JP4277567B2 - 無線通信システムおよび無線中継器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線送信用の送信器と、無線受信用の受信器とを備えるとともに、送信器から送信された情報を受信器に転送する無線送受信用の中継器を複数備える無線通信システムおよび無線中継器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来の単向送信式の無線通信システムの構成図、図13は同無線通信システムで用いられるフレームの構成図、図14は同無線通信システムの動作説明図である。
【0003】
図12に示す無線通信システムは、送信器11と、受信器21と、複数の中継器31PA,32PAとにより構成され、送信器11から受信器21への単方向にデータを、中継器31PA,32PAを経由して図13に示すようなフレームを用いた無線通信で送信するデジタル無線通信システムである。
【0004】
送信器11は、上記フレームを用いる無線通信でデータを送信する無線送信手段と、当該送信器11に予め割り当てられた識別符号を記憶する記憶手段とを備え、同フレームにて送信するべきデータを送信するものである。つまり、送信器11は、データを、ビット同期用のプリアンブルと、フレーム同期用のユニークワードと、送信器11の識別符号と、フレームに割り当てられる例えば巡回(モジュロ)式のフレーム番号と、例えば“0”に初期設定された中継番号とともに送信するように構成される。
【0005】
受信器21は、上記フレームを用いる無線通信でデータを受信する無線受信手段と、例えば設置時に予め登録された送信器11の識別符号、および前回受信したフレーム内のフレーム番号,識別符号などを記憶する記憶手段とを備え、送信器11からのデータを受信するものである。つまり、受信器21は、無線受信手段でフレームを受信すると、同フレーム内の識別符号と当該記憶手段に記憶された識別符号との比較を行い、双方が一致した比較結果が得られた場合、同フレーム内のフレーム番号が、当該記憶手段に記憶された前回受信したフレーム番号から得られる次に受信するべきフレームのフレーム番号より古ければ、今回受信したフレームを破棄し、そうでなければ、今回受信したフレームを当該受信器21宛のものとして受信するように構成される。
【0006】
中継器31PAは、上記フレームを用いる無線通信でデータを転送する無線送受信手段と、例えば設置時に予め登録された送信器11の識別符号、当該中継器31PAに予め割り当てられ転送タイミングの優先順位を示す中継番号(ここでは例えば“1”)、および前回受信したフレーム内のフレーム番号,識別符号などを記憶する記憶手段とを備え、送信器11からのデータを転送するものである。
【0007】
同様に、中継器32PAは、上記フレームを用いる無線通信でデータを転送する無線送受信手段と、例えば設置時に予め登録された送信器11の識別符号、当該中継器32PAに予め割り当てられ上記優先順位を示す中継番号(“2”)、および前回受信したフレーム内のフレーム番号,識別符号などを記憶する記憶手段とを備え、送信器11からのデータを転送するものである。
【0008】
そして、各中継器は、無線送受信手段でフレームを受信すると、同フレーム内の識別符号と当該記憶手段に記憶された識別符号との比較を行い、双方が一致した比較結果が得られた場合、同フレーム内のフレーム番号が、当該記憶手段に記憶された前回受信したフレーム番号から得られる次に受信するべきフレームのフレーム番号より古ければ、今回受信したフレームを破棄し、そうでなければ、今回受信したフレーム内の中継番号を、当該記憶手段に記憶された自己の中継番号に置き換えることにより、中継番号の更新をした上で、その更新後のフレームを無線送受信手段から送信するように構成される。このように、フレーム番号を利用して、既に受信したフレームを破棄することにより、各中継器間で同じフレームが繰り返し中継されるのを防止することができる。
【0009】
また、各中継器は、中継番号を、転送するべきフレームの転送タイミングに利用するようになっている。つまり、各中継器は、送信器11からのフレームを受信したとき、当該記憶手段に記憶された中継番号(「Nm」とする)が、更新前のフレーム内の中継番号(「Nf」とする)より大きければ、次の式を用いた演算で得られる時間を待って、フレームを転送する。
【0010】
(Nm−Nf−1)×Tf
ここで、Tfは1フレーム分相当の転送時間である。
【0011】
一方、NmがNfより小さければ、上式における括弧内の第1項の値が負になるので、演算結果を“0”とした処理が実行される。例えば、中継器31PAは、送信器11からのフレームを直接受信したとき、第1項の値が(1−0−1)により“0”になるので、即座に更新後のフレームを転送する。これに対し、中継器32PAは、送信器11からのフレームを中継器31PAから受信したときには、第1項の値が(2−1−1)により“0”になるので、即座に更新後のフレームを転送する一方、送信器11からのフレームを直接受信したときには、第1項の値が(2−0−1)により“1”になるので、1フレーム分相当の転送時間を待って、更新後のフレームを転送する。
【0012】
このように構成される無線通信システムでは、図14に示すような転送動作となるので、同じフレームが繰り返し中継されるのを防止することができるほか、各中継器の同時送信を防止することができ、無線信号が衝突するのを防止することができる。
【0013】
図14の例において、期間T1で送信器11から送信されたフレームは、中継器31PA,32PAの各々により受信されているので、期間T2で即座に中継器31PAにより転送されるほか、1フレーム分相当の転送時間後の期間T3で中継器32PAにより転送される。ここで、中継器31PAによる転送タイミングは、第1項の値が(1−0−1)により“0”になるので、期間T1で送信器11から送信されたフレームの受信後(期間T2)の即座となる。中継器32PAによる転送タイミングは、第1項の値が(2−0−1)により“1”になるので、期間T2から1フレーム分相当の転送時間後の期間T3となる。
【0014】
期間T2で転送されたフレームは、送信器11が無線受信手段を備えていないので、中継器32PAのみにより受信されているが、当該フレーム内のフレーム番号が、期間T1で中継器32PAにより直接受信された送信器11からのフレーム内のフレーム番号と同じで古いため、中継器32PAにより破棄される。
【0015】
期間T3で転送されたフレームは、中継器31PAおよび受信器21の各々で受信されているが、当該フレーム内のフレーム番号が、期間T1で中継器31PAにより直接受信された送信器11からのフレーム内のフレーム番号と同じで古いため、中継器31PAにより破棄される。これに対し、受信器21では、当該記憶手段に記憶された識別符号と一致する識別符号が、期間T3で転送されたフレームに含まれているので、このフレーム内のデータが受信されることになる。
