接続する。この第1の入口57Aは、第2の入口57Bと出口57Cを結ぶY型混合器57の上下方向の直管部分の側面(逆止弁54の上流側)から斜め上方に分岐したかたちで形成されている。また、第1の入口57A内には逆止弁61が設けられ、ミックス原料チューブ34の先端切口はこの逆止弁61の上流側にて開口している。この逆止弁61も斜め下方に窄まる弾性薄肉片から成る前述したダックビルにて構成されており、上流側(ミックス原料チューブ34側)からの圧力で流路を開放し、下流側(Y型混合器57の直管部分側)からの圧力で流路を閉じるものである。
次に、図3において73は制御手段を構成するマイクロコンピュータであり、このマイクロコンピュータ73の入力には前述した近接スイッチ38や袋圧力センサ53、シリンダ圧力センサ47の出力が接続されている。更に、マイクロコンピュータ73の入力には冷却シリンダ8の温度を検出する冷却シリンダ温度センサ81や、これも冷却シリンダ8の温度を検出し、その過冷却状態を捉えるための過冷却センサ82や、ビータモータ12に加わるトルクを検出するためのビータモータトルクセンサ83の出力が接続されている。マイクロコンピュータ73の入力には、更に本体1のコントロールパネル74に設けられたオーバーラン調整スイッチ(操作手段を構成する操作スイッチ)76や、ここでは図示しないが前記保冷庫開閉スイッチ33、リードスイッチ37の他、コントロールパネル74に設けられた冷却スイッチ77も接続されている。
更に、マイクロコンピュータ73の出力には前述した冷却装置Rのコンプレッサ18、18Aやビータモータ12、エアーポンプ27、三方弁52が接続される他、ここでは図示しないが前記排気電磁弁48も接続されている。更にまた、マイクロコンピュータ73の出力には前記コントロールパネル74に設けられた液晶表示器78も接続されている。尚、マイクロコンピュータ73には保冷庫2の庫内2Aの温度を検出する温度センサも図示しないが接続される。
以上の構成で、次に図4のタイミングチャートを参照しながら動作を説明する。冷菓製造装置SMの図示しない電源プラグが電源に接続されて電源がONされると、マイクロコンピュータ73は先ずリードスイッチ37の接点が閉じているか否か判断する。そして、フリーザドア14が取り付けられて冷却シリンダ8、8の前面開口を閉じており、永久磁石36がリードスイッチ37の接点を閉じていれば以後の運転の開始を許容するが、フリーザドア14が正常に取り付けられておらず、リードスイッチ37の接点が開いている場合には以後の運転の開始を禁止し、例えば液晶表示器78で警報を表示する。これにより、フリーザドア14の取り付けを忘れ、或いは、正常に取り付けない状態で運転が開始されることを防止すると共に、フリーザドア14の取り付けを使用者に促す。
次に、ミックスの供給から冷菓の製造、冷菓の抽出動作について説明する。尚、ミックス原料袋5は前述の如く袋ケース31内に収納した状態で保冷庫2の庫内2Aに納出自在にセットする。その状態で、袋加圧パイプ7、ミックス原料チューブ34、エアー回路51、Y型混合器57も前述した如く接続する。そして、先ず冷却シリンダ8、8にミックスをプリチャージする。
このプリチャージはコントロールパネル74に設けた図示しないスイッチの操作で行われ、マイクロコンピュータ73は三方弁52を袋側に切り換えて吐出パイプ28と袋加圧パイプ7とを連通し、エアーポンプ27を運転して袋加圧パイプ7から圧縮空気がミックス原料袋5の外層体23と袋本体21との間の密閉空間Aに送り込む。そして、袋圧力センサ53が検出する密閉空間A内の空気圧力Pbが所定の上限値Pb1に達したらエアーポンプ27を停止する。これにより、袋本体21に外側から一定の圧力が印加される。外層体23と袋本体21との間の密閉空間Aの容積が拡大することで、袋本体21内のミックスは出口部材22からミックス原料チューブ34へと押し出されていく。袋本体21が加圧されてミックスがミックス原料チューブ34に押し出されると、その圧力で逆止弁61は開く。従って、袋本体21からミックス原料チューブ34に押し出されたミックスはそこを通過した後、先端切口から出て第1の入口57AからY型混合器57内に入り、逆止弁61を通過して直管部に至る。
