JP4242076B2 - 界面活性剤 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は界面活性剤、特に人体または動物の体と接触して使用される界面活性剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、特に製品の包装等の廃棄に関しての、及び増えつつある環境問題への関心が高まっている。本発明はこのような背景の下になされたものである。
【０００３】
界面活性剤は従来例えば硬質あるいは半硬質プラスチック材料からなる容器に用いられている。容器は製品のコストを大きく増やしかつ環境汚染が空容器の廃棄によって起こってしまう。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明の１つの形態は、人体または動物の体と接触して使用される界面活性剤生成品を提供することであり、該生成品は固体形状を有しかつ酒石クリーム、重炭酸ナトリウムおよび界面活性剤を有する。
【０００５】
上記したコスト低減および環境汚染の防止に加え、本発明はさらに新規のアイテムをも提供する。
【０００６】
【発明の実施の形態】
その他の例をより具体的に本発明の実施例にて説明する。
【０００７】
本発明は人体または動物の体と接触して使用される界面活性剤に関するものではあるが、実施例では泡立て溶剤生成品について説明する。
【０００８】
従来泡立て溶剤は液体であり、通常は例えば硬質あるいは半硬質のプラスチック材料からなる容器に入れられて売られている。容器の提供は製品のコストを大きく上げてしまい、空容器の廃棄によって環境破壊が引き起こされてしまう。
【０００９】
驚くべきことに、従来の液体泡立て溶剤と重炭酸ナトリウム、および酒石クリームの単純な組み合わせは、比較的安定した個体状の生成品を作ることがわかった。その生成品の安定性は特筆に値する。例えば、通常の室内湿度の環境においては水とすぐには反応しない。
【００１０】
泡立て溶剤タブレットは以前から知られていた。この手の泡立て溶剤タブレットは重炭酸ナトリウムを含んでおり、クエン酸と重炭酸ナトリウムとの混合物を含む入浴剤を提供するものとして提案されてきた。しかし、酒石クリームと重炭酸ナトリウムの混合物からなる生成品は、クエン酸と重炭酸ナトリウムの混合物からなる生成品とはその性質が全く異なることがわかった。重炭酸ナトリウムとクエン酸を含む混合物は水中に浸すと強く泡立ちすばやく溶解する。すなわち、この生成物は使用する目的の要求により水の中では非常に不安定な存在である。したがって、主成分としての重炭酸ナトリウムおよび酒石クリームからなる混合物が、非常に安定な固体であること自体が驚くべきことである。さらに、従来の液状泡立て溶剤を酒石クリームおよび重炭酸ナトリウムの混合物に添加しても、その安定的な固体状態が維持されるのである。
【００１１】
重炭酸ナトリウムが６０％、酒石クリーム３０％および界面活性剤１０％からなる混合物は、始めペースト状で２、３時間のうちに固化して固形物となる。最終的な固形物は手で壊すことができ、泡立て溶剤の固体棒が細かい片にくだかれ、必要に応じて浴槽内に入れられる。このことは、小片に砕こうと思ってもできない既知の泡立て溶剤タブレットとはまったく相反することである。
【００１２】
上述したように、製造中はこの生成品はペースト状になりその後固化して安定した固形物となる。よって最終製品は非常に簡単に多くの有用なかつ／あるいは新規な形にすることが可能である。さらに、硬質プラスチックの容器は必要なくなるため、コスト低減となるばかりでなく、空容器の廃棄に起因する環境汚染を防ぐことができる。
【００１３】
各成分の比率の一例は上記した通りである。もちろんこの比率は変えることができる。必要なことは最終的な生成物が有用な固体形状となることだけである。重炭酸ナトリウムのもっとも好適な比率は初期混合物の５０％〜６０％、酒石クリームが２５％〜３０％および界面活性剤が１０％〜２５％である。芳香剤および／あるいは着色剤など少量の添加剤を加えても良い。一般的には、重炭酸ナトリウムが初期混合物の３０％〜６５％、酒石クリームが１５％〜３２．５％および界面活性剤が２．５％〜５５％、という広い範囲であればよい。
【００１４】
上記の説明は界面活性剤の一例として固体泡立て溶剤についてであったが、本発明はその他の界面活性剤／用途にも同等に適用することができる。その例を詳述すると、従来の液体泡立て溶剤ではなく、シャンプー、シャワージェル、歯磨きペースト、洗顔剤などにも適用できる。このように、界面活性剤は通常泡立剤である。
【００１５】
酒石クリームは簡単に手に入れることができ、上記の例において例として用いた。酒石クリームは当然酒石酸の形質であり、それはジヒドロキシコハク酸、ジカルボン酸、および最も広く出まわっている植物酸としても知られている。酒石クリームは酒石水素カリウムの一般名称である。他の名称としてはアルゴリスのクリスタルというものがある。その物質は通常ワイン発酵時の副産物として得られる。部分的に精製した状態で、酒石は古代ギリシャおよびローマ時代にも知られており、純粋な酸は１７６９年に最初に分離された。しかしその界面活性生成品への使用はまったく知られていなかった。本発明は酒石クリームの用途に限定されるものではなく、その他の状態の有機酸も同様に適用可能である。
【００１６】
添加剤として有益なものにエッセンシャルオイルがある。着色剤の添加も単に美的アピールだけではなく、ブランド名を入れたりなど食用の硬い糖菓やキャンディのレタリングと同様の効果を呈することで市場の可能性を広げることにもなる。これは着色添加剤入りのペーストから文字を流しこみ、その後独立した文字の周囲に主部となるペーストを流しこむことにより達成できる。

Claims (12)

1. 人体または動物の体と接触して使用される界面活性生成品であって、固体形状であり、酒石クリーム、重炭酸ナトリウムおよび界面活性剤を有することを特徴とする、界面活性生成品。
2. ５０〜６０重量パーセントの重炭酸ナトリウムを含む混合物からなることを特徴とする、請求項１に記載の界面活性生成品。
3. １０〜２５重量パーセントの界面活性剤を含む混合物からなることを特徴とする、請求項１または２に記載の界面活性生成品。
4. ２５〜３０重量パーセントの酒石クリームを含む混合物からなることを特徴とする、請求項１の界面活性生成品。
5. ひとつあるいはそれ以上の添加剤をさらに含む請求項１から 4 のいずれかに記載の界面活性生成品。
6. 添加剤として芳香剤を含む請求項５の界面活性生成品。
7. 生成品中にレタリングを提供する着色添加剤をさらに含む請求項１から 6 のいずれかに記載の界面活性生成品。
8. 前記界面活性剤は泡立て溶剤であることを特徴とする請求項１から 7 のいずれかに記載の界面活性生成品。
9. 前記界面活性剤はシャンプーであることを特徴とする請求項１から８のいずれかに記載の界面活性生成品。
10. 前記界面活性剤はシャワージェルであることを特徴とする請求項１から７のいずれかに記載の界面活性生成品。
11. 前記界面活性剤は歯磨きペーストであることを特徴とする請求項１から 7 のいずれかに記載の界面活性生成品。
12. 前記界面活性剤は洗顔剤であることを特徴とする請求項１から 7 のいずれかに記載の界面活性生成品。