JP4266515B2 - 情報を伝送するシステムおよび方法 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は時分割多元接続を用いる通信システムに関する。時分割多元接続では多数の端末局が中央ノードと通信し、また情報はバーストの形で端末局から中央ノードに送られる。また本発明は、時分割多元接続を用いて多数の端末局から中央ノードに情報を送る方法に関する。
【0002】
更に本発明は、時分割多元接続を用いる点対多点システムにおいて端末局の伝送需要に従って多数の端末局から送られる情報のバーストの伝送位置を調整する方法に関する。
【0003】
(従来技術)
点対多点の無線通信網では、情報が中央ノード(無線ノード)と多数の端末局(無線端末とも呼ぶ)の間で送られる。また各無線端末は端末の近くに配置されたユーザ局と絶えず通信し、また無線ノードは伝送網と絶えず通信する。無線ノードから無線端末への通信(すなわち、ダウンリンク通信)では伝送は連続的であり、全ての端末は全ての情報にアクセスすることができる。すなわち、情報は放送される。しかし端末から無線ノードへの通信(すなわち、アップリンク通信)では時分割多元接続が用いられる。すなわち、無線ノードと通信する無線端末は共通の通信資源を共用し、この通信資源内で各無線端末は1フレーム(通信チャンネルは多数のフレームに分割される)内に時間を割り当てられ、その時間内に情報のバーストを送ることができる。
【0004】
このように、情報は伝送網とユーザとの間に双方向に送られる。定常状態の運転中は(すなわち、通常運転中は)、無線端末は一定時間間隔で規則的にフレームを送信する。各端末はフレーム内に所定の容量と所定の開始位置を割り当てられるので、全容量が最も効率的に用いられる。これは、各端末からのバーストがフレーム内に可能な限り密に詰め込まれることを意味する。しかしデータの量は端末毎に異なる。すなわち、送られるバーストの長さは相対的に一定である必要はない。フレームを送る時間中は、全ての活動状態の端末は自分の所定の時間位置で情報を送れなければならない。無線ノードはスケジューリング手段を備え、これを用いてかかる時間位置を決定する。
【0005】
点対多点アクセス網では、しばしば伝送需要(例えば、各端末から送る必要のある情報の量)が変動したり、端末が分離されたり、新しい端末が接続されたりする。したがって、かかる変動を処理しながら伝送チャンネルを常に効率的に用いることが重要である。これはフレームの調整やフレームの再配置により行う。解放を行うには、新しく接続された端末から情報を送ることができるように(すなわち、或る時間間隔をその端末が利用できるように)するために、例えば各端末からバーストを送る時間位置を変えなければならない。端末の伝送位置の移動は、新しい端末が情報を送れるように、またはより多くの情報を送りたい端末の希望がかなえられるようにしなければならない。各端末からのバーストの伝送位置を変更することができないシステムでは、無線ノード内と無線端末内に設けられるバッファ手段に、1フレーム中に到着する情報ビット数に対応する情報を記憶するしかない。しかしこれは、例えば或る端末が分離された場合にチャンネルの容量が十分使われないリスクがあることを意味する。
【0006】
しかし、伝送位置の移動が可能なシステムは多く存在する。図1Aは或る端末(端末Tで示す)からのバーストの略図を示す。バーストはフレーム内の第1の(前寄りの)位置で送られ、その送信位置はフレーム内の後寄りの位置に変更されている。理解されるように、情報またはデータはユーザ局から端末に連続的に到着し、またデータは無線ノードから伝送網に連続的に発信される。また、各バーストは同じ量の情報を含み、情報は端末T内および無線ノード内のバッファ手段BT内でバッファリングされる。図1Aから分かるように、フレームN−1とNとではバーストBN-1とBNとを各フレーム内の第1の位置で送り、フレームN+1とN+2とではバーストBN+1とBN+2とを各フレーム内の新しい後寄りの位置で送る。これは、フレームNとフレームN+1との間で、無線端末のバッファ手段はより多くの情報を記憶し、無線ノードは予め記憶した情報を発信しなければならないことを意味する。
【0007】
これは、システム内のバッファ手段(端末およびノード)の全体の充満度は一定であるがデータはノードから端末のバッファ手段に再配分されたことを意味する。これを図1Bと図1Cとに示す。図1Bは、無線端末のバッファ手段内のデータ量が時間と共に変わる(すなわち、フレームN−1からN+2まで送る)ことを示す。定常状態の動作中は無線端末のバッファ手段内のデータDBTは最大のとき所定の値に達し、フレームN−1の間に或るバーストが送られると端末局のバッファ手段内のデータが送り出される。その後、フレームの残りの時間に、フレームN内で別のバーストが送られるまでデータが集められる。しかしフレーム内の前寄りの位置からフレーム内の後寄りの位置への移動はフレームNとフレームN+1との送信の時間の合間に行われるので、無線端末のバッファ手段内のデータはフレームN+1内のバーストBN+1で示す後寄りの位置でバーストが送り出されるまでに実質的に2倍になる。次にまた定常状態の動作に戻る。しかし、このために無線端末内には大きなバッファが必要である。
【0008】
図1Cに、無線ノードのバッファ手段の対応する状態を示し、ノードのバッファ内のデータの量DBNを時間の関数で示す。図1Cから分かるように、ノードのバッファ手段内では逆の状態が起こり、理解されるように、無線ノード内のバッファと端末内のバッファとにおけるデータ(図1Bと図1Cに移動の前と後をそれぞれXとYで示す)の総計は同じである。これは、点対多点通信システム内の遅れは同じであるがデータは無線ノードから無線端末のバッファ手段に再配分されたことを意味する。このように、毎回同じデータ量が送られるが発信は一度だけである。すなわち大きな遅れが生じ、また大きなバッファ手段が必要である。
【0009】
