JP4246074B2 - 光変調装置及び光変調器制御方法 - Google Patents

光変調装置及び光変調器制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、マッハツェンダー型光変調器を備え、光の強度変調を行う光変調装置及び光変調器制御方法に関する。
従来、マッハツェンダー型光変調器(以下、「マッハツェンダー型光変調器」を「MZ型光変調器」と略記する。)を用いて入力光を光強度変調する際、MZ型光変調器の周囲温度変化や経年変化に起因する変調特性のドリフトにより、一定のバイアス電圧に対して出力光の変調波形の品質が劣化する問題が生じていた。
ここで、MZ型光変調器の説明をする。図9にMZ型光変調器の概略構成図を示す。MZ型光変調器34は、電気光学効果を有する電気光学結晶に分岐した光導波路38が設けられ、信号電圧を光導波路38に印加する電極端子35a、35bを備えている。また、外部にMZ型光変調器34を駆動する変調信号用電源36と、バイアス電圧用電源37とを有する。この光導波路38の入力端32に光39aを入力して電極端子35a、35bに信号電圧を印加すると、光導波路38の屈折率が変化するために、分岐された光39aが再び合波されるときに干渉する。このとき、電圧レベルを変化させると、出力端33から出力される光信号39bの光出力強度が変化する変調特性が得られる。図8にMZ型光変調器の正弦波形状の変調特性がドリフトする様子を示した概略図を示す。図8において、横軸は、図9に示すMZ型光変調器34の光導波路38への印加電圧値を示し、左側の縦軸は、例えばMZ型光変調器34の光導波路38の出力端33から出力される光信号39bの光出力強度を示す。また、右側の縦軸は、光出力強度を電気信号に変換し、変換した電気信号の電圧値を示す。
例えば、図9に示すMZ型光変調器34の光導波路38の入力端32に一定光強度の光39aを入力し、図8に示すように、あるバイアス電圧93aによる動作点97を基準にして変調信号94を電極端子35a、35bに印加して光強度変調を行う。光強度変調を長時間行っていると、MZ型光変調器34の周囲温度変化や経年変化に起因して、変調特性90aが矢印91cの方向にドリフトする。変調特性90aがドリフトすると、動作点97が矢印91aの方向に移動し、図9に示す光導波路38の出力端33から出力される光信号39bの光出力強度が変化してしまう。
上記問題を解決するために、図9に示すように光導波路38の出力端33から出力される光信号39bを光カプラ41等の光学部品によって分岐して、分岐後の光信号39cの光強度を検知して、電気信号に変換する。変換した電気信号の信号電圧と予め設定した所定リファレンス電圧(VREF)との差分92(図8)が0に近づくようにバイアス電圧93aを矢印91bの方向に制御することにより、一定光強度に強度変調することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−040380号公報
しかし、図9に示すMZ型光変調器34の透過特性には波長依存性がある。そのため、種々の波長の光39aを光導波路38の入力端32に入力すると、MZ型光変調器34の変調特性が波長によって変化する。また、光カプラ41等の光学部品にも光信号39bの分岐比に波長依存性がある。そのため、光導波路38の出力端33から出力される光信号39bを光カプラ41によって分岐すると、さらに変調特性が変化する。図10に、変調特性が変化する様子を示した概略図を示す。
例えば、図9に示すMZ型光変調器34の光導波路38の入力端32に、ある波長λの光39aを入力して、あるバイアス電圧による動作点を基準に光強度変調をして出力端33から出力する。さらに、出力端33から出力された光信号39bを光カプラ41によって分岐する。光カプラ41によって分岐された光信号39cの光強度を検出すると、図10に示す変調特性90aが得られる。
ここで、波長をλからλに変更すると、MZ型光変調器34の透過特性の波長依存性により、変調特性90aの極小値が例えば矢印91fの方向に変化する。さらに、光カプラ41の分岐比の波長依存性により、変調特性90aの極大値が例えば矢印91dの方向に変化する。その結果、バイアス電圧93bが所定リファレンス電圧(VREF)を基準として矢印91gの方向に移動するために、動作点が矢印91eの方向に移動する。動作点の移動量が大きいと、出力端33から光信号39bが出力されない場合がある。
そこで、本発明では、MZ型光変調器の光導波路の入力端に入力される入力光の波長に対応した最適な動作点を基準にして入力光を強度変調し、許容範囲内で一定の品質の光信号を出力する光変調装置を提供することを目的とする。また、光変調器制御方法を提供することを目的とする。
従来技術で説明したように、MZ型光変調器の光導波路の入力端に入力される入力光の波長が変化すると、所定リファレンス電圧(VREF)が一定のままでは、動作点が最適点から移動する。そこで、光導波路の入力端への入力光の波長に対応した所定リファレンス電圧(VREF)を設定することにより、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。
具体的には、本発明に係る光変調装置は、バイアス電圧による所定動作点を基準に、光導波路の入力端に入力される一定光強度の入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するMZ型光変調器と、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光強度情報を出力する光出力強度検知回路と、前記光出力強度検知回路から出力される前記光強度情報を基に、前記光出力強度と所定リファレンス光強度との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、を有する光変調装置であって、前記バイアス電圧設定回路は、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度を設定することを特徴とする。