【0016】
このようにして、中継器31PA,32PAにより、中継器分のフレーム転送時間をかけて、送信器11から受信器21への単方向にデータが送られる。なお、図12,図14の例では、中継器が2台設けられる構成になっているが、中継器が3台以上設けられる構成でも同様に機能することは言うまでもない。
【0017】
ところで、特開平8−97821号公報(特許文献1)には、直接通信ができないとわかった場合、宛先ステーションに到達するまでに経由する中継ステーションを調べて、ユーザデータフレームにその中継ステーションのアドレスと経由する順番の情報を持たせて送信する無線データ通信システムなどが開示されている。
【0018】
【特許文献1】
特開平8−97821号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図12に示した従来の無線通信システムでは、送信器11の位置によって、送信器11から受信器21への単方向にデータを中継するための時間が長くなるという課題がある。
【0020】
図15,図16に上記課題の説明図を示す。図15に示すように、中継器32PAと中継器31PAとの順番で転送されるような場合、図16に示すように、フレームの転送時間が長くなる。
【0021】
図16において、期間T1で送信器11から送信されたフレームは、中継器32PAにより受信されているので、第1項の値が(2−0−1)により“1”になるため、期間T2から1フレーム分相当の転送時間(図では「保留時間」)後の期間T3で中継器32PAにより転送される。
【0022】
期間T3で転送されたフレームは、中継器31PAにより受信されているので、NmがNfより小さい、つまり第1項の値が(1−2−1)により負になるために、期間T4で即座に中継器31PAにより転送される。
【0023】
期間T4で転送されたフレームは、中継器32PAおよび受信器21の各々で受信されるが、中継器32PAにおいては、当該フレーム内のフレーム番号が、期間T1で送信器11から直接受信されたフレーム内のフレーム番号と同じで古いために破棄される。これに対し、受信器21においては、当該記憶手段に記憶された識別符号と一致する識別符号が、期間T4で転送されたフレームに含まれているので、そのフレーム内のデータが、図14の場合に比べて保留時間だけ長くなった転送時間をかけて受信されることになる。
【0024】
また、上記配置のほか、図12に示す配置例において、送信器11からのフレームが直接中継器32PAのみによって受信されるような場合、第1項の値が(2−0−1)により“1”になるので、送信器11からのフレームが中継器32PAにより1フレーム分相当の転送時間後に転送されることになる。このような遅延は、中継器の数が多く、そして送信器11が受信器21の側に近づけば近づくほどより長くなる。
【0025】
このような課題を解決するためには、ルーティング・アルゴリズムにより、最適な中継器を選別して伝送経路が最適となるようにすればよい。例えば、特許文献1の無線データ通信技術によれば、無線通信できる範囲を、簡便に、短時間で拡大することが可能となる。
【0026】
しかしながら、上記無線データ通信技術では、送信元ステーションおよびその他の各ステーションが、フレームの宛先アドレスで示されるステーションがあるかどうかを自ゾーン内の同報による探索で調べ、同報フレームを受信したステーションが、探索の対象であった場合、送信元に中継ステーションの情報を返送するといった、ゾーン内の同報の連鎖によりトポロジー情報を検出する必要があるので、返送手段を持たない受信器21を含む上記単向送信の無線通信システムに適用することができない。
【0027】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、単向送信の場合に、送信器から受信器への情報を送るとき、送信器の位置によって時間を長くすることなく、中継することが可能となる無線通信システムおよび無線中継器を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1記載の発明は、無線送信用の送信器と、無線受信用の受信器とを備えるとともに、前記送信器から送信された情報を前記受信器に転送する無線送受信用の中継器を複数備える無線通信システムであって、前記複数の中継器の各々は、固有の中継器識別情報および各中継器間の直接的な相互通信可能関係を示す情報を記憶する記憶手段を備え、前記送信器からの情報を中継する場合に、前記送信器からの情報の中継回数が最小となる基点の中継器の中継器識別情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記送信器からの中継回数で決まる階層に区分される一方、同一階層内では中継器識別情報を基に、各階層間では前記送信器側の階層ほどより上位となるように、優先順位が割り当てられ、自己の階層に対して前記送信器側に隣接する他の階層内における全中継器が、前記送信器からの情報を転送した後に、自己の階層内における優先順位に従って前記送信器からの情報を転送することを特徴とする。
【0029】
請求項2記載の発明は、無線送信用の送信器と、無線受信用の受信器とを備えるとともに、前記送信器から送信された情報を前記受信器に転送する無線送受信用の中継器を複数備える無線通信システムであって、前記複数の中継器の各々は、固有の中継器識別情報および各中継器間の直接的な相互通信可能関係を示す情報を記憶する記憶手段を備え、前記送信器からの情報を中継する場合に、前記送信器からの情報の中継回数が最小となる基点の中継器の中継器識別情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記送信器からの中継回数で決まる階層に区分される一方、前記基点の中継器を含む中継回数の最も少ない階層に隣接する階層から、中継回数の最も多い階層にかけて、前記基点の中継器からそれら各階層毎に一の中継器を経て形成されそれら各階層を貫く複数の中継経路においては、一の中継経路と別の中継経路とが互いに上位下位の関係となるように、各階層間では中継器識別情報を基に、優先順位が割り当てられ、自己の中継経路における優先順位に従って前記送信器からの情報を転送することを特徴とする。
【0030】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の無線通信システムにおいて、前記複数の中継器の各々は、前記送信器からの情報を最初に受信した場合には、前記送信器からの情報を、当該中継器が前記基点の中継器であることを示す基点情報とともに他の各中継器に向けて転送し、前記送信器からの情報を前記基点情報とともに受信した場合には、その基点情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記送信器からの中継回数を求め、この中継回数で決まる階層に自己を区分する一方、前記優先順位を自己に割り当て、前記送信器からの情報を転送するときにその情報を前記基点情報とともに転送することを特徴とする。
