JP4277869B2 - データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置 - Google Patents

データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4277869B2
JP4277869B2 JP2006102276A JP2006102276A JP4277869B2 JP 4277869 B2 JP4277869 B2 JP 4277869B2 JP 2006102276 A JP2006102276 A JP 2006102276A JP 2006102276 A JP2006102276 A JP 2006102276A JP 4277869 B2 JP4277869 B2 JP 4277869B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
recording medium
information
content
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006102276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006228244A (ja
Inventor
三樹 阿部
隆史 細井
寛美 松田
理生 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2006102276A priority Critical patent/JP4277869B2/ja
Publication of JP2006228244A publication Critical patent/JP2006228244A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4277869B2 publication Critical patent/JP4277869B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Storage Device Security (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Description

本発明は、音楽等のコンテンツデータの転送/記録に好適な、データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置に関するものである。
例えばパーソナルコンピュータのHDD(ハードディスクドライブ)を一次記録媒体として扱って音楽等のコンテンツデータを格納するとともに、格納したコンテンツデータを転送して他の記録媒体(二次記録媒体)に記録し、その二次記録媒体側で音楽等の再生を楽しむという使用形態がある。なおコンテンツデータとは、例えば音楽データ、映像データ、ゲームデータ、コンピュータソフトウエアなどの配信/転送/使用の目的となる主たるデータのことである。
この場合、HDDには、CD−DA(Compact Disc Digital Audio)やDVD(Digital Versatile Disc)などのパッケージメディアから再生された音楽等のコンテンツデータが蓄積されたり、或いはパーソナルコンピュータが接続された通信ネットワークを介して外部の音楽サーバ等からダウンロードされたコンテンツデータが蓄積される。そしてユーザーは、パーソナルコンピュータに二次記録媒体の記録装置を接続して、HDDに蓄積されたコンテンツデータを二次記録媒体にコピー(複製)又はムーブ(移動)し、当該二次記録媒体に対応する再生装置で音楽等のコンテンツデータを再生させる。
二次記録媒体としては、例えばフラッシュメモリ等の半導体メモリを利用したメモリカードや、光磁気ディスクとしてのミニディスク、或いはCD−R(CD Recordable)、CD−RW(CD Rewitable)、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RWなどが考えられる。
二次記録媒体に対応する記録装置、再生装置として、これらのメディア(記録媒体)に対応するレコーダ/プレーヤは、広く普及しており、据置型の記録再生装置や、ポータブルタイプの記録再生装置などとして多様に存在し、各ユーザーはそれぞれ自分の好みや所有する機器に合わせて、コンテンツデータの記録/再生を行うものとなる。
なお、例えばこのようなコンテンツデータの使用形態を考えるときは、コンテンツデータについての著作権保護を考慮しなければならない。例えばユーザーがコンテンツデータの配信サービスを利用したり、パッケージメディアの購入を行うなどして、HDDにコンテンツデータを蓄積した後、そのコンテンツデータを無制限に二次記録媒体にコピー可能とすると、著作権者の正当な保護がはかれない事態が生ずる。このためデジタルデータとしてのコンテンツデータの扱い上で著作権保護を維持できるようにする様々な技術やデータ処理上の取り決めが提案されているが、その1つにSDMI(SECURE DIGITAL MUSIC INITIATIVE)という規格がある。
このSDMIで策定されたデータパスについては後述するが、例えば一次記録媒体としてのHDDを備えたパーソナルコンピュータに蓄積されたコンテンツ、例えばネットワークを介して外部サーバから配信されたコンテンツデータ(以下、ネットワークコンテンツ)や、例えばパーソナルコンピュータに装備されているCD−ROMドライブ等のディスクドライブ装置、或いはパーソナルコンピュータと接続されたディスクドライブ装置において再生されるCD−DA、DVD等のパッケージメディアから読み出されたコンテンツデータ(以下、ディスクコンテンツ)について、二次記録媒体への転送/記録が、著作権保護と一般ユーザーの利益(私的複製の権利)を勘案したうえで、適切に行われるようにされている。
ところで、HDD等の一次記録媒体からミニディスクやメモリカード等の二次記録媒体へコンテンツデータを転送してコピーする場合においては、上記のように著作権保護や私的複製の権利の双方を満たすための工夫が施されている。
即ち上記SDMI対応の二次記録媒体に対する転送については次のようになっている。
SDMI対応の二次記録媒体とは、例えばフラッシュメモリ等の半導体メモリを利用したSDMI対応のメモリカードなどが想定され、この二次記録媒体にはコンテンツが暗号化された状態で記録される。例えばHDDなどの一次記録媒体では、SDMI方式のコンテンツの場合は暗号化が施されて蓄積されるが、従って、その暗号化状態のまま二次記録媒体にコピーされるものとなる。
もちろん二次記録媒体に対する再生機器では、暗号解読機能が備えられており、従って暗号化状態でコピーされたコンテンツデータを再生させることができる。
またSDMI対応の二次記録媒体では各コンテンツデータについての識別子となるコンテンツIDを記録する領域がフォーマット上、用意されている。
コンテンツIDは、一次記録媒体側の機器において一次記録媒体(HDD)に蓄積された各コンテンツデータについて生成し、コンテンツデータとともに格納しておくものであるが、コンテンツデータを二次記録媒体にコピーする場合には、そのコンテンツデータについてのコンテンツIDも、二次記録媒体に記録されるものとなる。
コンテンツIDは、一次記録媒体側と二次記録媒体側でのコンテンツ権利管理に用いられる。ここでいうコンテンツ権利とは、一次記録媒体側については、二次記録媒体への転送権(二次記録媒体にコピーさせる権利)であり、二次記録媒体側については、コピーしたコンテンツデータの再生権となる。
なお、以下、一次記録媒体から二次記録媒体へのコンテンツデータの転送(権利譲渡)を「チェックアウト」といい、また二次記録媒体から一次記録媒体へのコンテンツデータの返却(実際には権利の返却)を「チェックイン」と呼ぶ。
SDMI方式では、チェックアウト、チェックインに関しては、転送の取り扱いルール(Usage Rule)が決められる。
一例としては、1つのコンテンツデータについて、一次記録媒体から二次記録媒体へのチェックアウトは3回許される(上記転送権は「3回」となる)。
チェックアウトが行われると、権利が二次記録媒体側へ譲渡されることになり、つまり一次記録媒体側では、そのコンテンツデータの転送権の残りは2回となる。一方、二次記録媒体側では再生権を得ることになる。
また、二次記録媒体から一次記録媒体にチェックインを行うと、権利が返却されるものとなる。つまり、二次記録媒体側では再生権を失い、一次記録媒体側では転送権が1つ復活される。
このようなチェックアウト/チェックインの管理は、各コンテンツデータ毎にコンテンツIDを用いて行われる。
そしてチェックアウトの際には、コンテンツデータ及びコンテンツIDが二次記録媒体側に記録されることで、二次記録媒体側ではコンテンツデータの再生が可能となる(再生権を得る)。一次記録媒体では、コンテンツIDを1つ譲渡したとみなして、Usage Ruleによる転送権を1つ減少させる。
またチェックインの際には、実際にはコンテンツデータの返却転送は行われず、二次記録媒体でコンテンツデータを消去し、一次記録媒体側ではコンテンツIDが返却されたとして、Usage Ruleによる転送権を1つ増加させる。二次記録媒体側では再生権を失うことになる。
このようにSDMI対応の二次記録媒体については、コンテンツデータが暗号化状態でコピー記録されること、及びチェックアウト、チェックインに応じてコンテンツの権利が管理されることで、無制限なコピーを防止して著作権保護をはかり、又一方でユーザーの私的複製権を確保している。
なお、例えば外部サーバから一次記録媒体としてのHDDにダウンロードされて格納されるコンテンツデータは、コンテンツキーCKで暗号化されたものである。
本明細書における説明上、一次記録媒体であるHDDには、ATRAC3方式(もちろん他の圧縮方式でもよいが)で圧縮されたコンテンツデータ「A3D」がコンテンツキーCKで暗号化されて格納されているとする。
そして、本明細書では説明上、鍵(キー)xで暗号化されたデータyを、
E(x,y)
と表す。
またその暗号化データE(x,y)について、鍵xにより暗号化を復号したデータを、
D{x,E(x,y)}
と表すこととする。
従って、例えば上記のようにATRAC3方式の圧縮データを「A3D」とすると、コンテンツキーCKで暗号化されたコンテンツデータ「A3D」は、
E(CK,A3D)
となる。またE(CK,A3D)が、鍵CKで復号されたデータは、
D{CK,E(CK,A3D)}
と表わせられる。
また一次記録媒体であるHDDには、暗号化コンテンツデータE(CK,A3D)とともに、ルートキーKRで暗号化された状態のコンテンツキーCK、つまり、E(KR,CK)も格納される。例えば外部サーバから暗号化コンテンツデータE(CK,A3D)とともに、暗号化コンテンツキーE(KR,CK)がダウンロードされる。
この場合、一次記録媒体であるHDDから二次記録媒体にコンテンツデータを転送する場合、暗号化コンテンツデータE(CK,A3D)と暗号化コンテンツキーE(KR,CK)を送信すればよい。
二次記録媒体側機器では、ルートキーKRを保持していることで、ルートキーKRを用いてコンテンツキーCKを復号し、さらに復号したコンテンツキーCKを用いて暗号化コンテンツデータを復号できるものとなる。
ただしルートキーKRは、著作権者側の意志や各種事情によって変更されるものであり、コンテンツデータ毎に異なるルートキーKRを設定することもできる。また具体例については後述するが、ルートキーKRの処理によってコンテンツ配信先を限定できる機能を有する。
このため、EKB(Enabling Key Block:有効化キーブロック)と呼ばれるデータが配信されることもあり、コンテンツデータが転送される正規の端末では、EKBによってルートキーを確認できるようにした方式も採られている。つまりEKBも上記暗号化コンテンツデータや暗号化コンテンツキーとともにサーバから配信されてHDDに格納される。
ここで、現在広く普及しているミニディスク(光磁気ディスク)を二次記録媒体として用いることを考える。
例えばSDMI対応のミニディスク記録装置を考える場合、そのミニディスク記録装置は、チェックアウトされたコンテンツデータについて、暗号化されたままのE(CK,A3D)の状態でミニディスクに記録するものとされる。
そして再生時にはSDMI対応のミニディスク再生装置が、D{CK,E(CK,A3D)}=A3Dとして暗号解読されたATRAC3データ(A3D)を得たうえで、所定のデコード処理を行って音楽等の再生出力を行うことになる。
一方、一般に普及しているミニディスクシステムでは、ミニディスクに暗号化データを記録するものではない。当然、ミニディスク再生装置としては暗号解読の機能はない。
従って、SDMI対応のミニディスク記録装置でコンテンツデータをミニディスクに記録したとしても、そのミニディスクに記録されたコンテンツデータを、SDMI対応でない多くのミニディスクプレーヤでは再生できないものとなる。つまり再生互換性が得られない。
これは、一般ユーザーが購入したSDMIコンテンツの適正な利用を制限するものとなり、一般ユーザに対するSDMIコンテンツ提供サービスの価値や満足度を大きく低下させることがある。
このような点を考慮すると、SDMIコンテンツを二次記録媒体にコピー記録する際に、暗号化を解いた状態で、例えばSDMIに対応していないミニディスク記録装置に転送し、そのまま暗号化されていない状態でミニディスク等の二次記録媒体に記録できるようにすることが考えられる。
しかしながらそのようなコピーを可能とすることは、コンテンツデータのコピーを容易に可能とすることになる。これは違法なコピーが可能となる余地を残してしまうことにもなり、SDMIの本来の目的である著作権保護が実現できないおそれがある。
そこでコンテンツデータ転送の一手法として、次のような転送方式を本出願人は先に提案している。
即ち、コンテンツデータ転送の際には、データ転送装置(一次記録媒体側機器)が転送先となるデータ記録装置(二次記録媒体側機器)の認証を行い、認証OKとなること、及びコンテンツ提供者側(著作権者等)の許諾があることを条件としてコンテンツデータを転送許可する。そしてコンテンツデータは暗号化状態で伝送路上を転送するが、二次記録媒体へは暗号化を解いて記録するものである。また、チェックアウト、チェックインについての権利管理も行われる。
これによって、非暗号化状態でのコピー記録を許容してユーザーの便宜を図ると共に、著作権保護機能が失われないようにする。
このような手法により、上記データ転送装置をHDDを備えたパーソナルコンピュータとし、一方データ記録装置をミニディスクレコーダとして、一次記録媒体であるHDDから二次記録媒体であるミニディスクに対するコンテンツ転送を行うことが、実際上コンテンツ提供者側とユーザー側双方に好適なものとなる。
以上のように例えばミニディスクなど一般に普及しているメディアを、コンテンツデータのチェックアウト先として使用することで、実用上の有用性は高くなるが、ミニディスクなど独自のデータ管理形態をもつメディアは、データ転送装置(例えばパーソナルコンピュータ)からはメディアの状態等が認識できないという事情がある。
例えばSDMI対応メディアとして例にあげたメモリカードでは、記録されるコンテンツデータをFATにより管理していることで、パーソナルコンピュータと相性がよく、つまりデータ転送装置側となるパーソナルコンピュータは、チェックアウトのためのリムーバブルメディアとして接続されたメモリカードの状態(例えば容量や記録コンテンツ数その他)を、メモリカード側のFATを読み込むことのみで把握できる。
これによって例えば或るコンテンツデータをメモリカードにチェックアウトさせたい場合など、メモリカード側の容量などからチェックアウト可能か否かを判断することもできる。
ところがミニディスクの場合のように、例えばオーディオデータ用途などとして開発され発展してきたメディアであって、独自のデータ管理形態を有するものの場合は、パーソナルコンピュータが直接的にメディアの状態を把握することができないため、チェックアウトなどの際の判断ができない。
このため、チェックアウト先の二次記録媒体としてミニディスク等を用いることを想定した場合は、データ転送装置(パーソナルコンピュータ)において、ミニディスク等の状態を認識できるようにする手法が求められている。
本発明はこのような事情に応じて、一次記録媒体と、非暗号化状態でコンテンツデータを記録する二次記録媒体との間でのコンテンツデータの転送を行うために、データ転送装置側で二次記録媒体の状態を適切に認識できるようにすることを目的とする。
このため本発明のデータ転送装置と、データ記録再生装置とから成るデータ転送システムにおいて、上記データ転送装置は、一次記録媒体に対してデータの記録再生を行う一次記録媒体ドライブ手段と、コンテンツデータを暗号化した状態で上記一次記録媒体に格納させる格納制御手段と、上記データ記録再生装置との間で、コンテンツデータの転送を含む各種データ通信を行う通信手段と、上記データ記録再生装置に対して、二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドを、上記通信手段により送信させるコマンド送信制御手段と、上記データ記録再生装置から送信されてきた二次記録媒体に関する情報を取得する情報取得手段と、を備え、
上記データ記録再生装置は、上記データ転送装置との間で、コンテンツデータの受信を含む各種データ通信を行う通信手段と、二次記録媒体に対してデータの記録再生を行う二次記録媒体ドライブ手段と、上記データ転送装置から送信されてくる暗号化されたコンテンツデータを非暗号化状態に復号する復号手段と、上記復号手段で復号されたコンテンツデータを上記二次記録媒体ドライブ手段により上記二次記録媒体に記録させる記録制御手段と、上記記録媒体に記録されたデータを再生する再生手段と、上記データ転送装置からの、二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドに応じて上記再生手段にて再生される該要求された記録済みコンテンツデータのデータ長に基づいて求められる上記コンテンツデータの所定位置から再生されるデータに基づいて該要求された記録済みコンテンツデータの識別情報を生成する識別情報生成手段と、上記コマンドに応じて、上記識別情報生成手段で生成された識別情報が含まれた上記二次記録媒体に関する情報を上記通信手段により上記データ転送装置に送信させる情報送信制御手段と、を備える。
そして本発明のデータ転送装置は、一次記録媒体に対してデータの記録再生を行う一次記録媒体ドライブ手段と、コンテンツデータを暗号化した状態で上記一次記録媒体に格納させる格納制御手段と、二次記録媒体に対して記録再生を行う外部のデータ記録再生装置との間で、コンテンツデータの転送を含む各種データ通信を行う通信手段と、上記データ記録再生装置に対して、データ長に基づいて求められる上記コンテンツデータの所定位置から再生されるデータに基づいて生成される識別情報を含む二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドを、上記通信手段により送信させるコマンド送信制御手段と、上記データ記録再生装置から送信されてきた二次記録媒体に関する情報を取得する情報取得手段と、を備える。
本発明のデータ記録再生装置は、外部のデータ転送装置との間で、コンテンツデータの受信を含む各種データ通信を行う通信手段と、二次記録媒体に対してデータの記録再生を行う二次記録媒体ドライブ手段と、上記データ転送装置から送信されてくる暗号化されたコンテンツデータを非暗号化状態に復号する復号手段と、上記復号手段で復号されたコンテンツデータを上記二次記録媒体ドライブ手段により上記二次記録媒体に記録させる記録制御手段と、上記データ転送装置からの、二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドに応じて、該要求された記録済みコンテンツデータの識別情報をデータ長に基づいて求められる上記コンテンツデータの所定位置から再生されるデータに基づいて生成する識別情報生成手段と、上記コマンドに応じて、上記識別情報生成手段で生成された識別情報が含まれた上記二次記録媒体に関する情報を上記通信手段により上記データ転送装置に送信させる情報送信制御手段と、を備えるようにする。
またこれらのデータ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置における、上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に二次記録媒体が装填されているか否かの情報、又は、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体の名称情報、又は二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての名称情報、又は、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体の容量情報、又は、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体に記録されているコンテンツデータ数の情報、又は上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての属性情報などとする。
以上のような本発明によれば、データ転送装置とデータ記録再生装置との間のコンテンツデータのチェックアウトに先だって、データ転送装置がチェックアウト先となる二次記録媒体に関する情報を取得できる。即ちミニディスク等の二次記録媒体について、名称、容量、トラック(コンテンツ)数、トラックの名称や属性などを把握できる。従って、データ転送装置側ではチェックアウトに関して二次記録媒体側の状態に応じて適切な判断が可能となる。
以上の説明からわかるように本発明によれば、データ転送装置側(一次記録媒体側)は、チェックアウト先となる二次記録媒体として例えばミニディスクのように独自の管理方式を採るメディアが用いられる場合であっても、データ記録再生装置(二次記録媒体側)に、二次記録媒体に関する情報を要求し、必要な情報を取得できる。
特に、二次記録媒体に関する情報として、上記データ記録再生装置に二次記録媒体が装填されているか否かの情報、二次記録媒体の名称情報、二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての名称情報、二次記録媒体の容量情報、二次記録媒体に記録されているコンテンツデータ数の情報、二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての属性情報などを取得できる。
これによって、コンテンツデータの転送(チェックアウト)に際して、チェックアウトが可能か否か、チェックアウト指定されたコンテンツデータが適切であるか否か、或いはどのコンテンツデータがチェックアウトに適切であるか、などの判断を正確に行うことができ、適切な転送動作を実現できるという効果がある。
また二次記録媒体に関する情報を取得することで、データ転送装置側でのアプリケーションによるユーザーに対する二次記録媒体側の内容のガイド表示なども可能となる。
もちろんチェックアウトによっては、二次記録媒体側が非暗号化状態でコンテンツデータを記録するため、従前機器との互換性も得られるとともに、チェックアウトに関して認証や扱いルールチェック等が課されることで著作権保護も維持される。
これらのことからコンテンツデータ提供者側にも好適であり、かつユーザーに対してに使用性のよいデータ転送システムを実現できる。
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。
1.暗号化キーのツリー構造及びEKB
2.システム構成
3.SDMIコンテンツのデータパス
4.データ転送装置の構成例(一次記録媒体側機器/PC)
5.データ記録装置の構成例(二次記録媒体側機器/記録再生装置)
6.ミニディスクの管理方式
7.認証処理
8.コンテンツ暗号化方式
9.コンテンツのチェックアウト/チェックイン
10.コンテンツIDの生成及び管理方式
11.メディア情報の取得

