JP4277566B2 - 排気構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気構造に関し、特に、内燃機関の排気口から消音器までの間に設けられる排気構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動二輪車(原付自転車、オートバイ)の排気側は、例えば、図9および図10に示すように、エンジンの各シリンダの排気口(図示せず)に接続された排気管3A〜3Dの端部3Re、3Leが消音器(マフラ、サイレンサ)4L、4Rに接続される(特許文献1参照)。排気管3A〜3D、3R、3Lは曲げられた複数の管からなり、車体に沿って配置される。排気管3A〜3D、3R、3Lは、取り替えが可能になっており、径の異なる排気管(例えば、φ54、φ50、φ60)を使用する場合、接続部同士をカバーにより覆いエンジンの排気口と消音器4L、4Rとの間を接続するようになっている。消音器4L、4Rは、エンジンの各シリンダの排気口から排気管3A〜3D、3R、3Lを通じて排出される排気流を内部に導き、消音して排気ガスを外部に排出するようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−61041号(第2−3頁、図2、図3参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、騒音に対する規制が厳しくなり、消音器では、消音性能の高いものが求められるようになってきている。しかしながら、消音性能の高い消音器を取り付けると、コストアップを招くという問題がある。また、消音性やエンジンのパワー特性を考慮して、排気管の管径を異なるものに交換すると、接続部をカバーにより覆ったり、異なる管径に対応するサイレンサを取り付けたりする必要があり、コストアップを招くという問題がある。さらに、排気管を管径の異なる排気管に取り換えたとしても、排気管内の抵抗を大きく変えることはできず、排気管側で排気効率を制御してエンジンのパワー特性を変えにくいという問題がある。
【0005】
本発明は上記欠点を除くためになされたもので、簡素な構成でエンジンから排出される排気に対し、消音器への導入に先行して消音し、排気機構における消音性能を向上させることができるとともに、エンジンパワーの特性をも容易にかつ適宜選択して自在に変えることができる排気構造を提供するものである。また、管径が異なる排気管であっても容易に適合させて接続することができる排気構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明に係る排気構造は、内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、排気通路に、消音器に先行して排気流の消音を行う消音部材を設けるとともに、排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続するようにしたものである。
【0007】
第1の発明に係る排気構造では、内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、排気通路に、消音器に先行して排気流の消音を行う消音部材を設けるとともに、排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続するようにしたので、排気通路に消音部材が設けられると、排気通路内を流れる流体の抵抗が増すとともに、消音部材により消音器の消音に先行して排気の消音が行われるので、静粛性が向上する。排気通路に消音部材が設けられると、排気通路内を流れる流体の抵抗が増すので、エンジンのパワーが増大する。また、接続口の異なる排気通路であっても容易に適合させて接続することができるので、多種多様な既存の排気通路に対応させて接続することができる。
【0010】
さらに、請求項2に係る排気構造は、消音部材を、内燃機関の排気口から排出される排気流を邪魔して消音器側に導くバッフル部と、消音器の入口部または排気通路のうち少なくともいずれか一方に嵌合する取り付け部とを有する管状体により構成したものである。
【0011】