上記発明では、光出力強度の参照値となる所定リファレンス光強度をMZ型光変調器の光導波路の入力端に入力される入力光の波長に対応させるため、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。
また、本発明に係る光変調装置は、バイアス電圧による所定動作点を基準に、光導波路の入力端に入力される入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するMZ型光変調器と、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の光入力強度を検知して該光入力強度に関する光入力強度情報を出力する光入力強度検知回路と、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光出力強度情報を出力する光出力強度検知回路と、前記光入力強度検知回路から出力される前記光入力強度情報及び前記光出力強度検知回路から出力される前記光出力強度情報を基にした前記光入力強度に対する前記光出力強度の光強度比と所定リファレンス光強度比との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、を有する光変調装置であって、前記バイアス電圧設定回路は、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度比を設定することを特徴とする。
上記発明では、光入力強度と光出力強度との光強度比の参照値となる所定リファレンス光強度比を波長に対応させるため、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。また、光導波路への入力光の光入力強度を検知するため、入力光の光強度が変化しても一定の光出力強度の光信号を得ることができる。
また、本発明に係る光変調装置は、一定強度の光を出力する光源と、バイアス電圧による所定動作点を基準に、前記光源から光導波路の入力端に入力される一定光強度の入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するMZ型光変調器と、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光強度情報を出力する光出力強度検知回路と、前記光出力強度検知回路から出力される前記光強度情報を基に、前記光出力強度と所定リファレンス光強度との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、を有する光変調装置であって、前記バイアス電圧設定回路は、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度を設定することを特徴とする。
上記発明では、光出力強度の参照値となる所定リファレンス光強度を光源からの入力光の波長に対応させるため、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。
また、本発明に係る光変調装置は、光を出力する光源と、バイアス電圧による所定動作点を基準に、前記光源から光導波路の入力端に入力される入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するMZ型光変調器と、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の光入力強度を検知して該光入力強度に関する光入力強度情報を出力する光入力強度検知回路と、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光出力強度情報を出力する光出力強度検知回路と、前記光入力強度検知回路から出力される前記光入力強度情報及び前記光出力強度検知回路から出力される前記光出力強度情報を基にした前記光入力強度に対する前記光出力強度の光強度比と所定リファレンス光強度比との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、を有する光変調装置であって、前記バイアス電圧設定回路は、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度比を設定することを特徴とする。
上記発明では、光入力強度と光出力強度との光強度比の参照値となる所定リファレンス光強度比を波長に対応させるため、光源からの入力光の波長に対応した最適な動作点を得ることができる。また、光導波路への入力光の光入力強度を検知するため、入力光の光強度が変化しても一定の光出力強度の光信号を得ることができる。
上記光変調装置において、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を検知して該波長に関する波長情報を前記バイアス電圧設定回路へ出力する光波長検知回路をさらに有することが望ましい。
波長の異なる光源が接続されても、光源からの入力光の波長を検知して波長に対応した最適な動作点を得ることができる。また、入力光の波長を検知する光波長検知回路を有すると、入力光の波長が時々刻々に変化しても、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。
また、上記光変調装置において、前記光源が、出力する光の波長を可変できる波長可変光源であることが望ましい。
光源を波長可変光源とすると、光導波路の出力端から出力される光信号の波長を可変することができ、柔軟に波長設定をすることができる。
