JP4271859B2 - タイムスロット判定手段とタイムスロット固定手段を備えた回路を含むデータ搬送装置 - Google Patents

タイムスロット判定手段とタイムスロット固定手段を備えた回路を含むデータ搬送装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、少なくとも読取りには適している局と未接触通信可能に構成され、データブロックを受信する受信手段と送信する送信手段とを含み、さらに受信手段により受信されたデータブロックを受信する受信端子と、送信手段により送信されるデータブロックを送り出す送信端子と、タイムスロット判定手段とを備えた回路を含み、前記判定手段は、おそらく反復して連続する複数の実行タイムスロット列の各タイムスロットを判定するように構成され、各タイムスロット列は所定の数(N個)の連続タイムスロットから構成され、前記回路はさらに第1処理手段を備え、前記第1処理手段は選択動作を起動するよう局が送信し受信端子を介して受信される選択データブロックを処理するように構成され、かつ複数のデータ搬送装置からデータ搬送装置を選択するよう動作し、前記回路はさらに第2処理手段を含み、前記第2処理手段は、第1処理手段により受信された選択データブロックが処理された後で、データ搬送装置の回路に記憶された識別データブロックを処理し、識別データブロックは、第2処理手段による前記処理の後で、タイムスロット列のn(1≦n≦N)番目のタイムスロットの期間中に、送信端子を介して送信手段に送られて局に送信され、前記回路はさらに第3処理手段を備えて、前記第3処理手段は、データ搬送装置により送信された識別データブロックを局で正確に受信した後で、データ搬送装置に本局により送信され受信端子を介して受信されてデータ搬送装置の回路を選択された状態に設定することが可能な応答データブロックを処理するよう構成されているデータ搬送装置に関する。
【0002】
本発明はさらに以下に示す手段を含む回路に関する。すなわち、受信したデータブロックを受け取る受信端子と、送信するデータブロックを送り出す送信端子と、それぞれが所定の数N個の連続するタイムスロットから構成されるおそらくは反復して連続する複数の実行タイムスロット列の各タイムスロットを判定するよう構成されているタイムスロット判定手段と、選択動作を起動するために少なくとも読み取れるように局により送信され受信端子を介して受信され複数の回路から回路を選択する選択データブロックを処理するように構成された第1処理手段と、第1処理手段による受信した選択データブロックの処理の後で、回路に記憶されている応答データブロックを処理するよう構成されている第2処理手段とであり、前記応答データブロックは第2処理手段による処理の後で、タイムスロット列のn(1≦n≦N)番目のタイムスロットの期間中に、送信端子に送られて、局に送信され、さらに、前記回路により本局に送信された識別データブロックが局で正確に受信された後で、本局により前記回路に送信され受信端子を介して受信され本回路を選択状態に設定可能である応答データブロックを処理するよう構成される第3処理手段と、である。
【0003】
【従来の技術】
上述の第1パラグラフに述べられたような種類の従来のデータ搬送装置と第2パラグラフに述べられたような種類のデータ搬送装置用の従来の回路は、たとえば、米国特許第5,539,394号明細書に開示されている。この種の従来のデータ搬送装置が複数の同様のデータ搬送装置とともに少なくとも読取り可能な局の通信範囲内に備えられている場合は、タイムスロット列が実行される選択動作中に各タイムスロットでデータ搬送装置が選択可能である。こうした選択動作中に、各選択されたデータ搬送装置はその識別データブロックを局に送信するので、こうした選択動作の後で、局は実行された選択動作中に選択されたデータ搬送装置を識別する。その後、局は選択されたデータ搬送装置を個別にアドレス指定して、各選択されたデータ搬送装置による少なくとも1つの通信動作、たとえば、読取り動作、書込み動作または他の動作を実行する。
【0004】
所定の数のこうした従来のデータ搬送装置を選択した後で、通信動作を実行するために、選択されたデータ搬送装置それぞれを個々の命令によりアドレス指定して関連する通信動作を起動することが周知のデータ搬送装置の欠点である。各命令により選択されたデータ搬送装置を個別にアドレス指定することで、通信間隔が比較的長くなる。これは、できるだけ多数のデータ搬送装置とのできるだけ迅速な通信が望まれていることを考えると、不利益である。さらに、各命令により選択されたデータ搬送装置を個別にアドレス指定するので、選択されたデータ搬送装置と通信するよう構成された局は、選択されたデータ搬送装置の数に相当する数の命令を生成して送信するので、命令をデータ搬送装置に送信させて振幅が変調される搬送信号において、命令の数に比例した変調工程の数を生成しなければならず、その結果として、命令を送信するのに使用されている振幅変調搬送信号の側波帯の範囲で比較的高レベルになり、これでは混信または混信制限に関する規則および規制に抵触することになる国が多くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題を取り除くことと、第1パラグラフに述べられたような種類の改良型データ搬送装置ならびに第2パラグラフに述べられたような種類の改良型回路を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本目的を達成するために、本発明による第1パラグラフに述べられた種類のデータ搬送装置は、データ搬送装置の回路が、第3処理手段による応答データブロックの処理に続いて、連続する複数の実行タイムスロット列の各n番目のタイムスロットをデータ搬送装置の回路に固定するタイムスロット固定手段を含み、データ搬送装置の回路は、各n番目のタイムスロットにデータ搬送装置の回路を固定した後で、データ搬送装置と局の間の通信をデータ搬送装置の回路に固定された各n番目のタイムスロット中でだけ可動にする制御手段を含むことを特徴とする。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明による第2パラグラフに述べた種類の回路は、第3処理手段による応答ブロックの処理に続いて、連続する複数の実行タイムスロット列の各n番目のタイムスロットを回路に固定するタイムスロット固定手段を備え、各n番目のタイムスロットに回路を固定した後で、回路と局の間の通信を回路に固定された各n番目のタイムスロット中でのみ可能にする制御手段を含むことを特徴とする。
【0008】
ほんのわずかな手段を用いるだけで、本発明による複数の工程は、単純な方式で、本発明に応じて構成された多数のデータ搬送装置から選択した後で、選択されたデータ搬送装置それぞれにより望ましい通信動作を起動させるために選択されたデータ搬送装置との通信を目的とする局は1つの命令を生成し送信しさえすればよく、本命令は、選択されたデータ搬送装置すべてで有効であり、選択されたデータ搬送装置それぞれに固定されたタイムスロット中で、本命例に続いて、望ましい通信動作を確実に起動させる。したがって、通信動作を起動する単一命令だけで選択されたデータ搬送装置それぞれによりこうした通信動作を連続して実行するのに十分であり、結果として、通信間隔が最適の短い長さとなる。さらに、本発明によるデータ搬送装置に命令を送信するために局により送信される変調搬送信号には上記の単一命令を送信するのに必要な変調工程だけが含まれるようになっているので、変調された搬送信号の側波帯の範囲でわずかなレベル値しか発生せず、混信または混信制限に関する規則や規制との抵触を確実に回避できる。
【0009】
本発明によるデータ搬送装置および回路に対して、請求項2、3および5、6にそれぞれ開示されている工程を取るのが有益であることが判明している、というのはこうした工程により実施が極めて単純で信頼性のあるものになるからである。
【0010】
本発明の上記および他の態様は以後に記載される実施例から明らかになるであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は図面に示す実施の形態を参照しながら以下に詳細に説明されるが、実施の形態に制限されるものではない。
