JP4249395B2 - シアノアクリル酸エステル組成物を無菌化する方法 - Google Patents

シアノアクリル酸エステル組成物を無菌化する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シアノアクリル酸エステルプレポリマー組成物を、該プレポリマーが、無菌化後に重合可能な(非ゲル化)形態を維持する条件下で、無菌化するための方法に向けられる。本発明の方法は、一部にE-ビーム無菌化法を使用する。
【0002】
参考文献
以下の特許出願及び特許は、上付きの数字で本出願において引用され及び/または参照される。
【参考文献1】
Figure 0004249395
Figure 0004249395
【0003】
上述の特許出願及び特許の全ては、それぞれ個々の文献、特許出願または特許が、完全に参考として特別に且つ個々的に取り込まれるように示されるのと同程度に、ここに完全に参考として取り込まれる。
【0004】
【従来の技術】
シアノアクリル酸エステルを含む組成物は、各種のヒトの医療用の使用に適した接着特性を有すると開示されている。上記使用は例えば、術後の切開部の真皮層を縫合する際の縫合糸またはステープルの代わり若しくは附属物としての使用;止血鉗子としての使用;皮膚表面の小さな縫合不可能な傷の被覆における使用;皮膚表面と、テープ、補綴器具、ギブス等といった人工的器具の間の摩擦から生じる皮膚表面の刺激の抑制における使用;並びに外科的なインサイズドレープのin situ形成における使用を含む1-6,11
【0005】
各場合において、哺乳動物の皮膚に局所的に適用された場合、シアノアクリル酸エステルは迅速に、典型的には一分以内に重合し、皮膚に強力に接着する密着性、接着性、重合性被膜を形成する。
【0006】
上記の使用について示唆されているシアノアクリル酸エステルは、以下の構造を含む:
【0007】
【化5】
Figure 0004249395
【0008】
式中、Rはアルキル若しくは他の適切な置換基である。上記シアノアクリル酸エステルは、例えば米国特許第3,527,224号;第3,591,676号;第3,667,472号;第3,995,641号;第4,035,334号;並びに第4,650,826号に開示されている1,2,7-10
【0009】
シアノアクリル酸エステル組成物の数多くの医療用の使用に関して、これらの組成物の無菌化形態は、特に有益であろう。実際、もし無菌化の際に、無菌化組成物を迅速に移せるように、無菌化法がパッケージ製品に対して実施されるのであれば、それは特に望ましいであろう。それによって、パッケージ製品の無菌化は、パッケージ工程の間に細菌の混在を再び導くことを妨げるであろう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シアノアクリル酸エステル組成物に適用する場合、従来の無菌化法は、しばしば不適切であり、非所望の結果に苦しんでいる。例えば、使用される選択された無菌化法が、シアノアクリル酸エステルの重合を引き起こさないことが必須であり、従って、高温の熱若しくはスチームでの無菌化法は望ましくないが、Dimiter20は、これらの組成物に対して少なくとも160℃の加熱無菌化温度の使用を報告している。同様に、無菌化がパッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物について実施される場合、選択される無菌化法は、パッケージング材料に浸透することができなければならず、シアノアクリル酸エステル組成物を含むパッケージの完全な内部を無菌化しなければならない。
【0011】
実際上、Stehlik12は、室温でのスチーム無菌化、加熱無菌化、気体処理、無菌化濾過、及びイオン化放射線のような通常の無菌化方法は、これらの方法が、シアノアクリル酸エステルの重合を導き、接着剤としての使用に不適切な固体組成物を生ずるため、許容できないと記載している。Stehlikは、シアノアクリル酸エステル組成物の無菌化は、好ましくは非常に低温(実施例において−196℃と−80℃が開示されている)で該組成物を凍結することによって該組成物を初めに固化し、次いで凍結し固化した組成物をγ-イオン化放射線にさらすことにより達成できると開示を続けている。この参考文献において、例えば1.5MradのCo60γ-放射線の放射量が、細菌のスポアを殺菌するものとして開示された。
【0012】
しかしながら、シアノアクリル酸エステル組成物の固化を達成するための低温の使用は、工業的なスケールでの製造については実用的ではないことは明らかである。
【0013】
McDonnell等13もまた、ほとんどの無菌化法は不適切であり、またはシアノアクリル酸エステル組成物、特にパッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物に対する適用性についての重大な制限に苦しんでいることを記載する。実際に、それらの参考文献は、電子ビーム(E-ビーム)をさらすことを介する無菌化は、E-ビームアクセレーターが比較的低い浸透能しか有さず、パッケージの外側表面を無菌化することにしか有効ではないであろうために許容できないことを開示する。次いでMcDonnell等は、室温で該組成物に照射される非常に多量のγ-照射(少なくとも2.5mRad)を使用する無菌化法を記載する。
【0014】
しかしながら、多量の顕著に浸透するγ放射線は、製剤に変化を引き起こし、これらの変化を最小化する試みが、非常に高濃度の阻害剤の添加を必要とする。上記高濃度の阻害剤は、混合物の毒性を増大し、γ放射線によって形成される毒性副産物を増大する。無菌化を効果的にするための多量の毒性γ放射線の使用は、この放射線に長期間さらされる使用者の安全性の問題を生ずる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(発明の概要)
本発明は、シアノアクリル酸エステル組成物を無菌化する方法に関する。具体的には本発明は、パッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物は、慎重に制御された条件下で、室温条件でのE-ビーム照射を使用して無菌化することができるという、新規な、そして予期せぬ結果に関する。更に、E-ビーム照射は、この照射に長期間暴露される作業者の健康上の危険を顕著に低減し、過剰量の阻害剤の必要性を低減し、そしてE-ビーム照射の使用は、ガンマ照射と比較して産物の分解のレベルを低減するものと考えられる。
【0016】
