JP4248938B2 - Conductive material, conductive molded body, and method for producing conductive molded body - Google Patents

Conductive material, conductive molded body, and method for producing conductive molded body Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種導電性接続材料(導電性ペースト、導電性接着剤、ダイアタッチペースト、異方導電性ペースト、異方導電性フィルム形成用樹脂、層間接続材料、穴埋め導電接続材料、等)として使用可能な導電性材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上記各種導電性接続材料には、耐熱信頼性を有すること、接続安定性を有すること、接続する電子部品等に悪影響を与えない程度の比較的低い温度(例えば250℃以下)での加熱処理により強固な接続性を発揮すること、が要求されている。
この要求に応えることを目的として、下記の特許文献1には、特殊な導電性フィラーを含有する導電性材料が提案されている。この導電性フィラーは、合金粒子同士が熱処理によって溶融結合され、且つ、この熱処理によって融点が変化するものである。
【0003】
【特許文献1】
国際公開第02/28574号パンフレット
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献に記載の技術には、耐熱信頼性および接続安定性が高く、比較的低温(例えば250℃以下)での加熱処理により強固な接続性を発揮できるという点で、更なる改善の余地がある。
本発明は、各種導電性接続材料として好適に使用できる導電性材料、すなわち、耐熱信頼性および接続安定性が高く、比較的低温(例えば250℃以下)での加熱処理により強固な接続性を発揮できる導電性材料を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、導電性成形体を形成する材料として用いられる導電性材料において、示差走査熱量測定(DSC)で発熱ピークとして観測される準安定合金相と吸熱ピークで観測される融点を、それぞれ複数有する合金からなり、複数の融点のうちの最低融点を呈する低融点合金相を表面にし、Cuと、Snと、Ag、Bi、およびInより選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、CuとSnとの質量比「Cu/Sn」が0.5以上であり、示差走査熱量測定による発熱ピークは50℃以上400℃以下の温度範囲内にあり、示差走査熱量測定の結果から得られる「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値が0.1以上0.9以下である第1の合金粒子と、前記準安定合金相を有さず前記融点を複数有する合金からなり、複数の融点のうちの最低融点を呈する低融点合金相を表面にし、Inと、Snと、Cu、Ag、およびBi、より選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、InとSnとの質量比「In/Sn」が0.5以上1.5以下であり、複数の融点のうちの最低値が50℃以上150℃以下である第2の合金粒子と、有機系還元剤、無機系還元剤、又はこれらの混合物と、熱処理により第1の合金粒子と第2の合金粒子とが結合されて生じる隙間に配置されるバインダーと、を含有することを特徴とする導電性材料を提供する。前記第1および第2の合金粒子は、熱処理により以下の挙動を示す。
【0006】
前記挙動とは、「前記第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度で熱処理すると、前記酸化膜除去剤により第1および第2の合金粒子の表面酸化膜が除去され、第2の合金粒子の表面(低融点合金相)が溶融して第1の合金粒子の表面(低融点合金相)との間で原子拡散が生じ、第1の合金粒子が有する複数の準安定合金相のうちの、前記熱処理温度以下の発熱ピークとして観測される準安定合金相が消失して、新たな安定合金相が形成され、冷却後に得られる第1の合金粒子と第2の合金粒子とからなる導電性粒子の結合物を示差走査熱量測定すると、前記熱処理温度以下の発熱ピークが発現しなくなり、吸熱ピークとして観測される融点の中の最低融点が、前記熱処理前における第2の合金粒子の最低融点よりも上昇する。」という挙動である。
【0007】
したがって、本発明の導電性材料を、第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度で熱処理すると、前記酸化膜除去剤により第1および第2の合金粒子の表面酸化膜が除去され、第2の合金粒子の表面(低融点合金相)が溶融して第1の合金粒子の表面(低融点合金相)との間で原子拡散が生じ、第1の合金粒子が有する複数の準安定合金相のうちの、前記熱処理温度以下の発熱ピークとして観測される準安定合金相が消失して、新たな安定合金相が形成される。また、冷却後に得られる第1の合金粒子と第2の合金粒子とからなる導電性粒子の結合物を示差走査熱量測定すると、前記熱処理温度以下の発熱ピークが発現しなくなり、吸熱ピークとして観測される融点の中の最低融点が、前記熱処理前における第2の合金粒子の最低融点よりも上昇する。
【0008】
すなわち、本発明の導電性材料は、前記条件(第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度)で熱処理されることにより、第1の合金粒子と第2の合金粒子とが原子拡散されて、両粒子の境界部分に金属間化合物が形成されるため、両粒子間が強固に結合される。また、前記熱処理によって融点が上昇するため、耐熱信頼性が高いものとなる。
【0009】
そして、本発明の導電性材料を所定形状に保持し、加圧状態で、第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度による熱処理を行うことにより(すなわち、本発明の導電性成形体の製造方法によれば)、第1の合金粒子と第2の合金粒子とによる結合体と、この結合体の隙間に存在するバインダーと、からなる導電性成形体が得られる。この結合体は強固なハニカム構造になっていると推定される。また、この成形体中に存在するバインダーは熱による歪みを吸収する作用を有する。
【0010】
本発明の導電性材料において、第1の合金粒子は、(a)Cuと、Snと、Ag、Bi、およびInより選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、(b)CuとSnとの質量比「Cu/Sn」が0.5以上であり、(c)示差走査熱量測定による発熱ピークは50℃以上400℃以下の温度範囲内にあり、(d)示差走査熱量測定の結果から得られる「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値が0.1以上0.9以下である。
【0011】
本発明の導電性材料において、第2の合金粒子は、(e)Inと、Snと、Cu、Ag、およびBiより選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、(f)InとSnとの質量比「In/Sn」が0.5以上1.5以下であり、(g)複数の融点のうちの最低値が50℃以上150℃以下である。
これらの合金粒子を含有する本発明の導電性材料を用い、本発明の方法で導電性成形体を製造することにより、25℃での熱伝導率が1〜200W/m・Kの範囲となっている導電性成形体を得ることができる。
【0012】
この熱伝導率(K)は、直径が10mmで厚さが1〜数mm程度の試料について、レーザーフラッシュ法または示差走査熱量測定(DSC)により比熱(Cp)を測定し、レーザーフラッシュ法により熱拡散率(α)を測定し、体積と質量を測定して密度(ρ)を算出し、これらの値を下記の式(1)に代入して算出することができる。
【0013】
K=α×Cp×ρ…(1)
なお、レーザーフラッシュ法とは、電気炉内で一定温度に保持された試料の表面にレーザーパルス光を照射することで、この試料の表面を瞬間的に加熱し、その裏面の温度変化を赤外線検出器や熱電対で検知する方法であり、得られた温度変化曲線(温度応答曲線)から、熱拡散率(α)や比熱(Cp)を導出することができる。
【0014】
本発明の導電性成形体の製造方法においては、前記熱処理を、真空中、還元性ガス雰囲気中、若しくは不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
本発明の導電性成形体の製造方法においては、得られた成形体の表面酸化膜を除去する工程として、前記熱処理後に、還元性ガス雰囲気にて熱処理する工程を行うことが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(1)本発明の導電性材料は、前述の各構成である、第1の合金粒子、第2の合金粒子、酸化膜除去剤(有機系還元剤、無機系還元剤、又はこれらの混合物)、およびバインダーを含有する。
本発明の導電性材料において、第1の合金粒子は前記構成(a)〜(d)を満たし、第2の合金粒子は前記構成(e)〜(g)を満たす。
(1−1)第1の合金粒子の構成(a)について
第1の合金粒子を構成する合金中のCu含有率は、第1の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、10質量%以上90質量%以下とすることが好ましく、20質量%以上80質量%以下とすることがより好ましい。第1の合金粒子の表面に十分な低融点合金相が形成されないと、溶融時に第2の合金粒子との間の原子拡散現象が生じ難い。
【0016】
第1の合金粒子を構成する合金中のSn含有率は、第1の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、5質量%以上80質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上60質量%以下とすることがより好ましい。
第1の合金粒子を構成する合金中には、CuとSn以外に、Ag、Bi、およびInより選ばれる少なくとも一つの元素を含有する。Agは特にSnと低融点合金相を形成しやすい金属であり、Biは特にSn、Cu、Agと低融点合金相を形成しやすい金属であり、Inは特にSn、Ag、Biと低融点合金相を形成しやすい金属である。
【0017】
第1の合金粒子を構成する合金中の各元素の含有率は、低融点合金相の融点を何℃に設計するかにより決定されるべきであるが、Agは高価であるため、0.5質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。Biは硬くて脆い金属であるため、0.5質量%以上15質量%以下とすることが好ましい。Inは高価な金属であるため、0.5質量%以上15質量%以下とすることが好ましい。
第1の合金粒子を構成する合金中には、さらに、Au、Ni、Pt、Co、Ga、およびGeより選ばれる3元素以下の元素を添加成分として含有することができる。添加成分の含有率は0.01質量%以上1.0質量%以下とすることが好ましい。
【0018】
(1−2)第1の合金粒子の構成(b)について
第1の合金粒子を準安定合金相を有する構成とするためには、第1の合金粒子を構成する合金のCuとSnとの質量比「Cu/Sn」を0.5以上とする必要がある。また、Snの含有率が高くなると前述の熱処理による融点変化現象が生じ難くなり、Snの含有率が低すぎると第1の合金粒子の初期の最低融点が高くなるため、「Cu/Sn」は0.5以上5以下であることが好ましく、0.5以上2以下であることがさらに好ましい。
【0019】
(1−3)第1の合金粒子の構成(c)について
準安定合金相に伴って発現する発熱ピークの温度は、融点変化を生じさせるための熱処理温度と関係がある。この熱処理温度が高すぎると、実装部品や基板材料が熱変形し易くなるため、50℃以上400℃以下とする。より好ましい前記発熱ピークの温度は50℃以上250℃以下である。
【0020】
(1−4)第1の合金粒子の構成(d)について
好ましい構成では、示差走査熱量測定の結果から得られる「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値は0.1以上0.9以下としているが、より好ましくは0.2以上0.7以下とする。なお、第1の合金粒子を示差走査熱量測定した結果を示すチャートに、少なくとも発熱ピークが1点以上、吸熱ピークが2本以上存在すれば、前述の熱処理による原子拡散現象が発現される。
【0021】
(1−5)第2の合金粒子の構成(e)について
第2の合金粒子を構成する合金は、Inと、Snと、Cu、Ag、およびBiより選ばれる少なくとも一つの元素と、を含有する。Inは特にSn、Ag、Biと低融点合金相を形成しやすい金属であり、低融点合金相の融点を何℃に設計するかにより決定されるべきであるが、高価な金属であるため、20質量%以上50質量%以下とすることが好ましい。
【0022】
Snの含有率は、第2の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、5質量%以上80質量%以下とすることが好ましく、20質量%以上50質量%以下とすることがより好ましい。
Agは特にSnと低融点合金相を形成しやすい金属であり、Biは特にSn、Cu、Agと低融点合金相を形成しやすい金属である。第2の合金粒子を構成する合金中の各元素の含有率は、低融点合金相の融点を何℃に設計するかにより決定されるべきであるが、Agは高価であるため、2.0質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。Biは硬くて脆い金属であるため、1.0質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。
【0023】
第2の合金粒子を構成する合金中のCu含有率は、第2の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、2質量%以上30質量%以下とすることが好ましく、5質量%以上20質量%以下とすることがより好ましい。
第2の合金粒子を構成する合金中には、さらに、Au、Ni、Pt、Co、Ga、およびGeより選ばれる3元素以下の元素を添加成分として含有することができる。添加成分の含有率は0.01質量%以上3.0質量%以下とすることが好ましいが、0.01質量%以上1.0質量%以下とすることがより好ましい。
【0024】
(1−6)第2の合金粒子の構成(f)について
第1の合金粒子との間で前述の原子拡散を生じさせるために、第2の合金粒子を構成する合金のInとSnとの質量比「In/Sn」を0.5以上とする必要がある。また、Snの含有率が高くなると前述の熱処理による融点変化現象が生じ難くなり、Snの含有率が低すぎると第1の合金粒子の初期の最低融点が高くなるため、「In/Sn」は1.5以下とする。
【0025】
(1−7)第2の合金粒子の構成(g)について
第2の合金粒子の複数の融点のうちの最低融点を50℃以上150℃以下とすることによって、この最低融点以上の温度で熱処理する際の熱処理温度を、実装時の通常の熱処理温度(230℃以下)とすることができる。
(1−8)第1および第2の合金粒子の粒径について
本発明の導電性材料において、第1および第2の合金粒子の平均粒径は0.1μm以上30μm以下であることが好ましい。
【0026】
