JP4253877B2 - Zirconia fine powder and method for producing the same - Google Patents

Zirconia fine powder and method for producing the same Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、精密加工部品,光コネクター部品及び粉砕機用部材等の構造用セラミックスに使用される、特に成形性及び焼結性に優れたジルコニア微粉末及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ジルコニア微粉末およびその製造方法としては、
▲1▼X線回折による結晶子径が10〜25nmであり、かつ、BET法による比表面積が20〜40m2/gであって、イットリアを2〜5モル%固溶させて安定化させたジルコニア粉末(特開昭62−207761公報)
▲2▼BET法比表面積が12m2/g以下であり、かつ、平均粒径と該BET法比表面積との積が3μm・m2/g以下であって、イットリアを2〜10モル%固溶させた射出成形用のジルコニア粉末(特開平3−174356公報)
等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、▲1▼で限定された結晶子径,比表面積などを満足しても成形性の良好なジルコニア粉末とはならない。たとえば、プレス時に金型壁面と成形体との付着力が大きく、金型から成形体を取り出す際、成形体の破片が金型に貼り付きやすい。バインダーを添加すればこの問題をある程度回避することができるが、焼結時の脱脂性が悪く、得られる焼結体にキズや割れが発生する。また、▲2▼の条件を満足するジルコニア粉末は、かならずしも焼結性が良好なものであるとはいえない。比表面積が小さいために、低い焼成温度で焼結しにくいものとなって、焼結特性の劣るものになるからである。
【0004】
本発明では、このような従来方法における欠点を解消した、成形性がよく、かつ、焼結性にも優れたジルコニア微粉末の提供;ならびにそのジルコニア微粉末を簡易なプロセスにより製造することのできる方法の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、イットリアが固溶したジルコニア微粉末の粒子構造及び結晶の歪に着目し、成形性及び焼結特性を詳細に検討して、本発明に到達した。
【0006】
即ち、本発明は、
a)Y23含有量が2〜4モル%のジルコニア微粉末であって、該ジルコニア微粉末のBET比表面積が13〜19m2/g、2次凝集粒子の平均粒径が1μm以下、かつ、粉末X線回折法で求められる正方相の各回折線のブラッグ角(θ)及び積分幅(β)をそれぞれを求めて、以下の数式により算出される正方相の歪係数(η)が0.005以下であり、電子顕微鏡で測定される1次粒子の平均粒径が0.04〜0.07μmであり、かつ、(電子顕微鏡で測定される1次粒子の平均粒径/BET比表面積から求められる平均粒径)=0.6〜0.9のジルコニア微粉末
β(cosθ/λ)=2η(sinθ/λ)+1/D
ここで、λは測定X線の波長,Dは平均結晶子径である。
ここで「BET比表面積」とは、吸着分子として窒素を用いて測定したものであり、BET比表面積から求められる平均粒径(=DBET )は以下の数式2より求められる(セラミックプロセシング、p.68,発行所:技報堂出版株式会社、発行日:1985年3月25日)。
【0007】
【数2】

Figure 0004253877
【0008】
ここでρは固体の密度(g/cm3)、Sは表面積(m2/g)、αは、形状係数で、等軸形については6である。
【0009】
)アルミナを含み、かつ、アルミナ含有量が0.01〜10重量%である上記a)のジルコニア微粉末
)ジルコニウム塩水溶液の加水分解で得られる生成率が90%以上の水和ジルコニアゾルとイットリウム化合物とからなる、イットリア含有量が2〜4モル%の混合溶液を乾燥し、750〜1150℃の温度で仮焼してジルコニア粉末を得、次いで該粉末と水溶液とを混合してpHが7以下、または9以上のジルコニアスラリーを得、該スラリーを湿式粉砕することによる、上記a)又はb)のジルコニア微粉末の製造方法
)水和ジルコニアゾルの平均粒径φ(μm)が0.07〜0.15の範囲であり、かつ、該ゾルと仮焼温度との関係が、以下の数式3を満たす温度T(℃)で仮焼する、上記)のジルコニア微粉末の製造方法
【0010】
【数3】
Figure 0004253877
【0011】
)水和ジルコニアゾル及びイットリウム化合物の混合溶液にアルミニウム化合物を添加、及び/又はジルコニアスラリーにアルミナ粉末を添加する、上記c)乃至)のジルコニア微粉末の製造方法を要旨とするものである。以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0012】
本明細書において、ジルコニア微粉末に係わる「イットリア含有量」とは、Y23/(ZrO2+Y23)の比率をモル%として表した値をいう。「アルミナ含有量」とは、Al23/(Al23+Y23+ZrO2)の比率を重量%で表した値をいう。
【0013】
「電子顕微鏡で測定される平均粒径」とは、電子顕微鏡写真により観察される個々の1次粒子の大きさを面積で読み取り、それを円形に換算して粒径を算出したものの平均値をいう。「2次凝集粒子の平均粒径」とは、体積が中央値(メディアン;積算分布の50%に相当する粒径)である粒子と同じ体積の球の直径のことをいい、レーザー回折装置,遠心沈降法などの粒度分布測定装置によって測定することができる。
【0014】
粉末X線回折(XRD)法で求められる「正方相の歪係数」とは、XRD測定から正方相の各回折線のブラッグ角(θ)及び積分幅(β)をそれぞれを求めて、以下の数式4により算出されるηの値をいう。
【0015】
【数4】
Figure 0004253877
【0016】
ここで、λは測定X線の波長,Dは平均結晶子径である。
【0017】
「正方相率」とは、XRD測定から単斜相の(111)面及び(11−1)面からのピーク強度及び正方相の(111)面のピーク強度の積分強度をそれぞれ求めて、以下の数式5により算出されたものの%値をいう。
【0018】
【数5】
Figure 0004253877
【0019】
ここで、Iは各反射の強度、添字m及びtはそれぞれ単斜相,正方相を表わす。
【0020】
水和ジルコニアゾルに係わる「平均粒径」は、光子相関法により測定された値のことであり、電子顕微鏡によって測定したものとほぼ同じ値を示す。「生成率」とは、加水分解後の反応液を限外濾過して、濾液中に存在する未反応物のジルコニウム量を誘導結合プラズマ発光分光分析法により求めて水和ジルコニアゾルの生成量を算出し、仕込ジルコニウム量に対する水和ジルコニアゾル量の比率として表したものの値をいう。
【0021】
本発明のジルコニア微粉末は、イットリア含有量が2〜4モル%のジルコニア微粉末でなければならない。イットリア含有量が2モル%よりも小さく、または4モル%よりも大きくなると、成形し焼成して得られる焼結体の機械的強度及び靭性が低いものとなって、構造用セラミックスとして不適なものとなるからである。より好ましいイットリア含有量は2.5〜3.5モル%であり、望ましくは2.8〜3.3モル%である。
【0022】
また、本発明のジルコニア微粉末は、BET比表面積が13〜19m2/gであることを必要とする。ジルコニア微粉末のBET比表面積が13m2/gよりも小さくなると焼結しにくいものとなり、また、20m2/gよりも大きくなると粒子間の付着力が大きい凝集性の強い粉末となるために、成形しにくくセラミックス原料粉末に適さないものとなる。また、このような粉末にバインダーを加えて成形し焼成すると脱脂性の悪いものとなり、とくに成形体を大きくしまたはその形状を複雑にすると、脱脂性の低下に起因する割れが顕著になる。より好ましいBET比表面積は14〜18m2/gであり、望ましくは14〜17m2/gである。
【0023】
また、上記のジルコニア微粉末は、2次凝集粒子の平均粒径が1μm以下でなければならない。2次凝集粒子の平均粒径が1μmよりも大きくなると、硬い凝集粒子を含む粗粒が多くなるために焼結性の悪いものとなって、成形し焼結して得られる焼結体に気孔が残り、焼結体密度が低くなるからである。このように密度の低い焼結体は、機械的強度の低いものとなり構造用セラミックスとして不適なものとなる。より好ましい平均粒径は0.2〜0.9μmであり、望ましくは0.4〜0.7μmである。