具体的な観点においては、平均かさ密度が約0.2g/cm3を越えるパッケージングエレメントを含む物質とカップリングした、十分なエネルギーのE-ビーム源を採用することにより、パッケージ及びその中のシアノアクリル酸エステル組成物を無菌化することが可能になることを発見した。好ましいE-ビームの用量は、約5乃至50kGray、好ましくは約15乃至20kGrayである。この結果は、従来技術が、E-ビーム照射はシアノアクリル酸エステル組成物の無菌化には不適切であると教示している観点において、非常に驚くべきものである。
【0017】
従ってこの方法の一の観点において、本発明は、重合可能な、無菌の、シアノアクリル酸エステル組成物をパッケージングエレメント中に調製する方法であって、当該方法は、
(a)パッケージングエレメントを選択する工程;
(b)重合可能なシアノアクリル酸エステルを含むシアノアクリル酸エステル組成物を、上記の(a)で選択したパッケージングエレメントへ添加する工程;そして
(c)上記の(b)で形成された当該パッケージングエレメントを、少なくとも5μキューリー/cm2の初期フルエンスに維持されたE-ビーム照射の十分な用量に暴露して、当該パッケージングエレメント、及びその中の当該シアノアクリル酸エステル組成物を、当該組成物をゲル化することなく無菌化する工程;
を含み、
当該パッケージングエレメントを含む物質の平均かさ密度が、約0.2g/cm3未満である方法に関する。
【0018】
好ましい態様において、当該重合可能なシアノアクリル酸エステルは、シアノアクリル酸エステルの重合可能な単量体又は反応性のオリゴマーである。このような単量体及び反応性オリゴマーは場合により、本願で単に「ポリマー」と呼び、そして、単量体の形態においては、好ましくは式Iにより表される:
【0019】
【化6】
Figure 0004249395
【0020】
[式中、
Rは、以下よりなる群より選択される:
1乃至10の炭素原子を有するアルキル、
2乃至10の炭素原子を有するアルケニル、
5乃至8の炭素原子を有するシクロアルキル基、
フェニル、
2-エトキシエチル、
3-メトキシブチル、及び
下記式の置換基:
【0021】
【化7】
Figure 0004249395
【0022】
[式中、
R’のそれぞれは独立に、以下よりなる群より選択される:
水素及びメチル、そして
R’’は、以下よりなる群より選択される:
1乃至6の炭素原子を有するアルキル、
2乃至6の炭素原子を有するアルケニル、
2乃至6の炭素原子を有するアルキニル、
3乃至8の炭素原子を有するシクロアルキル、
ベンジル、メチルベンジル、及びフェニルエチルからなる群より選択されるアラルキル、
フェニル、及び
ヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ニトロ、1乃至4の炭素原子を有するアルキル、及び1乃至4の炭素原子を有するアルコキシからなる群より選択される1乃至3の置換基で置換されたフェニル]]。
【0023】
より好ましくは、式Iのシアノアクリル酸エステルにおいては、Rは2乃至10の炭素原子を有するアルキル、そして更により好ましくは4乃至8の炭素原子を有するアルキルである。更により好ましくは、Rはブチル、ペンチル、又はオクチルであり、そして最も好ましくは、Rはn-ブチルである。
【0024】
他の好ましい態様においては、E-ビーム無菌化前に、パッケージングエレメントへ添加された当該シアノアクリル酸エステル組成物は、当該シアノアクリル酸エステルの重合を阻害するための、生物的適合性酸重合阻害剤及び生物的適合性フリーラジカル重合阻害剤の混合物の有効量、並びに生物的適合性可塑剤の有効量を含むように調製される。
【0025】
重合阻害剤の好ましい混合物は、生物的適合性酸重合阻害剤、例えば二酸化硫黄、氷酢酸(glacial acid acid)、及び他の周知の酸重合阻害剤、並びに生物的適合性フリーラジカル重合阻害剤(ヒドロキノン、及び束縛フェノール(hindered phenols)(例えば、4-メトキシフェノール)を含む)である。酸重合阻害剤は好ましくは、組成物の全重量に基づいて、約50乃至1000ppm、より好ましくは約50乃至500ppm、そして更により好ましくは約200乃至500ppmで好適に使用されるSO2である。フリーラジカル阻害剤は好ましくは、好適には約50乃至250ppm、そしてより好ましくは約150ppmの濃度で使用されるヒドロキノンである。特に好ましい態様においては、当該重合阻害剤は、ほ乳類の皮膚に対して毒性又は刺激性であるか、又は未成熟重合を引き起こすか、又はシアノアクリル酸エステル組成物の重合を防ぐ、E-ビーム露出による産物の分解物を形成しないようにして選択される。
【0026】
好ましい生物的適合性可塑剤は、得られるポリマー性シアノアクリル酸エステル膜の柔軟性を促進するのに十分な量で使用される、フタル酸ジオクチル、及び/又はクエン酸アセチルトリ-n-ブチルである。特に好ましい態様においてはまた、ほ乳類の皮膚に対して毒性又は刺激性であるか、又は未成熟重合を引き起こすか、又はシアノアクリル酸エステル組成物の重合を防ぐ、E-ビーム露出による産物の分解物を形成しないようにして選択される。
【0027】
別の好ましい態様においては、当該シアノアクリル酸エステル組成物は更に、適合性抗菌剤、更により好ましくはヨード分子と生物的適合性ポリマーとの、抗菌性複合体を含む。このような複合体には、E-ビーム無菌化前に当該シアノアクリル酸エステル組成物と混合するか、又は両成分がともにE-ビーム照射により無菌化されるようにパッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物中に分離成分として(例えば、二成分システム)含めることができる、商業的に入手可能なポビドンヨードが含まれる。
【0028】
本発明は当該方法の別の態様において、前記の方法が、
(a)パッケージングエレメントを選択する工程;
(b)シアノアクリル酸エステル組成物を、上記の(a)で選択したパッケージングエレメントへ添加する工程であって、当該シアノアクリル酸エステル組成物は、
(i)重合可能なシアノアクリル酸エステルであって、その単量体の形態におて、下記式IIにより表されるもの:

【0029】
【化8】
Figure 0004249395
【0030】
(ii)約50乃至500ppmのSO2
(iii)約50乃至250ppmのフリーラジカル阻害剤;
(iv)組成物の全重量に対して約10乃至30重量%の生物的適合性可塑剤;
を含む;及び