第1および第2の合金粒子の平均粒径が30μmより大きいと、微細な回路パターンを形成することが難しいとともに、粒子間の空隙が多くなるため充分な導電性能および機械的強度が得られ難い。一方、第1および第2の合金粒子の平均粒径が0.1μmより小さいと、比表面積が大きくなって表面が酸化され易くなるとともに、ペーストの粘度が高くなるために希釈剤を多量に入れないと回路パターンの印刷が困難になる。
本発明の導電性材料を構成する第1および第2の合金粒子の平均粒径のより好ましい範囲は、0.3μm以上15μm以下の範囲であり、更に好ましい範囲は0.5μm以上10μm以下である。
【0027】
(1−9)第1および第2の合金粒子の製法について
本発明の導電性材料において、第1および第2の合金粒子の製造方法としては、合金粒子内に複数の準安定合金相や安定合金相を形成させるために、急冷凝固法である不活性ガスアトマイズ法を採用することが好ましい。また、ガスアトマイズ法では、通常、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスが使用されるが、本発明の導電性材料を構成する第1および第2の合金粒子を製造する際にはヘリウムガスを用いることが好ましい。冷却速度としては500℃/秒以上が好ましく、1000℃/秒以上がさらに好ましい。
また、本発明の導電性材料を構成する第1および第2の合金粒子は、合金粒子の表面に金属を被膜したものとしてもよい。その場合の被覆方法としては、電解めっき法、無電解めっき法、湿式化学還元法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、プラズマCVD法等が挙げられる。
【0028】
(1−10)酸化膜除去剤について
本発明の導電性材料には、有機系還元剤、無機系還元剤、又はこれらの混合物を、酸化膜除去剤(熱処理時に第1の合金粒子および第2の合金粒子の表面酸化膜を除去するための添加剤)として含有させる。好ましくは、ハイドロキノン、トリエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン等の3級アミン、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤である。
【0029】
(1−11)バインダーについて
本発明の導電性材料に含有させるバインダー(熱処理により第1の合金粒子と第2の合金粒子とが結合されて生じる隙間に配置される材料)としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、フラックス等が挙げられる。バインダーとして使用する材料としては、第1の合金粒子と第2の合金粒子との結合物による導電性能を阻害しない材料であれば特に限定されない。シリコーン樹脂やゴムなども使用可能である。
【0030】
バインダーとして使用可能な熱硬化性樹脂としては、各種の分子量のレゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、および1分子中に1個以上のグリシジル基を有する液状エポキシ化合物(例えば、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等)と、アミン、酸無水物等からなるエポキシ硬化剤との組み合わせが好ましい。
【0031】
その他のものとしては、メラミン樹脂、ユリア樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂などが挙げられる。また、必要に応じて、熱可塑性樹脂や表面処理剤、分散剤等を含有したものを使用してもよい。
【0032】
エポキシ硬化剤としては一般的なエポキシ硬化剤を用いることができる。例えば、脂肪族ポリアミン系としてトリエチレンテトラミン、m−キシレンジアミンなどがあり、芳香族アミン系としてはm−フェニレンジアミン、ジアミノフェニルスルフォンなどがあり、第三級アミン系としてはベンジルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルフェノールなどがあり、酸無水物系としては無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などがあり、三フッ化ホウ素アミンコンプレックス系としてはBF3 ―ピペリジンコンプレックスなどがある。また、ビスフェノールAなどのビスフェノール化合物でも良い。
【0033】
バインダーとして使用可能な熱可塑性樹脂としては、分子構造に水素結合性の官能基を有するものが好ましい。水素結合性を有する官能基としては、水素基、アミド基、ウレア基、イミド基、エステル基、エーテル基、チオエーテル基、スルホン基、ケトン基などがある。バインダーとして使用可能な熱可塑性樹脂の具体例を以下に示す。
【0034】
12−ナイロン、6−ナイロン、6,6−ナイロン等のポリアミド樹脂。ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂。ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリビニル系樹脂。エチルアクリレート、メチルメタクリレート及びその変性物等のアクリル樹脂。ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン共重合体等のアクリロニトリル系樹脂。
【0035】
ポリウレタン系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリフェニレンオキシド及びその変性物、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリオキシベンゼン、ポリエーテルケトン等のエンジニアリングプラスチックと称される樹脂。ポリアラミド、全芳香族ポリエステル、ポリエステルアミド等の液晶樹脂。ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリウレタンエラストマー等の熱可塑性エラストマー。
【0036】
バインダーとして使用可能なフラックスとしては、樹脂系フラックス、水溶性フラックス、無洗浄タイプフラックス等が挙げられる。特に、活性化樹脂フラックスを使用することが好ましい。これは、ロジン系天然樹脂またはその変性樹脂を主成分とし、これに活性剤、有機溶剤、粘度調整剤、その他添加剤が添加されたものである。
【0037】
一般に、前記変性樹脂としては、重合ロジン、フェノール樹脂変性ロジン等が使用され、活性剤としては、無機系及び有機系フラックス、特に、アミン塩酸塩や有機酸系のフラックスが使用され、有機溶剤としては、カルビトール系、エーテル系のものが使用される。無機系フラックスを使用することもできる。使用するフラックスの状態は、液状でもペースト状でもよい。
【0038】
(1−12)導電性粒子の含有量について
本発明の導電性材料において、導電性粒子(第1の合金粒子と第2の合金粒子の合計)の含有率は、成形加工性および得られる成形体の導電性と耐熱信頼性等を確保するために、70質量%以上98質量%以下の範囲とし、好ましくは80質量%以上95質量%以下とする。
導電性粒子の含有率が70質量%未満であると、前述の熱処理による第1の合金粒子と第2の合金粒子との強固な結合体が形成され難い。導電性粒子の含有率が98質量%を超えると、導電性粒子以外の成分(バインダーやその他の添加剤)の含有率が2質量%未満となるため、第1の合金粒子と第2の合金粒子とが結合されて生じる隙間に適正量のバインダーが配置されなかったり、成形加工性が低下したりする。
【0039】
(1−13)その他の添加剤等について
本発明の導電性材料の粘度は、作業性の点から5〜400Pa・sであることが好ましく、より好ましくは20〜70Pa・sとする。
本発明の導電性材料は、前記好ましい粘度範囲とするために、希釈剤として沸点が50℃以上の有機溶剤を含むことができる。本発明の導電性材料中の希釈剤含有率は、3質量%以下とすることが好ましい。使用可能な有機溶剤としては、モノエポキシ化合物、ジメチルアセトアミド、N−メチルーピロリドン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、メチルカルビトール、カルビトール、カルビトールアセテート、酢酸メチルセロソルブ、トルエン、キシレン、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
【0040】
本発明の導電性材料に滑剤を添加することにより、成形体を作製する際の成形加工性が大きく向上する。滑剤の添加量は、導電性材料中の5質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05〜2.0質量%とする。
使用可能な滑剤としては、以下のものが挙げられる。パラフィンワックス、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エステルワックス、カルナウバ、マイクロワックス等のワックス類。ステアリン酸、12−オキシステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸亜鉛等の脂肪酸塩。
【0041】
ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド。
【0042】
ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル。エチレングリコール、ステアリルアルコール等のアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール及びこれらの変性物からなるポリエーテル類。シリコーンオイル、シリコングリース等のポリシロキサン類。フッ素系オイル、フッ素系グリース、含フッ素樹脂粉末といったフッ素化合物。窒化珪素、炭化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、シリカゲル等の一般的に無機充填材料とも称される無機化合物粉体。
【0043】
本発明の導電性材料にカップリング剤を添加することにより、無機化合物である合金粒子と有機化合物であるバインダーとの接着性を高めることができる。また、カップリング剤の添加により、電気的接続部の強度を高めることも期待できる。の添加量は、導電性材料中の5質量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.01〜3.0質量%とする。
【0044】
使用可能なカップリング剤は、シラン系、チタン系、アルミニウム系、ジルコニウム系、クロム系、鉄系、錫系のいずれのものでもよい。シラン系カップリング剤としては、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等が挙げられる。チタン系では、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、テトライソプロピルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート等が挙げられる。
【0045】
本発明の導電性材料は鉛(Pb)を実質的に含有しない(鉛の含有率が0.01質量%以下である)ことが好ましい。導電性材料に鉛が含有されていると、形成された回路にも鉛が含まれることにより、鉛が放出するα線によって半導体素子が誤動作する恐れがある。また、鉛は人体に対する毒性があるため、これを回避する必要がある。
【0046】
(1−14)本発明の導電性材料の製法について
本発明の導電性材料は、前記構成の第1の合金粒子、第2の合金粒子、酸化膜除去剤、バインダー、および必要に応じて添加するその他の添加剤を混合することにより得ることができる。
これらの各成分は、ペレット、ビーズ、パウダー、及びペースト状等いずれの形態のものを用いてもよいが、粒度が小さいものを用いることにより、均質性の高い混合物を得ることができる。混合する雰囲気は、大気中、還元性雰囲気中、真空中、および不活性雰囲気中のいずれでもよい。
薄膜状の成形体を得る場合は、前記各成分を混合して得られた混合物を導電性材料として用い、これを金型等に入れて加圧成形することができる。
【0047】
ボタン状、ペレット状、棒状、板状、糸状等の成形体を得るための導電性材料は、バインダーとして熱可塑性樹脂を含有させて前記混合物を得、この混合物を熱可塑性樹脂を溶融させながら混練した後、粉砕機にかけて、ペレット状またはパウダー状に加工することにより得られる。
混練温度は、熱可塑性樹脂は溶融するが分解せず、両合金粒子による原子拡散現象が発現しない温度(例えば50〜100℃)とする。なお、この温度は、熱可塑性樹脂が完全に溶融する温度である必要はなく、熱可塑性樹脂のガラス転移点を超える温度以上であればよい。混練する雰囲気は、大気中、還元性雰囲気中、真空中、および不活性雰囲気中のいずれでもよい。
【0048】
(2)本発明の導電性成形体の製造方法は、本発明の導電性材料を所定形状に保持し、加圧状態で熱処理する工程を有する。
(2−1)加圧成形方法について
本発明の方法で採用可能な加圧成形方法としては、鋳込み成形法、乾式プレス成形法、押し出し成形法、射出成形法、テープ成形法、ゲルキャスト成形法等が挙げられる。テープ成形法には、ドクターブレード法、ペーパーキャスティング法、ペーパーディッピング法、ロール圧延力を利用するロールプロセス法、シート状の口金を利用する押し出し成形法がある。
【0049】
これらの方法のうち、乾式プレス成形法、射出成形法、テープ成形法、ゲルキャスト成形法が好まい。テープ成形法とゲルキャスト法は、曲げ可能な薄膜を成形し易いため特に好ましい。
なお、ゲルキャスト法とは、自己硬化性のスラリーを金型に鋳込む方法であり、射出成形法と鋳込み成形法が融合した成形法である。この方法では、自己硬化性を示すスラリーがバインダーとして含まれているので、金属製の型が使用できる。そのため、不純物の混入、型磨耗、型自体の寸法精度等の面で優れている。また、射出成形と比較して、必要なバインダー量が少なく、高圧で材料を注入する必要もないという利点も有する。
【0050】
(2−2)加圧成形プロセスの例
先ず、ボタン状、ペレット状、棒状、板状、糸状等の成形体を得るための加圧成形プロセスの例を以下に示す。上記(1−14)で説明したように、この場合にはペレット状またはパウダー状の導電性材料を使用する。
この導電性成材料を、所定温度および所定圧力による加圧状態で、射出成形、押し出し成形、乾式プレス成形等により所定形状に成形する。この時の温度も、熱可塑性樹脂は溶融するが分解せず、両合金粒子による原子拡散現象が発現しない温度(例えば50〜100℃)とする。加圧時の圧力は0.0001〜25MPaの範囲とすることが好ましい。圧力が25MPaを超えると割れ等が発生するため、好ましくない。
【0051】
次に、薄膜状の成形体を得るための加圧成形プロセスの例を以下に示す。上記(1−14)で説明したように、この場合には各成分を混合して得られた導電性材料を使用する。
この導電性材料を金型内に入れ、真空加熱プレス装置を用いて、所定温度および所定圧力で、全体を均一に加圧成形する。この際に有機溶剤等の揮発分は除去されるため、ボイド(隙間)のない薄膜状の成形体が得られる。この時の温度は、両合金粒子による原子拡散現象が発現しない温度(例えば50〜100℃)とし、圧力は0.0001〜25MPaの範囲とする。
【0052】
得られた薄膜状の成形体をさらに薄くしたい場合には、圧延ロール等を用いて圧延することにより、薄膜化することができる。この時の温度も、両合金粒子による原子拡散現象が発現しない温度(例えば50〜100℃)とする。
また、得られた薄膜状の成形体に対してレーザー加工、パンチング加工、研磨加工等を行うことにより、任意の形状および寸法に加工することもできる。また、帯状の薄膜として使用する場合には、ロールに巻いて連続工程で作製し、供給することも可能である。
