JP4245401B2

JP4245401B2 - Tarpaulin film

Info

Publication number: JP4245401B2
Application number: JP2003111849A
Authority: JP
Inventors: 稔村田; 周平福田
Original assignee: Achilles Corp
Current assignee: Achilles Corp
Priority date: 2003-04-16
Filing date: 2003-04-16
Publication date: 2009-03-25
Anticipated expiration: 2023-04-16
Also published as: JP2004315666A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基布に貼り合わせるターポリン用の樹脂フィルムに関し、特に生分解性樹脂を用いたターポリン用の樹脂フィルムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、基布の表面に樹脂フィルムを積層したターポリンが、例えば、可撓性コンテナー等の物流資材、工事用被覆シート、養生シート等の土木建築資材、自動車の幌、テント、水槽等の工事用資材等に好適に使用されてきている。この種のターポリンとしては、従来から、ポリエステルからなる繊維編織布を基布として、その少なくとも片面に塩化ビニル系樹脂、特に軟質塩化ビニル系樹脂フィルムを積層したものが多く使用されている。
【０００３】
しかしながら、軟質塩化ビニル系樹脂フィルムを基布に積層したターポリンにあっては、例えば、高周波ウエルダー加工により製造した可撓性コンテナーにおいては、軟質塩化ビニル系樹脂中に添加した可塑剤が、コンテナー中の内容物へ移行する問題が指摘されていた。
【０００４】
したがって、かかる問題点のないターポリンとして、エチレン系共重合体、特に、エチレンビニルアセテート（ＥＶＡ）をターポリン用フィルムとして積層したものが登場してきた。このエチレン系共重合体のターポリンは、低温時の耐寒性もよく、ポリ塩化ビニル系樹脂のターポリンと比較すると、可塑剤を含まず、液状成分の溶出もなく、安全性の面で優れたものであるが、材料の特性上、高温時の強度については問題が指摘されている。特に、ウエルダー接着部の強度については、問題が多く、例えば高温の材料（例えば、樹脂成分）をターポリン内に充填する際に、該樹脂の自重により破袋するといった問題があった。
【０００５】
そのため、安全性を損なうことなく高温時のウエルダー接着強度の強いターポリンとして、エチレン系共重合体に特定のポリオレフィン系樹脂を添加したものをシート化し基布に積層したターポリンが提案されている（特許文献１）。またさらに、基布表面にエチレン系重合体が積層され、柔軟性、耐摩擦性に優れ、高周波ウエルダー加工性に優れるターポリンとして、エチレン−α−オレフィン共重合体とエチレン−アシル基含有エチレン性不飽和化合物共重合体とからなる樹脂組成物をシート化したターポリンも提案されている（特許文献２）。
【０００６】
【特許文献１】
特開平５−１０４６８３号公報
【特許文献２】
特開２００２−１２０３４４号公報
【０００７】
ところで、これらのターポリンにあっては、使用済み後は回収され、埋め立て処分されていることが多い。しかしながら、近年に至っては、そのような埋め立て処分が可能な場所が逼迫しており、回収した大量のターポリンを処分することが困難な状況となっている。そこで焼却処分をすることが考えられるが、地球温暖化が問題とされている昨今では、使用済みのターポリンを大量に焼却処分することには問題がある。
【０００８】
そこで、回収後リサイクル使用することも考えられるが、ターポリンとして基布に積層された樹脂フィルムは、基布であるポリエステルの繊維編からなる織布に粘着積層されていることから、樹脂フィルムだけを剥離して分別回収することは困難なものとなっている。
【０００９】
そのため、最近では埋め立てることによって土中の微生物により分解する、生分解性のターポリンの開発検討が進められてきつつあるが、これまでターポリンとして要求される特性を兼ね備えた生分解性のターポリンは登場してきていない。これは、生分解性樹脂は、フィルムとした場合に硬質あるいは半硬質のものがほとんどであり、フィルムとした場合には金属接着性が高く、基布との積層によるターポリン加工する際に加熱ドラム（ローラ）に粘着しやすいため、熱による加工ができない点に原因があるものといえる。
【００１０】
そこで本発明者等は、その点を解決するべく種々検討した結果、ターポリン用の生分解性樹脂フィルムを形成させる場合に、生分解性樹脂として脂肪族ポリエステル樹脂および芳香族脂肪族ポリエステル樹脂を使用し、かかる生分解性樹脂に多価アルコール脂肪酸エステルを滑剤として配合することにより、金属ドラムへの粘着を防止し得、基布との積層が好適に行い得ることを見出し、その結果、生分解性樹脂をターポリン用のフィルムとして形成し得ることを確認し、本発明を完成させるに至った。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明は、使用済みのターポリンについて、その廃棄処理が容易となり、耐熱性を有し、基布との張り合わせ時に金属ドラムへの粘着がない、柔軟性に優れたターポリン用の生分解性樹脂フィルムを提供することを課題とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明は、以下のものである。