【0031】
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の無線通信システムにおいて、前記複数の中継器の各々は、前記送信器からの情報を最初に受信した場合には、前記基点の中継器となる自己の中継器識別情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記複数の中継器の各々について中継回数を求め、これらの中継回数で決まる各階層に前記複数の中継器をそれぞれ区分する一方、前記複数の中継器の各々に前記優先順位を割り当て、前記送信器からの情報を、前記複数の中継器の中継器識別情報およびこれら中継器識別情報にそれぞれ対応付けた複数の優先順位とともに他の各中継器に向けて転送し、前記送信器からの情報を前記複数の中継器識別情報および前記複数の優先順位とともに受信した場合には、前記送信器からの情報を転送するときに、その情報を前記複数の中継器識別情報および前記複数の優先順位とともに転送することを特徴とする。
【0032】
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記複数の中継器の各々は、同報通信を行うことにより、相互通信可能関係の情報をやり取りしながら、前記相互通信可能関係を示す情報を作成して当該記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0033】
請求項6記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、前記複数の中継器の各々は、前記相互通信可能関係を示す情報から得られる自己と直接的な相互通信可能関係が可である他の中継器から、受信するべき前記送信器からの情報を受信しなかった場合には、その中継器と自己との相互通信可能関係を不可とすることにより前記相互通信可能関係を示す情報の更新をし、他の中継器から、前記送信器からの情報を受信した場合には、その中継器と自己との相互通信可能関係を可とすることにより前記相互通信可能関係を示す情報の更新をすることを特徴とする。
【0034】
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の無線通信システムにおける前記中継器としての無線中継器である。
【0035】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明による第1実施形態の無線通信システムの構成図、図2は同無線通信システムの動作説明図である。
【0036】
第1実施形態の(デジタル)無線通信システムは、図1に示すように、送信器11(12)と、受信器21とを図12に示した従来の無線通信システムと同様に備えているほか、その従来の無線通信システムとの相違点として、送信器11(12)から送信された情報を受信器21に転送する複数の中継器31〜37を備えている。ただし、第1実施形態では、図13の「中継番号」に代えて、「中継器番号」を含む構成のフレームが使用され、中継器番号は、送信器により例えば“0”に初期設定される。
【0037】
第1実施形態の各中継器は、上記フレームを用いる無線通信でデータを転送する無線送受信手段と、予め登録された送信器の識別符号、固有の中継器番号、相互通信可能関係テーブル、および前回受信したフレーム内のフレーム番号,識別符号などを記憶する記憶手段とを備え、送信器からのフレームを転送するものである。
【0038】
より具体的には、各中継器は、無線送受信手段で受信したフレーム内の識別符号と当該記憶手段に記憶された識別符号との比較を行い、双方が一致した比較結果が得られた場合、同フレーム内のフレーム番号が、当該記憶手段に記憶された前回受信したフレーム番号から得られる次に受信するべきフレームのフレーム番号より古ければ、今回受信したフレームを破棄し、そうでなければ、今回受信したフレーム内の中継器番号を、当該記憶手段に記憶された自己の中継器番号に置き換えることにより、中継器番号の更新をした上で、その更新後のフレームを無線送受信手段から送信する。
【0039】
また、上記相互通信可能関係テーブルは、以下の(表1)に示すように、図1の実線で示される各中継器間の直接的な相互通信可能な関係をデータとして含んでいる。
【0040】
【表1】
【0041】
例えば、中継器31は中継器32〜34と相互通信可能であり、中継器32は中継器31,34,35と相互通信可能であり、その他中継器については、(表1)の通りである。
【0042】
また、第1実施形態の各中継器は、送信器からのフレームを中継する場合に、送信器からのフレームの最小中継回数が最小となる基点の中継器の中継器番号および相互通信可能関係テーブルを基に、送信器からの最小中継回数で決まる階層に区分される一方、同一階層内では中継器番号を基に、各階層間では送信器側の階層ほどより上位となるように、優先順位が割り当てられることを第1の特徴とする。
【0043】
ここで、階層の区分については、例えば、送信器11の場合、最小中継回数が1回となる中継器31が第1階層に区分され、最小中継回数が2回となる中継器32〜34が第2階層に区分され、最小中継回数が3回となる中継器35〜37が第3階層に区分される。これに対して、送信器12の場合、最小中継回数が1回となる中継器35が第1階層に区分され、最小中継回数が2回となる中継器32,34,37が第2階層に区分され、最小中継回数が3回となる中継器31,33.36が第3階層に区分される。
【0044】
優先順位の割当てについては、例えば、送信器11の場合、第1階層の中継器31、第2階層の中継器32〜34、第3階層の中継器35〜37の順番に優先順位が低くなるように、そして複数の中継器を含む第2階層および第3階層においては、中継器番号が大きいほど優先順位が低くなるように、各中継器に優先順位が割り当てられる。この場合、中継器に付した符号を中継器番号とすると、優先順位は、中継器31、中継器32、中継器33、中継器34、中継器35、中継器36、中継器37の順番に低くなる。この場合、中継器31〜37には、それぞれ優先順位“1”〜“7”が割り当てられるとする。
【0045】
これに対し、送信器12の場合、第1階層の中継器35、第2階層の中継器32,34,37、第3階層の中継器31,33,36の順番に優先順位が低くなるように、そして複数の中継器を含む第2階層および第3階層においては、中継器番号が大きいほど優先順位が低くなるように、各中継器に優先順位が割り当てられる。この場合、優先順位は、中継器35、中継器32、中継器34、中継器37、中継器31、中継器33、中継器36の順番に低くなる。
【0046】
なお、上記送信器11,12の場合において、優先順位は、中継器番号が小さいほど優先順位が低くなるようにしてもよい。
【0047】
