JP4258160B2 - Organic electroluminescence device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、有機電界発光素子(以下有機EL素子という)、特にこの素子を保護するための保護膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は、基板上に、電極及び電極間に少なくとも発光層を備えた有機層を備え、両側の電極から有機層中の発光層に電子と正孔を注入し、有機発光層で発光を起こさせる素子であり、高輝度発光が可能である。また有機化合物の発光を利用しているため発光色の選択範囲が広いなどの特徴を有し、光源やディスプレイなどとして期待されており現在実用化が始まりつつある。
【0003】
このような有機EL素子は、空気中の水分や酸素などによる浸食を受けやすく、これらの存在化では、ダークスポットが生じたり、素子が短絡する等の劣化が起こる。このような劣化を防ぐためには、素子を保護する手段が必要であり、現在、素子全体を乾燥窒素や、アルゴンガスなどの雰囲気中でカバーガラスや缶パッケージなどで封止する手法が用いられている。
【0004】
また、より低コストで素子パネルの大面積化が容易な手法として、有機EL素子全体を保護膜で覆う手法も提案されている。そして、このような保護膜としてアモルファスカーボン(特開昭63−259994号公報、特開平7−161474号公報)や、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜(特開平4−73886号公報)、DLC(Diamond Like Carbon、特開平5−101885号公報)の他、有機材料としてポリパラキシレン(特開平4−137483号公報)、ポリ尿素(特開平8−222368号公報)等を用いることが提案されている。また、保護層を何層か積層させた構造も提案されており、例えば、気相法によって形成された層と光硬化性樹脂からなる層との積層構造(特開平4−267097号公報)や、無機保護膜と封止樹脂との積層構造(特開平11−40345号公報)が報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
有機EL素子を用いた表示装置(有機EL表示装置)は、様々な機器への搭載が検討されているが、例えば自動車へ搭載される(車載用)表示器として応用するには高温、高湿度条件に適応することが求められる。上記保護膜を用いて有機EL素子を水分や酸素から遮蔽することは、該有機EL表示装置の薄型化、低コスト化、大面積化にとって必要不可欠な技術であると考えられている。しかし、上述のような車載用途では、高温、高湿度下において、熱応力や吸湿応力によって保護膜にクラックが入ったり、保護膜が剥離する現象を確実に防止する必要がある。そして、このような現象を回避するには、保護膜が、応力耐久性に優れ、かつ有機EL素子に対して優れた密着力を持つ薄膜である必要がある。
【0006】
半導体分野において保護膜としてよく用いられるシリコン窒化膜やシリコン酸化膜などの無機保護膜は、空気中の水分や酸素に対する遮蔽性、熱伝導率は高いが、ヤング率が大きいために熱応力が大きくなる、比較的脆弱な材質のためクラックが入りやすいといった欠点がある。特に有機EL素子の保護膜として用いる場合には、防湿性を高めるため、厚さ1μm以上に形成する必要があり、応力の影響は一層大きく、高温や高湿条件下でクラックが入ったり、剥離したりしやすくなる。従って、車載用途の有機EL表示装置における保護膜としては適切でない。
【0007】
また、上記ポリパラキシレンやポリ尿素などの有機保護膜は、柔軟性に優れた膜であるため応力耐久性は高いが、膜の緻密性が低いため水分や酸素の遮蔽性が低く、やはり車載用との有機EL表示装置の保護膜として適切でない。
【0008】
また、アモルファスカーボン膜(a−C)からなる保護膜は、有機EL素子に対する密着性に劣り、また膜自体にかかる応力を制御することが難しく、高温や高湿条件においてクラックや剥離といった問題が生じてしまうという問題がある。
【0009】
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、有機EL素子の保護膜として、高温、高湿度下においても優れた保護機能を備えた膜を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためにこの発明は、有機電界発光素子において、電極間に少なくとも一層の有機化合物層を備えた素子領域と、該素子領域を覆って形成された保護膜と、を備え、前記保護膜は、アモルファス窒化炭素を含む膜と無機膜との2層以上の積層構造より構成され、前記有機電界発光素子側から前記無機膜、前記アモルファス窒化炭素を含む膜がこの順に形成されている。
【0011】
本発明の他の態様では、上記有機電界発光素子において、有機化合物層を備えた有機電界発光素子が形成される基板との間に保護膜を備え、前記保護膜はアモルファス窒化炭素を含む。
また、他の態様では、上記基板との間の保護膜は、素子側が無機膜である。
【0012】
本発明の他の態様では、上記有機電界発光素子において、前記素子領域を覆う保護膜の最外層として、前記無機膜が形成されている
【0013】
本発明の他の態様では、上記有機電界発光素子において、前記アモルファス窒化炭素を含む膜は、アルカン、アルケン又はアルキンを1種以上含むガスと、窒素又はアンモニアを含むガスとを原材料として気相成長法によって成膜されている。
【0014】
本発明の他の態様では、上記有機電界発光素子において、前記無機膜は、窒化膜、酸化膜又は炭素膜又はシリコン膜のいずれかを含む。
【0015】
本発明の他の態様では、前記無機膜は、窒化珪素膜、窒化硼素膜、窒化アルミニウム膜、酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、酸化チタン膜、アモルファスシリコン膜、アモルファスカーボン膜又はダイアモンド状カーボン膜のいずれかである。
【0017】
以上のように有機EL素子などのデバイスの保護膜としてアモルファス窒化炭素を含む膜を少なくとも用いることで、これらの耐性を格段に向上できる。このようなアモルファス窒化炭素は、有機保護膜としての柔軟性に優れ応力耐久性があり、素子の応力緩和膜として機能する。その一方で、無機膜に類似した緻密性を備えているため水分や酸素などの遮蔽能力が非常に高い。更に、このアモルファス窒化炭素膜(a−CNx:H膜)は、導入する窒素量(x)を制御して膜の応力特性を制御しやすい。従って、要求に応じた特性の保護膜を容易に成膜できる。
【0018】
また、窒化膜、酸化膜、シリコン膜、DLC膜等を用いた無機膜と、上記アモルファス窒化炭素膜との積層構造とすることで、水や酸素の遮蔽性を一段と高めることができる。
【0019】
ここで、上記有機電界発光素子のための上記保護膜は、基板上に形成される該素子を覆い素子を外部から保護する保護膜の他、上記基板と素子との間に設けられ基板側から素子への水分等の侵入を防止する保護膜としても有用である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いてこの発明の好適な実施の形態(以下実施形態という)について説明する。
【0024】
[実施形態1]
図1は、この発明の実施形態1に係る有機EL素子の概略断面構成を示している。基板10上には、第1電極12、有機化合物層30、第2電極18が積層されて素子領域が構成されており、第1電極12と第2電極18から電子と正孔を発光層に注入することで発光層の有機化合物が励起され、発光が起きる。基板10は、透明なガラス基板やプラスチック基板などを用いることができ、このような基板10上に形成される有機EL素子の各層の材料は特に限定されるものではなく、例えば従来より有機EL素子の材料として提案されている材料の他、今後新たに開発される材料及びそれらの組み合わせも採用可能である。一例として、第1電極12は正孔注入電極(陽極)として機能し、ITO(Indiumn Tin Oxide)などの透明電極を用いて構成され、第2電極18は、電子注入電極(陰極)として機能し、Alなどの金属電極から構成することができる。有機化合物層30は、少なくとも有機発光材料を含んで構成され、採用する有機材料等の特性に応じて、発光層の単層構造の他、正孔輸送層/発光層、発光層/電子輸送層などの2層構造、正孔輸送層/発光層/電子輸送層の3層構造や、更に電荷(正孔、電子)注入層などを備える多層構造などから構成することができる。図1に示す例では、透明第1電極12と金属第2電極18との間に、正孔注入層32、正孔輸送層34、有機発光層36がこの順に積層されている。なお、図1では、上記金属第2電極18は、実際には、有機発光層36との対向面側に形成されたフッ化リチウムなどからなる電子注入層16との積層構造によって構成されている。