【0012】
図1は書込み/読取り局1を示す。これは簡潔に表記するために局1と以後表記される。局1は複数のデータ搬送装置2と通信するよう構成されている。図2はこうしたデータ搬送装置2を示す。
【0013】
局1とデータ搬送装置2の間の通信において、前もって注意すべきことは、こうした通信はデータブロックDBの形で実行され、各データブロックDBは所定の数のバイトから構成され、各バイトは所定の数のビットから構成される。本件では8ビットである。命令データブロックは、局1とデータ搬送装置2の間の通信中に局1からデータ搬送装置2に転送される。以下に示す命令データブロックは本観点から述べられる。すなわち、選択データブロックSDBと、読取りデータブロックRDBと、書込みデータブロックWDBおよび停止データブロックHDBである。さらに、局1は応答データブロックQDBをデータ搬送装置2に転送可能である。しかし、こうした他のブロックは本明細書では詳述はされてない。
【0014】
選択データブロックSDBには、選択命令コードと、ハッシュ値と、所定の数のタイムスロットTSに関する情報ならびに間接的にこうしたタイムスロットTSの長さに関する情報が含まれている。
【0015】
読み取りデータブロックRDBには、読取り命令コードと、データ搬送装置2のメモリからの情報であって全体でx個のデータブロックDB(xDB)がアドレスyの記憶セルであるx個の記憶セルSBから読取られる情報と、間接的にこうしたタイムスロットTSの長さに関する情報とが含まれている。
【0016】
書込みデータブロックWDBには、書込み命令コードと、ハッシュ値HVと、データ搬送装置2のメモリ中のアドレスmの記憶セルに書き込まれるデータブロックDBならびに間接的にタイムスロットTSの長さに関する情報とが含まれている。
【0017】
停止データブロックHDBには、停止命令コードと、ハッシュ値HVならびに間接的にタイムスロットの長さに関する情報が含まれている。
【0018】
データ搬送装置2またはいくつかのデータ搬送装置2は、選択データブロックSDBにより複数のデータ搬送装置2から選択可能である。
【0019】
所定の数xのデータブロックDB(xDB)はデータ搬送装置2のメモリからまたは複数のデータ搬送装置のそれぞれのメモリから読取りデータブロックRDBにより読み取り可能である。
【0020】
書込みデータブロックWDBを用いると、データブロックDBはデータ搬送装置2の記憶セルSBまたは複数のデータ搬送装置のそれぞれの記憶セルSBに書込み可能になる。
【0021】
停止データブロックHDBを用いると、データ搬送装置2または複数のデータ搬送装置2は停止状態に駆動または設定可能になる。停止状態では、データ搬送装置2は、局1との通信範囲から離れないかぎりは、到達する他の命令データブロックには応答しない。データ搬送装置2が局1と再び通信を開始するのはデータ搬送装置2が局1の通信範囲に再び引き込まれるときだけである。この場合には所謂「パワーオンリセット」が周知の方式で実行される。
【0022】
局1とデータ搬送装置2との通信中には、局1は応答データブロックQDBも生成可能である。応答データブロックQDBを使用すると、局1は最初に、データ搬送装置2に、局1がデータ搬送装置2により局1に送信された識別データブロックIDBを正確に受信したことと、第2に、データ搬送装置2に以前に送信された命令データブロックに相当する命令がデータ搬送装置2により実行されること、を伝える。応答データブロックQDBは、たとえば、所定のビットパターンを含むデータブロックとして形成可能である。
【0023】
局1とデータ搬送装置2との通信中に、データ搬送装置2は識別データブロックIDBを局1に送信する。識別データブロックIDBは関連するデータ搬送装置2を示す。各データ搬送装置2は、本搬送装置に特に確保され一度しか発行されない識別データブロックIDBを含む。たとえば、こうした識別データブロックIDBは所謂シリアルナンバーを表す場合がある。
【0024】
局1の構成は図1を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0025】
局1は、複数のルーチンと関数を制御する順序付け手段3を備えており、重要なルーチンと関数だけは以下に詳細に説明する。
【0026】
局1はさらにクロック信号生成器4を備えている。生成器4は周波数が13.56MHzのクロック信号CLKを生成する。クロック信号CLKは接続部28を介して順序付け手段3に送られる。
【0027】
局はさらに第1生成手段5を備えている。第1生成手段5は、命令データブロックを生成、すなわち、選択データブロックSDB、読取りデータブロックRDB、書込みデータブロックWDBおよび停止データブロックHDBを生成するよう構成されている。第1生成手段5は、接続部6を介して順序付け手段3により制御可能である。
【0028】
局1はさらに第2生成手段7を備えている。第2生成手段7は、応答データブロックQDBを生成するように構成されている。第2生成手段7は、接続部8を介して順序付け手段3により制御可能である。
【0029】
局1はさらにタイムスロットカウンタ9を備えている。このカウンタ9はタイムスロット判定手段を構成し、タイムスロット列TSSの各タイムスロットTSが判定される。各タイムスロット列TSSは所定の数Nの連続するタイムスロットTSから構成されている。たとえば、タイムスロット列は1, 4, 8, 16, 32, 64, 128または256個のタイムスロットから構成されている。タイムスロットカウンタ9は接続部10を介して順序付け手段3により制御可能である。クロック信号CLKは接続部11を介してタイムスロットカウンタ9に送られる。タイムスロットカウンタ9の内容は接続部12を介して第2生成手段7に送られる。
【0030】
局1は符号化手段13を備えている。符号化手段13は、第1生成手段5が生成した命令データブロックSDB, RDB, WDBおよびHDBと、第2生成手段7が生成した応答データブロックQDBとを受け取ることができる。さらに、送られてくるデータブロックの符号化を実行可能である。符号化手段13は接続部14を介して順序付け手段3により制御可能である。
【0031】
符号化データブロックを受け取ることができる変調手段15は符号化手段13に接続される。本件では、変調手段15は振幅変調手段により形成されている。この変調手段は、搬送波信号CSを受け取り、符号化手段13が供給する符号化データブロックに応じて搬送波信号CSの振幅変調を実行する。振幅変調手段15は10%振幅変調(ASK 10%)を実行して、振幅変調搬送波信号CSMを送り出すように構成されている。
【0032】
局1は搬送波信号CSを生成する搬送波信号生成器16を備えている。この生成器16は接続部17を介してクロック信号CLKを受け取り、クロック信号CLKに応じて搬送波信号CSを生成可能である。搬送波信号の周波数はこの場合13.56MHzである。
【0033】
変調手段15には送信/受信手段18が接続されている。送信/受信手段18には送信コイル19が含まれている。送信コイル19は、変調手段15が出力した振幅変調搬送波信号CSMを誘導送信してデータ搬送装置2の受信手段に送信可能である。送信/受信手段18は、したがって、送信手段を構成することになる。
【0034】
同時に送信/受信手段18は受信手段を構成する。この構成によりデータ搬送装置2によって局1に誘導送信された信号を受信可能である。こうした信号は接続部20を介して局1の復調手段21に送られる。復調手段21は本件では、ロード変調搬送波信号CSBを復調するよう構成されている。搬送装置2から局1への誘導式データ送信は搬送波信号CSの所謂ロード変調により周知の方式で行われる。復調手段21には復号手段22に接続され、受信したデータブロックを復号する。復号手段22は接続部23を介して順序付け手段3により制御可能である。復号手段22により出力される復号識別データブロックIDBまたはデータブロックxDBは、接続部24を介して、順序付け手段3に送り出されて、順序付け手段3によりさらなる処理を受ける。
【0035】