請求項2に係る排気構造では、消音部材を、内燃機関の排気口から排出される排気流を邪魔して消音器側に導くバッフル部と、消音器の入口部または排気通路のうち少なくともいずれか一方に嵌合する取り付け部とを有する管状体により構成したので、消音部材の取り付け部を消音器の入口部または排気通路に嵌合させて取り付けると、バッフル部で排気流の流れを邪魔し排気音が減衰されて消音器側に導かれる。このため、排気流は消音器への導入に先立って消音されるので、静粛性が向上する。また、バッフル部で排気流の流れが邪魔されるので、排気通路内で排気の流れに対する抵抗が増大し、排気通路内の抵抗の増大によりエンジンのパワーが増大する。
【0012】
請求項3に係る排気構造は、適合部材を、中空円筒状の筒体により構成するとともに、排気通路を排気管により構成し、上記筒体は、一方の開口側に形成され外周面が消音器の入口部または排気管の接続口に嵌合される装着部と、この装着部に連続して外方に突出し上記入口部または上記接続口に当接する段部と、所定の排気管の外径に応じて内部が中空円筒状に形成された受け入れ部と、この受け入れ部の装着部側開口縁部に内側に突出して形成され排気管端部が当接する鍔部とを備えるようにしたものである。
【0013】
請求項3に係る排気構造では、適合部材を、中空円筒状の筒体により構成するとともに、排気通路を排気管により構成し、上記筒体は、一方の開口側に形成され外周面が消音器の入口部または排気管の接続口に嵌合される装着部と、この装着部に連続して外方に突出し上記入口部または上記接続口に当接する段部と、所定の排気管の外径に応じて内部が中空円筒状に形成された受け入れ部と、この受け入れ部の装着部側開口縁部に内側に突出して形成され排気管端部が当接する鍔部とを備えるようにしたので、適合部材の装着部を消音器の入口部または排気管の内燃機関側接続口に嵌め入れ、段部を上記入口部または上記接続口に当接させると、適合部材の受け入れ部側開口が露出する。この受け入れ部側開口に受け入れ部の径と合致する排気管の接続口を差し入れ鍔部に当接させると、排気管は消音器に接続される。このため、径の異なる排気管を接続する場合、受け入れ部の径が合致する適合部材を選択するだけで容易に接続することができる。
【0014】
請求項4に係る排気構造は、消音部材のバッフル部を、管状体の内燃機関側筒部を外方に湾曲させ、この管状体の消音器側筒部を開口側から次第に径が細くなる拡径状に形成しかつ開口を上記湾曲開口部より大径に構成し、これら湾曲部と拡径部との間に孔が多数穿設された多孔部を形成して構成し、取り付け部を、上記拡径部の開口端部に連続させ上記湾曲開口部側に向かって延びる円筒状に形成して構成したものである。
【0015】
請求項4に係る排気構造では、消音部材のバッフル部を、管状体の内燃機関側筒部を外方に湾曲させ、この管状体の消音器側筒部を開口側から次第に径が細くなる拡径状に形成しかつ開口を上記湾曲開口部より大径に構成し、これら湾曲部と拡径部との間に孔が多数穿設された多孔部を形成して構成し、取り付け部を、上記拡径部の開口端部に連続させ上記湾曲開口部側に向かって延びる円筒状に形成して構成したので、バッフル部の湾曲部に導かれた排気流は多孔部で減衰されて拡径部に導かれる。拡径部は出口側開口が湾曲開口部より大径に形成されているので、排気流は負圧化されて消音器に導かれる。このため、消音性が向上する。また、取り付け部は、拡径部の開口端部から湾曲開口部側に向かって延びているので、軸方向寸法を短寸化して、コンパクト化を図ることができる。
【0016】
請求項5に係る排気構造は、消音部材のバッフル部を、管状体の内燃機関側端部を外方に湾曲させた湾曲部と、この湾曲部に連続し消音器側端部まで延びる多孔管部とにより構成し、取り付け部を、多孔管部の軸方向両側に形成された円筒状部により構成したものである。
【0017】
請求項5に係る排気構造では、消音部材のバッフル部を、管状体の内燃機関側端部を外方に湾曲させた湾曲部と、この湾曲部に連続し消音器側端部まで延びる多孔管部とにより構成し、取り付け部を、多孔管部の軸方向両側に形成された円筒状部により構成したので、バッフル部の湾曲部に導かれた排気流は減衰されて多孔管部に導かれる。多孔管部に導かれた排気流はさらに減衰されて消音器に導かれる。このため、消音性が向上する。また、取り付け部を、多孔管部の軸方向両側に形成しているので、多孔管部の軸方向寸法を増大させて減衰量を大きくすることができ、消音性能がより向上する。
【0018】
請求項6に係る排気構造は、適合部材には、消音部材の一部が内部に収容されるようにしたものである。
【0019】
請求項6に係る排気構造では、適合部材には、消音部材の一部が内部に収容されるようにしたので、組み付け時の軸方向寸法を短くすることができ、消音性能が向上するとともに異なる径の排気管を容易に接続することができる。
【0020】
本発明の第2の発明に係る排気構造は、内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続するようにしたものである。
【0021】
第2の発明に係る排気構造では、内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続するようにしたので、排気通路に、接続すべき排気通路の接続口に合致した適合部材を選択して取り付けると、接続口の異なる排気通路であっても容易に適合させて接続することができるので、多種多様な既存の排気管に対応させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態により本発明を説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る排気構造の要部を示す分解図、図2は、図1の排気構造を組み付けた状態を示す組み付け図である。本発明の一実施の形態に係る排気構造10は、エンジンの各シリンダの排気口(図示せず)に接続される排気管(排気通路)3A〜3D、3L、3R(図10参照)と、これら排気管3A〜3D、3L、3Rのうち後方側の左右の排気管3L、3Rに接続される消音器(マフラ、サイレンサ)4L、4Rとを備えるとともに、これら排気管3A〜3D、3L、3Rまたは消音器4L、4Rにそれぞれ配置される消音部材20と適合部材30とを備えて構成される。排気管3L、3Rは外径が消音器4L、4Rの円筒状入口部(入口部)5の内径より小径のパイプで、排気管3AL、3ARは外径がこの入口部5の内径とほぼ同径のパイプで直接嵌め入れることができるようになっている。
【0023】
消音部材20は、図1および図2に示すように、排気管3A〜3D、3L、3R(3AL、3AR)内の排気流の流れを邪魔して消音器4L、4R側に導くバッフル部21と、消音器4L、4Rの円筒状入口部(入口部)5の内部に嵌合する取り付け部22とを有する管状体により構成される。バッフル部21は、消音部材20のエンジン側筒部23を外方に湾曲させるとともに、消音器側筒部24を開口部24Aから次第に径が細くなる拡径状に形成しかつ開口部24Aを上記湾曲筒部23の開口部23Aより大径となるように構成している。これら湾曲筒部23と拡径筒部24との間には、軸方向にほぼ同径で延びるとともに多数の孔25が穿設された多孔部26が形成される。取り付け部22は、拡径筒部(拡径部)24の開口端部27に連続し湾曲筒部23の開口部23A側に向かって延びる円筒状に形成される。
【0024】
この消音部材20は、単独で用いる場合、例えば、図2に示すように、消音器4L、4Rの入口部5の内径と排気管3AL、3ARの外径が合致する場合には、消音器4L、4Rの入口部5に取り付け部22を嵌め入れて取り付けるようになっている。消音部材20が消音器4L、4Rの入口部5内部に差し入れられると、排気管3AL、3ARが入口部5に嵌め入れられて消音部材20の組み付けが完了する。排気管3AL、3ARと消音器4L、4Rは図示しない取り付け具により抜け止めがはかられる。
【0025】
消音部材20は、図2に示すように消音器4L、4R内に配置されると、エンジンの排気口から排気管3AL、3ARを通じて流れてくる排気流に対して、流れを邪魔してバッフル部21(23、26、24)で消音するようになっている。また、消音部材20は、これらバッフル部21(23、26、24)により排気管3A〜3D、3AL、3AR内に流れに対する抵抗を生じせしめ、この抵抗によりエンジンのパワーを増大させるようになっている。消音部材20は、図2に示すように単独で用いることも、後述する適合部材30と組み合わせて用いることもできるようになっている。さらに、消音部材20は、取り付け部22の径を変更することで排気管3A〜3D、3L、3R、3AL、3ARのどこにでも配置できるようになっている。また、排気管3A〜3D、3L、3R、3AL、3AR内に複数配置することもできる。
【0026】
適合部材30は、図1に示すように、中空円筒状の筒体で、一方の開口34側に形成され外周面が消音器4L、4Rの入口部5に嵌合する装着部31と、この装着部31に連続して外側に突出し入口部5の開口端に当接する環状の段部32と、この段部32に連続し他方の開口37まで延びて形成され、外周面がこの他方の開口37に向かって徐々に径が小さくなる円錐部33とを備えている。円筒状装着部31の開口端面38は平坦に形成される。
【0027】
適合部材30の内面36は、円錐部33の開口37から装着部31の開口34にかけて同径の中空円筒状受け入れ部として形成される。この受け入れ部36は、既存の外径の異なる排気管3A〜3D、3L、3R(例えば、φ54、φ50、φ60)ごとに排気管の外径に合致して形成される。従って、適合部材30は、接続部外径の異なる排気管ごとに複数種類の適合部材が予め製作される。使用時には、これら受け入れ部36の異なる複数の適合部材30のうちから選択するようになっている。装着部31の開口34には、内側に向かって環状に突出し、受け入れ部36に差し入れられた排気管3A〜3D、3L、3Rの接続端に当接してストッパの役割を果たす鍔部35が形成される。適合部材30は、接続すべき排気管3A〜3D、3L、3Rの外径に応じて複数の適合部材30から適切なものが選択されると、装着部31が消音器4L、4Rの入口部5に装着されるようになっている。円錐部33側開口37から受け入れ部36に接続すべき排気管3A〜3D、3L、3Rを差し入れ鍔部35に当接させると、消音器4L、4Rと排気管3A〜3D、3L、3Rとが接続される。この適合部材30は、単独で用いることも、図2に示すように内部に消音部材20の一部を収容して一緒に用いることもできるようになっている。
【0028】
消音部材20と適合部材30は、使用目的に応じて、両者を組み合わせて使用してもよいし、いずれか一方のみを用いるようにしてもよい。つまり、消音部材20を単独で用いる場合、消音器の消音に先行して排気の消音が行われる。適合部材30を単独で用いる場合、径の異なる排気管であっても容易に適合させて接続することができる。両者を組み合わせて使用する場合、排気の消音と管径の異なる排気管の接続との両方の作用を果たすことができる。
【0029】
次に、上記実施の形態に係る排気構造10の作用について説明する。まず、本実施の形態に係る排気構造10の組み付けは、図1および図2に示すように、受け入れ部36の径が異なる複数の適合部材30のうちから、接続すべき排気管3L、3Rの外径に合致した受け入れ部36を有する適合部材30を選択する。次に、消音部材20の湾曲部23を適合部材30の開口部34から差し入れ、取り付け部22を開口端面38に当てた状態で、これら消音部材20と適合部材30とを消音器4L、4Rの入口部5に嵌め入れて消音器4L、4Rに装着する。適合部材30の段部32を入口部5に当接させると、適合部材30の円錐部33側開口37が入口部5から外部に露出した状態となる。次に、接続すべき排気管3L、3Rの接続口を円錐部33側開口37から受け入れ部36に差し入れて鍔部35に当て、排気管3L、3Rと消音器4L、4Rとを接続する。最後に、ばね6により排気管3L、3Rと消音器4L、4Rとの離脱を阻止して、排気構造10の組み付けが完了する。
【0030】
本実施の形態に係る排気構造10では、排気管3L、3Rと消音器4L、4Rとの間に、適合部材30が円錐部33の開口37をエンジン側に向けて配置されるとともに、この適合部材30の内部に消音部材20のバッフル部21が収容される。このため、エンジンの排気口から排出された排気流が排気管3A〜3D、3L、3R内を流れると、消音部材20のバッフル部21にぶつかって抵抗が生じる。この抵抗によりエンジンのパワーを増大させるようになっている。また、排気流はバッフル部21で流れが邪魔され排気音が減衰されて消音器4L、4R側に導かれる。このため、排気流は消音器4L、4Rへの導入に先立って消音されるので、静粛性が向上する。さらに、排気構造10の組み付け時、接続すべき排気管3A〜3D、3L、3Rの外径に応じて多種の適合部材30から適切な適合部材30を選択するようにしているので、たとえ、管径の異なる排気管であっても容易に適合させて接続することができる。このため、多種多様な既存の排気管に対応させることができ汎用性が向上する。また、消音部材20の形状を変更したり、軸寸法を変更することにより、パワーの異なる種々のタイプのエンジンに応じて排気管内における抵抗性能を変えることができる。
【0031】
図3に示す消音部材40は、上記消音部材20の第1の変形例に係るもので、上記実施の形態に係る消音部材20が軸方向の径を異ならせてバッフル部21を形成し、取り付け部22を軸方向の一端部に設けているのに対し、この変形例に係る消音部材40は、バッフル部41を、エンジン側端部を外方に湾曲させた湾曲部43と、この湾曲部43に連続しほぼ同径で消音器4L、4R側端部まで延びる多孔管部44とにより構成し、取り付け部42A、42Bを、多孔管部44の軸方向両側に形成された円筒状部により構成している。取り付け部42A、42Bはいずれも同一径となっており、排気管3A〜3D、3AL、3ARのどこにでも、またいくつでも配置できるようになっている。この第1の変形例に係る消音部材40は、バッフル部41の軸方向寸法を長くとることができるので、消音性能を向上させることができる。
【0032】
図4に示す消音部材50は、消音部材20の第2の変形例に係るもので、この消音部材50は、上記実施の形態に係る消音部材20が、軸方向に延びる多孔部26を有しているのに対し、孔を有していない短寸の円筒部56を備えるとともに、取り付け部22の消音器4L、4R側端面に外方に突出する円環状のストッパ51を備えている点を除き、上記消音部材20とほぼ同一の構成を有している。このストッパ51は、外径が排気管3L、3Rの外径とほぼ合致し、排気管3L、3Rの開口端に当接して消音部材50が排気管3L、3Rの内部にそれ以上入り込まないようになっている。図5に示す消音部材60は、上記実施の形態に係る消音部材20の第3の変形例に係るもので、取り付け部22に外方に突出する円環状のストッパ61を備え、バッフル部21(23、26、24)の外周にガラスウール等の防音材62を配置している。図6に示す消音部材70は、上記第3の変形例に係る消音部材60の変形例に係るもので、多孔部26には、湾曲筒部63側にも排気管3L、3Rの内径にほぼ合致した取り付け部71を設けている。この取り付け部71を除き、消音部材60とほぼ同一の構成を備えている。
【0033】
図7の(A)ないし(C)に示す消音部材80、90、100はそれぞれ第4ないし第6の変形例に係るもので、図7の(A)に示す第4の変形例に係る消音部材80は、バッフル部81を同一径の多孔管から構成し、多孔管81の一端に円筒状の取り付け部82を形成している。図7の(B)に示す第5の変形例に係る消音部材90は、バッフル部91を取り付け部92側から次第に拡径する円錐状の多孔筒部から構成している。図7の(C)に示す第6の変形例に係る消音部材100は、バッフル部101を取り付け部102側から次第に縮径する円錐状の多孔筒部から構成している。このバッフル部101の孔径は大径に形成される。
【0034】
図8の(A)および(B)は、内部がハニカム状に形成されたキャタライザ(触媒装置)110で、上記消音部材20,40,50,60,70,80,90,100に代えてまたは加えて用いるようにしてもよい。キャタライザ110は、触媒作用により排気流から窒素酸化物等の汚染物質を除去するとともに消音機能も果たすようになっている。キャタライザはハニカム状のものに限らず、他の形状であってもよい。
【0035】
なお、上記消音部材20,40,50,60,70,80,90,100には、材質自体に触媒機能を持たせてもよい。また、ガラスウール等の防音材62に代えてまたは加えて筒状のキャタライザ(触媒)(図示せず)を設け、キャタライザの触媒作用により排気流から窒素酸化物等の汚染物質を除去するようにしてもよい。その場合、筒状キャタライザ自体は消音機能を果たすものもある。
【0036】
なお、上記実施の形態では、消音部材20と適合部材30とを組み合わせて用いているがこれに限られるものではなく、それぞれ単独で用いるようにしてもよい。また、消音部材20と適合部材30との両者を用いる場合、それぞれ排気通路内の別の場所に配置して用いるようにしてもよい。さらに、適合部材30は排気管3L、3Rと消音器4L、4Rとを接続するようにしているがこれに限られるものではなく、排気管同士を接続するようにしてもよい。また、上記実施の形態では、ばね6により排気管3L、3Rと消音器4L、4Rとの離脱を阻止するようにしているがこれに限られるものではなく、他の係止具を用いて離脱防止をはかるようにしてもよい。さらに、上記第1の変形例に係る消音部材40の取り付け部42A、42Bはいずれも同一径としているがこれに限られるものではなく、径を異ならせてもよい。