【0025】
本実施形態1においては、以上のような構成の有機EL素子を覆って保護膜20が形成されている。この保護膜20は、図1に示されるように、素子の最上層の第2電極18形成後、基板10上の素子領域全体を覆うように成膜され、有機EL素子を空気中の水分や酸素などから保護する。保護膜20の材料としては、アモルファス窒化炭素(a−CNx:H)を用いる。a−CNx:H膜は、無機膜に近い緻密性を備えているため空気中の水分や酸素の遮蔽性が高い。さらに、被覆性、平坦性に優れると共に、有機膜としての柔軟性も備えているため応力耐久性が高く、熱応力や吸湿応力をこのa−CNx:H膜によって緩和できる。更に、a−CNx:H膜は、膜中に含有の元素Nが基材との結合力を高めるため、低応力の膜を実現でき、有機EL素子の保護膜として高温、高湿度下に置かれた場合にも、剥離やクラックなどを防止することが可能である。また、a−CNx:H膜は、メタンガスと窒素ガスを原料にしたプラズマ気相成長法などによって形成することができ、原材料となるメタンガス、窒素ガスが安価であり、成膜装置(プラズマ気相成長装置)も比較的安価であり、有機EL素子の製造コスト低減に非常に有利である。また、原材料であるメタンガス、窒素ガスの比率を制御すれば膜中のNの割合を調整でき、Nの割合(x)に応じて成膜されたa−CNx:H膜の特性、特に応力等を精度良く制御できる。従って、このa−CNx:H膜は、有機EL素子の保護膜として非常に優れている。
【0026】
保護膜20は、図1のような上記a−CNx:H膜の単層構造に限らず、他の保護材料膜との積層構造であってもよい。水分や酸素などの遮蔽性の高い例えば無機保護膜との積層構造とすることで、保護膜20として水分や酸素の一層の遮蔽性向上と応力緩和能力との両立、有機EL素子との密着性向上などを図ることができる。なお、a−CNx:H膜と組み合わせて用いる上記無機保護膜は、厚く成膜すると応力が高くなるため、薄く形成することが好ましい。無機保護膜としては、窒化膜、酸化膜又は炭素膜又はシリコン膜などが採用可能であり、より具体的には、シリコン窒化膜(SiN膜)、ボロン窒化膜、アルミニウム窒化膜、シリコン酸化膜(SiO膜)、アルミニウム酸化膜(Al膜)、チタン酸化膜(TiO膜,TiCO膜など)、アモルファスシリコン膜、アモルファスカーボン膜又はダイアモンド状カーボン(DLC)膜などが挙げられる。
【0027】
保護膜20の他の構成は図2に示すように、有機EL素子側から順に、a−CNx:H膜22と、SiN膜24とが積層された構造を採用することもできる。SiN膜は非常に緻密な膜であるため、このSiN膜をa−CNx:H膜の上に積層することで、素子上方からの水分や酸素の侵入の遮蔽能力を高めることができ、有機EL素子の信頼性向上を図ることができる。
【0028】
また、保護膜20は、図3に示すように、上記積層順を逆として無機保護膜、a−CNx:H膜の順としても良い。具体的には、有機EL素子側から順にSiN膜24、a−CNx:H膜22を積層した保護膜20が採用可能である。a−CNx:H膜の膜構造は、下地依存性があるため、下地となる膜として、SiN膜24など、緻密な膜を採用することで、その上に形成するa−CNx:H膜22をより緻密で水分や酸素の遮蔽機能の高い膜とすることができる。
【0029】
さらに、SiN膜は、原材料であるシランが化学的に活性であるため膜の基材表面への吸着性が高く、一方、a−CNx:H膜の原材料であるメタンガスなどのアルカン、アルケン等のガスは、シランほど活性でないため、例えば、有機EL素子の第2電極(金属電極)18に対しては、SiN膜と比較すると、a−CNx:H膜の方が被覆性が低い。従って、a−CNx:H膜よりも下層にSiN膜を形成すれば、SiN膜が有機EL素子を密着性よく覆い、このSiN膜上に膜質の良いa−CNx:H膜を形成でき、高温、高湿度に対する耐性をさらに高めることができる。また、保護膜形成時に、有機EL素子の表面にゴミなどのパーティクルが付着している場合も考えられるが、SiN膜24は、このゴミの表面にも有機EL素子の表面と同様に密着性よく形成でき、このSiN膜24をa−CNx:H膜22が覆うことで、パーティクル付着領域についても平坦性と被覆性の高いa−CNx:H膜22で覆うことが容易となる。このため、パーティクル領域で保護膜が被覆不良となり、保護膜のとぎれた部分から有機EL素子に水分や酸素が侵入することを防止できる。
【0030】
また、保護膜20は、上記図3のa−CNx:H膜の上層を更に水分や酸素の遮蔽能力の高い膜、例えばSiN膜等の無機保護膜を形成しても良い。図4は、このような3層構造の保護膜20の構成を示しており、有機EL素子側からSiN膜24、a−CNx:H膜22、SiN膜24がこの順に形成されている。保護膜最上層にSiN膜24が形成されているため、有機EL素子上方からの水分等の侵入をより確実に防ぐことができる。なお、上述の構成例と同様、この最上層のSiN膜24についても、膜中の応力が高くならないよう、水分等の遮蔽効果が得られ、必要な強度を持つ範囲で薄く形成することが好ましい。
【0031】
また保護膜20は、a−CNx:H膜と、SiN膜をさらに多層積層させた構造のものでもよい。こうすることで保護膜の信頼性をさらに高めることができる。
【0032】
[実施形態2]
図5は、実施形態2に係る有機EL素子の概略断面構造を示している。実施形態1と相違する点は、有機EL素子がその第2電極18側から保護膜20で覆われるだけでなく、基板11と有機EL素子との間(ここでは第1電極12)に保護膜(バッファ層)21を形成している点である。素子を形成する基板11として、可撓性に優れ、ガラス基板より一層安価な例えばプラスチック基板を採用した場合、ガラス基板と比較するとプラスチック基板は水分や酸素の遮蔽性が低いため、基板側からの水分や酸素の侵入を防ぐ必要がある。従って、図5に示すように基板11と有機EL素子との間に保護膜21を形成することにより、有機EL素子の保護がより確実となる。有機EL素子を覆う保護膜20としては、上記実施形態1に示したようにa−CNx:H膜の単層構造、SiN膜などとの多層構造が採用可能である。
【0033】
また、保護膜21としてもa−CNx:H膜を用いることが、応力緩和と、水分や酸素の遮蔽の両方の観点から好ましい。また、a−CNx:H膜の単層構造に限られず、薄く成膜したSiN膜などの無機保護膜との積層構造とすればより好ましい。積層構造は、例えば、基板11側からa−CNx:H膜/SiN膜、或いはSiN膜/a−CNx:H膜などがこの順に形成されたもの或いは多層積層させたものが採用可能である。
【0034】
ここで、上記実施形態1及び2のような保護膜に覆われた有機EL素子は、図6に示すような製造装置を用いて形成することができる。図6の製造装置では、電極間に有機層を備えて構成される有機EL素子の各層をそれぞれ成膜する素子成膜室(有機化合物層成膜室102、第2電極成膜室103)、素子形成領域上に形成される保護膜用の成膜室(201、202)を含む各成膜室が全て共通の搬送用真空装置300にそれぞれゲートバルブ(GV)を介して連結され、装置全体がクラスタ構造を備えている。基板導入室と基板取出室とは共通室100として構成することができる。
【0035】
このようなクラスタ構造を採用することで、製造装置の形成工程への変更への許容度、例えば、保護膜20を、上述の図2に示すような積層順から、図3のように逆の積層順としたり、図4に示すように保護膜20の積層数を増やす場合などにも簡単に適応でき、さらに、装置の設置面積を縮小することも容易である。もちろん、素子成膜室と保護膜用の成膜室とが直接連結されたいわゆるインライン構造としてもよい。なお、各室の間には、各室内を独立させるためゲートバルブが設けられている。これらいずれの装置構成においても、有機EL素子を構成する有機化合物層を形成した後の工程で、外気に全くさらされることなく素子領域を保護膜20で覆うことができ、大気にされられることで劣化しやすい素子有機化合物層を確実に保護することができる。
【0036】
上述のように、保護膜を構成するa−CNx:H膜は、プラズマ気相成長法(CVD)により成膜することができる。また、該a−CNx:H膜と多層構造をなす無機保護膜である例えばSiN膜についても、プラズマCVD法によって形成することが好適である。もちろん、SiN膜やSiO膜などの無機保護膜は、半導体装置などにおいて利用されるスパッタリング法などを用いて形成できる。しかし、スパッタ法では、半導体デバイスなどと比較して損傷を受けやすい有機EL素子に与えるダメージが大きく、また保護膜の重要な存在意義が外気から素子を遮蔽することであるにも関わらず、プラズマCVDと比較すると得られる膜密度及びカバレッジが劣るため、プラズマCVD法によって成膜することがより好ましい。特に、図3及び図4に示すように有機EL素子側にSiN膜が形成される場合には、有機EL素子の損傷防止のため、プラズマCVD法によって形成することが望ましい。
