JP4258935B2 - 火花点火式往復動型エンジン - Google Patents

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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気筒内燃焼室に臨む点火プラグによって混合気に着火させるようにした火花点火式往復動型エンジンに関し、特に、クランク軸心と気筒中心線とを交差しないように偏位させたいわゆるオフセットクランク構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種のオフセットクランク構造として、例えば特開平7−150969号公報に開示されるように、ピストンと気筒内周面との間の摩擦損失を減少させることを目的としたものがある。すなわち、クランク軸心が気筒中心線上に位置する一般的なエンジンでは、クランク軸の上死点位置が気筒の上死点位置(TDC)と一致し、この位置でコンロッドが気筒中心線に略平行になるが、前記従来例のオフセットクランク構造では、図14に模式的に示すように、気筒中心線zをクランク軸aの回転方向進み側にずらすことで(以下、正オフセットともいう)、気筒bの膨張行程で燃焼圧力が最大になるときに、同図に破線で示すように、コンロッドcが気筒中心線zに略平行になるようにし、このことで、気筒b内周面とピストンdとの間のサイドフォースを減少させるようにしている。
【0003】
また、そのようなクランク軸の正オフセット構造により、機構学的にはTDC前のピストン上昇速度が高まる一方、TDC後のピストン下降速度は低下することになるが、従来の火花点火式往復動型エンジンでは通常、図8に破線で示すように、燃焼による熱発生のピークがTDCよりも遅角側に現れるので、前記のようにピストンの下降速度が低下すれば、結果的に、燃焼室容積が小さいうちに熱発生が進行して、気筒内圧が十分に高まることになり、これにより、等容度が増大したのと同様に機械効率が改善される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、エンジンの気筒内燃焼室に臨むようにインジェクタ(燃料噴射弁)を設けて、該インジェクタにより燃料を気筒の圧縮行程中期以降で燃焼室に直接、噴射させることにより、燃料噴霧を点火プラグの周囲に偏在する状態で燃焼させるという成層燃焼の技術が実用化された。この成層燃焼状態では、燃焼室の平均的な空燃比は極めてリーンな状態としながら(例えば、A/F=30くらい)、点火プラグの周囲にリッチな混合気を偏在させて、良好な着火性を確保できるので、エンジンの冷却損失や吸気損失が大幅に低減し、特に自動車用エンジンの常用運転領域である低負荷側ないし低回転側の運転領域において、著しい燃費改善が図られる。
【0005】
しかし、前記成層燃焼状態では、燃料噴霧が点火プラグの近傍に適切に成層化したときに点火を行う必要があり、このためには点火時期を均一燃焼状態に比べて進角側とせざるを得ないのが実状である。しかも、点火プラグ近傍のリッチな混合気部分では火炎伝播が極めて速いため、均一燃焼状態に比べて熱発生の立ち上がりが急峻になり、早期にピークを迎える傾向がある。従って、成層燃焼状態では、前記図8に実線で示すように熱発生のピークがTDCよりも進角側に現れて、エンジンの回転方向と反対の回転力(逆トルク)が増加するという不具合がある。
【0006】
この逆トルクの観点から前記従来例のような正オフセット構造を見ると、この構造では上述の如くTDC前のピストン速度が高くなるので、結果として、熱発生のピーク付近で高い燃焼圧に抗して上昇するピストンの移動距離が長くなってしまい、このことによってピストンの受ける負の仕事量が増大するので、逆トルクが一層、大きくなる。つまり、正オフセット構造には、成層燃焼時の逆トルクの増大というデメリットが助長されるという不具合がある。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、少なくとも低負荷低回転領域で例えば成層燃焼状態とされ、熱発生率が気筒の圧縮上死点よりも進角側でピークとなるような火花点火式往復動型エンジンにおいて、クランク軸及び気筒の配置構成に工夫を凝らし、成層燃焼状態での逆トルクを低減して、燃費のさらなる改善を図ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の解決手段では、機構学的に気筒の上死点前のピストン速度が低下するように、気筒中心線(気筒中心を通ってピストンの往復動方向に延びる線)とクランク軸の軸心とをずらして配置した。
