JP4249988B2 - 移動体通信の中継装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話無線機(以下、「携帯端末」)のような移動端末と、基地局とを含んでなる移動体通信システムにおいて、信号伝送用の電波の不感地帯をカバーするために設けられる中継装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、任意の場所から通話又はデータ通信を行う携帯端末が急速に普及している。携帯端末による通信を可能にする通信システムは、公衆通信網に接続された交換局と、この交換局に接続された無線基地局とを含んで構成されている。無線基地局は、サービスエリア毎に複数設けられるが、使用周波数帯が高周波帯であることから、携帯端末がトンネル内、地下街、ビル内にあるときには、電波がまったく届かないか、あるいは届きにくくなっている。そのため、このような領域に中継装置を設け、無線基地局からの電波を中継装置で増幅して再配信しているのが一般的である。このような中継装置は、例えば光ケーブル、あるいは無線通信手段を通じて無線基地局に接続されている。
【0003】
図11は、従来のこの種の中継装置の構成図である。この中継装置は、親機51と子機52とを双方向通信可能な形態で接続して構成される。無線基地局との間は、下り回線(無線基地局から携帯端末に向かう回線、以下同じ)用の入力端子32に装着された光ケーブル33と、上り回線(携帯端末から無線基地局に向かう回線、以下同じ)用の出力端子34に装着された光ケーブル35とで接続されており、親機51と子機52との間は、同軸ケーブル29で接続される場合の例を示している。
親機51は、図12のように構成されている。すなわち、光ケーブル33により伝送され、入力端子32に到達した下り回線の光強度変調信号を光電変換回路(光→電気:O/E)30で高周波信号に変換する。そして、変換された高周波信号をアンプモジュール54の低歪みアンプ(LPA)40で増幅した後、マルチプレクサ55によって上り回線の通信路と共に一つの通信路に纏め、これを同軸ケーブル29を通じて子機52へ送出する。
【0004】
子機52からは、同軸ケーブル29を通じて、上り回線系(この明細書では、上り回線の高周波信号が通過する経路を便宜上「上り回線系」と称する)の高周波信号が下り回線系(この明細書では、下り回線の高周波信号が通過する経路を便宜上「下り回線系」と称する)の通信路と共に一つの通信路に纏められて入力される。親機51は、この高周波信号を受信し、マルチプレクサ55で上り回線系を伝送する高周波信号のみを分離した後、アンプモジュール54の低雑音アンプ(LNA)41で、その高周波信号を増幅する。そして、増幅された高周波信号を光電変換回路(電気→光:E/O)31で光強度変調信号に変換し、出力端子34及びそれに装着された光ケーブル35を介して無線基地局へ送出する。
【0005】
なお、無線基地局と中継装置の間を無線で接続する無線方式もある。
図13は、無線方式による親機61の構成図である。この親機61は、下り回線系の高周波信号も上り回線系の高周波信号も、共に親機61において送受信されることになるため、アンテナ接続端62とアンプモジュール54との間にデュープレクサ23を配置し、下り回線系の高周波信号については、上り回線系の通信路と共に一つに纏められた通信路からそれを分離し、上り回線系の高周波信号については、これを下り回線系の通信路と共に一つの通信路に纏めてアンテナ63に導く。アンプモジュール54及びマルチプレクサ55については、光ケーブル方式の親機51と同じ部品となる。
【0006】
子機52は、図14に示すように、アンテナ60と高周波結合器4とを含むアンテナモジュールを備えて構成される。高周波結合器4は、所定の結合度Cに設定されており、入力端子HI、出力端子HO及び分岐・結合端子5を備えている。アンテナ60は、分岐・結合端子5に同軸ケーブル15及びアンテナ接続端16を介して接続される。
【0007】
図15は、図11における子機52の概略構成図である。子機52は、所定の子機サービスエリアに分散配置するために、図14に示した構成のものが複数設けられる。すなわち、図14に示した高周波結合器4の入力端子HIと子機側の入出力端子2とを配線用同軸ケーブル3−0により接続して初段の高周波結合器4−1とし、この高周波結合器4−1と次段の高周波結合器4−2,さらに次段の高周波結合器4−2と3段目の高周波結合器,・・・,4−nの順に、配線用ケーブル3−1,3−2,・・・,3−(n−1)により縦続接続し、各々の高周波結合器4−1,4−2,・・・,4−nの分岐・結合端子5−1,5−2,・・・,5−nに、それぞれ配線用同軸ケーブル15−1,15−2,・・・,15−n及びアンテナ接続端16−1,16−2,・・・,16−nを介してアンテナ60−1,60−2,・・・,60−nを接続している。
図中、C1は初段の高周波結合器4−1における結合度、C2は次段の高周波結合器4−2における結合度、Cnはn段目の高周波結合器4−nにおける結合度である。
【0008】
上記のように構成される中継装置の動作は、以下のようになる。