【0037】
以上においては、保護対象として有機EL素子を例にあげて説明しているが、本発明の実施形態に係る上記アモルファス窒化炭素材料を用いた保護膜は、有機材料を能動層の材料などに用いたいわゆる有機トランジスタなどの有機電子デバイスにおいて、機能材料を水分や酸素などから保護する必要の高い素子などの保護膜として用いても上記同様に高い効果を発揮できる。
【0038】
【実施例】
以下実施例1〜5と、比較例1〜3について説明する。なお、各実施例1〜4と比較例1及び2において用いた有機EL素子の構成は同一である。
【0039】
図1を参照して説明すると、有機EL素子の素子部分はガラス基板10上に、第1電極12、正孔注入層32、正孔輸送層34、有機発光層36、電子注入層16を備えた第2電極18をこの順に積層して構成した。また、実施例5及び比較例3についても、基板としてポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルム基板11を用いた点を除けば、有機EL素子の構造は同一である。
【0040】
有機EL素子の構成は、より具体的には、実施例1〜5及び比較例1〜3において、基板10(又は基板11)上に、第1電極12としてITO(Indium Tin Oxide)を150nm、正孔注入層32として銅フタロシアニン(CuPc)を10nm、正孔輸送層34としてトリフェニルアミン4量体(TPTE)を50nm、発光層36としてキノリノールアルミ錯体(Alq)を60nm、電子注入層16としてフッ化リチウム(LiF)を0.5nm、第2電極18としてアルミニウム(Al)を100nm形成した。なお、実施例1〜4、比較例1及び2において、ITOは、ITOが予め形成されているガラス基板を用いた。ITO以外の各層は、真空蒸着法によりin-situ(真空一貫)で形成した。
【0041】
[実施例1]
実施例1では、有機EL素子を覆う保護膜として、a−CNx:H膜の単層を用いた。上述の図1が本実施例1に係る有機EL素子の断面構成に相当する。実施例1において、有機EL素子を第2電極18側から覆うようにa−CNx:H膜をメタンガスと窒素ガスを原料にしたプラズマ気相成長法にて作製した。成膜中の圧力は200mTorr(1Torr≒133pa)、メタンガス流量10sccm、窒素ガス流量5sccm、プラズマ投入電力20W、基板温度は室温条件にて成膜を行った。a−CNx:H膜の膜厚は2μmとした。
【0042】
[実施例2]
実施例2では、上述の図2に示すように、有機EL素子を覆う保護膜20として、a−CNx:H膜22とSiN膜24の積層構造とし、有機EL素子をその第2電極18側から覆うようにa−CNx:H膜22を形成し、さらにその上にSiN膜24を形成した。a−CNx:H膜22の厚さは2μmで、上記実施例1と同様の条件で成膜した。SiN膜24は、シランガスとアンモニアガスと窒化ガスとを原料としたプラズマCVD法にて作製した。SiN膜の成膜中の圧力は400mTorr、シランガス流量30sccm、アンモニアガス流量30sccm、窒素ガス流量250sccm、プラズマ投入電力10W、基板温度は100℃の条件にて成膜し、0.1μmの厚さに形成した。
【0043】
[実施例3]
実施例3では、上述の図3に示すように有機EL素子を覆う保護膜20として、SiN膜24とa−CNx:H膜22とが有機EL素子側からこの順に積層された構造とした。積層順が異なる点を除き、各膜の成膜条件、膜厚は実施例2と同一である。
【0044】
[実施例4]
実施例4では、上述の図4に示すように、有機EL素子を覆う保護膜20として、有機EL素子側から、SiN膜24/a−CNx:H膜22/SiN膜24の3層構造とした。有機EL素子を覆うSiN膜も最上層のSiN膜も同様0.1μmの厚さで上記実施例2と同一条件で形成され、a−CNx:H膜22については、2μmの厚さで、上記実施例1と同一条件で形成した。
【0045】
[実施例5]
実施例5では、上述の図5に示すように、有機EL素子を形成する基板としてPETフィルム基板11を用い、このフィルム基板11上に、保護膜21(バッファ層)として、基板を覆ってa−CNx:H膜23を2μm形成し、この膜を覆ってSiN膜25を0.1μmの厚さに形成した。成膜方法は、上記各実施例と同一であり、また、形成したSiN膜25の上には、各実施例と同様に有機EL素子を形成した。そして、この有機EL素子を覆って、保護膜20を形成している。保護膜20は、実施例3と同様に、素子側からSiN膜24を厚さ0.1μm、a−CNx:H膜22を厚さ2μm、上記実施例と同一条件で形成した。
【0046】
[比較例1]
上記実施例に対する比較例1としては、ガラス基板上に形成された有機EL素子を覆う保護膜として、無機保護膜であるSiN膜をプラズマCVD法を用いて2μmの厚さに形成した。このSiN膜の成膜条件は上記と同じとした。
【0047】
[比較例2]
比較例2としては、ガラス基板上に形成された有機EL素子を覆う保護膜として、有機保護膜であるポリパラキシレン膜をCVD法を用い、2μmの厚さに形成した。
【0048】
[比較例3]
比較例3としては、ガラス基板上に形成された有機EL素子を覆う保護膜として、a−C:H(アモルファスカーボン)膜を2μmの厚さに形成した。このa−C:H膜は、メタンガスを原料にしたプラズマCVD法により作製した。
【0049】
[評価]
以上作製した各実施例及び比較例の試料を大気中で100℃、1時間の条件でアニール処理を行った。但し、基板としてフィルムを用いた実施例5については、60℃で1時間の条件とした。このような条件でアニールした後、高温試験及び高湿度試験を行った。
【0050】
高温試験では、各有機EL素子を85℃の環境下で1000時間発光させ、試験前後での発光面積の変化の割合を求めた。また、高湿度試験では、65℃、湿度95%RH条件下に試料を100時間放置し、試験前後での発光面積の変化の割合を求めた。表1にその結果を示す。
【0051】
【表1】

Figure 0004258160
実施例1〜5については、いずれも高温試験及び高湿度試験のいずれに対しても試験後の発光面積が80%以上を達成しているが、比較例1〜3については、高温試験と高湿度試験のいずれか一方が50%を下回る結果しか得られていない。具体的には比較例1のようにSiN無機保護膜のみとした場合、高湿度下での耐性は高いが、高温試験の結果、全領域が非発光になってしまっている。一方、比較例3のようにa−C:H膜のみを採用した場合、高温下では82%と高い結果が得られているが、高湿度試験の結果では保護膜の剥離が起きてしまっている。従って、SiN膜単層、a−C:H膜の単層は、少なくとも高温高湿度に対する耐性が強く要求される車載用には不適切であることがわかる。また、比較例2のようにポリパラキシレン膜を保護膜に採用した場合には、高温、高湿度試験の結果は両々とも極端に悪い数値(0%付近)ではないが、高温試験は66%、高湿度試験は32%と、どちらの数値も不十分である。従って、比較例2の保護膜についても高温高湿度に対する耐性が要求される車載用には不適切であることがわかる。
【0052】
このような比較例に対し、有機材料である本発明のa−CNx:H膜は、実施例1のような単層構造であっても、高温試験89%、高湿度試験81%と非常に好ましい結果が得られている。また、実施例2及び3に示すように、a−CNx:H膜と薄いSiN膜との2層構造を採用すれば、保護膜としての機能が向上しており、2層の積層順は、実施例3の方が効果が高いことがわかる。また、SiN/a−CNxH/SiNの3層構造の保護膜を用いた実施例4については、高温及び高湿度試験のいずれの後においても、99%以上の発光面積が実現されており、車載用途の有機EL表示装置などの保護膜として特に有効であることがわかる。
【0053】