（１）内層が芳香族脂肪族ポリエステル樹脂からなり、外層が脂肪族ポリエステル樹脂からなる２層構造を有するターポリン用生分解性樹脂フィルムであって、外層には脂肪族ポリエステル樹脂１００重量部に対し、多価アルコール脂肪酸エステルが０．１〜１０重量部添加されており、層比が外層／内層＝１／２〜１／１５であることを特徴とするターポリン用生分解性樹脂フィルム。
（２）内層が芳香族脂肪族ポリエステル樹脂からなり、両外層が脂肪族ポリエステル樹脂からなる３層構造を有するターポリン用生分解性樹脂フィルムであって、外層には脂肪族ポリエステル樹脂１００重量部に対し、多価アルコール脂肪酸エステルが０．１〜１０重量部添加されており、層比が外層／内層／外層＝１／２／１〜１／３０／１であることを特徴とするターポリン用生分解性樹脂フィルム。
（３）前記芳香族脂肪族ポリエステル樹脂が、ポリブチレンアジペートテレフタレートであることを特徴とする前記（１）または（２）に記載のターポリン用生分解性樹脂フィルム。
（４）前記（１）ないし（３）に記載のターポリン用生分解性樹脂フィルムを基布と一体化したターポリンであって、基布が生分解性樹脂からなる繊維を使用していることを特徴とするターポリン。
【００１３】
すなわち本発明は、ターポリン用の樹脂フィルムとして生分解性樹脂を使用したフィルムを提供した点に特徴を有するものである。したがって、ターポリンが使用済みとなり廃棄処分される場合には、例えば基布として生分解性の基布を使用した場合には、ターポリンそのもの自体を土中へ埋め込むことにより、土中の微生物によりターポリンが生分解されて、環境中に残らないでその廃棄処分を行える特徴を有する。
また、生分解性の基布を使用しない場合であっても、その焼却処分を行う場合には、ターポリン自体の燃焼カロリーを抑えることができ、その上有害ガスが発生しないで焼却処理をし得る特徴を有するのである。
【００１４】
【発明の実施の形態】
本発明が提供するターポリン用樹脂フィルムは、単層フィルムあるいは少なくとも２層からなる複層の積層フィルムとして構成されるものである。
【００１５】
かかるターポリン用樹脂フィルムを構成する生分解性樹脂としては、種々の生分解性樹脂をあげることができる。そのなかでも本発明においては、芳香族脂肪族ポリエステル樹脂および脂肪族ポリエステル樹脂からなる生分解性樹脂を使用するのがよい。そのような生分解性樹脂である芳香族脂肪族ポリエステル樹脂としては、ポリブチレンアジペートテレフタレート、ポリブチレンサクシネートアジペートテレフタレートまたはポリテトラメチレンアジペートテレフタレートをあげることができる。
【００１６】
また脂肪族ポリエステル樹脂としては、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ブタンジオール・コハク酸・カプロラクトンの共重合体またはブタンジオール・コハク酸・乳酸の共重合体等をあげることができる。
これらの生分解性樹脂にあっては、それぞれその一種あるいは複数種を混合して使用することができる。
【００１７】
ところで、ターポリン用の樹脂フィルムは、基布と積層され、ターポリンとして加工される。この場合のターポリンとしての積層加工は、一般にはラミネート加工により行われるが、生分解性樹脂フィルムは金属接着性が高く、ラミネート加工する際に加熱ドラム（ローラ）に粘着し易く、基布との貼り合わせが困難なものである。しかしながら、生分解性樹脂成分に加え、多価アルコール脂肪酸エステルを滑剤として添加することにより、金属ドラムとフィルムとの粘着を回避し、ラミネート加工により基布との貼り合わせが確実に行い得るのである。
【００１８】
このような多価アルコール脂肪酸エステルを構成する多価アルコールとしては、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘキサントリオールなどである。また、脂肪酸としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、リノレン酸、モンタン酸、アジピン酸、クエン酸などをあげることができる。
【００１９】
この多価アルコール脂肪酸エステルの配合量は、ターポリン用樹脂フィルムを構成する樹脂成分１００重量部に対して０．１〜１０重量部程度である。０．１重量部未満であると基布とのラミネート接着時にロールに粘着し加工することができない。また１０重量部を超えると、フィルム表面にブルームしてしまい好ましいものではない。
【００２０】
ところでターポリンとしては、その表面に積層された樹脂フィルムが軟らかい風合い（柔軟性）となることが要求される場合がある。また、一般に、本発明で使用する生分解性樹脂としての芳香族脂肪族ポリエステル樹脂または脂肪族ポリエステル樹脂にあっては、芳香族脂肪族ポリエステル樹脂の方が脂肪族ポリエステル樹脂よりも風合いが軟らかい傾向にある。したがって、柔らかな風合いを有するターポリンとする場合には、この芳香族脂肪族ポリエステル樹脂を樹脂成分としたターポリン用の樹脂フィルムとするのがよい。
【００２１】
しかしながら、芳香族脂肪族ポリエステル樹脂は、金属ドラムへの粘着が生じやすく、多価アルコール脂肪酸エステルを大量に配合しなければ金属ドラムへの粘着を防ぐことはできないものであるが、このような大量の多価アルコール脂肪酸エステルの配合は、ブルーミングを生じ、好ましいものではない。したがって、そのような場合には、２層または３層の複層構造のターポリン用樹脂フィルムとし、フィルム加熱時にドラムに接する側（外層）として金属接着性の少ない生分解性樹脂である脂肪族ポリエステル樹脂からなる層を設け、その上に風合いの軟らかな生分解性樹脂である芳香族脂肪族ポリエステル樹脂からなる層（内層）を積層した積層構造のターポリン用の生分解樹脂フィルムとするのがよい。
【００２２】