図11の親機51(又は図13の親機61)から送出された下り回線系の高周波信号は、子機側の入出力端子2に導かれ、さらに、配線用同軸ケーブル3−0を介して初段の高周波結合器4−1に入力される。その結合波は、分岐・結合端子5−1、配線用同軸ケーブル15−1及びアンテナ接続端16−1を介してアンテナ60−1から携帯端末に向けて送信される。また、後段の高周波結合器4−2,・・・,4−nを通じて他のアンテナ60−2,・・・,60−nからも送信される。
【0009】
一方、携帯端末から送信された上り回線系の高周波信号は、アンテナ60−1で受信され、アンテナ接続端16−1及び同軸ケーブル15−1を介して分岐・結合端子5−1に導かれる。この高周波信号は、結合度C1の分だけ減衰して高周波結合器4−1の主線路を伝送される。そして、同軸ケーブル3−0を介して入出力端子2から親機51に向けて送出される。他のアンテナ60−2,・・・,60−nで受信された高周波信号についても同様となる。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】
上述した従来の中継装置には、以下のような問題がある。
第1の問題は、携帯端末から送信される上り回線系の受信感度の劣化である。子機のアンテナで受信した上り回線の高周波信号が親機の入力端(図11の端子27)に到達するまで、アンテナと高周波結合器間の配線用同軸ケーブルの損失、高周波結合器の結合度およびその高周波結合器を縦続接続するために使う配線用同軸ケーブルの損失が、上り回線系の雑音として重量される。そのため、上り回線系のS/N(信号対雑音比)が劣化し、携帯端末からの受信状況によっては、無線基地局での受信感度が規定値を満たさない事態が生じる。
【0011】
第2の問題は、変調方式に対応する上り回線系の感度劣化である。
変調方式によっては、ある携帯端末からの上り回線系の高周波信号が他の携帯端末用の高周波信号に対して雑音となる。そのため、携帯端末からの送信電力をできるだけ低レベルに抑えるように制御している。その際、上述の第1の問題が障害となり、制御が不能になる場合がある。
【0012】
第3の問題は、下り回線系の送信電力制御の問題である。
親機から子機までの損失は回線設計により決定されるが、子機の配置場所によっては同軸ケーブルの長さに自由度が必要となる。その際、同軸ケーブルの損失が回線設計の範囲を逸脱した値になると、下り回線系の受信感度の劣化、受信感度の抑圧などを引き起こす。また、上述の第2の問題で説明したような変調方式においては、精度の高い送信電力制御が必要となるが、配線用同軸ケーブルの長さに自由度を与えると子機間の送信電力の偏差が大きくなり、制御が難しくなる。
【0013】
本発明は、上記の問題を解消することができる中継装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明の中継装置は、移動端末と基地局との間の通信を中継する装置であって、親機と、この親機に同軸ケーブルで接続された子機とを有する。
親機は、基地局との間の無線通信を可能にする無線通信手段と、この無線通信手段により送受信される高周波信号の同軸ケーブルによる子機との間の受け渡しを可能にする有線通信手段と、直流電力を前記同軸ケーブルを通じて子機に伝達させる伝達手段とを有し、
子機は、移動端末との間で無線通信を可能にするアンテナを接続するためのアンテナ接続端を有する無線通信手段と、親機との間で前記同軸ケーブルによる高周波信号の受け渡しを可能にする有線通信手段と、アンテナ接続端における信号特性をそれがない場合よりも高める高周波ユニットとを有し、高周波ユニットが前記親機から伝達された直流電力により動作可能になるものである。
【0015】
親機と子機とを同軸ケーブルで接続することにより、光ケーブルではできない、子機への直流電力の伝達が可能になるので、子機側で、電源を備えなくとも高周波ユニットを動作させることができる。そのため、親機に対する子機の増設が極めて容易になり、不感帯に容易に子機を設置できるようになる。また、高周波ユニットによりアンテナ接続端における高周波特性が高められるので、移動体通信の安定した中継が可能になる。ここにいう「高周波特性」には、高周波信号の雑音指数、移動端末からの信号受信時の受信感度、信号波形、高周波信号の出力レベル等がある。
【0016】
第2発明の中継装置は、移動端末と基地局との間の通信を中継する装置であって、親機と、この親機に同軸ケーブルで接続された複数の子機とを有する。
親機は、基地局との間の無線通信を可能にする無線通信手段と、この無線通信手段により送受信される高周波信号の同軸ケーブルによる複数の子機との間の受け渡しを可能にする有線通信手段と、直流電力を同軸ケーブルを通じて複数の子機に伝達させる伝達手段とを有し、
複数の子機は、それぞれ、信号伝送用の電力レベルが他の子機とほぼ同じレベルになる所定の結合度で同軸ケーブルに結合されており、
個々の子機は、移動端末との間で無線通信を可能にするアンテナを接続するためのアンテナ接続端を有する無線通信手段と、親機との間で同軸ケーブルによる高周波信号の受け渡しを可能にする有線通信手段と、アンテナ接続端における信号特性をそれがない場合よりも高める高周波ユニットとを有し、高周波ユニットが前記親機から伝達された直流電力により動作可能になるものである。