本発明に係る光変調器制御方法は、プロセッサが制御するバイアス電圧による所定動作点を基準にして、MZ型光変調器の光導波路の入力端への一定強度の入力光を光強度変調させる光変調器制御方法であって、前記プロセッサが、前記MZ型光変調器の前記光導波路の出力端から出力される光信号の光出力強度を取得するステップと、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を取得するステップと、取得した前記波長に対応した所定リファレンス光強度を設定するステップと、取得した前記光出力強度と前記所定リファレンス光強度との差分が0に近づくように前記バイアス電圧を設定するステップと、を有することを特徴とする。
上記発明では、光出力強度の参照値となる所定リファレンス光強度をMZ型光変調器の光導波路の入力端に入力される入力光の波長に対応させるため、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。また、プロセッサによるデジタル信号によってMZ型光変調器を制御することで、入力光の波長が時々刻々に変化しても、波長に対応した所定リファレンス光強度を設定して最適な動作点を得ることができる。
また、本発明に係る光変調器制御方法は、プロセッサが制御するバイアス電圧による所定動作点を基準にして、MZ型光変調器の光導波路の入力端への入力光を光強度変調させる光変調器制御方法であって、前記プロセッサが、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の光入力強度を取得するステップと、前記MZ型光変調器の前記光導波路の出力端から出力される光信号の光出力強度を取得するステップと、前記MZ型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を取得するステップと、取得した前記波長に対応した所定リファレンス光強度比を設定するステップと、取得した前記光入力強度と前記光出力強度との光強度比を算出するステップと、算出した前記光強度比と前記所定リファレンス光強度比との差分が0に近づくように前記バイアス電圧を設定するステップと、を有することを特徴とする。
上記発明では、光入力強度と光出力強度との光強度比の参照値となる所定リファレンス光強度比を波長に対応させるため、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。また、プロセッサによるデジタル信号によってMZ型光変調器を制御することで、入力光の波長が時々刻々に変化しても、波長に対応した所定リファレンス光強度比を設定して最適な動作点を得ることができる。また、光導波路への入力光の光入力強度を取得するため、入力光の光強度が変化しても一定の光出力強度の光信号を得ることができる。
本発明に係る光変調装置では、MZ型光変調器の光導波路の入力端に入力される入力光の波長に対応した最適な動作点を基準にして許容範囲内で一定の品質の光強度を有する光信号を出力することができる。また、本発明に係る光変調器制御方法では、光導波路への入力光の波長が時々刻々に変化しても、波長に対応した所定リファレンス光強度又は所定リファレンス光強度比を設定して最適な動作点を得ることができる。
以下、図1から図10を参照して本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。
(実施形態1)
図1に本実施形態に係る光変調装置の概略構成図を示す。本実施形態に係る光変調装置100は、光源11から出力され、光導波路の入力端32に入力される一定光強度の入力光95bをバイアス電圧95fによる所定動作点を基準に強度変調した光信号95cを光導波路の出力端33から出力するMZ型光変調器34と、MZ型光変調器34の光導波路の出力端33から出力される光信号95cの光出力強度を検知して光出力強度に関する光強度情報を出力する光出力強度検知回路40と、光出力強度検知回路40から出力される光強度情報を基に、光出力強度と所定リファレンス光強度との差分に対応したバイアス電圧95fを出力するバイアス電圧設定回路50と、を有する。また、入力端32に入力される入力光95bの波長を検知する光波長検知回路10を有する。
光源11は、一定光強度の光を出力する。光源11は、光変調装置100に含まれる場合も、含まれない場合もある。光変調装置100に光源11が含まれない場合、光変調装置100の外部に光源11を設けることになる。一方、光変調装置100に光源11が含まれる場合、電気信号情報を光信号に変換して伝送する光変調装置として光変調装置100を使用することができる。また、光変調装置100に光源11が含まれる場合、光源11は、出力する光の波長を可変できる波長可変光源であることが望ましい。光源11を波長可変光源とすると、光導波路の出力端33から出力される光信号95cの波長を可変することができ、柔軟に波長設定をすることができる。
MZ型光変調器34は、図8、図9で説明したように、入力端32に入力された入力光95bを図8に示すバイアス電圧93aによる所定動作点を基準に光強度変調する。
光出力強度検知回路40は、出力端33から出力される光信号95cの光出力強度を検知する回路で、光信号95cの一部を分岐する光部品を有する。光信号95cを分岐するためには、例えば図1に示すように、光カプラ41を用いることとしてもよいが、受光面を光信号95cの進行方向に対して斜めに配置したハーフミラーを用いて光信号95cを分岐することとしてもよい。光カプラ41及びハーフミラーは共に汎用の光学部品で、これらの光学部品によって簡単に光信号95cを分岐することができる。分岐した光信号の光強度を検知するために、図1に示すように受光素子としてフォトダイオード42を用いることとしてもよい。また、フォトダイオードとトランジスタを結合したフォトトランジスタを用いることとしてもよい。フォトダイオード42は汎用の電子部品で、簡単に受光した光の光強度を検知することができる。また、受光素子としてフォトトランジスタを用いると、光信号から電気信号への変換と電気信号の増幅を1つの素子で実現することができる。フォトダイオード42が受光した光の光強度は、光強度に応じた電流が抵抗43に流れることによって電気信号95dに変換される。変換された電気信号95dは、バッファ用アンプ44に入力され、光強度情報としての電気信号95eが出力される。なお、受光素子としてフォトダイオード42を用いると、光信号95cの光強度は平均値として検知されるが、光強度は光信号95cの極大値を検知することとしてもよい。いずれの場合でも、光信号95cの光強度として用いることができる。
