JP4263207B2 - 黒色パターン形成用組成物 - Google Patents
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Description
(a)黒色顔料、及び
(b)平均粒子径0.1〜1μmの非晶質シリカ粒子
を含有する、黒色パターン形成用組成物に関する。
(a)黒色顔料
(b)平均粒子径0.1〜1μmの非晶質シリカ粒子
を含有する、黒色パターン形成用組成物に関する。
(a)成分は、特に制限されず、当該分野で公知のものを使用することができる。例えば、Fe、Co、Cr、Mn、Ni、Cu、Al、Ru等の1種又は2種以上の金属酸化物が挙げられる。コストの面からは、Ru以外の金属酸化物、特にRu以外の複合酸化物を使用することが好ましく、例えばFe−Co−Cr系複合酸化物、Fe−Co−Mn系複合酸化物、Fe−Mn系複合酸化物を使用することができる。
本発明は、(b)成分を含有することを特徴とする。(b)成分の形状は、特に限定されず、球状、リン片状、針状、不定形状が挙げられるが、入手可能性、作業性の点から、球状が好ましい。平均粒子径は、0.1〜1μmであり、1μm超であると、バス電極を形成した場合に、CIE1976(L*a*b*)系の明度の指標となるL*値が大きくなり、黒色度が悪化し、0.1μm未満であるとb*が大きくなり、黄色度が悪化する傾向にある。平均粒子径は、より好ましくは、0.2〜0.6μmである。
本発明においては、(a)成分、(b)成分に加えて、ガラスフリットを、(c)成分として含有させることが好ましい。(c)成分は、当該分野で公知のものを使用することができる。当該分野では、通常、軟化点が600℃以下のものが用いられ、580℃以下のものが好ましい。具体例としては、ホウケイ酸ビスマス系、ホウケイ酸アルカリ金属系、ホウケイ酸アルカリ土類金属系、ホウケイ酸亜鉛系、ホウケイ酸鉛系、ホウ酸鉛系、ケイ酸鉛系等を挙げることができ、環境への配慮の点から鉛フリーであることが好ましく、例えばホウケイ酸ビスマス系、ホウケイ酸アルカリ金属系が挙げられる。形状は、特に限定されず、平均粒子径は、通常、0.1〜10μmであり、好ましくは、0.2〜5μmである。
(d)カルボキシル基含有樹脂
(e)光重合性モノマー、及び
(f)光重合開始剤
を配合する。
(d)成分は、特に制限されず、当該分野で公知のものを使用することができる。例えば、不飽和カルボン酸のホモポリマーやコポリマー、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物とのコポリマーが挙げられる。
(e)成分は、感光性を有する炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物であれば、特に限定されず、当該分野で公知のものを使用することができる。具体的な例として、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
(f)成分は、特に限定されず、当該分野で公知のものを使用することができる。具体的な例として、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロロアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ナフタレンスルホニルクロリド、キノリンスルホニルクロリド、N−フェニルチオアクリドン、4,4’−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、フェニルビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、カンファーキノン、四臭化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、及びエオシン、メチレンブルー等の光還元性色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミン等の還元剤の組み合わせ等が挙げられる。
(e)成分は、解像度の点から、15〜80重量部が好ましく、より好ましくは30〜60重量部である。
(f)成分は、解像度の点から、5〜30重量部が好ましく、より好ましくは8〜20重量部である。
(1)ガラス基板上に、スパッタリング等の公知の方法によりITOの透明電極を形成する。
(2)透明電極を形成したガラス基板に、本発明の黒色パターン形成用組成物のペーストを塗布し、乾燥させて、タックフリーの黒層形成用塗膜を得る。
(3)さらに、銀を含有する白層形成用ペーストを塗布し、乾燥させて、タックフリーの白層形成用塗膜を得る。
