JP4242722B2 - 積層型フィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内にLCフィルタが形成された積層型フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の積層型フィルタに、例えば、図4に示す様に絶縁体層41A〜41Hと導体パターンG、42〜47を積層し、積層体内に2つのコイルが横に並べて配置され、コンデンサのアース側の導体パターンGが複数の引出し部によって積層体の側面に引き出されて外部端子と接続されたものがある(例えば、特許文献1を参照。)。図4の積層型フィルタでは、図5に示す様に入力端子51と出力端子52間に、コイルL3とコンデンサC6の共振回路53とコイルL4とコンデンサC7の共振回路54が直列に接続され、共振回路53の入力端子側とアース間にコンデンサC8が、共振回路54の出力端子側とアース間にコンデンサC10が、共振回路53と共振回路54の接続点とアース間にコンデンサC9が接続されてローパスフィルタが形成される。この様なローパスフィルタは、図6に示す様に高周波側に2つの減衰極61、62を形成することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−87074号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この様な従来の積層型フィルタは、小型化に伴って回路を構成する各素子間の間隔が狭くなる傾向にあり、特にコイルL3とコイルL4が近接して配置された場合、2つのコイルが磁気的に結合して互いに影響し合う。従って、従来の積層型フィルタは、一方の減衰極の周波数を調整するために一方のコイルのインダクタンス値を調節するとその影響を受けて他方のコイルのインダクタンス値も変化し、他方の減衰極の周波数も変わってしまい、設計工程が煩雑になるというという問題があった。また、従来の積層型フィルタは、コンデンサのアース側の導体パターンが複数の引出し部によって積層体の側面に引き出されているので、引出し部と外部端子の接続を確認するためにアース用の外部端子同士で導通検査をする必要があり、製造工程が煩雑になるという問題があった。
【0005】
本発明は、2つの減衰極の周波数が容易に調整できると共に、コンデンサのアース側の導体パターンと外部端子の接続不良を検出しやすくすることができる積層型フィルタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内に複数のコイルと複数のコンデンサを有するLCフィルタが形成された積層型フィルタにおいて、複数のコイルは、互いに重畳しない様に巻軸をずらし、かつ絶縁体層と導体パターンの積層方向に離間して配置されると共に、コイル間にシールド用導体パターンが形成され、複数のコンデンサは、アースされるコンデンサのアース側の導体パターンが第1の絶縁体層上にコンデンサごとに分割されて形成され、コンデンサごとに分割されているアース側の導体パターンを、第2の絶縁体層に形成された補助導体パターンによって互いに接続する。
また、本発明は、絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内に複数のコイルと複数のコンデンサを有するLCフィルタが形成された積層型フィルタにおいて、LCフィルタは、第1のコイルと第2のコイルを入力端子と出力端子間に直列に接続し、第1のコイルと並列に第1のコンデンサを、第2のコイルと並列に第2のコンデンサをそれぞれ接続し、第1のコイルと第2のコイルの接続点とアース間に第3のコンデンサを接続し、第1のコイルの入力端子側とアース間に第4のコンデンサを、第2のコイルの出力端子側とアース間に第5のコンデンサをそれぞれ接続してローパスフィルタが形成され、第1のコイルと第2のコイルは、互いに重畳しない様に巻軸をずらし、かつ絶縁体層と導体パターンの積層方向に離間して配置されると共に、第1のコイルと第2のコイル間にシールド用導体パターンが形成され、第3のコンデンサ、第4のコンデンサ及び、第5のコンデンサは、アース側の導体パターンが第1の絶縁体層上にコンデンサごとに分割されて形成され、コンデンサごとに分割されているアース側の導体パターンを、第2の絶縁体層に形成された補助導体パターンによって互いに接続する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の積層型フィルタは、絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内に複数のコイルと複数のコンデンサを有するLCフィルタが形成される。