JP4247014B2 - 自動立体視光学装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に、電子的に形成された画像を立体的に視る自動立体ディスプレイシステムに関し、特に、共振形光ファイバ部材を用いて左眼用画像と右眼用画像とを形成し、凹状反射(retro-reflective)表面を含む諸光学コンポーネントをモノセントリック(monocentric)に配置し、極めて広い視野と大きな射出瞳を提供する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動立体ディスプレイシステムの潜在的な価値は、特にエンターテインメントとシミュレーションの分野で広く認められている。自動立体ディスプレイシステムには「浸漬(immersion)」システムが含まれるが、本方式は、極めて広い視野を有する3次元(3−D)映像で視る人の視界を囲んでしまうことによって、実際の立体映像を視ているかのような経験を与えようとするものである。本方式を含む立体ディスプレイの大きなグループからは差別される特徴であるが、自動立体ディスプレイの特徴は、身に装着する器具の必要性がないということである。例えば、ゴーグル、ヘッドギア、または特殊眼鏡というようなものはどんなタイプも不要である。すなわち、自動立体ディスプレイは、視る人に「自然な」視る条件を提供しようとするものである。
【0003】
キンツ(G.J.Kintz)の論文(SID 99 Digest,"Autostereoscopic Properties of Spherical Panoramic Virtual Displays"、非特許文献1)には、広い視野を有する自動立体ディスプレイを提供するアプローチの一つが開示されている。このキンツのアプローチを用いれば、眼鏡もヘッドギアも不要である。しかし、モノセントリックミラーで結像して、正しく視準された仮想画像を得るには、発光ダイオード(LED)のアレイを備えた高速回転球体内に視る人の頭を保持しなければならない。キンツの方法に基づく設計により、広視野を有する真に自動立体視を提供するディスプレイシステムの解決法の一つが得られるけれども、一方、この設計は相当程度の欠点もある。キンツ設計の不利な点としては、視る人の頭を、急速に回転する表面に極めて近接して置かなければならないという要求条件が挙げられる。このようなアプローチでは、回転表面上のコンポーネントに接触することに起因する事故や怪我の可能性を最小限に抑える手段が必要である。保護のための遮蔽物を設けても、急速に運動する表面近くに身体があるということは、少なくとも、視る人に幾分かの不安感を与える。更に、そのようなシステムを用いると、頭の動きに相当程度の制約が課される。
【0004】
一対のプロジェクタの射出瞳を視る人の目に結像することを作動原理とする自動立体映像システムの一種については、ベントン(S.A.Benton)、スロウ(T.E.Slowe)、クロップ(A.B.Kropp)、スミス(S.L.Smith)の論文("Micropolarizer-based multiple-viewer autostereoscopic display",Stereoscopic Displays and Virtual Reality Systems VI,SPIE,January,1999、非特許文献2)に略述されている通りである。上述の論文にベントンらが略述しているような射出瞳結像法は、大きなレンズまたはミラーを用いて実現できる。結像された両射出瞳に視る人の両眼を合わせることにより、どんなタイプの器具も目に装着せずに、クロストーク(crosstalk)のない立体シーンを視ることができる。
【0005】
容易に理解され得ることであるが、瞳結像法を用いる自動立体ディスプレイシステムで得られる映像視経験の価値と現実感の品質との向上は、広い視野と大きな射出瞳とを共に備える3−D映像を提供することによって行われる。このようなシステムは、映像に浸漬した状態で視る機能を果たすには非常に有効であるが、それには、視る人が、頭の動きを狭い許容範囲内に制約せずに、ゴーグルや他の器具を装着せずに、安楽に椅子に座ることが可能であるという条件がある。完全に満足な3−D映像視のためには、そのようなシステムは、右眼と左眼とにそれぞれ相離れた高解像度映像を提供しなければならない。また、容易に理解され得ることであるが、このようなシステムは、視野の幅と深さを兼ね備える幻覚を起こさせる一方、実際の設置面積と容積とは出来るだけ小さくて済むことを旨とするコンパクト性のために設計するのが最も好ましい。最も現実感のある映像視の経験には、遠くに離れて見えるように配置された仮想映像が視る人に提供されるべきである。
【0006】
従来の自動立体ディスプレイ装置の一例は、米国特許第5,671,992号(リチャーヅ(Richards)、特許文献1)に開示されている。この特許では、椅子に座っている視る人が3−D映像効果を仮想的に経験するには、各眼に1台ごとの2台の相離れたプロジェクタで形成された映像を用い、これら映像を、多数のミラーと1枚の凹状反射表面とから構成される映写システムを用いて視る人に送ることによって行われる。しかし、この米国特許第5,671,992号に開示されている装置では、上記のような浸漬式自動立体ディスプレイに有利な広い視野は提供されない。
【0007】
自動立体結像法に用いられる凹状反射表面の他の使い方は、米国特許第5,572,363号(特許文献2)と第5,629,806号(特許文献3、両方ともファーガソン(Fergason))に開示されている。ファーガソン特許が開示するのは、凹状反射表面とビームスプリッタとを用いる直線的光路と折り曲げられた光路とを配置した光学装置であって、両光路の連係により、比較的小さな画像ソースから投影された画像を拡大し、装置の凹状反射表面上に形成された実像を、視野瞳の箇所に、結像するものである。ファーガソン特許に開示のアプローチでは、上記の視野瞳とは、投影レンズの射出瞳の疑似像のことである。広い視野を備える大きな視野瞳が、視るのを容易にするには好ましい。しかし、従来の広視野レンズを用いて大きな視野瞳を形成するには、米国特許第5,572,363号または第5,629,806号に開示の装置では、低利得凹状反射スクリーンが必要である。しかし、このような低利得凹状反射スクリーンは、輝度の減少などの欠点があり、しかも、利得分布特性に起因して、左眼の像と右眼の像の間のクロストークが増加するという欠点も有する。従って、所与の小さな投影レンズの射出瞳に対しても、大きな視野瞳を提供しなければならないという要請に制約され、低利得凹状反射スクリーンを用いる装置は、像の品質に関しては妥協する傾向がある。米国特許第5,671,992号に開示の凹状反射スクリーンを用いる装置の欠点と同様に、米国特許第5,572,363号および第5,629,806号に開示の装置では、広い視野は提供されない。
【0008】
立体映像作成に対する既往の解決法は、高輝度とともに広視野を安価に提供するという挑戦にはある程度応えてきているが、改良の余地は十分にある。例えば、初期の立体映写システムの幾つかでは、特殊なヘッドギア、ゴーグル、または眼鏡を採用して3−D映像経験を提供してきている。そのようなシステムの一例として、米国特許第6,034,717号(デンティンガー(Dentinger)ら、特許文献4)に、ある投影ディスプレイシステムが開示されているが、このシステムでは、3−D効果を生じさせる適切な像を各眼に選択的に導くには、視る人は一組のパッシブ偏光眼鏡を装着する必要がある。