この積層フィルム構造とする場合においては、外層となる脂肪族ポリエステル樹脂には、芳香族脂肪族ポリエステル樹脂を混合することもでき、その場合、脂肪族ポリエステル樹脂：芳香族脂肪族ポリエステル樹脂＝１００：０〜７０：３０とすることができる。また、内層となる芳香族脂肪族ポリエステル樹脂に脂肪族ポリエステル樹脂を配合することもできるが、脂肪族ポリエステル樹脂が多くなると、風合いの面で好ましいものではなく、複層構造にするべき効果が無いものとなる。
【００２３】
このような内層フィルムを構成する芳香族脂肪族ポリエステル樹脂のなかでも、ポリブチレンアジペートテレフタレートは、他の芳香族脂肪族ポリエステル樹脂あるいは脂肪族ポリエステル樹脂に比較した場合に最も軟らかいものである。したがって、柔らかな風合いを有するターポリンとする場合には、この芳香族脂肪族ポリエステル樹脂として、特にポリブチレンアジペートテレフタレートを樹脂成分として使用するのが好ましい。
【００２４】
なお、この場合の積層フィルムにあっては、その層厚は、ターポリンとしての風合い（柔軟性）を確保するために、内層となる芳香族脂肪族ポリエステル樹脂フィルム層の厚みが外層となる脂肪族ポリエステル樹脂フィルム層の厚みより大きなものであるのが好ましく、脂肪族ポリエステル樹脂成分に多価アルコール脂肪酸エステルを添加しておくことにより、ラミネート加工時の金属ドラムとの粘着を回避することができるのである。
【００２５】
具体的には、ターポリン用フィルムとして複層積層構造を有する場合においては、例えば外層／内層の２層構造を有する場合の層比は１／２〜１／１５程度であり、外層／内層／外層の３層構造を有する場合の層比は１／２／１〜１／３０／１程度とするのがよい。外層（基布側への接着層）を厚くするとフィルム自体が硬くなり、全体の風合いが軟らかいものではなくなり、また薄くし過ぎると基布とのラミネート加工時にフィルムが溶融し、内層が表面にでて、加熱ロールに粘着してしまい、好ましいものではない。
【００２６】
一方、風合いを特に重要とされないターポリン用フィルムとしては、単層フィルム構造を採用することができる。この単層フィルム構造とする場合には、金属接着性の少ない生分解性樹脂である脂肪族ポリエステル樹脂を使用し、そこに多価アルコール脂肪酸エステルを配合することにより金属ドラムとフィルムとの粘着を回避し、ラミネート加工により基布との貼り合わせを確実に行い得るのである。なお、脂肪族ポリエステル樹脂には芳香族脂肪族ポリエステル樹脂を混合することもでき、その配合比率としては、脂肪族ポリエステル樹脂：芳香族脂肪族ポリエステル樹脂＝１００：０〜７０：３０程度である。芳香族脂肪族ポリエステル樹脂の配合量がそれ以上になると、風合いの面では向上するが、多価アルコール脂肪酸エステルを添加してもラミネート作業性の面で問題となり、好ましいものではない。
【００２７】
本発明が提供するターポリン用の生分解性樹脂フィルムを形成する樹脂成分には、目的とする物性を損なわない範囲で、その他の添加剤を適宜配合することができる。そのような添加剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、分散剤、離型剤、着色剤、難燃剤、無機充填剤等を挙げることができる。
【００２８】
一方、本発明が提供するターポリン用の樹脂フィルムが積層されてターポリンを構成する基布としては、従来からこの種の基布として使用されているものをあげることができる。例えば、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、ポリアクリル繊維等の合成繊維、あるいは木綿、麻等の天然繊維の平織、綾織、朱子織等の織布、あるいは編布等をあげることができる。
【００２９】
本発明が提供するターポリン用の樹脂フィルムは、特に生分解性の樹脂フィルムであることより、基布自体も生分解性の基布であるのが好ましい。そのような生分解性の基布としては、例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ブタンジオール・コハク酸・カプロラクトンの共重合体、あるいはブタンジオール・コハク酸・乳酸の共重合体からなる繊維による織布、さらには、例えば特開２０００−２２６７３４号公報に記載の複合繊維、混繊糸からなる織編物等をあげることができる。
【００３０】
本発明が提供するターポリン用の生分解性樹脂フィルムを形成するには、生分解性樹脂、さらに必要に応じて他の樹脂や添加剤と共に、タンブラーブレンダー、リボンブレンダー、Ｖ型ブレンダー、ヘンシェルミキサー等により均一に混合した後、一軸または二軸押出機、ロール、バンバリームキサー、ニーダー、ブレンダー等により溶融混練することにより樹脂組成として調製し、一般的に使用されている溶融押出成形法（例えば、インフレーション法、Ｔダイ法）、カレンダー成形法で行うことができる。また生分解性樹脂フィルムとしての厚みは０．０５〜０．５ｍｍ程度をするのがよい。
【００３１】
本発明が提供するターポリン用の生分解性樹脂フィルムは、基布と積層され、ターポリンとして加工される。本発明が提供するターポリン用の樹脂フィルムと基布との積層は、種々の方法があるが、一般的にはラミネート加工により行うのが好ましい。特に本発明のターポリン用フィルムは、生分解性樹脂成分に多価アルコール脂肪酸エステルを添加したことにより金属ドラムへの粘着性がなく、ラミネート加工により好適に製造することができるのである。
【００３２】
なお、本発明のターポリンは、必要に応じて裁断し、高周波ウエルダー加工等をして、所望の形状として、種々の用途に好適に用いられる。
【００３３】
【実施例】
以下に本発明を、具体的実施例ならびに比較例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【００３４】
