この発明は、様々な通信仕様のネットワークに接続するSDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical Network)伝送装置に関し、特に、ネットワークの信号種別の変更などネットワーク仕様の変更に容易に対応することができるSDH/SONET伝送装置に関するものである。なお、以下の説明では、米国仕様のSONET伝送装置を例として説明する。
SONET伝送装置は、低速な回線を階層的に積み上げて多重化することによって回線の高速化を実現する同期光伝送装置である。ここで、多重化の基本単位は51.84Mb/s(OC−1:Optical Carrier-level 1)であり、SONETでは、基本単位を多重化する本数によって様々な伝送速度のネットワークを実現することができる。例えば、基本単位を192本多重化することによって約10Gbpsの伝送速度のネットワークを実現することができる(OC−192)。
図6−1は、SONET伝送装置の構成を示す図である。同図に示すように、SONET伝送装置は、接続するネットワークとの間で信号の送受信を行う複数のインターフェース部610と、インターフェース部610から信号を受信して信号の分離または多重や振り分けなどの処理を行い、処理した信号を他のインターフェース部610に送信する信号処理部620とを有する。
また、インターフェース部610は、接続するネットワークの信号種別に合わせて交換可能なパケージであり、基本単位の多重化本数によって様々な回線速度のネットワーク、電気信号を用いるネットワーク、LANなどの非同期ネットワークなどと接続する(例えば、非特許文献1参照。)。
図6−2は、従来のSONET伝送装置のインターフェース部610および信号処理部620の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、インターフェース部610は、信号受信部611と、SONET信号変換部612と、内部通信用信号変換部613および614と、信号送信部615と、設定データ格納部616と、PLL部617とを有し、信号処理部620は、XC部621と、内部通信用信号変換部622〜625と、PLL部626とを有する。
信号受信部611は、ネットワークから受信した信号を内部信号に変換する変換部である。この信号受信部611は、例えば、ネットワークから受信した信号が光信号であれば電気信号に変換し、ネットワークから受信した信号が電気信号であればバイポーラ信号をユニポーラ信号に変換する。
SONET信号変換部612は、信号受信部611によってユニポーラ電気信号に変換された信号を受信してSONET信号に変換する変換部である。また、このSONET信号変換部612は、内部通信用信号変換部614から受信した信号に送信SONET信号処理を行って信号送信部615に送信する。なお、SONET信号への変換については、非特許文献2に記載されている。
内部通信用信号変換部613は、SONET信号変換部612によってSONET信号に変換された信号を内部通信用信号であるPECL(Positive Emitter Coupled Logic)信号やLVDS(Low Voltage Differential Signaling)信号などに変換して信号処理部620に送信する変換部である。
内部通信用信号変換部614は、信号処理部620からPECL信号やLVDS信号など内部通信用信号を受信して内部処理用信号に変換し、SONET信号変換部615に送信する変換部である。
信号送信部615は、SONET信号変換部612から受信した電気信号を外部信号に変換してネットワークに送信する処理部である。この信号送信部615は、例えば、ネットワークに送信する信号が光信号であれば電気信号を光信号に変換し、ネットワークに送信する信号が電気信号であればユニポーラ信号をバイポーラ信号に変換する。
設定データ格納部616は、接続するネットワークの種別、すなわちインターフェ−スに基づいてSONET信号変換部612を構築するための設定データを格納した記憶部である。この設定データを用いたSONET信号変換部612の構築は、インターフェース部610の実装時に行われる。
PLL部617は、装置内部を動作させる基本クロック(RefCLK)と同期させた信号処理用クロック(信号処理用CLK)を発生させるクロック信号生成部である。SONET信号変換部612は、この信号処理用CLKを用いることによって、出力信号のジッタを低減させることができる。
XC部(クロスコネクト部)621は、インターフェース部が受信した信号を他のインターフェース部へ送信するために、信号の振り分け制御や信号の多重・分離などを行う処理部である。