チャンネルを再配置するためには、バーストをフレーム内の後寄りの位置から前寄りの位置に移すことも可能でなければならない。これを図1A−図1Cに対応する図2A−図2Cに示すが、異なるところは、フレームN+1内で生じた変化はバーストが前寄りの位置で送られることである。図2Bに示すように、同じ大きさの2つのバーストを短時間内に送るためには、端末にデータを予め記憶することが必要である。各バースト内のデータの量は等しいと仮定する。また、ノードのバッファ手段内は同じ大きさの2つのバーストを短時間内に受信するので、バッファ手段を高速で満たすためにはその中に空き容量も必要である。このように、バッファ手段内に蓄積される情報の量は、データを伝送する速度と、フレーム周波数と、フレーム内のバーストの最大移動により決まる。
【0010】
バーストの自由な移動(すなわち、フレーム内の前寄りの位置から後寄りの位置へ、またはその逆)が可能なシステムでは、バッファ容量をそれに比例して(すなわち、最大移動に比例して)増やさなければならない。すなわち、フレーム全体に(一方の終端から他方の終端まで)バーストを移すためには、バッファ手段の容量を2倍にしなければならない。その結果、遅れも2倍になる。これは大きな欠点である。なぜなら、伝送網内の遅れはできるだけ小さくしなければならないし、また遅れがあると例えば音声の接続ではエコーが発生するからである。
【0011】
US−A−4 843 606 は、同期フレーム用の優先トークンを規則的な間隔で放出する同期帯域幅マネージャを介して、時分割多重通信ユニットにより相互接続されるトークン・リングを備える構内通信システムを開示している。各同期帯域幅マネージャは端末ユニットと見なしてよく、需要に従って時間多重通信網に異なる帯域幅が割り当てられる。網を効率的に使用するため、割り当てられる開始時間位置を調整することができる。或る端末からの伝送の開始位置はフレーム全体にわたって連続的に変えることができる。このフレーム内を2つのタイム・スロットが占める。これは、同じ情報を古いタイム・スロットと新しいタイム・スロットで送ることを意味する。その目的は調整を確かに行うことであって、同じ情報が2つの時間位置で送られる。
【0012】
(発明の概要)
したがって必要なのは、端末から送られる情報量が変わったり、端末が接続されたり分離されたりしたときの変更を処理して、共通の伝送チャンネルを効率的に用いることのできる、時分割多元接続(TDMA)特に点対多点転送またはアクセス網を用いる通信システムである。特に、伝送する情報に影響を与えずまた情報を消失せずに、かかる変更を処理することのできるシステムと方法とが必要である。特に、遅れをできるだけ小さくし、更には最小にすることのできるシステムと方法とが必要である。特に、必要な帯域幅が変動する多数の端末から中央ノードへのアップリンクでフレーム内の容量を効率的に用いることができるシステムと方法とが必要である。更に、端末局と中央ノードのバッファ容量をできるだけ小さくし、また発生する変更に関係のない、システムと方法とが必要である。特に、異なる端末からのバーストが異なる長さを有する状態を処理することができるシステムと方法とが必要である。
【0013】
したがって、それぞれが多数のユーザ局および中央ノードと通信する多数の端末局を備えるTDMAシステムを提供する。多数の端末局から中央ノードへの情報は可変長のバーストのフレームで伝送する。伝送される情報をバッファリングするため、各端末局は端末局バッファ手段を備え、中央ノードはノード・バッファ手段を備える。ノードは、端末局から中央ノードへのバーストによる情報の伝送を制御するためのスケジューリング手段を備える。中央ノードは、各端末局からの実際の伝送需要と端末の接続/分離とについての情報を集めるための手段を備える。スケジューリング手段は、フレーム構造内のバーストの送信を変更することにより上述の情報に従って端末毎にフレーム構造の使用を制御するための制御手段を備える。中央ノードと端末局内のバッファ手段の大きさは定常状態の伝送に必要な大きさで決まる所定の大きさを超える必要がないので、システム内の伝送遅れは最小になる。
【0014】
ノードは、端末局が情報の伝送を変更するのに用いる移行フレームを導入するための手段を備える。或る実施の形態では、或る端末局からの情報の伝送の変更は、フレーム内の古い位置(同じ端末から先行フレーム内でバーストを送った位置)より後寄りである新しい位置で開始するバーストを送る変更を含む。または情報の伝送の変更は、或る端末局からフレーム内の前寄りに位置(対応する端末局から先行フレーム内でバーストを送った位置に対して)でバーストを送ることを含む。端末局の実際の伝送需要についての情報を保持するための手段に前記情報を、端末局とノードとの間の信号を用いて与える。
【0015】
スケジューリング手段が優れている点は、スケジューリング手段が受信する伝送需要などについての情報に従ってどういう変更を行うかを決定することである。またスケジューリング手段は自分に関する情報を端末局に送信して、端末局とノードとにおける変更を同期させる。
【0016】
優れている点は、端末局バッファ手段とノード・バッファ手段とのそれぞれの大きさはフレームの長さと情報伝送速度とにより決まり、フレーム内のバーストの伝送位置とバーストの長さとに関する変更に依存しないことである。
【0017】
或るバーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置から後寄りの位置に移した場合は、移行フレーム中に2つのバースト(その1つは移行バーストである)を異なる位置で送る。或る実施の形態では、或るバーストを前寄りの(すなわち古い)位置で送り、移行バーストを新しい位置で送る。この移行バーストは、先行バースト(すなわち、前寄りの位置で送ったバースト)を送った後に端末局のバッファ手段内に集められたデータを含む。別の実施の形態では、移行フレーム中に移行バーストを前寄りの(古い)位置で送り、別のバーストを新しい位置で送る。優れている点は、移行バースト内のビット数は、情報/データを端末局に受信する速度と、フレームの長さと、バーストの伝送位置を移す長さとフレームの長さとの比率との積である。このように、移行バーストの長さ(大きさ)は予め計算することができる。後続のフレーム(すなわち、移行フレームより後のフレーム)内では1つのバーストだけを新しい伝送位置で送る。
【0018】