その後、Y型混合器57内を流下して逆止弁54に至る。ミックス原料チューブ34から押し出されるミックスの圧力で逆止弁54は開くので、ミックスは当該逆止弁54を通過し、ミックス入口9から冷却シリンダ8内に流入する。このとき、Y型混合器57はエアーが抜けるように取り付けておき、冷却シリンダ8内の空気がミックス入口9から出ていくようにすれば、ミックスは冷却シリンダ8内へ円滑に流入していく。
そして、冷却シリンダ8、8に所定量のミックスが貯溜されたら、マイクロコンピュータ73は三方弁52を冷却シリンダ側に切り換えて吐出パイプ28とエアー回路51とを連通させ、エアーポンプ27を運転してエアー回路51を介し、冷却シリンダ8、8内に圧縮空気を送り込む。これにより、冷却シリンダ8内の空気圧力Pcは上限値Pc1まで上昇すると共に、この送り込まれた空気によって冷却シリンダ8内で製造される冷菓のオーバーランが得られることになる。また、これによってY型混合器57の直管部の圧力が上昇するので、逆止弁61は閉じる。また、シリンダ圧力センサ47が検出する冷却シリンダ8内の空気圧力Pcが所定の上限値Pc1に上昇したらエアーポンプ27を停止する。このようにして冷却シリンダ8、8に所定量のミックスをプリチャージする。
次に、使用者により冷却スイッチ77がON(押す)されると、マイクロコンピュータ73は前述の如くフリーザドア14が正常に取り付けられて閉じていることを条件として、冷却装置Rのコンプレッサ18を運転して冷却運転を開始する。コンプレッサ18が運転されると、凝縮器20で凝縮された冷媒が図示しない減圧装置を経てシリンダ冷却器11に供給され、そこで冷却作用を発揮する。マイクロコンピュータ73は冷却シリンダ温度センサ81が検出する冷却シリンダ8の温度に基づき、例えば−3℃でコンプレッサ18及びビータモータ12を運転し、−5℃で停止する制御を実行する。この場合、マイクロコンピュータ73はビータモータ12をコンプレッサ18の停止から遅延して停止させることで冷菓のオーバーランを促進させる。
冷却シリンダ8内では係るシリンダ冷却器11の冷却作用によってミックスは冷凍温度(上述した−3℃と−5℃の間の平均−4℃程度)に冷却されると共に、ビータモータ12によりビータ10が回転されることで冷却シリンダ8内では半硬化状態の冷菓(ソフトクリーム)が製造されていく。また、コンプレッサ18Aも運転され、前述の如く保冷庫冷却器4により保冷庫2の庫内2Aのミックス原料袋5のミックスは保冷される。以後、販売待機状態となる。
この状態で、使用者が例えばコーン(容器)を取出レバー15の下方に宛い、取出レバー15を手前に倒すと近接スイッチ38がそれを検出するので、マイクロコンピュータ73はビータ10を回転させる。また、取出レバー15が手前に倒されたことで、前述の如くプランジャー16が上がるので、ビータ10により図示しない抽出路に冷菓(ソフトクリーム)が押し出され、コーンに抽出されることになる。尚、再び取出レバー15を起こせば、プランジャー16が下がって抽出路が閉じられると共に、近接スイッチ38がそれを検出するので、マイクロコンピュータ73は抽出が終了したと判断してビータ10を停止させる。