バイアス電圧設定回路50は、光出力強度検知回路40から出力される光強度情報を基に、光出力強度と予め設定した所定リファレンス光強度との差分に対応したバイアス電圧95fを出力する。例えば、光強度情報としての電気信号95eと所定リファレンス光強度としての所定リファレンス電圧95gを負帰還回路52に入力して、差分に応じて一定倍率のバイアス電圧95fを出力する。
所定リファレンス光強度は、入力端32に入力される入力光の波長に関する波長情報を基に、波長情報に対応して設定する。波長情報は、バイアス電圧設定回路50に対して手動によって設定してもよいが、図1に示すように光波長検知回路10を設けることが望ましい。光波長検知回路10を設けることで、入力光95bの波長が時々刻々に変化しても、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。光波長検知回路10では、入力端32に入力される入力光95bの波長を検知するために、光源11から出力される光95aの一部を分岐する。光95aを分岐するためには、例えば図1に示すように、光カプラ12を用いることとしてもよいが、受光面を光95aの進行方向に対して斜めに配置したハーフミラーを用いて分岐することとしてもよい。分岐した光は、波長検知器13に入力され、波長が検知される。波長検知器13には、例えばエタロンフィルタを利用することができる。波長情報を手動によって設定する場合は、例えばバイアス電圧設定回路50に複数のディップスイッチを設けてディップスイッチのON、OFFの信号列で波長情報を設定することとしてもよい。また、可変抵抗を設けて電気信号を増減させることによって波長情報を設定することとしてもよい。いずれも簡単な構成によって波長情報の手動設定を実現することができる。
図4に、エタロンフィルタを利用した波長検知器の概略構成図を示す。波長検知器13は、入力光95mの進行方向に対して受光面を斜めに配置したハーフミラー83と、ハーフミラー83を透過した光の波長によって透過率が変化するエタロンフィルタ84と、エタロンフィルタ84を透過した光を受光する受光素子82と、ハーフミラー83からの反射光を受光する受光素子81と、を有する。図5にエタロンフィルタの透過率特性の概略図を示す。図5において、横軸は波長を示し、縦軸は光の透過率を示す。図5に示すエタロンフィルタの透過率特性では、波長が増加するに従って透過率が増加する。
まず、波長検知器13に入力された入力光95mは、ハーフミラー83によって一部が反射され、一部はハーフミラー83を透過する。ハーフミラー83を透過した光は、光の波長に応じた透過率でエタロンフィルタ84を透過し、受光素子82によって受光される。一方、ハーフミラー83によって反射された光は、受光素子81によって受光される。ハーフミラー83の透過率が50%である場合、ハーフミラー83を透過した光とハーフミラー83で反射した光の光強度は一致するが、ハーフミラー83透過後の光の光強度は、エタロンフィルタ84を透過することによって減少する。そのため、受光素子82と受光素子81とで受光した光の光強度が異なる。この差異を検知して図5に示すエタロンフィルタ84の透過率特性を対応させることによって、入力光95mの波長を検知することができる。例えば、受光素子82よって受光した光の光強度が、受光素子81によって受光した光の光強度の30%である場合、図5に示すように透過率30%のときの波長λが入力光95mの波長となる。
図1に示す光波長検知回路10によって検知された入力光95bの波長の波長情報は、電気信号95kとして出力される。バイアス電圧設定回路50は、例えば光波長検知回路10から出力される電気信号95kを処理して所定リファレンス電圧としての所定リファレンス電圧95gを出力するプロセッサ61と、入力光95bの波長に対応した所定リファレンス光強度のテーブルを記憶した半導体メモリ(不図示)と、備えており、光波長検知回路10から出力された電気信号95kを基に、プロセッサ61がテーブルから所定リファレンス光強度を呼び出して所定リファレンス電圧95gに変換して出力する。また、プロセッサ61に入力される電気信号95kをデジタル信号に変換するために、プロセッサ61の入力の前段部にA/D(アナログ/デジタル)変換器を設けることとしてもよい。また、プロセッサ61から出力される所定リファレンス電圧95gをアナログ信号とするために、プロセッサ61の出力の後段部にD/A(デジタル/アナログ)変換器を設けることとしてもよい。
なお、図1では、光源11と光波長検知回路10とMZ型光変調器34とが直列に接続された形態を示しているが、光源11から同一の光を2種の方向から出力して、一方を光波長検知回路10に入力することとしてもよい。この場合、光源11から光波長検知回路10に直接光が入力されるために、光カプラ12は不要となる。
所定リファレンス光強度としての所定リファレンス電圧95gを図10に示すように、VREFNの位置に設定するとバイアス電圧93cが移動してバイアス電圧93bの位置に戻るため、最適な動作点98を得ることができる。従来の光変調装置では、出力端から光信号が出力されない場合があったが、最適な動作点を得ることで、図1に示す入力光95bの波長によらず許容範囲内で一定の品質の強度の光信号を出力することができる。
所定リファレンス光強度としての所定リファレンス電圧は、例えば、図6に示すような設定例を適用することができる。図6は、ITU(International Telecommunication Union)グリッド波長における所定リファレンス電圧の設定例を示す。ここで、ITUは、電気通信に関する国際標準の策定を目的とする国際機関で、ITUグリッド波長はITUが定めた通信用光に関する国際規格である。図6において、横軸は入力光の波長を示し、縦軸は入力光の波長に対応した所定リファレンス電圧(VREF)を示す。横軸において、λnはそれぞれITUグリッド波長における中心波長を示す。図6に示す所定リファレンス電圧は、例えば次のようにして得ることができる。
まず、図1に示す光変調装置100において、バイアス電圧設定回路50の機能を無効として、一定波長の入力光95bを入力端32に入力する。出力端33から出力された光信号95cを光出力強度検知回路40によって光出力強度を検知しながら、最適な波形となるようにバイアス電圧95fを変動させる。最適な波形となったときの光出力強度を電気信号に変換する。変換した電気信号の信号電圧を所定リファレンス電圧とする。この操作を、入力光95bの波長ごとに行えば、入力光95bの波長に対応した所定リファレンス電圧を図6に示すように得ることができる。
ここで、光変調装置100の動作手順を図1、図6を用いて説明する。予め、図6に示す波長に対応した所定リファレンス電圧を図1に示すプロセッサ61の半導体メモリ(不図示)に記憶させておく。図6の所定リファレンス電圧を決定する方法は、前述したとおりである。
光源11から出力された一定光強度の光95aを光カプラ12によって2分岐し、一方を波長検知器13に入力し、他方をMZ型光変調器34の入力端32に入力する。波長検知器13では、入力された光の波長を検知して、波長情報としての電気信号95kをバイアス電圧設定回路50のプロセッサ61に入力する。プロセッサ61は、波長情報を基に、波長に対応した所定リファレンス電圧95gを読み出し、負帰還回路52に入力する。
MZ型光変調器34では、入力端32から入力された入力光95bをバイアス電圧95fによる動作点を基準に光強度変調して出力端33から出力する。出力端33から出力された光信号95cを光カプラ41によって2分岐し、一方を光出力信号95nとして出力し、他方をフォトダイオード42に受光させる。フォトダイオード42は、受光した光の光強度に応じた電流を発生する。発生した電流を抵抗43に流して電流量に応じた電気信号95dに変換する。変換した電気信号95dをバッファ用アンプ44に入力し、光強度情報としての電気信号95eを負帰還回路52に入力する。
負帰還回路52では、入力された光強度情報としての電気信号95eの信号電圧と所定リファレンス光強度としての所定リファレンス電圧95gとの差分に応じた一定倍率のバイアス電圧95fをMZ型光変調器34に入力する。一連の操作を繰り返し行うことで、出力端33から出力される光信号95cの光強度が入力端32に入力される入力光95bの波長にかかわらず、一定となる。
(実施形態2)
図2に本実施形態に係る光変調装置の概略構成図を示す。本実施形態に係る光変調装置200は、光源11から出力され、光導波路の入力端32に入力される入力光95bをバイアス電圧95fによる所定動作点を基準に強度変調した光信号95cを光導波路の出力端33から出力するMZ型光変調器34と、MZ型光変調器34の光導波路の入力端32への入力光95bの光入力強度を検知して光入力強度に関する光入力強度情報を出力する光入力強度検知回路20と、MZ型光変調器34の光導波路の出力端33から出力される光信号95cの光出力強度を検知して光出力強度に関する光出力強度情報を出力する光出力強度検知回路40と、光入力強度検知回路20から出力される光入力強度情報及び光出力強度検知回路40から出力される光出力強度情報を基にした光入力強度に対する光出力強度の光強度比と所定リファレンス光強度比との差分に対応したバイアス電圧95fを出力するバイアス電圧設定回路60と、を有する。また、入力端32に入力される入力光95bの波長を検知する光波長検知回路10を有する。本実施形態に係る光変調装置200では、MZ型光変調器34及び光源11は、第1実施形態で説明したものと同一であるため、これらの説明は省略する。また、光入力強度検知回路20は、第1実施形態で説明した光出力強度検知回路40と同様の構成であるため、説明は省略する。
図2に示す光変調装置200は、第1実施形態で説明した光変調装置に、MZ型光変調器34の光導波路の入力端32への入力光95bの光入力強度を検知して光入力強度に関する光入力強度情報を出力する光入力強度検知回路20をさらに設けた形態の光変調装置である。そのため、バイアス電圧設定回路60に、除算器51を設け、光入力強度検知回路20から出力される光入力強度情報及び光出力強度検知回路40から出力される光出力強度情報を基にした光入力強度に対する光出力強度の光強度比を算出する。算出した光強度比と所定リファレンス光強度比との差分に対応したバイアス電圧95fを出力する。図8、図10では、左側の縦軸は、光出力強度を示しているが、左側の縦軸を光入力強度に対する光出力強度の光強度比としても、変調特性90aと同様の正弦波形状をした曲線を得ることができる。そのため、算出した光強度比と所定リファレンス光強度比との差分92(図8)に対応したバイアス電圧95fを設定することで、入力端32に入力される入力光95bの光強度が一定でなくても、入力光95bの光強度と出力端33から出力される光信号95cの光強度との光強度比が一定となるように、一定の光出力信号95nを得ることができる。
なお、図2では、光源11と光波長検知回路10と光入力強度検知回路20とMZ型光変調器34とが直列に接続された形態を示しているが、光源11から同一の光を3種の方向から出力して、1つを光波長検知回路10に入力して、1つを光入力強度検知回路20に入力して、1つをMZ型光変調器34に入力することとしてもよい。この場合、光源11から光波長検知回路10に直接光が入力されるために、光カプラ12及び光カプラ21は不要となる。
本実施形態でも、第1実施形態で説明した所定リファレンス電圧(図6)を光入力強度に対する光出力強度の光強度比に対して予め決定しておく必要がある。例えば次のようにして決定することができる。
まず、図2に示す光変調装置200において、バイアス電圧設定回路60の機能を無効として、一定波長の入力光95bを入力端32に入力する。入力端32に入力される入力光95bの光入力強度を光入力強度検知回路20によって検知し、出力端33から出力された光信号95cの光出力強度を光出力強度検知回路40によって検知しながら、最適な波形となるようにバイアス電圧95fを変動させる。最適な波形となったときの、光入力強度と光出力強度との光強度比を電気信号に変換する。変換した電気信号の信号電圧を所定リファレンス電圧とする。この操作を、入力光95bの波長ごとに行えば、入力光95bの波長に対応した所定リファレンス電圧を決定することができる。
ここで、光変調装置200の動作手順を図2、図6を用いて説明する。予め、図6に示す波長に対応した所定リファレンス電圧を図2に示すプロセッサ62の半導体メモリ(不図示)に記憶させておく。図6の所定リファレンス電圧を決定する方法は、前述したとおりである。
光源11から出力された光95aを光カプラ12によって2分岐し、一方を波長検知器13に入力し、他方を光入力強度検知回路20に入力する。波長検知器13では、入力された光の波長を検知して、波長情報としての電気信号95kをバイアス電圧設定回路60のプロセッサ62に入力する。プロセッサ62は、波長情報を基に、波長に対応した所定リファレンス電圧95gを読み出し、負帰還回路52に入力する。
光入力強度検知回路20では、光波長検知回路10から出力された光を光カプラ21によって2分岐し、一方をMZ型光変調器34に入力し、他方をフォトダイオード22に受光させる。フォトダイオード22は、受光した光強度に応じた電流を発生する。発生した電流を抵抗23に流して電流量に応じた電気信号95pに変換する。変換した電気信号95pをバッファ用アンプ24に入力し、光入力強度情報としての電気信号95qを除算器51に入力する。
MZ型光変調器34では、入力端32から入力された入力光95bをバイアス電圧95fによる動作点を基準に光強度変調して出力端33から出力する。出力端33から出力された光信号95cを光カプラ41によって2分岐し、一方を光出力信号95nとして出力し、他方をフォトダイオード42に受光させる。フォトダイオード42は、受光した光強度に応じた電流を発生する。発生した電流を抵抗43に流して電流量に応じた電気信号95dに変換する。変換した電気信号95dをバッファ用アンプ44に入力し、光出力強度情報としての電気信号95eを除算器51に入力する。
除算器51では、光入力強度情報としての電気信号95qと光出力強度情報としての電気信号95eとの比を算出し光強度比としての電気信号を出力して、負帰還回路52に入力する。
負帰還回路52では、除算器51から負帰還回路52に入力された光強度比としての電気信号の信号電圧とプロセッサ62から負帰還回路52に入力された所定リファレンス光強度比としての所定リファレンス電圧95gとの差分に応じた一定倍率のバイアス電圧95fをMZ型光変調器34に入力する。一連の操作を繰り返し行うことで、出力端33から出力される光信号95cの光強度が入力端32に入力される入力光95bの波長及び光強度にかかわらず、一定となる。
(実施形態3)
図3に本実施形態に係る光変調装置の概略構成図を示す。本実施形態に係る光変調装置300は、第2実施形態で説明した光変調装置のバイアス電圧設定回路での処理をすべてプロセッサ63が行ってMZ型光変調器34を制御する形態の光変調装置である。プロセッサ63によるデジタル信号によってMZ型光変調器34を制御することで、入力光95bの波長が時々刻々に変化しても、波長に対応した所定リファレンス光強度比を設定して最適な動作点を得ることができる。
バイアス電圧設定回路70以外の回路、MZ型光変調器34及び光源11は、第1実施形態又は第2実施形態で説明したものと同様であるため、これらの説明は省略する。ここでは、バイアス電圧設定回路70の処理の流れについてのみ説明する。
図7に、バイアス電圧設定回路70の処理フローを示す。図7に示す処理フローは、図3に示すMZ型光変調器34の光導波路の入力端32に入力される入力光95bの光入力強度を取得するステップS1と、MZ型光変調器34の光導波路の出力端33から出力される光信号95cの光出力強度を取得するステップS2と、MZ型光変調器34の光導波路の入力端32に入力される入力光の波長を取得するステップS3と、取得した波長に対応した所定リファレンス光強度比を設定するステップS4と、取得した光入力強度と光出力強度との光強度比を算出するステップS5と、算出した光強度比と所定リファレンス光強度比との差分が0に近づくようにバイアス電圧95fを設定するステップS6と、を有する。また、バイアス電圧95fの初期値を設定するステップS0を有していてもよい。図8、図10では、共に、変調特性の傾きが負の領域で動作点を得る形態を示しているが、ステップS0によってバイアス電圧95fの初期値を設定することによって、変調特性の傾きが正の領域で動作点を得ることもできる。
図7では、ステップS1、ステップS2及びステップS3の処理をこの順に行う形態を示しているが、処理の前後関係は後の処理に影響を与えないため、ステップS1、ステップS2及びステップS3とは、処理が前後してもよい。また、ステップS4とステップS5とは処理が前後してもステップS6に対する影響がないため、ステップS4は、ステップS3とステップS6との間で処理すればよく、ステップS5は、ステップS1及びステップS2以降で且つステップS6の前で処理すればよい。また、MZ型光変調器34の光導波路の入力端32に入力される入力光95bの光入力強度が一定である場合は、ステップS1、S5を省くことができる。このとき、ステップS4では、ステップS3で取得した波長に対応した所定リファレンス光強度を設定するステップとし、ステップS6では、ステップS2で取得した光出力強度とステップS4で設定した所定リファレンス光強度との差分が0に近づくようにバイアス電圧を設定するステップとする。
ステップS6では、例えば、ステップS61において、光強度比と所定リファレンス光強度比との差分を計算して、計算結果に定数K(K>0)を乗じた結果をパラメータVに代入する。次にステップS62において、バイアス電圧にパラメータVを足し合わせたものを新たなバイアス電圧として設定する。例えば、図7に示す処理フローのスタート直後に、図3に示すMZ型光変調器34の出力端33から出力される光信号95cの変調特性が図8に示す変調特性90aとなる場合を想定する。また、バイアス電圧93aによる動作点97を基準とした光強度変調を行う場合を想定する。このとき、左側の縦軸は、光入力強度と光出力強度との光強度比を示す。また、右側の縦軸は、光入力強度と光出力強度との光強度比を電気信号に変換し、変換した電気信号の電圧値を示す。ステップS0からステップS6によってバイアス電圧を設定すると、図8に示す光強度比と所定リファレンス光強度比との差分92が正の場合はバイアス電圧93aを大きくし、光強度比と所定リファレンス光強度比との差分92が負の場合はバイアス電圧93aを小さくするように設定することができる。ステップS1からステップS6までの処理を繰り返し行い、定数Kを適当な値に設定すると、光強度比と所定リファレンス光強度比との差分92が0に近づいていく。そのため、図3に示す出力端33から出力される光信号95cの光強度が入力端32に入力される入力光95bの波長及び光強度にかかわらず、一定となる。
本実施の形態では、ステップS4において光入力強度と光出力強度との光強度比の参照値となる所定リファレンス光強度比を波長に対応させるため、波長に対応した最適な動作点を得ることができる。また、ステップS1において光導波路への入力光の光入力強度を取得するため、入力光の光強度が変化しても一定の光出力強度の光信号を得ることができる。なお、図8、図10では、共に、変調特性の傾きが負の領域で動作点を得ていたが、当然に変調特性の傾きが正の領域で動作点を得ることもできる。この場合、図7での処理フローでは、定数KをK<0とする。
第1実施形態に係る光変調装置の概略構成図である。 第2実施形態に係る光変調装置の概略構成図である。 第3実施形態に係る光変調装置の概略構成図である。 波長検知器の概略構成図である。 エタロンフィルタの透過率特性の概略図である。 ITUグリッド波長における所定リファレンス電圧の設定例である。 バイアス電圧設定回路の処理フローの1例を示した図である。 MZ型光変調器の変調特性がドリフトする様子を示した概略図である。 MZ型光変調器の概略構成図である。 変調特性が変化する様子を示した概略図である。
符号の説明
10 光波長検知回路
11 光源
12、21、41 光カプラ
13 波長検知器
20 光入力強度検知回路
22、42 フォトダイオード
23、43 抵抗
24、44 バッファ用アンプ
30 変調部
32 入力端
33 出力端
34 MZ型光変調器
35a、35b 電極端子
36 変調信号用電源
37 バイアス電圧用電源
38 光導波路
39a、95a 光
39b、39c、95c 光信号
40 光出力強度検知回路
50、60、70 バイアス電圧設定回路
51 除算器
52 負帰還回路
61、62、63 プロセッサ
81、82 受光素子
83 ハーフミラー
84 エタロンフィルタ
90a、90b、90d 変調特性
91a、91b、91c、91d、91e、91f、91g 矢印
92 差分
93a、93b、93c、95f バイアス電圧
94 変調信号
95b、95m 入力光
95d、95e、95h、95k、95p、95q 電気信号
95g 所定リファレンス電圧
95n 光出力信号
96、97、98 動作点
100、200、300 光変調装置

Claims (7)

  1. バイアス電圧による所定動作点を基準に、光導波路の入力端に入力される一定光強度の入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するマッハツェンダー型光変調器と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光強度情報を出力する光出力強度検知回路と、
    前記光出力強度検知回路から出力される前記光強度情報を基に、前記光出力強度と所定リファレンス光強度との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を検知して該波長に関する波長情報を前記バイアス電圧設定回路へ出力する光波長検知回路と、
    を有する光変調装置であって、
    前記バイアス電圧設定回路は、前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度を設定することを特徴とする光変調装置。
  2. バイアス電圧による所定動作点を基準に、光導波路の入力端に入力される入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するマッハツェンダー型光変調器と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の光入力強度を検知して該光入力強度に関する光入力強度情報を出力する光入力強度検知回路と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光出力強度情報を出力する光出力強度検知回路と、
