JP4246940B2 - Paving method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、舗装方法に係わり、詳しくは、アスファルト混合物を用い、都市で起きる所謂「ヒートアイランド現象」を抑制したり、雨水の地下還元を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なアスファルト舗装は、雨水を該舗装の下方に浸透させない構造となっている。これに対して、最近は雨水を地下に浸透させるようにした透水性、あるいは舗装面に浸透させ、それを舗装下で集めるような排水性(本発明では、これらを包括的に透・排水性と呼ぶことにする)を有する舗装が施されるようになってきた。そのようにするのは、舗装上の水溜まりを減らし、自動車等の水はねやスリップ現象を抑制したり、あるいは、走行時の騒音を減らす等、さまざまなメリットがあるからである。具体的には、透水性をもつ多孔質のレンガ類を敷き詰めるとか、舗装の全体積のうち10%以上を、表面が開口した間隙を有するアスファルト混合物による舗装が施工されている。いずれも、透・排水機能層から排水処理層あるいは路盤層まで速やかに水を透過させるため、舗装内に上面から下面又は側面まで連なった間隙を、高い体積比率で内包している。透水性舗装の場合は、舗装上面の雨水等を舗装の下の路盤に逃がす必要があるので、上記の間隙は、舗装の上面から下面に連なって設けられている。一方、排水性舗装の場合は、該間隙が舗装上面から排水溝を設けた位置へと連なっていることが必要である。その排水溝は、多くの場合、舗装の側方に設けるので、この場合の間隙は、排水処理層を設ける位置に従い、舗装の上面から下面及び/又は側面へと連なっている。
【0003】
一方、このような住環境に密着した課題だけでなく、近年は、社会環境全体の改善が着目され、その1つとして、都市で頻発する所謂「ヒートアイランド現象」の抑制が検討されている。ここで、「ヒートアイランド現象」とは、都市では、道路や建物の多くがコンクリート、アスファルト、れんがといった蓄熱し易い材料によって構成されているので、特に夏季において道路等の表面温度が著しく上昇し、冷却が進まないことによる熱帯夜が常態化して、都市全体が一つの高温島のようになる現象をいう。このような環境悪化は、さらにエアコン等のエネルギー使用量の増加に伴う廃熱の増加で、一層促進される傾向にある。
【0004】
このようなヒートアイランド現象は、本来土や植物で覆われていた地面などが、前記したように、コンクリート、アスファルト等に置き換わったことに起因する。つまり、地面が土壌であれば、雨が降るとその内部空間に水分を溜め、その水分が晴天時に蒸発することで気化熱を奪い、大気温度を低下させるが、コンクリート、アスファルト等では、ほとんど雨水が浸み込まずに排水溝等に流れてしまい、晴天になっても気化熱による冷却が起らないからである。また、この現象とは別に、コンクリート、アスファルト等からなる都市では、大量の降雨があると、排水設備にかかる負荷が大きくなり、都市型洪水という新規な問題も発生しつつある。
【0005】
ところで、このような排水設備にかかる負荷の増大については、前記した透・排水性の舗装を施せば、大幅に改良できると考えられる。しかしながら、舗装の高温化については、透水性の舗装は水を保持できないために冷却が不十分で、解決することができない。また、単純にコンクリートを土に戻すことも考えられるが、コンクリートに置き換わってきた理由である乾燥時の砂壌や豪雨時の流失を防止するといった利便性が大きく失われることとなる。さらに、都市の緑化面積を拡大するという対策もある。この対策は、ヒートアイランド現象の抑制ばかりでなく、大気へのCO放出量の削減、景観の向上等の利点も多い。しかしながら、どのような場所にも適用可能なわけではないので、上記した砂埃等の問題は軽減されても無くなるわけではなく、加えて、植物の管理という別の仕事が必要となる。そこで、このような問題を一気に解決する手段として、透水性舗装と保水性(内部に長時間にわたて水を保持できる特性)舗装とを組み合わせた舗装が考えられるようになった。
【0006】
例えば、特開平9−95904号公報及び特開平9−195212号公報は、表面に保水性セラミックス舗装を施し、下層に透水性で、かつ水を保持できる構造の舗装を開示している。この舗装は、表層部が保水性であるため、前記ヒートアイランド現象の抑制には極めて効果的と言える。しかしながら、保水性セラミックスは、一応透水もするが、透水係数が大きくないので、降雨量が多いと、水を浸透させきることができなくなり、舗装の上面に水が停滞してしまう所謂水浮き等の現象が起きる恐れが高い。
【0007】
また、特開2000−120010号公報は、逆に、表面に透水性アスファルト舗装を施工し、下層に保水性骨材を施工する舗装を開示している。これによって、表面の透水性を確保すると共に、内部の保水性骨材での気化熱冷却が期待でき、透水性の利点と保水性の利点とを有効に作用させることができると考えられた。しかしながら、この舗装では、下層の保水性材料は、上層の透水性舗装(アスファルト)を介して伝熱した後の温度となるため、表面にあるときに比べて温度が低く、本来の保水効果が発揮できない、また、上層の透水性舗装の間隙内には、空気が比較的滞留し易いため、表面に保水性材料がある場合に比べると、その透水効果はおおきく抑制されるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑み、保水性と透・排水性との両立を従来より安価で、且つ効率良く行える舗装方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため、透・排水性と保水性を同時に発揮させる舗装方法について、今までに開示されているものより優れたものがないか検討した。その結果、舗装の上面から下面及び/又は側面に連なる間隙を舗装内に設けること、そして、その間隙内に保水性を有する物質を不完全に配することによって透・排水性と保水性を兼ね備えた舗装とすることを想到し、本発明に到ったものである。
【0010】
すなわち、本発明は、
(1) アスファルト混合物を用いた舗装方法において、基盤上にアスファルト混合物からなる舗装を施した後、該アスファルト混合物の間隙に、舗装の上面から下面及び/又は側面へ連通した空隙を残存させ、舗装の透・排水性を確保するように、高炉スラグ微粉末を50〜70質量%と、非晶質SiO を50質量%以上含有する無機粉末を30〜50質量%と、該高炉スラグ微粉末と該無機粉末の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤を3〜49質量部添加した混合材を含むスラリーを、該間隙の全体積の30〜70容量%となるように注入して固化せしめ、その固化体で間隙を部分的に充填することを特徴とする舗装方法を提案するものである。
【0012】
また、本発明は
(2)アスファルト混合物を用いた舗装方法において、
基盤上にアスファルト混合物からなる舗装を施した後、該アスファルト混合物の間隙に、舗装の上面から下面及び/又は側面へ連通した空隙を残存させ、舗装の透・排水性を確保するように、粒度50〜200μmの高炉スラグ骨材を30〜70質量%と、高炉スラグ微粉末を70〜30質量%と、該高炉スラグ骨材及び該高炉スラグ微粉末の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤を3〜49質量部添加した混合材を含むスラリーを、該間隙の全体積の30〜70容量%となるように注入して固化せしめ、その固化体で間隙を部分的に充填することを特徴とする舗装方法、