また、このように冷菓が抽出されることで冷却シリンダ8内の空気圧力は低下するので、逆止弁61が開く。これにより、袋本体21内のミックスはミックス原料チューブ34及びY型混合器57を経て冷却シリンダ8内に流入するので、冷却シリンダ8にはミックスが供給され、補充されることになる。そして、冷菓抽出開始から後述するミックス供給設定時間TSが経過したら、マイクロコンピュータ73は三方弁52を冷却シリンダ側に切り換えて吐出パイプ28とエアー回路51とを連通させ、エアーポンプ27を短時間運転してエアー回路51を介し、冷却シリンダ8内に圧縮空気を送り込む(同様に、冷却シリンダ8内の空気圧力Pcは上限値Pc1まで上昇すると共に、この送り込まれた空気によって冷却シリンダ8内で製造される冷菓のオーバーランが得られることになる)。これによって、Y型混合器57の直管部の圧力が上昇するので、逆止弁61は閉じ、冷却シリンダ8へのミックスの供給(補充)は停止する。
コンプレッサ18は前述した如く冷却シリンダ8の温度に基づいてマイクロコンピュータ73により運転制御されている。そして、コンプレッサ18が停止した時点でマイクロコンピュータ73は三方弁52を袋側に所定期間切り換え、且つ、エアーポンプ27を運転して袋加圧パイプ7を介し、ミックス原料袋5の密閉空間A内に圧縮空気を送り込む。これによって、密閉空間A内の空気圧力Pbは上限値Pb1まで上昇する。
(1)ミックス供給量MSの算出
係るミックスの流出によって袋本体21の容積が減るので、密閉空間A内の空気圧力Pbも徐々に低下していくが、この冷菓の抽出時の空気圧力Pbの降下量と袋本体21から冷却シリンダ8に供給されたミックスの量(即ち、ミックス供給量)との関係は、ミックス原料袋5の袋本体21内のミックス残量の一次関数で表される。この関係を図5に示す。図5の横軸は袋本体21内のミックス残量であり、縦軸は袋本体21から冷却シリンダ8に供給されたミックス供給量を空気圧力Pbの降下量(即ち、圧力降下)で除した値、即ち、ミックス供給量/圧力降下で表される比率である。
この関係に関するデータはマイクロコンピュータ73に予め書き込まれている。また、ミックス原料袋5の袋本体21内のミックス残量の初期値データも予めマイクロコンピュータ73に書き込まれている。そして、マイクロコンピュータ73は前述の如く冷菓の抽出が行われる場合、袋圧力センサ53の出力に基づき、袋本体21からのミックス供給が開始される時(冷菓の抽出開始時)の空気圧力とミックス供給が終了した時(ミックス供給設定時間経過時点)の空気圧力の差から圧力降下を算出する。次に、ミックス供給開始時に保有しているミックス残量のデータより得られるミックス供給開始時のミックス残量に対応する前記比率と算出された圧力降下から、当該冷菓の抽出時に冷却シリンダ8に供給されたミックス供給量MSを算出する。
(2)ミックス残量MRの算出
次に、マイクロコンピュータ73は算出されたミックス供給量MSを現在保持しているミックス残量から減算することで、冷菓抽出後のミックス残量MRを算出し、保持しているミックス残量のデータを書き換える。マイクロコンピュータ73はこのミックス残量のデータに基づき、液晶表示器78で現在のミックス原料袋5内のミックス残量MRを数値で表示する。尚、係る液晶表示に限らず、点灯するランプや音で出力してもよい。その際、ミックス残量が所定値に低下した段階でランプを点灯し、或いは、音を発生させてもよく、ミックス残量に応じて点灯するランプ数を段階的に減少させたり、発生する音の数を変えても良い。使用者は係るミックス残量の出力によってミックス原料袋5内のミックスの残量を的確に認識でき、売り切れを事前に把握できる。従って、ミックス原料袋5の交換作業も迅速に行えるようになる。
尚、ミックス原料袋5内のミックスが空となり、交換するために袋加圧パイプ7が連通口部材24から外されると、袋圧力センサ53が検出する空気圧力Pbも略大気圧まで低下する。マイクロコンピュータ73は空気圧力Pbが上述の如く低下した場合、ミックス原料袋5が交換されたものと判断して保持している前記ミックス残量を前述した初期値にリセットする。これにより、交換後も支障無くミックス供給量を算出できるようになる。
(3−1)冷菓抽出量SDの算出1