このLCフィルタは、第1のコイルと第2のコイルを入力端子と出力端子間に直列に接続し、第1のコイルと並列に第1のコンデンサを、第2のコイルと並列に第2のコンデンサをそれぞれ接続し、第1のコイルと第2のコイルの接続点とアース間に第3のコンデンサを接続し、第1のコイルの入力端子側とアース間に第4のコンデンサを、第2のコイルの出力端子側とアース間に第5のコンデンサをそれぞれ接続してローパスフィルタが形成される。第1のコイルと第2のコイルは、互いに重畳しない様に巻軸をずらし、かつ絶縁体層と導体パターンの積層方向に離間して配置されると共に、第1のコイルと第2のコイル間にシールド用導体パターンが形成される。第3のコンデンサ、第4のコンデンサ及び、第5のコンデンサは、アース側の導体パターンが第1の絶縁体層上にコンデンサごとに分割されて形成される。このコンデンサごとに分割されたアース側の導体パターンは、第2の絶縁体層に形成された補助導体パターンによって互いに接続される。
従って、本発明の積層型フィルタは、第1のコイルの磁束と第2のコイルの磁束の鎖交を低減して第1のコイルと第2のコイルの磁気的結合を小さくでき、他方のコイルによる影響を考慮することなくそれぞれのインダクタンス値を設定できる。また、本発明の積層型フィルタは、アースされるコンデンサのアース側の導体パターンがコンデンサごとに分割され、1つの引出し部によって積層体の側面に引出されているので、この導体パターンの引出し部と外部端子間で断線した場合、コンデンサの容量が所定の容量よりも小さくなる。さらに、本発明の積層型フィルタは、コンデンサごとに分割されているアース側の導体パターンを別の絶縁体層上に形成された補助導体パターンによって互いに接続しているので、外部端子にメッキを施した場合、補助導体パターンによってアース用の外部端子間に通電することができ、外部端子に均等にメッキを施すことができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の積層型フィルタを図1乃至図3を参照して説明する。
図1は本発明の積層型フィルタの実施例を示す分解斜視図である。
図1において、11A〜11Xは絶縁体層、G1〜G9、12A、12B、13〜16、17A〜17E、18A〜18Dは導体パターンである。
絶縁体層11A〜11Xは、誘電体や磁性体等の絶縁材料で形成される。
絶縁体層11Aは、保護用絶縁体層であり、その表面上に絶縁体層11Bが積層される。
絶縁体層11Bの表面には、補助導体パターン19が形成される。補助導体パターン19は、その端部が後述のコンデンサのアース側の導体パターンを接続できる様に絶縁体層11Bの側面にそれぞれ引出される。
絶縁体層11Cの表面には、アース用導体パターンG1、G2、G3が形成される。アース用導体パターンG1、アース用導体パターンG2、アース用導体パターンG3は、絶縁体層11Cの長さ方向に互いに接触しないように並べて形成され、それぞれアースされるコンデンサのアース側の導体パターンを構成する。アース用導体パターンG1の引出し端とアース用導体パターンG3の引出し端は絶縁体層11Cの同じ側面に引出される。また、アース用導体パターンG2の引出し端は、絶縁体層11Cのアース用導体パターンG1、G2の引出された側面と対向する側面に引出される。
絶縁体層11Dの表面には、容量用導体パターン12A、12Bが形成される。容量用導体パターン12Aと容量用導体パターン12Bは、容量用導体パターン12Aがアース用導体パターンG1と対向する位置に、容量用導体パターン12Bがアース用導体パターンG3と対向する位置に形成される。容量用導体パターン12Aの引出し端と容量用導体パターン12Bの引出し端は、絶縁体層11Dの同じ側面に引出される。
絶縁体層11Eの表面には、アース用導体パターンG4、G5、G6が形成される。アース用導体パターンG4、アース用導体パターンG5、アース用導体パターンG6は、絶縁体層11Eの長さ方向に互いに接触しないように並べて形成される。この時、アース用導体パターンG4が容量用導体パターン12Aと対向する位置に、アース用導体パターンG6が容量用導体パターン12Bと対向する位置にそれぞれ形成される。このアース用導体パターンG4の引出し端とアース用導体パターンG6の引出し端は、絶縁体層11Eの同じ側面に引出される。アース用導体パターンG5の引出し端は、絶縁体層11Eのアース用導体パターンG4、G6の引出された側面と対向する側面に引出される。
絶縁体層11Fの表面には、容量用導体パターン12Cが形成される。容量用導体パターン12Cは、アース用導体パターンG5と対向する位置に形成される。容量用導体パターン12Cの引出し端は、絶縁体層11Fの側面に引出される。
