JP4267114B2 - 波形処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記憶手段から波形データを読み出すときに、時間軸の圧縮伸長処理を行う波形処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、図10(a)に示すような楽音波形のサンプルを考えた場合、このサンプルには概略的に示すように、アタック部2a、定常音部4a、減衰部6a及び無音部8aからなるものがある。従来、この波形の時間軸を伸長する場合、同図(b)に示すようにアタック部2b、定常音部4b、減衰部6b及び無音部8bそれぞれを同じ量だけ伸長していた。なお、同図(b)は、同図(a)の波形を2倍に伸長した場合である。同様に、例えば1/2に時間軸を圧縮する場合、同図(d)に示すように、アタック部2d、定常音部4d、減衰部6d及び無音部8dがそれぞれ同じ量だけ圧縮されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、音楽的に考えた場合、このようにサンプルの各部を均等に伸長または圧縮することは好ましくない。例えば、アタック部は、時間軸の伸長または圧縮が行われたとしても、元サンプルのアタック部と同じ時間であることが、音楽的には望ましい。
【0004】
本発明は、波形の時間軸の圧縮または伸長を行うとき、圧縮または伸長の度合を個別に変更することができる波形処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の波形処理装置は、複数の区間からなる波形データを記憶する波形データ記憶手段と、前記波形データの全体に対する時間軸圧縮伸張率を入力する入力手段と、前記区間ごとの前記時間軸圧縮伸張率の修正度合である柔軟度を表わす柔軟度情報を時間軸圧縮処理の前に設定する柔軟度情報設定手段と、前記柔軟度情報によって、前記区間ごとに前記時間軸圧縮伸張率を修正する修正手段と、前記修正された時間軸圧縮伸張率に基づいて前記波形データに時間軸圧縮伸張処理を施す波形処理手段とを、具備している。前記柔軟度情報は、前記各区間の長さと、その区間における前記柔軟度との積の総和が前記複数の区間の全長になるように設定されている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態の波形処理装置は、図10(a)に示すような楽音波形、例えばフレーズを伸長する場合、同図(c)に示すように、例えば2倍に伸長する場合、その全長は元の波形の2倍でありながら、各区間、例えばアタック部2cは、圧縮伸長を行っていない元の波形のままであり、定常音部4c、減衰部6c、無音部8cが伸長されたものとすることが可能なものである。また、この波形処理装置は、圧縮する場合、例えば1/2に圧縮する場合、同図(e)に示すように、全長は1/2に圧縮されているが、アタック部2eは元波形と同じ長さであり、定常音部4e、減衰部6e、無音部8eが圧縮されたものとすることが可能なものである。
【0011】
このような圧縮伸長を行うために、後述するように圧縮伸長率と柔軟度とを使用している。圧縮伸長率は、波形全体に対する圧縮伸長量を圧縮伸長前後の時間長の比率で表わし、柔軟度は、波形の各部分において圧縮伸長率をどのように修正するかの修正度合を表わしたものである。各区間の長さとその区間における柔軟度との積の総和が、全区間の長さとなるように、各柔軟度が設定されている。数式で表わすと、数1で表わされる。但し、L(i)は各区間の長さを表わし、E(i)は各区間における柔軟度を表わし、mは総区間数を表わす。従って、柔軟度によって圧縮伸長率が修正されても、波形データの全体の圧縮または伸長された時間は、圧縮伸長率に元の波形データの時間を乗算した値、即ち波形データ全体を単に圧縮伸長率に基づいて圧縮伸長したときの時間となる。なお、この場合、各E(i)の値のうち少なくとも1つは、他のE(i)の値と異なった値である。
【0012】
【数1】
【0013】
この波形処理装置は、上記の柔軟度と伸長圧縮率を使用して、時間軸の圧縮、伸長を行うものであるが、圧縮、伸長には、波形再生部、例えば位相ボコーダ10を使用している。位相ボコーダ10は、図1に示すように、波形メモリ12を有し、この波形メモリ12には、波形データが記憶されている。
【0014】
この波形データは、可聴周波数信号の各サンプリング値を、可聴周波数信号の概略基本周期を帯域幅に持つ複数の周波数帯域、例えば周波数帯域(バンド)0乃至99に分割し、各帯域の成分をそれぞれの帯域の中心の複素周波数で乗算して、振幅値と瞬間周波数に分析展開したものを、図2に示すように記憶したものである。図2において、アドレスaddrは、各サンプリング点に対応するアドレスであり、各アドレスごとにバンド0から99のそれぞれ振幅値と瞬間周波数データとが記憶されている。波形データとしては、例えば1フレーズ分の楽音を使用することができる。
【0015】
同一アドレスに記憶されているバンド0から99までの振幅値と瞬間周波数データとは、それぞれ対応する時間周波数変換処理部14−0乃至14−99に供給される。単に、波形を復元する場合には、時間周波数変換処理部14−0乃至14−99は、波形メモリ12からアドレスaddrに従って順に読み出された瞬間周波数と、その瞬間周波数が属するバンドの中心周波数との和の周波数で、対応する余弦発振器16−0乃至16−99を発振させ、これら発振出力を、対応する乗算器18−0乃至18−99において、波形メモリ12から対応する振幅値で振幅変調する。これら変調出力を合成することによって、元の波形を合成することができる。これらが、波形処理手段に相当する。
【0016】
時間軸の伸長を行う場合には、時間周波数変換処理部14−0乃至14−99において、各サンプル点での振幅値を補間して、振幅値のエンベロープを伸長率に基づいて伸長し、瞬間周波数もサンプル点間の補間値を求める。時間軸の圧縮を行う場合には、時間周波数変換処理部14−0乃至14−99において、振幅値と瞬間周波数とを補間によって間引くことによってエンベロープを縮める。
【0017】
このような時間周波数変換処理部14−0乃至14−99での処理を行うために、バス20を介して波形データの時間位置情報としてaddrが、CPU22から各時間周波数変換処理部14−0乃至14−99に供給される。このとき、時間軸の圧縮伸長の結果、波形メモリ12に実在しないアドレスaddrが供給されたとき、上述した補間を行う。同時に、再生される波形のピッチを後述する鍵盤32の操作に従って変更するために、ピッチ情報が各時間周波数変換処理部14−0乃至14−99に供給される。このピッチ情報が、波形メモリ12から読み出された瞬間周波数に乗算されて修正され、この修正された瞬間周波数が、各余弦発振器16−0乃至16−99に供給される。時間位置情報とピッチ情報の供給については、後述する。
【0018】
位相ボコーダ10は、各乗算器18−0乃至18−99の合成出力を出力したり、消去するためのゲート24も有し、このゲート24を開閉するためのゲート情報もバス20を介してCPU22からゲート24に供給される。
【0019】
CPU22は、ROM26に記憶されているプログラムに従って動作する。また、波形メモリ12に記憶される波形データは、RAM28に多数記憶されている波形データのうち操作子30によって選択されたものである。
【0020】
この波形処理装置は、鍵盤32を備え、この鍵盤32が演奏操作されることによって、演奏情報がCPU22に供給される。この演奏情報として、鍵盤32は、鍵が押鍵されたとき、押鍵された鍵を表わすノートナンバー情報を含むノートオン情報を、離鍵時には離鍵された鍵を表わすノートナンバー情報を含むノートオフ情報をCPU22に送出する。また、鍵盤32には、演奏操作子、例えばレバー34が設けられており、これを操作することによって再生される波形の再生速度が設定される。このレバー34は、ばねにより中点に自動的に復帰するものが望ましい。なお、上記の再生速度は、圧縮伸長率とは逆数の関係にある。例えば、或る波形を2倍の再生速度で再生すると、再生にかかる時間は1/2倍となるが、これは、即ち圧縮伸長率が1/2であることに他ならない。また、この波形を1/2倍の再生速度で再生すると、再生にかかる時間は2倍となるが、同様に、これは圧縮伸長率が2であることを示している。
【0021】
図示していないが、波形メモリ12に記憶されている波形データのサンプリング周波数に等しい周波数のクロック信号を発生するクロック発生器も設けられている。このクロック信号は、CPU22及び位相ボコーダ10に供給され、互いの処理が同期して行われるようにしている。例えば波形データのサンプリング周波数が44.1kHzであると、クロック発生器のクロック周波数も44.1kHzである。
【0022】
なお、RAM28には、各波形データごとに、総区間数m、区間開始アドレスM(i)、柔軟度情報E(i)、波形終端アドレスWaveEnd、基本ノートナンバーNote#の波形情報も、記憶されている。各波形データとこれらの波形情報は、後述する波形ナンバーによって関連付けられている。
【0023】
総区間数mは、図3に示すように波形データを時間的に複数の区間に区切ったときの総区間数である。区間開始アドレスM(i)は、図3に示すように、各区間の先頭の時間位置をアドレスaddrの値で示したものである。iは0からmまでの値をとる。M(0)は、波形データの先頭を表わし、この実施の形態では、値をアドレス0とする。
【0024】
更に、柔軟度情報E(i)は、上述した柔軟度を図3に示すように、各区間毎に記憶したものである。波形終端WaveEndは、波形データの終わりの位置を時間アドレスaddrの値で示したものであり、これはM(m)に等しい。
【0025】
基本ノートナンバーは、波形メモリ12の波形データをピッチ変換して波形再生する際の基本となるノートナンバーである。鍵盤32で指定されるノートナンバーの、この基本ノートナンバーからの変位に基づいてピッチ変換量が決定される。
【0026】
以下、CPU22が行う処理について説明する。この処理において使用される変数GATE、addr、tcomp、tcomp’、iについて説明する。
【0027】
GATEは、ノートンオン情報が鍵盤32から入力されて発音を開始するときに、1に設定され、ノートオフ情報が鍵盤32から入力されて発音を終了するときに0に設定されることによって、現在の発音状態を示す。
【0028】
addrは、波形データのアドレス位置を表わし、波形再生の時間位置を表わしている。
【0029】
tcompは、時間位置アドレスaddrを歩進させる量、即ち波形再生の速さ、言い換えれば時間伸長圧縮率の逆数を表わす。このtcompは、レバー34の操作によって決定される。
【0030】
tcomp’は、上記tcompを対応する柔軟度情報に基づいて修正したものである。このtcomp’が、1クロックごとにaddrに加算され、波形データの読み出し位置、即ち読み出し時間位置を表わす。
【0031】
iは、0からmまでの区間のうちどの区間が再生中であるかを表わす区間カウンタである。
【0032】
図4に示すメインルーチンでは、まず初期設定が行われる(ステップS2)。この初期設定では、GATEを0に設定し、RAM28に記憶されている各波形データを指定するための波形ナンバーNを初期値に設定し、かつtcompを1に設定する。
【0033】
次に、操作子30中の波形選択ボタンが押されたか判断し(ステップS4)、波形選択ボタンが押されていると、押された波形選択ボタンに対応する波形データに波形ナンバーNを変更する(ステップS6)。波形ナンバーNが表わす波形情報の波形データをRAM28から波形メモリ12に転送する(ステップS8)。
【0034】
さらに、波形ナンバーNが表わす波形情報に基づいて再生するため、各種パラメータを設定する(ステップS10)。即ち、総区間数m、各区間開始アドレスM(0)、M(1)・・・・M(m)、柔軟度E(0)、E(1)・・・・E(m−1)を設定し、さらに波形終端WaveEndにM(m)を設定し、基本ノートナンバーNote#を設定する。
【0035】
そして、波形再生処理を行い(ステップS12)、ステップS4に戻る。なお、ステップS4において、選択ボタンが押されていないと判断された場合には、直ちにステップS12の波形再生処理が実行される。
【0036】
波形再生処理は、図5に示すように、まず鍵盤32から演奏情報が入力されているか判断する(ステップS14)。演奏情報の入力があると、演奏情報がノートオン情報であるか判断する(ステップS16)。ノートオン情報の場合、ノートオン処理が実行される(ステップS18)。
【0037】
ノートオン処理が終了した後、またはステップS16において演奏情報がノートオン情報でないと判断されると、演奏情報がノートオフ情報であるか判断される(ステップS20)。ノートオフ情報の場合、ノートオフ処理が実行される(ステップS22)。
【0038】
ノートオフ処理が実行された後、或いはステップS20においてノートオフ情報でないと判断されると、演奏情報はレバー34からのレバー操作情報であるか判断される(ステップS24)。レバー操作情報である場合、再生速度設定処理が行われる(ステップS26)。
【0039】
再生速度設定処理が実行された後、或いはステップS24において演奏情報がレバー操作情報でないと判断された場合、或いはステップS14において演奏情報が入力されていないと判断された場合、ノートオン処理またはノートオフ処理で1または0とされているGATEが1であるか否かの判断がなされる(ステップS28)。GATEが1の場合には、まだ再生が継続されるので、ステップS14に戻り、GATEが1でない場合には再生が中止されているので、この波形再生処理を終了する。
【0040】
ノートオン処理では、図6に示すように、まずノートオン情報のノートナンバー(N#)と、予め記憶されている基本ノートナンバーNote#とに基づいてピッチ情報を生成する(ステップS30)。即ちピッチ情報Pは、数2によって計算される。そして、この生成されたピッチ情報は、図1に示すように波形再生部(位相ボコーダ10)の各時間周波数変換処理部14−0乃至14−99に供給される(ステップS32)。
【0041】
【数2】
【0042】
次に、ノートナンバーNote#は、オンナンバーON#に保存される(ステップS34)。これは、後述するが、ノートオフ処理において使用するために、保存されている。
【0043】
そして、GATEが1であるか否かを判断する(ステップS36)。GATEが1であると既に再生が行われているので、ノートオン処理をする必要が無い。よって、リターンする。GATEが1でないと、再生を開始させるために、以下の処理を実行する。
【0044】
区間カウンタiを0にし(ステップS38)、区間カウンタiが波形データの先頭の区間を指示するようにする。波形再生の時間位置addrを0に、即ち区間M(0)を先頭にして(ステップS40)、波形データの先頭を指示するようにする。このaddrを時間位置情報として、図1に示すように、時間周波数変換処理部14−0乃至14−99に送出する(ステップS42)。波形の再生が開始されたことを表わすためにGATEを1とする(ステップS44)。これによって、1であるゲート情報をゲート24に供給する。よって、各時間周波数変換部14−0乃至14−99の出力の合成出力がゲート24を介して出力される。なお、ステップS36は、複数の鍵が押鍵された場合のためのもので、或る鍵が押鍵されている状態で、別の鍵が押鍵された場合、ピッチのみを別の鍵に対応したものとし、時間軸の圧縮伸長は、或る鍵が押されたときの状態のままとしている。
【0045】
ノートオフ処理では、図7に示すように、まず、ノートオフ情報に含まれているノートナンバー情報が、オンナンバーON#に等しいか判断する(ステップS48)。即ち、現在再生されている音のノートナンバーに等しいか判断する。オンナンバーON#は、ステップS34において複数の鍵が押鍵された状態では、最後に押鍵された鍵のノートナンバーを表わしている。従って、ノートオフ情報が最後に押鍵されたものであるか、ステップS48は判断している。最後に押鍵された鍵が離鍵されたのでなければ(ノートナンバーがオンナンバーON#に等しくないと)、何も処理をせずに、ノートオフ処理を終了する。最後に押鍵された鍵が離鍵されたのであれば(ノートナンバーがオンナンバーON#に等しければ)、GATEを0とし(ステップS50)、ゲート情報0を波形再生部(位相ボコーダ)のゲート24に供給し、発音を停止させる(ステップS52)。
【0046】
再生速度処理設定では、図8に示すように、レバー34の操作量0乃至xに対応してtcompの値を、例えば1/2乃至2の範囲内の値に設定する(ステップS54)。このtcompは、値が1のとき、波形データのオリジナルの再生速度を表わし、値が大きくなるに従って高い再生速度を表わし、即ち時間軸が圧縮される。tcompが小さくなるほど低い再生速度を表わし、即ち時間軸が伸長されることを表わす。これが時間軸圧縮伸長率に相当する。
【0047】
なお、この実施の形態ではtcompを1/2乃至2の範囲に限定したが、必ずしもこの範囲に限るものではない。また、レバー34の操作量は、鍵盤32の操作中に任意に変更されるので、tcompの値も鍵盤32の操作中に任意に変更される。このtcompの値が、柔軟度情報に基づいて割り込み処理において修正される。
【0048】
割り込み処理は、クロック発生器がクロック信号を発生するごとに実行され、図9に示すように、まず現在のaddrを時間位置情報として波形再生部(位相ボコーダ10)の時間周波数変換処理部14−0乃至14−99に供給する(ステップS56)。
【0049】
次に、tcompを柔軟度係数を使用して、数3に基づいて修正し、tcomp’にセットする(ステップS58)。但し、E(i)は、現在再生中の区間M(i)の柔軟度情報である。
【0050】
【数3】
【0051】
ここでE(i)を1とすると、tcomp’はtcompとなり、レバー34に設定された再生速度となる。またE(i)を1よりも小さくすると、tcomp’の値はtcompよりも小さくなり、レバー34によって設定された再生速度よりも低くなる。またE(i)を1よりも大きくすると、tcomp’の値はtcompよりも大きくなり、レバー34に設定された再生速度よりも高くなる。またE(i)を0に設定すると、tcomp’は1となり、元波形の再生速度となる。従って、E(i)を0に設定することによって圧縮伸長を行っているにも拘わらず、その区間M(i)を元波形の再生速度で再生することができる。この場合、レバー34によって設定されるtcompの値が再生の途中で変更されても、tcomp’は1を維持する。このようにCPU22がtcompの修正を行っている。
【0052】
次に、修正されたtcomp’をアドレスadrrに加算する(ステップS60)。これは、次回に割込み処理が行われたとき、このアドレスaddrから時間位置情報としてステップS56において波形再生部に送出するためである。
【0053】
次に、このaddrがWaveEnd以上であるか判断し(ステップS62)、WaveEnd以上であると、addrをWaveEndとし(ステップS64)、これ以上波形データが進まないようにする。かつゲート情報0を波形発生部10に送出して、発音を終了させ(ステップS66)、この割り込み処理を終了する。
【0054】
ステップS62において、addrがWaveEnd以上でないと判断されると、addrがM(i+1)以上であるか、即ち、次の区間の開始アドレスに達しているか判断する(ステップS68)。達していると、区間カウンタiに1を加算して、次の区間を指示するようにして、この割り込み処理を終了する(ステップS70)。
【0055】
上記の波形再生処理処理装置では、柔軟度情報は、波形データの各区間に設定したが、少なくとも1つの区間にのみ設定することができる。また、波形処理手段として位相ボコーダ10を使用したが、波形データを読み出して再生するものであれば、他の時間軸圧縮伸張装置も使用することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、波形データの各部分が、均等に圧縮伸張されず、少なくとも或る部分では、指定された圧縮伸張率よりも大きな、或いは、小さな圧縮伸張を行うことができる。また、波形データ全体では、予め定められた時間軸圧縮伸張率に従って時間軸の圧縮伸張が行われている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の波形処理装置のブロックダイアグラムである。
【図2】図1の波形処理装置において使用する波形メモリのデータ構造を示す図である。
【図3】図1の波形処理装置における波形データの構成を示す図である。
【図4】図1の波形処理装置のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図5】図4の波形再生処理の詳細なフローチャートである。
【図6】図5のノートオン処理の詳細なフローチャートである。
【図7】図5のノートオフ処理の詳細なフローチャートである。
【図8】図5の再生速度処理設定の詳細なフローチャートである。
【図9】図1の波形再生処理装置において実行される割り込み処理の詳細なフローチャートである。
【図10】図1の波形再生処理装置及び従来の波形再生処理装置において時間軸圧縮伸長処理された波形の概略を示す図である。
【符号の説明】
12 波形メモリ(波形データ記憶手段)
14−0乃至14−99 時間周波数変換処理部(波形処理手段)
16−0乃至16−99 余弦発振器(波形処理手段)
18−0乃至18−99 乗算器(波形処理手段)
22 CPU(柔軟度情報発生手段、修正手段)
34 レバー(指定手段)
Claims (1)
- 複数の区間からなる波形データを記憶する波形データ記憶手段と、
前記波形データの全体に対する時間軸圧縮伸張率を入力する入力手段と、
前記区間ごとの前記時間軸圧縮伸張率の修正度合である柔軟度を表す柔軟度情報を時間軸圧縮伸張の前に設定する柔軟度情報設定手段と、
前記柔軟度情報によって、前記区間ごとに前記時間軸圧縮伸張率を修正する修正手段と、
前記修正された時間軸圧縮伸張率に基づいて前記波形データに時間軸圧縮伸張処理を施す波形処理手段とを、
具備し、前記柔軟度情報は、前記各区間の長さと、その区間における前記柔軟度との積の総和が前記複数の区間の全長になるように設定されている
波形処理装置。
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