(3)前記アスファルト混合物からなる舗装を、体積率で12%以上の間隙を有するように施工することを特徴とする上記(1)又は(2)記載の舗装方法、
(4)前記スラリーが、Pロートで測定した流下時間が10〜20秒のものであることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の舗装方法を提案する
【0013】
本発明によれば、保水性と透・排水性とを兼ね備えた舗装が従来より安価で、且つ効率良く行えるようになる。その結果、都市で起きる所謂「ヒートアイランド現象」の抑制や雨水の地下還元が達成できるばかりでなく、自動車等の水はねやスリップ現象を抑制したり、走行時の騒音を減らすことも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、発明をなすに至った経緯をまじえ、本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
現在まで公知にされている保水性と透・排水性を兼ね備えた舗装は、構造的には、保水させる物質(材料)及び透水させる物質を表面に水平な層として配置している。この舗装は、確かに施工上は簡便で、かつ実用的であるが、前記したように、透・排水性と保水性の効果を十分に発揮できるとは言い難い。そのため、本発明者らは、透・排水性を発揮する空隙と保水性のある物質とを共に舗装表面に存在させるようにしなければ、両方の機能が十分に発揮できないと考え、具体的な達成手段について種々検討した。
【0016】
その結果、舗装の上面から下面及び/又は側面へ連なる間隙を舗装内に設けること、そしてその間隙内に保水性を有する物質を配することによって透・排水性と保水性を兼ね備えた舗装とすることを想到し、本発明を完成したのである。
【0017】
まず、本発明は、舗装の構造として、アスファルト混合物を用いた舗装であって、前記アスファルト混合物の間隙が保水材によって部分的に充填されており、舗装の上面から下面及び/又は側面へ連通した空隙が残存している舗装を対象とする。そして、本発明として前記(1)から(4)を提案する。
ここに、アスファルト混合物を用いた舗装とは、たとえば開粒度アスファルト舗装、排水性アスファルト舗装あるいは透水性アスファルト舗装に代表される、水の通り道となる間隙を有するアスファルト舗装である。そして、この間隙が舗装の上面から下面及び/又は側面へ連通した空隙を残しつつ保水材で部分的に充填されているのである。この保水材で充填されていない空隙部分は、水の通り道として機能するので、舗装の透・排水性が確保される。一方、保水材は、この水の通り道である空隙に面しているので、この空隙を通る水の一部は、保水材中に吸収され、貯留される。貯留された水分は、後にこの舗装が太陽光に曝された際に徐々に気化して気化熱を奪うので、舗装の温度が急激に上昇することを防止する。このようにしてヒートアイランド現象を防ぐ作用を発揮する。
【0019】
前記の舗装を道路に施した場合には、雨天時の自車の走行や人の歩行に際して、水はねが生じないことが好ましい。この観点から本発明では、前記舗装の空隙が、特に上面から少なくとも深さ10mmまでの空隙率が体積率にして10%以上であることを提案する。このように舗装の上面近い位置での空隙率を確保することによって、短時間に多量の降水があった場合でも、雨水が速やかに複合舗装内にとりこまれるため、自動車の走行や人の歩行に際しての水はねを効果的に防止できる。
【0021】
舗装内に透・排水性を有する部分と保水性を有する部分とを共存させる方法としては、保水性材料と透・排水性材料とを、横方向で区画を区切って流し込み施工していくことが考えられる。しかしながら、この施工方法は、労力がかかる上に、全体として一体の舗装構造とならず、使用に際して安全上の問題が生じる恐れがあり、現実的ではない。この場合、保水性に有効な材料として気孔径を調整した棒状又は板状の焼結体(セラミックス)等を深さ方向に向けて横方向に離隔して並べて施工し、その間を透水性レンガなどで埋めるという方法も考えられる。しかし、レンガ施工では、並べたレンガ同士が圧縮応力を与え合って構造体として保持されるので、特性の異なるレンガが隣接すると、弱い材料にしわ寄せがきて、破壊が起こり易いという問題点がある。また、現実的には、透・排水性レンガと保水性レンガとを交互に施工するというのは、施工管理上で手間がかかるという問題点もある。
【0022】
そこで、本発明者らは、舗装の内部に透・排水性を有する部分と保水性を有する部分を併せ持って形成する方法について鋭意検討を重ね、開粒度アスファルト、排水性アスファルト、透水性アスファルト等に代表されるアスファルト混合物からなる舗装を先に施工し、そのアスファルト混合物の間隙に対して保水性材料を、該間隙内に部分的に充填するのが有効であるとの知見を得た。そして、これにより、舗装の透水性が確保され、かつ保水性が発露できると期待した。ここに、「部分的に充填する」とは、アスファルト混合物の間隙を完全に塞がないようにし、連続した空隙が残存する程度に充填することを意味する。好ましくは、アスファルト混合物の間隙に対して体積率で30〜70%程度の保水材が充填されているのが良い。先に施工する舗装として開粒度アスファルト舗装、排水性アスファルト舗装、透水性アスファルト舗装(骨材の粒度分布を制御して、形成する舗装に空隙を持たせるようにしたアスファルト類)を選んだのは、これら材料の適切な配合設計(骨材の形状や量、添加水量等の組合せ)を行えば、所望体積率の間隙を有し、その間隙が舗装の上面から下面ないしは側面へ連なった透・排水性を備えた舗装が施工できるからである。
【0023】
ここで、前記アスファルト混合物からなる舗装は、体積率で12%以上の間隙を有することが好ましい。間隙が12%以上あると、そこに保水材を充填する作業が容易となる上、十分な保水量を維持しうる量の保水材を充填したとしても、なお、水の通り道となる空隙を残存させることが可能となるからである。
【0024】
また、保水材は、上述したように、アスファルト混合物の間隙内に充填することが可能であり、且つ充填後には、間隙の内壁等に固着して、雨水等によって流されないことが必要である。充填性の面からは、粉粒体または流体(スラリー)であることが好ましく、一旦間隙に入ったあとには、固化して固体となり、保水性を発揮することが必要である。
【0025】
そのような材料としては、
(A)高炉スラグ微粉末を50〜70質量%と、非晶質SiOを50質量%以上含有する無機粉末を30〜50質量%と、該高炉スラグ微粉末と該無機粉末の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤を3〜49質量部添加した混合材
(B)粒度50〜200μmの高炉スラグ骨材を30〜70質量%と、高炉スラグ微粉末を70〜30質量%と、該高炉スラグ骨材と該高炉スラグ微粉末の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤を3〜49質量部添加した混合材が好ましく使用できる。
これら材料は、粉粒体の状態でアスファルト混合物の間隙に散布充填された後、噴霧水や蒸気等で水分を与えて固化反応を生じさせると、保水性を有する固化体となり、あるいは予め水を加えて混練してスラリー状にしてから上記のアスファルト混合物の間隙に注入して固化させると、保水性を有する固化体となるからである。
【0026】