絶縁体層11Gの表面には、アース用導体パターンG7、G8、G9が形成される。アース用導体パターンG7、アース用導体パターンG8、アース用導体パターンG9は、縁体層11Gの長さ方向に互いに接触しないように並べて形成される。この時、アース用導体パターンG8は、容量用導体パターン12Cと対向する位置に形成される。そして、アース用導体パターンG7の引出し端とアース用導体パターンG9の引出し端が絶縁体層11Gの同じ側面に引出され、アース用導体パターンG8の引出し端が絶縁体層11Gのアース用導体パターンG7、G9の引出された側面と対向する側面に引出される。
絶縁体層11Hの表面には、容量用導体パターン13が形成される。容量用導体パターン13は、その引出し端が絶縁体層11Hの側面に引出される。
絶縁体層11Iの表面には、容量用導体パターン14が形成される。容量用導体パターン14は、容量用導体パターン13と対向する位置に形成される。容量用導体パターン14の引出し端は、絶縁体層11Iの側面に引出される。
絶縁体層11Jの表面には、容量用導体パターン15が形成される。容量用導体パターン15は、容量用導体パターン14と対向する位置に形成され、その引出し端が絶縁体層11Jの側面に引出される。
絶縁体層11Kの表面には、容量用導体パターン16が形成される。容量用導体パターン16は、容量用導体パターン15と対向して形成され、その引出し端が絶縁体層11Kの側面に引出される。
絶縁体層11Lは、スペーサ用の絶縁体層であり、表面上に絶縁体層11Mが積層される。
絶縁体層11Mの表面には、コイル用導体パターン17Aが形成される。コイル用導体パターン17Aは、絶縁体層11Mの半面(図1では右半面)に1ターン未満の導体パターンが形成される。コイル用導体パターン17Aの一端は絶縁体層11Mの側面に引出される。
絶縁体層11Nの表面には、コイル用導体パターン17Bが形成される。コイル用導体パターン17Bは、絶縁体層11Nの半面(図1では右半面)に1ターン未満の導体パターンが形成される。コイル用導体パターン17Bの一端は、絶縁体層11Nのスルーホール内の導体を介してコイル用導体パターン17Aの他端に接続される。
絶縁体層11Oの表面には、コイル用導体パターン17Cが形成される。コイル用導体パターン17Cは、絶縁体層11Oの半面(図1では右半面)に形成される。コイル用導体パターン17Cの一端は、絶縁体層11Oのスルーホール内の導体を介してコイル用導体パターン17Bの他端に接続される。
絶縁体層11Pの表面には、コイル用導体パターン17Dが形成される。コイル用導体パターン17Dは、絶縁体層11Pの半面(図1では右半面)に形成され、一端がコイル用導体パターン17Cの他端に接続される。
絶縁体層11Qの表面には、コイル用導体パターン17Eが形成される。コイル用導体パターン17Eは、絶縁体層11Qの半面(図1では右半面)に形成される。コイル用導体パターン17Eの一端は、コイル用導体パターン17Dの他端に接続される。コイル用導体パターン17Eの他端は、絶縁体層11Qの側面に引出される。この様にコイル用導体パターン17A〜17Eを螺旋状に接続してコイルL2が形成される。
絶縁体層11Rは、スペーサ用の絶縁体層であり、表面上に絶縁体層11Sが積層される。
絶縁体層11Sの表面には、シールド用導体パターンSが形成される。シールド用導体パターンSは、絶縁体層11Sの半面(図1では右半面)に形成され、2つの引出し端によって絶縁体層11Sの対向する側面に引出される。
絶縁体層11Tの表面には、コイル用導体パターン18Aが形成される。コイル用導体パターン18Aは、絶縁体層11Tの半面(図1では左半面)に1ターン未満の導体パターンが形成される。コイル用導体パターン18Aの一端は絶縁体層11Tの側面に引出される。
絶縁体層11Uの表面には、コイル用導体パターン18Bが形成される。コイル用導体パターン18Bは、絶縁体層11Uの半面(図1では左半面)に1ターン未満分の導体パターンが形成される。コイル用導体パターン18Bの一端は、絶縁体層11Uのスルーホール内の導体を介してコイル用導体パターン18Aの他端に接続される。
絶縁体層11Vの表面には、コイル用導体パターン18Cが形成される。コイル用導体パターン18Cは、絶縁体層11Vの半面(図1では左半面)に形成され、一端がコイル用導体パターン18Bの他端に接続される。