(c)上記の(b)で形成された当該パッケージングエレメントを少なくとも5μキューリー/cm2の初期フルエンスに維持されたE-ビーム照射の十分な用量に暴露して、当該パッケージングエレメント、及びその中の当該シアノアクリル酸エステル組成物を、当該組成物をゲル化することなく無菌化する工程;
を含み、
パッケージングエレメントを含む物質の平均かさ密度が、約0.2g/cm3未満であることを特徴とする重合可能な、無菌の、シアノアクリル酸エステル組成物をパッケージングエレメント中に調製する方法に関する。
【0031】
当該方法の更に別の態様において本発明は、
前記の方法が、
(a)充填後に熱封着するように構成された首部を有するアンプル形態のパッケージングエレメントを選択する工程;
(b)当該アンプルを、十分な量の殺菌剤へ暴露して、当該アンプルの汚染微生物数のレベルを低減する工程;
(c)シアノアクリル酸エステル組成物であって、
(i)重合可能なシアノアクリル酸エステルであって、単量体の形態において、下記式IIにより表されるもの:
【0032】
【化9】
Figure 0004249395
【0033】
(ii)約50乃至500ppmのSO2;
(iii)約50乃至250ppmのフリーラジカル阻害剤;
(iv)組成物の全重量に対して約10乃至30重量%の生物的適合性可塑剤;
を含むものを選択する工程;
(d)最大孔径が約1ミクロン未満のバイオフィルターで、当該シアノアクリル酸エステル組成物をろ過する工程;
(e)濾過したシアノアクリル酸エステル組成物を、上記(b)で調製したアンプルへ添加する工程;
(f)(e)で調製したアンプルを、当該アンプルの首部を熱封着して密封する工程;
(g)上記の(f)で産生したアンプルを、アンプルの組にする工程;
(h)上記の(g)で形成したアンプルの組を、第二の密封手段で密封して、当該アンプルの組を含むパッケージングエレメントを形成する工程;そして、
(i)上記の(h)で形成されたパッケージングエレメントを少なくとも5μキューリー/cm2の初期フルエンスに維持されたE-ビーム照射の十分な用量に暴露して、パッケージングエレメント及びその中のシアノアクリル酸エステル組成物の両方を、当該組成物をゲル化しないようにして無菌化する工程;
を含み、
パッケージングエレメントを含む物質の平均かさ密度が、約0.2g/cm3未満である、
重合可能な、無菌の、シアノアクリル酸エステル組成物を、パッケージングエレメント中に調製する方法に関する。
【0034】
好ましくは殺菌剤(sanitizing agent)には、例えば熱、プラズマ、及びエチレンオキシドガスが含まれる。
【0035】
好ましくは、E-ビーム照射の初期フルエンスは、8μキューリー/cm2、そしてより好ましくは少なくとも10μキューリー/cm2である。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明は一部として、シアノアクリル酸エステルプレポリマー組成物を、該プレポリマーが無菌化後に重合可能な日ゲル化形態を維持するE-ビーム条件下で無菌化するための方法に向けられる。本発明をさらに詳細に記載する前に、以下の用語を初めに定義する。
【0037】
定義
ここで使用される以下の用語は、以下の意味を有する。
【0038】
用語、「シアノアクリル酸エステル組成物」若しくは「シアノアクリレート組成物」は、モノマー形態において、好ましくは上述の式Iによって表される化合物である、重合可能なシアノアクリル酸エステルモノマー及び/またはオリゴマーを含む重合可能な製剤を指す。
【0039】
とりわけ式Iにおいて、Rは例えば、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、イソ-ペンチル、n-ヘキシル、イソ-ヘキシル、2-エチルヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、ノニル、及びデシルを含む、2から10の炭素原子のアルキル基である。とりわけRは、ブチル、ペンチル若しくはオクチルであり、好ましくはRはn-ブチルである。上記化合物の混合物もまた使用できる。
【0040】
重合可能なシアノアクリル酸エステルは本分野で周知であり、例えば米国特許第3,527,224号;第3,591,676号;第3,667,472号;第3,995,641号;第4,035,334号;及び第4,650,826号に記載され1,2,7-10、それぞれの開示内容は参考として完全にここに取り込まれる。
【0041】
本発明における使用について特に好ましいシアノアクリル酸エステルは、n-ブチル-2-シアノアクリレートである。
【0042】
ここに記載される重合可能なシアノアクリル酸エステル組成物は、水蒸気若しくは組織タンパク質の存在下で迅速に重合し、これらのプレポリマーは、組織毒性模式は細胞毒性を引き起こすことなくヒトの皮膚組織に結合する。
【0043】
上記重合可能なシアノアクリル酸エステルは場合によりプレポリマーとしてここで言及され、上記エステルを含む組成物は場合によりプレポリマー組成物としてここで言及される。
【0044】
用語、「生物適合性ポリマー」は、ヨード錯体(付加物)のような、ヒトの皮膚を含む哺乳動物の皮膚上へのシアノアクリル酸エステル組成物のin vivoの適用と適合的であるポリマーを指す。代表的なポリマーとして、ポリビニルピロリドン、任意に架橋されたポリビニルピロリドンを含むコポリマー等が含まれる。適切なコポリマーとして、ポリビニルピロリドンと、酢酸ビニル若しくはコポリマーが任意にポリイソシアネートで架橋された他のビニル化合物とのコポリマーが含まれる。これらのポリマーの分子量は、約10,000から約1,000,000,好ましくは30,000から300,000の範囲の数量平均分子量を有せば重要ではない。
【0045】
用語、「生物適合性ポリマーとのヨード分子の複合体」は、生物適合性ポリマーへのヨード(I2)の添加によって形成される抗菌複合体を指す。上記複合体は本分野で周知であり、生じた複合体は典型的に、利用可能なヨードとヨードアニオンの両者を含む。これらの複合体は、哺乳動物の皮膚に接触すると、抗菌性ヨードの供給源を提供することによって、明らかに抗菌性である。何れの場合でも、上記複合体は、ここでの開始材料として使用されるのみであり、それ自体として本発明の一部を形成するものではない。
【0046】