複数の子機への信号伝送用の電力レベルがほぼ同じレベルになるので、親機からは高周波信号の信号レベルを子機の事情に応じて調整する必要がなくなり、移動端末に向けた高周波信号の送信時の制御が容易になる。
【0017】
第3発明の中継装置は、移動端末と基地局との間の通信を中継する装置であって、親機と、この親機に同軸ケーブルで接続された複数の子機とを有する。
親機は、基地局との間で光通信を可能にする第1有線通信手段と、この第1有線通信手段により送受信される信号の同軸ケーブルによる複数の子機との間の受け渡しを可能にする第2有線通信手段と、直流電力を同軸ケーブルを通じて複数の子機に伝達させる伝達手段とを有し、
複数の子機は、それぞれ、信号伝送用の電力レベルが他の子機とほぼ同じレベルになる所定の結合度で同軸ケーブルに結合されており、
個々の子機は、移動端末との間で無線通信を可能にするアンテナを接続するためのアンテナ接続端を有する無線通信手段と、親機との間で同軸ケーブルによる高周波信号の受け渡しを可能にする有線通信手段と、アンテナ接続端における信号特性をそれがない場合よりも高める高周波ユニットとを有し、高周波ユニットが前記親機から伝達された直流電力により動作可能になるものである。
基地局と親機との間で光通信によって信号の送受信が行われるので、雑音を考慮することなく、安定的な有線通信が可能になる。
【0018】
第1乃至第3発明のいずれかにおいて、子機が有する高周波ユニットは、例えば、移動端末から基地局に向かう上り回線系の高周波信号を増幅するアンプと、増幅された高周波信号の不要波を除去するフィルタとが縦続接続されたものである。これらの部品は、アンプの雑音指数がFa、アンプの利得がG、フィルタの雑音指数がFf、高周波ユニットが存在しないときのアンテナの接続端からみた上り回線系の雑音指数がFoである場合、高周波ユニットを設けたときのアンテナの接続端からみた上り回線系の雑音指数Fが、下式の関係になるようにする。
F=Ff・(Fa+(2・Fo−1)/G)
このような関係の部品を設けることにより、高周波信号受信時の雑音指数が改善され、移動端末からの受信時の受信感度劣化の問題が解消される。
【0019】
第1乃至第3発明のいずれかにおいて、子機の各々が有する高周波ユニットは、例えば、基地局から移動端末に向かう下り回線系の高周波信号の信号レベルを調整可能な利得可変のアンプを含んで構成される。このアンプは、好ましくは、自己から出力される信号レベルに応じて自己の利得を自律的に制御する利得自己制御型のアンプとする。また、下り回線系の送信電力を所定値以下に制限する機能を有するものとする。これにより、子機を複数配備するときの信号送信時の制御が容易になる。
【0020】
第1又は第2発明において、親機が有する無線通信手段は、例えば、基地局との間でそれぞれ異なる周波数の高周波信号の送受信を行う複数の送受信ユニットを含んで構成されるものであり、親機が有する有線通信手段は、複数の送受信ユニットの各々から出力される下り方向の高周波信号と、複数の送受信ユニットの各々に入力する上り方向の高周波信号とを一種類の信号に統合して同軸ケーブルに導くように構成されているものである。
第3発明において、親機が有する第1有線通信手段は、基地局との間でそれぞれ異なる周波数の高周波信号の送受信を行う複数の送受信ユニットを含んで構成されるものであり、親機が有する第2有線通信手段は、複数の送受信ユニットの各々から出力される下り方向の高周波信号と、複数の送受信ユニットの各々に入力する上り方向の高周波信号とを一種類の信号に統合して前記同軸ケーブルに導くように構成されているものである。第1有線通信手段は、より具体的には、基地局との間で光ケーブルによる通信を可能にする光電変換回路を含んで構成される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、親機と複数の子機とから構成され、移動端末の一例となる携帯端末とその無線基地局との間の通信の中継を行う中継装置に適用した場合の実施形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態による親機の構成図である。ここでは、無線方式により無線基地局と接続する場合の例を挙げる。なお、図13に示した従来の親機61のものと同じ構成部品については、同一符号を付してある。
この実施形態の親機21には、下り回線系と上り回線系とで共用可能なアンテナ63を接続するためのアンテナ接続端62と、図示しない電源装置が接続される電源端子26と、子機側の入出力端子2と同軸ケーブル29により接続するための接続端27とが設けられている。
【0022】
アンテナ63で受信した、無線基地局からの高周波信号は、デュープレクサ23で、下り回線系を伝送する高周波信号(以下、「第1信号」と称する)に分離された後、アンプモジュール24の低歪みアンプ(LPA)40で増幅される。増幅された第1信号は、マルチプレクサ25で上り回線系の通信路と共に一つの通信路に纏められ、接続端27に接続された同軸ケーブル29を経て子機側に伝達される。