また、フィルム基板を用いた実施例5に係る素子についても、高温試験後が85%、高湿度試験後が80%の発光面積が実現されており、ガラスと比較して水分や酸素の遮蔽能力に劣るフィルム基板を用いた場合であっても、実施例5のような保護膜21と保護膜20とによって有機EL素子の高温、高湿度への耐性を飛躍的に高めることが可能であることがわかる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、有機EL素子を無機膜とアモルファス炭化窒素材料を少なくとも含む膜との2層以上の多層膜であって、素子側から無機膜、アモルファス窒化炭素を含む膜の順に形成された保護膜によって覆うことで、高温、高湿度などにおいても劣化することなくこの有機EL素子等を水分や酸素などから保護でき、素子の信頼性、寿命を飛躍的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1及び実施例1に係る有機EL素子の概略断面構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施形態1及び実施例2に係る有機EL素子の概略断面構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態1及び実施例3に係る有機EL素子の概略断面構成を示す図である。
【図4】 本発明の実施形態1及び実施例4に係る有機EL素子の概略断面構成を示す図である。
【図5】 本発明の実施形態2及び実施例5に係る有機EL素子の概略断面構成を示す図である。
【図6】 本発明の有機EL素子製造装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 ガラス基板、11 フィルム基板、12 第1電極、16 電子注入層、18 第2電極、20 保護膜、22、23 アモルファス窒化炭素(a−CNx:H)膜、24 無機保護間膜(SiN膜、SiO2膜もしくはDLC膜など)、25 SiN膜、30 有機化合物層、32 正孔注入層、34 正孔輸送層、36 有機発光層、100 基板導入・取出室、101 基板導入室、102 有機薄膜成膜室、103 陰極成膜室、201 保護膜(SiN)成膜室、202 保護膜(a−CNxH)成膜室、203 基板取出室、300 搬送用真空装置。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an organic electroluminescent element (hereinafter referred to as an organic EL element), and more particularly to a protective film for protecting the element.
[0002]
[Prior art]
An organic EL device includes an electrode and an organic layer having at least a light emitting layer between the electrodes, injects electrons and holes from the electrodes on both sides into the light emitting layer in the organic layer, and emits light in the organic light emitting layer. It is an element to be raised and can emit light with high brightness. In addition, since it uses light emission of an organic compound, it has characteristics such as a wide selection range of emission colors, and is expected to be used as a light source or a display.
[0003]
Such organic EL elements are easily eroded by moisture, oxygen, etc. in the air, and their presence causes deterioration such as dark spots and short-circuiting of the elements. In order to prevent such deterioration, a means for protecting the element is necessary. Currently, a method of sealing the entire element with a cover glass or a can package in an atmosphere of dry nitrogen or argon gas is used. Yes.
[0004]
In addition, as a technique for easily increasing the area of the element panel at a lower cost, a technique for covering the entire organic EL element with a protective film has also been proposed. As such a protective film, amorphous carbon (JP 63-259994 A, JP 7-161474 A), silicon nitride film or silicon oxide film (JP 4-73886), DLC (Diamond). In addition to Like Carbon (Japanese Patent Laid-Open No. 5-101885), it is proposed to use polyparaxylene (Japanese Patent Laid-Open No. 4-137383), polyurea (Japanese Patent Laid-Open No. 8-222368), etc. as organic materials. . In addition, a structure in which several protective layers are laminated has also been proposed. For example, a laminated structure of a layer formed by a vapor phase method and a layer made of a photocurable resin (JP-A-4-267097), A laminated structure of an inorganic protective film and a sealing resin (Japanese Patent Laid-Open No. 11-40345) has been reported.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Display devices using organic EL elements (organic EL display devices) are being considered for use in various devices. For example, high-temperature, high-humidity applications as displays mounted on automobiles (for in-vehicle use) It is required to adapt to the conditions. It is considered that shielding the organic EL element from moisture and oxygen using the protective film is an indispensable technique for making the organic EL display device thinner, lower in cost, and larger in area. However, in the on-vehicle application as described above, it is necessary to reliably prevent the protective film from cracking or peeling off due to thermal stress or moisture absorption stress under high temperature and high humidity. In order to avoid such a phenomenon, the protective film needs to be a thin film having excellent stress durability and excellent adhesion to the organic EL element.