1.暗号化キーのツリー構造及びEKB

まず実施の形態の転送システムの具体的な説明に先立って、コンテンツ配信に用いられる暗号化方式キーの構造を説明する。
このため図1、図2、図3を用いて、コンテンツ配信側からコンテンツ受信側の各デバイスに暗号データを配信する場合における各デバイスにおける暗号処理鍵(キー)の保有構成およびデータ配信構成を説明していく。
図1は、暗号化キーのツリー構造を示しており、図1の最下段に示すナンバDV0〜DV15がコンテンツ受信側となる個々のデバイスである。すなわち図示する階層ツリー構造の各葉(リーフ:leaf)がそれぞれのデバイスに相当する。
各デバイスDV0〜DV15は、製造時あるいは出荷時、あるいはその後において、図1に示す階層ツリー構造における、自分のリーフからルートに至るまでのノードに割り当てられた鍵(ノードキー)および各リーフのリーフキーからなるキーセットをメモリに格納する。このキーセットはDNK(Device Node Key)と呼ばれるが、その具体例については後に説明する。
図1の最下段に示すK0000〜K1111が各デバイスDV0〜DV15にそれぞれ割り当てられたリーフキーであり、最上段のKR(ルートキー)に続いて、最下段から2番目の節(ノード)に記載されたキー:K0〜K111をノードキーとする。なお文言上「ルートキー」も「ノードキー」に含むことがある。
図1に示すツリー構成において、例えばデバイスDV0は上記DNKとして、リーフキーK0000と、ノードキー:K000、K00、K0、ルートキーKRを所有する。例えばDNKにおいてはノードキー:K000、K00、K0、ルートキーKRをリーフキーK0000によって暗号化した状態で所有する。
デバイスDV5は同様の方式で、リーフキーK0101、ノードキーK010、K01、K0、ルートキーKRを所有する。デバイスDV15も同様の方式で、リーフキーK1111、ノードキーK111、K11、K1、ルートキーKRを所有する。
なお、図1のツリーにはデバイスがDV0〜DV15の16個のみ記載され、ツリー構造も4段構成の均衡のとれた左右対称構成として示しているが、さらに多くのデバイスがツリー中に構成され、また、ツリーの各部において異なる段数構成を持つことが可能である。
また、図1のツリー構造に含まれる各情報処理装置(デバイス)には、様々な記録媒体、例えば、デバイス埋め込み型あるいはデバイスに着脱自在に構成されたDVD、CD、MD、フラッシュメモリ等を使用する様々なタイプの情報処理装置が含まれている。さらに、様々なアプリケーションサービスが共存可能である。このような異なるデバイス、異なるアプリケーションの共存構成の上に図1に示すコンテンツあるいは鍵配布構成である階層ツリー構造が適用される。
これらの様々な情報処理装置(デバイス)、アプリケーションが共存するシステムにおいて、例えば図1の点線で囲んだ部分、すなわちデバイスDV0,DV1,DV2,DV3を同一の記録媒体を用いる1つのグループとして設定する。例えば、この点線で囲んだグループ内に含まれるデバイスに対しては、まとめて、共通のコンテンツを暗号化してプロバイダから送付したり、各デバイス共通に使用するコンテンツキーを送付したり、あるいは各デバイスからプロバイダあるいは決済機関等にコンテンツ料金の支払データをやはり暗号化して出力するといった処理が実行される。コンテンツプロバイダ、あるいは決済処理機関等、各デバイスとのデータ送受信を行なう機関は、図1の点線で囲んだ部分、すなわちデバイスDV0,DV1,DV2,DV3を1つのグループとして一括してデータを送付する処理を実行する。このようなグループは、図1のツリー中に複数存在する。コンテンツプロバイダ、あるいは決済処理機関等、各デバイスとのデータ送受信を行なう機関は、メッセージデータ配信手段として機能する。
なお、ノードキー、リーフキーは、ある1つの鍵管理センタによって統括して管理してもよいし、各グループに対する様々なデータ送受信を行なうプロバイダ、決済機関等のメッセージデータ配信手段によってグループごとに管理する構成としてもよい。これらのノードキー、リーフキーは例えばキーの漏洩等の場合に更新処理が実行され、この更新処理は鍵管理センタ、プロバイダ、決済機関等が実行する。
このツリー構造において、図1から明らかなように、1つのグループに含まれる3つのデバイスDV0,DV1,DV2,DV3はノードキー/ルートキーとして共通のキーK00、K0、KRを保有する。このノードキー共有構成を利用することにより、例えば共通のコンテンツキーをデバイスDV0,DV1,DV2,DV3のみに提供することが可能となる。
たとえば、共通に保有するノードキーK00自体をコンテンツキーとして設定すれば、新たな鍵送付を実行することなくデバイスDV0,DV1,DV2,DV3のみが共通のコンテンツキーの設定が可能である。また、新たなコンテンツキーCKをノードキーK00で暗号化した値E(K00,CK)を、ネットワークを介してあるいは記録媒体に格納してデバイスDV0,DV1,DV2,DV3に配布すれば、デバイスDV0,DV1,DV2,DV3のみが、それぞれのデバイスにおいて保有する共有ノードキーK00を用いて暗号E(K00,CK)を解いてコンテンツキーCKを得ることが可能となる。
また、ある時点tにおいて、デバイスDV3の所有するキーK0011,K001,K00,K0,KRが攻撃者(ハッカー)により解析されて露呈したことが発覚した場合、それ以降、システム(デバイスDV0,DV1,DV2,DV3のグループ)で送受信されるデータを守るために、デバイスDV3をシステムから切り離す必要がある。
そのためには、ノードキーK001,K00,K0、ルートキーKRをそれぞれ新たな鍵K(t)001,K(t)00,K(t)0,K(t)Rに更新し、デバイスDV0,DV1,DV2にその更新キーを伝える必要がある。ここで、K(t)aaaは、鍵Kaaaの世代(Generation):tの更新キーであることを示す。
もちろんコンテンツ配信に際して、他の事情、例えば著作権者側の要望やシステム配信上の都合などの各種事情に応じて、ノードキーやルートキーKRを更新する場合もある。
これらのことから、正規のデバイスに対してキー更新を伝える必要がある。
更新キーの配布処理ついて説明する。キーの更新は、例えば、図2(a)に示す有効化キーブロック(EKB:Enabling Key Block)と呼ばれるブロックデータによって構成されるテーブルを、たとえばネットワーク、あるいは記録媒体に格納してデバイスに供給することによって実行される。例えば上記のようにデバイスDV3を切り離す場合は、EKBをデバイスDV0,DV1,DV2に供給する。
なお、有効化キーブロック(EKB)は、図1に示すようなツリー構造を構成する各リーフに対応するデバイスに新たに更新されたキーを配布するための暗号化キーによって構成される。有効化キーブロック(EKB)は、キー更新ブロック(KRB:Key Renewal Block)と呼ばれることもある。
図2(a)に示す有効化キーブロック(EKB)には、ノードキーの更新の必要なデバイスのみが更新可能なデータ構成を持つブロックデータとして構成される。図2の例は、図1に示すツリー構造中のデバイスDV0,DV1,DV2において、世代tの更新ノードキーを配布することを目的として形成されたブロックデータである。
例えば上記のようにキーK0011,K001,K00,K0,KRが不正に露呈された場合を想定すると、デバイスDV0,デバイスDV1は、更新キーとしてK(t)00、K(t)0、K(t)Rが必要となり、デバイスDV2は、更新キーとしてK(t)001、K(t)00、K(t)0、K(t)Rが必要となる。
図2(a)のEKBに示されるように、この場合EKBには複数の暗号化キーが含まれる。最下段の暗号化キーは、E(K0010,K(t)001)である。これはデバイスDV2の持つリーフキーK0010によって暗号化された更新ノードキーK(t)001であり、デバイスDV2は、自身の持つリーフキーによってこの暗号化キーを復号し、K(t)001を得ることができる。
また、復号により得たK(t)001を用いて、図2(a)の下から2段目の暗号化キーE(K(t)001,K(t)00)を復号可能となり、更新ノードキーK(t)00を得ることができる。以下、図2(a)の上から2段目の暗号化キーE(K(t)00,K(t)0)を復号し、更新ノードキーK(t)0を得、さらに上から1段目の暗号化キーE(K(t)0,K(t)R)を復号し更新ルートキーK(t)Rを得る。
一方、デバイスDV0,DV1においてそれぞれリーフキーK0000、K0001、及びノードキーK000は更新する対象に含まれておらず、更新キーとして必要なのは、K(t)00、K(t)0、K(t)Rである。
このためデバイスDV0,DV1では、それぞれ図2(a)の上から3段目の暗号化キーE(K000,K(t)00)を復号して更新ノードキーK(t)00を取得し、また暗号化キーE(K(t)00,K(t)0)を復号して更新ノードキーK(t)0を取得し、さらに暗号化キーE(K(t)0,K(t)R)を復号して更新ルートキーK(t)Rを得る。
このようにして、デバイスDV0,DV1,DV2は更新したルートキーK(t)Rを得ることができる。なお、図2(a)のインデックスは、復号キーとして使用するノードキー、リーフキーの絶対番地を示す。
また、図1に示すツリー構造の上位段のノードキーK(t)0,K(t)Rの更新が不要であり、ノードキーK00のみの更新処理が必要である場合には、図2(b)の有効化キーブロック(EKB)を用いることで、更新ノードキーK(t)00をデバイスDV0,DV1,DV2に配布することができる。
図2(b)に示すEKBは、例えば特定のグループにおいて共有する新たなコンテンツキーを配布する場合に利用可能である。
具体例として、図3に点線で示すグループ内のデバイスDV0,DV1,DV2,DV3がある記録媒体を用いており、新たな共通のコンテンツキーCK(t)が必要であるとする。このとき、デバイスDV0,DV1,DV2,DV3の共通のノードキーK00を更新したK(t)00を用いて新たな共通の更新コンテンツキーCK(t)を暗号化したデータE(K(t)00,CK(t))を図2(b)に示すEKBとともに配布する。
この配布により、デバイスDV4など、その他のグループの機器においては復号されないデータとしての配布が可能となる。
すなわち、デバイスDV0,DV1,DV2はEKBを処理して得たK(t)00を用いて上記暗号文を復号すれば、t時点でのコンテンツキーCK(t)を得ることが可能になる。
以上のようにキー構造がツリー構造とされるとともに、上記例のようなEKBによって任意に各キーを更新することが可能となる。
このキー構造を用いることで、各種事情に応じてルートキーKRやノードキーを更新することも容易に可能となり、正規な状態でのコンテンツ配信がフレキシブルに実行できる。
図3に有効化キーブロック(EKB)のフォーマット例を示す。
4バイトでノードキーの数が示される。
4バイトでノードキーの深さが示される。これは有効化キーブロック(EKB)の配布先のデバイスに対する階層ツリーの階層数を示す。
4バイトでEKBのバージョンが示される。なおバージョンは最新のEKBを識別する機能とコンテンツとの対応関係を示す機能を持つ。
リザーブは予備領域である。
オフセットアドレスとして16バイトの位置から、16×Mバイトの領域にEKBの実内容となる暗号化されたノードキー(1又は複数)が示される。つまり図2(a)(b)で説明したような暗号化キーである。
さらに、暗号化EKBバージョンや、電子署名(Signature)が示される。電子署名は、有効化キーブロック(EKB)を発行したEKB発行局、例えば鍵管理センタ、コンテンツロバイダ、決済機関等が実行する電子署名である。EKBを受領したデバイスは署名検証によって正当な有効化キーブロック(EKB)発行者が発行した有効化キーブロック(EKB)であることを確認する。

2.システム構成

上記のキー構造を採用した本発明の実施の形態について、以下説明していく。
図4にシステム構成例を示す。本発明のデータ転送装置に相当するのは一次記録媒体側機器1であり、本発明のデータ記録装置に相当するのは二次記録媒体側機器20Aである。そして一次記録媒体側機器1と二次記録媒体側機器20Aによりデータ転送システムが構築される。
一次記録媒体側機器1は、例えばパーソナルコンピュータにより形成される。以下、説明の便宜上、一次記録媒体側機器1をパーソナルコンピュータ1と表記する場合もある。ただし一次記録媒体側機器1は、必ずしもパーソナルコンピュータによって形成されるものではない。
この一次記録媒体側機器1は、例えばパーソナルコンピュータ上で起動されるSDMIコンテンツデータの蓄積/転送等を実行するソフトウエアによって、本発明でいうデータ転送装置としての動作を実行する。
そしてパーソナルコンピュータ1に内蔵(又は外付け)のHDD5が一次記録媒体(及び一次記録媒体ドライブ手段)とされる。なお実施の形態の説明ではHDD5を一次記録媒体とするが、もちろん一次記録媒体に相当する記録メディアはHDDに限られず、例えば光ディスク、光磁気ディスク等のメディア、機器内蔵の半導体メモリ、可搬型の半導体メモリ(メモリカード等)など、各種のものが考えられる。
一次記録媒体側機器1は、通信ネットワーク110を介してコンテンツサーバ91と通信可能とされ、これによって音楽等のコンテンツデータのダウンロードが可能とされる。もちろんコンテンツサーバ91は複数存在し、パーソナルコンピュータ1のユーザーは多様なデータダウンロードサービスを任意に利用できるものである。
コンテンツサーバ91からパーソナルコンピュータ1にダウンロードされるコンテンツデータとしては、SDMI準拠のコンテンツデータもあれば、SDMIに準拠していないコンテンツデータもある。
ネットワーク110を形成する伝送路は、有線又は無線の公衆回線網とされてもよいし、パーソナルコンピュータ1とコンテンツサーバ91の専用回線としてもよい。具体的にはネットワーク110としては、例えばインターネット、衛星通信網、光ファイバー網、その他各種の通信回線が適用できる。
また、パーソナルコンピュータ1のHDD5には、内蔵或いは外付けのディスクドライブ装置によりCD−DAやDVDなどのパッケージメディア90(以下、ディスク90ともいう)から再生された音楽等のコンテンツデータを蓄積させることもできる。
パーソナルコンピュータ1には、二次記録媒体側機器20A又は20Bを接続し、この二次記録媒体側機器20A又は20Bに対して、HDD5に蓄積したコンテンツデータを転送可能とされる。二次記録媒体側機器20A又は20Bは、二次記録媒体に対する記録装置(記録再生装置)とされる。そしてパーソナルコンピュータ1から転送されてきたコンテンツデータを二次記録媒体にコピー記録できるものとされる。
二次記録媒体側機器20A、20Bの具体例としては各種考えられるが、ここでいう二次記録媒体側機器20Bは、SDMI対応の記録装置である。
このSDMI対応の記録再生装置20Bでは、二次記録媒体として、例えばフラッシュメモリ等の半導体メモリを利用したSDMI対応のメモリカードが想定される。従って二次記録媒体側機器20Bとは、例えばSDMI対応のメモリカードに対する記録再生装置となる。この場合、二次記録媒体にはSDMIコンテンツが暗号化された状態で記録されるものとなる。
またSDMI対応の二次記録媒体にはSDMIコンテンツの識別子となるコンテンツIDを格納する管理情報フォーマットが形成されている。パーソナルコンピュータ1ではHDD5にコンテンツデータを格納する際に、そのアプリケーションによってコンテンツIDが発生され、コンテンツデータと共にHDD5に格納される。またチェックアウト/チェックインの管理もコンテンツIDを用いて行われるが、SDMI対応の二次記録媒体では、コンテンツデータを記録する場合には当該コンテンツIDも記録できるものとされる。
一方、二次記録媒体側機器20Aは、SDMI対応ではないデータ記録装置に相当し、詳しくは後述するが、著作権保護が要求されるSDMIコンテンツを、暗号化を解いた状態で二次記録媒体に記録するものである。ここでの二次記録媒体の例としては、ミニディスクを挙げる。従って二次記録媒体側機器20Aは、ミニディスク記録再生装置とされる。以下、二次記録媒体側機器20Aを、記録再生装置20Aと表記する場合もある。
この場合、SDMIコンテンツを非暗号化状態で記録することによっても著作権保護機能が損なわれないように、後述する認証等がコピーの条件とされる。
またこの場合のミニディスク等の二次記録媒体(つまり従来より普及しているメディア)には、コンテンツIDを格納する領域が用意されていない。このため後述するが、コンテンツIDについては、特別な管理方式が採られる。
なお、二次記録媒体側機器20Aが記録再生するメディアはミニディスク以外にも、例えばフラッシュメモリ等の半導体メモリを利用したメモリカードや、光磁気ディスクとしてのミニディスク、或いはCD−R(CD Recordable)、CD−RW(CD Rewitable)、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RWなどが考えられる。従って、二次記録媒体側機器20Aとしては、これらのメディアに対応する記録装置であればよい。
パーソナルコンピュータ1と二次記録媒体側機器20A又は20Bとは、例えばUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394などの伝送規格に基づく接続が行われる。もちろん他の伝送規格の有線伝送路、或いは無線伝送路によりコンテンツデータ等の転送が可能とされるものでもよい。