【0009】
具体的に、請求項1の発明では、少なくとも低負荷低回転領域を含む設定運転領域にあるときに、気筒の圧縮上死点よりも進角側に熱発生率のピークが現れるように、混合気を燃焼させるようにした火花点火式往復動型エンジンを前提とする。そして、クランク軸の軸心に沿って見たとき、該クランク軸と気筒との中間位置において、気筒中心線が、該気筒中心線に平行でかつ前記クランク軸の軸心を通過するクランク軸心通過線に対し、該クランク軸の回転方向遅れ側にオフセットした構成とする。尚、この構成では、クランク軸の軸心と気筒中心線との位置関係が従来例の如き正オフセットとは反対なので、以下、この構成を逆オフセットともいう。
【0010】
そして、前記構成によれば、逆オフセットとすることで、オフセットしていないものや正オフセット構造のものに比べて、機構学的に気筒の上死点前のピストン上昇速度が低下することになり、例えば成層燃焼のように気筒の圧縮上死点よりも進角側に熱発生率のピークが現れる状態で、この上死点前にピストンが高い燃焼圧を受けながら移動する距離が短縮されるので、負の仕事を減らして、逆トルクを低減することができる。これにより、成層燃焼状態における燃費のさらなる改善が図られる
【0011】
請求項の発明では、燃焼室にその周縁部から燃料を直接、噴射する燃料噴射弁を設けるとともに、点火プラグを先端部が燃焼室に突出するように配置する。そして、前記燃料噴射弁による燃料の噴射方向を、前記点火プラグの先端部へ向かうように設定するものとする。このことで、燃料噴射弁により噴射された燃料は、周囲の空気と混合しかつ気化霧化しながら、燃焼室に突出する点火プラグの先端部に向かって移動し、該点火プラグの周囲に適切に成層化される
【0012】
請求項の発明では、請求項の発明において、クランク軸心に沿って見て、クランク軸心通過線と気筒中心線との間のオフセット量をdとし、また、クランク軸の回転半径をrとして、オフセット割合d/rを、 0.05≦d/r≦0.3 という関係を満たすように設定するものとする。
【0013】
このことで、オフセット割合d/r≧0.05とすることで、機構学的に気筒の上死点前のピストン速度を十分に低下させて、請求項1の発明による作用効果を十分に得ることができる。反面、オフセット割合d/rが大きいほど、ピストンと気筒内周面との間のサイドフォースが大きくなって、摩擦損失が増大するので、それらの得失を考慮して、オフセット割合d/rは、d/r≦0.3とするのが好ましい
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基いて説明する。
【0015】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る火花点火式往復動型エンジン1の主要部の概略構成を示す。このエンジン1は、例えば、複数の気筒2(1つのみ図示する)が列状に設けられたシリンダブロック3と、このシリンダブロック3上に配置されたシリンダヘッド4とを有し、該各気筒2内にピストン5が図の上下方向に往復動可能に嵌挿されている。また、前記シリンダヘッド4の下面には、各気筒2に対応する位置にそれぞれ凹陥部4aが形成されていて、この凹陥部4aとピストン5頂面と気筒2内周面とによって、燃焼室6が区画されている。詳しくは、前記シリンダヘッド4の凹陥部4aは略中央部からシリンダヘッド4の下端面付近まで延びる2つの傾斜面からなり、燃焼室6は該2つの傾斜面が互いに差し掛けられた屋根のような形状をなすいわゆるペントルーフ型のものである。また、前記シリンダヘッド4の凹陥部4aに対向するピストン5の頂面には、球面状の凹部5aが設けられ、この凹部5aの周囲とシリンダヘッド4の凹陥部4aとの間にスキッシュエリアが形成されるようになっている。
【0016】
