JP4489985B2 - Synthetic leather - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、共重合ポリエステル樹脂とアクリル系軟質樹脂との混合樹脂を用いた合成樹脂レザーに関する。
【0002】
【従来技術】
自動車の車両内装材、袋物素材、家具の表皮材などに用いる合成樹脂レザーは、柔軟で強度を持つことが要求されるが、従来は、織物、編物又は不織布、或はポリオレフィンフォームなどのシート基材の表面に軟質ポリ塩化ビニル層を形成させたものが一般的である。ところが、近年リサイクル問題で、軟質ポリ塩化ビニルに替えて、ランダムポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル樹脂、水素添加スチレンブタジエンラバーなどを用いたポリオレフィン系樹脂レザーが提案されている。
【0003】
しかし、ポリオレフィン系樹脂レザーは、軟質ポリ塩化ビニルレザーに比し、表面が傷付き易いこと、高周波ウェルダー性がないことなどの問題点があり、更に難燃性に劣るためリン酸系や硼酸系の難燃剤を配合しないと規制に耐える難燃性を持たないという問題点がある。そこで、本出願人は先に柔軟性、復元性があり、耐表面傷付き性に優れ、高周波ウェルダーで溶着加工が行なえる合成樹脂レザーとして、基材の少なくとも片面にアクリル系軟質樹脂層を設けてなるアクリル系樹脂レザーを提案した(特願2000−349405号)。このアクリル系樹脂レザーは、従来の軟質ポリ塩化ビニルレザーに代替できる合成樹脂レザーとして優れているが、ミシンなどで縫製したとき、縫い目が広がったり、縫い目から裂け易いという問題点を有することを知った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、上記のアクリル系樹脂レザーの優れた性質を損なうことなく、ミシンなどで縫製したときに、縫い目が広がったり、縫い目から裂け易い欠点を解消した合成樹脂レザーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、基材の少なくとも片面に、共重合ポリエステル樹脂40〜95重量%とアクリル系軟質樹脂60〜5重量%との混合樹脂層を設けてなる合成樹脂レザーである。この混合樹脂層は、混合樹脂100重量部に対し5〜40重量部のエラストマーをさらに含むのが好ましい。また、合成樹脂層に可塑剤を配合するのが好ましい。可塑剤としては芳香族カルボン酸エステルが好ましい。また、本発明の基材としては、織物、編物又は不織布が用いられる。基材は軟質発泡体シートでもよいし、織物、編物又は不織布と軟質発泡体シートとの積層物でもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の合成樹脂レザーは、基材の少なくとも片面に、共重合ポリエステル樹脂40〜95重量%とアクリル系軟質樹脂60〜5重量%との混合樹脂層を設けてなる合成樹脂レザーであるが、この基材としては、織物、編物又は不織布が用いられる。これらの編織物の素材はポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維、綿、レーヨン、これらの混紡糸などである。編物としては、両面編物、天竺編物などであり、織物としては、平織物、綾織物、朱子織物などである。また基材には軟質発泡体シートを用いることもできる。この軟質発泡体シートは、ポリプロピレンフォーム、電子線架橋したポリプロピレンフォーム、ポリエチレンフォーム、電子線架橋したポリエチレンフォーム、ポリウレタンフォームなどである。また基材には織物、編物又は不織布と軟質発泡体シートとの積層物を用いることもできる。この場合は、織物、編物又は不織布−軟質発泡体シート−混合樹脂層の構成を採るのが好ましい。
【0007】
本発明で用いる共重合ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸と多価アルコールのいずれか一方または両方に2種類以上の多価カルボン酸又は多価アルコールを用いてランダム共重合させたものである。このような、共重合ポリエステル樹脂は結晶性が低く、融点が低く、高結晶性ポリエステルと比べ、室温で柔軟で、レザーにしたとき好ましい柔軟性を有する。そして、結晶性がより低く、Tmが200℃以下のものが好ましく、殊に示差走査熱量計(DSC)で測定したとき融点(Tm)が現れない、いわゆる非晶質ポリエステルが柔軟性、加工性に特に優れており好適に用いられる。この共重合ポリエステル樹脂は、後述するアクリル系軟質樹脂のカレンダー加工温度である140〜200℃程度で軟化し加工可能になるため、アクリル系軟質樹脂と混合して加工するのに適する。
【0008】
共重合ポリエステル樹脂の製造に使用される多価カルボン酸は、脂肪族系としてはアジピン酸、グルタル酸、コハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸などが挙げられ、脂環族系としては1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサンジ酢酸などが挙げられ、芳香族としてはテレフタル酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジメチレンカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸などの2価のカルボン酸;トリメリット酸などの3価のカルボン酸;ピロメリット酸などの4価のカルボン酸が挙げられる。3価以上のカルボン酸は最大量0.5%モル程度にするのが好ましい。また、これらの酸に対応する酸無水物、エステル及び酸塩化物も用いることができる。