接続部26を介して順序付け手段3により制御可能な衝突検出手段25は復号手段22に接続されている。衝突検出手段25は2つの識別データブロックIDB間の衝突を検出するように構成されている。この種の衝突はビット方式で検出される。識別データブロックIDBのこうした衝突は、2つ以上の識別データブロックIDBが局1で同じタイムスロットで受信されるときに発生する。衝突検出手段25がこうした識別データブロックIDBの衝突を検出すると、衝突情報C1は接続部27を介して順序づけ手段3に送られるので、順序付け手段3は、以下に詳細に説明される適切な制御動作を実行できる。
【0036】
データ搬送装置2の構成は図2に示すデータ搬送装置2に基づいて以下に詳細に説明される。
【0037】
図1の局1など少なくとも読取り用に構成された局と非接触通信をするように構成されているデータ搬送装置2は、受信/送信手段30を備えており、受信/送信手段30は送信コイル31を含み、データブロックDBを受信する受信手段ならびにデータブロックDBを送信する送信手段を構成する。
【0038】
データ搬送装置2は、本実施の形態では重要な部分が図2に示されている回路32を備えている。回路32は集積回路として構成されている。回路32は第1端子33と第2端子34を備えている。第1および第2端子33と34は受信/送信手段30に接続されている。この場合は、第1端子33が、受信/送信手段30により受信されたデータブロックDBを受け取る受信端子ならびに送信/受信手段30により送信されるデータブロックDBを送り出す送信端子を形成する。回路32は順序付け手段35を備えており、順序付け手段35によりデータ搬送装置2の複数のルーチンならびに関数が制御される。しかし、本実施の形態で関連性のあるルーチンならびに関数だけを以下に詳細に説明される。
【0039】
回路32は本実施の形態ではEEPROMにより形成されている記憶手段36をさらに備えている。しかし、記憶手段36は異なる方式でも実施可能である。記憶手段36は第1記憶区分37と第2記憶区分38を備えている。記憶区分37はデータ搬送装置2を特徴づける識別データブロックIDBを記憶するように構成されている。この識別データブロックIDBは、たとえば、それぞれ8ビットから成る総計8バイトから構成される。第1記憶区分37は、第1記憶区分37に記憶された識別データブロックIDBを接続部40を介して出力するために接続部39を介して順序付け手段35によっても制御可能である。さらに、第1記憶区分37は他の接続部41を介して順序付け手段35により制御可能である。接続部41を介して、第1記憶区分37はハッシュ値HVに対応するビットアドレスBA(HV)を受け取り、第1記憶区分37に記憶された識別データブロックIDBの部分PMの初期アドレスを形成する。識別データブロックIDBの、ハッシュ値HVにより判定された、部分PMが接続部41を介して第1記憶区分を制御することで接続部42を介して送り出される。
【0040】
記憶手段36の第2記憶区分38は総計N個の記憶セルSB1...SBm...SBNから構成され、各記憶セルSBは総計4バイトを記憶するよう構成されている。第2記憶区分38は接続部43を介して順序付け手段35により制御されて、第2記憶区分38から所定の数xのデータブロックDBを読み取り、接続部44を介して送り出されて、接続部45を介して第2記憶区分38に送られるデータブロックDBを記憶セルSB1...SBm...SBNの1つに記憶する。
【0041】
データ搬送装置2は復調手段46を備えている。復調手段46は、第1端子33に接続され局1により送信された振幅変調搬送波信号CSMの復調にふさわしい振幅復調手段を構成する。復調手段46は、データ搬送装置2に送られたデータブロックDBを復調されているが依然として符号化されたまま出力端47を介して送り出す。
【0042】
データ搬送装置2はクロック信号再生手段48をさらに備えている。この手段48はさらに第1端子33に接続される。クロック信号再生手段48は受信した振幅変調搬送波信号CSMからクロック信号CLKを再生可能なので、クロック信号CLKはデータ搬送装置2と変調搬送波信号CSMを送信する局1で利用可能である。再生クロック信号CLKは接続部49を介して順序付け手段35に送られる。
【0043】
データ搬送装置2はDC電圧生成手段50も備えている。手段50は第1端子33にも接続され、振幅変調搬送波信号CSMを用いながら、回路32全体に給電するDC電源電圧Vを生成可能である。DC電圧生成手段50は周知の方式で過度の供給電圧Vの発生を防ぐための電圧制限手段を含んでいることに注意すべきである。
【0044】
リセット信号生成手段52は接続部51を介してDC電圧生成手段50に接続され、DC電源電圧Vが発生するとリセット信号RSを生成する。データ搬送装置2が局1の通信範囲に入るとこのケースが発生し、前記リセット信号は所謂「パワーオンリセット」を起動させることができる。リセット信号RSは接続部53を介して順序付け手段35に送られる。
【0045】
データ搬送装置2は一連の復号手段を備えており、復調手段46の出力端47に現れる符号化データブロックを復号する。図2は総計6つのこうした復号手段を示している。これらの手段は、選択データブロックSDBを復号する第1復号手段54と、応答データブロックQDBを復号する第2復号手段55と、読取りデータブロックRDBを復号する第3復号手段56と、書込みデータブロックWDBを復号する第4復号手段57と、停止データブロックHDBを復号する第5復号手段58と、第2記憶区分38に記憶されるデータブロックDBを復号する第6復号手段59と、である。上記の復号手段54, 55, 56, 57, 58および59の入力端は復調手段46の出力端47に接続されている。第1復号手段54は接続部60を介して順序付け手段35により制御可能である。第2復号手段55は接続部61を介して同様に制御可能である。第3復号手段56は接続部62を介して、第4復号手段57は接続部62を介して、第5復強手段58は接続部64を介して、第6復号手段59は接続部65を介して同様に制御可能である。復号手段54, 55, 56, 57および58の出力端は接続部66, 67, 68, 69および70を介して順序付け手段35に接続されているので、復号データブロックSDB, QDB, RDB, WDBおよびHDBは順序付け手段35に送られ、さらに処理される。第2記憶区分38につながる接続部45は第6復号手段59の出力端に接続されている。
【0046】
第1復号手段54の出力端には、判定手段71が接続されている。判定手段71は接続部72を介して順序付け手段35により制御可能である。判定手段71は、データ搬送装置2に送信される選択データブロックSDBに含まれているハッシュ値HVを判定するように構成されている。判定手段71により判定されたハッシュ値HVは接続部73を介して順序付け手段35に出力されて、順序付け手段35でさらに処理される。
【0047】
第2復号手段55の出力端には、検査手段74が接続されている。検査手段74は、応答データブロックQDBの妥当性を検査するように構成されている。応答データブロックQDBが所定のビットパターンにより特徴づけられる場合、前述のように、検査手段74は受信した応答データブロックQDBが正確に関連ビットパターンを含んでいるかどうかを検査する。検査結果が肯定の場合、すなわち、有効応答データブロックQDBが受け取られている場合、検査手段74は「応答有効」信号QVを生成する。信号QVは接続部76を介して順序付け手段35に送られて、さらに処理される。
【0048】
データ搬送装置2の回路32はさらに符号化手段77を備えており、その入力端は接続部78に接続され、接続部78は接続部40ならびに44に接続されている。符号化手段77は接続部79を介して順序付け手段35により制御可能である。符号化手段77は第1記憶区分37から読み取られた識別データブロックIDBならびに第2記憶区分38から読み取られたデータブロックxDBを符号化することが可能である。符号化手段77による符号化が完了すると、符号化データブロックが変調手段80に送られる。変調手段80では、補助搬送波信号が周知の方式で符号化データブロックに対応する変調にかけられる。その後、変調した補助搬送波信号が第1端子を介して受信器/送信器手段30に送られて、局1に誘導送信される。