[0006]
Inorganic protective films such as silicon nitride film and silicon oxide film, which are often used as protective films in the semiconductor field, have high shielding properties against moisture and oxygen in the air and high thermal conductivity. There is a disadvantage that cracks are likely to occur due to the relatively fragile material. In particular, when used as a protective film for organic EL elements, it is necessary to form a thickness of 1 μm or more in order to enhance moisture resistance, and the influence of stress is even greater, causing cracks or peeling at high temperatures and high humidity conditions. It becomes easy to do. Therefore, it is not suitable as a protective film in an organic EL display device for in-vehicle use.
[0007]
In addition, the organic protective films such as polyparaxylene and polyurea are excellent in flexibility because they are highly flexible, but the denseness of the film is low, so the moisture and oxygen shielding properties are low. This is not suitable as a protective film for organic EL display devices.
[0008]
In addition, the protective film made of the amorphous carbon film (a-C) has poor adhesion to the organic EL element, and it is difficult to control the stress applied to the film itself, and there are problems such as cracking and peeling at high temperature and high humidity. There is a problem that it occurs.
[0009]
Then, in order to solve the said subject, this invention aims at providing the film | membrane provided with the protective function which was excellent in high temperature and high humidity as a protective film of an organic EL element.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, the present invention provides an organic electroluminescent device comprising an element region having at least one organic compound layer between electrodes, and a protective film formed to cover the element region, Protective filmAFilms containing morphous carbon nitrideAnd nothingIt is comprised from the laminated structure of two or more layers with a machine film, The film containing the said inorganic film and the said amorphous carbon nitride is formed in this order from the said organic electroluminescent element side.
[0011]
  In another aspect of the invention,the aboveIn organic electroluminescent devicesYesOrganic electroluminescent element with organic compound layerChildA protective film is provided between the substrate to be formed and the protective film contains amorphous carbon nitride.
  In another aspect, the protective film between the substrate is an inorganic film on the element side.
[0012]
  In another aspect of the present invention, in the organic electroluminescent element,The inorganic film is formed as the outermost layer of the protective film covering the element region..
[0013]
In another aspect of the present invention, in the organic electroluminescence device, the film containing amorphous carbon nitride is vapor phase grown using a gas containing at least one alkane, alkene, or alkyne and a gas containing nitrogen or ammonia as raw materials. The film is formed by the method.
[0014]
In another aspect of the present invention, in the organic electroluminescence device, the inorganic film includes any one of a nitride film, an oxide film, a carbon film, and a silicon film.
[0015]
In another aspect of the present invention, the inorganic film is a silicon nitride film, a boron nitride film, an aluminum nitride film, a silicon oxide film, an aluminum oxide film, a titanium oxide film, an amorphous silicon film, an amorphous carbon film, or a diamond-like carbon film. Either.
[0017]
As described above, by using at least a film containing amorphous carbon nitride as a protective film of a device such as an organic EL element, these resistances can be remarkably improved. Such amorphous carbon nitride is excellent in flexibility as an organic protective film and has stress durability, and functions as a stress relaxation film of the element. On the other hand, since it has a denseness similar to that of an inorganic film, it has a very high shielding ability against moisture and oxygen. Furthermore, this amorphous carbon nitride film (a-CNx: H film) can easily control the stress characteristics of the film by controlling the amount of nitrogen (x) to be introduced. Therefore, it is possible to easily form a protective film having characteristics according to requirements.
[0018]
Further, by providing a stacked structure of an inorganic film using a nitride film, an oxide film, a silicon film, a DLC film, or the like and the amorphous carbon nitride film, the shielding property of water or oxygen can be further improved.
[0019]
Here, the protective film for the organic electroluminescent element is provided between the substrate and the element in addition to a protective film that covers the element formed on the substrate and protects the element from the outside. It is also useful as a protective film that prevents moisture and the like from entering the element.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention (hereinafter referred to as embodiments) will be described with reference to the drawings.
[0024]
[Embodiment 1]
FIG. 1 shows a schematic cross-sectional configuration of an organic EL element according to Embodiment 1 of the present invention. On the substrate 10, the first electrode 12, the organic compound layer 30, and the second electrode 18 are stacked to form an element region, and electrons and holes are emitted from the first electrode 12 and the second electrode 18 to the light emitting layer. By injecting, the organic compound in the light emitting layer is excited and light emission occurs. As the substrate 10, a transparent glass substrate, a plastic substrate, or the like can be used. The material of each layer of the organic EL element formed on the substrate 10 is not particularly limited. For example, the organic EL element is conventionally used. In addition to the materials proposed as these materials, materials newly developed in the future and combinations thereof can also be employed. As an example, the first electrode 12 functions as a hole injection electrode (anode) and is configured using a transparent electrode such as ITO (Indium Tin Oxide), and the second electrode 18 functions as an electron injection electrode (cathode). It can be composed of a metal electrode such as Al. The organic compound layer 30 is configured to include at least an organic light emitting material, and in addition to a single layer structure of the light emitting layer, a hole transport layer / light emitting layer, a light emitting layer / electron transport layer, depending on the characteristics of the organic material and the like to be employed. Or a three-layer structure including a hole transport layer / light-emitting layer / electron transport layer, a multilayer structure including a charge (hole, electron) injection layer, and the like. In the example shown in FIG. 1, a hole injection layer 32, a hole transport layer 34, and an organic light emitting layer 36 are laminated in this order between the transparent first electrode 12 and the metal second electrode 18. In FIG. 1, the metal second electrode 18 is actually configured by a laminated structure with an electron injection layer 16 made of lithium fluoride or the like formed on the side facing the organic light emitting layer 36. .
[0025]
In the first embodiment, the protective film 20 is formed to cover the organic EL element having the above configuration. As shown in FIG. 1, the protective film 20 is formed so as to cover the entire element region on the substrate 10 after the formation of the second electrode 18 as the uppermost layer of the element. Protect from oxygen. As a material for the protective film 20, amorphous carbon nitride (a-CNx: H) is used. Since the a-CNx: H film has a denseness close to that of an inorganic film, it has a high shielding property against moisture and oxygen in the air. Furthermore, since it is excellent in covering property and flatness and also has flexibility as an organic film, it has high stress durability, and thermal stress and moisture absorption stress can be relaxed by this a-CNx: H film. Furthermore, the a-CNx: H film can realize a low-stress film because the element N contained in the film increases the bonding force with the base material, and can be placed under high temperature and high humidity as a protective film of the organic EL element. Even when it is exposed, peeling and cracking can be prevented. The a-CNx: H film can be formed by a plasma vapor deposition method using methane gas and nitrogen gas as raw materials, and methane gas and nitrogen gas as raw materials are inexpensive, and a film forming apparatus (plasma vapor phase) The growth apparatus is also relatively inexpensive and is very advantageous for reducing the manufacturing cost of the organic EL element. Further, the ratio of N in the film can be adjusted by controlling the ratio of the raw materials methane gas and nitrogen gas, and the characteristics of the a-CNx: H film formed according to the ratio (x) of N, particularly stress, etc. Can be accurately controlled. Therefore, this a-CNx: H film is very excellent as a protective film for organic EL elements.