上記の各種物質のなかでは、特に(A)の高炉スラグ微粉末を50〜70質量%と、非晶質SiO2を50質量%以上含有する無機粉末を30〜50質量%と、該高炉スラグ微粉末と該無機粉末の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤を3〜49質量部添加した混合材が好ましい。その理由は、これらの混合物が、とりわけスラリーとした時に、その性能が優れているからである。つまり、高炉スラグ微粉末を主体としているので、同じ流動性のスラリー条件で他のスラリーと比較した場合にその粘性が高く、アスファルト混合物への付着性が高いからである。したがって、少ないスラリー注入量で、アスファルト混合物への付着量を確保でき、その結果、十分な量の保水材層をアルファルト混合物の間隙に形成できるからである。それに加えて、非晶質SiO2を50質量%以上含む無機粉末を併用するので、固化後の保水材の強度が向上する。アルファルト混合物からなる舗装の間隙率を12%以上とすると、間隙が多いために舗装の強度が低下してしまう。しかし、上記の混合剤を該間隙に注入して固化した後は、それによって形成された保水材そのものの強度が高く、舗装全体の強度を高めることができるのである。
【0027】
また、上記した各種の混合材は、前述のように、粉粒体かスラリーの形態でアスファルト混合物の間隙に充填するのが好ましいが、特にスラリーとして注入するのが一層好ましい。注入するものがスラリー状であるため、アスファルト混合物の間隙の内部まで浸透することができ、上部から下部に、重力によって落下する際に、母体の壁に少しずつ付着しながら浸透するからである。このスラリーを注入した様子を図1に示すが、舗装の表面付近には、元々の開口に対して、その周辺が保水性スラリーで覆われ、以前の開口より少し径の小さくなった開口が残ったような構造となる。また、開口によっては、ほとんど全体が詰まってしまうものや、逆に元の開口の大きさでそのまま残るものもあるが、構造上の問題はない。これによって、舗装の表面は保水性と透・排水性を兼ね備えるような特性となる。
【0028】
さらに、このスラリーの量は、少な過ぎると、形成された固化体の保水効果が小さくなったり、固化体が表面から下部の次の層まで連続しない場合が発生し、下からの水分の吸い上げによる冷却効果が期待できなくなる。これを回避するには、開口した間隙容積の30%以上に該当する量のスラリーを注入することが望ましい。一方、スラリーの量が多くなると、舗装表面に滞留するスラリーの量が多くなり、十分な透・排水性を確保できなくなる場合が発生する。これでは、保水性舗装としては良いが、透・排水性舗装にはならない。そこで、発明者らはさらに検討を行い、間隙容積の70%以下にスラリーの注入量を絞ると、振動をかけることで表面の透水性が確保できるが、その量を超えると、振動をかけても表面の開口をスラリーが埋めてしまうことを知った。したがって、本発明では、間隙容積の70%以下にスラリー量を限定することにした。
【0029】
なお、このスラリーの流動性については、特に限定されるものではないが、流動性が極めて高いと、表面に残留する保水性の固化体の厚みが薄くなり易く、その保水効果が小さくなるという問題がある。また、間隙を全部埋めるような量のスラリーを浸透させるわけではないので、表層の全面にできる限り均質にスラリーを供給することが必要となるが、これがやや難しくなる可能性もある。そこで、本発明者らは、流動性についても検討を行い、Pロートによる測定で流下時間が10秒以上確保できれば良いことを見出した。より望ましくは12秒以上である。ただし、流動性が悪くなり過ぎると、表面付近に保水材料が溜まってしまい、透水性能を得ずらくなることから、Pロートの流下時間は20秒以下が望ましい。ここで、Pロートによる流下時間とは、主に土木関係でグラウトやスラリー、粘着性の少ないペースト等の流動性を規定するために一般的に適用されているプレパクトフローコーンを用いた流動性試験方法で測定される時間であり、該時間が短いほど高い流動性があることを示すものである。プレパクトフローコーンは、逆円錐の上に円筒をつけたような形態をもち、その最下部に直径13mmの吐出口をもっている。ここに、1725ccのスラリーを入れ、吐出口からスラリーが流下する時間を測定するものである。また、実際にスラリーをこのような所望のPロートによる流下時間のものにするには、スラリーとする前記保水材料と水の量を適切に配合することで行える。
【0030】
以上述べた本発明に係る舗装方法によれば、高いレベルでの透・排水性と保水性を兼ね備えた舗装を得ることができる
【0031】
また、この技術は間隙を持つアスファルト混合物を母体としているが、透水性レンガ、ポーラスコンクリート等にも同じ原理で利用することが可能である。
【0032】
【実施例】
次に、本発明を実施例で具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、地上においた一定面積の型枠に、透水性の層として、排水性アスファルト(間隙率22%)又は開粒度アスファルト(間隙率14%)を流し込み、試験的な舗装を施工した。その後、透水性の層が固化したので、その表面の開口に予め計算で求めた量の水スラリーを流し込み、固化させて保水層である水硬固化体を形成した。水スラリーに含有させた水硬固化体を形成させる材料には、本発明に従い、非晶質SiO2を50質量%以上含む100μm以下の粒子と高炉スラグ微粉末の混合物に、アルカリ刺激剤を添加したものを用いた。この試験舗装の施工厚みは、50mmである。使用したスラリーは、Pロート流下時間が15秒になるように調整したものである。なお、舗装の施工は、スラリーの注入条件を種々変更して行われた。また、スラリーの形成のため配合した水の量は、前記材料の100重量部に対して80重量部である。
【0033】
実施例及び比較例の施工条件及び施工結果を表1に一括して示す。
【0034】
【表1】

Figure 0004246940
【0035】
施工結果は、以下の通りである。
【0036】
施工性については、スラリーのPロート流下時間を種々変更して実施した結果、10秒以下のスラリーでは、施工はできるたが、やや舗装が不均質になり、表面にムラが認められた。また、スラリーのPロート流下時間が20秒を超えると、施工体に振動をかけても、スラリーは流動するだけでなかなか間隙内に浸透せず、舗装の表面をスラリーが覆ったような状態になってしまい、スラリーの存在が上層に偏っていると推定された。これに対して、Pロート流下時間が10〜20秒のスラリーは、間隙内に円滑に侵入し、スラリー固化後にコア抜きして深さ方向の状況を調査したところ、50mmの深さ方向全体に良好な保水性の固化体が形成していた。
【0037】
透水性については、透水試験機を用いて評価した。その透水試験機は、給水槽として内径50mmで約700ccの容量を有するパイプを上部に持ち、そこから内径8mmのパイプで下部の路面に設置した円盤につながっている。その円盤は、透水部が直径150mmになるように地面に対して凹状になっている。この試験機で400cc相当の流下時間を計測し、15秒あたりの流下量に換算して透水性の判断基準とした。15秒あたりの流下量が800cc以上の場合を良好(O印)、400cc以上、800cc未満までの場合をやや良好(△印)、400cc未満の場合を不良(印×)として評価した。
【0038】
本発明の実施例では、固化体が埋まりきらずに残っている表面開口を通じて、空隙内を下方へ水が抜けており、透水性しか備えていない舗装とほぼ同等の流下特性及び水はね防止効果のあることが確認された。一方、密粒度アスファルトや、スラリーの注入量が多い比較例では、透水しなかったり、極めてゆっくりとしか流下せず、雨のとき等に舗装の上を歩くと水はねが起こってしまった。
【0039】
なお、これら舗装の日射時に測定した温度変化例を図2に示す。温度は、熱電対を舗装表面から20mmの位置に埋め込んでおき測定した。この図2より、密粒度アスファルト舗装の温度が約55℃になった条件でも、本発明の実施例では、温度が40〜45℃まで低下しており、10℃以上の冷却効果が確認できる。実際の表面温度は、さらに差が大きいと推定される。また、比較例でも完全に浸透した場合では、本発明の実施例と同程度の効果が確認されたが、スラリー量が少ない場合には、温度の低減効果が5℃程度と一応の効果はあるものの、低下してしまうことが確認され、両立できる構造にはなっていない。
【0040】
以上のように、本発明の実施例においては、高い透・排水性と有効な保水性を両立する材料構造であることが確認できた。
(実施例2)
試験の評価結果を表2に示す。透水性の層として、排水性アスファルト(間隙率22%)、保水性スラリーの種類として粒度50〜200μmの高炉スラグ骨材50質量%と高炉スラグ微粉末50質量%と高炉スラグ微粉末と高炉スラグ骨材の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤20質量部からなる混合材を用いた。施工厚みは、排水性アスファルトを50mmとして行なった。保水材については、保水性スラリーをPロート流下時間15秒になるように水を添加、調整して浸透させた。
【0041】
【表2】
Figure 0004246940
【0042】
保水性の特性確認試験は、表面に5リットル/m2の量の水を散水し、表面から25mmの位置に熱電対を設置し、日射条件下で温度変化を測定した。透水性については、実施例1と同様な方法で現場透水試験機を用いて評価した。
【0043】
表2に示すように、施工性、透水性能とも良好な特性を示した
【0044】
以上のように、本発明の実施例においては、高い透水性と有効な保水性を両立する材料構造であることが確認された。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明により、高透・排水性と高保水性を兼ね備えたアスファルト舗装を簡便に施工することが可能となった。その結果、都市で頻発するヒートアイランド現象の抑制が可能となるばかりでなく、省エネルギーも達成することができる。さらに、本発明は、自動車の水はね抑制等、生活環境の改善及び排水設備の負荷軽減による洪水防止等にも貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舗装を説明する図であり、(a)は舗装表面の平面視で、(b)は側断面である。
【図2】舗装の経時的な温度変化を示す図である。
【符号の説明】
1 母体舗装(アスファルト混合物)
2 空隙の開口
3 スラリー
4 路面
5 残留空隙[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pavement method, particularly, using the asphalt mixture, it suppresses the so-called "heat island phenomenon" occurring in cities, to a technique for subsurface reduction of rainwater.
[0002]
[Prior art]
A general asphalt pavement has a structure that does not allow rainwater to permeate below the pavement. On the other hand, recently, the water permeability is such that rainwater permeates underground, or the drainage that permeates the pavement surface and collects it under the pavement (in the present invention, these are comprehensively permeable and drainable. Pavement has been applied). This is because there are various merits such as reducing water pools on the pavement, suppressing water splashing and slipping in automobiles, etc., or reducing noise during travel. Specifically, paving with asphalt mixture having a gap with an open surface is carried out by spreading porous bricks having water permeability or 10% or more of the total volume of the pavement. Both for transmitting rapidly water from Toru draining function layer to wastewater treatment layer or roadbed layer, a gap that Tsu Tsurana from the upper surface into the pavement to the lower surface or the side, are enclosed in a high volume ratio. In the case of permeable pavement, it is necessary to allow rainwater or the like on the pavement upper surface to escape to the roadbed below the pavement, so the gap is provided from the upper surface to the lower surface of the pavement. On the other hand, in the case of drainage pavement, it is necessary that the gap is continuous from the upper surface of the pavement to a position where a drainage groove is provided. In many cases, the drainage groove is provided on the side of the pavement, and the gap in this case is continuous from the upper surface to the lower surface and / or the side surface of the pavement according to the position where the drainage treatment layer is provided.
[0003]
On the other hand, not only such issues closely related to the living environment, but in recent years, attention has been focused on the improvement of the entire social environment, and as one of them, the suppression of the so-called “heat island phenomenon” that frequently occurs in cities has been studied. Here, the “heat island phenomenon” means that many roads and buildings in cities are made of materials that easily store heat, such as concrete, asphalt, and bricks. This is a phenomenon in which tropical nights due to the lack of progress become normal, and the entire city becomes like a hot island. Such environmental deterioration tends to be further promoted by an increase in waste heat accompanying an increase in the amount of energy used by air conditioners and the like.
[0004]
Such a heat island phenomenon is caused by the fact that the ground originally covered with soil or plants has been replaced with concrete, asphalt or the like as described above. In other words, if the ground is soil, when it rains, the water accumulates in the interior space, and the water evaporates in fine weather to take away the heat of vaporization and lower the atmospheric temperature. However, in concrete, asphalt, etc. This is because the water does not soak into the drainage ditch and the like, and even when the weather becomes clear, cooling due to the heat of vaporization does not occur. Apart from this phenomenon, in cities consisting of concrete, asphalt, etc., if there is a large amount of rainfall, the load on the drainage facilities will increase, and a new problem of urban flooding is also occurring.
[0005]
By the way, it is considered that the increase in load applied to such drainage equipment can be greatly improved by applying the above-described permeable / drainage pavement. However, the high temperature of the pavement cannot be solved because the water-permeable pavement cannot hold water and is not sufficiently cooled. It is also possible to simply return the concrete to the soil, but the convenience of preventing the loss of sandy loam during drying and heavy rain, which is the reason for the replacement with concrete, will be greatly lost. There is also a measure to expand the greening area of the city. This measure not only suppresses the heat island phenomenon, but also has many advantages such as reduction of the amount of CO 2 released to the atmosphere and improvement of the landscape. However, since it is not applicable to any place, the above-mentioned problems such as dust are not eliminated, and in addition, another work of plant management is required. Therefore, as a means for once solve this problem came to porous pavement and retentive pavement combining a (long time by Tsu cotton characteristics can retain water therein) pavement is considered.
[0006]
For example, JP-A-9-95904 and JP-A-9-195212 disclose a pavement having a structure in which a water-retaining ceramic pavement is applied to the surface and water is permeable to the lower layer and water can be retained. This pavement can be said to be extremely effective in suppressing the heat island phenomenon because the surface layer portion is water-retaining. However, water retaining ceramics are water permeable for the time being, but since the water permeability coefficient is not large, when there is a large amount of rainfall, it becomes impossible to completely penetrate water, so-called water floating that causes water to stagnate on the upper surface of the pavement, etc. There is a high possibility that this phenomenon will occur.
[0007]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-122010 discloses a pavement in which a water-permeable asphalt pavement is constructed on the surface and a water-retaining aggregate is constructed in the lower layer. As a result, water permeability on the surface can be secured, and vaporization heat cooling can be expected in the internal water-retaining aggregate, so that the advantages of water permeability and water retention can be effectively acted. However, in this pavement, the water retention material in the lower layer becomes the temperature after transferring heat through the upper water permeable pavement (asphalt), so the temperature is lower than when it is on the surface, and the original water retention effect is In addition, there is a problem that the water permeability effect is greatly suppressed as compared to the case where there is a water-retaining material on the surface because air is likely to stay in the gap of the upper water-permeable pavement. .
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In view of such circumstances, both of the water retention and permeability and drainage properties are less expensive than prior art, and aims to provide a and efficiently performed that pavement method.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have found that in order to achieve the above object, the shop Sokata method to exert Toru drainage and water retention simultaneously was investigated whether there is nothing better than those disclosed so far. As a result, the gap between the upper surface and the lower surface and / or the side surface of the pavement is provided in the pavement, and the water-retaining substance is disposed incompletely in the gap, so that it has both water permeability, drainage and water retention. The present invention has been conceived with the idea of making a paved road.
[0010]
That is, the present invention
(1) In the pavement method using the asphalt mixture, after pavement made of the asphalt mixture on the base, a gap communicating from the upper surface of the pavement to the lower surface and / or the side surface is left in the gap of the asphalt mixture, and the pavement is left. Blast furnace slag fine powder, 50 to 70% by mass of blast furnace slag fine powder, 30 to 50% by mass of inorganic powder containing 50% by mass or more of amorphous SiO 2 , and blast furnace slag fine powder And a slurry containing a mixed material in which 3 to 49 parts by mass of an alkali stimulant is added to 100 parts by mass of the inorganic powder is injected and solidified so as to be 30 to 70% by volume of the total volume of the gap. The present invention proposes a pavement method characterized by partially filling the gap with the solidified body.
[0012]
The present invention also provides :
(2) In the paving method using the asphalt mixture,
After pavement made of asphalt mixture on the base, leave a gap communicating from the upper surface of the pavement to the lower surface and / or the side surface in the gap of the asphalt mixture to ensure the permeability and drainage of the pavement. Alkali stimulant for 30 to 70% by mass of 50 to 200 μm blast furnace slag aggregate, 70 to 30% by mass of blast furnace slag fine powder, and 100 parts by mass in total of the blast furnace slag aggregate and the blast furnace slag fine powder A slurry containing a mixed material added with 3 to 49 parts by mass of the mixture is injected and solidified so as to be 30 to 70% by volume of the total volume of the gap, and the gap is partially filled with the solidified body. Paving method,
(3) The pavement method according to (1) or (2) above, wherein the pavement made of the asphalt mixture is constructed so as to have a gap of 12% or more by volume ratio ,
(4) The pavement method according to any one of (1) to (3) above , wherein the slurry has a flow time measured by a P funnel of 10 to 20 seconds .
[0013]
According to the present invention, pavement having both water retention and permeability / drainage can be performed at a lower cost and more efficiently than before. As a result, not only the so-called “heat island phenomenon” that occurs in cities and the underground reduction of rainwater can be achieved, but also water splashing and slipping phenomena of automobiles can be suppressed, and noise during driving can be reduced. .
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below based on the circumstances leading to the invention.
[0015]
The pavement having water retention and permeability / drainage properties that have been publicly known until now has a structure in which a substance (material) for retaining water and a substance for allowing water permeation are arranged as a horizontal layer on the surface. This pavement is certainly simple and practical in construction, but as mentioned above, it cannot be said that the effect of permeability / drainage and water retention can be sufficiently exhibited. For this reason, the present inventors consider that both functions cannot be fully exerted unless both the voids that exhibit permeability and drainage and the water-retaining substance are present on the pavement surface, and the specific achievement is achieved. Various means were examined.
[0016]
As a result, a pavement having both permeability, drainage and water retention is provided by providing a gap in the pavement from the upper surface to the lower surface and / or the side surface of the pavement, and arranging a substance having water retention ability in the gap. With this in mind, the present invention has been completed.
[0017]
First, the present invention is a pavement using an asphalt mixture as a pavement structure, wherein the gap of the asphalt mixture is partially filled with a water retention material, and communicated from the upper surface of the pavement to the lower surface and / or the side surface. The target is pavement with voids remaining. And said (1) to (4) is proposed as this invention.
Here, the pavement using the asphalt mixture is an asphalt pavement having a gap as a water passage represented by, for example, an open-graded asphalt pavement, a drainable asphalt pavement or a water-permeable asphalt pavement. The gap is partially filled with a water retaining material while leaving a gap communicating from the upper surface to the lower surface and / or the side surface of the pavement. Since the void portion not filled with the water retaining material functions as a water passage, the permeability and drainage of the pavement is ensured. On the other hand, since the water retaining material faces the gap that is a passage for the water, a part of the water passing through the gap is absorbed and stored in the water retaining material. The stored moisture is gradually vaporized when the pavement is exposed to sunlight later and takes away heat of vaporization, so that the temperature of the pavement is prevented from rising rapidly. In this way, the effect of preventing the heat island phenomenon is exhibited.
[0019]
When the pavement of the subjected to road, when automobiles traveling or human walking in the rain, it is preferable that the water blade does not occur. From this point of view, the present invention proposes that the porosity of the pavement, in particular, the porosity from the top surface to at least a depth of 10 mm is 10% or more by volume. By ensuring the porosity near the top surface of the pavement in this way, even when there is a lot of precipitation in a short time, rainwater is quickly taken into the composite pavement, so when driving a car or walking people Water splash can be effectively prevented.
[0021]
As a method of coexistence of the part with permeability and drainage and the part with water retention in the pavement, it is possible to pour the water retention material and the permeability / drainage material by dividing the section in the horizontal direction. Conceivable. However, this construction method is not practical because it requires labor and does not have a pavement structure as a whole and may cause safety problems during use. In this case, rod-shaped or plate-shaped sintered bodies (ceramics), etc., whose pore diameter is adjusted as an effective material for water retention, are arranged side by side in the depth direction, and the gap between them is permeable brick, etc. It is possible to fill it with. However, in brick construction, the arranged bricks give compressive stress to each other and are held as a structure. Therefore, when bricks having different characteristics are adjacent to each other, weak materials tend to wrinkle and breakage easily occurs. Further, in reality, alternately constructing the permeable / drainable brick and the water retaining brick has a problem in that it takes time and labor in terms of construction management.
[0022]
Therefore, the present inventors have conducted intensive studies on a method of forming both a portion having permeability and drainage and a portion having water retention in the interior of the pavement, to open grain asphalt, drainage asphalt, water permeability asphalt, etc. It was found that it is effective to first construct a pavement made of a representative asphalt mixture and partially fill the gap with a water retention material in the gap of the asphalt mixture. As a result, it was expected that the water permeability of the pavement could be secured and the water retention could be generated. Here, “partially filled” means that the gaps in the asphalt mixture are not completely blocked and are filled to the extent that continuous voids remain. Preferably, a water retention material of about 30 to 70% by volume is filled with respect to the gap of the asphalt mixture. Open pavement asphalt pavement, drainage asphalt pavement, and water permeable asphalt pavement (asphalt that controls the particle size distribution of aggregates to create voids in the pavement) If an appropriate blending design of these materials (combination of the shape and amount of aggregate, amount of added water, etc.) is made, there is a gap with a desired volume ratio, and the gap is continuous from the upper surface to the lower surface or side surface of the pavement. This is because pavement with drainage can be constructed.
[0023]
Here, the pavement made of the asphalt mixture preferably has a gap of 12% or more by volume ratio. When the gap is 12% or more, the work of filling the water retaining material becomes easy, and even if the water retaining material is filled in an amount capable of maintaining a sufficient amount of water retention, a void that becomes a water passage remains. It is because it becomes possible to make it.
[0024]
Further, as described above, the water retaining material can be filled in the gaps of the asphalt mixture, and after filling, it is necessary to adhere to the inner walls of the gaps and not be washed away by rainwater or the like. From the viewpoint of filling properties, it is preferable to be a granular material or a fluid (slurry), and after entering the gap, it is necessary to solidify into a solid and exhibit water retention.
[0025]
Such materials include:
(A) 50 to 70% by mass of blast furnace slag fine powder, 30 to 50% by mass of inorganic powder containing 50% by mass or more of amorphous SiO 2 , and a total of 100 mass of the blast furnace slag fine powder and the inorganic powder A mixed material in which 3-49 parts by mass of an alkali stimulant is added to parts ,
(B ) 30 to 70% by mass of blast furnace slag aggregate having a particle size of 50 to 200 μm, 70 to 30% by mass of blast furnace slag fine powder, and a total of 100 parts by mass of the blast furnace slag aggregate and the blast furnace slag fine powder A mixed material to which 3 to 49 parts by mass of an alkali stimulant is added can be preferably used.
After these materials are sprayed and filled in the gaps of the asphalt mixture in the form of powder and granular material, when water is given with spray water or steam to cause a solidification reaction, the material becomes a solidified body having water retention, or water is previously added. In addition, if the mixture is kneaded to form a slurry and then poured into the gaps of the asphalt mixture and solidified, a solidified body having water retention is obtained.
[0026]
Among the various substances described above, in particular, the blast furnace slag fine powder (A) is 50 to 70% by mass, the inorganic powder containing 50% by mass or more of amorphous SiO 2 is 30 to 50% by mass, A mixed material in which 3-49 parts by mass of an alkali stimulant is added to 100 parts by mass in total of the powder and the inorganic powder is preferable. The reason is that these mixtures have excellent performance, particularly when made into a slurry. That is, since blast furnace slag fine powder is mainly used, its viscosity is high when compared with other slurries under the same fluid slurry conditions, and adhesion to an asphalt mixture is high. Therefore, it is possible to secure an adhesion amount to the asphalt mixture with a small slurry injection amount, and as a result, it is possible to form a sufficient amount of the water retaining material layer in the gap of the alphalt mixture. In addition, since the inorganic powder containing 50% by mass or more of amorphous SiO 2 is used in combination, the strength of the water retention material after solidification is improved. When the porosity of the pavement made of the alphalt mixture is 12% or more, the strength of the pavement is lowered because there are many gaps. However, after the mixture is injected into the gap and solidified, the strength of the water-retaining material itself formed thereby is high, and the strength of the entire pavement can be increased.
