JP4273010B2 - プリント条件設定方法、プログラムおよびプリント条件設定装置 - Google Patents

プリント条件設定方法、プログラムおよびプリント条件設定装置 Download PDF

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本発明は、被記録媒体に余白を設けず画像をプリントする、いわゆる「縁なしプリント」を実現するためのプリント条件設定方法、プログラムおよびプリント条件設定装置に関するものである。
縁なしプリントを行う場合には、被プリント媒体の端部よりも内側の第1領域と、被プリント媒体の端部よりも外側にはみ出した第2領域と、を含む領域(着色剤付与領域、インク付与領域、またはプリント領域ともいう)に対して、インクなどの着色剤を付与することにより、被プリント媒体の少なくとも1つの端部に余白を設けずにプリントを行う。
このような縁なしプリントを行うプリンタ(プリント装置)においては、被プリント媒体の供給精度の誤差によって被プリント媒体が斜めに搬送される状況(斜行)などを想定して、インク付与領域が充分に大きく設定されている。すなわち、このようなプリンタが推奨するインク付与領域は、被プリント媒体が記録位置において斜めに搬送されたとしても被プリント媒体がインク付与領域から外れないように、被プリント媒体の端部から大きくはみ出る充分に大きな領域として設定されている。実際には、インク付与領域は、プリンタが推奨するほど大きくはみ出して設定する必要がなく、被プリント媒体からのはみ出し量を小さく調整することが可能である。
そこで従来より、プリンタが推奨するはみ出し量を基準として、そのはみ出し量を段階的に小さく調整する方法が提案されている(特許文献1)。例えば、ユーザによって指定されたはみ出し量の段階数に基づいて、はみ出し量を段階的に小さく調整する。その場合、ユーザが選択的に指定可能な段階数分だけ、被プリント媒体の端部からプリンタ推奨のはみ出し量を等分割し、ユーザが指定した段階に応じて、はみ出し量を一定量ずつ段階的に調整する。例えば、被プリント媒体の上下左右方向の端部からのはみ出し量をプリンタが推奨するはみ出し量よりも段階的に小さく調整する場合、上下左右の端部からのはみ出し量のそれぞれは、一定量ずつ関連的に小さく調整されることになる。
特開2003−177898号公報
近年、プリンタは小型化される傾向にあり、プリンタ内部の体積も小さくなっている。その結果、プリンタ内部におけるインクミストの密度が高くなり、被プリント媒体やプリンタ本体はインクミストの影響をより受けやすくなっている。インクミストは、被プリント媒体にインクを付与した際に発生する。例えば、インクを吐出可能なインクジェットプリントヘッドを用いて画像をプリントする場合には、そのプリントヘッドから吐出されたインクが被プリント媒体上に着弾した際、その衝撃でインクが飛散することによってインクミストが発生する。その場合、インクミスト発生要因としては、インクの吐出量(インクが付与される面積に対応)および被プリント媒体のインク吸収率などが挙げられる。
縁なしプリントを行う場合には、被プリント媒体上からはみ出した領域に対してもインクを付与するため、インクの付与領域が増大する分、インクミストが発生しやすくなる。インクジェットプリントヘッドを用いる場合、被プリント媒体上からはみ出した領域に吐出されたインクは、インク吸収体によって吸収される。インク吸収体は被プリント媒体よりもインクの吸収率が悪いため、そのインク吸収体に吐出されたインクが弾かれて、より一層インクミストが発生しやすくなる。
特許文献1に記載されているように、被プリント媒体の端部からのはみ出し量を単に一定量ずつ段階的に調整する構成では、インク付与領域の大きさの調整の自由度を高めるためには、はみ出し量の調整段階の数を増大させる必要がある。特に、被プリント媒体の上下左右方向の端部からのはみ出し量を段階的に調整する場合には、上下左右の端部からのはみ出し量のそれぞれが一定量ずつ関連的に小さく調整されるため、インクミストの発生を低減すべくインク付与領域を必要最小限の大きさに設定することが難しかった。
本発明の目的は、縁なしプリントを行う場合に、インク付与領域を必要最小限の大きさに設定して、インクミストの発生を低減することができるプリント条件設定方法、プログラムおよびプリント条件設定装置を提供することにある。