実施例１〜８：
下記表１に記載の配合（重量部）による樹脂組成物を、Ｔダイで０．１ｍｍ厚を有する複層フィルムに成形した。
成形して得たフィルムを用いて、直径１ｍの加熱ドラムを使用し、１００℃にてフィルムを加熱し、ポリ乳酸からなる織布にラミネート加工し、目的とするターポリンを作製した。
製造されたターポリンについて、その表面の風合い、ラミネート加工時の作業性を評価し、その結果をあわせて表中に示した。
【００３５】
【表１】

【００３６】
＊１：ＰＢＡＴ：ポリブチレンアジペートテレフタレート
＊２：ＰＢＳ：ポリブチレンサクシネート
＊３：ＰＣＬ：ポリカプロラクトン
＊４：ＰＬＡ：ポリ乳酸
＊５：ＭＥＧ：モンタン酸エチレングリコールエステル
【００３７】
＊６：風合いの評価は、ターポリン表面の手触りにより判定し、以下の基準に従った。
○：軟らかいものである。
×：硬いものである。
【００３８】
＊７：ラミネート作業性の評価は、以下の基準に従った。
○：問題なくい加工できた。
×：ロールに粘着してしまい、加工できなかった。
【００３９】
比較例１〜５：
下記表２に記載の配合（重量部）による樹脂組成物を、Ｔダイで０．１ｍｍ厚を有する複層フィルムに成形した。
成形して得たフィルムを用いて、直径１ｍの加熱ドラムを使用し、１００℃にてフィルムを加熱し、ポリ乳酸からなる織布にラミネート加工し、目的とするターポリンを作製した。
製造されたターポリンについて、その表面の風合い、ラミネート加工時の作業性を評価し、その結果をあわせて表中に示した。
【００４０】
【表２】

【００４１】
＊１〜＊７：表１と同様である。
注１：ブルームが発生した。
【００４２】
実施例７〜１０／比較例６〜８
下記表３に記載の配合（重量部）による樹脂組成物を、Ｔダイで０．１ｍｍ厚を有する単層フィルムに成形した。
成形して得たフィルムを用いて、直径１ｍの加熱ドラムを使用し、１００℃にてフィルムを加熱し、ポリ乳酸からなる織布にラミネート加工し、目的とするターポリンを作製した。
製造されたターポリンについて、その表面の風合い、ラミネート加工時の作業性を評価し、その結果をあわせて表中に示した。
【００４３】
【表３】

＊１〜＊６：表１と同様である。
【００４４】
以上の実施例、比較例を対比してみると、本発明が提供する２層または３層の複層フィルムにした場合のターポリン用の生分解性樹脂フィルムは、例えば、その風合いが軟らかなものであり、良好なターポリンが得られていることが判明する。また、そのラミネート加工時の作業性も、多価アルコール脂肪酸エステルを添加することにより、比較例のターポリン加工時の作業性と比較し、優れたものであることが判明する。
また、単層フィルムとした場合は、風合いを特に重要とされない用途に用いることができ、ラミネート加工性に問題がないものとすることが可能となる。
【００４５】
【発明の効果】
以上記載のように、本発明は、ターポリン用の樹脂フィルムとして、基布との張り合わせ加工を容易に行うことができる生分解性樹脂を使用したフィルムを提供する点で全く新規なものである。したがって、ターポリンが使用済みとなり廃棄処分される場合には、例えば基布として生分解性の基布を使用した場合には、ターポリンそのものが生分解性の性質を有しているものであることから、ターポリンを土中へ埋め込むことにより、土中の微生物により生分解され、環境に影響を与えない廃棄処分を行える利点を有している。
【００４６】
また、生分解性の基布を使用しない場合であっても、その焼却処分を行う場合には、ターポリン自体の燃焼カロリーは、これまで使用されてきた塩化ビニル系樹脂フィルムに比較して少ないものであり、その上有害ガスが発生しないで焼却処理をし得る利点を有する。
【００４７】
また、生分解性樹脂を種々組合せることにより、風合い軟らかい、柔軟性を有するターポリンを製造し得る利点を有している。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a resin film for tarpaulin to be bonded to a base fabric, and particularly to a resin film for tarpaulin using a biodegradable resin.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, tarpaulins with a resin film laminated on the surface of a base fabric are used for construction work such as logistics materials such as flexible containers, civil engineering and construction materials such as covering sheets for construction, curing sheets, automobile hoods, tents, and water tanks. It has been used suitably for materials for use. As this type of tarpaulin, conventionally, a fiber woven fabric made of polyester is used as a base fabric and a vinyl chloride resin, particularly a soft vinyl chloride resin film, is laminated on at least one side thereof.