さらに、第1実施形態の各中継器は、互いに隣接する両階層のうち、最小中継回数の少ない上位側の階層内における一の中継器から送信されたフレームが、中継回数の多い下位側の階層内における各中継器により受信されるように配置され、自己の階層に対して送信器側に隣接する他の階層内における全中継器が、送信器からの情報を転送した後に、自己の階層内における優先順位に従って送信器からの情報を転送することを第2の特徴としている。
【0048】
この場合、中継器に割り当てられた優先順位を「PNm」とし、更新前のフレーム内における中継器番号から特定される優先順位を「PNf」としたとき、
(PNm−PNf−1)×Tf
の式を用いた演算で得られる時間後にフレームが転送される。ただし、Tfは1フレーム分相当の転送時間である。
【0049】
次に、第1実施形態の特徴となる動作について説明する。図2に示すように、期間T1で送信器11から送信されたフレームは、第1階層の中継器31により受信され、期間T2で即座に転送される。ここで、中継器31によるフレームの転送タイミングは、上式の括弧内の第1項が(1−0−1)により“0”となるので、期間T2で即座となる。
【0050】
期間T2で転送されたフレームは、第2階層の中継器32〜34により受信されるので、期間T3で即座に優先順位“2”の中継器32により転送され、1フレーム分相当の転送時間後の期間T4で優先順位“3”の中継器33により転送され、2フレーム分相当の転送時間後の期間T5で優先順位“4”の中継器34により転送される。ここで、中継器32による転送タイミングは、第1項が(2−1−1)により“0”となるので即座となる。中継器33による転送タイミングは、第1項が(3−1−1)により“1”となるので、1フレーム分相当の転送時間後となる。中継器34による転送タイミングは、第1項が(4−1−1)により“2”となるので、2フレーム分相当の転送時間後となる。
【0051】
期間T3で転送されたフレームは、中継器31,34,35により受信されるが、中継器31,34により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器35により受信されることになる。この場合、中継器35は、第2階層における全中継器がフレームを送信していないので、転送を保留し、第1項が(5−2−1)により“2”となるので、期間T4から2フレーム分相当の転送時間後の期間T6でフレームを転送する。
【0052】
期間T4で転送されたフレームは、中継器31,34,36により受信されるが、中継器31,34により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器36により受信されることになる。この場合も、中継器36は、転送を保留し、第1項が(6−3−1)により“2”となるので、期間T5から2フレーム分相当の転送時間後の期間T7でフレームを転送する。
【0053】
期間T5で転送されたフレームは、中継器31〜33,35〜37により受信されるが、中継器31〜33,35,36により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器37により受信されることになる。この場合は、第2階層における全中継器がフレームを送信したことになるので、第3階層の各中継器により受信されたフレームが、それぞれの優先順位に従って転送されることになる。中継器37は、第1項が(7−4−1)により“2”となるので、期間T6から2フレーム分相当の転送時間後の期間T8でフレームを転送する。
【0054】
期間T6で転送されたフレームは、中継器32,34,37により受信されるが、全て破棄される。
【0055】
期間T7で転送されたフレームは、中継器33,34,37および受信器21により受信されるが、中継器33,34,37により破棄され、実質的に受信器21により受信されることになる。
【0056】
期間T8で転送されたフレームは、中継器34〜36および受信器21により受信されるが、全て破棄される。
【0057】
以上により、送信器11から受信器21への単方向にデータが、中継器を経由して転送されることになる。
【0058】
上記の動作説明は、送信器11の場合であったが、送信器12の場合も上記と同様に、送信器12から受信器21への単方向にデータが、中継器を経由して転送されることになる。
【0059】
すなわち、第1期間で送信器12から送信されたフレームは、第1階層の中継器35により受信され、第2期間で即座に転送される。
【0060】
第2期間で転送されたフレームは、第2階層の中継器32,34,37により受信されるので、第3期間で即座に中継器32により転送され、1フレーム分相当の転送時間後の第4期間で中継器34により転送され、2フレーム分相当の転送時間後の第5期間で中継器37により転送される。
【0061】
第3期間で転送されたフレームは、中継器31,34により受信されるが、中継器34により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器31により受信されることになる。
【0062】
第4期間で転送されたフレームは、中継器31〜33,35〜37により受信されるが、中継器31,32,35,37により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器33,36により受信されることになる。
【0063】
第5期間で転送されたフレームは、中継器34〜36および受信器21により受信されるが、中継器34〜36により破棄されるので、実質的に受信器21により受信されることになる。この後も、同様な中継処理が行われる。
【0064】
以上のように、第1実施形態によれば、単向送信の場合に、送信器から受信器にフレームを送るとき、送信器の位置によって時間を長くすることなく、中継することが可能となる。
【0065】
(第2実施形態)
図3は本発明による第2実施形態の無線通信システムの動作説明図である。
【0066】
第2実施形態の無線通信システムは、送信器11(12)と、受信器21とを第1実施形態の無線通信システムと同様に備えているほか、第1実施形態の無線通信システムと相違する各中継器を備えている。
【0067】
第2実施形態の各中継器は、第1実施形態の第1の特徴に代えて、送信器からのフレームを中継する場合に、送信器からのフレームの最小中継回数が最小となる基点の中継器の中継器番号および相互通信可能関係テーブルを基に、送信器からの中継回数で決まる階層に区分される一方、基点の中継器を含む最小中継回数の最も少ない階層に隣接する階層から、最小中継回数の最も多い階層にかけて、基点の中継器からそれら各階層毎に一の中継器を経て形成されそれら各階層を貫く複数の中継経路においては、一の中継経路と別の中継経路とが互いに上位下位の関係となるように、各階層間では中継器番号を基に、優先順位が割り当てられることを第1の特徴とする。
【0068】
