JP4238940B2 - 測定用プローブ - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電圧、電流、抵抗等を測定するマルチメータやその他の測定器に使用される測定用プローブに関する。
【０００２】
【従来の技術】
電圧、電流、抵抗等を測定するマルチメータやその他の測定器に使用される測定用プローブは、一般に、プラスチック性の把持部を中心にして、把持部の先端に被測定物（測定対象）に接触させるための金属導体が突出し、把持部の後端からは測定器本体にプローブを接続するためのプラグ付きリード線が延びていて、これらの金属導体とリード線が把持部の内部で接続されて作られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の測定用プローブでは、薄暗い部屋や現場で測定をする場合に、測定者は、該測定用プローブとともに、被測定物を特定するために懐中電灯等を持ちながら作業をする必要があった。しかしながら、両手にそれぞれ測定用プローブを持った上に、さらに懐中電灯等を持った状態での測定はとても面倒でわずらわしく、測定者に負担を強いることになっていた。
本発明は、この様な問題を解決することを目的としてなされたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、後端からはプラグの付いたリード線が延び、先端からは被測定物に接触させるための金属導体が突出していて、これらのリード線と金属導体が内部で接続されている把持部を備えた測定用プローブにおいて、前記金属導体をその先端部を残して透明プラスチック部材で覆い、前記把持部の先端部に、前記透明プラスチック部材と接してランプを固定し、前記把持部の中央内部に電池保持室を形成しかつ前記把持部の後端部に電池出し入れ用の開閉自在カバーを配して電池を前記把持部の内部に保持し、前記ランプと前記電池とをスイッチを介して接続させる回路を形成し、前記スイッチの操作ボタンを前記把持部の先端部外側に配置し、前記ランプの点灯時、該ランプの光が前記透明プラスチック部材を介して前記金属導体の先端を照らすようにしたものである。
また、前記透明プラスチック部材は、アクリル樹脂としたものである。
さらに、前記開閉自在カバーは螺状嵌合により開閉自在としたものである。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明の一例を図１、図２を基に説明する。ここで、図１は本発明に係る測定用プローブの外観図、図２は図１の測定用プローブを構成する主要部品の配置図である。
【０００６】
図において、１はプローブを使用する際に指等で保持される把持部、２は把持部１の後端部に着脱自在に装着されるカバー、３は把持部１の後端からカバー２を貫通して延びるプラグ３ａ付きリード線、４は把持部１の先端部に設けられたアクリル等の透明（半透明を含む）プラスチック部材、５は把持部１の先端部から透明プラスチック部材４を貫いて突出する金属導体である。
また、６は把持部１の先端内部でかつ透明プラスチック部材４に接して置かれたランプ、７は把持部１の中央内部に形成された電池保持室に保持された乾電池、８は乾電池７によってランプ６を点灯させる回路に組み込まれたＯＮ／ＯＦＦ切り換え用のスイッチ、９はリード線３と金属導体５の電気的接合部である。
【０００７】
把持部１の先端部外側にはスイッチ８のプッシュボタン８ａ（スライドボタンでもよい）が配置される。従って、その部分を、例えば人差し指の先端腹部に合わせて、図示するような緩やかな曲面形状とすると使いやすさが向上する。
また、把持部１とカバー２とは、例えば螺合により着脱され、把持部１からカバー２が外されると、それはリード線３に従って移動可能となる。このようにカバー２が把持部１から外れることにより、乾電池７が把持部１の後端から電池保持室に容易に出し入れできることになる。
また、リード線３は、把持部１の内壁に固定して、電気的接合部９に直接引張力等が加わらないようにしている。
さらに、把持部１のランプ６の取付部の上部にスライド蓋１０を配して、把持部１の先端上部を開閉可能にし、ランプ９を交換可能とすると極めて好都合である。
【０００８】
次に、上記測定用プローブの使用例を説明する。
まず、把持部１のカバー２を開けて該カバー２をリード線３のプラグ３ａ側にずらした後、その開口より乾電池７を電池保持室に挿入し、再びカバー２を締め付けて把持部１に装着する。
さらに、リード線３のプラグ３ａを測定器本体と接続すれば、測定準備が完了する。
【０００９】
続いて、測定用プローブを使っての実際の測定に移るが、ここでは、典型的なプローブの使用例を説明する。まず、このプローブを鉛筆を持つような状態で左右の手にそれぞれ持ち、その金属導体５を測定対象に近づける。この際、金属導体５を当てる測定対象が暗くて特定しにくいときは、左右それぞれの人差し指を利用してプッシュボタン８ａを押し、スイッチ８をＯＮにしてランプ６を点灯させる。これによって、ランプ６の光が前方に放出されると共に、透明プラスチック部材４を介して金属導体５の先端を照らす。従って、測定対象が容易に特定できて、金属導体５を確実に測定対象に当てて測定を行うことができる。測定が終了したら、人差し指を離せばスイッチ８がＯＦＦしてランプ６は消灯する。
なお、測定対象がランプ６の光なしでも測定対象を特定できるときには、スイッチ８をＯＦＦにしたままにして、従来のプローブと同様に使用すればよい。
【００１０】
【発明の効果】
本発明の測定用プローブを利用すれば、被測定物が薄暗い場所にあっても、別途、懐中電灯等を用いることなく、測定用プローブに設けられたランプの明かりを利用して容易に測定対象を特定でき、測定を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る測定用プローブの外観図である。
【図２】図１の測定用プローブを構成する主要部品の配置図である。
【符号の説明】
１ 把持部
２ カバー
３ リード線
３ａ プラグ
４ 透明プラスチック部材
５ 金属導体
６ ランプ
７ 乾電池
８ スイッチ
８ａ プッシュボタン
９ リード線と金属導体の電気的接合部
１０ スライド蓋

Claims (3)

1. 後端からはプラグの付いたリード線が延び、先端からは被測定物に接触させるための金属導体が突出していて、これらのリード線と金属導体が内部で接続されている把持部を備えた測定用プローブにおいて、
   前記金属導体をその先端部を残して透明プラスチック部材で覆い、
   前記把持部の先端部に、前記透明プラスチック部材と接してランプを固定し、
   前記把持部の中央内部に電池保持室を形成しかつ前記把持部の後端部に電池出し入れ用の開閉自在カバーを配して電池を前記把持部の内部に保持し、
   前記ランプと前記電池とをスイッチを介して接続させる回路を形成し、
   前記スイッチの操作ボタンを前記把持部の先端部外側に配置し、
   前記ランプの点灯時、該ランプの光が前記透明プラスチック部材を介して前記金属導体の先端を照らすようにしていることを特徴とする測定用プローブ。
2. 前記透明プラスチック部材は、アクリル樹脂からなることを特徴とする請求項１記載の測定用プローブ。
3. 前記開閉自在カバーは螺状嵌合により開閉自在とされることを特徴とする請求項１記載の測定用プローブ。

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