内部通信用信号変換部622および624は、インターフェース部から受信した内部通信用信号をXC部621が処理する内部処理用信号に変換する変換部であり、内部通信用信号変換部623および625は、XC部621が処理した信号を内部通信用信号に変換する変換部である。
PLL部626は、装置内部を動作させる基本クロック(RefCLK)と同期させたクロスコネクト信号処理用クロック(XC信号処理用CLK)を発生させるクロック信号生成部である。
このSONET伝送装置の信号の流れとしては、外部からの信号(DS3、DS1、OC3〜OC192など)が各信号に適応したインターフェース部610の信号受信部611により受信され、ユニポーラ電気信号に変換された後、SONET信号変換部612にてSONET STS フォーマットへ変換され(SONET STS フォーマットで受信したものは必要な信号の抜き出し、周波数変換を行う)、その後、内部通信用信号変換部613にてPECL/LVDS信号などのパッケージ間通信用の信号レベルへ変換される。
そして、信号処理部620の内部通信用信号変換部622で内部処理用信号に変換された後、XC部621へ送信される。そして、XC部621は、インターフェース部からの信号を、他のインターフェース部へ送信するため、信号の振り分け制御・信号の多重/分離を行い、振り分けた信号を内部通信用信号変換部623へ送信し、内部通信用信号変換部623は信号変換を行った後に、他のインターフェース部へ送信する。
この際に、インターフェース部と信号処理部620間で送信される信号は、インターフェース部が何に接続されているかにより、信号速度(複数物理線で接続されているならば信号の接続数)が決定されるため、CPU制御などで、信号の種別を信号処理部620のXC部621へ設定する必要がある。
例えば、インターフェースがOC48ならば、インターフェース部と信号処理部620間で送信される信号の速度は約2.4Gb/sであり、インターフェースがDS3ならばインターフェース部と信号処理部620間で送信される信号の速度は約51Mb/sであるため、XC部621ではインターフェース部へ送信する信号速度管理が必要であり、信号の種別をXC部621へ設定する必要がある。
インターフェース部610の送信側では、信号処理部620より受信した信号を内部通信用信号変換部614で内部処理用の信号へ変換し、信号処理用CLKで動作するSONET信号変換部612にて必要な信号処理を行った後に、信号送信部615へ信号を出力し、信号送信部615で、電気信号を光信号へ変換するE/O部またはユニポーラ信号をバイポーラ信号へ変換するU/B部へ送り、E/O部またはU/B部からインターフェースに従った光/電気信号を出力する。
「ADMトランスポートシステム FLASHWAVE 4530 仕様・諸元」、[平成15年12月20日検索]、インターネット<URL:http://telecom.fujitsu.com/jp/products/fw_sdh/fw4530_syogen.html>
「Synchronous Optical Network (SONET) Transport Systems: Common Generic Criteria」,Telcordia GR253
しかしながら、従来のSONET伝送装置には、接続するネットワークが使用する信号の種別の変更に伴ってインターフェース部610を交換する場合に、インターフェース部610が信号受信部611、SONET信号変換部612、内部通信用信号変換部613および614、ならびに信号送信部615と多くの機能を備えているために、コストが高いという問題がある。
また、使用する信号の種別には変更がない場合でも、規格の変更により、信号内部のbitの追加などで、SONET信号変換部612の動作を変更する際に、同様にインターフェース部610全体を交換する必要があるという問題がある。
さらに、信号処理部620へ信号速度(複数物理線で接続されているならば信号の接続数)などを、CPUなどから設定する必要があり、新たな信号の種別をサポートする際に、CPUのソフトを新規格のインターフェース部610に対応する設定を持つソフトへ変更し、信号処理部620へ設定を行う必要があるという問題もある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、ネットワークの信号種別の変更などネットワーク仕様の変更に容易に対応することができるSDH/SONET伝送装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、様々な通信仕様のネットワークに接続するSDH/SONET伝送装置であって、前記様々な通信仕様のネットワークのうちのあるネットワークに接続し、該接続したネットワークと信号を送受信するインターフェース手段と、複数の前記インターフェース手段から受信した信号の分離または多重と振り分けとを行って得た信号を該複数のインターフェース手段に送信する信号処理手段とを備え、前記インターフェース手段は、前記接続したネットワークと送受信する信号と、前記信号処理手段と送受信する内部通信用信号との相互変換を行い、前記信号処理手段は、前記複数のインターフェース手段から受信した内部通信用信号をSDH/SONET信号に変換して信号の分離または多重と振り分けとを行い、該分離または多重と振り分けとを行って得たSDH/SONET信号を内部通信用信号に変換して該複数のインターフェース手段に送信することを特徴とする。