【0009】
確かに、例えば、特殊シミュレーション用途では、ある種のヘッドギアも立体視に適切であると考えられる。そのような用途向けに、米国特許第5,572,229号(フィッシャー(Fisher)、特許文献5)に広視野で立体的に見える映像を提供する投影ディスプレイ用ヘッドギアが開示されている。しかし、可能ならば、米国特許第5,671,992号の装置に開示されているように、視る人はどんなタイプの器具も装着する必要のない自動立体視を提供することが有利である。頭の動きについてもある程度の自由度を許容できれば有利であろう。対照的に、米国特許第5,908,300号(ウォーカー(Walker)ら、特許文献6)には視る人の頭を固定位置に維持しておくハンググライダ飛行シミュレーションシステムが開示されている。このような解決法は、ウォーカーらの特許に開示の限定的シミュレーション環境下では許容され、装置の総括的光学設計を簡易化するかも知れないが、一方、頭の動きを制約するということは浸漬式システムでは不利となろう。注目すべきは、ウォーカーらの特許に開示のシステムでは、狭い可視範囲の開口絞りを採用しているので、視野は相当程度限定されることである。複雑な、従来の投影レンズ群を軸外し配置したものが、所望の射出瞳サイズを得るのに用いられるレンズ寸法とともに、米国特許第5,908,300号に開示されている装置で採用されている。
【0010】
視る人から相異なる距離の2箇所にある2枚のスクリーンの映像を、ビームスプリッタ経由で、一緒にしてこれを視る人に送ることによって、立体映像形成の幻覚を起こさせるという原理で立体視効果を提供するシステムも数多く開発されている。例えば、米国特許第5,255,028号(バイルズ(Biles)、特許文献7)に開示されているものが、その一つである。しかし、このタイプのシステムは視角が小さいものに限定され、従って、浸漬式に映像を経験するには適していない。
【0011】
光学的遠近法(perspective)の観点からは、瞳結像法を用いる自動立体視設計の方が利点が多いことは容易に分かる。瞳結像を得るように設計されたシステムでは、左眼と右眼の瞳に対応して相離れた像を結像させ、最も自然な視る条件を作り、ゴーグルや特殊なヘッドギアの必要性をなくさなければならない。その上、そのようなシステムは、視野瞳を視る人にとって可能な限り最も大きなものとし、ある程度の頭の動きの自由度を許容し、必要な映像輝度も維持し、超広角の視野も提供することが有利である。光学技術で認識されていることであるが、理想的な自動立体投影システムとしては、より一層満足かつ現実的な立体視経験を与えるためにこれらの要求条件を満たさなければならないところではあるが、これらの要求条件をすべて満たすことは達成し難いともいえる。更にそのようなシステムは、実際的な結像に十分な解像度を、許容できるコントラストと併せて、提供しなければならない。その上、システムの設置面積を小さくするという物理的制約や眼間分離を許容出来る範囲で行うという寸法的制約も考慮し、各眼に個別に入射された結像が、有利に間隔をもって配置され、正しく分離されて視られるようでなければならない。有益なので注記するが、眼間分離間隔の制約があるので、単に投影レンズの寸法を大きくするだけで所与の超広角視野を備える大口径瞳を確立するという能力は限定される。
【0012】
モノセントリック結像システムは、平坦な物体を高解像度で結像するのに顕著に有利であることが示されてきており、この利点については、例えば、米国特許第3,748,015号(オフナ(Offner)、特許文献8)に開示されている。同特許には、ユニット倍率を得るように設計された結像システムにおいて諸球面ミラーの曲率中心が一致するするように配置された球面ミラー構成が教示されている。オフナ特許に開示されたモノセントリック配置は、多くのタイプの像面収差の発生を最小限に抑え、概念的に明瞭であるので、高解像度反射結像システム用の簡易な光学設計が得られる。ミラーとレンズとをモノセントリックに配置すると、米国特許第4,331,390号(シェイファー(Shafer)、特許文献9)に開示されるように、広角視野を備える望遠鏡系に利点をもたらすことも知られている。しかし、モノセントリック設計は総括的に簡易であり、歪曲や光学収差も最小限に抑えるという利点を備える一方で、そのような設計概念を、合理的に小さな総括設置面積と共に広角視野と大きな射出瞳とを必要とする浸漬式システムの中で実現することは困難ともいえる。その上、完全にモノセントリックの設計では完全な立体結像を行わせる要求条件を満足させ得ないのである。立体視効果を起こさせる結像系では、左眼と右眼の瞳にそれぞれ相離れた像を結ばなければならないからである。
【0013】
米国特許第5,908,300号に開示されているように、従来の広視野投影レンズは、瞳結像法自動立体ディスプレイの投影レンズとしても採用し得る。しかし、従来のアプローチには多くの欠点も存在する。前に米国特許第5,572,363号および第5,629,806号について注記したように、従来の投影レンズで得られる射出瞳のサイズが比較的小さいということは、凹状反射表面を用いる自動立体ディスプレイシステムの設計と性能に対しては負の影響となって、制約となること考えられる。広角レンズ系を用いれば、効果的な浸漬式視に必要とされる広角の視野が得られるけれども、この系は極めて複雑であり、高コストでもある。大型フォーマットカメラ用の典型的な広角レンズ、例えば、独イエナ(Jena)のカール・ツァイス社(Carl-Zeiss-Stiftung)によって製造されたビオゴン(Biogon)(登録商標)は75度の広角視野が確保できる。ビオゴンレンズは7枚構成のレンズ群からできており、口径は80mmを超えるが、瞳サイズは僅か10mmにすぎない。瞳サイズを大きくするには、レンズのサイズを大きくスケールアップしなければならない。しかし、そのようなレンズ体の口径を大きくすると、浸漬式自動立体視では、視る位置での眼間分離間隔に関連して設計難易度が格段に増加する。右眼と左眼とのアセンブリが左右に正しく配置され得るように、レンズをコストをかけて切削し、一対のレンズ瞳を人間の眼間分離間隔に合致するような間隔に配置する作業は、困難な製造問題を引き起こす。眼間分離間隔の制約があることにより、各眼に対して投影装置を空間的に位置決めするのが制限され、瞳サイズのスケールアップを単にレンズサイズのスケールアップで行うことは、排除されるのである。その上、効果的な浸漬システムでは、極めて広い視野、好ましくは90度を超える視野が可能となるのが最も有利であり、射出瞳口径も大きく、好ましくは20mmを超えるものである。
【0014】