【0053】
(2−3)熱処理条件について
本発明の導電性成形体の製造方法において、前記熱処理を、真空中、還元性ガス雰囲気中、若しくは不活性ガス雰囲気中で行うことにより、酸化膜除去剤による第1および第2の合金粒子の酸化膜除去作用が十分に発揮されて、両合金粒子の結合が確実に得られるようになる。
前記熱処理を上記いずれの雰囲気で行うかについては、製造する成形体の形状より適宜選択する。例えば、棒状、リボン状、板状等の成形体を製造する場合には、熱処理装置として連続炉を使用することが多いので、還元性ガス雰囲気や不活性ガス雰囲気とすることが適当である。また、ボタン状、立方体、直方体等の成形体を製造する場合には、バッチ式の熱処理を行うことが多いため、真空中や不活性ガス雰囲気とすることが適当である。
【0054】
本発明の導電性成形体の製造方法において、前記熱処理後に、還元性ガス雰囲気にて熱処理する工程を行うことにより、得られた成形体の表面酸化膜を除去することができる。これにより、得られた成形体と他の導電性成形体との接続を強固にすることができる。
この工程を行う還元性ガス雰囲気は、Arガス、Heガス、およびN2 ガス等の不活性ガスに、H2 ガス、COガス、NH3 ガスのような還元性ガスを混合したガスを用いて形成することが好ましい。特に、製造コスト、製造プロセス的な観点、或いは安全面より、Heガス或いはN2 ガスとH2 ガスとの組み合わせが好ましい。
【0055】
【実施例】
(1)第1の合金粒子の製造
Cu粒子6.5kg(純度99質量%以上)、Sn粒子1.5kg(純度99質量%以上)、Ag粒子1.0kg(純度99質量%以上)、Bi粒子0.5kg(純度99質量%以上)、In粒子0.5kg(純度99質量%以上)を黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気で、高周波誘導加熱装置により1400℃まで加熱、融解した。
【0056】
次に、この溶融金属を坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%、圧力2.5MPaG)を噴出してアトマイズを行い、合金前駆体粒子を作製した。この時の冷却速度は2600℃/秒とした。得られた合金前駆体粒子を走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製:S−2700)で観察したところ球状であった。
【0057】
この合金前駆体粒子を気流式分級機(日清エンジニアリング(株)製:TC−15N)を用いて、10μm以上にする分級と15μm以下とする分級とからなる2段階分級を行った。分級後の体積平均粒径は7.0μmであった。
この合金前駆体粒子に対して置換Snめっきを行った。めっき条件は、Sn濃度:7g/l(奥野製薬工業(株)製のめっき液)、温度:50℃、浸漬時間:20分とした。めっき後の洗浄は水洗浄のみ実施した。水洗浄後に得られた第1の合金粒子を、アセトンで置換後、80℃乾燥機にて乾燥した。置換Snめっきメカニズムと元素分析の結果より、得られた第1の合金粒子の表面に形成されているSn層の厚さを計算したところ0.2μmであった。
【0058】
このようにして得られた第1の合金粒子を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。
その結果、得られた第1の合金粒子を構成する合金は、示差走査熱量測定による412℃、556℃、575℃の吸熱ピークが存在し、複数の融点を有することが確認できた。また、得られた第1の合金粒子を構成する合金は、示差走査熱量測定による200℃、265℃の発熱ピークが存在し、準安定相を複数有することが確認できた。なお、吸熱ピークの内、熱量が1J/g以上あるものを導電性粒子由来のピークとして定量し、それ未満は分析精度の観点から除外した。
【0059】
また、200℃の発熱ピークは、置換Snめっきにより発現したSn/Cu系の準安定合金相であり、265℃の発熱ピークは、急冷凝固法である不活性ガスアトマイズと金属組成により発現したBi/Ag系の準安定合金相であると思われる。
また、得られた第1の合金粒子の組成を、誘導結合型プラズマ発光分光分析装置(セイコーインスツルメント(株)製:SPS−1700HRV型)を用いて測定したところ、Cuの含有率は64.9質量%であり、Snの含有率は15.1質量%であり、Agの含有率は9.9質量%であり、Inの含有率は5.1質量%であり、Pbの含有率は検出限界以下(0.001質量%以下)であった。また、CuとSnの質量比「Cu/Sn」は4.3であった。さらに、「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値は0.3であった。
【0060】
(2)第2の合金粒子の製造
In粒子3.75kg(純度99質量%以上)、Sn粒子3.75kg(純度99質量%以上)、Cu粒子1.5kg(純度99質量%以上)、Ag粒子1.0kg(純度99質量%以上)を黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気で、高周波誘導加熱装置により1400℃まで加熱、融解した。
次に、この溶融金属を坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%、圧力2.5MPaG)を噴出してアトマイズを行うことにより、合金粒子を作製した。この時の冷却速度は2600℃/秒とした。得られた合金粒子を走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製:S−2700)で観察したところ球状であった。
【0061】
この合金粒子を気流式分級機(日清エンジニアリング(株)製:TC−15N)を用いて、10μm以上にする分級と15μm以下とする分級とからなる2段階分級を行った。分級後の体積平均粒径は7.0μmであった。
このようにして得られた第2の合金粒子を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。
【0062】
その結果、得られた第2の合金粒子を構成する合金は、示差走査熱量測定による132℃、316℃、509℃の吸熱ピークが存在し、複数の融点を有することが確認できた。また、特徴的な発熱ピークは存在しなかった。すなわち、得られた第2の合金粒子を構成する合金は、準安定相を有さないことが確認できた。なお、吸熱ピークの内、熱量が1J/g以上あるものを導電性粒子由来のピークとして定量し、それ未満は分析精度の観点から除外した。
【0063】
また、得られた第1の合金粒子の組成を、誘導結合型プラズマ発光分光分析装置(セイコーインスツルメント(株)製:SPS−1700HRV型)を用いて測定したところ、Cuの含有率は15.0質量%であり、Snの含有率は37.5質量%であり、Agの含有率は9.9質量%であり、Inの含有率は37.6質量%であり、Pbの含有率は検出限界以下(0.001質量%以下)であった。また、InとSnの質量比「In/Sn」は1.0であった。
【0064】
(3)混合粒子のDSC測定
上記(1)で得られた第1の合金粒子と上記(2)で得られた第2の合金粒子を体積比1:1で混合した導電性粒子(平均粒径7μm)を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。この測定により得られたDSCチャートを図1に示す。
この図に示すように、132℃、412℃、556℃、575℃に吸熱ピークが存在することが確認された。また、特徴的に200℃、265℃、303℃に発熱ピークが存在していた。なお、吸熱ピークの内、熱量が1J/g以上あるものを導電性粒子由来のピークとして定量し、それ未満は分析精度の観点から除外した。
【0065】
(4)導電性材料の作製
前記導電性粒子以外の成分として、トリエタノールアミン(酸化膜除去剤)と、イソプロピルアルコール(希釈剤)と、プロピレングリコール(希釈剤)と、液状エポキシ樹脂(バインダー)を用意した。
先ず、導電性粒子以外の成分を、質量比で、トリエタノールアミン:イソプロピルアルコール:プロピレングリコール:液状エポキシ樹脂=1:2.5:1:0.5となるように混合した。
次に、この混合成分Aと前記導電性粒子を、質量比で、導電性粒子:混合成分A=88:12となるように混合した混合物を、3本ロールミルのロール間に数回通して混練後、脱泡混練機(松尾産業社(株)製:SNB−350)にかけて脱泡することにより、液状の導電性材料を作製した。
【0066】
(5)熱処理による融点変化の確認
得られた導電性材料をDSC測定用のアルミナセルに入れ、リフロー炉で窒素雰囲気下にて、ピーク温度200℃で熱処理した。この熱処理後の導電性材料を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。この測定により得られたDSCチャートを図2に示す。
【0067】
この図2と図1(熱処理前の導電性粒子のDSCチャート)を比較すると、熱処理前に存在していた200℃、265℃の発熱ピーク(第1の合金粒子由来のピーク)のうち、200℃の発熱ピークが消失していることが分かる。また、第2の合金粒子由来の132℃の吸熱ピークも消失していることが分かる。また、新たに364℃に吸熱ピークが発現していることが確認できる。すなわち、200℃(第2の合金粒子の最低融点以上の温度)での熱処理により、導電性粒子の最低融点が132℃から364℃に上昇したことが確認された。
【0068】
(6)導電性材料の性能の確認(その1)
長方形の銅板(幅10mm、長さ30mm、厚さ1mm)の長さ方向端部(先端から10mmの範囲)に、上記(4)で作製した導電性材料を塗布し、その上に同じ銅板を載せて、重なり部分が10mmとなるようにした。
次に、この試験体を、基台上に載せ、銅板の上側に載せた重りによりプレス圧力を付与した状態で、ピーク温度200℃に設定した窒素リフロー炉中で熱処理した。プレス圧力は0.002MPaとした。この熱処理後に室温まで冷却して得られた試験体を用いて、加熱耐性試験(接合状態の加熱による変化を調べる試験)、冷熱サイクル試験、および剪断強度測定を行った。
【0069】
加熱耐性試験としては、以下のことを行った。先ず、通常の熱風乾燥機中に、得られた試験体の上端(一方の銅板の長さ方向一端)を固定し、下端(他方の銅板の長さ方向他端)が乾燥機内の下面から20〜30mmの高さとなるようにした。次に、この試験体の下側の銅板に100gの荷重をかけて、25℃、150℃、200℃、250℃、300℃、350℃と順次温度を上昇させた。その際、各温度に1時間保持した後に、試験体の下側の銅板が落下しているかどうかを調べてから、次の温度まで昇温した。
【0070】
その結果、350℃で1時間保持した時点でも試験体の下側の銅板は落下しなかった。これにより、350℃まで加熱してもこの試験体の接合状態が保持されていることを確認できた。
剪断強度測定は、室温と300℃雰囲気下で行った。室温下での剪断強度測定は、(株)島津製作所製「オートグラフAGS−50A」により、引っ張り速度10mm/分の条件下で測定した。その結果、0.44MPa(4.5kgf/cm2 )であった。
【0071】
300℃雰囲気下での剪断強度測定は、インストロン社製のデジタル静的材料試験機「5507」により、引っ張り速度10mm/分、試験雰囲気温度300℃で5分保持(試料体の実測温度が300℃になってからの保持時間)の条件下で測定した。その結果、0.34MPa(3.5kgf/cm2 )であった。
【0072】
また、加熱耐性試験後の試験体について、室温まで冷却した後に、(株)島津製作所製「オートグラフAGS−50A」により、引っ張り速度10mm/分、室温の条件下で剪断強度を測定したところ、1.18MPa(12kgf/cm2 )であった。すなわち、剪断強度の測定値が、試験前より加熱耐性試験後に高くなったことが確認された。
冷熱サイクル試験としては、−40℃と80℃の各温度に30分ずつ保持することを150回繰り返した。そして、この試験後にも試験体の剪断強度が上昇していることが確認された。
【0073】
(7)導電性材料の性能の確認(その2)
上記(4)で作製した導電性材料を、直径10mm×厚さ2mmの円板状成形体を形成するための金型(外径20mm、内径10mm、深さ2mm)に入れて、窒素リフロー炉にて、ピーク温度200℃、プレス圧力0.1MPaで加圧加熱処理した。すなわち、ここでは、成形時の熱処理を不活性ガス雰囲気中で行った。
【0074】
この処理後に、得られた円板状成形体を金型から取り外して、各寸法を測定して体積を算出し、質量を測定した。これらの値から密度を計算したところ、7.1g/ml(=7.1×103 kg/m3 )であった。また、得られた円板状試料について、示差走査熱量測定(DSC)を行って得られた比熱は0.28kJ/kg・Kであった。
【0075】
また、レーザーフラッシュ法を行って得られた熱拡散率は0.086×10-42 /sであった。これらの値を前記(1)式に代入して熱伝導率を算出したところ、得られた円板状試料の熱伝導率は17W/m・Kであった。
なお、得られた円板状成形体の外周面、表面、裏面をレーザー照射前に研磨したところ、内部には若干ボイドが存在していることが確認された。
【0076】
(8)導電性材料の性能の確認(その3)
上記(4)で作製した導電性材料を、直径10mm×厚さ2mmの円板状成形体を形成するための金型(外径20mm、内径10mm、深さ2mm)に入れて、通常のリフロー炉(内部には不活性ガス等を導入しないため、大気中での加熱)にて、ピーク温度200℃、プレス圧力0.1MPaで加圧加熱処理した。すなわち、ここでは、成形時の熱処理を大気中で行った。
【0077】
なお、得られた円板状成形体の外周面、表面、裏面を研磨したところ、内部には若干ボイドが存在していることが確認された。
この熱処理後に、得られた円板状成形体を金型から取り外して、H2 ガス+Heガスの混合ガス(還元性ガス)雰囲気とした熱風乾燥機内に入れ、200℃で15分間熱処理した。すなわち、ここでは、得られた円板状成形体の表面酸化膜を除去する工程を行った。
【0078】
この工程の後に、得られた円板状成形体の各寸法を測定して体積を算出し、質量を測定した。これらの値から密度を計算したところ、7.0g/ml(=7.0×103 kg/m3 )であった。また、示差走査熱量測定(DSC)を行って得られた比熱は0.27kJ/kg・Kであった。
また、レーザーフラッシュ法を行って得られた熱拡散率は0.086×10-42 /sであった。これらの値を前記(1)式に代入して熱伝導率を算出したところ、得られた円板状試料の熱伝導率は15W/m・Kであった。
【0079】
【比較例】
上記実施例の(1)で得られた第1の合金粒子と、上記(2)で得られた第2の合金粒子を体積比1:1で混合することにより、導電性粒子(平均粒径7μm)を用意した。また、イソプロピルアルコール(希釈剤)とプロピレングリコール(希釈剤)を、質量比で、イソプロピルアルコール:プロピレングリコール=1:3となるように混合することにより、混合成分Bを用意した。
【0080】
次に、この混合成分Bと前記導電性粒子を、質量比で、導電性粒子:混合成分B=88:12となるように混合した混合物を、3本ロールミルのロール間に数回通して混練することにより、液状の導電性材料を作製した。すなわち、この導電性材料には、酸化膜除去剤とバインダーが含まれていない。
得られた導電性材料をDSC測定用のアルミナセルに入れ、リフロー炉で窒素雰囲気下にて、ピーク温度200℃で熱処理した。この熱処理後の導電性材料を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。この測定により得られたDSCチャートは図1と同じものであった。すなわち、200℃(第2の合金粒子の最低融点以上の温度)での熱処理により、導電性粒子の最低融点は変化しなかった。