【0009】
共重合ポリエステル樹脂の製造に使用される多価アルコールは、脂肪族系としてはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール(重合度5程度まで)、ポリテトラメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなど挙げられる。トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3、4価アルコールなども使用できる。脂環族系としては、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられ、芳香族としては、ビスフェノールAなどが挙げられる。3価以上のアルコールは、共重合ポリエステル樹脂の成形性の観点から最大量0.5%モル程度するのが好ましい。
【0010】
上記の多価カルボン酸、多価アルコールのうち、例えば環構造を持ち、分子回転しにくい1,4−シクロヘキサンジカルボン酸や1,4−シクロヘキサンジメタノールなどを用いて共重合した共重合ポリエステル樹脂は、ガラス転移点が高くなり易く、合成樹脂レザーを硬くする傾向が強い。また、たわみ易いメチレン鎖を持つアジピン酸や1,6−ヘキサンジオールなどを用いて共重合した共重合ポリエステル樹脂は、ガラス転移点が低く柔軟性があるので、合成樹脂レザーを軟らかくする傾向がある。そこで、共重合ポリエステル樹脂とアクリル系軟質樹脂との配合割合、更にエラストマーの配合量及び可塑剤の配合量を加減することによって、所望のとする風合、手触りの合成樹脂レザーにするのがよい。
【0011】
本発明で用いる共重合ポリエステル樹脂としては、ガラス転移点50℃以下、特にガラス転移点20℃以下の共重合ポリエステル樹脂が、柔軟性があり、合成樹脂レザーに必要な柔らかさを有するので好ましい。ガラス転移点50℃以下の共重合ポリエステルとしては、例えば三菱レイヨン社DC427(ガラス転移点3〜5℃)を挙げることができる。またガラス転移点50℃を超えるの共重合ポリエステル樹脂も併用でき、この共重合ポリエステル樹脂としては、例えば、エチレングリコール単位約70%と1,4−シクロヘキサンジメタノール単位約30%の共重合ポリエステル(イーストマンケミカル社PETG6763:ガラス転移点81℃)を挙げることができる。
【0012】
本発明で用いるアクリル系軟質樹脂は、常温で軟質ポリ塩化ビニルの如く柔軟性を示す樹脂である。このアクリル系軟質樹脂は、多層構造重合体、すなわち2種以上のアクリル系重合体がコア−シェル型の多層構造を形成している重合体が好ましい。これらのアクリル系軟質樹脂は、常温で良好な柔軟性を示し、屈曲耐久性を有し、耐候性に優れている。
【0013】
本発明で用いるアクリル系軟質樹脂の一例を示す。炭素数1〜12のアルキル基を持つ少なくとも一種のアクリル酸アルキルエステル30〜99.9重量%、炭素数1〜8のアルキル基を持つ少なくとも一種のメタクリル酸アルキルエステル0〜70重量%、共重合可能な不飽和単量体0〜30重量%、多官能架橋性単量体及び/又は多官能性グラフト単量体0.1〜10重量%からなる単量体混合物を重合してなるTgが30℃以下である少なくとも1層の重合体層[A]10〜90重量部と、炭素数1〜12のアルキル基を持つ少なくとも一種のアクリル酸アルキルエステル30〜99重量%、炭素数1〜8のアルキル基を持つ少なくとも一種のメタクリル酸アルキルエステル1〜70重量%、共重合可能な不飽和単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を重合してなるTgが−20〜50℃である少なくとも1層の重合体層[B]90〜10重量部との組合せからなる多層構造重合体であり、且つ最外層が重合体層[B]であるアクリル系軟質多層構造樹脂である。
【0014】
アクリル系軟質樹脂の他の例を示す。炭素数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル60〜99.5重量%、共重合可能ビニル基を1個有する単官能性単量体0〜39.5重量%、及びビニル基又はビニリデン基を少なくとも2個有する多官能性単量体0.5〜5重量%を重合して得られるゴム層30〜80重量部と、メタアクリル酸メチル40〜100重量%、炭素数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル0〜60重量%、及び共重合可能なビニル基又はビニリデン基を有する単量体0〜20重量%を重合して得られる硬質樹脂層20〜70重量部とから構成され、且つ最外層が硬質樹脂層であるアクリル系軟質多層構造樹脂である。この樹脂は滑剤を添加すると、カレンダー成形が円滑になる。
【0015】
更に、アクリル系軟質樹脂の他の例を示す。(A)メチルメタクリレート80〜98.99重量%、炭素数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル1〜20重量%、多官能性グラフト剤0.01〜1重量%及び多官能性架橋剤0〜0.5重量%からなる単量体混合物を重合してなる最内層の硬質重合体層5〜30重量部;(B)炭素数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル70〜99.5重量%、メチルメタクリレート0〜30重量%、多官能性グラフト剤0.5〜5重量%及び多官能性架橋剤0〜5重量%からなる単量体混合物を重合してなる中間層の硬質重合体層20〜45重量部;(C)メチルメタクリレート90〜99重量%及び炭素数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステル10〜1重量%からなる単量体混合物を重合してなる最外層の硬質重合体層50〜75重量部からなり、平均粒度が0.01〜0.3μmのアクリル系軟質多層構造樹脂である。
【0016】
本発明の合成樹脂レザーにおいては、合成樹脂層の形成に、上記の共重合ポリエステル樹脂とアクリル系軟質樹脂との混合樹脂を用いる。共重合ポリエステル樹脂とアクリル系軟質樹脂との配合割合は、共重合ポリエステル樹脂40〜95重量%、アクリル系軟質樹脂60〜5重量%、好ましくは共重合ポリエステル樹脂50〜90重量%、アクリル系軟質樹脂50〜10重量%、より好ましくは共重合ポリエステル樹脂70〜90重量%、アクリル系軟質樹脂30〜10重量%である。共重合ポリエステル樹脂が40重量%未満では縫い目が広がったり、裂けやすく、一方共重合ポリエステル樹脂が95重量%を越えると硬い感触となりレザーとしての使用に適さない。
【0017】
また、本発明の合成樹脂レザーにおいては、混合樹脂層にエラストマーを含有させてもよい。エラストマーを含有させることによって、弾性感のあるソフトな風合になり、復元性に富むようになる。エラストマーとしては、ゴム及び熱可塑性エラストマーが用いられる。ゴムとしては天然ゴム、SBR、ポリブタジエン、ブチルゴム、クロロプレンゴム、シロコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴムなどが挙げられる。熱可塑性エラストマーとしてはスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリ塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリアミド系などが挙げられる。これらゴム、熱可塑性エラストマーのうち、部分架橋型ゴム、動的架橋熱可塑性エラストマーが高温での形態保持性が良く好ましい。特に、ニトリル系の部分架橋型ゴムは、上記の混合樹脂と相溶性が良く好ましい。混合樹脂層への配合割合は、共重合ポリエステル樹脂とアクリル系軟質樹脂との混合樹脂100重量部に対し5〜40重量部、好ましくは5〜20重量部である。
【0018】
また、混合樹脂層に可塑剤を配合すると、製品の柔軟性、手触りを改善できる。可塑剤としては、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸イソブチル、フタル酸ジイソデシルなどのフタル酸エステル;トリメリット酸トリ−2エチルヘキシルなどのトリメリット酸エステル;ジ−2エチルヘキシルアジペート、ジ−イソノニルアジペート、ジ−2エチルヘキシルセバケートなどの脂肪族二塩基酸エステル;エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチルなどのエポキシ系可塑剤、リン酸トリクレジルなどのリン酸エステル系、アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸エステルなどが用いられる。このうち、可塑化効率が高く、且つブリード等の問題が少ないという観点から、特に、フタル酸エステル、トリメリット酸エステルなどの芳香族カルボン酸エステルが好ましく用いられる。
【0019】
混合樹脂層には、更に必要に応じて、通常合成樹脂の配合に使用される滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、抗菌剤などが配合されていてもよい。滑剤としてはステアリン酸のカルシウム、マグネシウム、亜鉛、バリウムなどの脂肪族金属塩、ポリエチレンワックス、ステアリン酸、アルキレンビス脂肪酸アミドなどが用いられる。紫外線吸収剤としては2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が用いられる。光安定剤としてはビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどのヒンダードアミン系光安定剤等が用いられる。抗菌剤としては銀系無機抗菌剤などが用いられる。
【0020】
本発明の合成樹脂レザーは次のようにして製造する。すなわち、例えば、共重合ポリエステル樹脂とアクリル系軟質樹脂とを所定の割合で混合し、必要に応じてエラストマー、また必要に応じて可塑剤、滑剤などの添加剤を配合し、良く混練し、その後カレンダー成形或は押出し成形によって0.1〜5mmの厚さのシートに成形して混合樹脂シートを作成する。基材の編織物に接着剤を塗布し、その接着剤塗布面に前記混合樹脂シートを重ね多少加熱加圧して、ずれない程度に接着させる。次いで、必要に応じて、マーブルプリントし、つや消し処理剤を塗布し、その後に150〜200℃に加熱した絞ロールで加圧する。この加圧加熱によって基材と混合樹脂シートが一体化し、レザーが得られる。また、基材の編織物の両面に混合樹脂層を設けてもよい。また編織物に予めポリプロピレンフォームシートなどの軟質発泡体シートを接着剤で接着し、この軟質発泡体シート面に、上記と同様にして混合樹脂層を形成させてレザーとしてもよい。