【0024】
さらに、本発明のジルコニア微粉末は、イットリア含有量,BET比表面積及び平均粒径が上記の範囲を満足するものであって、かつ、粉末X線回折法で求められる正方相の歪係数が0.005以下であることを必要とする。正方相の歪係数が0.005よりも大きくなると、焼成時に粒成長速度が不均一になり、あるいは異常粒成長が起りやすくなって、成形し焼成して得られる焼結体に気孔が残り、焼結体密度が低くなるからであり、より好ましい正方相の歪係数は0.004である。
【0025】
一方、この正方相の歪係数の下限値については、理想的には0.000であるが、本願発明のジルコニア粉末の製造方法においては、請求項4に記載の様に、仮焼粉末をスラリーにしてから、湿式粉砕を行うため、多少の歪が生じて、最小でも0.002程度にはなる。
【0026】
これらの条件に加えて、上記のジルコニア微粉末の電子顕微鏡で測定される1次粒子の平均粒径が0.04〜0.07μmであり、かつ、平均粒径比が0.5〜0.9の範囲を満足するものであれば、さらに成形性に優れたものとなる。より好ましい平均粒径比は0.6〜0.85であり、望ましくは0.7〜0.85である。また、上記のジルコニア微粉末に0.01〜10重量%のアルミナを含有させると、さらに低い焼成温度で高密度の焼結体が得られるので、低温焼結性にも優れたジルコニア微粉末になる。上記条件のほかに、ジルコニア微粉末の正方相率が70%以上であれば、よりいっそう焼結性に優れたものとなる。
【0027】
本発明のジルコニア微粉末を得るにあたっては、ジルコニウム塩水溶液の加水分解で得られる生成率が90%以上の水和ジルコニアゾルとイットリウム化合物とからなる、イットリア含有量が2〜4モル%の混合溶液を乾燥することを必要とする。水和ジルコニアゾルの生成率が90%よりも小さくなると、仮焼時に未反応物に起因する粒子間の強固な焼結が起るために、粒子間の凝集性が著しく、かつ、硬い凝集粒子を含む粗粒も多くなって、上記のとおり、焼結性の悪いものとなるからである。より好ましい生成率は92%以上であり、望ましくは95%以上である。また、イットリア含有量が2モル%よりも小さく、または4モル%よりも大きくなると、前記のとおり、本発明のジルコニア微粉末が得られないからである。より好ましいイットリア含有量は2.5〜3.5モル%であり、望ましくは2.8〜3.3モル%である。水和ジルコニアゾルとイットリア化合物との混合方法に制限はなく、例えば加水分解後の水和ジルコニアゾル含有液にイットリウム化合物を所定量添加してもよく、あるいは加水分解前のジルコニウム塩水溶液に前もって添加していてもよい。安定化剤の原料に用いられるイットリウム化合物としては、塩化イットリウム,硝酸イットリウム,炭酸イットリウム,硫酸イットリウム,フッ化イットリウム,酸酸イットリウム,酸化イットリウム,水酸化イットリウムなどを挙げることができる。このようにして得られた混合溶液の乾燥方法について制限はなく、例えば、混合溶液をそのまま、または該混合溶液に有機溶媒を添加して噴霧乾燥する方法、該混合溶液にアルカリなどを添加して濾過,水洗したあとに乾燥する方法を挙げることができる。
【0028】
上記の水和ジルコニアゾルは、ジルコニウム塩水溶液の加水分解で、反応率が90%以上を満足しているものが得られる方法であれば、いかなる反応条件で得られたものでもよい。例えば、ジルコニウム塩水溶液を調製して加水分解させる;ジルコニウム塩水溶液にアルカリまたは酸などを所定量添加して加水分解させる;陰イオン交換樹脂によりジルコニウム塩を構成している陰イオンの一部を除去して加水分解させる;水酸化ジルコニウムと酸との混合スラリーを加水分解させる;加水分解で得られた水和ジルコニアゾルをジルコニウム塩水溶液に所定量添加して加水分解させる;などの方法を挙げることができる。とくに、ジルコニウム塩水溶液の加水分解で得られた水和ジルコニアゾル含有液の一部を反応槽から連続及び/又は間欠的に排出し、かつ、当該水和ジルコニアゾル含有液の体積が一定に保たれるように、その排出量と同量のジルコニウム塩水溶液を連続及び/又は間欠的に反応槽に供給しながら加水分解させると、さらに反応率の高い水和ジルコニアゾルが効率よく得られるので、焼結性に優れたジルコニア微粉末を工業的大量生産するのに効果的である。また、水和ジルコニアゾルの平均粒径を制御する場合には、反応終了時の反応液のpHを調整を制御することにより所望の平均粒径をもつ水和ジルコニアゾルを得ることができる。例えば、反応終了時のpHが0.3〜0.5または0.9〜1.3となるように調整すると、平均粒径0.07〜0.15μmの水和ジルコニアゾルが得られる。このpHすなわち水和ジルコニアゾルの平均粒径を制御する方法としては、ジルコニウム塩水溶液にアルカリまたは酸などを添加する;陰イオン交換樹脂によりジルコニウム塩を構成している陰イオンの一部を除去することによりpHを調整して加水分解させる;水酸化ジルコニウムと酸との混合スラリーのpHを調整して加水分解させるなどの方法を挙げることができる。水和ジルコニアゾルの製造に用いられるジルコニウム塩としては、オキシ塩化ジルコニウム,硝酸ジルコニル,塩化ジルコニウム,硫酸ジルコニウムなどが挙げられるが、この他に水酸化ジルコニウムと酸との混合物を用いてもよい。水和ジルコニアゾルの平均粒径を制御するために添加するアルカリとしては、アンモニア,水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなどを挙げることができるが、これらの他に尿素のように分解して塩基性を示す化合物でもよい。また、酸としては塩酸,硝酸,硫酸を挙げることができるが、これらの他に酢酸,クエン酸などの有機酸を用いてもよい。
【0029】
次いで、本発明では、上記で得られた水和ジルコニアゾル及びイットリウム化合物の混合物を750〜1150℃の温度で仮焼しなければならない。仮焼温度が750℃よりも小さくなると、下記の本発明の粉砕条件で得られるジルコニア微粉末のBET比表面積が19m2/gよりも大きく、かつ、イットリアの固溶性が悪いものとなり、いっぽう、1150℃よりも大きくなると13m2/gよりも小さくなるからである。より好ましい仮焼温度は780〜1100℃であり、望ましくは800〜1100℃である。仮焼温度が上記の範囲であって、水和ジルコニアゾルの平均粒径φ(μm)が0.05〜0.15の範囲であり、かつ、該平均粒径と仮焼温度T(℃)との関係が、以下の数式6を満足すれば、さらに成形性に優れたジルコニア微粉末になる。
【0030】
【数6】
Figure 0004253877
【0031】
仮焼温度の保持時間は0.5〜10時間がよく、昇温速度は0.5〜10℃/minが好ましい。保持時間が0.5よりも短くなると均一に仮焼されにくく、10時間よりも長くなると生産性が低下するので好ましくない。また、昇温速度が0.5℃/minよりも小さくなると設定温度に達するまでの時間が長くなり、10℃/minよりも大きくなると仮焼時に粉末が激しく飛散して操作性が悪くなり生産性が低下する。
【0032】
次いで、上記の仮焼粉末と水溶液とを混合してpHが7以下、または9以上のジルコニアスラリーを得た後に、該スラリーを湿式粉砕することを必要とする。ジルコニアスラリーのpHが7〜9になると、下記の条件で粉砕する際に、スラリー粘度が上昇するために粉砕性が低下して、硬い凝集粒子を含む粗粒が多くなるからである。このようなジルコニア粉末を成形し焼成すると、上記のとおり、焼結体特性の低いものとなり、かつ、バインダーの脱脂性も悪いものとなる。より好ましいpHは3〜7または9〜12であり、望ましくは3〜5である。仮焼粉末と水溶液とを混合してスラリーpHを制御する方法についてとくに制限はなく、例えば仮焼粉末と水とを混合して得られるスラリーのpHが上記範囲を満足していれば、そのまま湿式粉砕する;仮焼粉末と水とを混合したあとに酸またはアルカリを添加して湿式粉砕する;仮焼粉末と酸またはアルカリ水溶液とを混合して湿式粉砕する方法などを挙げることができる。ジルコニアスラリーのpHを調整するために添加する酸としては、塩酸,硝酸,硫酸を挙げることができるが、これらの他に酢酸,クエン酸などの有機酸を用いてもよい。また、アルカリとしては、アンモニア,水酸化ナトリウム,水酸化カリウムなどを挙げることができるが、これらの他に尿素のように分解して塩基性を示す化合物を用いてもよい。仮焼粉末を水洗処理したあとに、水溶液と混合して得られるジルコニアスラリーのpHを上記の範囲に調整すると、さらに粉砕されやすいものになって、焼結性のよいジルコニア微粉末を大量生産するのに効果的である。
【0033】
粉砕機器としては、種々の機種を選ぶことができ、ボールミル,振動ミル,連続式媒体撹拌ミルなどを挙げることができる。また、粉砕条件は、機種により異なるが、ボールミルを用いる場合、スラリー濃度30〜50wt%,粉砕時間は30〜80時間がよく、振動ミルの場合、30〜60wt%,10〜30時間がよく、媒体撹拌ミルの場合、スラリー濃度30〜60wt%,5〜30時間が最適である。このような条件で上記のジルコニアスラリーを粉砕すると、2次凝集粒子の平均粒径が1μm以下になる。粉砕時にジルコニアスラリーの温度を50℃以下に制御して上記条件で粉砕すると、正方相率が高く、かつ、正方相の歪係数の小さいものとなって、さらに焼結性に優れたジルコニア微粉末になる。好ましいスラリー温度は10〜50℃である。
【0034】
必要に応じて、アルミナを含有するジルコニア微粉末を得る場合には、水和ジルコニアゾル及びイットリウム化合物の混合溶液にアルミニウム化合物を添加すると、あるいはジルコニアスラリーにアルミナ粉末を添加して粉砕すると、アルミナの均一性が高くなって、低温焼結性にも優れたジルコニア微粉末が得られる。もちろん、混合溶液とジルコニアスラリーとの両方に添加してもよい。混合溶液に添加するアルミニウム化合物の原料としては、塩化アルミニウム,硝酸アルミニウム,硫酸アルミニウム,水酸化アルミニウム,アルミナなどが挙げられることができるが、これらの他に酢酸アルミニウム,乳酸アルミニウムなどの有機酸との化合物でもよい。また、ジルコニアスラリーに添加するアルミナ粉末に制限はないが、BET比表面積5〜15m2/gのものが好適である。
【0035】
【発明の効果】
以上、説明したとおり、本発明のジルコニア微粉末は、成形性及び焼結性に優れている。また、本発明の方法により、容易に上記のジルコニア微粉末を製造することができる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。例中、水和ジルコニアゾルの平均粒径は、光子相関法による粒度分布測定器により求めた。ジルコニア微粉末の電子顕微鏡で測定される平均粒径は、透過型電子顕微鏡を用い、約300個の1次粒子について画像解析処理を行って求めた。BET比表面積から算出される平均粒径を求めるのに必要なジルコニア微粉末の理論密度は(g/cm3)、XRD測定から算出される正方相率を以下の数式7に代入して求めた。
【0037】
【数7】
Figure 0004253877
【0038】
2次凝集粒子の平均粒径は、遠心沈降法による粒度分布測定器により求めた。
正方相の歪係数は、2θ=20°〜80゜の範囲で測定されたXRD回折図形をパターンフィッティングによって分解して、正方相に帰属される11本の回折線についてブラッグ角と積分幅をそれぞれ求めて数式2により決定した。
【0039】
ジルコニア微粉末の成形は、金型プレスにより成形圧力700kgf/cm2で行った。
【0040】
実施例1
0.37モル/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液10リットルを調製して、還流器付きフラスコ中で加水分解反応を煮沸温度で200時間行った。得られた水和ジルコニアゾルの反応率は90%であり、平均粒径は0.11μmであった。この水和ジルコニアゾル含有液10リットルに塩化イットリウム0.23モル(Y23含有量3モル%)を混合してスプレー乾燥させ、960℃の温度で2時間仮焼した。得られた仮焼粉末に水と塩酸とを加えて、スラリーpH=4,濃度55重量%のジルコニアスラリーとしたあとに、振動ミルで12時間粉砕した。乾燥して得られたジルコニア微粉末の物性を表1に示す。
【0041】
次いで、上記で得られたジルコニア微粉末を成形して1400℃の温度で2時間焼成した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0042】
実施例2
0.37モル/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液10リットルに塩化イットリウム0.23モル(Y23含有量3モル%)を添加した混合溶液を還流器付きフラスコ中で加水分解反応を煮沸温度で230時間行った。得られた水和ジルコニアゾルの反応率は91%であり、平均粒径は0.1μmであった。この水和ジルコニアゾル及び塩化イットリウムの混合溶液をスプレー乾燥させ、870℃の温度で2時間仮焼した。得られた仮焼粉末に水と塩酸とを加えて、スラリーpH=4,濃度50重量%のジルコニアスラリーとしたあとに、振動ミルで12時間粉砕した。乾燥して得られたジルコニア微粉末の物性を表1に示す。
【0043】
次いで、実施例1と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0044】
実施例3
実施例1で得られた水和ジルコニアゾル含有液0.1リットルを0.39モル/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液10リットルに添加して、80時間加水分解反応を行った以外は、実施例1と同様の条件で行った。得られた水和ジルコニアゾルの反応率は93%であり、平均粒径は0.11μmであった。得られたジルコニア微粉末の物性を表1に示す。
【0045】
次いで、実施例1と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0046】
実施例42モル/リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液1.49リットルに、実施例1の水和ジルコニアゾル含有液0.075リットルを添加して、蒸留水を加えて8.2リットルの溶液を調製した。この溶液を煮沸温度で80h加水分解させたあとに、蒸留水を1.8リットル加えて10リットルの水和ジルコニアゾル含有液を得た。得られた水和ジルコニアゾルの反応率93%であり、平均粒径は0.11μmであった。この水和ジルコニアゾル含有液を出発溶液に用いて、ゾル含有液の0.5リットルを反応槽から間欠的に排出しかつ、ゾル含有液の体積が10リットルに保たれるように、0.5リットルのオキシ塩化ジルコニウム水溶液(濃度0.3モル/リットル)を間欠的に反応槽に供給しながら、煮沸温度で、30h、加水分解反応を行った。オキシ塩化ジルコニウム水溶液を反応槽に供給して、水和ジルコニアゾル含有液を反応槽から排出するまでの時間、即ち、間欠時間は0.5hに設定した。反応槽から排出された水和ジルコニアゾル含有液30リットルの反応率は97%であり、平均粒径は0.11μmであった。この水和ジルコニアゾル含有液10リットルに塩化イットリウム0.186モル(Y23含有量3モル%)を混合してスプレー乾燥させ、940℃の温度で2時間仮焼した。得られた仮焼粉末を水洗処理して、水と塩酸とを加えて、スラリーpH=3.5,濃度55重量%のジルコニアスラリーとした後、媒体撹拌ミルを用いて、20〜40℃のスラリー温度で10時間粉砕した。乾燥して得られたジルコニア微粉末の物性を表1に示す。
【0047】
次いで、実施例1と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0048】
実施例5
実施例4で得られた水和ジルコニアゾル含有液を出発溶液に用いて、ゾル含有液を反応槽から連続的に1リットル/hの速度で排出し、かつ、ゾル含有液の体積が10リットルに保たれるように、オキシ塩化ジルコニウム水溶液(濃度0.3モル/リットル)を連続的に1リットル/hの速度で反応槽に供給しながら、煮沸温度で、30h、加水分解反応を行った。反応槽から排出された水和ジルコニアゾル含有液30リットルの反応率は98%であり、平均粒径は0.1μmであった。
【0049】
この水和ジルコニアゾル含有液10リットルに塩化イットリウム0.186モル(Y23含有量3モル%)を混合してスプレー乾燥させ、910℃の温度で2時間仮焼した。得られた仮焼粉末に水と塩酸とを加えて、スラリーpH=3.5,濃度55重量%のジルコニアスラリーとしたあとに、媒体撹拌ミルを用いて、20〜40℃のスラリー温度で10時間粉砕した。乾燥して得られたジルコニア微粉末の物性を表1に示す。
【0050】
次いで、実施例1と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0051】
実施例6
仮焼粉末に水とアンモニア水とを加えて、スラリーpH=10,濃度55重量%のジルコニアスラリーとした以外は、実施例1と同様の条件で行った。乾燥して得られたジルコニア微粉末の物性を表1に示す。
【0052】
次いで、実施例1と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0053】
実施例7
水和ジルコニアゾルと塩化イットリウムとの混合液に、塩化アルミニウム1重量%添加して、アンモニア水で共沈させて濾過,水洗して混合物を得た以外は実施例4と同様の条件で行った。次いで、上記で得られたジルコニア微粉末を成形して1300℃の温度で2時間焼成した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0054】
実施例8
ジルコニアスラリーにアルミナを0.3重量%添加して粉砕した以外は、実施例4と同様の条件で行った。次いで、実施例7と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0055】
実施例9
水和ジルコニアゾルと塩化イットリウムとの混合液に、塩化アルミニウム3重量%添加して、アンモニア水で共沈させて濾過,水洗して混合物を得た以外は実施例5と同様の条件で行った。次いで、実施例7と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0056】
実施例10
ジルコニアスラリーにアルミナを0.5重量%添加して粉砕した以外は、実施例5と同様の条件で行った。次いで、実施例7と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた成形及び焼結体の密度及び曲げ強度を表1に示す。
【0057】
比較例1
仮焼温度を700℃に設定した以外は、実施例1と同様の条件でジルコニア粉末,成形体,焼結体を作製した。得られた結果を表1に示す。
【0058】
比較例2
仮焼温度を1200℃に設定した以外は、実施例1と同様の条件でジルコニア粉末,成形体,焼結体を作製した。得られた結果を表1に示す。
【0059】
比較例3
加水分解反応を110時間に設定した以外は、実施例1と同様の条件で行った。得られた水和ジルコニアゾルの反応率は80%であり、平均粒径は0.09μmであった。次いで、実施例1と同様の条件で成形及び焼結体を作製した。得られた結果を表1に示す。
【0060】
比較例4
仮焼粉末に水とアンモニア水とを混合して、濃度55重量%,pH=8のジルコニアスラリーを得た以外は、実施例1と同様の条件でジルコニア粉末,成形体,焼結体を作製した。得られた結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0004253877
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a zirconia fine powder particularly excellent in moldability and sinterability used for structural ceramics such as precision processed parts, optical connector parts and crusher members, and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a zirconia fine powder and its manufacturing method,
(1) The crystallite diameter by X-ray diffraction is 10-25 nm, and the specific surface area by BET method is 20-40 m.2Zirconia powder stabilized by dissolving 2 to 5 mol% of yttria (Japanese Patent Laid-Open No. 62-207761)
(2) BET specific surface area is 12m2/ G or less, and the product of the average particle size and the BET specific surface area is 3 μm · m2/ G or less, and zirconia powder for injection molding in which 2 to 10 mol% of yttria is dissolved (Japanese Patent Laid-Open No. 3-174356)
Etc. are known.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, even if the crystallite diameter, specific surface area, etc. limited in (1) are satisfied, it does not become a zirconia powder having good moldability. For example, the adhesive force between the mold wall surface and the molded body is large at the time of pressing, and when the molded body is taken out from the mold, fragments of the molded body are likely to stick to the mold. If a binder is added, this problem can be avoided to some extent, but the degreasing property at the time of sintering is poor, and scratches and cracks occur in the obtained sintered body. In addition, it cannot be said that the zirconia powder satisfying the condition (2) has good sinterability. This is because, since the specific surface area is small, it becomes difficult to sinter at a low firing temperature, resulting in poor sintering characteristics.
[0004]
In the present invention, a zirconia fine powder having excellent moldability and excellent sinterability, which eliminates the drawbacks of the conventional method, is provided; and the zirconia fine powder can be produced by a simple process. The purpose is to provide a method.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have arrived at the present invention by paying attention to the particle structure and crystal distortion of zirconia fine powder in which yttria is solid-dissolved, and examining the moldability and sintering characteristics in detail.
[0006]
That is, the present invention
a) Y2OThreeA zirconia fine powder having a content of 2 to 4 mol%, wherein the BET specific surface area of the zirconia fine powder is 13 to 19 m.2/ G, the average particle size of secondary agglomerated particles is 1 μm or less and theThe Bragg angle (θ) and the integral width (β) of each diffraction line are obtained and calculated by the following formulas.Square phase distortion coefficient(Η)Is 0.005 or lessThe average particle diameter of primary particles measured with an electron microscope is 0.04 to 0.07 μm, and the average particle diameter is determined from (average particle diameter of primary particles measured with an electron microscope / BET specific surface area) Particle size) = 0.6-0.9Zirconia fine powder
β (cos θ / λ) = 2η (sin θ / λ) + 1 / D
Here, λ is the wavelength of the measured X-ray, and D is the average crystallite diameter.
Here, the “BET specific surface area” is measured using nitrogen as an adsorbed molecule, and the average particle diameter (= DBET ) Is obtained from the following Equation 2 (Ceramic Processing, p. 68, Publisher: Gihodo Publishing Co., Ltd., Issue Date: March 25, 1985).
[0007]
[Expression 2]
Figure 0004253877
[0008]
Where ρ is the density of the solid (g / cmThree), S is the surface area (m2/ G), α is the shape factor and is 6 for equiaxed shapes.
[0009]
bA) containing alumina and having an alumina content of 0.01 to 10% by weight)ofZirconia fine powder
c) Drying a mixed solution of hydrated zirconia sol having a yield of 90% or more obtained by hydrolysis of an aqueous solution of zirconium salt and an yttrium compound and having a yttria content of 2 to 4 mol%, and a temperature of 750 to 1150 ° C By calcination in zirconia powder, and then mixing the powder and an aqueous solution to obtain a zirconia slurry having a pH of 7 or less, or 9 or more, and wet-pulverizing the slurry a)OrMethod for producing b) zirconia fine powder
d) The temperature T (° C.) in which the average particle diameter φ (μm) of the hydrated zirconia sol is in the range of 0.07 to 0.15 and the relationship between the sol and the calcining temperature satisfies the following formula 3. Calcined in the above,c) Method for producing fine zirconia powder
[0010]
[Equation 3]
Figure 0004253877
[0011]
eA) adding an aluminum compound to the mixed solution of hydrated zirconia sol and yttrium compound, and / or adding alumina powder to the zirconia slurry;dThe manufacturing method of the zirconia fine powder of) is made into a summary. Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
[0012]
In this specification, “yttria content” related to zirconia fine powder is Y2OThree/ (ZrO2+ Y2OThree) Is expressed in terms of mol%. “Alumina content” means Al2OThree/ (Al2OThree+ Y2OThree+ ZrO2) Is expressed as a percentage by weight.
[0013]
“Average particle size measured with an electron microscope” means the average value of the particle size calculated by reading the size of each primary particle observed by an electron micrograph as an area and converting it to a circle. Say. “Average particle size of secondary agglomerated particles” refers to the diameter of a sphere with the same volume as the particle whose volume is the median (median; particle size corresponding to 50% of the cumulative distribution). It can be measured by a particle size distribution measuring device such as a centrifugal sedimentation method.
[0014]
“Square phase distortion coefficient” obtained by the powder X-ray diffraction (XRD) method is to obtain the Bragg angle (θ) and integral width (β) of each diffraction line of the square phase from XRD measurement, respectively. This is the value of η calculated by Equation 4.
[0015]
[Expression 4]
Figure 0004253877
[0016]
Here, λ is the wavelength of the measured X-ray, and D is the average crystallite diameter.
[0017]
"Square phase ratio" is obtained by calculating the integrated intensity of the peak intensity from the (111) plane and the (11-1) plane of the monoclinic phase and the peak intensity of the (111) plane of the square phase from XRD measurement. % Value of the value calculated by Equation 5 below.
[0018]
[Equation 5]
Figure 0004253877
[0019]
Here, I represents the intensity of each reflection, and subscripts m and t represent a monoclinic phase and a square phase, respectively.
[0020]
The “average particle diameter” related to the hydrated zirconia sol is a value measured by a photon correlation method, and shows almost the same value as that measured by an electron microscope. “Production rate” refers to the ultrafiltration of the reaction solution after hydrolysis, and the amount of unreacted zirconium present in the filtrate is determined by inductively coupled plasma emission spectrometry to determine the amount of hydrated zirconia sol produced. Calculated and refers to the value expressed as the ratio of the amount of hydrated zirconia sol to the amount of charged zirconium.
[0021]
The zirconia fine powder of the present invention must be a zirconia fine powder having a yttria content of 2 to 4 mol%. When the yttria content is smaller than 2 mol% or larger than 4 mol%, the sintered body obtained by molding and firing has low mechanical strength and toughness and is not suitable as a structural ceramic. Because it becomes. A more preferable yttria content is 2.5 to 3.5 mol%, desirably 2.8 to 3.3 mol%.
[0022]
The fine zirconia powder of the present invention has a BET specific surface area of 13 to 19 m.2/ G. The BET specific surface area of zirconia fine powder is 13m2When it becomes smaller than / g, it becomes difficult to sinter, and 20 m2When it is larger than / g, it becomes a powder having a high cohesiveness and a high cohesiveness between particles, so that it is difficult to form and is not suitable for a ceramic raw material powder. Further, when such a powder is added to a binder, molded, and fired, it becomes poor in degreasing properties. In particular, when the molded body is enlarged or the shape thereof is complicated, cracks due to a decrease in degreasing properties become remarkable. More preferable BET specific surface area is 14 to 18 m.2/ G, desirably 14-17 m2/ G.
[0023]
The zirconia fine powder should have an average particle size of secondary agglomerated particles of 1 μm or less. When the average particle size of the secondary agglomerated particles is larger than 1 μm, coarse particles containing hard agglomerated particles increase, resulting in poor sinterability, and pores in the sintered body obtained by molding and sintering. This is because the density of the sintered body is lowered. Such a sintered body having a low density has a low mechanical strength and is not suitable as a structural ceramic. A more preferable average particle diameter is 0.2 to 0.9 μm, desirably 0.4 to 0.7 μm.
[0024]
Furthermore, the zirconia fine powder of the present invention satisfies the above range in terms of yttria content, BET specific surface area and average particle diameter, and has a square phase distortion coefficient of 0 determined by a powder X-ray diffraction method. It needs to be 0.005 or less. When the square phase has a strain coefficient greater than 0.005, the grain growth rate becomes uneven during firing, or abnormal grain growth tends to occur, and pores remain in the sintered body obtained by molding and firing, This is because the density of the sintered body is lowered, and a more preferable square-phase distortion coefficient is 0.004.
[0025]
On the other hand, the lower limit of the square phase distortion coefficient is ideally 0.000. However, in the method for producing zirconia powder of the present invention, the calcined powder is slurried as described in claim 4. Then, since the wet pulverization is performed, some distortion occurs, and the minimum is about 0.002.
[0026]
In addition to these conditions, the average particle size of the primary particles measured with an electron microscope of the above zirconia fine powder is 0.04 to 0.07 μm, and the average particle size ratio is 0.5 to 0.00. If the range of 9 is satisfied, the moldability is further improved. A more preferable average particle diameter ratio is 0.6 to 0.85, and desirably 0.7 to 0.85. Further, when 0.01 to 10% by weight of alumina is contained in the above zirconia fine powder, a high-density sintered body can be obtained at a lower firing temperature, so that the zirconia fine powder excellent in low-temperature sinterability can be obtained. Become. In addition to the above conditions, if the tetragonal phase ratio of the zirconia fine powder is 70% or more, the sinterability is further improved.