別の事例では、或るバーストの伝送位置をフレーム内の後寄りの位置から前寄りの位置に移す。このとき、移行フレーム中は、先行フレーム内(すなわち、移行フレームより前のフレーム)で前にバーストを送った後に集められた情報の少なくとも一部を含む移行バーストだけを送る。1つの実施の形態では、移行フレーム中はスケジューリング手段が割り当てる実質的に新しい位置で移行バーストを送る。バーストは、移行フレームに先行するフレーム内で前にバーストを送った後に端末局バッファ手段内に集められたデータを含む。
【0019】
別の実施の形態では、移行バーストを移行フレーム中に実質的に古い位置で送る。このバーストは端末局バッファ手段内に集められた情報/データの一部を含む。或る実施の形態では、移行バーストは古い位置で送ったバーストより短く、また古い位置で送ったバーストと実質的に同じ大きさの新しいバーストが終わるべき端位置で終わる。
【0020】
本発明では、移行バーストの大きさは予め計算することができる。ノードと端末とはこれを知っているので信号やハンドシェークは必要ない。すなわち、ビット数などについて伝達する必要はない。必要なのは、どちらかの方向に移すかどうかと、移動の量だけである。
【0021】
優れている点は、フレーム内で後寄りの位置から前寄りの位置に移したときに移行バースト内のデータ/情報のビット数は、端末にデータを受信するデータ速度と、フレームの長さと、1−(バーストを移す長さとフレームの全長との比率)との積であることである。バーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置から後寄りの位置に移す距離が古い(通常の)バーストの長さより短い場合は、古い(通常の)バーストの長さを延長して、古いバーストの長さを持つバーストを送っている間に受信したビットを含むようにする。
【0022】
これに対応して、バーストをフレーム内の前寄りの位置で送り、且つ移動がバースト自身より小さいときは、古い(通常の)バーストより短いバーストを移行フレーム中に送り出す。
【0023】
ユーザ局から情報を絶えず受信する多数の端末局から中央ノードに情報を送る方法も提供する。中央ノードは伝送網に情報を絶えず送信する。多数のフレームに分割された伝送チャンネルで時分割多元接続を用いて端末局から中央ノードに情報を送り、端末局はフレーム内の所定の第1の位置でバーストで情報を送る。この方法は、端末局の伝送需要と端末局の接続/分離とについての情報を中央ノード内に集め、伝送需要に対処しまたチャンネル容量の使用を最適化するために端末局からのバーストの伝送位置をフレーム内の前寄りまたは後寄りの位置に移す必要があるかどうかを前記情報を用いてノードで決定し、新しい伝送位置についての情報を端末局に与えるステップを含む。
【0024】
更にこの方法は、伝送位置の変更を処理するのに用いる移行フレームを導入するステップを含む。この処理は、ノードでも端末局でもバッファ容量を強化する必要なしに少なくとも1つの移行バーストを送ることを含む。後続のフレーム(すなわち、移行フレームの後のフレーム)ではバーストをフレーム内の新しい位置で送る。1つの事例では、フレーム内のバーストの伝送位置を後寄りの位置に変更する。またこの方法は移行フレーム中に2つのバーストを送るステップを含み、1つのバーストは古い位置で送り、他方のバーストは新しい位置で送り、バーストの1つは継続時間が短い移行バーストを含む。1つの実施の形態では、この方法は、第1のバーストを古い位置で送り、受信した情報ビットを端末局内のバッファ手段内に集め、移行フレーム内で端末局から先行バーストを送った後に同じ端末局のバッファ手段内に集められた情報ビットを含む移行バーストを新しい位置で送ることを含む。
【0025】
或る好ましい実施の形態では、移行バーストの大きさはノードで計算し、その大きさは特に移動の長さと方向とについての情報を用いて決める。
別の実施の形態では、この方法は、端末局内のバッファ手段内に集められた情報ビットの一部を含む移行バーストをフレーム内の古い位置で送り、端末局バッファ手段内に集められた情報ビットを含む別のバーストを移行フレーム内の新しい位置で送るステップを含む。
【0026】
またこの方法は、端末局からのバーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置に変更することに関連し、移行フレーム内では移行バーストだけを送るステップを含む。優れている点は、新しい位置で送る移行バーストは新しい位置の端位置で終わることである。
【0027】
別の実施の形態では、この方法は、移行バーストをフレーム内の古い位置で送るステップを含み、このバーストは端末局から先行フレーム内でバーストを前に送信した後に同じ端末局のバッファ手段内に集められた情報の一部だけを含む。
【0028】
また本発明は、点対多点システム内の多数の端末局から時分割多元接続を用いて送る情報のバーストの伝送位置を端末局の伝送需要に従って調整する方法を提供する。この方法は、端末局の伝送需要についての情報(端末局の接続/分離を含む)を中央ノード内に集め、或る局のバーストを送る必要があるのはフレーム内の前寄りの位置か後寄りの位置かを前記情報を用いて決定し、情報を少なくとも1つの移行バーストで送るのに用いる移行フレームを導入して、その後のフレームでは、伝送位置の調整を行うために端末局にも中央ノードにもバッファ容量を追加する必要なく端末局はそのバーストを新しい位置で送る、ステップを含む。
【0029】
特にこの方法は、移行フレーム内で、1つのバーストを古い位置で送り、別のバーストを新しい位置で送ることにより、伝送位置をフレーム内の前寄りの位置から後寄りの位置に変更するステップを含む。またこの方法は、バーストの伝送位置をフレーム内の後寄りの位置から前寄りの位置に変更するステップを含む。この場合、移行フレーム中は1つの移行バーストだけを送る。本発明は特に、例えばファイバ・リンク、同軸ケーブルまたは銅ケーブルを用いる伝送チャンネルで音声および/またはデータを送るために、上に述べたシステムを用いることに関する。特にこのシステムはマイクロ波通信の点対多点システムに用いられるが、任意の他の点対多点通信システムにも用いることができる。
【0030】
(発明の詳細な説明)