本発明のプリント条件設定方法は、上流側と下流側のローラユニットを用いて被プリント媒体を搬送方向に搬送する動作と、前記被プリント媒体上の領域および前記被プリント媒体の端部からはみ出した領域に対して着色剤を付与する動作とにより、前記被プリント媒体に画像をプリントする際のプリント条件を設定するためのプリント条件設定方法であって、第1のはみ出し量レベルと該第1のはみ出し量レベルよりも前記端部からのはみ出し量が小さい第2のはみ出し量レベルとを含む複数のはみ出し量レベルの中から1つのはみ出し量レベルを指定する工程と、前記指定したはみ出し量レベルに応じて、前記搬送方向の下流側の端部からのはみ出し量、前記搬送方向の上流側の端部からのはみ出し量、および前記搬送方向と直交する方向の両端部からのはみ出し量を設定する工程とを有し、前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量は前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量よりも小さく、前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量は前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量よりも小さく、前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量に対する、前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量の割合は、前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量に対する、前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量の割合および前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記両端部からのはみ出し量に対する、前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記両端部からのはみ出し量の割合よりも小さいことを特徴とする。
本発明のプログラムは、上記のプリント条件設定方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明のプリント条件設定装置は、被プリント媒体を搬送方向に搬送する動作と、前記被プリント媒体上の領域および前記被プリント媒体の端部からはみ出した領域に対して着色剤を付与する動作とにより、前記被プリント媒体に画像をプリントするプリンタにおけるプリント条件を設定するためのプリント条件設定装置であって、上記のプリント条件設定方法を実行可能な設定手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、被プリント媒体上の第1領域および被プリント媒体の端部からはみ出した第2領域に対して、着色剤を付与して画像を縁なしプリントする際に、第2領域のはみ出し量として、異なる量ずつ段階的に変化する複数のはみ出し量の内の1つを設定することにより、そのはみ出し量を単に一定量ずつ段階的に調整する場合に比して、はみ出し量の調整段階の数を増大させることなくはみ出し量を大きく調整することができる。この結果、インクミストの発生を低減すべく、インク付与領域を速やかに必要最小限の大きさに設定することができる。
また、被プリント媒体の異なる方向(上下左右の方向など)におけるはみ出し量は、指定されたはみ出し量レベルに応じて関連的に設定することができる。その場合には、インクミストを低減する上においてはみ出し量の調整が特に効果的である方向に関して、そのはみ出し量を他の方向のはみ出し量よりも大きく調整することにより、インクミストの発生を低減すべく、インク付与領域を速やかに必要最小限の大きさに設定することができる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのプリントシステムのブロック図である。なお、以下の説明において、「モジュール」は、それぞれハードウェアであってもソフトウェアであってもよい。
コンピュータ装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、プリントデータ記憶モジュール104、画像処理モジュール105、プリント処理方法設定モジュール106、プリント処理方法記憶モジュール107、問合せモジュール108、上下左右はみ出し量格納ファイル109、プリントデータ変換モジュール110、および送信制御モジュール111を備える。このコンピュータ装置(制御装置)100は、プリンタ(プリント装置)112と共にプリントシステムを構成する。