この発明によれば、インターフェース手段は、接続したネットワークと送受信する信号と信号処理手段と送受信する内部通信用信号との相互変換を行い、信号処理手段は、複数のインターフェース手段から受信した内部通信用信号をSDH/SONET信号に変換して信号の分離または多重と振り分けとを行い、分離または多重と振り分けとを行って得たSDH/SONET信号を内部通信用信号に変換して複数のインターフェース手段に送信するよう構成したので、インターフェース手段のコストを下げることができる。
また、本発明は、上記発明において、前記インターフェース手段は、接続するネットワークの仕様に基づくSDH/SONET信号処理用設定データを記憶する設定データ記憶手段を備え、前記信号処理手段は、前記設定データ記憶手段に記憶されたSDH/SONET信号処理用設定データを用いてSDH/SONET信号と内部通信用信号との相互変換を行うことを特徴とする。
この発明によれば、インターフェース手段は、接続するネットワークの仕様に基づくSDH/SONET信号処理用設定データを記憶し、信号処理手段は、インターフェース手段に記憶されたSDH/SONET信号処理用設定データを用いてSDH/SONET信号と内部通信用信号との相互変換を行うよう構成したので、インターフェースの変更に対して信号処理手段を変更することなく対応することができる。
本発明によれば、インターフェース手段のコストを下げることができ、また、インターフェースの変更に対して信号処理手段を変更することなく対応することができるので、ネットワーク仕様の変更に容易に低コストで対応することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るSDH/SONET伝送装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、本実施例では、インターフェースの一つが、基本単位を3本多重化したOC3であり、内部通信用信号としてLVDS信号を用いるSONET伝送装置に本発明を適用した場合を中心に説明する。
まず、本実施例1に係るSONET伝送装置のインターフェース部および信号処理部の構成について説明する。図1は、本実施例1に係るSONET伝送装置のインターフェース部および信号処理部の構成を示す機能ブロック図である。
同図に示すように、このSONET伝送装置のインターフェース部110は、O/E部111と、LVDS変換部112および113と、E/O部114と、設定データ格納部115と、PLL部116とを有し、信号処理部120は、LVDS変換部121と、SONET信号変換部122と、XC部123と、SONET信号変換部124と、LVDS変換部125〜127と、PLL部128とを有する。
O/E部111は、ネットワークから受信した光信号を電気信号に変換する変換部である。ここで、このインターフェース部110とネットワークとのインターフェースは、OC−3である。なお、このO/E部111は、接続するネットワークの信号が電気信号の場合には、バイポーラ信号をユニポーラ信号に変換するB/U部に置き換えられる。
LVDS変換部112は、O/E部111によって電気信号に変換された信号を受信して内部通信用信号であるLVDS信号に変換する変換部であり、変換したLVDS信号を信号処理部120に送信する。LVDS変換部113は、信号処理部120から受信した内部通信用信号を内部信号に変換する変換部であり、変換した内部信号をE/O部114に送信する。
E/O部114は、内部信号である電気信号を光信号に変換してネットワークに送信する処理部である。なお、このE/O部114は、接続するネットワークが電気信号の場合には、ユニポーラ信号をバイポーラ信号に変換するU/B部に置き換えられる。
設定データ格納部115は、接続するネットワークの種別に基づいてSONET信号変換部122を構築するための設定データを格納した記憶部であり、ここでは、OC3用設定データが格納される。なお、この設定データを用いたSONET信号変換部122の構築は、インターフェース部110と信号処理部120とを接続した際に行われる。