[0003]
However, in a tarpaulin in which a soft vinyl chloride resin film is laminated on a base fabric, for example, in a flexible container manufactured by high-frequency welder processing, the plasticizer added to the soft vinyl chloride resin is not contained in the container. The problem of shifting to the contents of was pointed out.
[0004]
Accordingly, as a tarpaulin free from such a problem, an ethylene copolymer, particularly, a laminate of ethylene vinyl acetate (EVA) as a tarpaulin film has appeared. This ethylene-based copolymer tarpaulin has good cold resistance at low temperatures. Compared to polyvinyl chloride resin tarpaulin, it does not contain plasticizers and has no elution of liquid components. However, due to the characteristics of the material, problems have been pointed out regarding the strength at high temperatures. In particular, the strength of the welder bonding portion has many problems, for example, when filling a tarpaulin with a high-temperature material (for example, a resin component), there is a problem that the bag breaks due to its own weight.
[0005]
Therefore, as a tarpaulin with strong welder adhesive strength at high temperatures without sacrificing safety, a tarpaulin in which a specific polyolefin resin is added to an ethylene copolymer and sheeted is laminated (patent) Reference 1). Furthermore, ethylene-α-olefin copolymers and ethylene-acyl group-containing ethylenic polymers are used as tarpaulins that have an ethylene polymer layered on the surface of the base fabric and have excellent flexibility and friction resistance and high-frequency welder processability. A tarpaulin in which a resin composition comprising a saturated compound copolymer is formed into a sheet has also been proposed (Patent Document 2).
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 5-104683 [Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-120344
By the way, these tarpaulins are often collected after being used and disposed of in landfills. However, in recent years, places where such landfill disposal is possible have become tight, and it has become difficult to dispose of a large amount of collected tarpaulins. Therefore, incineration can be considered, but in recent years when global warming has been a problem, there is a problem in incinerating a large amount of used tarpaulins.
[0008]
Therefore, it is conceivable to recycle after collection, but since the resin film laminated on the base fabric as tarpaulin is adhesively laminated on the woven fabric made of polyester fiber as the base fabric, only the resin film is used. It is difficult to separate and collect separately.
[0009]
Therefore, recently, the development of biodegradable tarpaulins, which are decomposed by microorganisms in the soil when landfilled, is being studied, but until now, biodegradable tarpaulins that have the characteristics required for tarpaulins have appeared. Not. This is because most biodegradable resins are hard or semi-hard when made into a film, and when made into a film, the metal adhesion is high, and a heating drum is used for tarpaulin processing by lamination with a base fabric. It can be said that the cause is that it cannot be processed by heat because it easily adheres to (roller).
[0010]
Therefore, as a result of various studies to solve the problem, the present inventors use an aliphatic polyester resin and an aromatic aliphatic polyester resin as biodegradable resins when forming a biodegradable resin film for tarpaulin. In addition, by blending such a biodegradable resin with a polyhydric alcohol fatty acid ester as a lubricant, it has been found that adhesion to a metal drum can be prevented and lamination with a base fabric can be suitably performed. It was confirmed that the functional resin can be formed as a film for tarpaulin, and the present invention has been completed.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, the present invention is a biodegradable resin for tarpaulin that has excellent flexibility and is easy to dispose of used tarpaulin, has heat resistance, and does not stick to a metal drum when bonded to a base fabric. It is an object to provide a film.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present invention for solving the above-described problems is as follows.
(1) A biodegradable resin film for tarpaulin having a two-layer structure in which an inner layer is made of an aromatic aliphatic polyester resin and an outer layer is made of an aliphatic polyester resin, and the outer layer is based on 100 parts by weight of the aliphatic polyester resin. A biodegradable resin film for tarpaulin, wherein 0.1 to 10 parts by weight of a polyhydric alcohol fatty acid ester is added and the layer ratio is outer layer / inner layer = 1/2 to 1/15 .