図3は点対多点の無線通信網の概要を示す。情報は中央ノード40と端末局(特に無線端末)10、20、30との間で転送される。中央ノード40から端末局10、20、30への通信は連続的な伝送または放送を含み、全ての端末局10、20、30は全ての情報にアクセスすることができる。図の連続線は情報の連続的な流れを示し、点線は情報の不連続的な流れ(アップリンク)を示す。情報は中央ノード40から伝送網50に絶えず伝送され、端末局10、20、30はユーザ局100、200、300からそれぞれ情報を絶えず受信する。
【0031】
端末局10、20、30から中央ノード40へのアップリンクでは、端末局10、20、30は共通の通信資源を共用する。すなわち、時分割多元接続(TDMA)を用いる。このように、情報は伝送網50とユーザ局100、200、300とから双方向に転送される。アップリンク(すなわち、端末局10、20、30から中央ノード40へのチャンネル)の伝送は多数のフレームに分割され、各端末局は各フレーム内で情報をバーストの形で送ることができる。通常(すなわち変更がない場合)、端末局は上に述べたようにフレーム内の一定時間間隔内に送信する。各端末局10、20、30はバッファ手段11、21、31を備え、バッファ手段はバーストの送信の合間にデータや音声などの情報を(バーストの実際の送信中に受信する少量の情報またはデータも)集める。
【0032】
同様に、中央ノード40はノード・バッファ手段41を備え、バッファ手段はバーストを受信すると情報/データを記憶する。しかし上に説明したように、端末局が送信したい情報の量(すなわち、伝送需要)は増減し、或る端末局は分離され、別の端末局は接続されることがある。この場合、共通の伝送チャンネルをできるだけ効率的に使用しなければならないので、関係する端末からのバーストの伝送位置を調整する必要がある。この調整を行うとき、転送される情報に影響を与えたり情報が消失したりしてはならない。端末局や中央ノード内のバッファ手段に情報を記憶する機能は当業者によく知られているので、この図は概要だけ示す。
【0033】
一般に時分割多元接続システムは、伝送チャンネルを用いる時と方法とを決定するための手段を備える。本発明では、かかる手段をスケジューリング手段と呼ぶ。本発明では、中央ノード40は信号を介して全ての端末局についての情報(特にその伝送需要、接続状態など)を集め、チャンネルが最適に用いられるように端末局を同期させる。本発明では、中央ノード40はTDMAフレームの構造を変更する時と方法とをも決定する。これを行うには、端末局からの伝送需要と端末局の伝送状態(例えば、接続/分離など)とについての情報を用いる。端末局からのバーストの伝送位置をその特定の新しいニーズに従って、または1つ以上の他の端末局の新しいニーズに従って、変更することに関する決定をスケジューリング手段が行ったときは、関係する変更(すなわちバーストを送る伝送位置の移動)に関する情報は各端末局に送られ、また変更は端末局と中央ノードと(すなわち、送信側と受信側)で同期して行われる。このように中央ノード40は変更を行う時と方法とを信号により知り、新しいTDMA構造に対処することができる。
【0034】
本発明では、中央ノード40と端末局内の小さなバッファ手段を用いて、フレーム内で随意にバーストの伝送位置を移すことができる方法とシステムとを提供する。これにより、システム内に生成される遅れは最小になる。本発明では、中央ノード40は端末局が行う伝送位置の変更すなわち移動を行うのに用いる移行フレームを導入し、また中央ノード40はかかる変更をいつ行うかを端末局に知らせる。かかる移行フレーム中は、中央ノード40と端末局10、20、30とのバッファ手段が通常状態の動作すなわち定常状態の動作(これは変更が起こらない動作状態を意味する)で与えられる値をそれぞれ超えないようにしてバーストは送られるので、バーストは規則的に送られ、伝送需要は一定である。中央ノードと端末局とのバッファ手段41、11、21、31の大きさはそれぞれフレームの長さにより、また情報が伝送される速度により決まるが、この大きさはスケジューリング手段が決めて端末局が行う変更(すなわち、移動)に依存しない。これは、バッファの大きさが従来の方法を用いるときに必要なバッファの大きさの約半分であることを意味する。
【0035】
図4A−図4Bは、一般に伝送需要が減少した(例えば1つ以上の端末が分離されたため)ことを示す本発明の1つの実施の形態を示す。しかし、或る端末のバーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置に動かすのは別の理由(例えば、端末局を追加したり、他の端末局を分離したりする)もある。理由は重要ではなく、直接関係があるのは、或る端末局のバーストの伝送位置をフレームの前寄りの位置から後寄りの位置に変更しなければならない(利用可能になった空き空間を利用するために)と中央ノード40のスケジューリング手段が決定したことである。
図4B、図4Cと以後の対応する図に示すXとYの意味は、図1B、図1C、図2B、図2Cを参照して説明したものと同じである。
【0036】
図4Aは、多数のフレームFN-1、FN、FTR、FN+2の略図である。フレームFN-1とFNとでは、端末局は割り当てられた古い位置BOでバーストを規則的に送信する。しかしこの局または他の局の伝送需要に関する情報から判断して、関係する端末局Aはそのバーストをフレーム内の前寄りの位置で伝送しなければならないと中央ノードは決定した。従って移行フレームFTRを導入して、その間に、変動する条件を次のように処理する。この実施の形態では、バーストBO,TRは最初は古い位置(すなわち、古いバーストBOが送られたのと同じ位置)で送られる。しかしこのバーストが送られるとき、Aで示す端末局のバッファ手段内に記憶されている情報が送り出される。これを図4Bに示す。この図では、端末局Aのバッファ手段内の情報またはデータの量DBAを時間の関数で示す。中央ノードのバッファ手段の対応する状態を図4Cに示す。この図では、中央ノードのバッファ手段内の情報またはデータの量DBCを時間の関数で示す。図4Cから分かるように、端末のバッファ手段が空になると同時に、中央ノードのバッファ手段は満たされる。
【0037】