(4)次いで、所定の露光パターンを有するパターンマスクを重ね合わせ、露光し、次いで、アルカリ水溶液等の現像液により現像して、電極パターンを形成する。
(5)その後、焼成して、透明電極上に白黒二層構造のバス電極を形成する。
以下のようにして、黒色パターン形成用組成物のペースト1〜2及び白層形成用のペーストA〜Cを用いて、バス電極を作成した。
(1)ITO付きPDP用ガラス基板(50mm×75mm、厚み2.8mm)にペースト1〜2のいずれかを全面印刷した(48mm×70mm、ポリエステル350メッシュ、乳剤厚10μm)。
(2)80℃、10分の条件で乾燥させた。
(3)ペーストA〜Cのいずれかを、乾燥後のペースト1〜2のいずれかの上に全面印刷した(48mm×70mm、ポリエステル350メッシュ、乳剤厚10μm)
(4)80℃、10分の条件で乾燥させた。
(5)所定のパターンマスクを介し、UV200mJ/cm2照射を行った(スポットUV照射機SP−7(USHIO製)、10mW/cm2)。
(6)所定時間(TTC(The Total Cleaning Time)×1.5)、アルカリ現像液をスプレーし、取り出し後、直ちに水洗した。
(7)エアーで水分除去した後、メッシュベルト式連続炉で、580℃、10分の条件で焼成してバス電極を作製した。
以下のようにして、黒色パターン形成用組成物のペースト1〜2を用いて、ブラックマトリックスを作成した。
(1)ITO付きPDP用ガラス基板(50mm×75mm、厚み2.8mm)にペースト1〜2のいずれかを全面印刷した(48mm×70mm、ポリエステル350メッシュ、乳剤厚10μm)。
(2)80℃、10分の条件で乾燥させた。
(3)所定のパターンマスクを介し、UV200mJ/cm2照射を行った(スポットUV照射機SP−7(USHIO製)、10mW/cm2)。
(4)所定時間(TTC×1.5)、アルカリ現像液をスプレーし、取り出し後、直ちに水洗した。
(5)エアーで水分除去した後、メッシュベルト式連続炉で、580℃、10分の条件で焼成してブラックマトリックスを作製した。
上記のバス電極、ブラックマトリックスと同様にして、20mm×20mmパターンを作製して、L*、a*、b*値を、ガラス面より色彩計NF999(日本電色工業製)で測定した。L*値が小さいほど、黒色度に優れる。a*値が大きいほど、赤色、低いほど緑色に近づく。また、b*が高いほど黄色、低いほど青色に近づく。結果を表3及び4に示す。
ITO接触抵抗については、TLM(Transmission Line Model)法を用いて測定した。測定に際しては、4端子法で行った。具体的には、以下のとおりである。上記のバス電極と同様にして、ITO上に直線上に並んだ5個のパッド(1.5mm×1.5mm、パッド間距離1.5mm)を作製した。最端部にあるパッドに一方の測定端子を固定し、他の4個のパッドに順次、もう一方の測定端子を当て、距離の異なる電極間の電流−電圧を測定し抵抗を導き出した。縦軸を抵抗、横軸を電極間距離としてプロットし、近似直線を作成し、この近似直線が縦軸と交わる切片の値の1/2をITO接触抵抗とした。結果を表3に示す。
2 背面側基板
3 透明電極
4 バス電極
5 誘電体層
6 保護層
7 誘電体層
8 アドレス電極
9 隔壁
10 蛍光体
11 観察者
Claims (7)
- (a)黒色顔料、及び
(b)平均粒子径0.1〜1μmの非晶質シリカ粒子
(c)ガラスフリット
さらに、有機溶媒
を含有する、バス電極の黒層又はブラックマトリックスを形成するための黒色パターン形成用組成物。 - (b)成分が、平均粒子径0.2〜0.6μmの非晶質シリカ粒子である、請求項1記載の組成物。
- (a)成分100重量部に対して、(b)成分が6〜65重量部である、請求項1又は2記載の組成物。
- さらに、(d)カルボキシル基含有樹脂、(e)光重合性モノマー及び(f)光重合開始剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
- さらに、(g)有機バインダを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の黒色パターン形成用組成物を用いて得られる黒色パターンを備えたプラズマディスプレイパネル。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載の黒色パターン形成用組成物を用いて得られる黒層、並びに銀粒子及び平均粒子径0.1〜1μmの非晶質シリカ粒子を含有する組成物を用いて得られる白層からなるバス電極を備えたプラズマディスプレイ。
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