さらに、上記実施の形態では、自動二輪車の排気構造について述べているが、これに限られるものではなく、内燃機関の排気口と接続される排気管とこの排気管と接続される消音器とを備えた自動車や発動機にも適用可能であることはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の第1の発明に係る排気構造によれば、内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、排気通路に、消音器に先行して排気流の消音を行う消音部材を設けるとともに、排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続するようにしたことにより、簡素な構成で、消音性を向上させることができるとともに、容易にエンジンのパワーアップを図ることができる。また、接続口の異なる排気通路であっても容易に適合させて接続することができるので、多種多様な既存の排気通路に対応させて接続することができる。
【0038】
本発明の第2の発明に係る排気構造によれば、内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続するようにしたことにより、簡素な構成で、管径の異なる排気管を容易に適合させて接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る排気構造の要部を示す分解図である。
【図2】図1の排気構造の組み付け図である。
【図3】第1の変形例に係る消音部材を示す縦断面図である。
【図4】第2の変形例に係る消音部材を示す縦断面図である。
【図5】第3の変形例に係る消音部材を示す縦断面図である。
【図6】図5の消音部材の変形例を示す縦断面図である。
【図7】(A)ないし(C)はそれぞれ、消音部材の第4ないし第6の変形例を示す縦断面図である。
【図8】(A)および(B)はそれぞれ、キャタライザの一部破断側面図および正面図である。
【図9】一般的な自動二輪車を示す説明図である。
【図10】図9の自動二輪車の排気機構を示す説明図である。
【符号の説明】
3A〜3D 排気管(排気通路)
3L、3R 排気管(排気通路)
4L、4R 消音器
10 排気構造
20 消音部材
Claims (7)
- 内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、
排気通路に、消音器に先行して排気流の消音を行う消音部材を設けるとともに、排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続することを特徴とする排気構造。 - 消音部材を、内燃機関の排気口から排出される排気流を邪魔して消音器側に導くバッフル部と、消音器の入口部または排気通路のうち少なくともいずれか一方に嵌合する取り付け部とを有する管状体により構成したことを特徴とする請求項1に記載の排気構造。
- 適合部材を、中空円筒状の筒体により構成するとともに、排気通路を排気管により構成し、上記筒体は、一方の開口側に形成され外周面が消音器の入口部または排気管の接続口に嵌合される装着部と、この装着部に連続して外方に突出し上記入口部または上記接続口に当接する段部と、所定の排気管の外径に応じて内部が中空円筒状に形成された受け入れ部と、この受け入れ部の装着部側開口縁部に内側に突出して形成され排気管端部が当接する鍔部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の排気構造。
- 消音部材のバッフル部を、管状体の内燃機関側筒部を外方に湾曲させ、この管状体の消音器側筒部を開口側から次第に径が細くなる拡径状に形成しかつ開口を上記湾曲開口部より大径に構成し、これら湾曲部と拡径部との間に孔が多数穿設された多孔部を形成して構成し、取り付け部を、上記拡径部の開口端部に連続させ上記湾曲開口部側に向かって延びる円筒状に形成して構成したことを特徴とする請求項2に記載の排気構造。
- 消音部材のバッフル部を、管状体の内燃機関側端部を外方に湾曲させた湾曲部と、この湾曲部に連続し消音器側端部まで延びる多孔管部とにより構成し、取り付け部を、多孔管部の軸方向両側に形成された円筒状部により構成したことを特徴とする請求項2に記載の排気構造。
- 適合部材には、消音部材の一部が内部に収容されることを特徴とする請求項3および4に記載の排気構造。
- 内燃機関の排気口と消音器との間に排気通路が設けられた排気構造において、
排気通路に、接続口の異なる排気通路ごとに接続口に合致して形成された複数の適合部材を選択して取り付け、接続口の異なる排気通路に応じて排気通路を消音器に接続することを特徴とする排気構造。
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