[0027]
Further, as described above, the above-mentioned various mixed materials are preferably filled in the gaps of the asphalt mixture in the form of powder or slurry, and more preferably injected as a slurry. This is because the material to be injected is in the form of a slurry, so that it can penetrate into the gap of the asphalt mixture and permeates while adhering little by little to the wall of the base when dropping from the upper part to the lower part by gravity. FIG. 1 shows the state in which this slurry is injected. In the vicinity of the surface of the pavement, the periphery of the original opening is covered with water-retaining slurry, and an opening whose diameter is slightly smaller than the previous opening remains. It becomes a structure like that. Some openings are almost entirely clogged, and conversely, the original opening size remains as it is, but there is no structural problem. As a result, the surface of the pavement has characteristics that combine water retention and permeability / drainage.
[0028]
Furthermore, if the amount of the slurry is too small, the water retention effect of the formed solidified body may be reduced, or the solidified body may not be continuous from the surface to the next layer below, due to the absorption of moisture from below. The cooling effect cannot be expected. In order to avoid this, it is desirable to inject an amount of slurry corresponding to 30% or more of the open gap volume. On the other hand, when the amount of the slurry is increased, the amount of the slurry staying on the pavement surface is increased, and there are cases where sufficient permeability and drainage cannot be secured. This is good as a water-retaining pavement, but it is not a permeable / drainage pavement. Therefore, the inventors further studied, and if the amount of slurry injected is reduced to 70% or less of the gap volume, the surface water permeability can be secured by applying vibration, but if that amount is exceeded, vibration is applied. Also learned that the slurry would fill the surface opening. Therefore, in the present invention, the amount of slurry is limited to 70% or less of the gap volume.
[0029]
The fluidity of the slurry is not particularly limited, but if the fluidity is extremely high, the thickness of the water-retaining solidified body remaining on the surface tends to be thin, and the water retention effect is reduced. There is. Further, since an amount of slurry that fills the entire gap is not infiltrated, it is necessary to supply the slurry as homogeneously as possible to the entire surface, but this may be somewhat difficult. Therefore, the present inventors have also examined the fluidity, and found that it is sufficient to ensure a flow-down time of 10 seconds or longer by measurement using a P funnel. More desirably, it is 12 seconds or more. However, if the fluidity is too poor, the water retaining material accumulates in the vicinity of the surface, making it difficult to obtain the water permeability. Therefore, the flow time of the P funnel is preferably 20 seconds or less. Here, the flow time by the P funnel is the fluidity using the pre-pact flow cone which is generally applied in order to define the fluidity of grout, slurry, and less sticky paste mainly in civil engineering. This is the time measured by the test method, and the shorter the time, the higher the fluidity. The prepact flow cone has a shape in which a cylinder is attached on an inverted cone, and has a discharge port having a diameter of 13 mm at the lowermost part thereof. Here, 1725 cc of slurry is added, and the time for the slurry to flow down from the discharge port is measured. Moreover, in order to actually make the slurry having a flow-down time by such a desired P funnel, it is possible to appropriately mix the water-retaining material and the amount of water as the slurry.
[0030]
According to the pavement method according to the present invention described above, it is possible to obtain a pavement having a high level of permeability / drainage and water retention .
[0031]
Moreover, although this technique is based on an asphalt mixture having a gap, it can also be used for water-permeable bricks, porous concrete and the like on the same principle.
[0032]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited to these Examples.
Example 1
First, drainage asphalt (porosity 22%) or open grained asphalt (porosity 14%) was poured as a water-permeable layer into a formwork of a certain area on the ground, and a trial pavement was constructed. Thereafter, since the water-permeable layer solidified, an amount of water slurry obtained by calculation in advance was poured into the opening of the surface and solidified to form a hydraulic solidified body as a water retention layer. In accordance with the present invention, an alkali stimulant is added to the mixture of particles of 100 μm or less containing 50% by mass or more of amorphous SiO 2 and fine powder of blast furnace slag according to the present invention to the material that forms the hydraulic solid body contained in the water slurry. What was done was used. The construction thickness of this test pavement is 50 mm. The slurry used was adjusted so that the P funnel flow time was 15 seconds. The pavement construction was performed by variously changing the slurry injection conditions. The amount of water added for forming the slurry is 80 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the material.
[0033]
The construction conditions and construction results of the examples and comparative examples are collectively shown in Table 1.
[0034]
[Table 1]
Figure 0004246940
[0035]
The construction results are as follows.
[0036]
As for workability, as a result of various changes in the P funnel flow time of the slurry, although the construction was possible with the slurry of 10 seconds or less, the pavement was somewhat heterogeneous and unevenness was observed on the surface. Moreover, when the P funnel flow time of the slurry exceeds 20 seconds, even if the construction body is vibrated, the slurry only flows but does not readily penetrate into the gap, and the surface of the pavement is covered with the slurry. Thus, it was estimated that the presence of the slurry was biased to the upper layer. On the other hand, the slurry having a P funnel flow time of 10 to 20 seconds smoothly penetrates into the gap, and after solidifying the slurry, the core is removed to investigate the situation in the depth direction. A solid body with good water retention was formed.
[0037]
The water permeability was evaluated using a water permeability tester. The water permeability tester has a pipe having an inner diameter of 50 mm and a capacity of about 700 cc as a water tank, and is connected to a disk installed on the lower road surface with a pipe having an inner diameter of 8 mm. The disk is concave with respect to the ground so that the water permeable portion has a diameter of 150 mm. The flow time corresponding to 400 cc was measured with this test machine, and converted into the flow rate per 15 seconds, which was used as a criterion for water permeability. The case where the flow rate per 15 seconds was 800 cc or more was evaluated as good (O mark), the case where it was 400 cc or more and less than 800 cc was slightly good (Δ mark), and the case where it was less than 400 cc was evaluated as bad (mark X).