PLL部116は、装置内部を動作させる基本クロック(RefCLK)と同期させた信号処理用クロック(信号処理用CLK)を発生させるクロック信号生成部である。SONET信号変換部122は、この信号処理用CLKを用いることによって、出力信号のジッタを低減させることができる。
LVDS変換部121は、インターフェース部110から受信した内部通信用信号(LVDS信号)をSONET信号変換部122が処理する内部処理用信号に変換する変換部である。
SONET信号変換部122は、LVDS変換部121によって変換された内部処理用信号をSONET信号に変換する変換部である。このSONET信号変換部122は、再設定可能なFPGAを用いて構成され、インターフェース部110と信号処理部120との接続時に設定データをインターフェース部110から読み出して信号種別/処理単位などを設定することによって、再設定可能なデバイスとして動作する。ここでは、このSONET信号変換部122は、OC3用設定データをインターフェース部110から読み出して設定することにより、OC3信号変換部として動作する。
また、このSONET信号変換部122は、設定データを用いて設定した信号種別/処理単位をSONET信号とともに、XC部123へ送信する。このSONET信号変換部122が信号種別をXC部123へ送信することによって、XC部123へ信号種別を容易に通知することができる。
また、このSONET信号変換部122は、XC部123によって処理されてインターフェース部110に送信されるSONET信号をXC部123から受け取り、内部処理用信号に変換してLVDS変換部127に送信する。この際、XC部123には信号種別がOC3であることを通知してあるため、OC3信号以上のデータ量は、XC部123によって抑制される。
XC部(クロスコネクト部)123は、インターフェース部が受信した信号を他のインターフェース部へ送信するために、信号の振り分け制御や信号の多重・分離などを行う処理部である。
例えば、このXC部123は、SONET信号変換部122からSONET信号を受け取り、信号の振り分け制御や信号の多重・分離などを行って、SONET信号変換部124へ送信し、SONET信号変換部124からSONET信号を受け取り、信号の振り分け制御や信号の多重・分離などを行って、SONET信号変換部122へ送信する。
SONET信号変換部124は、XC部123によって処理されたSONET信号を内部信号に変換する変換部である。また、このSONET信号変換部124は、LVDS変換部126から内部処理信号を受け取り、SONET信号に変換する。
なお、このSONET信号変換部124は、SONET信号変換部122と同様に、再設定可能なFPGAを用いて構成され、他のインターフェース部と信号処理部120との接続時に設定データをインターフェース部から読み出して信号種別/処理単位などを設定することによって、再設定可能なデバイスとして動作する。
LVDS変換部125は、SONET信号変換部124から内部処理用信号を受け取り、内部通信用信号(LVDS信号)に変換する変換部であり、変換した内部通信用信号をインターフェース部に送信する。
LVDS変換部126は、インターフェース部から受信した内部通信用信号(LVDS信号)をSONET信号変換部124が処理する内部処理用信号に変換する変換部である。
LVDS変換部127は、SONET信号変換部122から内部処理用信号を受け取り、内部通信用信号(LVDS信号)に変換する変換部であり、変換した内部通信用信号をインターフェース部110に送信する。
PLL部128は、装置内部を動作させる基本クロック(RefCLK)と同期させたクロスコネクト信号処理用クロック(XC信号処理用CLK)を発生させるクロック信号生成部である。
このように、このSONET伝送装置では、インターフェース部110を、ネットワークとの信号の送受信を行うO/E部111およびE/O部114と、内部通信用信号に変換するLVDS変換部112および113と、設定データ格納部115のみの最小構成とすることによって、インターフェース部110のコストを下げることができる。
また、このSONET伝送装置は、SONET信号処理部を信号処理部120内に有する。そして、信号処理部120のSONET信号変換部は、再設定可能なデバイスであるFPGAを使用し、インターフェース部との接続時に、インターフェース部から構築データを受信し、再設定可能なデバイスとして動作する。したがって、ネットワークの信号種別の変更時には、再度構築データをインターフェース部から読み出して動作を設定することができ、交換部分を最小限にすることができる。