【0049】
データ搬送装置2の回路32は所謂CRC8段81も備えている。これは接続部82を介して順序付け手段35により制御可能である。CRC8段81は、接続部42を介して、識別データブロックIDBの部分PMを受け取る。この部分PMは、判定手段71により判定されたハッシュ値HVに応じて順序付け手段35により第1記憶区分37から読み取られる。CRC8段81に送られた部分PMはCRC8段81によりシフトする。この動作中に、CRC8段81により実施可能なアルゴリズムが実行され、その後、所定の値nがCRC8段81の出力端で確保される。値nはその後タイムスロットレジスタ83に記憶される。タイムスロットレジスタ83は接続部84を介して順序付け手段35により制御可能である。
【0050】
データ搬送装置2の回路32はタイムスロットカウンタ85も備えている。タイムスロットカウンタ85は接続部86を介して順序付け手段35により制御可能である。タイムスロットカウンタ85はタイムスロット判定手段を構成する。タイムスロットカウンタ85は、反復することが多い連続実行タイムスロット列TSSの各タイムスロットTSを判定するよう構成される。これらのタイムスロット列TSSそれぞれは所定の数Nの連続するタイムスロットTSから構成される。タイムスロットカウンタ85により判定可能な数Nとタイムスロット列TSSの連続タイムスロットTSの長さは常に、局1のタイムスロットカウンタ9により判定されたタイムスロット列TSSのタイムスロットTSの数と長さに相当している。タイムスロットカウンタ85は接続部49とさらに接続部87を介して、クロック信号再生手段48により再生されたクロック信号CLKを受け取ることができる。再生クロック信号CLKに基づいて、タイムスロットカウンタ85は連続する実行時間スロット列TSSの各タイムスロットTSを判定する。タイムスロットカウンタ85の関連する内容はタイムスロットカウンタ85の出力端から接続部88を介して順序付け手段35に適用可能なので、関連する内容は順序付け手段35での制御のために利用できる。
【0051】
データ搬送装置2の回路32はさらに比較器89も備えている。比較器89は接続部90を介して順序付け手段35により制御可能である。比較器89は接続部91を介してタイムスロットレジスタ83の内容nを、接続部92を介して、タイムスロットカウンタ85の内容を受け取ることができる。比較器89は受け取った内容を比較して、受け取った内容が一致する場合には、接続部93を介して比較器信号COSを順序づけ手段35に出力する。データ搬送装置2と局1の間の通信は、以下に詳細に説明するように、比較器信号COSに応じて所定のタイムスロットTSに対して可能になる。
【0052】
第1復号手段54は第1処理手段を構成する。この第1処理手段は、選択動作を起動するために局1により送信され端子33を介して受信される選択データブロックSDBを処理、すなわち復号するよう構成されており、前記選択データブロックにより複数のデータ搬送装置2からデータ搬送装置が選択可能になる。
【0053】
符号化手段77は第2処理手段を構成する。第2処理手段は、第1処理手段、つまり第1符号化手段54による受信選択データブロックSDBの処理、すなわち符号化の後で、識別データブロックIDBを処理するように構成されている。識別データブロックIDBはデータ搬送装置2の回路32に記憶され、タイムスロット列TSSの所定のタイムスロットTSの期間に、第2処理手段つまり符号化手段77による処理の後で、端子33を介して受信/送信手段30に送られた局1に送られる。所定のタイムスロットはn番目のタイムスロットで、nの範囲は1≦n≦Nである。
【0054】
第2復号手段55は第3処理手段を構成する。第3処理手段は、データ搬送装置2により局1に送信された識別データブロックIDBを正確に受信すると、応答データブロックQDBを処理、すなわち、復号するよう構成される。応答データブロックQDBは局1によりデータ搬送装置2に送られ端子33を介して受け取られる。以下に詳細に説明するように、応答データブロックはデータ搬送装置2の回路32を「選択」状態に設定可能である。
【0055】
データ搬送装置2のタイムスロットレジスタ83はタイムスロット固定化手段を構成する。この固定化手段は、第3処理手段つまり第2復号手段55により応答データブロックQDBを処理した後で、データ搬送装置2の回路32または複数のデータ搬送装置2のために連続して生成されたタイムスロット列TSSの各n番目のタイムスロットTSを固定することができる。
【0056】
比較器89と順序付け手段35は制御手段94を構成する。制御手段94により、データ搬送装置2の回路32を各n番目のタイムスロットTSに固定した後で、データ搬送装置の回路32に固定された各n番目のタイムスロットTSの間だけデータ搬送装置2と局1の間で通信を可能にする。
【0057】
本実施の形態で必須である図1の局1の動作の一部は、図5に示す時間図と、図3の流れ図に応じて説明されるプログラム実行を参照しながら以下に詳細に説明されることになる。
【0058】
このプログラム実行はブロック100で始まる。次のブロック101では、第1生成手段5を用いて選択データブロックSDBが生成され、図5の線▲1▼に示されているように選択動作を起動する。次のブロック102では、以前生成された選択データブロックSDBが符号化手段13により符号化される。これは同時に、符号化された選択データブロックSDBが変調手段15により振幅変調され、その後、送信/受信手段18を用いて、局1の通信範囲にあるすべてのデータ搬送装置2に送られる。
【0059】
次のブロック103では、タイムスロットカウンタ9の内容は値「0」に設定され、第1タイムスロット列TSS1の第1タイムスロットTS0が図5の線▲1▼から図示のように進む。
【0060】
選択データブロックSDBの送信後に、第1タイムスロット列TSS1の第1タイムスロットTS0中に、どのデータ搬送装置2も応答しないか、またはただ1つのデータ搬送装置2または2つ以上のデータ搬送装置2が応答してそれらの識別データブロックIDBを局1に送信するようになる。
【0061】
ブロック104中に、受信した各識別データブロックIDBは復号手段22により復号され、その後、識別データブロックIDbは順序付け手段3に送られる。ブロック105中には、衝突検出手段25により、少なくとも2つの識別データブロックIDB間の衝突が発生したかどうかまたはいかなる識別データブロックIDBが受信され復号されてないかどうかが検出される。単一識別データブロックIDBだけが復号されたことがブロック105で判定されると、次のブロック106中に、第2生成手段7による応答データブロックQDBの生成が起動する。その後ブロック107では、生成された応答データブロックQDBが符号化手段13により符号化され、その結果、搬送波信号CSは変調手段15により符号化応答データブロックに応じて変調され、その後、変調搬送波信号CSMはデータ搬送装置2に送信され、そこから、ブロック104に応じて識別データブロックIDBが第1タイムスロットTS0で受信される。
【0062】
次いで、プログラム実行はブロック108に進む。少なくとも2つの識別データブロックIDB間での衝突または識別データブロックIDBの非受信がブロック105で検出される場合にもプログラム実行はブロック108に進む。ブロック108では、タイムスロットカウンタ9の内容は値「1」だけ増分する。これは、第1タイムスロット列TSS1の第2タイムスロットTS1が実行されることを意味している。
【0063】
その後、ブロック109では、最後のタイムスロットTSNがすでに通過したかどうか、すなわち、最後のタイムスロットTSNがすでに経過したかどうかが検査される。こうした場合でない場合には、プログラム実行がブロック104に戻り、その後、ブロック105, 106, 107, 108および109が再び実行される。図5に応じてたとえば、1つのデータ搬送装置2だけが、第1タイムスロット列TSS1の第2タイムスロットTS1、第4タイムスロットTS3、第6タイムスロットTS5、最後の1つのタイムスロットTS254中に、毎回、識別データブロックIDBを局1に送信すると仮定すると、これに対して、第1タイムスロット列TSS1の他のすべてのタイムスロットTSでは、2つの識別データブロックIDB間の衝突または識別データブロックIDBの非受信が検出される。