【0081】
この導電性材料を用い、上記実施例の(6)と同じ方法で試験体を作製した。この試験体を用いて、上記実施例の(6)と同じ方法で窒素リフロー炉中での熱処理を行った。この熱処理後に室温まで冷却して得られた試験体を用いて、前述の加熱耐性試験を行おうとしたが、この試験体の銅板は導電性材料により接着されていなかった。そのため、冷熱サイクル試験および剪断強度測定は実施できなかった。
また、この導電性材料を用い、上記実施例の(7)と同じ方法で、金型を用いた加圧加熱処理を行ったが、処理後の金型内には導電性材料が粉状に存在し、成形体は得られなかった。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の導電性材料によれば、導電性粒子として二種類の特殊な合金粒子を用いるとともに、熱処理時に両合金粒子の表面酸化膜を除去する酸化膜除去剤と、両粒子の結合体の隙間に配置されるバインダーを配合した構成とすることにより、高い耐熱信頼性および接続安定性が得られ、比較的低温(例えば250℃以下)での加熱処理で強固な接続性が発揮できる。
【0083】
したがって、本発明の導電性材料は、導電性ペースト、導電性接着剤、ダイアタッチペースト、異方導電性ペースト、異方導電性フィルム形成用樹脂、層間接続材料、穴埋め導電接続材料、等の各種導電性接続材料として、好適に使用できる。
また、本発明の導電性成形体の製造方法によれば、第1の合金粒子と第2の合金粒子とが金属間結合して生じる結合体と、この結合体の隙間に存在するバインダーと、からなる導電性成形体が得られ、このバインダーは熱による歪みを吸収する作用を有する。そのため、本発明の方法によれば、耐熱信頼性および接続安定性が高い導電性成形体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作製した第1の合金粒子と第2の合金粒子との1:1の混合物を試料とした示差走査熱量測定により得られたDSCチャートである。
【図2】実施例で作製した導電性ペーストを試料とした示差走査熱量測定により得られたDSCチャートである。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides various conductive connection materials (conductive paste, conductive adhesive, die attach paste, anisotropic conductive paste, anisotropic conductive film forming resin, interlayer connection material, hole-filling conductive connection material, etc.) The present invention relates to a conductive material that can be used.
[0002]
[Prior art]
  Conventionally, the above various conductive connection materials have heat resistance reliability, connection stability, and relatively low temperature (eg, 250 ° C. or less) that does not adversely affect the electronic components to be connected. There is a demand for exhibiting strong connectivity by heat treatment.
  For the purpose of meeting this requirement, the following Patent Document 1 proposes a conductive material containing a special conductive filler. This conductive filler, GoGold particles are melt-bonded by heat treatment, and the melting point changes by this heat treatment.
[0003]
[Patent Document 1]
International Publication No. 02/28574 Pamphlet
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the technique described in the above-mentioned patent document has a further improvement in that the heat resistance reliability and the connection stability are high, and a strong connection can be exhibited by heat treatment at a relatively low temperature (for example, 250 ° C. or less). There is room for.
The present invention is a conductive material that can be suitably used as various conductive connection materials, that is, high heat resistance reliability and connection stability, and exhibits strong connectivity by heat treatment at a relatively low temperature (for example, 250 ° C. or less). It is an object to provide a conductive material that can be used.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, the present invention relates to a metastable alloy phase and an endothermic peak observed as an exothermic peak in differential scanning calorimetry (DSC) in a conductive material used as a material for forming a conductive molded body. It consists of alloys that have multiple observed melting points,Presents the lowest of several melting pointsLow melting point alloy phaseOn the surfaceYesCu, Sn, and at least one element selected from Ag, Bi, and In, and the mass ratio “Cu / Sn” between Cu and Sn is 0.5 or more, and is based on differential scanning calorimetry. The exothermic peak is in the temperature range from 50 ° C. to 400 ° C., and the value of “exothermic peak area / (total value of exothermic peak area and endothermic peak area)” obtained from the results of differential scanning calorimetry is 0.1 or more and 0.9 or lessFirst alloy particles, and an alloy having a plurality of the melting points without the metastable alloy phase,Presents the lowest of several melting pointsLow melting point alloy phaseOn the surfaceYesIn addition, it is composed of In, Sn, and at least one element selected from Cu, Ag, and Bi, and the mass ratio “In / Sn” between In and Sn is 0.5 or more and 1.5 or less, The minimum value of the melting points is 50 ° C. or higher and 150 ° C. or lower.Second alloy particles,Organic reducing agent, inorganic reducing agent, or a mixture thereofAnd a binder disposed in a gap formed by combining the first alloy particles and the second alloy particles by heat treatment.HaveAn electrically conductive material is provided.The first and second alloy particles exhibit the following behavior upon heat treatment.
[0006]
The behavior is “when the heat treatment is performed at a temperature equal to or higher than the lowest melting point among the plurality of melting points of the second alloy particles, the surface oxide films of the first and second alloy particles are removed by the oxide film removing agent. The surface of the second alloy particle (low melting point alloy phase) is melted and atomic diffusion occurs between the surface of the first alloy particle (low melting point alloy phase), and a plurality of quasi-levels possessed by the first alloy particle Of the stable alloy phase, the metastable alloy phase observed as an exothermic peak below the heat treatment temperature disappears, a new stable alloy phase is formed, and the first alloy particles and the second alloy obtained after cooling When the differential scanning calorimetry of the combination of the conductive particles made of particles is performed, the exothermic peak below the heat treatment temperature does not appear, and the lowest melting point among the melting points observed as the endothermic peak is the second melting point before the heat treatment. Above the lowest melting point of the alloy particles To. "That it is behavior.
[0007]
Therefore, when the conductive material of the present invention is heat-treated at a temperature equal to or higher than the lowest melting point among the plurality of melting points of the second alloy particles, the surface oxide films of the first and second alloy particles are obtained by the oxide film removing agent. Is removed, and the surface of the second alloy particle (low melting point alloy phase) melts and atomic diffusion occurs between the surface of the first alloy particle (low melting point alloy phase) and the first alloy particle has Of the plurality of metastable alloy phases, the metastable alloy phase observed as an exothermic peak below the heat treatment temperature disappears, and a new stable alloy phase is formed. In addition, when differential scanning calorimetry is performed on a combination of conductive particles composed of the first alloy particles and the second alloy particles obtained after cooling, an exothermic peak below the heat treatment temperature does not appear and is observed as an endothermic peak. The lowest melting point among the melting points of the second alloy particles is higher than the lowest melting point of the second alloy particles before the heat treatment.
[0008]
That is, the conductive material of the present invention is heat-treated under the above conditions (a temperature equal to or higher than the lowest melting point among the plurality of melting points of the second alloy particles), whereby the first alloy particles and the second alloy particles. Are diffused and an intermetallic compound is formed at the boundary between both particles, so that the particles are firmly bonded. In addition, since the melting point is increased by the heat treatment, the heat resistance reliability is high.
[0009]
Then, by holding the conductive material of the present invention in a predetermined shape and performing a heat treatment at a temperature equal to or higher than the lowest melting point among the plurality of melting points of the second alloy particles in a pressurized state (that is, of the present invention) According to the method for producing an electrically conductive formed body), an electrically conductive formed body comprising a combined body of the first alloy particles and the second alloy particles and a binder existing in a gap between the combined bodies is obtained. This bonded body is presumed to have a strong honeycomb structure. Further, the binder present in the molded body has an action of absorbing distortion caused by heat.
[0010]
  In the conductive material of the present invention, the first alloy particles comprise (a) Cu, Sn, and at least one element selected from Ag, Bi, and In. (B) Mass of Cu and Sn The ratio “Cu / Sn” is 0.5 or more, (c) the exothermic peak by differential scanning calorimetry is in the temperature range of 50 ° C. or higher and 400 ° C. or lower, and (d) obtained from the results of differential scanning calorimetry. The value of “exothermic peak area / (total value of exothermic peak area and endothermic peak area)” is 0.1 or more and 0.9 or less.The
[0011]
  In the conductive material of the present invention, the second alloy particles are composed of (e) In, Sn, and at least one element selected from Cu, Ag, and Bi. (F) Mass of In and Sn The ratio “In / Sn” is not less than 0.5 and not more than 1.5, and (g) the lowest value among the plurality of melting points is not less than 50 ° C. and not more than 150 ° C.The
  theseTogetherBy using the conductive material of the present invention containing gold particles and producing a conductive molded article by the method of the present invention, the thermal conductivity at 25 ° C. is in the range of 1 to 200 W / m · K. A conductive molded body can be obtained.
[0012]
This thermal conductivity (K) is obtained by measuring the specific heat (Cp) of a sample having a diameter of 10 mm and a thickness of about 1 to several mm by laser flash method or differential scanning calorimetry (DSC), and heat by laser flash method. The density (ρ) can be calculated by measuring the diffusivity (α), measuring the volume and mass, and substituting these values into the following formula (1).
[0013]
K = α × Cp × ρ (1)
The laser flash method is a method in which the surface of a sample held at a constant temperature in an electric furnace is irradiated with laser pulse light to instantaneously heat the surface of the sample, and the temperature change on the back side is detected by infrared rays. The temperature diffusivity (α) and the specific heat (Cp) can be derived from the obtained temperature change curve (temperature response curve).
[0014]
In the manufacturing method of the electroconductive molded object of this invention, it is preferable to perform the said heat processing in a vacuum, a reducing gas atmosphere, or inert gas atmosphere.
In the method for producing a conductive molded body of the present invention, it is preferable to perform a heat treatment in a reducing gas atmosphere after the heat treatment as a step of removing the surface oxide film of the obtained molded body.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Embodiments of the present invention will be described below.
(1) The conductive material of the present invention is the first alloy particle, the second alloy particle, and the oxide film removing agent that are each of the above-described configurations.(Organic reducing agent, inorganic reducing agent, or a mixture thereof)And a binder.
  In the conductive material of the present invention, the first alloy particles satisfy the configurations (a) to (d), and the second alloy particles satisfy the configurations (e) to (g).The
(1-1) Configuration (a) of first alloy particles
The Cu content in the alloy constituting the first alloy particles is preferably 10% by mass or more and 90% by mass or less in order to form a sufficient low melting point alloy phase on the surface of the first alloy particles. More preferably, it is 20 mass% or more and 80 mass% or less. If a sufficient low-melting-point alloy phase is not formed on the surface of the first alloy particles, an atomic diffusion phenomenon with the second alloy particles hardly occurs during melting.
[0016]
The Sn content in the alloy constituting the first alloy particles is preferably 5% by mass or more and 80% by mass or less in order to form a sufficient low melting point alloy phase on the surface of the first alloy particles. More preferably, it is 10 mass% or more and 60 mass% or less.
The alloy constituting the first alloy particles contains at least one element selected from Ag, Bi, and In in addition to Cu and Sn. Ag is a metal that easily forms a low melting point alloy phase with Sn, Bi is a metal that easily forms a low melting point alloy phase with Sn, Cu, Ag, and In is a low melting point alloy with Sn, Ag, Bi in particular. It is a metal that is easy to form a phase.
[0017]
The content of each element in the alloy constituting the first alloy particles should be determined by how many degrees Celsius the melting point of the low-melting-point alloy phase is designed, but since Ag is expensive, 0.5% It is preferable to set it as mass% or more and 20 mass% or less. Since Bi is a hard and brittle metal, it is preferably 0.5% by mass or more and 15% by mass or less. Since In is an expensive metal, it is preferably 0.5% by mass or more and 15% by mass or less.
The alloy constituting the first alloy particles can further contain an element of 3 elements or less selected from Au, Ni, Pt, Co, Ga, and Ge as an additive component. The content of the additive component is preferably 0.01% by mass or more and 1.0% by mass or less.
[0018]
(1-2) Configuration (b) of first alloy particles
In order to make the first alloy particles have a metastable alloy phase, the mass ratio “Cu / Sn” between Cu and Sn of the alloy constituting the first alloy particles needs to be 0.5 or more. is there. In addition, when the Sn content is increased, the melting point change phenomenon due to the above-described heat treatment is less likely to occur, and when the Sn content is too low, the initial minimum melting point of the first alloy particles is increased, so that “Cu / Sn” is It is preferably 0.5 or more and 5 or less, and more preferably 0.5 or more and 2 or less.
[0019]
(1-3) Configuration of first alloy particles (c)
The temperature of the exothermic peak that develops with the metastable alloy phase is related to the heat treatment temperature for causing the melting point change. If the heat treatment temperature is too high, the mounted component and the substrate material are likely to be thermally deformed. The temperature of the exothermic peak is more preferably 50 ° C. or higher and 250 ° C. or lower.
[0020]
(1-4) Configuration (d) of first alloy particles
In a preferred configuration, the value of “exothermic peak area / (total value of exothermic peak area and endothermic peak area)” obtained from the results of differential scanning calorimetry is 0.1 or more and 0.9 or less. More preferably, it is 0.2 or more and 0.7 or less. If at least one exothermic peak and two or more endothermic peaks are present in the chart showing the results of differential scanning calorimetry of the first alloy particles, the atomic diffusion phenomenon due to the aforementioned heat treatment is exhibited.
[0021]
(1-5) Constitution (e) of second alloy particles
The alloy constituting the second alloy particles contains In, Sn, and at least one element selected from Cu, Ag, and Bi. In is a metal that easily forms a low-melting-point alloy phase with Sn, Ag, Bi in particular, and should be determined by how much the melting point of the low-melting-point alloy phase is designed, but because it is an expensive metal, It is preferable to set it to 20 mass% or more and 50 mass% or less.
[0022]
The Sn content is preferably 5% by mass or more and 80% by mass or less, and more preferably 20% by mass or more and 50% by mass or less in order to form a sufficiently low melting point alloy phase on the surface of the second alloy particles. It is more preferable.
Ag is a metal that particularly easily forms a low melting point alloy phase with Sn, and Bi is a metal that particularly easily forms a low melting point alloy phase with Sn, Cu, and Ag. The content of each element in the alloy constituting the second alloy particles should be determined by how many degrees Celsius the melting point of the low melting point alloy phase is designed, but since Ag is expensive, 2.0% It is preferable to set it as mass% or more and 20 mass% or less. Since Bi is a hard and brittle metal, it is preferably 1.0% by mass or more and 20% by mass or less.
[0023]
The Cu content in the alloy constituting the second alloy particles is preferably 2% by mass or more and 30% by mass or less in order to form a sufficiently low melting point alloy phase on the surface of the second alloy particles. More preferably, the content is 5% by mass or more and 20% by mass or less.
In the alloy constituting the second alloy particle, an element of 3 elements or less selected from Au, Ni, Pt, Co, Ga, and Ge can be further contained as an additive component. The content of the additive component is preferably 0.01% by mass or more and 3.0% by mass or less, and more preferably 0.01% by mass or more and 1.0% by mass or less.
[0024]
(1-6) Constitution (f) of second alloy particles
In order to cause the above-described atomic diffusion with the first alloy particles, the mass ratio “In / Sn” of In and Sn of the alloy constituting the second alloy particles needs to be 0.5 or more. is there. In addition, since the melting point change phenomenon due to the above-described heat treatment is difficult to occur when the Sn content is high, and the initial minimum melting point of the first alloy particles is high when the Sn content is too low, “In / Sn” is 1.5 or less.
[0025]
(1-7) Configuration (g) of second alloy particles
By setting the minimum melting point of the plurality of melting points of the second alloy particles to 50 ° C. or more and 150 ° C. or less, the heat treatment temperature at the time of heat treatment at a temperature higher than the minimum melting point is the normal heat treatment temperature (230 ° C or less).
(1-8) About the particle size of the first and second alloy particles
In the conductive material of the present invention, the average particle size of the first and second alloy particles is preferably 0.1 μm or more and 30 μm or less.
[0026]
When the average particle size of the first and second alloy particles is larger than 30 μm, it is difficult to form a fine circuit pattern and it is difficult to obtain sufficient conductive performance and mechanical strength because there are many voids between the particles. . On the other hand, if the average particle size of the first and second alloy particles is smaller than 0.1 μm, the specific surface area becomes large and the surface is easily oxidized, and the paste has a high viscosity, so a large amount of diluent is added. Otherwise, it will be difficult to print the circuit pattern.
A more preferable range of the average particle diameter of the first and second alloy particles constituting the conductive material of the present invention is a range of 0.3 μm to 15 μm, and a more preferable range is 0.5 μm to 10 μm. .
[0027]
(1-9) Production method of first and second alloy particles
In the conductive material of the present invention, the first and second alloy particles can be produced by an inert gas atomization which is a rapid solidification method in order to form a plurality of metastable alloy phases and stable alloy phases in the alloy particles. The method is preferably adopted. In the gas atomization method, an inert gas such as nitrogen gas, argon gas, or helium gas is usually used. However, when the first and second alloy particles constituting the conductive material of the present invention are manufactured. It is preferable to use helium gas. The cooling rate is preferably 500 ° C./second or more, and more preferably 1000 ° C./second or more.
In addition, the first and second alloy particles constituting the conductive material of the present invention may have a metal coating on the surface of the alloy particles. Examples of the coating method in this case include an electrolytic plating method, an electroless plating method, a wet chemical reduction method, a vacuum deposition method, an ion plating method, a sputtering method, and a plasma CVD method.
[0028]
  (1-10) About oxide film removing agent
  In the conductive material of the present inventionIs an organic reducing agent, an inorganic reducing agent, or a mixture thereof.As an oxide film remover (additive for removing the surface oxide film of the first alloy particles and the second alloy particles during heat treatment)ContainThe Preferred are tertiary amines such as hydroquinone, triethanolamine, N-methyl-N, N-diethanolamine, hydrazine, and reducing agents such as sodium borohydride.
[0029]
(1-11) Binder
Examples of the binder (a material disposed in the gap formed by combining the first alloy particles and the second alloy particles by heat treatment) to be included in the conductive material of the present invention include thermosetting resins, thermoplastic resins, and fluxes. Etc. The material used as the binder is not particularly limited as long as it does not impair the conductive performance due to the combination of the first alloy particles and the second alloy particles. Silicone resin and rubber can also be used.