また、このSONET伝送装置では、インターフェース部の設定データ内に信号種別データを持つことによって、設定データによりSONET信号変換部が設定された際に、XC部123へ信号種別を容易に通知することができる。
例えば、SONET信号変換部とXC部123との間で信号種別設定用のシルアルデータ転送(バラレル線でも可能)を設けておき、信号種別がOC48(約2.4Gb/s)ならば'48'を、DS3(約51Mb/s)ならば'1'をSONET信号変換部からXC部123へ送ることにより、XC部123は信号の種別・信号速度を判定し、接続信号に合わせた、信号本数を処理することが出来る。
また、新たなインターフェース規格が制定された場合にも、SONET信号変換部がインターフェース部に格納された設定データを読み出して設定を行うことにより、インターフェース部を交換するだけでSONET信号変換部を再構築することが可能であり、新規格の信号へ容易に対応することができる。
次に、図1に示したインターフェース部110がネットワークから受信した信号に対するインターフェース部110および信号処理部120の処理手順について説明する。図2は、図1に示したインターフェース部110がネットワークから受信した信号に対するインターフェース部110および信号処理部120の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、このインターフェース部110は、O/E部111が受信した光信号を電気信号に変換し(ステップS201)、LVDS変換部112がO/E部111から受信した電気信号を内部通信用信号であるLVDS信号に変換して信号処理部120に送信する(ステップS202)。
そして、LVDS信号を受信した信号処理部120は、LVDS変換部121がLVDS信号を内部信号に変換し(ステップS203)、SONET信号変換部122が内部信号をSONET STS フォーマットへ変換する(ステップS204)。
そして、XC部123が多重・分離/振り分け処理を行い(ステップS205)、SONET信号変換部124が送信先の信号処理用CLKに同期させ(ステップS206)、必要な信号処理を行い、LVDS変換部125がLVDS信号に変換し(ステップS207)、他のインターフェース部に送信する(ステップS208)。
次に、図1に示した信号処理部120が他のインターフェース部から受信した信号に対するインターフェース部110および信号処理部120の処理手順について説明する。図3は、図1に示した信号処理部120が他のインターフェース部から受信した信号に対するインターフェース部110および信号処理部120の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、この信号処理部120は、他のインターフェース部から受信したLVDS信号をLVDS変換部126が内部信号に変換し(ステップS301)、SONET信号変換部124が内部信号をSONET STS フォーマットへ変換する(ステップS302)。
そして、XC部123が多重・分離/振り分け処理を行い(ステップS303)、インターフェース部110に送信する信号に対してSONET信号変換部122が送信SONET信号処理を行う(ステップS304)。そして、LVDS変換部127がLVDS信号に変換し(ステップS305)、インターフェース部110に送信する。
そして、LVDS信号を受信したインターフェース部110は、LVDS変換部113が内部信号に変換し(ステップS306)、E/O部114が電気信号を光信号に変換してネットワークに送信する(ステップS307)。
上述してきたように、本実施例1では、SONET信号変換部をインターフェース部に代わって信号処理部120に設けることによって、インターフェース部のコストを下げることができる。
また、本実施例1では、インターフェース部110に設定データ格納部115を設け、信号処理部120のSONET信号変換部122は再設定可能なデバイスを使用し、インターフェース部110と信号処理部120が接続された際に、SONET信号変換部122が設定データ格納部115に格納された設定データを読み出して動作設定することによって、インターフェース部110に接続するネットワークの種別や規格の変更に対して、信号処理部120を変更することなくインターフェース部110だけを交換することによって対応することができる。
また、本実施例1では、インターフェース部110の設定データ格納部115に格納される設定データにネットワークの信号種別を含め、SONET信号変換部122が設定データ格納部115に格納される設定データに含まれる信号種別を読み出してXC部123に送信することとしたので、XC部123にネットワークの信号種別を容易に通知することができる。
