JP4265753B2 - 超音波レベル計の液面検出方法及び超音波レベル計 - Google Patents

超音波レベル計の液面検出方法及び超音波レベル計 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波レベル計の液面検出方法及び超音波レベル計、より詳細には、容器底面の外壁から超音波を送信し、内部の液界面からの反射波が戻ってくるまでの時間に基づいて容器内部の液面位置を検出する超音波レベル計の液面検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
送受信兼用の超音波センサを用いた超音波レベル計は、超音波センサから超音波を送信し、その反射波を受信するまでの時間を計測し、その時間に基づいて対象物までの距離を算出するもので、対象物までの距離を正確かつ容易に計測することができるため、各種用途で利用されている。
【0003】
図10は、従来の超音波レベル計の回路構成例を示すブロック図で、図中、50は超音波レベル計の制御部で、該制御部50は、増幅率切り替え回路51,AMP(増幅回路)52,ENVDET(検波回路)53,A/Dコンバータ54,CPU55,LCD(表示部)56,RAM57,ROM58,D/Aコンバータ59,VCO(発振回路)60,ゲート素子61,DRV(駆動回路)62を有し、70は超音波レベル計の超音波センサ(以下、センサという)で、制御部50及び超音波センサ70は有線又は無線で接続されているものとする。
【0004】
まず、超音波の送信時において、D/Aコンバータ59は、CPU55からのデータを電圧に変換してVCO60に入力する。VCO60は、D/Aコンバータ59からの電圧データに応じた発振周波数で発振し、その発振波をゲート素子61に入力する。ゲート素子61は、CPU55からのパルス出力に基づいてVCO60からの発振波をDRV62に出力する。DRV62は、ゲート素子61からの出力を高電位振幅に変換してセンサ70を駆動する駆動信号を出力する。センサ70は、DRV62からの駆動信号の入力に基づいて前記発振周波数で超音波を送信する。
【0005】
また、超音波の受信時において、センサ70は、上記のように送信した超音波が容器内部の液面等の対象物に反射して戻ってきた反射波を受信し、その受信信号を増幅率切り替え回路51に入力する。この増幅率切り替え回路51は、周波数調整用の増幅率として0dB、液面位置計測用の増幅率として17〜20dBのいずれかを選択可能に設けており、液面位置を計測する場合には17〜20dBの高ゲインを選択し、周波数調整時には0dBの低ゲインを選択するように設定されている。さらに、AMP52は、CPU55から指示された増幅率で受信信号を増幅し、ENVDET53は、AMP52からの入力波形を整流検波し、エンベロープ波形を出力する。A/Dコンバータ54は、ENVDET53からのエンベロープ波形をデジタル変換してCPU55に入力する。CPU55は、センサ70により超音波を送信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて対象物までの距離を算出する。
【0006】
ここで、安定した液量計測を行うために、超音波を発信して反射エコーを取得する動作を複数回繰り返して行い、取得した複数回の反射エコーのタイミングに基づいて液量計測値を算出することが一般的に行われている。この際、前回の超音波発信による反射エコーが十分に減衰しきれていない状態で、次の超音波を発信して反射エコーを検出しようとした場合、前回の反射エコーを誤検出してしまうことがある。従って、一般的に、超音波の発信周期は、前回の超音波発信による反射エコーが十分減衰するまでの時間を確保して設定されている。その結果、計測回路を動作させている時間を短縮することができず、消費電力の低減を図る上で妨げとなっていた。特に、電池で駆動する超音波レベル計は、消費電力の低減という観点から問題となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、超音波レベル計において超音波を複数回発信する際に、各回において超音波の発信周期を変化させて演算処理することにより、前回の超音波発信による反射エコーの誤検出を防止することができる超音波レベル計の液面検出方法及び超音波レベル計を提供すること、を目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計の液面検出方法において、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信ステップと、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波の各回の波形データを取得する波形データ取得ステップと、該取得した複数回の波形データに対して演算処理を行って統計波形データを生成する統計波形データ生成ステップと、該生成した統計波形データに含まれる反射波の中から予め定めた波高レベル以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出ステップとを有することを特徴としたものである。