伝送フレームFTR中は、フレーム内の新しい位置に達するまで、端末局Aのバッファ手段内にデータが再び記憶される。これは、中央ノードのスケジューリング手段すなわちスケジューリング手段の制御手段が決める新しい位置が、この端末局Aの新しい送信位置であることを意味する。しかしそのとき、端末局のバッファ手段は完全には満たされない。なぜなら、まだ同じフレーム内にあり、移行バーストBTRが送り出されるからである。注意すべきは、端末局のバッファ手段内には図4BのA0で示す空間がまだ残っていることである。このとき中央ノードのバッファ手段は完全には空になっていない。これはノードのバッファ手段内には図4CのC0で示すデータがまだ残っていたことを意味する。端末局のバッファ手段が完全には満たされなかったので、中央ノードのバッファ手段は所定の定常状態の動作レベルまでしか充満されない。
【0038】
このように、端末局のバッファ手段が通常以上に満たされることを防ぐために、移行フレーム中に移行バーストBTRが送り出される。移行バーストBTR内の情報またはデータの量は、中央ノードが命じた移動の長さに特に依存する。これは、中央ノードは移行バーストの内容の大きさを予め計算することができることを意味する。情報またはデータが端末局に入力される速度を毎秒Fビットと仮定し、またフレームの長さをt秒と仮定すると、正常な(通常の)すなわち古いバーストBO内のビット数BBは、データが端末に入力される速度Fとフレーム長さtとの積(すなわち、Fxtビット)である。次に、バーストの伝送位置を後寄りの位置に移すと仮定する。ここで移動はフレーム長さtの端数N(0<N<1)である。したがって、移行バースト内の情報ビット数は BTR=FxtxN ビットである。
【0039】
データ伝送速度を2048kbps、フレーム長さを125μs、バースト(古いバーストBO)は256ビットを含むと仮定する。バーストをフレーム長さの25%だけ後寄りの位置に移した場合は、移行バーストBTRは通常のバースト内に含まれるビット数の25%、すなわち64ビットを含むことを意味する。他のバーストBO、BN(新しい位置のバースト)の内容と異なる内容を持つのは移行バーストBTRだけである。したがって中央ノードが或る伝送位置から別の伝送位置(この場合は後寄りの伝送位置)への移行を処理するのは非常に簡単である。理解されるように、端末局でもノードでも図4Bと図4Cに示すバッファ手段の所定の充満レベルを超えない。これは、ノードと端末局の両方のバッファ手段をこれまで知られているシステムに比べて減らすことができることを意味する。フレーム内でバーストを随意に移動させることができると仮定すると、バッファ手段の全体の大きさを50%減らすことができる。これはまたシステム内のバッファリングに起因する遅れが50%減ることを意味しており、非常に優れた点である。
【0040】
図5A−図5Cは、バーストの伝送位置をフレーム内の後寄りの位置から前寄りの位置に移す実施の形態を示す。これらの図は図4A−図4Cと同様であって、同じ記号を用いる。この場合は、移行フレームFTR中には1バースト(すなわち、移行バーストBTR)だけが送られる。この移行バーストは通常バースト(すなわち、古いバーストBOや新しいバーストBN)より少ないビットを含む。移行バーストは通常より少ないビットを含み、端末局バッファ手段は短い時間間隔で伝送される2つのバーストを処理する必要があり、前のフレームFN内で送られた古いバーストBOの後に集められたビットだけが移行バーストBTR内に含まれる。これは、バッファサイズに関する要求が少なくなったことを意味する。図5Cから分かるように移行バーストはバッファ手段を通常のレベルまで満たすだけなので、中央ノードはバッファ手段の記憶容量を2倍にする必要がない。或る優れた実施の形態では、新しい位置で送った場合に通常のバーストが終わるはずの位置で終わる位置(すなわち、フレームFN+2内で送る新しいバーストBNが終わる位置)で移行バーストを送る。別の実施の形態では、新しい位置より前寄りにまたはその初めに移行バーストを送る。
【0041】
この場合は、通常バースト(古いバーストまたは新しいバースト)内のビット数はやはり BB=Fxt ビットである。記号は図4Aを参照して説明した実施の形態の場合と同じである。次に、バーストをフレーム内の前寄りの位置とフレームの長さとの比率N(ただし、0<N<1)だけ移すと仮定する。このとき、移行バーストBBTE内のビット数は Fxtx(1−N) ビットである。一例として、データ速度が例えば8448kbps、フレームの長さが125μsの場合は、通常のバーストは1056ビットを含む。バーストが前寄りの位置の方向にフレーム長さの25%の位置に移される場合は、移行ビットが通常バーストのビット数の75%(1−0.25)、すなわち792ビットを含むことを意味する。
【0042】
図6A−図6Cは、バーストの伝送位置をフレーム内で前寄りの位置から後寄りの位置に移す別の実施の形態を示す。記号は図4A−図4Cと同じである。この実施の形態でも、移行フレームFTRが導入される。この移行フレーム中は移行バーストBTRは古い位置で送り出されるが、通常バースト(すなわち古い(新しい)位置で送り出されるバースト)よりビット数は少ない。端末局のバッファ手段は、図6BのA0’で示すように完全には空にならない。これに加えて、新しいバーストBNも移行フレーム中に新しい位置で送り出される。このバーストの大きさは通常バーストと同じである。つまり、端末局が第1のバーストを新しい位置で送るときは、バッファ手段は図6Bに示すように満たされ、バーストBNは通常のビット数を含む。言い換えると、この方法は図4Aを参照して説明したものと同等である。図6Cから分かるように、移行バーストが送り出されるとき、中央ノードのバッファ手段は完全には満たされず、C0’に示すようにまだ空きが残る。
【0043】
図7A−図7Cは、伝送位置をフレーム内で後寄りの位置から前寄りの位置に移す別の実施の形態、すなわち図5A−図5Cを参照して説明した実施の形態の別の実施の形態である。記号は同じである。図から分かるように、移行フレーム中は移行バーストBTRだけが送られ、図7Aから分かるように、移行バーストは古い位置で送られる。これは継続時間が短いので、次のフレーム内の第1のバーストBNは通常のビット数を含んでよい。もちろん多くの別の実施の形態が可能であるが、これらは全て本発明の範囲内にある。例えば、移行フレーム内で送られるバーストは通常より少ないビット数を含んでよい。最も重要なことは、移行フレーム中に変更を処理することおよび変更中にバッファ手段を増やす必要がないことである。
【0044】
図8A−図8Cはバーストの伝送位置をフレーム内の後寄りの位置に移すことに関する別の実施の形態を示す。しかしこの場合は、通常バーストBOの長さより小さい範囲だけバーストを移す。図8Aに示す実施の形態では、移行バーストは通常の(すなわち古い)バーストBOの延長であり、また移行フレームFTR中に通常バーストBOを送る間に端末局に到着したビットも含む。図8Bおよび図8Cは図8Aの実施の形態に対する端末局および中央ノードのバッファ手段の内容をそれぞれ同様に示す。
【0045】
図9Aは、バーストを後寄りのフレーム位置から前寄りのフレーム位置に、古いバーストの長さより短い範囲で動かす実施の形態を示す。この場合は、移行バーストBTRは移行フレーム中に送るバーストの全てであり、新しい位置で送る。前寄りに送るので、図9BのA0”で示すように端末局のバッファ手段内にはまだ空き空間がいくらかあり、これに対応して中央ノードのバッファ手段は所定の範囲だけ満たされ、図9CのC0”に示すようにノードのバッファ手段内にはまだデータがいくらか残っている。
【0046】
本発明について、同じ大きさを持つ同じ端末局からのバースト(移行バーストを除く)について説明したが、同じ端末局からのバーストの大きさは変動してよい。しかし対象とする時間中は、大きさは実質的に同じであると仮定する。しかし異なる端末局からのバーストは前に説明したように異なるか異なってよい。
【0047】
本発明は多くの異なるシステムで(特に点対多点システムのマイクロ波通信内だけでなく、他の点対多点システムでも)実現することができる。更に、光ファイバ、同軸ケーブル、銅ケーブルなどを用いる伝送チャンネルで音声/データの通信に用いることができる。
本発明は以下の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】 中央ノードと多数の端末局の間に情報を転送する点対多点の無線通信網の略図を示す図である。
【図4A】 バーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置から後寄りの位置に移す第1の実施の形態を示す図である。
【図4B】 図4Aの移動のために端末局バッファ手段内に記憶されるデータの量のグラフを示す図である。
【図4C】 図4Aの移動のために中央ノードバッファ手段内に記憶されるデータの量の変動のグラフを示す図である。
【図5A】 端末局から送られるバーストの伝送位置をフレーム内の後寄りの位置から前寄りの位置に変更する場合を示す図である。
【図5B】 図4Bと同様であるが図5Aに示す場合についての図である。
【図5C】 図4Cと同様であるが図5Aに示す場合についてのグラフを示す図である。
【図6A】 バーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置から後寄りの位置に移す別の実施の形態を示す図である。
【図6B】 図6Aの移動を行ったときに端末局のバッファ手段内のデータの量の変動を示す図である。
【図6C】 図6Aの移動を行ったときに中央ノードのバッファ手段内に記憶されているデータの量の変動を示す図である。
【図7A】 端末局からのバーストの伝送位置をフレーム内の後寄りの位置から前寄りの位置に移す別の実施の形態を示す図である。
【図7B】 図6Bと同様であるが図7Aに示す場合についてのグラフである。
【図7C】 図6Cと同様であるが図7Aに示す場合についてのグラフである。
【図8A】 バーストの伝送位置をバーストの長さより短く移した実施の形態の略図である。
【図8B】 図8Aの移動を行ったときに端末局のバッファ手段内に記憶されているデータの量のグラフである。
【図8C】 図8Aに従って移動を行ったときに中央ノードのバッファ手段内に記憶されているデータの量のグラフである。
【図9A】 バーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置に移し、その移動がバーストの長さより短いときの実施の形態図である。
【図9B】 図8Bと同様であるが図9Aに示す場合についてのグラフである。
【図9C】 図8Cと同様であるが図9Aに示す実施の態様についてのグラフである。
Claims (24)
- 時分割多元接続システムであって、それぞれが多数のユーザ局(100、200、300)および中央ノード(40)と通信する多数の端末局(10、20、30)を備え、多数の端末局(10、20、30)から前記中央ノード(40)への情報はフレーム内のバーストとして伝送し、少なくとも異なる端末局からのバーストは異なる長さであり、中央ノード(40)と端末局(10、20、30)とは伝送するデータをバッファリングするためのノード・バッファ手段(41)と端末局バッファ手段(11、21、31)とをそれぞれ備え、中央ノード(40)は端末局(10、20、30)から中央ノード(40)へのバーストによるデータの伝送を制御するためのスケジューリング手段を備え、
中央ノード(40)は各端末局(10、20、30)からの実際の伝送需要と端末局の接続/分離についての情報を保持するための手段を備え、前記スケジューリング手段はフレーム構造内のバーストの送信を変更することにより前記情報に従って端末局毎にフレーム構造の使用を制御/適応するための制御手段を備え、前記中央ノードと端末局のバッファ手段(41、11、21、31)の大きさは定常状態の伝送に必要な大きさで決まる所定の大きさを超える必要がないので、システム内の伝送遅れは最小になり、
前記中央ノードは前記端末局が情報の伝送を変更するのに用いる移行フレーム(FTR)を導入するための手段を備え、また前記スケジューリング手段は、移動の長さと、或る端末局からのバーストの伝送位置をフレームの前寄りまたは後寄りの位置に移すかどうかとを前記情報を用いて決定し、
情報の伝送の変更は、或る端末局からのバーストを、対応する端末局から先行フレーム内でバーストを送った位置に対してフレーム内の後寄りの位置で送ることを含み、
前記移行フレーム中に2つのバースト(BBO,TR、BTR;BT R、BN;BO、BTR)を異なる位置で送り、その1つは移行バースト(BTR)であることであることを特徴とする、時分割多元接続システム。 - 時分割多元接続システムであって、それぞれが多数のユーザ局(100、200、300)および中央ノード(40)と通信し、且つ前記中央ノード(40)との間の通信には多数の端末局(10、20、30)を備え、多数の端末局(10、20、30)から前記中央ノード(40)への情報はフレーム内のバーストとして伝送し、少なくとも異なる端末局からのバーストは異なる長さであり、中央ノード(40)と端末局(10、20、30)とは伝送するデータをバッファリングするためのノード・バッファ手段(41)と端末局バッファ手段(11、21、31)とをそれぞれ備え、中央ノード(40)は端末局(10、20、30)から中央ノード(40)へのバーストによるデータの伝送を制御するためのスケジューリング手段を備え、
中央ノード(40)は各端末局(10、20、30)からの実際の伝送需要と端末局の接続/分離についての情報を保持するための手段を備え、前記スケジューリング手段はフレーム構造内のバーストの送信を変更することにより前記情報に従って端末局毎にフレーム構造の使用を制御/適応するための制御手段を備え、前記中央ノードと端末局のバッファ手段(41、11、21、31)の大きさは定常状態の伝送に必要な大きさで決まる所定の大きさを超える必要がないので、システム内の伝送遅れは最小になり、
前記中央ノードは前記端末局が情報の伝送を変更するのに用いる移行フレーム(FTR)を導入するための手段を備え、また前記スケジューリング手段は、移動の長さと、或る端末局からのバーストの伝送位置をフレームの前寄りまたは後寄りの位置に移すかどうかとを前記情報を用いて決定し、
情報の伝送の変更は、或る端末局からのバーストを、対応する端末局から先行フレーム内でバーストを送った位置に対してフレーム内の前寄りの位置で送ることを含み、
移行フレーム(FTR)中は、先行フレーム(FN)内で前にバーストを送った後に集められた情報の少なくとも一部を含む移行バースト(BTR)だけを送ることを特徴とする、時分割多元接続システム。 - 実際の伝送需要についての情報を保持するための手段に前記情報を、端末局(10、20、30)と中央ノード(40)の間の信号により与えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の時分割多元接続システム。
- 前記スケジューリング手段が受信する情報に従って、前記スケジューリング手段はどういう変更を行うかを決定し、また自分に関する情報を端末局(10、20、30)に送信して、端末局(10、20、30)および中央ノード(40)内の変更を同期させることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の時分割多元接続システム。
- 端末局バッファ手段(41)とノード・バッファ手段(11、21、31)とのそれぞれの大きさはフレームの長さと情報伝送速度とにより決まり、また前記大きさはフレーム内のバースト位置に関する変更とバーストの長さとには依存しないことを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の時分割多元接続システム。
- 移行フレーム(FTR)中にバースト(BBO,TR)を前寄りの位置で送り、移行バースト(BTR)を新しい位置で送り、前記移行バースト(B TR)は先行バーストを送った後に前記端末局のバッファ手段内に集められたデータを含むことを特徴とする、請求項1に記載の時分割多元接続システム。
- 移行フレーム中に移行バースト(BTR)を前寄りの古い位置で送り、また別のバースト(BN)を新しい位置で送ることを特徴とする、請求項1に記載の時分割多元接続システム。
- 移行バースト(BTR)内のビット数は、情報/データを端末局内に受信する速度と、フレームの長さと、バーストの伝送位置を移す長さとフレームの長さとの比率の積とであることを特徴とする、請求項1、6、7のいずれかに記載の時分割多元接続システム。
- 移行フレーム(FTR)より後続のフレーム(FN+2)内では1つのバーストだけを新しい伝送位置で送ることを特徴とする、請求項8に記載の時分割多元接続システム。
- 移行フレーム(FTR)中は前記スケジューリング手段が割り当てる実質的に新しい位置で移行バースト(BTR)を送り、前記バーストは先行フレーム(FN)内で前にバーストを送った後に端末局バッファ手段内に集められたデータを含むことを特徴とする、請求項2に記載の時分割多元接続システム。
- 移行バーストを移行フレーム(FTR)中に実質的に古い位置で送り、前記バーストは端末局バッファ手段内に集められた情報/データの一部を含むことを特徴とする、請求項2に記載の時分割多元接続システム。
- 移行バースト(BTR)は古い位置で送ったバースト(BO )より短く、また古い位置で送ったバーストと実質的に同じ大きさの新しいバーストが終わるべき端位置で終わることを特徴とする、請求項10に記載の時分割多元接続システム。
- 移行バースト(BTR)内のデータ/情報ビットの数は、端末にデータを受信するデータ速度と、フレームの長さと、1−(バーストを移す長さとフレーム長さとの比率)との積であることを特徴とする、請求項10〜請求項12のいずれかに記載の時分割多元接続システム。
- バーストを移す距離が古い(通常の)バースト(BO)の長さより短い場合は、古い(通常の)バースト(BO、BTR)の長さを延長して、前記通常のバースト(BO)を送っている間に受信したビットを含むようにすることを特徴とする、請求項1に記載の時分割多元接続システム。
- 古い(通常の)バーストより短いバーストを移行フレーム(FTR)中に送り出すことを特徴とする、請求項2に記載の時分割多元接続システム。
- ユーザ局(100、200、300)から絶えず情報を受信する多数の端末局(10、20、30)から、伝送網(50)に絶えず情報を送信する中央ノード(40)に、フレームに分割された伝送チャンネルで時分割多元接続を用いて情報を伝達する方法であって、前記端末局(10、20、30)はフレーム内の所定の第1の位置でバーストで情報を送る前記方法は、