絶縁体層11Wの表面には、コイル用導体パターン18Dが形成される。コイル用導体パターン18Dは、絶縁体層11Wの半面(図1では左半面)に形成される。コイル用導体パターン18Dの一端は、コイル用導体パターン18Cの他端に接続される。コイル用導体パターン18Dの他端は、絶縁体層11Wの側面に引出される。この様にコイル用導体パターン18A〜18Dを螺旋状に接続してコイルL1が形成される。
絶縁体層11Xは、保護用絶縁体層であり、絶縁体層11Wの表面上に積層されてコイル用導体パターン18Dが保護される。
絶縁体層11A〜11Xと導体パターンG1〜G9、12A、12B、13〜16、S、17A〜17E、18A〜18D、19が積層された積層体の側面には、図2に示す様に外部端子21、22、23、24、25、26が形成される。そして、外部端子22によって容量用導体パターン12C、容量用導体パターン13、容量用導体パターン15、コイル用導体パターン17Aの一端及び、コイル用導体パターン18Aの一端が接続される。また、外部端子24によって容量用導体パターン12A、容量用導体パターン14及び、コイル用導体パターン18Dの他端が接続される。さらに、外部端子26によって容量用導体パターン12B、容量用導体パターン16及び、コイル用導体パターン17Eの他端が接続される。またさらに、外部端子21によって補助導体パターン19とアース用導体パターンG1、G4、G7が、外部端子23によって補助導体パターン19とアース用導体パターンG3、G6、G9とシールド用導体パターンSが、外部端子25によって補助導体パターン19とアース用導体パターンG2、G5、G8がそれぞれ接続される。
【0009】
この様に形成された積層体内には、図3に示す様なローパスフィルタが形成される。すなわち、コイル用導体パターン18A〜18Dによって形成されたコイルL1とコイル用導体パターン17A〜17Eによって形成されたコイルL2が入力端子31と出力端子32間に接続される。また、容量用導体パターン13と容量用導体パターン14間に形成された容量と、容量用導体パターン14と容量用導体パターン15間に形成された容量とによってコンデンサC1がコイルL1に並列に接続され、容量用導体パターン15と容量用導体パターン16間に形成された容量によってコンデンサC2がコイルL2に並列に接続される。さらに、容量用導体パターン12Aとその両側のアース用導体パターンG1、G4間に形成された容量によってコイルL1の入力側とアース間にコンデンサC3が、容量用導体パターン12Bとその両側のアース用導体パターンG3、G6間に形成された容量によってコイルL2の出力側とアース間にコンデンサC5が、容量用導体パターン12Cとその両側のアース用導体パターンG5、G8間に形成された容量によって2つの共振回路の接続点とアース間にコンデンサC4がそれぞれ接続される。
【0010】
この様に形成された積層型フィルタは、2つのコイルが積層体内で横に並んだ状態で、絶縁体層と導体パターンの積層方向にシールド用導体パターンをはさんで離間して配置されると共に、コンデンサのアース側の導体パターンがコンデンサごとに分割されて1つの引出し部によって積層体の側面に引出され、かつこのコンデンサのアース側の導体パターン間が補助導体パターンによって互いに接続される。この様な積層型フィルタは、2つのコイル間の影響が小さくなり、他方のコイルによる影響を考慮することなくそれぞれインダクタンス値を設定できるので、その特性に応じて2つの減衰極の周波数を別々に設定することができ、一方の減衰極の周波数のみを調整することができる。
【0011】
以上、本発明の積層型フィルタの実施例を述べたが、本発明はこの実施例に限られるものではない。例えば、2つのコイルは、互いに重畳しない様に巻軸をずらし、かつ絶縁体層と導体パターンの積層方向に離間して配置されると共に、コイル間にシールド用導体パターンが形成されればよく、それぞれ渦巻き状のコイル用導体パターンによって構成されてもよい。また、実施例ではコイルの巻軸が実装面と垂直なものを示したが、コイルの巻軸を実装面と水平にしてもよい。さらに、5つのコンデンサは、アースされるコンデンサのアース側の導体パターンが第1の絶縁体層上でコンデンサごとに分割されていればよく、アース側の導体パターンの形状や、容量用導体パターンの配列や形状は様々に変えることができる。