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記統計波形データ生成ステップにおいて、前記複数回の波形データに関して超音波発信からの同一経過時間毎に波高レベルの総和を算出することにより前記統計波形データを生成することを特徴としたものである。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記統計波形データ生成ステップにおいて、前記複数回の波形データに関して超音波発信からの同一経過時間毎に波高レベルの最大値を求めることにより前記統計波形データを生成することを特徴としたものである。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1の発明において、前記液面検出ステップにおいて、前記統計波形データ生成ステップにて生成した統計波形データに対して所定の波高レベルを最初に超える反射波を第1反射波とし、その第1反射波のエコータイミングから前記液面の位置を検出することを特徴としたものである。
【0012】
請求項5の発明は、容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計の液面検出方法において、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信ステップと、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波のエコータイミングを取得するエコータイミングデータ取得ステップと、該取得した複数回のエコータイミングデータに対して演算処理を行ってエコータイミングの度数分布を生成するエコータイミング度数分布生成ステップと、該生成したエコータイミング度数分布から予め定めた度数以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出ステップとを有することを特徴としたものである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1の発明において、前記各回において超音波発信周期の時間差は、前記超音波センサに入力する発信パルス幅に基づいて設定されていることを特徴としたものである。
【0014】
請求項7の発明は、容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計において、前記制御部は、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信手段と、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波の各回の波形データを取得する波形データ取得手段と、該取得した複数回の波形データに対して演算処理を行って統計波形データを生成する統計波形データ生成手段と、該生成した統計波形データに含まれる反射波の中から予め定めた波高レベル以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出手段とを有することを特徴としたものである。
【0015】
請求項8の発明は、容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計において、前記制御部は、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信手段と、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波のエコータイミングを取得するエコータイミングデータ取得手段と、該取得した複数回のエコータイミングデータに対して演算処理を行ってエコータイミングの度数分布を生成するエコータイミング度数分布生成手段と、該生成したエコータイミング度数分布から予め定めた度数以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出手段とを有することを特徴としたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用される超音波レベル計を容器に設置した場合の構成例を説明するための図で、図中、10は制御部(以下、コントローラという)、30は超音波センサ(圧電センサ)、31は超音波センサ30から送信する超音波、15はコントローラ10の表示部、40は液化ガスや灯油等の液体を収容する貯槽又は容器(以下、容器で代表する)、41は液面である。超音波レベル計は、コントローラ10と超音波センサ30からなり、超音波センサ30は容器40の外部底面に図示しないマグネット等により設置され、有線によりコントローラ10に接続されている。尚、超音波センサ30とコントローラ10との間の通信を無線を介して行うように構成してもよく、この場合、配線の損傷や第三者により故意の切断等による動作不良を回避することが可能となる。また本例では、容器内部の液体の液面を検出対象として検出する場合を代表例として説明するが、本超音波レベル計により検出可能な対象物は液体の液面に限らず、例えば、固体物の検出にも適用可能である。
【0017】