端末局(10、20、30)の伝送需要と端末局の接続/分離とについての情報を中央ノード(40)内に集めるステップと、
伝送需要に対処しまたチャンネル容量の使用を最適化するために端末局からのバーストの伝送位置をフレーム内の前寄りまたは後寄りの位置に移す必要があるかどうかを前記情報を用いて前記ノード内で決定するステップと、
新しい伝送位置についての情報を前記端末局に与えるステップと、
伝送位置の変更を処理するのに用いる移行フレーム(FTR)を導入するステップであって、前記ノードでも端末局でもバッファ容量を強化する必要なしに少なくとも1つの移行バースト(BTR)を送るステップを含む、前記導入するステップとを有し、更に、
移動の長さと方向とについての情報を用いて端末局からの移行バースト(BTR)の大きさを計算するステップと、
後続のフレーム内ではバースト(BN)をフレーム内の新しい位置(FN+2)で送るステップと、
フレーム内のバーストの伝送位置を後寄りの位置に変更するステップと、
前記移行フレーム中に2つのバーストを、1つは古い位置でまた1つは新しい位置で送るステップであって、前記バーストの1つは継続時間が短い移行バーストを含む、ステップとを含むことを特徴とする、情報を伝達する方法。 - ユーザ局(100、200、300)から絶えず情報を受信する多数の端末局(10、20、30)から、伝送網(50)に絶えず情報を送信する中央ノード(40)に、フレームに分割された伝送チャンネルで時分割多元接続を用いて情報を伝達する方法であって、前記端末局(10、20、30)はフレーム内の所定の第1の位置でバーストで情報を送る前記方法は、
端末局(10、20、30)の伝送需要と端末局の接続/分離とについての情報を中央ノード(40)内に集めるステップと、
伝送需要に対処しまたチャンネル容量の使用を最適化するために端末局からのバーストの伝送位置をフレーム内の前寄りまたは後寄りの位置に移す必要があるかどうかを前記情報を用いて前記ノード内で決定するステップと、
新しい伝送位置についての情報を前記端末局に与えるステップと、
伝送位置の変更を処理するのに用いる移行フレーム(FTR)を導入するステップであって、前記ノードでも端末局でもバッファ容量を強化する必要なしに少なくとも1つの移行バースト(BTR)を送るステップを含む、前記導入するステップとを有し、更に、
移動の長さと方向とについての情報を用いて端末局からの移行バースト(BTR)の大きさを計算するステップと、
後続のフレーム内ではバースト(BN)をフレーム内の新しい位置(FN+2)で送るステップと、
端末局からのバーストの伝送位置をフレーム内の前寄りの位置に変更するステップと、
前記移行フレーム内では、先行フレーム(FN)内で前にバーストを送った後に集められた情報の少なくとも一部を含む移行バーストだけを送るステップとを含むことを特徴とする、情報を伝達する方法。 - 前記方法は、・ 第1のバーストを古い位置で送り、・受信した情報ビットを前記端末局内のバッファ手段内に集め、・ 前記移行フレーム内で或る端末局から先行バーストを送った後に同じ端末局のバッファ手段内に集められた情報ビットを含む移行バーストを新しい位置で送る、ステップを含むことを特徴とする、請求項16に記載の情報を伝達する方法。
- 前記方法は、・ 前記端末局内のバッファ手段内に集められた情報ビットの一部を含む移行バーストをフレーム内の古い位置で送り、・前記端末局バッファ手段内に集められた情報ビットを含む別のバーストを前記移行フレーム内の新しい位置で送る、ステップを含むことを特徴とする、請求項16に記載の情報を伝達する方法。
- 前記方法は、・ 移行バーストを新しい位置で送り、このバーストは新しい位置の端位置で終わる、ステップを含むことを特徴とする、請求項17に記載の情報を伝達する方法。
- 前記方法は、・移行バーストをフレーム内の古い位置で送り、前記バーストは端末局から先行フレーム内でバーストを前に送った後に同じ端末局のバッファ手段内に集められた情報の部分だけを含む、ステップを含むこを特徴とする、請求項17に記載の情報を伝達する方法。
- 点対多点システム内の多数の端末局(10、20、30)から時分割多元接続を用いて送る情報のバーストの伝送位置を端末局(10、20、30)の伝送需要に従って調整する方法であって、
端末局(10、20、30)の伝送需要についての情報を中央ノード(40)内に集めるステップと、
或る局のバーストを送る必要があるのはフレーム内の前寄りの位置か後寄りの位置かを前記情報を用いて決定するステップと、
情報を少なくとも1つの移行バーストで送るのに用いる移行フレームを導入し、その後のフレームでは、伝送位置を変更するために前記端末局にも中央ノード(40)にもバッファ容量を追加する必要なく端末局はそのバーストを新しい位置で送るステップを含み、更に、
前記移行フレーム内で、1つのバーストを古い位置で送り、別のバーストを新しい位置で送ることにより、伝送位置をフレーム内の前寄りの位置から後寄りの位置に変更するステップを含むことを特徴とする、伝送位置を調整する方法。 - 点対多点システム内の多数の端末局(10、20、30)から時分割多元接続を用いて送る情報のバーストの伝送位置を端末局(10、20、30)の伝送需要に従って調整する方法であって、
端末局(10、20、30)の伝送需要についての情報を中央ノード(40)内に集めるステップと、
或る局のバーストを送る必要があるのはフレーム内の前寄りの位置か後寄りの位置かを前記情報を用いて決定するステップと、
情報を少なくとも1つの移行バーストで送るのに用いる移行フレームを導入し、その後のフレームでは、伝送位置を変更するために前記端末局にも中央ノード(40)にもバッファ容量を追加する必要なく端末局はそのバーストを新しい位置で送るステップを含み、更に、
前記移行フレーム中は1つの移行バーストだけを送ることにより、バーストの伝送位置をフレーム内の後寄りの位置から前寄りの位置に変更するステップを含むことを特徴とする、伝送位置を調整する方法。 - 音声またはデータを伝送するステップを有することを特徴とする、請求項22又は請求項23に記載の伝送位置を調整する方法。
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