(2) A biodegradable resin film for tarpaulin having a three-layer structure in which an inner layer is made of an aromatic aliphatic polyester resin and both outer layers are made of an aliphatic polyester resin, and the outer layer contains 100 parts by weight of the aliphatic polyester resin. On the other hand, 0.1 to 10 parts by weight of polyhydric alcohol fatty acid ester is added, and the layer ratio is outer layer / inner layer / outer layer = 1/2/1 to 1/30/1, Degradable resin film.
(3) The biodegradable resin film for tarpaulin as described in (1) or (2 ) above, wherein the aromatic aliphatic polyester resin is polybutylene adipate terephthalate.
(4) A tarpaulin in which the biodegradable resin film for tarpaulins according to (1) to (3) is integrated with a base fabric, and the base fabric uses fibers made of a biodegradable resin. A characteristic tarpaulin.
[0013]
That is, the present invention is characterized by providing a film using a biodegradable resin as a resin film for tarpaulin. Therefore, when the tarpaulin is used and discarded, for example, when a biodegradable base fabric is used as the base fabric, the tarpaulin itself is embedded in the soil so that the tarpaulin is caused by microorganisms in the soil. It is biodegradable and can be disposed of without leaving it in the environment.
Even when a biodegradable fabric is not used, when incineration is performed, the calorie burned by the tarpaulin itself can be suppressed, and furthermore, incineration can be performed without generating harmful gases. It has characteristics.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The resin film for tarpaulin provided by the present invention is configured as a single layer film or a multilayer film having at least two layers.
[0015]
Examples of the biodegradable resin constituting such a tarpaulin resin film include various biodegradable resins. Among these, in the present invention, a biodegradable resin composed of an aromatic aliphatic polyester resin and an aliphatic polyester resin is preferably used. Examples of the aromatic aliphatic polyester resin that is such a biodegradable resin include polybutylene adipate terephthalate, polybutylene succinate adipate terephthalate, and polytetramethylene adipate terephthalate.
[0016]
Examples of aliphatic polyester resins include polybutylene succinate, polybutylene succinate adipate, polycaprolactone, polylactic acid, butanediol / succinic acid / caprolactone copolymer or butanediol / succinic acid / lactic acid copolymer. I can give you.
These biodegradable resins can be used singly or in combination.
[0017]
By the way, the resin film for tarpaulin is laminated | stacked with a base fabric, and is processed as a tarpaulin. Laminating processing as a tarpaulin in this case is generally performed by laminating, but the biodegradable resin film has high metal adhesion, and is easy to stick to the heating drum (roller) during laminating, so Bonding is difficult. However, by adding a polyhydric alcohol fatty acid ester as a lubricant in addition to the biodegradable resin component, adhesion between the metal drum and the film can be avoided, and bonding to the base fabric can be reliably performed by laminating. .
[0018]
Examples of the polyhydric alcohol constituting such a polyhydric alcohol fatty acid ester include ethylene glycol, glycerin, pentaerythritol, sorbitol, pentanediol, hexanediol, and hexanetriol. Examples of fatty acids include stearic acid, oleic acid, palmitic acid, linolenic acid, montanic acid, adipic acid, and citric acid.
[0019]
The compounding quantity of this polyhydric alcohol fatty acid ester is about 0.1-10 weight part with respect to 100 weight part of resin components which comprise the resin film for tarpaulins. If it is less than 0.1 part by weight, it cannot be processed by sticking to the roll during lamination bonding with the base fabric. On the other hand, if it exceeds 10 parts by weight, it will bloom on the film surface, which is not preferable.
[0020]
By the way, as a tarpaulin, the resin film laminated | stacked on the surface may be requested | required that it becomes a soft texture (flexibility). In general, in the aromatic aliphatic polyester resin or aliphatic polyester resin as the biodegradable resin used in the present invention, the aromatic aliphatic polyester resin tends to have a softer texture than the aliphatic polyester resin. It is in. Therefore, when it is set as the tarpaulin which has a soft texture, it is good to set it as the resin film for tarpaulins which used this aromatic aliphatic polyester resin as the resin component.
[0021]
However, aromatic aliphatic polyester resins are likely to stick to metal drums, and cannot be prevented from sticking to metal drums unless a large amount of polyhydric alcohol fatty acid ester is blended. The blending of the polyhydric alcohol fatty acid ester causes blooming and is not preferable. Therefore, in such a case, a two-layer or three-layer tarpaulin resin film is used, and the aliphatic polyester which is a biodegradable resin with little metal adhesion on the side (outer layer) in contact with the drum when the film is heated. It is preferable to provide a biodegradable resin film for tarpaulin having a laminated structure in which a layer made of a resin is provided and a layer (inner layer) made of an aromatic aliphatic polyester resin which is a soft biodegradable resin is laminated thereon. .