一方、接続端27から同軸ケーブル29を経て入力された子機群からの上り回線の高周波信号(以下、「第2信号」と称する)は、マルチプレクサ25で分離されて第2信号となり、アンプモジュール24の低雑音アンプ(LNA)41で増幅された後、デュープレクサ23で第1信号と共に1つの通信路に纏められ、アンテナ接続端62を経てアンテナ63から無線基地局に向けて送信される。
【0023】
上述のとおり、マルチプレクサ25は、下り回線系の通信路を上り回線系の通信路に纏め、これにより第1信号を子機側に伝達したり、子機側と繋がる通信路から上り回線系の通信路を分離し、これにより第2信号をアンプモジュール24へ出力するように動作する。
図2は、このマルチプレクサ25の詳細な構成図であり、下り回線系を伝送してきた第1信号は、アンプモジュール24のLPA40で増幅され、直流阻止用コンデンサ25−3及び下り回線用フィルタ25−1を通過して、接続端27に出力される。上り回線系を伝送してきた第2信号は、接続端27を通じて子機側から入力され、上り回線用フィルタ25−2及び直流阻止用コンデンサ25−4を通過してアンプモジュール24のLNA41に入力される。
第1信号及び第2信号の合成/分離を行うマルチプレクサ共通端(=接続端27)には、コイル25−5及びコンデンサ25−6により構成される直流電源用のローパスフィルタが接続されており、電源端子26から供給される直流電力が、このローパスフィルタを経て供給され、第1信号及び第2信号のような高周波信号と重畳されるようになっている。高周波信号と直流電力とを重畳させる技術自体は公知なので、その詳細な説明は省略する。
【0024】
上記のように構成される親機21との間で双方向の通信を行う子機側の構成例を図3に示す。
子機側1Aでは、入出力端子2(図1右側に示したもの)、配線用同軸ケーブル3−0,3−1,3−2,3−(n−1)及び高周波結合器4−1,4−2,・・・,4−nを介して各子機が備えるアンテナモジュール6−1,6−2,・・・,6−nが縦続接続されている。
各アンテナモジュール6−1,6−2,・・・,6−nは、分岐・結合端子5−1,5−2,5−nと、配線用同軸ケーブル15−1,15−2,・・・、15−nとを介して接続され、高周波信号は配線用同軸ケーブル15−1,15−2,・・・、15−nの芯線を通じて、また、直流電力は同軸ケーブル29及び配線用同軸ケーブル15−1,15−2,・・・、15−nの中心導体を通じて、それぞれアンテナモジュール6−1,6−2,・・・,6−nに伝達されるようになっている。
【0025】
親機21からの第1信号は、子機側1Aの入出力端子2に入力され、配線用同軸ケーブル3−0を経て高周波結合器4−1に入力される。高周波結合器4−1は、この第1信号を分岐・結合端子5−1に導く。また、配線用同軸ケーブル3−1,3−(n−1)を介して他の高周波結合器4−2,・・・,4−nに導く。
【0026】
配線用同軸ケーブル15−1及びアンテナ接続端16−1を介してアンテナモジュール6−1に入力された第1信号は、分配・統合端13を経て図下段の下り回線用の第1経路に導かれ、BPF9でフィルタリングされた後、下り回線及び上り回線で共用するアンテナ10から携帯端末に向けて送信される。
一方、携帯端末から送信され、アンテナ10で受信された第2信号は、BPF8でフィルタリングされた後、低雑音アンプ7で増幅され、分配・統合端13、アンテナ接続端16−1及び配線用同軸ケーブル15−1を介して分岐・結合端子5−1に入力される。このようにして、第1信号及び第2信号が、同軸ケーブル29,3−0,15−1を介して親機21と子機側1Aとで受け渡される。
他のアンテナモジュール6−2,・・・,6−nについても同様の動作となる。
【0027】
図1に示した親機21側のLPA40,41及び図3に示した子機側1Aのアンテナモジュール6−1,6−2,・・・,6−nの低雑音アンプ7は、それぞれFET(電界効果トランジスタ)またはバイポーラトランジスタのような能動素子を含んで構成される。これらの能動素子を動作可能にする電源は、マルチプレクサ25において高周波信号に重畳された直流電力により得られる。
【0028】
図3に示されるように、子機側1Aに複数の子機が縦続接続されている場合、下り回線系の送信電力は、すべての子機に対して一定とするのが望ましい。そこで、本実施形態では、高周波結合器4−1、4−2,・・・,4−nにおける各子機との結合度Ciを、それぞれ配線用同軸ケーブル3−0,3−1,3−2,・・・,3−(n−1)、15−1,15−2,・・・、15−nの引き回し長等に応じて、独自の値に設定する。すなわち、高周波結合器4−1、4−2,・・・,4−nの分岐・結合端子5−i(i=1、2、…n)の下り回線系の送信電力をすべての子機に対して一定とするために、配線用同軸ケーブルの損失ないし子機の数等を、(1)式および(2)式の関係を満たすように決める。
【0029】
Pi=di(1−i・Pb) ・・・(1)
但し、i=0,1,2,・・・,(n−1)
Ci+1=Pb/Pi ・・・(2)
但し、i=0,1,2,・・・,(n−1)
【0030】
上記の各式においてPiは各高周波結合器4−1、4−2,・・・,4−nの主線路に入力される電力、Pbは結合端5−i(i=1、2、…n)の電力、diは配線用同軸ケーブル3−0〜3−(n−1)の損失である。