3.SDMIコンテンツのデータパス

例えば図4のようなシステムを想定した場合の、SDMIで策定されたデータパスを図5に示す。
なお、このデータパスは、例えば一次記録媒体としてのHDD5を備えたパーソナルコンピュータ1において、音楽コンテンツの蓄積及び外部機器(二次記録媒体側機器20A、20B)への転送処理についてのデータパスであり、換言すればパーソナルコンピュータ1において音楽コンテンツの蓄積/転送処理を行うソフトウエアにより実現されるものである。
図5のデータパス上の手順/処理はDP1〜DP9の符号を付しており、以下の説明では対応箇所をこの符号で示す。
図4に示したネットワーク110を介して外部サーバ91から配信されたコンテンツデータ(ネットワークコンテンツ)は、まずそれがSDMIに準拠した著作権保護されるコンテンツであるか否かが確認される(DP1)。
配信されるネットワークコンテンツとしては、サーバ側がSDMIに準拠したコンテンツとして送信してくるもの(以下、SDMI準拠コンテンツ)と、SDMIとは無関係なコンテンツ(以下、非SDMIコンテンツ)がある。
そしてSDMI準拠コンテンツの場合は、そのデータは例えばDES等の鍵暗号によって、コンテンツ鍵CKで暗号化されている。コンテンツデータ自体は、元々はATRAC3などの圧縮方式でエンコードされたデータ(A3D)であるとすると、SDMI準拠コンテンツは、E(CK,A3D)の状態で配信される。
配信されたネットワークコンテンツがSDMI準拠コンテンツであった場合は、一次記録媒体であるHDD5にSDMIコンテンツとして蓄積される(DP1→DP2)。
この場合、コンテンツデータは配信されたE(CK,A3D)の状態でHDD5に書き込まれる。或いは、暗号化が一旦復号された後、別の鍵CK’で暗号化が行われ、つまり鍵の掛け替えが行われて、E(CK’,A3D)の状態でHDD5に書き込まれることもある。
一方、ネットワークコンテンツが非SDMIコンテンツであった場合は、ウォーターマークチェック、即ち電子透かしによるスクリーニング処理が行われる(DP1→DP3)。
さらに、例えばパーソナルコンピュータ1に装備されているCD−ROMドライブ等の内蔵ドライブ、或いはパーソナルコンピュータ1と接続されたディスクドライブ装置において再生されるCD−DA、DVD等のパッケージメディアから読み出されたコンテンツデータ(ディスクコンテンツ)については、直接ウォーターマークチェックが行われる(DP3)。
つまりSDMIに準拠していないコンテンツデータについては、ウォーターマークチェックが行われることになる。
もしウォーターマークチェックに合格しない場合は、そのコンテンツデータはSDMIデータパス上でコピー不可扱いとなる(DP3→DP5)。具体的な扱いはソフトウエア設計により多様に考えられるが、例えばHDD5には格納するが、他のメディアへのコピー/ムーブのための転送が不可能なコンテンツデータと扱われるようにしたり、或いはSDMI準拠のコンテンツ処理上においてHDD5に格納されないものとすることが考えられる。
ウォーターマークチェックに合格した場合、即ち電子透かしが存在し、かつコピーコントロールビットとしてコピー許可が確認された場合は、合法的にコピー可能なコンテンツデータと判断され、続いてそのコンテンツデータをSDMI扱いとするか否かが確認される(DP4)。このようなコンテンツデータをSDMIに準拠したものとして扱うか否かは、ソフトウエア設計やユーザー設定などに応じたものとすればよい。
SDMI扱いとしない場合は、非SDMI扱いとして当該SDMIに準拠したコンテンツデータパスからは除外される(DP6)。例えばSDMIに対応しない記録装置への転送等を可能としてもよい。
一方、SDMI扱いとする場合は、そのコンテンツデータは暗号化され、SDMIコンテンツとしてHDD5に蓄積される(DP4→DP2)。例えばE(CK,A3D)の状態、又はE(CK’,A3D)の状態でHDD5に蓄積される。
以上のデータパスにより、一次記録媒体としてのHDD5には、ネットワーク110を介して得られたSDMI扱いのコンテンツ(SDMIネットワークコンテンツ)や、CD−DAなどのディスク或いは他のメディアから取り出したSDMI扱いのコンテンツ(SDMIディスクコンテンツ)が蓄積されるものとなる。
またSDMIコンテンツについては、コンテンツ毎の後述するUsage Ruleの管理などのために、コンテンツ毎にユニークなデータとなるコンテンツIDが生成され、HDD5に記憶される。
HDD5に格納されたSDMIコンテンツ(SDMIネットワークコンテンツ又はSDMIディスクコンテンツ)は、所定のルールのもとで、SDMI対応の記録再生装置20Bに対して転送し、SDMI対応の二次記録媒体にコピー可能とされる。また本例の場合はSDMI対応の記録再生装置20B以外に、記録再生装置20Aにも、所定の条件の下で転送可能となる。
まず、HDD5を有するパーソナルコンピュータ1にSDMI対応の記録再生装置20Bが接続されている場合は、以下のようになる。
SDMIディスクコンテンツの場合は、SDMIディスクコンテンツに対応する転送の扱いのルール(Usage Rule)が決められており、その扱いルールのもとで、SDMI対応の記録再生装置20Bに対してコピーのための転送が認められる(DP8)。
なおこのデータパスにおいて、一次記録媒体(HDD5)からSDMI対応記録再生装置20B(又は20A)で記録再生される二次記録媒体(メモリカード等)に対してのコピー転送が「チェックアウト」であり、逆に二次記録媒体からの一次記録媒体へのムーブ転送が「チェックイン」である。なお二次記録媒体から一次記録媒体へのムーブの場合は、二次記録媒体上では当該コンテンツデータは消去された状態となる。
SDMIディスクコンテンツに対応する転送の扱いルールとしては、1つのコンテンツデータにつき例えば3回までのチェックアウトが許されるなど、所定のチェックアウト上限回数が定められている。従って、例えばSDMI対応の3つの二次記録媒体まではコピー(チェックアウト)が許可される。またチェックインが行われた場合は、そのコンテンツデータについてのチェックアウト回数が減算されるものとなる。従って、例え3つのSDMI対応二次記録媒体にコピーした後であっても、そのうちの1つの二次記録媒体からチェックインさせれば、そのコンテンツはさらにもう一度、SDMI対応二次記録媒体にコピー可能とされる。つまり、常に最大3つのSDMI対応二次記録媒体にコンテンツデータが併存することが許されるものとなる。
SDMIネットワークコンテンツの場合も、SDMIネットワークコンテンツに対応する転送の扱いのルール(Usage Rule)が決められており、その扱いルールのもとで、SDMI対応の記録再生装置20Bに対してコピーのための転送が認められる(DP7)。
この扱いルールとしては、上記同様にチェックアウト回数の上限等が決められるものであるが、その上限回数などは、SDMIディスクコンテンツの場合の扱いルールと同様としてもよいし、異なる回数としてもよい。例えばチェックアウト上限を1回とすることが考えられる。その場合は、1つのコンテンツデータにつき、他の1つのSDMI対応の二次記録媒体にしかコピーできないが、その二次記録媒体からチェックインすれば、再度コピー転送が可能となる。
これらの扱いルールに従って、SDMI対応の二次記録媒体に対してコピーするためにSDMIコンテンツが転送される場合は、その伝送線路上では暗号化状態のままデータ伝送が行われる。つまり例えば上記のE(CK,A3D)の状態又はE(CK’,A3D)の状態で転送される。
さらに、暗号化されて伝送されてきたSDMIコンテンツを受信したSDMI対応記録再生装置20Bでは、そのSDMIコンテンツを暗号化状態のままで二次記録媒体にコピー記録することになる。
SDMI対応記録再生装置20Bが、二次記録媒体にコピー記録されたSDMIコンテンツを再生する場合は、二次記録媒体から読み出したコンテンツデータの暗号化を復号して再生する。つまりE(CK,A3D)の状態又はE(CK’,A3D)の状態で二次記録媒体に記録されたコンテンツデータを、鍵CK、又は鍵CK’による復号処理を行う。
即ちD{CK,E(CK,A3D)}=A3D、又はD{CK’,E(CK’,A3D)}=A3D、として暗号解読されたATRAC3データ(A3D)として元のコンテンツデータを得る。このコンテンツデータについてはATRAC3圧縮に対する伸張処理等を行うことで、例えばオーディオデータとして復調し、音楽等の再生出力を行う。
以上のように、SDMI準拠のコンテンツデータは、SDMI対応の記録再生装置20Bにチェックアウトされるまでのデータパス、さらには二次記録媒体上に至るまで、暗号化が施されたデータとなっていることや、上記転送の扱いルールチェックによるコピー管理が行われることで、コンテンツデータについての適切な著作権保護が可能となる。
一方、パーソナルコンピュータ1に、記録再生装置20Aが接続されている場合は、次のような処理が採られる。
なお上記のように、記録再生装置20Aは、SDMI対応の記録再生装置20Bとは異なって、二次記録媒体としての例えばミニディスクなどに、暗号化を解いた状態で記録するものである。暗号化を解いた状態で記録することにより、そのミニディスクにコピー記録されたコンテンツデータは、一般に普及している通常のミニディスク再生装置によっても再生可能となり、これによってユーザーの利便性を向上させることができる。
但し、暗号化を解いた状態で記録することは、著作権保護の点で不都合が生じる。そこで、記録再生装置20Aにコンテンツデータを転送する場合には、所定の条件を満たすことが必要とされる。
SDMIネットワークコンテンツを記録再生装置20Aに転送して暗号化を解いた状態で二次記録媒体にコピー記録することを許可する条件としては、例えば、1記録再生装置20Aが認証OKとなったこと、2転送しようとするコンテンツデータについてコピー記録を著作権者側が認めていること、3チェックアウト/チェックインとして転送の扱いのルール(Usage Rule)を満たすことの3つとされる。
この123の転送条件が満たされていることでSDMI対応記録再生装置20B以外の機器に対しても、無制限なコピー転送はできず、著作権保護機能も確保される。また、転送を行う伝送路上では暗号化状態とされること(記録再生装置20A側で暗号解読を行う)でも著作権保護機能を与えることができる。
SDMIネットワークコンテンツを記録再生装置20Aに転送する場合には、上記123の転送条件がチェックされる(DP9)。
即ち記録再生装置20Aについて所定の認証処理が行われる。また、コンテンツデータに含まれるフラグ情報などから、著作権者側のコピー許可の意志が確認される。さらにチェックイン/チェックアウトの扱いルールが課される。
これらの条件に従って、SDMIネットワークコンテンツを記録再生装置20Aに転送する場合は、その伝送線路上では暗号化状態のままデータ伝送が行われる。つまり例えば上記のE(CK,A3D)の状態又はE(CK’,A3D)の状態で転送される。
そしてこの暗号化されたSDMIネットワークコンテンツは、後述する図7の構成の記録再生装置20Aにおいて受信処理された後、復号処理部28で暗号化が復号され、例えば元のATRAC3圧縮データ(A3D)とされる。そしてその暗号化が解かれたコンテンツデータが、図7のエンコード/デコード部24によるエンコード処理を経て記録/再生部25に供給され、ミニディスク100にコピー記録されるものとなる。
従って記録再生装置20Aが、ミニディスク100にコピー記録したSDMIコンテンツを再生する場合は、ミニディスク100から読み出したデータについて通常のミニディスクシステムでのデコード処理、つまりEFM復調、ACIRCエラー訂正、ATRAC圧縮方式に対する伸張処理等を行えばよい。
これは、当該コピー記録されたミニディスク100は、通常のミニディスク再生装置に装填した場合も、コンテンツデータが通常に再生できるものとなっていることを意味する。つまりユーザーは、上述したように、ミニディスク100にコピー記録したSDMIネットワークコンテンツを、SDMI非対応の通常のミニディスク再生装置で再生させ、音楽等を楽しむことができる。
なお、図5のデータパスにおいて、DP7,DP8,DP9の扱いルールチェック等によって転送許可がされない場合は、記録再生装置20A、20Bに対する転送が行われないことはいうまでもない。

4.データ転送装置の構成例(一次記録媒体側機器/PC)

図6に、データ転送装置となる一次記録媒体側機器1の構成を示す。なお、ここで説明する例は、パーソナルコンピュータにより一次記録媒体側機器1を形成する場合であるが、同様の機能を持つ構成が専用のハードウエアにより構築されるなどにより、データ転送専用の機器として形成されてもよい。
本例の場合は、パーソナルコンピュータ1にデータ転送装置としての機能を実行させるソフトウエアプログラムがインストールされることでデータ転送装置となる一次記録媒体側機器が実現される。なお、本明細書で「パーソナルコンピュータ」又は「コンピュータ」といっているのは、いわゆる汎用コンピュータとしての広義の意味である。
当該プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク(HDD)5やROM3に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto optical)ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体90に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体90は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体90からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部8で受信し、内蔵するHDD5にインストールすることができる。
図6のコンピュータ1は、CPU(Central Processing Unit)2を内蔵している。CPU2には、バス12を介して、入出力インタフェース10が接続されている。CPU2は、入出力インタフェース10を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部7が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)3に格納されているプログラムを実行する。あるいはまた、CPU2は、HDD5に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部8で受信されてHDD5にインストールされたプログラム、またはドライブ9に装着された光ディスク等のリムーバブル記録媒体90から読み出されてHDD5にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)4にロードして実行する。これにより、CPU2は、後述するSDMIコンテンツに対してのデータ転送装置としての処理を実行する。
そしてCPU2は、その処理結果を、必要に応じて、例えば入出力インタフェース10を介して、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される出力部6から出力、あるいは通信部8から送信、さらにはHDD5に記録等させる。
本例の場合、通信部8は、図4のネットワーク110を介した各種サーバとの通信が可能とされる。即ちコンピュータ1は、外部のコンテンツサーバ91から音楽コンテンツ等のネットワークコンテンツのダウンロードが可能とされる。ダウンロードされるネットワークコンテンツは、上述したデータパスに則って、SDMI対応のコンテンツとしての処理、もしくはSDMI非対応のコンテンツとしての処理が行われ、例えば少なくともSDMI対応の処理としてはSDMIコンテンツとしてHDD5に蓄積される。HDD5に蓄積されたSDMIコンテンツは、SDMI対応の二次記録媒体側機器20B、又は認証された二次記録媒体側機器(記録再生装置)20Aに対する転送対象のコンテンツとなる。
接続部11は、二次記録媒体側機器20A、20Bとの間でデータ通信可能に接続される部位である。例えばUSBインターフェース、IEEE1394インターフェースなどの例が考えられる。もちろん他の規格の有線インターフェースや、赤外線や電波を用いた無線インターフェースであってもよい。
なお、図5で説明したデータパスを実現するための各種処理は、それぞれ時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
また、プログラムは、1つのコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。

5.データ記録装置の構成例(二次記録媒体側機器/記録再生装置)