[0022]
In the case of this laminated film structure, the aliphatic polyester resin as the outer layer can be mixed with an aromatic aliphatic polyester resin. In that case, aliphatic polyester resin: aromatic aliphatic polyester resin = 100: 0 to 70:30. In addition, an aliphatic polyester resin can be blended with the aromatic aliphatic polyester resin as the inner layer, but if the amount of the aliphatic polyester resin is increased, it is not preferable in terms of texture, and there is no effect that should be a multilayer structure. It will be a thing.
[0023]
Among the aromatic aliphatic polyester resins constituting such an inner layer film, polybutylene adipate terephthalate is the softest when compared with other aromatic aliphatic polyester resins or aliphatic polyester resins. Therefore, when making a tarpaulin having a soft texture, it is preferable to use polybutylene adipate terephthalate as the resin component, particularly as this aromatic aliphatic polyester resin.
[0024]
In addition, in the laminated film in this case, the layer thickness is an aliphatic group in which the aromatic aliphatic polyester resin film layer as the inner layer is the outer layer in order to ensure the texture (flexibility) as a tarpaulin. The thickness is preferably larger than the thickness of the polyester resin film layer, and by adding a polyhydric alcohol fatty acid ester to the aliphatic polyester resin component, it is possible to avoid sticking to the metal drum during lamination. is there.
[0025]
Specifically, in the case of having a multilayer laminated structure as a tarpaulin film, for example, the layer ratio in the case of having a two-layer structure of outer layer / inner layer is about 1/2 to 1/15, and outer layer / inner layer / outer layer. In the case of having the three-layer structure, the layer ratio is preferably about 1/2/1 to 1/30/1. If the outer layer (adhesive layer to the base fabric side) is thickened, the film itself will be hard, and the overall texture will not be soft, and if it is too thin, the film will melt during lamination with the base fabric, and the inner layer will be exposed on the surface. It is not preferable because it sticks to the heating roll.
[0026]
On the other hand, a single-layer film structure can be adopted as a film for tarpaulin whose texture is not particularly important. In the case of this single-layer film structure, an aliphatic polyester resin, which is a biodegradable resin with little metal adhesion, is used, and a polyhydric alcohol fatty acid ester is mixed therewith to thereby adhere the metal drum to the film. By avoiding this, it is possible to reliably perform bonding with the base fabric by laminating. In addition, an aromatic aliphatic polyester resin can also be mixed with an aliphatic polyester resin, and the compounding ratio is about aliphatic polyester resin: aromatic aliphatic polyester resin = 100: 0 to 70:30. When the blending amount of the aromatic aliphatic polyester resin is more than that, the texture is improved, but even if a polyhydric alcohol fatty acid ester is added, there is a problem in terms of laminate workability, which is not preferable.
[0027]
In the resin component forming the biodegradable resin film for tarpaulin provided by the present invention, other additives can be appropriately blended within a range that does not impair the intended physical properties. Examples of such additives include light stabilizers, ultraviolet absorbers, antioxidants, plasticizers, lubricants, antistatic agents, antiblocking agents, dispersants, mold release agents, colorants, flame retardants, inorganic fillers, and the like. Can be mentioned.
[0028]
On the other hand, examples of the base fabric that forms the tarpaulin by laminating the resin films for tarpaulin provided by the present invention include those conventionally used as this type of base fabric. Examples thereof include synthetic fibers such as polyester fibers, polyamide fibers, polyolefin fibers, and polyacryl fibers, or natural fibers such as cotton and hemp, woven fabrics such as twill weave and satin weave, and knitted fabrics.
[0029]
The tarpaulin resin film provided by the present invention is preferably a biodegradable resin film, and the base fabric itself is preferably a biodegradable base fabric. Examples of such a biodegradable base fabric include a woven fabric of fibers made of polylactic acid, polycaprolactone, a copolymer of butanediol / succinic acid / caprolactone, or a copolymer of butanediol / succinic acid / lactic acid. Furthermore, for example, woven and knitted fabrics made of composite fibers and mixed yarns described in JP-A No. 2000-226734 can be exemplified.
[0030]
In order to form a biodegradable resin film for tarpaulin provided by the present invention, a tumbler blender, a ribbon blender, a V-type blender, a Henschel mixer, etc. together with a biodegradable resin, and other resins and additives as necessary. After mixing uniformly by the above, it is prepared as a resin composition by melt-kneading with a single-screw or twin-screw extruder, roll, banbarium kisser, kneader, blender, etc., and a commonly used melt extrusion molding method (for example, Inflation method, T-die method) and calendar molding method. The thickness of the biodegradable resin film is preferably about 0.05 to 0.5 mm.
[0031]
The biodegradable resin film for tarpaulin provided by the present invention is laminated with a base fabric and processed as a tarpaulin. Although there are various methods for laminating the tarpaulin resin film and the base fabric provided by the present invention, it is generally preferable to carry out lamination. In particular, the tarpaulin film of the present invention has no adhesiveness to the metal drum due to the addition of the polyhydric alcohol fatty acid ester to the biodegradable resin component, and can be suitably manufactured by laminating.