このようにして各子機に下り回線系の送信電力を配分した場合、アンテナ10から送出される電力は、配線用同軸ケーブル15−1〜15−nの長さの偏差だけに依存することになるので、分散配置する際の同軸ケーブル配線長を考慮すれば、何等の問題を生じさせることなく、すべての子機に対してほぼ同レベルの送信電力を供給することができる。
【0031】
上り回線系における受信感度は、上り回線系のアンテナ直下における雑音指数に大きく影響される。本実施形態では、アンテナモジュール6−1,6−2,6−nの各々の上り回線系の通信路に高周波ユニット(BPF8及び低雑音アンプ7)を挿入接続することで、著しく改善される。すなわち、利得Gと雑音指数がFaの低雑音アンプ7と、雑音指数がFfのBPF8を含む高周波ユニットを図3のように配備することで、それが存在しない場合に比べて、雑音指数が大きく改善される。以下、このことを図4及び図5を参照して説明する。
図4は、上り回線系におけるアンテナモジュール(例えば6−1、図4では、符号のサフィックスを省略している)の各部の雑音指数を示している。アンテナ接続端16から入出力端子2側を見た雑音指数Foは、高周波ユニット(BPF8及び低雑音アンプ7)を設けない場合のアンテナ直下の雑音指数、すなわち、図5における端子17における雑音指数と同一値である。
本実施形態の場合のアンテナ直下の端子17における上り回線の雑音指数Fは、(3)式で示す値に近似される。
F=Ff・(Fa+(2・Fo−1)/G) ・・・(3)
なお、(3)式では、雑音指数を真数で表現しているが、対数で表現することもできる。
【0032】
ごく一般的な構成の中継装置の場合、雑音指数Foは、30dB(真数では1000)程度である。電力分配器13は、上り回線系に対して損失3dBとなり、雑音指数が3dB(真数では2)増加する。従って、上り回線系の低雑音アンプ7の出力端における雑音指数は2Foで33dB(真数では2000)となる。雑音指数2Foが、雑音指数がFaで利得がGの低雑音アンプ7を介在させることで、その低雑音アンプ7の入力端でFa+(2・Fo−1)/Gとなる。このこと自体はよく知られているので、ここでは説明を省く。
Faが2dB(真数では1.58)、Gが30dB(真数では1000)とすると、10log(Fa+(2・Fo−1)/G)=5.5dB(真数では3.59)になる。
従って、雑音指数Fは、BPF8の損失Ffが1dBのときに6.5dB(真数では4.5)となる。
【0033】
このように、雑音指数Fは、高周波ユニットを設けない場合(30dB)に比べて6.5dBにまで改善される。上り回線系の雑音指数が改善されるということは、上り回線系の雑音電力密度が低減されるということと等価なので、周知の熱雑音(KTB雑音:Kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Bは帯域幅)を評価することで、その改善度がわかる。
【0034】
具体的に説明すると、以下のようになる。
上り回線系の雑音電力密度Pfは、上り回線系全体の利得をGsとすると、1Hzあたりの熱雑音にほぼ近似できるので、(4)式で表すことができる。
Pf=−174+F+Gs (dBm/Hz) ・・・(4)
本実施形態の中継装置の場合、雑音指数Fが6.5dBなので、利得Gsが30dBとすると、以下のようになる。
Pf=−174+6.5+30=−137.5 (dBm/Hz)
これに対して、同一条件下での従来のアンテナモジュールによる雑音電力密度は、以下のようになる。
Pf=−174+30+30=−114 (dBm/Hz)
【0035】
このように、本実施形態のように、アンテナモジュールの上り回線系に高周波ユニットを挿入することで、23.5dBも雑音電力密度が低い、つまり受信感度が23.5dB改善されることがわかる。これにより、上り回線系の信号対雑音比(S/N比)が大幅に改善され、従来、問題になっていた感度劣化による通信障害が回避される。
【0036】
また、親機21から子機側1Aのアンテナモジュール6−1,6−2,・・・,6−nに同軸ケーブル29等を通じて直流電力を供給し、これを低雑音アンプ7の電源として使用するようにしたので、子機(アンテナモジュール)側で電源を用意する必要がなくなり、子機(アンテナモジュール)の増設が容易になる。そのため、例えばビル内で不感帯が生じたときに、その不感帯に子機(アンテナモジュール)を設け、その子機と親機21とを同軸ケーブルで接続することにより、不感帯の解消を図ることができる。
なお、この実施形態では、親機21から子機側1Aに同軸ケーブル29等で直流電力を供給する点に一つの特徴があるため、この直流電力によって動作が可能になる高周波ユニットは、低雑音アンプ7に限らず、信号波形の歪みを抑制する回路ないし素子、その他の高周波特性を改善するための回路ないし素子を含む高周波ユニットの場合もよい。
【0037】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、親機21は第1実施形態のものと同じで、子機の構成のみを変更したものである。
この第2実施形態による子機側の構成例を図6に示す。
第1実施形態との差異は、アンテナモジュール6−1の下り回線系に、利得可変のアンプ12を配置した点である。この動作を図7の部分拡大図(符号のサフィックス省略)を参照して説明する。