二次記録媒体側機器(記録再生装置)20Aの構成例を図7に示す。
この例は、記録再生装置20Aを例えばミニディスクレコーダとして構成したものである。従って二次記録媒体100は、ミニディスク(光磁気ディスク)の例となる。以下「ミニディスク100」とも表記する。
なお、図7においては、二次記録媒体100としてのミニディスクに対する記録再生データの処理系、及び上記一次記録媒体側機器1からのデータ転送に対する処理系のみを示し、ミニディスク100に対する駆動系、サーボ系、再生出力系等は通常のミニディスク記録再生装置と同様であるため詳しい図示を省略している。
MD制御部(CPU)21は記録再生装置20Aにおいてミニディスク100に対しての記録再生動作の制御を行うコントローラとなる。具体的には、ミニディスク100に対する記録再生のために、回転駆動、スピンドルサーボ、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スレッドサーボなどの制御、光学ヘッド/磁気ヘッドのレーザ光や磁界印加動作の制御、記録再生データのエンコード/デコード処理の制御などを行う。
記録/再生部25は、光学ヘッド、磁気ヘッド、ディスク回転駆動系、サーボ系等が備えられ、実際にミニディスク100に対してデータの記録/再生を行う部位である。
エンコード/デコード部24は、ミニディスク100に対する記録データのエンコード、及びミニディスク100から再生された再生データのデコードを行う。公知のようにミニディスクシステムの場合は、記録データはACIRCエラー訂正符号のエンコード処理やEFM変調処理が施される。エンコード/デコード部24は、記録データに対してACIRCエンコード及びEFMエンコードを行って記録/再生部25に供給することになる。
また再生時には、記録/再生部25から読み出されて供給されてきたデータ(RF信号)に対して二値化処理、EFM復調、ACIRC方式のエラー訂正処理などのデコード処理を行うことになる。
バッファメモリ30は、ミニディスク100に対する記録データ、再生データのバッファリングを行う。特にショックプルーフ機能として知られているバッファリング機能も行う。
データ記録時には、バッファメモリ30にはATRAC/ATRAC3方式の圧縮符号化された記録データが一旦蓄積される。そして所定データ量毎に間欠的に読み出されてエンコード/デコード部24に供給され、記録処理に供される。
またデータ再生時には、ミニディスク100から読み出され、エンコード/デコード部24でデコードされたデータが一旦蓄積される。そして、蓄積されたデータは連続的に読み出されてコーデック23での圧縮デコード処理に供される。
コーデック23は、ATRAC/ATRAC3方式の圧縮符号化による圧縮処理、及び伸張処理を行う部位である。
ミニディスク100に記録されるデータは、ATRAC/ATRAC3方式の圧縮符号化が行われた後、上記エンコード処理が施されたものである。従って当該記録再生装置20Aに、圧縮符号化がされていないデータ、例えばPCMオーディオデータ等が記録データとして入力された場合は、コーデック23でATRAC方式又はATRAC3方式の圧縮符号化が行われ、その圧縮データがエンコード/デコード部24に供給されることになる。
また再生時には、記録/再生部25で読み出され、エンコード/デコード部24でデコードされたデータは、ATRAC/ATRAC3方式の圧縮符号化状態のデータである。このデータがバッファメモリ30を介してコーデック23に供給され、コーデック23でATRAC/ATRAC3方式の圧縮に対する伸張処理が行われることで、例えば44.1KHz、16ビット量子化のデジタルオーディオデータが復調される。このデジタルオーディオデータは、図示しない出力系の回路において、例えばD/A変換、アナログ信号処理、増幅処理等が行われて、スピーカ出力信号とされ、音楽等として再生される。
或いは、デジタルオーディオデータの状態で他の機器に対して出力可能とすることもできる。
以上の構成は、通常のミニディスクシステムの記録再生装置にも備えられる構成要素であるが、本例の記録再生装置20Aでは、一次記録媒体側機器1としてのパーソナルコンピュータに対応する部位がさらに設けられる。すなわち転送されてくるコンテンツデータについての受信・復号等の処理を行う部位として、通信部26、DMA27、復号処理部28、キャッシュメモリ29、フロー制御部31、システム制御部32が設けられる。
システム制御部32(CPU)は、当該記録再生装置20Aの全体の制御を行う部位である。
例えば、パーソナルコンピュータ1との間の認証のための通信やデータ生成の指示や、パーソナルコンピュータ1からの各種コマンドのやりとり、転送されてくるコンテンツデータに対する処理などの制御を行う。またそれらの制御に応じてMD制御部21に指示を出し、ミニディスク100に対するコンテンツデータの記録/再生、管理情報の読出や更新などの制御も行う。
また図示していないが、ユーザーインターフェースとして操作部や表示部が設けられるが、操作部からのユーザー操作の監視及び操作に応じた処理や、表示部の表示制御なども行う。
通信部26は、図6のパーソナルコンピュータ1の接続部11との間で接続され、パーソナルコンピュータ1との間でデータ通信を行う部位である。例えばUSB又はIEEE1394などの通信方式に対応する信号処理を行う。
通信部26によって受信されるパーソナルコンピュータ1からの通信としては、各種コマンド及びSDMIコンテンツなどがある。
通信部26で受信されたSDMIコンテンツとしてのデータは、DMA(Direct Memory Access)27の制御により、キャッシュメモリ29に格納されていく。なおもちろん、DMA27ではなくCPU制御によって、キャッシュメモリ29へのデータ移動を行うようにしてもよい。
復号処理部28は、SDMIコンテンツの暗号化処理に対応するための部位である。即ちキャッシュメモリ29に記憶されたコンテンツデータについての暗号解読処理を行う。そして非暗号化状態に解読したコンテンツデータは、キャッシュメモリ29の別の領域に記憶していく。
SDMIコンテンツはコンテンツキーCK又はCK’で暗号化されているため、少なくともコンテンツキーCK、CK’を認識できる情報が記憶される。具体的には後述するが、上記図1の説明で言及したDNK(Device Node Key)が記憶されることになる。この記録再生装置20Bは、図1における1つのデバイス(DVx)に相当するものとなるが、そのため、DNKにおいてリーフキーや、リーフキーによって暗号化されたノードキー、ルートキーが記憶されるものとなる。そしてそのようなDNKを用いて、また場合によっては送信されてくる上述したEKBを用いて、コンテンツキーCKを認識できる。
SDMIコンテンツに対するコンテンツキーCKを認識可能な情報であるDNKが記憶されていることで、復号処理部28は、コンテンツキーCKで暗号化された状態で送信されてきたてSDMIコンテンツ、即ち例えばE(CK、A3D)の状態のコンテンツを、復号することができる。つまりD{CK,E(CK、A3D)}=A3Dとして、復号されたATRAC3圧縮状態のデータを得ることができる。このようにして復号されたATRAC3圧縮データは、エンコード/デコード部24でのエンコード処理を経て、記録/再生部25でミニディスク100に記録できる。
なお、SDMIコンテンツは、必ずしもATRAC3圧縮データが暗号化されたものではない。例えばリニアPCMデータが鍵CKで暗号化されたものなども考えられる。つまり例えばE(CK、PCM)の状態のコンテンツが転送入力去る場合もある。その場合は、当然ながら復号処理部でD{CK,E(CK、PCM)}=PCMとして、復号されたリニアPCMデータが得られる。その場合は、当該PCMデータは、コーデック23でATRAC3圧縮処理が行われた後、エンコード/デコード部24でのエンコード処理を経て、記録/再生部25でミニディスク100に記録できる。
復号処理部28は、さらに認証処理のための鍵を記憶する場合もある。後述する認証処理例では記録再生装置20Aが記憶している公開鍵P、秘密鍵Sを使用する。その場合は公開鍵P、秘密鍵Sも、復号処理部28に記憶されることになる。また秘密鍵Sを用いた暗号化処理も行う。
また復号処理部28は、ハッシュエンジンも搭載しており、いわゆるハッシュ(HASH)関数演算により、コンテンツIDを生成する処理も行う。
なお、このコンテンツIDの生成については後述する。
暗号化が解除されたSDMIコンテンツデータ、例えばATRAC3方式の圧縮データや、PCMデータの状態のコンテンツデータは、キャッシュメモリ29からフロー制御部31に転送されることになる。
フロー制御部31は、暗号化解除されたSDMIコンテンツデータを、ミニディスク100に対して記録するために、記録処理系であるMD制御部21側(コーデック23、エンコード/デコード部24、記録/再生部25、バッファメモリ30側)に転送する部位である。
そして、MD制御部21からのリクエスト(XARQ)に応じてデータを転送していく。このフロー制御部31によって、コンテンツデータの受信、暗号解読処理、及びミニディスク100に対する記録処理の間のタイミング的な調整がはかられる。
以上の構成により、パーソナルコンピュータ1から送信されたSDMIコンテンツデータとしてE(CK、A3D)の状態のデータ、又はE(CK、PCM)の状態のデータは、非暗号化状態とされ、ATRAC3圧縮データの状態でエンコード/デコード部24でのエンコード処理を経て、記録/再生部25でミニディスク100に記録されるものとなる。
ところで、パーソナルコンピュータ1から記録再生装置20Aに対しては、コンテンツデータのチェックアウト/チェックイン、その他の通信セッションの際には、各種コマンドも送信してくる。
これらのコマンドはレシーバ26によって受信されるとシステム制御部32に伝えられ、システム制御部32は、これらのコマンドに応じて各種処理を行うと共に、コマンドに対するレスポンスを通信部26からパーソナルコンピュータ1に対して送信する。

6.ミニディスクの管理方式

ここで、ミニディスク100に記録されるデータ及び管理情報について説明しておく。
ミニディスクシステムのようなデジタル記録/再生システムでは、記録媒体にデータの記録動作や再生動作を制御するための管理情報としてTOC(Table of Contents)が記録されており、記録再生装置側では予めディスク等の記録媒体からこのTOC情報を読み出してメモリに保持しておき、記録再生動作の際に、このTOC情報を参照して記録位置や読出位置を把握して記録再生のためのアクセス動作を実行できるようにしている。
ミニディスクの場合、TOC情報としては書き換え不能な情報としてピットにより記録されるP−TOC(プリマスタードTOC)と、楽曲等の記録、消去などに応じて書き換えられるように光磁気記録されているU−TOC(ユーザーTOC)が存在し、U−TOCについては、記録/消去に応じてまずメモリ内でデータを更新し、この更新データで所定タイミングでディスク上のU−TOC領域を書き換えていくことになる。
なおU−TOCには、ディスク上に記録されるオーディオデータ等のコンテンツデータがトラックと呼ばれる単位で管理される。つまり1つのトラックは、例えば1つの楽曲に相当するものとなる。
まず、ミニディスク100に記録されるデータとして、クラスタというデータ単位について説明する。ミニディスクシステムでは記録データとして1クラスタという単位毎のデータストリームが形成されるが、この記録動作の単位となるクラスタのフォーマットは図8に示される。
ミニディスクシステムでの記録トラックとしては図8のようにクラスタCLが連続して形成されており、1クラスタが記録時の最小単位とされる。
そして1クラスタCLは、セクターSCFC〜SCFEとして示す3セクターのリンキングセクターと、セクターSCFFとして示す1セクターのサブデータセクターと、セクターSC00〜SC1Fとして示す32セクターのメインセクターから形成されている。即ち1クラスタは36セクターで構成される。
1セクタは2352バイトで形成されるデータ単位である。
リンキングセクターSCFC〜SCFEは、記録動作の切れ目としての緩衝領域や各種動作調整その他に用いられ、またサブデータセクターSCFFは、サブデータとして設定された情報の記録に用いることができる。
そして、TOCデータ、オーディオデータ等の記録は32セクターのメインセクターSC00〜SC1Fに行なわれる。
また、セクターはさらにサウンドグループという単位に細分化され、2セクターが11サウンドグループに分けられている。
つまり図示するように、セクターSC00などの偶数セクターと、セクターSC01などの奇数セクターの連続する2つのセクターに、サウンドグループSG00〜SG0Aが含まれる状態となっている。1つのサウンドグループは424バイトで形成されており、11.61msec の時間に相当する音声データ量となる。
1つのサウンドグループSG内にはデータがLチャンネルとRチャンネルに分けられて記録される。例えばサウンドグループSG00はLチャンネルデータL0とRチャンネルデータR0で構成され、またサウンドグループSG01はLチャンネルデータL1とRチャンネルデータR1で構成される。
なお、Lチャンネル又はRチャンネルのデータ領域となる212バイトをサウンドフレームとよんでいる。
図9はミニディスク100のエリア構造を示している。
図9(a)はディスク最内周側から最外周側までのエリアを示しており、光磁気ディスクとしてのミニディスク100は、最内周側はエンボスピットにより再生専用のデータが形成されるピット領域とされており、ここにP−TOCが記録されている。
ピット領域より外周は光磁気領域とされ、記録トラックの案内溝としてのグルーブが形成された記録再生可能領域となっている。
この光磁気領域の最内周側のクラスタ0〜クラスタ49までの区間が管理エリアとされ、実際の楽曲等がそれぞれ1つのトラックとして記録されるのは、クラスタ50〜クラスタ2251までのプログラムエリアとなる。プログラムエリアより外周はリードアウトエリアとされている。
管理エリア内を詳しく示したものが図9(b)である。図9(b)は横方向にセクター、縦方向にクラスタを示している。
管理エリアにおいてクラスタ0,1はピット領域との緩衝エリアとされている。クラスタ2はパワーキャリブレーションエリアPCAとされ、レーザー光の出力パワー調整等のために用いられる。
クラスタ3,4,5はU−TOCが記録される。U−TOCの内容について詳しくは後述するが、1つのクラスタ内の32個の各メインセクター(SC00〜SC1F)においてデータフォーマットが規定され、それぞれ所定の管理情報が記録される。即ちプログラムエリアに記録されている各トラックのアドレス、フリーエリアのアドレス等が記録され、また各トラックに付随するトラックネーム、記録日時などの情報が記録できるようにU−TOCセクターが規定されている。このようなU−TOCデータとなるセクターを有するクラスタが、クラスタ3,4,5に3回繰り返し記録される。
クラスタ47,48,49は、プログラムエリアとの緩衝エリアとされる。
なお斜線部PDは、後述するプリペイド情報の記録領域として設定することができる。
クラスタ50(=16進表記で32h)以降のプログラムエリアには、1つのクラスタ内の32個の各メインセクター(SC00〜SC1F)において、楽曲等の音声データがATRACと呼ばれる圧縮形式で記録される。記録される各トラック(コンテンツデータ)や記録可能な領域は、U−TOCによって管理される。なお、プログラム領域における各クラスタにおいて、セクターSCFFは、前述したようにサブデータとしての情報の記録に用いることができる。
図10によりU−TOCセクターについて説明する。
なおP−TOCは図9で説明したようにディスク90の最内周側のピットエリアに形成されるもので、読出専用の情報である。そして、P−TOCによってディスクの記録可能エリア(レコーダブルユーザーエリア)や、リードアウトエリア、U−TOCエリアなどの位置の管理等が行なわれる。なお、全てのデータがピット形態で記録されている再生専用の光ディスクでは、P−TOCによってROM化されて記録されている楽曲の管理も行なうことができるようにされ、U−TOCは形成されない。P−TOCについては詳細な説明を省略する。
図10はU−TOCセクター0のフォーマットを示すものである。
U−TOCセクターとしてはセクター0〜セクター32まで設けることができる。即ち上記した1クラスタ内のメインセクターSC00〜SC1Fに相当して記録されるセクターとなる。
U−TOCセクター0は、記録された楽曲等のコンテンツデータ(トラック)や新たにコンテンツデータが録音可能なフリーエリアについての管理情報が記録されているデータ領域とされる。
例えばミニディスク100に或る楽曲の録音を行なおうとする際には、MD制御部21は、U−TOCセクター0からディスク上のフリーエリアを探し出し、ここにデータを記録していくことになる。また、再生時には再生すべき楽曲が記録されているエリアをU−TOCセクター0から判別し、そのエリアにアクセスして再生動作を行なう。
図10のU−TOCセクター0のデータ領域(4バイト×588 の2352バイト)は、先頭位置にオール0又はオール1の1バイトデータが並んで形成される同期パターンが記録される。
続いてクラスタアドレス(Cluster H) (Cluster L) 及びセクターアドレス(Sector)となるアドレスが3バイトにわたって記録され、さらにモード情報(MODE)が1バイト付加され、以上でヘッダとされる。ここでの3バイトのアドレスは、そのセクター自体のアドレスである。
なお、同期パターンやアドレスが記録されるヘッダ部分については、このU−TOCセクター0に限らず、P−TOCセクター、プログラムエリアでのセクターでも同様であり、セクター単位にそのセクター自体のアドレス及び同期パターンが記録されている。
続いて所定バイト位置に、メーカーコード、モデルコード、最初のトラックのトラックナンバ(First TNO)、最後のトラックのトラックナンバ(Last TNO)、セクター使用状況(Used sectors)、ディスクシリアルナンバ、ディスクID等のデータが記録される。
さらに、ユーザーが録音を行なって記録されているトラック(楽曲等)の領域やフリーエリア等を後述するテーブル部に対応させることによって識別するため、ポインタ部として各種のポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) が記録される領域が用意されている。
そしてポインタ(P-DFA〜P-TNO255) に対応させることになるテーブル部として(01h) 〜(FFh) までの255個のパーツテーブルが設けられ、それぞれのパーツテーブルには、或るパーツについて起点となるスタートアドレス、終端となるエンドアドレス、そのパーツのモード情報(トラックモード)が記録されている。さらに各パーツテーブルで示されるパーツが他のパーツへ続いて連結される場合があるため、その連結されるパーツのスタートアドレス及びエンドアドレスが記録されているパーツテーブルを示すリンク情報が記録できるようにされている。
なおパーツとは1つのトラック内で時間的に連続したデータが物理的に連続して記録されているトラック部分のことをいう。
そしてスタートアドレス、エンドアドレスとして示されるアドレスは、1つの楽曲(トラック)を構成する1又は複数の各パーツを示すアドレスとなる。
これらのアドレスは短縮形で記録され、クラスタ、セクター、サウンドグループを指定する。
この種の記録再生装置では、1つの楽曲(トラック)のデータを物理的に不連続に、即ち複数のパーツにわたって記録されていてもパーツ間でアクセスしながら再生していくことにより再生動作に支障はないため、ユーザーが録音する楽曲等については、録音可能エリアの効率使用等の目的から、複数パーツにわけて記録する場合もある。
そのため、リンク情報が設けられ、例えば各パーツテーブルに与えられたナンバ(01h) 〜(FFh) によって、連結すべきパーツテーブルを指定することによってパーツテーブルが連結できるようになされている。
つまりU−TOCセクター0におけるテーブル部においては、1つのパーツテーブルは1つのパーツを表現しており、例えば3つのパーツが連結されて構成される楽曲についてはリンク情報によって連結される3つのパーツテーブルによって、そのパーツ位置の管理が行われる。
なお、実際にはリンク情報は所定の演算処理によりU−TOCセクター0内のバイトポジションとされる数値で示される。即ち、304+(リンク情報)×8(バイト目)としてパーツテーブルを指定する。
U−TOCセクター0のテーブル部における(01h) 〜(FFh) までの各パーツテーブルは、ポインタ部におけるポインタ(P-DFA,P-EMPTY ,P-FRA ,P-TNO1〜P-TNO255) によって、以下のようにそのパーツの内容が示される。
ポインタP-DFA は光磁気ディスク90上の欠陥領域について示しており、傷などによる欠陥領域となるトラック部分(=パーツ)が示された1つのパーツテーブル又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、欠陥パーツが存在する場合はポインタP-DFA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、欠陥パーツがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、他にも欠陥パーツが存在する場合は、そのパーツテーブルにおけるリンク情報として他のパーツテーブルが指定され、そのパーツテーブルにも欠陥パーツが示されている。そして、さらに他の欠陥パーツがない場合はリンク情報は例えば『00h』とされ、以降リンクなしとされる。
ポインタP-EMPTY はテーブル部における1又は複数の未使用のパーツテーブルの先頭のパーツテーブルを示すものであり、未使用のパーツテーブルが存在する場合は、ポインタP-EMPTY として、(01h) 〜(FFh) のうちのいづれかが記録される。
未使用のパーツテーブルが複数存在する場合は、ポインタP-EMPTY によって指定されたパーツテーブルからリンク情報によって順次パーツテーブルが指定されていき、全ての未使用のパーツテーブルがテーブル部上で連結される。
ポインタP-FRA は光磁気ディスク90上のデータの書込可能なフリーエリア(消去領域を含む)について示しており、フリーエリアとなるトラック部分(=パーツ)が示された1又は複数のパーツテーブル内の先頭のパーツテーブルを指定している。つまり、フリーエリアが存在する場合はポインタP-FRA において(01h) 〜(FFh) のいづれかが記録されており、それに相当するパーツテーブルには、フリーエリアであるパーツがスタート及びエンドアドレスによって示されている。また、このようなパーツが複数個有り、つまりパーツテーブルが複数個有る場合はリンク情報により、リンク情報が『00h』となるパーツテーブルまで順次指定されている。
図11にパーツテーブルにより、フリーエリアとなるパーツの管理状態を模式的に示す。これはパーツ(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) がフリーエリアとされている時に、この状態がポインタP-FRA に引き続きパーツテーブル(03h)(18h)(1Fh)(2Bh)(E3h) のリンクによって表現されている状態を示している。なお上記した欠陥領域や未使用パーツテーブルの管理形態もこれと同様となる。
タP-TNO1〜P-TNO255は、ディスク90にユーザーが記録を行なった楽曲などのトラックについて示しており、例えばポインタP-TNO1では第1トラックのデータが記録された1又は複数のパーツのうちの時間的に先頭となるパーツが示されたパーツテーブルを指定している。
例えば第1トラックとされた楽曲がディスク上でトラックが分断されずに、つまり1つのパーツで記録されている場合は、その第1トラックの記録領域はポインタP-TNO1で示されるパーツテーブルにおけるスタート及びエンドアドレスとして記録されている。
また、例えば第2トラックとされた楽曲がディスク上で複数のパーツに離散的に記録されている場合は、その第2トラックの記録位置を示すため各パーツが時間的な順序に従って指定される。つまり、ポインタP-TNO2に指定されたパーツテーブルから、さらにリンク情報によって他のパーツテーブルが順次時間的な順序に従って指定されて、リンク情報が『00h』となるパーツテーブルまで連結される(上記、図11と同様の形態)。
このように例えば2曲目を構成するデータが記録された全パーツが順次指定されて記録されていることにより、このU−TOCセクター0のデータを用いて、2曲目の再生時や、その2曲目の領域への上書き記録を行なう際に、記録再生ヘッドをアクセスさせ離散的なパーツから連続的な音楽情報を取り出したり、記録エリアを効率使用した記録が可能になる。
ところで、各パーツテーブルには1バイトのトラックモードが記録されるが、これはトラックの属性情報となる。
1バイトを構成する8ビットを、d1(MSB)〜d8(LSB)とすると、このトラックモードは次のように定義されている。
d1・・・0:ライトプロテクテッド(上書消去、編集禁止)
1:ライトパーミッテッド
d2・・・0:著作権有り、1:著作権無し
d3・・・0:オリジナル、1:第1世代以上
d4・・・0:オーディオデータ、1:未定義
d5,d6・・・01:ノーマルオーディオ、その他:未定義
d7・・・0:モノラル、1:ステレオ
d8・・・0:エンファシスオフ、1:エンファシスオン
次に、図12にU−TOCセクター1のフォーマットを示す。このセクター1は録音された各トラックにトラックネームをつけたり、ディスク自体の名称などの情報となるディスクネームをつける場合に、入力された文字情報を記録するデータ領域とされる。
このU−TOCセクター1には、記録された各トラックに相当するポインタ部としてポインタP-TNA1〜P-TNA255が用意され、またこのポインタP-TNA1〜P-TNA255によって指定されるスロット部が1単位8バイトで255単位のスロット(01h) 〜(FFh) 及び同じく8バイトの1つのスロット(00h) が用意されており、上述したU−TOCセクター0とほぼ同様の形態で文字データを管理する。
スロット(01h) 〜(FFh) にはディスクタイトルやトラックネームとしての文字情報がアスキーコードで記録される。
そして、例えばポインタP-TNA1によって指定されるスロットには第1トラックに対応してユーザーが入力した文字が記録されることになる。また、スロットがリンク情報によりリンクされることで、1つのトラックに対応する文字入力は7バイト(7文字)より大きくなっても対応できる。
なお、スロット(00h) としての8バイトはディスクネームの記録のための専用エリアとされており、ポインタP-TNA(x)によっては指定されないスロットとされている。
このU−TOCセクター1でもポインタP-EMPTY は使用していないスロットを管理する。
なお、フォーマットは図12のU−TOCセクター1とほぼ同様であるため図示はしないが、U−TOCセクター4も、セクター1と同様に、ユーザーが録音を行なった楽曲に曲名をつけたり、ディスクタイトルをつける場合に、入力された文字情報を記録するデータ領域とされる。
ただし、セクター4は漢字や欧州文字に対応するコードデータが記録されるものであり、図12のセクター1のデータに加えて、所定バイト位置にキャラクタコードとして使用する文字コードの属性が記録される。
そしてU−TOCセクター4の文字情報の管理も、セクター1と同様に文字スロット指示データ部としてスロットポインタP-TNA1〜P-TNA255及びスロットポインタP-TNA1〜P-TNA255によって指定される255単位のスロット(01h) 〜(FFh) によって行なわれる。
また、図示及び説明は省略するが、U−TOCセクター2は、主にユーザーが録音を行なった楽曲の録音日時を記録するデータ領域とされる。
以上のように、書換可能な光磁気ディスク90については、ディスク上のエリア管理はP−TOCによってなされ、またレコーダブルユーザーエリアにおいて記録された楽曲やフリーエリア等はU−TOCセクター0により行なわれる。
そして、このようなU−TOCセクター0の構造により、ミニディスク100に記録されたトラックについては、トラックの分割、複数トラックの1トラックへの連結、消去などの編集が、U−TOCを書き換えるのみで可能であることが理解される。
またU−TOCセクター1、又はセクター4が形成されることで、ディスクタイトルとしての文字情報や、各トラックに対応した曲名等の文字情報を登録するという編集が可能となる。
記録再生装置20AにおいてMD制御部21は、記録/再生部25にミニディスク100が装填された際には、まずこのTOC情報を読み出すことになり、読み出したU−TOC情報をバッファメモリ30の特定のエリアに記憶させる。そして以後そのミニディスク100に対する記録/再生/編集動作の際に参照できるようにしている。
なお、コンテンツデータ(トラック)の記録や、記録されているトラックの編集などが行われる場合、U−TOCセクターの更新処理は、一旦バッファメモリ30に記憶されたU−TOCデータに対して行われる。
そして所定時点でバッファメモリ30に記憶されている(更新された)TOC情報がミニディスク100に書き込まれることで、ディスク上でのU−TOC更新が行われる。