ところで、上記実施例1では、SONET信号変換部がインターフェース部の設定データ格納部に格納された設定データを読み出して動作設定する場合について説明した。しかしながら、SONET信号変換部の動作設定は、他の装置、例えばCPUによっても行うことができる。そこで、本実施例2では、CPUがSONET信号変換部の動作設定を行う場合について説明する。
まず、本実施例2に係るSONET伝送装置のインターフェース部、CPU部および信号処理部の構成について説明する。図4は、本実施例2に係るSONET伝送装置のインターフェース部、CPU部および信号処理部の構成を示す機能ブロック図である。なお、ここでは説明の便宜上、図1に示した各部と同様の役割を果たす機能部については同一符号を付すこととしてその詳細な説明を省略する。
同図に示すように、このSONET伝送装置のインターフェース部410は、O/E部111と、LVDS変換部112および113と、E/O部114と、インターフェース種別情報記憶部411と、PLL部116とを有し、信号処理部420は、LVDS変換部121と、SONET信号変換部421と、XC部123と、SONET信号変換部422と、LVDS変換部125〜127と、PLL部128とを有する。また、このSONET伝送装置のCPU部430は、設定データ格納部431とCPU432とを有する。
インターフェース部410のインターフェース種別情報記憶部411は、インターフェース種別についての情報を記憶した記憶部であり、CPU部430の設定データ格納部431は、SONET信号変換部の設定データを格納した記憶部である。
CPU432は、インターフェース種別情報記憶部411に記憶されたインターフェース種別を読み出し、読み出したインターフェース種別に対応する設定データを設定データ格納部431から読み出し、SONET信号変換部421および422に設定する。
このように、CPU部430に全てのインターフェース種別に対応する設定データを記憶して一括管理することによって、インターフェース部から設定データ記憶部をなくすことができ、インターフェース部のコストを下げることができる。
また、ここでは、CPU部430の設定データ格納部431に設定データを格納して一括管理しているが、設定データは、ネットワーク接続されたサーバに格納し、CPU432がサーバからダウンロードしてSONET信号変換部に設定することもできる。
次に、図4に示したCPU432によるSONET信号変換部の動作設定処理の処理手順について説明する。図5は、図4に示したCPU432によるSONET信号変換部の動作設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、このCPU432は、インターフェース部410の接続を検出し(ステップS501)、インターフェース部410のインターフェース種別情報記憶部411からインターフェース種別情報を読み出す(ステップS502)。
そして、読み出したインターフェース種別情報に基づいて設定データ格納部431から設定データを読み出し(ステップS503)、SONET信号変換部421に設定する(ステップS504)。
上述してきたように、本実施例2では、インターフェース部410のインターフェース種別情報記憶部411にインターフェース種別情報を記憶し、CPU部430の設定データ格納部431がSONET変換部の設定データを記憶し、CPU432がインターフェース種別情報記憶部411からインターフェース種別情報を読み出し、読み出したインターフェース情報に基づいて設定データ格納部431から設定データを読み出してSONET変換部421の動作設定を行うこととしたので、インターフェース部から設定データ記憶部を削除することができ、インターフェース部のコストを下げることができる。
また、本実施例2では、SONET変換部の設定データをCPU部430の設定データ格納部431に一括管理することによって、インターフェースの種別や規格の変更に対して設定データ格納部431の設定データだけを変更することで容易に対応することができる。
なお、本実施例1および2では、インターフェースとしてOC3を使用し、内部通信用信号としてLVDS信号を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、インターフェースとしてDS3などの他のインターフェースをする場合や内部通信用信号としてPECL信号など他の信号を用いる場合にも同様に適用することができる。
(付記1)様々な通信仕様のネットワークに接続するSDH/SONET伝送装置であって、
前記様々な通信仕様のネットワークのうちのあるネットワークに接続し、該接続したネットワークと信号を送受信するインターフェース手段と、
複数の前記インターフェース手段から受信した信号の分離または多重と振り分けとを行って得た信号を該複数のインターフェース手段に送信する信号処理手段とを備え、