モジュール(プログラム)はROM102に記憶されており、RAM103にロードされて、CPU101によって実行される。このプログラムの実行により、コンピュータ装置100は後述するような特徴的な機能を発揮する。プリント処理方法設定モジュール106は、ユーザがオリジナルデータのプリント処理方法の設定内容を変更するときに利用され、後述するユーザインタフェイスもここに含まれる。問合せモジュール108は、プリント処理方法設定モジュール106により設定された処理方法に従属する関連情報の問合せをする。本例の場合、問合せモジュール108は、上下左右はみ出し量格納ファイル109を参照して、上下左右はみ出し量を取得する。プリント処理方法記憶モジュール107は、プリント処理方法設定モジュール106および問合せモジュール108で設定された情報を記憶する。画像処理モジュール105は、プリント処理方法記憶モジュール107に記憶されたプリント処理方法に応じて、オリジナルデータからプリントデータを作成する。プリントデータ記憶モジュール104は、画像処理モジュール105で作成されたプリントデータを記憶する。
プリントデータ変換モジュール110は、画像処理モジュール105で作成されたプリントデータを、プリント装置(プリンタ)が出力(プリント)できるデータ形式に変換する。送信制御モジュール111は、プリントデータ変換モジュール110で変換されたプリントデータをプリンタ112に送信する。
次に、本プリントシステムにおいて、「縁なしプリント」を実現するための一連の処理の流れを図2に基づいて説明する。
まず、ユーザは、図3に示すようなユーザインタフェイス画面200を用いて、プリント処理方法を選択する。プリント処理方法とは、プリントデータの量子化の方法やプリント品位等のことである。縁なしプリント処理を行うか否かの選択(ステップS101)もユーザインタフェイス画面200を用いて行われる。プリント処理方法は、縁なしプリント処理を行うか否かを含めて、プリント処理方法設定モジュール106によって設定される。
縁なしプリントを行う場合には、図4に示すようなユーザインタフェイス画面300が表示される。図4の例では、ユーザがカーソルによってつまみKを左右にドラッグすることによって、後述する上下左右のはみ出し量の大きさ(はみ出し量レベル)を指定することができる。このユーザインタフェイス画面300においては、はみ出し量レベルとして、0、小、中、大の4レベルが選択可能である。
ユーザが縁なしプリントを実行する場合にはステップS103に進み、問い合わせモジュール108によって、上下左右はみ出し量の取得作業を行う。すなわち、問い合わせモジュール108は、上下左右はみ出し量格納ファイル109を参照し、選択されたはみ出し量レベルに応じて、図5に示すような上下左右のはみ出し量LT,LB,LL,LRを取得する。図5において400は、被プリント媒体としての用紙の端部よりも内側の第1領域であり、その用紙のサイズに対応する。401は、その用紙の端部よりも外側にはみ出した第2領域である。縁なしプリントの際には、これらの領域400,401を含む領域に対して、インクなどの着色剤を付与することになるため、これらの領域400,401を含む領域を「インク付与領域」,「着色剤付与領域」,または「プリント領域」ともいう。LTは、第2領域401が第1領域400から上方にはみ出るはみ出し量であり、同様に、LBは下方へのはみ出し量、LLは左方へのはみ出し量、LRは右方へのはみ出し量である。この図5および後述する図8,図9,図10においては、はみ出し量LT,LB,LL,LRを分かりやすくするために、それらを大きく強調して表している。
上下左右はみ出し量格納ファイル109の一例として、図6に、縁なしはみ出し量ルックアップテーブルを挙げる。縁なしはみ出し量ルックアップテーブルは、はみ出し量レベル毎(0、小、中、大)に、上下左右はみ出し量LT,LB,LL,LRの値が格納されている。本例の場合、はみ出し量レベルの「大」のときの各はみ出し量LT,LB,LL,LRの値は、プリント装置本体が推奨するはみ出し量(推奨はみ出し量)とされている。はみ出し量LB,LL,LRは、はみ出し量レベルの「大」のときのはみ出し量を基準にして、はみ出し量レベルが「中」,「小」となるにしたがって約1/3ずつ減少し、そしてはみ出し量レベルが「0」のときに値が「0」となる。しかし、上方のはみ出し量LTのみは、はみ出し量レベルの「大」のときのはみ出し量を基準にして、はみ出し量レベルが「中」,「小」となるにしたがって大幅に減少し、そしてはみ出し量レベルが「0」のときに値が「0」となる。このように上下左右のはみ出し量LT,LB,LL,LRの内、上方のはみ出し量LTのみをより大きく低減させるように調整することは、インクミスト低減に最も効果的である。その有効性については後述する。
上下左右のはみ出し量LT,LB,LL,LRを取得してからステップS104に進み、プリント領域(インク付与領域)を計算する。このステップS104以降の処理は、画像処理モジュール105によって行う。図5において、403は、プリント装置が推奨するインク付与領域(推奨インク付与領域)であり、第1領域と、その第1領域400から推奨はみ出し量だけ上下左右にはみ出した第2領域と、を含む領域である。取得したはみ出し量(選択されたはみ出し量レベルに対応するはみ出し量)LT,LB,LL,LRを第1領域400に換算することによって、選択されたはみ出し量レベルに対応するインク付与領域を求める。図5中の401は、このようにして求めたインク付与領域の一例を示す。はみ出し量レベルの「大」が選択されたときは、特に計算をすることなく、推奨インク付与領域をそのままプリント領域として用いることができる。
プリント領域を求めた後はステップS105に進み、プリントデータの拡大率を計算する。以下においては、プリント領域として、図5中のインク付与領域401が求められた場合について説明する。本例においては、図8のように、用紙サイズに対応する第1領域400の左右方向の長さBと、インク付与領域401の左右方向の長さAとの比(A/B)と、前者の前後方向の長さDと後者の前後方向の長さCとの比(C/D)を計算し、それらの比の大きい方を拡大率として設定する。ここで仮に、(A/B)<(C/D)の関係が成りたった場合には、拡大率は比(C/D)となる。その拡大率は、プリント処理方法記憶モジュール107に記憶される。図8における600は、用紙サイズの第1領域400にプリントされるべきプリントデータ(本例の場合は、星型の図形)である。
このようにして拡大率を求めた後はステップS106に進み、その拡大率によってプリントデータ600の拡大処理を行う。その処理結果は、プリントデータ記憶モジュール104に順次記憶される。図9において701は、比(A/B)よりも大きい比(C/D)を拡大率として、第1領域400を拡大した領域であり、領域401よりも左右方向において大きくなる。また700は、同じ拡大率(C/D)によってプリントデータ600を拡大したものである。
このような拡大処理の後にステップS107に進み、プリントデータ700に対するセンタリング処理を行う。例えば、領域701の上下方向および左右方向の中心にプリントデータ700を配置させるように、上下方向および左右方向における位置調整量を算出する。このような上下方向および左右方向の位置調整量に基づいて、インク吐出領域701におけるプリントデータ700のプリント開始位置を決定する。その処理結果は、プリントデータ記憶モジュール104に順次記憶される。
このようなセンタリング処理の後にステップS108に進み、プリントデータ700のクリッピング処理を行う。このクリッピング処理では、領域401のデータを用い、その領域401の外にはみ出るプリントデータ部分800をクリッピングする。領域701よりも小さい領域401を用いてクリッピングすることによって、インク吐出領域を小さくして、インクミストの発生を抑制することができる。このようなクリッピング処理の結果は、プリントデータ記憶モジュール104に順次記憶される。
次に、図6のように、上下左右のはみ出し量LT,LB,LL,LRの内、上方のはみ出し量LTのみをより大きく低減させるように調整することの有効性について説明する。
縁なしプリントが可能なプリント装置は、その本体内に、被プリント媒体からはみ出た領域に付与されるインクを受容するためのインク吸収体を備えている。また、そのプリント装置が後述するようなシリアルスキャン方式のものである場合には、被プリント媒体を搬送する副走査方向と交差(通常は直交)する主走査方向に沿って、プリントヘッドを往復移動させる構成が備えられる。シリアルスキャン方式の記録装置においては、このように、装置本体内にインク吸収体の配置する関係上、およびプリントヘッドの可動範囲が規制される関係上、プリント装置の推奨インク付与領域の大きさは主走査方向において制約を受けることになる。そのため、主走査方向におけるプリント装置の推奨はみ出し量の大きさは、副走査方向におけるはみ出し量よりも小さくなる。
図7(A),(B)に基づいて、より具体的に説明する。これらの図において矢印Aは、シリアルスキャン方式のプリント装置における主走査方向であり、被プリント媒体の左右方向に相当する。また、矢印Bは副走査方向であり、被プリント媒体の上下方向に相当する。プリントヘッドとして、インクを吐出可能なインクジェットプリントヘッドを用いた場合には、そのプリントヘッドが主走査方向に移動しつつインクを吐出する動作と、被プリント媒体を副走査方向に所定量搬送する動作と、を繰り返すことによって、被プリント媒体上に画像が記録される。領域501は用紙サイズに対応する第1領域、領域505はプリント装置の推奨インク付与領域、領域502は、前述したように指定されたはみ出し量に対応するインク付与領域を示している。推奨インク付与領域505は、矢印Aの主走査方向においては第1領域501から比較的小さくはみ出しており、矢印Bの副走査方向においては第1領域501から比較的大きくはみ出している。図7(A)中の領域503は、矢印Aの主走査方向における領域505,502の相互間の差分の領域であり、図7(B)中の領域504は、矢印Bの副走査方向における領域505,502の相互間の差分の領域である。
このように、矢印Aの主走査方向における推奨インク付与領域505のはみ出し量が大きいため、インク付与領域を小さくしてインクミストの発生を抑える上においては、その主走査方向におけるはみ出し量を小さくすることがきわめて有効となる。さらに、被プリント媒体の搬送精度の問題から、それが記録位置に対して斜めに搬送される斜行が生じた場合、被プリント媒体の図7(A),(B)の下端は、その上端からの位置ずれが累積するために斜行の影響を受けやすい。そのため、その被プリント媒体の下端から図7(A),(B)中の下方へのはみ出し量、および矢印Aの主走査方向におけるはみ出し量を小さくすることは難しい。このような理由から、被プリント媒体の左右方向を主走査方向とし、その上下方向を副走査方向とした場合に、上下左右のはみ出し量の内、上方のはみ出し量が最も小さくしやすく、それを小さくすることによって、インクミストの発生を抑え、しかも斜行が生じた場合にも画像を被プリント媒体上に確実に縁なしプリントすることができる。
このようなことは、いわゆるフルラインタイプのプリント装置においても同様である。フルラインタイプのプリント装置は、被プリント媒体における記録領域の幅方向の全域に渡って延在する長尺なプリントヘッドを用いて、被プリント媒体を長さ方向に連続的に搬送しつつ、その被プリント媒体上に画像をプリントすることになる。このようなプリント装置において、被プリント媒体の幅方向を左右方向、その長さ方向を上下方向とした場合には、上述したシリアルスキャンタイプのプリント装置と同様に、上下左右のはみ出し量の内、上方のはみ出し量が最も小さくしやすく、それを小さくすることによって、インクミストの発生を抑え、しかも斜行が生じた場合にも画像を被プリント媒体上に確実に縁なしプリントすることができる。
「プリンタの構成例」
図11は、フチなし印刷が可能なプリンタの構成例を説明するための斜視図、図12は、そのプリンタの制御系のブロック構成図である。
本例のプリンタは、シリアルスキャン方式の記録装置であり、ガイド軸202によって、キャリッジ200が矢印Aの主走査方向に移動自在にガイドされている。キャリッジ200にはベルト204が連結され、そのベルト204はプーリ205,206の間に架け渡されている。キャリッジモータ203によって駆動されるプーリ205の回転方向に応じて、ベルト204を介して、キャリッジ200が主走査方向に往復移動する。キャリッジ200にはプリントヘッド201が搭載される。本例のプリントヘッド201は、インクを吐出可能なインクジェットプリントヘッドであり、キャリッジ200に、ブラックインク吐出用のプリントヘッド201K、シアンインク吐出用のプリントヘッド201C、マゼンタインク吐出用のプリントヘッド201M、およびイエローインク吐出用のプリントヘッド201Yを搭載することによって、カラー画像を記録することができる。プリントヘッド201は、インクを吐出するためのエネルギーとして、電気熱変換体から発生する熱エネルギーを利用するものであってもよい。その場合には、電気熱変換体の発熱によってインクに膜沸騰を生じさせ、そのときの発泡エネルギーによって、インク吐出口からインクを吐出することができる。
被プリント媒体としての用紙Pは、主走査方向と交差する矢印Bの副走査方向に間欠的に搬送される。すなわち、用紙Pは、上流側の一対のローラユニット207,208の間、および下流側の一対のローラユニット209,210の間に挟持されつつ、プリントヘッド201との対向位置にて、主走査方向に搬送される。ローラユニット207,208および209,210は、駆動部211によって駆動される。それらの駆動には、キャリッジモータ203を用いてもよい。
本例のプリンタは、キャリッジ200と共にプリントヘッド201を主走査方向に移動させつつ、用紙Pに向かってインクを吐出させる記録動作と、用紙Pを所定量だけ副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、用紙P上に順次画像を記録する。フチなし印刷の実施時に、用紙P上から外れた位置(はみ出た位置)に吐出されるインクは、図示しないインク吸収体によって吸収される。
キャリッジ200は、プリント開始時またはプリント中に、必要に応じてホームポジションに移動する。そのホームポジションには、プリントヘッド201におけるインク吐出口の形成面をキャップするキャップ部材212が備えられている。キャップ部材212には、その内部に負圧を導入可能な吸引ポンプなどが接続されており、プリントヘッド201のインク吐出口を覆ったキャップ部材212内に負圧を導入することによって、インク吐出口からインクを吸引排出させて、プリントヘッド201の良好なインク吐出状態を維持すべく回復処理(「吸引回復処理」ともいう)をする。また、キャップ部材212内に向かって、インク吐出口から画像の記録に寄与しないインクを吐出させることによって、プリントヘッド201の良好なインク吐出状態を維持すべく回復処理(「吐出回復処理」ともいう)をすることができる。
このようなプリンタの制御系の概略ブロック構成を示す図12において、CPU300は、本例のプリンタの動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM301は、それらの処理手順等のプログラムが格納され、またRAM302は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。プリントヘッド201からのインクの吐出は、CPU300が電気熱変換体などの駆動データ(画像データ)および駆動制御信号(ヒートパルス信号)をヘッドドライバ201Aに供給することにより行われる。CPU300は、キャリッジ200を主走査方向に駆動するためのキャリッジモータ203をモータドライバ203Aを介して制御し、また用紙Pを副走査方向に搬送するためのP.Fモータ304をモータドライバ304Aを介して制御する。
(他の実施形態)
上述した実施形態においては、図6のように、上下左右のはみ出し量LT,LB,LL,LRの内、右方のはみ出し量LRは一定量ずつ段階的に調整され、下方と左方のはみ出し量LB,LLは、それぞれ一定量ずつ段階的に調整され、上方のはみ出し量LTは大きく異なる量ずつ段階的に調整される。したがって、上方のはみ出し量LTは、同じ調整段階数であっても大きく調整することができ、他の方向のはみ出し量LB,LL,LRと関連して、インクミストの発生を低減すべく必要最小限の量に設定することができる。このように、インクミストを低減する上においてはみ出し量の調整が特に効果的である方向に関して、そのはみ出し量が他の方向のはみ出し量よりも大きく調整されることになる。
また、被プリント媒体の少なくとも1つの端部からの第2領域のはみ出し量として、異なる量ずつ段階的に変化する複数のはみ出し量の内の1つを調整することにより、そのはみ出し量を単に一定量ずつ段階的に調整する場合に比して、はみ出し量の調整段階の数を増大させることなく、はみ出し量を大きく調整して速やかに必要最小限の量に設定することができる。また、被プリント媒体の異なる方向(上下左右の方向など)におけるはみ出し量は、上述したように指定されたはみ出し量レベルに応じて関連的に設定する他、それらを個別に設定するようにしてもよい。
また、はみ出し量を設定する代わりに、第2領域として、被プリント媒体の端部から異なる量ずつ段階的にはみ出る複数の領域の内の1つを設定することもできる。また、プリントシステムを構成するコンピュータ装置(制御装置)100とプリンタ112は、結合してプリンタを構成するものであってもよい。
また、はみ出し量の調整状態を表示画面によってユーザに確認させるように構成してもよい。その場合には、はみ出し量の調整に応じて大きさや位置が変化するプリント領域(インク付与領域)の画像と、用紙の輪郭映像とを重ねて表示することもできる。
また、プリンタとしては、インクジェットプリントヘッドを用いたインクジェットプリント方式の他、種々のプリント方式のものを採用することができる。すなわち、インク以外の着色材によって画像をプリントする場合にも適用可能である。また、インクジェットプリントヘッドにおけるインクの吐出方式は、電気熱変換体を用いた方式のみに限定されず任意であり、例えば、ピエゾ素子などの素子を用いた吐出方式であってもよい。また、プリンタとしては、被プリント媒体における記録領域の幅方向の全域に渡って延在する長尺なプリントヘッドを用いて画像をプリントする、いわゆるフルラインタイプのものを採用することもできる。
本発明の実施形態に係るプリントシステムのブロック構成図である。 図1のプリントシステムの処理手順を説明するためのフローチャートである。 図1のプリントシステムにおけるユーザインタフェイスの表示画面の説明図である。 図1のプリントシステムにおけるユーザインタフェイスの他の表示画面の説明図である。 図1のプリントシステムの縁なしプリント時におけるはみ出し量の説明図である。 図1のプリントシステムにおけるはみ出し量ルックアップテーブルの説明図である。 (A)は、図1のプリントシステムにおける左右方向のはみ出し量の調整範囲の説明図、(B)は、その上下方向のはみ出し量の調整範囲の説明図である。 図1のプリントシステムにおけるはみ出し量のインク付与領域の説明図である。 図1のプリントシステムにおける拡大処理の説明図である。 図1のプリントシステムにおけるクリッピング処理の説明図である。 本発明を適用可能なプリンタの構成例を説明するための要部の斜視図である。 図11のプリンタの制御系のブロック構成図である。