大きな視野を有する適用の別法として、特殊な光学的機能を目的に採用されてきたのは、ボールレンズ、特に光ファイバの結合と伝送に適用するために使用される微小なボールレンズである。このようなボールレンズは、米国特許第5,940,564号(ジェウェル(Jewell)、特許文献10)に開示されている。同特許が開示するのは、光ファイバ結合器内に微小ボールレンズを有利に使用することである。より大きなサイズのものとしては、ボールレンズは、米国特許第5,206,499号(マントラヴァディ(Mantravadi)ら、特許文献11)に開示のように、天文追跡装置内に用いることができる。マントラヴァディらの特許では、ボールレンズを採用する理由は、それにより、軸外し収差または歪曲を最小限に抑えつつ、60度を超える広い視野が得られるからである。特に、特有の光軸が存在しないということは、有利に用いれば、ボールレンズを通過する主光線すべてがそれ自体の光軸を規定すると考えることができるということである。入射光の角変化に対する照度低下率が小さいので、単一のボールレンズを有利に用いて、この適用では宇宙からの直接光を複数のセンサに導ける。注目すべき点は、ボールレンズの出力側に備えられるフォトセンサは、湾曲した焦平面に沿って配置されるということである。
【0015】
広角結像用の球形レンズまたはボールレンズの利点は、米国特許第5,319,968号(ビリング−ロス(Billing-Ross)ら、特許文献12)に開示されているように、宇宙船の姿勢を測定する装置にも用いられている。この適用では、ミラー群のアレイを用いて、ボールレンズを通過してくる光線を導く。このレンズの形状が有利なのは、レンズを通過するビームが像面に直角に入射するからである。光線は従って、レンズの中心に向かって屈折されるので、広い視野を備える結像系が得られる。
【0016】
ボールレンズ特性の別の特殊用途は、例えば、米国特許第4,854,688号(ヘイフォード(Hayford)ら、特許文献13)に開示されている。ヘイフォードらの特許に係わる光学的配置、すなわち、パイロットのヘッドギアに装着されているような、ノンリニア型光路に沿ってCRT表示2次元映像を伝達するように導かれる光学的配置では、ボールレンズが、光学的に無限遠点に、平行光束化された入力像を導き、パイロットに視させる。
【0017】
ボールレンズの広角視野能力の別の用途としては、例えば、米国特許第4,124,978号(トンプソン(Thompson)、特許文献14)に開示されている。同特許は、夜間に視る双眼鏡の対物レンズの一部としてボールレンズを用いる方法を開示している。
【0018】
上記の米国特許第4,124,978号と米国特許第4,854,688号とには、ボールレンズを映像投影に用いると、支援する光学部品と連係して、広視野結像が得られるというボールレンズの総括的能力が示唆されている。しかし、そのような装置を浸漬式映像への適用に有効に用いるためには、特に映像を電子的に処理して投影する場合に有効に用いるためには、相当な問題を克服しなければならない。例えば、従来の電子的映像プレゼンテーション技法では、空間光変調器のような装置を用いて、映像を平坦な表面に投影する。しかし、平坦視野結像に関するボールレンズ性能は極めて貧弱である。
【0019】
浸漬式システムにはまた他の基本的光学制約が存在し、広視野を提供するどんなタイプの光学投影についてもこの制約を免れない。重要な制約とは、ラグランジェ不変量によって課せられる制約である。どんな結像系もラグランジェ不変量に従い、瞳サイズとセミ視野角との積は像サイズと開口数との積に等しく、この関係は光学系に対して不変量である。これは、像形成装置として、比較的小さな開口数で操作できる比較的小さな空間光変調器または同様なピクセルアレイを用いる時に制約となり得る。この装置に関連するラグランジェ値が小さいからである。しかし、大きな視野とともに大きな瞳サイズ(すなわち、大きな開口数)を与えるモノセントリック結像系は、本質的に大きなラグランジェ値を有する。従って、このモノセントリック結像系が小さなラグランジェ値を有する空間光変調器とともに用いられるときは、結像系の視野または開口のいずれか、あるいは双方は、そのようなラグランジェ値に係わるミスマッチのために、本来の大きさに至らない。ラグランジェ不変量の詳細な説明は、スミス(Warren J. Smith)の成書(Modern Optical Engineering,The Design of Optical Systems;McGraw-Hill,Inc., pages 42-45、非特許文献3)を参照のこと。
【0020】
同時係属出願の米国特許出願第09/738,747号(特許文献15)および第09/854,699号(特許文献16)では、自動立体結像系においてボールレンズを用いる広視野投影が可能であることを利用している。これらの同時係属出願の両特許出願では、各眼に対応する投影用ボールレンズに入射されるソース画像は、完全な2次元画像として表面に表示される。これら出願各々の好ましい実施の形態に開示されている画像ソースは、2次元アレイ、例えば、LCD,DMD、または同様な装置である。画像ソースはCRTでもよく、CRTは、画像を走査電子ビームで発生し、完全な2次元画像をボールレンズ投影光学系に送る。
【0021】
光学技術の当業者ならば理解できることであるが、高輝度画像ソースが広視野自動立体画像形成法に極めて有利であることは当然である。しかし、従来の自動立体ディスプレイシステムに好適な輝度レベルを達成するためには、LCDまたはDMDをベースとするシステムでは複雑かつ高価な装置が必要である。一方、CRTとOLED技術では、広視野自動立体画像に対して高い輝度を提供するという解決法が得られない。従って、自動立体画像形成装置に極めて適した、簡易にして、低コスト、高輝度の画像ソースが必要であることが認識されている。
【0022】
共振形光ファイバスキャン法を、例えば、内視鏡のような診断用計測器に用いることが提唱されている。サイベル(Eric J. Seibel)、スミスウィック(Quinn Y.J.Smithwick)、ブラウン(Chris M. Brown)、およびラインホール(Per G.Reinhall)の論文("Single fiber endoscope:general design for small size,high resolution,and wide field of view " in Proceedings of SPIE,Vol.4158(2001)pp.29-39)、非特許文献4)には、2−Dスキャンに適用する目的で、振動する、フレキシブル光ファイバを用いることが記載されている。ここではスキャン操作は入力検出機能のために用いられている。共振周波数で作動すると、光ファイバエレメントは被検領域上を制御自在にスキャンし、周期的なやり方で所与の正規パターンを最後まで追跡することができる。この能力を用いることによって、米国特許第6,294,775号(サイベルら、特許文献17)には、フレキシブルな光ファイバの制御された撓みを画像取得システムの走査コンポーネントとして用いる方法が開示されている。
【0023】
共振形光ファイバスキャン法は現在、上記論文と米国特許第6,294,775号に記載のように、画像取得機能用に採用されている一方で、この技術を、画像投影装置に用いられるような画像形成に用いると、未だ利用されていない利点が見出される可能性がある。
【0024】
自動立体ディスプレイ装置に共振形光ファイバスキャン法の利点を活用するため、同時係属米国特許出願第10/095,341号(特許文献18)には、光ファイバから送られる光の変調と同期するスキャンパターンで光ファイバをスキャンすることによって中間画像を提供する2次元画像ソースが開示されている。この同時係属米国特許出願に開示されている装置では、この中間画像という仮想画像を形成するのに曲面ミラーが採用されている。このアプローチにより、簡易な結像系でありながら高輝度レベルが達成される。しかし、曲面ミラーのコストを無くしてしまう他のアプローチにも利点がある。