[0030]
Examples of thermosetting resins that can be used as binders include resol type phenol resins, novolac type phenol resins, bisphenol type epoxy resins, novolac type epoxy resins having various molecular weights, and liquids having one or more glycidyl groups in one molecule. A combination of an epoxy compound (for example, neopentyl glycol diglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether, propylene glycol diglycidyl ether, hexanediol diglycidyl ether, etc.) and an epoxy curing agent composed of an amine, an acid anhydride or the like is preferable.
[0031]
Others include melamine resin, urea resin, xylene resin, alkyd resin, unsaturated polyester resin, acrylic resin, polyimide resin, furan resin, urethane resin, bismaleimide-triazine resin and the like. Moreover, you may use the thing containing a thermoplastic resin, a surface treating agent, a dispersing agent, etc. as needed.
[0032]
A general epoxy curing agent can be used as the epoxy curing agent. Examples include aliphatic polyamines such as triethylenetetramine and m-xylenediamine, aromatic amines such as m-phenylenediamine and diaminophenylsulfone, and tertiary amines such as benzyldimethylamine and dimethylamino. Examples include methylphenol, acid anhydrides include phthalic anhydride and hexahydrophthalic anhydride, and boron trifluoride amine complex includes BF.Three-There are piperidine complexes. A bisphenol compound such as bisphenol A may also be used.
[0033]
As the thermoplastic resin that can be used as the binder, those having a hydrogen bonding functional group in the molecular structure are preferable. Examples of the functional group having hydrogen bonding include a hydrogen group, an amide group, a urea group, an imide group, an ester group, an ether group, a thioether group, a sulfone group, and a ketone group. Specific examples of the thermoplastic resin that can be used as the binder are shown below.
[0034]
Polyamide resins such as 12-nylon, 6-nylon and 6,6-nylon. Olefin resins such as polyethylene and polypropylene. Polyvinyl resins such as polyvinyl chloride, polyvinyl acetate, polyvinylidene chloride, polyvinyl alcohol, and ethylene-vinyl acetate copolymers. Acrylic resins such as ethyl acrylate, methyl methacrylate and modified products thereof. Acrylonitrile resins such as polyacrylonitrile and acrylonitrile-styrene copolymers.
[0035]
Engineering plastics such as polyurethane resin, polyacetal, polycarbonate, polyimide, polysulfone, polybutylene terephthalate, polyethylene terephthalate, polyarylate, polyphenylene oxide and modified products thereof, polyethersulfone, polyphenylene sulfide, polyamideimide, polyoxybenzene, polyetherketone Resin called. Liquid crystal resins such as polyaramid, wholly aromatic polyester, and polyesteramide. Thermoplastic elastomers such as polyamide elastomer, polyester elastomer and polyurethane elastomer.
[0036]
Examples of the flux that can be used as the binder include resin-based flux, water-soluble flux, and no-cleaning type flux. In particular, it is preferable to use an activated resin flux. This is a rosin-based natural resin or a modified resin thereof as a main component to which an activator, an organic solvent, a viscosity modifier and other additives are added.
[0037]
In general, polymerized rosin, phenol resin-modified rosin and the like are used as the modified resin, and inorganic and organic fluxes, particularly amine hydrochlorides and organic acid fluxes are used as the activator, and as an organic solvent. These are carbitol-based and ether-based ones. An inorganic flux can also be used. The state of the flux used may be liquid or pasty.
[0038]
(1-12) About content of electroconductive particle
In the conductive material of the present invention, the content of the conductive particles (the total of the first alloy particles and the second alloy particles) ensures the molding processability, the conductivity of the obtained molded body, the heat resistance reliability, and the like. Therefore, the range is from 70% by mass to 98% by mass, and preferably from 80% by mass to 95% by mass.
When the content of the conductive particles is less than 70% by mass, it is difficult to form a strong combined body of the first alloy particles and the second alloy particles by the heat treatment described above. When the content of the conductive particles exceeds 98% by mass, the content of components other than the conductive particles (binder and other additives) is less than 2% by mass, so the first alloy particles and the second alloy An appropriate amount of the binder is not disposed in the gap formed by combining with the particles, or the molding processability is lowered.
[0039]
(1-13) Other additives
The viscosity of the conductive material of the present invention is preferably 5 to 400 Pa · s, more preferably 20 to 70 Pa · s from the viewpoint of workability.
The conductive material of the present invention can contain an organic solvent having a boiling point of 50 ° C. or more as a diluent in order to obtain the preferable viscosity range. The diluent content in the conductive material of the present invention is preferably 3% by mass or less. Usable organic solvents include monoepoxy compounds, dimethylacetamide, N-methyl-pyrrolidone, methyl ethyl ketone, methyl cellosolve, methyl carbitol, carbitol, carbitol acetate, methyl cellosolve acetate, toluene, xylene, isopropyl alcohol, propylene glycol Etc.
[0040]
By adding a lubricant to the conductive material of the present invention, the molding processability when producing a molded body is greatly improved. The addition amount of the lubricant is preferably 5% by mass or less, more preferably 0.05 to 2.0% by mass in the conductive material.
Examples of the lubricant that can be used include the following. Waxes such as paraffin wax, liquid paraffin, polyethylene wax, polypropylene wax, ester wax, carnauba and micro wax. Fatty acids such as stearic acid, 12-oxystearic acid, lauric acid, zinc stearate, calcium stearate, barium stearate, aluminum stearate, magnesium stearate, calcium laurate, zinc ricinoleate, calcium ricinoleate, 2-ethylhexoic acid Fatty acid salts such as zinc.
[0041]
Stearic acid amide, oleic acid amide, erucic acid amide, behenic acid amide, palmitic acid amide, lauric acid amide, hydroxy stearic acid amide, methylene bis stearic acid amide, ethylene bis stearic acid amide, ethylene bis lauric acid amide, distearyl adipine Fatty acid amides such as acid amide, ethylenebisoleic acid amide, dioleyl adipic acid amide, N-stearyl stearic acid amide, N-oleyl stearic acid amide, N-stearyl erucic acid amide, methylol behenic acid amide and methylol stearic acid amide.
[0042]
Fatty acid esters such as butyl stearate. Polyethers comprising alcohols such as ethylene glycol and stearyl alcohol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol and modified products thereof. Polysiloxanes such as silicone oil and silicone grease. Fluorine compounds such as fluorine oil, fluorine grease, and fluorine-containing resin powder. An inorganic compound powder generally referred to as an inorganic filler such as silicon nitride, silicon carbide, magnesium oxide, alumina, silica gel or the like.
[0043]
By adding a coupling agent to the conductive material of the present invention, it is possible to enhance the adhesion between the alloy particles, which are inorganic compounds, and the binder, which is an organic compound. In addition, the addition of a coupling agent can be expected to increase the strength of the electrical connection portion. Is preferably 5% by mass or less, more preferably 0.01 to 3.0% by mass in the conductive material.
[0044]
The coupling agent that can be used may be any of silane, titanium, aluminum, zirconium, chromium, iron, and tin. Examples of the silane coupling agent include phenyltrimethoxysilane, diphenyldimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, and diphenyldiethoxysilane. In the titanium system, isopropyl triisostearoyl titanate, tetraisopropyl titanate, isopropyl trioctanoyl titanate, and the like can be given.
[0045]
It is preferable that the conductive material of the present invention does not substantially contain lead (Pb) (lead content is 0.01% by mass or less). When lead is contained in the conductive material, the semiconductor circuit may malfunction due to α rays emitted from the lead because the formed circuit contains lead. Moreover, since lead is toxic to the human body, it is necessary to avoid this.
[0046]
(1-14) Production method of conductive material of the present invention
The conductive material of the present invention can be obtained by mixing the first alloy particles, the second alloy particles, the oxide film removing agent, the binder, and other additives that are added as necessary. .
These components may be used in any form such as pellets, beads, powders, and pastes, but a mixture with high homogeneity can be obtained by using those having a small particle size. The atmosphere to be mixed may be any of air, reducing atmosphere, vacuum, and inert atmosphere.
In the case of obtaining a thin film-like molded body, a mixture obtained by mixing the above-described components can be used as a conductive material, and this can be put into a mold or the like and subjected to pressure molding.
[0047]
A conductive material for obtaining a button-shaped, pellet-shaped, rod-shaped, plate-shaped, thread-shaped or the like contains a thermoplastic resin as a binder to obtain the mixture, and the mixture is kneaded while melting the thermoplastic resin. After that, it is obtained by processing into a pellet or powder using a pulverizer.
The kneading temperature is set to a temperature (for example, 50 to 100 ° C.) at which the thermoplastic resin melts but does not decompose and the atomic diffusion phenomenon due to both alloy particles does not occur. In addition, this temperature does not need to be a temperature at which the thermoplastic resin is completely melted, and may be at least a temperature exceeding the glass transition point of the thermoplastic resin. The atmosphere for kneading may be any of air, reducing atmosphere, vacuum, and inert atmosphere.
[0048]
(2) The manufacturing method of the electroconductive molded object of this invention has the process of hold | maintaining the electroconductive material of this invention in a predetermined shape, and heat-processing in a pressurized state.
(2-1) Pressure molding method
Examples of the pressure molding method that can be employed in the method of the present invention include a casting molding method, a dry press molding method, an extrusion molding method, an injection molding method, a tape molding method, and a gel cast molding method. As the tape forming method, there are a doctor blade method, a paper casting method, a paper dipping method, a roll process method using a roll rolling force, and an extrusion forming method using a sheet-shaped die.
[0049]
Of these methods, the dry press molding method, the injection molding method, the tape molding method, and the gel cast molding method are preferred. The tape molding method and the gel casting method are particularly preferable because they easily form a bendable thin film.
The gel casting method is a method in which a self-curing slurry is cast into a mold, and is a molding method in which an injection molding method and a casting method are fused. In this method, since a slurry showing self-curing property is contained as a binder, a metal mold can be used. Therefore, it is excellent in terms of contamination of impurities, mold wear, dimensional accuracy of the mold itself, and the like. In addition, compared with injection molding, there is an advantage that the amount of binder required is small and it is not necessary to inject the material at high pressure.
[0050]
(2-2) Example of pressure molding process
First, an example of a pressure forming process for obtaining a button-like, pellet-like, rod-like, plate-like, thread-like or the like is shown below. As described in (1-14) above, in this case, a pellet-like or powder-like conductive material is used.
The conductive material is molded into a predetermined shape by injection molding, extrusion molding, dry press molding or the like in a pressurized state at a predetermined temperature and pressure. The temperature at this time is also set to a temperature (for example, 50 to 100 ° C.) at which the thermoplastic resin melts but does not decompose and the atomic diffusion phenomenon due to both alloy particles does not occur. The pressure during pressurization is preferably in the range of 0.0001 to 25 MPa. If the pressure exceeds 25 MPa, cracks and the like are generated, which is not preferable.
[0051]
Next, an example of a pressure molding process for obtaining a thin film-like molded body will be shown below. As described in (1-14) above, in this case, a conductive material obtained by mixing each component is used.
This conductive material is put into a mold and the whole is uniformly pressure-formed at a predetermined temperature and a predetermined pressure using a vacuum heating press. At this time, since a volatile component such as an organic solvent is removed, a thin film-like molded body having no void (gap) is obtained. The temperature at this time is set to a temperature (for example, 50 to 100 ° C.) at which the atomic diffusion phenomenon due to both alloy particles does not occur, and the pressure is set to a range of 0.0001 to 25 MPa.
[0052]
When it is desired to further reduce the thickness of the obtained thin film-like formed body, the thin film can be reduced by rolling using a rolling roll or the like. The temperature at this time is also set to a temperature (for example, 50 to 100 ° C.) at which the atomic diffusion phenomenon due to both alloy particles does not occur.