【0064】
第1タイムスロット列TSS1の最後のタイムスロットTSN、すなわち、図5に示す例のタイムスロットTS255を経過し、その後、この列を越えると、プログラム実行は図3の流れ図に従ってブロック110に進む。
【0065】
ブロック110では、読取りデータブロックRDBが送信されるかどうかが検査される。これに関する情報は順序付け手段3に含まれている。読取りデータブロックRDBが送信されると、その結果、ブロック111において、こうした読取りデータブロックRDBが第1生成手段5により生成され、読取り動作が初期化される。これは図5の線▲3▼に示されている。続いて、ブロック112では、生成された読取りデータブロックRDBは符号化手段13により符号化され、その結果として、変調手段15による変調の後で、生成され符号化された読取りデータブロックRDBが、第1タイムスロット列TSS1で前述の選択動作中に選択されたすべてのデータ搬送装置2に送信される。
【0066】
次に、ブロック113では、タイムスロットカウンタ9の内容は値「0」に設定される。第2タイムスロット列TSS2の第1タイムスロットTS0は図5の線▲3▼から導かされるように実行される。図5に示すように、第2タイムスロット列TSS2のタイムスロットTSの長さは第1タイムスロット列TSS1のタイムスロットTSの長さより短い。これは順序付け手段3により自動的に課せられる。というのは、順序づけ手段3は読取りデータブロックRDBの以前に実行された生成に関する情報を持っており、したがって、読取り動作には時間があまりかからないので短いタイムスロットTSしか必要とされてないことが判明しているからである。
【0067】
ブロック113の後で、プログラム実行はブロック114に進む。ブロック114では、第1タイムスロットTS0で選択されたデータ搬送装置2により局1に送信された所定の数xのデータブロックDBが復号手段22により復号される。復号されたデータブロックxDBは接続部24を介して順序付け手段3に送られて、順序付け手段3により処理される。しかし、この処理は本明細書では詳述はされていない。
【0068】
その後、ブロック115では、タイムスロットカウンタ9の内容が値「1」だけ増分される。第2タイムスロット列TSS2の第2タイムスロットTS1が実行される。その後、ブロック116では、最後のタイムスロットTS255をすでに経過したかどうかが検査される。経過してない場合には、プログラム実行はブロック114に進み、その後、ブロック115と116が再び実行される。タイムスロットTS1, TS3, TS5およびTS254では、各回とも、xデータブロックDB(xDB)は第2タイムスロット列TSS2のタイムスロットTS1, TS3, TS5およびTS254における各データ搬送装置により局1に連続的に送信される。これらのブロックは復号手段22により復号され、接続部24を介して、順序付け手段3に送られて、さらに処理される。
【0069】
ブロック116の検査の結果が肯定の場合、プログラム実行はブロック117でに進む。ブロック117では、否定結果がブロック110で得られるときでさえ、すなわち、読取り動作が望まれない場合でさえ、プログラム実行が継続する。ブロック117では、書込みデータブロックWDBが送信されるかどうか、すなわち、局1が以前カウントされたタイムスロットTS1, TS3, TS5およびTS254で選択されたデータ搬送装置2で書込み動作を実行するかどうかが検査される。これに関する情報は順序付け手段3に含まれている。
【0070】
ブロック117の検査結果が肯定の場合、書込み動作を起動するためには、第1生成手段5による書込みデータブロックWDBの生成が、図5の線▲4▼に示されているようにブロック118で起動される。ブロック119では、生成された書込みデータブロックWDBはその後符号化手段13により符号化され、その結果、変調手段13による適切な変調の後で、符号化書込みデータブロックが、第1タイムスロット列TSS1で選択動作中に以前選択されたデータ搬送装置2すべてに送られることになる(図5の線▲1▼と▲2▼を参照)。
【0071】
書込みデータブロックWDBを選択されたすべてのデータ搬送装置2に送信した後で、各タイムスロットTSに固定される度に、プログラム実行はブロック120に進む。ブロック120では、タイムスロットカウンタ9の内容が再び値「0」に設定される。第3タイムスロット列TSS3の第1タイムスロットTS0は図5の線▲4▼に示すように実行される。第3タイムスロット列TSS3のタイムスロットTSの長さは、図5から明らかなように、第1タイムスロット列TSS1のタイムスロットTSにすでに固定された値に順序付け手段3を用いて再び固定される。
【0072】
その後、プログラム実行はブロック121に進む。ブロック121では、第1タイムスロットTS0に固定されたデータ搬送装置2による書込み動作中に送信される識別データブロックIDBを待って、その到着後に、復号手段22によって復号され、その後、識別データブロックIDBは順序付け手段3に送られる。続いて、安全のために、第1タイムスロットTS0に固定されたデータ搬送装置2に対して書込み動作が確実に実行されるかどうかをブロック122で再び検査される。この検査の結果が肯定の場合、プログラム実行はブロック123に進み、ブロック123では、第2生成手段7は応答データブロックQDBを生成する。その後、ブロック124では、生成された応答データブロックQDBが符号化手段13により符号化される。変調手段15と送信/受信手段18を用いて、応答データブロックQDBは第1タイムスロットTS0に固定されたデータ搬送装置2に送信される。応答データブロックQDBは第1タイムスロットTS0に固定されたデータ搬送装置に到着して関連するデータ搬送装置2で有効であると認識されるとすぐ、書込み動作が確実に関連するデータ搬送装置2に対して実行される。
【0073】
その後、プログラム実行はブロック125に進む。ブロック125では、タイムスロットカウンタ9の内容は値「1」だけ増分される。第3タイムスロット列TSS3の第2タイムスロットTS1が実行される。その後、ブロック126では、第3タイムスロット列TSS3の最後のタイムスロットTS255が通過したかどうかが検査される。そうでない限りは、プログラム実行がブロック121に進み、その後、ブロック122, 124, 125および126が再び実行される。その結果として、書込みデータブロックWDBにより実行された書込みルーチンの最中に、各書込み動作は、第3タイムスロット列TSS3の第2タイムスロットTS1に固定されたデータ搬送装置2と、第4タイムスロットTS3に固定されたデータ搬送装置2と、(図5に図示せず)タイムスロットTS5とTS254に固定された2つのデータ搬送装置2とでも実行される。
【0074】
第3タイムスロット列TSS3の最後のタイムスロットTS255が通過すると、プログラムはブロック127に進み、ブロック127では、ブロック117での検査結果が否定の場合でもプログラムは継続する。ブロック127は、選択されたすべてのデータ搬送装置2(本明細書では記載されていない)の局1により実行され得る動作を表し、ブロック128で終了する。
【0075】
その後、プログラムはブロック129に進む。ブロック129では、局1が停止データブロックHDBを各タイムスロットTSに固定された各選択データ搬送装置2に送信すべきかどうかが検査される。これに関する情報は順序付け手段3に含まれている。ブロック129の検査結果が肯定の場合には、プログラム実行はブロック120に進み、ブロック130では、終了動作または停止動作を起動するために、停止データブロックHDBは図5の線▲6▼に示すように第1生成手段5により生成される。その後、ブロック131では、生成された停止データブロックHDBが符号化手段13により符号化されるので、停止データブロックHDBは選択されたすべてのデータ搬送装置2に送信される。続いて、ブロック132では、タイムスロットカウンタ9の内容が値「0」に設定されるので、第4タイムスロット列TSS4の第1タイムスロットTS0は図5の線▲6▼に示してあるように動作する。第4タイムスロット列TSS4のタイムスロットTSの長さは第1タイムスロット列TSS1と第3タイムスロット列TSS3のタイムスロットTSの長さと一致する。この長さは順序付け手段3により固定される。