上記のような構成において、例えば、液体の液面41を検出しようとする際に、作業者はコントローラ10を操作して、超音波センサ30から超音波31を送信し、主に液面41で反射して戻ってきた反射エコーを受信し、この受信した反射エコーに基づいて液面位置、すなわち液面41までの距離(以下、液面距離という)を算出し、さらに算出した液面距離に基づいて容器40内の液体容量を算出することができる。
【0018】
液面41の高さを検出する際に、超音波センサ30は、容器40の底部外壁に向けて上方に超音波を送信する。送信した超音波は、液面41で反射して戻ってくるが、液面41の高さに応じて超音波センサ30が反射波を受信するまでの遅延時間が異なる。コントローラ10は、受信した反射波の遅延時間から液面距離を算出するためのデータ、例えば温度や伝播媒質(空気又は液体等)に応じた音速データ等を保持しており、このデータに基づいて液面距離を算出する。
【0019】
本発明の超音波レベル計は、超音波を複数回発信する際に、各回の発信周期を変化させて演算処理することにより、前回の超音波発信による反射エコーの誤検出を防止することをその目的とし、その結果、超音波の発信周期を短縮して消費電力を低減できるようにしたものであり、そのために下記の図2に示す回路構成を有するものとする。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態に係わる超音波レベル計の回路構成例を示すブロック図で、超音波レベル計のコントローラ10は、待機時非給電部A及び常時給電部Bからなり、待機時非給電部Aは、AMP(増幅回路)11,ENVDET(検波回路)12,A/Dコンバータ13a,D/Aコンバータ18,VCO(発振回路)19,ゲート素子20,DRV(駆動回路)21を有し、常時給電部Bは、CPU14,LCD(表示部)15,RAM16,ROM17を有し、30は超音波レベル計の超音波センサ(以下、センサという)で、コントローラ10及び超音波センサ30は有線又は無線で接続されているものとする。ROM17には、超音波発信手段17a,波形データ取得手段17b,統計波形データ生成手段17c,及び液面検出手段17dがプログラムとして格納されており、CPU14は、本発明の超音波発信周期の制御処理を行う際に、上記プログラムを読み出して実行する。尚、上記プログラムはRAM16に格納してもよい。
【0021】
上記のように、コントローラ10は、待機時非給電部A及び常時給電部Bに区分され、消費電力を抑えるために、待機時非給電部Aは、反射エコーを取得する場合以外はその電源がOFFされ、計測を行うときには、一連の反射エコーを取得する間、連続して電力供給される。
【0022】
図1及び図2において、超音波の送信時に、D/Aコンバータ18は、CPU14からのデータを電圧に変換してVCO19に入力する。VCO19は、D/Aコンバータ18からの電圧データに応じた発振周波数で発振し、その発振波をゲート素子20に入力する。ゲート素子20は、CPU14からのパルス出力に基づいてVCO19からの発振波をDRV21に出力する。DRV21は、ゲート素子20からの出力を高電位振幅に変換してセンサ30を駆動する駆動信号を出力する。センサ30は、DRV21からの駆動信号の入力に基づいて前記発振周波数で超音波31を送信する。
【0023】
また、超音波の受信時において、センサ30は、上記のように送信した超音波31が容器40の液面41に反射して戻ってきた反射波を受信し、その受信信号をAMP11に入力する。AMP11は、CPU14から指示された増幅率で受信信号を増幅し、ENVDET12は、AMP11からの入力波形を整流検波し、エンベロープ波形を出力する。
【0024】
A/Dコンバータ13aは、ENVDET12からのエンベロープ波形の電圧を多階調レベルのデジタル値に変換する。
次に、超音波発信手段17a,波形データ取得手段17b,統計波形データ生成手段17c,及び液面検出手段17dについて、下記のフロー図(図3)に基づいて説明する。
【0025】
図3は、本発明が適用される超音波レベル計の液面検出方法の一例を説明するためのフロー図である。本例は、図1及び図2に基づいて説明するものとする。まず、超音波レベル計は、超音波発信手段17aによりセンサ30から1回目の超音波31を発信し(ステップS1)、波形データ取得手段17bにより、その反射波を受信して波形データを取得する(ステップS2)。次に、超音波発信手段17aによりセンサ30から超音波31を発信した時点からその反射波が所定レベルに減衰する時点までの時間以内で予め設定した基本周期に基づいて2回目の超音波を発信し(ステップS3)、波形データ取得手段17bにより、その反射波を受信して波形データを取得する(ステップS4)。
【0026】
次に、超音波レベル計は、超音波発信手段17aにより所定回数超音波31を発信したかどうか判断し(ステップS5)、超音波31を所定回数発信していない場合(NOの場合)、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるようにセンサ30の発信周期を変更した後に(ステップS6)、次の超音波を発信し(ステップS7)、上記ステップS4に戻り処理を繰り返す。また、上記ステップS5において、超音波31を所定回数発信した場合(YESの場合)、統計波形データ生成手段17cにより、波形データ取得手段17bで取得した複数回の波形データに対して演算処理を行って統計波形データを生成し(ステップS8)、液面検出手段17dにより、その統計波形データに含まれる反射エコーの中から予め定めた波高レベル以上の反射エコーのエコータイミングを検出し(ステップS9)、そのエコータイミングに基づいて液面位置を検出する(ステップS10)。