[0027]
In obtaining the zirconia fine powder of the present invention, a mixed solution having a yttria content of 2 to 4 mol%, comprising a hydrated zirconia sol having a yield of 90% or more obtained by hydrolysis of an aqueous zirconium salt solution and an yttrium compound. Need to be dried. When the rate of formation of the hydrated zirconia sol is less than 90%, strong sintering between the particles due to unreacted substances occurs during calcination, so that the cohesiveness between the particles is remarkably high and hard aggregated particles This is because the number of coarse particles containing increases, and as described above, the sinterability becomes poor. A more preferable production rate is 92% or more, desirably 95% or more. In addition, when the yttria content is smaller than 2 mol% or larger than 4 mol%, the zirconia fine powder of the present invention cannot be obtained as described above. A more preferable yttria content is 2.5 to 3.5 mol%, desirably 2.8 to 3.3 mol%. There is no limitation on the method of mixing the hydrated zirconia sol and the yttria compound. For example, a predetermined amount of yttrium compound may be added to the hydrated zirconia sol-containing liquid after hydrolysis, or it may be added in advance to the aqueous zirconium salt solution before hydrolysis. You may do it. Examples of the yttrium compound used as the raw material for the stabilizer include yttrium chloride, yttrium nitrate, yttrium carbonate, yttrium sulfate, yttrium fluoride, yttrium oxide, yttrium oxide, and yttrium hydroxide. There is no limitation on the drying method of the mixed solution thus obtained. For example, the mixed solution is used as it is or spray-dried by adding an organic solvent to the mixed solution, or alkali or the like is added to the mixed solution. The method of drying after filtering and washing with water can be mentioned.
[0028]
The hydrated zirconia sol may be obtained under any reaction conditions as long as it can be obtained by hydrolysis of an aqueous solution of zirconium salt and a reaction rate of 90% or more can be obtained. For example, a zirconium salt aqueous solution is prepared and hydrolyzed; a predetermined amount of alkali or acid is added to the zirconium salt aqueous solution and hydrolyzed; a part of anions constituting the zirconium salt is removed by an anion exchange resin. Hydrolysis of a mixed slurry of zirconium hydroxide and acid; addition of a predetermined amount of a hydrated zirconia sol obtained by hydrolysis to a zirconium salt aqueous solution; Can do. In particular, a part of the hydrated zirconia sol-containing liquid obtained by hydrolysis of the zirconium salt aqueous solution is continuously and / or intermittently discharged from the reaction tank, and the volume of the hydrated zirconia sol-containing liquid is kept constant. As a result, when hydrolyzed while supplying an aqueous zirconium salt solution of the same amount as that discharged to the reaction tank continuously and / or intermittently, a hydrated zirconia sol with a higher reaction rate can be obtained efficiently, It is effective for industrial mass production of fine zirconia powder having excellent sinterability. When controlling the average particle size of the hydrated zirconia sol, the hydrated zirconia sol having the desired average particle size can be obtained by controlling the pH of the reaction solution at the end of the reaction. For example, when the pH at the end of the reaction is adjusted to 0.3 to 0.5 or 0.9 to 1.3, a hydrated zirconia sol having an average particle size of 0.07 to 0.15 μm is obtained. As a method for controlling the pH, that is, the average particle diameter of the hydrated zirconia sol, an alkali or acid is added to the zirconium salt aqueous solution; a part of the anion constituting the zirconium salt is removed by the anion exchange resin. The pH can be adjusted and hydrolyzed by adjusting the pH of the mixed slurry of zirconium hydroxide and acid. Zirconium salts used for the production of the hydrated zirconia sol include zirconium oxychloride, zirconyl nitrate, zirconium chloride, zirconium sulfate and the like, but in addition, a mixture of zirconium hydroxide and acid may be used. Examples of the alkali added to control the average particle diameter of the hydrated zirconia sol include ammonia, sodium hydroxide, potassium hydroxide, and the like. The compound shown may be sufficient. Examples of the acid include hydrochloric acid, nitric acid, and sulfuric acid, but in addition to these, organic acids such as acetic acid and citric acid may be used.
[0029]
Next, in the present invention, the hydrated zirconia sol and yttrium compound mixture obtained above must be calcined at a temperature of 750 to 1150 ° C. When the calcining temperature is lower than 750 ° C., the BET specific surface area of the zirconia fine powder obtained under the following pulverization conditions of the present invention is 19 m.2It is larger than 1 / g and yttria has poor solid solubility.2It is because it becomes smaller than / g. A more preferable calcining temperature is 780 to 1100 ° C, and desirably 800 to 1100 ° C. The calcining temperature is in the above range, the average particle diameter φ (μm) of the hydrated zirconia sol is in the range of 0.05 to 0.15, and the average particle diameter and the calcining temperature T (° C.) If the following relationship is satisfied, the zirconia fine powder further excellent in moldability can be obtained.
[0030]
[Formula 6]
Figure 0004253877
[0031]
The holding time of the calcining temperature is preferably 0.5 to 10 hours, and the temperature raising rate is preferably 0.5 to 10 ° C./min. If the holding time is shorter than 0.5, uniform calcination is difficult, and if it is longer than 10 hours, the productivity is lowered, which is not preferable. Also, if the rate of temperature rise is less than 0.5 ° C / min, the time until the set temperature is reached is longer, and if it is greater than 10 ° C / min, the powder scatters vigorously during calcination, resulting in poor operability and production. Sex is reduced.
[0032]
Next, after mixing the calcined powder and the aqueous solution to obtain a zirconia slurry having a pH of 7 or less, or 9 or more, it is necessary to wet pulverize the slurry. This is because when the pH of the zirconia slurry is 7 to 9, when pulverizing under the following conditions, the slurry viscosity is increased, so that the pulverizability is lowered and the coarse particles containing hard aggregated particles are increased. When such a zirconia powder is molded and fired, as described above, the sintered body characteristics are low, and the degreasing property of the binder is also poor. A more preferred pH is 3-7 or 9-12, desirably 3-5. There is no particular limitation on the method of controlling the slurry pH by mixing the calcined powder and the aqueous solution. For example, if the pH of the slurry obtained by mixing the calcined powder and water satisfies the above range, it is wet as it is. Crushing; After mixing the calcined powder and water, an acid or alkali is added and wet-pulverized; and a method of mixing the calcined powder and an acid or alkali aqueous solution and wet-pulverizing can be used. Examples of the acid added to adjust the pH of the zirconia slurry include hydrochloric acid, nitric acid, and sulfuric acid. In addition to these, organic acids such as acetic acid and citric acid may be used. In addition, examples of the alkali include ammonia, sodium hydroxide, potassium hydroxide, and the like. In addition to these, a compound that exhibits basicity by decomposition, such as urea, may be used. After the calcined powder is washed with water and mixed with an aqueous solution, the pH of the zirconia slurry obtained is adjusted to the above range, which makes it easier to grind and mass-produces zirconia fine powder with good sinterability. It is effective.