Moreover, it can also process to arbitrary shapes and dimensions by performing laser processing, punching processing, grinding | polishing processing, etc. with respect to the obtained thin-film shaped object. Moreover, when using as a strip | belt-shaped thin film, it is also possible to wind and roll and to produce and supply by a continuous process.
[0053]
(2-3) Heat treatment conditions
In the method for producing a conductive molded body of the present invention, the heat treatment is performed in a vacuum, a reducing gas atmosphere, or an inert gas atmosphere, whereby the first and second alloy particles by the oxide film remover are formed. The action of removing the oxide film is sufficiently exerted, and the bond between the two alloy particles can be reliably obtained.
The atmosphere in which the heat treatment is performed is appropriately selected from the shape of the molded body to be manufactured. For example, in the case of producing a rod-like, ribbon-like, plate-like or the like shaped article, a continuous furnace is often used as a heat treatment apparatus, and therefore a reducing gas atmosphere or an inert gas atmosphere is appropriate. Further, in the case of producing shaped bodies such as buttons, cubes, and rectangular parallelepipeds, batch-type heat treatment is often performed, and therefore it is appropriate to use a vacuum or an inert gas atmosphere.
[0054]
In the method for producing a conductive molded body of the present invention, the surface oxide film of the obtained molded body can be removed by performing a heat treatment step in a reducing gas atmosphere after the heat treatment. Thereby, the connection of the obtained molded object and another electroconductive molded object can be strengthened.
The reducing gas atmosphere in which this step is performed is Ar gas, He gas, and N2Inactive gas such as gas, H2Gas, CO gas, NHThreeIt is preferable to use a gas in which a reducing gas such as a gas is mixed. In particular, from the viewpoint of manufacturing cost, manufacturing process, or safety, He gas or N2Gas and H2A combination with a gas is preferred.
[0055]
【Example】
(1) Production of first alloy particles
Cu particles 6.5 kg (purity 99% by mass or more), Sn particles 1.5 kg (purity 99% by mass or more), Ag particles 1.0 kg (purity 99% by mass or more), Bi particles 0.5 kg (purity 99% by mass or more) ), 0.5 kg of In particles (purity 99% by mass or more) were placed in a graphite crucible, and heated and melted to 1400 ° C. with a high-frequency induction heating apparatus in a helium atmosphere of 99% by volume or more.
[0056]
Next, after this molten metal is introduced from the tip of the crucible into a spray tank in a helium gas atmosphere, helium gas (purity 99 vol% or more, oxygen concentration 0.1 vol%) is supplied from a gas nozzle provided near the crucible tip. , Pressure 2.5 MPaG) and atomizing to produce alloy precursor particles. The cooling rate at this time was 2600 ° C./second. When the obtained alloy precursor particles were observed with a scanning electron microscope (manufactured by Hitachi, Ltd .: S-2700), they were spherical.
[0057]
The alloy precursor particles were subjected to a two-stage classification using a gas stream classifier (manufactured by Nisshin Engineering Co., Ltd .: TC-15N) consisting of a classification of 10 μm or more and a classification of 15 μm or less. The volume average particle size after classification was 7.0 μm.
The alloy precursor particles were subjected to substitution Sn plating. The plating conditions were Sn concentration: 7 g / l (Okuno Pharmaceutical Co., Ltd. plating solution), temperature: 50 ° C., and immersion time: 20 minutes. Cleaning after plating was performed only with water. The first alloy particles obtained after washing with water were replaced with acetone, and then dried with an 80 ° C. dryer. The thickness of the Sn layer formed on the surface of the obtained first alloy particles was calculated from the results of the substitutional Sn plating mechanism and elemental analysis and found to be 0.2 μm.
[0058]
Using the first alloy particles thus obtained as a sample, differential scanning calorimetry was performed under the conditions of a heating rate of 10 ° C./min under a nitrogen atmosphere using “DSC-50” manufactured by Shimadzu Corporation. went.
As a result, it was confirmed that the alloy constituting the obtained first alloy particles had endothermic peaks at 412 ° C., 556 ° C., and 575 ° C. by differential scanning calorimetry, and had a plurality of melting points. Moreover, the alloy which comprises the obtained 1st alloy particle has confirmed the exothermic peak of 200 degreeC and 265 degreeC by differential scanning calorimetry, and has confirmed having several metastable phases. Of the endothermic peaks, those having a heat quantity of 1 J / g or more were quantified as peaks derived from conductive particles, and less than that was excluded from the viewpoint of analysis accuracy.
[0059]
The exothermic peak at 200 ° C. is a Sn / Cu-based metastable alloy phase developed by substitutional Sn plating, and the exothermic peak at 265 ° C. is Bi / expressed by an inert gas atomization which is a rapid solidification method and a metal composition. It seems to be an Ag-based metastable alloy phase.
Moreover, when the composition of the obtained first alloy particles was measured using an inductively coupled plasma emission spectrometer (Seiko Instruments Inc .: SPS-1700HRV type), the Cu content was 64. 9.9% by mass, the Sn content is 15.1% by mass, the Ag content is 9.9% by mass, the In content is 5.1% by mass, and the Pb content is Was below the detection limit (0.001 mass% or less). Moreover, the mass ratio “Cu / Sn” of Cu and Sn was 4.3. Furthermore, the value of “exothermic peak area / (total value of exothermic peak area and endothermic peak area)” was 0.3.
[0060]
(2) Production of second alloy particles
In particles 3.75 kg (purity 99% by mass or more), Sn particles 3.75 kg (purity 99% by mass or more), Cu particles 1.5 kg (purity 99% by mass or more), Ag particles 1.0 kg (purity 99% by mass or more) ) Was placed in a graphite crucible and heated and melted to 1400 ° C. with a high-frequency induction heating device in a helium atmosphere of 99% by volume or more.
Next, after this molten metal is introduced from the tip of the crucible into a spray tank in a helium gas atmosphere, helium gas (purity 99 vol% or more, oxygen concentration 0.1 vol%) is supplied from a gas nozzle provided near the crucible tip. , Pressure 2.5 MPaG) and atomizing to produce alloy particles. The cooling rate at this time was 2600 ° C./second. When the obtained alloy particles were observed with a scanning electron microscope (manufactured by Hitachi, Ltd .: S-2700), they were spherical.
[0061]
The alloy particles were subjected to a two-stage classification consisting of a classification of 10 μm or more and a classification of 15 μm or less using an airflow classifier (manufactured by Nissin Engineering Co., Ltd .: TC-15N). The volume average particle size after classification was 7.0 μm.
Using the second alloy particles thus obtained as a sample, differential scanning calorimetry was performed under the conditions of a heating rate of 10 ° C./min in a nitrogen atmosphere using “DSC-50” manufactured by Shimadzu Corporation. went.
[0062]
As a result, it was confirmed that the alloy constituting the obtained second alloy particles had endothermic peaks of 132 ° C., 316 ° C., and 509 ° C. by differential scanning calorimetry and had a plurality of melting points. There was no characteristic exothermic peak. That is, it was confirmed that the alloy constituting the obtained second alloy particle does not have a metastable phase. Of the endothermic peaks, those having a heat quantity of 1 J / g or more were quantified as peaks derived from conductive particles, and less than that was excluded from the viewpoint of analysis accuracy.
[0063]
Moreover, when the composition of the obtained first alloy particles was measured using an inductively coupled plasma emission spectrometer (Seiko Instruments Inc .: SPS-1700HRV type), the Cu content was 15 0.0 mass%, Sn content is 37.5 mass%, Ag content is 9.9 mass%, In content is 37.6 mass%, Pb content Was below the detection limit (0.001 mass% or less). Further, the mass ratio “In / Sn” of In and Sn was 1.0.
[0064]
(3) DSC measurement of mixed particles
Using the first alloy particles obtained in the above (1) and the second alloy particles obtained in the above (2) mixed at a volume ratio of 1: 1 (average particle size 7 μm) as a sample, Shimadzu Using a DSC-50 manufactured by Seisakusho Co., Ltd., differential scanning calorimetry was performed under a nitrogen atmosphere under a temperature rising rate of 10 ° C./min. The DSC chart obtained by this measurement is shown in FIG.
As shown in this figure, it was confirmed that endothermic peaks exist at 132 ° C, 412 ° C, 556 ° C, and 575 ° C. In addition, there were characteristic exothermic peaks at 200 ° C., 265 ° C., and 303 ° C. Of the endothermic peaks, those having a heat quantity of 1 J / g or more were quantified as peaks derived from conductive particles, and less than that was excluded from the viewpoint of analysis accuracy.
[0065]
(4) Production of conductive material
As components other than the conductive particles, triethanolamine (oxide film removing agent), isopropyl alcohol (diluent), propylene glycol (diluent), and liquid epoxy resin (binder) were prepared.
First, components other than the conductive particles were mixed such that triethanolamine: isopropyl alcohol: propylene glycol: liquid epoxy resin = 1: 2.5: 1: 0.5 by mass ratio.
Next, the mixture obtained by mixing the mixed component A and the conductive particles in a mass ratio such that conductive particles: mixed component A = 88: 12 is kneaded by passing several times between the rolls of a three-roll mill. Then, the liquid conductive material was produced by defoaming through a defoaming kneader (Matsuo Sangyo Co., Ltd. product: SNB-350).
[0066]
(5) Confirmation of melting point change by heat treatment
The obtained conductive material was put into an alumina cell for DSC measurement, and heat-treated at a peak temperature of 200 ° C. in a nitrogen atmosphere in a reflow furnace. Using the conductive material after the heat treatment as a sample, differential scanning calorimetry was performed using a “DSC-50” manufactured by Shimadzu Corporation under a nitrogen atmosphere under a temperature increase rate of 10 ° C./min. The DSC chart obtained by this measurement is shown in FIG.
[0067]
When FIG. 2 and FIG. 1 (DSC chart of conductive particles before heat treatment) are compared, among the exothermic peaks at 200 ° C. and 265 ° C. (peaks derived from the first alloy particles) existing before heat treatment, 200 It can be seen that the exothermic peak at 0 ° C. has disappeared. It can also be seen that the endothermic peak at 132 ° C. derived from the second alloy particles has also disappeared. It can also be confirmed that an endothermic peak is newly developed at 364 ° C. That is, it was confirmed that the minimum melting point of the conductive particles increased from 132 ° C. to 364 ° C. by heat treatment at 200 ° C. (temperature equal to or higher than the minimum melting point of the second alloy particles).
[0068]
(6) Confirmation of performance of conductive material (1)
The conductive material prepared in (4) above is applied to the end in the longitudinal direction (range of 10 mm from the tip) of a rectangular copper plate (width 10 mm, length 30 mm, thickness 1 mm), and the same copper plate is applied thereon. The overlapping part was 10 mm.
Next, this specimen was placed on a base and heat-treated in a nitrogen reflow furnace set at a peak temperature of 200 ° C. with a press pressure applied by a weight placed on the upper side of the copper plate. The press pressure was 0.002 MPa. Using the specimen obtained by cooling to room temperature after this heat treatment, a heat resistance test (a test for examining changes in the bonding state due to heating), a thermal cycle test, and a shear strength measurement were performed.
[0069]
As the heat resistance test, the following was performed. First, the upper end (one end in the length direction of one copper plate) of the obtained specimen is fixed in a normal hot air dryer, and the lower end (the other end in the length direction of the other copper plate) is 20 from the lower surface in the dryer. The height was set to ˜30 mm. Next, a load of 100 g was applied to the lower copper plate of the test body, and the temperature was successively increased to 25 ° C, 150 ° C, 200 ° C, 250 ° C, 300 ° C, 350 ° C. At that time, after holding at each temperature for 1 hour, it was checked whether or not the lower copper plate of the test specimen had dropped, and then the temperature was raised to the next temperature.