【0027】
コントローラ10の超音波発信手段17aは、センサ30から超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの間隔よりも短い発信周期で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるようにセンサ30の発信周期を変化させながら超音波31を発信する。波形データ取得手段17bは、超音波発信手段17aにより発信した超音波31に応じた液面41からの反射波に基づいて各回の波形データを取得する。この時、例えば、センサ30からの超音波31の発信が3回目であれば、前回、すなわち、2回目に発信した超音波31に応じた液面41からの反射波の一部(本例では第4反射エコー)を一緒に取り込むことが起こり得る。
【0028】
統計波形データ生成手段17cは、波形データ取得手段17bにより取得した複数回の波形データに対して演算処理を行って統計波形データを生成する。液面検出手段17dは、統計波形データ生成手段17cにより生成した統計波形データに含まれる反射波の中から予め定めた波高レベル以上の反射波のエコータイミングを選択し、選択したエコータイミングから液面41の位置を検出する。
【0029】
ここで、超音波の発信周期を変化させて液面計測値を算出する方法について具体例に基づいて説明する。
まず、液面計測値を取得するために、例えば、4回の超音波発信を行う。この時、各回の超音波発信パルス幅を、例えば10μsに設定する。1回目及び2回目の超音波発信間隔(基本周期)は、例えば、500μsとする。さらに、2回目及び3回目の超音波発信間隔(発信周期)は、550μsとし、3回目及び4回目の超音波発信間隔は、600μsとする。これらの超音波発信間隔は、センサ30から超音波31を発信した時点からその反射波が所定レベルに減衰する時点までの時間以内で設定されているものとする。
【0030】
上記例では、各回で50μsの時間差を設けている。この50μsの時間は、発信パルス幅10μsに対して数倍(本例では5倍)のマージンを確保するために設定される。ここで、例えば、1回目の発信による反射エコーのいずれかが、2回目の発信による反射エコーの中に反射エコーAとして出現し、同様に、3回目の発信による反射エコーの中に反射エコーBが、上記反射エコーAとは異なる位置になるように、すなわち統計波形データを求めた際に、反射エコーAの波形と、反射エコーBの波形とが重ならない位置となるように、反射エコーのパルス幅、すなわち、発信パルス幅相当に対し、十分なマージンを確保することを目的としている。但し、必要以上にマージンを確保すると、逆に超音波発信周期を伸ばすことになる。
【0031】
本発明によると、超音波を複数回発信する際に、各回の発信周期を変化させて演算処理することにより、前回の超音波発信による反射エコーの誤検出を防止することができるため、超音波の発信周期を短縮して消費電力を低減することができる。また、超音波の発信周期を短縮した結果として、計測応答性の向上を図ることができる。
【0032】
図4は、図3に示したフロー図をより具体的に説明するためのフロー図である。図5は、図4に示したフロー図に基づいて反射エコーの計測動作の一例を説明するための図である。
図4において、まず、超音波レベル計は、1回目の超音波を発信し、その波形データを記憶する(ステップS11)。次に、1回目の超音波発信から500μs経過した後(ステップS12)、2回目の超音波を発信し、その波形データを記憶する(ステップS13)。この際、図5(A)に示す1回目の波形データにおいて、1回目の超音波発信から602μsのタイミングで第4エコーとしては大きなエコーが返ってきている。そのため、500μs後からの2回目の波形データには、102μsのタイミングで上記第4エコーが出現している。
【0033】
図4において同様に、超音波レベル計は、2回目の超音波発信から550μs経過した後(ステップS14)、3回目の超音波を発信し、その波形データを記憶する(ステップS15)。この際、図5(A)に示す2回目の波形データにおいて、2回目の超音波発信から601μsのタイミングで第4エコーが返ってきている。そのため、550μs後からの3回目の波形データには、51μsのタイミングで上記第4エコーが出現している。このように、前回の反射エコーの出現する位置が各回で異なっていることがわかる。
【0034】
図4において同様に、超音波レベル計は、3回目の超音波発信から600μs経過した後(ステップS16)、4回目の超音波を発信し、その波形データを記憶する(ステップS17)。次に、図5(A)に示す1回目から4回目までの複数の波形データに対して演算処理を行い、図5(B)に示すような統計波形データを求める。本例では、統計波形として平均波形データを求める。すなわち、複数回の波形データに関して超音波発信から同一経過時間毎に波高レベルの総和を算出した結果をデータ数4で除した結果の波形データである。次に、取得した平均波形データ上を探索し、予め定めた波高レベルをスライスレベルに設定し、最初にスライスレベルを超えた反射波の立ち上がりタイミング(本例では、151μs)を求める(ステップS18)。そして、この立ち上がりタイミングを第1反射波の立ち上がりタイミングと見なす。尚、本例では、平均波形データとしたが、データ数4で除することを省略し、単に、総和波形としてもよい。この場合にはスライスレベルは4倍の値となる。