[0033]
Various types of pulverizers can be selected, and examples include a ball mill, a vibration mill, and a continuous medium stirring mill. Moreover, although grinding | pulverization conditions change with models, when using a ball mill, slurry density | concentration of 30-50 wt% and grinding | pulverization time are good for 30-80 hours, and in the case of a vibration mill, 30-60 wt%, 10-30 hours are good, In the case of a medium stirring mill, a slurry concentration of 30 to 60 wt% and 5 to 30 hours are optimal. When the zirconia slurry is pulverized under such conditions, the average particle size of the secondary aggregated particles becomes 1 μm or less. When pulverizing under the above conditions by controlling the temperature of the zirconia slurry to 50 ° C. or less during pulverization, the zirconia fine powder has a high square phase ratio and a small square phase distortion coefficient, and is further excellent in sinterability. become. The preferred slurry temperature is 10-50 ° C.
[0034]
If necessary, when obtaining zirconia fine powder containing alumina, the aluminum compound is added to the mixed solution of the hydrated zirconia sol and the yttrium compound, or the alumina powder is added to the zirconia slurry and pulverized. A zirconia fine powder having high uniformity and excellent low-temperature sinterability can be obtained. Of course, you may add to both a mixed solution and a zirconia slurry. Examples of the aluminum compound raw material to be added to the mixed solution include aluminum chloride, aluminum nitrate, aluminum sulfate, aluminum hydroxide, and alumina. In addition to these, organic compounds such as aluminum acetate and aluminum lactate can be used. It may be a compound. Moreover, although there is no restriction | limiting in the alumina powder added to a zirconia slurry, BET specific surface area 5-15m2/ G is preferred.
[0035]
【The invention's effect】
As described above, the zirconia fine powder of the present invention is excellent in moldability and sinterability. In addition, the above zirconia fine powder can be easily produced by the method of the present invention.
[0036]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically by way of examples. In the examples, the average particle size of the hydrated zirconia sol was determined by a particle size distribution measuring device by a photon correlation method. The average particle diameter of the zirconia fine powder measured with an electron microscope was determined by performing image analysis processing on about 300 primary particles using a transmission electron microscope. The theoretical density of the fine zirconia powder required to determine the average particle diameter calculated from the BET specific surface area is (g / cmThree), And the tetragonal phase ratio calculated from the XRD measurement was determined by substituting into the following formula 7.
[0037]
[Expression 7]
Figure 0004253877
[0038]
The average particle size of the secondary agglomerated particles was determined by a particle size distribution measuring device using a centrifugal sedimentation method.
The distortion coefficient of the square phase is obtained by decomposing the XRD diffraction pattern measured in the range of 2θ = 20 ° to 80 ° by pattern fitting, and setting the Bragg angle and the integral width for 11 diffraction lines belonging to the square phase. Obtained and determined by Equation 2.
[0039]
Zirconia fine powder is molded by a mold press with a molding pressure of 700 kgf / cm.2I went there.
[0040]
Example 1
10 liters of a 0.37 mol / liter zirconium oxychloride aqueous solution was prepared, and the hydrolysis reaction was performed at the boiling temperature for 200 hours in a flask equipped with a reflux condenser. The reaction rate of the obtained hydrated zirconia sol was 90%, and the average particle size was 0.11 μm. To 10 liters of this hydrated zirconia sol-containing liquid, 0.23 mol of yttrium chloride (Y2OThreeContent 3 mol%) was mixed and spray dried, and calcined at a temperature of 960 ° C. for 2 hours. Water and hydrochloric acid were added to the obtained calcined powder to form a zirconia slurry having a slurry pH = 4 and a concentration of 55% by weight, and then pulverized with a vibration mill for 12 hours. Table 1 shows the physical properties of the zirconia fine powder obtained by drying.
[0041]
Next, the zirconia fine powder obtained above was molded and fired at a temperature of 1400 ° C. for 2 hours. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0042]
Example 2
0.23 mol (Y) of yttrium chloride in 10 liters of a 0.37 mol / liter zirconium oxychloride aqueous solution2OThreeThe mixed solution to which the content of 3 mol% was added was subjected to a hydrolysis reaction at a boiling temperature for 230 hours in a flask equipped with a reflux condenser. The reaction rate of the obtained hydrated zirconia sol was 91%, and the average particle size was 0.1 μm. This mixed solution of hydrated zirconia sol and yttrium chloride was spray-dried and calcined at a temperature of 870 ° C. for 2 hours. Water and hydrochloric acid were added to the obtained calcined powder to form a zirconia slurry having a slurry pH = 4 and a concentration of 50% by weight, and then pulverized with a vibration mill for 12 hours. Table 1 shows the physical properties of the zirconia fine powder obtained by drying.
[0043]
Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 1. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0044]
Example 3
Example 1 except that 0.1 liter of the hydrated zirconia sol-containing liquid obtained in Example 1 was added to 10 liter of a 0.39 mol / liter zirconium oxychloride aqueous solution and subjected to a hydrolysis reaction for 80 hours. The same conditions were used. The reaction rate of the obtained hydrated zirconia sol was 93%, and the average particle size was 0.11 μm. Table 1 shows the physical properties of the obtained fine zirconia powder.
[0045]
Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 1. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0046]
Example 42 To 1.49 liters of a mol / liter zirconium oxychloride aqueous solution, 0.075 liter of the hydrated zirconia sol-containing solution of Example 1 was added, and distilled water was added to prepare an 8.2 liter solution. . This solution was hydrolyzed at boiling temperature for 80 hours, and then 1.8 liters of distilled water was added to obtain 10 liters of a hydrated zirconia sol-containing liquid. The reaction rate of the obtained hydrated zirconia sol was 93%, and the average particle size was 0.11 μm. Using this hydrated zirconia sol-containing liquid as a starting solution, 0.5 liter of the sol-containing liquid is intermittently discharged from the reaction vessel.,And while supplying 0.5 liter of zirconium oxychloride aqueous solution (concentration 0.3 mol / liter) to the reaction vessel intermittently so that the volume of the sol-containing liquid is maintained at 10 liters, The hydrolysis reaction was performed for 30 hours. The time until the zirconium oxychloride aqueous solution was supplied to the reaction vessel and the hydrated zirconia sol-containing solution was discharged from the reaction vessel, that is, the intermittent time was set to 0.5 h. The reaction rate of 30 liters of the hydrated zirconia sol-containing liquid discharged from the reaction vessel was 97%, and the average particle size was 0.11 μm. In 10 liters of this hydrated zirconia sol-containing liquid, 0.186 mol of yttrium chloride (Y2OThree(Content 3 mol%) was mixed and spray-dried and calcined at a temperature of 940 ° C. for 2 hours. The obtained calcined powder was washed with water, and water and hydrochloric acid were added to form a zirconia slurry having a slurry pH = 3.5 and a concentration of 55% by weight. Milled for 10 hours at slurry temperature. Table 1 shows the physical properties of the zirconia fine powder obtained by drying.
[0047]
Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 1. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0048]
Example 5
Using the hydrated zirconia sol-containing liquid obtained in Example 4 as a starting solution, the sol-containing liquid is continuously discharged from the reaction vessel at a rate of 1 liter / h, and the volume of the sol-containing liquid is 10 liters. The aqueous solution of zirconium oxychloride (concentration: 0.3 mol / liter) was continuously supplied to the reaction vessel at a rate of 1 liter / h, and the hydrolysis reaction was performed at the boiling temperature for 30 hours. . The reaction rate of 30 liters of the hydrated zirconia sol-containing liquid discharged from the reaction vessel was 98%, and the average particle size was 0.1 μm.