【0021】
基材と混合樹脂シートの接着には、エチレン−酢酸ビニル共重合体系エマルジョン、ポリ塩化ビニルペースト、二液型ポリウレタン接着剤などが用いられる。この接着剤は、基布面に塗布しても、また混合樹脂シート面に塗布してもよい。基材とポリプロピレンフォームシート、及びポリプロピレンフォームシートと混合樹脂シートを接着させるために、ポリプロピレンフォームシートの積層面にポリウレタン系プライマー層又はエポキシ系樹脂プライマー層などの接着性を良くするためのプライマー層を設けてもよい。
【0022】
また、混合樹脂シートは、カレンダー成形してロール状に巻き取り、このロールからシートを巻き出すとき、混合樹脂の種類や配合によっては、ブロッキングを起しシート同士の剥離が難しくなることがある。少量の脂肪酸アミド及び/又は金属石鹸、特に脂肪酸アミドを配合することによって、合い紙を使用しなくても、上記のブロッキングを解消することができる。
【0023】
本発明の合成樹脂レザーは、自動車などの車両内装(座席、ヘッドレスト、トノカバー、サンバイザー、天井など)、室内の内装材、二輪車のサドルの表皮材、家具(椅子、ソファーなど)の表皮材、バッグなど袋物の素材、カッパ、前掛けなどに用いられる。また基材の編織物の両面に混合樹脂層を設けたものはフレキシブルコンテナーの材料に用いられる。また、軟質発泡シートを基材としたレザーも車両内装(インストルメントパネル、ドア、天井等)に用いられる。
【0024】
【実施例】
次に実施例、比較例を示し、本発明を更に詳しく説明する。
実施例1〜3、比較例1〜2
実施例1〜3として、共重合ポリエステル樹脂(三菱レイヨン株式会社製:DC−427)、アクリル系軟質樹脂(株式会社クラレ製:SA−10000P)、部分架橋型ニトリルゴム(日本ゼオン株式会社製:Nipol DN214)、可塑剤(トリメリット酸トリオクチル)、カレンダー用滑剤(大協化成株式会社製:AX518I)、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系)、酸化防止剤(フェノール系、フォスファイト系)及び顔料を表1に示す割合(数字は重量部を示す)で配合し、カレンダー成形によって厚さ0.35mmのシートを成形した。
ポリエステル繊維の天竺編物にエチレン−酢酸ビニル系エマルジョン接着剤を塗布した。この接着剤塗布面に前記シートを重ね多少加熱加圧して、ずれない程度に接着させた。その後に180℃に加熱した絞ロールで加圧した。天竺編物と混合樹脂シートが一体化し、本発明の合成樹脂レザーが得られた。
また、比較例1、2として、共重合ポリエステル樹脂単独使用の場合と、アクリル系軟質樹脂単独使用の場合を示した。表1の割合で配合し、実施例1〜3とと同様にしてレザーを製造した。
この実施例、比較例で製造したレザーについて、表面傷付き性、耐寒性、高周波ウェルダー性、柔軟性、縫い目の広がり状態、復元性を調べた。その結果を併せて表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1において、表面傷付き性は、JIS K 7204に準拠して測定した。但し、摩耗輪はCS−10、荷重は1kgf×2000回にした。
耐寒性は、JIS K 6772に準拠して合格する最も低い温度を示した。 高周波ウェルダー性は、市販の機械を用いて実際に溶着加工し、混合樹脂同士の接着性を剥離試験によって評価した。○は剥離時に材料破壊、×は剥離時に界面剥離を表す。
柔軟性は、製造した各レザーを手で触り、その感触を軟質ポリ塩化ビニルレザー(合成樹脂層がポリ塩化ビニル100重量部に可塑剤フタル酸ジエチルヘキシル100重量部配合したポリ塩化ビニル組成物であるレザー)と対比して評価した。○は軟質ポリ塩化ビニルレザーと同等の感触を有する、△は軟質ポリ塩化ビニルレザーよりやや硬い感触を有する、×は感触が硬く、軟質ポリ塩化ビニルレザーの代替不可、を表す。
縫い目の広がり状態は、各レザーを使用して椅子の上貼りを縫製で行ない、その縫い目の状態を目視で観察した。○は縫い目が広がらない、×は縫い目が拡がり商品性がない、を表す。
復元性は、直径0.5mmの針を2mm突き刺し(貫通する)た後、針を引き抜き、その後の針の刺し跡の変化を目視して調べた。◎は刺し跡がすぐになくなる、○は刺し跡が一時間後になくなる、△は1時間後に刺し跡は分かるが孔は残っていない、×は一時間後に刺し跡に孔が残っている、を表す。
【0027】
【発明の効果】
本発明の合成樹脂レザーは、柔軟性、復元性、耐寒性、耐表面傷付き性がよく、また高周波ウエルダーによって溶着加工できる利点があると共に、ミシンなどで縫製したとき、縫い目がが広がったり、縫い目から裂けたりすることがない。したがって、自動車の車両内装材、袋物素材、家具の表皮材として有用である。そして、従来の軟質ポリ塩化ビニルレザーに代替できる合成樹脂レザーとしても有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a synthetic resin leather using a mixed resin of a copolyester resin and an acrylic soft resin.
[0002]
[Prior art]
Synthetic resin leather used for automobile interior materials, bag materials, furniture skin materials, and the like is required to be flexible and strong. Conventionally, however, sheet bases such as woven fabrics, knitted fabrics or nonwoven fabrics, or polyolefin foams have been used. In general, a soft polyvinyl chloride layer is formed on the surface of a material. However, in recent years, polyolefin resin leather using random polypropylene, ethylene-vinyl acetate resin, hydrogenated styrene butadiene rubber or the like has been proposed in place of soft polyvinyl chloride due to recycling problems.
[0003]
However, compared to soft polyvinyl chloride leather, polyolefin resin leather has problems such as the surface being easily scratched and lack of high-frequency welder properties, and is also inferior in flame retardancy, so it is phosphoric acid-based or boric acid-based. If the flame retardant is not blended, there is a problem that it does not have the flame retardancy to withstand regulations. Therefore, the present applicant previously provided an acrylic soft resin layer on at least one side of the base material as a synthetic resin leather that has flexibility and resilience, excellent surface scratch resistance, and can be welded with a high-frequency welder. Acrylic resin leather was proposed (Japanese Patent Application No. 2000-349405). This acrylic resin leather is excellent as a synthetic resin leather that can replace conventional soft polyvinyl chloride leather, but it has the problem that when sewing with a sewing machine, it has the problem that the seam spreads and tears easily from the seam. It was.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has solved the disadvantage that the seam spreads or tears easily from the seam when it is sewn with a sewing machine or the like without impairing the excellent properties of the above acrylic resin leather. The object is to provide resin leather.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is a synthetic resin leather in which a mixed resin layer of 40 to 95% by weight of a copolyester resin and 60 to 5% by weight of an acrylic soft resin is provided on at least one side of a substrate. This mixed resin layer preferably further contains 5 to 40 parts by weight of an elastomer with respect to 100 parts by weight of the mixed resin. Moreover, it is preferable to mix | blend a plasticizer with a synthetic resin layer. As the plasticizer, an aromatic carboxylic acid ester is preferable. Moreover, a woven fabric, a knitted fabric, or a nonwoven fabric is used as a base material of this invention. The substrate may be a soft foam sheet, or a laminate of a woven fabric, a knitted fabric or a nonwoven fabric and a soft foam sheet.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The synthetic resin leather of the present invention is a synthetic resin leather in which a mixed resin layer of a copolymer polyester resin 40 to 95% by weight and an acrylic soft resin 60 to 5% by weight is provided on at least one surface of a base material. As this base material, a woven fabric, a knitted fabric or a non-woven fabric is used. The materials of these knitted fabrics are polyamide fiber, polyester fiber, acrylic fiber, polypropylene fiber, cotton, rayon, and blended yarns thereof. Examples of the knitted fabric include a double-sided knitted fabric and a tentacle knitted fabric. Examples of the woven fabric include a plain woven fabric, a twill woven fabric, and a satin woven fabric. Moreover, a soft foam sheet can also be used for a base material. Examples of the flexible foam sheet include polypropylene foam, electron beam cross-linked polypropylene foam, polyethylene foam, electron beam cross-linked polyethylene foam, and polyurethane foam. Moreover, the laminated body of a woven fabric, a knitted fabric, or a nonwoven fabric and a soft foam sheet can also be used for a base material. In this case, it is preferable to adopt the configuration of a woven fabric, a knitted fabric or a nonwoven fabric-soft foam sheet-mixed resin layer.
[0007]
The copolymerized polyester resin used in the present invention is obtained by random copolymerization using one or both of a polyvalent carboxylic acid and a polyhydric alcohol with two or more kinds of polyvalent carboxylic acids or polyhydric alcohols. Such a copolyester resin has a low crystallinity, a low melting point, is softer at room temperature than a highly crystalline polyester, and has a preferable flexibility when made into leather. Further, those having lower crystallinity and having a Tm of 200 ° C. or less are preferable, and in particular, a so-called amorphous polyester having no melting point (Tm) when measured with a differential scanning calorimeter (DSC) is flexible and workable. And is preferably used. This copolymerized polyester resin is suitable for processing by mixing with an acrylic soft resin because it becomes soft and processable at a calendering temperature of about 140 to 200 ° C., which is the calendering temperature of an acrylic soft resin described later.
[0008]
Examples of the aliphatic carboxylic acid used in the production of the copolymer polyester resin include adipic acid, glutaric acid, succinic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, dodecanedioic acid, and the like. Examples of the system include 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid, cyclohexanediacetic acid and the like, and aromatics include terephthalic acid, orthophthalic acid, isophthalic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 2,6-naphthalenedimethylenecarboxylic acid, And divalent carboxylic acids such as paraphenylene dicarboxylic acid; trivalent carboxylic acids such as trimellitic acid; and tetravalent carboxylic acids such as pyromellitic acid. The maximum amount of trivalent or higher carboxylic acid is preferably about 0.5% mol. In addition, acid anhydrides, esters and acid chlorides corresponding to these acids can also be used.
[0009]
The polyhydric alcohol used for the production of the copolyester resin is ethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,4-butanediol, 1,5-pentanediol, neopentyl glycol, 1, Examples include 6-hexanediol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol (up to a degree of polymerization of about 5), polytetramethylene glycol, 2,2-dimethyltrimethylene glycol, hexamethylene glycol, neopentyl glycol, and the like. Tri- and tetrahydric alcohols such as trimethylolpropane and pentaerythritol can also be used. Examples of the alicyclic system include 1,4-cyclohexanedimethanol, and examples of the aromatic include bisphenol A. The trivalent or higher alcohol is preferably used in a maximum amount of about 0.5% mol from the viewpoint of moldability of the copolyester resin.
[0010]
Among the above polyvalent carboxylic acids and polyhydric alcohols, for example, copolymer polyester resins copolymerized using, for example, 1,4-cyclohexanedicarboxylic acid or 1,4-cyclohexanedimethanol that has a ring structure and is difficult to rotate. The glass transition point tends to be high, and the tendency to harden the synthetic resin leather is strong. In addition, copolymer polyester resins copolymerized using adipic acid or 1,6-hexanediol having a flexible methylene chain tend to soften synthetic resin leather because of its low glass transition point and flexibility. . Therefore, it is better to adjust the blending ratio of the copolymerized polyester resin and the acrylic soft resin, and further the blending amount of the elastomer and the blending amount of the plasticizer to make a desired synthetic resin leather with a desired texture and touch. .
[0011]
As the copolyester resin used in the present invention, a copolyester resin having a glass transition point of 50 ° C. or lower, particularly a glass transition point of 20 ° C. or lower is preferable because it has flexibility and the softness necessary for synthetic resin leather. Examples of the copolyester having a glass transition point of 50 ° C. or less include Mitsubishi Rayon DC427 (glass transition point of 3 to 5 ° C.). Further, a copolyester resin having a glass transition point exceeding 50 ° C. can be used in combination. Examples of the copolyester resin include a copolyester having about 70% ethylene glycol unit and about 30% 1,4-cyclohexanedimethanol unit ( Eastman Chemical Co., Ltd. PETG6763: glass transition point 81 ° C.).
[0012]
The acrylic soft resin used in the present invention is a resin exhibiting flexibility such as soft polyvinyl chloride at room temperature. The acrylic soft resin is preferably a multilayer structure polymer, that is, a polymer in which two or more kinds of acrylic polymers form a core-shell type multilayer structure. These acrylic soft resins exhibit good flexibility at room temperature, have bending durability, and excellent weather resistance.
[0013]
An example of the acrylic soft resin used in the present invention is shown. 30 to 99.9% by weight of at least one alkyl acrylate ester having 1 to 12 carbon atoms, 0 to 70% by weight of at least one methacrylic acid alkyl ester having 1 to 8 carbon atoms, copolymerization Tg formed by polymerizing a monomer mixture consisting of 0 to 30% by weight of a possible unsaturated monomer, 0.1 to 10% by weight of a polyfunctional crosslinkable monomer and / or a polyfunctional graft monomer. 10 to 90 parts by weight of at least one polymer layer [A] having a temperature of 30 ° C. or less, 30 to 99% by weight of an alkyl acrylate ester having an alkyl group having 1 to 12 carbon atoms, and 1 to 8 carbon atoms The Tg formed by polymerizing a monomer mixture comprising 1 to 70% by weight of at least one alkyl methacrylate having an alkyl group and 0 to 30% by weight of a copolymerizable unsaturated monomer is -20. An acrylic soft multilayer resin having a multilayer structure polymer composed of a combination of 90 to 10 parts by weight of at least one polymer layer [B] at 50 ° C., and the outermost layer being a polymer layer [B]. is there.
[0014]
Another example of the acrylic soft resin is shown. 60 to 99.5% by weight of acrylic acid alkyl ester having 1 to 8 carbon atoms, 0 to 39.5% by weight of monofunctional monomer having one copolymerizable vinyl group, and vinyl group or vinylidene 30 to 80 parts by weight of a rubber layer obtained by polymerizing 0.5 to 5% by weight of a polyfunctional monomer having at least two groups, 40 to 100% by weight of methyl methacrylate, and 1 to 8 carbon atoms From 20 to 70 parts by weight of a hard resin layer obtained by polymerizing 0 to 60% by weight of an alkyl acrylate ester having an alkyl group and 0 to 20% by weight of a monomer having a copolymerizable vinyl group or vinylidene group It is an acrylic soft multilayer structure resin that is configured and whose outermost layer is a hard resin layer. When a lubricant is added to this resin, calendar molding becomes smooth.