一方、冷却シリンダ8から冷菓が抽出されることで、冷却シリンダ8内の空気圧力Pcも徐々に低下していくが、この冷菓抽出時の冷却シリンダ8からの冷菓の抽出速度は、空気圧力Pcの降下速度の一次関数で表される。この関係を図6に示す。図6の横軸は冷却シリンダ8内の空気圧力Pcの降下速度(所定時間(1秒間)当たりの圧力降下)であり、縦軸は冷却シリンダ8からの冷菓の抽出速度(所定時間(1秒間)当たりの抽出量)である。
この関係に関するデータもマイクロコンピュータ73に予め書き込まれている。そして、マイクロコンピュータ73は前述の如く冷菓の抽出が行われたとき、シリンダ圧力センサ47の出力に基づき、空気圧力Pcの降下速度から抽出速度を算出する。次に、そのときの抽出時間(抽出に要した時間。即ち、近接スイッチ38で検出される取出レバー15を倒している時間)を算出された抽出速度に乗算することで、係る冷菓の抽出時における冷菓抽出量SDを算出する。
(3−2)冷菓抽出量SDの算出2
尚、上述では冷却シリンダ8内の空気圧力Pcの降下速度と冷菓の抽出速度との関係から冷菓抽出量SDを算出したが、それに限らず、冷菓の抽出開始から終了までの間の空気圧力Pcの変化量から冷菓抽出量SDそのものを算出することも可能である。即ち、機器構成によっては、図7に示す如く冷菓抽出時の冷却シリンダ8からの冷菓の抽出量を、空気圧力Pcの変化量(降下幅)の一次関数で表すことも可能であるからである。そして、そのような関係から算出すれば、前述した計算よりも簡易に冷菓抽出量を算出できる。但し、前述の如く圧力の降下速度と抽出速度の関係を用いた方が、前述した逆止弁の介在などの機器構成に起因する誤差を無視できるようになると云う利点がある。
(4−1)ミックス供給設定時間TSの決定1
次に、マイクロコンピュータ73は算出された冷菓抽出量SDと、前述した如く算出されたミックス供給量MSとに基づき、次回のミックス供給設定時間TSを決定して書き換える。この場合、例えばマイクロコンピュータ73は今回の冷菓抽出時の冷菓抽出量SDよりミックス供給量MSが少なかった場合、次回のミックス供給設定時間TSを延長し、逆にミックス供給量MSの方が多かった場合、次回のミックス供給設定時間TSを短縮する。
ここで、冷菓抽出量SDよりもミックス供給量MSが少ないと冷却シリンダ8内で製造される冷菓のオーバーランは上がる。逆に、ミックス供給量MSが多いとオーバーランは下がるが、マイクロコンピュータ73は上述の如く冷菓抽出時における冷菓抽出量SD(実際にはオーバーランがあるため、冷菓中のミックスに相当する量。以下、同じ)とミックス供給量MSを一致させるように制御することで、冷却シリンダ8内で製造される冷菓のオーバーランを一定に保つ。
(4−2)ミックス供給設定時間TSの決定2
尚、上述では今回の冷菓抽出量SDとミックス供給量MSから次回のミックス供給設定時間TSを決定したが、図4に示すようにミックス供給設定時間は冷菓抽出終了後に満了するので、冷菓抽出が終了した時点(取出レバー15を起こした時点)で算出された冷菓抽出量SDに基づき、当該冷菓抽出量SDとミックス供給量MSとが一致するようにそのときのミックス供給設定時間TSを決定してもよい。
その場合は、降下していく密閉空間A内の空気圧力Pbから逐次その時点におけるミックス供給量を算出し、当該供給量の増加の状況に基づき、トータルのミックス供給量MSが冷菓抽出量SDに到達するミックス供給設定時間TSを決定することになる。係る構成とすれば、制御プログラムが煩雑となるものの、より正確なミックス供給が可能となる。
(5−1)オーバーランの調整1
ここで、冷菓のオーバーランはオーバーラン調整スイッチ76を操作することにより、使用者の好みに合わせて調整することができる。この場合、マイクロコンピュータ73は、オーバーラン調整スイッチ76によりオーバーランを上げる操作が成された場合、前述したミックス供給設定時間TSが冷菓抽出量SDとミックス供給量MSとが一致する時間よりも短くなるように補正設定する。これにより、冷菓抽出量SDに対してミックス供給量MSが少なくなるので、冷菓のオーバーランは上がることになる。
逆に、オーバーラン調整スイッチ76によりオーバーランを下げる操作が成された場合、マイクロコンピュータ73はミックス供給設定時間TSが冷菓抽出量SDとミックス供給量MSとが一致する時間よりも長くなるように補正設定する。これにより、冷菓抽出量SDに対してミックス供給量MSが多くなるので、冷菓のオーバーランは下がることになる。
(5−2)オーバーランの調整2
尚、ミックス供給設定時間TSによって冷菓のオーバーランを調整する方法としては上記の他に、マイクロコンピュータ73によるミックス供給量MSの算出値が実際の供給量と異なるように補正設定することでも可能である。その場合は、オーバーラン調整スイッチ76によりオーバーランを上げる操作が成されると、マイクロコンピュータ73によるミックス供給量MSの算出値が実際の供給量よりも多くなる方向で補正される。それにより、ミックス供給設定時間TSは実際の供給量に対応する時間よりも短くなる方向で補正されるので、オーバーランは上がることになる。
逆に、オーバーラン調整スイッチ76によりオーバーランを下げる操作が成されると、マイクロコンピュータ73によるミックス供給量MSの算出値が実際の供給量よりも少なくなる方向で補正される。それにより、ミックス供給設定時間TSは実際の供給量に対応する時間よりも長くなる方向で補正されるので、オーバーランは下がることになる。
(5−3)オーバーランの調整3
また、冷菓のオーバーランを調整する方法としては上記ミックス供給時間TSを補正する代わりに、ビータモータ12がコンプレッサ18よりも遅れて停止する遅延時間を変更する方法もある。その場合、マイクロコンピュータ73はオーバーラン調整スイッチ76によりオーバーランを上げる操作が成されると、コンプレッサ18が停止してからビータモータ12が停止するまでの遅延時間を延長する。これにより、冷却シリンダ8内の冷菓は冷却終了後比較的長い時間ビータ10により撹拌されることになるので、それに含まれる空気量が増大し、オーバーランは上がることになる。
逆に、オーバーラン調整スイッチ76によりオーバーランを下げる操作が成されると、マイクロコンピュータ73はコンプレッサ18が停止してからビータモータ12が停止するまでの遅延時間を短縮する。これにより、冷却シリンダ8内の冷菓が冷却終了後にビータ10により撹拌される時間が短くなるので、それに含まれる空気量が減少し、オーバーランは下がることになる。これらにより、使用者の好みに合わせた冷菓のオーバーランが容易且つ的確に得られることになる。
(6)ミックス供給量の自動補正
ここで、マイクロコンピュータ73は上述した如く冷菓抽出量SDとミックス供給量MSに基づくミックス供給制御を行うものであるが、算出にはどうしても多少の誤差が発生する。係る誤差が長期間に渡って蓄積されていくと、状況によっては冷却シリンダ8内においてミックス不足が発生する場合がある。このようなミックス不足が発生すると、冷却シリンダ8は過冷却される状況となるので、冷却シリンダ8の温度は異常に低下していく。
そこで、マイクロコンピュータ73は過冷却センサ82の出力に基づき、冷却シリンダ8の温度が所定の値(異常低温度)まで低下した場合は、ミックス供給設定時間TSが冷菓抽出量SDとミックス供給量MSとが一致する時間よりも長くなるように補正設定する。これにより、ミックス供給量MSが増大されるので(オーバーランは下がる方向)、冷却シリンダ8内のミックス不足は解消されることになる。
逆に、冷却シリンダ8内のミックスが過剰に多い状況となった場合は、ビータ10が撹拌に要する力が増大することになるので、ビータモータ12に加わるトルクは異常に上昇していくことになる。