【0035】
また、液面ゆれの同期に対し十分なサンプリング周期が設けられない場合には、平均波形の代わりに最大波形データ、すなわち、複数回の波形データに関して超音波発信から同一経過時間毎に波高レベルの最大値を示した波形データを用いることにより、より安定した液面計測を行える場合がある。
【0036】
最後に、図5(C)に示すように第1反射波の立ち上がりタイミング(本例では151μs)から液面計測値を算出し表示する(ステップS19)。
【0037】
上記ステップS18において、図5(B)に示す平均波形データは、各回において前回までの反射エコー同士の重なりが起こらないため、その波高レベルは低く抑えることができる。また、上記ステップS19において、図5(B)に示す平均波形データに基づいて、所定のスライスレベルを最初に超える反射波のタイミングを、図5(C)に示す第1反射波のタイミング値151μsとして判定し、液面計測値を算出し表示する。
【0038】
図5(B)に示す平均波形データでは、51μs及び102μsのタイミングで出現する波高レベルが、スライスレベルを下回るように、スライスレベル及び超音波発信周期の基本周期(本例では500μs)を設定しておく。
【0039】
ここで、従来のように固定の発信周期で行った場合と、本発明のように前回までの反射エコーが重ならないように発信周期をずらした場合との比較を行う。
発信時点から時間t経過時点での反射エコーの反射強度Iを下記に示す。
I(t)=k・exp(−t/τ)・・・式(1)
k:比例定数、τ:減衰時定数
前回までの反射エコー(不要な反射エコー)の波高レベルと、スライスレベルとのマージンは、従来の固定発信周期の場合と同じ条件とする。
【0040】
本発明を実施した場合の発信周期をT、従来の発信周期をT0、平均化回数をnとすると、本発明において、平均波形データに出現する前回までの反射エコー(不要な反射エコー)の波高レベルは、従来に比べ1/nとなるから、
I(T)/I(T0)=n ・・・式(2)
exp(−T/τ)/exp(−T0/τ)=n・・・式(3)
すなわち、
T=T0−τIn(n) ・・・式(4)
となる。従って、本発明の発信周期Tは、従来の発信周期T0に対して、τIn(n)短縮することができる。
【0041】
図6は、本発明の他の実施形態に係わる超音波レベル計の回路構成例を示すブロック図で、超音波レベル計のコントローラ10は、AMP(増幅回路)11,ENVDET(検波回路)12,CMP(コンパレータ)13b,CPU14,LCD(表示部)15,RAM16,ROM17,D/Aコンバータ18,VCO(発振回路)19,ゲート素子20,DRV(駆動回路)21を有し、30は超音波レベル計のセンサで、コントローラ10及びセンサ30は有線又は無線で接続されているものとする。ROM17には、超音波発信手段17a,エコータイミングデータ取得手段17e,エコータイミング度数分布生成手段17f,及び液面検出手段17dがプログラムとして格納されており、CPU14は、本発明の超音波発信周期の制御処理を行う際に、上記プログラムを読み出して実行する。尚、上記プログラムはRAM16に格納してもよい。
【0042】
図2に示した実施形態と異なる点は、A/Dコンバータ13aの代わりにCMP13bを有する点で、このCMP13bは、ENVDET12からのエンベロープ波形と基準電位とを比較し、エンベロープ波形が基準電位を越えたとき、論理値1をCPU14に出力する。また、図2に示した波形データ取得手段17b、統計波形データ生成手段17cの代わりに、エコータイミングデータ取得手段17e、エコータイミング度数分布生成手段17fを有する点が異なる。
次に、超音波発信手段17a,エコータイミングデータ取得手段17e,エコータイミング度数分布生成手段17f,及び液面検出手段17dについて、下記のフロー図(図7)に基づいて説明する。
【0043】
図7は、本発明が適用される超音波レベル計の液面検出方法の他の例を説明するためのフロー図である。本例は、図1及び図6に基づいて説明するものとする。まず、超音波レベル計は、超音波発信手段17aによりセンサ30から1回目の超音波31を発信し(ステップS21)、エコータイミングデータ取得手段17eにより、その反射波を受信してエコータイミングデータを取得する(ステップS22)。次に、超音波発信手段17aによりセンサ30から超音波31を発信した時点からその反射波が所定レベルに減衰する時点までの時間以内で予め設定した基本周期に基づいて2回目の超音波を発信し(ステップS23)、エコータイミングデータ取得手段17eにより、その反射波を受信してエコータイミングデータを取得する(ステップS24)。
【0044】
