JP4269743B2 - Method for producing catalytic reactor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一方の面に凹部が形成された第一の基板の前記凹部に蓋をするように第二の基板を接合することによってこの凹部が内部空間となり、この内部空間に触媒が設けられた触媒反応器を製造する触媒反応器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、高いエネルギー利用効率を実現できる燃料電池についての研究・開発が盛んにおこなわれている。燃料電池は、燃料と大気中の酸素とを電気化学的に反応させて化学エネルギーから電気エネルギーを直接取り出すものであり、将来性に富む有望な電池であると位置付けられている。燃料電池に用いる燃料としては水素が挙げられるが、常温で気体であることによる取り扱い・貯蔵に問題がある。そこで、アルコール類及びガソリンといった液体燃料を用いれば、液体燃料と水蒸気を高温に加熱して反応させることによって発電に必要な水素を生成する改質装置が必要であるが、液体燃料を貯蔵するためのシステムが比較的小型になる。燃料改質型の燃料電池を小型の電子機器の電源として用いる場合には、燃料電池だけでなく改質装置も小型化する必要がある。
【0003】
一方、複数の基板を接合してなる小型のケミカルマイクロリアクタを用いることによって微量の化学反応を行うことが特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたマイクロリアクタの製造方法を簡単に説明すると、まず一方の面に流路となる溝が形成されたポリスチレン製の第一の基板を形成し、この溝に蓋をするように第二の基板を紫外線硬化樹脂で接着することによって溝が流路を形成している。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−102681号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなマイクロリアクタ内で起きる化学反応は、触媒を用いることで促進されるが、流路が微細なために流路内に触媒を効率的に担持することが困難であるといった問題を生じていた。
特にマイクロリアクタの基板としてシリコン基板を用いた場合、シリコン基板の高精細な溝に金属粒子等を含む触媒を吹き付けても、溝の側壁と底辺の壁に均等な厚さでむらなく触媒を担持させることが難しかった。また基板同士を貼り合わせて流路を形成するために、基板の貼り合わせ面に触媒が存在すると、良好に基板同士を接合できないばかりでなく、触媒のために基板間に生じる隙間によって流路から流体が漏れてしまい、機能しないといった問題を引き起こしてしまった。この問題を解決するため、触媒を溝に合わせてパターニングするために溝表面の触媒層上にフォトマスクを形成して不要部分の触媒層をエッチング除去すると、パターニング後にフォトマスクを除去する際のエッチング液等の除去剤によって溝に形成された触媒層が損傷したり、触媒としての機能を低下させてしまうことがある。
そこで、本発明の目的は、反応が十分促進できる程度の触媒層を簡易に形成できる触媒反応器の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の触媒反応器の製造方法は、例えば図6に示すように、
一方の面(例えば、面54a)に凹部(例えば、溝56a)が形成された第一の基板(例えば、第一基板54)の前記一方の面に吸着膜(例えば、金属酸化物膜70)を成膜する工程と、
次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記凹部に残留した吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
次いで、前記第一の基板の他方の面と前記凹部の一部が貫通する貫通孔を形成する工程と、
次いで、第二の基板(例えば、第二基板55)を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明では、凹部が形成された面に吸着膜を形成すると、凹部の内壁面にも吸着膜が形成され、次にその面を平面的に研磨するだけで、凹部以外の部分では吸着膜が除去され、凹部の内壁面に吸着膜を残留させることができる。その後に、凹部が形成された面に触媒含有液を塗布すると、触媒は吸着膜が除去された部分よりも優先的に凹部に残留した吸着膜に吸着するから、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることは殆どない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合すると、凹部が流路となり流路の内壁面に触媒が形成されている。ここで、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、凹部に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
更には、第一の基板に有する貫通孔の吸着膜や触媒による目詰まりを回避することができる。
なお、吸着とは、物理的又は化学的に、係止、結合、担持のいずれをも含む。
【0008】
請求項2に記載の発明の触媒反応器の製造方法は、例えば図7に示すように、
一方の面(例えば、面54a)に凹部(例えば、溝56a)が形成された第一の基板(例えば、第一基板54)の前記一方の面に吸着膜(例えば、金属酸化物膜70)を成膜する工程と、
次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
次いで、前記第一の基板の他方の面と前記凹部の一部が貫通する貫通孔を形成する工程と、
次いで、第二の基板(例えば、第二基板55)を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、凹部が形成された面に吸着膜を形成すると、凹部の内壁面にも吸着膜が形成され、次にその面に触媒含有液を塗布すると吸着膜に触媒が吸着する。次にその面を平面的に研磨するだけで凹部以外の部分では吸着膜とともに触媒も除去され、凹部の内壁面には吸着膜とともに触媒も残留する。従って、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることがない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合すると、凹部が流路となり流路の内壁面に触媒が形成されている。ここで、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、第一の基板の一方の面に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
更には、第一の基板に有する貫通孔の吸着膜や触媒による目詰まりを回避することができる。
なお、上記吸着は、物理的又は化学的に、係止、結合、担持のいずれをも含む。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の触媒反応器の製造方法において、前記吸着膜が金属酸化物膜であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の触媒反応器の製造方法において、前記第一の基板の一方の面に沿って連続して形成された溝であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の具体的な態様について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
図1は、本発明の製造方法により製造された触媒反応器を組み込んだ燃料電池式発電システム1を一部破断して示した斜視図である。
【0013】
図1に示すように、燃料電池式発電システム1は、燃料99を貯蔵する燃料貯蔵モジュール2と、本発明の製造方法により製造された触媒反応器である改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44を具備した小型改質装置40を内蔵するとともに燃料貯蔵モジュール2に貯蔵された燃料99を用いて発電を行う発電モジュール3と、を備える。
【0014】
燃料貯蔵モジュール2は略円筒状の筐体4を有しており、この筐体4が発電モジュール3に対して着脱自在に取り付けられるようになっている。筐体4の頭頂部には円形の貫通孔5が形成されており、筐体4の外周側には、発電モジュール3で生成された副生成物の水を流通させるための第一排水管6が形成されている。燃料貯蔵モジュール2の底部には、排水用の水を貯留する排水容器7(図2に図示)が配設されており、この排水容器7に上記第一排水管6が接続されている。
【0015】
筐体4の内部には燃料タンク8が収納されており、燃料タンク8の外周面の一部が筐体4の外部に露出している。燃料タンク8の内部には液体の燃料99が貯蔵されている。燃料タンク8は、内部空間を有した透明又は半透明な円柱状の部材であって、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等の材料から構成されている。燃料タンク8の一部が露出しており、燃料タンク8が透明又は半透明であるため、燃料タンク8を通じて内部の燃料99の有無及び残量を容易に確認できるようになっている。
【0016】
燃料99は、液状の化学燃料と水との混合液であり、化学燃料としてはメタノール,エタノール等のアルコール類やガソリンといった水素元素を含む化合物が適用可能である。本実施形態では、燃料99としてメタノールと水とを等モルで均一に混合した混合液を用いている。
【0017】
燃料タンク8の頭頂部には、燃料99を発電モジュール3に供給するための供給口10が突出して筐体4の貫通孔5にまで挿入されるように配設されており、供給口10の内部には、供給口10全体を閉塞する閉塞膜11が配設されている。燃料タンク8の内部には、図1において上下方向に延在して供給口10に挿入された供給管12が配設されている。この供給管12は、燃料タンク8の底部から供給口10内の閉塞膜11のすぐ下方にまで延在している。閉塞膜11によって供給口10が閉塞されることによって、燃料タンク8から外部に燃料98が漏出することが防止されている。
【0018】
次に、発電モジュール3について説明する。
発電モジュール3は、略円筒状の筐体30と、筐体30の内部に配設された小型改質装置40と、小型改質装置40の周囲であって筐体30の外周面側に配設された燃料電池91と、を備える。
【0019】
燃料電池91の外側であって筐体30の外周面には、空気中の酸素を吸気するための複数のスリット31,31,…が互いに平行に並んだ状態で形成されている。
【0020】
筐体30の頭頂部には、外部のデバイスに電気エネルギーを供給するための端子32が配設されており、端子32の周囲であって筐体30の頭頂部には、副生成物の二酸化炭素及び水蒸気等を排気するための複数の通気孔33,33,…が形成されている。
【0021】
筐体30の外周側には第二排水管34が配設されている。この第二排水管34は、筐体30の底部から下方に突出し、燃料貯蔵モジュール2の第一排水管6に対応する位置に配されている。第二排水管34は燃料電池91で生成された副生成物の水を流通させるためのものであり、副生成物の水は第二排水管34及び第一排水管6を通じて排水容器7へ排水されるようになっている。
また、第二排水管34にはバルブ35が配設されており、筐体30に設けられた水導入管36がバルブ35を介して第二排水管34に通じている。バルブ35及び水導入管36は燃料電池91で生成された副生成物の水を小型改質装置40に必要に応じて導入させるものであり、これにより燃料タンク8中の燃料99に含有した化学燃料の濃度をより高くすることができる。
【0022】
筐体30の底部であってその中央部には、吸入ニップル部37が下方に突出するように配設されている。吸入ニップル部37には、先端から中心線に沿って貫通する流路が形成されている。吸入ニップル部37は、燃料貯蔵モジュール2の貫通孔5に対応する位置に配されており、燃料タンク8から燃料99を吸入するためのものである。
【0023】
以上のような燃料貯蔵モジュール2及び発電モジュール3において、燃料タンク8を収納した燃料貯蔵モジュール2を発電モジュール3に取り付ける(接続する)と、両モジュール2,3の接続箇所の外周側では、発電モジュール3の第二排水管34が燃料貯蔵モジュール2の第一排水管6と接続される。これにより、第二排水管34が第一排水管6に通じ合い、発電モジュール3で生成された副生成物の水を、第二排水管34から第一排水管6へと流通させて排水容器7に排出可能な状態となる。
【0024】
一方、両モジュール2の接続箇所の中央部では、発電モジュール3の吸入ニップル部37が燃料貯蔵モジュール2の貫通孔5及び燃料タンク8の供給口10に挿入され、供給口10の閉塞膜11を突き破る。これにより、吸入ニップル部37が燃料タンク8の供給管12と通じ合い、燃料タンク8に貯蔵された燃料99を供給管12から吸入ニップル部37へと供給可能な状態となる。
【0025】
次に、図2、図3を用いて発電モジュール3に内蔵された小型改質装置40について説明する。ここで、図2は燃料電池式発電システム1の構成を示したブロック図であり、図3は小型改質装置40を破断して示した断面図である。
【0026】
図2、図3に示すように、小型改質装置40は、燃料タンクから供給された燃料99を蒸発させるための蒸発器41と、蒸発器41で気化した燃料99から水素ガスと二酸化炭素ガスを生成するための改質反応器42と、改質反応器42から供給された混合気に含まれる一酸化炭素ガスと水から二酸化炭素と水素ガスを生成するための水性シフト反応器43と、水性シフト反応器43から供給された混合気に含まれる一酸化炭素ガスを酸化させて一酸化炭素ガスを除去するための選択酸化反応器44と、を備える。そして、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43、選択酸化反応器44の順に積み重なっている。
【0027】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44は何れも、反応のための内部空間を形成した反応容器本体50と、反応容器本体50及びその内部空間を加熱するために反応容器本体50の外壁に設けられたヒータ51と、反応容器本体50及びヒータ51を内側に内包した断熱パッケージ52と、を備える。
【0028】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れの断熱パッケージ52も、ガラス等の比較的熱伝導率の低い断熱材で形成されている。断熱パッケージ52の内壁には、Au、Ag、Al等で形成された輻射反射膜(図示略)が形成されている。輻射反射膜は赤外線を含む電磁波に対して高反射率で反射するものであり、内部の反応容器本体50で発された電磁波が輻射反射膜で反射されることによって断熱パッケージ52に熱が伝わることが抑えられている。これにより、電磁波による輻射熱が断熱パッケージ52外に放熱することを防止できるようになっている。
【0029】
また、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れについても、断熱パッケージ52内の内部空間が真空に設けられているか、又は断熱パッケージ52内の内部空間にフッ素を含むメタン若しくはエタンの多ハロゲン化誘導体ガス(フレオン(商品名)ガス)又は炭酸ガスが充填されている。フッ素を含むメタン又はエタンの多ハロゲン化誘導体ガスとしては、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等がある。
【0030】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れについても、断熱パッケージ52の内壁の各入隅には、支持体53,53,…がそれぞれ配設されている。そして、反応容器本体50は、各支持体53により支持された状態で断熱パッケージ52の内壁から離れるようにして、断熱パッケージ52の内部に配設されている。
【0031】
蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れの反応容器本体50も、シリコン結晶、アルミニウム、ガラス等の材料で形成された二枚の基板54,55を互いに重ね合わせて接合した構造を有している。そして、図4には反応容器本体50の斜視図が示されているが、この図に示す通り、第一基板54と第二基板55との接合部には、接合面に沿った葛折り状のマイクロ流路56が形成されている。図3に示す通り、マイクロ流路56の長手方向に直角な断面形状は、アーチ状を呈している。
【0032】
図5(a)は接合前の第一基板54の一方の面54aを示した平面図であり、図5(b)は第一基板54の他方の面54bを示した平面図である。第一基板54の一方の面54aにはその面54aに沿った葛折り状の溝56aが形成されている。詳細には、溝56aは、縦方向に長尺となる縦直線部56bと横方向に長尺となる横直線部56cとが溝56aの一方の端部から他方の端部に向かうにつれて交互に連なるように形成されている。そして、マイクロ流路56は第一基板54の溝56a側の面54aを第二基板55に向かい合わせて第一基板54と第二基板55とを接合することによって形成されており、第二基板55によって蓋をされた溝56aがマイクロ流路56となる。マイクロ流路56としての溝56aは、第一基板54の一方の面54aにフォトリソグラフィー法・エッチング法等を適宜施すことによって形成されている。
【0033】
第一基板54の他方の面54b、つまり反応容器本体50の外壁には、葛折り状のヒータ51が形成されている。このヒータ51は、電気抵抗性発熱体、半導体性発熱体を薄膜状に成膜したものであり、電流が流れたり電圧が印加されたりすることによって電気エネルギーで発熱するものである。葛折り状のヒータ51の両端部にはそれぞれリード線(図示略)が接続されており、どちらのリード線も断熱パッケージ52を貫通して外部にまで延出しており、リード線を通じてヒータ51に電気エネルギーが供給されるようになっている。なお、リード線が貫通している箇所は密閉されており、断熱パッケージ52の内部空間と外部との間で気体がリークしないようになっている。
【0034】
図3及び図4に示すように、マイクロ流路56の一方の端部には、流入管57が接続されており、マイクロ流路56の他方の端部には、流出管58が接続されている。流入管57は、第二基板55及び断熱パッケージ52を貫通して反応容器本体50から断熱パッケージ52の外部にまで延出している。流出管58も、第一基板54及び断熱パッケージ52を貫通して反応容器本体50から断熱パッケージ52の外部にまで延出している。
【0035】
そして、蒸発器41の流入管57は吸入ニップル部37に通じており、燃料タンク8に貯蔵された燃料99が吸入ニップル部37及び流入管57を通じてマイクロ流路56に供給されるようになっている。また、蒸発器41の流入管57と吸入ニップル部37との間には、ポンプ(図示略)が設けられており、このポンプによって蒸発器41の流入管57に流れ込む燃料99の流量を調節できるようになっている。
【0036】
蒸発器41の流出管58は改質反応器42の流入管57に通じており、改質反応器42の流出管58は水性シフト反応器43の流入管57に通じており、水性シフト反応器43の流出管58は選択酸化反応器44の流入管57に通じている。選択酸化反応器44の流出管58は、後述する燃料電池91の燃料極にまで通じている。
【0037】
また、選択酸化反応器44のマイクロ流路56には空気流入管60が通じており、この空気流入管60は断熱パッケージ52を貫通して外部にまで延出している。この空気流入管60はバルブ又はポンプを介してスリット31にまで通じており、外気がスリット31及び空気流入管60を介して選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給されるようになっている。
【0038】
改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の何れの反応容器本体50でも、金属、金属酸化物等の触媒からなる触媒層59がマイクロ流路56の内壁面に設けられている。この触媒層59は、金属酸化物膜に触媒が吸着することでこの金属酸化物膜に担持されたものである。以降、吸着は、物理的又は化学的に、係止、結合、担持のいずれをも含む。改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の間で、触媒層59は同じ材料で形成されていても良いし、異なる材料で形成されていても良い。また、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44何れでも、一つの反応器の触媒層59が一種類の材料で形成されていても良いし、複数種類の材料で形成されてマイクロ流路56内の場所によって異なっていても良い。
【0039】
特に、改質反応器42の触媒層59は、化学反応式(1)のように、メタノールと水とを反応させて二酸化炭素と水を生成することを促進させるものである。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 … (1)
【0040】
一方、水性シフト反応器43の触媒層59は、化学反応式(2)のように、一酸化炭素と水を反応させて二酸化炭素と水素を生成することを促進させるものである。
CO+H2O→CO2+H2 … (2)
【0041】
また、選択酸化反応器44の触媒層59は、化学反応式(3)のように、混合気中の一酸化炭素を選択して、一酸化炭素と酸素を反応させて二酸化炭素を生成することを促進させるものである。
2CO+O2→2CO2 … (3)
【0042】
なお、本実施形態では蒸発器41のマイクロ流路56の内壁面には触媒層が設けられていないが、化学反応式(1)の反応を促進させる触媒層が蒸発器41のマイクロ流路56の内壁面に設けられても良い。
【0043】
次に、燃料電池91について説明する。燃料電池91は、触媒微粒子を含有させた又は触媒微粒子を付着させた燃料極(カソード)と、触媒微粒子を含有させた又は触媒微粒子を付着させた空気極(アノード)と、燃料極と空気極との間に挟まれたフィルム状のイオン伝導膜と、を具備するものである。
【0044】
燃料電池91においては、電気化学反応式(4)に示すように、燃料極に水素ガスが供給されると、燃料極の触媒により電子の分離した水素イオンが発生し、水素イオンがイオン伝導膜を通じて空気極へ伝導し、燃料極より電子が取り出されるようになっている。
3H2→6H++6e- … (4)
一方、電気化学反応式(5)に示すように、空気極に酸素ガスが供給されると、イオン導電膜を通過した水素イオンと、酸素ガスと、電子とが反応して、水が副生成物として生成されるようになっている。
6H++3/2O2+6e-→3H2O … (5)
燃料電池91で以上のような電気化学反応が起こることによって、電気エネルギーが生成されるようになっている。
【0045】
次に、図6、図7を用いて、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44の製造方法について説明するが、このうち改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44に本発明の触媒反応器製造方法を適用する。
【0046】
まず、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44のそれぞれについて、両面が平坦である正方形状又は矩形状の基板54,55を準備する。
【0047】
そして、第一基板54の一方の面54aにフォトリソグラフィー法によってマスク(レジスト)を施すが、マスクによって覆われていない部分つまり第一基板54の一方の面54aで露出した部分の形状は葛折り状とされている。そして、第一基板54の一方の面54aに対してエッチングを行うことによって、第一基板54の一方の面54aの露出した部分が除去される。このようなフォトリソグラフィー法・エッチング法による形状加工によって、葛折り状であり断面形状アーチ状である溝56aを第一基板54の一方の面54aに形成する。その後、マスクを除去する(図6(a)又は図7(a)に図示)。なお、溝56aの形成は、フォトリソグラフィー法・エッチング法によらず、研削、ブラスト法、その他の機械的手法、化学的手法であっても良い。また、射出成形法、金型成形法、その他のモールド成形法により予め溝56aを有した第一基板54を成形しても良い。
【0048】
次に、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44のそれぞれについて、以下の二通りの方法のどちらかのようにして溝56aの内壁面に触媒層59を形成する。
【0049】
〔方法(1)〕
まず、図6(b)に示すように、第一基板54の溝56aが形成された面54aの一面(溝56aの内壁面も含む。)に吸着膜としての金属酸化物膜70を成膜する。金属酸化物膜70は多孔質であり、その表面積が見かけ上の面積より遙かに大きい。金属酸化物膜70の成膜方法としては、ゾルゲル法、化学蒸着法(CVD法)、物理蒸着法(PVD法)、スパッタリング法、その他のコーティング法が挙げられる。また、第一基板54の面54aの一面に金属膜を蒸着法、スパッタリング法等で形成し、その金属膜を熱酸化法、陽極酸化法等で酸化させることによって、金属酸化物膜70を成膜しても良い。
【0050】
以下、ゾルゲル法によって金属酸化物膜70を成膜する方法について詳細に説明する。まず、アルミニウムイソプロポキシドを水に溶かし、濃度0.1〜2mol/lのアルミニウムイソプロポキシド水溶液を調製する。次に、調製した水溶液を加熱すると水溶液中で加水分解が起こり、水酸化アルミニウムの微粒子とイソプロピルアルコールに分解してゾルが得られる。ここで、加熱温度及びその加熱温度の保持時間に応じて水酸化アルミニウムの粒子径を調製することができるが、溶液を80℃で24時間保持すると、10nm程度の水酸化アルミニウムの粒子径を得ることができた。そして、発生したイソプロピルアルコールを十分に揮発させた後、水酸化アルミニウム粒子の成長を止めるために安定剤をゾルに投入する。使用する安定剤としては酸又はアルカリで良いが、水酸化アルミニウム1molに対して0.1molの硝酸を投入することによって、水酸化アルミニウム粒子の成長が止まった。このように調製したゾルを室温まで冷却し、溝56aが形成された第一基板54をゾルに浸漬する(ディップコート法)。そして、ゾルから第一基板54を引き上げた後に、酸素が存在する雰囲気(大気)中でその第一基板54を360℃に焼成することにより、γ−アルミナの前駆体であるベーマイト膜が金属酸化物膜70として得られる。
【0051】
第一基板54の一方の面54aに金属酸化物膜70を成膜したら、その面54aに対して平面的に、機械的研磨(Mechanical Polishing)、化学的研磨(Chemical Polishing)及び機械化学的研磨(Chemical Mechanical Polishing)のいずれかの研磨を行う。ここで、第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分の金属酸化物膜70を除去する程度の研磨であって、溝56aの内壁面に金属酸化物膜70が残留する程度の研磨を行い、第一基板54の一方の面54aを平滑化して溝56aを除去する程度の研磨は行わない。従って、図6(c)に示すように、第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分では第一基板54が露出し、溝56aの内壁面では金属酸化物膜70が露出している。この時の研磨によって第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分を鏡面仕上げしても良い。
【0052】
次に、金属、金属酸化物といった触媒を分散した触媒分散液又は触媒を溶解した触媒溶液に第一基板54を浸漬する(ディップコート法)。第一基板54の露出した部分が緻密であり、第一基板54に対して金属酸化物膜70が粗いから、触媒が第一基板54よりも金属酸化物膜70に優先的に吸着する。従って、図6(d)に示すように溝56aの内壁面のみに触媒層59が形成される。触媒層59は、多孔質の金属酸化物膜70の表面に広く形成されているので見かけ上よりも表面積が大きい。なお、触媒分散液又は触媒溶液は改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて準備するが、上述したように用いる触媒の材料は改質反応器42の場合には上記化学反応式(1)を促進するもの、水性シフト反応器43の場合には上記化学反応式(2)を促進するもの、選択酸化反応器44の場合には上記化学反応式(3)を促進するものを用いる。また、触媒分散液又は触媒溶液を第一基板54の一方の面54aに塗布するのであれば、ディップコート法によらず、スピンコート法、ロールコート法、液滴吐出法(インクジェット法)、ディスペンサ法によって触媒分散液又は触媒溶液を第一基板54の面54aに塗布しても良い。何れの塗布方法でも、触媒が第一基板4よりも金属酸化物膜70に優先的に吸着する。
【0053】
〔方法(2)〕
まず、上記方法(1)の場合と同様に、図7(b)に示すように、第一基板54の溝56aが形成された面54aの一面(溝56aの内壁面も含む。)に吸着膜としての金属酸化物膜70を成膜する。
【0054】
次に、金属、金属酸化物といった触媒を分散した触媒分散液又は触媒を溶解した触媒溶液に第一基板54の面54aの一面に塗布すると、触媒が金属酸化物膜70に吸着し、図7(c)に示すように金属酸化物膜70上に触媒層59が一面(溝56aの内壁面も含む。)に形成される。ここで、溝56aの内壁面でも触媒層59が形成される。触媒層59を形成する方法としては、ディップコート、スピンコート法、ロールコート法、液滴吐出法(インクジェット法)、ディスペンサ法等が挙げられる。なお、触媒分散液又は触媒溶液は改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて準備するが、上述したように用いる触媒の材料は改質反応器42の場合には上記化学反応式(1)を促進するもの、水性シフト反応器43の場合には上記化学反応式(2)を促進するもの、選択酸化反応器44の場合には上記化学反応式(3)を促進するものを用いる。
【0055】
次に、第一基板54の一方の面54aに対して機械的研磨、化学的研磨、機械化学的研磨といった研磨を行う。ここで、第一基板54の面54aのうち溝56a以外の部分の触媒層59及び金属酸化物膜70を除去する程度の研磨であって、溝56aの内壁面に触媒層59及び金属酸化物膜50が残留する程度の研磨を行い、第一基板54の一方の面54aを平滑化して溝56aを除去する程度の研磨は行わない。従って、図7(d)に示すように、第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分では第一基板54が露出し、溝56aの内壁面では触媒層59が露出している。この時の研磨によって第一基板54の一方の面54aのうち溝56a以外の部分を鏡面仕上げしても良い。
【0056】
以上の方法(1)又は方法(2)を行った後に第一基板54を洗浄する。そして、第二基板55であって溝56aの一方の端部に対応した部分に貫通孔57aを形成し、第一基板54であって溝56aの他方の端部に貫通孔(図示略)を形成する。第二基板55に形成した貫通孔57aは、流入管57を挿入するためのものであり、第一基板54に形成した貫通孔は、流出管58を挿入するためのものである。
【0057】
そして、第一基板54の他方の面54bに対して、CVD法、PVD法、スパッタリング法といった成膜方法、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を適宜行うことによって、葛折り状のヒータ51を形成する。
【0058】
次いで、図6(e)、図7(e)に示すように、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて、第一基板54の溝56aが形成された面54aを第二基板55に対向させて第一基板54を第二基板55に接合する。接合方法としては、陽極接合法が挙げられる。以上により、マイクロ流路56が形成されて反応容器本体50が完成する。
【0059】
次いで、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれについて、第二基板55の貫通孔57aに流入管57を挿入し、第一基板54の貫通孔に流出管58を挿入し、更にヒータ51にリード線を接続する。選択酸化反応器44については、マイクロ流路56に空気流入管60も接続する。その後、流入管57、流出管58及びリード線が断熱パッケージ52の内部から外部に延出するように反応容器本体50を断熱パッケージ52でパッケージングすると、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44が完成する。次いで、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44を順に積み重ねて、蒸発器41の流出管58を改質反応器42の流入管57に接続し、改質反応器42の流出管58を水性シフト反応器43の流入管57に接続し、水性シフト反応器43の流出管58を選択酸化反応器44の流入管57に接続する。以上により小型改質装置40が完成する。この小型改質装置40、筐体30、燃料電池31等をアセンブリーすれば、発電モジュール3が完成する。
【0060】
次に、燃料電池式発電システム1の動作について説明する。
まず、燃料電池式発電システム1が起動すると、蒸発器41、改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44それぞれのヒータ51が発熱する。更に、発電モジュール3内の各バルブ・各ポンプの動作により、外部の空気がスリット31,31,…に吸引されて燃料電池91の空気極及び選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給されるとともに、燃料タンク8内の燃料99が吸入ニップル部37に吸引され蒸発器41の流入管57を通じて蒸発器41のマイクロ流路56に供給される。
【0061】
燃料99は蒸発器41のマイクロ流路56を流れている時に蒸発器41のヒータ51の熱によって蒸発する。燃料99の気化により燃料99がメタノールと水との混合気に相変化し、蒸発器41のマイクロ流路56内の気圧が高くなって対流が生じ、混合気が流体として化学的に変化しながら蒸発器41から改質反応器42、水性シフト反応器43、選択酸化反応器44及び燃料電池91までこの順に流動する。
【0062】
混合気流体は改質反応器42のマイクロ流路56を流動している時に改質反応器42のヒータ51によって加熱され、更に改質反応器42の触媒層59によって上記化学反応式(1)のような反応が促進される。これにより、改質反応器42では、混合気から水素ガスと二酸化炭素ガスが生成される。
【0063】
また、改質反応器42のマイクロマイクロ流路56を流れている混合気が完全に水素ガスと二酸化炭素ガスに改質されない場合もあり、化学反応式(6)のような化学反応も僅かに起こり、二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガス及び水が生成される。
2CH3OH+H2O→5H2O+CO+CO2 … (6)
【0064】
改質反応器42のマイクロマイクロ流路56で生成された水素ガス、二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガス及び水蒸気からなる混合気は、水性シフト反応器43のマイクロ流路56に供給される。水性シフト反応器43のマイクロ流路56に供給された混合気は、そのマイクロ流路56を流動している時に水性シフト反応器43のヒータ51によって加熱され、更に水性シフト反応器43の触媒層59によって上記化学反応式(2)のような反応が促進される。これにより、混合気が無毒化される。
【0065】
そして、水性シフト反応器43を流動した混合気は、選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給される。また、外気中の空気がスリット31及び空気導入管60を通じて選択酸化反応器44のマイクロ流路56に供給され、混合気と空気が混合する。空気を含む混合気が、選択酸化反応器44のマイクロ流路56を流動している時に選択酸化反応器44のヒータ51によって加熱され、更に選択酸化反応器44の触媒層59によって上記化学反応式(3)のような反応が促進される。ここで、選択酸化反応器44の触媒層59が化学反応式(3)の化学反応を選択的に促進するから、混合気に含まれる水素は殆ど酸化しない。
【0066】
選択酸化反応器44のマイクロマイクロ流路56を流れている混合気が流出管58に至る時点では、その混合気には一酸化炭素が殆ど含まれず、水素ガス及び二酸化炭素ガスの濃度が非常に高い。そして、水素ガス及び二酸化炭素ガスの濃度が高い混合気は、選択酸化反応器44の流出管58を流れて、燃料電池91の燃料極に供給される。燃料電池91では、混合気中の水素ガスが燃料極で上記電気化学反応式(4)のような反応をし、スリット31,31,…を通じて空気極に酸素ガスが供給されて空気極で上記電気化学反応式(5)のような反応をする。電気化学反応式(4)、(5)のような電気化学反応によって燃料電池91で電気エネルギーが生成される。生成された電気エネルギーは外部のデバイスに供給されたり、内部のヒータ51,51,…、ポンプ、バルブその他を駆動するためのエネルギーに利用されたり、内部の蓄電部に貯蔵されたりする。また、空気極で生成された水は、通気孔33,33,…を通じて外部に排出されたり、排水管34,6を通じて排水容器7に排水されたりする。排水容器7では水が貯留される。
【0067】
次に、本実施形態の効果について説明する。
方法(1)では、第一基板54の一方の面54aに金属酸化物膜70を形成すると、溝56aの内壁面にも金属酸化物膜70が形成され、次にその面54aを研磨すると溝56a以外の部分では金属酸化物膜70が除去され、溝56aの内壁面には金属酸化物膜70が残留する。その後に、第一基板54の一方の面54aに触媒分散液又は触媒溶液を塗布すると、触媒は金属酸化物膜が除去された部分よりも優先的に溝56aに残留した金属酸化物膜70に吸着するから、従来のように触媒が溝56aからはずれた部分に形成されることは殆どない。そして、第二基板55を第一基板54の一方の面54aに接合しても、触媒が溝56aからはずれた部分に形成されていないので、第一基板54と第二基板55との接合性が弱くなることを回避することができる。
【0068】
また、溝56aに金属酸化物膜70を成膜し、その金属酸化物膜70に触媒を吸着させているから、第一基板54及び第二基板55が金属製でなくても流路56の内壁面に触媒層59を設けることができ、第一基板54及び第二基板55の材料を金属に限定しなくても済む。
【0069】
更には、第一基板54の溝56a以外の部分にマスクを施さずとも、流路56の内壁面に触媒層59を設けることができるから、触媒層59がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
【0070】
方法(2)では、第一基板54の一方の面54aに金属酸化物膜を形成すると、溝の内壁面にも金属酸化物膜が形成され、次にその面54aに触媒分散液又は触媒溶液を塗布すると金属酸化物膜70に触媒が吸着する。次にその面54aを研磨すると溝56a以外の部分では金属酸化物膜70とともに触媒層59も除去され、溝56aの内壁面には金属酸化物膜70とともに触媒層59も残留する。従って、従来のように触媒が溝56aからはずれた部分に形成されることがない。そして、第二基板55を第一基板54の一方の面54aに接合しても、触媒が溝56aからはずれた部分に形成されていないので、第一基板54と第二基板55との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、方法(1)の場合と同様に、第一基板54及び第二基板55の材料を金属に限定しなくても済む上、触媒層59がマスクの除去液等で損傷するということも回避することができる。
【0071】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更をおこなっても良い。
例えば、上記実施形態では溝56aがアーチ状の断面形状に形成されているが、溝56aを流れる流体が滞留しにくく、且つ流体が触媒層59に効率的に接触できるのであれば、溝56aの断面形状は底が頂点となる三角形状であっても良いし、底が底辺となる四角形状であっても良く、その他の多角形や幾何学的な形状であってもよい。
【0072】
第一基板54と第二基板55との接合面に形成される内部空間が流路56であったが、直方体状、半球状等を呈したチャンバー(内部空間)であっても良い。この場合は、第一基板54の一方の面54aに形成する凹部は葛折り状の溝56aではなく、チャンバーの形状に合わせた凹部である。
【0073】
また、上記実施形態では第二基板55の接合面が平坦とされているが、接合面を中心として第一基板54の溝56aと対称的な溝を第二基板55の接合面に形成しても良い。この場合、第一基板54と第二基板55を接合すると、第一基板54の溝56aと第二基板55の溝が重なる。
【0074】
また、上記実施形態では本発明の方法で製造された触媒反応器を改質反応器42、水性シフト反応器43及び選択酸化反応器44に適用した場合を例に挙げて説明したが、触媒反応を行うための他の反応器、例えば燃料と酸素を酸化させて燃焼させる触媒燃焼器に適用しても良い。
【0075】
また、上記実施形態ではヒータ51が第一基板54の他方の面54bに形成されているが、第二基板55に形成されていても良い。特に、第一基板54と第二基板55との接合面を中心として溝56aと対称的な平面形状を呈した葛折り状のヒータを第二基板55の接合面に形成しても良い。この場合には、第一基板54と第二基板55を接合すると、第一基板54の溝56aに第二基板55のヒータが重なり、マイクロ流路56にヒータが露出した状態となる。
【0076】
また、フォトリソグラフィー法・エッチング法を用いて、第一基板54と第二基板55との接合面を中心として溝56aと対称的な平面形状を呈した葛折り状の金属酸化物膜を第二基板55の接合面に形成し、第二基板55の接合面に触媒分散液又は触媒溶液を塗布することによって第二基板55に形成された金属酸化物膜に優先的に触媒を吸着させても良い。この場合には、第一基板54と第二基板55を接合すると、第一基板54の溝56aに第二基板55の金属酸化物膜及び吸着した触媒が重なり、第二基板55の金属酸化物膜に吸着した触媒が露出した状態となる。この場合でも、第二基板55の金属酸化物膜が形成されていない部分に触媒が殆ど吸着しないので、第一基板54と第二基板55との接合性が弱くなるということを回避することができる。
【0077】
また、方法(1)、方法(2)のどちらにおいても、第一基板54自体が金属から形成されており、溝56aの形成後に第一基板54の一方の面54aを酸化させることで、その面54aの表層に金属酸化物膜70を形成しても良い。
【0078】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、凹部が形成された面に吸着膜を形成し、その面を研磨すると、凹部以外の部分では吸着膜が除去され、凹部の内壁面には吸着膜が残留する。その後に、凹部が形成された面に触媒含有液を塗布すると、触媒は吸着膜が除去された部分よりも優先的に凹部に残留した吸着膜に吸着するから、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることは殆どない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合しても、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、凹部に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
更には、第一の基板に有する貫通孔の吸着膜や触媒による目詰まりを回避することができる。
【0079】
請求項2に記載の発明によれば、凹部が形成された面に吸着膜を形成し、その面に触媒含有液を塗布すると吸着膜に触媒が吸着する。その後、その面を研磨すると凹部以外の部分では吸着膜とともに触媒も除去され、凹部の内壁面には吸着膜とともに触媒も残留する。従って、従来のように触媒が凹部からはずれた部分に形成されることがない。そして、第二の基板を凹部の形成された面に接合しても、触媒が凹部からはずれた部分に形成されていないので、第一の基板と第二の基板との接合性が弱くなることを回避することができる。
また、第一の基板の一方の面に吸着膜を形成し、その吸着膜に触媒を吸着させているから、第一の基板及び第二の基板が金属製でなくても流路の内壁面に触媒を設けることができ、第一の基板及び第二の基板の材料を金属に限定しなくても済む。
更には、第一の基板の凹部以外の部分にマスクを施さずとも、流路の内壁面に触媒を設けることができるから、触媒がマスクの除去液等で損傷するということを回避することができる。
更には、第一の基板に有する貫通孔の吸着膜や触媒による目詰まりを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池式発電システムの燃料貯蔵モジュール及び発電モジュールを一部破断して示した斜視図である。
【図2】燃料電池式発電システムの基本構成を示したブロック図である。
【図3】発電モジュールに内蔵された小型改質装置を破断して示した側面図である。
【図4】蒸発器、改質反応器、水性シフト反応器及び選択酸化反応器の反応容器本体を示した斜視図である。
【図5】図5(a)は反応容器本体に用いられた基板の一方の面を示した平面図であり、図5(b)はこの基板の他方の面を示した平面図である。
【図6】反応容器本体の製造手順を順に示した図面である。
【図7】図6の場合とは別の製造手順を順に示した図面である。
【符号の説明】
40 … 改質装置
41 … 蒸発器
42 … 改質反応器(触媒反応器)
43 … 水性シフト反応器(触媒反応器)
44 … 選択酸化反応器(触媒反応器)
50 … 反応容器本体
54 … 第一基板
55 … 第二基板
56 … マイクロ流路
56a … 溝
59 … 触媒層
70 … 金属酸化物膜
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, the concave portion becomes an internal space by joining the second substrate so as to cover the concave portion of the first substrate having the concave portion formed on one surface, and a catalyst is provided in the internal space. The present invention relates to a method for producing a catalytic reactor.
[0002]
[Prior art]
In recent years, research and development have been actively conducted on fuel cells that can achieve high energy use efficiency. BACKGROUND ART A fuel cell is a promising battery that is promising and promising because it directly extracts electric energy from chemical energy by electrochemically reacting fuel and oxygen in the atmosphere. The fuel used in the fuel cell includes hydrogen, but there is a problem in handling and storage due to being a gas at room temperature. Therefore, if liquid fuels such as alcohols and gasoline are used, a reformer that generates hydrogen necessary for power generation by heating and reacting the liquid fuel and water vapor to a high temperature is required. The system becomes relatively small. When a fuel reforming type fuel cell is used as a power source for a small electronic device, it is necessary to downsize not only the fuel cell but also the reforming apparatus.
[0003]
On the other hand, Patent Document 1 describes that a small amount of chemical reaction is performed by using a small chemical microreactor formed by bonding a plurality of substrates. Briefly explaining the manufacturing method of the microreactor described in Patent Document 1, first, a first substrate made of polystyrene having a groove serving as a flow path formed on one surface is formed, and the groove is covered. The groove forms a flow path by bonding the second substrate with an ultraviolet curable resin.
[0004]
[Patent Document 1]
JP 2002-102681 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The chemical reaction that occurs in such a microreactor is promoted by using a catalyst, but the problem is that it is difficult to efficiently support the catalyst in the channel because the channel is fine. .
In particular, when a silicon substrate is used as a substrate for a microreactor, even if a catalyst containing metal particles or the like is sprayed on a high-definition groove on the silicon substrate, the catalyst is uniformly supported on the side wall and the bottom wall of the groove evenly. It was difficult. In addition, in order to form a flow path by bonding substrates together, if a catalyst exists on the bonding surface of the substrates, not only the substrates can be bonded well, but also a gap generated between the substrates due to the catalyst causes the flow from the flow path. The fluid leaked and caused problems such as failure. In order to solve this problem, a photomask is formed on the catalyst layer on the groove surface in order to pattern the catalyst in accordance with the groove, and an unnecessary portion of the catalyst layer is removed by etching. The catalyst layer formed in the groove may be damaged by a removing agent such as a liquid, or the function as a catalyst may be reduced.
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method for producing a catalytic reactor capable of easily forming a catalyst layer to such an extent that the reaction can be sufficiently accelerated.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above-described problem, a method for producing a catalytic reactor according to the first aspect of the present invention is, for example, as shown in FIG.
  An adsorption film (for example, metal oxide film 70) is formed on the one surface of a first substrate (for example, first substrate 54) in which a recess (for example, groove 56a) is formed on one surface (for example, surface 54a). Forming a film;
  Next, the step of removing the adsorption film of the portion other than the concave portion of the one surface by polishing the one surface;
  Next, a step of adsorbing the catalyst on the adsorption film remaining in the recess by applying a catalyst-containing liquid containing the catalyst to the one surface;
  Next, a step of forming a through hole through which the other surface of the first substrate and a part of the concave portion penetrate,
  And a step of bonding a second substrate (for example, the second substrate 55) to one surface of the first substrate.
[0007]
  In the first aspect of the present invention, when the adsorption film is formed on the surface on which the concave portion is formed, the adsorption film is also formed on the inner wall surface of the concave portion. The adsorption film is removed at the portion, and the adsorption film can remain on the inner wall surface of the recess. After that, when a catalyst-containing liquid is applied to the surface on which the concave portion is formed, the catalyst is preferentially adsorbed on the adsorption film remaining in the concave portion over the portion from which the adsorption film has been removed. It is seldom formed in the detached part. And when a 2nd board | substrate is joined to the surface in which the recessed part was formed, a recessed part becomes a flow path and the catalyst is formed in the inner wall face of a flow path. Here, since the catalyst is not formed in a portion deviated from the concave portion, it is possible to avoid a weak bondability between the first substrate and the second substrate.
  In addition, since the adsorption film is formed in the recess and the catalyst is adsorbed on the adsorption film, the catalyst can be provided on the inner wall surface of the flow path even if the first substrate and the second substrate are not made of metal. The material of the first substrate and the second substrate need not be limited to metal.
  Furthermore, since the catalyst can be provided on the inner wall surface of the flow path without applying a mask to the portion other than the concave portion of the first substrate, it is possible to avoid that the catalyst is damaged by the mask removing liquid or the like. it can.
  Furthermore, clogging of the through-holes in the first substrate due to the adsorption film and the catalyst can be avoided.
  In addition, adsorption | suction includes all of latching, a coupling | bonding, and support | carrier physically or chemically.
[0008]
  The method for producing the catalytic reactor according to the second aspect of the present invention is, for example, as shown in FIG.
  An adsorption film (for example, metal oxide film 70) is formed on the one surface of a first substrate (for example, first substrate 54) in which a recess (for example, groove 56a) is formed on one surface (for example, surface 54a). Forming a film;
  Next, a step of adsorbing the catalyst on the adsorption film by applying a catalyst-containing liquid containing a catalyst to the one surface;
  Next, the step of removing the adsorption film of the portion other than the concave portion of the one surface by polishing the one surface;
Next, a step of forming a through hole through which the other surface of the first substrate and a part of the concave portion penetrate,
  And a step of bonding a second substrate (for example, the second substrate 55) to one surface of the first substrate.
[0009]
  In the invention according to claim 2, when the adsorption film is formed on the surface on which the concave portion is formed, the adsorption film is also formed on the inner wall surface of the concave portion, and then when the catalyst-containing liquid is applied to the surface, the catalyst is formed on the adsorption film. Adsorb. Next, by simply polishing the surface in a flat manner, the catalyst is removed together with the adsorption film in portions other than the recess, and the catalyst and the adsorption film remain on the inner wall surface of the recess. Therefore, the catalyst is not formed in a portion deviated from the recess as in the prior art. When the second substrate is joined to the surface on which the concave portion is formed, the concave portion becomes a flow path, and the catalyst is formed on the inner wall surface of the flow path. Here, since the catalyst is not formed in a portion deviated from the concave portion, it is possible to avoid a weak bondability between the first substrate and the second substrate.
  Further, since the adsorption film is formed on one surface of the first substrate and the catalyst is adsorbed on the adsorption film, the inner wall surface of the flow path can be used even if the first substrate and the second substrate are not made of metal. A catalyst can be provided on the first substrate and the material of the first substrate and the second substrate need not be limited to metal.
  Furthermore, since the catalyst can be provided on the inner wall surface of the flow path without applying a mask to the portion other than the concave portion of the first substrate, it is possible to avoid that the catalyst is damaged by the mask removing liquid or the like. it can.
  Furthermore, clogging of the through-holes in the first substrate due to the adsorption film and the catalyst can be avoided.
  In addition, the said adsorption | suction includes all of a latching, a coupling | bonding, and support | carrier physically or chemically.
[0010]
According to a third aspect of the present invention, in the method for producing a catalytic reactor according to the first or second aspect, the adsorption film is a metal oxide film.
[0011]
According to a fourth aspect of the present invention, in the method for producing a catalytic reactor according to any one of the first to third aspects, the groove formed continuously along one surface of the first substrate. It is characterized by being.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. However, the scope of the invention is not limited to the illustrated examples.
FIG. 1 is a perspective view showing a fuel cell type power generation system 1 incorporating a catalytic reactor manufactured by the manufacturing method of the present invention, with a part thereof broken.
[0013]
As shown in FIG. 1, a fuel cell power generation system 1 includes a fuel storage module 2 that stores fuel 99, a reforming reactor 42 that is a catalytic reactor manufactured by the manufacturing method of the present invention, and an aqueous shift reactor. 43 and the power generation module 3 that generates power using the fuel 99 stored in the fuel storage module 2.
[0014]
The fuel storage module 2 has a substantially cylindrical casing 4, and the casing 4 is detachably attached to the power generation module 3. A circular through hole 5 is formed at the top of the casing 4, and a first drain pipe 6 for circulating the by-product water generated by the power generation module 3 is provided on the outer peripheral side of the casing 4. Is formed. A drainage container 7 (shown in FIG. 2) for storing drainage water is disposed at the bottom of the fuel storage module 2, and the first drainage pipe 6 is connected to the drainage container 7.
[0015]
A fuel tank 8 is housed inside the housing 4, and a part of the outer peripheral surface of the fuel tank 8 is exposed to the outside of the housing 4. Liquid fuel 99 is stored inside the fuel tank 8. The fuel tank 8 is a transparent or translucent columnar member having an internal space, and is made of a material such as polyethylene, polypropylene, polycarbonate, or acrylic. Since part of the fuel tank 8 is exposed and the fuel tank 8 is transparent or translucent, the presence or absence and the remaining amount of the internal fuel 99 can be easily confirmed through the fuel tank 8.
[0016]
The fuel 99 is a liquid mixture of a liquid chemical fuel and water. As the chemical fuel, alcohols such as methanol and ethanol, and compounds containing hydrogen elements such as gasoline are applicable. In the present embodiment, a mixed liquid in which methanol and water are uniformly mixed in an equimolar amount is used as the fuel 99.
[0017]
A supply port 10 for supplying the fuel 99 to the power generation module 3 protrudes from the top of the fuel tank 8 and is inserted into the through hole 5 of the housing 4. Inside, a blocking film 11 that blocks the entire supply port 10 is disposed. Inside the fuel tank 8, a supply pipe 12 extending in the vertical direction in FIG. 1 and inserted into the supply port 10 is disposed. The supply pipe 12 extends from the bottom of the fuel tank 8 to a position immediately below the blocking film 11 in the supply port 10. The supply port 10 is blocked by the blocking film 11, thereby preventing the fuel 98 from leaking from the fuel tank 8 to the outside.
[0018]
Next, the power generation module 3 will be described.
The power generation module 3 includes a substantially cylindrical housing 30, a small reformer 40 disposed inside the housing 30, and a peripheral portion of the housing 30 around the small reformer 40. A fuel cell 91 provided.
[0019]
A plurality of slits 31, 31,... For taking in oxygen in the air are formed in parallel with each other on the outer peripheral surface of the housing 30 outside the fuel cell 91.
[0020]
A terminal 32 for supplying electric energy to an external device is disposed on the top of the housing 30, and by-product dioxide dioxide is provided around the terminal 32 and on the top of the housing 30. A plurality of ventilation holes 33, 33,... For exhausting carbon, water vapor, and the like are formed.
[0021]
A second drain pipe 34 is disposed on the outer peripheral side of the housing 30. The second drain pipe 34 projects downward from the bottom of the housing 30 and is disposed at a position corresponding to the first drain pipe 6 of the fuel storage module 2. The second drain pipe 34 is for circulating the by-product water generated in the fuel cell 91, and the by-product water is drained to the drainage container 7 through the second drain pipe 34 and the first drain pipe 6. It has come to be.
Further, a valve 35 is disposed in the second drain pipe 34, and a water introduction pipe 36 provided in the housing 30 communicates with the second drain pipe 34 via the valve 35. The valve 35 and the water introduction pipe 36 are used to introduce by-product water produced in the fuel cell 91 into the small reformer 40 as necessary, and thereby the chemical contained in the fuel 99 in the fuel tank 8. The fuel concentration can be increased.
[0022]
A suction nipple portion 37 is disposed at the bottom portion of the housing 30 at the center thereof so as to protrude downward. The suction nipple portion 37 is formed with a flow path penetrating from the tip along the center line. The suction nipple portion 37 is disposed at a position corresponding to the through hole 5 of the fuel storage module 2 and is for sucking the fuel 99 from the fuel tank 8.
[0023]
In the fuel storage module 2 and the power generation module 3 as described above, when the fuel storage module 2 containing the fuel tank 8 is attached (connected) to the power generation module 3, The second drain pipe 34 of the module 3 is connected to the first drain pipe 6 of the fuel storage module 2. As a result, the second drain pipe 34 communicates with the first drain pipe 6, and the by-product water generated by the power generation module 3 is circulated from the second drain pipe 34 to the first drain pipe 6 to be a drain container. 7 is ready to be discharged.
[0024]
On the other hand, in the central part of the connection location of both modules 2, the suction nipple portion 37 of the power generation module 3 is inserted into the through hole 5 of the fuel storage module 2 and the supply port 10 of the fuel tank 8, and the blocking membrane 11 of the supply port 10 is blocked Break through. As a result, the suction nipple portion 37 communicates with the supply pipe 12 of the fuel tank 8, and the fuel 99 stored in the fuel tank 8 can be supplied from the supply pipe 12 to the suction nipple portion 37.
[0025]
Next, the small reformer 40 built in the power generation module 3 will be described with reference to FIGS. Here, FIG. 2 is a block diagram showing the configuration of the fuel cell power generation system 1, and FIG. 3 is a cross-sectional view showing the small reformer 40 in a broken view.
[0026]
2 and 3, the small reformer 40 includes an evaporator 41 for evaporating the fuel 99 supplied from the fuel tank, and hydrogen gas and carbon dioxide gas from the fuel 99 vaporized by the evaporator 41. A reforming reactor 42 for generating gas, an aqueous shift reactor 43 for generating carbon dioxide and hydrogen gas from carbon monoxide gas and water contained in the gas mixture supplied from the reforming reactor 42, A selective oxidation reactor 44 for oxidizing the carbon monoxide gas contained in the air-fuel mixture supplied from the aqueous shift reactor 43 to remove the carbon monoxide gas. The evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44 are stacked in this order.
[0027]
The evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44 all have a reaction vessel body 50 that forms an internal space for the reaction, and the reaction vessel body 50 and its internal space are heated. For this purpose, a heater 51 provided on the outer wall of the reaction vessel main body 50 and a heat insulating package 52 containing the reaction vessel main body 50 and the heater 51 inside are provided.
[0028]
All the heat insulation packages 52 of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44 are formed of a heat insulating material having a relatively low thermal conductivity such as glass. On the inner wall of the heat insulation package 52, a radiation reflection film (not shown) made of Au, Ag, Al or the like is formed. The radiation reflecting film reflects the electromagnetic wave including infrared rays with high reflectivity, and heat is transmitted to the heat insulating package 52 by the electromagnetic wave emitted from the internal reaction vessel body 50 being reflected by the radiation reflecting film. Is suppressed. Thereby, it is possible to prevent radiant heat due to electromagnetic waves from radiating outside the heat insulating package 52.
[0029]
Further, in any of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, the internal space in the heat insulation package 52 is provided in a vacuum, or the interior in the heat insulation package 52 The space is filled with methane or ethane polyhalogenated derivative gas (Freon (trade name) gas) or carbon dioxide containing fluorine. Examples of the methane or ethane polyhalogenated derivative gas containing fluorine include trichlorofluoromethane and dichlorodifluoromethane.
[0030]
In each of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, supports 53, 53,... Are disposed at the respective corners of the inner wall of the heat insulation package 52. ing. The reaction vessel main body 50 is disposed inside the heat insulation package 52 so as to be separated from the inner wall of the heat insulation package 52 while being supported by each support 53.
[0031]
The reaction vessel body 50 of each of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44 has two substrates 54 and 55 formed of a material such as silicon crystal, aluminum, or glass. Are superposed on each other and joined together. 4 shows a perspective view of the reaction vessel main body 50. As shown in this figure, the joint portion between the first substrate 54 and the second substrate 55 has a twisted shape along the joint surface. The micro flow path 56 is formed. As shown in FIG. 3, the cross-sectional shape perpendicular to the longitudinal direction of the microchannel 56 has an arch shape.
[0032]
5A is a plan view showing one surface 54a of the first substrate 54 before bonding, and FIG. 5B is a plan view showing the other surface 54b of the first substrate 54. As shown in FIG. On one surface 54a of the first substrate 54, a fold-like groove 56a is formed along the surface 54a. Specifically, the grooves 56a are alternately arranged such that the vertical straight portions 56b that are long in the vertical direction and the horizontal straight portions 56c that are long in the horizontal direction go from one end of the groove 56a to the other end. It is formed to be continuous. The microchannel 56 is formed by bonding the first substrate 54 and the second substrate 55 with the surface 54a of the first substrate 54 on the groove 56a side facing the second substrate 55, and the second substrate 55 is joined. The groove 56 a covered with 55 becomes the microchannel 56. The groove 56a as the microchannel 56 is formed by appropriately applying a photolithography method, an etching method, or the like to one surface 54a of the first substrate 54.
[0033]
On the other surface 54 b of the first substrate 54, that is, on the outer wall of the reaction vessel main body 50, a twisted heater 51 is formed. The heater 51 is formed by forming an electric resistance heating element and a semiconductor heating element in a thin film shape, and generates heat by electric energy when a current flows or a voltage is applied. Lead wires (not shown) are respectively connected to both ends of the twisted heater 51, and both lead wires extend through the heat insulating package 52 to the outside and are connected to the heater 51 through the lead wires. Electric energy is supplied. The portion where the lead wire penetrates is sealed, so that gas does not leak between the internal space of the heat insulation package 52 and the outside.
[0034]
As shown in FIGS. 3 and 4, an inflow pipe 57 is connected to one end of the micro flow path 56, and an outflow pipe 58 is connected to the other end of the micro flow path 56. Yes. The inflow pipe 57 extends through the second substrate 55 and the heat insulation package 52 from the reaction vessel main body 50 to the outside of the heat insulation package 52. The outflow pipe 58 also passes through the first substrate 54 and the heat insulation package 52 and extends from the reaction vessel main body 50 to the outside of the heat insulation package 52.
[0035]
The inflow pipe 57 of the evaporator 41 communicates with the suction nipple portion 37, and the fuel 99 stored in the fuel tank 8 is supplied to the micro flow path 56 through the suction nipple portion 37 and the inflow pipe 57. Yes. A pump (not shown) is provided between the inflow pipe 57 of the evaporator 41 and the suction nipple portion 37, and the flow rate of the fuel 99 flowing into the inflow pipe 57 of the evaporator 41 can be adjusted by this pump. It is like that.
[0036]
The outflow pipe 58 of the evaporator 41 communicates with the inflow pipe 57 of the reforming reactor 42, and the outflow pipe 58 of the reforming reactor 42 communicates with the inflow pipe 57 of the aqueous shift reactor 43. 43 is connected to an inflow pipe 57 of the selective oxidation reactor 44. The outflow pipe 58 of the selective oxidation reactor 44 leads to a fuel electrode of a fuel cell 91 described later.
[0037]
An air inflow pipe 60 communicates with the micro flow path 56 of the selective oxidation reactor 44, and the air inflow pipe 60 extends through the heat insulating package 52 to the outside. The air inflow pipe 60 communicates with the slit 31 through a valve or a pump, and external air is supplied to the micro flow path 56 of the selective oxidation reactor 44 through the slit 31 and the air inflow pipe 60. Yes.
[0038]
In any reaction vessel body 50 of the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, a catalyst layer 59 made of a catalyst such as metal or metal oxide is provided on the inner wall surface of the microchannel 56. ing. The catalyst layer 59 is supported on the metal oxide film by adsorbing the catalyst on the metal oxide film. Henceforth, adsorption | suction includes any of a lock | rock, a coupling | bonding, and a support | carrier physically or chemically. Between the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, the catalyst layer 59 may be formed of the same material or may be formed of different materials. In any of the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, the catalyst layer 59 of one reactor may be formed of one kind of material, or may be formed of a plurality of kinds of materials. It may be different depending on the location in the microchannel 56.
[0039]
In particular, the catalyst layer 59 of the reforming reactor 42 promotes the production of carbon dioxide and water by reacting methanol and water as in chemical reaction formula (1).
CHThreeOH + H2O → 3H2+ CO2  (1)
[0040]
On the other hand, the catalyst layer 59 of the aqueous shift reactor 43 promotes the generation of carbon dioxide and hydrogen by reacting carbon monoxide and water as in chemical reaction formula (2).
CO + H2O → CO2+ H2  (2)
[0041]
Further, the catalyst layer 59 of the selective oxidation reactor 44 selects carbon monoxide in the air-fuel mixture and reacts carbon monoxide and oxygen to generate carbon dioxide as in chemical reaction formula (3). Is to promote.
2CO + O2→ 2CO2  (3)
[0042]
In this embodiment, a catalyst layer is not provided on the inner wall surface of the micro flow path 56 of the evaporator 41, but a catalyst layer that promotes the reaction of the chemical reaction formula (1) is provided in the micro flow path 56 of the evaporator 41. It may be provided on the inner wall surface.
[0043]
Next, the fuel cell 91 will be described. The fuel cell 91 includes a fuel electrode (cathode) containing catalyst fine particles or adhering catalyst fine particles, an air electrode (anode) containing catalyst fine particles or adhering catalyst fine particles, and a fuel electrode and an air electrode. A film-like ion conductive membrane sandwiched between the two.
[0044]
In the fuel cell 91, as shown in the electrochemical reaction formula (4), when hydrogen gas is supplied to the fuel electrode, hydrogen ions from which electrons are separated are generated by the catalyst of the fuel electrode, and the hydrogen ions are ion-conducting membrane. It is conducted to the air electrode through, and electrons are taken out from the fuel electrode.
3H2→ 6H++ 6e-  (4)
On the other hand, as shown in the electrochemical reaction equation (5), when oxygen gas is supplied to the air electrode, hydrogen ions that have passed through the ion conductive film, oxygen gas, and electrons react to generate water as a by-product. It is generated as a product.
6H++ 3 / 2O2+ 6e-→ 3H2O ... (5)
Electrical energy is generated by the electrochemical reaction as described above occurring in the fuel cell 91.
[0045]
Next, a method for producing the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44 will be described with reference to FIGS. The catalytic reactor production method of the present invention is applied to the shift reactor 43 and the selective oxidation reactor 44.
[0046]
First, for each of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, square or rectangular substrates 54 and 55 that are flat on both sides are prepared.
[0047]
A mask (resist) is applied to one surface 54a of the first substrate 54 by a photolithography method, but the shape of the portion not covered by the mask, that is, the portion exposed on the one surface 54a of the first substrate 54 is twisted. It is made into a shape. Then, by etching the one surface 54a of the first substrate 54, the exposed portion of the one surface 54a of the first substrate 54 is removed. By the shape processing by such photolithography method / etching method, a groove 56a having a fold shape and a cross-sectional arch shape is formed on one surface 54a of the first substrate 54. Thereafter, the mask is removed (shown in FIG. 6A or FIG. 7A). The groove 56a may be formed by grinding, blasting, other mechanical methods, or chemical methods, without depending on the photolithography method or the etching method. Alternatively, the first substrate 54 having the grooves 56a may be formed in advance by an injection molding method, a mold molding method, or other molding methods.
[0048]
Next, for each of the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, the catalyst layer 59 is formed on the inner wall surface of the groove 56a by one of the following two methods.
[0049]
[Method (1)]
First, as shown in FIG. 6B, a metal oxide film 70 as an adsorption film is formed on one surface (including the inner wall surface of the groove 56a) of the surface 54a where the groove 56a of the first substrate 54 is formed. To do. The metal oxide film 70 is porous, and its surface area is much larger than the apparent area. Examples of the method for forming the metal oxide film 70 include a sol-gel method, a chemical vapor deposition method (CVD method), a physical vapor deposition method (PVD method), a sputtering method, and other coating methods. Further, a metal film is formed on one surface 54a of the first substrate 54 by vapor deposition or sputtering, and the metal film is oxidized by thermal oxidation or anodic oxidation, thereby forming the metal oxide film 70. A film may be formed.
[0050]
Hereinafter, a method for forming the metal oxide film 70 by the sol-gel method will be described in detail. First, aluminum isopropoxide is dissolved in water to prepare an aqueous solution of aluminum isopropoxide having a concentration of 0.1 to 2 mol / l. Next, when the prepared aqueous solution is heated, hydrolysis occurs in the aqueous solution, which decomposes into aluminum hydroxide fine particles and isopropyl alcohol to obtain a sol. Here, the particle size of aluminum hydroxide can be prepared according to the heating temperature and the holding time of the heating temperature, but when the solution is held at 80 ° C. for 24 hours, the particle size of aluminum hydroxide of about 10 nm is obtained. I was able to. Then, after the generated isopropyl alcohol is sufficiently volatilized, a stabilizer is added to the sol in order to stop the growth of aluminum hydroxide particles. The stabilizer used may be an acid or an alkali, but by adding 0.1 mol of nitric acid to 1 mol of aluminum hydroxide, the growth of aluminum hydroxide particles was stopped. The sol thus prepared is cooled to room temperature, and the first substrate 54 on which the grooves 56a are formed is immersed in the sol (dip coating method). Then, after pulling up the first substrate 54 from the sol, the first substrate 54 is fired at 360 ° C. in an atmosphere (air) in which oxygen is present, so that the boehmite film that is a precursor of γ-alumina is oxidized by metal. Obtained as a material film 70.
[0051]
After the metal oxide film 70 is formed on one surface 54a of the first substrate 54, mechanical polishing, chemical polishing, and mechanical chemical polishing are planarly performed on the surface 54a. Polish any of (Chemical Mechanical Polishing). Here, the polishing is such that the metal oxide film 70 is removed from the one surface 54a of the first substrate 54 other than the groove 56a, and the metal oxide film 70 remains on the inner wall surface of the groove 56a. Is not performed to such an extent that the one surface 54a of the first substrate 54 is smoothed to remove the groove 56a. Therefore, as shown in FIG. 6C, the first substrate 54 is exposed at a portion other than the groove 56a in the one surface 54a of the first substrate 54, and the metal oxide film 70 is exposed at the inner wall surface of the groove 56a. is doing. By polishing at this time, a portion other than the groove 56a in the one surface 54a of the first substrate 54 may be mirror-finished.
[0052]
Next, the first substrate 54 is immersed in a catalyst dispersion in which a catalyst such as metal or metal oxide is dispersed or a catalyst solution in which the catalyst is dissolved (dip coating method). Since the exposed portion of the first substrate 54 is dense and the metal oxide film 70 is rough with respect to the first substrate 54, the catalyst is preferentially adsorbed to the metal oxide film 70 rather than the first substrate 54. Therefore, as shown in FIG. 6D, the catalyst layer 59 is formed only on the inner wall surface of the groove 56a. Since the catalyst layer 59 is widely formed on the surface of the porous metal oxide film 70, the catalyst layer 59 has a larger surface area than apparent. A catalyst dispersion or catalyst solution is prepared for each of the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44. In the case of the reforming reactor 42, the catalyst material used is as described above. For the chemical reaction formula (1), for the aqueous shift reactor 43, for the chemical reaction formula (2), for the selective oxidation reactor 44, the chemical reaction formula (3) Use something to promote. Further, if the catalyst dispersion or the catalyst solution is applied to the one surface 54a of the first substrate 54, the spin coating method, the roll coating method, the droplet discharge method (inkjet method), the dispenser, regardless of the dip coating method. A catalyst dispersion or catalyst solution may be applied to the surface 54a of the first substrate 54 by a method. In any application method, the catalyst is preferentially adsorbed to the metal oxide film 70 rather than the first substrate 4.
[0053]
[Method (2)]
First, as in the case of the method (1), as shown in FIG. 7B, the first substrate 54 is attracted to one surface (including the inner wall surface of the groove 56a) where the groove 56a is formed. A metal oxide film 70 is formed as a film.
[0054]
Next, when a catalyst dispersion liquid in which a catalyst such as metal or metal oxide is dispersed or a catalyst solution in which the catalyst is dissolved is applied to one surface 54a of the first substrate 54, the catalyst is adsorbed on the metal oxide film 70, and FIG. As shown in (c), the catalyst layer 59 is formed on one surface (including the inner wall surface of the groove 56a) on the metal oxide film 70. Here, the catalyst layer 59 is also formed on the inner wall surface of the groove 56a. Examples of the method for forming the catalyst layer 59 include dip coating, spin coating, roll coating, droplet discharge (inkjet), and dispenser. A catalyst dispersion or catalyst solution is prepared for each of the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44. In the case of the reforming reactor 42, the catalyst material used is as described above. For the chemical reaction formula (1), for the aqueous shift reactor 43, for the chemical reaction formula (2), for the selective oxidation reactor 44, the chemical reaction formula (3) Use something to promote.
[0055]
Next, polishing such as mechanical polishing, chemical polishing, and mechanical chemical polishing is performed on one surface 54a of the first substrate 54. Here, the polishing is performed to such an extent that the catalyst layer 59 and the metal oxide film 70 are removed from the surface 54a of the first substrate 54 other than the groove 56a, and the catalyst layer 59 and the metal oxide are formed on the inner wall surface of the groove 56a. Polishing is performed to such an extent that the film 50 remains, and polishing is not performed to smooth the one surface 54a of the first substrate 54 and remove the groove 56a. Therefore, as shown in FIG. 7D, the first substrate 54 is exposed at a portion other than the groove 56a in the one surface 54a of the first substrate 54, and the catalyst layer 59 is exposed at the inner wall surface of the groove 56a. Yes. By polishing at this time, a portion other than the groove 56a in the one surface 54a of the first substrate 54 may be mirror-finished.
[0056]
  After performing the above method (1) or method (2), the first substrate 54 is cleaned.And the second substrateA through hole 57a is formed in a portion corresponding to one end portion of the groove 56a, and a through hole (not shown) is formed in the other end portion of the groove 56a in the first substrate 54. The through hole 57a formed in the second substrate 55 is for inserting the inflow pipe 57, and the through hole formed in the first substrate 54 is for inserting the outflow pipe 58.
[0057]
The twisted heater 51 is formed on the other surface 54b of the first substrate 54 by appropriately performing a film forming method such as a CVD method, a PVD method, or a sputtering method, a photolithography method, and an etching method.
[0058]
Next, as shown in FIGS. 6E and 7E, the groove 56a of the first substrate 54 is formed in each of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44. The first substrate 54 is bonded to the second substrate 55 with the formed surface 54 a facing the second substrate 55. An example of the bonding method is an anodic bonding method. Thus, the micro flow channel 56 is formed, and the reaction vessel main body 50 is completed.
[0059]
Next, for each of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44, the inflow pipe 57 is inserted into the through hole 57 a of the second substrate 55, and the through hole of the first substrate 54 is inserted. The outflow pipe 58 is inserted, and a lead wire is further connected to the heater 51. For the selective oxidation reactor 44, an air inflow pipe 60 is also connected to the micro flow path 56. Thereafter, when the reaction vessel body 50 is packaged with the heat insulation package 52 so that the inflow pipe 57, the outflow pipe 58, and the lead wires extend from the inside of the heat insulation package 52 to the outside, the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous solution The shift reactor 43 and the selective oxidation reactor 44 are completed. Next, the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43 and the selective oxidation reactor 44 are stacked in order, and the outlet pipe 58 of the evaporator 41 is connected to the inlet pipe 57 of the reforming reactor 42. The outflow pipe 58 of the quality reactor 42 is connected to the inflow pipe 57 of the aqueous shift reactor 43, and the outflow pipe 58 of the aqueous shift reactor 43 is connected to the inflow pipe 57 of the selective oxidation reactor 44. Thus, the small reformer 40 is completed. When the small reformer 40, the casing 30, the fuel cell 31 and the like are assembled, the power generation module 3 is completed.
[0060]
Next, the operation of the fuel cell power generation system 1 will be described.
First, when the fuel cell power generation system 1 is started, the heaters 51 of the evaporator 41, the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, and the selective oxidation reactor 44 generate heat. Further, by the operation of each valve and each pump in the power generation module 3, external air is sucked into the slits 31, 31,... And supplied to the air electrode of the fuel cell 91 and the micro flow path 56 of the selective oxidation reactor 44. At the same time, the fuel 99 in the fuel tank 8 is sucked into the suction nipple portion 37 and supplied to the micro flow path 56 of the evaporator 41 through the inflow pipe 57 of the evaporator 41.
[0061]
The fuel 99 is evaporated by the heat of the heater 51 of the evaporator 41 while flowing through the micro flow path 56 of the evaporator 41. The vaporization of the fuel 99 causes a phase change of the fuel 99 to a mixture of methanol and water, the atmospheric pressure in the micro flow path 56 of the evaporator 41 increases and convection occurs, and the mixture changes chemically as a fluid. It flows in this order from the evaporator 41 to the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43, the selective oxidation reactor 44, and the fuel cell 91.
[0062]
The gas mixture fluid is heated by the heater 51 of the reforming reactor 42 while flowing through the micro flow path 56 of the reforming reactor 42, and further, the chemical reaction formula (1) is obtained by the catalyst layer 59 of the reforming reactor 42. Such a reaction is promoted. Thereby, in the reforming reactor 42, hydrogen gas and carbon dioxide gas are generated from the air-fuel mixture.
[0063]
In addition, the air-fuel mixture flowing through the micro-micro flow path 56 of the reforming reactor 42 may not be completely reformed into hydrogen gas and carbon dioxide gas, and the chemical reaction represented by the chemical reaction formula (6) is slightly performed. Occurs, producing carbon dioxide gas, carbon monoxide gas and water.
2CHThreeOH + H2O → 5H2O + CO + CO2  (6)
[0064]
The air-fuel mixture composed of hydrogen gas, carbon dioxide gas, carbon monoxide gas and water vapor generated in the micro / micro channel 56 of the reforming reactor 42 is supplied to the micro channel 56 of the aqueous shift reactor 43. The air-fuel mixture supplied to the micro flow path 56 of the aqueous shift reactor 43 is heated by the heater 51 of the aqueous shift reactor 43 while flowing through the micro flow path 56, and further the catalyst layer of the aqueous shift reactor 43. 59 promotes the reaction represented by the chemical reaction formula (2). Thereby, the air-fuel mixture is detoxified.
[0065]
Then, the air-fuel mixture flowing through the aqueous shift reactor 43 is supplied to the micro flow channel 56 of the selective oxidation reactor 44. In addition, air in the outside air is supplied to the micro flow path 56 of the selective oxidation reactor 44 through the slit 31 and the air introduction pipe 60, and the air-fuel mixture and air are mixed. The air-fuel mixture containing air is heated by the heater 51 of the selective oxidation reactor 44 when flowing through the micro flow path 56 of the selective oxidation reactor 44, and further, the above chemical reaction formula by the catalyst layer 59 of the selective oxidation reactor 44. The reaction as in (3) is promoted. Here, since the catalyst layer 59 of the selective oxidation reactor 44 selectively promotes the chemical reaction of the chemical reaction formula (3), hydrogen contained in the air-fuel mixture is hardly oxidized.
[0066]
When the air-fuel mixture flowing through the micro-micro flow path 56 of the selective oxidation reactor 44 reaches the outflow pipe 58, the air-fuel mixture hardly contains carbon monoxide, and the concentrations of hydrogen gas and carbon dioxide gas are very high. high. The air-fuel mixture having a high concentration of hydrogen gas and carbon dioxide gas flows through the outflow pipe 58 of the selective oxidation reactor 44 and is supplied to the fuel electrode of the fuel cell 91. In the fuel cell 91, hydrogen gas in the gas mixture reacts as shown in the electrochemical reaction formula (4) at the fuel electrode, and oxygen gas is supplied to the air electrode through the slits 31, 31,. Reaction is performed as shown in the electrochemical reaction formula (5). Electric energy is generated in the fuel cell 91 by an electrochemical reaction such as the electrochemical reaction formulas (4) and (5). The generated electrical energy is supplied to an external device, used as energy for driving internal heaters 51, 51,..., Pumps, valves, and the like, or stored in an internal power storage unit. Further, the water generated at the air electrode is discharged to the outside through the vent holes 33, 33,... Or drained into the drainage container 7 through the drain pipes 34, 6. Water is stored in the drainage container 7.
[0067]
Next, the effect of this embodiment will be described.
In the method (1), when the metal oxide film 70 is formed on the one surface 54a of the first substrate 54, the metal oxide film 70 is also formed on the inner wall surface of the groove 56a. The metal oxide film 70 is removed at portions other than 56a, and the metal oxide film 70 remains on the inner wall surface of the groove 56a. Thereafter, when a catalyst dispersion or catalyst solution is applied to one surface 54a of the first substrate 54, the catalyst preferentially remains on the metal oxide film 70 remaining in the groove 56a over the portion from which the metal oxide film has been removed. Since it is adsorbed, the catalyst is hardly formed at a portion deviated from the groove 56a as in the prior art. Even if the second substrate 55 is bonded to the one surface 54 a of the first substrate 54, the catalyst is not formed in a portion deviated from the groove 56 a, and therefore the bonding property between the first substrate 54 and the second substrate 55. Can be avoided.
[0068]
In addition, since the metal oxide film 70 is formed in the groove 56a and the catalyst is adsorbed to the metal oxide film 70, the first substrate 54 and the second substrate 55 are not made of metal. The catalyst layer 59 can be provided on the inner wall surface, and the material of the first substrate 54 and the second substrate 55 need not be limited to metal.
[0069]
Furthermore, the catalyst layer 59 can be provided on the inner wall surface of the flow path 56 without applying a mask to the portion other than the groove 56a of the first substrate 54, so that the catalyst layer 59 is damaged by the mask removing liquid or the like. You can avoid that.
[0070]
In the method (2), when a metal oxide film is formed on one surface 54a of the first substrate 54, a metal oxide film is also formed on the inner wall surface of the groove, and then a catalyst dispersion or catalyst solution is formed on the surface 54a. Is applied, the catalyst is adsorbed on the metal oxide film 70. Next, when the surface 54a is polished, the catalyst layer 59 is removed together with the metal oxide film 70 in portions other than the groove 56a, and the catalyst layer 59 remains together with the metal oxide film 70 on the inner wall surface of the groove 56a. Therefore, the catalyst is not formed at a portion deviated from the groove 56a as in the prior art. Even if the second substrate 55 is bonded to the one surface 54 a of the first substrate 54, the catalyst is not formed in a portion deviated from the groove 56 a, and therefore the bonding property between the first substrate 54 and the second substrate 55. Can be avoided.
Further, as in the case of the method (1), it is not necessary to limit the material of the first substrate 54 and the second substrate 55 to metal, and the catalyst layer 59 is also prevented from being damaged by a mask removing liquid or the like. can do.
[0071]
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and various improvements and design changes may be made without departing from the spirit of the present invention.
For example, in the above-described embodiment, the groove 56a is formed in an arched cross-sectional shape. However, if the fluid flowing through the groove 56a is less likely to stay and the fluid can efficiently contact the catalyst layer 59, the groove 56a The cross-sectional shape may be a triangular shape whose bottom is the apex, a quadrangular shape whose bottom is the bottom, or another polygonal or geometric shape.
[0072]
The internal space formed on the joint surface between the first substrate 54 and the second substrate 55 is the flow path 56, but it may be a chamber (internal space) having a rectangular parallelepiped shape, a hemispherical shape, or the like. In this case, the recess formed on the one surface 54a of the first substrate 54 is not a twisted groove 56a but a recess that matches the shape of the chamber.
[0073]
In the above embodiment, the bonding surface of the second substrate 55 is flat, but a groove symmetrical to the groove 56a of the first substrate 54 is formed on the bonding surface of the second substrate 55 around the bonding surface. Also good. In this case, when the first substrate 54 and the second substrate 55 are joined, the groove 56 a of the first substrate 54 and the groove of the second substrate 55 overlap.
[0074]
In the above embodiment, the case where the catalytic reactor manufactured by the method of the present invention is applied to the reforming reactor 42, the aqueous shift reactor 43 and the selective oxidation reactor 44 has been described as an example. The present invention may be applied to other reactors for carrying out the above, for example, a catalytic combustor that oxidizes and burns fuel and oxygen.
[0075]
In the above embodiment, the heater 51 is formed on the other surface 54 b of the first substrate 54, but it may be formed on the second substrate 55. In particular, a convoluted heater having a planar shape symmetrical to the groove 56 a around the bonding surface between the first substrate 54 and the second substrate 55 may be formed on the bonding surface of the second substrate 55. In this case, when the first substrate 54 and the second substrate 55 are joined, the heater of the second substrate 55 overlaps with the groove 56 a of the first substrate 54, and the heater is exposed to the microchannel 56.
[0076]
Further, by using a photolithographic method or an etching method, a twisted metal oxide film having a planar shape symmetrical to the groove 56a around the bonding surface between the first substrate 54 and the second substrate 55 is formed as the second. Even if the catalyst is preferentially adsorbed to the metal oxide film formed on the second substrate 55 by applying the catalyst dispersion or catalyst solution to the bonding surface of the substrate 55 and applying the catalyst dispersion or catalyst solution to the bonding surface of the second substrate 55. good. In this case, when the first substrate 54 and the second substrate 55 are joined, the metal oxide film of the second substrate 55 and the adsorbed catalyst overlap with the groove 56 a of the first substrate 54, and the metal oxide of the second substrate 55. The catalyst adsorbed on the membrane is exposed. Even in this case, since the catalyst hardly adsorbs to the portion of the second substrate 55 where the metal oxide film is not formed, it can be avoided that the bonding property between the first substrate 54 and the second substrate 55 becomes weak. it can.
[0077]
Further, in both the method (1) and the method (2), the first substrate 54 itself is made of metal, and by oxidizing one surface 54a of the first substrate 54 after forming the groove 56a, A metal oxide film 70 may be formed on the surface layer of the surface 54a.
[0078]
【The invention's effect】
  According to the first aspect of the present invention, when the adsorption film is formed on the surface on which the concave portion is formed and the surface is polished, the adsorption film is removed at a portion other than the concave portion, and the adsorption film is formed on the inner wall surface of the concave portion. Remains. After that, when a catalyst-containing liquid is applied to the surface on which the concave portion is formed, the catalyst is preferentially adsorbed on the adsorption film remaining in the concave portion over the portion from which the adsorption film has been removed. It is seldom formed in the detached part. And even if the second substrate is bonded to the surface where the concave portion is formed, the catalyst is not formed in the portion deviated from the concave portion, so that the bonding property between the first substrate and the second substrate is weakened. Can be avoided.
  In addition, since the adsorption film is formed in the recess and the catalyst is adsorbed on the adsorption film, the catalyst can be provided on the inner wall surface of the flow path even if the first substrate and the second substrate are not made of metal. The material of the first substrate and the second substrate need not be limited to metal.
  Furthermore, since the catalyst can be provided on the inner wall surface of the flow path without applying a mask to the portion other than the concave portion of the first substrate, it is possible to avoid that the catalyst is damaged by the mask removing liquid or the like. it can.
  Furthermore, clogging of the through-holes in the first substrate due to the adsorption film and the catalyst can be avoided.
[0079]
  According to the second aspect of the present invention, when the adsorption film is formed on the surface on which the concave portion is formed and the catalyst-containing liquid is applied to the surface, the catalyst is adsorbed on the adsorption film. Thereafter, when the surface is polished, the catalyst is removed together with the adsorption film in portions other than the recess, and the catalyst remains together with the adsorption film on the inner wall surface of the recess. Therefore, the catalyst is not formed in a portion deviated from the recess as in the prior art. And even if the second substrate is bonded to the surface where the concave portion is formed, the catalyst is not formed in the portion deviated from the concave portion, so that the bonding property between the first substrate and the second substrate is weakened. Can be avoided.
  Further, since the adsorption film is formed on one surface of the first substrate and the catalyst is adsorbed on the adsorption film, the inner wall surface of the flow path can be used even if the first substrate and the second substrate are not made of metal. A catalyst can be provided on the first substrate and the material of the first substrate and the second substrate need not be limited to metal.
  Furthermore, since the catalyst can be provided on the inner wall surface of the flow path without applying a mask to the portion other than the concave portion of the first substrate, it is possible to avoid that the catalyst is damaged by the mask removing liquid or the like. it can.
  Furthermore, clogging of the through-holes in the first substrate due to the adsorption film and the catalyst can be avoided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a fuel storage module and a power generation module of a fuel cell type power generation system, partially broken away.
FIG. 2 is a block diagram showing a basic configuration of a fuel cell power generation system.
FIG. 3 is a side view of the small reformer built in the power generation module, broken away.
FIG. 4 is a perspective view showing reaction vessel bodies of an evaporator, a reforming reactor, an aqueous shift reactor, and a selective oxidation reactor.
FIG. 5 (a) is a plan view showing one surface of a substrate used in the reaction vessel body, and FIG. 5 (b) is a plan view showing the other surface of the substrate.
FIGS. 6A and 6B are diagrams sequentially illustrating a manufacturing procedure of a reaction vessel main body. FIGS.
7 is a drawing sequentially showing a manufacturing procedure different from the case of FIG. 6. FIG.
[Explanation of symbols]
40 ... reformer
41… Evaporator
42 ... Reforming reactor (catalytic reactor)
43… Aqueous shift reactor (catalytic reactor)
44… Selective oxidation reactor (catalytic reactor)
50 ... Reaction vessel body
54 ... First substrate
55 ... Second substrate
56… Microchannel
56a ... groove
59… Catalyst layer
70… Metal oxide film

Claims (4)

一方の面に凹部が形成された第一の基板の前記一方の面に吸着膜を成膜する工程と、
次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記凹部に残留した吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
次いで、前記第一の基板の他方の面と前記凹部の一部が貫通する貫通孔を形成する工程と、
次いで、第二の基板を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする触媒反応器の製造方法。
Forming an adsorption film on the one surface of the first substrate having a recess formed on one surface;
Next, the step of removing the adsorption film of the portion other than the concave portion of the one surface by polishing the one surface;
Next, a step of adsorbing the catalyst on the adsorption film remaining in the recess by applying a catalyst-containing liquid containing the catalyst to the one surface;
Next, a step of forming a through hole through which the other surface of the first substrate and a part of the concave portion penetrate,
And a step of joining the second substrate to one surface of the first substrate.
一方の面に凹部が形成された第一の基板の前記一方の面に吸着膜を成膜する工程と、
次いで、触媒を含有した触媒含有液を前記一方の面に塗布することによって前記吸着膜に触媒を吸着させる工程と、
次いで、前記一方の面を研磨することによって前記一方の面のうち前記凹部以外の部分の吸着膜を除去する工程と、
次いで、前記第一の基板の他方の面と前記凹部の一部が貫通する貫通孔を形成する工程と、
次いで、第二の基板を前記第一の基板の一方の面に接合する工程と、を含むことを特徴とする触媒反応器の製造方法。
Forming an adsorption film on the one surface of the first substrate having a recess formed on one surface;
Next, a step of adsorbing the catalyst on the adsorption film by applying a catalyst-containing liquid containing a catalyst to the one surface;
Next, the step of removing the adsorption film of the portion other than the concave portion of the one surface by polishing the one surface;
Next, a step of forming a through hole through which the other surface of the first substrate and a part of the concave portion penetrate,
And a step of joining the second substrate to one surface of the first substrate.
前記吸着膜が金属酸化物膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒反応器の製造方法。  The method for producing a catalytic reactor according to claim 1, wherein the adsorption film is a metal oxide film. 前記凹部は前記第一の基板の一方の面に連続して形成された溝であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の触媒反応器の製造方法。  The method for manufacturing a catalytic reactor according to any one of claims 1 to 3, wherein the concave portion is a groove formed continuously on one surface of the first substrate.
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