符号の説明
100 コンピュータ装置(制御装置)
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 プリントデータ記憶モジュール
105 画像処理モジュール
106 プリント処理方法設定モジュール
107 プリント処理方法記憶モジュール
108 問合せモジュール
109 上下方向はみ出し量かくのファイル
110 プリントデータ変換モジュール
111 送信制御モジュール
112 プリンタ
400 第1領域
401,403 第2領域

Claims (6)

  1. 上流側と下流側のローラユニットを用いて被プリント媒体を搬送方向に搬送する動作と、前記被プリント媒体上の領域および前記被プリント媒体の端部からはみ出した領域に対して着色剤を付与する動作とにより、前記被プリント媒体に画像をプリントする際のプリント条件を設定するためのプリント条件設定方法であって、
    第1のはみ出し量レベルと該第1のはみ出し量レベルよりも前記端部からのはみ出し量が小さい第2のはみ出し量レベルとを含む複数のはみ出し量レベルの中から1つのはみ出し量レベルを指定する工程と、
    前記指定したはみ出し量レベルに応じて、前記搬送方向の下流側の端部からのはみ出し量、前記搬送方向の上流側の端部からのはみ出し量、および前記搬送方向と直交する方向の両端部からのはみ出し量を設定する工程とを有し、
    前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量は前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量よりも小さく、
    前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量は前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量よりも小さく、
    前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量に対する、前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記下流側の端部からのはみ出し量の割合は、前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量に対する、前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記上流側の端部からのはみ出し量の割合および前記第1のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記両端部からのはみ出し量に対する、前記第2のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記両端部からのはみ出し量の割合よりも小さいことを特徴とするプリント条件設定方法。
  2. 前記第1のはみ出し量レベルは、前記複数のはみ出し量レベルのうち前記端部からのはみ出し量が最も大きいはみ出し量レベルであり、
    前記第2のはみ出し量レベルは、前記複数のはみ出し量レベルのうち前記端部からのはみ出し量が2番目に大きいはみ出し量レベルであることを特徴とする請求項1に記載のプリント条件設定方法。
  3. 前記複数のはみ出し量レベルは第3のはみ出し量レベルを含み、
    前記第3のはみ出し量レベルが指定されたときに設定される前記端部からのはみ出し量は0であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント条件設定方法。
  4. 前記上流側の端部からのはみ出し量および前記両端部からのはみ出し量は、前記複数のはみ出し量レベルにおいて等間隔であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプリント条件設定方法。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載のプリント条件設定方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. 被プリント媒体を搬送方向に搬送する動作と、前記被プリント媒体上の領域および前記被プリント媒体の端部からはみ出した領域に対して着色剤を付与する動作とにより、前記被プリント媒体に画像をプリントするプリンタにおけるプリント条件を設定するためのプリント条件設定装置であって、
    請求項1ないしのいずれかに記載のプリント条件設定方法を実行可能な設定手段を備えたことを特徴とするプリント条件設定装置。
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