次に、超音波レベル計は、超音波発信手段17aにより所定回数超音波31を発信したかどうか判断し(ステップS25)、超音波31を所定回数発信していない場合(NOの場合)、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるようにセンサ30の発信周期を変更した後に(ステップS26)、次の超音波を発信し(ステップS27)、上記ステップS24に戻り処理を繰り返す。また、上記ステップS25において、超音波31を所定回数発信した場合(YESの場合)、エコータイミング度数分布生成手段17fにより、エコータイミングデータ取得手段17eで取得した複数回の波形データに対して演算処理を行ってエコータイミングの度数分布を生成し(ステップS28)、液面検出手段17dにより、そのエコータイミング度数分布から予め定めた必要度数以上の反射エコーのエコータイミングを選択し、そのエコータイミングに基づいて液面位置を検出する(ステップS29)。
【0045】
コントローラ10の超音波発信手段17aは、センサ30から超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの間隔よりも短い発信周期で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるようにセンサ30の発信周期を変化させながら超音波31を発信する。エコータイミングデータ取得手段17eは、超音波発信手段17aにより発信した超音波31に応じた液面41からの反射波のエコータイミングを取得する。この時、例えば、センサ30からの超音波31の発信が3回目であれば、前回、すなわち、2回目に発信した超音波31に応じた液面41からの反射波の一部(本例では第4反射エコー)を一緒に取り込むことが起こり得る。
【0046】
エコータイミング度数分布生成手段17fは、エコータイミングデータ取得手段17eにより取得した複数回のエコータイミングデータに対して演算処理を行ってエコータイミングの度数分布を生成する。液面検出手段17dは、エコータイミング度数分布生成手段17fにより生成したエコータイミング度数分布から予め定めた必要度数以上の反射波のエコータイミングを選択し、選択したエコータイミングから液面41の位置を検出する。
【0047】
ここで、超音波の発信周期を変化させて液面計測値を算出する他の方法について具体例に基づいて説明する。
まず、液面計測値を取得するために、例えば、4回の超音波発信を行う。この時、各回の超音波発信パルス幅を、例えば10μsに設定する。1回目及び2回目の超音波発信間隔(基本周期)は、例えば、500μsとする。さらに、2回目及び3回目の超音波発信間隔(発信周期)は、550μsとし、3回目及び4回目の超音波発信間隔は、600μsとする。これらの超音波発信間隔は、センサ30から超音波31を発信した時点からその反射波が所定レベルに減衰する時点までの時間以内で設定されているものとする。
【0048】
上記例では、各回で50μsの時間差を設けている。この50μsの時間は、発信パルス幅10μsに対して数倍(本例では5倍)のマージンを確保するために設定される。ここで、例えば、1回目の発信によるエコータイミングデータ(反射エコー)のいずれかが、2回目の発信によるエコータイミングデータ(反射エコー)の中にエコータイミング(反射エコー)Aとして出現し、同様に、3回目の発信によるエコータイミングデータ(反射エコー)の中にエコータイミング(反射エコー)Bが、上記エコータイミング(反射エコー)Aとは異なる位置になるように、すなわちエコータイミングの度数分布を求めた際に、エコータイミング(反射エコー)Aと、エコータイミング(反射エコー)Bとが重ならない位置となるように、反射エコーのパルス幅、すなわち、発信パルス幅相当に対し、十分なマージンを確保することを目的としている。但し、必要以上にマージンを確保すると、逆に超音波発信周期を伸ばすことになる。
【0049】
本発明によると、超音波を複数回発信する際に、各回の発信周期を変化させて演算処理することにより、前回の超音波発信による反射エコーの誤検出を防止することができるため、超音波の発信周期を短縮して消費電力を低減することができる。また、超音波の発信周期を短縮した結果として、計測応答性の向上を図ることができる。
【0050】
図8は、図7に示したフロー図をより具体的に説明するためのフロー図である。図9は、図8に示したフロー図に基づいて反射エコーの計測動作の一例を説明するための図である。
図8において、まず、超音波レベル計は、1回目の超音波を発信し、そのエコータイミングデータを記憶する(ステップS31)。次に、1回目の超音波発信から500μs経過した後(ステップS32)、2回目の超音波を発信し、そのエコータイミングデータを記憶する(ステップS33)。この際、図9(A)に示す1回目のエコータイミングデータにおいて、1回目の超音波発信から602μsのタイミングで第4エコーが返ってきている。そのため、500μs後からの2回目のエコータイミングデータには、102μsのタイミングで上記第4エコーが出現している。
【0051】
図8において同様に、超音波レベル計は、2回目の超音波発信から550μs経過した後(ステップS34)、3回目の超音波を発信し、そのエコータイミングデータを記憶する(ステップS35)。この際、図9(A)に示す2回目のエコータイミングデータにおいて、2回目の超音波発信から601μsのタイミングで第4エコーが返ってきている。そのため、550μs後からの3回目のエコータイミングデータには、51μsのタイミングで上記第4エコーが出現している。このように、前回のエコータイミングデータの出現する位置が各回で異なっていることがわかる。