[0032]
In addition, the tarpaulin of the present invention is suitably used for various applications as a desired shape by cutting as necessary and performing high-frequency welder processing or the like.
[0033]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail by way of specific examples and comparative examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0034]
Examples 1-8:
A resin composition having a composition (parts by weight) shown in Table 1 below was molded into a multilayer film having a thickness of 0.1 mm using a T-die.
Using the film obtained by molding, a heating drum having a diameter of 1 m was used, and the film was heated at 100 ° C. and laminated to a woven fabric made of polylactic acid to prepare a target tarpaulin.
About the manufactured tarpaulin, the texture of the surface and workability at the time of laminating were evaluated, and the results are also shown in the table.
[0035]
[Table 1]

[0036]
* 1: PBAT: polybutylene adipate terephthalate * 2: PBS: polybutylene succinate * 3: PCL: polycaprolactone * 4: PLA: polylactic acid * 5: MEG: ethylene glycol ester of montanic acid
* 6: The texture was evaluated based on the touch of the tarpaulin surface, and the following criteria were followed.
○: Soft.
X: It is a hard thing.
[0038]
* 7: Lamination workability was evaluated according to the following criteria.
○: It was possible to process without problems.
X: It adhered to the roll and could not be processed.
[0039]
Comparative Examples 1-5:
A resin composition having a composition (parts by weight) described in Table 2 below was molded into a multilayer film having a thickness of 0.1 mm with a T-die.
Using the film obtained by molding, a heating drum having a diameter of 1 m was used, and the film was heated at 100 ° C. and laminated to a woven fabric made of polylactic acid to prepare a target tarpaulin.
About the manufactured tarpaulin, the texture of the surface and workability at the time of laminating were evaluated, and the results are also shown in the table.
[0040]
[Table 2]

[0041]
* 1 to * 7: Same as Table 1.
Note 1: Bloom occurred.
[0042]
Examples 7 to 10 / Comparative Examples 6 to 8
A resin composition having a composition (parts by weight) described in Table 3 below was molded into a single layer film having a thickness of 0.1 mm with a T-die.
Using the film obtained by molding, a heating drum having a diameter of 1 m was used, and the film was heated at 100 ° C. and laminated to a woven fabric made of polylactic acid to prepare a target tarpaulin.
About the manufactured tarpaulin, the texture of the surface and workability at the time of laminating were evaluated, and the results are also shown in the table.
[0043]
[Table 3]

* 1 to * 6: Same as Table 1.
[0044]
When comparing the above Examples and Comparative Examples, the biodegradable resin film for tarpaulin in the case of the two-layer or three-layer multilayer film provided by the present invention has a soft texture, for example. It turns out that a good tarpaulin is obtained. In addition, the workability during the laminating process is also found to be superior to the workability during the tarpaulin processing of the comparative example by adding a polyhydric alcohol fatty acid ester.
Moreover, when it is set as a single layer film, it can be used for the use in which a texture is not especially important, and it can be made into a thing which does not have a problem in laminating property.
[0045]
【The invention's effect】
As described above, the present invention is completely novel in that it provides a film using a biodegradable resin that can be easily bonded to a base fabric as a tarpaulin resin film. Therefore, when the tarpaulin is used and disposed of, for example, when a biodegradable base fabric is used as the base fabric, the tarpaulin itself has biodegradable properties. By embedding tarpaulin in the soil, it is biodegraded by microorganisms in the soil and has the advantage of being able to be disposed of without affecting the environment.
[0046]
Even when a biodegradable fabric is not used, when it is incinerated, tarpaulin itself has fewer calories than vinyl chloride resin films that have been used so far. In addition, it has the advantage that it can be incinerated without generating harmful gases.
[0047]
Further, by combining various biodegradable resins, there is an advantage that a tarpaulin having a soft texture and flexibility can be produced.

Claims

A biodegradable resin film for tarpaulin having an inner layer made of an aromatic aliphatic polyester resin and an outer layer made of an aliphatic polyester resin, wherein the outer layer is polyvalent with respect to 100 parts by weight of the aliphatic polyester resin. A biodegradable resin film for tarpaulin, wherein 0.1 to 10 parts by weight of an alcohol fatty acid ester is added and the layer ratio is outer layer / inner layer = 1/2 to 1/15.

A biodegradable resin film for tarpaulin having an inner layer made of an aromatic aliphatic polyester resin and both outer layers made of an aliphatic polyester resin, the outer layer being composed of 100 parts by weight of the aliphatic polyester resin. 0.1 to 10 parts by weight of a monohydric alcohol fatty acid ester is added, and the layer ratio is outer layer / inner layer / outer layer = 1/2/1 to 1/30/1, the film.

The biodegradable resin film for tarpaulin according to claim 1 or 2, wherein the aromatic aliphatic polyester resin is polybutylene adipate terephthalate.

A tarpaulin in which the biodegradable resin film for tarpaulin according to any one of claims 1 to 3 is integrated with a base fabric, wherein the base fabric uses fibers made of a biodegradable resin. Tarpaulin.