【0038】
親機21からの第1信号は、子機側1Bの入出力端子2、高周波結合器4−1、分岐・結合端子5−1、配線用同軸ケーブル15−1を経て、分配・統合端13に到達する。そして、分配・統合端13でその経路が下り回線系の第2経路に分離され、アンプ12で増幅され、BPF9でフィルタリングされた後、アンテナ10から携帯端末に向けて送信される。
アンプ12は、自己の出力信号の信号レベルを検出する検出回路12aと、信号レベルの比較を行う比較器12bとを有し、検出回路12aで検出した検出レベルを比較器12bで所定の基準レベルと比較し、比較結果に基づいて増幅用トランジスタのゲート電圧を制御して利得を可変にする。比較器12bにおける基準レベルを予め設定しておくことにより、アンテナ10から携帯端末に向けた送信出力を自律的に制御することができる(自己制御)。このような仕組みにより、配線用同軸ケーブル15等の長さに起因する下り回線系の送信電力の偏差を抑圧することができる。
なお、アンプ12の電源もまた、上り回線系の低雑音アンプ7等と同様に、親機21のマルチプレクサ25から同軸ケーブル29,3−1,15−1を通じて伝達された直流電力を用いることができる。
他のアンテナモジュール6−2,・・・,6−nについても同様の動作となる。
【0039】
このように、第2実施形態では、下り回線系のアンテナ直下に、BPF9と利得可変機能を有するアンプ12とを配備し、さらに、このアンプ12の出力電力を検出回路12aの検出信号によって自己制御するようにしたので、アンプ12の最大利得を制限する機能を持たせることができる。同軸ケーブル長に依存する下り回線系の送信電力の偏差は、個々の子機のアンプ利得を調整することにより改善することができる。アンプ12に利得可変の機能を持たせることにより、同軸ケーブル損失を補償することができるので、設置場所の自由度が増すほか、他局への干渉波対策が可能になる。
【0040】
<第3実施形態>
図8は、無線基地局との間で、無線通信によらず、光ケーブルによる有線通信により行う場合の親機の構成図である。
この親機21Bは、下り回線系については、光ケーブル33を伝送してきた光信号を入力するための入力端子32と、入力された光信号を上記の第1信号に変換(光→電気:O/E)し、この第1信号をアンプモジュール24に導く光電変換回路30とを備えて構成される。上り回線系については、アンプモジュール24から出力された第2信号を光信号に変換する光電変換回路(電気→光:E/O)31と、この光信号を光ケーブル35に導くための出力端子34とを備えて構成される。
【0041】
アンプモジュール24、マルチプレクサ25、電源端子26及び接続端27は、図1に示した第1実施形態による親機21のものと同じである。
光ケーブル33,35を使用することから、第1実施形態において用いた親機21に比べて伝送信号のレベルが安定し、ノイズ成分も著しく低減させることができる利点がある。また、光ケーブル方式を採用している従来の親機51との比較では、マルチプレクサ25に電源端子26から直流電力を供給し、この直流電力を同軸ケーブルを通じて子機側の高周波ユニットに伝達することから、給電のための配線が不要になる利点がある。
【0042】
<第4実施形態>
第1乃至第3実施形態では、単一の周波数帯を用いた場合の中継装置の例を示したものであるが、複数の周波数帯での使用に対応する構成を採用することもできる。
例えば図9は、無線基地局との間で無線方式により通信を行う親機の構成図である。この親機21Cは、800MHz帯の送受信ユニットであるデュープレクサ23−1及びアンプモジュール24−1、1.5GHz帯の送受信ユニットであるデュープレクサ23−2及びアンプモジュール24−2、2GHz帯の送受信ユニットであるデュープレクサ23−3及びアンプモジュール24−3を有し、これらの送受信ユニットがマルチプレクサ25に対して並列に接続されている。デュープレクサ23−1には、アンテナ接続端72−1を通じて800MHz帯のアンテナ73−1が接続されており、デュープレクサ23−2には、アンテナ接続端72−2を通じて1.5GHz帯のアンテナ73−2が接続されており、デュープレクサ23−3には、アンテナ接続端72−3を通じて2GHz帯のアンテナ73−3が接続されている。
各周波数帯の送受信ユニットにおける動作は、単一周波数帯のものと同様である。マルチプレクサ25は、これらの送受信ユニットのいずれかと子機側とで第1信号と第2信号の受け渡し及び直流電力の伝達とを行う。
この図9の親機21Cの無線通信手段の部分を光ケーブル33,35を用いた有線通信手段に変更したのが図10による親機21Dである。
【0043】
以上、複数の実施形態により本発明の中継装置を説明したが、本発明の範囲は、上述した実施形態の例に限定されるものではない。例えば、上記の各実施形態では、1つの親機に対して複数の子機が接続される場合について説明したが、1つの親機に対して1つの子機を接続して中継装置を構成してもよい。また、親機と子機とを区別することなく、1つの筐体に親機と子機の機能を同梱してもよい。また、アンテナモジュール又はアンテナとの接続端のみを親機から離れた部位に複数配備し、これらの接続端と親機とを接続して中継装置を構成することも、本発明によれば可能である。