前記シリンダヘッド4の2つの傾斜面4aには、それぞれ吸気及び排気ポート7,8が2つずつ開口していて、その各ポート開口端に吸気及び排気弁9,9,10,10が配設されている。この吸気及び排気弁9,10は、図2にも示すように、各気筒2毎にそれぞれ2つずつ合計4つが平面視で気筒中心線zを取り囲むように配置されており、それら4つの弁9,10,…に囲まれて、点火プラグ11がその先端部を気筒中心線zよりもやや排気側で燃焼室6に臨ませるように配設されている。また、前記2つの吸気ポート7,7は、それぞれ燃焼室6から図の右斜め上方に直線的に延びるストレートポートとされ、吸気上流側に向かって気筒中心線zから離れるように形成されて、エンジン1の一側面(図の右側面)に開口している。一方、前記2つの排気ポート8,8は互いに合流して略水平に延び、エンジン1の他側面(図の左側面)に開口している。
【0017】
また、前記2つの吸気ポート7,7の下方には、それらに挟まれるようにインジェクタ12(燃料噴射弁)が配置されていて、このインジェクタ12の先端の噴孔が2つの吸気バルブ9,9の傘部に近接して燃焼室6の周縁部に臨み、そこから燃焼室6略中央部に向かって、かつ、ピストン5の方に向かうよう、気筒中心線zに対し傾斜する方向に燃料を噴射するようになっている。一方、前記インジェクタ12の基端部には、全気筒2,2,…に共通の燃料分配管13が接続され、この燃料分配管13が、図示しないが、燃料供給通路により高圧燃料ポンプ、高圧プレッシャレギュレータ等からなる燃料供給系に接続されており、この燃料供給系により燃料タンク内の燃料が適正な圧力状態に昇圧されて、インジェクタ12に供給されるようになっている。この燃料供給系が、インジェクタ12による燃料の噴射圧力を調節する噴射圧調節手段を構成し、インジェクタ12に供給される燃料圧力(燃圧)は、例えば図3に示すようにエンジン回転数が高くなると、これに略比例して増大される。
【0018】
さらに、前記図2に示すように、2つの吸気ポート7,7の双方の上流側には、燃焼室6の吸気流動状態を調節するためのバタフライバルブからなる吸気流動調節弁16,16が配設され、図示しないアクチュエータにより開閉作動されるようになっている。この各吸気流動調節弁16の一方の側には所定形状の切欠きが設けられており、弁16を閉じたときには吸気が該切欠きを通過して下流側に流れ、燃焼室6に強いタンブル流を生成する。一方、弁16を開くに連れて、吸気は切欠き以外からも流れるようになり、これによりタンブル流の強度が調節される。このタンブル流の強度は、例えば図4に示すようになり、前記のような吸気流動調節弁16,16の開度の制御によって、エンジン1の低回転域でも所定強度が確保される一方、エンジン回転数が高くなれば、そのことによって吸気流速が高まるので、タンブル強度も自然に大きくなる。
【0019】
一方、前記ピストン5の燃焼室6と反対側(図1の下側)には、エンジン前後方向(図の紙面に直交する方向)に延びるように、クランク軸17が配設されている。このクランク軸17は、図示しないベアリングビーム構造の主軸受部により回転自在に支持されるとともに、コンロッド18により前記ピストン5に駆動連結されている。すなわち、コンロッド18の小端部18aがピストンピン19を介してピストン5に回動可能に連結されている一方、コンロッド18の大端部18bは、ロッド部及びキャップ部の2分割構造とされ、コンロッドメタル20,20を介してクランクピン17aに回動可能に連結されている。これにより、ピストン5が燃焼室6のガス圧力を受けて往復動すると、この運動がコンロッド18によりクランク軸17に伝えられて、図に矢印で示すようにクランク軸17が図の時計回り方向に回転される。
【0020】
そして、気筒2の吸気行程でピストン5が下降するときには、図5に示すように、吸気ポート7の上流側から下流側に流れた吸気が開状態の吸気弁9の傘部と吸気ポート7の開口端との間隙から燃焼室6へ流入し、この吸気流により図に矢印で示すようにタンブル流Tが生成される。詳しくは、ピストン5の下降によって燃焼室6へ吸い込まれる吸気は、主に吸気ポート7の開口端の点火プラグ11寄りから燃焼室6へ流れ込む。そして、ピストン5のさらなる下降に伴い、排気側(図の左側)の気筒内周面に沿うように下方に向かい、その後、ピストン5頂面に沿って吸気側(図の右側)へ曲げられて、そこからさらに上方に向かって、燃焼室6全体に亘って旋回するタンブル流Tとなる。
【0021】
続いて、気筒2が吸気行程から圧縮行程に移行すると、前記タンブル流Tはピストン5の上昇による燃焼室6容積の減少とともに崩壊しかつコンパクトになって、徐々に弱まるものの、図1に示すように、タンブル流Tは圧縮行程中期になっても存在し、このときに、ピストン5頂面においてインジェクタ12による燃料の噴射方向に対向して流れるようになる。そして、さらなるピストン5の上昇に伴い、タンブル流Tはほぼ完全に崩壊し、これに伴い、燃焼室6に強い乱れが生成される。