これらの複合体は場合により、用語、「ヨード/ポリマー複合体」として簡単にここで言及される。上位機ヨード/ポリマー複合体は、細菌若しくは真菌のそれぞれから天然で由来する物質であり、その作用機序は細菌の死を引き起こす細菌プロセスを妨げることである抗生物質と区別される。これに反して本発明において使用される複合体は、明らかに微生物内へのヨードの放出によって、心筋、ウイルス及び細菌を含む何れの微生物をも破壊する点で括られ、従って抗菌剤として正確に言及される。驚くべきことに、ヨード/ポリマー複合体は、シアノアクリル酸エステル組成物と適合的であることが見出された。実際、元素(固体)ヨードは、その添加がシアノアクリル酸エステル組成物を哺乳動物皮膚上で重合不可能にするため、シアノアクリル酸エステル組成物と適合的ではない。従って、生適合性ポリマーとのヨードの複合体形成が、シアノアクリル酸エステル組成物との適合性のため、明らかに必須である。
【0047】
本発明の組成物における使用のために好ましいヨード/ポリマー複合体は、例えば、Rahway, N.J., USA (19832)の、Merck & Co.により印刷された、Merck Index第10版に記載されたポリビニルピロリドンヨード複合体である。この複合体は、BASF, Mt. Olive, New Jersey, USAにより”povidone-iodine”の名称の下で商業的に入手可能である。
【0048】
用語、「生物的適合性可塑剤」は、シアノアクリル酸エステル組成物中で可溶性若しくは分散性であり、皮膚表面で生じたポリマー被膜コーティングの可塑性を増大し、使用される量で、適度の若しくは激しい皮膚刺激の欠如によって測定されるように皮膚と適合的である、いずれかの物質を指す。適切な可塑剤は本分野で周知であり、米国特許第2,784,147号及び第4,444,933号に開示されたものを含み、この両者の文献の開示内容は、完全に参考としてここに含まれる。特異的な可塑剤として、例えば、クエン酸アセチルトリ-n-ブチル(好ましくは20重量%以下)、クエン酸アセチルトリヘキシル(好ましくは20重量%以下)、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、クエン酸n-ブチリルトリ-n-ヘキシル、ジ安息香酸ジエチレングリコール(好ましくは20重量%以下)等が含まれる。特に使用される生物的適合性可塑剤は重要ではなく、好ましい可塑剤はフタル酸ジオクチル及びクエン酸アセチルトリ-n-ブチルを含む。
【0049】
用語、「重合阻害剤」は、二酸化硫黄、氷冷酢酸、C2−C6有機酸等のような第一の阻害剤と、ヒドロキノン及び束縛フェノールフェノールのような第二の阻害剤を含む混合物のような物質を含む、シアノアクリル酸エステルの通常の酸性重合阻害剤とフリーラジカル阻害剤の混合物を指す。重合阻害剤は典型的に、哺乳動物の皮膚上への適用まで重合を阻害するのに有効な量で使用される。
【0050】
局所的な皮膚の適用との適合性のために、酸性重合阻害剤は好ましくは、該組成物の全重量に基づいて、約50から1000ppm、好ましくは約50から500ppm、さらに好ましくは200から500ppmで好ましくは使用される二酸化硫黄である。他の好ましい酸性重合阻害剤として、氷冷作酸及び他の有機酸(例えばC2からC6の有機酸)が含まれる。好ましいフリーラジカル阻害剤として、好ましくは約50から250ppmで使用されるヒドロキノンが含まれる。他のフリーラジカル阻害剤として、4-メトキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルフェノール等のような束縛フェノールが含まれる。
【0051】
用語、「抗菌剤」は、微生物(即ち細菌、真菌、ウイルス及び微生物スポア)を破壊し、それによってその発育及び病原作用を防ぐ試薬を指す。
【0052】
用語、E-ビームの「初期フルエンス」は、E-ビームアクセレーターからの放出直後のこのビームのフルエンスを指す。周知のように、E-ビームのフルエンスは、供給源からさらに遠ざかると減少するであろう。
【0053】
用語、「殺菌剤」は、パッケージングエレメントと接触した際に、その汚染微生物数を減少することによってパッケージを殺菌する、パッケージエレメントと適合的ないずれかの試薬を指す。好ましくは汚染微生物数は、ここのパッケージエレメントについて約10コロニー形成ユニット(CFU)未満、より好ましくは3CFU未満のレベルに減少される。好ましい殺菌剤として、例えば熱、プラズマ及びエチレンオキシドが含まれる。他の適切な殺菌剤は、本分野で周知である。
【0054】
用語、「平均かさ密度」は、無菌化される全体の製品の重量を、かさで割ったものを指す。
【0055】
方法
本発明の方法は、パッケージシアノアクリル酸エステル組成物のE-ビーム無菌化を含む。特にシアノアクリル酸エステル組成物は、好ましくは気密性で湿気耐性である適切な容器内に最初にパッケージされる。上記容器は例えば、ガラス、ポリプロピレン若しくはポリエチレンのようなポリアルキレンベースのポリマー、金属ホイル等を含む。一つの適切なパッケージングエレメントは、Askill等15によって記載されている。別の適切なパッケージングエレメントは、ポリオレフィン、フッ素化ポリオレフィン、及び同様な材料より作製されたアンプルを含む。上記材料は、低い水蒸気伝達を有し、シアノアクリル酸エステルに対して不活性である。
【0056】
好ましい実施態様として、パッケージングエレメントは、シアノアクリル酸エステル組成物の約0.3から10mLの容量を有し、少なくとも約1ミリメーターの壁の厚さを有する高密度ポリエチレンアンプルを含む。
【0057】
次いでパッケージエレメントは、シアノアクリル酸エステル組成物と非反応性である蠕動運動性若しくは排気ポンプを使用して、所望の濃度のシアノアクリル酸エステルで充填される。パッケージエレメントの充填は、いくつかの周知の充填法のいずれかを使用し、特定の充填法は本分野について重要ではなく、特許請求の範囲の発明の一部を形成しない。一度充填されると、パッケージングエレメントは、通常の手段によって好ましくは再び密封される。必要であれば密封手段は、補助密封手段を含むことができる。例えば、スクリューキャップ密封手段を含むアンプルは、スクリューキャップが被っているアンプルの口部に、除去可能なポリマー被膜金属ホイル(例えばポリエチレン被膜ホイル)を配置することによってさらに密封できる。再言すると、いずれかの通常の密封手段が使用でき、密封手段は本発明の一部を形成しない。
【0058】
一つの好ましい実施態様として、アンプルは充填の前に行ったんで開口しており、シアノアクリル酸エステル組成物での充填の後、開口末端が圧縮され、加熱密封されて有効に閉塞される。
【0059】