7.認証処理

SDMIデータパスの説明において言及したように、ミニディスク100に対して暗号化を解いた状態でコンテンツデータを記録する記録再生装置20Aについては、その転送/記録(チェックアウト)の条件の一つとして、パーソナルコンピュータ1からの認証がOKとならなければならない。認証とは、非暗号化状態でのコンテンツデータの記録動作が許可された機器として正当なものであるかを確認する処理となる。
この認証処理は、パーソナルコンピュータ1の接続部11に、SDMI対応記録再生装置20B以外の記録再生装置が接続された場合に行われる。なお、SDMI対応記録再生装置20Bが接続された場合は、その機器が本例でいうSDMI対応の記録再生装置20Bであることを確認する処理が行われる。即ち接続機器が、SDMI対応の記録再生装置20Bと確認されなかった場合に、以下説明する認証処理が行われ、記録再生装置20Aであるか否かが確認されるものとなる。
本例での認証処理は、非対称暗号(公開鍵暗号)を用いた認証方式を実行するものとしている。非対称暗号では、暗号化の鍵と復号化の鍵が異なる。いま、暗号前のデータをDb、暗号鍵をKe、復号鍵をKdとすると、暗号化データCは、C=E(Ke,Db)で暗号化が行われ、またD(Kd,C)=DbでデータDbが復号される。
ここで暗号鍵Ke、復号鍵Kdは鍵のペアと呼ばれ、一方は公開鍵として公開し、他方は秘密鍵として所定部位に保持されるものである。
以下説明する認証処理では、鍵のペアKe、Kdのうちで公開鍵をP、秘密鍵をSとして表して説明する。上述したようにこの場合、記録再生装置20Aは、復号処理部28(又はシステム制御部32)に暗号鍵Ke、復号鍵Kdとなる、公開鍵P、秘密鍵Sを記憶していることになる。
認証処理に際しては、例えば一次記録媒体側機器(パーソナルコンピュータ)1のCPU2が、二次記録媒体側機器(記録再生装置)20Aのシステム制御部32に対して認証要求のコマンドを送信した後、CPU2(一次記録媒体側機器(パーソナルコンピュータ)1)と、システム制御部32(二次記録媒体側機器(記録再生装置)20A)の間で図13のような処理が行われることになる。
認証処理が開始されると、まず二次記録媒体側機器20Aのシステム制御部32は、処理S1として、復号処理部28に記憶している公開鍵Pをインターフェース部26から一次記録媒体側機器1に送信させる。なお、公開鍵Pは一次記録媒体側機器1側も知っている鍵である。従って、公開鍵Pについて両者が一致した認識が得られる場合は、当該処理S1は必ずしも実行されなくてもよい。
一次記録媒体側機器1のCPU2は、公開鍵Pを受信したら、続いて処理S2として、乱数rを発生させる。そして処理S3として、二次記録媒体側機器20Aに乱数rを送信する。
次に二次記録媒体側機器20Aのシステム制御部32は、処理S4として受信された乱数rを、復号処理部28に記憶された秘密鍵Sを用いて暗号化する。そして処理S5として、暗号化データE(S,r)を一次記録媒体側機器1に送信する。
一次記録媒体側機器1のCPU2は、暗号化データE(S,r)を受信したら、処理S6として、暗号化データE(S,r)を、公開鍵Pにより復号する。つまりD{P,E(S,r)}の処理を行う。
そして処理S7として、上記処理S2で発生させた乱数rと、上記処理S6での復号結果D{P,E(S,r)}を比較する。
ここで、公開鍵Pと秘密鍵Sが適正な鍵のペアであったとすると、r=D{P,E(S,r)}の結果が得られるはずである。
そこで、比較結果が一致していた場合は、当該二次記録媒体側機器20Aが、公開鍵Pに対する秘密鍵Sを保持していることが確認されたことになるため、処理S8から処理S9に進み、当該二次記録媒体側機器20Aを正当な接続相手として認証する。
一方、比較結果が一致していなければ処理S8から処理S10に進み、接続された二次記録媒体側機器は、正当な接続相手(即ちSDMIコンテンツを転送してよい機器)ではないとして認証NGとする。
例えば以上のような認証処理により、接続された機器が、適正な二次記録媒体側機器20Aとして認証されると、一次記録媒体側機器1は、その接続された機器に対してSDMIコンテンツの転送を許可する条件の1つが満たさと認識することになる。

8.コンテンツ暗号化方式

本例のシステムにおいて、図1に示した構造の最下段のデバイスに相当するのは記録再生装置20A,20Bとなるが、図1に示したような暗号化構造を当該システムにおいて実現する場合の例を説明する。
まず図14はコンテンツデータ及びキーの流れを示している。
図4に示した外部サーバ91からパーソナルコンピュータ1に或るコンテンツデータCT1が配信される場合、この1単位のコンテンツデータCT1については、E(CK,A3D)、E(KR,CK)、及びEKBが送信されてHDD5に格納されることになる。
E(CK,A3D)はコンテンツキーCKで暗号化されたATRAC3圧縮コンテンツデータであり、つまり配信目的たる実際の音楽その他の情報である。
E(KR,CK)は、コンテンツデータの暗号解読のためのコンテンツキーCKを、図1で説明したルートキーKRで暗号化した情報である。
EKBは図1〜図3で説明した有効化キーブロックの情報であり、本実施の形態の説明においては、ルートキーKRを更新するための情報であるとする。
1つのコンテンツデータの配信に応じて、これらがセットで配信され、図14に示すようにHDD5には、これらのセットとしてのコンテンツデータCT1、CT2・・・が格納されるものとなる。
パーソナルコンピュータ1が記録再生装置20A又は20Bに対してコンテンツデータ転送を行う場合は、このセットとしての情報としてE(CK,A3D)、E(KR,CK)、及びEKBを、所定の手順で送信する。
図1で説明したデバイス(端末)に相当する記録再生装置20A、20Bでは、それぞれ固有のリーフIDが設定されており、またDNK(Device Node Key)を記憶している。
そしてパーソナルコンピュータ1から上記セットのコンテンツデータが送信されてくることに応じて、コンテンツデータの暗号解読を行い(又は暗号化状態のまま)、二次記録媒体に記録する。SDMI対応の記録再生装置20Bの場合は、再生時において暗号解読を行うことになる。また記録再生装置20Aの場合は、記録時において暗号解読を行う。
この暗号解読の処理としては、図示するように、まず記憶しているDNKと送信されてくるEKBを用いてルートキーKRを解読する。
続いて解読したルートキーKRを用いてコンテンツキーCKを解読する。
そして解読したコンテンツキーCKを用いることで、暗号化を解除したコンテンツデータA3Dを得ることができる。
記録再生装置20Aの場合のDNK及び暗号解読手順を図15,図16で具体的に説明する。
今、図15(a)のようなキーのツリー構造を想定し、例えば記録再生装置20Aに、リーフID=SET0、リーフキー=K000が設定されているとする。
この場合、記録再生装置20Aに記憶されるDNKは、図15(b)のような情報を有する。
まずリーフIDとして「SET0」が記憶される。
またリーフキーとして「K000」が記憶される。
そしてリーフキー「K000」から図15(a)の構造でルートキーKRまでをたどることのできる情報が記憶される。つまり、ノードキーK00、K0、ルートキーKRが記憶される。但しこのノードキーK00、K0、ルートキーKRは、リーフキーK000によって暗号化された状態で記憶される。即ち図示するように、
E(K000,K00)
E(K000,K0)
E(K000,KR)
が記憶されるものとなる。
このようなDNKが記憶されていることで、記録再生装置20Aは、転送されてきたコンテンツデータE(CK,A3D)を、同じく転送されてきたE(KR,CK)を用いて暗号解読できる。
即ちこの場合は、記録再生装置20AはリーフキーK000を用いてD{K000,E(K000,KR)}の復号を行うことでルートキーKRを得ることができる。
そして復号したルートキーKRを用いてD{KR,E(KR,CK)}の復号を行うことでコンテンツキーCKを得ることができる。
さらに復号したコンテンツキーCKを用いてD{CK,E(CK,A3D)}の復号を行うことで暗号解読されたコンテンツデータA3Dを得ることができる。
但し、上述したように常にルートキーKRやノードキーは不変のものではなく多様な事情により変更される。そしてこの例のようにコンテンツキーCKをルートキーKRで暗号化して転送するシステムの場合は、コンテンツデータ毎にルートキーKRを変更することもあり得る。
例えば音楽配信業者によっては1つのコンテンツデータ毎にルートキーKRを変更し、これによって著作権保護を強化する場合がある。このために、上記のようにEKBを同時に送信して、正規のデバイスに対して変更したルートキーKRが確認できるようにしている。
いま、図16に示すように、或るコンテンツデータE(CK,A3D)について、変更したルートキーKR’で暗号化したコンテンツキーE(KR’,CK)、及びEKBが送信されてくるとする。この場合EKBには、例えばノードキーK0で暗号化した更新ルートキーKR’としてE(K0,KR’)の情報が含まれていたとする。
なお更新ルートキーKR’をノードキーK0で暗号化することは、例えば図15のデバイス(SET0)〜(SET3)のみに対して、新たなルートキーKR’を通知する場合などに行われる例となる。もちろんデバイス(SET0)(SET1)のみを通知対象とするなら、更新ルートキーKR’をノードキーK00で暗号化したE(K00,KR’)の情報が含むEKBを発行すればよい。
一方、記録再生装置20AのDNKは、図15(b)で説明したように、リー
フキーK000と、リーフキーで暗号化されたノードキー及びルートキーとしてE(K000,K00)、E(K000,K0)、E(K000,KR)が記憶されている。
この状態において、コンテンツデータA3Dを復号するまでの手順を図16に1〜4で示している。
1 EKBとしてE(K0,KR’)の情報が送られてきたことに応じて、まずDNKからK0を得る。即ちリーフキーK000を用いてD{K000,E(K000,K0)}の復号を行うことでノードキーK0を得る。
2 次にノードキーK0を用いて、EKBによるE(K0,KR’)を解読する。即ちD{K0,E(K0,KR’)}の復号を行うことで更新ルートキーKR’を得る。
3 解読した更新ルートキーKR’を用いて、送信されてきたコンテンツキーE(KR’,CK)を解読する。つまりD{KR’,E(KR,CK)}の復号を行うことでコンテンツキーCKを得る。
4 復号したコンテンツキーCKを用いてD{CK,E(CK,A3D)}の復号を行うことで暗号解読されたコンテンツデータA3Dを得る。
以上の手順により、記録再生装置20Aでは、転送されてきたコンテンツデータの暗号化を解除して、ミニディスク100に記録することができる。
また記録再生装置20Bの場合では、暗号化された状態で二次記録媒体に記録したコンテンツデータを再生する際に、上記手順によって暗号化を解除し、音楽等の再生を行うことができる。