【0025】
【特許文献1】
米国特許第5,671,992号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,572,363号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,629,806号明細書
【特許文献4】
米国特許第6,034,717号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,572,229号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,908,300号明細書
【特許文献7】
米国特許第5,255,028号明細書
【特許文献8】
米国特許第3,748,015号明細書
【特許文献9】
米国特許第4,331,390号明細書
【特許文献10】
米国特許第5,940,564号明細書
【特許文献11】
米国特許第5,206,499号明細書
【特許文献12】
米国特許第5,319,968号明細書
【特許文献13】
米国特許第4,854,688号明細書
【特許文献14】
米国特許第4,124,978号明細書
【特許文献15】
米国特許出願第09/738,747号明細書
【特許文献16】
米国特許出願第09/854,699号明細書
【特許文献17】
米国特許第6,294,775号明細書
【特許文献18】
米国特許出願第10/095,341号明細書
【非特許文献1】
キンツ、"Autostereoscopic Properties of Spherical Panoramic Virtual Displays",SID 99 Digest
【非特許文献2】
ベントン、スロウ、クロップ、スミス、"Micropolarizer-based multiple-viewer autostereoscopic display",Stereoscopic Displays and Virtual Reality Systems VI,SPIE,January,1999
【非特許文献3】
スミス、Modern Optical Engineering,The Design of Optical Systems;McGraw-Hill,Inc., pages 42-45
【非特許文献4】
サイベル、スミスウィック、ブラウン、ラインホール、"Single fiber endoscope:general design for small size,high resolution,and wide field of view " in Proceedings of SPIE,Vol.4158(2001)pp.29-39
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
従って分かることであるが、自動立体画像形成に必要な幾つかの要求条件を満たす従来的アプローチは、幾つかは存在するが改良の余地も大きい。大きな視野瞳サイズを備える瞳結像法向けに、結像輝度を最大限にし、像面収差を最小限に抑え、視る人の頭の動きに加える制約を低減し、高品質かつ高解像度の仮想画像を提供することを旨とする改良された設計法に特に関心が存在する。特に、コンポーネントの数を少なくし、コンポーネントのコストと複雑性を最小限に抑える解決法があれば、有利であると分かる。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、立体実像を表示させる実質的にモノセントリックの自動立体視光学装置を提供することである。
【0028】
本発明の態様の一つに基づいて簡単に述べれば、モノセントリック自動立体視装置は、視る人が左の視野瞳で視るべき左の結像と視る人が右の視野瞳で視るべき右の結像とを表示させるものであるが、該装置は、
(a)左結像系と、これと同様な構造の右結像系とを備え、左と右の各結像系が画像ピクセルのアレイを含む第1中間湾曲画像を形成し、各結像系が、
(a1)スキャンパターンに基づいて配置された一連の画像ピクセルに対応する変調光を発する光源と、
(a2)前記光源に結合された入力端と、前記変調光を発する可撓性の出力端とを有する光導波路と、
(a3)前記スキャンパターンに基づいて前記光導波路の可撓性の出力端を撓ませるアクチュエータと、
(a4)前記スキャンパターンに基づいて前記アクチュエータで撓まされたときの前記光導波路の出力端から発せられた変調光を受信することによって前記第1中間湾曲画像が形成される湾曲表面と、
(a5)前記スキャンパターンに基づいて前記光導波路の可撓性の出力端から発せられた前記変調光を前記湾曲表面上にリレーすることによって前記第1中間湾曲画像を形成する光リレーエレメントとを備え、
(b)前記左結像系から前記第1中間湾曲画像を投影し、左ボールレンズ瞳を備える左ボールレンズアセンブリと、
(c)前記右結像系から前記第1中間湾曲画像を投影し、右ボールレンズ瞳を備える右ボールレンズアセンブリと、
(d)ビームスプリッタと連係して、前記左の視野瞳の箇所に前記左ボールレンズ瞳の疑似像を形成し、かつ前記右の視野瞳の箇所に前記右ボールレンズ瞳の疑似像を形成するように配置された凹状反射表面と、を備え、
前記左結像系から投影された第1中間湾曲画像と前記右結像系から投影された第1中間湾曲画像とから前記凹状反射表面上に前記立体実像が形成されるものである。
【0029】
本発明の特徴の一つは、光学コンポーネントをモノセントリック配置で用いることにより、設計を簡易化し、収差を最小限に抑え、大きな射出瞳を備える広い視野を提供することである。
【0030】
本発明の特徴の更に一つは、共振形光ファイバで得られた画像ソースを用いることにより、スキャンされた中間結像を提供することである。
【0031】
本発明の特徴の更に一つは、本発明により、数多くの構成が可能となることであり、具体的には所要光学コンポーネントの数を最小限に抑える構成やボールレンズがなくても機能する構成さえも可能となることである。
【0032】
本発明の利点の一つは、本発明により、画像ソースとしては高コストの2次元表面を用いないで済むようにし、これを低コストの共振形光ファイバスキャンソースで置き換えることである。
【0033】
本発明の利点の更に一つは、本発明により、安価な、高輝度の画像ソースを用いて、投影用の中間画像を形成できることである。
【0034】
本発明の利点の更に一つは、本発明により、光学コンポーネントをコンパクトに配置し、小さな設置面積を有するディスプレイシステムにパッケージ化可能なことである。
【0035】
本発明の利点の更に一つは、本発明により、極めて広い視野と共に高輝度と高コントラストとを有する高解像度立体電子式映像形成が可能なことである。本発明は、光効率が極めて優れ、投影用に高い輝度レベルを提供することが可能なシステムを提供する。
【0036】
本発明の利点の更に一つは、本発明により、広視野体投影に対する解決法が、従来の投影レンズシステムのコストと比較して安価に得られることである。
【0037】
本発明の利点の更に一つは、本発明により、視る人がゴーグルまたは他の器具を装着する必要なし立体像が視られることである。
【0038】
本発明の利点の更に別の一つは、本発明により、十分なサイズの拡大された視野瞳が得られ、視る人がディスプレイに関して臨界的な位置をとらなくても済むことである。
【0039】
本発明の利点の更に別の一つは、本発明により、本質的に湾曲形状で形成された画像を湾曲表面に投影することによって像面収差を最小限に抑えられることである。
【0040】
本発明の利点の更に別の一つは、本発明により、視野全体にわたって均一な照度が得られることである。
【0041】
本発明に係わるこれらおよび他の目的、機能、および利点は、以下の詳細な実施の形態を添付図面に合わせて熟読すれば、当業者には一層明快になろう。以下、本発明の実施の形態の例を示し、説明する。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下の説明は、特に、本発明に基づいた装置の一部、または、より直接的に連係する一部を形成するエレメントに関する。特に示されない、あるいは説明されないエレメントは当業者に周知の多様な形態をとり得ると理解されるべきである。
【0043】
図1、図2、および図3を参照する。以下の説明では主として、視野瞳14lと14rのいずれか一つに光を導く光学コンポーネントに焦点が当てられている。強調したいのは、丁度上記で説明したように、同じような光学コンポーネントが、左結像系70lにも右結像系70rにも、そして、全体では、左右の両光路に対しても採用されることである。明快を旨とし、可能な箇所では、以下の説明は左右の両光路にあるコンポーネントに等しく適用される。左右の光路の間の差異を述べる場合は、正確を期す必要があるときに限られる。(部品番号に付加される左を意味する「l」または右を意味する「r」の識別子は、この理由で、必要なき限り以降の説明では省略される)。
【0044】
図1を参照すると、自動立体映像形成システム10の斜視図が示されている。視る人12は普通、左右の視野瞳14lと14rに結像する実際の立体映像を視る位置に座る。最適な視る条件が得られるのは、視る人12の左右の眼の瞳68l(図1の絵では見えない)と68rが、対応する左右の視野瞳14lと14rの位置と合致するときである。
【0045】
左結像系70lと右結像系70rとは、連係して作動し、立体的に見える実像を提供する。左右の両結像系70lと70rとは、自動立体映像形成システム10の他のエレメントに関しても同様に相互に連係して作動する。簡単のため、図1では右の光路のみを描いており、光路の方向は破線で示している。図1には、射出光線R1がビームスプリッタ16で反射され、反対方向に、凹状反射された光線R2が、ビームスプリッタ16を透過する。各結像系70により、第1中間湾曲画像75が湾曲表面40上に形成され、ボールレンズアセンブリ30に入射される。ボールレンズアセンブリ30により、第1中間湾曲画像75はビームスプリッタ16に投射され、更にビームスプリッタ16から反射され、曲面状の凹状反射表面124へ射出される。表面124から凹状反射された光線R2は、対応する視野瞳14各々の箇所にボールレンズ瞳31各々の疑似像を形成する。この同じ結像機能は、各結像光路にある適切なコンポーネントの作用で、左右の両視野瞳14lと14rに生ずる。好ましい実施の形態では、凹状反射表面124は、実質的に球面で、その曲率中心は左右のボールレンズアセンブリ30lと30rとの間に位置する。
【0046】
表面124の凹状反射的挙動に起因するのであるが、ボールレンズ瞳31に対応する光像に似た分布が視野瞳14の箇所に現れるのは、結像目的の光学コンポーネントに対して公式に定義されているようなタイプの実像でもなく、虚像でもないことを知ることは有益である。むしろこの像は、ボールレンズ瞳31の疑似像ともいうべきもので、凹状反射スクリーンの挙動と幾何学的形状に係わるアーチファクト(artifact)として形成された疑似像と考えられる。
【0047】
図1には、光学的遠近法の設計の観点から解決しなければならない重要な問題が幾つか示されていると同時に、本発明によって得られる解決法とその利点に関する全体像も示されている。最も現実的な立体像が視られる設計の手がかりとなる留意点を精査しておくことは有益である。第1の留意点は視野である。立体映像に浸漬されているかのような経験を視る人12に提供するには、広い視野、既往の技法に用いて得られるものを超える視野が重要である。設計目標としては、本発明に係わる自動立体映像形成システム10は、少なくとも90度の視野を提供するものとされる。
【0048】
もう一つ別の留意点は、視野瞳14の大きさに関する。視る人12に心地よく用いられるためには、視野瞳14lと14rとは十分に大きくなければならない。上記の背景技術に関する説明を思い起こしてみると、既往技術の方法は、投影用光学部品で得られる射出瞳が比較的小さいものであることに災いされ、大きな視野瞳14lと14rを達成するには、凹状反射表面124に低利得スクリーン材料を選択することによって行っている。低利得凹状反射材料のタイプの一つとして挙げられるミネソタ州セントポールのミネソタ・マイニング&マニュファクチャリング社(Minnesota Mining and Manufacturing Co.)販売のスコッチライト(Scotchlite)(登録商標)では、本質的に凹状反射レンズとして無数の小さなガラスビーズ球を使用している。しかし、低利得凹状反射材料を用いると、凹状反射された光線の散乱はある程度避けらず、結果として輝度損失が生ずる。図1を参照して説明すると、このアプローチをとれば、確かに、視野瞳14に生ずるボールレンズ瞳31の疑似像のサイズは拡大するけれども、その結果得られる視野瞳14lと14rの箇所の像はボケるので、左眼/右眼のクロストークが起こり、輝度損失も生じる。しかし、本発明のボールレンズ瞳31では、従来の投影用光学部品とは対照的に、比較的大きな射出瞳が得られる。この大きな射出瞳サイズが得られるので、凹状反射表面124に高利得凹状反射材料を使用することができる。高利得凹状反射材料としては、キューブコーナー・マイクロプリズム・リフレクタ、例えば、コネチカット州ニューブリテン(New Britain)のリフレキサイト社(Reflexite Corporation)販売の製品がある。高利得凹状反射材料を用いると、クロストークが最小限に抑えられ、輝度が改良されるなどの利点が得られる。
【0049】
更に別の一つの考慮点は、両眼の分離間隔に関するものである。人間の眼幅の範囲で立体虚像を視えるようにするには、ボールレンズアセンブリ30lと30rとは、経験的に決定される適切な軸間距離だけ離しておくのが有利である。別の方法としては、ボールレンズ走査アセンブリ30lと30rの間の軸間距離を、視る人12の眼間サイズに適合するように手動調節可能のようにしたり、自動的に検出して、自動立体映像ディスプレイシステム10で調節可能のようにする。左右の結像系70lと70rの諸コンポーネントおよびこれらに対応するボールレンズアセンブリ30lと30rとを、例えば、ブームに取り付け、各結像系70lと70rが他のコンポーネントと相対的に動けるようにし、眼間距離の差を補償することも可能である。共同出願の米国特許出願第09/854,699号を参照すれば、同出願にはボールレンズを用いる左眼/右眼投影アセンブリの自動検出および調節について記載されている。以前の特許出願に開示されている同じようなフィードバックループ装置と方法も、本発明の装置に対応して適用可能である。
【0050】
[結像光路のモノセントリック設計]