さらに、基地局との双方向通信の際に中継を要する移動端末であれば、本発明を適用することができるので、中継の対象となる移動端末は、携帯端末に限定されず、携帯性のパーソナルコンピュータのようなものであってもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の中継装置は、各々の子機が、サービルエリアに存する移動端末との間で無線通信を行う際に、アンテナ接続端における信号特性を高周波ユニットで改善するようにしたので、移動端末が移動することによって生じる通信障害を解消し、安定的な移動体通信を継続させることができる。
また、高周波ユニットの電源を同軸ケーブルを通じて親機から伝達するようにしたので、子機側に電源を用意しておく必要がなく、同軸ケーブルの敷設だけで子機を設置することができるので、子機の増設が低コストで実現できるようになる。
また、子機の増設の際の同軸ケーブルの長さの自由度が増すので、受信感度の劣化、受信感度の抑圧などを抑制することができる。同軸ケーブルの長さの自由度が増すことから、子機間の送信電力の偏差を低減させることもでき、精度の高い送信電力制御を容易に行えるようになった。
さらに、以上の効果が複数の周波数帯においても得られることから、子機側の広帯域化も可能になり、汎用性の高い通信システムの構築に貢献することができる。
このように、簡易且つ低廉な仕組みでありながら、本発明の効果には絶大なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における無線方式による中継装置の親機の構成図。
【図2】親機が備えるマルチプレクサの構成図。
【図3】第1実施形態における子機側の構成図。
【図4】第1実施形態によるアンテナモジュールの部分拡大図。
【図5】従来品によるアンテナモジュールの部分拡大図。
【図6】本発明の第2実施形態による子機側の構成図。
【図7】第2実施形態によるアンテナモジュールの部分拡大図。
【図8】本発明の第4実施形態による親機(光ケーブル方式)の構成図。
【図9】本発明の第4実施形態による3周波数帯共用の親機(無線方式)の構成図。
【図10】本発明の第4実施形態による3周波数帯共用の親機(光ケーブル方式)の構成図。
【図11】光ケーブル方式による従来の無線基地局と中継装置との関係を示した図。
【図12】光ケーブル方式による従来の中継装置における親機の構成図。
【図13】無線方式による従来の親機の構成図。
【図14】無線方式による従来のアンテナモジュールの部分拡大図。
【図15】無線方式による従来の中継装置の子機側の構成図。
【符号の説明】
1A,1B 子機側
2 入出力端子
3−0〜(n−1),15−1〜n,29 同軸ケーブル
4−1〜n 高周波結合器
5−1〜n 分配・結合端子
6−1〜n アンテナモジュール
7 子機の低雑音アンプ
8,9 BPF
10,60,63,73 アンテナ
12 利得可変のアンプ
12a 検出回路
12b 比較器
16−1〜n,72−1〜3 アンテナ接続端
17,27 接続端
21,21B,21C,21D,51,61 親機
23 デュープレクサ
24,54 アンプモジュール
25,55 マルチプレクサ
26 電源端子
30,30−1〜3,31,31−1〜3 光電変換回路
32 光ケーブル用入力端子
34 光ケーブル用出力端子
33,35 光ケーブル
40 低歪みアンプ(LPA)
41 親機の低雑音アンプ(LNA)
HI 高周波結合器の入力端子
HO 高周波結合器の出力端子

Claims (8)

  1. 移動端末と基地局との間の通信を中継する装置であって、
    親機と、この親機に同軸ケーブルで接続された子機とを有し、
    前記親機は、
    前記基地局との間の無線通信を可能にする無線通信手段と、
    この無線通信手段により送受信される高周波信号の前記同軸ケーブルによる前記子機との間の受け渡しを可能にする有線通信手段と、
    直流電力を前記同軸ケーブルを通じて前記子機に伝達させる伝達手段とを有し、
    前記子機は、
    前記移動端末との間で無線通信を可能にするアンテナを接続するためのアンテナ接続端を有する無線通信手段と、
    前記親機との間で前記同軸ケーブルによる高周波信号の受け渡しを可能にする有線通信手段と、
    前記移動端末から前記基地局に向かう高周波信号の不要波を除去するバンドパスフィルタ及び不要波が除去された高周波信号を低雑音で増幅する低雑音アンプとが縦続接続された上り回線系と、前記基地局から前記移動端末に向かう高周波信号の信号レベルを、自己から出力される信号レベルに応じて自己の利得を自律的に制御して調整可能な利得可変のアンプを含む下り回線系とを備え、前記上り回線系と前記下り回線系とが同一の配線用同軸ケーブルにより前記有線通信手段に接続された、前記低雑音アンプにより前記アンテナ接続端における信号特性をそれがない場合よりも高める高周波ユニットとを有し、
    前記高周波ユニットが前記親機から伝達された直流電力により動作可能になるものである、
    移動体通信の中継装置。
  2. 移動端末と基地局との間の通信を中継する装置であって、
    親機と、この親機に同軸ケーブルで接続された複数の子機とを有し、