【0022】
(エンジンの運転状態による燃料噴射制御)
上述の如き構成のエンジン1には、その負荷状態を検出するための負荷状態検出手段22と、エンジン回転数を検出するためのクランク角センサ23とが配設されている。この負荷状態検出手段22は、例えば、図示しない車両の運転者によるアクセルペダルの操作量を検出するセンサや、スロットル弁の開度を検出するセンサ、吸入空気量を検出するセンサ等を有し、これらのセンサ出力に基づいて、エンジン1の負荷状態として例えば正味平均有効圧を算出するものである。また、クランク角センサ23は、クランク軸7の端部に配設されたプレート部材(図示せず)の外周に相対向するように配置され、該プレート部材の外周部に形成された突起部の通過に対応して、パルス信号を出力する電磁式のものである。
【0023】
そして、前記負荷状態検出手段22及びクランク角センサ23からの出力信号がエンジンコントロールユニット24(制御手段:以下、ECUという)に入力される一方、このECU24からインジェクタ12に対して制御信号(パルス信号)が出力され、これにより、エンジン負荷及びエンジン回転数に応じて、ECU24によりインジェクタ12の作動制御が行われる。具体的には、図6に一例を示すように、エンジン1の温間時には低負荷側かつ低回転側の設定運転領域(図に斜線を入れて示す領域)が成層燃焼領域とされ、図7(a),(b)にそれぞれ示すように、インジェクタ12により気筒2の圧縮行程で燃料を噴射させて、点火プラグ11の近傍に混合気を成層化させて燃焼させる状態になる。この成層燃焼状態ではエンジン1の吸気損失を低減するためにスロットル弁の開度を相対的に大きくするようにしており、このときの燃焼室6の平均的な空燃比は理論空燃比よりもリーンな状態になる。
【0024】
詳しくは、前記設定運転領域の内の低負荷ないし低回転側の領域(イ)では、インジェクタ12により気筒2の圧縮行程中期以降に燃料を一括して噴射させる。この噴射燃料は燃焼室6の周縁部から略中央部に向かって移動しながら、周囲の空気と混合されかつ気化霧化されて、図1に示すように、ちょうどピストン5頂面の凹部5a内でタンブル流Tと衝突する。この衝突により燃料噴霧の微粒化や分散、或いは空気との混合が促進されるとともに、この燃料噴霧はその貫徹力が適度に弱められて、点火プラグ11の周囲に適切に成層化される。この際、上述の如く、エンジン回転数が高いほどタンブル流の強度が大きくなるとともに、燃料の噴射圧も高くなるので、エンジン1の運転状態によらず、燃料噴霧の適切な成層化が図られる。
【0025】
また、前記設定運転領域の内の高負荷かつ高回転側の領域(ロ)では、図7(b)に示すように、インジェクタ12により気筒2の圧縮行程前期及び中期にそれぞれ燃料が噴射される。このことで、前記の如く気筒2の圧縮行程中期以降に噴射された燃料噴霧がタンブル流Tと衝突して点火プラグ11の周囲に適切に分散するとともに、その前に気筒2の圧縮行程前期に噴射された燃料噴霧がより広い範囲に分散し、この2つの燃料噴霧が一体となって層状に分布する。つまり、燃料噴射量が相対的に多くても、その燃料を2回に分割して噴射することで、燃料噴霧の適切な成層化が図られ、これにより、相対的に高負荷高回転側の領域(ロ)でもエンジン1を成層燃焼状態で運転することができる。言い換えると、この実施形態では、相対的に高負荷高回転側の領域(ロ)においてインジェクタ12により燃料を気筒2の圧縮行程で分割して噴射させることにより、成層燃焼領域の拡大が図られている。
【0026】
さらに、前記設定運転領域以外の領域(ハ)は、均一燃焼領域とされており、図7(c)に示すように、インジェクタ12により気筒2の吸気行程で燃料を噴射させて吸気と十分に混合し、燃焼室6に均一な混合気を形成した上で燃焼させる燃焼状態になる。この均一燃焼状態では、大部分の運転領域において混合気の空燃比が略理論空燃比(A/F=14.7、λ=1)になるように、燃料噴射量やスロットル開度等が制御されるが、特に全負荷運転状態では、空燃比を理論空燃比よりもリッチな状態(例えばA/F=13〜14)に制御することで、高負荷に対応した大出力が得られるようになっている。
【0027】