本発明の装置で光学コンポーネントを実質的にモノセントリックに配置すると、像面収差を最小限に抑え、視野を最大化するのに更に多くの利点が得られる。図2を参照すると、左右の両結像光路に適用される、折り曲げられた形の、光路に設けられる主要コンポーネントを光学的に同心円状に配置した関係が、側面から見て、示されている。図1に関して注記されたように、凹状反射表面124の曲率の中心はCsであり、光学的には左右のボールレンズアセンブリ30lと30rとの間の中央に位置している。図2に示される一般スキームでは、湾曲表面40は、曲率半径の中心がボールレンズアセンブリ30lと30rの中心ClとCrに可能な限り近接している湾曲面となっているのが好ましい。この同心円状配置により、ボールレンズアセンブリ30は、ビームスプリッタ16と連係して、ボールレンズアセンブリ30の曲率中心ClまたはCrと同じ曲率中心を有する凹状反射表面124に像を投影することが可能となる。
【0051】
図2が、折り曲げられた光路にあるコンポーネントの関係の一般化された第1近似を示しているのを知るのは有益である。図2でCsと符号が付けられている湾曲面ミラーの曲率中心の実際位置は、それぞれClとCrと符号が付けられている左右のボールレンズ走査アセンブリ30lと30rの曲率中心の中央にあるが、図2に示される側面図からは分離しては見えない。相離れた左右のボールレンズ走査アセンブリ30lと30rとが存在し、これに対応して、視る人12の左右の人の眼の瞳68lと68rの間には眼幅が存在するので、諸光学コンポーネントを幾何学的に完全にモノセントリックに配置することは不可能である。極く近似として、実質的なモノセントリック配置が図2の中心Csに関して行われる。また、左右のボールレンズ走査アセンブリ30lと30rとを視る人12に対して理想的に配置することは、視野瞳14lと14rとを左右の各眼に対して適切に配置することでもあるというのを知るのは、有益である。図1を参照して説明したように、視野瞳14lと14rとは、ボールレンズ瞳31lと31rとの疑似像であり、凹状反射表面124とビームスプリッタ16とによって形成された疑似像である。
【0052】
ボールレンズアセンブリ30は、図2の分解配置に示されるように、中心Cのところに曲率中心を有する球体であるので、広い視野を得ることができ、像に係わる収差も最小限である。
【0053】
[ボールレンズアセンブリ30の作動]
図1と図2に示される配置では、ボールレンズアセンブリ30l,30rは、関連する左または右の光学系に対する投影レンズとして機能する。図4を参照すると、各ボールレンズアセンブリ30に対して提供される同心円状配置が示されている。中央の球形レンズ46はメニスカス(meniscus)レンズ42と44の間に配置され、メニスカスレンズ42と44の屈折率や他の特性は、光学系設計技術に周知なように、軸上球面収差と色収差を最小限に抑えるように設計されている。絞り48はボールレンズアセンブリ30内の入射瞳を制限する。絞り48は、必ずしも物理的である必要はなく、内部全反射のような光学効果を用いて光学的に組み込む別法でも差し支えない。光路に関しては、絞り48はボールレンズアセンブリ30に対する射出瞳を規定する役目を果たす。
【0054】
好ましい実施の形態の一つでは、メニスカスレンズ42と44の選択は、像の収差を減少し、湾曲面ミラーに投影された画像の画質を最適化するように行われる。注記しなければならないことは、ボールレンズアセンブリ30には、中央の球形レンズ46を囲む支持レンズの配置はどんなに多く用いてもよいことである。しかし、これら支持レンズの表面は、中央の球形レンズ46と共通な曲率中心Cを共有する。その上、ボールレンズアセンブリ30のレンズ部品に使われる屈折材料は、本発明の範囲内でいろいろ変えることもできる。例えば、標準のガラス製レンズに加えて、中央の球形レンズ46は、プラスチック、オイルや他の液状物質、あるいは本明細書に係わる要求条件に対応して選択される他の屈折材料で構成することができる。メニスカスレンズ42と44、およびボールレンズアセンブリ30に追加して用いられる他の支持レンズも、ガラス、プラスチック、内部に液が入ったもの、あるいは他の好適な屈折材料などで製造することが可能である。これら全て、本発明の範囲内である。最も簡単な実施の形態では、ボールレンズアセンブリ30は、単一の球形レンズ46を中央に配置して構成し、支持する屈折コンポーネントは追加せず済ませることもできる。
【0055】
[結像系70]
図5を参照すると、結像系70に係わるコンポーネントの配置が、より詳細に示されている。デジタル画像ソースから画像データが先ず光源ドライバ141に入力される。光源ドライバ141は、光源143を変調するのに用いられるロジック制御装置と駆動エレクトロニクス装置とを備える。光源143は、第1中間湾曲画像75を形成するのに使われる変調光信号を送信する。光源143は光ファイバ138に結合されている。光ファイバ138は光導波路として機能する。光源を光ファイバに結合する技法は、光技術に周知であり、例えば、突き合わせ結合やレンズ結合などの技法がある。
【0056】
光源143と光ファイバ138とは、共振形ファイバスキャナ137とリレーレンズアセンブリ122と連係し、第1中間湾曲画像75を形成する。第1中間湾曲画像75は、個々のピクセル104から構成されるものであるが、湾曲表面40上に形成され、ボールレンズアセンブリ30で投影される。
【0057】
共振形ファイバスキャナ137は、光ファイバ138の端部であって共振カンチレバー部139として作用する端部と、共振カンチレバー部139の動作を駆動するアクチュエータ140とから構成される。アクチュエータ140自体は、光源ドライバ141と同期されている駆動信号で制御される。光源ドライバ141は制御信号を光源143に送信する。
【0058】
リレーレンズアセンブリ122は、光リレーエレメントとして作用し、第1中間湾曲画像75にある各画像ピクセル104を、光源143と共振形ファイバスキャナ137との相互作用で形成された対応するスキャナピクセル104’から形成する。この機能の一部として、リレーレンズアセンブリ122は、湾曲表面40上に結像される第1中間湾曲画像75に必要なフィールド(視野)曲率を提供しなければならない。図5の概略図に示されているように、リレーレンズアセンブリ122は、共振カンチレバー部139の作用で形成された第1曲率の画像から湾曲表面40に形成される第2曲率の画像にリレーできる必要がある。従って、リレーレンズアセンブリ122は、任意の数のレンズを用い、この目的に合わせて好適に構成されたものとするのがよい。別の一つの方法として、リレーレンズアセンブリ122は、例えば、マサチューセッツ州チャールトン(Charlton)のインコム社(Incom,Inc.)製造のような光ファイバ面板(faceplate)、あるいは光ファイバ・ビレット(billet)を、共振カンチレバー部139の出力端と閉結合したものでもよい。
【0059】
図5に示されるように、共振カンチレバー部139の出力端は、一時に単に一個のスキャナピクセル104’を点ソースとして発生するので、これを時系列的に順次に変調し、画像ピクセル104の2次元画像アレイに各画像ピクセル104を集積する。共振形ファイバスキャナ137の作動については、上記に引用のサイベル(Eric J. Seibel)、スミスウィック(Quinn Y.J.Smithwick)、ブラウン(Chris M. Brown)、およびラインホール(Per G.Reihall)の論文("Single fiber endoscope:general design for small size,high resolution,and wide field of view "in Proceedings of SPIE,Vol.4158 (2001)pp.29-39))に開示されている。
【0060】
好ましい実施の形態では、光源143はレーザであり、直接に変調できる。アクチュエータ140は、共振カンチレバー部139に必要な共振振動を付与できるように適応した多くのタイプのアクチュエータなら何でも用いることができる。好適なタイプのアクチュエータの例としては、バイモルフ(bimorph)圧電素子または圧電チューブ・アクチュエータ、例えば、マサチューセッツ州ホプキントン(Hopkinton)所在のヴァルペイ・フィッシャー社(ValpeyFisher Corporation)販売の圧電セラミックチューブがある。他の好適なアクチュエータとしては、例えば音声コイル、共振形スキャナ、マイクロ電気機械構造(MEMS)形アクチュエータ、ガルバノメータ、静電式アクチュエータのような電気力学装置を含む電磁アクチュエータ、および例えば異心カムと組み合わせた1個または複数個のモータのような機械的アクチュエータがある。
【0061】
アクチュエータ140が共振カンチレバー部139の出力端に加えるスキャンパターンを追跡して画像ピクセル104の完全な2次元アレイを作成するのは、多くの方法で行うことができる。最も明快なスキャンパターンは、直線的スキャンパターンで、例えば、CRT電子ビーム走査向けに従来から採用されているパターンである。しかし、他のパターンも可能である。例えば、結像系70の目標は湾曲画像を提供することであるので、形状がスパイラルのスキャンパターン、形状が放射状のスキャンパターン、または同心円を含むスキャンパターンも、利点があると考えられる。他のスキャン、例えば、上記論文に記載されているプロペラ型スキャンも画像形成条件によっては利点があると思われる。知っておかなければならないことは、使用スキャンパターンがスキャナピクセル104’のシーケンス操作を決定するということである。
【0062】
[拡散湾曲表面40の機能と構成]
好ましい実施の形態では、湾曲表面40は、その曲率中心がボールレンズアセンブリ30の曲率中心Cと一致している拡散湾曲表面である。図5にまた示されているように、ボールレンズアセンブリ30は第1中間湾曲画像75を投影し、第2中間湾曲画像を形成する。
【0063】
湾曲表面40とボールレンズアセンブリ30とを同心円状に配置することによって、第1左/右中間湾曲画像75l/75rを投影して湾曲表面40に結像させる際にフィールド収差と軸上収差とは最小限に抑えられる。図4に戻って参照すると、湾曲表面40は、拡散する点ソース50を無数に組み合わせたものと考えることができる。光線はボールレンズアセンブリ30によって集められ、点ソースに集束する。湾曲表面40に第1中間湾曲画像75を投影することによって、射出瞳サイズと視野角とに課せられたラグランジェ不変量という制約が効果的に克服される。図1に示される諸コンポーネントについて述べれば、湾曲表面40は、結像系70に特有な低ラグランジェ不変量と、ボールレンズアセンブリ30とビームスプリッタ16と凹状反射表面124とを備える立体画像投影コンポーネントに係わる高ラグランジェ不変量とを適合させるインターフェイスとして機能するのである。湾曲表面40を用いれば、このようにラグランジェ不変量に基づく制約を克服し、ボールレンズアセンブリ30による広角画像投影が可能となるのである。
【0064】
湾曲表面40の機能は、リレーレンズアセンブリ122からリレーされた光を、出来るだけ輝度を高く保ちながら、拡散し、広画角でボールレンズアセンブリ30によって投影することである。視る人12が投影された画像を最終的に良く視ることができるために重要なことは、点ソース50各々からの光線が、ボールレンズアセンブリ30の絞り48を効果的に満たして通ることである。これが達成されれば、視る人12は、左右の眼を視野瞳14l、14rの箇所に置くことによって、視野瞳14l、14r内のどの点からも投影画像全体を視ることが可能となる。
【0065】
好ましい実施の形態では、湾曲表面40の表面には、レンズに被覆されるようなコーティングが被覆される。湾曲表面40に好適な拡散コーティングと処理は光学技術の当業者には既知である。別の方法としては、湾曲表面40を研削したり、エッチングしたり、あるいは処理したりして、必要な拡散特性を得ることができるが、これらについては光学技術に周知の通りである。
【0066】
別の実施の形態では、湾曲拡散表面40は、マサチューセッツ州チャールトンのインコム社製品のような光ファイバ面板を用いて処理することも可能である。フラットパネルディスプレイに適用の際に普通に使用されるのであるが、光面板は、画像を一の表面から他の表面へ転送するのに用いられる。湾曲表面40の一部として、光ファイバ面板を、例えば、二重凹面の構造とすれば、リレーレンズアセンブリ122でリレーされた画像を任意のフィールド曲率からボールレンズアセンブリ30と同心円配置にあるフィールドの曲率へと転送することが可能である。そのような光ファイバ面板が備える出力凹面部は、湾曲表面40として機能することになるので、光学技術の当業者に良く知られた多くの技法を用いて処理し、光学的拡散表面の性能を向上させることが可能である。表面処理は、例えば、研削、バフ処理、エッチング、または多岐にわたる他の技法を用いて、または、例えば、ホログラフィー格子を用いて行うことが可能である。別には、拡散コーティングを湾曲表面40の前記出力凹面部に適用することも可能である。
【0067】
有益なので注記するが、本発明の装置と方法を用いると、第1中間湾曲画像75のアスペクト比または対応する寸法値をある範囲で変えることが可能となる。それは、共振形ファイバスキャナ137のスキャンパターンをいろいろ変えることによって、または画像形成ビームのタイミングを与えるデータを制御することによって、あるいはスキャンパターンとタイミング調節とのある組み合わせを用いることによって行われる。
【0068】
[凹状反射表面124の配置に可能な選択肢]
上記のように、凹状反射表面124は、ビームスプリッタ16と連係し、ボールレンズ瞳31の疑似像を視野瞳14の箇所に形成する。凹状反射スクリーン124の凹状反射性の程度に依存して、このように生成した疑似像は、サイズが変化する。従ってそのサイズ変化により、視野瞳14l,14rを大きくしたり、小さくしたりして、映像を最適条件で視ることができる。しかし、視野瞳14lと14rを拡大すると、ディスプレイされた画像の輝度が低下することがある。更に、左右の視野瞳14lと14rとの間に生じる不快なクロストークを最小限に抑えるように注意を払う必要がある。
【0069】
図1と図2に示される実質的に球面の凹状反射表面124は、最適な輝度を維持するのに有利である。球面であるので、入射光の角度は視野全体に対して直角である。入射角が直角から偏倚すると、凹状反射された光の強度の低下がある程度は生じる。
【0070】
図3を参照すると、光学コンポーネントの別の配置の仕方が示されており、凹状反射表面124は、好ましい実施の形態に用いられる球面ではなく、円筒状の曲面となっている。図3の配置を用いれば、湾曲した中間画像75が表面40上に形成されることもないし、ボールレンズアセンブリ30も投影に用いられない。その代わり、リレーレンズ122を用いて光出力を共振カンチレバー部139からビームスプリッタ16へ、更に凹状反射表面124の方向へと導く。この実施の形態では、凹状反射表面124の曲率と、リレーレンズ122で形成された画像の曲率との整合を注意深く行わなければならない。
【0071】
図1と図2に記載のボールレンズ光学系配置と比較すると、図3の光学系配置は、満足度は少々落ちる。リレーレンズ122の瞳サイズが比較的小さいのを補償するため、凹状反射表面124は低利得のものとすることによって、使用可能なサイズの視野瞳14が得られるようにしなければならない。その結果、画像輝度にある程度の損失がある。図3に示される凹状反射表面124の円筒面は、図1と図2に示される球面と比較して光の強度の面では有利ではない。しかし、ある大きさのこの曲面である種の便益が得られることもある。例えば、図3に示される円筒形配置の凹状反射表面124は、垂直方向の視野が十分に狭く、画像が頂部から底部まで合理的に合焦状態にある場合には許容できることもある。極端なケースでは、凹状反射表面124が実質的にフラットなこともあり得るが、この場合はリレーレンズ122がフラットな視野を提供することが要求される。
【0072】
[カラー画像形成]
図1〜図5を参照して開示された実施の形態は、相異なる可能性のあるコンポーネント配置を用いて、どのように画像を形成するかを示すものである。強調しなけれならないことは、本発明の範囲内で可能な別の実施の形態が多数存在することである。例えば、本発明の装置と方法を用いてカラー画像を作成するやり方もたくさん存在する。開示するスキャンファイバ技法では、例えば、カラー光ビーム・インターリーブ法を用いたり、時間シーケンスカラーフレーム法を用いたりしてカラーフレームを作成することができる。
【0073】
図6を参照すると、カラー画像を投影する結像系70に係わる好ましい実施の形態が示されている。赤、緑、青の光源143r,143g,143bが、三つ又ファイバアセンブリ150に接続されている。同アセンブリ150は、赤色光ファイバ138r、緑色光ファイバ138g、および青色光ファイバ138bから対応する個々のカラーを一緒にして、マルチカラー光ファイバ138tに導入する。共振形ファイバスキャナ137は、マルチカラー共振カンチレバー部139tを動かすように作動し、第1中間湾曲画像75をカラー画像として形成する。赤、緑、青のカラーは、フルカラー表示に従来から用いられているものであるが、カラー2種以上の他の組み合わせもマルチカラー画像を形成するのに用いることが可能である。
【0074】
本発明の好ましい実施の形態では、自動立体映写に用いられる極めて広い視野と改良された輝度とが提供される。視野瞳14は優に20mmを超え、右眼/左眼のクロストークは最小限である。その上、ボールレンズアセンブリ30を採用することにより、軸ずれ状態でも優れた性能が得られ、従来のシステムより広い視野、例えば、180度以上も可能である。これにより、視る人12にとっては、ヘッドセット、ゴーグル、またはその他の器具を着装せずに、向上した立体映像視経験が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動立体映像システムにおける本発明に係わる装置の主要コンポーネントを示す斜視図である。
【図2】 好ましい実施の形態で投影用光学部品を実質的に同心円状に配置しているのを示す概略側面図である。
【図3】 別の実施の形態で投影用光学部品を実質的に同心円状に配置しているのを示す概略側面図である。
【図4】 ボールレンズアセンブリの構成要素を示す断面図である。
【図5】 本発明に係わる結像系のコンポーネントを示す概略図である。
【図6】 本発明に係わるカラー画像形成用結像系の実施の形態の一つを示す概略図である。
【符号の説明】
10 自動立体映像形成システム、12 視る人、14 視野瞳、16 ビームスプリッタ、30 ボールレンズアセンブリ、31 ボールレンズ瞳、40 湾曲表面、42,44 メニスカスレンズ、46 球形レンズ、48 絞り、50 点ソース、68 眼の瞳、70 結像系、75 第1中間湾曲画像、104画像ピクセル、104’ スキャナピクセル、122 リレーレンズアセンブリ、124 凹状反射表面、137 共振形光ファイバスキャナ、138 光ファイバ、139 共振カンチレバー部、140 アクチュエータ、141 光源ドライバ、143 光源、R1,R2 光線。
Claims (8)
- 視る人が左の視野瞳で視るべき左の画像と視る人が右の視野瞳で視るべき右の画像とを含む立体実像を表示させる実質的にモノセントリックの自動立体視光学装置であって、該装置が、
(a)左結像系と、これと同様な構造の右結像系とを備え、左と右の各結像系が画像ピクセルのアレイを含む第1中間湾曲画像を形成し、各結像系が、
(a1)スキャンパターンに基づいて配置された一連の画像ピクセルに対応する変調光を発する光源と、
(a2)前記光源に結合された入力端と、前記変調光を発する可撓性の出力端とを有する光導波路と、
(a3)前記スキャンパターンに基づいて前記光導波路の可撓性の出力端を撓ませるアクチュエータと、
(a4)前記スキャンパターンに基づいて前記アクチュエータで撓まされたときの前記光導波路の出力端から発せられた変調光を受信することによって前記第1中間湾曲画像が形成される湾曲表面と、
(a5)前記スキャンパターンに基づいて前記光導波路の可撓性の出力端から発せられた前記変調光を前記湾曲表面上にリレーすることによって前記第1中間湾曲画像を形成する光リレーエレメントとを備え、
(b)前記左結像系から前記第1中間湾曲画像を投影し、左ボールレンズ瞳を備える左ボールレンズアセンブリと、
(c)前記右結像系から前記第1中間湾曲画像を投影し、右ボールレンズ瞳を備える右ボールレンズアセンブリと、
(d)ビームスプリッタと連係して、前記左の視野瞳の箇所に前記左ボールレンズ瞳の疑似像を形成し、かつ前記右の視野瞳の箇所に前記右ボールレンズ瞳の疑似像を形成するように配置された凹状反射表面と、を備え、
前記左結像系から投影された第1中間湾曲画像と前記右結像系から投影された第1中間湾曲画像とから前記凹状反射表面上に前記立体実像が形成されることを特徴とする自動立体視光学装置。 - 請求項1に記載の自動立体視光学装置において、前記光源がレーザであることを特徴とする自動立体視光学装置。
- 請求項1に記載の自動立体視光学装置において、前記光源が赤、緑、または青の色の光を発することを特徴とする自動立体視光学装置。
- 請求項1に記載の自動立体視光学装置において、前記スキャンパターンが直線状であることを特徴とする自動立体視光学装置。
- 請求項1に記載の自動立体視光学装置において、前記スキャンパターンがスパイラル状であることを特徴とする自動立体視光学装置。
- 請求項1に記載の自動立体視光学装置において、前記スキャンパターンが放射状であることを特徴とする自動立体視光学装置。
- 請求項1に記載の自動立体視光学装置において、前記スキャンパターンが同心円を含むことを特徴とする自動立体視光学装置。
- 請求項1に記載の自動立体視光学装置において、前記光導波路が光ファイバを備えることを特徴とする自動立体視光学装置。
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