    前記光入力強度検知回路から出力される前記光入力強度情報及び前記光出力強度検知回路から出力される前記光出力強度情報を基にした前記光入力強度に対する前記光出力強度の光強度比と所定リファレンス光強度比との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を検知して該波長に関する波長情報を前記バイアス電圧設定回路へ出力する光波長検知回路と、
    を有する光変調装置であって、
    前記バイアス電圧設定回路は、前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度比を設定することを特徴とする光変調装置。
  3. 一定強度の光を出力する光源と、
    バイアス電圧による所定動作点を基準に、前記光源から光導波路の入力端に入力される一定光強度の入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するマッハツェンダー型光変調器と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光強度情報を出力する光出力強度検知回路と、
    前記光出力強度検知回路から出力される前記光強度情報を基に、前記光出力強度と所定リファレンス光強度との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を検知して該波長に関する波長情報を前記バイアス電圧設定回路へ出力する光波長検知回路と、
    を有する光変調装置であって、
    前記バイアス電圧設定回路は、前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度を設定することを特徴とする光変調装置。
  4. 光を出力する光源と、
    バイアス電圧による所定動作点を基準に、前記光源から光導波路の入力端に入力される入力光を強度変調した光信号を前記光導波路の出力端から出力するマッハツェンダー型光変調器と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の光入力強度を検知して該光入力強度に関する光入力強度情報を出力する光入力強度検知回路と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記出力端から出力される前記光信号の光出力強度を検知して該光出力強度に関する光出力強度情報を出力する光出力強度検知回路と、
    前記光入力強度検知回路から出力される前記光入力強度情報及び前記光出力強度検知回路から出力される前記光出力強度情報を基にした前記光入力強度に対する前記光出力強度の光強度比と所定リファレンス光強度比との差分に対応した前記バイアス電圧を出力するバイアス電圧設定回路と、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を検知して該波長に関する波長情報を前記バイアス電圧設定回路へ出力する光波長検知回路と、
    を有する光変調装置であって、
    前記バイアス電圧設定回路は、前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長に関する波長情報を基に、該波長情報に対応した前記所定リファレンス光強度比を設定することを特徴とする光変調装置。
  5. 前記光源が、出力する光の波長を可変できる波長可変光源であることを特徴とする請求項3又は4に記載の光変調装置。
  6. プロセッサが制御するバイアス電圧による所定動作点を基準にして、マッハツェンダー型光変調器の光導波路の入力端への一定強度の入力光を光強度変調させる光変調器制御方法であって、前記プロセッサが、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の出力端から出力される光信号の光出力強度を取得するステップと、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を取得するステップと、
    取得した前記波長に対応した所定リファレンス光強度を設定するステップと、
    取得した前記光出力強度と前記所定リファレンス光強度との差分が0に近づくように前記バイアス電圧を設定するステップと、
    を有することを特徴とする光変調器制御方法。
  7. プロセッサが制御するバイアス電圧による所定動作点を基準にして、マッハツェンダー型光変調器の光導波路の入力端への入力光を光強度変調させる光変調器制御方法であって、前記プロセッサが、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の光入力強度を取得するステップと、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の出力端から出力される光信号の光出力強度を取得するステップと、
    前記マッハツェンダー型光変調器の前記光導波路の前記入力端に入力される前記入力光の波長を取得するステップと、
    取得した前記波長に対応した所定リファレンス光強度比を設定するステップと、
    取得した前記光入力強度と前記光出力強度との光強度比を算出するステップと、
    算出した前記光強度比と前記所定リファレンス光強度比との差分が0に近づくように前記バイアス電圧を設定するステップと、
    を有することを特徴とする光変調器制御方法。
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