JP4252174B2 - 鋼帯へのマーキング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼帯へのマーキング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鋼帯の製造元や製造番号等を識別するために、鋼帯の表面には特定の識別記号等のマーキングが行われている。従来、この種のマーキングを行うマーキング装置としては、例えば、図10及び図11に示すものが知られている(特開昭54- 12919号公報参照)。
【0003】
このマーキング装置100は、昇降用柱101の案内面を昇降する水平アーム102と、この水平アーム102に、被マーキング材(コイル状に巻き取られた鋼帯、以下コイルという)110に対して直角方向に前後進可能に設けられた被マーキング材検出器103と、水平アーム102の長手方向に移動可能に設けられたクロスヘッド104と、クロスヘッド104に、その移動方向に対して直角方向に移動可能に設けられたマーキングヘッド105と、マーキングヘッド105に、クロスヘッド104及びマーキングヘッド105の両移動方向に対して保持器を介して直角な方向に進退自在に設けられたマーキング材(マジックインキの先端)106とを具備している。
【0004】
そして、このマーキング装置100にあっては、水平アーム102の長手方向にクロスヘッド104を移動するとともに、クロスヘッド104の移動方向と直交する方向にマーキングヘッド105を移動し、コイル110に対してマジックインキ106を押圧して、コイル110の外周面の所定位置に所要のマーキングを行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来のマーキング装置100によるマーキングにおいては、前述のように、コイル110の外周面の所定位置に所要のマーキングが行われるものの、コイル110の長手方向(鋼帯が巻かれる方向)の全長にわたってはマーキングが行われていない。このため、鋼帯を長手方向において切断して所要寸法の鋼板を製作した場合、マーキングが行われた鋼板とマーキングが行われなかった鋼板とが製作されてしまう。この場合、マーキングが行われていない鋼板においては切断する前の鋼帯の製造元等を識別することができないという問題点があった。
【0006】
従って、本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、鋼帯を切断して所要寸法の鋼板を製作した場合にも、切断する前の鋼帯の製造諸元を確実に識別することができる鋼帯へのマーキング方法、マーキング装置及びマーキングされた鋼帯を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため本発明に係るマーキング装置は、次の特徴を有する。
【0010】
本発明のうち請求項1に係る鋼帯へのマーキング装置は、鋼帯を巻き取りながら鋼帯の表面に長手方向の略全長にわたってマーキングし、前記鋼帯を巻き取る巻取りリールに対して位置が固定されたシャフトと、該シャフトの周りに回動可能に取りつけられた支持手段と、該支持手段によって支持され、前記鋼帯の表面にマーキングする筆記手段とを具備し、前記支持手段及び前記筆記手段の自重によって前記筆記手段を前記鋼帯の表面に押圧することを特徴としている。
【0011】
これによれば、支持手段及び筆記手段は自重によってシャフトの周りを回動し、筆記手段が鋼帯の表面に押圧される。このような安価で構成簡単な装置により、コイル径が変化しても、支持手段が回動することで、確実に、筆記手段はコイル表面に接触し、ほぼ一定の押圧力で鋼帯の表面に接触するから、マーキングを確実に行うことができる。
【0015】
本発明のうち請求項2に係る鋼帯へのマーキング装置は、請求項1記載のマーキング装置において、前記筆記手段を、前記鋼帯幅方向及び/又は鋼帯面上下方向に動作可能としたことを特徴としている。筆記手段を、鋼帯面上下方向に周期的に離接させれば、破線、点線、一点あるいはそれ以上の鎖線が、鋼帯幅方向に周期的に往復させれば波線が鋼帯にマーキングできるようになる。筆記手段を動かさずに固定すれば、直線が鋼帯にマーキングできる。
【0016】
本発明は、請求項1又は2に係るマーキング装置において、前記支持手段を、巻き取り後のコイルに干渉しないように湾曲したアームで構成してもよい。
これによれば、筆記手段を支持する支持手段は、巻き取り後のコイルが最大径になったとしても干渉せず、マーキングを円滑に行うことができる。
【0017】
なお、本発明のマーキング装置は、条取り状にスリッティングされた鋼帯にも適用することができる。この際、マーキング装置に、スリッティングした後の鋼帯の重なりを防止するセパレータを連結するようにしてもよい。
これによれば、セパレータがスリッティングした後の鋼帯の重なりを防止し、それら鋼帯を分けて巻き取ることができる。
【0018】
また、本発明は、請求項1又は2に係るマーキング装置において、前記鋼帯の表面にマーキングされたマークを乾燥させる乾燥手段を有するようにしてもよい。
これによれば、鋼帯の表面にマーキングされたマークは乾燥手段によって乾燥させられ、鋼帯が巻き取られて徐々に鋼帯が重なり合う際に、乾燥されていないマークが鋼帯の裏面側に転写されることを防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るマーキング装置の第1実施形態を使用して巻取り中の鋼帯の表面にマーキングしている状態を示す概略側面図である。図2は本発明に係るマーキング装置の第1実施形態の側面図である。図3は図2のマーキング装置の平面図である。図4は、図2に示すマーキング装置の支持手段がコイルの径が大きくなるつれて回動する状態を示す側面図である。
【0021】
図1に示すマーキング装置1は、条取り状にスリッティングされた鋼帯AをB方向に巻取りリール9によって巻き取りながら鋼帯Aの表面に鋼帯Aの長手方向の略全長にわたってマーキングする装置であって、鋼帯Aを巻き取る巻取りリール9に対して略平行に配置されると共に鋼帯Aに対して図1における矢印C方向に昇降手段3によって接近及び離隔するシャフト2と、シャフト2の周りに回動可能に取りつけられた支持部材(支持手段)4と、支持部材4の先端部に位置する収容部4a内に収容され、鋼帯Aの表面にマーキングするペン(筆記手段)7と、シャフト2に回動可能に取りつけられ、支持部材4に引張ばね(弾性体)6によって連結すると共にペン7を鋼帯Aの表面に対して押圧するウェイト5と、シャフト2に連結され、スリッティングした鋼帯Aの重なりを防止するセパレータ8とを具備している。
【0022】
支持部材4は、図2及び図3に示すように、シャフト2の周りに取りつけられる略円板状の取付部4bと、取付部4bから一方向に延び、先端にペン7を収容する収容部4aを有する支持腕4cとを具備した平板で構成される。また、ウェイト5は、図2及び図3に示すように、シャフト2の周りであって支持部材4の取付部4bの両外側に位置する略円板状の2枚の取付板部5aと、両取付板部5aから一方側に延びる2枚の腕板部5bと、両腕板部5b間に設置されたウェイト部5cとを具備している。そして、ウェイト5の両取付板部5aに取付けられたピン6bと支持部材4の支持腕4cに取付けられたピン6aとに引張ばね6を取付けて、ウェイト5を支持部材4に連結している。更に、セパレータ8は、シャフト2の周りであってウェイト5の外側に取付けられる平板部材であり、セパレータ8は鋼帯Aの条取り数にあわせて設置される。ここで、隣り合うセパレータの間隔は、該当する条の幅に一致する。なお、筆記手段としてペン7を使用しているが、本発明にあってはこれに限るものではなくインクを吐出するものであれば、ローラスタンプなどその他の筆記具であってもよい。ペン7を使用すると、その費用が安価であると共に、交換に際して市販のペンを取りかえるだけでよく、メンテナンスの負荷を小さくすることができる。
【0023】
次に、このマーキング装置1によるマーキング方法について説明する。
図1を参照すると、ロール10により搬送された鋼帯Aは巻取りリール9によって矢印B方向に巻き取られてコイルとなる。この巻取りリール9による巻取りの際に、昇降手段3によってシャフト2は鋼帯Aに接近してペン7の先が鋼帯Aに押し付けられ、停止する。支持部材4はウェイト5によって矢印D方向に回動自在に構成されている。以上の構成により、ペン7は鋼帯Aの表面にマーキングをする。ペン7によって鋼帯Aの表面にマーキングされるマークは、鋼帯Aの長手方向の略全長にわたって延びる直線状の1本の線となる。このため、鋼帯Aを長手方向において切断して鋼板を製作した場合に、マーキングのなされていない鋼板が製作されることはなく、切断する前の鋼帯Aの製造元等を確実に識別することができる。また、マーキングは鋼帯Aを巻き取りながらなされるので、鋼帯Aの長手方向の略全長にわたってマーキングするに際してその能率が極めて良好なものとなる。なお、鋼帯Aの表面にマーキングされるマークは、鋼帯Aの長手方向の略全長にわたって延びるものであれば直線状の複数の線であってもよい。
【0024】
鋼帯Aが巻取りリール9によってコイル状に巻き取られていくと、そのコイルの径は除々に大きくなっていく。コイルの径が除々に大きくなるにつれてペン7及びペン7を支持する支持部材4は、図4に示すように、シャフト2の周りを矢印E方向に回動する。このとき、ウェイト5によってペン7が鋼帯Aの表面に押圧される。このため、鋼帯Aがコイル状に巻き取られて除々にその径が大きくなっても、ペン7はほぼ一定の押圧力で鋼帯Aの表面に接触し、マーキングを確実に行うことができる。また、コイル径が非常に大きくなり、鋼帯Aの表面が支持部材4の回動軌跡から外れてしまう場合、シャフト2を昇降手段3によって下降させる。昇降手段はエアシリンダーなどが好ましく、一定圧で押し付けておくだけでコイル径が大きくなるにつれ、除々に下降する。また、図1乃至図4に示すマーキング装置1は、鋼帯Aに対して下方側に配置されているが、ウェイト5によってペン7が鋼帯の表面に確実に押圧される。なお、ペン7が鋼帯Aの表面に接触する際のペン7の面圧が0.03〜0.15Mpaとなるように、ウェイト5の重量を調節することが好ましい。ペン7の面圧を0.03Mpa以上とするのは、マーキングの際にペン7がバウンドしにくいようにするためである。また、前記面圧を0.15Mpa以下とするのは、ペン7の先端部7aの磨耗速度を遅くするためである。
【0025】
また、鋼帯Aが巻取りリール9によってコイル状に巻き取られていく際には、コイルが振動などによってバウンドしてしまうことがある。コイルがバウンドすると、ペン7による鋼帯Aの表面へのマーキングが正確に行えない。図1乃至図4に示すマーキング装置1にあっては、コイルがバウンドすると、そのバウンドがペン7及び支持部材4を介して引張ばね6によって吸収される。このため、コイルがバウンドしてもマーキングを正確、確実に行うことができる。なお、図1乃至図4に示すマーキング装置1において、ウェイト5と支持部材4とを連結する弾性体として引張ばね6を用いているが、ウェイト5と支持部材4とを連結する機能と、コイルのバウンドを吸収する機能とを有する弾性体であれば、ゴムや圧縮ばね等であってもよい。
【0026】
更に、図1に示すようにペン7によって鋼帯Aの表面にマーキングをする際に、シャフト2に連結されたセパレータ8はスリッティングされた隣接する鋼帯A間に位置し、それら鋼帯Aが互いに重なり合うのを防止する。このため、鋼帯Aが条取り状にスリッティングされてもマーキングを円滑に行うことができる。なお、図1乃至図4に示すマーキング装置1にあっては、スリッティングラインに適用するために、セパレータ8を備えているものについて説明してきたが、通常の鋼帯巻取り工程に適用する場合には、セパレータ8をなくしてもよい。
【0027】
次に本発明に係るマーキング装置の第2実施形態を図5及び図6を参照して説明する。図5は、本発明に係るマーキング装置の第2実施形態を使用して巻取り中の鋼帯の表面にマーキングしている状態を示す概略側面図である。図6は図5に示すマーキング装置に使用される支持部材及びペンを示し、(a)はその側面図、(b)はその平面図である。
【0028】
図5に示すマーキング装置20は、鋼帯AをB方向に巻取りリール9によって巻き取りながら鋼帯Aの表面に鋼帯Aの長手方向の略全長にわたってマーキングする装置であって、鋼帯Aを巻き取る巻取りリール9に対して略平行に配置されると共に巻取りリール9に対して位置が固定されたシャフト21と、シャフト21の周りに回動可能に取りつけられた支持部材(支持手段)22と、支持部材22の先端に取りつけられ、鋼帯Aの表面にマーキングするペン(筆記手段)23とを具備し、支持部材22及びペン23の自重によってペン7を鋼帯Aの表面に押圧するようにしている。
【0029】
ここで、支持部材22は、図6に示すように、一端にシャフト21に回動可能に取りつけられる湾曲部22aを、他端にペン23を取り付ける取付部22bを設けた平板で構成される。支持部材22の幅Wは約50mm程度であり、その厚みは約0.5mm程度である。なお、図5及び図6に示すマーキング装置20にあっては、図1乃至図4に示すマーキング装置1と同様に、筆記手段としてペン23を使用しているが、これに限るものではなくインクを吐出するものであれば、他の筆記具であってもよい。
【0030】
次に、このマーキング装置20によるマーキング方法について図5を参照して説明すると、ロール10により搬送された鋼帯Aは巻取りリール9によって矢印B方向に巻き取られてコイルとなる。この巻取りリール9による巻取りの際に、支持部材22及びペン23は、それらの自重によって矢印F方向に回動させられ、ペン23は鋼帯Aの表面にマーキングをする。ペン23によって鋼帯Aの表面にマーキングされるマークは、図1に示すマーキング装置1によるマークと同様に、鋼帯Aの長手方向の略全長にわたって延びる直線状の1本の線となる。このため、鋼帯Aを長手方向において切断して鋼板を製作した場合に、マーキングのなされていない鋼板が製作されることはなく、切断する前の鋼帯Aの製造元等を確実に識別することができる。また、マーキングは鋼帯Aを巻き取りながらなされるので、鋼帯Aの長手方向の略全長にわたってマーキングするに際してその能率が極めて良好なものとなる。なお、鋼帯Aの表面にマーキングされるマークは、鋼帯Aの長手方向の略全長にわたって延びるものであれば直線状の複数の線であってもよい。
【0031】
鋼帯Aが巻取りリール9によってコイル状に巻き取られていくと、そのコイルの径は除々に大きくなっていく。コイルの径が除々に大きくなるにつれてペン23及びペン23を支持する支持部材22は、シャフト21の周りを矢印Fと反対方向に回動する。このとき、支持部材22及びペン23の自重によってペン23が鋼帯Aの表面に押圧される。このため、鋼帯Aがコイル状に巻き取られて除々にその径が大きくなっても、ペン23はほぼ一定の押圧力で鋼帯Aの表面に接触し、マーキングを確実に行うことができる。なお、図1に示すマーキング装置1と同様に、ペン23が鋼帯Aの表面に接触する際のペン23の面圧が0.03〜0.15Mpaとなるように、支持部材22及びペン23の重量を調節することが好ましい。ペンの面圧を0.03Mpa以上とするのは、マーキングの際にペン23がバウンドしにくいようにするためである。また、前記面圧を0.15Mpa以下とするのは、ペン23の先端部23aの磨耗速度を遅くするためである。なお、支持部材22の板厚は約0.5mmであるので、コイルの径が除々に大きくなる際に支持部材22がコイルに接触することはない。
【0032】
次に、図7を参照して図5に示すマーキング装置の変形例を説明する。図7は、図5に示すマーキング装置の変形例を示す概略側面図である。
図7に示すマーキング装置30は、図5に示すマーキング装置20と同様に、鋼帯Aを巻き取る巻取りリール9に対して略平行に配置されると共に巻取リール9に対して位置が固定されたシャフト31と、シャフト31の周りに回動可能に取りつけられた支持部材32と、支持部材32の先端に取りつけられ、鋼帯Aの表面にマーキングするペン33とを具備し、支持部材32及びペン33の自重によってペン33を鋼帯Aの表面に押圧するようにしている。図7に示すマーキング装置30が図5に示すマーキング装置20と異なる点は、支持部材32が、巻取り後のコイルに干渉しないように湾曲したアームで構成されている点である。このように支持部材32を構成することにより、巻き取り後のコイルが最大径になったとしても支持部材32が干渉せず、マーキングを円滑に行うことができる。
【0033】
次に本発明に係るマーキング装置の第3実施形態を図8を参照して説明する。図8は、本発明に係るマーキング装置の第3実施形態の概略平面図である。
図8に示すように、マーキング装置40は、図1乃至図4に示すマーキング装置1と同様に、鋼帯(図示せず)に対して昇降手段(図示せず)によって接近及び離隔するシャフト2と、シャフト2の周りに回動可能に取付けられた支持部材4とを具備している。そして、支持部材4の先端部には、マーキング装置1とは異なり、ステッピングモータ11a、ピニオン12a、及びラック13aを介して鋼帯の幅方向に移動可能に設けられたペン7が配置されている。なお、図8中、符号5は、シャフト2に回動可能に取付けられ、支持部材4に引張ばね6によって連結され、ペン7を鋼帯の表面に対して押圧するウェイトである。また、符号8は、スリッティングした鋼帯の重なりを防止するセパレータである。
【0034】
このようにペン7を鋼帯の幅方向に移動可能に設ければ、鋼帯の表面に直線のほか、波線等を描くことができる。
更に、本発明に係るマーキング装置の第4実施形態を図9を参照して説明する。図9は、本発明に係るマーキング装置の第4実施形態の概略側面図である。
図9に示すようにマーキング装置50は、図1乃至図4に示すマーキング装置1と同様に、鋼帯Aに対して昇降手段(図示せず)によって接近及び離隔するシャフト2と、シャフト2の周りに回動可能に取付けられた支持部材4とを具備している。そして、支持部材4の先端部には、マーキング装置1とは異なり、ステッピングモータ11b、ピニオン12b、及びラック13bを介して鋼帯面上下方向に移動可能に設けられたペン7が配置されている。また、支持部材4の略中央部には、ペン7の上下移動をスムーズに行うようにするため鋼帯Aに接触するころ14が設けられている。このころ14は、支持部材4に設けなくても良い。なお、図8中、符号5は、シャフト2に回動可能に取付けられ、支持部材4に引張ばね6によって連結され、ペン7を鋼帯の表面に対して押圧するウェイトである。また、符号5cは、ウェイトに設けられたウェイト部である。
【0035】
このようにペン7を鋼帯面上下方向に移動可能に設ければ、鋼帯Aの表面に直線のほか、破線、点線、一点あるいはそれ以上の鎖線を描くことができる。
ペン7で鋼帯Aの表面にマーキングするとき、昇降手段によりマーキング装置1を鋼帯Aに押し付ける力がころ14で受けられる。その上で、ペン7をステッピングモータ11b、ピニオン12b、及びラック13bで上下に移動させれば、振動が生じたような場合でも、破線、点線、鎖線が途切れてパターンがくずれるようなことはなくなる。
【0036】
第3実施形態のマーキング装置40及び第4実施形態のマーキング装置50によれば、鋼帯Aの表面にいかなるパターンの線を描くかで製造元や製造時等の製造諸元を識別することができる。例えば、実線の場合は川崎製鉄製の1月製造の鋼帯、波線なら同2月製造の鋼帯、破線の場合は同3月製造の鋼帯という具合に予め対応関係を決めておくことができる。その対応関係を規定したデータは、図示しない制御装置内に予め格納しておき、実際に鋼帯Aにマーキングする際、駆動用信号としてステッピングモータ12a、12bに送られる。
【0037】
なお、図1乃至図4に示すマーキング装置1、図5及び図6に示すマーキング装置20、図7に示すマーキング装置30、図8に示すマーキング装置40、及び図9に示すマーキング装置50のいずれの装置にあっても、鋼帯Aの表面にマーキングされたマーク(ペンによるインク)を乾燥させる乾燥手段(図示せず)を付加することができる。この乾燥手段を付加することにより、鋼帯Aが巻取りリール9に巻き取られて除々に鋼帯が重なり合う際に、乾燥されていないマークが鋼帯Aの裏面側に転写されるのが防止される。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る鋼帯へのマーキング装置によれば、鋼帯を巻き取る巻取りリールに対して位置が固定されたシャフトと、該シャフトの周りに回動可能に取りつけられた支持手段と、該支持手段によって支持され、前記鋼帯の表面にマーキングする筆記手段とを具備し、前記支持手段及び前記筆記手段の自重によって前記筆記手段を前記鋼帯の表面に押圧するので、鋼体がコイル状に巻き取られて徐々にその径が大きくなっても、筆記手段はほぼ一定の押圧力で鋼帯の表面に接触し、マーキングを確実に行うことができる。
【0043】
本発明のうち請求項2に係る鋼帯へのマーキング装置によれば、筆記手段を、鋼帯幅方向及び/又は鋼帯面上下方向に動作可能としたので、鋼帯の表面に、直線のほか、破線、点線、一点あるいはそれ以上の鎖線、波線等を描くことができる。このような各種パターンの線により、製造諸元を表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマーキング装置の第1実施形態を使用して巻取り中の鋼帯の表面にマーキングしている状態を示す概略側面図である。
【図2】本発明に係るマーキング装置の第1実施形態の側面図である。
【図3】図2のマーキング装置の平面図である。
【図4】図2に示すマーキング装置の支持部材がコイルの径が大きくなるつれて回動する状態を示す側面図である。
【図5】本発明に係るマーキング装置の第2実施形態を使用して巻取り中の鋼帯の表面にマーキングしている状態を示す概略側面図である。
【図6】図5に示すマーキング装置に使用される支持部材及びペンを示し、(a)はその側面図、(b)はその平面図である。
【図7】図5に示すマーキング装置の変形例を示す概略側面図である。
【図8】本発明に係るマーキング装置の第3実施形態の概略平面図である。
【図9】本発明に係るマーキング装置の第4実施形態の概略側面図である。
【図10】従来例のマーキング装置の側面図である。
【図11】図10の9- 9線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1、20,30はマーキング装置
2、21,31はシャフト
3は昇降手段
4、22,32は支持手段
5はウェイト
6は引張ばね(弾性体)
7、23,33はペン(筆記手段)
8はセパレータ
9は巻取りリール
10はロール
11a、11bはステッピングモータ
12a、12bはピニオン
13a、13bはラック
14はころ
Claims (2)
- 鋼帯を巻き取りながら鋼帯の表面に長手方向の略全長にわたってマーキングし、前記鋼帯を巻き取る巻取りリールに対して位置が固定されたシャフトと、該シャフトの周りに回動可能に取りつけられた支持手段と、該支持手段によって支持され、前記鋼帯の表面にマーキングする筆記手段とを具備し、前記支持手段及び前記筆記手段の自重によって前記筆記手段を前記鋼帯の表面に押圧することを特徴とする鋼帯へのマーキング装置。
- 前記筆記手段を、前記鋼帯幅方向及び/又は鋼帯面上下方向に動作可能としたことを特徴とする請求項1記載の鋼帯へのマーキング装置。
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