[0038]
In the embodiment of the present invention, through the surface opening where the solidified body is not completely filled, water is evacuated downward in the void, and the flow characteristics and water splash prevention effect are almost the same as those of pavement having only water permeability. It was confirmed that there is. On the other hand, in the comparative example with a large amount of fine-grained asphalt and a large amount of slurry injected, water did not permeate or flowed only very slowly, and water splashed when walking on the pavement when it rained.
[0039]
In addition, the example of the temperature change measured at the time of the solar radiation of these pavements is shown in FIG. The temperature was measured with a thermocouple embedded at a position 20 mm from the pavement surface. From FIG. 2, even in the condition where the temperature of the dense-graded asphalt pavement is about 55 ° C., in the example of the present invention, the temperature is lowered to 40 to 45 ° C., and a cooling effect of 10 ° C. or more can be confirmed. The actual surface temperature is estimated to have a larger difference. Further, in the comparative example, when completely infiltrated, the same effect as the example of the present invention was confirmed. However, when the amount of slurry is small, the temperature reducing effect is about 5 ° C., which is a temporary effect. However, it has been confirmed that it is lowered, and the structure is not compatible.
[0040]
As described above, in the examples of the present invention, it was confirmed that the material structure has both high permeability / drainage and effective water retention.
(Example 2)
Test leopard Ataiyui results are shown in Table 2. As permeable layer, drainage asphalt (porosity 22%), as the type of water retention slurry, and blast furnace slag aggregate 50 wt% of the particle size 50 to 200 [mu] m, and 50 wt% blast furnace slag, ground granulated blast furnace slag and using a mixed material consisting of alkali stimulant 20 parts by weight per 100 parts by weight of blast furnace slag aggregate. The construction thickness was 50 mm for drainage asphalt. As for the water retaining material, water was added to the water retaining slurry so as to have a P funnel flow time of 15 seconds, adjusted and permeated.
[0041]
[Table 2]
Figure 0004246940
[0042]
In the water retention property confirmation test, water of 5 liter / m 2 was sprayed on the surface, a thermocouple was installed at a position 25 mm from the surface, and the temperature change was measured under solar radiation conditions. The water permeability was evaluated using an on-site water permeability tester in the same manner as in Example 1.
[0043]
As shown in Table 2, both workability and water permeability performance showed good characteristics .
[0044]
As described above, in the examples of the present invention, it was confirmed that the material structure has both high water permeability and effective water retention.
[0045]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to easily construct an asphalt pavement having both high permeability / drainage and high water retention. As a result, it is possible not only to suppress the heat island phenomenon that frequently occurs in cities, but also to save energy. Furthermore, the present invention also contributes to the prevention of floods by improving the living environment such as suppressing splashing of automobiles and reducing the load on drainage facilities.
[Brief description of the drawings]
1A and 1B are views for explaining a pavement according to the present invention, in which FIG. 1A is a plan view of a pavement surface, and FIG.
FIG. 2 is a view showing a change in temperature over time of pavement.
[Explanation of symbols]
1 Matrix pavement (asphalt mixture)
2 Opening of void 3 Slurry 4 Road surface 5 Residual void

Claims (4)

アスファルト混合物を用いた舗装方法において、
基盤上にアスファルト混合物からなる舗装を施した後、該アスファルト混合物の間隙に、舗装の上面から下面及び/又は側面へ連通した空隙を残存させ、舗装の透・排水性を確保するように、高炉スラグ微粉末を50〜70質量%と、非晶質SiO を50質量%以上含有する無機粉末を30〜50質量%と、該高炉スラグ微粉末と該無機粉末の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤を3〜49質量部添加した混合材を含むスラリーを、該間隙の全体積の30〜70容量%となるように注入して固化せしめ、その固化体で間隙を部分的に充填することを特徴とする舗装方法。
In paving method using asphalt mixture ,
After pavement made of asphalt mixture on the base, the blast furnace is made to leave a space communicating from the upper surface to the lower surface and / or the side surface of the pavement in the gap of the asphalt mixture to ensure the permeability and drainage of the pavement. 50 to 70% by mass of slag fine powder, 30 to 50% by mass of inorganic powder containing 50% by mass or more of amorphous SiO 2, and a total of 100 parts by mass of the blast furnace slag fine powder and the inorganic powder A slurry containing a mixed material to which 3-49 parts by mass of an alkali stimulant is added is injected and solidified so as to be 30 to 70% by volume of the total volume of the gap, and the gap is partially filled with the solidified body. A pavement method characterized by that.
アスファルト混合物を用いた舗装方法において、In paving method using asphalt mixture,
基盤上にアスファルト混合物からなる舗装を施した後、該アスファルト混合物の間隙に、舗装の上面から下面及び/又は側面へ連通した空隙を残存させ、舗装の透・排水性を確保するように、粒度50〜200μmの高炉スラグ骨材を30〜70質量%と、高炉スラグ微粉末を70〜30質量%と、該高炉スラグ骨材及び該高炉スラグ微粉末の合計100質量部に対してアルカリ刺激剤を3〜49質量部添加した混合材を含むスラリーを、該間隙の全体積の30〜70容量%となるように注入して固化せしめ、その固化体で間隙を部分的に充填することを特徴とする舗装方法。After pavement made of asphalt mixture on the base, leave gaps in the asphalt mixture from the upper surface to the lower surface and / or the side surface of the pavement to ensure the permeability and drainage of the pavement. Alkali stimulant for 30 to 70% by mass of 50 to 200 μm blast furnace slag aggregate, 70 to 30% by mass of blast furnace slag fine powder, and 100 parts by mass in total of the blast furnace slag aggregate and the blast furnace slag fine powder A slurry containing a mixed material added with 3 to 49 parts by mass of the mixture is injected and solidified so as to be 30 to 70% by volume of the total volume of the gap, and the gap is partially filled with the solidified body. And paving method.
前記アスファルト混合物からなる舗装を、体積率で12%以上の間隙を有するように施工することを特徴とする請求項1又は2記載の舗装方法The pavement method according to claim 1 or 2, wherein the pavement made of the asphalt mixture is constructed so as to have a gap of 12% or more by volume ratio . 前記スラリーが、Pロートで測定した流下時間が10〜20秒のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の舗装方法。 The pavement method according to any one of claims 1 to 3, wherein the slurry has a flow time measured by a P funnel of 10 to 20 seconds .
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