そして、本発明の特徴は、前記のようなエンジン1の成層燃焼状態において、混合気の燃焼による熱発生率のピークがTDCよりも進角側に現れることに着目し、このTDC前の燃焼による逆トルクの増大をできるだけ抑えるために、各気筒2の中心をクランク軸17の回転方向遅れ側にずらして配置したことにある。以下、この点について詳細に説明する。
【0028】
まず、エンジンの点火時期と燃焼状態について説明すると、一般的に、混合気が均一燃焼状態とされているときの熱発生率は図8に破線で示すようになり、いわゆるMBT(Minimum Advance for the Best Torque)以降の所定クランク角(例えば、BTDC35〜15°CA)で点火したとして、この点火時期を相対的に進角側又は遅角側のいずれに設定していても、熱発生率のピークはTDC後に現れるようになる。この際、点火時期を進角させるほどピーク時の熱発生率が大きくなり、燃焼期間も短くなって良好な燃焼状態となるが、反面、TDC前の熱発生割合が大きくなるので、逆トルクが増加する。一方、点火時期を遅角させれば逆トルクは減少するが、燃焼状態が悪化して熱発生のピークが低くなり、燃焼期間も長くなってしまう。
【0029】
そこで、良好な燃焼性を確保しながら逆トルクを低減して、エンジンの出力及び燃費性能を最良とすることのできる点火時期が前記MBTとして決定され、さらに、エミッション特性等も考慮して、実際の点火時期はMBTよりも遅角側に設定される。このように、均一燃焼状態では熱発生率のピークがTDC後に現れるものなので、従来例の如きオフセットクランク構造(正オフセット)によって、機構学的にTDC後のピストンの下降速度を低下させるようにすれば、このことは、燃焼室の容積が小さいうちに熱発生が進行して気筒内圧が十分に高まること、すなわち、等容度が増大したのと同様に機械効率が改善されることを意味する。
【0030】
これに対し、成層燃焼状態では、燃焼による熱発生の時期が全体として進角側にずれて、前記図8に実線で示すように、熱発生のピークはTDCよりも進角側に現れるようになる。これは、成層燃焼状態では上述の如く燃料噴霧が点火プラグの近傍に適切に成層化したときに点火を行う必要があり、これよりも点火時期が遅れると、混合気が過度に拡散して燃焼状態が急速に悪化するので(図に仮想線で示す)、点火時期を均一燃焼状態に比べて進角側とせざるを得ないからである。しかも、成層燃焼状態では点火プラグ近傍のリッチな混合気部分で火炎伝播が極めて速くなり、熱発生の立ち上がりが急峻になるので、このことによっても熱発生率のピークが進角側にずれる。
【0031】
そして、そのようにTDC前の熱発生の割合が大きくなる結果、前記従来例のような正オフセット構造のものでは逆トルクが著しく増加してしまう。すなわち、正オフセット構造では機構学的にTDC前のピストン速度が高くなるが、このことは同じクランク角に対するピストンの移動距離が相対的に長くなるということであり、成層燃焼状態のように熱発生のピークがTDC前に現れるような燃焼状態では、その燃焼による高い圧力に抗して上昇するピストンの移動距離が長くなって、ピストンの受ける負の仕事量が大幅に増大し、逆トルクが極めて大きくなってしまうのである。尚、前記図8に示される熱発生率の特性から明らかなように、均一燃焼状態ではTDC前の熱発生率はあまり大きくはならないので、逆トルクの増大はあまり問題にならない。
【0032】
そこで、前記のような成層燃焼状態における逆トルク増大の問題に対応するために、この実施形態では従来例とは反対に、エンジン1の気筒中心線zをクランク軸心xに対してクランク軸17の回転方向遅れ側にずらす逆オフセット構造とすることで、TDC前のピストン速度を低下させるようにした。具体的には、前記図1に示すように、クランク軸17の軸心xに沿って見たとき、該クランク軸17と気筒2との中間位置(図ではクランク軸17の上側)において、気筒中心線zは、該気筒中心線zに平行でかつ前記クランク軸17の軸心xを通過するクランク軸心通過線Lに対し、該クランク軸17の回転方向遅れ側(図の左側)にオフセットされている。
【0033】