[0026]
The protective film 20 is not limited to the single-layer structure of the a-CNx: H film as shown in FIG. 1, and may be a laminated structure with other protective material films. By forming a laminated structure with, for example, an inorganic protective film having a high shielding property such as moisture and oxygen, the protective film 20 can further improve the shielding property of moisture and oxygen and have a stress relaxation capability, and adherence to an organic EL element. Improvements can be made. Note that the inorganic protective film used in combination with the a-CNx: H film is preferably formed thin because a thick film causes stress to increase. As the inorganic protective film, a nitride film, an oxide film, a carbon film, a silicon film, or the like can be used. More specifically, a silicon nitride film (SiN film), a boron nitride film, an aluminum nitride film, a silicon oxide film ( SiO2Film), aluminum oxide film (Al2O3Film), titanium oxide film (TiO2Film, TiCO film, etc.), amorphous silicon film, amorphous carbon film or diamond-like carbon (DLC) film.
[0027]
As shown in FIG. 2, another structure of the protective film 20 may employ a structure in which an a-CNx: H film 22 and a SiN film 24 are stacked in order from the organic EL element side. Since the SiN film is a very dense film, by stacking this SiN film on the a-CNx: H film, it is possible to improve the shielding ability against intrusion of moisture and oxygen from above the element. The reliability of the element can be improved.
[0028]
Further, as shown in FIG. 3, the protective film 20 may be in the order of an inorganic protective film and an a-CNx: H film by reversing the stacking order. Specifically, the protective film 20 in which the SiN film 24 and the a-CNx: H film 22 are laminated in order from the organic EL element side can be employed. Since the film structure of the a-CNx: H film is dependent on the base, by adopting a dense film such as the SiN film 24 as the base film, the a-CNx: H film 22 formed thereon is used. Can be made a denser film having a high moisture and oxygen shielding function.
[0029]
Furthermore, the SiN film has high adsorptivity to the surface of the base material of the film because silane, which is a raw material, is chemically active. On the other hand, alkane such as methane gas, which is a raw material of the a-CNx: H film, alkene, etc. Since the gas is not as active as silane, for example, the a-CNx: H film has lower coverage than the SiN film for the second electrode (metal electrode) 18 of the organic EL element. Therefore, if an SiN film is formed below the a-CNx: H film, the SiN film covers the organic EL element with good adhesion, and an a-CNx: H film having a good film quality can be formed on the SiN film. , Resistance to high humidity can be further increased. In addition, when the protective film is formed, particles such as dust may be attached to the surface of the organic EL element, but the SiN film 24 has good adhesion to the surface of the dust as well as the surface of the organic EL element. The SiN film 24 can be formed, and the a-CNx: H film 22 covers the SiN film 24 so that the particle adhesion region can be easily covered with the a-CNx: H film 22 having high flatness and coverage. For this reason, the protective film is poorly covered in the particle region, and moisture and oxygen can be prevented from entering the organic EL element from the disconnected portion of the protective film.
[0030]
Further, as the protective film 20, an inorganic protective film such as a SiN film may be formed on the upper layer of the a-CNx: H film in FIG. FIG. 4 shows the structure of the protective film 20 having such a three-layer structure, in which the SiN film 24, the a-CNx: H film 22, and the SiN film 24 are formed in this order from the organic EL element side. Since the SiN film 24 is formed on the uppermost layer of the protective film, entry of moisture and the like from above the organic EL element can be prevented more reliably. Similar to the above-described configuration example, the uppermost SiN film 24 is also preferably formed as thin as necessary to obtain a shielding effect of moisture and the like so that the stress in the film does not increase. .
[0031]
The protective film 20 may have a structure in which an a-CNx: H film and a SiN film are further laminated. By doing so, the reliability of the protective film can be further increased.
[0032]
[Embodiment 2]
FIG. 5 shows a schematic cross-sectional structure of the organic EL element according to the second embodiment. The difference from the first embodiment is that not only the organic EL element is covered with the protective film 20 from the second electrode 18 side, but also a protective film between the substrate 11 and the organic EL element (here, the first electrode 12). (Buffer layer) 21 is formed. When a plastic substrate, for example, which is excellent in flexibility and cheaper than a glass substrate is used as the substrate 11 for forming the element, the plastic substrate has a lower shielding property against moisture and oxygen than the glass substrate. It is necessary to prevent moisture and oxygen from entering. Therefore, as shown in FIG. 5, by forming the protective film 21 between the substrate 11 and the organic EL element, the organic EL element can be protected more reliably. As the protective film 20 covering the organic EL element, a single-layer structure of an a-CNx: H film, a multilayer structure with a SiN film, or the like can be adopted as shown in the first embodiment.
[0033]
Further, it is preferable to use an a-CNx: H film as the protective film 21 from the viewpoints of both stress relaxation and shielding of moisture and oxygen. In addition, it is not limited to a single layer structure of an a-CNx: H film, and a laminated structure with an inorganic protective film such as a thin SiN film is more preferable. As the laminated structure, for example, an a-CNx: H film / SiN film, an SiN film / a-CNx: H film or the like formed in this order from the substrate 11 side or a multilayer laminated structure can be adopted.
[0034]
Here, the organic EL element covered with the protective film as in Embodiments 1 and 2 can be formed using a manufacturing apparatus as shown in FIG. In the manufacturing apparatus of FIG. 6, element film formation chambers (organic compound layer film formation chamber 102, second electrode film formation chamber 103) for forming each layer of an organic EL element having an organic layer between electrodes, All the film forming chambers including the protective film forming chambers (201, 202) formed on the element forming region are all connected to the common transfer vacuum device 300 via the gate valve (GV). Has a cluster structure. The substrate introduction chamber and the substrate take-out chamber can be configured as a common chamber 100.
[0035]
By adopting such a cluster structure, the tolerance to change to the manufacturing process of the manufacturing apparatus, for example, the protective film 20 is reversed from the stacking order as shown in FIG. 2 as shown in FIG. This can be easily applied to the order of stacking or when the number of stacked protective films 20 is increased as shown in FIG. 4, and the installation area of the apparatus can be easily reduced. Needless to say, a so-called in-line structure in which the element deposition chamber and the protective film deposition chamber are directly connected may be employed. A gate valve is provided between the chambers to make the chambers independent. In any of these apparatus configurations, the element region can be covered with the protective film 20 without being exposed to the outside air at all in the process after the formation of the organic compound layer constituting the organic EL element. The element organic compound layer which is easily deteriorated can be reliably protected.