【0076】
次に、ブロック133では、第1タイムスロットTS0に固定されたデータ搬送装置2により送信された識別データブロックIDBが復号され、その後、識別データブロックIDBが順序付け手段3に送られる。
【0077】
続いて、ブロック134で、終了動作または停止動作が確実に実行可能かどうかが検査される。この検査は順序付け手段3により実行される。検査結果が肯定の場合、第2生成手段7はブロック135で応答データブロックQDBを生成する。応答データブロックはブロック136で符号化手段13により符号化され、その後、第1タイムスロットTS0に固定されたデータ搬送装置2に送信される。この場合のデータ搬送装置2で受け取られた応答データブロックQDBにより、確実にデータ搬送装置2が「停止」状態に設定される。この停止状態では、データ搬送装置が局1の通信範囲内に有る限りデータ搬送装置は他の命令または命令データブロックには応答しない。
【0078】
次に、プログラム実行はブロック137に進む。ブロック137では、タイムスロットカウンタ9の内容が値「1」だけ増分する。第4タイムスロット列TSS4の第2タイムスロットTS1が実行される。次いで、ブロック138で、第4タイムスロット列TSS4の最後のタイムスロットTS255がすでに通過したかどうかが検査される。通過していないかぎり、プログラム実行はブロック133, 134, 135, 136, 137および138を介して循環的に実行される。タイムスロットTS1とTS3に固定されたデータ搬送装置2は、図5に示す通り、それぞれ「停止」状態に設定され、タイムスロットTS5とTS254に固定されたデータ搬送装置2もそれぞれ「停止」状態に設定される。ただし、後者は図5に示してない。
【0079】
ブロック138の後で、プログラム実行はブロック101に進む。ブロック129での検査結果が否定の場合もプログラムはブロック101に進む。ブロック101が再度実行されている間、選択データブロックDSBが再び図5の線▲8▼に示してあるように生成される。その後、第5タイムスロット列TSS5が生成され、所定のタイムスロットTSで各データ搬送装置2が再び選択され、第5タイムスロット列TSS5の第2タイムスロットTS1に対して図5の線▲8▼に示すように選択が首尾よく実行されると前記データ搬送装置は関連タイムスロットに固定される。
【0080】
本発明によるデータ搬送装置2の動作は、図2を参照しながら、図5の時間図に基づいて、図4Aおよび図4Bの流れ図を参照しながら、さらに以下に詳細に説明されるプログラム実行を参照しながら、以下に詳細に説明される。
【0081】
プログラム実行はブロック140で始まり、ブロック141に進む。ブロック141では、所謂「パワーオンリセット」動作が発生する。リセット信号生成手段52がリセット信号RSを順序付け手段35に送る場合にはこれが当てはまる。データ搬送装置2が図1の局1の通信範囲に入るときは常にこれが発生する。
【0082】
次に、ブロック142では、データ搬送装置2またはデータ搬送装置2の回路32が「非選択」状態に設定される。続いてブロック143では、選択データブロックSDBが第1復号手段54により復号されたかどうかが検査される。そうでない限りは、プログラム実行がブロック143で、その後ブロック144で再び実行されるので、選択データブロックSDBが受信も復号もされない限りこれら2つのブロック143と144は連続して最後まで実行される。
【0083】
選択データブロックSDBがデータ搬送装置2により受け取られ第1復号手段54により復号されるとすぐに、プログラム実行がブロック145に進む。ブロック145では、以前に復号された選択データブロックに含まれたハッシュ値HVが判定手段71により判定される。このハッシュ値HVはその後接続部73を介して順序付け手段35に送られるので、第1記憶区分37は順序付け手段35を介して制御されて識別データブロックIDBの部分PMを固定する。
【0084】
次に、ブロック146において、第1記憶区分37に記憶された識別データブロックIDBの部分PMは、判定手段71により復号選択データブロックSDBから以前に判定されたハッシュ値HVに応じて判定される。その後、ブロック147において、以前に判定された部分PMが、接続部42を介してCRC8段81に送られて、CRC8段81でシフトされ、その結果、CRC8結果を表すCRC8段81の出力端に値nが現れる。値nのCRC8の結果は、その後、ブロック148のタイムスロットレジスタ83に記憶される。したがって、データ搬送装置2に対して数nを保持するタイムスロットTSはCRC8結果、すなわち、値nにより選択される。
【0085】
その後、プログラム実行はブロック149に進む。ブロック149では、データ搬送装置2のタイムスロットカウンタ85の内容が値「0」に設定され、第1タイムスロット列TSS1の第1タイムスロットTS0は局1の事象と完全に同期して実行される。
【0086】
その後、ブロック150では、タイムスロットカウンタ85の内容がタイムスロットレジスタ83の内容と一致するかどうかが検査される。一致してない場合、プログラム実行はブロック151に進み、ブロック151では、タイムスロットカウンタ85の内容は値「1」だけ増分される。その後、プログラム実行はブロック150に進む。タイムスロットカウンタ85とタイムスロットレジスタ83の内容が異なる限りブロック150と151は循環して継続的に実行される。
【0087】
しかし、ブロック150の検査によりタイムスロットカウンタ85の内容がタイムスロットレジスタ83の内容に一致することが判明するとすぐに、プログラム実行がブロック152に進む。ブロック152では、第1記憶区分37に記憶された識別データブロックIDBが読み取られて、接続部40と78を介して符号化手段77に送られ、その後、識別データブロックIDBが符号化手段77によりブロック153で符号化され、その結果、変調手段80によるその後の変調や識別データブロックIDBの局1への送信が実行されることになる。
【0088】
次に、ブロック154では、第2復号手段55が能動化するので、第2復号手段55は局1から来る予定の応答データブロックQDBを復号する準備ができる。局1による送信された応答データブロックQDBが到着すると、ブロック155では、受け取られた応答データブロックQDBは第2復号手段55により復号される。その後、ブロック156で、検査手段74が受け取った応答データブロックQDBが妥当かどうかを検査する。これが妥当でない場合、プログラム実行がブロック143に進む。
【0089】
しかし、ブロック156の検査手段74による検査で結果が肯定とでると、すなわち、検査手段74が「応答妥当」信号QVを接続部76を介して順序付け手段35に出力すると、プログラム実行はブロック157に進む、ブロック157では、順序付け手段35を用いて、タイムスロットレジスタ83の内容、すなわち、値nが接続部84を介して固定される。これは、以前データ搬送装置2から選択されたタイムスロットTSが数nを保持しており、データ搬送装置2またはデータ搬送装置2の回路32に固定されていることを示している。したがって、連続して生成されたタイムスロット列TSSのn番目のタイムスロットTSがそれぞれデータ搬送装置2またはデータ搬送装置2の回路32に固定される。
【0090】
タイムスロットレジスタ82の内容がブロック157で固定されていたかどうかに応じて、プログラム実行はブロック158に進む。ブロック158では、データ搬送装置2またはデータ搬送装置2の回路が「選択」状態に設定される。これはデータ搬送装置2がデータ搬送装置の状況を含んでいることを意味している。この状況は、データ搬送波2が局の通信範囲にある限り、明確に識別され、したがって局1に選択されたものである。
【0091】