9.コンテンツのチェックアウト/チェックイン

続いてパーソナルコンピュータ1のHDD5に格納されたコンテンツデータを記録再生装置20Aにチェックアウトさせる場合、及びチェックアウトさせたコンテンツデータをチェックインさせる場合のそれぞれについて、パーソナルコンピュータ1と記録再生装置20Aで行われる処理を説明する。
なお、実際には1つの通信セッションで複数のコンテンツデータのチェックアウト/チェックインが行われることも多いが、説明の簡略化のため、1つのコンテンツデータのチェックアウト/チェックインとしての処理の流れを説明することとする。
図17,図18はチェックアウトのための処理を示している。図17,図18において、パーソナルコンピュータ1のCPU2が実行する制御処理をステップF101〜F112とし、また記録再生装置20Aのシステム制御部32、復号処理部28等によって実行される制御処理をステップF201〜F215として示している。
なお、通信セッションは各種のコントロールコマンドとそれに対応するレスポンスコマンドにより行われる。
HDD5に格納されている或るコンテンツデータの転送を行う場合は、CPU2は図17のステップF101として記録再生装置20Aに対して認証処理の開始を要求する。即ち認証開始コントロールコマンドを送信する。
これに対して記録再生装置20Aはパーソナルコンピュータ1に対してステップF201で認証開始許可を通知する。即ち認証開始レスポンスコマンドを送信する。
するとパーソナルコンピュータ1はステップF102としてリーフIDを要求し、これに応じて記録再生装置20AはステップF202で記憶しているリーフIDを送信する。
なお、パーソナルコンピュータ1は接続された記録再生装置20Aを、このようにリーフIDを確認して、現在有効なリーフIDの機器であるか否かを確認する。
続いて、パーソナルコンピュータ1はステップF103として、これから転送しようとするコンテンツデータについてのEKBを記録再生装置20Aに送信する。
記録再生装置20Aでは、EKBが送信されてきたら、まずステップF203でEKBのバージョンナンバを記憶する(図3参照)。さらにステップF204で、受信したEKBと、記憶しているDNKを用いて、図16で説明した手順12のようにして、今回の転送にかかるコンテンツデータのルートキーKRを探索し、得られたルートキーKRを記憶する。
そしてステップF205で、ルートキーKRの探索完了をパーソナルコンピュータ1側に通知する。
以上の処理でルートキーKRの確認が完了したことから、パーソナルコンピュータ1はステップF104として、実際のチェックアウトセッションの開始を要求する。これに対して、記録再生装置20AはステップF206でチェックアウトセッションの開始を了承する通知を行う。
なお、このセッション開始のコントロールコマンド及びレスポンスコマンドの際には、図13で説明した認証処理も行われることになる。
つまり、SDMI非対応であって、暗号化を解いてコンテンツデータを二次記録媒体に記録する記録再生装置20Aとして、正規なものであるか否かの認証が行われる。図17には示していないが、もちろん認証NGとなればチェックアウトセッションは中止される。
次にパーソナルコンピュータ1はステップF105で、今回転送しようとするコンテンツデータに係る、暗号化コンテンツキーE(KR,CK)を送信する。
これを受けた記録再生装置20AではステップF207で上記図16の手順3のように、記憶したルートキーKRを用いて、暗号化コンテンツキーE(KR,CK)を復号し、コンテンツキーCKを解読する。そしてステップF208で、パーソナルコンピュータ1に対してコンテンツキーCKの解読完了を通知する。
続いてパーソナルコンピュータ1はステップF106で、レコードオブジェクトコントロールコマンドを送信し、記録再生装置20Aに対して、チェックアウトしようとするコンテンツの情報を提供する。
レコードオブジェクトコントロールコマンドのフォーマットを図19に示す。このレコードオブジェクトコントロールコマンドは30バイトで構成され、チェックアウトのための通信セッションにおいて、実際のコンテンツデータの転送に際してそのコンテンツデータの情報を通知するためなどに、パーソナルコンピュータ1が記録再生装置20A(20B)に対して発するコマンドとなる。
図19に示すようにレコードオブジェクトコントロールコマンドでは、オペレーションコードとして「レコードオブジェクト」が示され、通信結果(result)、通信対象機器の識別コード(Destination List ID)、チェックアウトコンテンツについての二次記録媒体側でのトラックナンバ(new object position number)、コンテンツデータのタイプ(content type)、一次記録媒体側のコンテンツデータフォーマット(Download Format Track Attribute)、二次記録媒体におけるコンテンツ属性(Track Mode)、コンテンツデータのデータ長(Content Size)、コンテンツデータのバルクデータ長(Bulk Data Size)としての各情報ビットが用意される。
一次記録媒体側のコンテンツデータフォーマット(Download Format Track Attribute)とは、HDD5に格納されている、送信しようとするコンテンツデータの圧縮方式及びビットレートの情報や、コンテンツデータを伝送路に送出する際のコンテンツデータの圧縮方式及びビットレートの情報である。
二次記録媒体におけるコンテンツ属性(Track Mode)とは、ミニディスク100へ記録する際の圧縮方式の指定情報や、ステレオ・モノラルその他の属性情報である。圧縮方式としては、例えばATRAC、ATRAC3の132kbps、ATRAC3の66kbpsのいずれかが指定される。
なお、図17には示していないが、ステップF106のパーソナルコンピュータ1からのレコードオブジェクトコントロールコマンドに対して記録再生装置20Aはレスポンスコマンドを返す。
そして上記ステップF208のコンテンツキーCKの解読完了通知及びレコードオブジェクトコントロールコマンドに対するレスポンスにより、パーソナルコンピュータ1は記録再生装置20A側でコンテンツデータ受信/解読のための準備が完了したことを認識できるため、次に「P1」として示すように図18のステップF107に進み、コンテンツデータの転送を実行する。即ちコンテンツキーCKで暗号化されたコンテンツデータE(CK,A3D)を送信する。
記録再生装置20A側では「R1」で示すように図18のステップF209に進み、送信されてきたコンテンツデータE(CK,A3D)の受信処理、図16の手順4のようにコンテンツキーCKを用いた復号処理、及び復号されたコンテンツデータA3Dのミニディスク100への記録処理を行うことになる。
さらに、受信され非暗号化状態に復号したコンテンツデータから、コンテンツIDを生成する処理も行う。
1つのコンテンツデータ(例えば1つの楽曲)について、パーソナルコンピュータ1からの転送及びミニディスク100への記録が完了したら、その時点でミニディスク100上のU−TOCの更新が必要になる。
ミニディスク100では、上述したように例えば1曲の単位としてのトラックのスタートアドレス/エンドアドレスその他を、ディスク内周部に記録されるU−TOCにおいて管理するものであり、トラックの再生時にはU−TOCからディスク上のアドレスを把握するものであるためである。
但し本例では、1つのコンテンツデータについてのミニディスク100への記録が終了した時点では、ステップF210として示すように、バッファメモリ30上でU−TOCを更新するのみにとどめ、ミニディスク100上でU−TOCを更新することは行わない。
そして、バッファメモリ30上でU−TOC更新を完了したら、ステップF211でパーソナルコンピュータ1に対して、レコードオブジェクトレスポンスコマンドを送信する。
これにより、1つのコンテンツデータの書込に関する処理を完了し、かつ、そのコンテンツデータについてステップF209の際に生成したコンテンツIDをパーソナルコンピュータ1に通知する。
この場合のレコードオブジェクトレスポンスコマンドのフォーマットを図20に示す。
レコードオブジェクトレスポンスコマンドは62バイトとされ、オペレーションコードとして「レコードオブジェクト」が示され、通信結果(result)、通信対象機器の識別コード(Destination List ID)、チェックアウトコンテンツについての二次記録媒体側でのトラックナンバ(new object position number)、コンテンツデータのタイプ(content type)、一次記録媒体側のコンテンツデータフォーマット(Download Format Track Attribute)、二次記録媒体におけるコンテンツ属性(Track Mode)、コンテンツデータのデータ長(Content Size)、コンテンツデータのバルクデータ長(Bulk Data Size)としての各情報ビットが用意される。
そしてさらにレスポンスコマンドの場合は、32バイトのセッションデータとして、記録再生装置20Aにおいて算出されたコンテンツIDの情報をパーソナルコンピュータ1に通知する領域が用意されている。
このようなレコードオブジェクトレスポンスコマンドにより、記録再生装置20Aはパーソナルコンピュータ1に対してコンテンツデータの転送完了及びコンテンツIDの通知を行う。
パーソナルコンピュータ1側では、コンテンツIDの通知に応じて、ステップF108としてコンテンツIDテーブルの処理を行う。これについては後述するが、これはHDD5に蓄積されたコンテンツデータに対応してパーソナルコンピュータ1側で付したコンテンツIDと、上記のステップF209における処理において記録再生装置20A側で生成されたコンテンツIDを対応させる処理となる。
次にパーソナルコンピュータ1は、ステップF109として、チェックアウトコントロールコマンドを送信する。
またパーソナルコンピュータ1は、このようにチェックアウトを行なうことに応じて、ステップF110で、当該コンテンツデータに関して扱いルール(Usage Rule)を更新する。即ち転送許可回数としてのコンテンツ権利を1つ減算する。
記録再生装置20A側では、チェックアウトコントロールコマンドによりチェックアウトが実際に指示されたとして処理を行う。即ちステップF212で、ミニディスク100上でU−TOCを更新し、記録したコンテンツデータを再生可能な状態とする。これにより二次記録媒体上でコンテンツデータの再生権が与えられたことになる。
なお、このとき、当該コンテンツデータに対応するU−TOCセクター0のトラックモードにおいて、上述したビットd1=1とされており、つまり当該コンテンツデータはライトプロテクト状態とされる。
そして、記録再生装置20Aは、チェックアウトにかかるU−TOC更新を終了することに応じて、ステップF213でチェックアウトレスポンスコマンドを送信し、完了を通知する。
以上でチェックアウト、つまりコンテンツ権利の譲渡が完了する。
図21にチェックアウトコントロールコマンド、図22にチェックアウトレスポンスコマンドの各フォーマットを示す。
チェックアウトコントロールコマンドは25バイトで構成され、チェックアウトレスポンスコマンドは17バイトで構成される。
図21に示すようにチェックアウトコントロールコマンドでは、オペレーションコードとして「チェックアウト」が示され、通信結果(result)、通信対象機器の識別コード(List ID)、チェックアウトコンテンツについての二次記録媒体側でのトラックナンバ(object position number)、暗号化セッションキー(DES CBC(Ks,0))としての各情報ビットが用意される。
またチェックアウトレスポンスコマンドは、図22に示すように、オペレーションコードとして「チェックアウト」が示され、通信結果(result)、通信対象機器の識別コード(List ID)、チェックアウトコンテンツについての二次記録媒体側でのトラックナンバ(object position number)としての各情報ビットが用意される。
以上のチェックインコントロールコマンド及びチェックアウトレスポンスコマンドのやりとりが行われ、チェックアウトが完了すると、パーソナルコンピュータ1はステップF111でセッション終了要求のコントロールコマンドを記録再生装置20Aに送信する。記録再生装置20AはステップF214としてセッション終了を了承するレスポンスコマンドをパーソナルコンピュータ1に送信する。
またパーソナルコンピュータ1はステップF112で、認証状態を終了させるコントロールコマンドを送信し、記録再生装置20AはステップF215で、認証状態終了を了承するレスポンスコマンドを送信する。
以上で、チェックアウトのための一連の通信が終了される。
なお、このような通信により複数のコンテンツデータをチェックアウトする場合は、各コンテンツについてルートキーが共通であれば、ステップF105〜F108及びF207〜F211の処理が繰り返されればよい。
またEKBバージョンが異なるコンテンツデータを連続して転送する場合は、コンテンツに対応してEKB転送も行えばよい。
続いてチェックインの場合の処理を図23で説明する。
図23において、パーソナルコンピュータ1のCPU2が実行する制御処理をステップF101〜F156とし、また記録再生装置20Aのシステム制御部32、復号処理部28等によって実行される制御処理をステップF201〜F257として示している。
この場合も、通信セッションは各種のコントロールコマンドとそれに対応するレスポンスコマンドにより行われる。
チェックインの場合も、認証開始からEKB転送、ルートキー探索等の処理は上記チェックアウトの場合と同様に行われる。即ち上記図17と同一のステップ番号を付したステップF101〜F103、F201〜F205は、上述と同様の処理が行われるものであり、重複説明を避ける。
パーソナルコンピュータ1はステップF150で、チェックインセッションの開始を要求するコントロールコマンドを送信する。
これに応じて記録再生装置20AはステップF250で、レスポンスコマンドを返す。
なお、この場合にも、図13で説明した認証処理が行われる。
チェックインセッションが開始され、且つ記録再生装置20Aが認証OKとなったら、パーソナルコンピュータ1はステップF151として、チェックインさせようとするコンテンツデータについてのコンテンツIDを要求する。例えば記録再生装置20Aに対してチェックインさせるコンテンツデータのミニディスク100上のトラックナンバを指定して、そのコンテンツIDを要求する。
記録再生装置20Aは、これに応じて、まずステップF251で、当該指定されたコンテンツデータ(トラック)が、チェックイン可能なコンテンツデータであるか否かを判断する。この判断はトラックに対応してU−TOCに記録されている書込制御フラグの状態(トラックモードのd1)で判別できる。
ここで判断するチェックイン可能なコンテンツデータとは、チェックアウトされたコンテンツデータであって、しかもミニディスク100側で編集が行われていないコンテンツデータである。
上記図17,図18のチェックアウトが行われた場合、ミニディスク100側では、当該チェックアウトコンテンツについては、U−TOCセクター0のトラックモードにおけるd1ビットが「1」とされることは先に述べた。
このd1ビットは、ミニディスク100上に記録されたチェックアウトコンテンツについての書込制御フラグとして機能するものとなる。
d1ビットは、ミニディスクシステムにおいていわゆるライトプロテクトフラグとなる。つまりd1ビットがたてられたトラックは、消去や分割、連結などの編集が禁止される。つまり現在普及している従前のミニディスクレコーダであれ、上記記録再生装置20Aとしてのミニディスクレコーダであれ、d1ビットがたてられたトラックについては消去や分割等の編集は、行われない。
ただし、実際にはミニディスクシステムにおいては、ミニディスク100上に記録されたトラックについて自動的にd1ビットがたてられることはない。
従って、d1ビットは、そのトラックが編集禁止とされるだけでなく、パーソナルコンピュータ1からチェックアウトされたコンテンツであることを明示する情報となる。
d1ビットの確認により、当該コンテンツデータがチェックアウトされたものであると確認され、つまりチェックイン可能なコンテンツデータと判断されれば、ステップF252で、当該コンテンツデータについてのコンテンツIDを用意する。この場合、この時点でコンテンツIDを算出するか、或いは既に算出されて記憶されているコンテンツIDを読み出す処理となる。コンテンツID生成方式については後述する。
そしてステップF253で、コンテンツIDをパーソナルコンピュータ1に送信する。
なお、チェックイン可能なコンテンツデータでなかった場合は、その旨をパーソナルコンピュータ1に通知し、以降はエラー処理となる。
パーソナルコンピュータ1はステップF152として、送信されてきたコンテンツIDを照合する。つまり、記録再生装置20A側で生成され送信されてきたコンテンツIDと、チェックアウト時に記録再生装置20A側で生成し、パーソナルコンピュータ1側で生成したコンテンツIDに対応させてテーブルデータとして保存したコンテンツIDの照合をとり、チェックイン対象のコンテンツデータを正しく示しているかを照合する。
そして照合OKであればステップF153で実際にチェックインを指示する。照合NGであればエラー処理となる。
ステップF153のチェックイン指示は、図24のチェックインコントロールコマンドを送信する処理となる。
図24にチェックインコントロールコマンド、図26にチェックインレスポンスコマンドの各フォーマットを示す。
チェックインコントロールコマンドは17バイトで構成され、チェックインレスポンスコマンドは25バイトで構成される。
図24に示すようにチェックインコントロールコマンドでは、オペレーションコードとして「チェックイン」が示され、通信結果(result)、サブファンクション(Subfunction)、通信対象機器の識別コード(List ID)、チェックインコンテンツについての二次記録媒体側でのトラックナンバ(object position number)としての各情報ビットが用意される。
ここで、サブファンクションは図25のように定義され、これによってチェックインコマンドによる指示内容が指定される。
サブファンクションの値が「00h」であれば、そのチェックインコントロールコマンドは、コンテンツIDを要求するものとなる。これは二次記録媒体側の再生権を返却させる実際のチェックインとしての指示となる。
サブファンクションの値「01h」はリザーブとされる。但し実際のチェックイン処理過程における指示に用いてもよい。
サブファンクションの値がそれら以外の場合は、そのチェックインコントロールコマンドは、プリペイド情報等の二次記録媒体に記録された固有情報を要求するものとなる。この場合は、チェックインコントロールコマンドは、あくまでプリペイド情報等の読出を指示するものであって、チェックイン(再生権の返却)は行われない。
またチェックインレスポンスコマンドは、図26に示すように、オペレーションコードとして「チェックイン」が示され、通信結果(result)、サブファンクション(Subfunction)、通信対象機器の識別コード(List ID)、チェックインコンテンツについての二次記録媒体側でのトラックナンバ(object position number)としての各情報ビットが用意される。
そして更にHASH関数処理で形成されたコンテンツIDをパーソナルコンピュータ1側に通知するための8バイト(Hash MAC)が用意される。
図23のステップF153のチェックイン指示では、サブファンクションの値は「00h」として実際のチェックイン指示であることを明示する。またリストIDの値を記録再生装置20Aを指定した値とし、オブジェクトポジションナンバの値として、チェックインさせるコンテンツデータのミニディスク100上のトラックナンバを指定するものとなる。
また、チェックイン指示に応じてステップF154で、当該コンテンツデータについての扱いルール(Usage Rule)を更新する。即ち転送許可回数としてのコンテンツ権利を1つ復活させる。
記録再生装置20A側は、これに応じてステップF254で、U−TOCデータを更新する。つまりチェックイン対象となったトラックを、ミニディスク100上から消去されるようにU−TOCセクター0の内容を更新する。つまり再生不能とし、再生権を消失した状態とする。
そしてステップF255で図26のチェックインレスポンスコマンドを送信する。
以上でチェックイン、つまりコンテンツ権利の返却が完了する。
チェックインの完了に応じて、パーソナルコンピュータ1はステップF155でセッション終了要求のコントロールコマンドを記録再生装置20Aに送信する。記録再生装置20AはステップF256としてセッション終了を了承するレスポンスコマンドをパーソナルコンピュータ1に送信する。
またパーソナルコンピュータ1はステップF156で、認証状態を終了させるコントロールコマンドを送信し、記録再生装置20AはステップF257で、認証状態終了を了承するレスポンスコマンドを送信する。
以上で、チェックインのための一連の通信が終了される。
なお、このような通信により複数のコンテンツデータをチェックインする場合は、各コンテンツIDの確認及びチェックイン指示、つまりステップF151〜F154及びF251〜F255の処理が繰り返されればよい。