[0015]
Furthermore, other examples of acrylic soft resins are shown. (A) 80-98.99% by weight of methyl methacrylate, 1-20% by weight of an acrylic acid alkyl ester having an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, 0.01-1% by weight of a multifunctional grafting agent, and multifunctional crosslinking 5-30 parts by weight of an innermost hard polymer layer obtained by polymerizing a monomer mixture comprising 0 to 0.5% by weight of an agent; (B) an alkyl acrylate 70 having an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms Intermediate obtained by polymerizing a monomer mixture consisting of ˜99.5 wt%, methyl methacrylate 0-30 wt%, polyfunctional grafting agent 0.5-5 wt% and polyfunctional cross-linking agent 0-5 wt% 20 to 45 parts by weight of a hard polymer layer; (C) a monomer mixture consisting of 90 to 99% by weight of methyl methacrylate and 10 to 1% by weight of an alkyl acrylate ester having an alkyl group having 1 to 8 carbon atoms. Do it Consists outermost hard polymer layer 50 to 75 parts by weight, average particle size is an acrylic soft multilayer resin 0.01 to 0.3 [mu] m.
[0016]
In the synthetic resin leather of the present invention, a mixed resin of the above copolymerized polyester resin and an acrylic soft resin is used for forming the synthetic resin layer. The blending ratio of the copolyester resin and the acrylic soft resin is 40 to 95% by weight of the copolyester resin, 60 to 5% by weight of the acrylic soft resin, preferably 50 to 90% by weight of the copolyester resin, and the soft acrylic resin. The resin is 50 to 10% by weight, more preferably 70 to 90% by weight of the copolyester resin, and 30 to 10% by weight of the acrylic soft resin. If the copolymerized polyester resin is less than 40% by weight, the seam is easy to spread or tear, while if the copolymerized polyester resin exceeds 95% by weight, it feels hard and is not suitable for use as leather.
[0017]
In the synthetic resin leather of the present invention, the mixed resin layer may contain an elastomer. By containing an elastomer, it has a soft texture with a feeling of elasticity, and has a high restorability. As the elastomer, rubber and thermoplastic elastomer are used. Examples of the rubber include natural rubber, SBR, polybutadiene, butyl rubber, chloroprene rubber, white cone rubber, fluorine rubber, acrylic rubber, urethane rubber, and nitrile rubber. Examples of the thermoplastic elastomer include styrene, polyolefin, polyurethane, polyvinyl chloride, polyester, and polyamide. Of these rubbers and thermoplastic elastomers, partially crosslinked rubbers and dynamically crosslinked thermoplastic elastomers are preferred because of their good shape retention at high temperatures. In particular, nitrile partially crosslinked rubber is preferable because of its good compatibility with the above mixed resin. The blending ratio in the mixed resin layer is 5 to 40 parts by weight, preferably 5 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the mixed resin of the copolyester resin and the acrylic soft resin.
[0018]
Moreover, when a plasticizer is blended in the mixed resin layer, the flexibility and feel of the product can be improved. Plasticizers include phthalate esters such as di-2-ethylhexyl phthalate, isobutyl phthalate, diisodecyl phthalate; trimellitic esters such as tri-2-ethylhexyl trimellitic acid; di-2 ethylhexyl adipate, di-isononyl adipate Aliphatic dibasic acid esters such as di-2-ethylhexyl sebacate; epoxy plasticizers such as epoxidized soybean oil and epoxy butyl stearate; phosphate esters such as tricresyl phosphate; citric acids such as tributyl acetylcitrate Esters are used. Of these, aromatic carboxylic acid esters such as phthalic acid esters and trimellitic acid esters are preferably used from the viewpoint of high plasticization efficiency and few problems such as bleeding.
[0019]
If necessary, the mixed resin layer may further contain a lubricant, an ultraviolet absorber, a light stabilizer, a pigment, an antibacterial agent, and the like that are generally used for blending synthetic resins. As the lubricant, aliphatic metal salts of stearic acid such as calcium, magnesium, zinc and barium, polyethylene wax, stearic acid, alkylenebisfatty acid amide and the like are used. As the ultraviolet absorber, a benzotriazole-based ultraviolet absorber such as 2- (2′-hydroxy-5′-methylphenyl) benzotriazole is used. As the light stabilizer, hindered amine light stabilizers such as bis- (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidyl) sebacate are used. As the antibacterial agent, a silver-based inorganic antibacterial agent or the like is used.
[0020]
The synthetic resin leather of the present invention is produced as follows. That is, for example, a copolymerized polyester resin and an acrylic soft resin are mixed at a predetermined ratio, and if necessary, an elastomer, and if necessary, additives such as a plasticizer and a lubricant are blended, and then kneaded well. A mixed resin sheet is formed by molding into a sheet having a thickness of 0.1 to 5 mm by calendar molding or extrusion molding. An adhesive is applied to the knitted fabric of the base material, and the mixed resin sheet is stacked on the adhesive-coated surface and heated and pressurized to some extent so as not to shift. Then, if necessary, marble printing is performed, a matting treatment agent is applied, and then pressure is applied with a squeezing roll heated to 150 to 200 ° C. By this pressure heating, the base material and the mixed resin sheet are integrated, and leather is obtained. Moreover, you may provide a mixed resin layer on both surfaces of the knitted fabric of a base material. Further, a soft foam sheet such as a polypropylene foam sheet may be bonded to the knitted fabric in advance with an adhesive, and a mixed resin layer may be formed on the surface of the soft foam sheet in the same manner as described above to obtain leather.