そこで、マイクロコンピュータ73はビータモータトルクセンサ83の出力に基づき、ビータモータ12に加わるトルクが所定の高い値(異常高トルク)まで上昇した場合は、ミックス供給設定時間TSが冷菓抽出量SDとミックス供給量MSとが一致する時間よりも短くなるように補正設定する。これにより、ミックス供給量MSが減少するので(オーバーランは上がる方向)、冷却シリンダ8内のミックス過多は解消されることになる。
(7)抽出間隔によるミックス供給設定時間TSの変更
また、冷却シリンダ8から冷菓が頻繁に抽出されると、前述の如くミックス原料袋5の袋本体21からミックスを供給する制御を行っていても、ミックスの供給が間に合わなくなる場合がある。そこで、マイクロコンピュータ73は冷菓の抽出間隔によってミックス供給設定時間TSを変更する。図8に係る制御のフローチャートを示す。
即ち、マイクロコンピュータ73は図8のステップS1で最初の抽出が行われたものとすると、ステップS2では前述の(4−1)又は(4−2)で決定された通常のミックス供給設定時間TSで運転を行い、冷却シリンダ8にミックスを供給する。尚、この抽出が終了し、ミックスが供給が終了した時点で次回のミックス供給設定時間TS(これをミックス供給設定2とする)が前述の如く決定される。次に、ステップS3で次回の抽出が行われると、マイクロコンピュータ73はステップS4で前回(最初)の抽出から今回の抽出までの間隔が例えば40秒(所定の短い時間)以内か否か判断し、40秒より長い間隔が開いていたら、ステップS5で前記ミックス供給設定2で運転し、ミックスを供給する。これは前述した通常の制御である。
一方、ステップS4で抽出間隔が40秒以内であった場合、マイクロコンピュータ73はステップS6に進んで連続抽出ミックス供給設定時間TSCで運転する。この連続抽出ミックス供給設定時間TSCは通常よりも長い時間を決定し、予めマイクロコンピュータ73に書き込んでおく。これにより、抽出間隔が短い場合には上述した通常の制御よりも多い量のミックスが供給されるようになり、連続して冷菓が抽出される場合に発生するミックスの供給不足を解消することができるようになる。
(8)加熱殺菌
次に、閉店時には冷却シリンダ8内の冷菓を解凍・殺菌する加熱殺菌が行う。使用者がコントロールパネル74に設けられた図示しない加熱殺菌スイッチを操作すると、マイクロコンピュータ73は冷却装置Rのコンプレッサ18を運転し、且つ、四方弁19を切り換えて加熱殺菌運転を開始する。この加熱殺菌運転では、コンプレッサ18から吐出された高温のガス冷媒が前記凝縮器20や減圧装置を介さずに直接シリンダ冷却器11に供給される。これにより、冷却シリンダ8は加熱されて内部の冷菓(ミックス)は解凍され、殺菌されることになる。
この加熱殺菌運転は冷却シリンダ8を所定の加熱殺菌温度で所定時間保持することで終了し、マイクロコンピュータ73は以後冷却装置Rによる保冷運転に入る。この保冷運転ではシリンダ冷却器11によって冷却シリンダ8は所定の冷蔵温度に保冷される。
ここで、係る加熱殺菌運転時に冷却シリンダ8内に冷菓(ミックス)が無い場合は、冷却シリンダ8は空焚き状態となってしまう。図9は係る加熱殺菌運転開始時における冷却シリンダ8の温度上昇の様子を示している。この図においてL1は冷却シリンダ8内に所定量の冷菓(ミックス)が存在しているときの温度上昇の様子を示し、L2は冷菓(ミックス)が無い場合の温度上昇の様子を示している。この図からも明らかなように、冷却シリンダ8内に冷菓(ミックス)が無い場合には、温度上昇率は急峻となる。
そこで、マイクロコンピュータ73は冷却シリンダ温度センサ81の出力に基づき、係る加熱殺菌運転開始時の冷却シリンダ8の温度上昇率が所定の値より急峻となった場合、コンプレッサ18を停止して加熱殺菌運転を中止する。これにより、冷却シリンダ8の空焚きを未然に回避することができるようになる。
尚、上記実施例では袋本体21と外層体23を備えた密閉空間Aを構成可能なミックス原料袋5を用いたが、それに限らず、可撓性の袋本体を加圧チャンバーなどに収容し、エアーポンプ27により加圧チャンバーに圧縮空気を供給して袋本体21内からミックスを押し出すようにしてもよい。但し、実施例のようなミックス原料袋5を用い、袋加圧通路7により、エアーポンプ27にて生成された圧縮空気をミックス原料袋5の外層体23と袋本体21との間の密閉空間Aに供給すると共に、袋圧力センサ53が、密閉空間A内の空気圧力を検出するようにすれば、ミックス原料袋5自体に圧縮空気による袋本体21からのミックスの押し出し機能を持たせることができるようになり、機器構成の簡素化と取扱及び管理の容易化を実現することが可能となる。
本発明を適用した実施例の冷菓製造装置の一部縦断斜視図である。 図1の冷菓製造装置のミックス供給に関する構成図である。 図1の冷菓製造装置の電気回路のブロック図である。 図1の冷菓製造装置の動作を説明するタイミングチャートである。 図1の冷菓製造装置の袋本体内のミックス残量とミックス供給量/密閉空間の空気圧力の降下量の関係を示す図である。 図1の冷菓製造装置の冷却シリンダ内の空気圧力の降下速度と冷菓抽出速度の関係を示す図である。 図1の冷菓製造装置の冷却シリンダ内の空気圧力の変化量と冷菓抽出量の関係を示す図である。 図3のマイクロコンピュータの抽出間隔によるミックス供給設定時間の変更に関するプログラムのフローチャートである。 図1の冷菓製造装置の加熱殺菌運転開始時の冷却シリンダの温度上昇の様子を示す図である。
符号の説明
A 密閉空間
SM 冷菓製造装置
1 本体
2 保冷庫
2A 庫内
3 断熱扉
5 ミックス原料袋
7 袋加圧パイプ(袋加圧通路)
8 冷却シリンダ
9 ミックス入口
21 袋本体
23 外層体
27 エアーポンプ(空気圧縮装置)
34 ミックス原料チューブ(ミックス供給通路)
47 シリンダ圧力センサ
51 エアー回路
52 三方弁
53 袋圧力センサ
54、56、61 逆止弁
57 Y型混合器
73 マイクロコンピュータ(制御手段)

Claims (2)

  1. ミックスを撹拌しながら冷却することにより冷菓を製造する冷却シリンダと、
    ミックスが収納された可撓性を有する袋本体、及び、該袋本体の外側に設けられて当該袋本体との間に密閉空間を形成可能とされた可撓性を有する外層体とから成るミックス原料袋を保冷する保冷庫と、
    空気圧縮装置と、
    前記ミックス原料袋の袋本体から前記冷却シリンダにミックスを供給するためのミックス供給通路と、
    前記空気圧縮装置にて生成された圧縮空気を前記ミックス原料袋の外層体と袋本体との間に供給するための袋加圧通路と、
    前記圧縮空気を前記冷却シリンダ内に供給するための空気供給通路と、
    前記ミックス原料袋の外層体と袋本体との間の密閉空間内の空気圧力を検出するための袋圧力検出手段と、
    前記冷却シリンダ内の空気圧力を検出するためのシリンダ圧力検出手段と、
    前記空気圧縮装置を制御する制御手段とを備え、
    該制御手段は、前記シリンダ圧力検出手段の出力に基づいて前記冷却シリンダからの冷菓抽出量を算出し、前記袋圧力検出手段の出力に基づいて前記袋本体から前記冷却シリンダへのミックス供給量を算出し、これら算出された冷菓抽出量とミックス供給量とに基づいて前記冷却シリンダへのミックスの供給を制御すると共に、
    前記冷却シリンダからの冷菓の抽出間隔に応じて、前記冷却シリンダに供給するミックスの量を調整することを特徴とする冷菓製造装置。
  2. 前記制御手段は、前記冷却シリンダからの冷菓の抽出間隔が所定時間以内の場合、前記冷却シリンダに供給するミックスの量を増大させることを特徴とする請求項1の冷菓製造装置。
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