[0070]
As a result, the copper plate on the lower side of the specimen did not fall even when it was held at 350 ° C. for 1 hour. Thereby, even if it heated to 350 degreeC, it has confirmed that the joining state of this test body was hold | maintained.
The shear strength was measured at room temperature and 300 ° C. atmosphere. The shear strength measurement at room temperature was measured by “Autograph AGS-50A” manufactured by Shimadzu Corporation under the condition of a pulling speed of 10 mm / min. As a result, 0.44 MPa (4.5 kgf / cm2)Met.
[0071]
The shear strength measurement in an atmosphere of 300 ° C. was performed by using a digital static material tester “5507” manufactured by Instron Co., Ltd., and held at a test atmosphere temperature of 300 ° C. for 5 minutes (the measured temperature of the sample body was 300 The measurement was performed under the conditions of the retention time after the temperature reached ° C. As a result, 0.34 MPa (3.5 kgf / cm2)Met.
[0072]
Moreover, about the test body after a heat tolerance test, after cooling to room temperature, when the shear strength was measured under the conditions of a tensile rate of 10 mm / min and room temperature by “Autograph AGS-50A” manufactured by Shimadzu Corporation, 1.18 MPa (12 kgf / cm2)Met. That is, it was confirmed that the measured value of the shear strength was higher after the heat resistance test than before the test.
As a cooling cycle test, holding at each temperature of −40 ° C. and 80 ° C. for 30 minutes was repeated 150 times. And after this test, it was confirmed that the shear strength of the test body increased.
[0073]
(7) Confirmation of performance of conductive material (Part 2)
The conductive material produced in (4) above is placed in a mold (outer diameter 20 mm, inner diameter 10 mm, depth 2 mm) for forming a disk-shaped molded body having a diameter of 10 mm × thickness of 2 mm, and a nitrogen reflow furnace Then, pressure heat treatment was performed at a peak temperature of 200 ° C. and a press pressure of 0.1 MPa. That is, here, the heat treatment at the time of molding was performed in an inert gas atmosphere.
[0074]
After this treatment, the obtained disk-shaped molded body was removed from the mold, each dimension was measured, the volume was calculated, and the mass was measured. The density was calculated from these values to find 7.1 g / ml (= 7.1 × 10Threekg / mThree)Met. Further, the specific heat obtained by performing differential scanning calorimetry (DSC) on the obtained disk-shaped sample was 0.28 kJ / kg · K.
[0075]
The thermal diffusivity obtained by the laser flash method is 0.086 × 10-Fourm2/ S. When the thermal conductivity was calculated by substituting these values into the formula (1), the thermal conductivity of the obtained disk-shaped sample was 17 W / m · K.
In addition, when the outer peripheral surface, the front surface, and the back surface of the obtained disk-shaped molded body were polished before laser irradiation, it was confirmed that some voids were present inside.
[0076]
(8) Confirmation of performance of conductive material (Part 3)
The conductive material produced in (4) above is placed in a mold (outer diameter 20 mm, inner diameter 10 mm, depth 2 mm) for forming a disk-shaped molded body having a diameter of 10 mm × thickness of 2 mm, and a normal reflow In a furnace (heating in the air because no inert gas or the like is introduced inside), the heat treatment was performed at a peak temperature of 200 ° C. and a press pressure of 0.1 MPa. That is, here, the heat treatment at the time of molding was performed in the atmosphere.
[0077]
In addition, when the outer peripheral surface of the obtained disk-shaped molded object, the surface, and the back surface were grind | polished, it was confirmed that some voids exist in the inside.
After this heat treatment, the obtained disk-shaped molded body was removed from the mold, and H2It was put in a hot air dryer in a mixed gas (reducing gas) atmosphere of gas + He gas and heat-treated at 200 ° C. for 15 minutes. That is, here, a step of removing the surface oxide film of the obtained disk-shaped molded body was performed.
[0078]
After this process, each dimension of the obtained disk-shaped molded object was measured, the volume was calculated, and mass was measured. When the density was calculated from these values, 7.0 g / ml (= 7.0 × 10Threekg / mThree)Met. The specific heat obtained by differential scanning calorimetry (DSC) was 0.27 kJ / kg · K.
The thermal diffusivity obtained by the laser flash method is 0.086 × 10-Fourm2/ S. When the thermal conductivity was calculated by substituting these values into the formula (1), the thermal conductivity of the obtained disk-shaped sample was 15 W / m · K.
[0079]
[Comparative example]
By mixing the first alloy particles obtained in (1) of the above example and the second alloy particles obtained in (2) at a volume ratio of 1: 1, conductive particles (average particle size) 7 μm) was prepared. Moreover, the mixing component B was prepared by mixing isopropyl alcohol (diluent) and propylene glycol (diluent) so that it might become isopropyl alcohol: propylene glycol = 1: 3 by mass ratio.
[0080]
Next, the mixture obtained by mixing the mixed component B and the conductive particles in a mass ratio such that conductive particles: mixed component B = 88: 12 is kneaded by passing several times between the rolls of a three-roll mill. As a result, a liquid conductive material was produced. That is, this conductive material does not contain an oxide film remover and a binder.
The obtained conductive material was put into an alumina cell for DSC measurement, and heat-treated at a peak temperature of 200 ° C. in a nitrogen atmosphere in a reflow furnace. Using the conductive material after the heat treatment as a sample, differential scanning calorimetry was performed using a “DSC-50” manufactured by Shimadzu Corporation under a nitrogen atmosphere under a temperature increase rate of 10 ° C./min. The DSC chart obtained by this measurement was the same as FIG. That is, the minimum melting point of the conductive particles did not change by heat treatment at 200 ° C. (temperature equal to or higher than the minimum melting point of the second alloy particles).
[0081]
Using this conductive material, a test specimen was produced in the same manner as (6) of the above example. Using this specimen, heat treatment was performed in a nitrogen reflow furnace in the same manner as in the above example (6). An attempt was made to perform the above-mentioned heat resistance test using a test specimen obtained by cooling to room temperature after this heat treatment, but the copper plate of this test specimen was not adhered by a conductive material. Therefore, the thermal cycle test and the shear strength measurement could not be performed.
In addition, this conductive material was subjected to pressure and heat treatment using a mold in the same manner as in the above example (7), but the conductive material was powdered in the treated mold. Existence was not obtained.
[0082]
【The invention's effect】
As described above, according to the conductive material of the present invention, two types of special alloy particles are used as the conductive particles, and the oxide film removing agent that removes the surface oxide film of both alloy particles during heat treatment, High heat-reliability and connection stability can be obtained by blending the binder that is placed in the gaps between the particle assemblies, and strong connectivity can be achieved by heat treatment at a relatively low temperature (for example, 250 ° C. or lower). Can be demonstrated.
[0083]
Therefore, the conductive material of the present invention includes various types such as conductive paste, conductive adhesive, die attach paste, anisotropic conductive paste, anisotropic conductive film forming resin, interlayer connection material, hole-filling conductive connection material, etc. It can be suitably used as a conductive connecting material.
Further, according to the method for producing a conductive molded body of the present invention, a bonded body formed by intermetallic bonding of the first alloy particles and the second alloy particles, and a binder present in a gap between the bonded bodies, A conductive molded body comprising the above is obtained, and this binder has an action of absorbing distortion caused by heat. Therefore, according to the method of the present invention, a conductive molded body having high heat reliability and high connection stability can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a DSC chart obtained by differential scanning calorimetry using a 1: 1 mixture of first alloy particles and second alloy particles prepared in an example as a sample.
FIG. 2 is a DSC chart obtained by differential scanning calorimetry using a conductive paste produced in an example as a sample.

Claims (5)

導電性成形体を形成する材料として用いられる導電性材料において、
示差走査熱量測定(DSC)で発熱ピークとして観測される準安定合金相と吸熱ピークで観測される融点を、それぞれ複数有する合金からなり、複数の融点のうちの最低融点を呈する低融点合金相を表面にし、Cuと、Snと、Ag、Bi、およびInより選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、CuとSnとの質量比「Cu/Sn」が0.5以上であり、示差走査熱量測定による発熱ピークは50℃以上400℃以下の温度範囲内にあり、示差走査熱量測定の結果から得られる「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値が0.1以上0.9以下である第1の合金粒子と、
前記準安定合金相を有さず前記融点を複数有する合金からなり、複数の融点のうちの最低融点を呈する低融点合金相を表面にし、Inと、Snと、Cu、Ag、およびBi、より選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、InとSnとの質量比「In/Sn」が0.5以上1.5以下であり、複数の融点のうちの最低値が50℃以上150℃以下である第2の合金粒子と、
有機系還元剤、無機系還元剤、又はこれらの混合物と、
熱処理により第1の合金粒子と第2の合金粒子とが結合されて生じる隙間に配置されるバインダーと、
を含有することを特徴とする導電性材料。
In a conductive material used as a material for forming a conductive molded body,
A low-melting-point alloy phase consisting of a metastable alloy phase observed as an exothermic peak in differential scanning calorimetry (DSC) and an alloy having a plurality of melting points observed in an endothermic peak, and exhibiting the lowest melting point among the plurality of melting points. possess the surface, and Cu, and Sn, consists Ag, Bi, and at least one element chosen from in, the mass ratio of Cu and Sn "Cu / Sn" is 0.5 or more, differential scanning The exothermic peak by calorimetry is in the temperature range of 50 ° C. or higher and 400 ° C. or lower, and is obtained from the results of differential scanning calorimetry “exothermic peak area / (total value of exothermic peak area and endothermic peak area)” first and alloy particles Ru der value 0.1 to 0.9,
The consists metastable alloy phase having plural alloy the melting point no, possess low melting point alloy phase exhibiting the lowest melting point of a plurality of melting point on the surface, and In, and Sn, Cu, Ag, and Bi The mass ratio “In / Sn” between In and Sn is 0.5 or more and 1.5 or less, and the lowest value among the plurality of melting points is 50 ° C. or more and 150 ° C. or more. a second alloy particles Ru der below,
An organic reducing agent, an inorganic reducing agent, or a mixture thereof ;
A binder disposed in a gap formed by combining the first alloy particles and the second alloy particles by heat treatment;
Conductive material characterized Rukoto that Yusuke containing a.
請求項1記載の導電性材料を所定形状に保持し、加圧状態で、第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度による熱処理を行うことを特徴とする導電性成形体の製造方法。The conductive material according to claim 1, wherein the conductive material is held in a predetermined shape, and heat treatment is performed in a pressurized state at a temperature equal to or higher than the lowest melting point among a plurality of melting points of the second alloy particles. Body manufacturing method. 前記熱処理を、真空中、還元性ガス雰囲気中、若しくは不活性ガス雰囲気中で行う請求項2記載の導電性成形体の製造方法。 The method for producing a conductive molded article according to claim 2, wherein the heat treatment is performed in a vacuum, a reducing gas atmosphere, or an inert gas atmosphere . 得られた成形体の表面酸化膜を除去する工程として、前記熱処理後に、還元性ガス雰囲気にて熱処理する工程を行う請求項2記載の導電性成形体の製造方法。 The method for producing a conductive molded article according to claim 2, wherein the step of removing the surface oxide film of the obtained molded article is a step of performing a heat treatment in a reducing gas atmosphere after the heat treatment . 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の方法により得られた、第1の合金粒子と第2の合金粒子とによる結合体の隙間にバインダーが存在し、25℃での熱伝導率が1〜200W/m・Kの範囲となっている導電性成形体。A binder is present in the gap between the first alloy particles and the second alloy particles obtained by the method according to any one of claims 2 to 4, and the thermal conductivity at 25 ° C is A conductive molded body having a range of 1 to 200 W / m · K.
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