この逆オフセット構造を模式的にかつ誇張して図9に示すと、同図(b)に実線で示すように、ピストンピン19の中心とクランクピン17aの中心とクランク軸心xとが一直線上に位置するときに、ピストン5がTDCに位置づけられて、燃焼室6の容積が最小になる。また、TDCに対しクランク軸17が進角側及び遅角側にそれぞれ90°CA回転変位した位置(BTDC90°CA、ATDC90°CA)で見ると、ピストンピン19の位置、即ちピストン5の位置は、TDCよりも進角側の方が遅角側に比べて低くなる。従って、仮にクランク軸17が略一定の速度で回転すると、ピストン5の軌跡は同図(a)に実線で示すようになり、機構学的に、TDC前のピストン速度が相対的に小さくなる一方、TDC後のピストン速度が相対的に大きくなるのである。
【0034】
このような逆オフセット構造により、TDC前後でのピストン5の位置(ピストンピン位置)は、前記図9(a)に実線で示すようになり、同図に仮想線で示す正オフセット構造のものや、図示しないがオフセットしないもの(気筒中心線z上にクランク軸心xが位置するもの)に比べて、TDC前の同じクランク角変化に対するピストンの移動距離が短くなる。すなわち、TDC前の熱発生率が大きい成層燃焼状態において、その燃焼圧に抗して上昇するピストン5の移動距離が短縮され、ピストン5の受ける負の仕事量が減少するので、エンジン1の逆トルクを低減することができる。
【0035】
また、前記の逆オフセット構造においては、オフセットの度合いが大きいほど、機構学的にTDC前のピストン上昇速度を大きく低下させて、逆トルクを減少させることができる。すなわち、前記図1に示すようにクランク軸心xに沿って見て、クランク軸心通過線Lと気筒中心線zとの間のオフセット量をdとし、また、クランク軸17の回転半径(クランク軸心xからクランクピン17aの中心までの距離)をrとしたとき、オフセット割合d/rは少なくとも、d/r≧0.05であることが好ましい。
【0036】
その反面、オフセット割合d/rが大きいほど、ピストン5と気筒2内周面との間のサイドフォースが大きくなって、摩擦損失が増大するので、それらの得失を考慮すれば、オフセット割合d/rはあまり大きくしない方が良い。このため、この実施形態では、エンジン1の機械損失の増大を抑えながら、成層燃焼時の逆トルクを低減して、燃費を改善するべく、前記オフセット割合d/rを、0.05≦d/r≦0.3という関係を満たすように設定している。
【0037】
したがって、この実施形態に係る火花点火式往復動型エンジン1によると、エンジン1が相対的に低回転側かつ低負荷側の設定運転領域(イ)(ロ)にあるとき、気筒2内燃焼室6に臨むインジェクタ14により燃料を気筒2の圧縮行程で噴射させて、良好な成層燃焼状態とすることで、冷却損失や吸気損失を低減させて、燃費を大幅に改善することができる。
【0038】
また、上述したオフセットクランク構造(逆オフセット)により、機構学的にTDC前のピストン速度を低下させて、ピストンへの負の仕事を相対的に減少させることで、TDC前の熱発生率の大きい成層燃焼状態にあって、そのTDC前の熱発生による逆トルクを十分に低減して、燃費をさらに改善することができる。
【0039】
しかも、前記設定運転領域の内、燃料噴射量の相対的に多い高負荷高回転側の領域(ロ)において、インジェクタ12により燃料を2回に分割して噴射させることで、燃料噴霧の良好な成層化を可能ならしめ、全運転領域に占める成層燃焼領域の割合を拡大しており、このことで、車両の走行中にエンジン1を成層燃焼状態で運転する時間を相対的に長くすることができるので、前記の作用効果を実質的に高めて、エンジン1の運転中に全体として燃費を一層、改善することができる。
【0040】
尚、前記のような燃料の2分割噴射は、高負荷高回転側の領域(ロ)だけではなく、設定運転領域の内の高負荷側の領域、高回転側の領域、又は高負荷側ないし高回転側の領域において行うようにしてもよい。また、燃料噴射の分割回数は2回に限らず、例えば3回以上としてもよい。
【0041】
或いは、前記のような分割噴射は行わずに、運転領域(イ)(ロ)のいずれにおいても燃料を気筒2の圧縮行程中期以降で一括して噴射させるようにすることも可能である。
【0042】
(変形例1)
前記実施形態では、エンジン1を成層燃焼状態で運転するときに、燃料噴霧を点火プラグ11の周囲に適切に成層化させるために、図1に示す如く、インジェクタ5による燃料の噴射方向を気筒2の圧縮行程中期のタンブル流Tと対向するように設定し、燃料噴霧をタンブル流Tと衝突させるようにしているが、これに限らず、以下に述べる変形例1,2のようにしてもよい。尚、この変形例1,2のエンジン1は、いずれも燃焼室6の構成を除いて、前記実施形態のものと同じなので、以下、同一部材には同一の符号を付してその説明は省略する。
【0043】
そして、変形例1では、例えば図10及び図11に示すように、ピストン5頂面のキャビティ5aを全体として吸気ポート7の側に偏位させるとともに、該キャビティ5aの周縁部にインジェクタ12からの噴射燃料と衝突するようにガイド壁部5bを形成している。このことで、インジェクタ12からの噴射燃料をガイド壁部5bに反射させて、点火プラグ11に向かうように指向させ、該点火プラグ11の周囲に燃料噴霧を適切に成層化させて、良好な成層燃焼状態とすることができる。
【0044】
但し、このようにした場合、インジェクタ12による燃料噴射量が多くなると、この燃料を全てガイド壁部5bに反射させることが難しくなったり、或いはガイド壁部5bへの燃料の付着量が多くなったりして、燃料噴霧の適切な成層化が阻害される虞れがある。このため、この変形例1のエンジン1では、成層燃焼状態とする運転領域(イ)(ロ)を相対的に狭くせざるを得ず、結果として、エンジン1の全運転領域で見たときに、成層燃焼時の逆トルク低減による燃費改善効果が相対的に小さくなるとともに、サイドフォースによる摩擦損失増大の弊害が相対的に大きくなってしまう。従って、この変形例1の場合、エンジン1の全運転領域についての燃費改善のために、前記実施形態に比べてオフセット割合d/rを小さめに設定する必要があり、例えば、0.05≦d/r≦0.2とするのが好ましい。
【0045】
(変形例2)
次に変形例2では、例えば図12に示すように、点火プラグ11をその先端部が燃焼室6に突出するように配置するとともに、インジェクタ12による燃料の噴射方向を前記点火プラグ11の先端部へ向かうように設定している。詳しくは、この変形例2では、燃焼室6上面に相当するシリンダヘッド4の凹陥部4aにおいて、排気ポート8側の略半分がシリンダヘッド4の下端面付近にまで延びる傾斜面とされる一方、吸気ポート7側の略半分は気筒中心線zに略垂直に拡がる水平面とされ、さらに、該水平面とシリンダヘッド4の下端面との間が縦壁部とされていて、燃焼室6の縦断面形状が略台形となっている。
【0046】
また、インジェクタ12は、その先端の噴孔が前記シリンダヘッド4の凹陥部4aの縦壁部から燃焼室6に臨んでいて、そこから前記点火プラグ11の先端部に向かって燃料を噴射するようになっている。このインジェクタ12としては、噴射燃料に対しスワールを生じさせるような噴射口形状を有するいわゆるスワールインジェクタを用いるのが好ましい。この種のスワールインジェクタは雰囲気圧が高くなるに連れて噴霧の拡がり角度が狭くなり、気筒内圧の高い圧縮行程中期行に燃料を噴射するときには、燃料噴霧の拡がり角が例えば30°以下と狭くなるので(以下、狭角噴射ともいう)、燃料噴霧の成層化が容易になる。一方、気筒内圧の低い吸気行程で燃料を噴射するときには、燃料噴霧の拡がり角が大きくなるので、空気との混合を促進して、混合気の均一度を高めることができる。
【0047】
さらに、図13にも示すように、ピストン5の頂面には、気筒2の圧縮行程中期以降にインジェクタ12から噴射される燃料の付着を低減すべく、この燃料噴霧を回避するような形状のリセス5cが設けられている。すなわち、このリセス5cは、インジェクタ12からの燃料噴射方向の前側ほど深くなるように、底部が斜めに形成されるとともに、気筒中心線zに沿って見ると、前記燃料噴射方向に直交する方向の幅がインジェクタ12の狭角噴射時の燃料噴霧幅よりも大きく、かつ該燃料噴霧の拡がりに見合うように、噴射方向前側ほど幅広とされている。尚、前記リセス5cの形成に伴う燃焼室容積の変化を相殺するように、ピストン5頂面の吸気側には突出部5dが設けられている。
【0048】