[0036]
As described above, the a-CNx: H film constituting the protective film can be formed by plasma vapor deposition (CVD). In addition, for example, a SiN film which is an inorganic protective film having a multilayer structure with the a-CNx: H film is also preferably formed by a plasma CVD method. Of course, SiN film and SiO2The inorganic protective film such as a film can be formed by a sputtering method used in a semiconductor device or the like. However, the sputtering method causes more damage to organic EL elements that are more susceptible to damage than semiconductor devices and the like, and the important significance of the protective film is that the elements are shielded from the outside air. Since film density and coverage obtained are inferior to those of CVD, it is more preferable to form a film by plasma CVD. In particular, when a SiN film is formed on the organic EL element side as shown in FIGS. 3 and 4, it is desirable to form the film by plasma CVD in order to prevent damage to the organic EL element.
[0037]
In the above description, an organic EL element is taken as an example of protection, but the protective film using the amorphous carbon nitride material according to the embodiment of the present invention uses an organic material as a material for an active layer. In an organic electronic device such as a so-called organic transistor, the same effect as described above can be obtained even if the functional material is used as a protective film for an element that needs to be protected from moisture, oxygen, or the like.
[0038]
【Example】
Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3 will be described below. In addition, the structure of the organic EL element used in each Examples 1-4 and Comparative Examples 1 and 2 is the same.
[0039]
Referring to FIG. 1, the element portion of the organic EL element includes a first electrode 12, a hole injection layer 32, a hole transport layer 34, an organic light emitting layer 36, and an electron injection layer 16 on a glass substrate 10. The second electrodes 18 were stacked in this order. Moreover, Example 5 and Comparative Example 3 also have the same organic EL element structure except that a polyethylene terephthalate (PET) film substrate 11 is used as the substrate.
[0040]
More specifically, the configuration of the organic EL element is 150 nm of ITO (Indium Tin Oxide) as the first electrode 12 on the substrate 10 (or the substrate 11) in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3. Copper phthalocyanine (CuPc) is 10 nm as the hole injection layer 32, triphenylamine tetramer (TPTE) is 50 nm as the hole transport layer 34, and quinolinol aluminum complex (Alq) is used as the light emitting layer 36.3) 60 nm, lithium fluoride (LiF) 0.5 nm as the electron injection layer 16, and aluminum (Al) 100 nm as the second electrode 18. In Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 and 2, a glass substrate on which ITO was previously formed was used as ITO. Each layer other than ITO was formed in-situ (vacuum consistent) by vacuum deposition.
[0041]
[Example 1]
In Example 1, a single layer of an a-CNx: H film was used as a protective film covering the organic EL element. FIG. 1 described above corresponds to the cross-sectional configuration of the organic EL element according to the first embodiment. In Example 1, an a-CNx: H film was formed by plasma vapor deposition using methane gas and nitrogen gas as raw materials so as to cover the organic EL element from the second electrode 18 side. During the film formation, the film was formed under the conditions of 200 mTorr (1 Torr≈133 pa), methane gas flow rate 10 sccm, nitrogen gas flow rate 5 sccm, plasma input power 20 W, and substrate temperature at room temperature. The film thickness of the a-CNx: H film was 2 μm.
[0042]
[Example 2]
In Example 2, as shown in FIG. 2 described above, the protective film 20 covering the organic EL element has a laminated structure of an a-CNx: H film 22 and a SiN film 24, and the organic EL element is on the second electrode 18 side. An a-CNx: H film 22 was formed so as to cover the substrate, and a SiN film 24 was further formed thereon. The thickness of the a-CNx: H film 22 was 2 μm, and was formed under the same conditions as in Example 1 above. The SiN film 24 was produced by a plasma CVD method using silane gas, ammonia gas, and nitriding gas as raw materials. The pressure during the formation of the SiN film is 400 mTorr, the silane gas flow rate is 30 sccm, the ammonia gas flow rate is 30 sccm, the nitrogen gas flow rate is 250 sccm, the plasma input power is 10 W, the substrate temperature is 100 ° C., and the thickness is 0.1 μm. Formed.
[0043]
[Example 3]
In Example 3, as shown in FIG. 3 described above, as the protective film 20 covering the organic EL element, the SiN film 24 and the a-CNx: H film 22 were laminated in this order from the organic EL element side. Except for the difference in the stacking order, the film forming conditions and film thicknesses of the respective films are the same as those in the second embodiment.
[0044]
[Example 4]
In Example 4, as shown in FIG. 4 described above, as the protective film 20 covering the organic EL element, the three-layer structure of the SiN film 24 / a-CNx: H film 22 / SiN film 24 is formed from the organic EL element side. did. The SiN film covering the organic EL element and the uppermost SiN film are similarly formed with the thickness of 0.1 μm under the same conditions as in the second embodiment. The a-CNx: H film 22 has the thickness of 2 μm and is The film was formed under the same conditions as in Example 1.
[0045]
[Example 5]
In Example 5, as shown in FIG. 5 described above, a PET film substrate 11 is used as a substrate on which an organic EL element is formed, and a protective film 21 (buffer layer) is covered on the film substrate 11 to cover a substrate. The CNx: H film 23 was formed to 2 μm, and the SiN film 25 was formed to a thickness of 0.1 μm covering the film. The film forming method is the same as in each of the above examples, and an organic EL element was formed on the formed SiN film 25 in the same manner as in each of the examples. And the protective film 20 is formed covering this organic EL element. In the same manner as in Example 3, the protective film 20 was formed from the element side with the SiN film 24 having a thickness of 0.1 μm and the a-CNx: H film 22 having a thickness of 2 μm under the same conditions as in the above example.
[0046]
[Comparative Example 1]
As Comparative Example 1 with respect to the above example, a SiN film, which is an inorganic protective film, was formed to a thickness of 2 μm using a plasma CVD method as a protective film that covers the organic EL element formed on the glass substrate. The deposition conditions for this SiN film were the same as described above.
[0047]
[Comparative Example 2]
As Comparative Example 2, a polyparaxylene film, which is an organic protective film, was formed to a thickness of 2 μm using a CVD method as a protective film covering the organic EL element formed on the glass substrate.
[0048]
[Comparative Example 3]
As Comparative Example 3, an aC: H (amorphous carbon) film was formed to a thickness of 2 μm as a protective film covering the organic EL element formed on the glass substrate. This aC: H film was produced by a plasma CVD method using methane gas as a raw material.
[0049]
[Evaluation]
The samples of each Example and Comparative Example prepared above were annealed in the atmosphere at 100 ° C. for 1 hour. However, about Example 5 which used the film as a board | substrate, it was set as the conditions for 1 hour at 60 degreeC. After annealing under such conditions, a high temperature test and a high humidity test were conducted.
[0050]
In the high temperature test, each organic EL element was allowed to emit light for 1000 hours in an environment of 85 ° C., and the rate of change in the light emission area before and after the test was determined. In the high humidity test, the sample was allowed to stand for 100 hours under the conditions of 65 ° C. and humidity 95% RH, and the rate of change in the light emission area before and after the test was determined. Table 1 shows the results.
[0051]
[Table 1]
Figure 0004258160
About Examples 1-5, although the light emission area after a test has achieved 80% or more with respect to both of a high temperature test and a high humidity test, about Comparative Examples 1-3, a high temperature test and high Only one of the humidity tests has yielded results below 50%. Specifically, when only the SiN inorganic protective film is used as in Comparative Example 1, the resistance under high humidity is high, but as a result of the high temperature test, the entire region has become non-luminous. On the other hand, when only the aC: H film was employed as in Comparative Example 3, a high result of 82% was obtained at a high temperature, but the protective film was peeled off as a result of the high humidity test. Yes. Therefore, it can be seen that the single layer of SiN film and the single layer of aC: H film are unsuitable for on-vehicle use, which requires strong resistance to at least high temperature and high humidity. When a polyparaxylene film is used as the protective film as in Comparative Example 2, the results of the high temperature and high humidity tests are not extremely bad values (near 0%), but the high temperature test is 66%. The high humidity test is 32%, both of which are insufficient. Therefore, it can be seen that the protective film of Comparative Example 2 is also unsuitable for in-vehicle use requiring resistance to high temperature and high humidity.
[0052]
In contrast to such a comparative example, the a-CNx: H film of the present invention, which is an organic material, has a high-temperature test of 89% and a high-humidity test of 81%, even with a single-layer structure as in Example 1. Favorable results have been obtained. Further, as shown in Examples 2 and 3, if a two-layer structure of an a-CNx: H film and a thin SiN film is adopted, the function as a protective film is improved, and the stacking order of the two layers is as follows: It can be seen that Example 3 is more effective. Further, in Example 4 using the protective film having a three-layer structure of SiN / a-CNxH / SiN, a light emitting area of 99% or more was realized after both high temperature and high humidity tests. It can be seen that it is particularly effective as a protective film for an organic EL display device for use.
[0053]
In addition, the element according to Example 5 using the film substrate also has a light emitting area of 85% after the high temperature test and 80% after the high humidity test, and is capable of shielding moisture and oxygen compared to glass. Even when a film substrate inferior to the above is used, the protective film 21 and the protective film 20 as in Example 5 can dramatically increase the resistance of the organic EL element to high temperature and high humidity. I understand.
[0054]
【The invention's effect】
  As described above, according to the present invention, the organic EL elementIs a multilayer film of two or more layers of an inorganic film and a film containing at least an amorphous nitrogen carbide material, and formed in the order of an inorganic film and a film containing amorphous carbon nitride from the element side.By covering with a protective film, the organic EL element and the like can be protected from moisture, oxygen, and the like without deterioration even at high temperatures and high humidity, and the reliability and life of the element can be dramatically improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic cross-sectional configuration of an organic EL element according to Embodiment 1 and Example 1 of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a schematic cross-sectional configuration of an organic EL element according to Embodiment 1 and Example 2 of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a schematic cross-sectional configuration of an organic EL element according to Embodiment 1 and Example 3 of the present invention.
4 is a diagram showing a schematic cross-sectional configuration of an organic EL element according to Embodiment 1 and Example 4 of the present invention. FIG.
FIG. 5 is a diagram showing a schematic cross-sectional configuration of an organic EL element according to Embodiment 2 and Example 5 of the present invention.
FIG. 6 is a diagram showing an example of an organic EL element manufacturing apparatus according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 Glass substrate, 11 Film substrate, 12 1st electrode, 16 Electron injection layer, 18 2nd electrode, 20 Protective film, 22, 23 Amorphous carbon nitride (a-CNx: H) film, 24 Inorganic protective film (SiN film) , SiO2 film or DLC film), 25 SiN film, 30 organic compound layer, 32 hole injection layer, 34 hole transport layer, 36 organic light emitting layer, 100 substrate introduction / extraction chamber, 101 substrate introduction chamber, 102 organic thin film Deposition chamber, 103 Cathode deposition chamber, 201 Protective film (SiN) film formation chamber, 202 Protective film (a-CNxH) film formation chamber, 203 Substrate take-out chamber, 300 Vacuum device for transfer

Claims (7)

有機電界発光素子において、
電極間に少なくとも一層の有機化合物層を備えた素子領域と、
該素子領域を覆って形成された保護膜と、を備え、
前記保護膜は、アモルファス窒化炭素を含む膜と無機膜との2層以上の積層構造より構成され、
前記有機電界発光素子側から前記無機膜、前記アモルファス窒化炭素を含む膜がこの順に形成されていることを特徴とする有機電界発光素子。
In organic electroluminescent elements,
An element region having at least one organic compound layer between the electrodes;
A protective film formed to cover the element region,
The protective layer is composed of a stacked structure of two or more layers of the film and the non-machine film containing A Amorphous carbon nitride,
The organic electroluminescent element, wherein the inorganic film and the film containing amorphous carbon nitride are formed in this order from the organic electroluminescent element side.
請求項1に記載の有機電界発光素子において、
該有機電界発光素子と、この素子が形成される基板との間にさらに保護膜を備え、
前記保護膜はアモルファス窒化炭素を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
The organic electroluminescent device according to claim 1,
A protective film is further provided between the organic electroluminescent element and the substrate on which the element is formed,
The organic electroluminescent device, wherein the protective film includes amorphous carbon nitride.
請求項2に記載の有機電界発光素子において、
前記素子が形成される基板との間の前記保護膜は、前記有機電界発光素子側から前記無機膜、前記アモルファス窒化炭素を含む膜が形成されていることを特徴とする有機電界発光素子。
The organic electroluminescent device according to claim 2,
The organic electroluminescent element, wherein the protective film between the substrate on which the element is formed is formed with the inorganic film and the film containing amorphous carbon nitride from the organic electroluminescent element side.
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子において、
前記素子領域を覆う保護膜の最外層として、前記無機膜が形成されていることを特徴とする有機電界発光素子。
In the organic electroluminescent element according to any one of claims 1 to 3,
The organic electroluminescent element, wherein the inorganic film is formed as an outermost layer of a protective film covering the element region.
請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の有機電界発光素子において、
前記アモルファス窒化炭素を含む膜は、アルカン、アルケン又はアルキンを1種以上含むガスと、窒素又はアンモニアを含むガスとを原材料として気相成長法によって成膜されていることを特徴とする有機電界発光素子。
In the organic electroluminescent element according to any one of claims 1 to 4,
The film containing amorphous carbon nitride is formed by vapor phase epitaxy using a gas containing at least one kind of alkane, alkene or alkyne and a gas containing nitrogen or ammonia as a raw material. element.
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の有機電界発光素子において、
前記無機膜は、窒化膜、酸化膜又は炭素膜又はシリコン膜のいずれかを含むことを特徴とする有機電界発光素子。
In the organic electroluminescent element according to any one of claims 1 to 5,
The organic electroluminescence device according to claim 1, wherein the inorganic film includes a nitride film, an oxide film, a carbon film, or a silicon film.
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の有機電界発光素子において、
前記無機膜は、窒化珪素膜、窒化硼素膜、窒化アルミニウム膜、酸化珪素膜、酸化アルミニウム膜、酸化チタン膜、アモルファスシリコン膜、アモルファスカーボン膜又はダイアモンド状カーボン膜のいずれかであることを特徴とする有機電界発光素子。
In the organic electroluminescent element according to any one of claims 1 to 5,
The inorganic film is any one of a silicon nitride film, a boron nitride film, an aluminum nitride film, a silicon oxide film, an aluminum oxide film, a titanium oxide film, an amorphous silicon film, an amorphous carbon film, or a diamond-like carbon film. Organic electroluminescent device.
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