[0021]
For adhesion between the base material and the mixed resin sheet, ethylene-vinyl acetate copolymer emulsion, polyvinyl chloride paste, two-component polyurethane adhesive, or the like is used. This adhesive may be applied to the base fabric surface or may be applied to the mixed resin sheet surface. In order to bond the base material and the polypropylene foam sheet, and the polypropylene foam sheet and the mixed resin sheet, a primer layer for improving adhesiveness such as a polyurethane primer layer or an epoxy resin primer layer is provided on the laminated surface of the polypropylene foam sheet. It may be provided.
[0022]
In addition, when the mixed resin sheet is calendered and wound into a roll and the sheet is unwound from this roll, depending on the type and blending of the mixed resin, blocking may occur and separation of the sheets may be difficult. By blending a small amount of a fatty acid amide and / or a metal soap, especially a fatty acid amide, the above blocking can be eliminated without using a slip paper.
[0023]
The synthetic resin leather of the present invention is used for vehicle interiors (seats, headrests, tonneau covers, sun visors, ceilings, etc.) for automobiles, indoor interior materials, skin materials for motorcycle saddles, skin materials for furniture (chairs, sofas, etc.), Used for bag materials such as bags, kappa, and aprons. In addition, a material in which a mixed resin layer is provided on both surfaces of a base knitted fabric is used as a material for a flexible container. Further, leather based on a soft foam sheet is also used for vehicle interiors (instrument panels, doors, ceilings, etc.).
[0024]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples.
Examples 1-3, Comparative Examples 1-2
As Examples 1 to 3, copolymer polyester resin (Mitsubishi Rayon Co., Ltd .: DC-427), acrylic soft resin (Kuraray Co., Ltd .: SA-10000P), partially crosslinked nitrile rubber (Nippon Zeon Co., Ltd .: Nipol DN214), plasticizer (trioctyl trimellitic acid), calendar lubricant (manufactured by Daikyo Kasei Co., Ltd .: AX518I), ultraviolet absorber (benzotriazole), antioxidant (phenol, phosphite) and pigment The ratios shown in Table 1 (numbers indicate parts by weight) were blended, and a sheet having a thickness of 0.35 mm was formed by calendering.
An ethylene-vinyl acetate emulsion adhesive was applied to a polyester fiber woven fabric. The sheet was laminated on this adhesive application surface and heated and pressed to some extent, and adhered to the extent not to be displaced. Thereafter, pressure was applied with a squeezing roll heated to 180 ° C. The synthetic knitted fabric and the mixed resin sheet were integrated to obtain the synthetic resin leather of the present invention.
Further, as Comparative Examples 1 and 2, the case of using a copolymerized polyester resin alone and the case of using an acrylic soft resin alone are shown. Blended in the proportions shown in Table 1, leather was produced in the same manner as in Examples 1 to 3.
The leather manufactured in this example and comparative example was examined for surface scratch resistance, cold resistance, high-frequency welder property, flexibility, seam spreading state, and restorability. The results are also shown in Table 1.
[0025]
[Table 1]
[0026]
In Table 1, the surface damage property was measured according to JIS K7204. However, the wear wheel was CS-10, and the load was 1 kgf × 2000 times.
The cold resistance showed the lowest temperature that passed in accordance with JIS K 6772. The high-frequency welder was actually welded using a commercially available machine, and the adhesion between the mixed resins was evaluated by a peel test. ○ represents material destruction during peeling, and × represents interfacial peeling during peeling.
Flexibility is achieved by touching each manufactured leather with a soft polyvinyl chloride leather (a polyvinyl chloride composition in which a synthetic resin layer is blended with 100 parts by weight of polyvinyl chloride and 100 parts by weight of plasticizer diethylhexyl phthalate). It was evaluated against a certain leather. ○ indicates a feel equivalent to that of soft polyvinyl chloride leather, Δ indicates a slightly harder feel than soft polyvinyl chloride leather, and × indicates a hard feel that cannot be replaced with soft polyvinyl chloride leather.
The spread of the seam was performed by sewing the leather on top of the chair and observing the seam visually. ○ indicates that the seam does not spread, and × indicates that the seam is wide and there is no merchantability.
Restorability was examined by visually observing a change in the puncture mark of the needle after the needle was pulled out (penetrated) by 2 mm and then pulled out (penetrated). ◎ indicates that the stab mark disappears immediately, ◯ indicates that the stab mark disappears after one hour, △ indicates that the stab mark remains after one hour but no holes remain, and × indicates that a hole remains in the stab mark after one hour. To express.
[0027]
【The invention's effect】
The synthetic resin leather of the present invention has good flexibility, resilience, cold resistance, surface scratch resistance, and has an advantage that it can be welded by a high-frequency welder, and when stitched with a sewing machine, the seam spreads, There is no tear from the seam. Therefore, it is useful as a vehicle interior material, a bag material, and a skin material for furniture. It is also useful as a synthetic resin leather that can replace conventional soft polyvinyl chloride leather.
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