    前記親機は、
    前記基地局との間の無線通信を可能にする無線通信手段と、
    この無線通信手段により送受信される高周波信号の前記同軸ケーブルによる前記複数の子機との間の受け渡しを可能にする有線通信手段と、
    直流電力を前記同軸ケーブルを通じて前記複数の子機に伝達させる伝達手段とを有し、
    前記複数の子機は、それぞれ、信号伝送用の電力レベルが他の子機とほぼ同じレベルになる所定の結合度で前記同軸ケーブルに結合されており、
    個々の子機は、
    前記移動端末との間の無線通信を可能にするアンテナを接続するためのアンテナ接続端を有する無線通信手段と、
    前記親機との間で前記同軸ケーブルによる高周波信号の受け渡しを可能にする有線通信手段と、
    前記移動端末から前記基地局に向かう高周波信号の不要波を除去するバンドパスフィルタ及び不要波が除去された高周波信号を低雑音で増幅する低雑音アンプとが縦続接続された上り回線系と、前記基地局から前記移動端末に向かう高周波信号の信号レベルを、自己から出力される信号レベルに応じて自己の利得を自律的に制御して調整可能な利得可変のアンプを含む下り回線系とを備え、前記上り回線系と前記下り回線系とが同一の配線用同軸ケーブルにより前記有線通信手段に接続された、前記低雑音アンプにより前記アンテナ接続端における信号特性をそれがない場合よりも高める高周波ユニットとを有し、
    前記高周波ユニットが前記親機から伝達された直流電力により動作可能になるものである、
    移動体通信の中継装置。
  3. 移動端末と基地局との間の通信を中継する装置であって、
    親機と、この親機に同軸ケーブルで接続された複数の子機とを有し、
    前記親機は、
    前記基地局との間で光通信を可能にする第1有線通信手段と、
    この第1有線通信手段により送受信される信号の前記同軸ケーブルによる前記複数の子機との間の受け渡しを可能にする第2有線通信手段と、
    直流電力を前記同軸ケーブルを通じて前記複数の子機に伝達させる伝達手段とを有し、
    前記複数の子機は、それぞれ、信号伝送用の電力レベルが他の子機とほぼ同じレベルになる所定の結合度で前記同軸ケーブルに結合されており、
    個々の子機は、
    前記移動端末との間で無線通信を可能にするアンテナを接続するためのアンテナ接続端を有する無線通信手段と、
    前記親機との間で前記同軸ケーブルによる高周波信号の受け渡しを可能にする有線通信手段と、
    前記移動端末から前記基地局に向かう高周波信号の不要波を除去するバンドパスフィルタ及び不要波が除去された高周波信号を低雑音で増幅する低雑音アンプとが縦続接続された上り回線系と、前記基地局から前記移動端末に向かう高周波信号の信号レベルを、自己から出力される信号レベルに応じて自己の利得を自律的に制御して調整可能な利得可変のアンプを含む下り回線系とを備え、前記上り回線系と前記下り回線系とが同一の配線用同軸ケーブルにより前記有線通信手段に接続された、前記低雑音アンプにより前記アンテナ接続端における信号特性をそれがない場合よりも高める高周波ユニットとを有し、
    前記高周波ユニットが前記親機から伝達された直流電力により動作可能になるものである、
    移動体通信の中継装置。
  4. 前記低雑音アンプの雑音指数がFa、前記低雑音アンプの利得がG、前記バンドパスフィルタの雑音指数がFf、前記高周波ユニットが存在しないときのアンテナの接続端からみた上り回線系の雑音指数がFoである場合、前記高周波ユニットを設けたときの前記アンテナの接続端からみた上り回線系の雑音指数Fが、下式の関係にある、
    請求項1、2又は3記載の中継装置。
    F=Ff・(Fa+(2・Fo−1)/G)
  5. 前記利得可変のアンプが、下り回線系の送信電力を所定値以下に制限する機能を有する、
    請求項1、2又は3記載の中継装置。
  6. 前記親機が有する無線通信手段は、前記基地局との間でそれぞれ異なる周波数の高周波信号の送受信を行う複数の送受信ユニットを含んで構成されるものであり、
    前記親機が有する有線通信手段は、前記複数の送受信ユニットの各々から出力される下り方向の高周波信号と、前記複数の送受信ユニットの各々に入力する上り方向の高周波信号とを一種類の信号に統合して前記同軸ケーブルに導くように構成されている、
    請求項1又は2記載の中継装置。
  7. 前記親機が有する第1有線通信手段は、前記基地局との間でそれぞれ異なる周波数の高周波信号の送受信を行う複数の送受信ユニットを含んで構成されるものであり、
    前記親機が有する第2有線通信手段は、前記複数の送受信ユニットの各々から出力される下り方向の高周波信号と、前記複数の送受信ユニットの各々に入力する上り方向の高周波信号とを一種類の信号に統合して前記同軸ケーブルに導くように構成されている、
    請求項3記載の中継装置。
  8. 前記第1有線通信手段が、前記基地局との間で光ケーブルによる通信を可能にする光電変換回路を含んで構成されている、
    請求項記載の中継装置。
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