JP4243082B2 - ペニスサポータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、男性機能に障害を持つ場合に、男性器に装着してペニスの勃起を助長させるとともに、勃起状態を維持して男性機能を補助するために用いるペニスサポータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
男性機能障害、すなわち性的刺激を受けても男性器が勃起しないいわゆるインポテンツ症を改善したりあるいは機能回復の補助手段として従来より様々な技術が提案されている。
【0003】
その中でも特に陰茎に被覆させるペニスサポータに類されるものに関しては、例えば特開昭60−153857号(以下、先行技術1)、特開平2−203855号(以下、先行技術2)、特公平4−10818号(登録第1833286号:以下、先行技術3)、特開平7−67902号(登録第2613547号:以下、先行技術4)、特開平8−10279号(以下、先行技術5)または実開昭63−59615号(以下、先行技術6)などがある。
【0004】
これらをさらに装着方法により分類すれば、先行技術1、2及び4のように筒状体にペニスを挿入して装着するタイプと先行技術3、5及び6のように陰茎に巻き付けて装着するタイプのものがある。
【0005】
また、先行技術1、2及び4は空気室を具えており、装着後に空気を注入して膨張させ、ペニスを圧迫することにより血液の逆流を抑止するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この種ペニスサポータに要求されるのは、良好な装着感もさることながら、これらの器具を装着した上でさらにコンドームを装着する場合が多いので、装着のし易さはきわめて重要である。
【0007】
しかしながら、上記いずれの先行技術も装着後の男性機能補助手段としての本来の機能にのみ主眼が置かれており、本来の機能を損なうことなく装着容易性まで考慮したものはない。特に、ペニスサポータを構成する弾性体は、あまり柔軟すぎると上記男性機能補助手段として有効に機能させることが難しく、また逆に硬すぎると装着のし易さという面で問題があった。以上の点を勘案してペニスサポータとしての条件を列記すると次のとおりである。
a)中折れや不完全勃起を補うためにはペニスサポータにそれを支えるための材質的強さ、張りが必要である。
b)100%の勃起ではなく、60〜70%の不完全勃起の状態では、サイズ的にも不足するので、ペニスサポータに厚さ3mm〜4mm、直径で6mm〜8mmの肉厚を補うものとし、ペニスのサイズアップをはかることが必要である。
c)ペニスサポータはペニスに密着し、完全に一体化することが必要である。
d)素材は装着する男性側も、それを受け入れる女性側にもまったく違和感を感じさせないものであり、芯は固くても周囲は柔らかな感触のもので製作する必要がある。
e)ペニスサポータの装着、取り外しは簡単であり、またスムーズに行われる必要がある。
【0008】
そのため、ある程度の硬さを保有しつつ、装着しやすいペニスサポータの構造について検討したところ、素材としてシリコンゴム等の柔軟な材質のものを使用することが望ましいことが判明した。しかしながら、上述のようにペニスサポータとして張り(芯の強さ)を求められ、そのためペニスサポータに所定の肉厚を持たせた場合、伸びが不足してペニスへの装着や取外しが困難となってしまうという欠点があった。そこで本発明者が鋭意研究を進めた結果、ペニスサポータに適宜間隔で所定幅の貫通溝をその長さ方向に形成することに想到したのである。
【0009】
しかしながら、このような所定間隔の貫通溝においては、弾性体の伸縮性を向上させ、男性機能補助するための装着感においては良好であることが判明した。しかし、ペニスサポータを開口端側から外側に折り曲げて反転させたり、逆に開口端を引き戻してペニス上に装着させたりするに際し、ペニスサポータはその開口端を引張って反転させたり、引き戻してペニス上に装着させたりするのであり、その際上記貫通溝が互いに引っかかって反転あるいは装着ができなくなってしまうという問題があった。
【0010】
そこでこの発明のペニスサポータは、上記問題点を解決するために発明されたもので、男性機能補助手段としての本来の機能を損なうことなく、ペニスサポータを開口端側から外側に折り返して反転させたり、逆に開口端を引き戻してペニス上に装着させたりする操作を極めて簡単に行うことができるペニスサポータを提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわちこの発明のペニスサポータは、開口端部側から外側に1回折り返して反転させ、その後開口端を引き戻してペニス上に装着するようにした、弾性体からなる有底筒状体のペニスサポータであり、先端から開口端に向かって亀頭部と、亀頭固定環と、陰茎部とを備えるとともに、陰茎部の外側表面を平滑にし、かつ陰茎部内周面に、薄肉部を上記陰茎部の長手方向または周方向に複数列形成したことを特徴とするものである。
【0012】
またこの発明のペニスサポータは、上記陰茎部の長手方向に複数列形成した薄肉部を、さらに陰茎部の周方向に不連続に形成したことをも特徴とするものである。
【0013】
この発明のペニスサポータは、上記陰茎部の周方向に複数列形成した薄肉部を、さらに陰茎部の長手方向に不連続に形成したことをも特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のペニスサポータの実施の形態について図面に基づき説明する。