10.コンテンツIDの生成及び管理方式

チェックアウト/チェックインにおけるUsage Ruleは、各コンテンツ毎にコンテンツIDを用いて管理される。
上述したが、SDMI対応の二次記録媒体では、コンテンツIDが格納できる記録フォーマットが採られている。従って、チェックアウト/チェックインの際も、パーソナルコンピュータ1とSDMI対応の記録再生装置20Bの間では、元々パーソナルコンピュータ1側で生成したコンテンツIDにより、対象となっているコンテンツデータを特定できる。
しかしながら、従来より普及しているミニディスク100等の二次記録媒体を対象とする、記録再生装置20Aでは、これができない。つまりミニディスク100上には、チェックアウトにより記録さえたコンテンツデータについてのコンテンツIDを格納しておく領域が存在しないためである。仮にU−TOCなどにおいてそのような領域を新たに規定しコンテンツIDを記録したとしても、従前の機種のミニディスクレコーダによってU−TOC更新が行われた場合、コンテンツIDは消去されてしまう。このためミニディスク100ではコンテンツIDを管理できない。
二次記録媒体側でコンテンツIDが管理できなければ、チェックアウトは可能でもチェックインの際にはコンテンツデータの照合がとれないため、チェックイン不能となる。
そこで記録再生装置20Aでは、コンテンツデータ自体からコンテンツIDを生成する機能を備えるようにする。
そしてパーソナルコンピュータ1側では、パーソナルコンピュータ1側で発生させた第1のコンテンツIDと、記録再生装置20A側で生成した第2のコンテンツIDを照合できるようにテーブルデータを用意するものとしている。
まず、記録再生装置20AによりコンテンツIDを生成する方式を説明する。
コンテンツID生成においては、非暗号化状態に復号されたコンテンツデータについて、そのコンテンツデータの長さ(コンテンツサイズ)やトラック情報に加えて、コンテンツデータストリーム内の特定のデータをサンプリングしてCBC_MAC演算をする手段などがあげられる。
図27に、1つの音楽等のコンテンツデータの全体を模式的に示している。このコンテンツデータは、例えばパーソナルコンピュータ1からチェックアウトにために送信され、暗号化状態が復号され、ATRAC又はATRAC3圧縮状態のデータストリームとして示している。
このコンテンツデータに対して、例えばポイントP1,P2をサンプリングポイントとして設定し、サウンドユニット(斜線部)のデータを抽出する。1つのサウンドユニットは、例えば424バイトのデータ、つまり図8で説明した1つのサウンドグループに相当するデータなどとすればよい。ただしもちろんそれに限定されない。
そして、このようにサンプリングした実際のコンテンツデータの一部を用いてコンテンツIDを算出する。
ここで、サンプリングポイントは、無音データであることが多いことが予想されるコンテンツの先頭又は終端は避けるとともに、上記P1,P2のように2箇所設けることでユニークデータとしての確率を高めることができる。つまり各コンテンツデータ毎に異なる、識別子としての機能を十分に備えたコンテンツIDを算出できる。もちろんサンプリングポイントは3カ所以上としてもよい。また先頭又は終端を避ければ、1カ所であっても不十分ではない。
また、このサンプリングポイントP1,P2は、全くランダムな位置ではなく、コンテンツデータのレングス(データサイズ)に応じて設定される位置とすることで、特定のコンテンツデータについては、何度算出しても同じコンテンツIDが得られる。つまり、二次記録媒体上においてコンテンツIDを保存しておかなくてもコンテンツデータ自体が記録されていれば、サンプリングポイントが一致することで異なる時点でも同じコンテンツIDが算出できるものであり、このことは、二次記録媒体としてのミニディスク100上にコンテンツIDを記録しておく必要をなくすことができるものとなる。
具体的にはサンプリングポイントP1,P2は、例えばコンテンツデータのサイズ(レングス)から1/3の位置、及び2/3の位置などとして設定されればよい。もちろん1/3の位置,2/3の位置に限らず、レングスに対して1/2の位置、1/4の位置、3/4の位置、1/5の位置、2/5の位置、3/5の位置、4/5の位置、1/6の位置、5/6の位置・・・・など、レングスに対する或る相対的なポイントが規定されればよい。
コンテンツデータからハッシュ関数を用いてコンテンツIDを得る方法を下記(1)式に示す。
Content ID=CBC_MAC (Key hash,IV,Stream(P1)//Stream(P2))・・・(1)
ここで「Key hash」は8バイトの固有鍵データである。
Stream(P1)は、サンプリングポイントP1の1サウンドグループのデータ、Stream(P2)は、サンプリングポイントP2の1サウンドグループのデータである。そして//は連結を示しており、つまり「Stream(P1)//Stream(P2)」は、サンプリングポイントP1,P2の2つのサウンドユニットを繋げた(424×2)バイトのデータを示している。
また「IV」は8バイトのCBCモードの初期値であり、4バイトのコンテンツ長length、1バイトのトラック情報TrackModeByteを用いて次の(2)式で与えられる。
IV={length//TrackModeByte//32bits Padding with Zero} ・・・(2)
この場合、4バイトのコンテンツ長length、及び1バイトのトラック情報TrackModeByteは、図19に示したレコードオブジェクトコントロールコマンドによって通知される、4バイトのコンテンツサイズ(Content Size)と1バイトのトラックモード(Track Mode)の情報を用いることができる。
このようなコンテンツID生成は、記録再生装置20Aにおいて例えば復号処理部28に搭載されるHASHエンジンによって行われるが、上記式(1)(2)からわかるように、記録再生装置20Aは、例えばチェックアウトセッションの際には、レコードオブジェクトコントロールコマンドを受信(図17のステップF106)することで、上記「IV」の値を算出できる。
またレコードオブジェクトコントロールコマンドにおけるコンテンツサイズ(Content Size)によりコンテンツデータが転送される前に、コンテンツデータのレングスが確認できるため、コンテンツデータのレングスの例えば1/3,2/3の位置としてのサンプリングポイントP1,P2も確認できる。
従って、実際にコンテンツデータの転送が開始され、サンプリングポイントP1,P2のデータが得られた時点以降は、上記式(1)の演算によりコンテンツIDを算出できるものである。
また、ミニディスク100上に記録されたコンテンツデータについては、当然ながらコンテンツデータのサイズはU−TOCセクター0のデータから算出できるため、サンプリングポイントP1,P2の位置は確認できる。
またチェックアウト時にレコードオブジェクトコントロールコマンドで通知されるトラックモード(Track Mode)の情報が、U−TOCセクター0におけるトラックモードに記録されることで、U−TOCデータから上記式(2)の算出が可能となる。
従って、ミニディスク100上に記録されたコンテンツデータについては、どのような時点でもコンテンツIDを算出できるものとなる。
例えばこのようにして、記録再生装置20A側ではチェックアウトされたコンテンツデータについて独自にコンテンツIDを生成することができる。
ただし、これがパーソナルコンピュータ1において生成され、HDD5に格納されたコンテンツIDと対応づけられなければ適切に利用できない。
上述したようにHDD5に格納されるコンテンツIDとは、パーソナルコンピュータ1側のアプリケーションにより、コンテンツデータについて生成されたものである。このアプリケーションによって予め求められたコンテンツIDは、HDD5などの一次記録媒体を有する機器側(パーソナルコンピュータ1)に固有な情報、例えば機器にインストールされたアプリケーション毎のユニークID、HDD5に格納された時間情報や乱数などで構成される。
このようなパーソナルコンピュータ1側で生成された(第1の)コンテンツIDと、上記記録再生装置20A側で生成された(第2の)コンテンツIDは、図28のようなテーブルデータにより、パーソナルコンピュータ1側で対応づけられる。
なお従って、該テーブルデータは、HDD5などの一次記録媒体を有する機器毎にユニークな組み合わせになる。
即ちチェックアウトセッションの際には、図18のステップF211としてのレコードオブジェクトレスポンスコマンドにより、記録再生装置20A側で生成したコンテンツIDをパーソナルコンピュータ1側に通知する。そしてステップF108として、パーソナルコンピュータ1側ではテーブルデータの処理を行う。この処理は、即ちチェックアウトのために転送するコンテンツデータについて、パーソナルコンピュータ1側のコンテンツIDと、当該コンテンツデータについて記録再生装置20A側で生成されたコンテンツIDを対応するように、図28のテーブルデータのエレメントを生成していく処理である。
図28では3つのコンテンツデータについて、それぞれ第1、第2のコンテンツIDが対応づけられた状態を例示している。
このようなテーブルデータがパーソナルコンピュータ1側で管理される(例えばHDD5において記録/更新されていく)ことで、ミニディスク100に対してチェックアウトされたコンテンツデータを、コンテンツIDで管理することが可能となり、即ちチェックアウト/チェックインの管理が可能となる。
上記のようにミニディスク100上にはコンテンツIDを格納する領域が存在しないが、記録再生装置20A側ではミニディスク100に記録されているコンテンツデータについてはコンテンツIDを算出できる。
従ってパーソナルコンピュータ1が或るコンテンツデータをチェックインさせたい場合は、対象となるコンテンツデータについての(第2の)コンテンツIDを記録再生装置20Aに要求し、送信されてきた(第2の)コンテンツIDと、図28のテーブルデータに記憶されいる(チェックアウト時に記録再生装置20A側から送信されてきた第2の)コンテンツIDとの一致を確認することで、パーソナルコンピュータ1側で(第1の)コンテンツIDで管理しているコンテンツデータのチェックイン処理ができるものとなる。
これが図23のステップF151,F152、F252、F253の処理の意味である。
このようなコンテンツID管理方式により、SDMI非対応の二次記録媒体(ミニディスク100等)に対しても、本システムにおいて適切にチェックアウト/チェックインの管理、つまりコンテンツ権利の管理が可能となる。