その後、ブロック159において、第3復号手段56が、読取りデータブロックRDBの復号準備状態になるように能動化される。その後、ブロック160で、第4復号手段57が、書込みデータブロックWDBの復号準備状態になるように能動化される。その後に、ブロック161で、他の復号手段が能動化されてデータブロックの復号を準備する場合がある。ブロック161と同様に、たとえば、第6復号手段59も能動化される。続いて、ブロック162では、第5復号手段58が能動化されて、停止データブロックHDBの復号準備状態になる。
【0092】
次に、プログラム実行はブロック163, 164, 165および166を伴う。ブロック163では、読取りデータブロックRDBが復号化されたかどうかが検査される。ブロック164では、書込みデータブロックWDBが復号化されたかどうかが検査される。ブロック165では、詳述していない他のデータブロックが復号化されたかどうかが検査される。ブロック166では、停止データブロックHDBが復号化されたかどうかが検査される。4つのブロック163, 164, 165および165すべてで否定的な検査結果が得られるかぎり、ブロック163, 164, 165および166が連続して循環式に実行される。
【0093】
しかし、ブロック163で肯定的な検査結果が得られると、プログラム実行はブロック167に進む。ブロック167では、タイムスロットカウンタ85の内容は値「0」に設定される。その後に、ブロック168では、タイムスロットカウンタ85の内容がタイムスロットレジスタ83の固定内容に一致するかどうかが検査される。一致しない場合には、その後、ブロック169では、タイムスロットカウンタ85の内容は値「1」だけ増分され、その後、プログラム実行がブロック168に進む。ブロック168と169は、タイムスロットカウンタ85の内容がタイムスロットレジスタ83の固定内容から逸脱しているかぎりは、連続循環式に実行される。
【0094】
タイムスロットカウンタ85の内容がタイムスロットレジスタ83の固定内容に一致するとすぐに、プログラム実行がブロック170に進む。ブロック170では、順序付け手段35は記憶手段36の第2記憶区分38を制御して、アドレスy(SBy)をもつ記憶セルSBからとしてx個の記憶セルSB(xSB)からx個のデータブロックDB(xDB)全部が読み取られ、上記ブロックは接続部44と78を介して符号化手段77に送られる。次のブロック171では、以前に読み取られたx個のデータブロックDB(xDB)が符号化され、その結果、x個のデータブロックDB(xDB)が、変調手段80による適切な変調の後で、局1に送られる。
【0095】
たとえば、値n=0が図2に示すデータ搬送装置2のタイムスロットレジスタ83に固定される場合、データ搬送装置2は第2タイムスロット列TSS2の第1タイムスロットTS0中に読み取られるので、x個のデータブロックDBが第1タイムスロットTS0の局1に送られる。図5の線▲3▼は読取り動作を概略的に表す。読取り動作では、局1が読取りデータブロックRDBを通信範囲にある選択されたすべてのデータ搬送装置2に送り出した後で、アドレス指定されたデータ搬送装置2の中から各データ搬送装置2がタイムスロットTS0, TS1, TS3, TS4またはTS254で読み取られる。図示のように、これらのデータ搬送装置2で読取り動作を起動するには、局1が選択されたデータ搬送装置2すべてに対する単一読取りデータブロックRDBだけでよい点に主な利点が存在する。各選択データ搬送装置はタイムスロットTSに固定されるのが有益で、関連するデータ搬送装置に確保された各タイムスロットだけで局1とデータ通信を実現し、前記データ通信は記載の件の読取り動作から構成される。
【0096】
ブロック171に続いて、プログラム実行はブロック163に進む。ブロック163の検査結果が否定的であるときに、プログラム実行がブロック164に進む。
【0097】
ブロック164の検査により書込みデータブロックWDBが第4復号手段57により復号されたことが明らかになる場合、プログラム実行はブロック172に進む。ブロック172では、タイムスロットカウンタ85の内容が値「0」に再び設定される。その後で、ブロック173では、タイムスロットカウンタ85の内容がタイムスロットレジスタ83の固定内容に一致するかどうかが検査される。一致しない場合、ブロック174において、タイムスロットカウンタ85の内容が値「1」増分され、その後で、プログラム実行がブロック173に進む。
【0098】
タイムスロットカウンタ85の内容がタイムスロットレジスタ83の固定内容に一致すると、プログラム実行がブロック175に進む。ブロック175では、第1記憶区分37に記憶された識別データブロックIDBが読み取られて符号化手段77に送られる。その後、ブロック176において、符号化手段77により識別データブロックIDBが符号化される。この結果として、変調手段80により変調され識別データブロックIDBが局1に送信される。
【0099】
次に、ブロック177で、局1により送信されデータ搬送装置2により待機されている応答データブロックQDBの到着を待機している第2復号手段55が能動化される。応答データブロックQDBの到着の後で、復号動作がブロック178で第2復号手段55により実行されるので、結果復号された応答データブロックQDBが一方で順序付け手段35に他方で検査手段74に送られる。その後、ブロック179で、受け取られた応答データブロックが妥当であるかどうか検査される。これが妥当でない場合、プログラム実行がブロック163に進む。しかし、ブロック179の検査結果が肯定の場合、プログラム実行がブロック180に進む。ブロック180では、データブロックDBが、順序付け手段35を用いて、アドレスmの記憶セルSBに書き込まれ、上記データブロックDBはブロック164に応じて復号された書込みデータブロックWDBから判定されたものである。ブロック180に続いて、プログラム実行はブロック163に進む。
【0100】
図5の線▲4▼と▲5▼に示す書込み動作はブロック164と172ないし180を完了することで実行される。この書込み動作は局1により送り出された単一書込みデータブロックWDBにより実行され、その後、すべての妥当に応答され選択されたデータ搬送装置2が、関連するデータ搬送装置2に確保されたタイムスロットTSで、その識別データブロックIDBを局1に送信し、その後、局1は応答データブロックQDBを関連データ搬送装置2に戻す。データ搬送装置2に確保された各タイムスロットTSで識別データブロックIDBと応答データブロックQDBを送信する。各データ搬送装置2の実際の書込み動作は、関連するデータ搬送装置2に確保されたタイムスロットTSが経過した後で、実行される。これが実際書込み動作が図5の線▲4▼と▲5▼に示されていない理由である。
【0101】
その後ブロック163と164での検査結果が否定であると、ブロック165でブロック実行が継続される。ブロック165は、本明細書では特定されない他のデータブロックの検査を表す。ブロック165の後で、プログラム実行はブロック181に進む。ブロック181は他の通信動作の実行を表す。ブロック181に続いて、プログラム実行はブロック163に進む。
【0102】
その後ブロック163, 164および165の検査結果が否定であると、プログラム実行はブロック166に進む。ブロック166では、停止データブロックHDBが第5復号手段58により復号されたかどうかが検査される。局1がこうした停止データブロックHDBを送り出してこうした停止データブロックHDBが第5復号手段58により復号化されるとすぐに、プログラム実行がブロック182に進む。ブロック182に続いて、プログラム実行は、ブロック183, 184, 185, 186, 187, 188, 189および190に進む。ブロック182ないし189に相当する工程はブロック172ないし179に相当する工程と完全に同一であるので、再度説明はしない。
【0103】
ブロック179に続いてデータブロックDBがブロック180で記憶セルSBに書き込まれると、ブロック190では、関連するデータ搬送装置2は「停止」状態に設定される。この停止状態では、関連するデータ搬送装置2は、以前の選択動作(図5の線▲1▼と▲2▼を参照)中に選択され、読み取り動作(図5の線▲3▼を参照)中に読み取られ、その後、書込み動作(図5の線▲4▼と▲5▼を参照)中に書き込まれて、終了動作(図5の線▲6▼と▲7▼を参照)中にその「停止」状態に設定され、他の命令または命令データブロックには応答することはない。