【0052】
図8において同様に、超音波レベル計は、3回目の超音波発信から600μs経過した後(ステップS36)、4回目の超音波を発信し、そのエコータイミングデータを記憶する(ステップS37)。次に、図9(A)に示す1回目から4回目までの複数のエコータイミングデータに対して演算処理を行い、図9(B)に示すようなエコータイミングの度数分布を求める(ステップS38)。次に、取得したエコータイミングの度数分布を探索し、予め定めた必要度数を超える最小の立ち上がりタイミング(本例では、150(±9)μsの範囲)を求める。そして、この立ち上がりタイミングに基づいて第1反射波の立ち上がりタイミングを計算により求める。
【0053】
上記ステップS38において、図9(B)に示すエコータイミングの度数分布は、各回において前回までの反射エコー同士の重なりが起こらないため、その度数は低く抑えることができる。また、本例の場合、区分間隔を10μsとして各区分中央値(50,60,100,110,150,160,・・・,610)に対して、例えば、区分幅±9μsを持たせている。これにより、区分中央値150μsの場合、141μs〜159μsの幅を有することになり、1〜4回目の計測データに基づいて151,154,152,150μsが当該幅に含まれるため、度数4と算出される。他の区分中央値に関しても同様の算出方法で度数を算出する。尚、上記区分間隔は10μsに限定されるものではなく、また、上記区分幅は、±9μsに限定されるものではない。これらは、操作者によって任意に設定することができる。
【0054】
ここで、上記区分間隔について、上記例のような等間隔ではなく、例えば、等比級数的に変化するように設定することも可能である。また、上記区分幅は、例えば、区分中央値に応じて変化するように設定することも可能である。具体例として、区分中央値の10%を区分幅とした場合に、区分中央値が150usのときは区分幅±7.5us、区分中央値が300usのときは区分幅±15usとなる。
【0055】
最後に、図9(C)に示すように、エコータイミングの度数分布に基づいて予め定めた必要度数を超える最小エコータイミングから第1エコータイミングを計算により求める。この計算結果から液面計測値を算出し表示する(ステップS39)。本例の場合、上記第1エコータイミングの計算に際し、150(±9)μsの範囲に含まれるエコータイミングの平均値を求める。すなわち、
t=(151+154+152+150)/4=151.75μs
と求まる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によると、超音波レベル計において超音波を複数回発信する際に、各回において発信周期を変化させて演算処理することにより、前回の超音波発信による反射エコーの誤検出を防止することができるため、超音波レベル計の発信周期を短縮して消費電力を低減することができる。また、超音波発信周期が短縮された結果として、計測応答性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される超音波レベル計を容器に設置した場合の構成例を説明するための図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係わる超音波レベル計の回路構成例を示すブロック図である。
【図3】 本発明が適用される超音波レベル計の液面検出方法の一例を説明するためのフロー図である。
【図4】 図3に示したフロー図をより具体的に説明するためのフロー図である。
【図5】 図4に示したフロー図に基づいて反射エコーの計測動作の一例を説明するための図である。
【図6】 本発明の他の実施形態に係わる超音波レベル計の回路構成例を示すブロック図である。
【図7】 本発明が適用される超音波レベル計の液面検出方法の他の例を説明するためのフロー図である。
【図8】 図7に示したフロー図をより具体的に説明するためのフロー図である。
【図9】 図8に示したフロー図に基づいて反射エコーの計測動作の一例を説明するための図である。
【図10】 従来の超音波レベル計の回路構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,50…制御部(コントローラ)、11,52…AMP、12,53…ENVDET、13a,54…A/Dコンバータ、13b…CMP、14,55…CPU、15,56…LCD、16,57…RAM、17,58…ROM、17a…超音波発信手段、17b…波形データ取得手段、17c…統計波形データ生成手段、17d…液面検出手段、17e…エコータイミングデータ取得手段、17f…エコータイミング度数分布生成手段、18,59…D/Aコンバータ、19,60…VCO、20,61…ゲート素子、21,62…DRV、30,70…センサ、31…超音波、40…容器、41…液面、51…増幅率切り替え回路。

Claims (8)