そして、この変形例2では、気筒2の圧縮行程中期以降における前記インジェクタ12の先端部から対向する燃焼室6の端部であるリセス5cの最底部までの距離が、燃料噴射から点火時期まで間のの燃料噴霧の到達距離よりも長くなるように設定されている。また、インジェクタ12の先端から点火プラグ11までの距離は、前記燃料噴霧の到達距離よりも短くなるように設定されている。このことで、前記インジェクタ12の噴孔から噴出した燃料は、周囲の空気と混合しかつ気化霧化しながら、燃焼室6に突出する点火プラグ11の先端部に向かって移動し、この点火プラグ11による点火の時点でその周囲に適切に成層化されるようになる。つまり、気筒2内周面への燃料の付着を軽減しながら、燃料噴霧を適切に成層化させて、前記実施形態と同様に良好な成層燃焼状態とすることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1記載の発明における火花点火式往復動型エンジンによると、気筒中心線をクランク軸の回転方向遅れ側にオフセットさせた逆オフセット構造とすることで、機構学的に、気筒の上死点前のピストン上昇速度を相対的に低下させることができ熱発生率が気筒の圧縮上死点位置よりも進角側でピークとなるような燃焼状態において、その上死点前の燃焼による負の仕事を減らして、逆トルクを低減することができ、これにより燃費を改善できる
【0050】
請求項の発明によると、燃焼室に突出する点火プラグの先端部に向かって燃料を噴射して、該点火プラグの周囲に燃料噴霧を適切に成層化できる
【0051】
請求項の発明によると、請求項1又は2のいずれかの発明において、クランク軸心通過線及び気筒中心線のオフセット割合d/rを、0.05≦d/r≦0.3とすることで、エンジンの摩擦損失の増大を抑えながら、逆トルクを低減し、エンジンの運転中に全体として最適な燃費改善効果を得ることができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る火花点火式往復動型エンジンの概略構成図である。
【図2】 ピストン頂面、吸気ポート及びインジェクタの配置を示す概略構成図である。
【図3】 燃料噴射圧とエンジン回転数との対応関係の一例を示す図である。
【図4】 タンブル流強度とエンジン回転数との対応関係の一例を示す図である。
【図5】 気筒の吸気行程中期における図1相当図である。
【図6】 エンジンを成層燃焼状態又は均一燃焼状態とする運転領域をそれぞれ設定した制御マップの一例を示す図である。
【図7】 燃料噴射時期を示すタイムチャート図である。
【図8】 成層燃焼状態又は均一燃焼状態のそれぞれについて、クランク角の変化に対する熱発生率の変化特性を示すグラフ図である。
【図9】 クランク角の変化に対するピストンピン位置の変化を示す図(a)、及び該ピストンピン、コンロッド、クランクピン、クランク軸心等の位置関係を模式的に示す説明図である。
【図10】 本発明の変形例1に係る図1相当図である。
【図11】 変形例1に係る図2相当図である。
【図12】 本発明の変形例2に係る図1相当図である。
【図13】 変形例2に係る図2相当図である。
【図14】 正オフセット構造の従来例に係る図9相当図である。
【符号の説明】
1 火花点火式往復動型エンジン
2 気筒
5 ピストン
5b ガイド壁部
6 燃焼室
7 吸気ポート(タンブル流生成手段)
8 排気ポート
11 点火プラグ
12 インジェクタ(燃料噴射弁)
15 コントロールユニット(制御手段)
17 クランク軸
L クランク軸心通過線
x クランク軸心
z 気筒中心線

Claims (3)

  1. 少なくとも低負荷低回転領域を含む設定運転領域にあるときに、気筒の圧縮上死点よりも進角側に熱発生率のピークが現れるように、混合気を燃焼させるようにした火花点火式往復動型エンジンにおいて、
    クランク軸の軸心に沿って見たとき、該クランク軸と気筒との中間位置において、気筒中心線が、該気筒中心線に平行でかつ前記クランク軸の軸心を通過するクランク軸心通過線に対し、該クランク軸の回転方向遅れ側にオフセットしていることを特徴とする火花点火式往復動型エンジン。
  2. 請求項1において、
    燃焼室にその周縁部から燃料を直接、噴射する燃料噴射弁が設けられ
    点火プラグは、先端部が燃焼室に突出するように配置され、
    前記燃料噴射弁による燃料の噴射方向は、前記点火プラグの先端部へ向かうように設定されていることを特徴とする火花点火式往復動型エンジン。
  3. 請求項1又は2のいずれかにおいて、
    クランク軸心に沿って見て、クランク軸心通過線と気筒中心線との間のオフセット量をdとし、また、クランク軸の回転半径をrとしたとき
    オフセット割合d / rは、0.05≦d / r≦0.3という関係を満たすように設定されていることを特徴とする火花点火式往復動型エンジン
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