特に好ましい実施態様として、アンプルはポリホイルパッケージ若しくはバッグのような第二のパッケージ手段にかけられ、次いで加熱密封されて、アンプルに対して統一されたパッケージエレメントを形成される。水蒸気耐性である他の第二のパッケージエレメントが使用されて、完全な密封パッケージ装置が形成される。次いで統一的なパッケージエレメントは好ましくは、エレメントのグループ若しくはセットに箱詰めされ、該箱がE-ビーム無菌化を受ける
【0060】
いかなる場合も、すべてのパッケージングエレメントを含む材料の平均かさ密度が約0.2g/cm3未満であることが必要であり、好ましくは約0.15g/cm3未満である。より高い密度では、E-ビームが、パッケージングエレメントの全体を完全に通過して、これらのエレメントの成分を無菌化することが、より困難となる。
【0061】
パッケージングエレメントは、個々のエレメントでも、又はより大きなパッケージングエレメント中に組み合わされた個々のエレメントでも、E-ビーム無菌化を受ける。E-ビーム発生器は、従来のよく知られている、この目的で市販されている高エネルギー電子の発生器ならいかなるものでもよい。さらに、用いられるE-ビーム照射は、少なくとも2μキューリー/cm2の、好ましくは少なくとも5μキューリー/cm2の、より好ましくは少なくとも8μキューリー/cm2の、さらにより好ましくは10μキューリー/cm2の初期フルーエンスに保持される。好ましくは、用いられるE-ビーム放射は、約2から約25μキューリー/cm2の初期フルーエンスである。
【0062】
用いられるE-ビーム照射の用量は、パッケージングエレメント及びその内容物を無菌化するのに十分な量である。好ましい実施態様において、E-ビーム用量は、好ましくは約5から50kGrayであり、より好ましくは約15から約20kGrayであり、E-ビーム照射を受ける材料の密度及びその中に見積もられる汚染微生物の量に対して選ばれた比用量である。そのような要素は、十分に当業者の技術範囲である。無菌化プロセスを完了すると、無菌化製品は、最終使用者への運送される状態になる。
【0063】
E-ブーム無菌化は、好ましくは、周囲環境条件で、例えば約15℃から約30℃の温度で行なわれ、E-ビーム照射への製品の暴露時間は、用いられる照射のフルーエンスと、必要とされる用量に依存するが、これは十分に当業者の技術範囲である。好ましくは、製品のE-ビームへの暴露は、60秒未満である。
【0064】
特に好ましい実施態様において、シアノアクリル酸エステル組成物の無菌化は、 E-ビーム照射前のパッケージングエレメント及び/又はシアノアクリル酸エステル組成物の汚染微生物を低減する工程を用いることにより容易になされる。例えば、パッケージングエレメントは、充填する前の適合性無菌化又は衛生化条件に接触させて、その上の汚染微生物を低減することができることができる。これらの無菌化又は衛生化条件は、シアノアクリル酸エステル組成物を入れる前に、用いられる。パッケージングに適合するが、シアノアクリル酸エステルと適合しない無菌化又は衛生化条件を用いることができ、例えば、蒸気無菌化、加熱無菌化、ガス無菌化などを用いることができる。
【0065】
同様に、シアノアクリル酸エステル組成物は、好ましくは、しかし任意に、パッケージングエレメントへの添加前に、小孔フィルター(1ミクロン未満の孔サイズ)でろ過することができる。例えば、0.22ミクロンフィルターを通したろ過は、効果的に、シアノアクリル酸エステル組成物中の微生物汚染を低減する。
【0066】
E-ビームでの照射の前にそのような工程を用いることは、組成物を無菌化するために必要なE-ビーム用量を効果的に低減する。
【0067】
図1は、本発明の特に好ましい実施態様のフロー図である。具体的には、加熱封止により閉じるために構築された0.95g/cm3を超える密度を有する高密度ポリエチレンアンプル等の第1のパッケージングエレメントが、アンプルを、約ゼロに汚染微生物を低減する従来の条件でエチレンオキシドに接触させることにより衛生化される。
【0068】
次に、シアノアクリル酸エステル組成物を、シアノアクリル酸エステルに不活性な材料、例えばテフロン(商標)フィルターからなる0.22ミクロンフィルターなどの小孔フィルターを通してろ過する。ろ過された材料は、衛生化アンプルに添加され、ついで加熱封止される。好ましくは、ろ過、添加及び封止は、クラス100,000以上のクリーンルームでなされる。ここに記載される方法で用いられるシアノアクリル酸エステル組成物は、好ましくは完全に調製され、より好ましくはシアノアクリル酸エステルポリマーと重合阻害剤を含み、ある実施態様では、可塑剤及び/又はポビドンヨードなどの抗菌剤を含む。
【0069】
あるいは、パッケージングエレメントは、抗菌剤を、それらの別の成分として含むことができ、使用時に組み合わされて、単一組成物とできる2成分システムが提供される。例えば、Leeら、米国特許出願番号No.08/962,869、1997年11月3日出願を参照のこと。この出願はその全体が参照としてここに取り込まれる。
【0070】
アンプルの形態の第1のパッケージングエレメントは、ついで好ましくは、ポリホイルパッケージ(PETホイルポリエチレンラミネート、2ミリ厚)などの第2のパッケージングエレメントにロードされる。
【0071】
最後の工程で、パッケージされた製品は、ついで、約11μキューリー/cm2のフルーエンスで、好ましくは15から20kGrayの用量で、E-ビーム照射に暴露することにより無菌化される。
【0072】
この発明の方法は、E-ビーム無菌化が、シアノアクリル酸エステル組成物の固化又はゲル化をおこさない限りにおいて、特に有用である。むしろ、無菌化組成物は液体であり、その重合特性を保持する。
【0073】
この発明の方法は特に、大量の個々のパッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物を無菌化することに有用である。例えば、50cm以下、好ましくは20cm以下の厚さの大きさが無菌化することができる。特に厚い試料を無菌化するときに、暴露していない放射線写真フィルムを、パッケージングエレメント内部のいくつかのポイント、特にE-ビーム放射から離れた末端に置き、E-ビーム放射の適当な用量を確かめるために用いることができる。
【0074】
組成物
本発明の方法に用いられるシアノアクリル酸エステル組成物を、適当な成分を均一となるまで混合する従来の技術により調製する。
【0075】
これらの組成物の比粘度は、部分的に、組成物の意図された用途に依存する。例えば、大きな表面積(例えば、腹部表面)に適用される場合、比較的低い粘度が、しばしば好ましい。この好ましさは、それらの形態が、より粘度が低く、したがって、より容易に、薄いフィルムを大きな表面積に適用することが可能とするという事実による。逆に、適用が皮膚の特定の位置(例えば、肘表面、膝表面など)にされるとき、チクソトロピック材料を含む組成物などのより高い粘度の組成物が、組成物が意図しない場所に流れることを防ぐために好ましい。