  1. 容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計の液面検出方法において、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信ステップと、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波の各回の波形データを取得する波形データ取得ステップと、該取得した複数回の波形データに対して演算処理を行って統計波形データを生成する統計波形データ生成ステップと、該生成した統計波形データに含まれる反射波の中から予め定めた波高レベル以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出ステップとを有することを特徴とする超音波レベル計の液面検出方法。
  2. 請求項1に記載の超音波レベル計の液面検出方法において、前記統計波形データ生成ステップにおいて、前記複数回の波形データに関して超音波発信からの同一経過時間毎に波高レベルの総和を算出することにより前記統計波形データを生成することを特徴とする超音波レベル計の液面検出方法。
  3. 請求項1に記載の超音波レベル計の液面検出方法において、前記統計波形データ生成ステップにおいて、前記複数回の波形データに関して超音波発信からの同一経過時間毎に波高レベルの最大値を求めることにより前記統計波形データを生成することを特徴とする超音波レベル計の液面検出方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1に記載の超音波レベル計の液面検出方法において、前記液面検出ステップにおいて、前記統計波形データ生成ステップにて生成した統計波形データに対して所定の波高レベルを最初に超える反射波を第1反射波とし、その第1反射波のエコータイミングから前記液面の位置を検出することを特徴とする超音波レベル計の液面検出方法。
  5. 容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計の液面検出方法において、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信ステップと、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波のエコータイミングを取得するエコータイミングデータ取得ステップと、該取得した複数回のエコータイミングデータに対して演算処理を行ってエコータイミングの度数分布を生成するエコータイミング度数分布生成ステップと、該生成したエコータイミング度数分布から予め定めた度数以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出ステップとを有することを特徴とする超音波レベル計の液面検出方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1に記載の超音波レベル計の液面検出方法において、前記各回において超音波発信周期の時間差は、前記超音波センサに入力する発信パルス幅に基づいて設定されていることを特徴とする超音波レベル計の液面検出方法。
  7. 容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計において、前記制御部は、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信手段と、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波の各回の波形データを取得する波形データ取得手段と、該取得した複数回の波形データに対して演算処理を行って統計波形データを生成する統計波形データ生成手段と、該生成した統計波形データに含まれる反射波の中から予め定めた波高レベル以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出手段とを有することを特徴とする超音波レベル計。
  8. 容器の底部外壁面に取り付けられ、該容器内部に収容された液体の液面に向けて超音波を発信させると共に前記液面からの反射波を受信する超音波センサと、該超音波センサにより超音波を発信した時点からその反射波を受信する時点までの時間情報に基づいて前記液面の検出動作を制御する制御部とが接続された超音波レベル計において、前記制御部は、前記超音波センサから超音波を発信した時点からその反射波が所定レベル以下に減衰する時点までの時間よりも短い間隔で超音波を複数回発信する際に、前回発信した超音波による反射波の出現タイミングが各回において異なるように前記超音波センサの発信周期を変化させながら超音波を発信する超音波発信手段と、該発信した超音波に応じた前記液面からの反射波のエコータイミングを取得するエコータイミングデータ取得手段と、該取得した複数回のエコータイミングデータに対して演算処理を行ってエコータイミングの度数分布を生成するエコータイミング度数分布生成手段と、該生成したエコータイミング度数分布から予め定めた度数以上の反射波のエコータイミングを選択し、該選択したエコータイミングに基づいて前記液面の位置を検出する液面検出手段とを有することを特徴とする超音波レベル計。
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