ここで、図1の例の構成でも第2実施形態の第1の特徴を満足するので、図1を兼用して、より具体的に説明する。送信器11の場合、基点の中継器31から複数の中継経路が各階層を貫くように形成されるが、それら複数の中継経路のうち、第1の中継経路は中継器32,35により形成され、第2の中継経路は中継器34,37により形成され、第3の中継経路は中継器33,36により形成される。そして、優先順位"1"〜"7"は、それぞれ中継器31,32,35,34,37,36,33に割り当てられるとする。なお、これに限らず、優先順位"1"〜"7"は、各中継経路の上位側にある中継器の中継器番号を基に、中継器31,32,35,33,36,34,37に割り当てられるようにしてもよい。
【0069】
これに対して、送信器12の場合、優先順位“1”〜“7”は、それぞれ中継器35,32,31,34,33,36,37に割り当てられるとする。なお、これに限らず、優先順位“1”〜“7”は、各中継経路の上位側にある中継器の中継器番号を基に、中継器35,32,31,34,33,37,36に割り当てられるようにしてもよい。
【0070】
上記構成の無線通信システムでは、図3に示すように、期間T1で送信器11から送信されたフレームは、第1階層の中継器31により受信され、期間T2で即座に転送される。ここで、中継器31によるフレームの転送タイミングは、上式の第1項が(1−0−1)により“0”となるので、期間T2で即座となる。
【0071】
期間T2で転送されたフレームは、第2階層の中継器32〜34により受信され、期間T3で即座に中継器32により転送され、2フレーム分相当の転送時間後の期間T5で中継器34により転送され、5フレーム分相当の転送時間後の期間T8で中継器33により転送される。ここで、中継器32による転送タイミングは、第1項が(2−1−1)により“0”となるので即座となる。中継器34による転送タイミングは、第1項が(4−1−1)により“2”となるので、期間T3から2フレーム分相当の転送時間後の期間T5となる。中継器33による転送タイミングは、第1項が(7−1−1)により“5”となるので、期間T3から5フレーム分相当の転送時間後の期間T8となる。
【0072】
期間T3で転送されたフレームは、中継器31,34,35により受信されるが、中継器31,34により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器35により受信されることになる。この場合、中継器35は、第1項が(3−2−1)により“0”となるので、期間T4で即座にフレームを転送する。
【0073】
期間T4で転送されたフレームは、中継器32,34,37により受信されるが、中継器32,34により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器37により受信されることになる。この場合、中継器37は、第1項が(5−3−1)により“1”となるので、期間T5から1フレーム分相当の転送時間後の期間T6にフレームを転送する。
【0074】
期間T5で転送されたフレームは、中継器31〜33,35〜37により受信されるが、中継器31〜33,35,37により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器36により受信されることになる。この場合、中継器36は、第1項が(6−4−1)により“1”となるので、期間T6から1フレーム分相当の転送時間後の期間T7にフレームを転送する。
【0075】
期間T6で転送されたフレームは、中継器34〜36および受信器21により受信されるが、中継器34〜36により破棄されるので、実質的に受信器21により受信されることになる。
【0076】
期間T7で転送されたフレームは、中継器33,34,37および受信器21により受信されるが、全て破棄される。
【0077】
期間T8で転送されたフレームは、中継器31,34,36により受信されるが、全て破棄される。
【0078】
以上により、送信器11から受信器21への単方向にデータが、中継器を経由して転送されることになる。また、送信器12の場合も上記と同様に、送信器12から受信器21への単方向にデータが、中継器を経由して転送されることになる。
【0079】
すなわち、第1期間で送信器12から送信されたフレームは、第1階層の中継器35により受信され、第2期間で即座に転送される。
【0080】
第2期間で転送されたフレームは、第2階層の中継器32,34,37により受信され、第3期間で即座に中継器32により転送され、2フレーム分相当の転送時間後の第5期間で中継器34により転送され、5フレーム分相当の転送時間後の第8期間で中継器37により転送される。
【0081】
第3期間で転送されたフレームは、中継器31,34,35により受信されるが、中継器34,35により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器31により受信されることになる。この場合、中継器31は、第1項が(3−2−1)により“0”となるので、第4期間で即座にフレームを転送する。
【0082】
第4期間で転送されたフレームは、中継器32〜34により受信されるが、中継器32,34により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器33により受信されることになる。この場合、中継器33は、第1項が(5−3−1)により“1”となるので、第5期間から1フレーム分相当の転送時間後の第6期間にフレームを転送する。
【0083】
第5期間で転送されたフレームは、中継器31〜33,35〜37により受信されるが、中継器31〜33,35,37により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器36により受信されることになる。この場合、中継器36は、第1項が(6−4−1)により“1”となるので、第6期間から1フレーム分相当の転送時間後の第7期間にフレームを転送する。
【0084】
第6期間で転送されたフレームは、中継器31,34,36により受信されるが、全て破棄される。
【0085】
第7期間で転送されたフレームは、中継器33,34,37および受信器21により受信されるが、中継器33,34,37により破棄されるので、実質的に受信器21により受信されることになる。
【0086】
第8期間で転送されたフレームは、中継器34,35,36および受信器21により受信されるが、全て破棄される。
【0087】
以上のことから、第2実施形態でも、単向送信の場合に、送信器から受信器にフレームを送るとき、送信器の位置によって時間を長くすることなく、中継することが可能となる。
【0088】
(第3実施形態)
図4は本発明による第3実施形態の無線通信システムで用いられるフレームの構成図である。
【0089】
第3実施形態の無線通信システムは、第1または第2実施形態の無線通信システムとの相違点として、図13に示した構成のフレームに代えて、図4に示す構成のフレームを用いることを特徴とする。
【0090】