[0049]
In 10 liters of this hydrated zirconia sol-containing liquid, 0.186 mol of yttrium chloride (Y2OThreeThe mixture was spray dried and calcined at a temperature of 910 ° C. for 2 hours. Water and hydrochloric acid are added to the obtained calcined powder to obtain a zirconia slurry having a slurry pH = 3.5 and a concentration of 55% by weight, and then 10 ° C. at a slurry temperature of 20 to 40 ° C. using a medium stirring mill. Milled for hours. Table 1 shows the physical properties of the zirconia fine powder obtained by drying.
[0050]
Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 1. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0051]
Example 6
It was carried out under the same conditions as in Example 1 except that water and ammonia water were added to the calcined powder to obtain a zirconia slurry having a slurry pH = 10 and a concentration of 55% by weight. Table 1 shows the physical properties of the zirconia fine powder obtained by drying.
[0052]
Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 1. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0053]
Example 7
The same procedure as in Example 4 was performed except that 1% by weight of aluminum chloride was added to a mixed solution of hydrated zirconia sol and yttrium chloride, co-precipitated with aqueous ammonia, filtered and washed to obtain a mixture. . Next, the zirconia fine powder obtained above was molded and fired at a temperature of 1300 ° C. for 2 hours. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0054]
Example 8
The test was performed under the same conditions as in Example 4 except that 0.3% by weight of alumina was added to the zirconia slurry and pulverized. Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 7. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0055]
Example 9
The same procedure as in Example 5 was performed except that 3% by weight of aluminum chloride was added to a mixed solution of hydrated zirconia sol and yttrium chloride, co-precipitated with ammonia water, filtered and washed to obtain a mixture. . Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 7. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0056]
Example 10
The test was performed under the same conditions as in Example 5 except that 0.5% by weight of alumina was added to the zirconia slurry and pulverized. Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 7. Table 1 shows the density and bending strength of the obtained molded and sintered body.
[0057]
Comparative Example 1
A zirconia powder, a molded body, and a sintered body were produced under the same conditions as in Example 1 except that the calcining temperature was set to 700 ° C. The obtained results are shown in Table 1.
[0058]
Comparative Example 2
A zirconia powder, a molded body, and a sintered body were produced under the same conditions as in Example 1 except that the calcining temperature was set to 1200 ° C. The obtained results are shown in Table 1.
[0059]
Comparative Example 3
The reaction was performed under the same conditions as in Example 1 except that the hydrolysis reaction was set to 110 hours. The reaction rate of the obtained hydrated zirconia sol was 80%, and the average particle size was 0.09 μm. Next, a molded and sintered body was produced under the same conditions as in Example 1. The obtained results are shown in Table 1.
[0060]
Comparative Example 4
A zirconia powder, a compact, and a sintered body are produced under the same conditions as in Example 1 except that the calcined powder is mixed with water and ammonia water to obtain a zirconia slurry having a concentration of 55 wt% and pH = 8. did. The obtained results are shown in Table 1.
[0061]
[Table 1]
Figure 0004253877

Claims (5)

23含有量が2〜4モル%のジルコニア微粉末であって、該ジルコニア微粉末のBET比表面積が13〜19m2/g、2次凝集粒子の平均粒径が1μm以下、かつ、粉末X線回折法で求められる正方相の各回折線のブラッグ角(θ)及び積分幅(β)をそれぞれを求めて、以下の数式により算出される正方相の歪係数(η)が0.005以下であり、電子顕微鏡で測定される1次粒子の平均粒径が0.04〜0.07μmであり、かつ、(電子顕微鏡で測定される1次粒子の平均粒径/BET比表面積から求められる平均粒径)=0.6〜0.9であることを特徴とするジルコニア微粉末。
β(cosθ/λ)=2η(sinθ/λ)+1/D
ここで、λは測定X線の波長,Dは平均結晶子径である。
Zirconia fine powder having a Y 2 O 3 content of 2 to 4 mol%, wherein the BET specific surface area of the zirconia fine powder is 13 to 19 m 2 / g, and the average particle size of the secondary agglomerated particles is 1 μm or less, and The Bragg angle (θ) and integral width (β) of each diffraction line of the square phase determined by the powder X-ray diffraction method are respectively determined, and the distortion coefficient (η) of the square phase calculated by the following formula is 0. 005 Ri der less, the average particle diameter of the primary particles as measured by an electron microscope is 0.04~0.07Myuemu, and an average particle size / BET specific surface area of the primary particles as measured by (electron microscopy the average particle size) = 0.6-0.9 der fine zirconia powder wherein the Rukoto obtained from.
β (cos θ / λ) = 2η (sin θ / λ) + 1 / D
Here, λ is the wavelength of the measured X-ray, and D is the average crystallite diameter.
アルミナを含み、かつ、アルミナ含有量が0.01〜10重量%である請求項記載のジルコニア微粉末。It comprises alumina and zirconia fine powder according to claim 1, wherein the alumina content is 0.01 to 10 wt%. ジルコニウム塩水溶液の加水分解で得られる生成率が90%以上の水和ジルコニアゾルとイットリウム化合物とからなり、イットリア含有量が2〜4モル%の混合溶液を乾燥し、750〜1150℃の温度で仮焼してジルコニア粉末を得、次いで該粉末と水溶液とを混合してpHが7以下、または9以上のジルコニアスラリーを得、該スラリーを湿式粉砕することを特徴とする、請求項1又は2記載のジルコニア微粉末の製造方法。The mixture obtained by hydrolysis of an aqueous solution of zirconium salt is composed of a hydrated zirconia sol having a yield of 90% or more and an yttrium compound, and a mixed solution having an yttria content of 2 to 4 mol% is dried at a temperature of 750 to 1150 ° C. calcining to obtain a zirconia powder, and then the pH is 7 or less by mixing the powder with an aqueous solution, or to give a 9 or zirconia slurry, characterized by wet milling the slurry, according to claim 1 or 2 The manufacturing method of the zirconia fine powder of description. 水和ジルコニアゾルの平均粒径φが0.07〜0.15μmの範囲内にあり、かつ、該ゾルと仮焼温度との関係が、以下の数式1を満たす温度T(℃)で仮焼する請求項記載のジルコニア微粉末の製造方法。
Figure 0004253877
The average particle diameter φ of the hydrated zirconia sol is in the range of 0.07 to 0.15 μm, and the relationship between the sol and the calcining temperature is calcined at a temperature T (° C.) that satisfies the following formula 1. The method for producing a fine zirconia powder according to claim 3 .
Figure 0004253877
水和ジルコニアゾル及びイットリウム化合物の混合溶液にアルミニウム化合物を添加、及び/又はジルコニアスラリーにアルミナ粉末を添加する請求項又は請求項記載のジルコニア微粉末の製造方法。The manufacturing method of the zirconia fine powder of Claim 3 or Claim 4 which adds an aluminum compound to the mixed solution of a hydrated zirconia sol and an yttrium compound, and / or adds an alumina powder to a zirconia slurry.
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