【0104】
選択されたデータ搬送装置2に対する単一停止データブロックHDBが局1により送信されるので、あらゆる妥当に応答され選択されたデータ搬送装置2を設定し、それぞれのデータ搬送装置はタイムスロットTSに固定され、それらの「停止」状態に固定されるので、局1と他の通信を実行することはできない。
【0105】
その後、プログラム実行はブロック191に進む。ブロック191では、順序付け手段35は、プログラム実行の開始ブロック140の後でブロック141に進む。結果として、データ搬送装置2が最初に局1の通信範囲から外れて再度局1の通信範囲に入った後でのみ、停止状態に設定されている選択データ搬送装置2は局1とのデータ通信に参加可能である。
【0106】
本発明は上記の実施例に制限されるものではない。本発明では、連続して生成されたタイムスロット列TSSの異なる数のタイムスロットTSを選択することも可能であることに注意すべきである。たとえば、タイムスロット列TSS当たりタイムスロットTSの数は以前に判定された衝突に応じて制御可能である。さらに、タイムスロットレジスタに記憶可能でその後固定化される値は、たとえば、乱数発生器により、識別データブロックIDBの部分PMによる以外の方式で選択可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるデータ搬送装置と非接触式通信を行う書込み/読取り局の、必須部分を示す構成図。
【図2】 図1と同様に、本発明によるデータ搬送装置の必須部分を示す図。
【図3】 図1に示す書込み/読取り局でのプログラムの実行を示す流れ図。
【図4A】 図2に示すデータ搬送装置でのプログラムの実行を示す流れ図。
【図4B】 図2に示すデータ搬送装置でのプログラムの実行を示す流れ図。
【図5】 図1の書込み/読取り局と図2のデータ搬送装置の間の通信動作中に発生するデータブロックの時間序列を示す時間図。
【符号の説明】
1 局
2 データ搬送装置
3 順序付け手段
4 クロック信号生成器
5 第1生成手段
7 第2生成手段
8 接続部
9 タイムスロットカウンタ
10,11,12 接続部
13 符号化集団
15 変調手段
16 搬送波信号生成器
18 送信/受信手段
19 送信コイル
21 復調手段
22 復号手段
25 衝突検出手段
30 受信/送信手段
32 回路
33 第1端子
34 第2端子
35 順序付け手段
36 記憶手段
37 第1記憶区分
38 第2記憶部分
46 復調手段
48 クロック信号再生手段
50 DC電圧生成手段
52 リセット信号生成手段

Claims (6)

  1. 少なくとも読取りには適している局との非接触通信用に構成されたデータ搬送装置であって、
    データブロックを受信する受信手段と、データブロックを送信する送信手段とを含み、さらに、
    前記受信手段により受信されたデータブロックを受信する受信端子および、前記送信手段により送信されるデータブロックを送り出す送信端子を有している回路とを含み、前記回路は、
    それぞれが所定の数Nの連続タイムスロットから構成されている、連続するタイムスロット列の各タイムスロットを判定するように構成されたタイムスロット判定手段と、
    選択動作を起動するために局により送信され前記受信端子を介して受信される選択データブロックを処理するよう構成され、複数のデータ搬送装置からデータ搬送装置を選択するよう動作する第1処理手段と、
    前記第1処理手段により受信した選択データブロックを処理した後で、前記データ搬送装置の回路に記憶された識別データブロックを処理するよう構成されている第2処理手段と、
    を含み、前記第2処理手段による処理の後で、前記処理された識別データブロックは、タイムスロット列のn(1≦n≦N)番目のタイムスロットの期間に、前記送信端子を介して、前記送信手段に送られて、局に送信され、
    前記回路は更に前記データ搬送装置により局に送信された識別データブロックが前記局で正確に受信された後で、前記局により前記データ搬送装置に送信され前記受信端子を介して受信され前記データ搬送装置の前記回路を選択状態に設定することができる応答データブロックを 処理する第3処理手段を含む、データ搬送装置において、
    前記データ搬送装置の前記回路はタイムスロット固定手段を備え、前記タイムスロット固定手段により、前記第3処理手段による応答データブロックの処理に続いて、連続するタイムスロット列の各n番目のタイムスロットがデータ搬送装置の回路に固定可能であり、
    前記データ搬送装置の前記回路は制御手段を備え、前記制御手段により、前記データ搬送装置の前記回路を各n番目のタイムスロットに固定した後で、前記データ搬送装置と局の間の通信が、前記データ搬送装置の前記回路に固定された各n番目のタイムスロットの間だけ可能になることを特徴とするデータ搬送装置。
  2. 前記タイムスロット固定化手段は、前記データ搬送装置の前記回路に固定されたn番目のタイムスロットの番号nが記憶可能であるタイムスロットレジスタを備えていることを特徴とする請求項1記載のデータ搬送装置。
  3. 前記タイムスロット判定手段はタイムスロットカウンタにより形成され、前記制御手段は前記タイムスロットレジスタの内容と前記タイムスロットカウンタの内容が供給される比較器を含み、前記比較器は、前記供給された内容が一致する場合には、各n番目のタイムスロットにおいて前記データ搬送装置と局の間の通信を可能にすることを特徴とする請求項2記載のデータ搬送装置。
  4. 回路であって、
    受信したデータブロックを受信する受信端子と、
    送信するデータブロックを送り出す送信端子と、
    それぞれが所定の数Nの連続するタイムスロットから成る連続タイムスロット列の各タイムスロットを判定するように構成されたタイムスロット判定手段と、
    選択動作を起動するために、少なくとも読取りには適している局により送信され、受信端子を介して受信され、複数の回路から上記回路を選択するよう作用する選択データブロックを処理するよう構成された第1処理手段と、
    前記第1処理手段により受信した選択データブロックの処理の後で、前記回路に記憶された識別データブロックを処理するように構成された第2処理手段と、 を含み、前記識別データブロックは、前記第2処理手段による処理の後で、タイムスロット列のn(1≦n≦N)番目のタイムスロット中に、前記送信端子に送られて、局に送られ、
    さらに、
    前記回路により局に送信された識別データブロックの前記局での正確な受信の後で、前記回路に前記局により送信され、前記受信端子を介して受信され、前記回路を選択状態に設定可能にする応答データブロックを処理するよう構成される第3処理手段と、を含む回路において、
    前記回路はタイムスロット固定手段を備え、前記タイムスロット固定手段により、前記第3処理手段による応答データブロックの処理に続いて、連続するタイムスロット列のn番目のタイムスロットが前記回路に固定可能になり、
    前記回路は制御手段を備え、前記制御手段により、前記各n番目のタイムスロットに前記回路を固定した後で、前記回路と局の間の通信が、前記回路に固定された前記各n番目のタイムスロットのみで可能になることを特徴とする回路。
  5. 前記タイムスロット固定化手段はタイムスロットレジスタを備えており、前記レジスタには、前記回路に固定されたn番目のタイムスロットの番号nが記憶可能であることを特徴とする請求項4記載の回路。
  6. 前記タイムスロット判定手段はタイムスロットカウンタにより形成され、前記制御手段は前記タイムスロットレジスタの内容と前記タイムスロットカウンタの内容が供給可能な比較器を備え、前記比較器は、前記受信した内容が一致する場合には、前記各n番目のタイムスロットで前記回路と局の間の通信を可能にすることを特徴とする請求項5記載の回路。
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