【0076】
したがって、これらの組成物は、20℃で約2から50,000センチポアズの粘度を有する。好ましくは、より低い粘度の組成物は、20℃で約2から1,500センチポアズの粘度を有する。より好ましくは、これらの組成物に用いられれたシアノアクリル酸エステルはほぼモノマーの形態であり、組成物は、20℃で約5から500センチポアズの粘度を有する。
【0077】
組成物の粘度を増加させるために、増粘剤が任意に用いられるが、増粘剤は、組成物の粘度を増加させるいかなる生体適合性材料でもよい。適当な増粘剤は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)又は、他の、組成物に溶解性又は分散性の前もって形成されたポリマーであり、PMMAと共にヒュームドシリカなどの分散剤が好ましい。ヒュームドシリカは、20℃で約1500から50,000センチポアズの粘度を有する局所適用のためのゲルの生産において、特に有用である。ここで記載された組成物に好適な増粘剤は、米国特許No.3,645,239(3)及び4,038,345(16)に開示されたアルキルシアノアクリレートの部分ポリマーも含む。これらの特許はその全体を参照としてここに取り込まれる。
【0078】
それらが組成物に溶解性又は分散性で、中度から強度の皮膚刺激がないと測定されて皮膚に適合するとき、増粘剤は、生体適合性とされる。
【0079】
あるいは、無菌化条件は、シアノアクリル酸エステルが部分的重合を受けて、高い粘度を有する反応性オリゴマーとなるように、選択することができる。
【0080】
シアノアクリル酸エステル組成物は、好ましくは、生体適合性可塑剤を含み、そのような可塑剤は好ましくは、組成物中に、組成物全重量に対して約10から30重量%、より好ましくは約18から25重量%で含まれる。
【0081】
さらに、ここに記載されるシアノアクリル酸エステル組成物は、好ましくは、重合阻害剤の混合物を、保存の間の、組成物の未熟成重合を阻害するための有効量で含む。重合阻害剤の好ましい混合物は、上述されている。
【0082】
重合性シアノアクリル酸エステル組成物は、付加的に、1以上の任意の添加剤を含むことができ、例えば、着色剤、香料、ゴム改質剤、改良剤などである。実際には、これらの任意添加剤の各々は、シアノアクリル酸エステル組成物及び得られるポリマーに混和性で適合性であるべきである。適合性添加剤は、ここで記載された方法でのシアノアクリル酸エステルの使用を妨げないものである。
【0083】
一般的に、着色剤は、皮膚上に形成されたポリマー層が別個の認識可能な色を含むように添加される。香料が、快適な香りを調製物に提供するために、添加される。ゴム改質剤は、得られたポリマー層の柔軟性をさらに増加させるために添加される。組成物に用いられるこれらの任意添加剤の各々の量は、所望の効果を達成するために必要な量である。
【0084】
この発明の実施に有用な好ましいシアノアクリル酸エステル組成物は、Greffら(14)にも開示されており、その全体はここに参照として取り込まれる。
【0085】
特に好ましい実施態様において、シアノアクリル酸エステル組成物は、さらに、抗菌性に有効な量の適合性抗菌剤を含む。そのような組成物は、組成物全重量に対して、好ましくは約1から約30重量%の、より好ましくは3から20重量%の適合性抗菌剤を、溶液又は分散液として含む。適合性抗菌剤は、シアノアクリル酸エステル組成物に溶解性あるいは分散性のものであり、シアノアクリル酸エステル組成物の未熟成の重合を起こさないものであり、哺乳類の皮膚上に適用されたときにシアノアクリル酸エステル組成物の重合を妨げないものであり、患者の皮膚に生体適合性であることを含む、意図された用途に適合性のものである。
【0086】
特に好ましい実施態様において、適合性抗菌剤は、ヨウ素分子と生体適合性ポリマーとの複合体を含む。そのような複合体は、当業者によく知られており、得られた複合体は、典型的には、利用可能なヨウ素及びヨウ化物アニオンを含む。これらの複合体は、哺乳類の皮膚に接触して、抗菌性ヨウ素源を提供する。いかなる場合も、そのような複合体は、ここで原料として用いられ、それ自身でこの発明の一部を形成しない。好適な生体適合性ポリマーは、例えば、ポリビニルピロリドンポリマーを含み、これはヨウ素と複合化されたとき、一般名ポビドンヨードとして、BASF、Mt.Olive、New Jersey,USAから市販されている。ポビドンヨードがシアノアクリル酸エステル組成物に用いられるとき、組成物は好ましくは組成物全重量に対して、約1から約30重量%の、より好ましくは約3から20重量%のポビドンヨードを含む。
【0087】
例えばポビドンヨードを含む、シアノアクリル酸エステル組成物は、Greffら(19)に、米国特許No.5,684,042に記載されており、この特許は、その全体がここに参照として取り込まれる。
【0088】
他の好適な抗菌剤は、ヨウ素分子と、ビニルピロリドンとビニルアセテートのコポリマーとの複合体、ポリイソシアネートと架橋したビニルピロリドンとビニルアセテートのコポリマーとの複合体、ビニルピロリドンとビニル官能基のコポリマーとの複合体、ピロリドンなどのポリマーとの複合体を含む。しかしながら好ましくは、ポリマーを含むヨウ素は、多くの販売先から市販されているポビドンヨードである。
【0089】
組成物中の適合性抗菌剤の使用は、哺乳類の皮膚上に形成された重合体フィルムから薬剤が放出され、それによりこのフィルムの下で微生物の増殖を阻害することを可能とする。さらに、フィルムは、形成後、哺乳類の皮膚上に1〜4日間、保持されるので、抗菌剤の放出は、さらに長期の抗感染効果を提供する。
【0090】
有用性
本発明の方法は、ついで、微生物を皮膚へ導入する危険性を低減化し、これにより感染の危険性を低減化した、哺乳類皮膚への局所適用のために用いることができる無菌化シアノアクリル酸エステル組成物を提供することにおいて有用である。このことは、特に、局所適用が、すでに破損した皮膚領域上(例えば、小さな局所皮膚傷又は手術切開部位を閉じること)又は破損することになる皮膚領域上(例えば、手術を開始する切開により切られる手術切開ドレープを形成するための適用)であるときに重要である。
【0091】