前記インターフェース手段は、前記接続したネットワークと送受信する信号と、前記信号処理手段と送受信する内部通信用信号との相互変換を行い、
前記信号処理手段は、前記複数のインターフェース手段から受信した内部通信用信号をSDH/SONET信号に変換して信号の分離または多重と振り分けとを行い、該分離または多重と振り分けとを行って得たSDH/SONET信号を内部通信用信号に変換して該複数のインターフェース手段に送信することを特徴とするSDH/SONET伝送装置。
(付記2)前記インターフェース手段は、接続するネットワークの仕様に基づくSDH/SONET信号処理用設定データを記憶する設定データ記憶手段を備え、
前記信号処理手段は、前記設定データ記憶手段に記憶されたSDH/SONET信号処理用設定データを用いてSDH/SONET信号と内部通信用信号との相互変換を行うことを特徴とする付記1に記載のSDH/SONET伝送装置。
(付記3)前記インターフェース手段は、接続するネットワークの種別についての情報であるインターフェース種別情報を記憶するインターフェース種別情報記憶手段を備え、
前記インターフェース種別情報記憶手段に記憶されたインターフェース種別情報に基づいて前記信号処理手段によるSDH/SONET信号と内部通信用信号との相互変換の動作設定を行う動作設定手段をさらに備えたことを特徴とする付記1に記載のSDH/SONET伝送装置。
(付記4)前記動作設定手段は、動作設定に用いる設定データをネットワークを介して接続されたサーバから前記インターフェース種別情報に基づいてダウンロードし、該ダウンロードした設定データを用いて動作設定を行うことを特徴とする付記3に記載のSDH/SONET伝送装置。
(付記5)様々な通信仕様のネットワークと接続して通信するSDH/SONET伝送方法であって、
前記様々な通信仕様のネットワークから外部信号を受信する複数の受信インターフェース工程と、
前記複数の受信インターフェース工程により受信された外部信号の分離または多重と振り分けとを行って送信信号を生成する信号処理工程と、
前記信号処理工程により生成された送信信号をネットワークに送信する複数の送信インターフェース工程とを含み、
前記受信インターフェース工程は、前記接続したネットワークから受信した外部信号を内部通信用信号に変換し、
前記信号処理工程は、前記複数の受信インターフェース工程により変換された内部通信用信号をSDH/SONET信号に変換して信号の分離または多重と振り分けとを行って送信信号を生成し、生成した送信信号を内部通信用信号に変換し、
前記送信インターフェース工程は、前記信号処理工程が変換した内部通信用信号を外部信号に変換してネットワークに送信することを特徴とするSDH/SONET伝送方法。
以上のように、本発明に係るSDH/SONET伝送装置は、様々な仕様のネットワークと接続する場合に有用であり、特に、インターフェースの種別や規格の変更に対応する必要がある場合に適している。
本実施例1に係るSONET伝送装置のインターフェース部および信号処理部の構成を示す機能ブロック図である。
図1に示したインターフェース部がネットワークから受信した信号に対するインターフェース部および信号処理部の処理手順を示すフローチャートである。
図1に示した信号処理部が他のインターフェース部から受信した信号に対するインターフェース部および信号処理部の処理手順を示すフローチャートである。
本実施例2に係るSONET伝送装置のインターフェース部、CPU部および信号処理部の構成を示す機能ブロック図である。
図4に示したCPUによるSONET信号変換部の動作設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
SONET伝送装置の構成を示す図である。
従来のSONET伝送装置のインターフェース部および信号処理部の構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
110,410,610 インターフェース部
111 O/E部
112,113 LVDS変換部
114 E/O部
115,616 設定データ格納部
116,617 PLL部
120,420,620 信号処理部
121,125,126,127 LVDS変換部
122,124,421,422 SONET信号変換部
123,621 XC部(クロスコネクト部)
128,626 PLL部
411 インターフェース種別情報記憶部
430 CPU部
431 設定データ格納部
432 CPU
600 SONET伝送装置
611 信号受信部
612 SONET信号変換部
613,614 内部通信用信号変換部
615 信号送信部
622〜625 内部通信用信号変換部