図1はこの発明のペニスサポータの第1の実施例を示す側面図、図2はその正面図、図3はその断面図、図4はペニスへの装着段階を示し、ペニスサポータを開口端側から反転する中間状態の側面図、図5は反転し終わった状態の側面図、図6はこの発明のペニスサポータの他の実施例を示す側面図、図7はその断面図である。
【0015】
図1ないし図3において1は有底の筒状体からなるペニスサポータ本体、2は亀頭部、3は亀頭固定環、4は端部を開口した陰茎部で、この陰茎部4には適宜間隔でその長さ方向に複数の薄肉部5は配設されている。ペニスサポータ本体1は全体をゴム(生ゴム、シリコンゴム)、エラストマまたはラテックス等の柔軟性に富み、伸縮自在の素材で一体成形されている。そして素材は、使用者の精神的圧迫感を軽減するために透明か半透明、または素材中に蓄光顔料が混練されていてもよい。
【0016】
ペニスサポータ本体1の陰茎部4には、それぞれ長さ方向に隅角部をRとしたほぼ矩形の薄肉部5が形成されている。図では薄肉部5のそれぞれが陰茎部4の長さ方向に沿って形成されており、薄肉部5の幅や陰茎部4の長さ方向に向かっての間隔その他の事項は、ペニスサポータ本体1に使用している素材の弾性力等を勘案して適宜決定することができる。また、薄肉部5は周方向に不連続に形成されており、薄肉部5の周方向の長さやその間隔等も適宜決定することができる。図では陰茎部4の内周に対向するよう一対の薄肉部5が形成されている。さらに薄肉部5の厚さも、ペニスサポータ本体1に使用している素材の弾性力等を勘案して適宜決定すればよい。
【0017】
ペニスサポータ本体1は、端部を開口した陰茎部4から、ペニスサポータ本体1の内周側を小径化するよう形成した亀頭固定環3を経て、ペニス先端を収納する亀頭部2まで一体的に形成されている。そして亀頭固定環3により、ペニスサポータ本体1はより確実にペニスに保持されるのである。図において6は亀頭部2の変形を防止するための半円状補強リング、7は亀頭部2の表面に点在させた小突起である。
【0018】
このように形成したこの発明のペニスサポータ本体1の使用に際しては、まず図4に示すように必要に応じてゼリーをペニスサポータ本体1の外側表面に塗付しておき、その上で陰茎部4の開口端部を折り返して1回反転させる。その際、ペニスサポータ本体1の外側表面は平滑であるため、指で引っ張るだけでスムーズに折り返すことができる。
【0019】
さらに図5の状態まで折り返したら、亀頭部2にペニス先端の亀頭部分を当てた状態で、陰茎部4の開口端部を引き戻していく。その時、ペニスサポータ本体1の亀頭固定環3が亀頭部分の基部に係合するように配置することが必要である。そして図4の状態を経て、ペニスサポータ本体1でペニスを完全に包被することにより、装着が完了する。
【0020】
さらに、コンドームを使用する場合はその上に装着する。その場合にこのペニスサポータ本体1はコンドームの滑り止めとしても機能するものである。
【0021】
図6および図7は、この発明のペニスサポータの他の実施例を示している。この実施例においては、薄肉部5を上記陰茎部4の長手方向に延びる構造とし、そのほぼ全長にわたる長さに形成した上、それらを陰茎部4の周方向に複数列に形成しているものである。
【0022】
もちろん、この場合の薄肉部5も不連続であってよく、薄肉部5の長手方向の長さやその間隔等も適宜決定することができる。図では陰茎部4の周方向に等間隔で複数の薄肉部5が形成されている。さらに薄肉部5の厚さも、ペニスサポータ本体1に使用している素材の弾性力等を勘案して適宜決定すればよい。
【0023】
この例のペニスサポータの使用方法も、上記第1の実施例と変わるところがなく、上記実施例と同様に非常にスムーズにペニスに装着することができる。
【0024】
【発明の効果】
この発明のペニスサポータは以上のように構成したので、インポテンツ等の男性機能障害に対し、ペニスの勃起力の増大を図ることができるとともに、その装着が非常に容易であり、装着感もきわめて良好である。さらに、コンドームを使用した場合にも滑り止めとして機能するので安心して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のペニスサポータの第1の実施例を示す側面図である。
【図2】その正面図である。
【図3】その断面図である。
【図4】ペニスへの装着段階を示し、ペニスサポータを開口端側から反転する中間状態の側面図である。
【図5】反転し終わった状態の側面図である。
【図6】この発明のペニスサポータの他の実施例を示す側面図である。
【図7】その断面図である。
【符号の説明】
1 ペニスサポータ本体
2 亀頭部
3 亀頭固定環
4 陰茎部
5 薄肉部
6 半円状補強リング
7 小突起

Claims (3)

  1. 開口端部側から外側に1回折り返して反転させ、その後開口端を引き戻してペニス上に装着するようにした、弾性体からなる有底筒状体のペニスサポータであり、先端から開口端に向かって亀頭部と、亀頭固定環と、陰茎部とを備えるとともに、陰茎部の外側表面を平滑にし、かつ陰茎部内周面に、薄肉部を上記陰茎部の長手方向または周方向に複数列形成したことを特徴とするペニスサポータ。
  2. 上記陰茎部の長手方向に複数列形成した薄肉部を、さらに陰茎部の周方向に不連続に形成したことを特徴とする請求項1に記載のペニスサポータ。
  3. 上記陰茎部の周方向に複数列形成した薄肉部を、さらに陰茎部の長手方向に不連続に形成したことを特徴とする請求項1に記載のペニスサポータ。
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