以下の実施例は、本発明の特定の実施態様を例示するが、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0092】
【実施例】
以下の実施例では、全ての温度は、(特に他に示さない限り)摂氏であり、すべてのパーセントは(特に他に示さない限り)重量%である。さらに、以下の略記は、以下の意味である。もし、略記が定義されていないときは、それは通常許容されている意味である。
CFU=コロニー形成単位
cc(又はcm3)=立方センチメートル
cps=センチポアズ
g=グラム
kGy又はkGray=キロGray
mil=千分の一インチ
mL=ミリリットル
ppm=百万分の一
【0093】
実施例1
液体シアノアクリレートプレポリマー組成物の無菌化
この実施例は、液体シアノアクリル酸エステル組成物を、無菌化された組成物が固化又はゲルを形成せずに、10-6の無菌保証レベルまで電子(E)ビーム無菌化を例示する。
【0094】
具体的には、クラス10,000クリーンルームで、1.0cc容量の高密度ポリエチレンアンプルに、各々0.5ccの液体シアノアクリル酸エステル組成物を、シリコーンチューブに合わせたWatson-Marlowぜん動ポンプで注入した。シアノアクリル酸エステル組成物は、シアノアクリル酸n-ブチル(99.9+%純度)を含んでおり、約150ppmのハイドロキノンをフリーラジカル重合阻害剤として含み、500ppmの二酸化硫黄を酸重合阻害剤として含んでいた。水の含有量とフリーのホルムアルデヒドは、組成物中に500ppm未満に保った。汚染微生物は、1CFU未満と測定された。
【0095】
アンプルを充填した後、アンプルの開口端を加熱封止した。アンプルをついで、2milのポリ/ホイル/ポリパウチに入れて、パウチを加熱封止した。パウチしたアンプルを紙板の箱の中に入れ、これらの箱の20(4×5配置)ずつを配送カートンの中に入れた。
【0096】
E-ビーム無菌化を達成するために、3つの配送カートンをコンベヤーベルト上に横に並べ、1回のパスで垂直方向(最小寸法)から高エネルギーE-ビーム照射に暴露した。製品のかさ密度は0.148g/cm3であった。15と20kGyの間の用量を得るために、11.1μC/cm2のフルーエンスを選択した。照射用量を確認するために、フィルム線量計を、ロードの間、置いた。
【0097】
暴露の後、無菌化シアノアクリル酸エステル組成物を粘度と設定時間について試験した(Earl‘sバランス化塩溶液−水性緩衝溶液の表面上に、組成物が重合するために必要な時間)。粘度と設定時間を少しだけ変化させた。具体的には、シアノアクリル酸エステル組成物の粘度は、照射前は20℃で約3.5cpsで、照射後は20℃で約4.0cpsであった。設定時間は、照射前で約12秒、照射後で約27秒に決定された。ガスクロマトグラフィーで測定された化学純度、ハイドロキノン及び二酸化硫黄レベルも、許容できるものであった。アンプル中のシアノアクリル酸エステル組成物の微生物学的アッセイは、細菌の静止状態又は真菌の静止状態のいかなる証拠もない無菌製品であることを示した。50℃と75%の湿度で、液体シアノアクリレート製品のエージングを進行させ、室温で1年間の保存をシュミレートした。20℃で9cpsの粘度と45秒間の設定時間を得、許容されるものであることがわかった。
【0098】
上記の実施例は、パッケージ化シアノアクリル酸エステル組成物のE−ビーム照射が、最終末端使用者に配送に適した無菌化パッケージ化組成物に提供することを示す。
【0099】
上記の記載から、組成物と方法での種々の改良又は変化が、当業者によってされるであろう。そのようなすべての改良は、クレームの範囲であり、そこに含まれることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物を好適に無菌化する方法のフロー図である。

Claims (25)

  1. 大量の個々のパッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物を含む配送エレメント中に、重合可能な、無菌の、シアノアクリル酸エステル組成物を調製する方法であって、当該方法は、
    (a)パッケージングエレメントを選択する工程;
    (b)重合可能なシアノアクリル酸エステルを含むシアノアクリル酸エステル組成物を、上記の(a)で選択した個々のパッケージングエレメントへ添加する工程;
    (c)大量の個々のパッケージされたエレメントを配送エレメント中に組み入れる工程;そして
    )上記の()で形成された当該配送エレメントを、少なくとも2μキューリー/cmの初期フルエンスに維持された電子ビーム照射の十分な用量に暴露して、当該パッケージングエレメント、及びその中の当該シアノアクリル酸エステル組成物を、当該組成物をゲル化することなく無菌化する工程;
    を含み、
    当該配送エレメントを含む物質の平均かさ密度が、0.2g/cm未満である方法。
  2. 前記の重合可能なシアノアクリル酸エステルが、重合可能な、シアノアクリル酸エステルの単量体又はオリゴマーであって、単量体の形態において、下記式Iで表されることを特徴とする請求項1に記載の方法:
    Figure 0004249395
    [式中、
    Rは以下よりなる群より選択される:
    1乃至10の炭素原子を有するアルキル基、
    2乃至10の炭素原子を有するアルケニル基、
    5乃至8の炭素原子を有するシクロアルキル基、
    フェニル、
    2−エトキシエチル、
    3−メトキシブチル、及び
    下記式の置換基:
    Figure 0004249395
    式中、
    R’のそれぞれは独立に、以下よりなる群より選択される:
    水素及びメチル、及び
    R’’は以下よりなる群より選択される:
    1乃至6の炭素原子を有するアルキル、
    2乃至6の炭素原子を有するアルケニル、
    2乃至6の炭素原子を有するアルキニル、
    3乃至8の炭素原子を有するシクロアルキル、
    ベンジル、メチルベンジル、及びフェニルエチルからなる群より選択されるアラルキル、 フェニル、及び
    ヒドロキシ、クロロ、ブロモ、ニトロ、1乃至4の炭素原子を有するアルキル、及び1乃至4の炭素原子を有するアルコキシからなる群より選択される1乃至3の置換基で置換されたフェニル]。
  3. 前記のRが4乃至10の炭素原子を有するアルキルである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記のRが4乃至8の炭素原子を有するアルキルである、請求項3に記載の方法。