【0012】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の積層型フィルタは、絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内に複数のコイルと複数のコンデンサを有するLCフィルタが形成され、複数のコイルが、互いに重畳しない様に巻軸をずらし、かつ絶縁体層と導体パターンの積層方向に離間して配置されると共に、コイル間にシールド用導体パターンが形成され、複数のコンデンサが、アースされるコンデンサのアース側の導体パターンを第1の絶縁体層上にコンデンサごとに分割して形成し、コンデンサごとに分割されているアース側の導体パターンを、第2の絶縁体層に形成された補助導体パターンによって互いに接続したので、一方のコイルの磁束と他方のコイルの磁束の鎖交を低減することによって互いの影響を小さくでき、他方のコイルによる影響を考慮することなくそれぞれインダクタンス値を個別に設定できる。また、アースされるコンデンサのアース側の導体パターンの引出し部と外部端子間で断線した場合、コンデンサの容量が小さくなって、素子の特性検査工程においてアースされるコンデンサのアース側の導体パターンの引出し部と外部端子の接続不良を判別することができるので、従来行っていたアース用の外部端子同士の導通検査工程が不要となる。
従って、本発明の積層型フィルタは、2つの減衰極の周波数が容易に調整できると共に、コンデンサのアース側の導体パターンと外部端子の接続不良を検出しやすくすることができる。また、本発明の積層型フィルタは、補助導体パターンによって、アース用の外部端子間に通電することができ、外部端子のメッキの厚みを等しくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層型フィルタの実施例を示す分解斜視図である。
【図2】 本発明の積層型フィルタの実施例を示す斜視図である。
【図3】 図1、図2の回路図である。
【図4】 従来の積層型フィルタの分解斜視図である。
【図5】 図4の回路図である。
【図6】 積層型フィルタの特性図である。
【符号の説明】
11A〜11X 絶縁体層
Claims (2)
- 絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内に複数のコイルと複数のコンデンサを有するLCフィルタが形成された積層型フィルタにおいて、
該複数のコイルは、絶縁体層とコイル用導体パターンを積層して、互いに重畳しない様に互いに巻軸をずらし、かつ絶縁体層とコイル用導体パターンの積層方向に離間して形成されると共に、該コイル間にシールド用導体パターンが形成され、
該複数のコンデンサは、絶縁体層と導体パターンを積層して形成され、アースされるコンデンサのアース側の導体パターンがコンデンサごとに分割されて第1の絶縁体層上に並べて形成されると共に、それぞれ第1の絶縁体層の側面まで引き出され、
該複数のコイルと該複数のコンデンサが積層されて積層体が形成され、該積層体の該複数のコンデンサ側に、補助パターンが形成された第2の絶縁体層が積層され、
該アース側の導体パターンと該補助パターンを該積層体の側面に形成された外部端子を介して接続して、該コンデンサごとに分割されているアース側の導体パターンが補助パターンによって互いに接続されることを特徴とする積層型フィルタ。 - 絶縁体層と導体パターンを積層して積層体内に複数のコイルと複数のコンデンサを有するLCフィルタが形成された積層型フィルタにおいて、
該LCフィルタは、第1のコイルと第2のコイルを入力端子と出力端子間に直列に接続し、該第1のコイルと並列に第1のコンデンサを、該第2のコイルと並列に第2のコンデンサをそれぞれ接続し、該第1のコイルと該第2のコイルの接続点とアース間に第3のコンデンサを接続し、第1のコイルの入力端子側とアース間に第4のコンデンサを、第2のコイルの出力端子側とアース間に第5のコンデンサをそれぞれ接続してローパスフィルタが形成され、
該第1のコイルと該第2のコイルは、絶縁体層とコイル用導体パターンを積層して、互いに重畳しない様に互いに巻軸をずらし、かつ絶縁体層とコイル用導体パターンの積層方向に離間して形成されると共に、該第1のコイルと該第2のコイル間にシールド用導体パターンが形成され、
該第3のコンデンサ、第4のコンデンサ及び、第5のコンデンサは、絶縁体層と導体パターンを積層して形成され、アース側の導体パターンがコンデンサごとに分割されて第1の絶縁体層上に並べて形成されると共に、それぞれ第1の絶縁体層の側面まで引き出され、
該第1、第2のコイルと、該第3乃至第5のコンデンサが積層されて積層体が形成され、該積層体の該複数のコンデンサ側に、補助パターンが形成された第2の絶縁体層が積層され、
該アース側の導体パターンと該補助パターンを該積層体の側面に形成された外部端子を介して接続して、該コンデンサごとに分割されているアース側の導体パターンが補助パターンによって互いに接続されることを特徴とする積層型フィルタ。
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