すなわち、第3実施形態の各中継器は、送信器からのフレームを最初に受信した場合には、送信器からの情報を、当該中継器が送信器からのフレームを最初に受信したことを示す基点情報とともに他の中継器に向けて転送することを第1の特徴とする。具体的には、第1または第2実施形態と同様の送信器からのフレーム内の情報を、図4に示す基点情報としての第1中継器番号とともに、第3実施形態のフレームとして転送するのである。
【0091】
また、第3実施形態の各中継器は、送信器からの情報を基点情報とともに受信した場合には、基点情報および相互通信可能関係テーブルを基に、送信器からの最小中継回数を求め、この最小中継回数で決まる階層に自己を区分する一方、第1または第2実施形態と同様にして優先順位を自己に割り当て、送信器からの情報を転送するときにその情報を上記基点情報とともに転送する。
【0092】
ここで、送信器は、フレーム内の中継器番号を“0”に初期設定すると既に説明したが、第1中継器番号をも“0”に初期設定する。そして、送信器からのフレームを最初に受信した中継器のみが、そのフレーム内の“0”に初期設定された第1中継器番号を、自己の記憶手段に記憶されている中継器番号に書き換えることができ、その他の中継器に対しては第1中継器番号の書換えが禁止される。また、各中継器は、受信したフレーム内の識別符号およびフレーム番号とともに第1中継器番号を記憶し、識別符号およびフレーム番号を、従来と同様に受信済みのフレームを破棄するために利用し、第1中継器番号を、第3実施形態の特徴として送信器からの最小中継回数を求める場合に利用する。その他は第1または第2実施形態で説明した通りである。
【0093】
(第4実施形態)
図5は本発明による第4実施形態の無線通信システムで用いられるフレームの構成図である。
【0094】
第4実施形態の無線通信システムは、第1または第2実施形態の無線通信システムとの相違点として、図13に示した構成のフレームに代えて、図5に示す構成のフレームを用いることを特徴とする。
【0095】
すなわち、第4実施形態では、送信器は、データを、プリアンブルと、ユニークワードと、識別符号と、フレーム番号と、例えば“0”に初期設定された中継器数とともに送信するように構成される。
【0096】
各中継器は、送信器からのフレームを最初に受信した場合には、送信器からのフレームの最小中継回数が最小となる基点の中継器となる自己の中継器番号および相互通信可能関係テーブルを基に、各中継器について最小中継回数を求め、これらの最小中継回数で決まる各階層に各中継器をそれぞれ区分する一方、第1または第2実施形態と同様にして各中継器に優先順位を割り当て、送信器からのフレーム内の情報を、各中継器の中継器番号およびこれら中継器番号にそれぞれ対応付けた優先順位とともに他の各中継器に向けて転送するのである。より具体的には、送信器からのフレームを最初に受信した中継器は、同フレーム内の中継器番号を自己の中継器番号に書き換え、同フレーム内の中継器数を“1”増分し、そして、上記優先順位の順番に中継器の中継器番号を格納した第1〜第n中継器番号を付加することにより、同フレームの更新をし、この更新後のフレームを転送する。つまり、優先順位“1”の当該中継器の中継器番号が第1中継器番号に格納され、優先順位“2”の中継器の中継器番号が第2中継器番号に格納され、同様にして優先順位“3”以降の中継器の中継器番号が第3中継器番号以降に格納される。
【0097】
また、第4実施形態の各中継器は、送信器からの情報を各中継器番号および各優先順位とともに受信した場合には、送信器からのフレームを転送するときに、その情報を各中継器番号および各優先順位とともに転送する。より具体的には、送信器からのフレーム内の中継器番号を自己の中継器番号に書き換え、同フレーム内の中継器数を“1”増分することにより、送信器からのフレームの更新がなされ、この更新後のフレームが転送される。
【0098】
次に、上記構成の無線通信システムの動作について、図1,図2を兼用しながら説明する。
【0099】
例えば、送信器11の場合、送信器11は、期間T1で、送信するべきデータを、プリアンブルと、ユニークワードと、識別符号と、フレーム番号と、“0”に初期設定された中継器数とともにフレームとして送信する。
【0100】
期間T1で送信されたフレームは、中継器31により受信される。中継器31は、同フレーム内の中継器数が“0”であることから、各中継器に対する最小中継回数を求め、各中継器をこの最小中継回数で決まる階層に区分するとともに、各中継器の中継器番号を基に各中継器に優先順位を割り当てる。この場合、第1実施形態と同様に、当該中継器31が第1階層に区分され、中継器32〜34が第2階層に区分され、中継器35〜37が第3階層に区分される。そして、優先順位は、中継器31、中継器32、中継器33、中継器34、中継器35、中継器36、中継器37の順番に低くなるように、各中継器に割り当てられる。
【0101】
この後、中継器31は、送信器11からのフレーム内の中継器番号を自己の中継器番号に書き換え、同フレーム内の中継器数を“1”増分し、そして、上記優先順位の順番に中継器の中継器番号を格納した第1〜第n中継器番号を付加することにより、同フレームの更新をし、この更新後のフレームを期間T2で即座に転送する。この場合、第n中継器番号は第7中継器番号となり、第1〜第7中継器番号に、それぞれ中継器31〜37の中継器番号が格納される。
【0102】
期間T2で送信されたフレームは、中継器32〜34により受信される。中継器32は、同フレーム内の第1〜第7中継器番号のうち、自己の中継器番号が含まれている第2中継器番号を検索し、自己に第2位の優先順位が割り当てられていることを検出し、第1項が(2−1−1)により“0”になるので、期間T3で即座に同フレームを更新後のフレームにて転送する。
【0103】
中継器33は、同フレーム内の第1〜第7中継器番号のうち、自己の中継器番号が含まれている第3中継器番号を検索し、自己に第3位の優先順位が割り当てられていることを検出し、第1項が(3−1−1)により“1”になるので、期間T2から1フレーム分相当の転送時間後の期間T4で同フレームを転送する。
【0104】
中継器34は、同フレーム内の第1〜第7中継器番号のうち、自己の中継器番号が含まれている第4中継器番号を検索し、自己に第4位の優先順位が割り当てられていることを検出し、第1項が(4−1−1)により“2”になるので、期間T2から2フレーム分相当の転送時間後の期間T5で同フレームを転送する。
【0105】
期間T3で送信されたフレームは、中継器31,34,35により受信されるが、中継器31,34により破棄されるので、実質的に第3階層の中継器35により受信されることになる。この場合、中継器35は、第1項が(5−2−1)により“2”となるので、期間T4から2フレーム分相当の転送時間後の期間T6でフレームを転送する。
【0106】
これ以降も同様な動作となり、第1実施形態と同様に、送信器11から受信器21への単方向にデータが、中継器を経由して転送されることになる。