11.メディア情報の取得

ここまで、ミニディスク100を二次記録媒体としてのチェックアウト/チェックインについて説明してきた。
ところが、このようにミニディスク100を二次記録媒体としてチェックアウトを行う場合、パーソナルコンピュータ1は、予め接続された記録再生装置20Aに装填されているミニディスク100に関する情報を取得することが必要である。
そこで本例では、パーソナルコンピュータ1に記録再生装置20Aが例えばUSB伝送路で接続された時点など、実際にチェックアウト/チェックインが行われる前の時点において、パーソナルコンピュータ1が記録再生装置20Aに装填されたミニディスク100についての情報を取得する通信処理(メディア情報取得処理)が行われる。
このメディア情報取得処理を図29、図30により説明する。図29においてステップF180〜F188はパーソナルコンピュータ1(パーソナルコンピュータ1を転送装置として機能させるアプリケーションソフトウエア)の処理であり、ステップF280〜F286は記録再生装置20A(システム制御部32))の処理である。
例えば記録再生装置20Aが接続された時点などで、パーソナルコンピュータ1はメディア情報取得処理を行う場合、まずステップF180として記録再生装置20Aに対する排他制御要求を行う。
この場合、図31のイクスクルーシブログインコントロールコマンドを送信する。
イクスクルーシブログインコントロールコマンドでは、サブユニットタイプ(subunit type)、サブユニットID(subunit ID)により制御対象機器が示される。そしてプライオリティ(priorty)の値により、制御レベルが指示される。
イクスクルーシブログインコントロールコマンドにより、記録再生装置20Aは二次記録媒体(ミニディスク100)に対するコンテンツデータの消去、編集、或いはディスク排出、電源制御などが禁止又は制限される。
つまりこのコマンドは、これらの動作処理はあくまでもパーソナルコンピュータ1側から指示されるものとする状態に遷移させるコマンドである。
このイクスクルーシブログインコントロールコマンドによるプライオリティの値によっては、動作の禁止又は制限として多様な状態を設定できる。
例えば、記録再生装置20Aに対して、
制御レベル4:パーソナルコンピュータ1以外の一切の指示に対応する処理を禁止する。
制御レベル3:パーソナルコンピュータ1以外の指示による電源制御、イジェクト、トラックの分割、連結、消去を禁止する。
制御レベル2:パーソナルコンピュータ1以外の指示によるトラックの分割、連結、消去を禁止する。
制御レベル1:チェックアウトコンテンツではないトラックについては編集や消去を許可する。
制御レベル0:制限無し
などのように各種状態を設定できる。もちろん、このような制御レベルの設定は一例であり、実際には制御レベルの段階数や内容は多様に考えられる。
記録再生装置20Aは、イクスクルーシブログインコントロールコマンドに応じて制御モードを設定し、ステップF280で排他制御を許可するレスポンスを返すことになる。
なお、排他制御状態は、パーソナルコンピュータ1が図32のイクスクルーシブログアウトコントロールコマンドを送信するまで継続される。
このイクスクルーシブログアウトコントロールコマンドは、記録再生装置20Aに対する排他的制御を解除するためのコマンドであり、この場合はプライオリティ(priorty)の値を「00h」とし、フリー状態の制御レベルであることを指示するコマンドとして形成されている。
パーソナルコンピュータ1は記録再生装置20Aを排他制御状態とし、パーソナルコンピュータ1のアプリケーション側に制御権が移ったら、オープンディスクリプタを行い、ステップF181で、メディアステータス取得要求を行う。これは記録再生装置20Aにミニディスク100が装填されているか否かの情報を要求するものとなる。この場合パーソナルコンピュータ1は、図33のゲットディスクステータスコントロールコマンドを送信する。
これに応じて記録再生装置20Aは、ステップF281で図34のゲットディスクステータスレスポンスコマンドを返信する。返信に応じてパーソナルコンピュータ1はディスクリプタをクローズする。
この場合、記録再生装置20Aのシステム制御部32は、記録再生装置20Aにミニディスク100が装填されていれば、図34に示すようにオフセットバイト1Ahの「disc in drive」フィールドをアサートしたゲットディスクステータスレスポンスコマンドを発行し、パーソナルコンピュータ1に送信する。
従ってパーソナルコンピュータ1は当該レスポンスコマンドの「disc in drive」フィールドを調べることで、記録再生装置20Aにミニディスク100が装填されているか否かを確認できる。
もし、ミニディスク100が装填されていなければ、パーソナルコンピュータ1の処理はステップF182からF181に戻り、再度メディアステータス取得要求を行う。
例えば、ミニディスク100が装填されていない場合は、パーソナルコンピュータ1は1秒毎など、所定の時間間隔でメディアステータス取得要求を実行していく。
ミニディスク100が装填が確認されたら、パーソナルコンピュータ1はステップF183でオープンディスクリプタを行い、図35のゲットディスクネームコントロールコマンドを送信して、メディア名称取得要求を行う。
これに応じて記録再生装置20Aのシステム制御部32は、ミニディスク100のU−TOCセクター1に記録されているディスクネームの情報を確認し、ステップF282として図36のゲットディスクネームレスポンスコマンドを発行してパーソナルコンピュータ1に送信する。返信に応じてパーソナルコンピュータ1はディスクリプタをクローズする。
この場合、図36のゲットディスクネームレスポンスコマンドにおいては、オフセットバイト19h〜(18+N)hの「N-Bytes Disc Title Text」フィールドで、U−TOCセクター1に記録されていたNバイトのディスクネームとしてのテキストデータが示される。また、この「N-Bytes Disc Title Text」フィールドのバイト数(データサイズ)がオフセットバイト17h、18hの「primary field length」において示される。
パーソナルコンピュータ1は当該レスポンスコマンドの「N-Bytes Disc Title Text」フィールドを調べることで、記録再生装置20Aに装填されているミニディスク100についての名称情報を確認できる。
続いてパーソナルコンピュータ1はステップF184でオープンディスクリプタを行い、図37のゲットディスクキャパシティコントロールコマンドを送信して、メディア容量取得要求を行う。
これに応じて記録再生装置20Aのシステム制御部32は、ミニディスク100のU−TOCセクター0の情報を確認し、ステップF283として図38及び図39に示したゲットディスクキャパシティレスポンスコマンドを発行してパーソナルコンピュータ1に送信する。返信に応じてパーソナルコンピュータ1はディスクリプタをクローズする。
この場合、図38、図39のゲットディスクキャパシティレスポンスコマンドにおいては、オフセットバイト1Bh〜1Fhの「Hours」「Minutes」「Seconds」「Frames」の各フィールドで、全演奏時間の情報としての「時」「分」「秒」「フレーム」の値が示される。また、この「Hours」〜「Frames」のフィールドとしてのバイト数(データサイズ)がオフセットバイト19h、1Ahの「total playback capacity length」において示される。なお全演奏時間とは、ミニディスク100に記録されている全コンテンツデータのトータルでの再生時間である。
また、オフセットバイト22h〜26hの「Hours」「Minutes」「Seconds」「Frames」の各フィールドで、最大録音時間の情報としての「時」「分」「秒」「フレーム」の値が示される。また、この「Hours」〜「Frames」のフィールドとしてのバイト数(データサイズ)がオフセットバイト20h、21hの「maximum recording capacity length」において示される。最大録音時間とは、ミニディスク100の全容量としての再生時間である。
さらに、オフセットバイト29h〜2Dhの「Hours」「Minutes」「Seconds」「Frames」の各フィールドで、残り時間の情報としての「時」「分」「秒」「フレーム」の値が示される。また、この「Hours」〜「Frames」のフィールドとしてのバイト数(データサイズ)がオフセットバイト27h、28hの「remaining recording capacity length」において示される。残り時間とは、現在ミニディスク100に記録可能な残りの録音時間である。つまり上記最大録音時間から上記全演奏時間を引いた値に相当する。
パーソナルコンピュータ1は当該レスポンスコマンドの上記各フィールドを調べることで、記録再生装置20Aに装填されているミニディスク100についての容量情報として、全演奏時間、最大録音時間、残り時間を確認できる。
次にパーソナルコンピュータ1はステップF185でオープンディスクリプタを行い、図40のゲットナンバーオブオーディオトラックスコントロールコマンドを送信して、トラック数取得要求を行う。
これに応じて記録再生装置20Aのシステム制御部32は、ミニディスク100のU−TOCセクター0の情報を確認し、ステップF284として図41のゲットナンバーオブオーディオトラックスレスポンスコマンドを発行してパーソナルコンピュータ1に送信する。返信に応じてパーソナルコンピュータ1はディスクリプタをクローズする。
この場合、図41のゲットナンバーオブオーディオトラックスレスポンスコマンドにおいては、オフセットバイト17h、18hの「number of items」フィールドで、ミニディスク100に録音されているトラック数(コンテンツデータ数)の値が示される。
パーソナルコンピュータ1は当該レスポンスコマンドの「number of items」フィールドを調べることで、記録再生装置20Aに装填されているミニディスク100に記録されているコンテンツデータ数を確認できる。
続いてパーソナルコンピュータ1の処理は図30のステップF186に進み、各トラックに着いての情報取得に移る。
まず、パーソナルコンピュータ1はステップF186でオープンディスクリプタを行い、図42のゲットオーディオトラックネームコントロールコマンドを送信して、トラック#xの名称取得要求を行う。この場合、オフセットバイト07h、08hの「object position」フィールドでミニディスク100上でのトラックナンバを指定する。
これに応じて記録再生装置20Aのシステム制御部32は、ミニディスク100のU−TOCセクター1に記録されているトラック#xのトラックネームの情報を確認し、ステップF285として図43のゲットオーディオトラックネームレスポンスコマンドを発行してパーソナルコンピュータ1に送信する。
この場合、図43のゲットディスクネームレスポンスコマンドにおいては、オフセットバイト07h、08hの「object position」フィールドでミニディスク100上でのトラックナンバを示し、オフセットバイト19h〜(18+N)hの「N-Bytes Audio Track Title Text」フィールドで、U−TOCセクター1に記録されていたトラック#xについてのMバイトのトラックネームとしてのテキストデータが示される。また、この「M-Bytes Audio Track Title Text」フィールドのバイト数(データサイズ)がオフセットバイト17h、18hの「primary field length」において示される。
パーソナルコンピュータ1は当該レスポンスコマンドの「M-Bytes Audio Track Title Text」フィールドを調べることで、記録再生装置20Aに装填されているミニディスク100のトラック#xについての名称情報を確認できる。
次にディスクリプタをクローズせずに、上記「object position」フィールドで指定されたトラックについての属性を取得する処理に移る。
即ち、パーソナルコンピュータ1はステップF187で、トラック#xの属性取得要求のゲットオーディオトラックインフォコントロールコマンド送信を行う。
このゲットオーディオトラックインフォコントロールコマンドは、図44のリードインフォブロックフォートラックアトリビュートコントロールコマンドと、図46のリードインフォブロックフォートラックモードコントロールコマンドと、図48のリードインフォブロックフォートラックサイズコントロールコマンドとから構成される。
またこれらの各コントロールコマンドに対して、記録再生装置20Aのシステム制御部32は、図45のリードインフォブロックフォートラックアトリビュートレスポンスコマンド、図47のリードインフォブロックフォートラックモードレスポンスコマンド、図49のリードインフォブロックフォートラックサイズレスポンスコマンドを、それぞれ返信することになる。
図44のリードインフォブロックフォートラックアトリビュートコントロールコマンドにより、「object position」フィールドで指定されたトラックについてのライトプロテクト情報が要求される。
これに対してシステム制御部32は、U−TOCセクター0のトラックモードを確認して、図45のリードインフォブロックフォートラックアトリビュートレスポンスコマンドを発行する。この場合、「object position」フィールドで示すトラックについてのライトプロテクト情報が、オフセットバイト0Fhの「disc subunit object attributes」フィールドで示される。
パーソナルコンピュータ1では、このフィールドの値が「01h」であればトラック#xはロック(ライトプロテクト状態)、「00h」であればアンロックと確認できる。
図46のリードインフォブロックフォートラックモードコントロールコマンドにより、「object position」フィールドで指定されたトラックについてのサンプリングレート等の情報が要求される。
これに対してシステム制御部32は、図47のリードインフォブロックフォートラックモードレスポンスコマンドを発行する。
この場合、「object position」フィールドで示すトラックについてのサンプリング周波数が、オフセットバイト19hの「audio recording sample rate」フィールドで示される。
また、量子化ビット数が、オフセットバイト1Ahの「audio recording sample size」フィールドで示される。
また、圧縮モード(ATRAC又はATRAC3などのモード)が、オフセットバイト1Bhの「audio recording compression mode」フィールドで示される。
また、ステレオ/モノラル等のチャンネル情報が、オフセットバイト1Chの「audio recording channel mode」フィールドで示される。
パーソナルコンピュータ1では、これらのフィールドの値から、トラック#xについてのサンプリング周波数、量子化ビット数、圧縮モード、チャンネルモードを確認できる。
図48のリードインフォブロックフォートラックサイズコントロールコマンドにより、「object position」フィールドで指定されたトラックについてのデータサイズの情報が要求される。
これに対してシステム制御部32は、図49のリードインフォブロックフォートラックサイズレスポンスコマンドを発行する。
この場合、「object position」フィールドで示すトラックについてのデータサイズが、オフセットバイト1Ah〜1Ehの「Hours」「Minutes」「Seconds」「Frames」の各フィールドにより、「時」「分」「秒」「フレーム」の値としてのデータサイズが示される。
パーソナルコンピュータ1では、これらのフィールドの値から、トラック#xのデータサイズを確認できる。
ステップF186,F187及びF285,F286における、このような各コントロールコマンドと各レスポンスコマンドのやりとりにより、パーソナルコンピュータ1は、1つのトラックについてのトラックネームや属性情報を確認できる。
これを、ミニディスク100に記録されている各トラックについて繰り返し行う。つまり、パーソナルコンピュータ1はステップF188で、ミニディスク100に記録されている全トラックについてのトラックネーム及び属性情報の取得が完了したと判断されるまで、ステップF186に戻って処理を繰り返す。即ち上記各コントロールコマンドにおける「object position」フィールドで示すトラックナンバの値を変更させて、次のトラックについてのトラックネーム及び属性情報の取得を行う。
そして、ステップF185,F284で取得したトラック数に相当する全てのトラックについてのトラックネーム及び属性情報の取得が完了したら、ディスクリプタをクローズし、一連の処理を終える。
なお、各トラックについてのトラックネーム及び属性情報の取得においては、「object position」毎にディスクリプタのオープン/クローズを行わないことで、情報取得処理の時間を短縮化している。
以上のようにして本例では、パーソナルコンピュータ1に対して記録再生装置20Aが接続された際などに、記録再生装置20Aに装填されているミニディスク100についての情報、即ち、メディア名称、メディア容量(全演奏時間、最大録音時間、残り時間)、トラック数(コンテンツデータ数)、各トラックのトラックネーム、各トラックのライトプロテクト情報、各トラックのモード情報(サンプリング周波数、量子化ビット数、圧縮モード、チャンネルモード)、各トラックのサイズ情報を、取得できることになる。
このように、その後チェックアウト/チェックインの対象となる二次記録媒体(ミニディスク100)に関する情報を取得することで、パーソナルコンピュータ1におけるアプリケーションでは、以下のような各種な処理が可能となる。
まず、二次記録媒体(ミニディスク100)の情報をパーソナルコンピュータ1のモニタに表示するアプリケーション画面において提示できる。例えばミニディスクのタイトル、全演奏時間、最大録音時間、残り時間、トラック数を表示したり、各トラックをそのトラックネームで一覧提示し、各トラックのサイズその他の情報を提示できる。これにより、ユーザーにとって適切な情報提示ができる。
また、HDD5に格納されたコンテンツデータをチェックアウトする際には、当該コンテンツデータのサイズと、ミニディスク100の残り時間を比較することで、ミニディスク100側の容量的にチェックアウト可能か否かを判断することができる。そしてもちろん、可能と判断されることに応じて、図17、図18に示したチェックアウト処理が行われる。
また、複数のコンテンツデータのチェックアウトが指示された場合に、容量的に不可能である場合は、一部のコンテンツデータのみをチェックアウトさせるなどの対応処理も可能となる。
もちろんユーザーがチェックインを指示する場合にも、上記表示がガイドとなり、さらには、チェックインによってミニディスク100側の容量を確保し、指定したコンテンツデータをチェックアウトさせるなどの処理にも好適である。
即ち、二次記録媒体側の情報を得ることで、転送システムとして適切な動作処理が可能となる。
以上、実施の形態としての例を説明してきたが、本発明は上記例に限定されるものではない。
システム動作としての暗号化、データパス、チェックアウト/チェックイン方式、認証方式、コンテンツID生成方式、コンテンツID管理方式、二次記録媒体側の情報取得方式などは、それぞれ発明の要旨の範囲内で各種変形例が考えられる。
また本発明としては、例えば上述してきた一次記録媒体から二次記録媒体へのデータ転送処理の対象となるのはSDMIコンテンツに限られず、各種のコンテンツデータに広く適用できる。
また一次記録媒体はHDD以外に多様に考えられる。
もちろん二次記録媒体、二次記録媒体側機器20Aとしてもミニディスク、ミニディスク記録装置に限らず、多様な例が考えられる。二次記録媒体100としては、CD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、各種メモリカードなどであってもよい。従って二次記録媒体側機器20Aは、これらのメディアに対応する記録装置であればよい。
本発明の実施の形態で利用される暗号化方式のツリー構造の説明図である。 実施の形態で利用される暗号化方式のEKBの説明図である。 実施の形態で利用される暗号化方式のEKBの構造の説明図である。 実施の形態のシステム構成のブロック図である。 実施の形態のSDMIコンテンツのデータパス例の説明図である。 実施の形態の一次記録媒体側機器のブロック図である。 実施の形態の二次記録媒体側機器のブロック図である。 ミニディスクシステムのクラスタフォーマットの説明図である。 ミニディスクのエリア構造の説明図である。 ミニディスクシステムのU−TOCセクター0の説明図である。 ミニディスクシステムのU−TOCセクター0のリンク形態の説明図である。 ミニディスクシステムのU−TOCセクター1の説明図である。 実施の形態の認証処理のフローチャートである。 実施の形態の配信/転送されるコンテンツデータ及び暗号化状態の説明図である。 実施の形態の暗号化方式例及びDNKの説明図である。 実施の形態のコンテンツデータの暗号解除手順の説明図である。 実施の形態のチェックアウト動作のフローチャートである。 実施の形態のチェックアウト動作のフローチャートである。 実施の形態のレコードオブジェクトコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のレコードオブジェクトレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のチェックアウトコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のチェックアウトレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のチェックイン動作のフローチャートである。 実施の形態のチェックインコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のチェックインコントロールコマンドのサブファンクションの説明図である。 実施の形態のチェックインレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のコンテンツID生成の説明図である。 実施の形態のコンテンツID対応テーブルの説明図である。 実施の形態のメディア情報取得動作のフローチャートである。 実施の形態のメディア情報取得動作のフローチャートである。 実施の形態のイクスクルーシブログインコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のイクスクルーシブログアウトコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットディスクステータスコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットディスクステータスレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットディスクネームコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットディスクネームレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットディスクキャパシティインフォメーションコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットディスクキャパシティインフォメーションレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットディスクキャパシティインフォメーションレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットナンバオブオーディオトラックコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットナンバオブオーディオトラックレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットオーディオトラックネームコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のゲットオーディオトラックネームレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のリードインフォブロックフォートラックアトリビュートコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のリードインフォブロックフォートラックアトリビュートレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のリードインフォブロックフォートラックモードコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のリードインフォブロックフォートラックモードレスポンスコマンドの説明図である。 実施の形態のリードインフォブロックフォートラックサイズコントロールコマンドの説明図である。 実施の形態のリードインフォブロックフォートラックサイズレスポンスコマンドの説明図である。
符号の説明
1 一次記録媒体側機器(パーソナルコンピュータ)、2 CPU、5 HDD(一次記録媒体)、8 通信部、9 ディスクドライブ、11 接続部、20A 二次記録媒体側機器(記録再生装置)、21 MD制御部(CPU)、25 記録/再生部、26 インターフェース部、28 復号部、30 バッファメモリ、31 システム制御部、100 二次記録媒体(ミニディスク)

Claims (20)

  1. データ転送装置と、データ記録再生装置とから成るデータ転送システムにおいて、
    上記データ転送装置は、
    一次記録媒体に対してデータの記録再生を行う一次記録媒体ドライブ手段と、
    コンテンツデータを暗号化した状態で上記一次記録媒体に格納させる格納制御手段と、
    上記データ記録再生装置との間で、コンテンツデータの転送を含む各種データ通信を行う通信手段と、
    上記データ記録再生装置に対して、二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドを、上記通信手段により送信させるコマンド送信制御手段と、
    上記データ記録再生装置から送信されてきた二次記録媒体に関する情報を取得する情報取得手段と、
    を備え、
    上記データ記録再生装置は、
    上記データ転送装置との間で、コンテンツデータの受信を含む各種データ通信を行う通信手段と、
    二次記録媒体に対してデータの記録再生を行う二次記録媒体ドライブ手段と、
    上記データ転送装置から送信されてくる暗号化されたコンテンツデータを非暗号化状態に復号する復号手段と、
    上記復号手段で復号されたコンテンツデータを上記二次記録媒体ドライブ手段により上記二次記録媒体に記録させる記録制御手段と、
    上記記録媒体に記録されたデータを再生する再生手段と、
    上記データ転送装置からの、二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドに応じて上記再生手段にて再生される該要求された記録済みコンテンツデータのデータ長に基づいて求められる上記コンテンツデータの所定位置から再生されるデータに基づいて該要求された記録済みコンテンツデータの識別情報を生成する識別情報生成手段と、
    上記コマンドに応じて、上記識別情報生成手段で生成された識別情報が含まれた上記二次記録媒体に関する情報を上記通信手段により上記データ転送装置に送信させる情報送信制御手段と、
    を備えたことを特徴とするデータ転送システム。
  2. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に二次記録媒体が装填されているか否かの情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ転送システム。
  3. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体の名称情報、又は二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての名称情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ転送システム。
  4. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体の容量情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ転送システム。
  5. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体に記録されているコンテンツデータ数の情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ転送システム。
  6. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての属性情報であることを特徴とする請求項1に記載のデータ転送システム。
  7. 上記データ転送装置は、上記情報取得手段により取得した、上記二次記録媒体に関する情報に基づいて、一次記録媒体に格納されたコンテンツデータについての上記データ記録再生装置への転送の判断を行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ転送システム。
  8. 一次記録媒体に対してデータの記録再生を行う一次記録媒体ドライブ手段と、
    コンテンツデータを暗号化した状態で上記一次記録媒体に格納させる格納制御手段と、
    二次記録媒体に対して記録再生を行う外部のデータ記録再生装置との間で、コンテンツデータの転送を含む各種データ通信を行う通信手段と、
    上記データ記録再生装置に対して、データ長に基づいて求められる上記コンテンツデータの所定位置から再生されるデータに基づいて生成される識別情報を含む二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドを、上記通信手段により送信させるコマンド送信制御手段と、
    上記データ記録再生装置から送信されてきた二次記録媒体に関する情報を取得する情報取得手段と、
    を備えたことを特徴とするデータ転送装置。
  9. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に二次記録媒体が装填されているか否かの情報であることを特徴とする請求項8に記載のデータ転送装置。
  10. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体の名称情報、又は二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての名称情報であることを特徴とする請求項8に記載のデータ転送装置。
  11. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体の容量情報であることを特徴とする請求項8に記載のデータ転送装置。
  12. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体に記録されているコンテンツデータ数の情報であることを特徴とする請求項8に記載のデータ転送装置。
  13. 上記二次記録媒体に関する情報とは、上記データ記録再生装置に装填されている二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての属性情報であることを特徴とする請求項8に記載のデータ転送装置。
  14. 上記情報取得手段により取得した、上記二次記録媒体に関する情報に基づいて、一次記録媒体に格納されたコンテンツデータについての上記データ記録再生装置への転送の判断を行うことを特徴とする請求項8に記載のデータ転送装置。
  15. 外部のデータ転送装置との間で、コンテンツデータの受信を含む各種データ通信を行う通信手段と、
    二次記録媒体に対してデータの記録再生を行う二次記録媒体ドライブ手段と、
    上記データ転送装置から送信されてくる暗号化されたコンテンツデータを非暗号化状態に復号する復号手段と、
    上記復号手段で復号されたコンテンツデータを上記二次記録媒体ドライブ手段により上記二次記録媒体に記録させる記録制御手段と、
    上記データ転送装置からの、二次記録媒体に関する情報を要求するコマンドに応じて、該要求された記録済みコンテンツデータの識別情報をデータ長に基づいて求められる上記コンテンツデータの所定位置から再生されるデータに基づいて生成する識別情報生成手段と、
    上記コマンドに応じて、上記識別情報生成手段で生成された識別情報が含まれた上記二次記録媒体に関する情報を上記通信手段により上記データ転送装置に送信させる情報送信制御手段と、
    を備えたことを特徴とするデータ記録再生装置。
  16. 上記情報送信制御手段は、上記データ転送装置からの要求に応じて、二次記録媒体が装填されているか否かの情報を送信させることを特徴とする請求項15に記載のデータ記録再生装置。
  17. 上記情報送信制御手段は、上記データ転送装置からの要求に応じて、装填されている二次記録媒体の名称情報、又は二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての名称情報を送信させることを特徴とする請求項15に記載のデータ記録再生装置。
  18. 上記情報送信制御手段は、上記データ転送装置からの要求に応じて、装填されている二次記録媒体の容量情報を送信させることを特徴とする請求項15に記載のデータ記録再生装置。
  19. 上記情報送信制御手段は、上記データ転送装置からの要求に応じて、装填されている二次記録媒体に記録されているコンテンツデータ数の情報を送信させることを特徴とする請求項15に記載のデータ記録再生装置。
  20. 上記情報送信制御手段は、上記データ転送装置からの要求に応じて、装填されている二次記録媒体に記録されている各コンテンツデータについての属性情報を送信させることを特徴とする請求項15に記載のデータ記録再生装置。
JP2006102276A 2006-04-03 2006-04-03 データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置 Expired - Fee Related JP4277869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006102276A JP4277869B2 (ja) 2006-04-03 2006-04-03 データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006102276A JP4277869B2 (ja) 2006-04-03 2006-04-03 データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001183217A Division JP3809779B2 (ja) 2001-06-18 2001-06-18 データ転送システム、データ転送装置、データ記録装置、データ転送方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006228244A JP2006228244A (ja) 2006-08-31
JP4277869B2 true JP4277869B2 (ja) 2009-06-10

Family

ID=36989503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006102276A Expired - Fee Related JP4277869B2 (ja) 2006-04-03 2006-04-03 データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4277869B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006228244A (ja) 2006-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3778009B2 (ja) データ転送システム、データ転送装置、データ記録装置、データ管理方法
JP3861625B2 (ja) データ転送システム、データ転送装置、記録装置、データ転送方法
JP3809779B2 (ja) データ転送システム、データ転送装置、データ記録装置、データ転送方法
JP4300705B2 (ja) データ転送システム、データ転送装置、データ転送方法、記録媒体
JP3770101B2 (ja) データ転送方法、転送データ記録方法、データ転送システム、データ転送装置
JP3719396B2 (ja) 機器制御方法、データ転送装置、記録媒体
JP4655470B2 (ja) コンテンツデータ処理装置及びコンテンツデータ処理方法、並びにコンテンツデータ管理システム及びコンテンツデータ管理方法
JP4277869B2 (ja) データ転送システム、データ転送装置、データ記録再生装置
JP2002372976A (ja) データ転送システム、データ転送装置、データ記録装置、課金処理方法
JP4337811B2 (ja) データ記録装置
JP2003178201A (ja) 通信装置、通信システム、通信方法、通信プログラムおよび通信プログラムを格納した記録媒体
JP4333131B2 (ja) データ転送方法、データ転送システム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090302

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees