JP4251475B2

JP4251475B2 - connector

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Publication number: JP4251475B2
Application number: JP2002292960A
Authority: JP
Inventors: 茂雄大井
Original assignee: Togo Seisakusho Corp
Current assignee: Togo Seisakusho Corp
Priority date: 2002-10-04
Filing date: 2002-10-04
Publication date: 2009-04-08
Anticipated expiration: 2022-10-04
Also published as: JP2004125130A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管接続用のコネクタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
配管接続用のコネクタとして、従来より図１６及び図１７に示すようなものが知られている（例えば、特許文献１参照）。これは、コネクタ本体１に対して、リテーナ２が、ヒンジ軸を介してパイプ５の軸方向に直交する方向に回動可能に取り付けられたものである。このコネクタを使用するには、パイプ５をコネクタ本体１に挿入する前に、まずリテーナ２をコネクタ本体１に対して開放した位置（図に示す状態）に保持しておく。そして、パイプ５をコネクタ本体１の正規位置まで挿入後、リテーナ２をヒンジ軸を中心に図示右回りに回動させ、コネクタ本体１にリテーナ４の係合突起３が係合するとリテーナ２がロック状態に保持されると共に、リテーナ２の係合凹部４によりパイプ５が抜け止めされるようになっている。
【０００３】
【特許文献１】
特開２００２−２３７３４６公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
このようなコネクタは、リテーナ２がコネクタ本体１から開放された位置（仮係止位置とする）に取り付けた状態で、パイプ挿入現場に搬送されるようになっている。しかし、上記したコネクタでは、リテーナ２がコネクタ本体１から仮係止位置でロックするロック手段が設けられていないため、パイプ挿入現場に至る前にリテーナ２が正規の位置（本係止位置とする）まで押し込まれてロックされてしまうことがあり得る。すると、パイプ５の挿入時に、再度リテーナ２の本係止位置でのロックを解除し、リテーナ２をコネクタ本体に対して仮係止位置まで戻す作業が必要となり、作業が煩雑になるという問題があった。
【０００５】
そこで、リテーナがコネクタ本体に対して仮係止位置にロックされるようにロック手段を設けることが考えられる。その一例としては、リテーナを回動させるタイプのものではないが、特開２００１−１３２８８３公報のようものが知られている。しかし、このものでは、ロック手段がコネクタ本体の外面に露出しているため、外部からロック手段に強く異物が衝突するなどした場合には、仮係止状態のロックが解除され、その結果、リテーナが本係止位置に移行してしまう虞がある。即ち、このようなロック手段では、パイプの挿入の有無に関わらず仮係止のロック解除が可能となってしまう。
【０００６】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、パイプが正規挿入されている場合にのみリテーナを正規位置に向けて移動可能とし、もってパイプの半挿入検知を確実なものにすることを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項１の発明は、外周面の先端寄りの位置に抜け止め用のバルジ部が形成されたパイプを挿入して接続するコネクタであって、前記パイプが挿入される挿入孔が軸方向に沿って形成されたコネクタ本体と、このコネクタ本体に対して同コネクタ本体の軸方向に沿って設けられた回動軸を中心として前記コネクタ本体に接近あるいは離間する方向に回動可能に取り付けられ、前記パイプが前記挿入孔に対して正規深さまで挿入された位置で前記バルジ部に係止して前記パイプを抜け止め状態に保持可能なリテーナとからなるコネクタにおいて、前記リテーナは、前記リテーナの回動範囲内に、前記パイプの挿入、抜けを許容する仮係止位置と前記バルジ部と係止して前記パイプの抜けを規制可能な本係止位置とが設定され、且つ、前記リテーナには外方へ撓み可能な検知爪が形成され、一方、前記コネクタ本体の側面には、前記挿入孔に連通するように開口し前記リテーナが前記仮係止位置にある状態で前記検知爪と係止可能な検知孔が設けられ、前記リテーナが前記仮係止位置にあるときには、前記検知爪は前記検知孔から前記挿入孔内に突出することで前記バルジ部の挿入経路上に進入し、前記パイプが前記挿入孔内に正規深さで挿入される際には、前記検知爪が前記バルジ部と当接して前記挿入孔内から押し出されるように撓み変位することで前記検知爪と前記検知孔との係止状態が解除され、前記リテーナを前記仮係止位置から前記本係止位置へ回動可能にする構成としたところに特徴を有する。
【０００８】
請求項２の発明は、請求項１に記載のものにおいて、前記検知爪と前記検知孔のいずれか一方には規制面が設けられ、他方には受け面が設けられ、この規制面と受け面とは前記リテーナの回動方向に互いに対向して形成されており、前記リテーナが前記仮係止位置にあるときには前記規制面と前記受け面とが互いに当接し合うことで前記リテーナの仮係止位置から本係止位置への回動を規制しているところに特徴を有する。
【０００９】
請求項３の発明は、請求項１または請求項２に記載のものにおいて、前記検知爪における前記挿入孔内に突出し前記バルジ部の進入経路上に位置する部分には、前記バルジ部が当接した際に前記検知爪を前記挿入孔内から押し出す方向に分力を作用させる勾配を持った押し出し面が設けられているところに特徴を有する。
【００１０】
【発明の作用及び効果】
＜請求項１の発明＞
リテーナが仮係止位置にある状態では、リテーナの検知爪とコネクタ本体の検知孔とが係止し合っているため、仮係止位置に確実にロックされる。したがって、パイプが未挿入の状態の時に、リテーナが不用意に仮係止位置から本係止位置に移動することを規制可能となる。
【００１１】
また、リテーナを仮係止位置に保持した状態で、コネクタ本体の挿入孔へパイプを挿入すると、バルジ部はまず挿入孔に入り込んでいる検知爪に当接する。さらにパイプを押し入れて正規深さ位置に至らしめると、バルジ部により検知爪が挿入孔から押し出されるように撓み変形して検知爪と検知孔との係止が解除される。そののちに、リテーナを仮係止位置から本係止位置へと回動させれば、リテーナはバルジ部と係止してパイプの抜け止めがなされる。しかし、仮に、パイプが正規深さまで挿入されていないような場合には、前記した検知爪のバルジ部による押し出し動作がなされないため、リテーナを仮係止位置から本係止位置へと回動させることができない。したがって、パイプが正規深さまで挿入されて始めてリテーナの仮係止位置での係止が解除されるため、パイプが半挿入状態のままリテーナが本係止位置まで回動されてしまうことが規制され、これをもって作業者はパイプの半挿入を確実に検知可能となる。
【００１２】
＜請求項２の発明＞
リテーナが仮係止位置にある状態では、規制面と受け面とがリテーナの仮係止位置から本係止位置への回動方向に互いに対向して係止し合っている。つまり、規制面と受け面とが向き合っている方向と、検知爪と検知孔との係止解除方向とが直交する関係にあるため、リテーナに対してリテーナの回動方向に力を加えても検知爪と検知孔との係止が解除され難い。したがって、リテーナの仮係止位置から本係止位置へ向けた回動が確実に規制され、リテーナが不用意に本係止位置に回動されてしまうことを規制可能となる。
【００１３】
＜請求項３の発明＞
リテーナが仮係止位置にある状態でパイプを正規深さまで挿入し、バルジ部が検知爪の押し出し面と当接してパイプに押し込み方向の力が加わると、押し出し面は検知爪を押し出す方向に分力を作用させられるため、検知爪が挿入孔内から円滑に押し出される。したがって、検知爪と検知孔との係止が簡単に解除されると共に、パイプの挿入操作をするだけで自動的に検知爪と検知孔との係止も解除されるため、検知爪と検知孔との係止解除操作が不要となり、作業性に優れる。
【００１４】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図１ないし図１５によって説明する。これらの図に示すコネクタは、コネクタ本体１０と、リテーナ３５とからなっている。
まず、コネクタ本体１０から説明すると、コネクタ本体１０は、前半部にチューブ接続部１１、後半部にパイプ収容部１３が形成されている。以下、図２に示す左側を前方、右側を後方とする。
【００１５】
チューブ接続部１１は、中空状に形成され、チューブ（図示せず）内に差し込んでこれと接続可能となっている。チューブ接続部１１の外周面には、チューブの抜け止め用の鍔部１２が複数設けられている。
【００１６】
図１，１１に示すように、パイプ収容部１３には、内部に軸芯に沿って挿入孔１４が形成されている。挿入孔１４の前端側はチューブ接続部の内部と段差面１５を介して連通し、前側よりも拡径された後側の開口からはパイプ８を挿入可能となっている。ここで、パイプ８について簡単に説明すると、このパイプ８は金属製で、先端寄りの位置には、径方向に張り出したバルジ部９が全周に亘って設けられている。挿入孔１４の内周面には、Ｏリング１６が挿入孔１４の内周面に密着して配され、挿入されたパイプ８の外周面と密着することで、パイプ８の外周面と挿入孔１４の内周面との間のシールを行っている。このＯリング１６はＯリング押さえ１７によって挿入孔１４内からの抜け止めがなされている。また、図１３のように、パイプ８が挿入孔１４内に正規深さで挿入されると、バルジ部９の前面がＯリング押さえ１７の後端に突き当たることでパイプ８の前止まりがなされる。
【００１７】
パイプ収容部１３の後部には、前記したリテーナ３５が装着されるようになっている。詳細には、図１１ないし図１５に示すように、パイプ収容部１３の軸方向中央部分及び後端縁には、ほぼ全周に亘り径方向外側へ張り出した前側フランジ１８、後側フランジ２１が形成されており、この間にリテーナ３５が取り付けられるようになっている。
【００１８】
また、パイプ８が正規深さに挿入された状態では、両フランジ１８，２１間にバルジ部９が位置するようになっている。（図１３参照）。図１から図４のようにパイプ収容部１３の外周面のうち、このＯリング押さえ１７の後端から後側フランジ２１の前面までの間には、後述するリテーナ３５を装着した時に抜け止め部４３を挿入孔１４内に突出させるための第１開口部２４と第２開口部２７とが挿入孔１４に連通して設けられている。
【００１９】
第１開口部２４は、Ｏリング押さえ１７の後端から後側フランジ２１の前端面までのほぼ全幅で、周方向の所定角度に亘り開口している。この第１開口部２４の周方向における一端寄りの位置には、第１開口部２４の外方を横切るようにして、リテーナ３５の回動軸２５が形成されている。回動軸２５は、第１開口部２４に架設された部分から、さらに前方へ連続しており、前側フランジ１８に延長して形成されている。この回動軸２５のうち、上記した延長部分は、後述する取り付け初期位置においてリテーナ３５と当接することで、リテーナ３５の回り止めを行うストッパー部２６となっている。
【００２０】
第２開口部２７は、第１開口部２４の他方の端部側に補強部３２を挟んで設けられている。なお、この補強部３２を設ける意義は、両開口部２４，２７を連続形成してしまうと、開口面積が大きくなりすぎてパイプ収容部１３の外周面の強度を不足させてしまうからである。第２開口部２７は、後側フランジ２１の前面寄りの位置に第１開口部２４のほぼ半分の幅で、且つ周方向の所定角度範囲に亘り形成されている。また、この第２開口部２７には、検知孔２８（後述）が連通して設けられている。
【００２１】
次に、前記したリテーナ３５は、パイプ８の抜け止めとパイプ８の半挿入検知の２つの役割を果たすものとなっている。図５及び図６に示すように、リテーナ３５は、前記したパイプ収容部１３の両フランジ１８，２１間に適合する幅でＣ字型に形成され、この両フランジ１８，２１間の外周面に沿って取り付け可能である。
【００２２】
リテーナ３５の周方向の一端側において幅方向後半部には、周方向へ突出した状態でパイプ収容部１３の回動軸２５に取り付け可能な軸受け３６が形成されている。軸受け３６は、拡開可能なＣ字型に形成され、リテーナ３５の内方側に開口した部分から第１開口部２４の架設された部分の回動軸２５に嵌め込み可能となっている。軸受け３６が回動軸２５に嵌め込まれると、リテーナ３５は回動軸２５を中心にコネクタ本体１０の軸方向に直交する方向においてパイプ収容部１３に接近もしくは離間するように回動可能となっている。
【００２３】
また、リテーナ３５の一端側において、軸受け３６に隣接する部分は、段差部４６となっている。リテーナ３５が回動軸２５に取り付けられ、軸中心に後述する仮係止位置からの戻し方向へ回動させた場合、この段差部４６と、前記したストッパー部２６とが当たり合うことで、戻し方向への回動規制がなされており、且つ、この位置（図７に示す位置）がリテーナ３５の取り付け初期位置となっている。
【００２４】
また、このリテーナ３５は、回動範囲内において、パイプ８の挿入を許容する仮係止位置と、この仮係止位置からさらに回動した位置でパイプ８を抜け止めする本係止位置の２つの位置でパイプ収容部１３に対して保持されるようになっている。
【００２５】
ここで、リテーナ３５の仮係止構造について説明する。リテーナ３５とパイプ収容部１３とは、リテーナ３５に設けられた検知爪３７と、パイプ収容部１３に設けられた検知孔２８とが係止し合うことにより保持される。リテーナ３５が仮係止位置に保持されるには、まずリテーナ３５を図７の取り付け初期位置から図示右側へ回動させるのだが、詳しくは図示しないが、この際リテーナ３５が仮係止位置に至る前に、まず検知爪３７が外周面に当接するようになっている。したがって、検知爪３７がパイプ収容部１３の外周面に当接した状態でリテーナ３５を仮係止位置に向けて回動すると、リテーナ３５は、自然状態から径方向外方へ拡径されながら検知爪３７が外周面を摺動して仮係止位置に至り、検知孔２８に検知爪３７が嵌まり込んだ状態で自然状態に戻るようになっている。
【００２６】
さて、検知孔２８は、挿入孔１４の軸を中心として回動軸２５のほぼ反対側に位置しており、上述したように、第２開口部２７と連通して設けられている。また、図３に示すように、検知孔２８は、第２開口部２７の前方の開口縁から、前記したＯリング押さえ１７の後端縁とほぼ同じ位置まで方形状に切り欠かれるようにして、挿入孔１４に連通して形成されている。つまり、検知孔２８は挿入孔１４内に正規深さで挿入されたバルジ部９の外周面と対向する位置に設けられている（図１３参照）。
【００２７】
図７から図１０に示すように、検知孔２８の周方向の両開口縁のうち、本係止位置側の開口縁には、リテーナ３５の回動方向に直交する方向に沿った面となった受け面３１が形成されている。また、この受け面３１の外方には、これと隣接した曲面３０がパイプ収容部１３の外周面になだらかに連続形成されていることで、検知爪３７が検知孔２８から抜け出る際のガイドとなっている。同様に、検知孔２８の周方向の開口縁のうち、もう一方側にはテーパ面２９が設けられ、径方向外方から検知孔２８内へ検知爪３７を誘い込むような勾配にて形成されている。
【００２８】
一方、検知爪３７は、図５のように、リテーナ３５の他端側の端縁から周方向に沿って延出形成されている。且つ、検知爪３７は、リテーナ３５の軸方向における中央部分から後端縁までの幅（リテーナ３５の後半部分に当たる幅）で形成されており、リテーナ３５が仮係止位置に保持された際には、検知爪３７が検知孔２８と第２開口部２７の双方に入り込む寸法となっている（図８参照）。
【００２９】
検知爪３７の先端部分は若干内方へ屈曲し、検知爪３７が検知孔２８及び第２開口部２７に入りこんだ状態では、この先端部分が挿入孔１４内に突出して挿入孔１４内のバルジ部９の進入経路上に位置するように設定してある。この検知爪３７の先端部分には、検知爪３７が検知孔２８に入り込むときの案内、及び検知孔２８から抜け出る時の案内を行うための傾斜面４０，４１が設けられている。
【００３０】
また、傾斜面４０の付け根部分は屈曲しているため、この屈曲部４４が検知孔２８の孔縁と係止することで、リテーナ３５の仮係止位置から取り付け初期位置への戻り止めがなされている。且つ、この状態では次に説明する本係止位置へ向けての回動も規制されている。
【００３１】
詳細には、検知爪３７が検知孔２８に入り込んだ状態において、検知爪３７には、検知孔２８の受け面３１と対向し合う規制面３９が設けられている。したがって、検知爪３７が検知孔２８に嵌まり込むと、規制面３９と受け面３１とがリテーナ３５の回動方向に沿った方向に互いに向き合って面当たり状態で当接し合うこととなり、即ち、検知爪３７が検知孔２８から抜け出るための方向と、規制面３９と受け面３１とが当接し合っている方向とが直交し合っているため、リテーナ３５を本係止位置へ向けて回動させようとしても、規制面３９と受け面３１とが当たり合って検知爪３７と検知孔２８との係止が解除されないようになっている。
【００３２】
次に、この仮係止を解除する構造について説明する。前記したように、検知孔２８は、正規深さまで挿入されたバルジ部９の位置と対応しているため、リテーナ３５が仮係止位置にある状態では、検知爪３７とバルジ部９とが対応可能となっている。
【００３３】
挿入孔１４内に入り込んでいる検知爪３７の後面は、後方から前方へ向けて内向きテーパ状に形成された押し出し面３８となっている。押し出し面３８の勾配は、バルジ部９と当接することで検知爪３７を外方へ押しやる方向に分力を作用させることができるように設定されている。したがって、図９のように、パイプ８が挿入孔１４内の正規深さまで挿入される際、バルジ部９が検知爪３７の押し出し面３８と当接し、さらにパイプ８に押し込み方向への力が加えられると、検知爪３７が検知孔２８から押し出される方向にリテーナ３５が拡開変形し、規制面３９と受け面３１との係止状態が解除される。この時には、検知爪３７は挿入孔１４内から孔外へ押し出され、検知孔２８の孔縁と前記した傾斜面４１とが僅かに引っ掛かる状態となっている。したがって、リテーナ３５を本係止位置へ押しやれば、検知爪３７の上記した僅かな引っ掛かり状態を脱して、検知爪３７をパイプ収容部１３の外周面に至らせ、そのままリテーナ３５を本係止位置へ回動させることができる。また、規制面３９と受け面３１との係止状態が解除されるときには、前記した検知爪３７の傾斜面４１が検知孔２８の曲面３０と摺接し合う関係となり、本係止位置へ向けての回動操作が円滑に行われる。
【００３４】
次に、リテーナ３５の本係止構造を説明する。図１、図１０，図１３に示すように、リテーナ３５の検知爪３７の付け根部分には、径方向外側へ突出し、且つ、リテーナ３５の軸方向両側に張り出した操作部を兼ねた係合部４２が形成されている。
【００３５】
一方、両フランジ１８，２１には、リテーナ３５が仮係止位置にある状態でこの係合部４２と対応する位置に、逃がし部１９，２２が切り欠き形成され、係合部４２の両端部を逃がすことが可能となっている（図１参照）。
【００３６】
また、両フランジ１８，２１においては、リテーナ３５が本係止位置にある状態で、係合部４２の両端と対応する位置にも切り欠きが設けられ、これは係合部４２の両端と嵌合可能な係合受け部２０，２３となっている。図１０に示すように、係合部４２が係合受け部２０，２３に嵌合されると、係合部４２の上面と係合受け部２０，２３の上側内面とが回動方向に直交するように係止し合うことでリテーナ３５が本係止位置から仮係止位置へ戻される動作を規制できる。
【００３７】
また、リテーナ３５が本係止位置に保持された状態において、検知爪３７の先端と対応するパイプ収容部１３の外周面には、凹部３３が設けられ、検知爪３７の先端を入り込ませることで、仮係止位置から本係止位置へと回動される際に拡径状態となったリテーナ３５を自然状態に戻すことを可能にしている。
【００３８】
次に、リテーナ３５によるパイプ８の抜け止め構造を説明する。図５，６のように、リテーナ３５の後縁には、抜け止め部４３が周方向に沿って、且つ内方へ向けて設けられている。抜け止め部４３には、リテーナ３５を本係止位置に装着した時に、パイプ８の外周面に沿って当接できるように、その張り出し長さが設定されている。この抜け止め部４３は、パイプ８が正規深さまで挿入された際のバルジ部９の後面と後側フランジ２１の前面までの間に嵌められるようになっている。つまり、図１０，１２，１４に示すように、抜け止め部４３は前記した第１及び第２開口部２４，２７から挿入孔１４内に入りこみ、リテーナ３５が本係止位置に保持された状態で、抜け止め部４３の前面がバルジ部９の後面を押さえることでパイプ８を抜け止めしている。また、リテーナ３５が仮係止位置にある状態では（図８）、抜け止め部４３は両開口部２４，２７には入り込んでいるものの、挿入孔１４内には進入しておらず、パイプ８の挿抜を阻害しないようになっている。
【００３９】
また、抜け止め部４３には、リテーナ３５が本係止位置に装着された際に前記した補強部３２と対応する部分に切除部４５が設けられ、補強部３２に対する逃がしになっている。
【００４０】
次に、上記のように構成された実施形態の作用効果を説明する。このコネクタは、リテーナ３５を仮係止位置に組み付けた状態でパイプ８挿入現場に搬送されるようになっている。
【００４１】
まず、リテーナ３５を仮係止位置に保持するには、検知爪３７の先端とパイプ収容部１３の外周面とを摺動させつつ、リテーナ３５を図７に示す取り付け初期位置から右回りに回動させると、リテーナ３５が若干拡開変形しながら仮係止位置へと移動する。そして、図８及び図１１のように、検知爪３７が検知孔２８に入り込むと、リテーナ３５が自然状態に戻ると共に、規制面３９と受け面３１とがリテーナ３５の回動方向に直交するように係止し合うため、リテーナ３５の仮係止位置から本係止位置へ向けた回動が規制される。よって、パイプ８挿入前に、リテーナ３５が不用意に本係止位置へ移動してしまうことが防止される。
【００４２】
リテーナ３５が仮係止位置に保持された状態で、パイプ８を挿入孔１４に挿入していくと、バルジ部９が、挿入孔１４内のバルジ部９の挿入経路上に進入している検知爪３７の押し出し面３８と当接する。ここからさらにパイプ８を正規深さまで押し入れていくと、図９のように、バルジ部９が押し出し面３８と摺接することで検知爪３７の径方向外方へ開く動作が案内され、規制面３９と受け面３１との当接状態が解除される。よって、この時点で、リテーナ３５は仮係止位置から本係止位置への回動が可能となる。
【００４３】
しかしもし、パイプ８が正規深さまで挿入されていないような場合には、バルジ部９が検知爪３７を挿入孔１４内から押し出しておらず、規制面３９と受け面３１とが当接し合ったままの状態であるため、リテーナ３５を仮係止位置から本係止位置へと回動させることができない。したがって、パイプ８を正規深さまで挿入した時点で初めてリテーナ３５の仮係止を解除可能としたため、パイプ８の半挿入検知が確実となる。
【００４４】
リテーナ３５の仮係止を解除後、リテーナ３５を本係止方向へ回動させると、リテーナ３５が拡径しつつ検知爪３７の傾斜面４１が検知孔２８の曲面３０にガイドされながら、検知孔２８からパイプ収容部１３の外周面へと円滑に抜け出る。さらに回動させると、検知爪３７の先端がパイプ収容部１３の外周面と摺動しつつ本係止位置へと移動し、図１０と図１２ないし図１５のように、検知爪３７が凹部３３に入り込み、且つ係合部４２が係合受け部２０，２３に嵌合されると、リテーナ３５が本係止位置に保持されると共に、リテーナ３５が自然状態に復帰する。この本係止位置では、抜け止め部４３が第１及び第２開口部２４，２７から挿入孔１４内に入り込んで、バルジ部９の後面と係止するため、パイプ８が抜け止めされる。なお、リテーナ３５が本係止位置にあるときに、係合部４２を操作して、リテーナ３５を仮係止位置の方向へ回動し、仮係止位置にリテーナ３５を復帰させれば、パイプ８の抜き取りが可能となる。
【００４５】
したがって、以上の構成によれば、正規挿入された状態のパイプ８により、リテーナ３５の仮係止状態を解除するようにしたため、パイプ８が未挿入状態時にリテーナ３５が不用意に本係止位置へと移動することを回避することができる。換言すれば、パイプ８を正規深さまで挿入しない限り、リテーナ３５を本係止位置へ回動させることができないため、このことにより、パイプ８の半挿入検知を確実に行うことができる。また、検知爪３７に押し出し面３８を設けたことで、パイプ８の挿入操作を行うだけで自動的にリテーナ３５の仮係止を解除することができ、作業性に優れる。
【００４６】
＜他の実施形態＞
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【００４７】
（１）上記した実施形態では、リテーナ３５の本係止位置での係止を係合部４２と係合受け部２０，２３により行ったが、本係止位置において、検知爪と係止可能な係止構造をパイプ収容部に設けることで、検知爪により兼用させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施形態におけるコネクタとパイプの斜視図
【図２】コネクタ本体の一方側の側面図
【図３】コネクタ本体の他方側の側面図
【図４】コネクタ本体の上面図
【図５】リテーナの背面図
【図６】リテーナの正面図
【図７】リテーナを取り付け所期位置に取り付けた状態の横断面図
【図８】リテーナを仮係止位置に保持した状態の横断面図
【図９】リテーナの仮係止状態が解除された様子を示す横断面図
【図１０】リテーナを本係止位置に保持した状態の横断面図
【図１１】リテーナを仮係止位置に保持した状態の縦断面図
【図１２】リテーナを本係止位置に保持した状態の背面図
【図１３】図１２のＡ−Ａ断面図
【図１４】図１２のＢ−Ｂ断面図
【図１５】リテーナを本係止位置に保持した状態の一方側の側面図
【図１６】従来例におけるコネクタ本体とパイプの斜視図
【図１７】リテーナが仮係止位置にある状態を示す断面図
【符号の説明】
８…パイプ
９…バルジ部
１０…コネクタ本体
１４…挿入孔
２５…回動軸
２８…検知孔
３１…受け面
３５…リテーナ
３７…検知爪
３８…押し出し面
３９…規制面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a connector for pipe connection.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, connectors as shown in FIG. 16 and FIG. 17 are known as connectors for pipe connection (see, for example, Patent Document 1). In this configuration, a retainer 2 is attached to a connector main body 1 so as to be rotatable in a direction orthogonal to the axial direction of the pipe 5 via a hinge shaft. In order to use this connector, before the pipe 5 is inserted into the connector main body 1, first, the retainer 2 is held in a position opened to the connector main body 1 (state shown in the figure). Then, after inserting the pipe 5 to the normal position of the connector main body 1, the retainer 2 is rotated clockwise in the figure about the hinge axis, and when the engaging protrusion 3 of the retainer 4 is engaged with the connector main body 1, the retainer 2 is locked. While being held in a state, the pipe 5 is prevented from coming off by the engaging recess 4 of the retainer 2.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2002-237346 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Such a connector is transported to a pipe insertion site in a state where the retainer 2 is attached to a position (a temporary locking position) opened from the connector main body 1. However, in the connector described above, there is no locking means for locking the retainer 2 from the connector main body 1 at the temporary locking position, so that the retainer 2 is in the normal position (the main locking position before reaching the pipe insertion site). ) Until it is locked. Then, when the pipe 5 is inserted, it is necessary to release the lock of the retainer 2 at the main locking position again and return the retainer 2 to the temporary locking position with respect to the connector main body, and the work becomes complicated. there were.
[0005]
In view of this, it is conceivable to provide locking means so that the retainer is locked at the temporary locking position with respect to the connector body. As an example, a type as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-132883 is known, although it is not a type that rotates a retainer. However, in this case, since the locking means is exposed on the outer surface of the connector body, when a foreign object collides strongly with the locking means from the outside, the temporarily locked state is released, and as a result, the retainer May move to the final locking position. That is, with such a locking means, it is possible to unlock the temporary lock regardless of whether or not the pipe is inserted.
[0006]
The present invention has been completed based on the above circumstances, and allows the retainer to move toward the normal position only when the pipe is properly inserted, thereby reliably detecting the half-insertion of the pipe. The purpose is to.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a means for achieving the above object, the invention of claim 1 is a connector for inserting and connecting a pipe in which a bulge part for retaining is formed at a position near the tip of the outer peripheral surface, A connector main body in which an insertion hole is formed along the axial direction, and the connector main body approaches or separates from the connector main body around a pivot shaft provided along the axial direction of the connector main body. A connector comprising a retainer that is rotatably attached to the insertion direction, and that can retain the pipe in a retaining state by being locked to the bulge portion at a position where the pipe is inserted to a normal depth with respect to the insertion hole. In this case, the retainer is a book capable of restricting the removal of the pipe by engaging the temporary locking position allowing the insertion and removal of the pipe and the bulge portion within the rotation range of the retainer. The retainer is set with a detection claw that can be bent outward, and the side surface of the connector main body is opened to communicate with the insertion hole, and the retainer is temporarily mounted. A detection hole that can be locked with the detection claw in the locked position is provided, and when the retainer is in the temporary lock position, the detection claw protrudes from the detection hole into the insertion hole. When the pipe enters the insertion path of the bulge part and the pipe is inserted into the insertion hole at a normal depth, the detection claw contacts the bulge part and is pushed out of the insertion hole. The latching state of the detection claw and the detection hole is released by bending displacement, and the retainer can be rotated from the temporary locking position to the main locking position.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, in any one of the first aspect, a restriction surface is provided on one of the detection claw and the detection hole, and a reception surface is provided on the other, and the restriction surface and the reception surface. Are formed so as to face each other in the rotational direction of the retainer, and when the retainer is in the temporary locking position, the restricting surface and the receiving surface are in contact with each other, so that the temporary locking of the retainer It is characterized in that the rotation from the position to the final locking position is restricted.
[0009]
According to a third aspect of the present invention, in the one according to the first or second aspect, the bulge portion is in contact with a portion of the detection claw that protrudes into the insertion hole and is positioned on the entry path of the bulge portion. In this case, there is a feature that an extrusion surface having a gradient that applies a component force in a direction in which the detection claw is pushed out from the insertion hole is provided.
[0010]
[Action and effect of the invention]
<Invention of Claim 1>
When the retainer is in the temporary locking position, the detection claw of the retainer and the detection hole of the connector main body are locked with each other, so that the retainer is securely locked in the temporary locking position. Therefore, it is possible to restrict the retainer from inadvertently moving from the temporary locking position to the final locking position when the pipe is not inserted.
[0011]
Further, when the pipe is inserted into the insertion hole of the connector main body while the retainer is held at the temporary locking position, the bulge portion first comes into contact with the detection claw entering the insertion hole. When the pipe is further pushed into the normal depth position, the detection claw is bent and deformed so as to be pushed out of the insertion hole by the bulge portion, and the lock between the detection claw and the detection hole is released. After that, if the retainer is rotated from the temporary locking position to the final locking position, the retainer is locked to the bulge portion to prevent the pipe from coming off. However, if the pipe is not inserted to the normal depth, the pushing operation by the bulge portion of the detection claw is not performed, so the retainer is rotated from the temporary locking position to the main locking position. I can't. Accordingly, since the retainer is released from the temporary locking position only after the pipe is inserted to the normal depth, the retainer is prevented from being rotated to the final locking position while the pipe is in the half-inserted state. Thus, the operator can reliably detect the half-insertion of the pipe.
[0012]
<Invention of Claim 2>
In a state where the retainer is in the temporary locking position, the restricting surface and the receiving surface are locked to face each other in the rotational direction from the temporary locking position of the retainer to the main locking position. In other words, the direction in which the regulating surface and the receiving surface face each other and the unlocking direction of the detection claw and the detection hole are orthogonal to each other, so even if a force is applied to the retainer in the rotation direction of the retainer. It is difficult to release the locking between the detection claw and the detection hole. Therefore, the rotation of the retainer from the temporary locking position toward the main locking position is reliably restricted, and the retainer can be prevented from being accidentally rotated to the main locking position.
[0013]
<Invention of Claim 3>
When the pipe is inserted to the normal depth with the retainer in the temporarily locked position and the bulge part abuts the push-out surface of the detection claw and a force in the push direction is applied to the pipe, the push-out surface is divided in the direction to push the detection claw Since the force is applied, the detection claw is smoothly pushed out from the insertion hole. Therefore, the detection claw and the detection hole are easily released, and the detection claw and the detection hole are automatically released only by inserting the pipe. This eliminates the need to release the lock and improves workability.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. The connector shown in these drawings includes a connector main body 10 and a retainer 35.
First, the connector main body 10 will be described. The connector main body 10 has a tube connecting portion 11 in the front half and a pipe housing portion 13 in the rear half. Hereinafter, the left side shown in FIG.
[0015]
The tube connecting portion 11 is formed in a hollow shape, and can be connected to the tube connecting portion 11 by being inserted into a tube (not shown). On the outer peripheral surface of the tube connecting portion 11, a plurality of flange portions 12 for preventing the tube from coming off are provided.
[0016]
As shown in FIGS. 1 and 11, an insertion hole 14 is formed in the pipe accommodating portion 13 along the axis. The front end side of the insertion hole 14 communicates with the inside of the tube connecting portion through the step surface 15, and the pipe 8 can be inserted from the rear side opening whose diameter is larger than that of the front side. Here, the pipe 8 will be briefly described. The pipe 8 is made of metal, and a bulge portion 9 projecting in the radial direction is provided over the entire circumference at a position near the tip. On the inner peripheral surface of the insertion hole 14, an O-ring 16 is arranged in close contact with the inner peripheral surface of the insertion hole 14, and in close contact with the outer peripheral surface of the inserted pipe 8, the outer peripheral surface of the pipe 8 and the insertion hole 14 is sealed between the inner peripheral surfaces. The O-ring 16 is prevented from coming out of the insertion hole 14 by an O-ring presser 17. As shown in FIG. 13, when the pipe 8 is inserted into the insertion hole 14 at a normal depth, the front surface of the bulge portion 9 abuts against the rear end of the O-ring presser 17 so that the pipe 8 is stopped at the front. .
[0017]
The retainer 35 described above is attached to the rear portion of the pipe housing portion 13. Specifically, as shown in FIGS. 11 to 15, a front flange 18 and a rear flange 21 projecting radially outward over substantially the entire circumference are provided at the axially central portion and the rear end edge of the pipe housing portion 13. The retainer 35 is attached in the meantime.
[0018]
Further, when the pipe 8 is inserted at a normal depth, the bulge portion 9 is positioned between the flanges 18 and 21. (See FIG. 13). As shown in FIGS. 1 to 4, a retaining portion is provided between a rear end of the O-ring presser 17 and a front surface of the rear flange 21 in the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13 when a retainer 35 described later is mounted. A first opening 24 and a second opening 27 for projecting 43 into the insertion hole 14 are provided in communication with the insertion hole 14.
[0019]
The first opening 24 has a substantially full width from the rear end of the O-ring presser 17 to the front end surface of the rear flange 21 and opens over a predetermined angle in the circumferential direction. A rotating shaft 25 of the retainer 35 is formed at a position near one end in the circumferential direction of the first opening 24 so as to cross the outside of the first opening 24. The rotating shaft 25 continues further forward from the portion of the first opening 24 and extends to the front flange 18. Of the rotating shaft 25, the above-described extension portion serves as a stopper portion 26 that prevents the retainer 35 from rotating by contacting the retainer 35 at an attachment initial position described later.
[0020]
The second opening 27 is provided on the other end side of the first opening 24 with the reinforcing portion 32 interposed therebetween. The significance of providing the reinforcing portion 32 is that if both the openings 24 and 27 are formed continuously, the opening area becomes too large and the strength of the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13 becomes insufficient. The second opening 27 is formed at a position near the front surface of the rear flange 21 with a width approximately half that of the first opening 24 and over a predetermined angular range in the circumferential direction. The second opening 27 is provided with a detection hole 28 (described later) in communication therewith.
[0021]
Next, the retainer 35 described above plays two roles of retaining the pipe 8 and detecting half-insertion of the pipe 8. As shown in FIGS. 5 and 6, the retainer 35 is formed in a C shape with a width that fits between the flanges 18, 21 of the pipe housing portion 13, and is formed on the outer peripheral surface between the flanges 18, 21. Can be attached along.
[0022]
A bearing 36 that can be attached to the rotating shaft 25 of the pipe housing portion 13 in a state of projecting in the circumferential direction is formed in the rear half portion in the width direction on one end side in the circumferential direction of the retainer 35. The bearing 36 is formed in a C-shape that can be expanded, and can be fitted from the portion opened to the inner side of the retainer 35 to the rotating shaft 25 of the portion where the first opening 24 is installed. When the bearing 36 is fitted into the rotation shaft 25, the retainer 35 can rotate so as to approach or separate from the pipe housing portion 13 around the rotation shaft 25 in a direction orthogonal to the axial direction of the connector body 10. Yes.
[0023]
A portion adjacent to the bearing 36 on one end side of the retainer 35 is a stepped portion 46. When the retainer 35 is attached to the rotation shaft 25 and rotated in the return direction from the temporary locking position described later about the shaft center, the step portion 46 and the stopper portion 26 come into contact with each other, so that the return portion 35 is returned. The rotation in the direction is restricted, and this position (the position shown in FIG. 7) is the initial mounting position of the retainer 35.
[0024]
In addition, the retainer 35 has a temporary locking position in which the insertion of the pipe 8 is permitted within the rotation range, and a main locking position in which the pipe 8 is prevented from coming off at a position further rotated from the temporary locking position. It is held with respect to the pipe housing part 13 at one position.
[0025]
Here, the temporary locking structure of the retainer 35 will be described. The retainer 35 and the pipe housing part 13 are held by the detection claw 37 provided in the retainer 35 and the detection hole 28 provided in the pipe housing part 13 engaging with each other. In order to hold the retainer 35 in the temporary locking position, first, the retainer 35 is rotated from the initial mounting position in FIG. 7 to the right side in the figure, but although not shown in detail, the retainer 35 is moved to the temporary locking position. Before reaching, the detection claw 37 is first brought into contact with the outer peripheral surface. Therefore, when the retainer 35 is rotated toward the temporary locking position in a state where the detection claw 37 is in contact with the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13, the retainer 35 is detected while being expanded radially outward from the natural state. The claw 37 slides on the outer peripheral surface to reach the temporary locking position, and returns to the natural state with the detection claw 37 fitted in the detection hole 28.
[0026]
Now, the detection hole 28 is located on the substantially opposite side of the rotation shaft 25 with the axis of the insertion hole 14 as the center, and is provided in communication with the second opening 27 as described above. Further, as shown in FIG. 3, the detection hole 28 is cut out in a square shape from the opening edge in front of the second opening 27 to substantially the same position as the rear end edge of the O-ring presser 17. , Formed in communication with the insertion hole 14. That is, the detection hole 28 is provided at a position facing the outer peripheral surface of the bulge portion 9 inserted at a normal depth in the insertion hole 14 (see FIG. 13).
[0027]
As shown in FIGS. 7 to 10, the opening edge on the side of the main locking position among the two opening edges in the circumferential direction of the detection hole 28 is a surface along the direction orthogonal to the rotation direction of the retainer 35. A receiving surface 31 is formed. In addition, a curved surface 30 adjacent to the receiving surface 31 is formed on the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13 smoothly and continuously on the outer side of the receiving surface 31 so that the detection claw 37 is pulled out from the detection hole 28. It has become. Similarly, a tapered surface 29 is provided on the other side of the opening edge in the circumferential direction of the detection hole 28, and is formed with a gradient that induces the detection claw 37 from the radially outer side into the detection hole 28. Yes.
[0028]
On the other hand, as shown in FIG. 5, the detection claw 37 is formed so as to extend along the circumferential direction from the edge on the other end side of the retainer 35. The detection claw 37 is formed with a width from the central portion to the rear end edge in the axial direction of the retainer 35 (a width corresponding to the latter half portion of the retainer 35), and when the retainer 35 is held at the temporary locking position. The dimension of the detection claw 37 enters both the detection hole 28 and the second opening 27 (see FIG. 8).
[0029]
The tip portion of the detection claw 37 is bent slightly inward, and when the detection claw 37 enters the detection hole 28 and the second opening 27, the tip portion protrudes into the insertion hole 14 and bulges in the insertion hole 14. It is set to be located on the approach route of the part 9. At the front end portion of the detection claw 37, inclined surfaces 40 and 41 are provided for performing guidance when the detection claw 37 enters the detection hole 28 and guidance when it comes out of the detection hole 28.
[0030]
Further, since the base portion of the inclined surface 40 is bent, the bent portion 44 is locked with the hole edge of the detection hole 28, thereby preventing the retainer 35 from returning from the temporarily locked position to the initial mounting position. ing. In this state, the rotation toward the final locking position described below is also restricted.
[0031]
Specifically, the detection claw 37 is provided with a regulation surface 39 that faces the receiving surface 31 of the detection hole 28 in a state where the detection claw 37 enters the detection hole 28. Therefore, when the detection claw 37 is fitted into the detection hole 28, the regulating surface 39 and the receiving surface 31 face each other in the direction along the rotation direction of the retainer 35 and come into contact with each other in a surface contact state. Since the direction in which the detection claw 37 comes out of the detection hole 28 and the direction in which the regulating surface 39 and the receiving surface 31 are in contact with each other are orthogonal to each other, the retainer 35 is rotated toward the main locking position. Even if it tries to make it, the control surface 39 and the receiving surface 31 will contact, and the latching of the detection nail | claw 37 and the detection hole 28 is not cancelled | released.
[0032]
Next, a structure for releasing this temporary locking will be described. As described above, since the detection hole 28 corresponds to the position of the bulge portion 9 inserted to the normal depth, the detection claw 37 and the bulge portion 9 correspond to each other when the retainer 35 is in the temporary locking position. It is possible.
[0033]
The rear surface of the detection claw 37 entering the insertion hole 14 is an extrusion surface 38 that is formed in an inwardly tapered shape from the rear to the front. The gradient of the extrusion surface 38 is set so that a component force can be applied in the direction of pushing the detection claw 37 outward by contacting the bulge portion 9. Therefore, as shown in FIG. 9, when the pipe 8 is inserted to the normal depth in the insertion hole 14, the bulge portion 9 comes into contact with the pushing surface 38 of the detection claw 37, and a force in the pushing direction is further applied to the pipe 8. Then, the retainer 35 expands and deforms in the direction in which the detection claw 37 is pushed out from the detection hole 28, and the locked state between the regulation surface 39 and the receiving surface 31 is released. At this time, the detection claw 37 is pushed out from the insertion hole 14 and the edge of the detection hole 28 and the inclined surface 41 are slightly caught. Therefore, when the retainer 35 is pushed to the main locking position, the slight hooking state of the detection claw 37 is released, the detection claw 37 is brought to the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13, and the retainer 35 is locked as it is. It can be rotated to a position. Further, when the locking state between the restriction surface 39 and the receiving surface 31 is released, the inclined surface 41 of the detection claw 37 is in sliding contact with the curved surface 30 of the detection hole 28 and is directed toward the main locking position. Is smoothly operated.
[0034]
Next, the main locking structure of the retainer 35 will be described. As shown in FIGS. 1, 10, and 13, an engaging portion that protrudes radially outward at the base portion of the detection claw 37 of the retainer 35 and also serves as an operation portion that protrudes on both sides in the axial direction of the retainer 35. 42 is formed.
[0035]
On the other hand, the flanges 18 and 21 are formed with cutout portions 19 and 22 at positions corresponding to the engaging portions 42 in a state where the retainer 35 is in the temporary locking position, and both end portions of the engaging portions 42 are formed. Can be released (see FIG. 1).
[0036]
The flanges 18 and 21 are also provided with notches at positions corresponding to both ends of the engaging portion 42 in a state where the retainer 35 is in the final locking position. The engagement receiving portions 20 and 23 are matable. As shown in FIG. 10, when the engaging portion 42 is fitted into the engaging receiving portions 20 and 23, the upper surface of the engaging portion 42 and the upper inner surface of the engaging receiving portions 20 and 23 are orthogonal to the rotation direction. By engaging each other in such a manner, the operation of returning the retainer 35 from the final locking position to the temporary locking position can be restricted.
[0037]
Further, in a state where the retainer 35 is held at the main locking position, a recess 33 is provided on the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13 corresponding to the tip of the detection claw 37, and the tip of the detection claw 37 is inserted. The retainer 35 that has been in a diameter-expanded state when rotated from the temporary locking position to the final locking position can be returned to the natural state.
[0038]
Next, the retaining structure of the pipe 8 by the retainer 35 will be described. As shown in FIGS. 5 and 6, a retaining portion 43 is provided at the rear edge of the retainer 35 along the circumferential direction and inward. The overhanging length of the retaining portion 43 is set so that the retainer 35 can be brought into contact with the outer peripheral surface of the pipe 8 when the retainer 35 is mounted at the final locking position. The retaining portion 43 is fitted between the rear surface of the bulge portion 9 and the front surface of the rear flange 21 when the pipe 8 is inserted to the normal depth. That is, as shown in FIGS. 10, 12, and 14, the retaining portion 43 enters the insertion hole 14 from the first and second openings 24 and 27, and the retainer 35 is held in the final locking position. Thus, the front surface of the retaining portion 43 presses the rear surface of the bulge portion 9 so that the pipe 8 is retained. Further, in the state where the retainer 35 is in the temporary locking position (FIG. 8), the retaining portion 43 enters the both openings 24 and 27, but does not enter the insertion hole 14, and the pipe 8 It is designed not to obstruct the insertion / extraction.
[0039]
Further, the retaining portion 43 is provided with a cutout portion 45 at a portion corresponding to the reinforcing portion 32 when the retainer 35 is mounted at the final locking position, and serves as an escape from the reinforcing portion 32.
[0040]
Next, the operational effects of the embodiment configured as described above will be described. This connector is transported to the pipe 8 insertion site in a state where the retainer 35 is assembled at the temporary locking position.
[0041]
First, in order to hold the retainer 35 in the temporary locking position, the retainer 35 is rotated clockwise from the initial mounting position shown in FIG. 7 while sliding the tip of the detection claw 37 and the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13. When moved, the retainer 35 moves to the temporary locking position while being slightly expanded and deformed. 8 and 11, when the detection claw 37 enters the detection hole 28, the retainer 35 returns to the natural state, and the regulation surface 39 and the receiving surface 31 are orthogonal to the rotation direction of the retainer 35. Therefore, the rotation of the retainer 35 from the temporarily locked position to the fully locked position is restricted. Therefore, it is possible to prevent the retainer 35 from inadvertently moving to the final locking position before the pipe 8 is inserted.
[0042]
When the pipe 8 is inserted into the insertion hole 14 while the retainer 35 is held at the temporary locking position, it is detected that the bulge part 9 has entered the insertion path of the bulge part 9 in the insertion hole 14. It abuts on the pushing surface 38 of the claw 37. When the pipe 8 is further pushed into the normal depth from here, the operation of opening the detection claw 37 radially outward is guided by the bulge portion 9 being in sliding contact with the extrusion surface 38 as shown in FIG. And the contact surface 31 are released. Therefore, at this time, the retainer 35 can be rotated from the temporary locking position to the final locking position.
[0043]
However, if the pipe 8 is not inserted to the normal depth, the bulge portion 9 does not push the detection claw 37 out of the insertion hole 14, and the regulation surface 39 and the receiving surface 31 are in contact with each other. Since this is the state, the retainer 35 cannot be rotated from the temporary locking position to the final locking position. Therefore, since the temporary locking of the retainer 35 can be released only when the pipe 8 is inserted to the normal depth, the half-insertion detection of the pipe 8 is ensured.
[0044]
When the retainer 35 is released from the temporary lock and then the retainer 35 is rotated in the full lock direction, the retainer 35 expands in diameter and the inclined surface 41 of the detection claw 37 is guided by the curved surface 30 of the detection hole 28 to detect the retainer 35. It smoothly exits from the hole 28 to the outer peripheral surface of the pipe housing part 13. When further rotated, the tip of the detection claw 37 moves to the final locking position while sliding with the outer peripheral surface of the pipe housing portion 13, and the detection claw 37 is recessed as shown in FIGS. 10 and 12 to 15. 33, and when the engaging portion 42 is fitted into the engaging receiving portions 20 and 23, the retainer 35 is held at the final locking position, and the retainer 35 returns to the natural state. In this main locking position, the retaining portion 43 enters the insertion hole 14 from the first and second openings 24 and 27 and is latched with the rear surface of the bulge portion 9, so that the pipe 8 is retained. When the retainer 35 is in the final locking position, the engaging portion 42 is operated to rotate the retainer 35 in the direction of the temporary locking position and return the retainer 35 to the temporary locking position. The pipe 8 can be extracted.
[0045]
Therefore, according to the above configuration, since the temporarily locked state of the retainer 35 is released by the pipe 8 in the normally inserted state, the retainer 35 is inadvertently locked when the pipe 8 is not inserted. Can be avoided. In other words, unless the pipe 8 is inserted to the normal depth, the retainer 35 cannot be rotated to the full locking position, so that half-insertion detection of the pipe 8 can be reliably performed. In addition, since the push-out surface 38 is provided on the detection claw 37, the temporary locking of the retainer 35 can be automatically released simply by performing the insertion operation of the pipe 8, and the workability is excellent.
[0046]
<Other embodiments>
The present invention is not limited to the embodiments described with reference to the above description and drawings. For example, the following embodiments are also included in the technical scope of the present invention, and further, within the scope not departing from the gist of the invention other than the following. Various modifications can be made.
[0047]
(1) In the above-described embodiment, the retainer 35 is locked at the main locking position by the engaging portion 42 and the engagement receiving portions 20 and 23. However, the retainer 35 can be locked with the detection claw at the main locking position. By providing a simple locking structure in the pipe housing portion, the detection claw may also be used.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a connector and a pipe in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view of one side of the connector body.
FIG. 3 is a side view of the other side of the connector body.
FIG. 4 is a top view of the connector body.
FIG. 5 is a rear view of the retainer.
FIG. 6 is a front view of the retainer.
FIG. 7 is a cross-sectional view of the retainer mounted at the intended position
FIG. 8 is a cross-sectional view of the retainer held in the temporary locking position.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a state where the temporarily locked state of the retainer is released
FIG. 10 is a cross-sectional view of the retainer held in the final locking position
FIG. 11 is a longitudinal sectional view showing a state in which the retainer is held at a temporary locking position.
FIG. 12 is a rear view of the retainer held in the final locking position.
13 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
14 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG.
FIG. 15 is a side view of one side in a state where the retainer is held at the full locking position.
FIG. 16 is a perspective view of a connector body and a pipe in a conventional example.
FIG. 17 is a cross-sectional view showing a state in which the retainer is in a temporary locking position.
[Explanation of symbols]
8 ... pipe
9 ... Bulge club
10 ... Connector body
14 ... Insertion hole
25 ... Rotating shaft
28 ... Detection hole
31 ... Reception
35 ... Retainer
37 ... Detection claw
38 ... Extruded surface
39 ... Regulatory aspects

Claims

A connector for inserting and connecting a pipe in which a bulge part for retaining is formed at a position near the tip of the outer peripheral surface, the connector main body having an insertion hole into which the pipe is inserted formed along an axial direction; The connector body is attached to the connector body so as to be rotatable in a direction approaching or separating from the connector body about a rotation shaft provided along the axial direction of the connector body, and the pipe is attached to the insertion hole. In a connector consisting of a retainer that can be locked to the bulge portion at a position where it is inserted to a normal depth and can hold the pipe in a retaining state,
The retainer is set within a rotation range of the retainer with a temporary locking position that allows insertion and removal of the pipe and a final locking position that can be locked with the bulge portion and restrict the removal of the pipe. And the retainer is formed with a detection claw capable of bending outward,
On the other hand, the side surface of the connector body is provided with a detection hole that is open to communicate with the insertion hole and can be locked with the detection claw in a state where the retainer is in the temporary locking position.
When the retainer is in the temporary locking position, the detection claw protrudes from the detection hole into the insertion hole to enter the insertion path of the bulge portion, and the pipe enters the insertion hole at a normal depth. When inserted, the detection claw abuts on the bulge portion and is displaced so as to be pushed out of the insertion hole, thereby releasing the locking state between the detection claw and the detection hole, A connector characterized in that a retainer is rotatable from the temporary locking position to the final locking position.

One of the detection claw and the detection hole is provided with a restricting surface, and the other is provided with a receiving surface. The restricting surface and the receiving surface are formed to face each other in the rotation direction of the retainer. And when the retainer is in the temporary locking position, the restricting surface and the receiving surface are in contact with each other, thereby restricting the rotation of the retainer from the temporary locking position to the final locking position. The connector according to claim 1.

A component force is applied to a portion of the detection claw that protrudes into the insertion hole and is positioned on the entry path of the bulge portion in a direction in which the detection claw is pushed out of the insertion hole when the bulge portion comes into contact. The connector according to claim 1, wherein an extrusion surface having a slope is provided.