【0107】
(第5実施形態)
図6〜図8は本発明による第5実施形態の無線通信システムによる相互通信可能関係テーブルの作成動作説明図、図9〜図11は同作成動作時に使用されるフレームの構成図である。
【0108】
第5実施形態の無線通信システムは、第1から第4実施形態のいずれかの無線通信システムとの相違点として、各中継器が、設置時に同報通信を行うことにより、相互通信可能関係の情報をやり取りしながら、相互通信可能関係テーブルを作成して記憶保持することを特徴とする。
【0109】
次に、図1を兼用して、第5実施形態の特徴となる動作について説明する。中継器31を設置して電源を投入すると、中継器31は、図6に示すように、所定の通信シーケンスに従って、相互通信可能関係の情報を得るべく、図9に示す同報フレームを送信して同報通信を行う。この場合、他の中継器がまだ設置されていないのでタイムアウトになり、中継器31により、次の(表2)の相互通信可能関係テーブルが作成され、記憶保持される。
【0110】
【表2】
【0111】
この後、中継器32を設置して電源を投入すると、中継器32は、図7に示すように、所定の通信シーケンスに従って、相互通信可能関係の情報を得るべく、同報通信を行う。この場合、中継器31が応答するので、中継器31,32により、次の(表3)の相互通信可能関係テーブルが作成され、記憶保持される。
【0112】
【表3】
【0113】
ここで、図7において、中継器32が電源投入後に同報フレームを送信する。これを受信した中継器31は、乱数により決定される待ち時間後に、図10の宛先指定フレームにより、宛先中継器番号を中継器32の中継器番号にした(中継器32を指定した)リンク要求フレームを送信する。これを受信した中継器32は、宛先指定フレームにより中継器31を指定したリンク応答フレームを送信する。これを受信した中継器31は、(表2)の相互通信可能関係テーブルを中継器32に転送する。これを受信した中継器32は、自局と中継器31との相互通信可能関係を追加して(表3)の相互通信可能関係テーブルを作成し、これを記憶保持する。この後、他に中継器が存在しないのでタイムアウトになり、中継器32は、(表3)の相互通信可能関係テーブルを中継器31に送信する。中継器31は、(表2)の相互通信可能関係テーブルに代えて(表3)の相互通信可能関係テーブルを記憶保持する。
【0114】
この後、中継器33を設置して電源を投入すると、中継器33は、図8に示すように、所定の通信シーケンスに従って、相互通信可能関係の情報を得るべく、同報通信を行う。この場合、中継器31〜33により、次の(表4)の相互通信可能関係テーブルが作成され、記憶保持される。
【0115】
【表4】
【0116】
ここで、図8において、中継器33が電源投入後に同報フレームを送信する。これを受信した中継器31は、乱数により決定される待ち時間後に、宛先指定フレームにより中継器33を指定したリンク要求フレームを送信する。これを受信した中継器33は、宛先指定フレームにより中継器31を指定したリンク応答フレームを送信する。これを受信した中継器31は、(表3)の相互通信可能関係テーブルを中継器33に送信する。これを受信した中継器33は、自局と中継器31との相互通信可能関係を追加して(表4)の相互通信可能関係テーブルを作成し、これを記憶保持する。この後、他に(直接)相互通信可能な中継器が存在しないのでタイムアウトになり、中継器33は、(表4)の相互通信可能関係テーブルを中継器31に送信する。中継器31は、そのテーブルを受信すると(表3)の相互通信可能関係テーブルに代えて記憶保持する。
【0117】
この後、中継器33は、(表4)の相互通信可能関係テーブルから、相互通信可能でない中継器を検索し、中継器32を発見するので、図11の中継経路指定フレームにより、宛先中継器番号で中継器32を指定するとともに、その中継器32までの中継器を、中継器台数および第1〜第n中継器番号で指定することにより、相互通信可能な中継器31を経由して中継器32に(表4)の相互通信可能関係テーブルを送信する。この場合、中継器台数には“1”が格納され、第n中継器番号が第1中継器番号となり、これに中継器31の中継器番号が格納されることになる。
【0118】
(表4)の相互通信可能関係テーブルを受信した中継器31は、中継器台数および第1〜第n中継器番号を見て、同フレームを中継器32に転送し、同フレームにより(表4)の相互通信可能関係テーブルを受信した中継器32がそれを記憶保持する。
【0119】
このようにして中継器34〜37を順次設置していけば、各中継器が(表1)の相互通信可能関係テーブルを記憶保持することになる。
【0120】
(第6実施形態)
本発明による第6実施形態の無線通信システムは、第1から第5実施形態のいずれかの無線通信システムとの相違点として、各中継器が、相互通信可能関係テーブルを常時更新することを特徴とする。
【0121】
例えば、図3において、中継器32が、期間T3でフレームを転送した後に、自己と同じ階層で自己よりも優先順位が低く相互通信可能関係にある中継器34から、期間T5でフレームを受信しなかった場合、中継器32は、中継器34に対する受信不可カウントを“1”増分し、受信不可カウント値が所定値以上であれば、受信不可カウントをリセットし、中継器32,34間の相互通信可能関係を可から不可に訂正することにより、自己の相互通信可能関係テーブルの更新を行う。この後、中継器32は、上記更新後の相互通信可能関係テーブルを、同報フレームにより送信する。これにより、同報フレームを受信した各中継器が、自己の相互通信可能関係テーブルに代えて上記更新後の相互通信可能関係テーブルを記憶保持する。
【0122】
この後、中継器32が、期間T3でフレームを転送した後に、自己と同じ階層で自己よりも優先順位が低く相互通信可能関係にある中継器34から、期間T5でフレームを受信した場合、中継器32は、中継器34に対する受信可カウントを“1”増分し、受信可カウント値が所定値以上であれば、受信可カウントをリセットし、中継器32,34間の相互通信可能関係を不可から可に訂正することにより、自己の相互通信可能関係テーブルの更新を行う。この後、中継器32は、上記更新後の相互通信可能関係テーブルを、同報フレームにより送信する。これにより、同報フレームを受信した各中継器が、自己の相互通信可能関係テーブルに代えて上記更新後の相互通信可能関係テーブルを記憶保持する。
【0123】
このように、各中継器が、相互通信可能関係テーブルを常時更新するようにすれば、適切な伝送経路で送信器から受信器への単方にデータを送信することができる。
【0124】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1、2記載の発明によれば、単向送信の場合に、送信器から受信器への情報を送るとき、送信器の位置によって時間を長くすることなく、中継することが可能となる。
【0125】