  5. 前記のRが、ブチル、ペンチル、又はオクチルからなる群より選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記のRが、n−ブチルである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記のシアノアクリル酸エステル組成物が更に、ヨード分子と生物適合性ポリマーとの複合体を更に含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記のシアノアクリル酸エステル組成物が更に、生物的適合性可塑剤を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記の生物的適合性可塑剤が、フタル酸ジオクチル、及びクエン酸アセチルトリ−n−ブチルからなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記のシアノアクリル酸エステル組成物が更に、重合阻害剤を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記の重合阻害剤が、SOである、請求項10に記載の方法。
  12. a)パッケージングエレメントを選択する工程;
    (b)シアノアクリル酸エステル組成物を、上記の(a)で選択した個々のパッケージングエレメントへ添加する工程であって、当該シアノアクリル酸エステル組成物は、
    (i)重合可能なシアノアクリル酸エステルであって、その単量体の形態において、下記式IIにより表されるもの:
    Figure 0004249395
    (ii)50乃至500ppmのSO
    (iii)組成物の全重量に対して10乃至30重量%の生物的適合性可塑剤;
    を含む;及び
    (c)大量の個々のパッケージされたエレメントを配送エレメント中に組み入れる工程;及び
    )上記の()で形成された当該配送エレメントを少なくとも2μキューリー/cmの初期フルエンスに維持された電子ビーム照射の十分な用量に暴露して、当該パッケージングエレメント、及びその中の当該シアノアクリル酸エステル組成物を、当該組成物をゲル化することなく無菌化する工程;
    を含み、
    配送エレメントを含む物質の平均かさ密度が、0.2g/cm未満であることを特徴とする、大量の個々のパッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物を含む配送エレメント中に、重合可能な、無菌の、シアノアクリル酸エステル組成物を調製する方法。
  13. 前記の生物的適合性可塑剤が、フタル酸ジオクチル及びクエン酸アセチルトリ−n−ブチルからなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記のシアノアクリル酸エステル組成物が更に、抗菌的に有効な量の、ヨード分子と生体適合性ポリマーとの複合体を含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記のヨード分子と生体適合性ポリマーとの複合体が、ポビドンヨードである、請求項14に記載の方法。
  16. 前記の電子ビームの用量が、5至50kGrayである、請求項1に記載の方法。
  17. 前記の電子ビームの用量が、5乃至50kGrayである請求項12に記載の方法。
  18. 前記の電子ビームの用量が、15乃至20kGrayである、請求項1に記載の方法。
  19. 前記の電子ビームの用量が、15乃至20kGrayである、請求項12に記載の方法。
  20. a)充填後に熱封着するように構成された首部を有するアンプル形態のパッケージングエレメントを選択する工程;
    (b)当該アンプルを、十分な量のエチレンオキシドを含むガス流へ暴露して、当該アンプルの汚染微生物数のレベルを低減する工程;
    (c)シアノアクリル酸エステル組成物であって、
    (i)重合可能なシアノアクリル酸エステルであって、単量体の形態において、下記式II:
    Figure 0004249395
    により表されるもの;
    (ii)50乃至500ppmのSO
    (iii)組成物の全重量に対して10乃至30重量%の生物的適合性可塑剤;
    を含むものを選択する工程;
    (d)濾過したシアノアクリル酸エステル組成物を、上記(b)で調製したアンプルへ添加する工程;
    (e)(f)で調製したアンプルを、当該アンプルの首部を熱封着して密封する工程;
    (f)上記の(e)で産生したアンプルを組にする工程;
    (g)上記の(h)で形成したアンプルの組を、第二の密封手段で密封して、当該アンプルの組を含むパッケージングエレメントの単位を形成する工程
    (h)大量の個々のパッケージされたエレメントを配送エレメント中に組み入れる工程;そして
    )上記の()で形成された配送エレメントを少なくとも2μキューリー/cmの初期フルエンスに維持された電子ビーム照射の十分用量に暴露して、パッケージングエレメント及びその中のシアノアクリル酸エステル組成物の両方を、当該組成物をゲル化しないようにして無菌化する工程;
    を含み、
    配送エレメントを含む物質の平均かさ密度が、0.2g/cm未満である、大量の個々のパッケージされたシアノアクリル酸エステル組成物を含む配送エレメント中に、重合可能な、無菌の、シアノアクリル酸エステル組成物を調製する方法。
  21. 上記の(c)に記載されるシアノアクリル酸エステル組成物を、1ミクロン未満の最大孔サイズを有するフィルタでまず濾過する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記の生物的適合性可塑剤が、フタル酸ジオクチル及びクエン酸アセチルトリ−n−ブチルからなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
  23. 前記のシアノアクリル酸エステル組成物が更に抗菌的に有効な量の、ヨード分子と生物的適合性ポリマーとの複合体を含む、請求項20に記載の方法。
  24. 前記の、ヨード分子と生物的適合性ポリマーとの複合体がポビドンヨードである、請求項23に記載の方法。
  25. シアノアクリル酸エステルを欠く、抗菌剤を含む組成物を含む第二のパッケージングエレメントを同じ電子ビームへ暴露することを更に含む、請求項1に記載の方法。
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