請求項3、4記載の発明によれば、自動的に、各中継器を各階層に区分することができるとともに、各中継器に優先順位を割り当てることができる。
【0126】
請求項5、6記載の発明によれば、自動的に、相互通信可能関係を示す情報を各中継器に記憶保持させることができる。
【0127】
請求項7記載の発明によれば、本発明の無線中継器を使用することにより、単向送信の場合に、送信器から受信器への情報を送るとき、送信器の位置によって時間を長くすることなく、中継することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施形態の無線通信システムの構成図である。
【図2】同無線通信システムの動作説明図である。
【図3】本発明による第2実施形態の無線通信システムの動作説明図である。
【図4】本発明による第3実施形態の無線通信システムで用いられるフレームの構成図である。
【図5】本発明による第4実施形態の無線通信システムで用いられるフレームの構成図である。
【図6】本発明による第5実施形態の無線通信システムによる相互通信可能関係テーブルの作成動作説明図である。
【図7】同相互通信可能関係テーブルの作成動作説明図である。
【図8】同相互通信可能関係テーブルの作成動作説明図である。
【図9】同作成動作時に使用されるフレームの構成図である。
【図10】同作成動作時に使用されるフレームの構成図である。
【図11】同作成動作時に使用されるフレームの構成図ある。
【図12】従来の単向送信式の無線通信システムの構成図である。
【図13】同無線通信システムで用いられるフレームの構成図である。
【図14】同無線通信システムの動作説明図である。
【図15】同無線通信システムの課題の説明図である。
【図16】同無線通信システムの課題の説明図である。
【符号の説明】
11,12 送信器
21 受信器
31〜37 中継器
Claims (7)
- 無線送信用の送信器と、無線受信用の受信器とを備えるとともに、前記送信器から送信された情報を前記受信器に転送する無線送受信用の中継器を複数備える無線通信システムであって、
前記複数の中継器の各々は、
固有の中継器識別情報および各中継器間の直接的な相互通信可能関係を示す情報を記憶する記憶手段を備え、
前記送信器からの情報を中継する場合に、前記送信器からの情報の中継回数が最小となる基点の中継器の中継器識別情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記送信器からの中継回数で決まる階層に区分される一方、同一階層内では中継器識別情報を基に、各階層間では前記送信器側の階層ほどより上位となるように、優先順位が割り当てられ、
自己の階層に対して前記送信器側に隣接する他の階層内における全中継器が、前記送信器からの情報を転送した後に、自己の階層内における優先順位に従って前記送信器からの情報を転送する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 無線送信用の送信器と、無線受信用の受信器とを備えるとともに、前記送信器から送信された情報を前記受信器に転送する無線送受信用の中継器を複数備える無線通信システムであって、
前記複数の中継器の各々は、
固有の中継器識別情報および各中継器間の直接的な相互通信可能関係を示す情報を記憶する記憶手段を備え、
前記送信器からの情報を中継する場合に、前記送信器からの情報の中継回数が最小となる基点の中継器の中継器識別情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記送信器からの中継回数で決まる階層に区分される一方、前記基点の中継器を含む中継回数の最も少ない階層に隣接する階層から、中継回数の最も多い階層にかけて、前記基点の中継器からそれら各階層毎に一の中継器を経て形成されそれら各階層を貫く複数の中継経路においては、一の中継経路と別の中継経路とが互いに上位下位の関係となるように、各階層間では中継器識別情報を基に、優先順位が割り当てられ、
自己の中継経路における優先順位に従って前記送信器からの情報を転送する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記複数の中継器の各々は、
前記送信器からの情報を最初に受信した場合には、前記送信器からの情報を、当該中継器が前記基点の中継器であることを示す基点情報とともに他の各中継器に向けて転送し、
前記送信器からの情報を前記基点情報とともに受信した場合には、その基点情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記送信器からの中継回数を求め、この中継回数で決まる階層に自己を区分する一方、前記優先順位を自己に割り当て、前記送信器からの情報を転送するときにその情報を前記基点情報とともに転送する
ことを特徴とする請求項1または2記載の無線通信システム。 - 前記複数の中継器の各々は、
前記送信器からの情報を最初に受信した場合には、前記基点の中継器となる自己の中継器識別情報および前記相互通信可能関係を示す情報を基に、前記複数の中継器の各々について中継回数を求め、これらの中継回数で決まる各階層に前記複数の中継器をそれぞれ区分する一方、前記複数の中継器の各々に前記優先順位を割り当て、前記送信器からの情報を、前記複数の中継器の中継器識別情報およびこれら中継器識別情報にそれぞれ対応付けた複数の優先順位とともに他の各中継器に向けて転送し、
前記送信器からの情報を前記複数の中継器識別情報および前記複数の優先順位とともに受信した場合には、前記送信器からの情報を転送するときに、その情報を前記複数の中継器識別情報および前記複数の優先順位とともに転送する
ことを特徴とする請求項1または2記載の無線通信システム。 - 前記複数の中継器の各々は、同報通信を行うことにより、相互通信可能関係の情報をやり取りしながら、前記相互通信可能関係を示す情報を作成して当該記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の無線通信システム。
- 前記複数の中継器の各々は、
前記相互通信可能関係を示す情報から得られる自己と直接的な相互通信可能関係が可である他の中継器から、受信するべき前記送信器からの情報を受信しなかった場合には、その中継器と自己との相互通信可能関係を不可とすることにより前記相互通信可能関係を示す情報の更新をし、
他の中継器から、前記送信器からの情報を受信した場合には、その中継器と自己との相互通信可能関係を可とすることにより前記相互通信可能関係を示す情報の更新をする
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の無線通信システム。 - 請求項1から6のいずれかに記載の無線通信システムにおける前記中継器としての無線中継器。
Priority Applications (1)
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